JP2019108390A - がんの併用治療法 - Google Patents
がんの併用治療法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019108390A JP2019108390A JP2019042389A JP2019042389A JP2019108390A JP 2019108390 A JP2019108390 A JP 2019108390A JP 2019042389 A JP2019042389 A JP 2019042389A JP 2019042389 A JP2019042389 A JP 2019042389A JP 2019108390 A JP2019108390 A JP 2019108390A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cancer
- chloro
- flt3
- pharmaceutically acceptable
- acceptable salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/435—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
- A61K31/44—Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof
- A61K31/4427—Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof containing further heterocyclic ring systems
- A61K31/4439—Non condensed pyridines; Hydrogenated derivatives thereof containing further heterocyclic ring systems containing a five-membered ring with nitrogen as a ring hetero atom, e.g. omeprazole
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/535—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with at least one nitrogen and one oxygen as the ring hetero atoms, e.g. 1,2-oxazines
- A61K31/5375—1,4-Oxazines, e.g. morpholine
- A61K31/5377—1,4-Oxazines, e.g. morpholine not condensed and containing further heterocyclic rings, e.g. timolol
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
- A61P35/02—Antineoplastic agents specific for leukemia
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2300/00—Mixtures or combinations of active ingredients, wherein at least one active ingredient is fully defined in groups A61K31/00 - A61K41/00
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Hematology (AREA)
- Oncology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Abstract
【課題】MDM2阻害活性を有する化合物とFLT3阻害活性を有する化合物とを組み合わせてなる医薬/がんの治療方法を提供すること。【解決手段】(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学的に許容される塩とを組み合わせてなる医薬または併用治療方法を提供する。【選択図】なし
Description
本発明は、Murine Double Minute 2(MDM2)阻害活性を有する化合物とFms様チロシンキナーゼ3(FLT3)阻害活性を有する化合物とを組み合わせてなる医薬/がんの治療方法に関する。
細胞のがん化を抑制する重要な因子の1つとして、p53が知られている。p53は、細胞周期や細胞のアポトーシスに関与する遺伝子の発現を、様々なストレスに応答して誘導する転写因子である。p53は、この転写調節機能により細胞のがん化を抑制すると考えられており、実際、ヒトのがんの約半数にp53遺伝子の欠失または変異が観察されている。
一方、p53が正常であるにもかかわらずがん化している細胞のがん化の要因の1つとして、E3ユビキチンリガーゼの1種であるMDM2(murine double minute 2)の過剰発現が知られている。MDM2は、p53によって発現が誘導される蛋白質である。MDM2は、p53の転写活性ドメインに結合してp53の転写活性を低下させるとともに、p53を核外に排出し、さらには、p53に対するユビキチン化リガーゼとして作用してp53の分解を媒介することにより、p53を負に制御している。このため、MDM2が過剰発現している細胞では、p53機能の不活化および分解が促進され、がん化が引き起こされると考えられている(非特許文献1)。
このようなMDM2の機能に着目し、MDM2によるp53の機能抑制を阻害する物質を抗腫瘍剤の候補とするアプローチが多数なされてきた。MDM2とp53との結合部位を標的としたMDM2阻害剤としては、スピロオキシインドール誘導体(特許文献1〜15、非特許文献1〜3)、インドール誘導体(特許文献16)、ピロリジン−2−カルボキサミド誘導体(特許文献17)、ピロリジノン誘導体(特許文献18)、イソインドリノン誘導体等(特許文献19、非特許文献4)、ジスピロピロリジン化合物(特許文献20)等が報告されている。
FLT3は、KIT、FMS、およびPDGFRなどと共に、受容体型チロシンキナーゼクラスIIIに属する蛋白質で、造血系に関与していると考えられている(非特許文献5〜8)。構造的には、5個のイムノグロブリン様ドメインからなる細胞外領域と、1つの膜近傍領域(JMドメイン)、キナーゼ挿入ドメイン(KIドメイン)に挟まれた2つのチロシンキナーゼドメイン(TK1およびTK2)、および、C末端ドメインを有する。FLT3は、脳、胎盤、肝臓、造血幹細胞において強く発現している(非特許文献6〜9)。
FLT3のリガンド(FL)は骨髄のストローマ細胞に発現し、単独あるいは他のサイトカインと共働して幹細胞を刺激する(非特許文献10〜13)。FLとFLT3によるリガンド−受容体の相互作用は、造血系において重要な機能を果たしていると考えられる。
一方、急性骨髄性白血病(AML)や急性リンパ性白血病(ALL)患者の試料では、ほとんどの場合FLT3の高発現が観察され、慢性骨髄性白血病(CML)でもFLT3の高発現が見られる。また、FLの刺激により、ALL細胞よりもAML細胞の増殖が顕著に高まることが知られている(非特許文献14〜18)。また、本遺伝子は、急性骨髄性白血病(AML) の症例において最も頻繁に変異が見られる遺伝子であり、約30%から35%の患者で膜近傍領域での遺伝子内縦列重複(ITDs)(非特許文献19)、またはFLT3の活性化ループ領域(非特許文献20)での変異のいずれかが確認される。FLT3-ITDまたは活性化ループ領域の変異は、チロシンキナーゼ活性の恒常的活性化に関連する。
FLT3阻害活性を有するN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素(Quizartinib)について、その抗腫瘍活性が知られている。Quizartinibを用いた様々ながんの治療が文献において提案されている。様々な投与レジメンが報告されており、例えば、特許文献21〜23が参照できる(これらの全ては、参照することによりそれらの全体で本明細書に組み込まれる。)。また、Quizartinibとアントラサイクリン、トポイソメラーゼ阻害剤または腫瘍細胞代謝拮抗剤との併用効果について報告されている(特許文献24)。
MDM2阻害剤とFLT3阻害剤との関連性については、患者の細胞が活性化変異を有しているFLT3を含んでいる患者に対しMDM2阻害剤を投与することが好適であるとの報告がある(特許文献25)。本文献においては、患者の細胞が活性化変異を有しているFLT3を含んでいる患者に対しFLT3阻害剤とMDM2阻害剤を併用投与することが好適であることについても触れられているが、具体的な薬剤の組み合わせについての具体的な併用効果は示されていない。
各種MDM2阻害剤と各種抗腫瘍剤の併用効果については種々報告がある(特許文献26〜29)。
J.Am.Chem.Soc., 2005, 127, 10130-10131
J.Med.Chem., 2006, 49, 3432-3435
J.Med.Chem., 2009, 52, 7970-7973
J.Med.Chem., 2006, 49, 6209-6221
Genomics,1991, 19, 380-385
Oncogene, 1991, 6, 1641-1650
Cell, 1991, 65, 1143-1152
Blood, 1993, 82, 1110-1119
Blood, 1996, 87, 1317-1325
Nature, 1994, 368, 643-648
Blood, 1995, 86, 3413-3420
Blood, 1995, 85, 1762-1768
Leukemia, 1996, 10, 1012-1018
Blood, 1995, 86, 4105-4114
Leukemia, 1996, 10, 1584-1591
Blood, 1996, 88, 3987-3997
Blood, 1992, 80, 2584-2593
Leukemia, 1996, 10, 261-270
Leukemia, 1996, 10, 1911-1918
Blood, 2001, 97 2434-2439
本発明は、MDM2阻害活性を有する化合物とFLT3阻害活性を有する化合物とを組み合わせてなる医薬/がんの治療方法を提供する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、MDM2阻害活性を有する化合物である(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学的に許容される塩とFLT3阻害活性を有する化合物であるN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学的に許容される塩とを組み合わせて使用することにより、体重減少など副作用は低く保たれたまま特に優れた抗腫瘍効果が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[21]に関する。
[1](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、組み合わせて投与されることを特徴とするがん治療のための医薬。
[2](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、それぞれ異なる製剤の有効成分として含有され、同時に、又は、異なる時間に投与されることを特徴とする[1]に記載の医薬。
[3](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、単一製剤中に含有されていることを特徴とする[1]に記載の医薬。
[4](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩を含むキット製剤であることを特徴とする[1]に記載の医薬。
[5](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が組み合わせて投与されることを特徴とする癌の治療方法。
[6]上記それぞれの化合物の塩が、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドのp−トルエンスルホン酸塩と、N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素の二塩酸塩である、[1]〜[4]のいずれか1に記載の医薬。
[7]上記それぞれの化合物の塩が、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドのp−トルエンスルホン酸塩と、N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素の二塩酸塩である、[5]に記載の治療方法。
[8]がんが、血液がん(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳腫瘍、頭頚部がん、食道がん、胃がん、虫垂がん、大腸がん、肛門がん、胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん、消化管間質腫瘍、肺がん、肝臓がん、中皮腫、甲状腺がん、腎臓がん、前立腺がん、神経内分泌腫瘍、黒色腫、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、骨肉腫、軟部肉腫、カポジ肉腫、筋肉腫、腎臓がん、膀胱がんまたは睾丸がんである[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[9]がんが、血液がん(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳腫瘍、頭頚部がん、食道がん、胃がん、虫垂がん、大腸がん、肛門がん、胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん、消化管間質腫瘍、肺がん、肝臓がん、中皮腫、甲状腺がん、腎臓がん、前立腺がん、神経内分泌腫瘍、黒色腫、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、骨肉腫、軟部肉腫、カポジ肉腫、筋肉腫、腎臓がん、膀胱がんまたは睾丸がんである[5]または[7]に記載の治療方法。
[10]がんが、白血病である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[11]がんが、白血病である[5]または[7]に記載の治療方法。
[12]がんが、FLT3の活性型変異を有する白血病である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[13]がんが、FLT3の活性型変異を有する白血病である[5]または[7]に記載の治療方法。
[14]がんが、急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[15]がんが、急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[5]または[7]に記載の治療方法。
[16]がんが、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[17]がんが、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[5]または[7]に記載の治療方法。
[18]がんが、野生型TP53を有するがんである[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[19]がんが、野生型TP53を有するがんである[5]または[7]に記載の治療方法。
[20]がんが、ジーンシグネチャーを用いてMDM2阻害剤感受性であると判定されたがんである[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[21]がんが、ジーンシグネチャーを用いてMDM2阻害剤感受性であると判定されたがんである[5]または[7]に記載の治療方法。
[1](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、組み合わせて投与されることを特徴とするがん治療のための医薬。
[2](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、それぞれ異なる製剤の有効成分として含有され、同時に、又は、異なる時間に投与されることを特徴とする[1]に記載の医薬。
[3](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、単一製剤中に含有されていることを特徴とする[1]に記載の医薬。
[4](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩を含むキット製剤であることを特徴とする[1]に記載の医薬。
[5](3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が組み合わせて投与されることを特徴とする癌の治療方法。
[6]上記それぞれの化合物の塩が、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドのp−トルエンスルホン酸塩と、N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素の二塩酸塩である、[1]〜[4]のいずれか1に記載の医薬。
[7]上記それぞれの化合物の塩が、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドのp−トルエンスルホン酸塩と、N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素の二塩酸塩である、[5]に記載の治療方法。
[8]がんが、血液がん(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳腫瘍、頭頚部がん、食道がん、胃がん、虫垂がん、大腸がん、肛門がん、胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん、消化管間質腫瘍、肺がん、肝臓がん、中皮腫、甲状腺がん、腎臓がん、前立腺がん、神経内分泌腫瘍、黒色腫、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、骨肉腫、軟部肉腫、カポジ肉腫、筋肉腫、腎臓がん、膀胱がんまたは睾丸がんである[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[9]がんが、血液がん(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳腫瘍、頭頚部がん、食道がん、胃がん、虫垂がん、大腸がん、肛門がん、胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん、消化管間質腫瘍、肺がん、肝臓がん、中皮腫、甲状腺がん、腎臓がん、前立腺がん、神経内分泌腫瘍、黒色腫、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、骨肉腫、軟部肉腫、カポジ肉腫、筋肉腫、腎臓がん、膀胱がんまたは睾丸がんである[5]または[7]に記載の治療方法。
[10]がんが、白血病である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[11]がんが、白血病である[5]または[7]に記載の治療方法。
[12]がんが、FLT3の活性型変異を有する白血病である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[13]がんが、FLT3の活性型変異を有する白血病である[5]または[7]に記載の治療方法。
[14]がんが、急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[15]がんが、急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[5]または[7]に記載の治療方法。
[16]がんが、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[17]がんが、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である[5]または[7]に記載の治療方法。
[18]がんが、野生型TP53を有するがんである[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[19]がんが、野生型TP53を有するがんである[5]または[7]に記載の治療方法。
[20]がんが、ジーンシグネチャーを用いてMDM2阻害剤感受性であると判定されたがんである[1]〜[4]および[6]のいずれか1に記載の医薬。
[21]がんが、ジーンシグネチャーを用いてMDM2阻害剤感受性であると判定されたがんである[5]または[7]に記載の治療方法。
本発明は、がんの治療方法、および/または抗がん剤として有用である。
本発明において、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドはWO2012/121361の実施例70の化合物である。本化合物はWO2012/121361に記載の方法により製造することができる(WO2012/121361は参照によりすべてが本明細書に組み込まれる)。
本発明において、N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素は、1−(5-tert-ブチル-1,2-オキサゾール-3-イル)-3-(4-{7-[2-(モルホリン-4-イル)エトキシ]イミダゾ[2,1-b][1,3]ベンゾチアゾール-2-イル}フェニル)尿素と表記される場合もあり、キザルチニブ(Quizartinib)、AC220と表される場合もあり、下記式
で表される化合物である。本化合物はWO2007/109120に記載の方法により製造することができる(WO2007/109120は参照によりすべてが本明細書に組み込まれる。)。
本発明において、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドおよびN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素は、各種の薬学上許容される塩であってもよい。
塩としては、例えば塩酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリ−ルスルホン酸塩;ギ酸、酢酸、りんご酸、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等の無機塩;ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−N−(2−フェニルエトキシ)アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機アミン塩、等を挙げることができる。
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドの塩としてはp−トルエンスルホン酸塩が好ましい。N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素の塩としては塩酸塩、特に二塩酸塩が好ましい。
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドの塩としてはp−トルエンスルホン酸塩が好ましい。N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素の塩としては塩酸塩、特に二塩酸塩が好ましい。
本発明において、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドおよびN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはそれらの薬学上許容される塩は、遊離体もしくは溶媒和物として存在することもある。空気中の水分を吸収すること等により水和物として存在することもある。溶媒和物としては、医薬的に許容し得るものであれば特に限定されないが、具体的には、水和物、エタノール和物等が好ましい。また、一般式(1)で表される化合物中に窒素原子が存在する場合にはN−オキシド体となっていてもよく、これら溶媒和物及びN−オキシド体も本発明の範囲に含まれる。
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドおよびN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはそれらの薬学上許容される塩は、それらの構造によっては、立体異性体を生じ得る。これらの立体異性体、およびこれらの立体異性体の任意の割合の混合物をもすべて含むものである。立体異性体の定義は1996 IUPC,Pure and Applied Chemistry 68,2193-2222に示す通りである。(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドおよびN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはそれらの薬学上許容される塩が、互変異生体として存在する場合、それらの互変異生体が平行状態で存在している場合も、またはある形が支配的に存在している場合のいずれも本発明の範囲内に含まれる。互変異性体とは分子の1個の原子のプロトンが他の原子にシフトすることによって生じる異性体のことを言う。
また、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドおよびN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはそれらの薬学上許容される塩は、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こしたり、胃酸等により加水分解等を起こして所望の化合物に変化される「医薬的に許容されるプロドラッグ化合物」であってもよい。
上記プロドラッグとしては、アシル化、アルキル化、リン酸化された化合物等が挙げられる。
化合物のプロドラッグは公知の方法によって化合物(1)から製造することができる。また、化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁〜198頁に記載されているような、生理的条件で所望の化合物に変化するものも含まれる。
本発明において、用語「腫瘍」および「がん」は交換可能に使用される。また、本発明において、腫瘍、悪性腫瘍、がん、悪性新生物、がん腫、肉腫等を総称して、「腫瘍」または「がん」と表現する場合がある。
本発明において、「FLT3」は、Fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)を意味し、FLK2、STK1、CD135、FLK-2と同義であり、種々の動物種由来のホモログも含む。ヒトFLT3はNCBIにRefSEQ:accession NM_004119.2(タンパク質:RefSeq NP_004110.2)として登録されている分子である。
FLT3 mRNAは下記に示す配列を有するが、変異を生じていないFLT3であっても、多型などにより、配列に個体差が生じうることは理解されたい。
acctgcagcgcgaggcgcgccgctccaggcggcatcgcagggctgggccggcgcggcctggggaccccgggctccggaggccatgccggcgttggcgcgcgacggcggccagctgccgctgctcgttgttttttctgcaatgatatttgggactattacaaatcaagatctgcctgtgatcaagtgtgttttaatcaatcataagaacaatgattcatcagtggggaagtcatcatcatatcccatggtatcagaatccccggaagacctcgggtgtgcgttgagaccccagagctcagggacagtgtacgaagctgccgctgtggaagtggatgtatctgcttccatcacactgcaagtgctggtcgacgccccagggaacatttcctgtctctgggtctttaagcacagctccctgaattgccagccacattttgatttacaaaacagaggagttgtttccatggtcattttgaaaatgacagaaacccaagctggagaatacctactttttattcagagtgaagctaccaattacacaatattgtttacagtgagtataagaaataccctgctttacacattaagaagaccttactttagaaaaatggaaaaccaggacgccctggtctgcatatctgagagcgttccagagccgatcgtggaatgggtgctttgcgattcacagggggaaagctgtaaagaagaaagtccagctgttgttaaaaaggaggaaaaagtgcttcatgaattatttgggacggacataaggtgctgtgccagaaatgaactgggcagggaatgcaccaggctgttcacaatagatctaaatcaaactcctcagaccacattgccacaattatttcttaaagtaggggaacccttatggataaggtgcaaagctgttcatgtgaaccatggattcgggctcacctgggaattagaaaacaaagcactcgaggagggcaactactttgagatgagtacctattcaacaaacagaactatgatacggattctgtttgcttttgtatcatcagtggcaagaaacgacaccggatactacacttgttcctcttcaaagcatcccagtcaatcagctttggttaccatcgtagaaaagggatttataaatgctaccaattcaagtgaagattatgaaattgaccaatatgaagagttttgtttttctgtcaggtttaaagcctacccacaaatcagatgtacgtggaccttctctcgaaaatcatttccttgtgagcaaaagggtcttgataacggatacagcatatccaagttttgcaatcataagcaccagccaggagaatatatattccatgcagaaaatgatgatgcccaatttaccaaaatgttcacgctgaatataagaaggaaacctcaagtgctcgcagaagcatcggcaagtcaggcgtcctgtttctcggatggatacccattaccatcttggacctggaagaagtgttcagacaagtctcccaactgcacagaagagatcacagaaggagtctggaatagaaaggctaacagaaaagtgtttggacagtgggtgtcgagcagtactctaaacatgagtgaagccataaaagggttcctggtcaagtgctgtgcatacaattcccttggcacatcttgtgagacgatccttttaaactctccaggccccttccctttcatccaagacaacatctcattctatgcaacaattggtgtttgtctcctcttcattgtcgttttaaccctgctaatttgtcacaagtacaaaaagcaatttaggtatgaaagccagctacagatggtacaggtgaccggctcctcagataatgagtacttctacgttgatttcagagaatatgaatatgatctcaaatgggagtttccaagagaaaatttagagtttgggaaggtactaggatcaggtgcttttggaaaagtgatgaacgcaacagcttatggaattagcaaaacaggagtctcaatccaggttgccgtcaaaatgctgaaagaaaaagcagacagctctgaaagagaggcactcatgtcagaactcaagatgatgacccagctgggaagccacgagaatattgtgaacctgctgggggcgtgcacactgtcaggaccaatttacttgatttttgaatactgttgctatggtgatcttctcaactatctaagaagtaaaagagaaaaatttcacaggacttggacagagattttcaaggaacacaatttcagtttttaccccactttccaatcacatccaaattccagcatgcctggttcaagagaagttcagatacacccggactcggatcaaatctcagggcttcatgggaattcatttcactctgaagatgaaattgaatatgaaaaccaaaaaaggctggaagaagaggaggacttgaatgtgcttacatttgaagatcttctttgctttgcatatcaagttgccaaaggaatggaatttctggaatttaagtcgtgtgttcacagagacctggccgccaggaacgtgcttgtcacccacgggaaagtggtgaagatatgtgactttggattggctcgagatatcatgagtgattccaactatgttgtcaggggcaatgcccgtctgcctgtaaaatggatggcccccgaaagcctgtttgaaggcatctacaccattaagagtgatgtctggtcatatggaatattactgtgggaaatcttctcacttggtgtgaatccttaccctggcattccggttgatgctaacttctacaaactgattcaaaatggatttaaaatggatcagccattttatgctacagaagaaatatacattataatgcaatcctgctgggcttttgactcaaggaaacggccatccttccctaatttgacttcgtttttaggatgtcagctggcagatgcagaagaagcgatgtatcagaatgtggatggccgtgtttcggaatgtcctcacacctaccaaaacaggcgacctttcagcagagagatggatttggggctactctctccgcaggctcaggtcgaagattcgtagaggaacaatttagttttaaggacttcatccctccacctatccctaacaggctgtagattaccaaaacaagattaatttcatcactaaaagaaaatctattatcaactgctgcttcaccagacttttctctagaagctgtctgcgtttactcttgttttcaaagggacttttgtaaaatcaaatcatcctgtcacaaggcaggaggagctgataatgaactttattggagcattgatctgcatccaaggccttctcaggctggcttgagtgaattgtgtacctgaagtacagtatattcttgtaaatacataaaacaaaagcattttgctaaggagaagctaatatgattttttaagtctatgttttaaaataatatgtaaatttttcagctatttagtgatatattttatgggtgggaataaaatttctactacagaattgcccattattgaattatttacatggtataattagggcaagtcttaactggagttcacgaaccccctgaaattgtgcacccatagccacctacacattccttccagagcacgtgtgcttttaccccaagatacaaggaatgtgtaggcagctatggttgtcacagcctaagatttctgcaacaacaggggttgtattgggggaagtttataatgaataggtgttctaccataaagagtaatacatcacctagacactttggcggccttcccagactcagggccagtcagaagtaacatggaggattagtattttcaataaagttactcttgtccccacaaaaaaa。
acctgcagcgcgaggcgcgccgctccaggcggcatcgcagggctgggccggcgcggcctggggaccccgggctccggaggccatgccggcgttggcgcgcgacggcggccagctgccgctgctcgttgttttttctgcaatgatatttgggactattacaaatcaagatctgcctgtgatcaagtgtgttttaatcaatcataagaacaatgattcatcagtggggaagtcatcatcatatcccatggtatcagaatccccggaagacctcgggtgtgcgttgagaccccagagctcagggacagtgtacgaagctgccgctgtggaagtggatgtatctgcttccatcacactgcaagtgctggtcgacgccccagggaacatttcctgtctctgggtctttaagcacagctccctgaattgccagccacattttgatttacaaaacagaggagttgtttccatggtcattttgaaaatgacagaaacccaagctggagaatacctactttttattcagagtgaagctaccaattacacaatattgtttacagtgagtataagaaataccctgctttacacattaagaagaccttactttagaaaaatggaaaaccaggacgccctggtctgcatatctgagagcgttccagagccgatcgtggaatgggtgctttgcgattcacagggggaaagctgtaaagaagaaagtccagctgttgttaaaaaggaggaaaaagtgcttcatgaattatttgggacggacataaggtgctgtgccagaaatgaactgggcagggaatgcaccaggctgttcacaatagatctaaatcaaactcctcagaccacattgccacaattatttcttaaagtaggggaacccttatggataaggtgcaaagctgttcatgtgaaccatggattcgggctcacctgggaattagaaaacaaagcactcgaggagggcaactactttgagatgagtacctattcaacaaacagaactatgatacggattctgtttgcttttgtatcatcagtggcaagaaacgacaccggatactacacttgttcctcttcaaagcatcccagtcaatcagctttggttaccatcgtagaaaagggatttataaatgctaccaattcaagtgaagattatgaaattgaccaatatgaagagttttgtttttctgtcaggtttaaagcctacccacaaatcagatgtacgtggaccttctctcgaaaatcatttccttgtgagcaaaagggtcttgataacggatacagcatatccaagttttgcaatcataagcaccagccaggagaatatatattccatgcagaaaatgatgatgcccaatttaccaaaatgttcacgctgaatataagaaggaaacctcaagtgctcgcagaagcatcggcaagtcaggcgtcctgtttctcggatggatacccattaccatcttggacctggaagaagtgttcagacaagtctcccaactgcacagaagagatcacagaaggagtctggaatagaaaggctaacagaaaagtgtttggacagtgggtgtcgagcagtactctaaacatgagtgaagccataaaagggttcctggtcaagtgctgtgcatacaattcccttggcacatcttgtgagacgatccttttaaactctccaggccccttccctttcatccaagacaacatctcattctatgcaacaattggtgtttgtctcctcttcattgtcgttttaaccctgctaatttgtcacaagtacaaaaagcaatttaggtatgaaagccagctacagatggtacaggtgaccggctcctcagataatgagtacttctacgttgatttcagagaatatgaatatgatctcaaatgggagtttccaagagaaaatttagagtttgggaaggtactaggatcaggtgcttttggaaaagtgatgaacgcaacagcttatggaattagcaaaacaggagtctcaatccaggttgccgtcaaaatgctgaaagaaaaagcagacagctctgaaagagaggcactcatgtcagaactcaagatgatgacccagctgggaagccacgagaatattgtgaacctgctgggggcgtgcacactgtcaggaccaatttacttgatttttgaatactgttgctatggtgatcttctcaactatctaagaagtaaaagagaaaaatttcacaggacttggacagagattttcaaggaacacaatttcagtttttaccccactttccaatcacatccaaattccagcatgcctggttcaagagaagttcagatacacccggactcggatcaaatctcagggcttcatgggaattcatttcactctgaagatgaaattgaatatgaaaaccaaaaaaggctggaagaagaggaggacttgaatgtgcttacatttgaagatcttctttgctttgcatatcaagttgccaaaggaatggaatttctggaatttaagtcgtgtgttcacagagacctggccgccaggaacgtgcttgtcacccacgggaaagtggtgaagatatgtgactttggattggctcgagatatcatgagtgattccaactatgttgtcaggggcaatgcccgtctgcctgtaaaatggatggcccccgaaagcctgtttgaaggcatctacaccattaagagtgatgtctggtcatatggaatattactgtgggaaatcttctcacttggtgtgaatccttaccctggcattccggttgatgctaacttctacaaactgattcaaaatggatttaaaatggatcagccattttatgctacagaagaaatatacattataatgcaatcctgctgggcttttgactcaaggaaacggccatccttccctaatttgacttcgtttttaggatgtcagctggcagatgcagaagaagcgatgtatcagaatgtggatggccgtgtttcggaatgtcctcacacctaccaaaacaggcgacctttcagcagagagatggatttggggctactctctccgcaggctcaggtcgaagattcgtagaggaacaatttagttttaaggacttcatccctccacctatccctaacaggctgtagattaccaaaacaagattaatttcatcactaaaagaaaatctattatcaactgctgcttcaccagacttttctctagaagctgtctgcgtttactcttgttttcaaagggacttttgtaaaatcaaatcatcctgtcacaaggcaggaggagctgataatgaactttattggagcattgatctgcatccaaggccttctcaggctggcttgagtgaattgtgtacctgaagtacagtatattcttgtaaatacataaaacaaaagcattttgctaaggagaagctaatatgattttttaagtctatgttttaaaataatatgtaaatttttcagctatttagtgatatattttatgggtgggaataaaatttctactacagaattgcccattattgaattatttacatggtataattagggcaagtcttaactggagttcacgaaccccctgaaattgtgcacccatagccacctacacattccttccagagcacgtgtgcttttaccccaagatacaaggaatgtgtaggcagctatggttgtcacagcctaagatttctgcaacaacaggggttgtattgggggaagtttataatgaataggtgttctaccataaagagtaatacatcacctagacactttggcggccttcccagactcagggccagtcagaagtaacatggaggattagtattttcaataaagttactcttgtccccacaaaaaaa。
FLT3タンパク質のアミノ酸配列は下記のとおりであるが、変異を生じていないFLT3であっても、多型などにより、配列に個体差が生じうることは理解されたい。
mpalardggqlpllvvfsamifgtitnqdlpvikcvlinhknndssvgksssypmvsespedlgcalrpqssgtvyeaaavevdvsasitlqvlvdapgnisclwvfkhsslncqphfdlqnrgvvsmvilkmtetqageyllfiqseatnytilftvsirntllytlrrpyfrkmenqdalvcisesvpepivewvlcdsqgesckeespavvkkeekvlhelfgtdirccarnelgrectrlftidlnqtpqttlpqlflkvgeplwirckavhvnhgfgltwelenkaleegnyfemstystnrtmirilfafvssvarndtgyytcssskhpsqsalvtivekgfinatnssedyeidqyeefcfsvrfkaypqirctwtfsrksfpceqkgldngysiskfcnhkhqpgeyifhaenddaqftkmftlnirrkpqvlaeasasqascfsdgyplpswtwkkcsdkspncteeitegvwnrkanrkvfgqwvssstlnmseaikgflvkccaynslgtscetillnspgpfpfiqdnisfyatigvcllfivvltllichkykkqfryesqlqmvqvtgssdneyfyvdfreyeydlkwefprenlefgkvlgsgafgkvmnataygisktgvsiqvavkmlkekadsserealmselkmmtqlgshenivnllgactlsgpiylifeyccygdllnylrskrekfhrtwteifkehnfsfyptfqshpnssmpgsrevqihpdsdqisglhgnsfhsedeieyenqkrleeeedlnvltfedllcfayqvakgmeflefkscvhrdlaarnvlvthgkvvkicdfglardimsdsnyvvrgnarlpvkwmapeslfegiytiksdvwsygillweifslgvnpypgipvdanfykliqngfkmdqpfyateeiyiimqscwafdsrkrpsfpnltsflgcqladaeeamyqnvdgrvsecphtyqnrrpfsremdlgllspqaqveds。
mpalardggqlpllvvfsamifgtitnqdlpvikcvlinhknndssvgksssypmvsespedlgcalrpqssgtvyeaaavevdvsasitlqvlvdapgnisclwvfkhsslncqphfdlqnrgvvsmvilkmtetqageyllfiqseatnytilftvsirntllytlrrpyfrkmenqdalvcisesvpepivewvlcdsqgesckeespavvkkeekvlhelfgtdirccarnelgrectrlftidlnqtpqttlpqlflkvgeplwirckavhvnhgfgltwelenkaleegnyfemstystnrtmirilfafvssvarndtgyytcssskhpsqsalvtivekgfinatnssedyeidqyeefcfsvrfkaypqirctwtfsrksfpceqkgldngysiskfcnhkhqpgeyifhaenddaqftkmftlnirrkpqvlaeasasqascfsdgyplpswtwkkcsdkspncteeitegvwnrkanrkvfgqwvssstlnmseaikgflvkccaynslgtscetillnspgpfpfiqdnisfyatigvcllfivvltllichkykkqfryesqlqmvqvtgssdneyfyvdfreyeydlkwefprenlefgkvlgsgafgkvmnataygisktgvsiqvavkmlkekadsserealmselkmmtqlgshenivnllgactlsgpiylifeyccygdllnylrskrekfhrtwteifkehnfsfyptfqshpnssmpgsrevqihpdsdqisglhgnsfhsedeieyenqkrleeeedlnvltfedllcfayqvakgmeflefkscvhrdlaarnvlvthgkvvkicdfglardimsdsnyvvrgnarlpvkwmapeslfegiytiksdvwsygillweifslgvnpypgipvdanfykliqngfkmdqpfyateeiyiimqscwafdsrkrpsfpnltsflgcqladaeeamyqnvdgrvsecphtyqnrrpfsremdlgllspqaqveds。
本発明において、「FLT3の活性型変異」は、FLT3のリガンド非依存性活性化を起こす変異を意味し、特に限定されないが、例えば、膜近傍領域(Juxtamembrane:JM領域)での遺伝子内縦列重複(Internal Tandem Duplication:ITD)、またはFLT3の活性化ループ領域に起きる点突然変異D835V、D835E、D835N、D835Y、D835H等が挙げられる。FLT3-ITD変異はJM領域のexon14に集中し、その他exon15にも認められている。
本発明において、「野生型TP53」はp53タンパク質をコードする遺伝子であるTP53がNCBIにRefSEQ:accession NM_000546(タンパク質:RefSeq NP_000537)として登録されている配列を有する遺伝子であることを意味する。
野生型TP53のmRNAは下記に示す配列を有するが、変異を生じていないTP53であっても、多型などにより、配列に個体差が生じうることは理解されたい。
gatgggattggggttttcccctcccatgtgctcaagactggcgctaaaagttttgagcttctcaaaagtctagagccaccgtccagggagcaggtagctgctgggctccggggacactttgcgttcgggctgggagcgtgctttccacgacggtgacacgcttccctggattggcagccagactgccttccgggtcactgccatggaggagccgcagtcagatcctagcgtcgagccccctctgagtcaggaaacattttcagacctatggaaactacttcctgaaaacaacgttctgtcccccttgccgtcccaagcaatggatgatttgatgctgtccccggacgatattgaacaatggttcactgaagacccaggtccagatgaagctcccagaatgccagaggctgctccccccgtggcccctgcaccagcagctcctacaccggcggcccctgcaccagccccctcctggcccctgtcatcttctgtcccttcccagaaaacctaccagggcagctacggtttccgtctgggcttcttgcattctgggacagccaagtctgtgacttgcacgtactcccctgccctcaacaagatgttttgccaactggccaagacctgccctgtgcagctgtgggttgattccacacccccgcccggcacccgcgtccgcgccatggccatctacaagcagtcacagcacatgacggaggttgtgaggcgctgcccccaccatgagcgctgctcagatagcgatggtctggcccctcctcagcatcttatccgagtggaaggaaatttgcgtgtggagtatttggatgacagaaacacttttcgacatagtgtggtggtgccctatgagccgcctgaggttggctctgactgtaccaccatccactacaactacatgtgtaacagttcctgcatgggcggcatgaaccggaggcccatcctcaccatcatcacactggaagactccagtggtaatctactgggacggaacagctttgaggtgcgtgtttgtgcctgtcctgggagagaccggcgcacagaggaagagaatctccgcaagaaaggggagcctcaccacgagctgcccccagggagcactaagcgagcactgcccaacaacaccagctcctctccccagccaaagaagaaaccactggatggagaatatttcacccttcagatccgtgggcgtgagcgcttcgagatgttccgagagctgaatgaggccttggaactcaaggatgcccaggctgggaaggagccaggggggagcagggctcactccagccacctgaagtccaaaaagggtcagtctacctcccgccataaaaaactcatgttcaagacagaagggcctgactcagactgacattctccacttcttgttccccactgacagcctcccacccccatctctccctcccctgccattttgggttttgggtctttgaacccttgcttgcaataggtgtgcgtcagaagcacccaggacttccatttgctttgtcccggggctccactgaacaagttggcctgcactggtgttttgttgtggggaggaggatggggagtaggacataccagcttagattttaaggtttttactgtgagggatgtttgggagatgtaagaaatgttcttgcagttaagggttagtttacaatcagccacattctaggtaggggcccacttcaccgtactaaccagggaagctgtccctcactgttgaattttctctaacttcaaggcccatatctgtgaaatgctggcatttgcacctacctcacagagtgcattgtgagggttaatgaaataatgtacatctggccttgaaaccaccttttattacatggggtctagaacttgacccccttgagggtgcttgttccctctccctgttggtcggtgggttggtagtttctacagttgggcagctggttaggtagagggagttgtcaagtctctgctggcccagccaaaccctgtctgacaacctcttggtgaaccttagtacctaaaaggaaatctcaccccatcccacaccctggaggatttcatctcttgtatatgatgatctggatccaccaagacttgttttatgctcagggtcaatttcttttttcttttttttttttttttttctttttctttgagactgggtctcgctttgttgcccaggctggagtggagtggcgtgatcttggcttactgcagcctttgcctccccggctcgagcagtcctgcctcagcctccggagtagctgggaccacaggttcatgccaccatggccagccaacttttgcatgttttgtagagatggggtctcacagtgttgcccaggctggtctcaaactcctgggctcaggcgatccacctgtctcagcctcccagagtgctgggattacaattgtgagccaccacgtccagctggaagggtcaacatcttttacattctgcaagcacatctgcattttcaccccacccttcccctccttctccctttttatatcccatttttatatcgatctcttattttacaataaaactttgctgccacctgtgtgtctgaggggtg。
gatgggattggggttttcccctcccatgtgctcaagactggcgctaaaagttttgagcttctcaaaagtctagagccaccgtccagggagcaggtagctgctgggctccggggacactttgcgttcgggctgggagcgtgctttccacgacggtgacacgcttccctggattggcagccagactgccttccgggtcactgccatggaggagccgcagtcagatcctagcgtcgagccccctctgagtcaggaaacattttcagacctatggaaactacttcctgaaaacaacgttctgtcccccttgccgtcccaagcaatggatgatttgatgctgtccccggacgatattgaacaatggttcactgaagacccaggtccagatgaagctcccagaatgccagaggctgctccccccgtggcccctgcaccagcagctcctacaccggcggcccctgcaccagccccctcctggcccctgtcatcttctgtcccttcccagaaaacctaccagggcagctacggtttccgtctgggcttcttgcattctgggacagccaagtctgtgacttgcacgtactcccctgccctcaacaagatgttttgccaactggccaagacctgccctgtgcagctgtgggttgattccacacccccgcccggcacccgcgtccgcgccatggccatctacaagcagtcacagcacatgacggaggttgtgaggcgctgcccccaccatgagcgctgctcagatagcgatggtctggcccctcctcagcatcttatccgagtggaaggaaatttgcgtgtggagtatttggatgacagaaacacttttcgacatagtgtggtggtgccctatgagccgcctgaggttggctctgactgtaccaccatccactacaactacatgtgtaacagttcctgcatgggcggcatgaaccggaggcccatcctcaccatcatcacactggaagactccagtggtaatctactgggacggaacagctttgaggtgcgtgtttgtgcctgtcctgggagagaccggcgcacagaggaagagaatctccgcaagaaaggggagcctcaccacgagctgcccccagggagcactaagcgagcactgcccaacaacaccagctcctctccccagccaaagaagaaaccactggatggagaatatttcacccttcagatccgtgggcgtgagcgcttcgagatgttccgagagctgaatgaggccttggaactcaaggatgcccaggctgggaaggagccaggggggagcagggctcactccagccacctgaagtccaaaaagggtcagtctacctcccgccataaaaaactcatgttcaagacagaagggcctgactcagactgacattctccacttcttgttccccactgacagcctcccacccccatctctccctcccctgccattttgggttttgggtctttgaacccttgcttgcaataggtgtgcgtcagaagcacccaggacttccatttgctttgtcccggggctccactgaacaagttggcctgcactggtgttttgttgtggggaggaggatggggagtaggacataccagcttagattttaaggtttttactgtgagggatgtttgggagatgtaagaaatgttcttgcagttaagggttagtttacaatcagccacattctaggtaggggcccacttcaccgtactaaccagggaagctgtccctcactgttgaattttctctaacttcaaggcccatatctgtgaaatgctggcatttgcacctacctcacagagtgcattgtgagggttaatgaaataatgtacatctggccttgaaaccaccttttattacatggggtctagaacttgacccccttgagggtgcttgttccctctccctgttggtcggtgggttggtagtttctacagttgggcagctggttaggtagagggagttgtcaagtctctgctggcccagccaaaccctgtctgacaacctcttggtgaaccttagtacctaaaaggaaatctcaccccatcccacaccctggaggatttcatctcttgtatatgatgatctggatccaccaagacttgttttatgctcagggtcaatttcttttttcttttttttttttttttttctttttctttgagactgggtctcgctttgttgcccaggctggagtggagtggcgtgatcttggcttactgcagcctttgcctccccggctcgagcagtcctgcctcagcctccggagtagctgggaccacaggttcatgccaccatggccagccaacttttgcatgttttgtagagatggggtctcacagtgttgcccaggctggtctcaaactcctgggctcaggcgatccacctgtctcagcctcccagagtgctgggattacaattgtgagccaccacgtccagctggaagggtcaacatcttttacattctgcaagcacatctgcattttcaccccacccttcccctccttctccctttttatatcccatttttatatcgatctcttattttacaataaaactttgctgccacctgtgtgtctgaggggtg。
TP53タンパク質のアミノ酸配列は下記のとおりであるが、変異を生じていないTP53であっても、多型などにより、配列に個体差が生じうることは理解されたい。
meepqsdpsvepplsqetfsdlwkllpennvlsplpsqamddlmlspddieqwftedpgpdeaprmpeaappvapapaaptpaapapapswplsssvpsqktyqgsygfrlgflhsgtaksvtctyspalnkmfcqlaktcpvqlwvdstpppgtrvramaiykqsqhmtevvrrcphhercsdsdglappqhlirvegnlrveylddrntfrhsvvvpyeppevgsdcttihynymcnsscmggmnrrpiltiitledssgnllgrnsfevrvcacpgrdrrteeenlrkkgephhelppgstkralpnntssspqpkkkpldgeyftlqirgrerfemfrelnealelkdaqagkepggsrahsshlkskkgqstsrhkklmfktegpdsd。
meepqsdpsvepplsqetfsdlwkllpennvlsplpsqamddlmlspddieqwftedpgpdeaprmpeaappvapapaaptpaapapapswplsssvpsqktyqgsygfrlgflhsgtaksvtctyspalnkmfcqlaktcpvqlwvdstpppgtrvramaiykqsqhmtevvrrcphhercsdsdglappqhlirvegnlrveylddrntfrhsvvvpyeppevgsdcttihynymcnsscmggmnrrpiltiitledssgnllgrnsfevrvcacpgrdrrteeenlrkkgephhelppgstkralpnntssspqpkkkpldgeyftlqirgrerfemfrelnealelkdaqagkepggsrahsshlkskkgqstsrhkklmfktegpdsd。
本発明において、「ジーンシグネチャー」は、単一の遺伝子、または、複数の遺伝子からなる遺伝子群のその発現パターンが、ある種の疾患への罹患、ある種
の医薬への反応性、ある種の疾患の予後等の生物学的表現型や医学的状態に特徴的である当該遺伝子、または、遺伝子群を意味する。
の医薬への反応性、ある種の疾患の予後等の生物学的表現型や医学的状態に特徴的である当該遺伝子、または、遺伝子群を意味する。
本発明において、「生物学的試料」は、個体から単離された組織、液体、細胞、およびそれらの混合物をいい、例えば腫瘍生検、髄液、胸腔内液、腹腔内液、リンパ液、皮膚切片、血液、尿、糞便、痰、呼吸器、腸管、尿生殖器管、唾液、乳、消化器官、およびこれらから採取された細胞を挙げることができるが、これらに限定されない。「生物学的試料」は、例えば、がん疾患の治療目的で行われた手術の際に得られた被験者由来の切除組織の一部、がん疾患を疑われた被験者から生検等によって採取された組織の一部、あるいは胸腔内液や腹腔内液に由来する細胞を好ましく例示できる。
生物学的試料は、個体から単離された組織、液体、細胞、およびそれらの混合物等から調製した蛋白質抽出液や核酸抽出液であっても良い。蛋白質抽出液や核酸抽出液の調製は、自体公知の蛋白質調製法や核酸調製法を利用して実施できる。
本発明の一態様は、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に許容される塩が、組み合わせて投与されることを特徴とするがん治療のための医薬に関する。
本発明において、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩が「組み合わせて投与される医薬」とは、両薬剤が組み合わせて投与されることを想定された医薬である。
本発明において、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩が「組み合わせて投与される」とは、ある一定期間において、被投与対象が、両薬剤をその体内に取り込むことを意味する。両薬剤が単一製剤中に含まれた製剤が投与されてもよく、またそれぞれが別々に製剤化され、別々に投与されても良い。別々に製剤化される場合、その投与の時期は特に限定されず、同時に投与されてもよく、時間を置いて異なる時間に、又は、異なる日に、投与されても良い。
(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩が、それぞれ異なる時間又は日に投与される場合、その投与の順番は特に限定されない。通常、それぞれの製剤は、それぞれの投与方法に従って投与されるため、それらの投与は、同一回数となる場合もあり、異なる回数となる場合もある。また、それぞれが別々に製剤化される場合、各製剤の投与方法(投与経路)は同じであってもよく、異なる投与方法(投与経路)で投与されてもよい。また、両薬剤が同時に体内に存在する必要は無く、ある一定期間(例えば一ヶ月間、好ましくは1週間、さらに好ましくは数日間、さらにより好ましくは1日間)の間に体内に取り込まれていればよく、いずれかの投与時にもう一方の有効成分が体内から消失していてもよい。
本発明の医薬の投与形態を例示すると、例えば、1)(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩を含む単一の製剤の投与、2)(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、3)(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩を別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、4)(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩を別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、5)(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与などが挙げられる。
本発明においては、2種の異なる製剤とした場合は、それらを含むキットとすることもできる。
本発明にかかる医薬は、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩および/またはN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩と、薬学的に許容し得る担体を含み、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射等の各種注射剤として、あるいは、経口投与または経皮投与等の種々の方法によって投与することができる。薬学的に許容し得る担体とは、本発明の化合物または本発明の化合物を含む組成物を、ある器官または臓器から他の器官または臓器に輸送することに関与する、薬学的に許容される材料(例えば、賦形剤、希釈剤、添加剤、溶媒等)を意味する。
製剤の調製方法としては投与法に応じ適当な製剤(例えば、経口剤または注射剤)を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法にて調製できる。経口剤としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または油性ないし水性の懸濁液等を例示できる。経口投与の場合では遊離体のままでも、塩の型のいずれでもよい。水性製剤は薬学的に許容される酸と酸付加物を形成させるか、ナトリウム等のアルカリ金属塩とすることで調製できる。注射剤の場合は製剤中に安定剤、防腐剤または溶解補助剤等を使用することもできる。これらの補助剤等を含むこともある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また、一回投与量を一の容器に収納してもよく、また複数回投与量を一の容器に収納してもよい。
固形製剤としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、またはトローチ剤が挙げられる。これらの固形製剤は、本発明の化合物とともに薬学的に許容し得る添加物を含んでもよい。添加物としては、例えば、充填剤類、増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶解促進剤類、湿潤剤類または滑沢剤類が挙げられ、これらを必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
液体製剤としては、例えば、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または懸濁剤が挙げられる。添加物としては、例えば、懸濁化剤または乳化剤が挙げられ、これらを必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
製剤用の物質として以下のものを挙げることができるが、これらに制限されない:グリシン、アラニン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリジン等のアミノ酸類、抗菌剤、アスコルビン酸、硫酸ナトリウム又は亜硫酸水素ナトリウム等の抗酸化剤、リン酸、クエン酸、ホウ酸バッファー、炭酸水素ナトリウム、トリス−塩酸(Tris-Hcl)溶液等の緩衝剤、マンニトールやグリシン等の充填剤、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレート剤、カフェイン、ポリビニルピロリジン、β−シクロデキストリンやヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン等の錯化剤、グルコース、マンノース又はデキストリン等の増量剤、単糖類、二糖類等の他の炭水化物、着色剤、香味剤、希釈剤、乳化剤やポリビニルピロリジン等の親水ポリマー、低分子量ポリペプチド、塩形成対イオン、塩化ベンズアルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チメロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロレキシジン、ソルビン酸又は過酸化水素等の防腐剤、グリセリン、プロピレン・グリコール又はポリエチレングリコール等の溶媒、マンニトール又はソルビトール等の糖アルコール、懸濁剤、ソルビタンエステル、ポリソルベート20やポリソルベート80等のポリソルベート、トリトン(triton)、トロメタミン(tromethamine)、レシチン又はコレステロール等の界面活性剤、スクロースやソルビトール等の安定化増強剤、塩化ナトリウム、塩化カリウムやマンニトール・ソルビトール等の弾性増強剤、輸送剤、賦形剤、及び/又は薬学上の補助剤。これらの製剤用の物質の添加量は、薬剤の重量に対して0.01〜100倍、特に0.1〜10倍添加するのが好ましい。製剤中の好適な医薬組成物の組成は当業者によって、適用疾患、適用投与経路などに応じて適宜決定することができる。
医薬組成物中の賦形剤や担体は液体でも固体でもよい。適当な賦形剤や担体は注射用の水や生理食塩水、人工脳脊髄液や非経口投与に通常用いられている他の物質でもよい。中性の生理食塩水や血清アルブミンを含む生理食塩水を担体に用いることもできる。医薬組成物にはpH7.0−8.5のTrisバッファー、pH4.0−5.5の酢酸バッファー、pH3.0−6.2のクエン酸バッファーを含むことができる。また、これらのバッファーにソルビトールや他の化合物を含むこともできる。
N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩の製剤の好適な例としては、WO2014/055397に記載の製剤が挙げられる(WO2014/055397は参照することによりそのすべてが本明細書に組み込まれる。)。
本発明は、哺乳類、特にヒトのがん治療に用いることができる。本発明の医薬の投与量および投与間隔は、疾患の場所、患者の身長、体重、性別または病歴によって、医師の判断により適宜選択され得る。本発明の医薬をヒトに投与する場合、投与量の範囲は、一種類の有効成分につき、1日当たり、約0.01mg/kg体重〜約500mg/kg体重、好ましくは、約0.1mg/kg体重〜約100mg/kg体重である。ヒトに投与する場合、好ましくは、1日あたり1回、あるいは2から4回に分けて投与され、適当な間隔で繰り返すのが好ましい。また、1日量は、医師の判断により必要によっては上記の量を超えてもよい。
N−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩の投与方法の例示としてはWO2009/061446に記載の方法、WO2010/132787に記載の方法、US8357690に記載の方法を参照することによりそれらののすべてが本明細書に組み込まれる。1日1回で、1週間、2週間、3週間、4週間または5週間投与されてもよい。本剤12〜450mg、例えば20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、90mg、135mg、200mg、300mgまたは450mgを28日間連続投与する方法、他の抗癌剤とともに前記用量で8-21日間連続投与する方法、他の抗癌剤とともに前記用量で4-17日間連続投与する方法等が好ましい例として挙げられる。
治療の対象となるがんの種類は本発明の併用治療に対して感受性が確認されるがんであれば特に限定されないが、血液がん(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳腫瘍、頭頚部がん、食道がん、胃がん、虫垂がん、大腸がん、肛門がん、胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん、消化管間質腫瘍、肺がん、肝臓がん、中皮腫、甲状腺がん、腎臓がん、前立腺がん、神経内分泌腫瘍、黒色腫、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、骨肉腫、軟部肉腫、カポジ肉腫、筋肉腫、腎臓がん、膀胱がんまたは睾丸がんが挙げられる。中でも、白血病が好ましく、特に急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)が挙げられ、さらに、FLT3の活性型変異を有する白血病が好ましく、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病が特に好ましい。
本発明における「FLT3の活性型変異」を検出する方法としては、ゲノムDNA上の変異を検出する方法のほか、当該ゲノムDNA上の変異が転写産物における塩基の変化や翻訳産物におけるアミノ酸の変化に反映される場合には、これら転写産物や翻訳産物における当該変化を検出する方法(即ち、間接的な検出)や、FLT3は活性化によリン酸化レベルの上昇を伴うことから、リン酸化FLT3を検出することによる方法も含まれる。
変異を検出する方法の好ましい態様は、被験者由来の生物学的試料における遺伝子領域の塩基配列を直接決定することにより、変異を検出する方法が挙げられる。本発明において「FLT3遺伝子領域」とはFLT3遺伝子を含むゲノムDNA上の一定領域を意味する。該領域には、FLT3遺伝子の発現制御領域(例えば、プロモーター領域、エンハンサー領域)やFLT3遺伝子の3’末端非翻訳領域なども含まれる。これら領域における変異は、例えば、FLT3遺伝子の転写活性に影響を与えうる。
この方法においては、まず被験者由来の生物学的試料からDNA試料を調製する。DNA試料としては、ゲノムDNA試料、およびRNAからの逆転写によって調製されるcDNA試料が挙げられる。
生物学的試料からゲノムDNAまたはRNAを抽出する方法としては特に制限はなく、公知の手法を適宜選択して用いることができ、例えば、ゲノムDNAを抽出する方法としては、SDSフェノール法(尿素を含む溶液又はエタノール中に保存した組織を、タンパク質分解酵素(proteinase K)、界面活性剤(SDS)、及びフェノールで該組織のタンパク質を変性させ、エタノールで該組織からDNAを沈殿させ抽出する方法)、Clean Columns(登録商標、NexTec社製)、AquaPure(登録商標、Bio-Rad社製)、ZR Plant/Seed DNA Kit(Zymo Research社製)、Aqua Genomic Solution(登録商標、Mo Bi Tec社製)、prepGEM(登録商標、ZyGEM社製)、BuccalQuick(登録商標、TrimGen社製)を用いるDNA抽出方法が挙げられる。また、RNAを抽出する方法としては、例えば、フェノールとカオトロピック塩とを用いた抽出方法(より具体的には、トリゾール(Invitrogen社製)、アイソジェン(和光純薬社製)等の市販キットを用いた抽出方法)や、その他市販キット(RNAPrepトータルRNA抽出キット(Beckman Coulter社製)、RNeasy Mini(QIAGEN社製)、RNA Extraction Kit(Pharmacia Biotech社製)等)を用いた方法が挙げられる。さらに、抽出したRNAからcDNAを調製するのに用いられる逆転写酵素としては特に制限されることなく、例えば、RAV(Rous associated virus)やAMV(Avian myeloblastosis virus)等のレトロウィルス由来の逆転写酵素や、MMLV(Moloney murine leukemia virus)等のマウスのレトロウィルス由来の逆転写酵素が挙げられる。
この態様においては、次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを単離し、単離したDNAの塩基配列を決定する。該DNAの単離は、例えば、FLT3遺伝子領域の変異を挟み込むように設計された一対のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ゲノムDNA、あるいはRNAを鋳型としたPCR等によって行うことができる。単離したDNAの塩基配列の決定は、マキサムギルバート法やサンガー法など当業者に公知の方法で行うことができる。
決定したDNAもしくはcDNAの塩基配列を対照(例えば、同一被験者の非がん組織由来のDNAもしくはcDNAの塩基配列)と比較することにより、被験者のがん細胞におけるFLT3遺伝子領域の変異の有無を判別することができる。
FLT3遺伝子領域の変異を検出するための方法は、DNAやcDNAの塩基配列を直接決定する方法以外に、変異の検出が可能な種々の方法によって行うことができる。
例えば、一つの方法として、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異を含む塩基配列に相補的な塩基配列を有し、レポーター蛍光色素及びクエンチャー蛍光色素が標識されたオリゴヌクレオチドプローブを調製する。そして、前記DNA試料に、前記オリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせ、さらに前記オリゴヌクレオチドプローブがハイブリダイズした前記DNA試料を鋳型として、FLT3遺伝子領域の前記変異を含む塩基配列を増幅する。そして、前記増幅に伴うオリゴヌクレオチドプローブの分解により、前記レポーター蛍光色素が発する蛍光を検出し、次いで検出した前記蛍光を対照と比較する。このような方法としては、ダブルダイプローブ法、いわゆるTaqMan(登録商標)プローブ法が挙げられる。
さらに別の方法においては、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、DNA二重鎖間に挿入されると蛍光を発するインターカレーターを含む反応系において、前記DNA試料を鋳型として、FLT3遺伝子領域の前記変異を含む塩基配列を増幅する。そして、前記反応系の温度を変化させ、前記インターカレーターが発する蛍光の強度の変動を検出し、検出した前記温度の変化に伴う前記蛍光の強度の変動を対照と比較する。このような方法としては、HRM(high resolution melting、高分解融解曲線解析)法が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを制限酵素により切断する。次いで、DNA断片をその大きさに応じて分離する。次いで、検出されたDNA断片の大きさを、対照と比較する。このような方法としては、例えば、制限酵素断片長変異(Restriction Fragment Length Polymorphism/RFLP)を利用した方法やPCR-RFLP法等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを一本鎖DNAに解離させる。次いで、解離させた一本鎖DNAを非変性ゲル上で分離する。分離した一本鎖DNAのゲル上での移動度を対照と比較する。このような方法としては、例えばPCR-SSCP(single-strand conformation polymorphism、一本鎖高次構造変異)法が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを増幅する。さらに、増幅したDNAを、DNA変性剤の濃度が次第に高まるゲル上で分離する。次いで、分離したDNAのゲル上での移動度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(denaturant gradient gel electrophoresis:DGGE)法が挙げられる。
さらに別の方法としては、生物学的試料から調製したFLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNA、および、該DNAにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブが固定された基板、を用いる方法がある。このような方法としては、例えば、DNAアレイ法等が挙げられる。
さらに別の方法としては、生物学的試料から調製したFLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNA、および、該DNAにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブが固定された基板、を用いる方法がある。このような方法としては、例えば、DNAアレイ法等が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。また、「FLT3遺伝子領域の変異部位の塩基の1塩基3’側の塩基およびその3’側の塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマ―」を調製する。次いで、該DNAを鋳型とし、該プライマーを用いて、ddNTPプライマ―伸長反応を行う。次いで、プライマ―伸長反応産物を質量分析機にかけ、質量測定を行う。次いで、質量測定の結果から遺伝子型を決定する。次いで、決定した遺伝子型を対照と比較する。このような方法としては、例えば、MALDI-TOF/MS法が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、5’−「FLT3遺伝子領域の変異部位の塩基およびその5’側の塩基配列と相補的な塩基配列」−「FLT3遺伝子領域の変異部位の1塩基3’側の塩基およびその3’側の塩基配列とハイブリダイズしない塩基配列」−3’(フラップ)からなるオリゴヌクレオチドプローブを調製する。また、「FLT3遺伝子領域の変異部位の塩基およびその3’側の塩基配列と相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプローブ」を調製する。次いで、調製したDNAに、上記2種類のオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイズさせる。次いで、ハイブリダイズしたDNAを一本鎖DNA切断酵素で切断し、フラップを遊離させる。一本鎖DNA切断酵素としては、特に制限はなく、例えばcleavaseが挙げられる。本方法においては、次いで、フラップと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドプローブであって、レポーター蛍光およびクエンチャー蛍光が標識されたオリゴヌクレオチドプローブをフラップにハイブリダイズさせる。次いで、発生する蛍光の強度を測定する。次いで、測定した蛍光の強度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、Invader法が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを増幅する。そして、増幅したDNAを一本鎖に解離させ、解離させた一本鎖DNAのうち、片鎖のみを分離する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位の塩基の近傍より1塩基ずつ伸長反応を行い、その際に生成されるピロリン酸を酵素的に発光させ、発光の強度を測定する。そして、測定した蛍光の強度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、Pyrosequencing法が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを増幅する。次いで、「FLT3遺伝子領域の変異部位の塩基の1塩基3’側の塩基およびその3’側の塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマ―」を調製する。次いで、蛍光ラベルしたヌクレオチド存在下で、増幅したDNAを鋳型とし、調製したプライマーを用いて一塩基伸長反応を行う。そして、蛍光の偏光度を測定する。次いで、測定した蛍光の偏光度を対照と比較する。このような方法としては、例えば、AcycloPrime法が挙げられる。
さらに別の方法においては、まず、生物学的試料からDNAもしくはcDNA試料を調製する。次いで、FLT3遺伝子領域の変異部位を含むDNAを増幅する。次いで、「FLT3遺伝子領域の変異部位の塩基の1塩基3’側の塩基およびその3’側の塩基配列に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマ−」を調製する。次いで、蛍光ラベルしたヌクレオチド存在下で、増幅したDNAを鋳型とし、調製したプライマ−を用いて、一塩基伸長反応を行う。次いで、一塩基伸長反応に使われた塩基種を判定する。次いで、判定された塩基種を対照と比較する。このような方法として、例えば、SNuPE法が挙げられる。
なお、変異がFLT3蛋白質におけるアミノ酸の変化(例えば、置換、欠失、挿入)を伴うものであれば、生物学的試料から調製される試料は蛋白質であってもよい。このような場合、変異を検出するには、該変異によりアミノ酸の変化が生じた部位に特異的に結合する分子(例えば、抗体)を用いる方法を利用することができる。
FLT3の活性化変異によってFLT3のリン酸化レベルが上昇するので、リン酸化FLT3を定量することよってもFLT3の活性型変異を検出することができる。リン酸化FLT3蛋白質を定量的に測定する方法としては、公知のリン酸化蛋白質測定法を用いることができる。例えば、リン酸化FLT3蛋白質に対する抗体を使用した各種の方法を適用できる。具体的には、ウエスタンブロット法、免疫沈降法、酵素免疫固相法(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay;ELISA)、および放射免疫測定法(Radio ImmunoAssay;RIA)等を挙げることができる。
なお、変異FLT3蛋白質またはリン酸化FLT3蛋白質に対する抗体は、変異FLT3蛋白質またはリン酸化FLT3蛋白質を抗原とするものであって、当該抗原に特異的に結合する限り、ヒト型抗体、マウス抗体、ラット抗体、ウサギ抗体、ヒツジ抗体等を適宜用いることができる。抗体は、ポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であっても良いが、均質な抗体を安定的に生産できる点で、モノクローナル抗体が好ましい。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体は、当業者に周知の方法により作製できる。また、市販されている抗体から所望の抗体を選択して利用することもできる。
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマは、基本的には公知技術を使用し、以下のようにして作製できる。すなわち、目的の抗原や目的の抗原を発現する細胞を感作抗原として使用し、これを通常の免疫方法に従って所望の動物に免疫して得られる免疫細胞を通常の細胞融合法によって既知の親細胞と融合させた後、通常のスクリーニング方法で所望のモノクローナル抗体産生細胞(ハイブリドーマ細胞)を選別することにより作製できる。ハイブリドーマの作製は、例えば、ミルステインらの方法(「メソッズ オブ エンザイモロジー(Methods of Enzymology)」、1981年、第73巻、p.3-46)等に準じて実施できる。
ここで、モノクローナル抗体を作製する際には、リン酸化FLT3蛋白質やその断片を抗原として使用することができる。なお、リン酸化FLT3蛋白質やその断片は、例えばサムブルック等編,「モレキュラークローニング ア ラボラトリーマニュアル」、第2版、第1−3巻、コールドスプリングハーバーラボラトリープレス出版、ニューヨーク1989年等の成書に記載された方法に準じて、当業者であれば容易に取得できる。
リン酸化FLT3蛋白質の定量のために、該タンパク質、その断片および抗体を支持体に固定して使用することもできる。支持体は、タンパク質を固定化できるものであれば限定されず、一般的には、ガラス板、シリコンウエハ、樹脂等の無機材料または天然高分子材料のニトロセルロースや合成高分子材料のナイロンやポリスチレン等を例示できる。
FLT3の活性型変異を検出する方法としてはより具体的には、WO9817808号および対応米国特許公報US6846630号(WO9817808号およびUS6846630は参照することにより全体で本明細書に組み込まれる。)に記載のFLT3-ITD変異を検出する方法が挙げられ、本方法はTakara Bio社等により市販されている検出キットを用いることにより行うことができる。
さらに別の類似の方法としては、被験者由来の生物学的試料から得たmRNAを用い、RT-PCR後、キャピラリー電気泳動を行う方法も使用することができる(Leukemia, 2005 19、1479-1482。参照することにより全体で本明細書に組み込まれる。)。
さらに別の類似の方法としては、被験者由来の生物学的試料から得たmRNAを用い、RT-PCR後、キャピラリー電気泳動を行う方法も使用することができる(Leukemia, 2005 19、1479-1482。参照することにより全体で本明細書に組み込まれる。)。
リン酸化FLT3蛋白質を検出する方法としてはWO2010/054185号(参照することにより全体で本明細書に組み込まれる。)に記載の方法が具体的に挙げられる。
治療の対象となるがんの種類としては、別の観点からは、MDM2阻害剤に感受性のあるがんを対象とすることが好ましく、野生型TP53を有するがんであることが好ましい。
TP53が野生型であることを確認する方法としては、上記FLT3の変異を確認する方法として述べた各種手法が同様に適用できる。より具体的には、変異DNA配列に特異的なプローブを用いたマイクロアレイ法(AmpliChip p53, Roche Molecular Systems, Inc.等、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21319261)、変異DNA配列に特異的なプローブを用いたPCR法(qBiomarker Somatic Mutation PCR Arrays, QIAGEN等)、Sangerシーケンサーによりp53遺伝子配列を読む方法(http://p53.iarc.fr/Download/TP53_DirectSequencing_IARC.pdf)、次世代シーケンサーによりp53遺伝子配列を読む方法(TruSeq Amplicon - Cancer Panel, Illumina http://www.illuminakk.co.jp/products/truseq_amplicon_cancer_panel.ilmn、Oncomine(R) Cancer Research Panel, Lifetechnologies http://www.lifetechnologies.com/jp/ja/home/clinical/preclinical-companion-diagnostic-development/oncomine-cancer-research-panel-workflow.html等)が挙げられる。
さらに、MDM2阻害剤への感受性を予測する方法としてジーンシグネチャーを用いた方法も好適に用いることができる。MDM2阻害剤への感受性を予測するためのジーンシグネチャーとしては、特に限定されないが、例えばWO2014/020502に記載の遺伝子群が挙げられる(WO2014/020502は参照することによりそのすべてが本明細書に組み込まれる。)。より具体的にはMDM2, CDKN1A, ZMAT3, DDB2, FDXR, RPS27L, BAX, RPM2B, SESN1, CCNG1, XPC, TNFSF10BおよびAENからなる群から選ばれる遺伝子を少なくとも1つ含む(全て含んでいてもよい)遺伝子群を好適に用いることができる。他の例示としては、WO2015/000945に記載の遺伝子群が挙げられる(WO2014/000945参照することによりそのすべてが本明細書に組み込まれる。)。より具体的にはBAX, RPS27L, EDA2R, XPC, DDB2, FDXR, MDM2, CDKN1A, TRIAP1, BBC3, CCNG1, TNFRSF10BおよびCDKN2Aからなる群から選ばれる遺伝子を少なくとも1つ含む(全てを含んでいてもよい)遺伝子群を好適に用いることができる。遺伝子群に含まれる遺伝子数は限定されない。ジーンシグネチャーに含まれる遺伝子の発現が高い場合MDM2阻害剤に感受性があると判定する感受性シグネチャーを好適に用いることができる。
本発明にかかる医薬は他の抗腫瘍剤と併用して用いてもよい。例えば、抗腫瘍抗生物質、抗腫瘍性植物成分、BRM(生物学的応答性制御物質)、ホルモン、ビタミン、抗腫瘍性抗体、分子標的薬、アルキル化剤、代謝拮抗剤その他の抗腫瘍剤等が挙げられる。
より具体的に、アルキル化剤としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、ナイトロジェンマスタードN − オキシド、ベンダムスチンもしくはクロラムブチル等のアルキル化剤、カルボコンもしくはチオテパ等のアジリジン系アルキル化剤、ディブロモマンニトールもしくはディブロモダルシトール等のエポキシド系アルキル化剤、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ニムスチンハイドロクロライド、ストレプトゾシン、クロロゾトシンもしくはラニムスチン等のニトロソウレア系アルキル化剤、ブスルファン、トシル酸インプロスルファン、テモゾロミドまたはダカルバジン等が挙げられる。
各種代謝拮抗剤としては、例えば、6−メルカプトプリン、6−チオグアニンもしくはチオイノシン等のプリン代謝拮抗剤、フルオロウラシル、テガフール、テガフール・ウラシル、カルモフール、ドキシフルリジン、ブロクスウリジン、シタラビン若しくはエノシタビン等のピリミジン代謝拮抗剤、メトトレキサートもしくはトリメトレキサート等の葉酸代謝拮抗剤等が挙げられる。
抗腫瘍性抗生物質としては、例えば、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ペプロマイシン、ダウノルビシン、アクラルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、ピラルビシン、THP−アドリアマイシン、4 ’−エピドキソルビシンもしくはエピルビシン、クロモマイシンA 3 またはアクチノマイシンD 等が挙げられる。
抗腫瘍性植物成分およびそれらの誘導体としては、例えば、ビンデシン、ビンクリスチンもしくはビンブラスチン等のビンカアルカロイド類、パクリタキセル、ドセタキセル、カバジタキセル等のタキサン類、またはエトポシドもしくはテニポシド等のエピポドフィロトキシン類が挙げられる。
BRMとしては、例えば、腫瘍壊死因子またはインドメタシン等が挙げられる。
ホルモンとしては、例えば、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プラステロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、オキシメトロン、ナンドロロン、メテノロン、ホスフェストロール、エチニルエストラジオール、クロルマジノン、メペチオスタンまたはメドロキシプロゲステロン等が挙げられる。
ホルモンとしては、例えば、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プラステロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、オキシメトロン、ナンドロロン、メテノロン、ホスフェストロール、エチニルエストラジオール、クロルマジノン、メペチオスタンまたはメドロキシプロゲステロン等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えば、ビタミンCまたはビタミンA等が挙げられる。
抗腫瘍性抗体、分子標的薬としては、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、ニモツズマブ、デノスマブ、ベバシズマブ、インフリキシマブ、イピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アベルマブ、ピジリズマブ、アテゾリズマブ、ラムシルマブ、メシル酸イマチニブ、ダサチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、オシメルチニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、コビメチニブ、パゾパニブ、パルボシクリブ、パノビノスタット、ソラフェニブ、クリゾチニブ、ベムラフェニブ、イブルチニブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イクサゾミブ、ギルテリチニブ等が挙げられる。
抗腫瘍性抗体、分子標的薬としては、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、ニモツズマブ、デノスマブ、ベバシズマブ、インフリキシマブ、イピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、アベルマブ、ピジリズマブ、アテゾリズマブ、ラムシルマブ、メシル酸イマチニブ、ダサチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、オシメルチニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、コビメチニブ、パゾパニブ、パルボシクリブ、パノビノスタット、ソラフェニブ、クリゾチニブ、ベムラフェニブ、イブルチニブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イクサゾミブ、ギルテリチニブ等が挙げられる。
その他の抗腫瘍剤としては、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、タモキシフェン、レトロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、トレミフェンクエン酸塩、フルベストラント、ビカルタミド、フルタミド、ミトタン、リュープロレリン、ゴセレリン酢酸塩、カンプトテシン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、L−アスパラギナーゼ、アセクラトン、シゾフィラン、ピシバニール、プロカルバジン、ピポブロマン、ネオカルチノスタチン、ヒドロキシウレア、ウベニメクス、アザシチジン、デシタビン、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、エリブリン、トレチノインまたはクレスチン等が挙げられる。
本発明の別の態様は、被験者由来の生物学的試料を用い、該生物学的試料中に含まれるFLT3の活性型変異の有無を検出し、FLT3の活性型変異が検出された被験者を、3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩の組み合わせによるがんの治療への応答性があると判定することを含む、3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩によるがんの治療への応答性を予測する方法に関する。
また、本発明の別の態様は、被験者由来の生物学的試料を用い、該生物学的試料中におけるFLT3の活性型変異の有無を検出し、FLT3の活性型変異が検出された被験者を、3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩によるがんの治療の対象として選別することを含む、3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミドもしくはその薬学上許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素もしくはその薬学上許容される塩の組み合わせによるがんの治療の対象を選別する方法に関する。
さらに、前記FLT3の活性型変異がFLT3-ITD変異である、前記がんの治療への応答性を予測する方法またはがんの治療の対象を選別する方法に関する。
被験者由来の生物学的試料の採取方法、該生物学的試料中のFLT3の活性型変異またはFLT3-ITD変異の検出方法は上述のとおりである。
以下に示す実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらはいかなる意味においても限定的に解釈されない。
(試験例1 Compound AとQuizartinibとのin vivo併用効果の検討)
FLT3-ITD変異、野生型TP53を有するヒト急性骨髄性白血病細胞株MOLM-13細胞をリン酸緩衝生理食塩水を用いて5×107cells/mLになるよう懸濁し、調製した細胞懸濁液をNOD-SCIDマウス(雄性、5〜7週齢)の皮下に0.1mL移植した。移植後6日目に腫瘍体積の平均が100mm3を超えたことを確認後、腫瘍体積値を用いて群分けを行い(N=6/群)、Compound Aを25mg/kgもしくは50mg/kg、Quizartinib(LC Laboratories)を0.5mg/kgもしくは1mg/kgにてマウスに強制経口投与した。併用群においてはCompound A 25mg/kgもしくは50mg/kgとQuizartinib 0.5mg/kgもしくは1mg/kgを順次強制経口投与した。投与は群分け当日(移植後6日目)から1日1回、連続5日間(移植後6日目から10日目)行った後、2日間の休薬をはさんで1日1回連続4日間(移植後13日目から16日目)行った。経時的に腫瘍の長径(mm)および短径(mm)を電子デジタルノギスで計測し、以下に示す計算式(4)により算出した判定日(腫瘍移植後17日目)の腫瘍増殖抑制率(TGI%)で評価した。また経時的に小動物用自動天秤を用いて体重を測定し、以下に示す計算式(5)により体重変化率(Body weight change %)を算出し薬剤投与の体重への影響を検討すると共に、直近の体重測定結果を投与量算出に用いた。
FLT3-ITD変異、野生型TP53を有するヒト急性骨髄性白血病細胞株MOLM-13細胞をリン酸緩衝生理食塩水を用いて5×107cells/mLになるよう懸濁し、調製した細胞懸濁液をNOD-SCIDマウス(雄性、5〜7週齢)の皮下に0.1mL移植した。移植後6日目に腫瘍体積の平均が100mm3を超えたことを確認後、腫瘍体積値を用いて群分けを行い(N=6/群)、Compound Aを25mg/kgもしくは50mg/kg、Quizartinib(LC Laboratories)を0.5mg/kgもしくは1mg/kgにてマウスに強制経口投与した。併用群においてはCompound A 25mg/kgもしくは50mg/kgとQuizartinib 0.5mg/kgもしくは1mg/kgを順次強制経口投与した。投与は群分け当日(移植後6日目)から1日1回、連続5日間(移植後6日目から10日目)行った後、2日間の休薬をはさんで1日1回連続4日間(移植後13日目から16日目)行った。経時的に腫瘍の長径(mm)および短径(mm)を電子デジタルノギスで計測し、以下に示す計算式(4)により算出した判定日(腫瘍移植後17日目)の腫瘍増殖抑制率(TGI%)で評価した。また経時的に小動物用自動天秤を用いて体重を測定し、以下に示す計算式(5)により体重変化率(Body weight change %)を算出し薬剤投与の体重への影響を検討すると共に、直近の体重測定結果を投与量算出に用いた。
TGI (%) = (1−A/B)×100 ・・・(4)
A : 化合物投与群の判定日の平均腫瘍体積 (*)
B : 無処置対照群の判定日の平均腫瘍体積 (*)
* : 腫瘍体積は、1/2×[腫瘍長径]×[腫瘍短径]×[腫瘍短径]で算出 した。
A : 化合物投与群の判定日の平均腫瘍体積 (*)
B : 無処置対照群の判定日の平均腫瘍体積 (*)
* : 腫瘍体積は、1/2×[腫瘍長径]×[腫瘍短径]×[腫瘍短径]で算出 した。
Body weight change(%) = 各個体の体重変化率の平均 値・・・(5)
各個体の体重変化率 = (1-BWn/BWs)×100
BWn:n日目の体重
BWs:投与開始日の体重
各個体の体重変化率 = (1-BWn/BWs)×100
BWn:n日目の体重
BWs:投与開始日の体重
結果を図1および表1〜3に示す。
配列番号1:FLT3タンパク質(配列番号2)をコードするFLT3mRNA。
配列番号2:FLT3タンパク質のアミノ酸配列。
配列番号3:TP53タンパク質(配列番号4)をコードするTP53mRNA。
配列番号4:TP53タンパク質のアミノ酸配列。
配列番号2:FLT3タンパク質のアミノ酸配列。
配列番号3:TP53タンパク質(配列番号4)をコードするTP53mRNA。
配列番号4:TP53タンパク質のアミノ酸配列。
Claims (14)
- (3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ
−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジ
ン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シ
クロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミ
ドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−
3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2
,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に
許容される塩が、組み合わせて投与されることを特徴とするがん治療のための医薬。 - (3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ
−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジ
ン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シ
クロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミ
ドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−
3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2
,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に
許容される塩が、それぞれ異なる製剤の有効成分として含有され、同時に、又は、異なる
時間に投与されることを特徴とする請求項1に記載の医薬。 - (3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ
−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジ
ン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シ
クロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミ
ドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−
3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2
,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に
許容される塩が、単一製剤中に含有されていることを特徴とする請求項1に記載の医薬。 - (3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−6−カルバモイルテトラヒドロ
−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2−クロロ−3−フルオロピリジ
ン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”,2”−ジヒドロジスピロ[シ
クロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−インドール]−5’−カルボキサミ
ドまたはその薬学的に許容される塩とN−(5−tert−ブチル−イソオキサゾール−
3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)イミダゾ[2
,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニル}尿素またはその薬学的に
許容される塩を含むキット製剤であることを特徴とする請求項1に記載の医薬。 - 上記それぞれの化合物の塩が、(3’R,4’S,5’R)−N−[(3R,6S)−
6−カルバモイルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−6”−クロロ−4’−(2
−クロロ−3−フルオロピリジン−4−イル)−4,4−ジメチル−2”−オキソ−1”
,2”−ジヒドロジスピロ[シクロヘキサン−1,2’−ピロリジン−3’,3”−イン
ドール]−5’−カルボキサミドのp−トルエンスルホン酸塩と、N−(5−tert−
ブチル−イソオキサゾール−3−イル)−N’−{4−[7−(2−モルホリン−4−イ
ル−エトキシ)イミダゾ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゾール−2−イル]フェニ
ル}尿素の二塩酸塩である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬。 - がんが、血液がん(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫)、脳腫瘍、頭頚部がん、食道が
ん、胃がん、虫垂がん、大腸がん、肛門がん、胆嚢がん、胆管がん、膵臓がん、消化管間
質腫瘍、肺がん、肝臓がん、中皮腫、甲状腺がん、腎臓がん、前立腺がん、神経内分泌腫
瘍、黒色腫、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、骨肉腫、軟部肉腫、カポジ肉
腫、筋肉腫、膀胱がんまたは睾丸がんである請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬。 - がんが、白血病である請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬。
- がんが、FLT3の活性型変異を有する白血病である請求項1〜5のいずれか1項に記載の
医薬。 - がんが、急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia)である請求項1〜5
のいずれか1項に記載の医薬。 - がんが、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML:acute myelogenous leukemia
)である請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬。 - がんが、野生型TP53を有するがんである請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬。
- がんが、ジーンシグネチャーを用いてMDM2阻害剤感受性であると判定されたがんである
請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬。 - がんが、FLT3の活性型変異を有し、かつ、野生型TP53を有するがんである請求項1〜5
のいずれか1項に記載の医薬。 - がんが、FLT3の活性型変異を有し、かつ、ジーンシグネチャーを用いてMDM2阻害剤感受
性であると判定されたがんである請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015032201 | 2015-02-20 | ||
JP2015032201 | 2015-02-20 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017500753A Division JP6564449B2 (ja) | 2015-02-20 | 2016-02-19 | がんの併用治療法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019108390A true JP2019108390A (ja) | 2019-07-04 |
Family
ID=56692186
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017500753A Active JP6564449B2 (ja) | 2015-02-20 | 2016-02-19 | がんの併用治療法 |
JP2019042389A Pending JP2019108390A (ja) | 2015-02-20 | 2019-03-08 | がんの併用治療法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017500753A Active JP6564449B2 (ja) | 2015-02-20 | 2016-02-19 | がんの併用治療法 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10716790B2 (ja) |
EP (1) | EP3260119B1 (ja) |
JP (2) | JP6564449B2 (ja) |
KR (1) | KR102595395B1 (ja) |
CN (1) | CN107427501B (ja) |
CA (1) | CA2976752C (ja) |
ES (1) | ES2968789T3 (ja) |
HK (1) | HK1248135A1 (ja) |
TW (1) | TWI711452B (ja) |
WO (1) | WO2016133194A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3364972A1 (en) * | 2015-10-23 | 2018-08-29 | Daiichi Sankyo Company, Limited | Dosage regimen of mdm2 inhibitor for treating cancers |
TWI808055B (zh) | 2016-05-11 | 2023-07-11 | 美商滬亞生物國際有限公司 | Hdac 抑制劑與 pd-1 抑制劑之組合治療 |
TWI794171B (zh) | 2016-05-11 | 2023-03-01 | 美商滬亞生物國際有限公司 | Hdac抑制劑與pd-l1抑制劑之組合治療 |
KR20190068544A (ko) * | 2016-10-17 | 2019-06-18 | 다이이찌 산쿄 가부시키가이샤 | Mdm2 저해제와 dna 메틸트랜스페라아제 저해제의 병용 치료법 |
WO2021066443A1 (ko) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 한미약품 주식회사 | Flt3 저해제 및 mdm2 저해제를 포함하는 급성 골수성 백혈병 치료용 약학적 조성물 |
WO2022027237A1 (zh) * | 2020-08-04 | 2022-02-10 | 宜昌市第一人民医院(三峡大学人民医院) | 奎扎替尼作为程序性坏死抑制剂的应用 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012521435A (ja) * | 2009-03-23 | 2012-09-13 | アムビト ビオスシエンセス コルポラチオン | 併用療法を用いた治療方法 |
WO2012121361A1 (ja) * | 2011-03-10 | 2012-09-13 | 第一三共株式会社 | ジスピロピロリジン誘導体 |
JP2013523820A (ja) * | 2010-04-09 | 2013-06-17 | ザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、ミシガン | 疾患を処置する際に使用するためのmdm2阻害剤のバイオマーカー |
WO2014038606A1 (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-13 | 第一三共株式会社 | ジスピロピロリジン誘導体の結晶 |
Family Cites Families (36)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PT959132E (pt) | 1996-10-18 | 2006-12-29 | Takara Bio Inc | Ácido nucleico que codifica um receptor do tipo de proteína cinase |
US20050227932A1 (en) | 2002-11-13 | 2005-10-13 | Tianbao Lu | Combinational therapy involving a small molecule inhibitor of the MDM2: p53 interaction |
GB0419481D0 (en) | 2004-09-02 | 2004-10-06 | Cancer Rec Tech Ltd | Isoindolin-1-one derivatives |
ATE474833T1 (de) | 2004-09-22 | 2010-08-15 | Janssen Pharmaceutica Nv | Inhibitoren der wechselwirkung zwischen mdm2 und p53 |
EA019566B1 (ru) * | 2005-02-22 | 2014-04-30 | Дзе Риджентс Оф Дзе Юниверсити Оф Мичиган | Низкомолекулярные ингибиторы mdm2 |
US7576082B2 (en) | 2005-06-24 | 2009-08-18 | Hoffman-La Roche Inc. | Oxindole derivatives |
CA2644758A1 (en) | 2006-03-13 | 2007-09-20 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Spiroindolinone derivatives |
US20070213341A1 (en) | 2006-03-13 | 2007-09-13 | Li Chen | Spiroindolinone derivatives |
DK2001892T3 (da) | 2006-03-17 | 2013-07-01 | Ambit Biosciences Corp | Imidazolthiazolforbindelser til behandling af proliferative sygdomme |
CA2644143C (en) | 2006-04-05 | 2013-10-01 | Novartis Ag | Combinations comprising bcr-abl/c-kit/pdgf-r tk inhibitors for treating cancer |
EP2037919A2 (en) | 2006-06-30 | 2009-03-25 | Schering Corporation | Method of using substituted piperidines that increase p53 activity |
BRPI0715506A2 (pt) | 2006-08-30 | 2014-07-08 | Univ Michigan | Novas moléculas pequenas inibidoras de mdm2 e usos das mesmas |
KR101109438B1 (ko) | 2006-09-21 | 2012-07-12 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 항암제로서의 옥신돌 유도체 |
US7638548B2 (en) | 2006-11-09 | 2009-12-29 | Hoffmann-La Roche Inc. | Spiroindolinone derivatives |
CA2680122A1 (en) | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. | Pharmaceutical composition |
KR20090122403A (ko) | 2007-03-29 | 2009-11-27 | 노파르티스 아게 | 증식성 질환의 치료를 위한 3-이미다졸릴-인돌 |
US7553833B2 (en) | 2007-05-17 | 2009-06-30 | Hoffmann-La Roche Inc. | 3,3-spiroindolinone derivatives |
US7834179B2 (en) | 2007-05-23 | 2010-11-16 | Hoffmann-La Roche Inc. | Spiroindolinone derivatives |
TWI437988B (zh) | 2007-09-19 | 2014-05-21 | Ambit Biosciences Corp | 包含N-(5-第三丁基-異噁唑-3-基)-N’-{4-〔7-(2-嗎啉-4-基-乙氧基)咪唑并〔2,1-b〕〔1,3〕苯并噻唑-2-基〕苯基}脲之固體形式物、其組合物及與其有關之用途 |
PL2205244T3 (pl) | 2007-11-08 | 2014-01-31 | Ambit Biosciences Corp | Sposoby podawania N-(5-tert-butylo-izoksazol-3-ilo)-N’-{4-[7-(2-morfolin-4-ylo-etoksy)-imidazo-[2,1-b]-[1,3]-benzotiazol-2-ilo]-fenylo} mocznika do leczenia chorób proliferacyjnych |
US8134001B2 (en) | 2007-12-14 | 2012-03-13 | Hoffmann-La Roche Inc. | Spiroindolinone derivatives |
US7776875B2 (en) | 2007-12-19 | 2010-08-17 | Hoffman-La Roche Inc. | Spiroindolinone derivatives |
TW201011009A (en) | 2008-09-15 | 2010-03-16 | Priaxon Ag | Novel pyrrolidin-2-ones |
PT2340021E (pt) | 2008-09-18 | 2013-01-25 | Hoffmann La Roche | Pirrolidino-2-carboxamidas substituídas |
US20100190814A1 (en) | 2009-01-26 | 2010-07-29 | Li Chen | Spiroindolinone derivative prodrugs |
US7928233B2 (en) | 2009-02-10 | 2011-04-19 | Hoffmann-La Roche Inc. | Spiroindolinone pyridine derivatives |
US8217051B2 (en) | 2009-02-17 | 2012-07-10 | Hoffmann-La Roche Inc. | Spiroindolinone derivatives |
US8076482B2 (en) | 2009-04-23 | 2011-12-13 | Hoffmann-La Roche Inc. | 3,3′-spiroindolinone derivatives |
US8865710B2 (en) | 2009-05-14 | 2014-10-21 | Ambit Biosciences Corporation | Methods of treating proliferative diseases |
WO2012155066A2 (en) | 2011-05-11 | 2012-11-15 | Shaomeng Wang | Spiro-oxindole mdm2 antagonists |
US9216170B2 (en) | 2012-03-19 | 2015-12-22 | Hoffmann-La Roche Inc. | Combination therapy for proliferative disorders |
SI2880447T1 (sl) | 2012-07-31 | 2019-09-30 | Novartis Ag | Označevalci povezani z občutljivostjo na inhibitorje humanega dvominutnega 2 proteina (mdm2) |
JP6116847B2 (ja) | 2012-10-01 | 2017-04-19 | アムビト バイオサイエンシス コーポレーションAmbit Biosciences Corporation | シクロデキストリンとの混合体を含有する錠剤 |
EP2752191A1 (en) | 2013-01-07 | 2014-07-09 | Sanofi | Compositions and methods using hdm2 antagonist and mek inhibitor |
MX363584B (es) | 2013-07-03 | 2019-03-27 | Hoffmann La Roche | Expresión génica basada en arnm para personalizar la terapia del cáncer al paciente con un antagonista de mdm2. |
JP2016535795A (ja) | 2013-11-11 | 2016-11-17 | アムジエン・インコーポレーテツド | Mdm2阻害剤及び1つ以上の追加の医薬活性剤を含む癌治療のための併用療法 |
-
2016
- 2016-02-19 KR KR1020177010140A patent/KR102595395B1/ko active IP Right Grant
- 2016-02-19 ES ES16752580T patent/ES2968789T3/es active Active
- 2016-02-19 CA CA2976752A patent/CA2976752C/en active Active
- 2016-02-19 WO PCT/JP2016/054822 patent/WO2016133194A1/ja active Application Filing
- 2016-02-19 JP JP2017500753A patent/JP6564449B2/ja active Active
- 2016-02-19 EP EP16752580.7A patent/EP3260119B1/en active Active
- 2016-02-19 TW TW105104849A patent/TWI711452B/zh active
- 2016-02-19 CN CN201680011030.XA patent/CN107427501B/zh active Active
-
2017
- 2017-04-14 US US15/487,738 patent/US10716790B2/en active Active
-
2018
- 2018-06-15 HK HK18107775.6A patent/HK1248135A1/zh unknown
-
2019
- 2019-03-08 JP JP2019042389A patent/JP2019108390A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012521435A (ja) * | 2009-03-23 | 2012-09-13 | アムビト ビオスシエンセス コルポラチオン | 併用療法を用いた治療方法 |
JP2013523820A (ja) * | 2010-04-09 | 2013-06-17 | ザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、ミシガン | 疾患を処置する際に使用するためのmdm2阻害剤のバイオマーカー |
WO2012121361A1 (ja) * | 2011-03-10 | 2012-09-13 | 第一三共株式会社 | ジスピロピロリジン誘導体 |
WO2014038606A1 (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-13 | 第一三共株式会社 | ジスピロピロリジン誘導体の結晶 |
Non-Patent Citations (5)
Title |
---|
CHEN, Y. ET AL.: "Identification and Characterization Of a Potent FLT3 Inhibitor", BLOOD, vol. 122, no. 21, JPN6016016810, 2013, pages 5027, XP009505378, ISSN: 0004286770 * |
KOJIMA, K. ET AL.: "Selective FLT3 inhibitor FI-700 neutralizes Mcl-1 and enhances p53-mediated apoptosis in AML cells w", LEUKEMIA, vol. 24, no. 1, JPN6016016806, 2010, pages 33 - 43, XP055075314, ISSN: 0004286769, DOI: 10.1038/leu.2009.212 * |
PRESCOTT H. ET AL.: "Emerging FMS-like tyrosine kinase 3 inhibitors for the treatmentof acute myelogenous leukemia", EXPERT OPIN EMERG DRUGS, vol. 16, no. 3, JPN6016016817, 2011, pages 407 - 423, XP055474769, ISSN: 0004286772, DOI: 10.1517/14728214.2011.568938 * |
小島研介: "変異FLT3急性骨髄性白血病に対する治療戦略としてのFLT3阻害とp53活性化", 月刊血液内科, vol. 62, no. 2, JPN6016016804, 2011, pages 220 - 225, ISSN: 0004286768 * |
近藤忠一: "造血器腫瘍の予後指標と診療での活用 FLT3‐ITD陽性AMLに対する造血幹細胞移植", 月刊血液内科, vol. 65, no. 5, JPN6016016813, 2012, pages 659 - 664, ISSN: 0004286771 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR102595395B1 (ko) | 2023-10-27 |
US20170216302A1 (en) | 2017-08-03 |
US10716790B2 (en) | 2020-07-21 |
JPWO2016133194A1 (ja) | 2017-11-09 |
EP3260119A1 (en) | 2017-12-27 |
CN107427501B (zh) | 2023-12-01 |
TWI711452B (zh) | 2020-12-01 |
CN107427501A (zh) | 2017-12-01 |
ES2968789T3 (es) | 2024-05-14 |
EP3260119B1 (en) | 2023-11-15 |
CA2976752C (en) | 2019-12-17 |
TW201636020A (zh) | 2016-10-16 |
JP6564449B2 (ja) | 2019-08-21 |
WO2016133194A1 (ja) | 2016-08-25 |
CA2976752A1 (en) | 2016-08-25 |
HK1248135A1 (zh) | 2018-10-12 |
EP3260119A4 (en) | 2018-08-08 |
KR20170123602A (ko) | 2017-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6564449B2 (ja) | がんの併用治療法 | |
EP3190416B1 (en) | Biomarker for predicting sensitivity to protein kinase inhibitor and use thereof | |
JP2023182572A (ja) | がんの診断及び治療方法 | |
JP6823587B2 (ja) | Mdm2阻害剤とbtk阻害剤との併用治療法 | |
US11447830B2 (en) | Gene signatures to predict drug response in cancer | |
CA3210276A1 (en) | Use of thyromimetics for the treatment of cancer | |
JP6858563B2 (ja) | Braf変異検出によるegfr阻害剤の効果予測 | |
US20220288067A1 (en) | Treatment of cancer with cdk inhibitors | |
US11179413B2 (en) | Methods of treatment of cancer with reduced UBB expression | |
US20210267980A1 (en) | Cancer treatment methods based on tp53 mutation status and hypermutation status | |
WO2023159124A2 (en) | Methods for overcoming tazemetostat-resistance in cancer patients |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191223 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200617 |