JP2019155802A - 熱収縮性多層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた遮光性を発揮することができ、デザイン等の印刷を施した際の美観性にも優れ、更に、適度な機械的強度を有し、熱収縮性にも優れる熱収縮性多層フィルムを提供する。また、該熱収縮性多層フィルムを含む熱収縮性ラベルを提供する。【解決手段】ポリエステル系樹脂を含有する表面層と、ポリスチレン系樹脂及び白色着色剤を含有する第1の中間層と、ポリスチレン系樹脂及び黒色着色剤を含有する第2の中間層と、ポリエステル系樹脂を含有する裏面層とをこの順に有する熱収縮性多層フィルムであって、前記第1の中間層における前記白色着色剤の含有量が5〜50重量%であり、前記第2の中間層における前記黒色着色剤の含有量が3〜15重量%である熱収縮性多層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた遮光性を発揮することができ、デザイン等の印刷を施した際の美観性にも優れ、更に、適度な機械的強度を有し、熱収縮性にも優れる熱収縮性多層フィルムに関する。また、該熱収縮性多層フィルムを含む熱収縮性ラベルに関する。
飲料等の液状の商品は、紙箱、金属缶、ペットボトル等のプラスチックボトル、ガラス瓶等の容器に充填されて販売されるのが一般的である。これらのうち、紙箱や金属缶は、再封手段を有していないため、内容量が多い飲料等の容器等では、キャップ等の再封手段を有するプラスチックボトルやガラス瓶が広く用いられている。
しかしながら、このようなプラスチックボトルやガラス瓶は、紙箱や金属缶と比較すると遮光性に欠けるため、例えば、清酒、ビール、緑茶等のように光によって変質や変色が起こりやすい飲料の容器として用いる場合には、遮光性を付与するために着色されたプラスチックボトルやガラス瓶が使用されている。一方で、このような着色容器は遮光性には優れるものの、着色剤を含むため、使用済みの容器をリサイクルする際に再生が困難となる場合が多かった。
これに対して、無色透明なプラスチックボトルやガラス瓶に、遮光性のある熱収縮性ラベルを装着させることで、容器に遮光性を付与することが行われている。
例えば、特許文献1には、無彩色又は有彩色の中間層と、白色の表裏層とを有する熱収縮性フィルムが開示されている。
しかしながら、遮光性の向上を目的として、二酸化チタン等の白色着色剤をフィルム中に含有させた場合、フィルムの熱収縮性が低下して、装着性が悪化したり、装着後のシワ等の不具合が発生したりするという問題があった。また、押出成形等を用いてフィルムを成形する際に、二酸化チタン等の白色着色剤によってダイス等の汚染や成形不良を引き起こすことがあった。
また、特許文献2には、ポリエステル系樹脂を含有する表裏層と、二酸化チタンを所定量含有する中間層とを有する熱収縮性多層フィルムが開示されている。
しかしながら、このようなフィルムはダイスの汚染性や印刷の鮮明性には優れているものの、遮光性が低く、内容物の劣化を充分に抑制できないという問題があった。また、機械的強度にも劣るという問題があった。
国際公開第2004/094139号 特開2010−284941号公報
本発明は、上記課題に鑑みて、優れた遮光性を発揮することができ、デザイン等の印刷を施した際の美観性にも優れ、更に、適度な機械的強度を有し、熱収縮性にも優れる熱収縮性多層フィルムを提供することを目的とする。また、該熱収縮性多層フィルムを含む熱収縮性ラベルを提供することを目的とする。
本発明は、ポリエステル系樹脂を含有する表面層と、ポリスチレン系樹脂及び白色着色剤を含有する第1の中間層と、ポリスチレン系樹脂及び黒色着色剤を含有する第2の中間層と、ポリエステル系樹脂を含有する裏面層とをこの順に有する熱収縮性多層フィルムであって、前記第1の中間層における前記白色着色剤の含有量が5〜50重量%であり、前記第2の中間層における前記黒色着色剤の含有量が3〜15重量%である熱収縮性多層フィルムである。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、白色着色剤を所定量含有する第1の中間層と、黒色着色剤を所定量含有する第2の中間層とを有することで、優れた遮光性を発揮することができ、デザイン等の印刷を施した際の美観性にも優れ、優れた収縮特性及び高い剛性を有する熱収縮性多層フィルムとすることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の熱収縮性多層フィルムは、ポリエステル系樹脂を含有する表面層と、ポリスチレン系樹脂及び白色着色剤を含有する第1の中間層と、ポリスチレン系樹脂及び黒色着色剤を含有する第2の中間層と、ポリエステル系樹脂を含有する裏面層とをこの順に有するものである。なお、本明細書において、表面層とは、熱収縮性ラベルとした場合に外面側となる層のことをいい、裏面層とは、熱収縮性ラベルとした場合に内面側となる層のことをいう。以下、表面層及び裏面層を併せて表裏層ともいう。
(表裏層)
本発明の熱収縮性多層フィルムは、上記表裏層を有する。上記表裏層を有することで、フィルム成形時に白色着色剤や黒色着色剤によるダイス等の汚染や、成形不良、生産性低下を防止することができる。また、印刷性を向上させることが可能となる。更に、白色着色剤や黒色着色剤の欠落による遮光性の低下を防止することができる。
上記表裏層はポリエステル系樹脂を含有する。
上記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ジカルボン酸成分とジオール成分とを縮重合させることにより得られるものが挙げられる。
上記ジカルボン酸成分としては特に限定されず、例えば、o−フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、オクチルコハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、デカメチレンカルボン酸、これらの無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。
上記ジオール成分としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール)、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール類;2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのアルキレンオキサイド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール類等が挙げられる。
上記ポリエステル系樹脂としては、なかでも、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、かつ、ジオール成分としてエチレングリコール及び/又は1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含有するものが好ましい。このようなポリエステル系樹脂を用いることにより、熱収縮性多層フィルムに優れた収縮性を付与することができる。
収縮性をより高めたい場合には、ジオール成分100モル%のうち、エチレングリコールに由来する成分の含有量が60〜80モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分の含有量が10〜40モル%であるものを用いることが好ましい。
このようなポリエステル系樹脂は、更に、ジエチレングリコールに由来する成分を0〜30モル%、好ましくは1〜25モル%、より好ましくは2〜20モル%含有していてもよい。ジエチレングリコールを用いることにより、熱収縮性多層フィルムの主収縮方向の引張破断伸度が高まり、ミシン目を裂いたときに層間剥離が生じて内面側の表裏層のみが容器に残ってしまうことを防止することができる。ジエチレングリコールに由来する成分が30モル%を超えると、熱収縮性多層フィルムの低温収縮性が高くなり過ぎ、容器に装着するときにシワが入りやすくなる。
また、上記ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有するポリエステル系樹脂は、ジオール成分として1,4−ブタンジオールに由来する成分を含有するものを用いることもできる。このようなポリエステル系樹脂は、一般に、ポリブチレンテレフタレート系樹脂と呼ばれる。
上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、上記ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、かつ、ジオール成分としてエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含有するポリエステル系樹脂と、併用されることが好ましい。このような混合樹脂を用いることでより優れた仕上り性を付与することができる。
上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂としては、テレフタル酸に由来する成分と1,4−ブタンジオールに由来する成分のみからなるポリブチレンテレフタレート系樹脂のほか、テレフタル酸に由来する成分以外のジカルボン酸成分及び/又は1,4−ブタンジオールに由来する成分以外のジオール成分を含有するポリブチレンテレフタレート系樹脂であってもよい。
なお、上記テレフタル酸に由来する成分以外のジカルボン酸成分の含有量は、ジカルボン酸成分100モル%のうち、10モル%以下であることが好ましい。10モル%を超えると、上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の耐熱性が低下し、経済的にも不利となることがある。また、上記1,4−ブタンジオールに由来する成分以外のジオール成分の含有量は、ジオール成分100モル%のうち、10モル%以下であることが好ましい。10モル%を超えると、上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の耐熱性が低下し、経済的にも不利となることがある。
上記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の添加量として特に限定されないが、30重量%以下であることが望ましい。30重量%を超えると自然収縮率が大きくなったり、フィルムの剛性が低下したりする場合がある。
上記表裏層を構成するポリエステル系樹脂のビカット軟化温度の好ましい下限は55℃、好ましい上限は95℃である。上記ビカット軟化温度が55℃未満であると、熱収縮性多層フィルムの収縮開始温度が低くなりすぎたり、自然収縮率が大きくなったりすることがある。上記ビカット軟化温度が95℃を超えると、熱収縮性多層フィルムの低温収縮性及び収縮仕上り性が低下したり、経時での低温収縮性の低下が大きくなったりすることがある。上記ビカット軟化温度のより好ましい下限は60℃、より好ましい上限は90℃である。
なお、上記ビカット軟化温度は、JIS K 7206(1999)に準拠した方法で測定することができる。
上記表裏層を構成するポリエステル系樹脂の市販品としては、例えば、「Easter」「EmbraceLv」(イーストマンケミカル社製)、「ベルペット」(ベルポリエステルプロダクツ社製)、「ノバデュラン」(三菱エンジニアリングプラスチックス社製)等が挙げられる。
上記表裏層に含まれるポリエステル系樹脂としては、上述した組成を有するポリエステル系樹脂を単独で用いてもよく、上述した組成を有する2種以上のポリエステル系樹脂を併用してもよい。また、上記ポリエステル系樹脂は、表面層と裏面層とで異なる組成を有するポリエステル系樹脂であってもよいが、フィルムのカール等によるトラブルを抑制するため、同一の組成を有するポリエステル系樹脂であることが好ましい。
上記表裏層は、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、抗菌剤、蛍光増白剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。
上記表面層と上記裏面層のそれぞれの厚みの割合は、熱収縮性多層フィルム全体の厚みに対する好ましい下限が3%、より好ましい下限が5%、好ましい上限が25%、より好ましい上限が20%である。
上記表面層と上記裏面層との厚みが、上記好ましい範囲であると、熱収縮性多層フィルムの耐熱性を良好なものとすることができる。
(第1の中間層)
本発明の熱収縮性多層フィルムは、上記第1の中間層を含有する。
上記第1の中間層を有することにより、得られる熱収縮性多層フィルムに対するデザイン等の印刷の鮮明性を向上させることができる。
上記第1の中間層は、ポリスチレン系樹脂を含有する。
上記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体と芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体との混合樹脂、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレン等が挙げられる。上記ポリスチレン系樹脂を用いることで、本発明の熱収縮性多層フィルムは低温から収縮を開始することができ、また、高収縮性を有する。
本明細書中、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体とは、芳香族ビニル炭化水素に由来する成分と、共役ジエンに由来する成分とを含有する共重合体をいう。
上記芳香族ビニル炭化水素は特に限定されず、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記共役ジエンは特に限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体は、特に熱収縮性に優れることから、スチレン−ブタジエン共重合体(SBS樹脂)を含有することが好ましい。また、上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体は、よりフィッシュアイの少ない熱収縮性多層フィルムを作製するためには、上記共役ジエンとして2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)を用いたスチレン−イソプレン共重合体(SIS樹脂)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体(SIBS)等を含有することが好ましい。
なお、上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体は、SBS樹脂、SIS樹脂及びSIBS樹脂のうちのいずれか1つを単独で含有してもよく、複数を組み合わせて含有してもよい。また、SBS樹脂、SIS樹脂及びSIBS樹脂のうちの複数を用いる場合には、各樹脂をドライブレンドしてもよく、各樹脂を特定の組成にて押出機を用いて練り上げペレタイズしたコンパウンド樹脂を用いてもよい。
上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体がSBS樹脂、SIS樹脂及びSIBS樹脂を単独又は複数で含有する場合には、特に熱収縮性に優れた熱収縮性多層フィルムが得られることから、上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体100重量%に占めるスチレン含有量が65〜90重量%、共役ジエン含有量が10〜35重量%であることが好ましい。上記スチレン含有量が90重量%を超えるか、上記共役ジエン含有量が10重量%未満であると、熱収縮性多層フィルムにテンションをかけたときに切れ易くなったり、印刷等の加工時に思いもよらず破断したりすることがある。上記スチレン含有量が65重量%未満であるか、上記共役ジエン含有量が35重量%を超えると、成形加工時にゲル等の異物が発生しやすくなったり、熱収縮性多層フィルムの腰が弱くなったりして、取り扱い性が悪化することがある。
本明細書中、芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体とは、芳香族ビニル炭化水素に由来する成分と、脂肪族不飽和カルボン酸エステルに由来する成分とを含有する共重合体をいう。
上記芳香族ビニル炭化水素は特に限定されず、上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体において例示した芳香族ビニル炭化水素と同様の芳香族ビニル炭化水素を用いることができる。上記脂肪族不飽和カルボン酸エステルは特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートとの両方を示す。
上記芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体として、スチレン−ブチルアクリレート共重合体を用いる場合には、上記スチレン−ブチルアクリレート共重合体100重量%に占めるスチレン含有量が60〜90重量%、ブチルアクリレート含有量が10〜40重量%であることが好ましい。このような組成の芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体を用いることで、熱収縮性に優れた熱収縮性多層フィルムを得ることができる。
上記芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体と上記芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体との混合樹脂は特に限定されないが、上記芳香族ビニル炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体の含有量が80重量%以下である混合樹脂であることが好ましい。
上記ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンとは、スチレン、メタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキルの3元共重合体からなる連続相と、共役ジエンを主体とするゴム成分からなる分散相とで構成されるものを基本とするものである。
上記連続相を形成するメタクリル酸アルキルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が、アクリル酸アルキルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。
上記連続相を形成する共重合体中のスチレンの割合は20〜80重量%が好ましく、30〜70重量%がより好ましい。メタクリル酸アルキルの割合は10〜50重量%が好ましく、15〜40重量%がより好ましい。アクリル酸アルキルの割合は1〜30重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
上記分散相を形成する共役ジエンを主体とするゴム成分としては、ポリブタジエン、又は、スチレン含有量が5〜30重量%のスチレン−ブタジエン共重合体が好ましい。
上記分散相を形成する共役ジエンを主体とするゴム成分の粒子径は0.1〜1.2μmであることが好ましく、更に好ましくは0.3〜0.8μmである。粒子径が0.1μmを下回ると、上記ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンの耐衝撃性が不充分となることがあり、1.2μmを上回ると、上記中間層の透明性が低下することがある。
上記ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンにおいて、スチレン、メタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキルの3元共重合体からなる連続相の割合は70〜95重量%、共役ジエンを主体とするゴム成分からなる分散相の割合は5〜20重量%が好ましい。上記分散相の割合が5重量%を下回ると、上記ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンの耐衝撃性が不充分となることがあり、20重量%を上回ると、上記中間層の透明性が低下することがある。
上記ポリスチレン系樹脂のビカット軟化温度の好ましい下限は60℃、好ましい上限は85℃である。上記ビカット軟化温度が60℃未満であると、熱収縮性多層フィルムの低温収縮性が高くなり過ぎ、容器に装着するときにシワが入りやすくなる。上記ビカット軟化温度が85℃を超えると、熱収縮性多層フィルムの低温収縮性が低下し、容器に装着するときに未収縮部分が発生しやすくなる。上記ビカット軟化温度のより好ましい下限は65℃、より好ましい上限は80℃である。なお、上記ビカット軟化温度は、JIS K 7206(1999)に準拠した方法で測定することができる。
上記ポリスチレン系樹脂の200℃でのMFR(melt flow rate)の好ましい下限は2g/10分、好ましい上限は15g/10分である。200℃でのMFRが2g/10分未満であると、フィルムの製膜が難しくなる。200℃でのMFRが15g/10分を超えると、フィルムの機械的強度が低くなり、実用に耐えられなくなる。200℃でのMFRのより好ましい下限は4g/10分、より好ましい上限は12g/10分である。なお、MFRは、ISO1133に準拠した方法で測定することができる。
上記中間層を構成するポリスチレン系樹脂の市販品としては、例えば、「クリアレン」(電気化学工業社製)、「アサフレックス」(旭化成ケミカルズ社製)、「Styrolux」(BASF社製)、「PSJ−ポリスチレン」(PSジャパン社製)等が挙げられる。
上記第1の中間層におけるポリスチレン系樹脂の含有量は、好ましい下限が50重量%、好ましい上限が95重量%である。
上記ポリスチレン系樹脂の含有量が50重量%以上であると、得られる熱収縮性多層フィルムの引張伸度を向上させて、機械的強度に優れたものとすることができる。上記ポリスチレン系樹脂の含有量が95重量%以下であると、白色着色剤の含有量を充分なものとして、優れた遮光性を発揮させることができる。
上記ポリスチレン系樹脂の含有量は、より好ましい下限が53重量%、更に好ましい下限が55重量%、より好ましい上限が93重量%、更に好ましい上限が90重量%である。
上記第1の中間層は、白色着色剤を含有する。
上記白色着色剤を含有することで遮光性を向上させて、内容物の変質を抑制することができる。また、得られる熱収縮性フィルムに対するデザイン等の印刷の鮮明性を向上させることができる。
上記白色着色剤としては、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛等が挙げられる。なかでも、幅広い波長域の光を反射することができることから二酸化チタンが好ましい。
上記二酸化チタンは、アナターゼ型、ルチル型、ブルカイト型の結晶形態があるが、遮光性、耐候性、耐熱性、鮮明性等の観点から、ルチル型の二酸化チタンが好ましい。
上記白色着色剤の体積平均粒子径は、好ましい下限が150nm、より好ましい下限が200nm、好ましい上限が400nm、より好ましい上限が380nmである。
なお、上記体積平均粒子径は、例えば、レーザー回析・散乱式粒度分布測定装置を用いることにより測定することができる。
上記第1の中間層における上記白色着色剤の含有量は、下限が5重量%、上限が50重量%である。
上記白色着色剤の含有量が5重量%以上であると、白色度を充分に向上させて、美観に優れた熱収縮性多層フィルムとすることができる。上記白色着色剤の含有量が50重量%以下であると、機械的強度を充分に向上させることができる。
上記白色着色剤の含有量は、好ましい下限が10重量%、より好ましい下限が15重量%、好ましい上限が45重量%、更に好ましい上限が40重量%である。
上記第1の中間層は、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤等の添加剤を含有してもよい。
上記第1の中間層の厚みは、熱収縮性多層フィルム全体の厚みに対する好ましい下限が50%、より好ましい下限が60%、好ましい上限が80%、より好ましい上限が75%である。
上記第1の中間層の厚みが上記好ましい範囲であると、熱収縮性多層フィルムに充分な遮光性を付与することができるとともに、機械的強度を充分に向上させることができる。
(第2の中間層)
本発明の熱収縮性多層フィルムは、上記第2の中間層を有する。
上記第2の中間層を有することで、熱収縮性多層フィルムに充分な遮光性を付与することができ、内容物の変質を抑制することができる。
上記第2の中間層は、ポリスチレン系樹脂を含有する。
上記第2の中間層を構成するポリスチレン系樹脂は、上記第1の中間層と構成するポリエステル系樹脂と同様のものが挙げられる。
また、上記第2の中間層を構成するポリスチレン系樹脂としては、上記第1の中間層を構成するポリスチレン系樹脂と同じものを用いてもよく、異なるものを用いてもよい。
上記第2の中間層における上記ポリスチレン系樹脂の含有量は、好ましい下限が85重量%、好ましい上限が97重量%である。
上記ポリスチレン系樹脂の含有量が85重量%以上であると、得られる熱収縮性多層フィルムの機械的強度を充分に向上させることができる。上記ポリスチレン系樹脂の含有量が97重量%以下であると、黒色着色剤の含有量を充分なものとして、遮光性に優れた熱収縮性多層フィルムとすることができる。
上記ポリスチレン系樹脂の含有量は、より好ましい下限が87重量%、更に好ましい下限が90重量%、より好ましい上限が95重量%、更に好ましい上限が93重量%である。
上記第2の中間層は、黒色着色剤を含有する。
上記黒色着色剤を含有することにより、得られる熱収縮性多層フィルムに充分な遮光性を付与することができ、内容物の変質を抑制することができる。
上記黒色着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、黒鉛、酸化鉄、酸化コバルト、酸化銅、酸化ニッケル、硫化モリブデン、硫化ビスマス等が挙げられる。なかでも、カーボンブラックが好ましい。
上記黒色着色剤の体積平均粒子径は、好ましい下限が3nm、より好ましい下限が5nm、好ましい上限が500nm、より好ましい上限が400nmである。
上記第2に中間層における上記黒色着色剤の含有量は、下限が3重量%、上限が15重量%である。
上記黒色着色剤の含有量が3重量%以上であると、得られる熱収縮性多層フィルムの遮光性を充分に向上させることができる。上記黒色着色剤の含有量が15重量%以下であると、熱収縮性ラベルにデザイン等の印刷を施した際に美観に優れたものとすることができる。
上記黒色着色剤の含有量は、好ましい下限が5重量%、好ましい下限が7重量%、より好ましい上限が13重量%、より好ましい上限が10重量%である。
上記第2の中間層は、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤等の添加剤を含有してもよい。
上記第2の中間層の厚みは、熱収縮性多層フィルム全体の厚みに対する好ましい下限が1%、より好ましい下限が2%、好ましい上限が15%、より好ましい上限が10%である。
上記第2の中間層の厚みが上記好ましい範囲であると、熱収縮性多層フィルムに充分な遮光性を付与することができるとともに、機械的強度を充分に向上させることができる。
上記第1の中間層の厚みと上記第2の中間層の厚みとの比は、99:1〜85:15であることが好ましく、95:5〜90:10であることがより好ましい。
上記厚みの比が上記好ましい範囲であると、遮光性と機械的強度とのバランスに優れ、また、内容物の変質を防止できるとともに、美観にも優れた熱収縮性ラベルを得ることができる。
本発明の熱収縮性多層フィルムにおいて、上記白色着色剤100重量部に対する上記黒色着色剤の含有量は、好ましい下限が0.2重量部、より好ましい下限が0.5重量部、好ましい上限が15重量部、より好ましい上限が12重量部である。
上記白色着色剤に対する上記黒色着色剤の含有量が上記好ましい範囲であると、遮光性と機械的強度とのバランスに優れ、また、内容物の変質を防止できるとともに、美観にも優れた熱収縮性ラベルを得ることができる。
(接着層)
本発明の熱収縮性多層フィルムは、上記表面層と第1の中間層との間、及び/又は、上記第2の中間層と上記裏面層との間に接着層を有することが好ましい。
上記接着層に含まれる接着性樹脂としては、例えば、一般に市販されている接着性樹脂、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合樹脂等が挙げられる。一般に市販されている接着性樹脂としては、スチレン系エラストマー、変性スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマーが好ましい。
上記スチレン系エラストマーとは、ハードセグメントであるポリスチレンと、ソフトセグメントであるポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンとポリイソプレンの共重合体等とからなるものや、これらの水素添加物を意味する。なお、上記水素添加物は、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の一部が水素添加されたものであってもよく、全てが水素添加されたものであってもよい。
上記スチレン系エラストマーの市販品としては、例えば、タフテック、タフプレン(以上、旭化成ケミカルズ社製)、クレイトン(クレイトンポリマージャパン社製)、ダイナロン、JSR TR、JSR SIS(以上、JSR社製)、セプトン(クラレ社製)等が挙げられる。
上記変性スチレン系エラストマーとしては、例えば、上記スチレン系エラストマーが、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基、水酸基等の官能基によって変性されたもの等が挙げられる。
上記ポリエステル系エラストマーとは、ハードセグメントであるポリエステルと、ゴム弾性に富むソフトセグメントであるポリエーテル又はポリエステルとから構成されるものであり、具体的には例えば、ハードセグメントとしての芳香族ポリエステルと、ソフトセグメントとしての脂肪族ポリエーテル又は脂肪族ポリエステルとからなるブロック共重合体等が挙げられ、飽和ポリエステル系エラストマーであることが好ましく、特に、ソフトセグメントとしてポリアルキレンエーテルグリコールセグメントを含有する飽和ポリエステル系エラストマーであることが好ましい。
上記ポリアルキレンエーテルグリコールセグメントを含有する飽和ポリエステル系エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントとしての芳香族ポリエステルと、ソフトセグメントとしてのポリアルキレンエーテルグリコールとからなるブロック共重合体が好ましい。
上記ポリエステル系エラストマーとして、芳香族ポリエステルとポリアルキレンエーテルグリコールとからなるブロック共重合体を用いる場合、ポリアルキレンエーテルグリコールからなるセグメントの割合は、好ましい下限が5重量%、好ましい上限が90重量%である。5重量%未満であると、中間層との接着性が低下し、90重量%を超えると、表裏層に対する接着性が低下する。より好ましい下限は30重量%、より好ましい上限は80重量%であり、更に好ましい下限は55重量%である。
上記ポリアルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(プロピレンエーテル)グリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンエーテル)グリコール等が挙げられる。
上記ポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量の好ましい下限は400、好ましい上限は6000である。より好ましい下限は600、より好ましい上限は4000、更に好ましい下限は1000、更に好ましい上限は3000である。上記範囲内の数平均分子量を有するポリアルキレンエーテルグリコールを用いることにより、良好な層間強度を得ることができ好ましい。なお、本明細書において、数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定されたもののことをいう。
上記ポリエステル系エラストマーを作製する方法としては特に限定されないが、例えば、(i)炭素数2〜12の脂肪族及び/又は脂環式ジオールと、(ii)芳香族ジカルボン酸及び/又は脂環式ジカルボン酸又はそれらのエステルと、(iii)数平均分子量が400〜6000のポリアルキレンエーテルグリコールとを原料とし、エステル化反応又はエステル交換反応によりオリゴマーを得た後、更に、オリゴマーを重縮合させることにより、作製することができる。
上記炭素数2〜12の脂肪族及び/又は脂環式ジオールとしては、例えば、ポリエステルの原料、特に、ポリエステル系熱可塑性エラストマーの原料として常用されているものが使用できる。具体的には例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらのなかでは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが好ましく、1,4−ブタンジオールがより好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記芳香族ジカルボン酸及び/又は脂環式ジカルボン酸としては、例えば、ポリエステルの原料、特にポリエステル系熱可塑性エラストマーの原料として常用されているものが使用できる。具体的には例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。これらのなかでは、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリエステル系エラストマーのうち市販されているものとしては、例えば、商品名「プリマロイ」(三菱化学社製)、商品名「ペルプレン」(東洋紡績社製)、商品名「ハイトレル」(東レ・デュポン社製)等が挙げられる。
上記ポリステル系エラストマーの融点は、120〜200℃であることが好ましい。120℃未満であると耐熱性が低下し、熱収縮性ラベルとして容器に被覆させる際に溶剤シール部分から剥離が発生し易くなり、200℃を超えると充分な接着強度が得られない場合がある。より好ましい下限は130℃、より好ましい上限は190℃である。
なお、上記融点は示差走査熱量計(島津製作所社製、DSC−60)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定することが出来る。
上記ポリエステル系エラストマーの融点はハードセグメントであるポリエステルと、ソフトセグメントであるポリエーテル又はポリエステルの共重合比率や構造に起因する。一般的にポリエステル系エラストマーの融点はソフトセグメントであるポリエーテル又はポリエステルの共重合量に依存しやすく、ポリエーテル又はポリエステルの共重合量が多いと融点が低く、少ないと融点が高くなる。
また、ポリエステル系エラストマーを構成するハードセグメントであるポリエステルの融点を共重合成分の変更により調整し、ポリエステル系エラストマー全体の融点を調整することが出来る。
また、ソフトセグメントであるポリエーテル又はポリエステルの分子量が小さくなると得られるポリエステル系エラストマーのブロック性が低下するため融点が低下しやすくなる。
上記ポリエステル系エラストマーのJIS−D硬度の好ましい下限は10、好ましい上限は80である。JIS−D硬度を10以上とすることで、上記接着層の機械的強度が向上する。JIS−D硬度を80以下とすることで、上記接着層の柔軟性及び耐衝撃性が向上する。JIS−D硬度のより好ましい下限は15、より好ましい上限は70、更に好ましい下限は20、更に好ましい上限は60である。
なお、上記JIS−D硬度は、JIS K 6253に準拠した方法でデュロメータ タイプDを用いることにより測定することができる。
上記ポリエステル系エラストマーの比重の好ましい下限は0.95、好ましい上限は1.20である。比重を0.95以上とすることで耐熱性を付与でき、熱収縮性ラベルとして容器に被覆させる際に溶剤シール部分からの剥離を抑制することができる。また、比重を1.20以下にすることで表裏層と中間層の接着強度を高めることができる。
上記比重のより好ましい下限は0.98、より好ましい上限は1.18である。
なお、上記比重はJIS K 7112(1999)に準拠した方法で水中置換法を用いて測定することが出来る。
上記ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合樹脂において、ポリエステル系樹脂としては、上述した表面層と裏面層とに用いられるポリエステル系樹脂と同様のものを使用してもよく、別のものを使用してもよい。
上記接着層に含まれるポリエステル系樹脂としては、特に、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸に由来する成分を含有し、かつ、ジオール成分としてエチレングリコール及び/又は1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分を含有するものが好ましい。このようなポリエステル系樹脂は、更に、ジエチレングリコールに由来する成分を0〜30モル%含有してもよい。
上記接着層に含まれるポリエステル系樹脂のガラス転移温度の好ましい下限は50℃、好ましい上限は95℃である。ガラス転移温度がこの範囲にあると、熱収縮性多層フィルムを熱収縮させた際の層間剥離を効果的に抑制することができ好ましい。ガラス転移温度のより好ましい下限は55℃、さらに好ましい下限は60℃、より好ましい上限は90℃である。
上記ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合樹脂において、ポリスチレン系樹脂としては、上述した第1の中間層及び第2の中間層に用いられるポリスチレン系樹脂と同様のものを使用してもよく、別のものを使用してもよい。
上記接着層に含まれるポリスチレン系樹脂がスチレン−共役ジエン共重合体である場合、スチレン−共役ジエン共重合体100重量%に占めるスチレン含有量が55〜90重量%、共役ジエン含有量が10〜45重量%であることが好ましい。スチレン含有量及び共役ジエン含有量がこの範囲を外れると、熱収縮性多層フィルムにミシン目を施した場合のミシン目カット性が低下したり、層間強度が低下したりすることがある。
上記接着層に含まれるポリスチレン系樹脂のビカット軟化温度の好ましい下限は60℃、好ましい上限は85℃である。ビカット軟化温度がこの範囲を外れると、熱収縮性多層フィルムの層間強度が低下することがある。ビカット軟化温度のより好ましい下限は65℃、より好ましい上限は80℃である。
上記ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合樹脂において、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との重量比は特に限定されないが、60:40〜85:15であることが好ましい。ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との重量比がこの範囲を外れると、熱収縮性多層フィルムにミシン目を施した場合のミシン目カット性が低下したり、層間強度が低下したりすることがある。ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との重量比は、65:35〜80:20であることがより好ましい。
上記接着層の厚みは特に限定されないが、熱収縮性多層フィルム残体の厚みに対する好ましい下限が1%、より好ましい下限が2%、好ましい上限が5%、より好ましい上限が4%である。
上記接着層の厚みが上記好ましい範囲であると、熱収縮性多層フィルムの層間剥離を効果的に抑制することができ好ましい。
上記接着層は、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
本発明の熱収縮性多層フィルム全体の厚さは、好ましい下限が20μm、好ましい上限が80μmであり、より好ましい下限が25μm、より好ましい上限が70μmである。熱収縮性多層フィルム全体の厚さが上記範囲内であると、優れた熱収縮性、印刷又はセンターシール等の優れたコンバーティング性、優れた装着性が得られる。
また、本発明の熱収縮性多層フィルムにおいて、上記中間層の厚さは、熱収縮性多層フィルム全体の厚みに対する好ましい下限が50%、好ましい上限が90%である。上記中間層の厚さが上記範囲内であると、高い層間強度、高い透明性等が得られる。
本発明の熱収縮性多層フィルムのヘイズは特に限定されないが、好ましい上限は10%でる。
なお、上記ヘイズは、JIS−K6782に準拠して測定することができる。
本発明の熱収縮性多層フィルムを90℃温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向(TD方向)の熱収縮率は、好ましい下限が60%である。上記熱収縮率が60%以上であると、しわや歪み等の収縮不良の問題を起こすことがなく、熱収縮性多層フィルムとして好適に使用することができる。
上記熱収縮率は、より好ましい下限が70%である。上記熱収縮率の上限は特に限定されず、熱収縮率が高ければ高いほどボトルなどに装着した際の仕上り性を向上させることができる。
本発明の熱収縮性多層フィルムを5℃雰囲気下での主収縮方向と直交する方向(MD方向)における引張破断伸度は、好ましい下限が200%である。
上記引張破断伸度が200%以上であると、印刷・シール加工等の工程において、フィルムの破断が生じにくく、生産性が向上する。
上記引張破断伸度は、より好ましい下限が250%である。上記引張破断伸度の上限は特に限定されず、引張破断伸度が高ければ高いほどフィルムの破断が生じにくくなる。
本発明の熱収縮性多層フィルムを40℃雰囲気下で7日間静置した場合の主収縮方向(TD方向)における自然収縮率は、3.0%未満であることが好ましい。
上記自然収縮率が3.0%未満であると、保管の際の収縮が小さく、収縮不良等の問題を起こすことがなく、熱収縮性多層フィルムとして好適に使用することができる。
上記自然収縮率は、2.5%未満であることがより好ましい。
本発明の熱収縮性多層フィルムの層間剥離強度は、好ましい下限が0.4N/10mmである。
上記層間剥離強度が、0.4N/10mm以上であると、印刷・シール加工やラベル装着時に表裏層と中間層との剥離が生じにくく、熱収縮性ラベルとして好適に用いることができる。
本発明の熱収縮性多層フィルムを製造する方法は特に限定されないが、共押出法により各層を同時に成形する方法が好ましい。上記共押出法がTダイによる共押出である場合、積層の方法は、フィードブロック方式、マルチマニホールド方式、又は、これらを併用した方法のいずれであってもよい。
本発明の熱収縮性多層フィルムを製造する方法としては、具体的には、例えば、上記表裏層を構成する原料と、必要に応じて中間層を構成する原料をそれぞれ押出機に投入し、ダイスによりシート状に押出し、引き取りロールにて冷却固化した後、1軸又は2軸に延伸する方法が挙げられる。
上記延伸の方法としては、例えば、ロール延伸法、テンター延伸法又はこれらの組み合わせを用いることができる。延伸温度はフィルムを構成する樹脂の軟化温度、熱収縮性多層フィルムに要求される収縮特性等に応じて変更されるが、好ましい下限は65℃、好ましい上限は120℃、より好ましい下限は70℃、より好ましい上限は115℃である。主収縮方向の延伸倍率はフィルムを構成する樹脂、延伸手段、延伸温度等に応じて変更されるが、好ましくは3倍以上、より好ましくは4倍以上であって、好ましくは7倍以下、より好ましくは6倍以下である。このような延伸温度及び延伸倍率とすることにより、優れた厚み精度を達成することができる。
本発明の熱収縮性多層フィルムをベースフィルムとして使用することにより、熱収縮性ラベルを得ることができる。このような熱収縮性ラベルもまた本発明の1つである。
本発明の熱収縮性ラベルは、上記熱収縮性多層フィルムをベースフィルムとして、必要に応じて、印刷層等の他の層を積層してもよい。
容器に熱収縮性ラベルを装着する方法としては、通常、溶剤を用いて熱収縮性多層フィルムの端部間を接着してチューブ状に加工(センターシール加工)し熱収縮性ラベルとした後、容器を覆った状態で加熱して収縮させる方法が採用されている。
本発明によれば、優れた遮光性を発揮することができ、デザイン等の印刷を施した際の美観性にも優れ、更に、適度な機械的強度を有し、熱収縮性にも優れる熱収縮性多層フィルムを提供することができる。また、該熱収縮性多層フィルムを含む熱収縮性ラベルを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
実施例及び比較例においては、以下の原料を用いた。
(ポリエステル系樹脂)
PET−1:ジカルボン酸成分(テレフタル酸に由来する成分100モル%)、ジオール成分(エチレングリコールに由来する成分70モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する成分20モル%、ジエチレングリコールに由来する成分10モル%)、ガラス転移温度74℃
(ポリスチレン系樹脂)
SBS−1:スチレン−ブタジエン共重合体(スチレン成分85重量%、ブタジエン成分15重量%)
(接着性樹脂)
AD−1:ポリエステル系エラストマー(芳香族ポリエステル成分70重量%、ポリアルキレンエーテルグリコール成分30重量%)
(白色着色剤)
TiO:住化カラー社製、ルチル型二酸化チタン、体積平均粒子径0.25μm
(黒色着色剤)
CB:住化カラー社製、カーボンブラック、体積平均粒子径24nm
(実施例1〜7及び比較例1〜3)
表面層、裏面層、第1の中間層、第2の中間層及び接着層を構成する成分として表1に示す樹脂、白色着色剤及び黒色着色剤を表1に示す割合で配合し、表面層、裏面層、第1の中間層、第2の中間層及び接着層を構成する混合物を得た。
上記表面層、接着層、第1の中間層、第2の中間層、接着層及び裏面層を構成する混合物を、バレル温度160〜190℃で押出機に投入し、190℃で多層ダイスから6層構造のシート状に押出し、30℃に冷却したロールで冷却固化して、未延伸シートを作製した。これを温度90℃のテンター式延伸機でTD方向に5倍延伸して熱収縮性多層フィルムを得た。
得られた熱収縮性多層フィルムは、層厚みが40μmであり、表面層(5μm)/接着層(1μm)/第1の中間層(27μm)/第2の中間層(1μm)/接着層(1μm)/裏面層(5μm)の6層構造であった。
(実施例8)
表面層、裏面層、第1の中間層及び第2の中間層を構成する成分として表1に示す樹脂、白色着色剤及び黒色着色剤を表1に示す割合で配合し、表面層、裏面層、第1の中間層及び第2の中間層を構成する混合物を得た。
上記表面層、第1の中間層、第2の中間層及び裏面層を構成する混合物を、バレル温度160〜190℃で押出機に投入し、190℃で多層ダイスから4層構造のシート状に押出し、30℃に冷却したロールで冷却固化して、未延伸シートを作製した。これを温度90℃のテンター式延伸機でTD方向に5倍延伸して熱収縮性多層フィルムを得た。
得られた熱収縮性多層フィルムは、層厚みが40μmであり、表面層(5μm)/第1の中間層(29μm)/第2の中間層(1μm)/裏面層(5μm)の4層構造であった。
(評価)
実施例及び比較例で得られた熱収縮性多層フィルムについて、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)全光線透過率(800nm)
実施例及び比較例で得られたフィルムについて、JIS−K7361−1に準拠した測定方法により、ヘイズメーターNDH5000(日本電色工業社製)を用いて全光線透過率(800nm)を測定し、以下の基準で評価した。
〇:20%以下
×:20%超
(2)白色度
実施例及び比較例で得られたフィルムについて、色彩色差計CR−321(コニカミノルタ社製)を用いて明度指数L値を測定し、以下の基準で白色度を評価した。
〇:L値が80以上
×:L値が80未満、又は、測定不能
(3)破断試験
実施例及び比較例で得られたフィルムを、標線間隔40mm及び幅10mmの大きさにカットし試験片を得た。得られた試験片について、ストログラフVE−1D(東洋精機製作所社製)を用いて、JIS−K6732に準拠した方法で引張強伸度試験を行った。なお、測定雰囲気温度は5℃、試験速度は100mm/minとした。引張強伸度試験は、各実施例及び比較例につき、4つの試験片を用いて行い、伸度5%未満で破断したものの本数を測定した。
(4)熱収縮率
実施例及び比較例で得られたフィルムを、MD100mm×TD100mmの大きさのサンプルにカットし試験片を得た。得られた試験片を、沸騰水に10秒間浸漬させた後、熱収縮性多層フィルムを取り出し、15℃の水に5秒間浸漬し、次式に従いTD方向の熱収縮率を求めた。なお、収熱縮率は、各実施例及び比較例につき、3つの試験片を用いて測定し、その平均値を用いた。
熱収縮率(%)={(100−L)/100}×100
得られた熱収縮率を以下の基準で評価した。
○:60%以上
×:60%未満
Figure 2019155802
本発明によれば、優れた遮光性を発揮することができ、デザイン等の印刷を施した際の美観性にも優れ、更に、適度な機械的強度を有し、熱収縮性にも優れる熱収縮性多層フィルムを提供することができる。また、該熱収縮性多層フィルムを含む熱収縮性ラベルを提供することができる。

Claims (8)

  1. ポリエステル系樹脂を含有する表面層と、ポリスチレン系樹脂及び白色着色剤を含有する第1の中間層と、ポリスチレン系樹脂及び黒色着色剤を含有する第2の中間層と、ポリエステル系樹脂を含有する裏面層とをこの順に有する熱収縮性多層フィルムであって、
    前記第1の中間層における前記白色着色剤の含有量が5〜50重量%であり、
    前記第2の中間層における前記黒色着色剤の含有量が3〜15重量%である
    ことを特徴とする熱収縮性多層フィルム。
  2. 白色着色剤が二酸化チタンであることを特徴とする請求項1記載の熱収縮性多層フィルム。
  3. 黒色着色剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は2記載の熱収縮性多層フィルム。
  4. 第1の中間層におけるポリスチレン系樹脂の含有量が50〜95重量%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の熱収縮性多層フィルム。
  5. 第2の中間層におけるポリスチレン系樹脂の含有量が85〜97重量%であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の熱収縮性多層フィルム。
  6. ポリスチレン系樹脂は、芳香族ビニル炭化水素−共役ジエン共重合体であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の熱収縮性多層フィルム。
  7. 表面層と第1の中間層との間、及び/又は、第2の中間層と裏面層との間に接着層を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の熱収縮性多層フィルム。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の熱収縮性多層フィルムを含むことを特徴とする熱収縮性ラベル。
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