JP2019128206A - 断層撮影装置 - Google Patents

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Masanori Ito
雅典 伊藤
悦次 吉川
Etsuji Yoshikawa
悦次 吉川
岡田 裕之
Hiroyuki Okada
裕之 岡田
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Abstract

【課題】被検体への精神的な圧迫をより一層低減できる断層撮影装置を提供する。【解決手段】断層撮影装置1は、中心軸線Aの周りに配置された複数の検出器をそれぞれ含んでおり中心軸線Aに沿って配列された複数の検出器リング42と、複数の検出器リング42の内周面を覆う筒状の内壁部41bと、を有するガントリと、複数の検出器の間に設けられた隙間Gに配置され、内壁部41bに設けられた貫通孔を介して、内壁部41bによって囲まれた測定空間Sに向けて光を照射する光照射器と、隙間Gに配置され、貫通孔を介して、光照射器により照射された光の反射光を受光する受光器と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明の一側面は、断層撮影装置に関する。
測定空間を囲むガントリを有する断層撮影装置として、例えば、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、PET(Positron Emission Tomography)、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)、PET−CT等が知られている。このような断層撮影装置は、ガントリの測定空間内に配置された被検体(生体)の全身又は一部(例えば頭部)の断層画像を取得することができる。
特許文献1−3には、このような断層撮影装置において、ガントリの測定空間内に配置された被検体の位置及び体動等を検出するための機器(例えば、光源及び受光センサ等)をガントリの外側かつ測定空間の外側に設ける構成が開示されている。
特開2006−177799号公報 特開2016−87194号公報 特開平2−209133号公報
特許文献1−3に開示された構成によれば、例えば、検出された被検体の体動に基づく測定データの補正(体動補正)が可能となるため、被検体を固定することなく測定データの取得を行うことが可能となる。しかし、被検体の位置及び体動等を検出するための機器がガントリ及び測定空間の外側に配置されると、ガントリ周辺の装置構成が煩雑となり、そのことによって被検体への精神的な圧迫が増大するおそれがある。
そこで、本発明の一側面は、被検体への精神的な圧迫をより一層低減できる断層撮影装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る断層撮影装置は、中心軸線の周りに配置された複数の検出器をそれぞれ含んでおり中心軸線に沿って配列された複数の検出器リングと、複数の検出器リングの内周面を覆う筒状の内壁部と、を有するガントリと、複数の検出器の間に設けられた隙間に配置され、内壁部に設けられた貫通孔を介して、内壁部によって囲まれた測定空間に向けて光を照射する光照射器と、複数の検出器の間に設けられた隙間に配置され、内壁部に設けられた貫通孔を介して、光照射器により照射された光の反射光を受光する受光器と、を備える。
この断層撮影装置によれば、光照射器及び受光器を、ガントリの内側に配置された複数の検出器の間に設けられた隙間に配置することができる。これにより、ガントリの外側に光照射器及び受光器を配置する場合と比較して、ガントリ周辺の装置構成を単純化することができる。その結果、被検体への精神的な圧迫をより一層低減することができる。
光照射器及び受光器は、内壁部の測定空間側の表面よりも測定空間側に突出しないように配置されていてもよい。これにより、測定空間内に配置された被検体が光照射器又は受光器に接触することを防ぐと共に、被検体に対する精神的な圧迫をより一層効果的に低減することができる。
光照射器は、測定空間内に配置された被検体の位置合わせ用のレーザ光を投光するレーザ投光部を有していてもよい。このようなレーザ投光部により、測定空間に被検体が配置された状態で、当該被検体の位置合わせのためのレーザ光を当該被検体の正面から投光することができる。その結果、断層撮影装置による撮影を行う直前の状態において、当該被検体の位置合わせを精度良く行うことができる。
光照射器は、測定空間内に配置された被検体の体動計測用の照明光を照射する照明部を有していてもよい。この場合、測定空間内に配置された被検体に向けて照明部から照射された照明光の反射光が受光器によって受光されることにより、被検体の体動を計測することができる。
照明部は、照明用の光ファイバにより構成されており、受光器は、受光用の光ファイバにより構成された受光部を有し、照明部と受光部とを一体的に束ねることにより構成されたファイバースコープが、隙間に配置されている。この場合、被検体の体動計測用の照明部及び受光部の構成をコンパクト化できる。その結果、必要となる隙間及び貫通孔の大きさをなるべく小さくすることができ、被検体に対する精神的な圧迫をより一層効果的に低減することができる。
上記断層撮影装置は、互いに異なる複数の位置に配置された複数のファイバースコープを備えていてもよい。この場合、当該複数のファイバースコープによって、測定空間内に配置された被検体を互いに異なる複数の位置から観察した複数の画像を取得することが可能となる。このようにして取得される複数の画像は、例えば、ステレオ計測によって被検体の体動を精度良く検出するのに用いられ得る。
光照射器又は受光器が配置される隙間は、隣り合う検出器リングの間に設けられていてもよい。この場合、光照射器又は受光器を配置するための隙間を確保しつつ、断層撮影装置により取得される断層画像の画質(感度ムラ等)に与える影響を比較的小さくすることができる。
光照射器又は受光器が配置される隙間は、検出器リングに含まれる一部の検出器が省略されることによって設けられていてもよい。この場合、一部の検出器が省略されることにより、隣り合う検出器リングの間に隙間を設けることなく、光照射器又は受光器を配置するための隙間を確保することができる。
断層撮影装置は、被検体の頭部の断層画像を撮像する装置であり、ガントリには、被検体の頭部を測定空間に進入させるための開口部が形成されており、光照射器又は受光器が配置される隙間は、中心軸線に沿った方向において複数の検出器リングの中央位置よりも開口部側に設けられていてもよい。この場合、光照射器又は受光器を配置するための隙間を、中心軸線に沿った方向において被検体の主要な測定部位(頭頂部に近い部分に位置する脳の主要部位)からなるべく離れた位置に設けることができる。これにより、主要な測定部位の断層画像の品質(例えば画質及び定量性)に与える悪影響を低減することができる。
断層撮影装置は、受光器により受光された反射光に基づく画像を表示するモニタを更に備えていてもよい。この場合、モニタに表示された測定空間内の画像を確認することにより、測定空間内に配置された被検体の位置等を容易に確認することが可能となる。その結果、断層撮影装置を用いて被検体の検査を実施するオペレータの操作性を向上させることができる。
本発明の一側面によれば、被検体への精神的な圧迫をより一層低減できる断層撮影装置を提供することができる。
一実施形態の断層撮影装置の全体構成を示す正面図である。 一実施形態の断層撮影装置の全体構成を示す斜視図である。 一実施形態の断層撮影装置の全体構成を示す側面図(一部断面図)である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 検出器リング間に設けられる隙間の例を模式的に示す図である。 ファイバースコープの照明部及び受光部の構成例を示す図である。 カメラ、光源装置及びファイバースコープの接続構成及び光の経路を模式的に示す図である。 モニタに表示される画像の例を模式的に示す図である。 ファイバースコープの配置例を模式的に示す図である。 断層撮影装置を用いた検査準備手順の一例を示すフローチャートである。 断層撮影装置を用いた検査手順の一例を示すフローチャートである。 図5の(A)に示した隙間が設けられた複数の検出器リングに関するシミュレーション画像を示す図である。 検出器の省略によって形成された隙間の例を示す図である。 比較例に係る隙間、及び当該隙間が設けられた複数の検出器リングに関するシミュレーション画像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[断層撮影装置の構成]
図1〜図3は、一実施形態の断層撮影装置1の全体構成図を示す正面図、斜視図、及び側面図(一部断面図)である。断層撮影装置1は、PET、SPECT、CT、及びMRI等の様々なモダリティのうちのいずれの装置であってもよいし、これらのうち2種以上のモダリティを組み合わせた装置であってもよい。本実施形態では一例として、断層撮影装置1は、被検体Tの頭部(脳)の放射線断層画像を得るためのPET装置であるものとして説明する。
図1〜図3に示されるように、断層撮影装置1は、本体部2と、連結部3を介して本体部2に連結されたガントリ4と、被検体Tが載置されるベッド5と、を備えている。本体部2の内部には、複数(ここでは2つ)のカメラ6と、光源装置7と、が格納されている。本体部2の外側(外壁)には、モニタ8aを含む操作盤8が埋め込まれている。操作盤8は、CPU等のプロセッサ、RAM又はROM等のメモリ等を備えたコンピュータ装置であり、図示しない有線又は無線の通信ネットワークを介して、断層撮影装置1が備える各装置と通信可能に接続されている。これにより、オペレータは、操作盤8に設けられた各種操作ボタン等を操作することにより、断層撮影装置1が備える各装置の動作を制御することが可能となっている。
図1〜図3では、水平方向に沿った方向のうち、ベッド5に載置された被検体Tの頭部が向く方向をY方向と表し、ガントリ4に対して本体部2が配置される方向(連結部3の延在方向)をX方向と表し、鉛直方向をZ方向と表している。ガントリ4は、連結部3によってX方向周りに回転可能に支持されている。図1は、ガントリ4の開口部4aがZ方向に沿った方向(下方向)を向いた状態を示しており、図2及び図3は、ガントリ4の開口部4aがY方向に沿った方向(ガントリ4に対してベッド5が配置される方向)を向いた状態を示している。
ガントリ4は、中空円筒状に形成された筐体41と、筐体41内に格納された複数(ここでは4つ)の検出器リング42(42A〜42D)と、を備えている。検出器リング42A、検出器リング42B、検出器リング42C及び検出器リング42Dは、開口部4a側から、この順序で配列されている。
筐体41は、複数の検出器リング42の外周面を覆う筒状(ここでは円筒状)の外壁部41aと、複数の検出器リング42の内周面を覆う筒状(ここでは円筒状)の内壁部41bと、を有している。内壁部41bによって、当該内壁部41bに囲まれた円柱状の測定空間Sが形成されている。図3に示されるように、断層撮影装置1による検査を実施する際には、ベッド5に被検体Tが載置された状態でベッド5がY方向に沿ってガントリ4に向かって移動することにより、被検体Tの頭部が開口部4aを介して測定空間S内に進入する。一方、断層撮影装置1による検査が完了した後には、ベッド5がガントリ4から離れる方向に移動することにより、被検体Tの頭部が測定空間Sから退出する。
複数の検出器リング42は、中心軸線Aに沿って配列されている。各検出器リング42は、中心軸線Aの周りに円周状に配置された複数の検出器43を含んでいる(図4参照)。本実施形態では、検出器43は、測定空間S内に配置された被検体Tの測定部位(ここでは頭部)から測定データを取得するための検出器(本実施形態では放射線検出器)である。検出器43は、例えば、光検出素子をモジュール化することによって構成された検出器モジュールである。PET用の検出器モジュールは、例えば、光検出素子、シンチレータ、信号処理回路及び電源等が一体化された構成を有している。なお、各検出器モジュール内のシンチレータクリスタルが2次元又は3次元にアレイ化されている場合、検出器リング42を構成する単位となる検出器43は、このようなシンチレータクリスタルの1つのセグメントを構成する部分であってもよい。
図1及び図3に示されるように、1つ目の検出器リング42Aと2つ目の検出器リング42Bとは、中心軸線Aに沿って所定の間隔dだけ互いに離間するように配置されている。これにより、当該2つの検出器リング42A,42Bの間に、隙間Gが設けられている。図1、図3及び図4に示されるように、隙間Gには、レーザ投光部9(光照射器)と複数(ここでは2つ)のファイバースコープ10(光照射器、受光器)とが配置されている。この例では、レーザ投光部9は、被検体Tの頭部の直上位置に配置されており、2つのファイバースコープ10は、Y方向から見て、レーザ投光部9の両側に配置されている。
図5は、隣り合う検出器リング42の間に設けられる隙間の例を模式的に示す図である。図5の(A)は、本実施形態(図1〜図4)に対応する隙間Gを示している。上述したように、本実施形態では、1:3の位置(開口部4a側から1つ目の検出器リング42Aと2つ目以降の3つの検出器リング42B〜42Dとを分ける位置)に、レーザ投光部9及び2つのファイバースコープ10を配置するための隙間Gが形成されている。すなわち、このような隙間Gが形成されるように、検出器リング42A〜42Dの配置が調整されている。
ただし、隣り合う検出器リング42の間に設けられる隙間は、図5の(A)に示した例(隙間G)に限定されない。例えば、検出器リング42の個数が10個の場合において、2:8の位置(開口部4a側から2つ目の検出器リング42と3つ目以降の検出器リング42とを分ける位置)又は3:8の位置(開口部4a側から3つ目の検出器リング42と4つ目以降の検出器リング42とを分ける位置)等に、レーザ投光部9又はファイバースコープ10を配置するための隙間が設けられてもよい。
また、例えば図5の(B)に示されるように、検出器リング42間の隙間は複数設けられてもよい。この例では、検出器リング42の個数が9個であり、開口部4a側から2つ目の検出器リング42と3つ目の検出器リング42との間の隙間G1と、3つ目の検出器リング42と4つ目の検出器リング42との間の隙間G2と、が設けられている。1つ目の隙間G1には、ファイバースコープ10が配置されており、2つ目の隙間G2には、レーザ投光部9が配置されている。このように、複数の検出器リング42には、複数(ここでは2つ)の隙間G1,G2が設けられてもよく、各部材(ここでは、レーザ投光部9及び各ファイバースコープ10)は、当該複数の隙間G1,G2のうちから任意に選択された隙間に配置されてもよい。
また、例えば図5の(C)に示されるように、複数の検出器リング42は、隣り合う検出器リング42同士が所定間隔で離間するように配置されてもよい。この例では、隣り合う検出器リング42同士の間に、同じ幅の隙間G3が形成されている。また、検出器リング42の個数は7個であり、開口部4a側から2つ目の検出器リング42と3つ目の検出器リング42との間の隙間G3にファイバースコープ10が配置されると共に、3つ目の検出器リング42と4つ目の検出器リング42との間の隙間G3にレーザ投光部9が配置されている。なお、この場合も図5の(B)に示した例と同様に、各部材は、複数の隙間G3のうちから任意に選択された隙間に配置され得る。
図4に示されるように、内壁部41bには、レーザ投光部9に対応する貫通孔41cと、各ファイバースコープ10に対応する各貫通孔41dと、が設けられている。貫通孔41cには、レーザ投光部9の先端側の部分9aが挿通されており、各貫通孔41dには、各ファイバースコープ10の先端側の部分10aが挿通されている。部分10aの先端には、広角レンズ(不図示)が設けられている。このような広角レンズにより、必要な視野角(例えば100度)が確保されている。レーザ投光部9は、内壁部41bの測定空間S側の表面41eよりも測定空間S側に突出しないように配置されている。すなわち、部分9aの先端は、貫通孔41cから外側(測定空間S側)に出ないように配置されている。本実施形態では一例として、部分9aの先端は、内壁部41bの表面41eと略面一となるように配置されている。同様に、ファイバースコープ10は、内壁部41bの表面41eよりも測定空間S側に突出しないように配置されている。すなわち、部分10aの先端は、貫通孔41dから外側(測定空間S側)に出ないように配置されている。本実施形態では一例として、部分10aの先端は、内壁部41bの表面41eと略面一となるように配置されている。
レーザ投光部9は、測定空間S内に配置された被検体Tの頭部の位置合わせ用のレーザ光を投光するレーザ投光器である。例えば、レーザ投光部9は、被検体Tの頭部の上下方向(Y方向)及び左右方向(X方向)に沿ったライン状のレーザ光を投光する。これにより、被検体Tの顔に対して、上下方向及び左右方向に延びるレーザ光が投影される。レーザ投光部9のON/OFFは、例えば、上述した操作盤8に対する操作によって切り替え可能となっている。
図6は、ファイバースコープ10の構成例(ファイバースコープ110,210)を示す図である。図6に示されるように、各ファイバースコープ10は、測定空間S内に配置された被検体Tの体動計測用の照明光を照射する照明部11(光照射器)と、受光部12(受光器)と、を有している。照明部11は、照明用(光源照射用)の光ファイバを束ねることにより構成されている。受光部12は、受光用(画像取得用)の光ファイバを束ねることにより形成されている。各ファイバースコープ10は、このような照明部11及び受光部12を一体的に束ねることにより、数mm程度のバンドルファイバ(照明用の光ファイバと受光用の光ファイバとを一体化した構造)として構成されている。
図6の(A)に示されるファイバースコープ110は、それぞれ略同一の断面積を有する断面円形状の照明部11A及び受光部12Aが並列に配置された構成を有している。図6の(B)に示されるファイバースコープ210は、中央部に断面円形状の受光部12Bが配置され、受光部12Bの周囲に、互いに分離された複数(ここでは8つ)の部分11Baを有する照明部11Bが円周状に配置された構成を有している。照明部11Bを構成する各部分11Baは、受光部12よりも一回り小さい断面積を有する断面円形状に形成されている。例えば、ファイバースコープ10は、上述したファイバースコープ110又はファイバースコープ210のように構成され得る。ただし、ファイバースコープ10の構成は、上記構成には限定されない。
図7は、ファイバーカメラ(カメラ6、光源装置7及びファイバースコープ10)の接続構成及び光の経路を模式的に示す図である。図7に示されるように、ファイバースコープ10の照明用の光ファイバ(すなわち、照明部11)は、光源装置7からファイバースコープ10の先端側の部分10aまで延びている。これにより、光源装置7から出射された照明光L1は、光ファイバを介して部分10aに到達し、部分10aの先端から測定空間S内(すなわち、測定空間S内に配置された被検体Tの頭部)に向けて照射される。光源装置7からの照明光L1は、例えば不可視である近赤外光である。これにより、被検体Tがまぶしく感じて不快感を生じることを防止できる。一方、ファイバースコープ10の受光用の光ファイバ(すなわち、受光部12)は、部分10aからカメラ6の撮像素子(例えばCCD等)まで延びている。これにより、部分10aの先端に設けられた広角レンズにおいて受光された光(照明光の反射光L2)は、光ファイバを介してカメラ6の撮像素子に到達する。なお、この例では、光源装置7から部分10aまで延びる照明用の光ファイバが、カメラ6内で受光用の光ファイバと合流することにより、照明部11と受光部12とを一体的に束ねたファイバースコープ10が形成されている。
複数(ここでは2つ)のファイバースコープ10は、互いに異なる複数の位置(本実施形態では、レーザ投光部9の両側の位置)において、測定空間S内の被検体Tが配置される位置を向くように配置されている。各ファイバースコープ10の受光部12は、照明部11から照射された照明光L1の反射光L2を受光する受光部として機能すると共に、レーザ投光部9により投光されたレーザ光の反射光を受光する受光部(すなわち、レーザ投光部9に対応する受光部)としても機能する。
操作盤8のモニタ8aは、各ファイバースコープ10の受光部12に対応する各カメラ6によって撮像された画像(すなわち、各ファイバースコープ10の受光部12により受光された反射光に基づく画像)を表示する。
図8の(A)は、断層撮影装置1による検査の準備をする際において、被検体Tの頭部の位置合わせを行う際にモニタ8aに表示される画像の一例を示している。被検体Tの頭部の位置合わせを行う際には、レーザ投光部9によって、位置合わせ用のレーザ光Lが測定空間S内に配置された被検体Tの頭部に向けて投光され、各ファイバースコープ10の受光部12によって、当該レーザ光Lの反射光が受光される。当該反射光が受光部12を介してカメラ6の撮像素子に到達することにより、当該反射光に基づく画像が生成される。その結果、図8の(A)に示されるように、被検体Tの顔にレーザ光Lが投影された画像が、モニタ8a上に表示される。オペレータは、当該画像を確認することにより、被検体Tの頭部の位置が適切か否かを判断し、適切でない場合には被検体Tに頭部の位置を変えるように指示を出したり、操作盤8を操作することによってベッド5の位置を調整したりすることが可能となる。
図8の(B)は、検査時(PET計測時)において、モニタ8aに表示される画像の一例を示している。ここでは、被検体Tの顔の複数の部位(ここでは、眉間、鼻、左右の頬の4つ)に再帰性反射材M(例えば再帰性反射マーカー)が貼り付けられている。再帰性反射材Mは、光の入射角と出射角とが等しくなる性質を有する材料である。すなわち、再帰性反射材Mは、光が入射した場合に、当該光が入射した方向(当該光の光源)に向けて反射光を返す性質を有している。検査時には、各ファイバースコープ10の照明部11の先端から、被検体Tの頭部に向けて照明光L1が照射される。照明光L1が照射された再帰性反射材Mは、当該照明光L1の光源(照明部11の先端部)に向けて反射光L2を返す。各ファイバースコープ10において照明部11と一体的に構成された(すなわち、照明部11の近傍に配置された)受光部12により、当該反射光L2が受光される。当該反射光L2が受光部12を介してカメラ6の撮像素子に到達することにより、当該反射光L2に基づく画像が生成される。その結果、図8の(B)に示されるように、被検体Tの顔に貼り付けられた再帰性反射材Mが照らされた画像が、モニタ8a上に表示される。これにより、オペレータは、PET計測中における被検体Tの体動を確認することができる。ただし、このような再帰性反射材Mの位置を特定するための画像が体動補正のためにのみ用いられる場合(すなわち、オペレータが当該画像を確認する必要がない場合)には、当該画像は、モニタ8a上に表示されなくてもよい。
なお、光源装置7により出射される照明光L1として、赤外領域の中でもヒトの皮膚の反射率が低い波長の光を選択することにより、上述した画像において再帰性反射材Mの位置を検出し易くすることができる。一方、照明光L1として、ヒトの皮膚の反射率が高い波長の光を選択することにより、上述した画像において被検体Tの顔画像を取得し易くなる。照明光L1の波長は、用途に応じて適宜選択され得る。例えば、再帰性反射材Mの位置検出の精度を高めるために前者の光が選択されてもよく、モニタ8aに表示される画像において被検体Tの表情等を確認し易くするために後者の光が選択されてもよい。
例えば、上記のようにして複数のカメラ6によって取得された複数の異なる方向から見た被検体Tの顔画像(再帰性反射材Mの位置を特定するための画像)に基づいて、再帰性反射材Mの3次元上の位置が把握される。すなわち、複数のカメラ6(すなわち、複数のファイバースコープ10)を用いたステレオ計測により、再帰性反射材Mの3次元上の位置が把握される。このようにして把握される各時点における再帰性反射材Mの3次元上の位置(すなわち、再帰性反射材Mの位置の時間変化)を示す情報は、複数の検出器リング42により得られたPET測定データの体動補正に用いられる。
図9は、複数のファイバースコープの配置例を模式的に示す図である。図9の(A)は、本実施形態(図1〜図4)に対応する2つのファイバースコープ10の配置例を示している。図9の(A)に示されるように、本実施形態では、2つのファイバースコープ10(すなわち、2つのファイバースコープ10に対応する2つのカメラ6)により撮像された画像に基づくステレオ計測により、被検体Tの頭部(再帰性反射材M)の3次元上の位置が計測される。この例では、2つのファイバースコープ10によって、ステレオ計測を行うための1つのステレオペアが構成されている。
一般に、ステレオペアの数が多い程、計測対象物(この例では被検体Tの顔に貼り付けられた再帰性反射材Mの3次元上の位置)の計測精度が向上する。そこで、図9の(B)に示されるように、3つのファイバースコープ10A〜10Cを配置することにより、ステレオペアの数を増やしてもよい。この場合、例えば、ファイバースコープ10A,10Bのペア、ファイバースコープ10A,10Cのペア、及びファイバースコープ10B,10Cのペアからなる3つのステレオペアを構成することができる。同様に、図9の(C)に示されるように、4つのファイバースコープ10D〜10Gを配置した場合には、例えば、ファイバースコープ10D,10Eのペア、ファイバースコープ10F,10Gのペア、ファイバースコープ10D,10Fのペア、ファイバースコープ10E,10Gのペア、及びファイバースコープ10E,10Fのペアからなる5つのステレオペアを構成することができる。上記(B)又は(C)のように複数のステレオペアが構成される場合には、当該複数のステレオペア(又はこれらの複数のステレオペアのうちの一部のステレオペア)を用いることにより、上述したステレオ計測の計測精度を向上させることができる。
[断層撮影装置を用いた検査方法]
次に、図10を参照して、断層撮影装置1を用いた検査準備手順について説明する。まず、オペレータにより、被検体Tの頭部(顔)の所定位置に再帰性反射材M(反射マーカー)が貼り付けられる(S1)。続いて、オペレータの指示等により、被検体Tの頭部が、ベッド5のヘッドレストに誘導される(S2)。続いて、オペレータによる操作盤8の操作により、ベッド5の全体又は被検体Tが載置される部分がガントリ4側に移動させられ、被検体Tの頭部がガントリ4内(測定空間S内)に移動させられる(S3)。続いて、オペレータによる操作盤8の操作等により、測定空間S内に配置された被検体Tの測定部位(ここでは頭部)の位置合わせを行うために、レーザ投光部9がONに切り替えられる(S4)。その結果、レーザ投光部9から位置合わせ用のレーザ光が、測定空間S内に配置された被検体Tの頭部に投光される。これにより、例えば図8の(A)に示したように位置合わせ用のレーザ光Lが被検体Tの頭部に投光された画像が、モニタ8aに表示される。
続いて、モニタ8aに表示された画像を確認したオペレータによって、被検体Tの頭部の位置合わせが行われる(S5)。具体的には、Y方向における頭部の位置が適切でない場合には、オペレータによって操作盤8が操作されることにより、ベッド5がY方向に沿って駆動させられ、被検体Tの頭部の位置が調整される。なお、上記の位置合わせは、オペレータによる手動操作ではなく、断層撮影装置1が備えるコンピュータ(例えば操作盤8に内蔵されたコンピュータ)によって実施されてもよい。例えば、断層撮影装置1が備えるコンピュータが、上記画像に対する公知の画像解析処理を実行することにより、被検体Tの頭部の位置を検出し、検出結果に基づいて自動的にベッド5を駆動させてもよい。続いて、被検体Tの頭部が測定空間S内の適切な位置に配置されたことが確認された後に、オペレータによる操作盤8の操作等により、レーザ投光部9がOFFに切り替えられ、レーザ投光部9からのレーザ光の投光が停止される(S6)。
ここで、被検体Tの頭部の位置合わせは、上述したS2の前に実施されるのが一般的である。すなわち、被検体Tの頭部をガントリ4内に進入させる前に位置合わせをしてから、予め定められた距離だけベッド5をガントリ4側に移動させることが、一般に行われている。しかし、この方式では、ガントリ4内(測定空間S内)に被検体Tの頭部を入れた後に、頭部の位置が適切であるか否かを正確に確認することができない。一方、上述した断層撮影装置1は、測定空間S内に配置された被検体Tの頭部に位置合わせ用のレーザ光を投光するレーザ投光部9を備えている。これにより、上述したように、被検体Tの頭部がガントリ4内に入れられた後(PET計測を開始する直前)に、当該頭部の正面からの画像(図8の(A)参照)に基づいて、正確な位置合わせを行うことができる。さらに、実際に頭部(脳)の撮影を行った後に、再度の位置合わせを行うことも容易となる。
次に、図11を参照して、断層撮影装置1を用いた検査手順について説明する。まず、複数の検出器リング42により、PET計測(測定空間S内に配置された被検体Tの頭部の測定データの取得)が実施される(S7)。併せて、複数(ここでは2つ)のファイバースコープ10の照明部11及び受光部12により取得される画像(図8の(B)参照)に基づいて、被検体Tの顔に貼り付けられた再帰性反射材M(反射マーカー)の3次元上の位置が検出される(S8)。S8の処理(すなわち、反射マーカーの位置の検出)は、PET計測が開始されてから完了するまでの間、連続的に実施される。これにより、PET計測中における被検体Tの頭部の動き(体動)が検出される。続いて、PET計測の完了と併せて反射マーカーの検出(すなわち、各ファイバースコープ10の照明部11及び受光部12による画像取得)が完了する(S9)。なお、上記のようにして検出された体動のデータは、PET計測により得られた測定データを補正(体動補正)するために用いられ得る。体動補正の演算処理は、例えば上述したコンピュータによって実行される。
[断層撮影装置による作用効果]
上述した断層撮影装置1は、中心軸線Aの周りに配置された複数の検出器43をそれぞれ含んでおり中心軸線Aに沿って配列された複数の検出器リング42と、複数の検出器リング42の内周面を覆う筒状の内壁部41bと、を有するガントリ4と、複数の検出器43の間に設けられた隙間Gに配置され、内壁部41bに設けられた貫通孔41c,41dを介して、内壁部41bによって囲まれた測定空間Sに向けて光を照射する光照射器(帆実施形態では、レーザ投光部9及び各ファイバースコープ10の照明部11)と、複数の検出器43の間に設けられた隙間Gに配置され、内壁部41bに設けられた貫通孔41dを介して、光照射器により照射された光の反射光を受光する受光器(本実施形態では、各ファイバースコープ10の受光部12)と、を備える。この断層撮影装置1によれば、光照射器及び受光器を、ガントリ4の内側に配置された複数の検出器43の間(本実施形態では、隣り合う検出器リング42の間)に設けられた隙間Gに配置することができる。これにより、ガントリ4の外側に光照射器及び受光器を配置する場合と比較して、ガントリ4周辺の装置構成を単純化することができる。その結果、被検体Tへの精神的な圧迫をより一層低減することができる。また、これらの機器(光照射器又は受光器)をガントリ4の外側に配置した場合には、被検体T又はオペレータが誤って当該機器に接触してしまうことにより当該機器の破損又は位置ずれ等が生じたり、当該機器が邪魔となることによりスムーズな測定作業が妨げられたりするおそれがある。一方、断層撮影装置1では、当該機器がガントリ4の内側(筐体41内)に配置されているため、上記のような問題の発生が防止される。
また、光照射器及び受光器は、内壁部41bの測定空間S側の表面41eよりも測定空間S側に突出しないように配置されている(図4参照)。これにより、測定空間S内に配置された被検体Tが光照射器又は受光器に接触することを防ぐと共に、被検体Tに対する精神的な圧迫をより一層効果的に低減することができる。具体的には、被検体Tの目の前において、光照射器又は受光器の先端部分(レンズ部分)が表面41eよりも被検体T側に突出していないことにより、カメラで撮影されているという精神的な圧迫を被検体Tに与えてしまうことを防ぐことができる。
また、光照射器は、測定空間S内に配置された被検体Tの位置合わせ用のレーザ光を投光するレーザ投光部9を有している。このようなレーザ投光部9により、測定空間Sに被検体T(被検体Tの測定部位である頭部)が配置された状態で、当該被検体Tの位置合わせのためのレーザ光を当該被検体Tの正面から投光することができる。その結果、上述したように、断層撮影装置1による撮影(PET計測)を行う直前の状態において、当該被検体Tの位置合わせを精度良く行うことができる。
また、光照射器は、測定空間S内に配置された被検体Tの体動計測用の照明光L1を照射する照明部11を有している。測定空間S内に配置された被検体Tに向けて照明部11から照射された照明光L1の反射光L2が受光器(受光部12)によって受光されることにより、被検体Tの体動を計測することができる。
また、照明部11は、照明用の光ファイバにより構成されており、受光器は、受光用の光ファイバにより構成された受光部12を有し、照明部11と受光部12とを一体的に束ねることにより構成されたファイバースコープ10が、隙間Gに配置されている。このような構成によれば、被検体Tの体動計測用の照明部11及び受光部12の構成をコンパクト化できる。具体的には、それぞれ光ファイバにより構成された照明部11及び受光部12を一体的に束ねたファイバースコープ10は、柔軟かつ小型であるため、わずかな隙間に入り込むことができる。このようなファイバースコープ10を用いることにより、必要となる隙間G及び貫通孔41c,41dの大きさをなるべく小さくすることができ、被検体Tに対する精神的な圧迫をより一層効果的に低減することができる。また、上述したファイバースコープ10によって、特に再帰性反射材Mが貼り付けられた被検体Tの体動補正に適した構成を実現できる。具体的には、照明部11から照射された照明光L1が再帰性反射材Mで反射されることにより生成された反射光L2を、受光部12によって適切に受光することができる。
また、断層撮影装置1は、互いに異なる複数の位置に配置された複数(本実施形態では2つ)のファイバースコープ10を備えている。当該複数のファイバースコープ10によって、測定空間S内に配置された被検体Tを互いに異なる複数の位置から観察した複数の画像を取得することが可能となる。このようにして取得される複数の画像は、例えば、上述したステレオ計測によって被検体Tの体動を精度良く検出するのに用いられ得る。すなわち、このような複数の画像を取得することにより、ステレオ計測によって再帰性反射材Mの3次元上の位置を精度良く検出し、体動補正を精度良く実施することが可能となる。
また、光照射器又は受光器が配置される隙間Gは、隣り合う検出器リング42の間(本実施形態では、検出器リング42A,42Bの間)に設けられている。この場合、光照射器又は受光器を配置するための隙間Gを確保しつつ、断層撮影装置1により取得される断層画像(再構成画像)の画質(感度ムラ等)に与える影響を比較的小さくすることができる(詳しくは後述)。また、例えば、一部の検出器43を省略することによって隙間を設ける場合には、隙間の大きさは検出器43のサイズに依存する。一方、隣り合う検出器リング42の間に隙間Gを設ける場合には、隙間Gに挿入(配置)される機器(本実施形態では、レーザ投光部9及びファイバースコープ10)のサイズに基づいて隙間Gの大きさを決定することができる。すなわち、隙間Gの大きさ(間隔d)を、上記機器を挿入(配置)するために必要最小限の大きさとすることができる。
図12は、隙間G(図5の(A)参照)が設けられた4つの検出器リング42に関するシミュレーション画像を示している。当該シミュレーション画像は、以下に述べる再構成画像Aと再構成画像Bとの差分画像(「再構成画像Aの画素値−再構成画像Bの画素値」を各画素の画素値として有する画像)である。すなわち、当該シミュレーション画像は、再構成画像Bを基準として(再構成画像Bの各画素の画素値を0として)再構成画像Aを表現したものである。つまり、当該シミュレーション画像は、再構成画像Aを再構成画像Bでオフセットすることにより得られた画像である。
再構成画像Aは、従来のガントリ、すなわち隙間Gが設けられていない4つの検出器リング(図5の(A)において検出器リング42A,42B間に隙間Gが設けられていない場合における検出器リング42A〜42D)を備えるガントリによって、1:3の位置(検出器リング42Aと検出器リング42Bとの境界)に対応する断面について取得された再構成画像である。
再構成画像Bは、本実施形態のガントリ4(図5の(A)に示した4つの検出器リング42A〜42Dを備えるガントリ)によって、1:3の位置(検出器リング42Aと検出器リング42Bとの間の位置)に対応する断面について取得された再構成画像である。
図12に示されるように、上記シミュレーション画像においては、画像の外縁部において感度差が生じているものの、画像の中央部ではほとんど感度ムラが見られなかった。すなわち、隙間Gが再構成画像に与える影響が比較的小さい(再構成画像に基づく診断に与える影響が比較的小さい)ことが、本発明者らにより確認された。
また、断層撮影装置1は、被検体Tの頭部の断層画像を撮像する装置であり、ガントリ4には、被検体Tの頭部を測定空間Sに進入させるための開口部4aが形成されており、光照射器又は受光器が配置される隙間Gは、中心軸線Aに沿った方向における複数の検出器リング42の中央位置よりも開口部4a側に設けられている。この場合、光照射器又は受光器を配置するための隙間Gを、中心軸線Aに沿った方向において被検体Tの主要な測定部位(頭頂部に近い部分に位置する脳の主要部位)からなるべく離れた位置(すなわち、上記主要な測定部位よりも手前の位置)に設けることができる。これにより、主要な測定部位の断層画像(再構成画像)の品質(例えば画質及び定量性)に与える悪影響を低減することができる。補足すると、上述したように、検出器リング42間の隙間Gに対応する再構成画像(図12参照)は、比較的感度ムラが少ないものの、隙間Gがない部分に対応する再構成画像と比較すると画質等が低下する。よって、上記のように、複数の検出器リング42の中央位置よりも開口部4a側に隙間Gを設けることで、主要な測定部位に対応する再構成画像の品質に与える悪影響を低減することができる。
また、断層撮影装置1は、受光器により受光された反射光に基づく画像を表示するモニタ8aを備えている。モニタ8aに表示された測定空間S内の画像(図8参照)を確認することにより、測定空間S内に配置された被検体Tの位置等を容易に確認及び監視することが可能となる。その結果、断層撮影装置1を用いて被検体Tの検査を実施するオペレータの操作性を向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。
例えば、図13に示されるように、上述した光照射器又は受光器が配置される隙間は、検出器リング42に含まれる一部の検出器43が省略されることによって設けられてもよい。図13は、中心軸線Aに沿って配列された4つの検出器リング42を示す斜視図である。図13の(A)は、開口部4a側から2つ目の検出器リング42の頂部に位置する検出器43Aの両側において、検出器が省略されることにより、それぞれ検出器1つ分の隙間G4が設けられている。図13の(B)は、(A)の例に加えて2つ目の検出器リング42の頂部に位置する検出器43Aも省略されることにより、検出器3つ分の連続した隙間G5が設けられている。このような構成によれば、一部の検出器43が省略されることにより、隣り合う検出器リング42間に隙間(上述した隙間G,G1〜G3等)を設けることなく、光照射器又は受光器を配置するための隙間を確保することができる。なお、このような隙間G4,G5の形成方法は、特定の方法に限定されない。例えば、隙間G4,G5は、円周状に密に配置された複数の検出器43を有する検出器リング42から一部の検出器43が取り外されることによって形成されてもよいし、元々一部の検出器が省略された検出器リング42が設計及び製造されてもよい。
なお、図14の(A)は、中心軸線Aに沿った方向に連続して配置される4つの検出器43を取り除くことにより形成された比較例に係る隙間G6を示している。図14の(B)は、隙間G6が設けられた4つの検出器リング42に関するシミュレーション画像を示している。当該シミュレーション画像は、上述した再構成画像Aと以下に述べる再構成画像Cとの差分画像(「再構成画像Aの画素値−再構成画像Cの画素値」を各画素の画素値として有する画像)である。再構成画像Cは、図14の(A)に示した4つの検出器リング42を備えるガントリによって、1:3の位置(開口部4a側から1つ目の検出器リング42と2つ目以降の3つの検出器リング42とを分ける位置)に対応する断面について取得された再構成画像である。
図14の(B)に示されるように、上記シミュレーション画像においては、隙間G6の位置(この例では頂部)を基点とした放射線状の感度ムラ(シェーディング)が目立っている。すなわち、隙間G6が再構成画像に与える影響は、上述した隙間Gが再構成画像に与える影響と比較して大きい(再構成画像に基づく診断に与える影響が比較的大きい)ことが、本発明者らにより確認された。したがって、光照射器又は受光器が配置される隙間は、隙間G6のように中心軸線Aに沿った方向に検出器複数個分の連続した隙間(すなわち、中心軸線Aに沿った方向から見て検出器43が省略された部分に偏りが大きくなるような隙間)とならないように設けられることが好ましい。一方、上記実施形態で示したように、隣り合う検出器リング42の間に隙間を形成した場合(すなわち、中心軸線Aに沿った方向から見て検出器43が設けられていない領域の偏りがない場合)には、中心軸線Aに沿って連続した部分的な隙間を設ける場合と比較して、感度ムラの少ない再構成画像を得ることができる。
また、上記実施形態では、断層撮影装置1は、照射器としてレーザ投光部9及び各ファイバースコープ10の照明部11を備え、受光器として各ファイバースコープ10の受光部12を備えている。しかし、断層撮影装置1が備える照射器及び受光器(すなわち、複数の検出器43の間の隙間に挿入(配置)される照射器及び受光器)の組み合わせは、上記実施形態における組み合わせに限定されない。例えば、ガントリ4内(測定空間S内)に配置された被検体Tの位置合わせを行わない場合には、レーザ投光部9は省略されてもよい。また、上記実施形態では、照明部11及び受光部12が一体的に構成されたファイバースコープ10が用いられたが、このようなファイバースコープ10の代わりに、互いに分離された照明部及び受光部が用いられてもよい。また、体動補正用の照明部及び受光部は、光ファイバを用いたものに限定されない。例えば、照明部及び受光部として機能する小型カメラが、複数の検出器43の間に設けられた隙間に配置されてもよい。
1…断層撮影装置、4…ガントリ、4a…開口部、6…カメラ、7…光源装置、8a…モニタ、9…レーザ投光部、10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,110,210…ファイバースコープ、11,11A,11B…照明部、12,12A,12B…受光部、41b…内壁部、41c,41d…貫通孔、41e…表面、42,42A,42B,42C,42D…検出器リング、43,43A…検出器、S…測定空間、T…被検体。

Claims (10)

  1. 中心軸線の周りに配置された複数の検出器をそれぞれ含んでおり前記中心軸線に沿って配列された複数の検出器リングと、前記複数の検出器リングの内周面を覆う筒状の内壁部と、を有するガントリと、
    前記複数の検出器の間に設けられた隙間に配置され、前記内壁部に設けられた貫通孔を介して、前記内壁部によって囲まれた測定空間に向けて光を照射する光照射器と、
    前記複数の検出器の間に設けられた隙間に配置され、前記内壁部に設けられた貫通孔を介して、前記光照射器により照射された光の反射光を受光する受光器と、
    を備える、断層撮影装置。
  2. 前記光照射器及び前記受光器は、前記内壁部の前記測定空間側の表面よりも前記測定空間側に突出しないように配置されている、
    請求項1に記載の断層撮影装置。
  3. 前記光照射器は、前記測定空間内に配置された被検体の位置合わせ用のレーザ光を投光するレーザ投光部を有する、
    請求項1又は2に記載の断層撮影装置。
  4. 前記光照射器は、前記測定空間内に配置された被検体の体動計測用の照明光を照射する照明部を有する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の断層撮影装置。
  5. 前記照明部は、照明用の光ファイバにより構成されており、
    前記受光器は、受光用の光ファイバにより構成された受光部を有し、
    前記照明部と前記受光部とを一体的に束ねることにより構成されたファイバースコープが、前記隙間に配置されている、
    請求項4に記載の断層撮影装置。
  6. 互いに異なる複数の位置に配置された複数の前記ファイバースコープを備える、
    請求項5に記載の断層撮影装置。
  7. 前記光照射器又は前記受光器が配置される前記隙間は、隣り合う前記検出器リングの間に設けられている、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の断層撮影装置。
  8. 前記光照射器又は前記受光器が配置される前記隙間は、前記検出器リングに含まれる一部の前記検出器が省略されることによって設けられている、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の断層撮影装置。
  9. 前記断層撮影装置は、被検体の頭部の断層画像を撮像する装置であり、
    前記ガントリには、前記被検体の頭部を前記測定空間に進入させるための開口部が形成されており、
    前記光照射器又は前記受光器が配置される前記隙間は、前記中心軸線に沿った方向において前記複数の検出器リングの中央位置よりも前記開口部側に設けられている、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の断層撮影装置。
  10. 前記受光器により受光された反射光に基づく画像を表示するモニタを更に備える、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の断層撮影装置。
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