JP2019161830A - 力率改善装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流電圧の半周期内においてインダクタに流れる交流電流の制御モードが切り替わったとしても、インダクタに流れる交流電流の平均値の変化を理想正弦波と相似形にする。【解決手段】不連続モード目標電流、臨界モード目標電流、及び連続モード目標電流を演算し、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも小さい場合、不連続モード目標電流を目標電流として力率改善回路2に出力し、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流と等しいとき、不連続モード目標電流または連続モード目標電流を目標電流として力率改善回路2に出力し、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも大きいとき、連続モード目標電流を目標電流として力率改善回路2に出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、力率改善装置に関する。
交流電力を直流電力に変換する力率改善装置として、インダクタやスイッチング素子などを備え、インダクタに流れる交流電流の平均値の変化を力率改善装置に入力される交流電圧と相似形でかつ同位相にするため、インダクタに流れる交流電流のピーク値の変化が理想正弦波になるように、スイッチング素子の動作を制御するものがある。関連する技術として、特許文献1がある。
特許第5104946号明細書
しかしながら、上記力率改善装置では、スイッチング素子のスイッチング周期においてインダクタに流れる交流電流がゼロになる期間が生じる不連続モードの方が、スイッチング素子のスイッチング周期においてインダクタに流れる交流電流が常にゼロよりも大きくなる連続モードよりも、インダクタに流れる交流電流の平均値が小さくなる。そのため、交流電圧の半周期内において、不連続モードから連続モードに切り替わると、または、連続モードから不連続モードに切り替わると、インダクタに流れる交流電流の平均値の変化が理想正弦波と相似形にならず、総合力率や基本波力率が規格を満たさなくなるおそれがある。
そこで、本発明の一側面に係る目的は、交流電圧の半周期内においてインダクタに流れる交流電流の制御モードが切り替わったとしても、インダクタに流れる交流電流の平均値の変化を理想正弦波と相似形にすることが可能な力率改善装置を提供することである。
本発明に係る一つの形態である力率改善装置は、力率改善回路と、目標電流出力回路とを備える。
力率改善回路は、交流電力が入力されるインダクタと、インダクタの後段に接続されるスイッチング素子とを備え、目標電流に応じた交流電流がインダクタに流れるようにスイッチング素子の動作を制御することにより交流電力を直流電力に変換する。
目標電流出力回路は、不連続モードでインダクタに流れる交流電流の平均値の変化が理想正弦波と一致すると仮定するときの目標電流である不連続モード目標電流、不連続モード目標電流の限界値である臨界モード目標電流、及び連続モードでインダクタに流れる交流電流の平均値の変化が理想正弦波と一致すると仮定するときの目標電流である連続モード目標電流を演算する。
また、目標電流出力回路は、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも小さい場合、不連続モード目標電流を目標電流として力率改善回路に出力し、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流と等しい場合、不連続モード目標電流または連続モード目標電流を目標電流として力率改善回路に出力し、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも大きい場合、連続モード目標電流を目標電流として力率改善回路に出力する。
このように、インダクタに流れる交流電流の平均値が理想正弦波と一致すると仮定するときの目標電流を制御モード毎に演算し、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも小さいか大きいかにより現在成立している制御モードに対応する目標電流を選択している。そのため、現在成立している制御モードがどの制御モードであっても交流電流の平均値を理想正弦波に近づけることができる。これにより、交流電圧の半周期内においてインダクタに流れる交流電流の制御モードが切り替わったとしても、インダクタに流れる交流電流の平均値の変化を理想正弦波と相似形にすることができる。
本発明によれば、交流電圧の半周期内においてインダクタに流れる交流電流の制御モードが切り替わったとしても、インダクタに流れる交流電流の平均値の変化を理想正弦波と相似形にすることができる。
実施形態の力率改善装置を示す図である。 目標電流演算部を示す図である。 インダクタに流れる交流電流、理想正弦波、スロープ振幅、及び目標電流を示す図である。 目標電流演算部の動作を示すフローチャートである。 不連続モード目標電流、臨界モード目標電流、及び連続モード目標電流を示す図である。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
図1は、実施形態の力率改善装置を示す図である。
図1に示す力率改善装置1は、力率改善回路2と、目標電流出力回路3とを備え、商用電源などの電源Pから出力される交流電力を直流電力に変換して負荷Loに出力する。なお、一例として、力率改善装置1は、プラグインハイブリッド車などの車両に搭載される充電器とし、負荷Loは、その車両に搭載される2次電池とする。
また、力率改善回路2は、電源Pから出力される交流電力が入力されるインダクタL1、L2と、インダクタL1の後段に接続されるスイッチング素子SW1と、インダクタL2の後段に接続されるスイッチング素子SW2と、インダクタL1とスイッチング素子SW1との接続点に接続されるダイオードD1と、インダクタL2とスイッチング素子SW2との接続点に接続されるダイオードD2と、ダイオードD1、D2と負荷Loとの間に接続されるコンデンサCとを備える。
すなわち、インダクタL1の一方端は電源Pの一方端に接続され、インダクタL1の他方端はスイッチング素子SW1の一方端(ドレイン端子)及びダイオードD1のアノード端子に接続されている。インダクタL2の一方端は電源Pの他方端に接続され、インダクタL2の他方端はスイッチング素子SW2の一方端(ドレイン端子)及びダイオードD2のアノード端子に接続されている。ダイオードD1のカソード端子はダイオードD2のカソード端子、コンデンサCの一方端、及び負荷Loのプラス端子に接続されている。スイッチング素子SW1の他方端(ソース端子)はスイッチング素子SW2の他方端(ソース端子)、コンデンサCの他方端、及び負荷Loのマイナス端子に接続されている。
また、力率改善回路2は、力率改善回路2に入力される交流電圧Vacを検出する電圧検出部21と、インダクタL1、L2に流れる交流電流iacを検出する電流検出部22と、力率改善回路2から出力される直流電圧Vhを検出する電圧検出部23と、スイッチング素子SW1、SW2の動作を制御する制御信号を出力するピーク電流制御回路24とを備える。なお、電圧検出部21、23は、電圧計などとする。また、電流検出部22は、電流計などとする。また、ピーク電流制御回路24は、IC(Integrated Circuit)などとする。
スイッチング素子SW1、SW2は、それぞれ、ダイオードが並列接続されるトランジスタであって、一例として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)とする。電源Pから力率改善回路2にプラス側の交流電流が流れているとき、スイッチング素子SW1が繰り返しオン、オフするとともに、スイッチング素子SW2が常時オフする。電源Pから力率改善回路2にマイナス側の交流電流が流れているとき、スイッチング素子SW2が繰り返しオン、オフするとともに、スイッチング素子SW1が常時オフする。これにより、電源Pから出力される交流電力が直流電力に変換される。
また、スイッチング素子SW1、SW2は、ピーク電流制御回路24から出力される制御信号がハイレベルのときオンし、制御信号がローレベルのときオフする。目標電流出力回路3から出力される目標電流iac_tgtが大きくなる程、ピーク電流制御回路24から出力される制御信号のハイレベルのパルス幅が大きくなる。スイッチング素子SW1またはスイッチング素子SW2のオン期間が長くなる程、交流電流iacのピーク値が大きくなる。
目標電流出力回路3は、減算部31と、電圧補償部32と、理想正弦波生成部33と、L値演算部34と、目標電流演算部35とを備える。なお、目標電流出力回路3は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、またはプログラマブルなデバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device))により構成される。また、電圧検出部21により検出される交流電圧Vac、電流検出部22により検出される交流電流iac、及び電圧検出部23により検出される直流電圧Vhはアナログ値からデジタル値に変換されて目標電流出力回路3に入力される。
減算部31は、目標直流電圧Vrefと直流電圧Vhとの電圧差Vdを出力する。
電圧補償部32は、PI(Proportional Integral)制御により電圧差Vdがゼロになるような制御電圧Vcを出力する。
理想正弦波生成部33は、正弦波生成部331と、乗算部332、333とを備える。
正弦波生成部331は、交流電圧Vacの角周波数ωに基づいて、正弦波sinωtを生成するとともに、交流電圧Vacの周期Tを出力する。なお、tを現在時刻とし、角周波数ωを交流電圧Vacの周波数×2πとする。
乗算部332は、制御電圧Vcと周期Tとを用いて理想正弦波振幅値Imagを出力する。
乗算部333は、正弦波sinωtと理想正弦波振幅値Imagとを乗算した結果である理想正弦波Imag・sinωtを出力する。
L値演算部34は、交流電流iacによりインダクタL1、L2のインダクタンス値Lを演算する。なお、インダクタンス値Lの変動量が目標電流iac_tgtの演算に影響を及ぼさない場合、L値演算部34を省略してもよい。
目標電流演算部35は、直流電圧Vh、交流電圧Vac、理想正弦波Imag・sinωt、及びインダクタンス値Lにより目標電流iac_tgtを演算する。
図2は、目標電流演算部35を示す図である。
目標電流演算部35は、各制御モード目標演算部351と、選択部352とを備える。
各制御モード目標演算部351は、不連続モード目標電流iac_tgt_lo、臨界モード目標電流iac_tgt_th、及び連続モード目標電流iac_tgt_hiを演算する。
選択部352は、臨界モード目標電流iac_tgt_thを基準値として、不連続モード目標電流iac_tgt_lo及び連続モード目標電流Iac_tgt_hiのうちのどちらか一方を選択し、その選択した方を目標電流iac_tgtとして力率改善回路2に出力する。
不連続モード目標電流iac_tgt_loは、不連続モードでインダクタL1、L2に流れる交流電流iacの平均値Iaveが理想正弦波Imag・sinωtと一致すると仮定するときの目標電流iac_tgtである。
臨界モード目標電流iac_tgt_thは、不連続モード目標電流iac_tgt_loの限界値(最大値)である。
連続モード目標電流iac_tgt_lは、連続モードでインダクタL1、L2に流れる交流電流Iacの平均値Iaveが理想正弦波Imag・sinωtと一致すると仮定するときの目標電流iac_tgtである。
ここで、図3は、インダクタL1、L2に流れる交流電流iac(実線)、理想正弦波Imag・sinωt(破線)、スロープ補償のためのノコギリ波(三角波)(一点鎖線)、及び目標電流iac_tgt(二点鎖線)を示す図である。なお、SAは、ノコギリ波の振幅であり、スロープ振幅を示している。
図3に示す例では、交流電圧Vacの半周期内において、交流電流iacの制御モードが時刻t1で不連続モードから臨界モードに切り替わった後、時刻t2で臨界モードから連続モードに切り替わった場合を示している。
時刻t0から時刻t1までのスイッチング周期Tsのオン期間Tonにおいて、スイッチング素子SW1が常時オンするとともにスイッチング素子SW2が常時オフすると、交流電流iacがゼロからピーク値i(Ton)まで上昇する。また、時刻t0から時刻t1までのスイッチング周期Tsのオフ期間Toffにおいて、スイッチング素子SW1、SW2が常時オフすると、交流電流iacがピーク値i(Ton)からゼロまで下降する。また、時刻t0から時刻t1までのスイッチング周期Tsのデッド期間Tdにおいて、スイッチング素子SW1、SW2が常時オフすると、交流電流iacがゼロである状態が継続される。すなわち、時刻t0から時刻t1までのスイッチング周期Tsでは、不連続モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れる。
時刻t1から時刻t2までのスイッチング周期Tsのオン期間Tonにおいて、スイッチング素子SW1が常時オンするとともにスイッチング素子SW2が常時オフすると、交流電流iacがゼロからピーク値i(Ton)まで上昇する。また、時刻t1から時刻t2までのスイッチング周期Tsのオフ期間Toffにおいて、スイッチング素子SW1、SW2が常時オフすると、交流電流iacがピーク値i(Ton)からゼロまで下降する。また、時刻t1から時刻t2までのスイッチング周期Tsでは、交流電流iacがゼロである状態が継続するデッド期間Tdがなく、交流電流iacがゼロからピーク値i(Ton)までの間で変化する。すなわち、時刻t1から時刻t2までのスイッチング周期Tsでは、臨界モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れる。
時刻t2から時刻t3までのスイッチング周期Tsのオン期間Tonにおいて、スイッチング素子SW1が常時オンするとともにスイッチング素子SW2が常時オフすると、交流電流iacがゼロからピーク値i(Ton)まで上昇する。また、時刻t2から時刻t3までのスイッチング周期Tsのオフ期間Toffにおいて、スイッチング素子SW1、SW2が常時オフすると、交流電流iacがピーク値i(Ton)からボトム値i(T0)まで下降する。なお、ボトム値i(T0)はゼロより大きい値とする。また、時刻t3から時刻t4までのスイッチング周期Tsのオン期間Tonにおいて、スイッチング素子SW1が常時オンするとともにスイッチング素子SW2が常時オフすると、交流電流iacがボトム値i(T0)からピーク値i(Ton)まで上昇する。また、時刻t3から時刻t4までのスイッチング周期Tsのオフ期間Toffにおいて、スイッチング素子SW1、SW2が常時オフすると、交流電流iacがピーク値i(Ton)からボトム値i(T0)まで下降する。このように、時刻t2から時刻t4までのスイッチング周期Tsでは、交流電流iacがゼロよりも大きい状態が継続する。すなわち、時刻t2から時刻t4までの各スイッチング周期Tsでは、連続モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れる。
<不連続モード目標電流iac_tgt_loの導出>
まず、不連続モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れていると仮定する。
スイッチング周期Tsにおける交流電流iacの平均値Iaveは、オン期間Tonにおける交流電流iacの積分値S1(例えば、図3に示す三角形S1)と、オフ期間Toffにおける交流電流iacの積分値S2(例えば、図3に示す三角形S2)との加算値を、スイッチング周期Tsで除算した値となるため、下記式1が成り立つ。
また、図3に示す三角形S1の面積と、ピーク値i(Ton)と、オン期間Tonとの関係から下記式2が成り立つ。
また、図3に示す三角形S2の面積と、ピーク値i(Ton)と、オフ期間Toffとの関係から下記式3が成り立つ。
上記式1に上記式2及び上記式3を代入すると、下記式4が成り立つ。
また、ピーク値i(Ton)と、交流電圧Vacの瞬時値Vinと、インダクタンス値Lと、オン期間Tonとの関係から下記式5が成り立つ。
上記式5をオン期間Tonについて整理すると、下記式6となる。
また、ピーク値i(Ton)と、交流電圧Vacの瞬時値Vinと、直流電圧Vhと、インダクタンス値Lと、オフ期間Toffとの関係から下記式7が成り立つ。
上記式7をオフ期間Toffについて整理すると、下記式8となる。
上記式4に上記式6及び上記式8を代入すると、下記式9となる。
上記式9を変形すると、下記式10となる。
上記式10をさらに変形すると、下記式11となる。
また、交流電流iacの平均値Iaveが理想正弦波Imag・sinωtに一致すると仮定すると、下記式12が成り立つ。なお、tは、スイッチング周期Tsの終了時刻とする。
上記式12に上記式11を代入すると、下記式13となる。
また、上記式13をi(Ton)について整理すると、下記式14となる。
また、上記式14を変形すると、下記15となる。
また、ピーク値i(Ton)と、目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)と、スロープ振幅SAと、オン期間Tonと、スイッチング周期Tsとの関係から下記式16が成り立つ。
上記式16に上記式6を代入し、目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)について整理すると、下記式17となる。
そして、上記式17に上記式15を代入し、変形すると、下記式18となる。
すなわち、各制御モード目標演算部351は、直流電圧Vh、交流電圧Vacの瞬時値Vin、理想正弦波Imag・sinωt、及びインダクタンス値Lを用いて、上記式18を演算し、その演算結果を不連続モード目標電流iac_tgt_loとする。なお、スロープ振幅SA及びスイッチング周期Tsは各制御モード目標演算部351に予め記憶されているものとする。また、インダクタンス値Lの変動量が目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)の演算に影響を及ぼさない場合、インダクタンス値Lは定数として各制御モード目標演算部351に予め記憶されていてもよい。
<臨界モード目標電流iac_tgt_thの導出>
まず、臨界モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れていると仮定する。
ピーク値i(Ton)と、交流電圧Vacの瞬時値Vinと、インダクタンス値Lと、オン期間Tonとの関係から下記式19が成り立つ。
また、ピーク値i(Ton)と、目標電流iac_tgtの瞬時値ia_tgt(n)と、スロープ振幅SAと、オン期間Tonと、スイッチング周期Tsとの関係から下記式20が成り立つ。
上記式19に上記式20を代入し、目標電流iac_tgtの瞬時値ia_tgt(n)について整理すると、下記式21になる。
また、オン期間Tonが単純に交流電圧Vacの瞬時値Vinと直流電圧Vhとの昇圧比で決まると仮定すると、オン期間Tonと、スイッチング周期Tsと、交流電圧Vacの瞬時値Vinと、直流電圧Vhとの関係から下記式22が成り立つ。
上記式22をオン期間Tonについて整理すると、下記式23となる。
そして、上記式21に上記式23を代入すると、下記式24となる。
すなわち、各制御モード目標演算部351は、直流電圧Vh、交流電圧Vacの瞬時値Vin、及びインダクタンス値Lを用いて、上記式24を演算し、その演算結果を臨界モード目標電流iac_tgt_thとする。なお、スロープ振幅SA及びスイッチング周期Tsは各制御モード目標演算部351に予め記憶されているものとする。また、インダクタンス値Lの変動量が目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)の演算に影響を及ぼさない場合、インダクタンス値Lは定数として各制御モード目標演算部351に予め記憶されていてもよい。
<連続モード目標電流iac_tgt_hiの導出>
まず、連続モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れていると仮定する。
交流電流iacの平均値Iaveが、理想正弦波Imag・sinωtと一致すると仮定すると、すなわち、図3に示す時刻t3から時刻t4までのスイッチング周期Tsのオン期間Tonにおいて、ボトム値i(T0)からピーク値i(Ton)まで変化するときの交流電流iacの平均値が、オン期間Tonの開始時t3からオン期間Tonの半分の期間(Ton/2)が経過したときの理想正弦波Imag・sinωtと一致すると仮定すると、下記式25が成り立つ。なお、tは、オン期間Tonの開始時t3とする。
また、ピーク値i(Ton)と、ボトム値i(T0)と、交流電圧Vacの瞬時値Vinと、インダクタンス値Lと、オン期間Tonとの関係から下記式26が成り立つ。
上記式25に上記式26を代入すると、下記式27となる。
上記式27をピーク値i(Ton)について整理すると、下記式28となる。
また、ピーク値i(Ton)と、目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)と、スロープ振幅SAと、オン期間Tonと、スイッチング周期Tsとの関係から下記式29が成り立つ。
次に、上記式28に上記式29を代入し、目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)について整理すると、下記式30となる。
また、オン期間Tonが単純に交流電圧Vacの瞬時値Vinと直流電圧Vhとの昇圧比で決まると仮定すると、オン期間Tonと、スイッチング周期Tsと、交流電圧Vacの瞬時値Vinと、直流電圧Vhとの関係から下記式31が成り立つ。
上記式31をオン期間Tonについて整理すると、下記式32となる。
次に、上記式30に上記式32を代入すると、下記式33となる。
そして、sinのωtは、誤差が非常に小さいため、上記式33を下記式34のように単純化する。
すなわち、各制御モード目標演算部351は、直流電圧Vh、交流電圧Vacの瞬時値Vin、理想正弦波Imag・sinωt、及びインダクタンス値Lを用いて、上記式34を演算し、その演算結果を連続モード目標電流iac_tgt_hiとする。なお、スロープ振幅SA及びスイッチング周期Tsは各制御モード目標演算部351に予め記憶されているものとする。また、インダクタンス値Lの変動量が目標電流iac_tgtの瞬時値iac_tgt(n)の演算に影響を及ぼさない場合、インダクタンス値Lは定数として各制御モード目標演算部351に予め記憶されていてもよい。
図4は、目標電流演算部35の動作を示すフローチャートである。
まず、各制御モード目標演算部351は、不連続モード目標電流iac_tgt_lo、臨界モード目標電流iac_tgt_th、及び連続モード目標電流iac_tgt_hiを演算する(S1)。例えば、図5(a)に示すように、各制御モード目標演算部351は、不連続モード目標電流(実線)、臨界モード目標電流(破線)、及び連続モード目標電流(一点鎖線)を演算する。
次に、選択部352は、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流iac_tgt_thよりも小さい場合(S2:Yes)、不連続モード目標電流iac_tgt_loを選択する(S3)。例えば、図5(a)に示すように、時刻t53において、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも小さい場合、選択部352は、図5(b)に示すように、力率改善回路2に出力する目標電流として不連続モード目標電流を選択する。
また、選択部352は、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流iac_tgt_thと等しい場合(S2:No、S4:Yes)、連続モード目標電流iac_tgt_hiまたは不連続モード目標電流iac_tgt_loを選択する(S5)。例えば、図5(a)に示すように、時刻t52において、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流と等しい場合、選択部352は、図5(b)に示すように、力率改善回路2に出力する目標電流として不連続モード目標電流を選択する。
また、選択部352は、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流iac_tgt_thよりも大きい場合(S4:No)、連続モード目標電流Iac_tgt_hiを選択する(S6)。例えば、図5(a)に示すように、時刻t51において、不連続モード目標電流が臨界モード目標電流よりも大きい場合、選択部352は、図5(b)に示すように、力率改善回路2に出力する目標電流として連続モード目標電流を選択する。
臨界モード目標電流iac_tgt_thは、不連続モードが成立するとき(不連続モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れているとき)の不連続モード目標電流iac_tgt_loの限界値であるため、連続モードが成立するとき(連続モードでインダクタL1、L2に交流電流iacが流れているとき)、不連続モード目標電流iac_tgt_loは、臨界モード目標電流Iac_tgt_thよりも大きくなる。
すなわち、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流Iac_tgt_thよりも小さい場合、連続モードが成立せず、不連続モードが成立する。また、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流iac_tgt_thと等しい場合、連続モード及び不連続モードのどちらの制御モードも成立する。また、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流iac_tgt_thよりも大きい場合、不連続モードが成立せず、連続モードが成立する。
そこで、実施形態の力率改善装置1では、不連続モード目標電流iac_tgt_loが臨界モード目標電流iac_tgt_thよりも大きいか小さいかにより、現在成立している制御モードがどの制御モードであるかを判断し、その制御モードに対応する目標電流iac_tgtを選択している。
また、実施形態の力率改善装置1では、インダクタL1、L2に流れる交流電流iacの平均値Iaveが理想正弦波Imag・sinωtと一致すると仮定するときの目標電流iac_tgtを制御モード(不連続モード及び連続モード)毎に演算している。
そのため、現在成立している制御モードがどの制御モードであっても交流電流iacの平均値Iaveを理想正弦波Imag・sinωtに近づけることができる。
これにより、交流電圧Vacの半周期内において制御モードが切り替わったとしても、インダクタL1、L2に流れる交流電流iacの平均値Iaveの変化を理想正弦波Imag・sinωtと相似形にすることができる。
また、実施形態の力率改善装置1では、交流電流iacによりインダクタンス値Lを演算し、そのインダクタンス値Lを用いて、不連続モード目標電流iac_tgt_lo、臨界モード目標電流iac_tgt_th、及び連続モード目標電流iac_tgt_hiを演算する構成であるため、交流電流iacに応じてインダクタンス値Lが変動する場合であっても、不連続モード目標電流iac_tgt_lo、臨界モード目標電流iac_tgt_th、及び連続モード目標電流iac_tgt_hiを精度よく演算することができる。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
1 力率改善装置
2 力率改善回路
3 目標電流出力回路
21 電圧検出部
22 電流検出部
23 電圧検出部
24 ピーク電流制御回路
31 減算部
32 電圧補償部
33 理想正弦波生成部
331 正弦波生成部
332 乗算部
333 乗算部
34 L値演算部
35 目標電流演算部
351 各制御モード目標演算部
352 選択部

Claims (3)

  1. 交流電力が入力されるインダクタと、前記インダクタの後段に接続されるスイッチング素子とを備え、目標電流に応じた交流電流が前記インダクタに流れるように前記スイッチング素子の動作を制御することにより前記交流電力を直流電力に変換する力率改善回路と、
    前記目標電流を前記力率改善回路に出力する目標電流出力回路と、
    を備え、
    前記目標電流出力回路は、
    不連続モードで前記インダクタに流れる交流電流の平均値の変化が理想正弦波と一致すると仮定するときの前記目標電流である不連続モード目標電流、前記不連続モード目標電流の限界値である臨界モード目標電流、及び連続モードで前記インダクタに流れる交流電流の平均値の変化が前記理想正弦波と一致すると仮定するときの前記目標電流である連続モード目標電流を演算し、
    前記不連続モード目標電流が前記臨界モード目標電流よりも小さい場合、前記不連続モード目標電流を前記目標電流として前記力率改善回路に出力し、
    前記不連続モード目標電流が前記臨界モード目標電流と等しい場合、前記不連続モード目標電流または前記連続モード目標電流を前記目標電流として前記力率改善回路に出力し、
    前記不連続モード目標電流が前記臨界モード目標電流よりも大きい場合、前記連続モード目標電流を前記目標電流として前記力率改善回路に出力する
    ことを特徴とする力率改善装置。
  2. 請求項1に記載の力率改善装置であって、
    前記目標電流出力回路は、
    Imagを前記理想正弦波の振幅、ωを前記理想正弦波の角周波数、tを現在時刻、Vinを前記力率改善回路に入力される交流電圧の瞬時値、Vhを前記力率改善回路から出力される直流電圧、Lを前記インダクタのインダクタンス値、SAをスロープ振幅、Tsを前記スイッチング素子のスイッチング周期とする場合において、下記式35の演算結果を前記不連続モード目標電流とし、下記式36の演算結果を前記臨界モード目標電流とし、下記式37の演算結果を前記連続モード目標電流とする
    ことを特徴とする力率改善装置。
  3. 請求項2に記載の力率改善装置であって、
    前記目標電流出力回路は、前記インダクタに流れる交流電流により前記インダクタンス値を演算する
    ことを特徴とする力率改善装置。
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