JP2019140865A - 振動波モータ及び振動波モータを用いた光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ性能を維持可能な振動波モータを提供する。【解決手段】振動波モータ100は、圧電素子111と振動体112とからなる振動子110と、該振動子110と接触する摩擦接触面113aを有する摩擦部材113と、振動子110を摩擦部材113に加圧する加圧手段119と、該加圧手段119からの加圧力Fを振動子110に伝達する伝達手段116と、を備え、振動子110に発生する振動により振動子110と摩擦部材113とを相対移動させ、振動体112は、摩擦接触面113aと接触する摩擦接触点112aを有し、加圧力Fは、伝達手段116の略中央に作用し、伝達手段116は、第1の領域R1と第1の領域R1に対して加圧方向における厚さが異なる第2の領域R2とを有し、第2の領域R2は、加圧力Fが作用する加圧点の近傍に位置する。【選択図】 図4

Description

本発明は、振動波モータ、特に直動型振動波モータ及びその振動波モータを用いた光学装置に関する。
従来から超音波モータは、駆動効率が高く、高精度に位置決めできるアクチュエータとして利用されており、特性向上のため様々な提案がなされている。特許文献1に開示された振動型アクチュエータでは、振動絶縁部材により振動子の振動阻害を最小限に抑える構成を実現している。
特開2015−104144号公報
しかしながら、特許文献1に開示された振動型アクチュエータでは、振動絶縁部材と圧電素子との接触面積を小さくしているため、振動絶縁部材と圧電素子が接触している部分と接触していない部分とで加圧力に差が生じる。そのため、モータ性能が低下するという課題がある。
本発明の目的は、モータ性能を維持可能な振動波モータを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の振動波モータは、圧電素子と振動体とからなる振動子と、該振動子と接触する摩擦接触面を有する摩擦部材と、振動子を摩擦部材に加圧する加圧手段と、該加圧手段からの加圧力を振動子に伝達する伝達手段と、を備え、振動子に発生する振動により振動子と摩擦部材とを相対移動させ、振動体は、摩擦接触面と接触する摩擦接触点を有し、加圧力は、伝達手段の略中央に作用し、伝達手段は、第1の領域と第1の領域に対して加圧方向における厚さが異なる第2の領域とを有し、第2の領域は、加圧力が作用する加圧点の近傍に位置することを特徴とする。
本発明によれば、モータ性能を維持可能な振動波モータを提供することができる。
本発明の振動波モータ100の分解斜視図である。 (A)本発明の振動波モータ100の平面図である。(B)、(C)同断面図である。 本発明の振動波モータ100の振動子110の正面図である。 実施例1の振動子110に作用する力を示す図である。 加圧力Fにより振動子110に生じる曲げ応力σの分布を示す図である。 実施例2の振動子210に作用する力を示す図である。 (A)、(B)実施例3の振動子310に作用する力を示す図である。 本発明の振動波モータ100を用いたレンズ鏡筒20を有する光学装置の断面図である。
(実施例1)
以下に、本発明の好ましい各実施例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。図面における座標軸であるX軸は、駆動方向、Y軸は加圧方向、Z軸はX軸とY軸に直交する方向を示す。図1は、本発明の実施例1の直動型振動波モータユニット(以下、振動波モータ100とする。)の分解斜視図である。図2(A)は、振動波モータ100の平面図である。図2(B)は、図2(A)の断面線IIB−IIBにおける断面図、図2(C)は図2(A)の断面線IIC−IICにおける断面図である。図3は、振動波モータ100の振動子110をZ軸方向から見た模式図である。
まず、本発明の実施例1の振動波モータ100(超音波モータ)の構成を説明する。振動波モータ100は、振動子110、摩擦部材113、ベース部材114、振動子保持枠115、伝達部材116、加圧部材119、加圧板120、可動部外枠121、ガイド部材122、可動部材123、転動ボール124等から構成されている。
振動子110は、図3に示すように、圧電素子111と弾性体である振動体112から構成され、圧電素子111と振動体112が接着剤等の公知の方法により接合されている。振動体112は、2つ突起部を備え、摩擦部材113の摩擦接触面113aと2つの突起部が接触し、2つの突起部は摩擦接触点112aを有する。そして、圧電素子111に印加される2相の高周波電圧によりに、圧電素子111が高周波振動(超音波領域の周波数の振動)を発生し、摩擦接触点112aに楕円運動O1が励起される。この状態で摩擦接触点112aを摩擦部材113に加圧接触させるとX軸方向に推力が発生する。この推力により、振動子110は摩擦部材113に対して相対移動する。更に、振動体112は、振動子110を固定するための固定腕部112bを長手方向の両端部に有しており、楕円運動O1を阻害しない公知の方法により不図示の駆動部に固定される。
摩擦部材113は、固定部分であるベース部材114に公知のビス2本で固定される。伝達部材116は、加圧部材119による加圧力Fを直接受けて、振動子110と一体的に移動する金属等から成る加圧分散板117(第1の伝達部材)と振動子110と直接接触するフェルト118(第2の伝達部材)から構成されている。フェルト118は、加圧分散板117と振動子110とに挟持され、加圧力Fにより変形可能な部材であるとともに、振動子110に励起される振動を阻害せずに加圧力Fを伝える機能を有する。
加圧部材119は、加圧力Fを発生する4本の引張りコイルバネで構成されている。加圧板120は、加圧部材119からの加圧力Fを受けるとともに、伝達部材116と当接する高さの等しい二つの球状突起120aを有している。そして、図2(C)を参照すると、その当接位置は振動子110の2つの摩擦接触点112aを結んだ直線の中点を通るYZ平面上で、2つの摩擦接触点112aを結んだ直線と平行なXY平面に対称である。なお、加圧部材119、加圧板120、球状突起120aが加圧手段を構成し、加圧力Fが作用する加圧点は、伝達部材116の略中央部分である。
ガイド部材122は、4つのビスによってベース部材114に固定されている。ガイド部材122がベース部材114に対向する面の反対側の面には、可動部材123が設けられており、可動部材123と可動部外枠121はビスによりに一体化されている。可動部材123がガイド部材122に対向する面には直進ガイド溝が設けられ、直進ガイド溝には複数の転動ボール124が配置されており、複数の転動ボール124は可動部材123とガイド部材122に挟持されている。更に、可動部材123は、加圧部材119である4本の引張りコイルバネによる加圧力Fを受けるが、ガイド部材122に対して転動ボール124の転動の動きによりX軸方向に滑らかに移動可能となっている。
図2(C)を参照すると、振動子保持枠115と可動部外枠121とは、板バネから成る付勢バネ125の付勢力により、基準コロ126と被付勢コロ127を介してX軸方向にガタなく付勢されている。付勢バネ125は、可動部外枠121に固定され被付勢コロ127を介して振動子保持枠115をX軸の正方向に付勢している。基準コロ126は振動子保持枠115と可動部外枠121で挟持され、振動子保持枠115はX軸の負の方向の反力を受けて釣合いの状態にある。つまり、振動子保持枠115は可動部外枠121に対してX軸方向に一体化されている。また、基準コロ126を平面で挟むことでY軸周りの回転も規制されている。Z軸の並進方向及びX軸周りの回転は、振動子保持枠115を可動部外枠121にZ軸方向に幅で嵌合させることで規制されている。即ち、振動子保持枠115はY軸並進及びZ軸周りの回転の2軸の自由度を備え、振動子保持枠115に固定された振動子110の二つの摩擦接触点112aと摩擦部材113との確実な当接状態を保つように構成されている。このとき両者の動きは基準コロ126及び被付勢コロ127の転動により案内されるので動きの抵抗を小さくすることができる。
次に、図4、図5を用いて、振動子110への加圧力Fの分布状態について説明する。図4は、本発明の実施例1の振動子110の要部の部分断面図である。加圧力Fが伝達部材116を介して振動子110に与えられ、その加圧力Fによる圧力f1、f2がベクトルで示されている。図5は、加圧力Fにより発生した曲げモーメントM1により振動子110に生じる曲げ応力σの分布を示している。
本発明の実施例1の振動子110に作用する力について説明する。加圧力Fを直接受ける加圧分散板117は、フェルト118の全体をY軸の負方向に加圧し、フェルト118はY軸の負方向に圧縮されるとともに振動子110への圧力f1、f2を振動子110とフェルト118の接触領域128全体に分散させる。圧力f1、f2を受けた振動子110は、各摩擦接触点112aからそれぞれ反力−F/2を受けることで釣り合い、Y軸方向の位置を維持している。ここで、振動子110とフェルト118の接触領域128について考えると、X軸方向におけるフェルト118の長さが振動子110に比べて短い場合、加圧力Fは振動子110のY軸正方向から見たZX平面の全体には分散されない。そして、振動子110とフェルト118が直接接触している領域、すなわち振動子110の2つの摩擦接触点112aを結んだ直線の中点を通るY軸方向の中心線C1の近傍に加圧力Fの分布が集中する。
振動子110には、XY平面上で2つの摩擦接触点112aのそれぞれを中心とする曲げモーメントM1が発生する。この曲げモーメントM1により、図5に示すように、振動子110にはX軸方向の曲げ応力σが発生する。振動子110は、圧電素子111と振動体112が接合されて構成されており、圧電素子111と振動体112のそれぞれの曲げに対する中立軸N1及びN2を有する。圧電素子111と振動体112に生じる曲げ応力σは、中立軸N1及びN2からのY軸方向の距離に応じて比例変化し、Y軸の正方向位置では圧縮応力、Y軸の負方向位置では引張応力が発生する。したがって中立軸N1からのY軸方向の距離が最大となる圧電素子111の表層で最大引張応力σ1が生じ、同様にN2からのY軸方向の距離が最大となる振動体112の表層で最大圧縮応力σ2が生じる。圧電素子111の最大引張応力σ1、振動体112の最大圧縮応力σ2は、圧電素子111と振動体112の接合部分JにおいてY軸上で相反する方向に働き、最大引張応力σ1と最大圧縮応力σ2が釣り合った状態になる。そして、最大引張応力σ1と最大圧縮応力σ2は、接合部分Jにおいてせん断応力として働く。接合部分Jは、振動子110のY軸方向の厚さに対して微小な厚さを有する接着剤等であり、この接合部分Jに応力集中が発生する。
従来の構成では、加圧力Fを直接受ける加圧板と振動子と直接接触する振動絶縁部材との接触部は、ZX平面と平行な同一平面であった。そして、上記の応力集中が接合部分Jにおける接合を剥離させることにより、振動子の励起が阻害され、モータ性能が低下していた。特に高温高湿の環境下では、接合状態の変化が著しいため、さらなる性能低下を招いていた。
本発明の実施例1の振動子110では、加圧力Fを直接受ける加圧分散板117には、フェルト118との接触領域128において、第1の領域R1と、第1の領域R1とY軸方向の位置が異なる第2の領域R2とが形成される。加圧分散板117の第2の領域R2は、振動子110の2つの摩擦接触点112aを結んだ直線の中点を通るY軸方向の中心線C1に略対称であって、中心位置に位置する。つまり、第2の領域R2は、加圧力Fが作用する加圧点の近傍に設けられている。そして、第2の領域R2はY軸方向において、圧電素子111からの距離が第1の領域R1よりも遠い位置に設けられている。すなわち、加圧分散板117は、フェルト118と接する側に凹形状を有し、第2の領域R2では第1の領域R1より加圧方向における厚さが薄くなっている。
加圧分散板117は、加圧力Fを受けてフェルト118全体をY軸の負方向に加圧し、フェルト118はY軸の負方向に圧縮される。接触領域128は、第1の領域R1と第2の領域R2のY軸方向の位置が異なる。そのため、振動子110への圧力f1、f2は、振動子110とフェルト118の接触領域128において第1の領域R1と第2の領域R2をY軸方向に垂直投影した領域で異なる分布となる。加圧力Fによるフェルト118の圧縮量は、第1の領域R1よりも第2の領域R2の方が少ない。すなわち加圧点の近傍の位置における圧縮量は、加圧点から離れた位置における圧縮量よりも少ない。そのため、第2の領域R2における振動子110への圧力f2は、第1の領域R1における圧力f1より小さくなる。そのため、振動子110に発生するXY平面上に2つの摩擦接触点112aのそれぞれを中心とする曲げモーメントM1は、従来の構成に比べて小さくなる。
上記の構成により、振動子110への均等な加圧を行うことができるので、圧電素子111と振動体112の接合部分Jにおける、応力集中を緩和することができる。そして、圧電素子111と振動体112の接合状態の変化を抑制し、圧電素子111と振動体112の剥離を防止することにより、高性能なモータ性能を維持可能な振動波モータ100を提供することができる。なお、第1の領域R1と第2の領域R2との厚さの差は、フェルト118の圧縮量の半分以下である。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2の振動子210と伝達部材216以外の構成は、実施例1と同一であるため、その説明を省略する。図6は、本発明の実施例2の振動子210の要部の部分断面図である。加圧力Fが伝達部材216を介して振動子210に与えられ、その加圧力Fによる圧力f1〜f3がベクトルで示されている。
本発明の実施例2の振動子210に作用する力について説明する。本発明の実施例2の振動子210では、振動子210の振動体212は、圧電素子211と摩擦接触点212aとの間が中空になっている。すなわち、振動体212が有する突起部の内部が中空である。また、加圧力Fを直接受ける加圧分散板217には、フェルト218との接触領域228において、第1の領域R1と、第1の領域R1とY軸方向の位置が異なる第2の領域R2とが形成される。加圧分散板217の第2の領域R2は、振動子210の2つの摩擦接触点212aを結んだ直線の中点を通る中心線C1に略対称であって、中心位置に位置する。つまり、第2の領域R2は、加圧力Fが作用する加圧点の近傍に設けられている。そして、第2の領域R2はY軸方向において、圧電素子211からの距離が第1の領域R1よりも遠い位置に設けられている。更に第3の領域R3が摩擦接触点212aの近傍に設けられるとともに、第3の領域R3はY軸方向において、圧電素子211からの距離が第1の領域R1よりも遠い位置に設けられている。すなわち、加圧分散板217は、フェルト218と接する側に凹形状を有し、第3の領域R3では第1の領域R1より加圧方向における厚さが異なっている。
加圧分散板217は、加圧力Fを受けてフェルト218全体をY軸の負方向に加圧し、フェルト218はY軸の負方向に圧縮される。接触領域228は、第1の領域R1と第2の領域R2と第3の領域R3のY軸方向の位置が異なる。そのため、振動子210への圧力f1〜f3は、振動子210とフェルト218の接触領域228において第1の領域R1と第2の領域R2と第3の領域R3をY軸方向に垂直投影した領域で異なる分布となる。加圧力Fによるフェルト218の圧縮量は、第1の領域R1よりも第2の領域R2の方が少ない。すなわち加圧点の近傍の位置における圧縮量は、加圧点から離れた位置における圧縮量よりも少ない。そのため、第2の領域R2における振動子210への圧力f2は、第1の領域R1における圧力f1より小さくなる。また、摩擦接触点212aの近傍に位置する第3の領域R3における圧力f3は、第1の領域R1における圧力f1より小さくなっている。そのため、振動子210に発生するXY平面上の2つの摩擦接触点212aのそれぞれを中心とする曲げモーメントM2と、圧電素子211と摩擦接触点212aとの中空部のエッジ部229を中心とする曲げモーメントM2’を従来の構成に比べて小さくできる。
上記の構成により、振動子210への均等な加圧を行うことができるので、圧電素子211と振動体212の接合部分Jにおける、応力集中を緩和することができる。そして、圧電素子211と振動体212の接合状態の変化を抑制し、圧電素子211と振動体212の剥離を防止することにより、高性能なモータ性能を維持可能な振動波モータ200を提供することができる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3について説明する。実施例3の振動子310と伝達部材316以外の構成は、実施例1と同一であるため、その説明を省略する。図7(A)、(B)は、本発明の実施例3の振動子310の要部の部分断面図である。加圧力Fが伝達部材316を介して振動子310に与えられ、その加圧力Fによる圧力f1、f2がベクトルで示されている。
本発明の実施例3の振動子310に作用する力について説明する。図7(A)は、加圧力Fを加圧分散板317に付与する前のフェルト318の状態を示し、図7(B)は、加圧力Fを加圧分散板317に付与しフェルト318を圧縮した状態を示している。加圧力Fを直接受ける加圧分散板317と対向するフェルト318には、加圧分散板317との接触領域328において、第1の領域R1と、第1の領域R1とY軸方向の位置が異なる第2の領域R2が形成される。フェルト318の第2の領域R2は、振動子310の2つの摩擦接触点312aを結んだ直線の中点を通るY軸方向の中心線C1に略対称であって、中心位置に位置する。つまり、第2の領域R2は、加圧力Fが作用する加圧点の近傍に設けられている。そして、第2の領域R2はY軸方向において、圧電素子311からの距離が第1の領域R1よりも近い位置に設けられている。
加圧分散板317は、加圧力Fを受けてフェルト318全体をY軸の負方向に加圧し、フェルト318はY軸の負方向に圧縮される。フェルト318は、第1の領域R1と第2の領域R2においてY軸方向の厚さが異なる。そのため、振動子310への圧力f1、f2は、振動子310とフェルト318の接触領域328において第1の領域R1と第2の領域R2をY軸方向に垂直投影した領域で異なる分布となる。加圧力Fによるフェルト318の圧縮量は、第1の領域R1よりも第2の領域R2の方が少ないため、第2の領域R2における振動子310への圧力f2は、第1の領域R1における圧力f1より小さくなる。そのため、振動子310に発生するXY平面上に2つの摩擦接触点312aのそれぞれを中心とする曲げモーメントM3を、従来の構成に比べて小さくすることができる。
上記構成により、振動子310への均等な加圧を行うことができるので、圧電素子311と振動体312の接合部分Jにおける、応力集中を緩和することができる。そして、圧電素子311と振動体312の接合状態の変化を抑制し、圧電素子311と振動体312の剥離を防止することにより、高性能なモータ性能を維持可能な振動波モータ300を提供することができる。なお、実施例2のように、更に第3の領域R3が摩擦接触点312aの近傍に設けられ、第3の領域R3はY軸方向において、圧電素子311からの距離が第1の領域R1よりも近い位置に設けられている変形例としても良い。
(適用例)
図8は、本発明の振動波モータ100が組み込まれている光学装置の一例として、光学部材であるレンズ鏡筒20、当該レンズ鏡筒20が取り付けられているカメラ本体10を示している。なお、レンズ鏡筒20は略回転対称な形状であるため、上側半分のみが示されている。
撮像装置としてのカメラ本体10には、レンズ鏡筒20が着脱自在に取り付けられ、カメラ本体10内には撮像素子11が設けられている。カメラ本体10のマウント12は、レンズ鏡筒20をカメラ本体10に取り付けるためのバヨネット部を有している。レンズ鏡筒20は、固定筒21を有しており、マウント12のフランジ部と当接している。そして、固定筒21とマウント12とは不図示のビスで一体化されている。固定筒21には更に、レンズG1を保持する前鏡筒22とレンズG3を保持する後鏡筒23が固定されている。レンズ鏡筒20は更に、レンズG2を保持するフォーカスレンズ保持枠24を備えている。フォーカスレンズ保持枠24は更に、前鏡筒22と後鏡筒23に保持されたガイドバー25によって直進移動可能に案内されている。振動波モータ100のベース部材114は、後鏡筒23にビス等で固定されている。レンズG2を保持しているフォーカスレンズ保持枠24が可動部を構成し、ガイドバー25が案内部を構成する。
そして、振動波モータ100の可動部外枠121等を含む可動部が駆動されると、振動波モータ100の駆動力は、可動部外枠121が備える球状の突部121aに係合するV字溝を備えた連結部材26を介してフォーカスレンズ保持枠24に伝達される。フォーカスレンズ保持枠24はガイドバー25によって案内されて直線移動する。
従来に比べてモータ性能を維持可能な振動波モータ100を適用することにより、安定した動作をする光学装置を提供することができる。また振動波モータ200、振動波モータ300を適用しても同様の効果が得られる。
100、200、300 振動波モータ
110、210、310 振動子
111、211、311 圧電素子
112、212、312 振動体
112a、212a、312a 摩擦接触点
113 摩擦部材
113a 摩擦接触面
116、216、316 伝達部材(伝達手段)
117、217、317 加圧分散板(第1の伝達部材)
118、218、318 フェルト(第2の伝達部材)
119 加圧部材(加圧手段)
128、228、328 接触領域
C1 中心線(中心位置)
F 加圧力
R1 第1の領域
R2 第2の領域
R3 第3の領域

Claims (15)

  1. 圧電素子と振動体とからなる振動子と、
    該振動子と接触する摩擦接触面を有する摩擦部材と、
    前記振動子を前記摩擦部材に加圧する加圧手段と、
    該加圧手段からの加圧力を前記振動子に伝達する伝達手段と、
    を備え、
    前記振動子に発生する振動により前記振動子と前記摩擦部材とを相対移動させ、
    前記振動体は、前記摩擦接触面と接触する摩擦接触点を有し、
    前記加圧力は、前記伝達手段の略中央に作用し、
    前記伝達手段は、第1の領域と前記第1の領域に対して加圧方向における厚さが異なる第2の領域とを有し、
    前記第2の領域は、前記加圧力が作用する加圧点の近傍に設けられていることを特徴とする、振動波モータ。
  2. 前記振動体は、複数の前記摩擦接触点を有し、
    前記第2の領域は、前記加圧方向から見て複数の前記摩擦接触点の中心位置に対して略対称に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の振動波モータ。
  3. 前記第2の領域は、前記加圧方向において前記圧電素子からの距離が前記第1の領域より遠い位置に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の振動波モータ。
  4. 前記第2の領域は、前記加圧方向において前記圧電素子からの距離が前記第1の領域より近い位置に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の振動波モータ。
  5. 前記圧電素子と前記摩擦接触点との間が中空になっており、前記摩擦接触点の近傍に位置する第3の領域を更に備え、前記第3の領域は前記第1の領域に対して前記加圧方向における厚さが異なることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動波モータ。
  6. 前記第3の領域は、前記加圧方向において前記圧電素子からの距離が前記第1の領域より遠い位置に設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の振動波モータ。
  7. 前記第3の領域は、前記加圧方向において前記圧電素子からの距離が前記第1の領域より近い位置に設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の振動波モータ。
  8. 前記伝達手段は、前記加圧力を受けて前記振動子と一体的に移動するように構成された第1の伝達部材と、該第1の伝達部材と前記振動子とに挟持され、前記加圧力により変形可能な第2の伝達部材で構成されることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の振動波モータ。
  9. 前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域は、前記第1の伝達部材と前記第2の伝達部材とが接触する接触領域に形成されることを特徴とする、請求項8に記載の振動波モータ。
  10. 前記第1の領域と前記第2の領域との厚さの差は、前記第2の伝達部材の圧縮量の半分以下であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の振動波モータ。
  11. 圧電素子と振動体とからなる振動子と、
    該振動子と接触する摩擦接触面を有する摩擦部材と、
    前記振動子を前記摩擦部材に加圧する加圧手段と、
    該加圧手段からの加圧力を前記振動子に伝達する伝達手段と、
    を備え、
    前記振動子に発生する振動により前記振動子と前記摩擦部材とを相対移動させ、
    前記伝達手段は、前記加圧力を受けて前記振動子と一体的に移動するように構成された第1の伝達部材と、該第1の伝達部材と前記振動子とに挟持され、前記加圧力により変形可能な第2の伝達部材を有し、
    前記加圧力は、前記伝達手段の略中央に作用し、
    前記第1の伝達部材は、前記加圧力が作用する加圧点の近傍における前記第2の伝達部材と接する側に凹形状を有することを特徴とする、振動波モータ。
  12. 圧電素子と振動体とからなる振動子と、
    該振動子と接触する摩擦接触面を有する摩擦部材と、
    前記振動子を前記摩擦部材に加圧する加圧力を発生する加圧手段と、
    前記加圧力を受けて前記振動子と一体的に移動するように構成された第1の伝達部材と、該第1の伝達部材と前記振動子とに挟持され、前記加圧力により変形可能な第2の伝達部材と、を備え、
    前記振動子に発生する振動により前記振動子と前記摩擦部材とを相対移動させ、
    前記加圧力は、前記第1の伝達部材の略中央に作用し、
    前記第2の伝達部材は、前記加圧力が作用する加圧点の近傍の位置における圧縮量が前記加圧点から離れた位置における圧縮量よりも少ないことを特徴とする、振動波モータ。
  13. 前記第1の伝達部材は、加圧板であり、前記第2の伝達部材は、フェルトであることを特徴とする、請求項8乃至12のいずれか1項に記載の振動波モータ。
  14. 前記振動は、超音波領域の周波数の高周波振動であり、前記振動波モータは超音波モータであることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の振動波モータ。
  15. 光学部材を備えた可動部と、
    該可動部を移動可能に案内する案内部と、
    前記可動部に連結された請求項1乃至14のいずれか1項に記載の振動波モータと、を備え、
    前記振動波モータにより前記可動部を前記案内部に沿って駆動することを特徴とする光学装置。
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