JP2019139977A - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】電極チップと電極本体とを溶接する際に、溶接だれを抑制しつつ、接合強度を向上する。【解決手段】接地電極と中心電極とを備え、接地電極と中心電極との少なくとも一方の電極は、電極本体と、電極チップと、電極本体と電極チップとの間に形成される溶融部と、を備える点火プラグにおいて、電極本体と電極チップとの積層方向に垂直な仮想平面に溶融部を投影した場合に、仮想平面において、溶融部は、仮想平面と平行な一の方向である特定方向に伸びる複数の凸部が並んで配置されており、凸部のうちの少なくとも一組の隣合う2つの凸部の特定方向の最先端に位置する頂点を結ぶ仮想的な線分を第1の線分とし、第1の線分と垂直で第1の線分上の点と溶融部の外縁上の点とを結ぶ仮想的な線分のうちの最も長い線分を第2の線分とし、第1の線分の長さをAとし、第2の線分の長さをBとするとき、B>Aを満たす。【選択図】 図2

Description

本明細書は、内燃機関等において燃料ガスに点火するための点火プラグに関する。
点火プラグの電極において、火花が発生するギャップを形成する部分には、従来から耐火花消耗性に優れた貴金属製の電極チップが用いられている。該電極チップを電極本体に接合する方法には、例えば、レーザ溶接を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に示すように、電極チップと電極本体との接触面にレーザ溶接によって形成される溶融部の形状として、様々なものが提案されている。例えば、電極チップと電極本体との接合強度を高めるために、電極チップと電極本体との接触面の全体を接合することが知られている。
国際公開第WO2012/067199号
しかしながら、電極チップと電極本体との接触面の全体をレーザ溶接によって接合すると、レーザ溶接による材料の溶融量が大きくなりがちであり、レーザ溶接による溶融時に電極チップの傾きや沈みが起こりやすい。この結果、レーザ溶接による、いわゆる溶接だれ(だれのぼり)が発生しやすい場合があった。溶接だれは、例えば、電極チップの表面に付着すると、着火不良や耐消耗性の低下などを引き起こし得る。
本明細書は、電極チップと電極本体とを溶接する際に、溶接だれを抑制しつつ、接合強度を向上できる技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 接地電極と中心電極とを備え、
前記接地電極と前記中心電極との少なくとも一方の電極は、電極本体と、電極チップと、前記電極本体と前記電極チップとの間に形成される溶融部と、を備える点火プラグであって、
前記電極本体と前記電極チップとの積層方向に垂直な仮想平面に前記溶融部を投影した場合に、
前記仮想平面において、
前記溶融部は、前記仮想平面と平行な一の方向である特定方向に伸びる複数の凸部が並んで配置されており、
前記凸部のうちの少なくとも一組の隣合う2つの凸部の前記特定方向の最先端に位置する頂点を結ぶ仮想的な線分を第1の線分とし、
前記第1の線分と垂直で前記第1の線分上の点と前記溶融部の外縁上の点とを結ぶ仮想的な線分のうちの最も長い線分を第2の線分とし、
前記第1の線分の長さをAとし、前記第2の線分の長さをBとするとき、
B>Aを満たすことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、電極本体や電極チップと、溶融部と、の接触面の形状が複雑になるので、溶融部の体積を過度に増加させることなく、該接触面の接触面積を増大させることができる。したがって、溶接だれを抑制しつつ、接合強度を向上できる。
[適用例2]適用例1に記載の点火プラグであって、さらに、
主体金具を備え、
前記一方の電極は、前記接地電極であり、
前記電極本体は、一端部が前記主体金具に接続される接続端部であり、他端が自由端である棒状の部材であり、
前記仮想平面に、さらに、前記電極本体を投影した場合に、
前記特定方向は、前記接続端部を向いていることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、電極チップや電極本体と溶融部との間の接触面の接触面積を、接続端部側において増大できる。この結果、電極チップの熱引き性能を向上できる。
[適用例3]適用例1〜2のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記仮想平面に、さらに、前記電極本体と前記電極チップとを投影した場合に、前記仮想平面において、
前記2つの凸部の間には、前記電極本体と前記電極チップとが重なって存在することを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、2つの凸部の間において、電極本体と電極チップとが溶融部を介さずに直接接触するので、溶融部の体積の増加をさらに抑制できるので、溶接だれをさらに抑制することができる。
[適用例4]適用例3に記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、
前記2つの凸部の少なくとも一方は、少なくとも前記特定方向の先端が、前記電極本体とのみ重なっていることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成にすれば、電極本体と電極チップとが直接接触する接触面を残しつつも、電極チップや電極本体と溶融部との間の接触面の接触面積を十分に大きくできる。この結果、溶接だれを抑制しつつ、さらに接合強度を向上できる。
[適用例5]適用例4に記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、
前記電極チップは、矩形であり、
前記矩形の少なくとも1個の角は、前記溶融部と重なっていることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、剥離の起点になりやすい電極チップの角の少なくとも1個が溶接されているので、さらに、溶接強度を向上できる。
[適用例6]適用例5に記載の点火プラグであって、
前記矩形の4個の角のうち、前記特定方向側の2個の角は、前記溶融部と重なっていることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、剥離の起点になりやすい電極チップの角のうちの2個が溶接されているので、さらに、溶接強度を向上できる。
[適用例7]適用例1〜6のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、前記複数の凸部に含まれる前記2つの凸部の組の全てにおいて、AとBとの関係が、B>Aを満たすことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、より効果的に、溶接だれを抑制しつつ、接合強度を向上できる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグや点火プラグを用いた点火装置、その点火プラグを搭載する内燃機関、点火プラグの電極、点火プラグの電極と電極チップの溶接方法、点火プラグの電極の製造方法等の態様で実現することができる。
本実施形態の点火プラグ100の断面図である。 第1実施形態の接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成を示す図である。 接地電極30の製造方法のフローチャートである。 接地電極30の製造方法の説明図である。 S30における接地電極チップ39と接地電極本体31との接触状態の説明図である。 変形例の接地電極について仮想平面VSbを示す図である。 変形例の接地電極について仮想平面VScを示す図である。 変形例のレーザの照射位置の走査線SLbの一例を示す図である。
A.実施形態:
A−1.点火プラグの構成:
図1は本実施形態の点火プラグ100の断面図である。図1の一点破線は、点火プラグ100の軸線CO(軸線COとも呼ぶ)を示している。軸線COと平行な方向(図1の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線COを中心とする円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、軸線COを中心とする円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1における下方向を先端方向FDと呼び、上方向を後端方向BDとも呼ぶ。図1における下側を、点火プラグ100の先端側と呼び、図1における上側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、詳細は後述する中心電極20と接地電極30との間に形成される間隙(火花ギャップ)に、火花放電を発生させる。点火プラグ100は、内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室内の燃料ガスに着火するために用いられる。点火プラグ100は、絶縁体としての絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50と、を備える。
絶縁体10は、アルミナ等を焼成して形成されている。絶縁体10は、軸線方向に沿って延び、絶縁体10を貫通する貫通孔である軸孔12を有する略円筒形状の部材である。絶縁体10は、鍔部19と、後端側胴部18と、先端側胴部17と、段部15と、脚長部13と、を備えている。後端側胴部18は、鍔部19より後端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。先端側胴部17は、鍔部19より先端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。脚長部13は、先端側胴部17より先端側に位置し、先端側胴部17の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13は、点火プラグ100が内燃機関(図示せず)に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。段部15は、脚長部13と先端側胴部17との間に形成されている。
主体金具50は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼材)で形成され、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)に点火プラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、軸線COに沿って貫通する貫通孔59が形成されている。主体金具50は、絶縁体10の径方向の周囲(すなわち、外周)に配置される。すなわち、主体金具50の貫通孔59内に、絶縁体10が挿入・保持されている。絶縁体10の先端は、主体金具50の先端より先端側に突出している。絶縁体10の後端は、主体金具50の後端より後端側に突出している。
主体金具50は、点火プラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、内燃機関に取り付けるための取付ネジ部52と、工具係合部51と取付ネジ部52との間に形成された鍔状の座部54と、を備えている。取付ネジ部52の呼び径は、例えば、M8(8mm(ミリメートル))、M10、M12、M14、M18のいずれかとされている。
主体金具50の取付ネジ部52と座部54との間には、金属板を折り曲げて形成された環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた際に、点火プラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の加締部53と、座部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の圧縮変形部58と、を備えている。主体金具50における工具係合部51から加締部53に至る部位の内周面と、絶縁体10の後端側胴部18の外周面との間に形成される環状の領域には、環状のリング部材6、7が配置されている。当該領域における2つのリング部材6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53の後端は、径方向内側に折り曲げられて、絶縁体10の外周面に固定されている。主体金具50の圧縮変形部58は、製造時において、絶縁体10の外周面に固定された加締部53が先端側に押圧されることにより、圧縮変形する。圧縮変形部58の圧縮変形によって、リング部材6、7およびタルク9を介し、絶縁体10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、金属製の環状の板パッキン8を介して、主体金具50の取付ネジ部52の内周に形成された段部56(金具側段部)によって、絶縁体10の段部15(絶縁体側段部)が押圧される。この結果、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、板パッキン8によって防止される。
中心電極20は、軸線方向に延びる棒状の中心電極本体21と、中心電極チップ29と、を備えている。中心電極本体21は、絶縁体10の軸孔12の内部の先端側の部分に保持されている。中心電極本体21は、電極母材21Aと、電極母材21Aの内部に埋設された芯部21Bと、を含む構造を有する。電極母材21Aは、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。芯部21Bは、電極母材21Aを形成する合金よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金、本実施形態では、銅で形成されている。
また、中心電極本体21は、軸線方向の所定の位置に設けられた鍔部24(フランジ部とも呼ぶ。)と、鍔部24よりも後端側の部分である頭部23(電極頭部)と、鍔部24よりも先端側の部分である脚部25(電極脚部)と、を備えている。鍔部24は、絶縁体10の段部16に支持されている。脚部25の先端部分、すなわち、中心電極本体21の先端は、絶縁体10の先端より先端側に突出している。
中心電極チップ29は、略円柱形状を有する部材であり、中心電極本体21の先端(脚部25の先端)に、例えば、レーザ溶接を用いて、接合されている。中心電極チップ29の先端面は、後述する接地電極チップ39との間で火花ギャップを形成する第1放電面295である。中心電極チップ29は、高融点の貴金属を主成分とする材料で形成されている。中心電極チップ29は、例えば、イリジウム(Ir)やIrなどの貴金属、または、該貴金属を主成分とする合金を用いて形成された貴金属チップである。
接地電極30は、主体金具50の先端に接合された接地電極本体31と、四角柱形状の接地電極チップ39と、を備えている。接地電極本体31は、断面が四角形の湾曲した棒状体である。接地電極本体31は、両端部として、自由端311と、接続端部312と、を有している。接続端部312は、主体金具50の先端面50Aに、例えば、抵抗溶接によって、接続されている。これによって、主体金具50と接地電極本体31とは、電気的に接続される。
接地電極本体31は、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。接地電極本体31は、耐腐食性の高い金属(例えば、ニッケル合金)で形成された母材と、熱伝導性が高い金属(例えば、銅)を用いて形成され、母材に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。接地電極チップ39は、中心電極チップ29と同様に、イリジウム(Ir)やIrなどの貴金属、または、該貴金属を主成分とする合金を用いて形成された貴金属チップである。
端子金具40は、軸線方向に延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、端子金具40の表面には、防食のための金属層(例えば、Ni層)がめっきなどによって形成されている。端子金具40は、軸線方向の所定位置に形成された鍔部42(端子顎部)と、鍔部42より後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42より先端側の脚部43(端子脚部)と、を備えている。端子金具40のキャップ装着部41は、絶縁体10より後端側に露出している。端子金具40の脚部43は、絶縁体10の軸孔12に挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示外)が接続されたプラグキャップが装着され、火花放電を発生するための高電圧が印加される。
絶縁体10の軸孔12内において、端子金具40の先端(脚部43の先端)と中心電極20の後端(頭部23の後端)との間には、火花発生時の電波ノイズを低減するための抵抗体70が配置されている。抵抗体70は、例えば、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料と、を含む組成物で形成されている。軸孔12内において、抵抗体70と中心電極20との隙間は、導電性シール60によって埋められている。抵抗体70と端子金具40との隙間は、導電性シール80によって埋められている。導電性シール60、80は、例えば、B23−SiO2系等のガラス粒子と金属粒子(Cu、Feなど)とを含む組成物で形成されている。
A−2. 接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成:
接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成について、さらに、詳細に説明する。図2は、第1実施形態の接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成を示す図である。図2(A)には、点火プラグ100の先端近傍を特定面で切断した断面CFが示されている。接地電極チップ39の後端面は、中心電極チップ29の第1放電面295(図1)と対向する第2放電面395である。図2(A)の断面CFは、第2放電面395の重心GCを通り、かつ、第2放電面395と垂直で、かつ、棒状の接地電極本体31の軸線と平行な断面である。本実施形態では、第2放電面395の重心GCを通り、かつ、第2放電面395と垂直な線は、点火プラグ100の軸線COと一致するので、図2(A)の断面CFは、点火プラグ100の軸線COを通り、かつ、棒状の接地電極本体31の軸線と平行な断面である、とも言うことができる。本実施例では、点火プラグ100の軸線方向に、接地電極チップ39と接地電極本体31とが積層されている。したがって、点火プラグ100の軸線方向は、接地電極チップ39と接地電極本体31との積層方向とも言うことができる。
図2(B)には、積層方向(本実施形態では軸線方向)に垂直な仮想平面VS(図2(A)に、後述する溶融部35と、接地電極本体31と、溶融部35と、を、積層方向と平行に投影した図が示されている。
図2(B)の一点破線は、図2(A)の断面CFを示している。第2放電面395の重心GCから、第2放電面395に沿って自由端311に向かう方向、すなわち、図2(A)、(B)の左方向を、第1方向D1とする。第2放電面395の重心GCから、第2放電面395に沿って自由端311から離れる方向、すなわち、第1方向D1の反対方向を、第2方向D2とする。
接地電極本体31の自由端311と交差する4つの側面のうち、第1放電面295と対向する側面を、側面315とする。接地電極本体31の4つの側面のうち、側面315と交差する2個の側面、すなわち、図2(B)の上下方向に位置する側面を、側面313、314とする。そして、第2放電面395の重心GCから、側面313に向かう方向、すなわち、図2(B)の下方向を、第3方向D3とし、第3方向D3の反対方向を、第4方向D4とする。
接地電極チップ39は、積層方向に沿って見た形状が四角形(本実施形態では正方形)の板部材である。接地電極チップ39の該四角形の一辺の長さ、すなわち、接地電極チップ39の第1方向D1の長さ、および、第3方向D3の長さは、例えば、1.5mm〜2.0mmである。接地電極チップ39の軸線方向の平均の平均厚さ(軸線方向の長さの平均)は、例えば、0.2mm〜1.0mmである。
接地電極チップ39は、接地電極本体31の自由端311の近傍において、側面315に沿って配置されている。具体的には、接地電極本体31の自由端311の近傍には、側面315より先端方向FDに凹んだ凹部316が形成されている。接地電極チップ39の第2放電面395とは反対側の部分(先端方向FD側の部分)は、凹部316に配置されている。接地電極チップ39の第2放電面395は、接地電極本体31の側面315よりも、後端方向BDに位置している。軸線方向に沿って見た凹部316の形状は、図2(B)に示すように、軸線方向に沿って見た接地電極チップ39の形状(本実施形態では、四角形)より僅かに大きな略相似形(本実施形態では、四角形)である。
図2(A)の断面CFに示すように、接地電極チップ39の第1方向D1の側面391は、接地電極本体31の自由端311より第2方向D2に位置している。
接地電極チップ39は、接地電極本体31に対して、レーザ溶接によって接合されている。このために、接地電極チップ39と接地電極本体31との間には、レーザ溶接によって形成された溶融部35が形成されている。溶融部35は、溶接前の接地電極チップ39の一部分と、接地電極本体31の一部分と、が溶融・凝固した部分である。このために、溶融部35は、接地電極チップ39の成分と、接地電極本体31の成分と、を含んでいる。溶融部35は、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合する接合部、とも言うことができ、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合するビード、とも言うことができる。
図2(B)において、ハッチングされた部分は、仮想平面VSに投影された溶融部35を示している。図2(B)から解るように、仮想平面VSにおける溶融部35の3つの方向D1、D3、D4の端351、353、354は、接地電極チップ39の対応する側面391、393、394に沿っており、該対応する側面391、393、394よりも径方向の外側に位置している。
仮想平面VSにおいて、溶融部35の第2方向D2の端352は、接地電極チップ39の対応する側面392(第2方向D2の側面392)と複数回交差する波状の形状を有している。換言すれば、仮想平面VSにおける溶融部35の第2方向D2側には、仮想平面VSと平行な一の方向(特定方向とも呼ぶ)である第2方向D2に伸びる複数の凸部Ta〜Teが、第3方向D3に並んで配置される。図2(B)の点Pa〜Peは、凸部Ta〜Teの第2方向D2の最先端に位置する頂点Pa〜Peである。
5個の凸部Ta〜Teは、4組の隣合う2つの凸部を含んでいる。4組の隣合う2つの凸部は、凸部Taと凸部Tbの組と、凸部Tbと凸部Tcの組と、凸部Tcと凸部Tdの組と、凸部Tdと凸部Teの組と、である。これらの4組の隣合う2つの凸部の頂点を結ぶ仮想的な線分L1a〜L1dを、第1の線分と呼ぶ。第1の線分L1a〜L1dの長さをそれぞれAa〜Adとする。
さらに、仮想平面VSにおいて、第1の線分L1aと垂直で、第1の線分L1a上の点と、溶融部35の外縁上の点とを結ぶ仮想的な線分のうちの最も長い線分を、第1の線分L1aに対応する第2の線分L2aとする(図2(B))。同様にして、第1の線分L1b〜L1dと垂直で、第1の線分L1b〜L1d上の点と、溶融部35の外縁上の点とを結ぶ仮想的な線分のうちの最も長い線分を、それぞれ、第1の線分L1b〜L1dに対応する第2の線分L2b〜L1dとする(図2(B))。第2の線分L2a〜L2dの長さをそれぞれBa〜Bdとする。
凸部Taと凸部Tbの組について、第2の線分L2aの長さBaは、第1の線分L1aの長さAaよりも長い。すなわち、Ba>Aaが満たされる。
同様にして、凸部Tbと凸部Tcの組と、凸部Tcと凸部Tdの組と、凸部Tdと凸部Teの組と、のそれぞれについて、第2の線分L2b、L2c、L2dの長さBb、Bc、Bdは、第1の線分L1b、L2c、L2dの長さAb、Ac、Adよりも長い。すなわち、Bb>Ab、Bc>Ac、Bd>Adが満たされる。
溶融部35の後端方向BDの面は、接地電極チップ39と接触しており、溶融部35の先端方向FDの面は、接地電極本体31と接触している。つまり、溶融部35を介して、接地電極チップ39と接地電極本体31とが溶接されている。
図2(A)に示すように、溶融部35の第1方向D1の端351(露出端351とも呼ぶ)は、接地電極本体31の自由端311に露出している。溶融部35の第2方向D2、第3方向D3、第4方向D4の端352、353、354は、接地電極本体31の表面(例えば、側面313、314)に露出していない。これは、後述するように、レーザ溶接が行われて、溶融部35が形成される際に、レーザが、自由端311より第1方向D1側から、第2方向D2に向かって、照射されるからである。図2(A)に示すように、溶融部35の厚さ(軸線方向の長さ)は、露出端351の近傍では他の部分より厚いが、他の部分では概ね一定となっている。
仮想平面VSにおいて、凸部Ta〜Teが伸びる特定方向である第2方向D2(図2(B)の右方向)は、接地電極本体31の接続端部312を向いている。
また、仮想平面VSにおいて、凸部Ta〜Teの頂点Pa〜Peは、接地電極チップ39の第2方向D2の端(側面392)よりも第2方向D2に位置している。このために、凸部Ta〜Teの頂点Pa〜Peは、接地電極本体31と重なっており、接地電極チップ39とは重なっていない。
また、仮想平面VSにおいて、凸部Taと凸部Tbとの間には、接地電極チップ39と接地電極本体31とが重なっている部分DSが存在している。同様に、凸部Tbと凸部Tcとの間、凸部Tcと凸部Tdとの間、凸部Tdと凸部Teとの間には、それぞれ、接地電極チップ39と接地電極本体31とが重なっている部分DSが存在している。当該部分DSは、接地電極チップ39と接地電極本体31とが、溶融部35を挟むことなく、直接に接触している部分とも言うことができる。ここで、当該部分DSが存在している場合には、接地電極チップ39と接地電極本体31との積層方向は、部分DSにおける接地電極チップ39と接地電極本体31との接触面と垂直な方向である。
さらに、仮想平面VSにおいて、接地電極チップ39の形状は、矩形である。接地電極チップ39の該矩形の4個の角AGは、溶融部35と重なっている。
B:製造方法
点火プラグ100の製造方法について、接地電極30の製造方法を中心に説明する。図3は、接地電極30の製造方法のフローチャートである。図4は、接地電極30の製造方法の説明図である。先ず、曲げられる前の棒状の接地電極本体31が準備される。そして、接地電極本体31に溶接される前の接地電極チップ39が準備される。
S10では、接地電極本体31の側面315に、接地電極チップ39を溶接する凹部316が形成される。具体的には、図4(A)に示すように、接地電極本体31の側面315における自由端311の近傍部分に、形成すべき凹部316に対応する形状を有する押圧部材200が、例えば、所定のプレス機を用いて、押圧される。これによって、図4(B)に示すように、凹部316が形成される。
S20では、図4(C)に示すように、接地電極本体31に形成された凹部316内に、溶接前の四角柱状の接地電極チップ39が配置される。この状態では、接地電極チップ39の先端側の面39Sと、凹部316の底面316Sと、が互いに接触する。
S30では、押さえ部材500によって、接地電極本体31に対して、接地電極チップ39が固定される。具体的には、図4(C)に示すように、押さえ部材500によって、接地電極チップ39が、第2放電面395側から先端方向FD(図4(C)の下方向)に押さえられる。これによって、接地電極チップ39の先端側の面39Sと、接地電極本体31の凹部316の底面316Sと、を互いに接触させた状態で、接地電極チップ39と、接地電極本体31と、が固定される。
図5は、S30における接地電極チップ39と接地電極本体31との接触状態の説明図である。図5(A)には、S30の時点における接地電極30の接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。図5(B)には、図5(A)の接地電極チップ39の近傍を、第2方向D2に沿って第1方向D1側から第2方向D2に向かって見た図が示されている。図5(A)においてハッチングで示す領域は、S30の時点での接地電極チップ39の先端側の面39Sと凹部316の底面316Sとの接触面、すなわち、接地電極チップ39と接地電極本体31との間の接合すべき面(チップ接触面BS)を示している。ここで、図5(B)において、チップ接触面BSを示す線分をチップ接触線CLとする。
S40では、レーザ溶接を用いた溶接工程が行われる。具体的には、レーザ溶接のためのレーザを、チップ接触線CLの近傍に照射することによって、溶融部35が形成される。この結果、接地電極チップ39と接地電極本体31とが溶接される。本実施形態では、レーザとしてファイバレーザが用いられる。ファイバレーザは、例えば、YAGレーザと比較して、集光性が高いために、形成できる溶融部35の形状の自由度が高いので、図2に示すように、厚さが比較的薄く、かつ、軸線と垂直な方向(第1方向D1)の長さが比較的長い形状の溶融部35を形成できる。
図5(B)の破線は、溶接工程において、レーザが照射される位置が通る走査線SLを示す。レーザは、走査線SL上を等速で移動する。また、走査中のレーザの出力(エネルギー)は一定である。したがって、走査線SLに照射される走査線SLの単位長さあたりのエネルギーは一定である。走査線SLは、チップ接触線CLと平行な4つの平行走査線PLと、チップ接触線CLと垂直な5つの垂直走査線VLと、を交互に含んでいる。5つの垂直走査線VLが位置する第3方向D3の位置は、上述した5つの凸部Ta〜Teが形成される第3方向D3の位置に対応している。この結果、垂直走査線VLが位置する第3方向D3の位置では、チップ接触線CLの単位長さ当たりのエネルギーが、平行走査線PLの中心が位置する第3方向D3の位置と比較して、大きくなる。この結果、垂直走査線VLが位置する第3方向D3の位置に、図2(B)の5つの凸部Ta〜Teが形成される。
以上説明した実施形態によれば、仮想平面VSにおいて、溶融部35は、仮想平面と平行な特定方向(第2方向D2)に伸びる複数の凸部Ta〜Teのうちの隣合う2つの凸部Ta、Tbの特定方向の最先端に位置する頂点Paを結ぶ第1の線分L1aの長さAaと、第1の線分L1aと垂直で第1の線分L1a分上の点と溶融部35の外縁上の点とを結ぶ線分のうちの最も長い線分を第2の線分L2bの長さBaとは、Ba>Aaを満たす。
この結果、接地電極本体31や接地電極チップ39と、溶融部35と、の接触面の形状が複雑になるので、溶融部35の体積を過度に増加させることなく、溶融部35と接地電極本体31との接触面、および、溶融部35と接地電極チップ39との接触面の接触面積を増大させることができる。したがって、溶接だれを抑制しつつ、接合強度を向上できる。
詳しく説明する。溶融部の体積が過度に大きくなると、溶融部が接地電極チップと接地電極本体との間から押し出されて接地電極チップの放電面やその近傍に付着する不具合(溶接だれとも呼ぶ)を引き起こし得る。また、溶融部の体積を小さくすると、溶融部と接地電極本体との接触面、および、溶融部と接地電極チップとの接触面の接触面積が減少しがちである。接触面積の減少は、接地電極チップとの接地電極本体との接合強度の低下を招く。接合強度の低下は、例えば、接地電極チップの剥離などの不具合を引き起こし得る。上記実施形態によれば、このような不具合の発生を抑制することができる。
使用によって、接地電極チップ39が高温になるので、接地電極チップ39の消耗を抑制して点火プラグ100を高寿命化するためには、接地電極チップ39の熱を接地電極本体31を介して主体金具50に伝達する熱引き性能を向上することが好ましい。上記実施形態によれば、仮想平面VSに、さらに、接地電極本体31を積層方向と平行に投影した場合に、凸部Ta〜Teが延びる特定方向(第2方向D2)は、接続端部312を向いている。この構成によれば、接地電極チップ39や接地電極本体31と溶融部35との間の接触面の接触面積を、接続端部312側において増大できる。この結果、接地電極チップ39の熱を接地電極本体31を介して主体金具50に効率良く伝達できるので、点火プラグ100の熱引き性能を向上できる。
さらに、上記実施形態によれば、仮想平面VSにおいて、2つの凸部(例えば、凸部Taと凸部Tb、凸部Tbと凸部Tc)の間には、接地電極本体31と接地電極チップ39とが重なって存在する部分DSがある。この結果、2つの凸部の間において、接地電極本体31と接地電極チップ39とが溶融部35を介さずに直接接触するので、溶融部35の体積の増加をさらに抑制できる。このために、溶接だれをさらに抑制することができる。
さらに、上記実施形態によれば、凸部Ta〜Teの特定方向(第2方向D2)の頂点Pa〜Peが、接地電極本体31とのみ重なっている。この結果、接地電極本体31と接地電極チップ39とが直接接触する部分を残しつつも、特定方向について十分な長さで接地電極チップ39と接地電極本体31とが溶接されるので、接地電極チップ39や接地電極本体31と溶融部との間の接触面の接触面積を十分に大きくできる。この結果、溶接だれを抑制しつつ、さらに接地電極本体31と接地電極チップ39との接合強度を向上できる。
さらに、上記実施形態によれば、仮想平面VSにおいて、矩形の接地電極チップ39の4個の角AGは、溶融部35と重なっている。この結果、接地電極チップ39と接地電極本体31との剥離の起点になりやすい接地電極チップ39の角AGが溶接されているので、さらに、接地電極チップ39と接地電極本体31との溶接強度を向上できる。
特に、4個の角AGのうち、特定方向(第2方向D2)側の2個の角AGは、溶融部35と重なっている。特定方向側の2個の角AGは、レーザの照射方向側の奥に位置するために溶接されにくい。剥離の起点になりやすい電極チップの角のうちの、溶接が困難な2個が溶接されているので、特に、溶接強度を向上できる。
さらに、上記実施形態では、仮想平面VSにおいて、複数の凸部Ta〜Teに含まれる2つの凸部の組の全てにおいて、第2の線分の長さは、第1の線分の長さAaよりも長い。すなわち、凸部Taと凸部Tbの組と、凸部Tbと凸部Tcの組と、凸部Tcと凸部Tdの組と、凸部Tdと凸部Teの組と、の全てにおいて、第1の線分L1a〜L1dの長さAa〜Adと、第2の線分L2a〜L2dの長さBa〜Bdとの関係が、それぞれ、Ba>Aa、Bb>Ab、Bc>Ac、Bd>Adを満たす。この結果、接地電極本体31や接地電極チップ39と、溶融部35と、の接触面の形状がより複雑にできる。この結果、より効果的に、溶接だれを抑制しつつ、接合強度を向上できる。
B.変形例:
(1)図6は、変形例の接地電極について仮想平面VSbを示す図である。この変形例の接地電極は、溶融部35bの構成が、図2の実施形態の溶融部35とは異なる。図6の仮想平面VSbは、軸線方向と垂直な仮想的な平面であり、溶融部35bと、接地電極チップ39と、接地電極本体31と、が積層方向(軸線方向)と平行に投影されている。
仮想平面VSbにおいて、溶融部35bの第2方向D2の端352bは、接地電極チップ39の対応する側面392の近傍にて波状の形状を有している。換言すれば、仮想平面VSにおける溶融部35の第2方向D2側には、仮想平面VSと平行な特定方向(第2方向D2)に伸びる複数の凸部Tf〜Tiが、第3方向D3に並んで配置される。図6の点Pf〜Piは、凸部Tf〜Tiの第2方向D2の最先端に位置する頂点Pf〜Piである。
4個の凸部Tf〜Tiは、3組の隣合う2つの凸部を含んでいる。3組の隣合う2つの凸部は、凸部Tfと凸部Tgの組と、凸部Tgと凸部Thの組と、凸部Thと凸部Tiの組と、である。図6には、これらの3組の2つの凸部の第1の線分L1f〜L1hと、第2の線分L2f〜L2fhと、が示されている。第1の線分L1f〜L1hの長さをそれぞれAf〜Ahとし、第2の線分L2f〜L2hの長さをそれぞれBf〜Bhとする。
凸部Tfと凸部Tgの組について、第2の線分L2fの長さBfは、第1の線分L1fの長さAfよりも長い。すなわち、Bf>Afが満たされる。凸部Thと凸部Tiの組について、第2の線分L2hの長さBhは、第1の線分L1hの長さAhよりも長い。すなわち、Bh>Ahが満たされる。
一方で、凸部Tgと凸部Thの組について、第2の線分L2gの長さBgは、第1の線分L1gの長さAgよりも短い。すなわち、Bg>Agが満たされない。このように、必ずしも全ての隣り合う2つの凸部について、第1の線分の長さAと第2の線分の長さBとが、B>Aを満たす必要はない。少なくとも一組の隣り合う凸部について、第1の線分の長さAと第2の線分の長さBとが、B>Aを満たしていれば良い。
図6の仮想平面VSbにおいて、接地電極チップ39の形状は、矩形である。接地電極チップ39の該矩形の4個の角AGのうち、右上の角AGは、溶融部35bと重なっていない。仮想平面VSbにおいて、4個の角AGのうち、右上の角AGを除いた3個の角AGは、溶融部35bと重なっている。このように、接地電極チップの該矩形の4個の角のうちの全部または一部は、仮想平面において、溶融部と重なっていなくても良い。
(2)図7は、変形例の接地電極について仮想平面VScを示す図である。この変形例の接地電極は、溶融部35cの構成が、図2の実施形態の溶融部35とは異なる。図7の仮想平面VScは、軸線方向と垂直な仮想的な平面であり、溶融部35cと、接地電極チップ39と、接地電極本体31と、が積層方向(軸線方向)と平行に投影されている。
図7の変形例では、溶融部35cの第3方向D3の端353cは、接地電極本体31の第3方向D3の側面313に露出している。溶融部35cの方向D1、第2方向D2、第4方向D4の端351c、352c、354cは、接地電極本体31の表面に露出していない。これは、実施形態と異なり、レーザ溶接が行われて、溶融部35cが形成される際に、レーザが、側面313より第3方向D3側から、第4方向D4に向かって、照射されるからである。
仮想平面VScにおいて、溶融部35cの第2方向D2の端352cは、実施形態とは異なり波状ではなく、接地電極チップ39の第2方向D2の側面392に沿っている。仮想平面VScにおいて、溶融部35cの第4方向D4の端354cは、接地電極チップ39の対応する側面394の近傍にて波状の形状を有している。換言すれば、仮想平面VScにおいて、溶融部35cの第4方向D4側には、仮想平面VScと平行な特定方向(第4方向D4)に伸びる複数の凸部Tj〜Tlが、第2方向D2に並んで配置される。図7の点Pj〜Plは、凸部Tj〜Tlの第4方向D4の最先端に位置する頂点Pj〜Plである。
3個の凸部Tj〜Tlは、2組の隣合う2つの凸部を含んでいる。2組の隣合う2つの凸部は、凸部Tjと凸部Tkの組と、凸部Tkと凸部Tlの組と、である。図7には、これらの2組の2つの凸部の第1の線分L1j、L1kと、第2の線分L2j、L2kと、が示されている。第1の線分L1j、L1kの長さをそれぞれAj、Akとし、第2の線分L2j、L2kの長さをそれぞれBj、Bkとする。
凸部Tjと凸部Tkの組について、第2の線分L2jの長さBjは、第1の線分L1jの長さAjよりも長い。すなわち、Bj>Ajが満たされる。凸部Tkと凸部Tkの組について、第2の線分L2kの長さBkは、第1の線分L1kの長さAkよりも長い。すなわち、Bk>Akが満たされる。
仮想平面VScにおいて、凸部Tj〜Tlが伸びる特定方向である第4方向D4(図7の上方向)は、接地電極本体31の接続端部312を向いていない。このように、凸部Tj〜Tlが伸びる特定方向は、接続端部312を向いた方向とは異なる方向であっても良い。
また、仮想平面VScにおいて、凸部Tj〜Tlの頂点Pj〜Plは、接地電極チップ39の第4方向D4の端(側面394)よりも第3方向D3に位置している。このために、凸部Tj〜Tlの頂点Pj〜Plは、接地電極本体31とも重なっており、かつ、接地電極チップ39とも重なっている。このように、凸部Tj〜Tlの頂点Pj〜Plは、接地電極本体31のみでなく、接地電極チップ39にも重なっていても良い。
さらに、仮想平面VScにおいて、接地電極チップ39の形状は、矩形である。接地電極チップ39の該矩形の4個の角AGのうち、左下の角AGは、溶融部35と重なっている。そして、該矩形の4個の角AGのうち、左下の角AGを除く、3個の角AGは、溶融部35と重なっていない。
(3)上記実施形態では、仮想平面VSにおいて、凸部Taと凸部Tbとの間、凸部Tbと凸部Tcとの間、凸部Tcと凸部Tdとの間、凸部Tdと凸部Teとの間には、それぞれ、接地電極チップ39と接地電極本体31とが重なっている部分DSが存在している。これに代えて、これらの2個の凸部の間には、当該部分DSは、存在しなくても良い。例えば、接地電極チップ39の先端方向FDの面の全体が、溶融部35と接触していても良い。この場合には、接地電極チップ39と接地電極本体31とが直接に接触する部分がない。この場合には、接地電極チップ39と接地電極本体31との積層方向は、例えば、第2放電面395と垂直な方向であると推定できる。
(4)図8は、変形例のレーザの照射位置の走査線SLbの一例を示す図である。実施形態の製造方法では、図5(B)の走査線SLに沿って、レーザを照射することで、溶融部35が形成される。溶融部35の形成方法はこれに限られない。変形例では、溶接工程において、レーザは、走査線SLb上を等速で走査される。また、走査中のレーザの出力(エネルギー)は一定である。走査線SLbは、第3方向D3に沿って延びる途中において、5つの凸部Ta〜Teが形成される第3方向D3の位置のそれぞれで、楕円形状にループするループ部RPを含んでいる。この結果、ループ部RPが位置する第3方向D3の位置では、チップ接触線CLの単位長さ当たりのエネルギーが、ループ部RPが位置しない第3方向D3の位置と比較して、大きくなる。この結果、ループ部RPが位置する第3方向D3の位置に、図2(B)の5つの凸部Ta〜Teが形成される。
さらには、チップ接触線CLに沿って直線的にレーザを走査する過程において、5つの凸部Ta〜Teが形成される第3方向D3の位置のそれぞれでレーザの移動速度を、第3方向D3の他の位置よりも遅くしても良い。これによっても、図2(B)の5つの凸部Ta〜Teが形成される。
また、チップ接触線CLに沿って直線的にレーザを走査する過程において、5つの凸部Ta〜Teが形成される第3方向D3の位置のそれぞれでレーザの出力を、第3方向D3の他の位置よりも大きくしても良い。これによっても、図2(B)の5つの凸部Ta〜Teが形成される。
(5)上記実施形態では、接地電極チップ39を軸線方向に沿って見た形状は、矩形であるが、当該形状は、他の形状、例えば、円形や五角形であっても良い。この場合であっても、例えば、溶融部35の第2方向D2側に、凸部Ta〜Teが形成されれば良い。
(7)中心電極20において、円柱状の中心電極本体21の脚部25の先端に、円柱状の中心電極チップ29を、レーザ溶接によって溶接する際に、本発明が適用されてもよい。例えば、中心電極チップ29と脚部25とのチップ接触面に対して、該接触面と平行な特定方向にレーザを照射して、中心電極チップ29と脚部25との間に溶融部が形成される。この際に、溶融部の特定方向側に特定方向に延びる複数個の凸部が形成されてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
5…ガスケット、6…リング部材、8…板パッキン、9…タルク、10…絶縁体、12…軸孔、13…脚長部、15…段部、16…段部、17…先端側胴部、18…後端側胴部、19…鍔部、20…中心電極、21…中心電極本体、21A…電極母材、21B…芯部、23…頭部、24…鍔部、25…脚部、29…中心電極チップ、30…接地電極、31…接地電極本体、35、35b、35c…溶融部、39…接地電極チップ、40…端子金具、41…キャップ装着部、42…鍔部、43…脚部、50…主体金具、50A…先端面、51…工具係合部、52…取付ネジ部、53…加締部、54…座部、56…段部、58…圧縮変形部、59…貫通孔、60…導電性シール、70…抵抗体、80…導電性シール、100…点火プラグ、200…押圧部材、295…第1放電面、311…自由端、312…接続端部、395…第2放電面、500…押さえ部材、CL…チップ接触線、SL…走査線、CO…軸線、RP…ループ部、VS、VSb、VSc…仮想平面

Claims (7)

  1. 接地電極と中心電極とを備え、
    前記接地電極と前記中心電極との少なくとも一方の電極は、電極本体と、電極チップと、前記電極本体と前記電極チップとの間に形成される溶融部と、を備える点火プラグであって、
    前記電極本体と前記電極チップとの積層方向に垂直な仮想平面に前記溶融部を投影した場合に、
    前記仮想平面において、
    前記溶融部は、前記仮想平面と平行な一の方向である特定方向に伸びる複数の凸部が並んで配置されており、
    前記凸部のうちの少なくとも一組の隣合う2つの凸部の前記特定方向の最先端に位置する頂点を結ぶ仮想的な線分を第1の線分とし、
    前記第1の線分と垂直で前記第1の線分上の点と前記溶融部の外縁上の点とを結ぶ仮想的な線分のうちの最も長い線分を第2の線分とし、
    前記第1の線分の長さをAとし、前記第2の線分の長さをBとするとき、
    B>Aを満たすことを特徴とする、点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の点火プラグであって、さらに、
    主体金具を備え、
    前記一方の電極は、前記接地電極であり、
    前記電極本体は、一端部が前記主体金具に接続される接続端部であり、他端が自由端である棒状の部材であり、
    前記仮想平面に、さらに、前記電極本体を投影した場合に、
    前記特定方向は、前記接続端部を向いていることを特徴とする、点火プラグ。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面に、さらに、前記電極本体と前記電極チップとを投影した場合に、前記仮想平面において、
    前記2つの凸部の間には、前記電極本体と前記電極チップとが重なって存在することを特徴とする、点火プラグ。
  4. 請求項3に記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、
    前記2つの凸部の少なくとも一方は、少なくとも前記特定方向の前記頂点が、前記電極本体とのみ重なっていることを特徴とする、点火プラグ。
  5. 請求項4に記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、
    前記電極チップは、矩形であり、
    前記矩形の少なくとも1個の角は、前記溶融部と重なっていることを特徴とする、点火プラグ。
  6. 請求項5に記載の点火プラグであって、
    前記矩形の4個の角のうち、前記特定方向側の2個の角は、前記溶融部と重なっていることを特徴とする、点火プラグ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、前記複数の凸部に含まれる前記2つの凸部の組の全てにおいて、AとBとの関係が、B>Aを満たすことを特徴とする、点火プラグ。
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