JP2019116043A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のケーブルで転送される信号の遅延のばらつきを低減することが可能な液体吐出装置を提供すること。【解決手段】第1コネクターと、第2コネクターと、が設けられた基板と、第1信号が転送される第3コネクターと、第1方向において前記第3コネクターと並んで設けられ第2信号が転送される第4コネクターと、液体が吐出される複数のノズルと、を含み、前記第1方向において前記基板と離間して設けられる吐出ヘッドと、前記第1コネクターと前記第3コネクターとを電気的に接続する第1ケーブルと、前記第2コネクターと前記第4コネクターとを電気的に接続し、前記第1ケーブルと同じ長さである第2ケーブルと、を有する液体吐出装置。【選択図】図18

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
インク等の液体を吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターには、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、プリントヘッドにおいて複数のノズルのそれぞれに対応して設けられ、それぞれが駆動信号にしたがって駆動されることにより、ノズルから所定のタイミングで所定量の液体が吐出されて、媒体上にドットを形成する。圧電素子は、電気的にみればコンデンサーのような容量性負荷であり、各ノズルの圧電素子を動作させるためには十分な電流を供給する必要がある。
特許文献1、特許文献2には、ヘッド本体(吐出ヘッド)に圧電素子を設け、圧電素子の駆動により圧力発生室に圧力変化を生じさせることで、ノズル開口からインクを吐出させる技術が開示されている。
特許第5181898号公報 特開2011−207180号公報
このような吐出ヘッドにおいて、近年、液体吐出装置の高速且つ高精細の印刷要求、具体的には、30ipmを超える高速(以後、高速とのみ記す)、且つ600dpiを超える高精度(以後、高精度とのみ記す)の印刷要求が高まっている。このような、高速、且つ高精度な印刷要求に対して、MEMS技術を用いた圧電素子の小型化に基づき、ノズル数を増やすことによる高速印刷、さらにはノズルの高密度化による高精度印刷を可能とすることで応えてきた。
このような、ノズルの高密度化及び多ノズル化に伴い、吐出ヘッドに供給される信号数が増加し、そのため、吐出ヘッドに供給される信号を転送するための配線数も増加している。そのため、吐出ヘッドに供給される信号を、複数のケーブルを用いて転送する技術が知られている。この場合であっては、高電圧の信号と、低電圧の信号とを異なるケーブルで転送することで、転送される信号の相互干渉を低減している。
しかしながら、ケーブルを介して信号を転送する場合、当該ケーブルのインピーダンス成分等に起因して、転送される信号に遅延が生じる。そのため、高電圧の駆動信号と低電圧の制御信号とを異なるケーブルで転送する場合であって、転送されるケーブル毎のインピーダンス成分にばらつきがある場合、異なるケーブルで転送される駆動信号の遅延時間と、制御信号との遅延時間とが異なる。そのため、異なるケーブルで転送される駆動信号と制御信号とが、吐出ヘッドに供給されるタイミングにばらつきが生じて、液体の吐出精度が悪化する恐れがある、といった新規な問題が生じた。
本発明のいくつかの態様によれば、複数のケーブルで転送される信号の遅延時間のばらつきを低減することが可能な液体吐出装置を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例を実現することが可能となる。
[適用例1]
本適用例に係る液体吐出装置は、第1コネクターと、第2コネクターと、が設けられた基板と、第1信号が転送される第3コネクターと、第1方向において前記第3コネクターと並んで設けられ第2信号が転送される第4コネクターと、液体が吐出される複数のノズルと、を含み、前記第1方向において前記基板と離間して設けられる吐出ヘッドと、前記第1コネクターと前記第3コネクターとを電気的に接続する第1ケーブルと、前記第2コネクターと前記第4コネクターとを電気的に接続し、前記第1ケーブルと同じ長さである第2ケーブルと、を有する。
「同じ長さ」とは、実質的に同一の長さとみなすことができる場合を含む概念である。
本適用例に係る液体吐出装置では、基板に設けられた第1コネクターと吐出ヘッドに設けられた第3コネクターとを電気的に接続する第1ケーブルと、基板に設けられた第2コネクターと吐出ヘッドに設けられた第4コネクターとを電気的に接続する第2ケーブルと、が同じ長さであるため、第1ケーブルと第2ケーブルとのインピーダンス成分のばらつきが低減される。したがって、第1ケーブルにより転送される第1信号の、当該第1ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、第2ケーブルにより転送される第2信号の、当該第2ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、のばらつきを低減することができる。
また、本適用例に係る液体吐出装置では、基板と第1方向に離間して設けられた吐出ヘッドには、第3コネクター及び第4コネクターが、第1方向に並んで設けられている。このため、第1方向と交差する方向に対して、吐出ヘッドを小型化することが可能となる。したがって、吐出ヘッドが大型になることを低減しつつ、長さが同じ第1ケーブルと第2ケーブルとにより基板と吐出ヘッドとが電気的に接続することが可能となる。
[適用例2]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1方向と交わる第2方向において、前記第1コネクターと前記第2コネクターとは並んで設けられ、前記第2方向における前記第1コネクターと前記第2コネクターとの距離は、前記第1方向における前記第3コネクターと前記第4コネクターとの距離と同じであってもよい。
「距離と同じ」とは、実質的に同一の距離とみなすことができる場合を含む概念である。
本適用例に係る液体吐出装置では、基板に設けられた第1コネクターと第2コネクターとの距離が、吐出ヘッドに設けられた第3コネクターと第4コネクターとの距離と同じであるため、第1ケーブルが接続される第1コネクターと第3コネクターとの距離と、第2ケーブルが接続される第2コネクターと第4コネクターとの距離との差を小さくすることが可能となる。このため、第1ケーブル及び第2ケーブルの長さが同じであって、且つ第1ケーブル及び第2ケーブルの長さを短くすることが可能となる。よって、第1ケーブルと第2ケーブルとのそれぞれに生じるインピーダンス成分を低減することが可能となる。したがって、第1ケーブルにより転送される第1信号の、当該第1ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、第2ケーブルにより転送される第2信号の、当該第2ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、のばらつきをさらに低減することができる。
[適用例3]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第2方向における、前記第1コネクターと前記吐出ヘッドとの距離は、前記第2コネクターと前記吐出ヘッドとの距離よりも大きく、前記第1方向における、前記第3コネクターと前記基板との距離は、前記第4コネクターと前記基板との距離より小さくてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、基板に設けられた第2コネクターは、第1コネクターよりも吐出ヘッド側に設けられ、吐出ヘッドに設けられた第3コネクターは、第4コネクターよりも基板側に設けられる。このため、第1ケーブルが接続される第1コネクターと第3コネクターとの距離と、第2ケーブルが接続される第2コネクターと第4コネクターとの距離との差を、さらに小さくすることが可能となる。よって、第1ケーブルと第2ケーブルとのそれぞれに生じるインピーダンス成分をさらに低減することが可能となる。したがって、第1ケーブルにより転送される第1信号の、当該第1ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、第2ケーブルにより転送される第2信号の、当該第2ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、のばらつきをさらに低減することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1方向及び前記第2方向と交わる第3方向において、前記基板、前記吐出ヘッド、前記第1ケーブル、及び前記第2ケーブルが複数設けられていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、基板と第1方向に離間して設けられた吐出ヘッドには、第3コネクター及び第4コネクターが第1方向に並んで設けられている。このため、第1方向と交差する方向に対して、吐出ヘッドの小型化が可能となる。そのため、複数の基板、吐出ヘッド、第1ケーブル、及び第2ケーブルが設けられる液体吐出装置であっても、当該構成の実装面積が大きくなることを低減できる。よって、複数の基板、吐出ヘッド、第1ケーブル、及び第2ケーブルが設けられる液体吐出装置であって第1ケーブルと第2ケーブルとを、同じ長さで構成したとしても、液体吐出装置が大型化することを低減することが可能となる。
また、本適用例に係る液体吐出装置では、複数の基板、吐出ヘッド、第1ケーブル、及び第2ケーブルが設けられる場合であっても、第1方向と交差する方向に対して、吐出ヘッドの小型化が可能であるため、液体吐出装置において当該吐出ヘッドの実装可能面積が同じ場合であっても、多くの吐出ヘッドを備えることが可能となる。よって、高精細な液体の吐出が可能となる。
[適用例5]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記吐出ヘッドは、前記ノズルが1インチあたり300個以上、且つ600個以上設けられた吐出モジュールが複数設けられていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、吐出ヘッドが1インチあたり300個以上、且つ600個以上のノズルが設けられた吐出モジュールを複数備える場合であっても、第1ケーブルと第2ケーブルとの長さが同じであり、第1ケーブルと第2ケーブルとのインピーダンス成分のばらつきを低減できるため、第1ケーブルにより転送される第1信号の、当該第1ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、第2ケーブルにより転送される第2信号の、当該第2ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、のばらつきを低減することができる。
[適用例6]
本適用例に係る液体吐出装置は、第1コネクターと、第2コネクターと、が設けられた基板と、第1信号が転送される第3コネクターと、第1方向において前記第3コネクターと並んで設けられ第2信号が転送される第4コネクターと、液体が吐出される複数のノズルと、を含み、前記第1方向において前記基板と離間して設けられる吐出ヘッドと、前記第1コネクターと前記第3コネクターとを電気的に接続する第1ケーブルと、前記第2コネクターと前記第4コネクターとを電気的に接続する第2ケーブルと、を有し、前記ノズルから前記液体が吐出される第2方向において、前記第1コネクターと前記第2コネクターは並んで設けられ、前記第1コネクターは、前記第2方向において前記第2コネクターよりも前記吐出ヘッドと離れて設けられ、前記第4コネクターは、前記第1方向において前記第3コネクターよりも前記基板と離れて設けられ、前記第2方向における前記第1コネクターと前記第2コネクターとの距離は、前記第1方向における前記第3コネクターと前記第4コネクターとの距離と同じである。
「距離と同じ」とは、実質的に同一の距離とみなすことができる場合を含む概念である。
本適用例に係る液体吐出装置では、基板に設けられる第1コネクターと第2コネクターとは、第2方向に並設され、吐出ヘッドに設けられる第3コネクターと第4コネクターとは、第1方向に並設される。このとき、第1コネクターと第2コネクターとの距離は、第3コネクターと第4コネクターとの距離と同じであり、さらに、第2コネクターは、第1コネクターよりも吐出ヘッド側に設けられ、第3コネクターは、第4コネクターよりも基板側に設けられる。これより、第1ケーブルが接続される第1コネクターと第3コネクターとの距離と、第2ケーブルが接続される第2コネクターと第4コネクターとの距離との差を小さくすることができる。よって、第1ケーブルと第2ケーブルとの長さが長くなることを低減し、且つ、第1ケーブルと第2ケーブルとの長さを同じにすることが可能となり、第1ケーブル及び第2ケーブルのインピーダンス成分が低減され、且つ、第1ケーブル及び第2ケーブルのインピーダンス成分のばらつきを低減することができる。
したがって、第1ケーブルにより転送される第1信号の、当該第1ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、第2ケーブルにより転送される第2信号の、当該第2ケーブルのインピーダンス成分に起因する遅延時間と、のばらつきを低減することができる。
液体吐出装置の構成を示す側面図である。 液体吐出装置の印刷部の周辺構成を示す側面図である。 液体吐出装置の印刷部の周辺構成を示す正面図である。 液体吐出装置の印刷部の周辺構成を示す斜視図である。 液体吐出装置の電気的構成を示すブロック図である。 吐出部の概略構成を示す図である。 駆動電圧COM−A,COM−Bの波形の一例を示す図である。 駆動電圧Voutの波形の一例を示す図である。 駆動信号選択回路の構成を示す図である。 デコーダーにおけるデコード内容を示す図である。 選択回路の構成を示す図である。 駆動信号選択回路の動作を説明するための図である。 吐出ヘッドの分解斜視図である。 吐出ヘッドをノズル形成面から見た分解斜視図である。 吐出ヘッドのノズル形成面を示す平面図である。 駆動回路基板における駆動電圧Vout、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHの一例を示す図である。 吐出ヘッドに供給される駆動電圧Vout、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHの一例を示す図である。 駆動回路基板と吐出ヘッドとの接続を示す側面図である。 駆動回路基板と吐出ヘッドとの接続を示す上面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、本発明に係る液体吐出装置について、印刷装置であるインクジェットプリンターを例に挙げて説明する。
1.液体吐出装置の概要
図1から図4を用いて本実施形態における液体吐出装置1の構成について説明する。
図1は、液体吐出装置1の構成を示す側面図である。図2は、液体吐出装置1の印刷部6の周辺構成を示す側面図である。図3は、液体吐出装置1の印刷部6の周辺構成を示す正面図である。図4は、液体吐出装置1の印刷部6の周辺構成を示す斜視図である。
図1に示すように、液体吐出装置1は、媒体Mを繰り出す繰出部3と、媒体Mを支持する支持部4と、媒体Mを搬送する搬送部5と、媒体Mに印刷を行う印刷部6と、これらの構成を制御する制御部2とを備えている。
なお、以下の説明では、液体吐出装置1の幅方向を「走査方向X」(「第3方向」の一例)とし、液体吐出装置1の奥行方向を「前後方向Y」(「第1方向」の一例)とし、液体吐出装置1の高さ方向を「鉛直方向Z」(「第2方向」の一例)とし、媒体Mが搬送される方向を「搬送方向F」とする。走査方向X、前後方向Y及び鉛直方向Zは互いに交差(直交)する方向であり、搬送方向Fは走査方向Xと交差(直交)する方向である。
繰出部3は、媒体Mを巻き重ねたロール体Rを回転可能に保持する保持部材31を有している。保持部材31には、種類の異なる媒体Mや走査方向Xにおける寸法の異なるロール体Rが保持される。そして、繰出部3では、ロール体Rを一方向(図1では時計まわり方向)に回転させることで、ロール体Rから巻き解かれた媒体Mが支持部4に向かって繰り出される。
支持部4は、搬送方向Fの上流から下流に向かって、媒体Mの搬送経路を構成する第1支持部41、第2支持部42、及び第3支持部43を備えている。第1支持部41は、繰出部3から繰り出された媒体Mを第2支持部42に向けて案内し、第2支持部42は、印刷が行われる媒体Mを支持し、第3支持部43は、印刷済みの媒体Mを搬送方向Fの下流に向けて案内する。
搬送部5は、媒体Mに搬送力を付与する搬送ローラー52と、媒体Mを搬送ローラー52に押さえ付ける従動ローラー53と、搬送ローラー52を駆動する回転機構51とを備えている。搬送ローラー52及び従動ローラー53は、走査方向Xを軸方向とするローラーである。
搬送ローラー52は媒体Mの搬送経路の鉛直方向Zの下方に配置され、従動ローラー53は媒体Mの搬送経路の鉛直方向Zの上方に配置されている。回転機構51は、例えばモーター及び減速機などによって構成される。そして、搬送部5では、搬送ローラー52及び従動ローラー53で媒体Mを挟持した状態で搬送ローラー52を回転させることで、媒体Mが搬送方向Fに搬送される。
図2及び図3に示すように、印刷部6は、走査方向Xに沿って延びるガイド部材62と、走査方向Xに沿って移動可能にガイド部材62に支持されるキャリッジ71と、キャリッジ71に支持されるとともに媒体Mにインク(液体)を吐出する複数(本実施形態では5つ)の吐出ヘッド40と、キャリッジ71を走査方向Xに移動させる移動機構61とを備えている。
さらに、印刷部6は、キャリッジ71に支持される、駆動回路基板30と、制御回路基板20と、各駆動回路基板30及び制御回路基板20を収容する放熱ケース81と、各吐出ヘッド40のメンテナンスを行うメンテナンス部91とを備える。
キャリッジ71は、走査方向Xから見たときの断面がL字状をなすキャリッジ本体72と、キャリッジ本体72に対して着脱自在に取着されてキャリッジ本体72とで閉空間を形成するキャリッジカバー73とを備える。キャリッジ71の下部には複数の吐出ヘッド40が走査方向Xに等間隔で配列された状態で支持されており、各吐出ヘッド40の下端部がキャリッジ71の下面から外部へ突出している。各吐出ヘッド40の下面には、インクが吐出される複数のノズル651(「ノズル」の一例)が配列された状態で開口している。
各吐出ヘッド40(「吐出ヘッド」の一例)は、インクを吐出するための圧力発生手段(圧電素子)をノズル651毎に有するいわゆるインクジェットヘッドであり、キャリッジ71に支持された状態において各ノズル651の開口を第2支持部42に向けている。移動機構61は、モーター及び減速機を備え、当該モーターの回転力をキャリッジ71の走査方向Xにおける移動力に変換する機構である。このため、キャリッジ71は、移動機構61が駆動されることで、複数の吐出ヘッド40、複数の駆動回路基板30及び制御回路基板20を支持した状態で走査方向Xに往復移動する。
図2及び図4に示すように、キャリッジ71の後部の上端部には、各駆動回路基板30及び制御回路基板20を収容した直方体状の放熱ケース81の前端部が固定されている。
制御回路基板20は、放熱ケース81を介してキャリッジ71に支持されている。制御回路基板20には、コネクター29が設けられている。
制御部2とコネクター29は、ケーブル65を介して接続されている。すなわち、ケーブル65は、走査方向Xに往復移動するキャリッジ71に支持された制御回路基板20と、液体吐出装置1に固定された制御部2と、を電気的に接続する。そのため、ケーブル65は、キャリッジ71の往復移動に追従して変形するFFC(Flexible Flat Cable)で構成されることが好ましい。
また、制御回路基板20の鉛直方向Zの上方には、複数の駆動回路基板30が立設し並設されている。制御回路基板20と各駆動回路基板30とは、BtoB(Board to Board)コネクター83で接続される。
複数の駆動回路基板30(「基板」の一例)は、放熱ケース81を介してキャリッジ71に支持されている。詳細には、複数の駆動回路基板30は、走査方向Xに等間隔で配列
された状態で放熱ケース81に支持される。このとき、複数の駆動回路基板30の配列方向と複数の吐出ヘッド40の配列方向とは同じになっている。すなわち、駆動回路基板30と吐出ヘッド40とがそれぞれ対応し、キャリッジ71に支持された状態で並設している。
各駆動回路基板30には、前端部にFFCコネクター84,85が設けられる。FFCコネクター84,85は、それぞれが放熱ケース81の前面からキャリッジ71に露出している。
FFCコネクター84(「第1コネクター」の一例)には、FFCなどで構成されるケーブル86(「第1ケーブル」の一例)の一端部が抜き差し自在に接続され、FFCコネクター85(「第2コネクター」の一例)には、FFCなどによって構成されるケーブル87(「第2ケーブル」の一例)の一端部が着脱自在に接続される。
吐出ヘッド40はノズル651を含む吐出ヘッド本体45と、吐出ヘッド本体45の上面に設けられる接続基板74とを含む。吐出ヘッド本体45と接続基板74とは、BtoBコネクター75を介し接続される。さらに、接続基板74には、FFCコネクター76,77が設けられる。FFCコネクター76(「第3コネクター」の一例)にはケーブル86の他端部が着脱自在に接続され、FFCコネクター77(「第4コネクター」の一例)にはケーブル87の他端部が着脱自在に接続される。これにより、各駆動回路基板30と各吐出ヘッド40とは、ケーブル86,87介して電気的に接続される。
ガイド部材62は、その前面下部に走査方向Xに延びるガイドレール部63を有している。キャリッジ71は、その後面下部に設けられたキャリッジ支持部64においてガイドレール部63により走査方向Xに移動可能に支持されている。すなわち、キャリッジ支持部64は、ガイドレール部63に対して走査方向Xに摺動可能に連結されている。つまり、キャリッジ71は、移動機構61の駆動により、キャリッジ支持部64においてガイド部材62のガイドレール部63にガイドされながら走査方向Xに沿って往復移動する。
図3に示すように、メンテナンス部91は、走査方向Xにおいて、第2支持部42と隣り合うように設けられている。メンテナンス部91は、吐出ヘッド40に接触することで、各ノズル651が開口する空間を閉空間とするキャッピングを行うためのキャップ92を有している。キャッピングは、吐出ヘッド40の各ノズル651内のインクの乾燥を抑制するために行われる。なお、キャッピングはメンテナンスの一例であり、これに限られるものではない。
2.液体吐出装置の電気的構成
ここで、図5を用いて、液体吐出装置1の電気的構成について説明する。図5は、液体吐出装置1の電気的構成を示すブロック図である。図5に示されるように、液体吐出装置1は、電源回路基板10、制御回路基板20、複数の駆動回路基板30−1〜30−n及び複数の吐出ヘッド40−1〜40−nを備える。
なお、複数の駆動回路基板30−1〜30−nには、全て同じ構成が設けられており区別する必要がない場合は、駆動回路基板30と称する。また、複数の吐出ヘッド40−1〜40−nは、全て同じ構成であり区別する必要がない場合は、吐出ヘッド40と称する。また、本実施形態では、駆動回路基板30−i(i=1〜n)と吐出ヘッド40−iとが、対応して設けられる。
電源回路基板10には、高電圧生成回路110が設けられている。また、電源回路基板10は、ケーブル65を介して、制御回路基板20と電気的に接続される。
高電圧生成回路110は、液体吐出装置1の外部から入力される電源電圧(例えば商用電源であるAC100V)に基づいて、液体吐出装置1で使用される例えばDC42Vの電圧信号である電圧HVHを生成し、制御回路基板20に出力する。
また、電源回路基板10は、液体吐出装置1の外部のホストコンピューターから入力される信号を制御回路基板20に伝送する。なお、電源回路基板10は、制御部2(図1参照)とともに、液体吐出装置1に固定される。
制御回路基板20には、制御回路210が設けられ、BtoBコネクター83を介して、駆動回路基板30と電気的に接続される。
制御回路210は、吐出データ生成回路211及び駆動データ生成回路212を含み、ホストコンピューターから電源回路基板10を介して画像データ等の各種の信号が供給されたときに、駆動回路基板30及び吐出ヘッド40を制御するための各種制御信号等を生成し出力する。
具体的には、制御回路210に入力された信号の一部は、吐出データ生成回路211に入力される。そして、吐出データ生成回路211は、入力された信号に基づいて、吐出部600からのインクの吐出を制御する複数種類の制御信号を生成する。
詳細には、吐出データ生成回路211は、後述する駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれを選択するかの制御を行うための複数(n個)の印刷データ信号SI1〜SInと、吐出部600からインクが吐出されるタイミングを制御するための複数(n個)のラッチ信号LAT1〜LATn、及び複数(n個)のチェンジ信号CHを生成し、複数(n個)の駆動回路基板30−1〜30−nのそれぞれに出力する。このとき、駆動回路基板30−iには、印刷データ信号SIi、ラッチ信号LATi及びチェンジ信号CHiが入力される。なお、駆動回路基板30に入力される吐出を制御するための信号を、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT(「第2信号」の一例)及びチェンジ信号CHと称する。
さらに、吐出データ生成回路211は、クロック信号Sckを複数の駆動回路基板30−1〜30−nに共通に出力する。
また、制御回路210に入力された信号の一部は、駆動データ生成回路212に入力される。駆動データ生成回路212は、入力された信号に基づいて、吐出部600を駆動する駆動電圧の元となるデジタルデータである2n個の駆動データdA1〜dAn,dB1〜dBnを生成し、n個の駆動回路基板30−1〜30−nのそれぞれに出力する。このとき、駆動回路基板30−iには、駆動データdAi,dBiが入力される。なお、駆動回路基板30に入力される駆動電圧の元となるデジタルデータを、駆動データdA,dBと称する。
ここで、駆動データdA1〜dAn,dB1〜dBnは、駆動電圧の波形(駆動波形)をアナログ/デジタル変換したデジタルデータ、又は、直近の駆動データに対する差分を示すデジタルデータであってもよい。また、駆動データdA1〜dAn,dB1〜dBnは、駆動波形において傾きが一定の各区間の長さとそれぞれの傾きとの対応関係を規定するデジタルデータであってもよい。
また、制御回路基板20には、高電圧生成回路110で生成された電圧HVHを分岐する配線パターンが設けられ、電圧HVHを複数の駆動回路基板30−1〜30−nのそれぞれに出力する。すなわち、制御回路基板20は、電圧HVHを分岐し、転送するための
中継基板としても機能する。
制御回路基板20に設けられている制御回路210は、電源回路基板10に設けられてもよい。具体的には、制御回路210で生成された印刷データ信号SI1〜SIn、ラッチ信号LAT1〜LATn、チェンジ信号CH1〜CHn、駆動データdA1〜dAn,dB1〜dBnは、電源回路基板10で生成されケーブル65を介して制御回路基板20に入力される構成であってもよい。
さらに、電源回路基板10から制御回路基板20にケーブル65を介して転送される各種信号は、シリアル制御信号をLVDS(Low Voltage Differential Signaling)転送方式、LVPECL(Low Voltage Positive Emitter Coupled Logic)転送方式、CML(Current Mode Logic)転送方式等に用いられる差動信号であってもよい。このとき、電源回路基板10には、制御回路基板20に転送する各種信号と当該差動信号に変換するための変換回路が設けられ、また、制御回路基板20には、入力される当該差動信号を復元するための復元回路が設けられる。
駆動回路基板30には、駆動回路311,312、電圧生成回路320が設けられ、ケーブル86,87を介して吐出ヘッド40と電気的に接続される。
駆動回路311には、駆動データdA及び電圧HVHが入力される。駆動回路311は、入力される駆動データdA及び電圧HVHに基づいて電圧信号である駆動電圧COM−A(「第1信号」の一例)を生成し、吐出ヘッド40に出力する。
駆動回路312には、駆動データdB及び電圧HVHが入力される。駆動回路312は、入力される駆動データdB及び電圧HVHに基づいて電圧信号である駆動電圧COM−Bを生成し、吐出ヘッド40に出力する。
ここで、駆動回路311,312は、入力されるデータ及び出力する電圧信号が異なるのみであり、回路的な構成は同一であってもよい。
例えば、駆動データdA,dBがそれぞれ駆動電圧COM−A,COM−Bの波形をアナログ/デジタル変換したデジタルデータであれば、駆動回路311,312は、駆動データdA,dBをそれぞれデジタル/アナログ変換した後、電圧HVHに基づきD級増幅して駆動電圧COM−A,COM−Bを生成する。
また、例えば、駆動データdA,dBがそれぞれ駆動電圧COM−A,COM−Bの波形において傾きが一定の各区間の長さとそれぞれの傾きとの対応関係を規定するデジタルデータであれば、駆動回路311,312は、それぞれ駆動データdA,dBで規定される各区間の長さと傾きとの対応関係を満たすアナログ信号を生成した後、電圧HVHに基づきD級増幅して駆動電圧COM−A,COM−Bを生成する。
電圧生成回路320は、電圧HVHに基づき複数の電圧値の複数の電圧信号を生成する。
具体的には、電圧生成回路320は、電圧信号として、吐出ヘッド40に設けられる圧電素子60に供給される電圧VBS(例えばDC6V)を生成し、吐出ヘッド40に出力する。また、複数の電圧生成回路320は、電圧信号として、吐出ヘッド40に設けられる各種構成の電源電圧を供給する電圧VDD(例えばDC3.3V)を生成し、吐出ヘッド40に出力する。また、複数の電圧生成回路320は、電圧信号として、駆動回路311,312が備えるD級増幅回路に含まれる増幅器を駆動させるための電圧GVDD(例
えばDC7.5V)を生成し、駆動回路311,312に出力する。なお、複数の電圧生成回路320は上述以外の複数の電圧信号を生成してもよい。
また、駆動回路基板30は、吐出データ生成回路211から入力された印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH及びクロック信号Sckを、吐出ヘッド40に転送する。
駆動回路基板30と吐出ヘッド40とは、ケーブル86及びケーブル87で電気的に接続される。このうち、ケーブル86は、駆動電圧COM−A,COM−B、電圧VDD,VBSを駆動回路基板30から吐出ヘッド40に転送し、ケーブル86は、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH及びクロック信号Sckを転送する。
吐出ヘッド40は、複数の吐出モジュール500を備える。
複数の吐出モジュール500のそれぞれは、駆動信号選択回路510と、複数の吐出部600を備える。
駆動信号選択回路510は、選択制御回路520と、複数の選択回路530とを備える。駆動信号選択回路510は、例えばIC(Integrated Circuit)で構成され、電圧VDDにより動作する。
選択制御回路520には、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH及びクロック信号Sckが入力される。
選択制御回路520は、複数の選択回路530のそれぞれに対して、駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれを選択すべきか(又は、いずれも非選択とすべきか)を制御するための選択信号を、印刷データ信号SIに基づき生成し、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHで定められたタイミングに基づいて出力する。
選択回路530のそれぞれは、駆動回路311,312で生成された駆動電圧COM−A,COM−Bが入力される。そして、選択制御回路520から出力された選択信号に従い、入力される駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれかを選択し、駆動電圧Voutとして対応する吐出部600に出力する。そして、駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に印加される。
このとき、選択回路530には、電圧HVHも入力されている。選択回路530は、駆動回路311,312において、電圧HVHに基づき増幅された高電圧の駆動電圧COM−A,COM−Bを選択し、駆動電圧Voutとして出力する。このため、選択回路530が、電圧HVHを用いて駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれを選択するかを制御することで、駆動電圧COM−A,COM−Bの選択をより確実に行うことができる。
以上のように、駆動信号選択回路510は、入力される駆動電圧COM−A,COM−Bを選択し、駆動電圧Voutとして圧電素子60に供給する。換言すれば、駆動信号選択回路510が、圧電素子60への駆動電圧COM−A,COM−Bの供給を制御する。
複数の吐出部600のそれぞれは、圧電素子60を含み、選択回路530のそれぞれに対応して設けられている。圧電素子60の一端には、選択回路530から出力された駆動電圧Voutが印加され、他端には、電圧VBSが印加される。そして、圧電素子60は、駆動電圧Voutと電圧VBSとの電位差により変位し、当該変位に基づき吐出部600(ノズル651)からインクを吐出させる。
3.吐出部の構成
図6は、吐出モジュール500が有する1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図6に示されるように、吐出モジュール500は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
リザーバー641は、インクの色毎に設けられており、インクが供給口661からリザーバー641に導入される。
吐出部600は、圧電素子60と振動板621と圧力室として機能するキャビティー631とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図6において上面に設けられた圧電素子60によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部にインクが充填され、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631内のインクをインク滴として吐出する。
図6で示される圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611,612により印加された電圧に応じて、電極611,612、振動板621とともに図6において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子60は、駆動電圧Voutの電圧が高くなると、上方向に撓む一方、駆動電圧Voutの電圧が低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、圧電素子60が上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる。一方、圧電素子60が下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
なお、圧電素子60は、図6に示した構造に限られず、圧電素子60を変形させてインクを吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子60は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子60は、吐出モジュール500においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、後述する選択回路530(図9参照)にも対応して設けられる。このため、吐出モジュール500には、圧電素子60、キャビティー631、ノズル651及び選択回路530のセットが、ノズル651毎に設けられる。
4.駆動信号(駆動電圧)の構成
媒体Mにドットを形成する方法としては、ノズル651からインク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法(第1方法)がある。また、単位期間にノズル651からインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)がある。さらにまた、2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。
本実施形態では、第2方法によって、1つのドットについては、インクを最多で2回吐出させることで、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」及び「非記録(ドットなし)」の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動電圧COM−A,COM−Bを用意して、それぞれにおいて、1周期に前半パターンと後半パターンとを持たせている。1周期のうち、前半・後半において駆動電圧COM−A
,COM−Bを、表現すべき階調に応じて選択して(又は選択しないで)、圧電素子60に供給する構成となっている。
図7は、駆動電圧COM−A,COM−Bの波形を示す図である。図7に示されるように、駆動電圧COM−Aは、ラッチ信号LATが立ち上がってからチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、チェンジ信号CHが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。期間T1と期間T2からなる期間を周期Taとして、周期Ta毎に、媒体Mに新たなドットが形成される。
本実施形態において、台形波形Adp1,Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動電圧COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。本実施形態において、台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波形である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子60の一端に供給されたとしても、当該圧電素子60に対応するノズル651からインク滴は吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
なお、台形波形Adp1,Adp2,Bdp1,Bdp2の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcで共通である。
図8は、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」及び「非記録」のそれぞれに対応する駆動電圧Voutの波形を示す図である。
図8に示されるように、「大ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1における駆動電圧COM−Aの台形波形Adp1と期間T2における駆動電圧COM−Aの台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Mにはそれぞれのインクが着弾し合体して大ドットが形成されることになる。
「中ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1における駆動電圧COM−Aの台形波形Adp1と期間T2における駆動電圧COM−Bの台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度及び小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、媒体Mにはそれぞれのインクが着弾し合体して中ドットが形成されることになる。
「小ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcとなり、期間T2では駆動電圧COM−Bの台形波形Bdp2となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出される。このため、媒体Mにはこのインクが着弾して小ドッ
トが形成されることになる。
「非記録」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1では駆動電圧COM−Bの台形波形Bdp1となり、期間T2では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcとなっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651が、期間T2において微振動するのみで、インクは吐出されない。このため、媒体Mにはインクが着弾せず、ドットが形成されない。
5.駆動信号選択回路の構成
図9は、駆動信号選択回路510の構成を示す図である。図9に示されるように、駆動信号選択回路510は、選択制御回路520と、複数の選択回路530とを含む。
選択制御回路520には、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHが供給される。選択制御回路520では、シフトレジスター(S/R)222とラッチ回路224とデコーダー226との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。すなわち、1つの駆動信号選択回路510が有するシフトレジスター222とラッチ回路224とデコーダー226との組の数は、ノズル651の総数mと同じである。
印刷データ信号SIは、m個の吐出部600(圧電素子60)のそれぞれに対して、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」及び「非記録」のいずれかを選択するための2ビットの印刷データ(SIH,SIL)を含む、合計2mビットの信号である。
印刷データ信号SIは、クロック信号Sckに同期した信号であり、ノズル651に対応して、印刷データ信号SIに含まれる2ビット分の印刷データ(SIH,SIL)毎に、一旦保持するための構成がシフトレジスター222である。
詳細には、圧電素子60(ノズル651)に対応した段数のシフトレジスター222が互いに縦続接続されるとともに、シリアルで供給された印刷データ信号SIが、クロック信号Sckにしたがって順次後段に転送される構成となっている。
なお、シフトレジスター222を区別するために、印刷データ信号SIが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
m個のラッチ回路224の各々は、m個のシフトレジスター222の各々で保持された2ビットの印刷データ(SIH,SIL)をラッチ信号LATの立ち上がりでラッチする。
m個のデコーダー226の各々は、m個のラッチ回路224の各々によってラッチされた2ビットの印刷データ(SIH,SIL)をデコードして、ラッチ信号LATとチェンジ信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa,Sbを出力して、選択回路530での選択を規定する。
図10は、デコーダー226におけるデコード内容を示す図である。デコーダー226は、例えばラッチされた2ビットの印刷データ(SIH,SIL)が(1,0)であれば、選択信号Sa,Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH,Lレベルとし、期間T2ではそれぞれL,Hレベルとして、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa,Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データ
信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
選択回路530は、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。すなわち、1つの駆動信号選択回路510が有する選択回路530の数は、ノズル651の総数mと同じである。
図11は、圧電素子60(ノズル651)の1個分に対応する選択回路530の構成を示す図である。
図11に示されるように、選択回路530は、インバーター(NOT回路)232a,232bと、トランスファーゲート234a,234bとを有する。
デコーダー226からの選択信号Saは、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター232aによって論理反転されて、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート234bの正制御端に供給される一方で、インバーター232bによって論理反転されて、トランスファーゲート234bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート234aの入力端には、駆動電圧COM−Aが供給され、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動電圧COM−Bが供給される。トランスファーゲート234a,234bの出力端同士は共通接続され、当該共通接続端子を介して駆動電圧Voutが吐出部600に出力される。
トランスファーゲート234aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端及び出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート234bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端及び出力端の間をオンオフさせる。
次に、駆動信号選択回路510の動作について図12を参照して説明する。
印刷データ信号SIが、クロック信号Sckに同期してシリアルで供給されて、ノズル651に対応するシフトレジスター222において順次転送される。そして、クロック信号Sckの供給が停止すると、シフトレジスター222のそれぞれには、ノズル651に対応した2ビットの印刷データ(SIH,SIL)が保持された状態になる。なお、印刷データ信号SIは、シフトレジスター222における最終m段、…、2段、1段のノズルに対応した順番で供給される。
ここで、ラッチ信号LATが立ち上がると、ラッチ回路224のそれぞれは、シフトレジスター222に保持された2ビットの印刷データ(SIH,SIL)を一斉にラッチする。図12において、LT1、LT2、…、LTmは、1段、2段、…、m段のシフトレジスター222に対応するラッチ回路224によってラッチされた2ビットの印刷データ(SIH,SIL)を示している。
デコーダー226は、ラッチされた2ビットの印刷データ(SIH,SIL)で規定されるドットのサイズに応じて、期間T1,T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa,Sbの論理レベルを図10に示されるような内容で出力する。
すなわち、デコーダー226は、当該印刷データ(SIH,SIL)が(1,1)であ
って、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてもH,Lレベルとする。また、デコーダー226は、当該印刷データ(SIH,SIL)が(1,0)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてL,Hレベルとする。また、デコーダー226は、当該印刷データ(SIH,SIL)が(0,1)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてL,Hレベルとする。また、デコーダー226は、当該印刷データ(SIH,SIL)が(0,0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Hレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。
選択回路530は、印刷データ(SIH,SIL)が(1,1)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがH,Lレベルであるので駆動電圧COM−A(台形波形Adp1)を選択し、期間T2でもSa,SbがH,Lレベルであるので駆動電圧COM−A(台形波形Adp2)を選択する。その結果、図8に示した「大ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される。
また、選択回路530は、印刷データ(SIH,SIL)が(1,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがH,Lレベルであるので駆動電圧COM−A(台形波形Adp1)を選択し、期間T2ではSa,SbがL,Hレベルであるので駆動電圧COM−B(台形波形Bdp2)を選択する。その結果、図8に示した「中ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される。
また、選択回路530は、印刷データ(SIH,SIL)が(0,1)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれも選択せず、期間T2ではSa,SbがL,Hレベルであるので駆動電圧COM−B(台形波形Bdp2)を選択する。その結果、図8に示した「小ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される。このとき、期間T1において、駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれも選択されないため、圧電素子60の一端がオープンとなるが、圧電素子60が有する容量性によって、駆動電圧Voutは直前の電圧Vcに保持される。
また、選択回路530は、印刷データ(SIH,SIL)が(0,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Hレベルであるので駆動電圧COM−B(台形波形Bdp1)を選択し、期間T2では選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれも選択しない。その結果、図8に示した「非記録」に対応する駆動電圧Voutが生成される。なお、期間T2において、駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれも選択されないため、圧電素子60の一端がオープンとなるが、圧電素子60が有する容量性によって、駆動電圧Voutは直前の電圧Vcに保持される。
なお、図7及び図12に示した電圧信号である駆動電圧COM−A,COM−Bはあくまでも一例であり、実際には、キャリッジ71の移動速度や媒体Mの性質などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
6.吐出ヘッドの構成
ここで、本実施形態における吐出ヘッド40の構成について、図13から図15を用いて説明する。
図13は吐出ヘッド40の分解斜視図である。図13に示すように吐出ヘッド40は、吐出ヘッド本体45と、吐出ヘッド本体45の鉛直方向Zの上方(図13における上方)に設けられた接続基板74とを備える。
接続基板74には、前述のとおり、FFCコネクター76,77とBtoBコネクター75とが設けられる。
BtoBコネクター75は、接続基板74の鉛直方向Zの下方(図13における下方)の面に設けられ、吐出ヘッド本体45と接続される。
FFCコネクター76,77は、接続基板74のBtoBコネクター75が設けられた面とは異なる面であって、鉛直方向Zの上方の面に前後方向Yに沿って並んで設けられる。そして、FFCコネクター76にはケーブル86の他端部が着脱自在に接続され、FFCコネクター77にはケーブル87の他端部が着脱自在に接続されることで、駆動回路基板30と吐出ヘッド40とが電気的に接続される。
吐出ヘッド本体45は、ホルダー21と、カバー部材27とを備える。
ホルダー21の前後方向Yの両側には、当該ホルダー21と一体的にフランジ部22が設けられている。このフランジ部22が、キャリッジ本体72(図2参照)とネジ等により固定される。
カバー部材27は、ホルダー21の鉛直方向Zの上方に設けられる。カバー部材27は吐出ヘッド40の内部に設けられた、ノズル651にインクを導入するためのインク流路(図示省略)を保護する。また、カバー部材27の鉛直方向Zの上方には、接続基板74と接続されるBtoBコネクター75が挿通される開口28が設けられている。
図14は、吐出ヘッド40を鉛直方向Zの下方(ノズル651の形成面)から見た分解斜視図である。
図14に示すように、吐出ヘッド40のホルダー21には、固定板23と、補強板24と、複数(本実施形態では4つ)の吐出モジュール500が設けられる。
ホルダー21は、固定板23よりも大きい強度を有する例えば金属等の導電性材料からなる。ホルダー21の鉛直方向Zの下方の面には、複数の吐出モジュール500を収容する収容部25が設けられている。
収容部25は、鉛直方向Zの下方に開口する凹形状を有し、固定板23によって固定された複数の吐出モジュール500(「吐出モジュール」の一例)を収容する。このとき、収容部25の開口は固定板23によって封止される。すなわち、収容部25と固定板23とによって形成された空間の内部に吐出モジュール500が収容される。なお、収容部25は、吐出モジュール500毎に設けられていてもよく、複数の吐出モジュール500に亘って連続して設けられていてもよい。
ホルダー21の収容部25が設けられた面には、補強板24及び固定板23が固定される凹形状を有する凹部26が設けられている。この凹部26の底面に補強板24と固定板23とが順次積層されている。
固定板23は、金属等の導電性材料で形成された板状部材からなる。また、固定板23には、各吐出モジュール500のノズル651が設けられたノズル面651aを露出する開口23aが鉛直方向Zに貫通して設けられている。開口23aは、吐出モジュール500毎に独立して設けられている。なお、固定板23は、開口23aの周縁部において、吐出モジュール500のノズル面651a側と固定される。
補強板24は、固定板23よりも強度が大きい材料が用いるのが好ましい。補強板24には、固定板23と接合された吐出モジュール500に対応し、吐出モジュール500の外周よりも大きな内径を有する開口24aが鉛直方向Zに貫通して設けられている。この補強板24の開口24a内に挿通された吐出モジュール500が固定板23と接合される。
固定板23とホルダー21とは、図示しない支持具によって支持した状態で所定の圧力で互いに押圧されて接合される。
図15は、吐出ヘッド40のノズル651が形成されるノズル形成面を示す図である。
図15に示すように、吐出モジュール500は、ホルダー21の鉛直方向Zの下方の面において千鳥状に配置されている。吐出モジュール500には、インクを吐出するノズル651が前後方向Yに沿って並設されている。また、吐出モジュール500には、ノズル651が前後方向Yに並設されたノズル列が走査方向Xに2列設けられている。なお、吐出モジュール500には、走査方向Xに沿って1インチあたり300個以上のノズル651が並設され、さらに、1つの吐出モジュール500には、600個以上のノズル651が設けられている。すなわち、本実施形態における吐出ヘッド40には、2400個以上のノズル651(吐出部600)が設けられている。
7.FFC配線長による信号の転送時間のばらつきと吐出精度の関係
以上、説明したように、本実施形態の液体吐出装置1においては、吐出ヘッド40は、2400個以上の多くのノズル651を有する。そのため、吐出ヘッド40には、当該ノズル651の数に応じた多くの信号が供給される。
また、吐出ヘッド40に供給される信号には、ノズル651からインクを吐出させるために圧電素子60を駆動させる信号(駆動電圧COM−A,COM−B等)であって、電圧値が30V以上、且つ周波数が数十kHz(例えば50kHz)程度の信号と、圧電素子60への信号の印加を制御する複数種類の制御信号(印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH等)であって、電圧値が1V以下、且つ周波数が数MHz(例えば24MHz)程度の信号と、電圧値が数V程度の一定電圧の信号(電圧VBS、電圧VDD等)と、が含まれる。
すなわち、吐出ヘッド40には、電圧値、周波数が異なる多種多様な信号が供給される。
そこで、本実施形態における液体吐出装置1では、吐出ヘッド40に供給される電圧値、及び周波数が異なる多種多様な信号を、ケーブル86及びケーブル87の2つのケーブルを用いて、駆動回路基板30から吐出ヘッド40に転送することで、当該信号が互いに干渉することを低減する。
具体的には、ケーブル86が、高電圧の電圧信号である駆動電圧COM−A,COM−B、電圧VDD,VBSを、駆動回路基板30から吐出ヘッド40に転送し、ケーブル87が、低電圧の電圧信号である印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びクロック信号Sckを駆動回路基板30から吐出ヘッド40に転送する。
これにより、電圧値の小さな制御信号(印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH等)と、電圧値の大きな駆動電圧COM−A,COM−Bと、が干渉することが低減される。
しかしながら、圧電素子60に供給され当該圧電素子60を駆動させる電圧信号である駆動電圧COM−A,COM−Bと、圧電素子60への駆動電圧COM−A,COM−Bの印加を制御する印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHと、が異なるケーブル86,87で転送される。そのため、ケーブル86で転送される駆動電圧COM−A,COM−Bの遅延時間と、ケーブル87で転送される印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHの遅延時間とにばらつきが生じる可能性がある。
このため、駆動回路基板30において、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHに同期して生成された駆動電圧COM−A,COM−Bがケーブル86を介して吐出ヘッド40に供給されるタイミングと、駆動回路基板30において、駆動電圧COM−A,COM−Bの生成のタイミングを制御し、且つ吐出ヘッド40において、駆動電圧COM−A,COM−Bを選択するタイミングを制御する印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHが、吐出ヘッド40に供給されるタイミングと、にばらつきが生じる可能性がある。
ここで、以上のような、吐出ヘッド40に供給される信号にタイミングのばらつきが生じたときの吐出特性への影響について、図16及び図17を用いて説明する。なお、図16及び図17では、一例として前述の「中ドット」(図8参照)に対応する駆動電圧Voutを用いて説明を行う。
図16は、図8に示した「中ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される場合の駆動回路基板30における駆動電圧Vout、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHを示す図である。なお、図16では、「中ドット」に対応する駆動電圧Voutに相当する駆動電圧COM−A,COM−Bを太線で示す。
図16に示すように、駆動回路基板30に設けられた駆動回路311,312により生成される駆動電圧COM−A,COM−Bは、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHにより規定された期間T1及び期間T2に同期して生成される。このとき、「中ドット」に対応する駆動電圧Voutとしては、前述のとおり、期間T1において駆動電圧COM−Aが選択され、期間T2において駆動電圧COM−Bが選択される。
図17は、図8に示した「中ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される場合の吐出ヘッド40に供給される駆動電圧Vout、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHの一例を示す図である。なお、図17では、「中ドット」に対応する駆動電圧Voutに相当する駆動電圧COM−A,COM−Bを太線で示す。また、図17では、駆動回路基板30における「中ドット」に対応する駆動電圧Vout、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHを破線で示す。
図17に示すように、吐出ヘッド40に入力されたラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHは、ケーブル87のインピーダンス成分に起因して時間t1だけ遅延した信号となる。また、吐出ヘッド40に入力された駆動電圧COM−A,COM−Bは、ケーブル86のインピーダンス成分に起因して時間t2だけ遅延した信号となる。この時間t1と時間t2が異なる時間であるとき(図17に示す一例では、t1>t2とするがこれに限られるものではない。)に、駆動電圧COM−A,COM−Bと、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHとには、吐出ヘッド40に供給されるタイミングがばらつく。
前述のとおり(図12及び図16参照)、吐出ヘッド40に設けられた駆動信号選択回路510は、ラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHにより規定された期間T1及び期間T2のタイミングで駆動電圧COM−A,COM−Bのいずれを選択すべきか(又は、
いずれも非選択とすべきか)を制御することで駆動電圧Voutを生成する。
吐出ヘッド40に設けられた駆動信号選択回路510に供給されるラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHは、駆動回路基板30から出力された当該信号に対して転送時間がt1だけ遅延した信号である。そのため、駆動信号選択回路510は、駆動回路基板30において規定した期間T1及び期間T2に相当する期間として、時間t1だけ遅延したタイミングである期間T1’,T2’を規定する。
一方、吐出ヘッド40に供給される駆動電圧COM−A,COM−Bは、駆動回路基板30から出力された当該信号に対して転送時間がt2だけ遅延した信号である。このため、駆動信号選択回路510により規定される期間T1’,T2’に対して、「時間t1−時間t2」に相当するタイミングのずれが生じる。
その結果、図17に示すように期間T1’における駆動電圧COM−Aの一部が欠落する恐れがあり、また、期間T2’における駆動電圧COM−Bの一部が欠落する恐れがある。よって、圧電素子60に印加される「中ドット」に対応する駆動電圧Voutは、本来、圧電素子60に供給される電圧信号に対して、一部が欠落した電圧波形の信号となる。そのため、駆動電圧Voutに基づき変位する圧電素子60の変位にばらつきが生じ、吐出部600の吐出精度が低下する恐れがある。
なお、ケーブル86及びケーブル87のそれぞれで転送される信号のタイミングにずれが生じた場合、上述の駆動電圧COM−A及び駆動電圧COM−Bの双方の電圧波形の一部が欠落する場合の他に、例えば、駆動電圧COM−A又は駆動電圧COM−Bのいずれかの電圧波形の一部が欠落し、吐出精度の低下も懸念される。また、期間T1’(期間T2’)における駆動電圧COM−A(COM−B)の残留振動等が期間T2’(期間T1’)における駆動電圧COM−A(COM−B)に重畳し、波形歪が生じることによる吐出精度の低下も懸念される。
以上のように、圧電素子60に供給され当該圧電素子60を駆動させる電圧信号である駆動電圧COM−A,COM−Bと、圧電素子60への駆動電圧COM−A,COM−Bの印加を制御する印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHと、を異なるケーブル86,87で転送する場合であっては、ケーブル86で転送される信号の遅延時間と、ケーブル87で転送される信号の遅延時間との差異を小さくする必要がある。
8.信号の遅延低減と吐出精度の向上
本実施形態における液体吐出装置1は、ケーブル86で転送される信号の遅延時間と、ケーブル87で転送される信号の遅延時間との差異を小さくするための構成を有する。ここで、図18及び図19を用いて、ケーブル86で転送される信号の遅延時間と、ケーブル87で転送される信号の遅延時間との差異を小さくするための構成について説明する。
図18は、駆動回路基板30と吐出ヘッド40との接続を示す側面図である。図19は、駆動回路基板30と吐出ヘッド40との接続を示す上面図である。
図18、及び図19に示すように、本実施形態における液体吐出装置1では、駆動回路基板30と吐出ヘッド40とを接続するケーブル86の配線長L1と,ケーブル87の配線長L2との長さを同じにしている。これにより、ケーブル86,87のインピーダンス成分のばらつきが低減し、ケーブル86,87で転送される信号の転送時間のばらつきが低減する。したがって、吐出ヘッド40に供給されるラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHと、駆動電圧COM−A,COM−Bと、にタイミングのばらつきが生じることが低減される。
具体的には、駆動回路基板30(基板)には、FFCコネクター84(第1コネクター)及びFFCコネクター85(第2コネクター)が設けられている。
また、吐出ヘッド40には、FFCコネクター76(第3コネクター)及びFFCコネクター77(第4コネクター)が設けられ、駆動回路基板30と離間して位置している。
そして、FFCコネクター84とFFCコネクター76とがケーブル86(第1ケーブル)で電気的に接続され、FFCコネクター85とFFCコネクター77とが、ケーブル86と同じ長さのケーブル87(第2ケーブル)で電気的に接続される。
なお、「同じ長さ」とは、正確に同じ長さである場合に限られるものではなく、実質的に同じ長さであることを意味し、同等の作用効果を得ることが可能な長さを含む概念である。
規格値に対する誤差を取り除けば同一とみなすことができる場合を例にとると、ケーブル86及びケーブル87の長さの規定値が150mmであり、ケーブル86及びケーブル87は、長さが30〜300mmの範囲において±5mmの公差が許容されている場合、ケーブル86及びケーブル87が「同じ長さ」であるとは、ケーブル86及びケーブル87のそれぞれの長さが145mmから155mmの範囲を含むことを意味する。また、ケーブル86及びケーブル87の長さの規定値が150mmであり、ケーブル86及びケーブル87が±5%の公差が許容されている場合、ケーブル86及びケーブル87が「同じ長さ」であるとは、ケーブル86及びケーブル87のそれぞれの長さが142.5mmから157.5mmの範囲を含むことを意味する。
図18、図19に示すように、駆動回路基板30は、FFCコネクター84,85を含む。FFCコネクター84,85は、駆動回路基板30の前後方向Yの吐出ヘッド40側に、鉛直方向Zに沿って並んで設けられる。このとき、FFCコネクター84は、鉛直方向Zにおいて、FFCコネクター85よりも吐出ヘッド40から離れて設けられる。換言すれば、鉛直方向Zにおいて、FFCコネクター84と吐出ヘッド40との距離は、FFCコネクター85と吐出ヘッド40との距離よりも大きい。
また、吐出ヘッド40の接続基板74には、FFCコネクター76,77が設けられる。FFCコネクター76,77は、接続基板74の鉛直方向Zの上方の面に前後方向Yにおいて並んで設けられる。このとき、FFCコネクター77は、前後方向Yにおいて、FFCコネクター76よりも駆動回路基板30から離れて設けられる。換言すれば、前後方向Yにおいて、FFCコネクター76と駆動回路基板30との距離は、FFCコネクター77と駆動回路基板30との距離より小さい。
そして、FFCコネクター84とFFCコネクター76とが、ケーブル86で電気的に接続され、また、FFCコネクター85とFFCコネクター77とが、ケーブル87で電気的に接続されることで、駆動回路基板30と吐出ヘッド40とが電気的に接続される。
以上のように、ケーブル86は、駆動回路基板30において吐出ヘッド40から離れた位置に設けられたFFCコネクター84と、吐出ヘッド40において駆動回路基板30に近い位置に設けられたFFCコネクター76と、に電気的に接続される。また、ケーブル87は、駆動回路基板30において吐出ヘッド40に近い位置に設けられたFFCコネクター85と、吐出ヘッド40において駆動回路基板30から離れた位置に設けられたFFCコネクター77と、に電気的に接続される。すなわち、ケーブル86とケーブル87とは、互いに交差した状態で駆動回路基板30と吐出ヘッド40とを電気的に接続している
ケーブル86とケーブル87とが互いに交差した状態で電気的に接続されることで、ケーブル86とケーブル87とが互いに交差しない場合に比べて、ケーブル86とケーブル87とが長くなることを低減することが可能となり、さらに、ケーブル86の配線長L1とケーブル87の配線長L2とを同じ長さにすることが可能となる。よって、ケーブル86とケーブル87とのインピーダンス成分が低減され、さらにケーブル86とケーブル87とのインピーダンス成分のばらつきも低減することが可能となる。したがって、ケーブル86で転送される駆動電圧COM−A,COM−Bの、ケーブル86のインピーダンス成分による遅延時間と、ケーブル87で転送されるラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHの、ケーブル87のインピーダンス成分による遅延時間と、のばらつきを低減することができる。
これにより、吐出ヘッド40に供給されるラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHと、駆動電圧COM−A,COM−Bと、に生じるタイミングのばらつきが低減される。
ここで、ケーブル86の配線長L1とは、ケーブル86がFFCコネクター84と接続される辺の中点(接点a1)と、ケーブル86がFFCコネクター76と接続される辺の中点(接点b1)とを、ケーブル86に沿って結ぶ直線の長さとする。また、ケーブル87の配線長L2とは、ケーブル87がFFCコネクター85と接続される辺の中点(接点a2)と、ケーブル87がFFCコネクター77と接続される辺の中点(接点b2)とを、ケーブル87に沿って結ぶ直線の長さとする。
さらに、駆動回路基板30に設けられたFFCコネクター84とFFCコネクター85との距離である距離aと、吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター76とFFCコネクター77との距離である距離bと、が同じになることが好ましい。
ここで、距離aとは、FFCコネクター84と前述の配線長L1のFFCコネクター84側の接点a1とが接続される点と、FFCコネクター85と前述の配線長L2のFFCコネクター85側の接点a2とが接続される点と、の距離である。また、距離bとは、FFCコネクター76と前述の配線長L1のFFCコネクター76側の接点b1とが接続される点と、FFCコネクター77と前述の配線長L2のFFCコネクター77側の接点b2とが接続される点と、の距離である。
なお、上述の距離aと距離bとの「距離が同じ」なるように設けられているとは、距離aと距離bとの距離が正確に同じ場合に限られるものではなく、距離aと距離bとの距離が実質的に同じであることを意味し、例えば規格値に対する誤差が許容される概念である。
規格値に対する誤差が許容されるとは、例えば、FFCコネクター76,77,84,85のそれぞれの製造公差、実装公差、FFCコネクター76,84に電気的に接続されるケーブル86の接続誤差、及びFFCコネクター76,84に電気的に接続されるケーブル86の接続誤差、等を含む公差、誤差が許容される概念である。
このように、FFCコネクター84とFFCコネクター85との距離である距離aと、吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター76とFFCコネクター77との距離である距離bと、が同じになるようにすることで、ケーブル86とケーブル87とが長くなることを低減することが可能となり、加えて、ケーブル86の配線長L1とケーブル87の配線長L2とを同じ長さにすることが可能となる。したがって、ケーブル86で転送される駆動電圧COM−A,COM−Bの、ケーブル86のインピーダンス成分による遅延時
間と、ケーブル87で転送されるラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHの、ケーブル87のインピーダンス成分による遅延時間と、のばらつきをさらに低減することができる。
なお、本実施形態では、駆動電圧COM−A,COM−Bを含む高電圧の信号が、ケーブル86を介して駆動回路基板30から吐出ヘッド40に転送され、また、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHを含む低電圧の制御信号が、ケーブル87を介して駆動回路基板30から吐出ヘッド40に転送されるとして説明したが、これに限られるものではない。
また、駆動回路基板30及び吐出ヘッド40には、それぞれ2つのコネクターが設けられ、2つのケーブル86,87を介して各種信号が転送されるとして説明を行ったが、駆動回路基板30及び吐出ヘッド40のそれぞれに3つ以上のコネクターが設けられ、3つ以上のケーブルを介して各種信号が転送される構成であってもよい。
さらに、本実施形態における液体吐出装置1では、図19(及び図4参照)に示すように、キャリッジ上に駆動回路基板30、吐出ヘッド40、ケーブル86,87の組が複数設けられている。そして、複数の駆動回路基板30、及び吐出ヘッド40は走査方向Xに沿って等間隔にキャリッジ71に支持されている。
このとき、駆動回路基板30と吐出ヘッド40との組のそれぞれを接続する複数のケーブル86,87は、その全てが同じ長さで構成されていることが好ましい。これにより、駆動回路基板30、吐出ヘッド40、ケーブル86,87からなる複数の組のそれぞれの間における駆動電圧COM−A,COM−Bと、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHとのタイミングのばらつきも低減される。
したがって、キャリッジ71に搭載された複数の吐出ヘッド40間のインクの吐出タイミングのばらつきも低減され、液体吐出装置1の吐出精度をさらに向上することができる。
また、一般に液体吐出装置1においては、当該ノズル列を長くすることで、一度に多くのドットを形成することが可能となり、高速印刷が可能となる。さらに、多くの吐出ヘッド40を備えることで、多くのインク色を採用することが可能となり、印刷の高精細化が可能となる。
本実施形態における液体吐出装置1においては、前述のとおり、駆動回路基板30に設けられたFFCコネクター84,85は、鉛直方向Zにそって並設され、また、吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター76,77は、前後方向Yにそって並設されている。さらに、吐出ヘッド40には、図15に示すように、ノズル651が前後方向Yに並設されたノズル列が設けられている。
このように、吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター76,77を、ノズル列が形成される方向でもある前後方向Yにそって並設し、さらに、駆動回路基板30に設けられたFFCコネクター84,85を、ノズル651からインクが吐出される方向でもある鉛直方向Zにそって並設することで、吐出ヘッド40に備えられるノズル列を長くすることが可能となり、さらに、駆動回路基板30、吐出ヘッド40、ケーブル86,87の組が走査方向Xに対して大きくなることが低減される。よって、キャリッジ71に多くの吐出ヘッド40を備えることが可能となり、キャリッジ71の大型化を低減し、さらには、高速且つ高精細な印刷を可能とする。
9.作用・効果
以上の説明したように、本実施形態における液体吐出装置1では、駆動回路基板30に
設けられたFFCコネクター84と吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター77とを電気的に接続するケーブル86と、駆動回路基板30に設けられたFFCコネクター85と吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター77とを電気的に接続するケーブル87と、の長さが同じであるため、ケーブル86とケーブル87とのそれぞれのインピーダンス成分のばらつきが低減される。したがって、ケーブル86を介して転送される駆動電圧COM−A,COM−Bに生じる信号の遅延時間と、ケーブル87を介して転送されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CHと、に生じる信号の遅延時間と、のばらつきを低減できる。このため、吐出ヘッド40に供給される駆動電圧COM−A,COM−Bと、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHと、のタイミングのばらつきが低減され、液体吐出装置1の吐出精度を向上することができる。
また、本実施形態における液体吐出装置1では、複数の駆動回路基板30と、複数の駆動回路基板30のそれぞれに対応する複数の吐出ヘッド40を備える場合であっても、吐出ヘッド40に設けられたFFCコネクター76,77が前後方向Y(ノズル列方向)に併設して設けられているため、複数の駆動回路基板30及び吐出ヘッド40が搭載されたキャリッジ71が大型化になることが低減することが可能となる。
以上、実施形態及び変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、2…制御部、3…繰出部、4…支持部、5…搬送部、6…印刷部、10…電源回路基板、20…制御回路基板、21…ホルダー、22…フランジ部、23…固定板、23a,24a…開口、24…補強板、25…収容部、26…凹部、27…カバー部材、28…開口、29…コネクター、30…駆動回路基板、30−1…駆動回路基板、31…保持部材、40…吐出ヘッド、41…第1支持部、42…第2支持部、43…第3支持部、45…吐出ヘッド本体、51…回転機構、52…搬送ローラー、53…従動ローラー、60…圧電素子、61…移動機構、62…ガイド部材、63…ガイドレール部、64…キャリッジ支持部、65…ケーブル、71…キャリッジ、72…キャリッジ本体、73…キャリッジカバー、74…接続基板、75,83…BtoBコネクター、76,77,84,85…FFCコネクター、81…放熱ケース、86,87…ケーブル、91…メンテナンス部、92…キャップ、110…高電圧生成回路、210…制御回路、211…吐出データ生成回路、212…駆動データ生成回路、222…シフトレジスター、224…ラッチ回路、226…デコーダー、232a,232b…インバーター、234a,234b…トランスファーゲート、311,312…駆動回路、320…電圧生成回路、500…吐出モジュール、510…駆動信号選択回路、520…選択制御回路、530…選択回路、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、651a…ノズル面、661…供給口、F…搬送方向、L1…配線長、L2…配線長、M…媒体、R…ロール体

Claims (6)

  1. 第1コネクターと、第2コネクターと、が設けられた基板と、
    第1信号が転送される第3コネクターと、第1方向において前記第3コネクターと並んで設けられ第2信号が転送される第4コネクターと、液体が吐出される複数のノズルと、を含み、前記第1方向において前記基板と離間して設けられる吐出ヘッドと、
    前記第1コネクターと前記第3コネクターとを電気的に接続する第1ケーブルと、
    前記第2コネクターと前記第4コネクターとを電気的に接続し、前記第1ケーブルと同じ長さである第2ケーブルと、
    を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1方向と交わる第2方向において、前記第1コネクターと前記第2コネクターとは並んで設けられ、
    前記第2方向における前記第1コネクターと前記第2コネクターとの距離は、前記第1方向における前記第3コネクターと前記第4コネクターとの距離と同じである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第2方向における、前記第1コネクターと前記吐出ヘッドとの距離は、前記第2コネクターと前記吐出ヘッドとの距離よりも大きく、
    前記第1方向における、前記第3コネクターと前記基板との距離は、前記第4コネクターと前記基板との距離より小さい、
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1方向及び前記第2方向と交わる第3方向において、前記基板、前記吐出ヘッド、前記第1ケーブル、及び前記第2ケーブルが複数設けられている、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記吐出ヘッドは、前記ノズルが1インチあたり300個以上、且つ600個以上設けられた吐出モジュールが複数設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 第1コネクターと、第2コネクターと、が設けられた基板と、
    第1信号が転送される第3コネクターと、第1方向において前記第3コネクターと並んで設けられ第2信号が転送される第4コネクターと、液体が吐出される複数のノズルと、を含み、前記第1方向において前記基板と離間して設けられる吐出ヘッドと、
    前記第1コネクターと前記第3コネクターとを電気的に接続する第1ケーブルと、
    前記第2コネクターと前記第4コネクターとを電気的に接続する第2ケーブルと、
    を有し、
    前記ノズルから前記液体が吐出される第2方向において、前記第1コネクターと前記第2コネクターは並んで設けられ、
    前記第1コネクターは、前記第2方向において前記第2コネクターよりも前記吐出ヘッドと離れて設けられ、
    前記第4コネクターは、前記第1方向において前記第3コネクターよりも前記基板と離れて設けられ、
    前記第2方向における前記第1コネクターと前記第2コネクターとの距離は、前記第1方向における前記第3コネクターと前記第4コネクターとの距離と同じである、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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