JP2019152194A - 電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転軸の軸方向への大型化を抑制しつつ、導電部材挿入孔から導電部材を引き抜く際にクラスタブロックがインシュレータから外れることを規制できる電動圧縮機を提供する。【解決手段】第2インシュレータ32が備える爪部37の挿入部372が、クラスタブロック52が備える取付壁部56の爪部挿入孔57に挿入されることによって、第2インシュレータ32とクラスタブロック52とは相対的に移動可能に互いを連結されている。第2インシュレータ32は、爪部37の一部に、導電部材を導電部材挿入孔から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動を規制する起立部371を有する。クラスタブロック52は、回転軸の径方向において、第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向している。【選択図】図6
Description
本発明は、電動圧縮機に関する。
例えば、特許文献1に開示の電動圧縮機は、回転軸と、回転軸を回転させる電動モータと、回転軸が回転することにより駆動して冷媒を圧縮する圧縮部と、電動モータを駆動させるモータ駆動回路と、モータ駆動回路に電気的に接続される導電部材とを備えている。電動モータのステータは、環状のステータコアと、回転軸の軸方向においてステータコアの端面に配置された環状のインシュレータと、ステータコア及びインシュレータに巻回されたコイルとを有している。また、電動圧縮機は、導電部材が挿入される導電部材挿入孔が形成されるとともに、電動モータから引き出されたモータ配線と導電部材とが内部にて電気的に接続される絶縁性のクラスタブロックを備えている。
クラスタブロックは、回転軸の軸方向でコイルと隣り合うように配置されている。また、クラスタブロックには嵌合孔が形成され、インシュレータには延伸部が形成されている。クラスタブロックは、インシュレータの延伸部がクラスタブロックの嵌合孔に嵌合されることで、インシュレータに取り付けられている。
特許文献1の電動圧縮機では、クラスタブロックが、回転軸の軸方向でコイルと隣り合うように配置されているため、クラスタブロックの大部分が、回転軸の軸方向においてインシュレータにおけるステータコアとは反対側の端部からはみ出しており、このはみ出した部分が、回転軸の軸方向への電動圧縮機の大型化の一因となっている。
また、一般に、電動圧縮機では、クラスタブロックがインシュレータに取り付けられた状態において、組付不良が生じた場合やメンテナンスを行う場合に、導電部材挿入孔から導電部材を引き抜こうとすると、クラスタブロックは、導電部材を導電部材挿入孔から引き抜く方向に移動してインシュレータから外れてしまうことがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転軸の軸方向への大型化を抑制しつつ、導電部材挿入孔から導電部材を引き抜く際にクラスタブロックがインシュレータから外れることを規制できる電動圧縮機を提供することにある。
上記問題点を解決するための電動圧縮機は、回転軸と、前記回転軸を回転させる電動モータと、前記回転軸が回転することにより駆動して冷媒を圧縮する圧縮部と、前記電動モータを駆動させるモータ駆動回路と、前記モータ駆動回路に電気的に接続される導電部材と、前記導電部材が挿入される導電部材挿入孔が形成されるとともに、前記電動モータから引き出されたモータ配線と前記導電部材とが内部にて電気的に接続される絶縁性のクラスタブロックと、を備え、前記電動モータは、前記回転軸と一体回転可能なロータと、ステータとからなり、前記ステータは、環状のステータコアと、前記ステータコアの端面に配置される環状のインシュレータと、前記ステータコア及び前記インシュレータに巻回されたコイルとを有する電動圧縮機において、前記クラスタブロック及び前記インシュレータは、相対的に移動可能に互いを連結する係合部を有し、前記インシュレータは、前記導電部材を前記導電部材挿入孔から引き抜く方向への前記インシュレータに対する前記クラスタブロックの移動を規制する規制部を有し、前記クラスタブロックは、前記回転軸の径方向において、前記インシュレータにおける前記ロータ側の周面と対向していることを要旨とする。
これによれば、クラスタブロックは、回転軸の径方向においてインシュレータにおけるロータ側の周面と対向している。このため、従来技術のようにクラスタブロックが回転軸の軸方向においてコイルと隣り合うように配置されている場合と比べると、回転軸の軸方向においてインシュレータにおけるステータコアとは反対側の端部からはみ出す部分が低減される。よって、回転軸の軸方向への電動圧縮機の大型化を抑制できる。
また、クラスタブロックとインシュレータとが連結された状態において、組付不良が生じた場合やメンテナンスを行う場合に、導電部材挿入孔から導電部材を引き抜こうとすると、クラスタブロックは、導電部材を導電部材挿入孔から引き抜く方向に移動しようとする。このとき、規制部によって、導電部材を導電部材挿入孔から引き抜く方向へのクラスタブロックの移動が規制される。その結果として、クラスタブロックがインシュレータから外れることを規制できる。以上のことから、回転軸の軸方向への大型化を抑制しつつ、導電部材挿入孔から導電部材を引き抜く際にクラスタブロックがインシュレータから外れることを規制できる。
また、上記電動圧縮機について、前記規制部は、前記係合部に設けられているのが好ましい。
これによれば、係合部とは別に規制部を設ける場合と比較して、インシュレータの構成を簡素化できる。
これによれば、係合部とは別に規制部を設ける場合と比較して、インシュレータの構成を簡素化できる。
本発明によれば、回転軸の軸方向への大型化を抑制しつつ、導電部材挿入孔から導電部材を引き抜く際にクラスタブロックがインシュレータから外れることを規制できる。
(第1の実施形態)
以下、電動圧縮機を具体化した第1の実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1に示すように、電動圧縮機10のハウジング11は、一端(図1の左端)に開口12aが形成された有底筒状をなすモータハウジング12と、モータハウジング12の一端に連結された有底筒状をなす吐出ハウジング13と、を有している。モータハウジング12の底壁121には、有底筒状のインバータカバー14が取り付けられている。モータハウジング12と吐出ハウジング13との間には吐出室S1が区画されている。吐出ハウジング13の底壁には吐出ポート15が形成されており、吐出ポート15には図示しない外部冷媒回路が接続されている。モータハウジング12の周壁122には図示しない吸入ポートが形成されており、吸入ポートには外部冷媒回路が接続されている。
以下、電動圧縮機を具体化した第1の実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1に示すように、電動圧縮機10のハウジング11は、一端(図1の左端)に開口12aが形成された有底筒状をなすモータハウジング12と、モータハウジング12の一端に連結された有底筒状をなす吐出ハウジング13と、を有している。モータハウジング12の底壁121には、有底筒状のインバータカバー14が取り付けられている。モータハウジング12と吐出ハウジング13との間には吐出室S1が区画されている。吐出ハウジング13の底壁には吐出ポート15が形成されており、吐出ポート15には図示しない外部冷媒回路が接続されている。モータハウジング12の周壁122には図示しない吸入ポートが形成されており、吸入ポートには外部冷媒回路が接続されている。
モータハウジング12内には回転軸16が収容されている。さらに、モータハウジング12内には、冷媒を圧縮する圧縮部17と、圧縮部17を駆動する電動モータ18とが収容されている。電動モータ18は、回転軸16を駆動させる。圧縮部17は、回転軸16が回転することにより駆動する。電動モータ18は、圧縮部17よりもモータハウジング12の底壁121(図1の右側)寄りに配置されている。
モータハウジング12内において、圧縮部17と電動モータ18との間には軸支部材19が設けられている。軸支部材19の中央部には、回転軸16の一端部が挿通される挿通孔19aが形成されている。挿通孔19aと回転軸16の一端部との間にはラジアルベアリング16aが設けられている。回転軸16の一端部は、ラジアルベアリング16aを介して軸支部材19に回転可能に支持されている。
モータハウジング12の底壁121には、軸受部121aが凹設されている。軸受部121aの内側には回転軸16の他端部が挿入されている。軸受部121aと回転軸16の他端部との間にはラジアルベアリング16bが設けられている。回転軸16の他端部は、ラジアルベアリング16bを介して軸受部121aに回転可能に支持されている。
また、モータハウジング12の底壁121とインバータカバー14とによって収容空間S2が区画されている。収容空間S2内において、底壁121の外面には、電動モータ18を駆動させるモータ駆動回路20(図1において二点鎖線で示す)が取り付けられている。よって、本実施形態では、圧縮部17、電動モータ18、及びモータ駆動回路20がこの順序で回転軸16の軸線Lの延びる方向(軸方向)に沿って並んで配置されている。
圧縮部17は、モータハウジング12内に固定された固定スクロール17aと、固定スクロール17aに対向配置された可動スクロール17bとを備える。固定スクロール17aと可動スクロール17bとの間には容積変更可能な圧縮室S3が区画形成されている。
電動モータ18は、筒状のステータ21と、ステータ21の内側に配置される筒状のロータ22とを備える。ロータ22は、回転軸16と一体的に回転する。
図2及び図3に示すように、ステータ21は、ステータコア23を備える。ステータコア23は、モータハウジング12の内周面に固定された円筒状のコアベース24と、コアベース24の内周面から径方向内側に向けて延出する複数のティース25とを備える。複数のティース25は、回転軸16の周方向において等間隔に形成されている。各ティース25におけるコアベース24とは反対側の端面は、ロータ22の外周面に沿って延びている。また、各ティース25におけるコアベース24とは反対側の端部には、コアベース24の周方向の両側に突出する一対のコア側鍔部26が形成されている。そして、ステータコア23は、コアベース24の周方向に隣り合うコア側鍔部26同士の隙間であるスロットオープン27を有している。回転軸16の軸方向におけるティース25の寸法は、回転軸16の軸方向におけるコアベース24の寸法と同じである。また、回転軸16の軸方向におけるステータコア23の寸法は、回転軸16の軸方向におけるロータ22の寸法よりも長い。
図2及び図3に示すように、ステータ21は、ステータコア23を備える。ステータコア23は、モータハウジング12の内周面に固定された円筒状のコアベース24と、コアベース24の内周面から径方向内側に向けて延出する複数のティース25とを備える。複数のティース25は、回転軸16の周方向において等間隔に形成されている。各ティース25におけるコアベース24とは反対側の端面は、ロータ22の外周面に沿って延びている。また、各ティース25におけるコアベース24とは反対側の端部には、コアベース24の周方向の両側に突出する一対のコア側鍔部26が形成されている。そして、ステータコア23は、コアベース24の周方向に隣り合うコア側鍔部26同士の隙間であるスロットオープン27を有している。回転軸16の軸方向におけるティース25の寸法は、回転軸16の軸方向におけるコアベース24の寸法と同じである。また、回転軸16の軸方向におけるステータコア23の寸法は、回転軸16の軸方向におけるロータ22の寸法よりも長い。
図1に示すように、ステータ21は、環状の第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32を備える。第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32の周方向は、回転軸16の周方向と一致する。第1インシュレータ31は、回転軸16の軸方向においてステータコア23の圧縮部17側の一端面23aと隣り合うように配置され、第2インシュレータ32は、ステータコア23のモータ駆動回路20側の他端面23bと隣り合うように配置されている。よって、ステータコア23は、回転軸16の軸方向において、第1インシュレータ31と第2インシュレータ32とによって挟まれている。
図3に示すように、第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32はそれぞれ、円筒状の基部33と、基部33の内周面から径方向内側に向けて延出する柱状の複数の延出部34とを備える。複数の延出部34は、基部33の周方向において等間隔に形成されている。延出部34の数は、ティース25の数と同数である。第1インシュレータ31の基部33の軸方向の端面のうち、ステータコア23の一端面23aと対向配置される端面を第1端面33aとし、第1端面33aとは反対側の端面を第2端面33bとする。また、第2インシュレータ32の基部33の軸方向の端面のうち、ステータコア23の他端面23bと対向配置される端面を第1端面33aとし、第1端面33aとは反対側の端面を第2端面33bとする。各延出部34における基部33側の端部は、基部33の内周面における第1端面33a側の端部に連続している。
各延出部34における基部33とは反対側の端部には、基部33の軸方向において第2端面33b側に向けて突出する板状のインシュレータ側鍔部35が形成されている。各インシュレータ側鍔部35における基部33と反対側の面である内周面35aは、基部33に向けて凸となる湾曲面であり、第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32においてロータ22側に位置する周面である。基部33の周方向において、インシュレータ側鍔部35の幅は、延出部34の幅よりも広くなっている。第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32は、基部33の周方向に隣り合うインシュレータ側鍔部35の縁部35b同士の隙間である開口部36を有している。縁部35bは、基部33の軸方向に延びている。よって、基部33の周方向に隣り合うインシュレータ側鍔部35の縁部35b同士は互いに平行に延びている。
回転軸16の軸方向において、ステータコア23と第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32とは、コアベース24と基部33とが対向し、かつティース25と延出部34とが対向し、さらに、各インシュレータ側鍔部35が、回転軸16の軸方向においてステータコア23から遠ざかる向きに延びるように配置されている。また、回転軸16の軸方向において、第1インシュレータ31の各開口部36及び第2インシュレータ32の各開口部36は、ステータコア23の各スロットオープン27と連続している。したがって、回転軸16の軸方向から見たときに、第1インシュレータ31の各開口部36、第2インシュレータ32の各開口部36、及びステータコア23の各スロットオープン27は連通している。
図1及び図2に示すように、ステータ21は、ステータコア23の各ティース25、第1インシュレータ31の各延出部34、及び第2インシュレータ32の各延出部34に導線が集中巻きで巻回されて形成されるコイル28を複数備えている。コアベース24及び基部33の周方向に隣り合うコイル28同士は、互いに異なる相(U相、V相、W相)である。各コイル28の一部は、コアベース24の周方向に隣り合うティース25同士の間に形成された第1空間25a(図3参照)を通過している。そして、各コイル28は、ステータコア23の一端面23a側において第1空間25aから突出する第1コイルエンド281と、ステータコア23の他端面23b側において第1空間25aから突出する第2コイルエンド282とを有している。
第1コイルエンド281は、第1インシュレータ31の基部33の周方向に隣り合う延出部34同士の間に形成された第2空間34a(図3参照)、及び基部33の径方向における基部33の内周面とインシュレータ側鍔部35との間であって、かつ延出部34におけるティース25とは反対側に位置する空間を通過している。第2コイルエンド282は、第2インシュレータ32の基部33の周方向に隣り合う延出部34同士の間に形成された第2空間34a(図3参照)、及び基部33の径方向における基部33の内周面とインシュレータ側鍔部35との間であって、かつ延出部34におけるティース25とは反対側に位置する空間を通過している。
ティース25及び延出部34に導線が巻回されて形成されるコイル28は、例えば、導線巻回用ノズルをステータコア23のスロットオープン27、第1インシュレータ31の開口部36、及び第2インシュレータ32の開口部36を通過させながら、ティース25及び延出部34に導線を集中巻きで巻回することにより形成される。また、導線巻回用ノズルを用いずに、予め導線を環状に巻回したコイル28を、スロットオープン27及び開口部36を介して、第1空間25a及び第2空間34aに挿入する場合もある。
コイル28における第1空間25aを通過する部分は、図示しない絶縁シートによって、ステータコア23と絶縁されている。各コイル28の第1コイルエンド281及び第2コイルエンド282は、第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32の基部33に接触することによって、基部33の径方向外側への移動が規制されている。また、各コイル28の第1コイルエンド281及び第2コイルエンド282は、第1インシュレータ31及び第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35に接触することによって、基部33の径方向内側への移動が規制されている。第1コイルエンド281は、第1インシュレータ31の延出部34によって、ステータコア23のティース25と絶縁されている。第2コイルエンド282は、第2インシュレータ32の延出部34によって、ステータコア23のティース25と絶縁されている。
U相、V相、及びW相のコイル28の第2コイルエンド282からは、導線の一端部が1本ずつ引き出されている。そして、各導線の一端部が相毎にまとめられることにより、第2コイルエンド282から引き出されるモータ配線28aが形成されている。なお、U相、V相、及びW相のコイル28の第2コイルエンド282からは、導線の他端部が1本ずつ引き出され、各相の導線の他端部が図示しない中性点連結部において相互に電気的に接続されている。
図3に示すように、第2インシュレータ32が有する複数のインシュレータ側鍔部35のうち、1つのインシュレータ側鍔部35の内周面35aには、係合部としての爪部37が設けられている。爪部37は、インシュレータ側鍔部35の内周面35aから径方向内側に向けて起立する平板状の規制部としての起立部371と、起立部371における内周面35aとは反対側の端部から回転軸16の軸方向においてステータコア23に近付く向きに延出する細長薄板状の挿入部372と、を有している。起立部371における内周面35a側の端部は、インシュレータ側鍔部35の内周面35aにおける基部33の第2端面33b側の縁部に連続している。
挿入部372は、挿入部372における起立部371とは反対側の端部に、インシュレータ側鍔部35の内周面35aに向けて突出する係止片373が形成された鉤状である。係止片373は、斜面状の案内部373aを有している。案内部373aは、挿入部372における係止片373側の端部から起立部371側の端部に向かうにつれて、インシュレータ側鍔部35の内周面35aに徐々に近付くような斜面である。
図1に示すように、モータハウジング12の底壁121には貫通孔121bが形成されている。貫通孔121bには気密端子40が配設されている。気密端子40は、U相、V相、W相のコイル28に対応して3つの導電部材41(図1では1つのみ図示)を有している。各導電部材41は、直線状に延びる円柱状の金属端子であり、貫通孔121bに挿通されている。各導電部材41の一端は、収容空間S2においてモータ駆動回路20に電気的に接続されている。各導電部材41の他端は、モータハウジング12内に突出している。また、気密端子40は、各導電部材41を底壁121に対し絶縁しつつ固定するガラス製の絶縁部材42を有している。
モータハウジング12内には、コネクタ50が収容されている。コネクタ50は、U相、V相、W相のコイル28に対応する3つの接続端子51(図1では1つのみ図示)と、3つの接続端子51を収容する絶縁性のクラスタブロック52とを備えている。クラスタブロック52は、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32の内側に配置されている。クラスタブロック52は、回転軸16の軸方向において、ロータ22のモータ駆動回路20側の一端面と隣り合うように配置されている。
図2〜図4に示すように、クラスタブロック52は、偏平箱状である。クラスタブロック52は、一対の偏平壁52aと、一対の偏平壁52aを連結する連結壁52bとを有している。連結壁52bは、平面状の第1壁部52cと、インシュレータ側鍔部35の内周面35aに沿った湾曲面状の第2壁部52dと、段付き状の第3壁部52eとを有している。第3壁部52eは、第1壁部52cと第2壁部52dとを連結している。
図1に示すように、クラスタブロック52の内部には、接続端子51が収容される収容部53が形成されている。また、図2に示すように、クラスタブロック52の第3壁部52eには、モータ配線挿通孔54が3つ形成されている。コイル28から引き出された各モータ配線28aの端部は、各モータ配線挿通孔54に挿通されている。そして、各モータ配線挿通孔54に挿通された各モータ配線28aは、接続端子51に電気的に接続されている。また、クラスタブロック52の一対の偏平壁52aの一方には、導電部材41が挿入される導電部材挿入孔55が3つ形成されている。以下、導電部材挿入孔55に導電部材41を挿入する方向、及び導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向を、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向という。連結壁52bは、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向に沿って延びている。
図4に示すように、クラスタブロック52の第2壁部52dの外面には、クラスタブロック52を第2インシュレータ32に連結するための係合部としての取付壁部56が形成されている。取付壁部56は、第2壁部52dの外面から立設された一対の平板状の立壁56aと、一対の立壁56aの先端部同士を接続する平板状の接続壁56bとを有している。一対の立壁56aは、互いに平行に延びている。そして、第2壁部52dの外面と、一対の立壁56aの内面と、接続壁56bの内面とによって、爪部37の挿入部372が挿入される爪部挿入孔57が形成されている。よって、取付壁部56は、爪部挿入孔57を形成する。本実施形態の爪部挿入孔57は、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向に貫通している。
図5及び図6に示すように、クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、爪部37の挿入部372が取付壁部56によって形成された爪部挿入孔57に挿入されることで互いに連結されている。
第2インシュレータ32とクラスタブロック52との連結方法としては、まず爪部挿入孔57の一方の開口が、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において、爪部37の係止片373と対向するように、第2インシュレータ32の内側にクラスタブロック52を配置する。次に、取付壁部56が爪部37に近付くように第2インシュレータ32に対してクラスタブロック52を導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向に移動させる。すると、取付壁部56の接続壁56bは、爪部37の係止片373の案内部373aによって、インシュレータ側鍔部35の内周面35aと挿入部372との間の空間に向けて案内されるとともに、爪部37は、基部33の径方向内側に向けて弾性変形する。そして、取付壁部56が係止片373を乗り越えると、挿入部372は、爪部挿入孔57に挿入される。基部33の径方向内側に弾性変形していた爪部37は、爪部挿入孔57に挿入された後、弾性変形前の元の位置に復帰する。
導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において、第2インシュレータ32の起立部371と係止片373との距離は、クラスタブロック52の接続壁56bの寸法よりも長い。よって、クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、互いに連結された状態で相対的に移動可能である。爪部37の起立部371は、クラスタブロック52の取付壁部56の一部分である接続壁56bよりも、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向側に位置する。接続壁56bは、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において起立部371と対向している。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が規制される。また、取付壁部56の一部分である接続壁56bは、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において係止片373と対向している。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が規制される。
クラスタブロック52の第2壁部52dは、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向する。すなわち、クラスタブロック52は、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32の内側に配置されている。クラスタブロック52の一対の偏平壁52aのうち一方は、回転軸16の軸方向においてモータ駆動回路20側に位置し、他方は、回転軸16の軸方向においてロータ22側に位置している。回転軸16の軸方向において、クラスタブロック52とロータ22との間には間隙が設けられている。これにより、ロータ22に対するクラスタブロック52の接触が規制される。
そして、各導電部材41の他端は、第2インシュレータ32に連結された状態のクラスタブロック52の各導電部材挿入孔55に対して挿入され、各接続端子51に電気的に接続されている。すなわち、クラスタブロック52の内部にて、各モータ配線28aと各導電部材41とが各接続端子51を介して電気的に接続されている。これにより、電動モータ18とモータ駆動回路20とが、各モータ配線28a、各接続端子51、及び各導電部材41を介して電気的に接続されている。そして、モータ駆動回路20から各導電部材41、各接続端子51、及び各モータ配線28aを介して電動モータ18に電力が供給されることにより、電動モータ18が駆動して、電動モータ18の駆動に伴う回転軸16の回転によって、圧縮部17が駆動して冷媒が圧縮部17により圧縮される。
次に、第1の実施形態の効果を作用とともに記載する。
(1−1)クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、爪部37の挿入部372が爪部挿入孔57に挿入されることにより、相対的に移動可能に連結される。クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、クラスタブロック52の第2壁部52dは、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向している。このため、従来技術のようにクラスタブロックが回転軸の軸方向においてコイルと隣り合うように配置されている場合と比べると、回転軸16の軸方向において第2インシュレータ32におけるステータコア23とは反対側の端部からはみ出す部分が低減される。よって、回転軸16の軸方向への電動圧縮機10の大型化を抑制できる。
(1−1)クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、爪部37の挿入部372が爪部挿入孔57に挿入されることにより、相対的に移動可能に連結される。クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、クラスタブロック52の第2壁部52dは、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向している。このため、従来技術のようにクラスタブロックが回転軸の軸方向においてコイルと隣り合うように配置されている場合と比べると、回転軸16の軸方向において第2インシュレータ32におけるステータコア23とは反対側の端部からはみ出す部分が低減される。よって、回転軸16の軸方向への電動圧縮機10の大型化を抑制できる。
また、クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、組付不良が生じた場合やメンテナンスを行う場合に、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜こうとすると、クラスタブロック52は、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向に移動しようとする。具体的には、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜こうとすると、接続端子51は、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向へ移動して、クラスタブロック52の収容部53の内壁に押しつけられる。そして、接続端子51がクラスタブロック52の内壁に押し付けられた状態で、導電部材挿入孔55からの導電部材41の引き抜きが継続されると、クラスタブロック52は、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向に移動しようとする。
このとき、取付壁部56の接続壁56bが爪部37の起立部371に接触し、爪部37はクラスタブロック52からの荷重を受ける。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が規制される。その結果として、クラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを規制できる。以上のことから、回転軸16の軸方向への大型化を抑制しつつ、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く際にクラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを規制できる。
(1−2)爪部37の一部である起立部371は、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動を規制する規制部を兼ねている。よって、爪部37が設けられるインシュレータ側鍔部35とは別のインシュレータ側鍔部35に規制部を設ける場合と比較して、第2インシュレータ32の構成を簡素化できる。
(1−3)爪部37は、係止片373を備えているため、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向にクラスタブロック52が移動しようとしても、取付壁部56の接続壁56bが爪部37の係止片373に接触し、爪部37はクラスタブロック52からの荷重を受ける。このため、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が抑制される。よって、クラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを抑制できる。
(1−4)クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、導電部材挿入孔55に導電部材41を挿入しようとすると、クラスタブロック52は、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向に移動しようとする。このとき、取付壁部56の接続壁56bが爪部37の係止片373に接触し、爪部37はクラスタブロック52からの荷重を受ける。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向へのクラスタブロック52の移動が抑制される。その結果として、クラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを抑制できる。よって、導電部材挿入孔55に導電部材41を挿入する際にクラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを抑制できる。
(1−5)爪部37の係止片373は、案内部373aを有している。第2インシュレータ32にクラスタブロック52を連結する際、クラスタブロック52の取付壁部56は、案内部373aによってインシュレータ側鍔部35の内周面35aと挿入部372との間の空間に向けて案内されるため、爪部37の挿入部372を爪部挿入孔57に挿入しやすくなる。よって、第2インシュレータ32に対してクラスタブロック52を連結しやすくなる。
(第2の実施形態)
以下、電動圧縮機を具体化した第2の実施形態を図7〜図10にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態と同一の符号を付すとともに説明を省略する。
以下、電動圧縮機を具体化した第2の実施形態を図7〜図10にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態と同一の符号を付すとともに説明を省略する。
図7に示すように、クラスタブロック52の第2壁部52dの外面には、係合部としての爪部58が設けられている。爪部58は、第2壁部52dの外面から起立する平板状の起立部581と、起立部581における第2壁部52dとは反対側の端部から、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向に延びる細長薄板状の挿入部582と、を有している。爪部58は、一方の偏平壁52a側に位置している。
挿入部582は、挿入部582における起立部581とは反対側の端部に、第2壁部52dの外面に向けて突出する係止片583が形成された鉤状である。係止片583は、斜面状の案内部583aを有している。案内部583aは、挿入部582における係止片583側の端部から起立部581側の端部に向かうにつれて、第2壁部52dの外面に徐々に近付くような斜面である。
図8に示すように、第2インシュレータ32が有する複数のインシュレータ側鍔部35のうち、1つのインシュレータ側鍔部35の内周面35aには、クラスタブロック52を第2インシュレータ32に連結するための係合部としての取付壁部38が形成されている。取付壁部38は、インシュレータ側鍔部35の内周面35aから径方向内側に向けて立設された一対の平板状の立壁38aと、一対の立壁38aの先端部同士を接続する平板状の規制部としての接続壁38bとを有している。一対の立壁38aは、互いに平行に延びている。そして、インシュレータ側鍔部35の内周面35aと、一対の立壁38aの内面と、接続壁38bの内面とによって、挿入部582が挿入される爪部挿入孔39が形成されている。よって、取付壁部38は、爪部挿入孔39を形成する。本実施形態の爪部挿入孔39は、基部33の軸方向に貫通している。
図9及び図10に示すように、クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、爪部58の挿入部582が取付壁部38によって形成された爪部挿入孔39に挿入されることで互いに連結される。
第2インシュレータ32とクラスタブロック52との連結方法としては、まず爪部挿入孔39の一方の開口が、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において、爪部58の係止片583と対向するように、第2インシュレータ32の内側にクラスタブロック52を配置する。次に、爪部58が取付壁部38に近付くように第2インシュレータ32に対してクラスタブロック52を導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向に移動させる。すると、爪部58は、係止片583の案内部583aによって、爪部挿入孔39に向けて案内されるとともに、第2壁部52dから離れる向きに弾性変形する。そして、挿入部582は、爪部挿入孔39に挿入される。第2壁部52dから離れる向きに弾性変形していた爪部58は、爪部挿入孔39に挿入された後、弾性変形前の元の位置に復帰する。
導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において、クラスタブロック52の起立部581と係止片583との距離は、第2インシュレータ32の接続壁38bの寸法よりも長い。よって、クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、互いに連結された状態で相対的に移動可能である。第2インシュレータ32の取付壁部38の一部分である接続壁38bは、クラスタブロック52の爪部58の起立部581よりも、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向側に位置する。起立部581は、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において接続壁38bと対向している。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が規制される。また、クラスタブロック52の爪部58の係止片583は、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向において第2インシュレータ32の取付壁部38の一部分である接続壁38bと対向している。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が規制される。
クラスタブロック52の第2壁部52dは、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向する。すなわち、クラスタブロック52は、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32の内側に配置されている。クラスタブロック52の一対の偏平壁52aのうち一方は、回転軸16の軸方向においてモータ駆動回路20側に位置し、他方は、回転軸16の軸方向においてロータ22側に位置している。回転軸16の軸方向において、クラスタブロック52とロータ22との間には間隙が設けられている。これにより、ロータ22に対するクラスタブロック52の接触が規制される。
次に、第2の実施形態の効果を作用とともに記載する。
(2−1)クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、爪部58の挿入部582が爪部挿入孔39に挿入されることにより、相対的に移動可能に連結される。クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、クラスタブロック52の第2壁部52dは、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向している。このため、従来技術のようにクラスタブロックが回転軸の軸方向においてコイルと隣り合うように配置されている場合と比べると、回転軸16の軸方向において第2インシュレータ32におけるステータコア23とは反対側の端部からはみ出す部分が低減される。よって、回転軸16の軸方向への電動圧縮機10の大型化を抑制できる。
(2−1)クラスタブロック52と第2インシュレータ32とは、爪部58の挿入部582が爪部挿入孔39に挿入されることにより、相対的に移動可能に連結される。クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、クラスタブロック52の第2壁部52dは、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32のインシュレータ側鍔部35の内周面35aと対向している。このため、従来技術のようにクラスタブロックが回転軸の軸方向においてコイルと隣り合うように配置されている場合と比べると、回転軸16の軸方向において第2インシュレータ32におけるステータコア23とは反対側の端部からはみ出す部分が低減される。よって、回転軸16の軸方向への電動圧縮機10の大型化を抑制できる。
また、クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、組付不良が生じた場合やメンテナンスを行う場合に、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜こうとすると、クラスタブロック52は、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向に移動しようとする。具体的には、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜こうとすると、接続端子51は、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向へ移動して、クラスタブロック52の収容部53の内壁に押しつけられる。そして、接続端子51がクラスタブロック52の内壁に押し付けられた状態で、導電部材挿入孔55からの導電部材41の引き抜きが継続されると、クラスタブロック52は、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向に移動しようとする。
このとき、爪部58の起立部581が取付壁部38の接続壁38bに接触し、取付壁部38は、クラスタブロック52からの荷重を受ける。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動が規制される。その結果として、クラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを規制できる。以上のことから、回転軸16の軸方向への大型化を抑制しつつ、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く際にクラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを規制できる。
(2−2)取付壁部38の一部である接続壁38bは、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動を規制する規制部を兼ねている。よって、取付壁部38が設けられるインシュレータ側鍔部35とは別のインシュレータ側鍔部35に規制部を設ける場合と比較して、第2インシュレータ32の構成を簡素化できる。
(2−3)爪部58は、係止片583を備えているため、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向にクラスタブロック52が移動しようとしても、爪部58の係止片583が取付壁部38の接続壁38bに接触し、取付壁部38は、クラスタブロック52からの荷重を受ける。このため、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向へのクラスタブロック52の移動が抑制される。よって、クラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを抑制できる。
(2−4)クラスタブロック52と第2インシュレータ32とが連結された状態において、導電部材挿入孔55に導電部材41を挿入しようとすると、クラスタブロック52は、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向に移動しようとする。このとき、爪部58の係止片583が取付壁部38の接続壁38bに接触し、取付壁部38は、クラスタブロック52からの荷重を受ける。これにより、導電部材41を導電部材挿入孔55に挿入する方向へのクラスタブロック52の移動が抑制される。その結果として、クラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを抑制できる。よって、導電部材挿入孔55に導電部材41を挿入する際にクラスタブロック52が第2インシュレータ32から外れることを抑制できる。
(2−5)爪部58の係止片583は、案内部583aを有している。第2インシュレータ32にクラスタブロック52を連結する際、クラスタブロック52の爪部58は、案内部583aによって第2インシュレータ32の爪部挿入孔39に案内されるため、爪部58の挿入部582を爪部挿入孔39に挿入しやすくなる。よって、第2インシュレータ32に対してクラスタブロック52を連結しやすくなる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記各実施形態において、第2インシュレータ32におけるロータ22側の周面としての内周面35aは、湾曲面に限定されず、平面でもよい。
○ 上記各実施形態において、第2インシュレータ32におけるロータ22側の周面としての内周面35aは、湾曲面に限定されず、平面でもよい。
○ 第1の実施形態において、爪部37の一部である起立部371が規制部を兼ねていたが、爪部37が設けられるインシュレータ側鍔部35とは別のインシュレータ側鍔部35に規制部を設けてもよい。例えば、規制部は、インシュレータ側鍔部35の内周面35aから突出する突部でもよい。第2インシュレータ32とクラスタブロック52とが連結された状態において、突部は、クラスタブロック52よりも、導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向側に位置する。
○ 第2の実施形態において、取付壁部38の一部分である接続壁38bが規制部を兼ねていたが、取付壁部38が設けられるインシュレータ側鍔部35とは別のインシュレータ側鍔部35に規制部を設けてもよい。例えば、規制部は、インシュレータ側鍔部35の内周面35aから突出する突部でもよい。第2インシュレータ32とクラスタブロック52とが連結された状態において、突部は、クラスタブロック52よりも導電部材挿入孔55から導電部材41を引き抜く方向側に位置する。
○ 第1の実施形態において、係止片373は、案内部373aを備えず、平面状であってもよい。
○ 第2の実施形態において、係止片583は、案内部583aを備えず、平面状であってもよい。
○ 第2の実施形態において、係止片583は、案内部583aを備えず、平面状であってもよい。
○ 第1の実施形態において、爪部37の係止片373を省略してもよい。
○ 第2の実施形態において、爪部58の係止片583を省略してもよい。
○ 第1の実施形態において、第2インシュレータ32に形成される爪部37の数、及びクラスタブロック52に形成される取付壁部56の数はそれぞれ、2つ以上でもよい。
○ 第2の実施形態において、爪部58の係止片583を省略してもよい。
○ 第1の実施形態において、第2インシュレータ32に形成される爪部37の数、及びクラスタブロック52に形成される取付壁部56の数はそれぞれ、2つ以上でもよい。
○ 第2の実施形態において、第2インシュレータ32に形成される取付壁部38の数、及びクラスタブロック52に形成される爪部58の数はそれぞれ、2つ以上でもよい。
○ 第1の実施形態において、係止片373が形成されていない場合、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向で起立部371とは反対側に位置する爪部挿入孔57の開口部は閉塞されていてもよい。
○ 第1の実施形態において、係止片373が形成されていない場合、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向で起立部371とは反対側に位置する爪部挿入孔57の開口部は閉塞されていてもよい。
○ 第2の実施形態において、係止片583が形成されていない場合、導電部材挿入孔55に対して導電部材41を挿抜する方向で起立部581とは反対側に位置する爪部挿入孔39の開口部は閉塞されていてもよい。
○ 上記各実施形態において、クラスタブロック52の形状は適宜変更してもよい。例えば、第1壁部52cが平面状ではなく、湾曲面状であってもよいし、第2壁部52dが湾曲面状ではなく、平面状であってもよいし、第3壁部52eが段付き状ではなく、平面状であってもよい。
○ 上記各実施形態において、電動モータ18は、筒状のステータと、ステータの外側に配置されるロータとを備えるアウターロータ型の電動モータでもよい。この場合であっても、クラスタブロック52及び第2インシュレータ32は、相対的に移動可能に互いを連結する係合部を有する。また、第2インシュレータ32は、導電部材41を導電部材挿入孔55から引き抜く方向への第2インシュレータ32に対するクラスタブロック52の移動を規制する規制部を有する。クラスタブロック52は、回転軸16の径方向において、第2インシュレータ32におけるロータ22側の周面である基部33の外周面と対向する。すなわち、クラスタブロック52は、回転軸16の径方向において第2インシュレータ32の外側に配置される。
○ 上記各実施形態において、コイル28の相数を変更してもよい。
○ 上記各実施形態において、コイル28は、ティース25及び延出部34に導線が分布巻きで巻回されることにより形成されていてもよい。
○ 上記各実施形態において、コイル28は、ティース25及び延出部34に導線が分布巻きで巻回されることにより形成されていてもよい。
○ 上記各実施形態において、圧縮部17、電動モータ18、及びモータ駆動回路20がこの順序で回転軸16の軸線Lに沿って並んで配置されていなくてもよい。例えば、インバータカバー14がモータハウジング12の周壁122に取り付けられており、モータハウジング12の周壁122とインバータカバー14とで区画された空間が収容空間S2とされ、収容空間S2にモータ駆動回路20が収容されていてもよい。
○ 上記各実施形態において、圧縮部17は、固定スクロール17aと可動スクロール17bとで構成されるタイプに限らず、例えば、ピストンタイプやベーンタイプなどに変更してもよい。
10…電動圧縮機、16…回転軸、17…圧縮部、18…電動モータ、20…モータ駆動回路、21…ステータ、22…ロータ、23…ステータコア、28…コイル、28a…モータ配線、32…インシュレータとしての第2インシュレータ、35a…周面としての内周面、37…係合部としての爪部、371…規制部としての起立部、38…係合部としての取付壁部、38b…規制部としての接続壁、41…導電部材、52…クラスタブロック、55…導電部材挿入孔、56…係合部としての取付壁部、58…係合部としての爪部。
Claims (2)
- 回転軸と、
前記回転軸を回転させる電動モータと、
前記回転軸が回転することにより駆動して冷媒を圧縮する圧縮部と、
前記電動モータを駆動させるモータ駆動回路と、
前記モータ駆動回路に電気的に接続される導電部材と、
前記導電部材が挿入される導電部材挿入孔が形成されるとともに、前記電動モータから引き出されたモータ配線と前記導電部材とが内部にて電気的に接続される絶縁性のクラスタブロックと、
を備え、
前記電動モータは、前記回転軸と一体回転可能なロータと、ステータとからなり、
前記ステータは、環状のステータコアと、前記ステータコアの端面に配置される環状のインシュレータと、前記ステータコア及び前記インシュレータに巻回されたコイルとを有する電動圧縮機において、
前記クラスタブロック及び前記インシュレータは、相対的に移動可能に互いを連結する係合部を有し、
前記インシュレータは、前記導電部材を前記導電部材挿入孔から引き抜く方向への前記インシュレータに対する前記クラスタブロックの移動を規制する規制部を有し、
前記クラスタブロックは、前記回転軸の径方向において、前記インシュレータにおける前記ロータ側の周面と対向していることを特徴とする電動圧縮機。 - 前記規制部は、前記係合部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
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