JP2019121617A - 電子制御装置の回路基板およびその製造方法 - Google Patents

電子制御装置の回路基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高さの高いパワー系電子部品が実装される第2リジッド部12では、小型の集積回路素子が実装される第1リジッド部11に比較して、リフローハンダ付けの際の熱風等による加熱が不十分となり易い。【解決手段】製品基板3Aの第1リジッド部11では、第1リジッド部11側の金属層21Aと捨て基板31側の金属層21Aとが不連続で、接続部34の長さL1も短いので、熱の移動が少ない。第2リジッド部12では、接続部34aの長さL2が長く、第2リジッド部12側の金属層21Aと捨て基板31側の金属層21Aとが、接続部34aの金属層21Aを介して連続しているので、捨て基板31の熱が第2リジッド部12へ移動する。2層目の金属層21Bも同様であり、スルーホール41を介して1層目の金属層21Aから伝達された熱が第2リジッド部12へ移動する。【選択図】図4

Description

この発明は、電子制御装置の回路基板およびその製造方法に関し、特に、比較的小型の集積回路素子と高さの高いコイルやコンデンサ等の比較的大型の電子部品とがそれぞれ異なる領域に配置されてなる回路基板およびその製造方法に関する。
特許文献1には、パワーステアリング装置のモータユニット内に組み込む回路基板として、複数のリジッド部を該リジッド部よりも薄くしたフレキシブル部で連結することにより、略U字形に折り曲げた形で使用することができるようにした多層回路基板が開示されている。そして、互いに重なった形となる2つのリジッド部の一方に、比較的小型の集積回路素子を主体とした制御系電子部品を実装し、他方のリジッド部に、コイルやコンデンサ等の比較的大型のパワー系電子部品を実装することが開示されている。
また、このような回路基板における電子部品のハンダ付けの手法の一つとして、電子部品をハンダ付けすべきランド部やスルーホールに予めハンダペーストを塗布しておき、ここに電子部品を配置した上で、加熱炉内で熱風等により加熱してハンダペーストを溶融させ、電子部品のハンダ付けを行う、リフローハンダ付けが知られている(例えば特許文献2)。
特開2014−60903号公報 特開2013−254870号公報
特許文献1のように回路基板の1つの領域に比較的小型の電子部品を実装し、他の1つの領域に高さの高い比較的大型の電子部品を実装する回路基板のハンダ付けをリフローハンダ付けで処理する場合、両者で必要な熱量がそれぞれ異なるものとなる問題がある。例えば、高さの高い部品が多数存在する領域では、部品に遮られて熱風が直接に当たらないハンダ付け箇所が多く発生し、相対的に熱量が不十分となり易い。また、電子部品そのものの熱容量についても、例えば小型の集積回路素子では熱容量が小さく、大型のコイルやコンデンサ等では熱容量が大きいので、コイルやコンデンサ等のハンダ付けに十分なように加熱を行うと、逆に小型の集積回路素子の温度が過度に上昇し、素子の耐熱温度限界に近付いてしまう。
そこで、この発明は、最終的に製品となる製品基板とその周囲の捨て基板との間での熱の移動を積極的に制御するようにして、リフローハンダ付け時に、それぞれで最適なハンダ付けが行えるようにした。
すなわち、この発明は、その一つの態様において、
製品基板が、集積回路素子が実装される第1の部品実装部と、上記集積回路素子よりも基板表面からの高さが高い電子部品が複数実装される第2の部品実装部と、を有しており、
上記第2の部品実装部においては、該第2の部品実装部と周囲の捨て基板との間の複数の接続部の中の少なくとも1つを介して、製品基板側の金属層と捨て基板側の金属層とが連続している。
また、本発明の回路基板の製造方法は、その一つの態様において、
上記のような製品基板と捨て基板とを含む回路基板を形成し、
第1の部品実装部に集積回路素子を、第2の部品実装部に電子部品をそれぞれ配置し、かつリフローハンダ付けを行い、
上記スリットに沿って捨て基板と製品基板とを分離する。
この発明によれば、リフローハンダ付けのために加熱炉内で熱風等で加熱した際に、第2の部品実装部では、金属層を介して捨て基板側から熱が移動するため、第1の部品実装部と第2の部品実装部のそれぞれに適した熱量を与えることができる。従って、第1の部品実装部における集積回路素子の温度を過度に上昇させることなく第2の部品実装部における電子部品を確実にハンダ付けすることができる。
本発明に係る回路基板を組み込んだパワーステアリング装置用電動アクチュエータの分解斜視図。 折り曲げた状態の回路基板の斜視図。 折り曲げ前の回路基板を示す斜視図。 部品実装前の製品基板と捨て基板とを含む回路基板全体の平面図。 2層目の金属層の構成を示す平面図。 図4の要部を拡大して示す拡大図。 図5の要部を拡大して示す拡大図。 スルーホールに沿った要部の拡大断面図。
以下、この発明を例えば自動車の電動パワーステアリング装置の電子制御装置に適用した一実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、電動パワーステアリング装置において図示せぬステアリング機構に操舵補助力を与える電動アクチュエータの分解斜視図である。この電動アクチュエータは、円筒形状のモータ部1と、このモータ部1の回転軸6の回転角を検出するレゾルバからなる回転角センサ2と、本発明の一実施例となる回路基板3と、複数のコネクタ4aを一体に集合させたコネクタ部材4と、これらの回転角センサ2、回路基板3、コネクタ部材4を覆うように、上記モータ部1の一端部に取り付けられるモータカバー5と、を備えている。
モータ部1は、ステータおよびロータからなるモータ(図示せず)が円筒状のハウジング7の内部に収容されたものであり、ハウジング7の先端面から突出した回転軸6の先端にギヤないしスプライン等の連結部6aを有し、この連結部6aを介して図外のステアリング機構に連結される。連結部6aとは反対側となるハウジング7の一端部は、外周縁の一部が半径方向へ延びた馬蹄型の輪郭を有する底壁部7aとして構成されており、この底壁部7aを覆うように、該底壁部7aに対応した馬蹄型の輪郭を有するモータカバー5が取り付けられる。そして、底壁部7aとモータカバー5との間に構成される空間内に、回転角センサ2と回路基板3とコネクタ部材4とが回転軸6の軸方向に重ねて収容される。なお、コネクタ部材4の複数のコネクタ4aは、モータカバー5の開口部8を通して外部へ突出する。
すなわち、この電動アクチュエータにおいては、電動モータ部分とその駆動・制御に必要な電子制御装置部分とが一体化された構成となっている。換言すれば、モータ部1のハウジング7とモータカバー5とが電子制御装置の回路基板3を収容するケースを兼ねている。このように電子制御装置とモータとを一体化することにより、電動アクチュエータの小型化を図っている。
図2は、回路基板3の概略を示す斜視図である。回路基板3は、図2にも示すように、略U字形に折り曲げた形でもって電動アクチュエータに組み付けられている。すなわち、回路基板3は、相対的に小さな電流が流れる制御系電子部品を実装した制御系基板となる第1リジッド部11と、モータの駆動のために相対的に大きな電流が流れるパワー系電子部品を実装したパワー系基板となる第2リジッド部12と、両者間のフレキシブル部13と、を備えている。第1リジッド部11は「第1の部品実装部」に相当し、第2リジッド部12は「第2の部品実装部」に相当する。そして、回路基板3は、これらの第1リジッド部11と第2リジッド部12とが回転軸6の軸方向に互いに重なり合った形となるようにフレキシブル部13が撓み変形した状態でもって、ケースとなるハウジング7とモータカバー5との間に収容されている。具体的な実施例においては、折り曲げ状態となった第1リジッド部11と第2リジッド部12とは、各々に実装された電子部品が互いに接触しない程度の距離だけ離れているとともに、各々平面状態を保ちつつ互いに平行となった状態でもって電動アクチュエータに固定支持されている。
図3は、回路基板3を展開した状態つまり折り曲げる前の状態でもって示した斜視図である。回路基板3は、図3に示すような展開した状態で、第1リジッド部11および第2リジッド部12とフレキシブル部13とが一つの平面に沿った1枚の回路基板として形成される。図3は、図2のように折り曲げたときに互いに内側となる面を示している。
第1リジッド部11および第2リジッド部12は、それぞれ四角形に近似した形状をなしている。そして、互いに隣接した第1リジッド部11の1辺の中央部と第2リジッド部12の1辺の中央部とが、一定幅の帯状をなすフレキシブル部13でもって互いに連結されている。つまり、フレキシブル部13は、第1リジッド部11および第2リジッド部12の幅(曲げ方向に直交する方向の寸法)に比較して、その幅が狭くなっている。従って、回路基板3は、全体としてI字状ないし8の字状をなしている。このように第1,第2リジッド部11,12の幅が相対的に広くかつフレキシブル部13の幅が相対的に狭い構成とすることで、部品実装面積を大きく確保できる一方で、フレキシブル部13における撓み変形が容易となる。第1リジッド部11には、制御系電子部品としてセンサ用IC18やCPU19等の集積回路素子が表面実装されている。第2リジッド部12には、基板表面からの高さが集積回路素子よりも高いコンデンサ16やコイル17等のパワー系電子部品が表面実装されている。なお、図3とは反対側の面つまり折り曲げ状態で外側となる面においても、第1リジッド部11および第2リジッド部12には、図示省略した比較的小型の多数の電子部品が表面実装されている。
回路基板3は、多層のプリント配線基板、具体的には6層の金属層21(例えば銅箔層)(図8参照)を備えたいわゆる6層構造のプリント配線基板から構成されている。この多層プリント配線基板は、片面もしくは両面に金属層21を備えた例えばガラスエポキシからなる何層かの基材22を図示せぬプリプレグ(接着剤層)を介して積層し、かつ加熱加圧して一体化することにより構成されている。そして、第1リジッド部11および第2リジッド部12においては、種々の電子部品に導通した所望の回路パターンが、各金属層21のエッチングならびに積層方向に延びるビア(図示せず)の形成によって構成されている。
フレキシブル部13は、6層構造を有する第1リジッド部11および第2リジッド部12の基材の厚さ(積層方向の寸法)に比較して相対的に基材を薄く形成することによって、第1リジッド部11および第2リジッド部12よりも高い可撓性を有するように構成されている。一実施例においては、第1リジッド部11,第2リジッド部12およびフレキシブル部13を包含する形状に6層構造の回路基板3を形成した後に、二次的な機械加工によって、フレキシブル部13における折り曲げ時に内側となる4層分を削り取り、一対の凹溝26として薄肉化してある。従って、第1,第2リジッド部11,12の基材22とフレキシブル部13の基材22とは同じ材質であり、かつフレキシブル部13として残存する2層では第1,第2リジッド部11,12およびフレキシブル部13の三者に亘って基材22が連続している。
なお、図示例では、バーコード等の印刷面を確保するためにフレキシブル部13の中央部に中間リジッド部25を6層構造のまま残してあり、この中間リジッド部25の両側に一対の凹溝26として薄肉部分が形成されている。この中間リジッド部25は、必須のものではなく、フレキシブル部13の全体を薄肉化してもよい。本実施例では、中間リジッド部25を含めて、第1リジッド部11と第2リジッド部12との間の全体をフレキシブル部13と呼ぶ。
図4は、電子部品を実装する前の回路基板3を示している。この段階では、最終的に製品に組み込まれる回路基板3となる製品基板3Aが、周囲の捨て基板31とともに1枚の矩形の回路基板30として構成されている。捨て基板31は、最終的に製品基板3Aから除去される部分であり、種々の加工における位置決めのためのロケート孔32等を備えている。製品基板3Aと捨て基板31との間には、製品基板3Aの所望の輪郭形状に沿って、細長いスリット33が開口形成されている。スリット33は、上記の輪郭に沿って間欠的に設けられており、つまり、隣接する2つのスリット33の間に、スリット33の長さに比較して短い接続部34が部分的に残されている。従って、製品基板3Aは、周縁の複数箇所に残された複数個の接続部34を介して捨て基板31に支持されており、捨て基板31を含む矩形の回路基板30として、電子部品の搭載やリフローハンダ付け等の処理がなされる。なお、スリット33は、製品基板3Aと捨て基板31とを含む回路基板30全体を前述したように6層構造に積層して構成した後に、機械加工することによって形成されている。
ここで、製品基板3Aの中の第1リジッド部11は、周縁の計8箇所の接続部34によって捨て基板31に接続されているが、個々の接続部34の長さL1(製品基板3Aの輪郭に沿った長さ)は、いずれもほぼ等しく、かつ保持強度の上で必要な最小限の長さに設定されている。また第2リジッド部12は、周縁の計6箇所の接続部34によって捨て基板31に接続されており、その中の4個の接続部34は、第1リジッド部11の接続部34の長さL1と実質的に等しい長さを有する。そして、残りの2個の接続部34、具体的には、第2リジッド部12の互いに対向する一対の側縁に沿った箇所にある一対の接続部34(図に符号34aを付して示す)は、第1リジッド部11の接続部34の長さL1よりも長い長さL2を有している。例えば、これらの接続部34aは、第1リジッド部11の接続部34の長さL1の2倍以上の長さを有している。
回路基板30の基材の表面には、折り曲げ状態で内側面となる1層目の金属層21Aが積層されている。図4には、この1層目の金属層21Aのパターンが図示されている。この金属層21Aは、捨て基板31の部分においては、回路基板30の反りを抑制するために、捨て基板31のほぼ全面に設けられている。詳しくは、製品基板3Aを囲むスリット33の僅かに外側に位置する境界線36よりも外側の範囲は、金属層21Aで覆われている。
第1リジッド部11においては、1層目の金属層21Aは、エッチングによりランド部を含む所望の回路パターンとして形成されているが、この第1リジッド部11における金属層21Aは、最も外側まで延びているものにあっても、例えば外縁を境界線37として示すように、スリット33の僅かに内側まで後退している。換言すれば、スリット33を含む一定幅の帯状の範囲には金属層21Aは存在せず、第1リジッド部11の領域内の金属層21Aと周囲の捨て基板31における金属層21Aとは、互いに分離している。
一方、第2リジッド部12においては、1層目の金属層21Aは、やはりエッチングによりランド部を含む所望の回路パターンとして形成されているが、長さ(L2)の長い一対の接続部34aを除く第2リジッド部12の周縁では、第1リジッド部11と同様に、最も外側まで延びているものにあっても、外縁を境界線38として例示するように、スリット33の僅かに内側まで後退している。これに対し、一対の接続部34aにおいては、当該接続部34aの表面にも金属層21Aが存在しており、この接続部34aを介して、第2リジッド部12内の金属層21A(回路パターン)と捨て基板31側の金属層21Aとが一体に連続している。
図6は、この接続部34a部分を拡大して示した拡大図であり、見やすくするために、1層目の金属層21Aの形成範囲をドットを付して示してある。この図に示すように、第2リジッド部12の中に比較的広く広がって形成されている金属層21A(符号21A1を付して示す)と捨て基板31側の金属層21A(符号21A2を付して示す)とが、接続部34aにおける金属層21A(符号21A3を付して示す)を介して連続している。従って、加熱炉内で捨て基板31(あるいはその表面の金属層21A)が受けた熱が、金属層21Aを介して第2リジッド部12に効果的に伝達される。なお、図6に符号22で示す領域は、ガラスエポキシ等からなる基材22が露出している領域(厳密には、図示しないレジストが塗布されている)である。
また、捨て基板31に含まれる領域でかつ上記の接続部34aに沿った部分に、回路基板30を積層方向に貫通した複数個のスルーホール41が形成されている。このスルーホール41は、異なる層の配線パターン間のビアとなる他のスルーホールと同様の径を有し、かつ接続部34aの長さL2の範囲に、密集した状態に配置されている。具体的には、接続部34aに一辺が沿ったものとなる略三角形の領域に、多数のスルーホール41が縦・横に整列して配置されている。
図5は、回路基板30の基材22の内層に設けられる2層目の金属層21Bのパターンを示している。2層目の金属層21Bも、捨て基板31の部分においては、捨て基板31のほぼ全面に設けられている。詳しくは、1層目の金属層21Aと同じく、製品基板3Aを囲むスリット33の僅かに外側に位置する境界線42よりも外側の範囲に、金属層21Bが広く設けられている。
第1リジッド部11においては、2層目の金属層21Bは、エッチングにより所望の回路パターンとして形成されているが、この第1リジッド部11における金属層21Bは、最も外側まで延びているものにあっても、例えば外縁を境界線43として示すように、スリット33の僅かに内側まで後退している。換言すれば、スリット33を含む一定幅の帯状の範囲には金属層21Bは存在せず、第1リジッド部11の領域内の金属層21Bと周囲の捨て基板31における金属層21Bとは、互いに分離している。
一方、第2リジッド部12においては、2層目の金属層21Bは、やはりエッチングにより所望の回路パターンとして形成されているが、長さ(L2)の長い一対の接続部34aを除く第2リジッド部12の周縁では、第1リジッド部11と同様に、最も外側まで延びているものにあっても、外縁を境界線44として例示するように、スリット33の僅かに内側まで後退している。これに対し、一対の接続部34aにおいては、当該接続部34aの範囲にも金属層21Bが存在しており、この接続部34aを介して、第2リジッド部12内の金属層21B(回路パターン)と捨て基板31側の金属層21Bとが一体に連続している。
図7は、図5の接続部34a部分を拡大して示した拡大図であり、見やすくするために、2層目の金属層21Bの形成範囲をドットを付して示してある。この図に示すように、第2リジッド部12の中に比較的広く広がって形成されている2層目の金属層21B(符号21B1を付して示す)と捨て基板31側の2層目の金属層21B(符号21B2を付して示す)とが、接続部34aにおける2層目の金属層21B(符号21B3を付して示す)を介して連続している。従って、加熱炉内で捨て基板31が受けた熱が、同様に、2層目の金属層21Bをも介して第2リジッド部12に効果的に伝達される。なお、図6に符号22で示す領域は、ガラスエポキシ等の基材22からなる領域である。
また、2層目の金属層21Bにおいても、前述した捨て基板31の接続部34a近傍における複数のスルーホール41が貫通している。図8は、このスルーホール41を通る断面に沿った回路基板30の断面図であり、このスルーホール41は、一般的なビアと同様に、金属メッキが施されており、これにより、内周面に金属メッキ層41aを備えている。従って、この金属メッキ層41aによって、1層目の金属層21Aと2層目の金属層21Bとが熱的に接続されている。そのため、捨て基板31の領域における1層目の金属層21Aが加熱炉内で受けた熱は、複数のスルーホール41を介して2層目の金属層21B(捨て基板31部分の金属層21B2)に伝達され、ここから前述したように接続部34aにおける金属層21B(21B3)を介して第2リジッド部12側へ伝達される。従って、スルーホール41を接続部34aの近傍に備えることによって、より多くの熱量が捨て基板31側から第2リジッド部12へと移動する。
なお、上記のように金属層21A,21Bを介して捨て基板31から第2リジッド部12へ熱が移動するほか、長さ(L2)が第1リジッド部11側の接続部34に比較して長く形成されている接続部34aの基材を介しても、捨て基板31から第2リジッド部12へ熱が移動する。
回路基板30は、前述したように、多層のプリント配線基板、具体的には6層の金属層21を備えたいわゆる6層構造のプリント配線基板として構成されている。この多層プリント配線基板は、片面もしくは両面に金属層21を備えた例えばガラスエポキシからなる何層かの基材22を図示せぬプリプレグ(接着剤層)を介して積層し、かつ加熱加圧して一体化したものであり、各層の金属層21は、エッチングにより所定のパターンに構成されている。そして、スルーホール41の加工やスリット33の加工、フレキシブル部13となる凹溝26の加工、スルーホール41や図示しないビアの金属メッキ処理、図示せぬレジストの塗布、等が行われ、図4〜図7に示す矩形状の回路基板30となる。
このようにして製品基板3Aと捨て基板31とを含む回路基板30を形成した後に、電子部品をハンダ付けすべきランド部やスルーホール等にハンダペーストを塗布し、かつ電子部品をそれぞれ搭載する。上述したように、第1リジッド部11には、制御系電子部品としてセンサ用IC18やCPU19等の集積回路素子が配置され、第2リジッド部12には、基板表面からの高さが集積回路素子よりも高いコンデンサ16やコイル17等のパワー系電子部品が配置される。なお、これらの電子部品は、例えば接着剤等を用いて回路基板30上に仮止めされる。そして、加熱炉内で熱風等を用いて回路基板30の各部を加熱し、ハンダペーストを溶融させることで、リフローハンダ付けを行う。
このリフローハンダ付けの際に、上述したように、比較的大型のパワー系電子部品が実装される第2リジッド部12には、周囲の捨て基板31から積極的に熱が移動する。そのため、熱風が電子部品に遮られて直接に当たらないランド部等においてもハンダペーストが十分に溶融し、確実にハンダ付けがなされる。第1リジッド部11においては、該第1リジッド部11内の金属層21A,21Bが捨て基板31側の金属層21A,21Bから分離しており、かつ基材22の接続部34も長さ(L1)が短いものとなっているので、捨て基板31側からの熱の移動は極めて少ない。従って、熱容量の小さなCPU19等の集積回路素子の過度の温度上昇が回避される。
なお、上記実施例では、第1リジッド部11と第2リジッド部12との間のフレキシブル部13が薄肉でかつ幅(曲げ方向と直交する方向の寸法)の狭いものとなっているとともに、熱伝達経路となる金属層21もフレキシブル部13では少ないので、第1リジッド部11と第2リジッド部12とがフレキシブル部13によって熱的に分離される。従って、第2リジッド部12から第1リジッド部11へフレキシブル部13を介して移動する熱は少ない。
リフローハンダ付けが完了したら、スリット33間の接続部34,34aをカッタ等で切断し、製品基板3Aと捨て基板31とを分離する。そして、製品基板3Aをフレキシブル部13において折り曲げることにより、図2に示したような回路基板3が完成する。
このようにして完成した回路基板3にあっては、第2リジッド部12の周縁の中で、捨て基板31との接続部34aに対応する箇所において、捨て基板31側の金属層21A,21Bから切り離した切断面として、第2リジッド部12の周縁の端面に金属層21A,21Bが露出している。このように端面に露出した金属層21A,21Bは、電動アクチュエータに組み込んだ状態において、パワー系電子部品で生じた熱を放熱するための放熱経路の一部として機能する。第1リジッド部11においては、その周縁の端面に金属層21A,21Bは露出していない。
なお、上記の例では、捨て基板31から第2リジッド部12への熱伝達経路となる内層の金属層21として2層目の金属層21Bを例に説明したが、3層目以降の他の金属層21であってもよく、さらには複数の金属層21を熱伝達経路として捨て基板31と第2リジッド部12との間に連続させた構成としてもよい。
また、本発明は、上記のパワーステアリング装置用電動アクチュエータの回路基板に限定されず、種々の用途の回路基板に適用が可能である。また、上記の例では、捨て基板31を含む1つの矩形状の回路基板30に製品基板3Aが1つだけ配置されているが、複数個の製品基板3Aをまとめて1つの回路基板30として形成する場合でも本発明は適用が可能である。
以上のように、本発明の電子制御装置の回路基板は、基材と少なくとも1層の金属層とが積層された回路基板として、製品基板の周囲に捨て基板を備えた状態に構成され、かつ製品基板の所望の輪郭に沿ってスリットが一部の接続部を残して間欠的に設けられており、上記製品基板は、集積回路素子が実装される第1の部品実装部と、上記集積回路素子よりも基板表面からの高さが高い電子部品が複数実装される第2の部品実装部と、を有し、上記第2の部品実装部においては、該第2の部品実装部と周囲の捨て基板との間の複数の接続部の中の少なくとも1つを介して、製品基板側の金属層と捨て基板側の金属層とが連続している。
一つの好ましい態様では、上記第2の部品実装部における上記接続部の少なくとも1つは、上記第1の部品実装部におけるスリット間の接続部の長さよりも長く、この長い接続部を介して、製品基板側の金属層と捨て基板側の金属層とが連続している。
一つの好ましい態様では、上記第1の部品実装部においては、製品基板側の金属層は捨て基板側の金属層に連続していない。
また一つの好ましい態様では、基材の表面と内層とに少なくとも2層の金属層を有し、上記第2の部品実装部においては、これらの金属層がそれぞれ上記接続部を介して製品基板側と捨て基板側とで連続しており、さらに、捨て基板に、基材の表面の金属層と内層の金属層とを熱的に接続する金属メッキを施したスルーホールを備えている。
さらに、本発明の一つの態様では、第1の部品実装部と第2の部品実装部との間に、これら部品実装部よりも基材の厚さが薄く形成されて相対的に高い可撓性を有するフレキシブル部を備えている。
また本発明の電子制御装置の回路基板の製造方法は、
上記のような製品基板と捨て基板を含む回路基板を形成し、
第1の部品実装部に集積回路素子を、第2の部品実装部に電子部品をそれぞれ配置し、かつリフローハンダ付けを行い、
上記スリットに沿って捨て基板と製品基板とを分離する。
さらに、本発明の他の態様に係る回路基板は、基材と少なくとも1層の金属層とが積層された回路基板として構成され、かつ集積回路素子が実装された第1の部品実装部と、上記集積回路素子よりも基板表面からの高さが高い電子部品が複数実装された第2の部品実装部と、を有し、上記第1の部品実装部においては、基板周縁の端面に金属層が露出しないように金属層が基板周縁よりも内側に位置しており、上記第2の部品実装部においては、周縁の一部において、捨て基板側の金属層から切り離した切断面として、端面に金属層が露出している。
1…モータ部、3…回路基板、3A…製品基板、5…モータカバー、7…ハウジング、11…第1リジッド部、12…第2リジッド部、13…フレキシブル部、21、21A、21B…金属層、22…基材、30…回路基板、31…捨て基板、33…スリット、34,34a…接続部、41…スルーホール。

Claims (7)

  1. 基材と少なくとも1層の金属層とが積層された回路基板として、製品基板の周囲に捨て基板を備えた状態に構成され、かつ製品基板の所望の輪郭に沿ってスリットが一部の接続部を残して間欠的に設けられた電子制御装置の回路基板において、
    上記製品基板は、集積回路素子が実装される第1の部品実装部と、上記集積回路素子よりも基板表面からの高さが高い電子部品が複数実装される第2の部品実装部と、を有し、
    上記第2の部品実装部においては、該第2の部品実装部と周囲の捨て基板との間の複数の接続部の中の少なくとも1つを介して、製品基板側の金属層と捨て基板側の金属層とが連続している、ことを特徴とする電子制御装置の回路基板。
  2. 上記第2の部品実装部における上記接続部の少なくとも1つは、上記第1の部品実装部におけるスリット間の接続部の長さよりも長く、この長い接続部を介して、製品基板側の金属層と捨て基板側の金属層とが連続している、ことを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置の回路基板。
  3. 上記第1の部品実装部においては、製品基板側の金属層は捨て基板側の金属層に連続していない、ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置の回路基板。
  4. 基材の表面と内層とに少なくとも2層の金属層を有し、上記第2の部品実装部においては、これらの金属層がそれぞれ上記接続部を介して製品基板側と捨て基板側とで連続しており、
    さらに、捨て基板に、基材の表面の金属層と内層の金属層とを熱的に接続する金属メッキを施したスルーホールを備えている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子制御装置の回路基板。
  5. 第1の部品実装部と第2の部品実装部との間に、これら部品実装部よりも基材の厚さが薄く形成されて相対的に高い可撓性を有するフレキシブル部を備えている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子制御装置の回路基板。
  6. 請求項1に記載の回路基板を形成し、
    第1の部品実装部に集積回路素子を、第2の部品実装部に電子部品をそれぞれ配置し、かつリフローハンダ付けを行い、
    上記スリットに沿って捨て基板と製品基板とを分離する、
    ことを特徴とする電子制御装置の回路基板の製造方法。
  7. 基材と少なくとも1層の金属層とが積層された回路基板として構成され、かつ集積回路素子が実装された第1の部品実装部と、上記集積回路素子よりも基板表面からの高さが高い電子部品が複数実装された第2の部品実装部と、を有し、
    上記第1の部品実装部においては、基板周縁の端面に金属層が露出しないように金属層が基板周縁よりも内側に位置しており、
    上記第2の部品実装部においては、周縁の一部において、捨て基板側の金属層から切り離した切断面として、端面に金属層が露出している、ことを特徴とする電子制御装置の回路基板。
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