JP2019122937A - 電気集塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒径分布を有するダストに対しても集塵効率を高めることのできる電気集塵装置を提供する。【解決手段】電気集塵装置1は、ガス流れGの方向に沿って設けられ、開口を有しない板状とされた平板集塵極4Aと、平板集塵極4Aに対して並列に配置された放電極5Aとを有する平板集塵部Aと、平板集塵部4のガス流れGの方向の下流側に配置され、開口を有するパイプ集塵極4B,4Cと、パイプ集塵極4B,4Cに対して並列に配置された放電極5B,5Cとを有するパイプ集塵部B,Cとを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、電気集塵装置に関するものである。
従来の電気集塵装置として、ガス流れに沿って平行に配列された開口を有しない平板状の集塵極と、その中央に配列された鋭利な形状を有する放電極とを備えたものが知られている。
電気集塵装置では、集塵極と放電極との間に直流高電圧を印加し、放電極に安定したコロナ放電を行うことで、ガス流れ中のダストを帯電させる。従来の集じん理論では、帯電したダストは放電極と集塵極との間の電界下でダストに作用するクーロン力の働きにより集塵極に捕集されると説明されている。
ところで、特許文献1,2の電気集塵装置は、ダストを通過させるための複数の貫通孔を備え、内部にダストを捕集するための閉空間を有した集塵極を備えている。特許文献1,2では、貫通孔を介して閉空間にダストを閉じ込めることで捕集ダストが再飛散しにくくさせている。
特許文献3の電気集塵装置は、65%から85%の開口率を有するアース電極と、ガスを捕集する集塵フィルタ層と、を含む集塵極を備えている。このような集塵極を備えることにより、特許文献3では、ガス流れと直交する断面内においてイオン風を発生させ、放電極と集塵極との間を循環するらせん状のガス流れを生成させ、ダストを効率よく捕集するようにしている。特許文献3では、イオン風を積極的に利用するが、ダストを主として集じんフィルタ層に捕集させることを目的としている。
特許第5761461号公報 特許第5705461号公報 特許第4823691号公報
電気集塵装置における集塵効率ηは、よく知られた下記のドイチェの式(式(1))により算出することができる。wは、集塵性指数(粒子状物質の移動速度)、fは、単位ガス量当たりの集塵面積である。
η=1−exp(−w×f)・・・(1)
上記式(1)において、ダスト(粒子状物質)の移動速度wは、クーロン力による力と、気体の粘性抵抗の関係で決まるとされている。ドイチェの式(上記式(1))では、ダストが放電極から電界中を移動するとされおり、イオン風は性能への影響においては直接考慮されていない。しかしながら、その性能設計の前提であるダスト濃度は、常に放電極と集塵極との間の集じん空間内では一様であるという前提条件があり、イオン風はガスの乱れを生じさせて、ダスト濃度を一様とさせる要因の一つとして考えられている。
イオン風は、電極間に負の電圧を印加した際に、放電極でコロナ放電によりマイナスイオンが発生し、その結果、生じるものであり、正の電圧の場合にはプラスのイオンにより生じる。以下、産業用の電気集塵装置をベースに考えるため、負の電圧を印加するケースについて記載するが、正であっても同様である。
放電極で生じたイオン風は、集塵極に向けて、ガス流れを横切るよう流れる。集塵極に達したイオン風は、集塵極で反転して流れ方向を変える。これにより、電極間にらせん状の乱流が生じる。
乱流のうち、放電極から集塵極へと向かう流れは、ダストを集塵極近傍まで運ぶ作用がある。集塵極近傍まで運ばれたダストは、最終的にはクーロン力により捕集される。
しかしながら、集塵極で反転したイオン風の巻き戻しは、収集体である集塵極から離れる方向へとダストを移動させるため、集塵を阻害するような作用もある。
特に、ガス中に含まれるダストは、所定の粒径分布を有しているため、比較的小さい粒径のダストは上述のようなイオン風の巻き戻しによる影響が大きく、捕集効率が上がらないおそれがある。
なお、特許文献3には、イオン風の効果も考慮した電気集塵装置を記載している。しかしながら、このケースでは、開口部を有する集塵極の背後にあるフィルタ層にイオン風を送り込む構造であり、主ガスの影響を受けない領域で集塵することを目的としていて、構造も複雑であること、及び、乾式ではフィルタ層に付着したダストの剥離回収が困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、粒径分布を有するダストに対しても集塵効率を高めることのできる電気集塵装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電気集塵装置は、ガス流れ方向に沿って設けられ、開口を有しない板状とされた第1集塵極と、該第1集塵極に対して並列に配置された第1放電極とを有する第1集塵部と、該第1集塵部のガス流れ方向の下流側に配置され、開口を有する第2集塵極と、該第2集塵極に対して並列に配置された第2放電極とを有する第2集塵部と、を備えている。
ガス流れの上流側に、開口を有しない板状とされた第1集塵極を有する第1集塵部を配置することによって、ガス中に含まれるダストのうち比較的粒径の大きなものを捕集する。また、第1集塵極は開口を有しないので、開口を設けない場合に比べて集塵面積が大きくなり多くのダストを捕集できる。
第1集塵部のガス流れ方向の下流側に、開口を有する第2集塵極を有する第2集塵部を配置した。第2集塵極の開口を介して、第2放電極との間で生じるイオン風の一部を通過させることで、第2集塵極でイオン風が反転して離反する流れ(巻き戻し)を抑制する。これにより、イオン風によって比較的小さなダストでも第2集塵極の近傍まで導くことができ、第2集塵極の近傍ではクーロン力によって捕集することができる。よって、第1集塵部で捕集できなかった比較的小さなダストを下流側の第2集塵部で捕集することができる。
このように、粒径分布を有するダストのうち比較的大きなダストを捕集することに適した第1集塵部と、比較的小さなダストを捕集することに適した第2集塵部とを組み合わせることで、所定の粒径分布を有するダストであっても効果的に捕集することができる。
第2集塵極としては、例えば、所定間隔をおいて配列された円筒等の柱状体や、複数の開口を形成した平板ないし折板、金属メッシュなどが挙げられる。
さらに、本発明の一態様に係る電気集塵装置は、前記第2集塵極の開口率が、10%以上70%以下とされている。
開口率が10%未満となるとイオン風の離反抑制効果が低くなる。開口率が70%を超えると有効な集塵面積が少なくなり集塵性を低下させる。
開口率αは、等価直径をd、集塵極の中心間ピッチをPcとすると、以下のように表される。
α=1−((d×3.14÷2)÷Pc)×100 [%]
さらに、本発明の一態様に係る電気集塵装置では、前記第2集塵極は、前記ガス流れ方向に所定の間隔をあけて配置された複数の柱状体とされ、前記柱状体の横断面の等価直径は、30mm以上80mm以下とされている。
柱状の第2集塵極を所定の間隔をあけて配置することで、放電部から集塵極へ向けて流れるイオン風の一部が集塵極の裏側へ抜けることを許容する。これにより、イオン風が集塵極で反転されて離反する流れ(巻き戻し)を抑制できる。
注状体の横断面の等価直径を30mm以上とした。等価直径を小さくすると電界集中が大きくなり集塵性は高まる。しかし、等価直径が小さくなりすぎると、集塵に必要な電流を確保したままでは電界強度のピーク値が大きくなり火花放電が生じる。このため、等価直径としての下限は30mmである。
柱状体の横断面の等価直径を80mm以下とした。等価直径が大きくなりすぎると、集塵極近傍における電界強度の持ち上がりが殆どなくなり、平板電極の平均電界強度程度になってしまう。また、等価直径が大きいとガス流れに対して渦を発生させてしまう。このため、等価直径としての上限は80mmである。
等価直径とは、所定形状の横断面と等価な円形の直径を意味する。したがって、横断面が円形の場合は、その直径に相当する。
柱状体としては、例えば円形断面とされたパイプ形状の部材が挙げられる。ただし、横断面形状としては、円形以外には、長円形、楕円形、多角形などが用いられる。また、集塵極としては中空だけでなく中実としても良い。
開口を有しない板状とされた第1集塵極を有する第1集塵部と、第1集塵部の下流側に設けられ、開口を有する第2集塵極を有する第2集塵部とを組み合わせることで、粒径分布を有するダストに対しても集塵効率を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る電気集塵装置を示した縦断面図である。 パイプ部材とコロナ放電部との位置関係を示した横断面図である。 コロナ放電部とパイプ部材との間の電気力線を示した横断面図である。 パイプ部材の等価直径の下限を30mmとした根拠を示すグラフである。 パイプ部材の等価直径の上限を80mmとした根拠を示すグラフである。 パイプ集塵極の電界強度の持ち上がりを示したグラフである。 平板集塵極の電界強度の持ち上がりを示したグラフである。 集塵面積比を開口率に対して示したグラフである。 EP効率を示したグラフである。 集塵極の第1変形例を示した縦断面図である。 集塵極の第2変形例を示した縦断面図である。 集塵極の第3変形例を示した正面図である。
以下に、本発明に係る電気集塵装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
電気集塵装置1は、例えば石炭等を燃料とする火力発電プラントに用いられ、ボイラから導かれた燃焼排ガス中のダスト(粒子状物質)を回収する。
図1には、本実施形態に係る電気集塵装置を上方から見た縦断面図が示されている。図1において、ガス流れGは、水平流であり、紙面左側から右側に向けて流れる。
電気集塵装置1は、ケーシング2内に、ガス流れGに沿って、平板集塵部(第1集塵部)Aと、上流側パイプ集塵部(第2集塵部)Bと、下流側パイプ集塵部(第2集塵部)Cとを備えている。
ケーシング2は、ガス入口部2aと本体部2bとガス出口部2cとを備えている。ガス入口部2aから流入したガスは、本体部2bへと導かれて各集塵部A,B,Cで集塵された後に、ガス出口部2cから外部へと排出される。
平板集塵部Aは、ガス流れG方向に延在するように設けられた複数の平板集塵極4Aと、平板集塵極4Aに対して平行に離間して設けられた放電極5Aとを備えている。
平板集塵極4Aと放電極5Aとは、互いに離隔され、電気的に絶縁されている。放電極5Aはケーシング2とも絶縁されている。平板集塵極4Aは接地され、放電極5Aには負の極性を有する電源6Aが接続されている。
各平板集塵極4Aは、開口を有しない金属製の平板とされている。
放電極5Aは、取付基材7Aと、複数のコロナ放電部8Aとを有している。取付基材7Aは、導電性を有する材質からなる棒状または板状の部材である。取付基材7Aは、対面する平板集塵極4Aに対して平行に配置されている。
コロナ放電部8Aは、放電極5Aに電圧が印加されることによって、コロナ放電を発生させるものである。コロナ放電部8Aは、対面する平板集塵極4Aに向かって突出するように取付基材7Aに固定された突起とされ、先端が先細のトゲ状となっている。コロナ放電部8Aは、紙面に直交する方向すなわち高さ方向に複数配置されている。
上流側パイプ集塵部Bは、パイプ集塵極4Bと、取付基材7Bに固定された放電極5Bとを備えている。
パイプ集塵極4Bは、複数のパイプ部材4Baが所定間隔を有してガス流れGの流通方向に並べられた離散式集塵極とされている。したがって、パイプ集塵極4Bは、開口を有するように設けられている。各パイプ部材4Baは、剛性を有する金属製とされている。各パイプ部材4Baは、軸線がガス流れGに対して直交するように上下方向(紙面垂直方向)に向けて配置されている。ガス流れG方向に並んだ各パイプ部材4Ba同士は、共通の枠体を用いてそれぞれを固定されている。
放電極5Bは、平板集塵部Aの放電極5Aと同様の構成とされており、複数のコロナ放電部8Bを有している。各コロナ放電部8Bは、ガス流れG方向において、隣り合うパイプ部材4Baの中央に位置するように配置されている。
パイプ集塵極4Bと放電極5Bとは、互いに離隔され、電気的に絶縁されている。放電極5Bはケーシング2とも絶縁されている。パイプ集塵極4Bは接地され、放電極5Bには負の極性を有する電源6Bが接続されている。電源6Bは、平板集塵部Aの電源6Aとは異なる電圧が設定できるようになっている。
下流側パイプ集塵部Cは、パイプ集塵極4Cと、取付基材7Cに固定された放電極5Cとを備えている。パイプ集塵極4Cは、上流側パイプ集塵部Bのパイプ集塵極4Bと同様の構成とされている。放電極5Cは、上流側パイプ集塵部Bの放電極5Bと同様の構成とされている。ただし、各パイプ部材4Caの間隔や、各コロナ放電部8Cの間隔は、上流側パイプ集塵部Bのパイプ部材4Baやコロナ放電部8Bの間隔と異なるものとしても良い。また、電源6Cは、平板集塵部Aの電源6Aや上流側パイプ集塵部Bの電源6Bとは異なる電圧が設定できるようになっている。
図2には、上流側パイプ集塵部B及び下流側パイプ集塵部Cのパイプ集塵極4B,4Cのパイプ部材4Ba,4Caとコロナ放電部8B,8Cとの位置関係が示されている。パイプ部材4Ba,4Caの中心間ピッチPcとコロナ放電部8B,8Cの中心間ピッチPdとを等しくすることが好ましい。そして、隣り合うパイプ部材4Ba,4Ca間に対向するようにコロナ放電部8B,8Cを配置することが好ましい。このように配置することで、図3に示すように、電気力線が各パイプ部材4Ba,4Caに均等に分配され、かつ、パイプ部材4Ba,4Caの円形とされた横断面のコロナ放電部8B,8Cから見て奥行き側まで電気力線を到達させることができる。なお、図2に示した符号Dは、パイプ部材4Ba,4Caとコロナ放電部8B,8Cとの直交方向(同図において上下方向)における距離であり、例えば125mm〜250mmとされている。
このようにパイプ部材4Ba,4Caの奥行きまで電気力線が到達することを考慮して、コロナ放電部8B,8C側からパイプ集塵極4B,4Cを正面視したときの開口率αは以下のように表される。
α=1−((d×3.14÷2)÷Pc)×100 [%]
ここで、dはパイプ部材4Ba,4Caの等価直径である。等価直径とは、所定形状の横断面と等価な(同一面積を有する)円形の直径を意味する。したがって、本実施形態のようにパイプ部材4Ba,4Caの横断面が円形の場合は、その直径に相当する。
開口率αは、10%以上70%以下とされている。その根拠については、後に図8を用いて説明する。
パイプ部材4Ba,4Caの等価直径dは、30mm以上80mm以下とされている。
パイプ集塵極4B,4Cの横断面の等価直径dを30mm以上とした理由は以下の通りである。等価直径dを小さくすると電界集中が大きくなり集塵性は高まる。しかし、等価直径dが小さくなりすぎると、図4に示すように、集塵に必要な電流密度(例えば0.3mA/m)を確保したままでは電界強度のピーク値が大きくなり火花電界強度の10kV/cmを超えて火花放電が生じる。このため、等価直径dとしての下限は30mmである。
パイプ部材4Ba,4Caの横断面の等価直径dを80mm以下とした理由は以下の通りである。等価直径dが大きくなりすぎると、パイプ部材4Ba,4Caの近傍における電界強度の持ち上がり(後に図6を用いて説明する。)が殆どなくなり、穴のない平板集塵極4Aの平均電界強度(2kV/cm)程度になってしまう。また、等価直径dが大きいとガス流れに対して影響を及ぼし渦を発生させてしまう。このため、等価直径dとしての上限は80mmである。例えば、上記と同じ条件で算出される等価直径dが30mmのときの平均電界強度は5.7kV/cmである。
なお、図5の縦軸は平均電界強度とされており、パイプ集塵極4B,4Cの表面積で平均化した電界強度である。この平均電界強度は、図4の縦軸のピーク電界強度とは異なる。ピーク電界強度は、パイプ集塵極4B,4Cの表面のうち最も電界強度が高い位置における電界強度である。
次に、図6を用いて、パイプ集塵極4B,4Cのパイプ部材4Ba,4Caの近傍の電界強度の持ち上がりについて説明する。同図に示すように、横軸が位置を示しており、y軸に相当する位置にコロナ放電部8B,8Cが位置しているものとする。縦軸は電界強度である。電界強度は、コロナ放電部8B,8Cの位置で最も高くなり、パイプ部材4Ba,4Caとの間で極小値をとった後に、再びパイプ部材4Ba,4Caに向かいながら増大する。パイプ部材4Ba,4Caの近傍では、電界強度の増加率(傾き)が大きい領域Z1が存在する。これは、パイプ部材4Ba,4Caの近傍はダストやマイナスイオンが有する空間電荷の影響で電界強度が高くなるからである。この領域Z1における電界強度の増大を“電界強度の持ち上がり”という。領域Z1ではクーロン力が支配的となる領域となり、パイプ部材4Ba,4CaにおけるダストPの集塵が効果的に行われる。
領域Z1よりもコロナ放電部8B,8C側の領域Z2は、イオン風の支配領域とされる。領域Z2では、ガス中のダストPは主としてイオン風に伴ってパイプ部材4Ba,4Caへと導かれる。
図7には、穴(開口)なしの平板集塵極4Aを用いた場合の電界強度が示されている。同図から分かるように、平板集塵極4A近傍における電界強度の絶対値は、図6に示したパイプ部材4Ba,4Caよりも小さく、電界強度の持ち上がりも小さい。したがって、パイプ集塵極4B,Cよりも集塵性能が劣ることが分かる。ただし、イオン風の影響が少ない比較的大きなダストに対しては、平板集塵極4Aであっても十分な捕集性能を発揮する。
図8には、開口率αに対する集塵面積比が示されている。集塵面積比は、平板集塵極4Aのように開口率0%(隙間がない場合)のときの集塵性能を1とした場合に、同じ集塵性能を発揮する場合の集塵面積を示すものである。したがって、集塵面積比は、小さいほど捕集効率が高いことを示す。
図8に示されているように、開口率αが10%以上70%以下の場合に集塵面積比が0.8以下となる。したがって、開口率αは10%以上70%以下(適用範囲)が好ましい。
電気集塵装置1には、図示しないが、集塵極4A,4B,4Cに付着した粒子状物質を剥離するための槌打装置が設けられている。槌打装置はハンマを有しており、ハンマが集塵極4A,4B,4Cを槌打することで、表面に付着したダストを振動によって剥離除去する。
なお、ダストの集塵極4A,4B,4Cからの除去方法は、槌打装置を用いた槌打に限定されない。例えば、集塵極4A,4B,4Cに捕集されたダストに対しガスを吹き付ける方法、又は、ソニック・ホーンを用いて音波を照射する方法によって、ダストを集塵極4A,4B,4Cから除去してもよい。また、湿式の電気集塵装置で行われている洗浄液による洗浄によって、集塵極4A,4B,4Cから粒子状物質を除去してもよい。
次に、本実施形態の電気集塵装置1の動作を説明する。
電気集塵装置1では、放電極5A,5B,5Cに電圧を印加することで、コロナ放電部8A,8B,8Cの先端でコロナ放電が発生する。ガス流れGに含まれるダストは、コロナ放電により帯電される。
平板集塵部Aでは、帯電されたダストは集じん極に向かって流れるイオン風により集じん極の近傍まで移動し、その後、平板集塵極4A近傍でクーロン力によって引き寄せられて捕集される。捕集されるダストは、粒径分布を有するダストのうち比較的粒径の大きなダストが優先的に捕集される。これは、粒径が大きなダストの方が粒径の小さなダストに比べて表面積が大きく粒径に比例して空気抵抗が大きくなる一方、粒径の2乗に比例して帯電量が多くなりクーロン力の効果が大きくなるため、結果として移動速度が増加するためである。粒径の大きいダストはイオン風の影響を受けにくいため、開口部を持たない集じん極でもイオン風の巻き戻しによる影響が少ない。
一方、パイプ集塵部B,Cでは、上流側で粒径の粗いダストが除去されるために比較的粒径の小さなダストが優先的に捕集される。パイプ集塵極4B,4Cに向かって流れるイオン風は、ダストをパイプ集塵極4B,4Cの近傍まで移動させるように作用する。その後ダストは、パイプ集じん極近傍でクーロン力によって引き寄せられて捕集されるが、粒子径が小さいダストの場合、イオン風の影響を受けやすいため、開口部を持つパイプ集じん部にすることでイオン風の巻き戻しによる影響が少なくなり、開口部がない場合に比べて捕集効率が向上する。さらに、パイプ集塵極4B,4Cの近傍の領域Z1(図6参照)では、電界強度の持ち上がりが大きいので効果的にダストを集塵する。
図9には、電気集塵装置1によるダストの捕集効率(EP効率)が示されている。同図において、横軸は、ガス流れG方向の位置を示す。したがって、上流側に平板集塵部Aが位置し、その下流側にパイプ集塵部B,Cが位置している。
平板集塵部AのEP効率は、ガス流れGの上流側では多くの比較的大きなダストを捕集するので良好な捕集効率を示すが、ガス流れGの下流側に行くに従い比較的小さなダストが相対的に多くなるので捕集効率が頭打ちになる。
パイプ集塵部B、CのEP効率は、上流側では比較的大きなダストが多く存在するので、平板集塵部Aほど良好ではない。しかし、ガス流れGの下流側に行くに従い比較的小さなダストが相対的に多くなるので、平板集塵部Aよりも良好なEP効率を示す。
したがって、電気集塵装置1の全体的なEP効率は、一点鎖線で示すように、ガス流れGの上流側および下流側で良好な値を示す。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
ガス流れGの上流側に、開口を有しない板状とされた平板集塵極4Aを有する平板集塵部Aを配置することによって、ガス中に含まれるダストのうち比較的大きなものを捕集する。また、平板集塵極4Aは開口を有しないので集塵面積が大きくなり多くのダストを捕集できる。
平板集塵部Aのガス流れG方向の下流側に、開口を有するパイプ集塵極4B,4Cを有するパイプ集塵部B,Cを配置した。パイプ集塵極4B,4Cの開口を介して、放電極5B,5Cとの間で生じるイオン風の一部を通過させることで、パイプ集塵極4B,4Cでイオン風が反転して離反する流れ(巻き戻し)を抑制する。これにより、イオン風によって比較的小さなダストでもパイプ集塵極4B,4Cの近傍まで導くことができ、パイプ集塵極4B,4Cの近傍ではクーロン力によって捕集することができる。よって、平板集塵部Aで捕集できなかった比較的小さなダストを下流側のパイプ集塵部B,Cで捕集することができる。
このように、粒径分布を有するダストのうち比較的大きなダストを捕集することに適した平板集塵部Aと、比較的小さなダストを捕集することに適したパイプ集塵部B,Cとを組み合わせることで、所定の粒径分布を有するダストであっても効果的に捕集することができる。
パイプ集塵極4B,4Cの開口率αを10%以上70%以下とした。これにより、有効な集塵面積を確保して集塵性能を向上させることができる。
パイプ集塵極4B,4Cの横断面の等価直径dを30mm以上80mm以下とした。これにより、集塵極4の集塵性能を向上させることができる。
なお、本実施形態では、1つの平板集塵部Aを上流側に配置し、その下流側に2つのパイプ集塵部B,Cを配置することとしたが、上流側に平板集塵部が配置され、その下流側にパイプ集塵部が配置されていれば良く、それぞれの集塵部の数は本実施形態に限定されるものではない。したがって、平板集塵部Aが2つ以上でも良く、パイプ集塵部が1つでも3つ以上でも良い。
また、本実施形態では、パイプ集塵極4B,4Cとして円形パイプとして説明したが、パイプ集塵極4B,4Cの横断面形状としては、円形以外に、長円形、楕円形、多角形などを用いても良い。また、集塵極としてはパイプのような中空に代えて中実としても良い。
また、本実施形態のパイプ集塵極4B,4Cに代えて、図10に示すような開口を有する平板状の集塵極4Dとしても良い。あるいは、図11に示すように、折板形状とした開口を有する集塵極4Eとしても良い。
また、パイプ集塵極4B,4Cに代えて、図12に示すように、開口を有するメッシュベルト4Fを用いても良い。メッシュベルトは、金属細線を面状に編み込んだ可撓性を有するものである。メッシュベルトを無端状にして複数の回転部材(回転駆動ローラ)に巻回し、メッシュベルトをガス流路とその外側との間で適宜移動させるように構成する。メッシュベルトに付着したダストは、ガス流路の外側にてブラシによって除去される。このような移動集じん極方式の集じん極は、所定の開口があいていれば良く、メッシュベルトに限定されない。
また、本実施形態の電気集塵装置1は、新設のものに限定されるものではなく、既設の電気集塵装置が複数の平板集塵部を有している場合に、下流側の平板集塵部に代えてパイプ集塵部を設置するようにしても良い。このようにすることで、新設よりも安価に本実施形態の電気集塵装置1を導入することができる。
1 電気集塵装置
2 ケーシング
4A 平板集塵極
4B,4C パイプ集塵極
4Ba,4Ca パイプ部材
5A,5B,5C 放電極
6A,6B,6C 電源
7A,7B,7C 取付基材
8A,8B,8C コロナ放電部
A 平板集塵部(第1集塵部)
B 上流側パイプ集塵部(第2集塵部)
C 下流側パイプ集塵部(第2集塵部)
α 開口率
d 等価直径

Claims (3)

  1. ガス流れ方向に沿って設けられ、開口を有しない板状とされた第1集塵極と、該第1集塵極に対して並列に配置された第1放電極とを有する第1集塵部と、
    該第1集塵部のガス流れ方向の下流側に配置され、開口を有する第2集塵極と、該第2集塵極に対して並列に配置された第2放電極とを有する第2集塵部と、
    を備えている電気集塵装置。
  2. 前記第2集塵極の開口率が、10%以上70%以下とされている請求項1に記載の電気集塵装置。
  3. 前記第2集塵極は、前記ガス流れ方向に所定の間隔をあけて配置された複数の柱状体とされ、
    前記柱状体の横断面の等価直径は、30mm以上80mm以下とされている請求項1又は2に記載の電気集塵装置。
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