JP2019103989A - 汚染土壌の洗浄分級処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】汚染土壌の洗浄分級処理を効率よく行うことができる汚染土壌の洗浄分級処理方法を提供する。【解決手段】汚染土壌100に水W1を添加し、湿式ふるい11分級処理して粗粒子分102を分離したスラリー状の土砂101を砂分104と細粒子分103とにさらに分級処理する第1工程S1と、第1工程S1で分級処理した砂分104を洗浄処理する第2工程S2と、第1工程S1で分級処理した細粒子分103を凝集沈殿させて沈殿汚泥105と処理水W2とに分離し、沈殿汚泥105を脱水処理して濃縮残渣106と処理水W3とに分離する第3工程S3と、を有し、第1工程S1では、汚染土壌100に陽イオンIを添加する陽イオン添加工程S12を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、汚染土壌の洗浄分級処理方法に関する。
各地から収集された放射能物質汚染土壌(汚染土壌)は、受入・分別処理施設(前処理施設)に搬入されて前処理され、前処理後に中間貯蔵施設へ搬送されて貯蔵されている。前処理施設では、膨大な量の汚染土壌に対応できるように、高い処理能力を確保する必要がある。このため、前処理施設では、各処理設備をベルトコンベアで接続し、汚染土壌の各処理設備間を移動をベルトコンベアで行いながら連続処理を行っている。
前処理施設では、汚染土壌を粒径別、汚染濃度別に分別する分別工程が行われている。分別工程では、汚染土壌をふるいにかけて粒径別に分別している。分別工程の前には、汚染土壌に改質材を投入し、分別工程においてふるいの目詰まりが生じないようにしている。
前処理施設では、汚染土壌を粒径別、汚染濃度別に分別する分別工程が行われている。分別工程では、汚染土壌をふるいにかけて粒径別に分別している。分別工程の前には、汚染土壌に改質材を投入し、分別工程においてふるいの目詰まりが生じないようにしている。
中間貯蔵施設に貯蔵される汚染土壌は、膨大な量であるため、放射能濃度が8000Bq/kg以下の汚染土壌を再利用することが考えられている。また、放射能濃度が8000Bq/kgを超える汚染土壌についても、洗浄分級処理による浄化によって8000Bq/kg以下の土壌とし、再利用することも選択肢の一つと考えられている。
洗浄分級処理のフローは、例えば特許文献1乃至4などに開示されている。洗浄分級処理では、汚染土壌に加水して、遠心分離式湿式分級器や沈殿分離式分級器などで汚染された細粒子分と非汚染の砂分とを分別している。また、汚染された細粒子分については、凝集沈殿させて、凝集沈殿した残渣を脱水機にて脱水している。
洗浄分級処理のフローは、例えば特許文献1乃至4などに開示されている。洗浄分級処理では、汚染土壌に加水して、遠心分離式湿式分級器や沈殿分離式分級器などで汚染された細粒子分と非汚染の砂分とを分別している。また、汚染された細粒子分については、凝集沈殿させて、凝集沈殿した残渣を脱水機にて脱水している。
前処理施設での分別工程の前に汚染土壌に投入される改質材には、吸水性高分子ポリマーが含まれていることが多い。このため、洗浄分級処理において改質材が投入された汚染土壌に加水を行うと、改質材が水を大量(改質材中の吸水性高分子ポリマー自重の数十倍〜数百倍の量)に取り込んでしまい、洗浄分級処理、特に脱水工程に負担がかかることが想定される。
さらに、脱水工程の機能が低下すると、浄化できなかった土壌として残る汚染土量(残渣)も多くなり、洗浄分級処理による汚染土壌の減容化の効果が大きく低下する懸念がある。
また、水を含んだ吸水性高分子ポリマーが、汚染土壌の細粒子分と同様の挙動をしてしまい、各工程において悪影響が出ることがある。
さらに、脱水工程の機能が低下すると、浄化できなかった土壌として残る汚染土量(残渣)も多くなり、洗浄分級処理による汚染土壌の減容化の効果が大きく低下する懸念がある。
また、水を含んだ吸水性高分子ポリマーが、汚染土壌の細粒子分と同様の挙動をしてしまい、各工程において悪影響が出ることがある。
そこで、本発明は、汚染土壌の洗浄分級処理を効率よく行うことができる汚染土壌の洗浄分級処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る汚染土壌の洗浄分級処理方法は、汚染土壌に水を添加し、湿式ふるい分級処理して粗粒子分を分離したスラリー状の土砂を砂分と細粒子分とにさらに分級処理する第1工程と、前記第1工程で分級処理した砂分を洗浄処理する第2工程と、前記第1工程で分級処理した細粒子分を凝集沈殿させて沈殿汚泥と処理水とに分離し、沈殿汚泥を脱水処理して濃縮残渣と処理水とに分離する第3工程と、を有し、前記第1工程では、前記汚染土壌に陽イオンを添加する陽イオン添加工程を行うことを特徴とする。
汚染土壌に吸水性高分子ポリマーを含む改質材が投入されていた場合に、吸水性高分子ポリマーの体積が吸水によって増大すると、増大した吸水性高分子ポリマーが細粒子分と同様の挙動をしてオーバーフロー側に移動するため、その後の工程に多大な負担を強いることになる。
これに対し、本発明では、第1分級工程において陽イオン添加工程を行うため、汚染土壌に吸水性高分子ポリマーを含む改質材が投入されていた場合に、吸水性高分子ポリマーの吸水機能を低下させて、吸水性高分子ポリマーの吸水量を少なくすることができる。
これにより、後の工程の負担が軽減でき、後の工程を効率よく行うことができる。特に、第3工程の脱水処理における負荷を少なくすることができる。
これに対し、本発明では、第1分級工程において陽イオン添加工程を行うため、汚染土壌に吸水性高分子ポリマーを含む改質材が投入されていた場合に、吸水性高分子ポリマーの吸水機能を低下させて、吸水性高分子ポリマーの吸水量を少なくすることができる。
これにより、後の工程の負担が軽減でき、後の工程を効率よく行うことができる。特に、第3工程の脱水処理における負荷を少なくすることができる。
また、本発明に係る汚染土壌の洗浄分級処理方法では、前記陽イオン添加工程は、前記汚染土壌に前記水とともに前記陽イオンを添加してもよい。
このようにすることにより、陽イオンが汚染土壌に含まれる吸水性高分子ポリマーの吸水機能を初期段階で阻害することができるため、各工程を効率よく行うことができる。
このようにすることにより、陽イオンが汚染土壌に含まれる吸水性高分子ポリマーの吸水機能を初期段階で阻害することができるため、各工程を効率よく行うことができる。
また、本発明に係る汚染土壌の洗浄分級処理方法では、前記陽イオン添加工程は、前記汚染土壌のうちの湿式ふるい分級処理して前記粗粒子分を分離した後の前記スラリー状の土砂に前記陽イオンを添加してもよい。
このようにすることにより、汚染土壌全体ではなく粗粒子分を分離したスラリー状の土砂に陽イオンを添加するため、汚染土壌全体に陽イオンを添加する場合と比べて、陽イオンの使用量を減らすことができる。また、粗粒子分を分離したスラリー状の土砂に陽イオンを確実に添加することができるため、スラリー状の土砂を細粒子分と砂分とにさらに分級する処理の負荷を少なくすることができる。
このようにすることにより、汚染土壌全体ではなく粗粒子分を分離したスラリー状の土砂に陽イオンを添加するため、汚染土壌全体に陽イオンを添加する場合と比べて、陽イオンの使用量を減らすことができる。また、粗粒子分を分離したスラリー状の土砂に陽イオンを確実に添加することができるため、スラリー状の土砂を細粒子分と砂分とにさらに分級する処理の負荷を少なくすることができる。
また、本発明に係る汚染土壌の洗浄分級処理方法では、前記陽イオン添加工程は、前記汚染土壌のうちの前記砂分と前記細粒子分とに分級処理された後の前記細粒子分に前記陽イオンを添加してもよい。
このようにすることにより、汚染土壌全体ではなく細粒子分のみに陽イオンを添加するため、汚染土壌全体に陽イオンを添加する場合と比べて、陽イオンの使用量を減らすことができる。また、細粒子分に陽イオンを確実に添加することができるため、第3工程の脱水処理における負荷を確実に少なくすることができる。
このようにすることにより、汚染土壌全体ではなく細粒子分のみに陽イオンを添加するため、汚染土壌全体に陽イオンを添加する場合と比べて、陽イオンの使用量を減らすことができる。また、細粒子分に陽イオンを確実に添加することができるため、第3工程の脱水処理における負荷を確実に少なくすることができる。
本発明によれば、汚染土壌の洗浄分級処理を効率よく行うことができる。
以下、本発明の実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法について、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法は、セシウムなどの放射能物質により汚染された汚染土壌100を中間貯蔵施設で貯蔵する前に洗浄分級する方法である。
本実施形態では、各地から搬送された汚染土壌100は、受入・分別処理施設(前処理施設)で粒径別、濃度別に分別された後に洗浄分級施設において洗浄分級され、放射能濃度が8000Bq/kg以下の土壌は再利用され、放射能濃度が8000Bq/kgを超える汚染土壌100は中間貯蔵施設で貯蔵されるように設定されている。
図1に示すように、本実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法は、セシウムなどの放射能物質により汚染された汚染土壌100を中間貯蔵施設で貯蔵する前に洗浄分級する方法である。
本実施形態では、各地から搬送された汚染土壌100は、受入・分別処理施設(前処理施設)で粒径別、濃度別に分別された後に洗浄分級施設において洗浄分級され、放射能濃度が8000Bq/kg以下の土壌は再利用され、放射能濃度が8000Bq/kgを超える汚染土壌100は中間貯蔵施設で貯蔵されるように設定されている。
受入・分別処理施設では、ふるいによって汚染土壌100を粒径別に分別している。このとき、ふるいの目詰まりを防止するために汚染土壌100に吸水性高分子ポリマーを含む改質材を投入している。このため。洗浄分級施設において洗浄分級される汚染土壌100には、吸水性高分子ポリマーを含む改質材が含まれている。
本実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法は、汚染土壌100に水W1を添加し、湿式ふるい11で分級処理して粗粒子分102を分離したスラリー状の土砂101を細粒子分103と砂分104とにさらに分級処理する第1工程S1と、第1工程S1で分級処理した砂分104を洗浄処理する第2工程S2と、第1工程S1で分級処理した細粒子分103を凝集沈殿させて沈殿汚泥105と処理水W2とに分離し、沈殿汚泥105を脱水処理して濃縮残渣106と処理水W3とに分離する第3工程S3と、を有している。
(第1工程S1)
第1工程S1は、汚染土壌100に水W1を添加する加水工程S11と、加水工程S11と同時または加水工程S11を前後して汚染土壌100に陽イオンIを添加する陽イオン添加工程S12と、加水工程S11および陽イオン添加工程S12の後に湿式ふるい11を用いて汚染土壌100から粗粒子分102を分離し、スラリー状の土砂101とする第1分級工程S13と、第1分級工程S13の後に遠心分離式湿式分級器12を用いてスラリー状の土砂101を砂分104と細粒子分103とに分級する第2分級工程S14と、を有している。
第1工程S1は、汚染土壌100に水W1を添加する加水工程S11と、加水工程S11と同時または加水工程S11を前後して汚染土壌100に陽イオンIを添加する陽イオン添加工程S12と、加水工程S11および陽イオン添加工程S12の後に湿式ふるい11を用いて汚染土壌100から粗粒子分102を分離し、スラリー状の土砂101とする第1分級工程S13と、第1分級工程S13の後に遠心分離式湿式分級器12を用いてスラリー状の土砂101を砂分104と細粒子分103とに分級する第2分級工程S14と、を有している。
加水工程S11では、汚染土壌100の重量、粒径、放射能濃度などに応じて算出された量の水W1を汚染土壌100に添加する。
陽イオン添加工程S12では、加水工程S11で加水される水W1の量に応じて算出された量の陽イオンIを汚染土壌100に添加する。汚染土壌100への陽イオンIの添加は、例えば、消石灰などを汚染土壌100に添加することで行われている。
陽イオン添加工程S12では、加水工程S11で加水される水W1の量に応じて算出された量の陽イオンIを汚染土壌100に添加する。汚染土壌100への陽イオンIの添加は、例えば、消石灰などを汚染土壌100に添加することで行われている。
第1分級工程S13では、湿式ふるい11として、例えば、振動ふるいを用いている。湿式ふるい11は、異物を選別して、礫・粗砂とそれ以下のスラリー状の土砂101とに分級するように構成されており、網面を内部に備えている。湿式ふるい11には、公知の装置を使用することができる。なお、湿式ふるい11によって粗粒子分102を分離しておくことにより、表面処理工程S21、スクラビング工程S22および洗浄工程S23の効率を向上させることができる。
第2分級工程S14では、遠心分離式湿式分級器12を用いて、粗粒子分102を除いたスラリー状の土砂101を砂分104と細粒子分103とに分級処理する。このとき砂分104および細粒子分103には、放射能物質が含まれている。なお、遠心分離式湿式分級器12に代えて沈降分離式分級器を用いてもよい。
遠心分離式湿式分級器12は、例えば、円筒状に形成されるとともに、その底部が円錐形状に形成された容器からなり、スラリー状の土砂101を導入する上部流入口と、アンダーフローを取り出す下部流出口と、オーバーフローを取り出す上部流出口とを備えている。上部流入口から入ったスラリー状の土砂101は、円筒容器の円周方向に高速で供給されることにより、回転運動を起こし、回転流となって、円錐頂部に向かって進む。この時、スラリー状の土砂101中の比重の重い粒子は遠心力により周壁に集まり、次第にアンダーフロー出口(下部流出口)に向かい、濃縮して排出される。
一方、液体と比重の軽い粒子は、円筒容器の中央部を渦流となって上昇し、オーバーフロー出口(上部流出口)から排出される。なお、遠心分離式湿式分級器12としては、公知の装置を使用することができる。そして、放射性物質は細粒子分103に多く付着・吸着しているため、遠心分離式湿式分級器12で分級することにより、多くの放射性物質を洗浄処理土から除去することができる。この分級の処理回数は、適宜設定されるが、1回以上行うのが好ましい。
一方、液体と比重の軽い粒子は、円筒容器の中央部を渦流となって上昇し、オーバーフロー出口(上部流出口)から排出される。なお、遠心分離式湿式分級器12としては、公知の装置を使用することができる。そして、放射性物質は細粒子分103に多く付着・吸着しているため、遠心分離式湿式分級器12で分級することにより、多くの放射性物質を洗浄処理土から除去することができる。この分級の処理回数は、適宜設定されるが、1回以上行うのが好ましい。
(第2工程S2)
第2工程S2は、第2分級工程S14で分級された砂分104の土壌粒子の表面に付着している放射能物質を剥離し易くさせる表面処理工程S21と、表面処理工程S21の後に砂分104の表面の放射能物質を剥離させるスクラビング工程S22と、スクラビング工程S22の後に砂分104の表面から剥離された放射能物質を含む細粒子分などを回収するとともに砂分104から細粒子分が剥離された洗浄処理砂107を取り出す洗浄工程S23と、洗浄工程S23で取り出された洗浄処理砂107に残った放射能物質を含む細粒子分を、脱水処理装置を用いて抽出する放射能物質抽出工程S24と、を有している。
第2工程S2は、第2分級工程S14で分級された砂分104の土壌粒子の表面に付着している放射能物質を剥離し易くさせる表面処理工程S21と、表面処理工程S21の後に砂分104の表面の放射能物質を剥離させるスクラビング工程S22と、スクラビング工程S22の後に砂分104の表面から剥離された放射能物質を含む細粒子分などを回収するとともに砂分104から細粒子分が剥離された洗浄処理砂107を取り出す洗浄工程S23と、洗浄工程S23で取り出された洗浄処理砂107に残った放射能物質を含む細粒子分を、脱水処理装置を用いて抽出する放射能物質抽出工程S24と、を有している。
表面処理工程S21では、第2分級工程S14で分級処理した砂分104を表面処理槽21に溜め、この表面処理槽21内で砂分104に分散剤を添加することで、砂分104の土壌粒子の表面に付着している放射能物質を細粒子分とともに剥離し易くさせる。
スクラビング工程S22では、スクラバー22を用いて、表面処理工程S21で表面処理された砂分104の表面の放射能物質を含んだ細粒子分を攪拌することによるもみ洗いにより剥離させて離脱処理することで、砂分104に付着している放射能物質を含んだ細粒子分を離脱させる。
洗浄工程S23では、フローテーション装置23を用いて、スクラバー22からフローテーション装置23に投入された砂分104のうちスクラビング工程S22による離脱物(放射能物質および放射能物質を含んだ細粒子分など)108をフローテーション処理によって発生させたフロスにより回収するとともに、離脱物が除去された洗浄処理砂107を取り出す。
放射能物質抽出工程S24では、洗浄工程S23で取り出された洗浄処理砂107に残った放射能物質110を、抽出槽24において、例えば、セシウム抽出薬剤の溶液などにより抽出し、脱水処理装置25を用いてさらに濃度の低い2次洗浄処理砂(低濃度洗浄処理砂)109を脱水処理する。
スクラビング工程S22では、スクラバー22を用いて、表面処理工程S21で表面処理された砂分104の表面の放射能物質を含んだ細粒子分を攪拌することによるもみ洗いにより剥離させて離脱処理することで、砂分104に付着している放射能物質を含んだ細粒子分を離脱させる。
洗浄工程S23では、フローテーション装置23を用いて、スクラバー22からフローテーション装置23に投入された砂分104のうちスクラビング工程S22による離脱物(放射能物質および放射能物質を含んだ細粒子分など)108をフローテーション処理によって発生させたフロスにより回収するとともに、離脱物が除去された洗浄処理砂107を取り出す。
放射能物質抽出工程S24では、洗浄工程S23で取り出された洗浄処理砂107に残った放射能物質110を、抽出槽24において、例えば、セシウム抽出薬剤の溶液などにより抽出し、脱水処理装置25を用いてさらに濃度の低い2次洗浄処理砂(低濃度洗浄処理砂)109を脱水処理する。
(第3工程S3)
第3工程S3では、第2分級工程S14で分級された細粒子分103を凝集沈殿装置31で処理水W2と沈殿汚泥105とに分離する分離工程S31と、分離工程S31で分離された沈殿汚泥105を脱水する脱水工程S32と、を有している。
本実施形態の第3工程S3では、第2分級工程S14で分級された細粒子分103に加え、洗浄工程S23における洗浄工程S23によるフロス、および放射能物質抽出工程S24による処理溶液が凝集沈殿装置31に送られるように構成されている。
第3工程S3では、第2分級工程S14で分級された細粒子分103を凝集沈殿装置31で処理水W2と沈殿汚泥105とに分離する分離工程S31と、分離工程S31で分離された沈殿汚泥105を脱水する脱水工程S32と、を有している。
本実施形態の第3工程S3では、第2分級工程S14で分級された細粒子分103に加え、洗浄工程S23における洗浄工程S23によるフロス、および放射能物質抽出工程S24による処理溶液が凝集沈殿装置31に送られるように構成されている。
分離工程S31では、凝集沈殿装置31を使用し、細粒子分103を含んだ懸濁水に凝集剤を添加・撹拌し、懸濁水中の微細な浮遊物を大きな沈殿汚泥105として沈殿させ、沈殿汚泥105と清澄な処理水W2とに分離する。このとき、細粒子分103が放射能物質(フロス、処理溶液)を吸着し、凝集沈殿により沈殿汚泥105となる。
脱水工程S32では、プレス脱水装置32を使用し、沈殿汚泥105を脱水処理し、濃縮残渣106と処理水W3とに分離する。このプレス脱水装置32は、公知の加圧式濾過装置(ベルトプレスやフィルタープレス)等であり、濾布等からなるフィルターとプレス機を備えている。
脱水工程S32では、プレス脱水装置32を使用し、沈殿汚泥105を脱水処理し、濃縮残渣106と処理水W3とに分離する。このプレス脱水装置32は、公知の加圧式濾過装置(ベルトプレスやフィルタープレス)等であり、濾布等からなるフィルターとプレス機を備えている。
次に、上述した本発明の実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法の作用・効果について図面を用いて説明する。
汚染土壌100に吸水性高分子ポリマーを含む改質材が投入されていた場合に、吸水性高分子ポリマーの体積が吸水によって増大すると、増大した吸水性高分子ポリマーが細粒子分と同様の挙動をしてオーバーフロー側に移動するため、その後の工程に多大な負担を強いることになる。
これに対し、上述した本実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法では、第1分級工程S13において陽イオン添加工程S12を行うため、汚染土壌100に吸水性高分子ポリマーを含む改質材が投入されていた場合に、吸水性高分子ポリマーの吸水機能を低下させて、吸水性高分子ポリマーの吸水量を少なくすることができる。
これにより、後の工程の負担が軽減でき、後の工程を効率よく行うことができる。特に、第3工程S3の脱水処理における負荷を少なくすることができる。
これに対し、上述した本実施形態による汚染土壌の洗浄分級処理方法では、第1分級工程S13において陽イオン添加工程S12を行うため、汚染土壌100に吸水性高分子ポリマーを含む改質材が投入されていた場合に、吸水性高分子ポリマーの吸水機能を低下させて、吸水性高分子ポリマーの吸水量を少なくすることができる。
これにより、後の工程の負担が軽減でき、後の工程を効率よく行うことができる。特に、第3工程S3の脱水処理における負荷を少なくすることができる。
また、本実施形態に係る汚染土壌の洗浄分級処理方法では、陽イオン添加工程S12は、汚染土壌100に水W1とともに陽イオンIを添加していることにより、陽イオンIが汚染土壌100に含まれる吸水性高分子ポリマーの吸水機能を初期段階で阻害することができるため、各工程を効率よく行うことができる。
以上、本発明による汚染土壌の洗浄分級処理方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、陽イオン添加工程S12は、汚染土壌100に水W1とともに陽イオンIを添加しているが、以下のようにしてもよい。
例えば、陽イオン添加工程S12は、第1分級工程S13の後のスラリー状の土砂101に陽イオンIを添加してもよい。
このようにすることにより、汚染土壌100全体ではなく粗粒子分102を分離したスラリー状の土砂101に陽イオンIを添加するため、汚染土壌100全体に陽イオンIを添加する場合と比べて、陽イオンIの使用量を減らすことができる。
例えば、上記の実施形態では、陽イオン添加工程S12は、汚染土壌100に水W1とともに陽イオンIを添加しているが、以下のようにしてもよい。
例えば、陽イオン添加工程S12は、第1分級工程S13の後のスラリー状の土砂101に陽イオンIを添加してもよい。
このようにすることにより、汚染土壌100全体ではなく粗粒子分102を分離したスラリー状の土砂101に陽イオンIを添加するため、汚染土壌100全体に陽イオンIを添加する場合と比べて、陽イオンIの使用量を減らすことができる。
また、例えば、陽イオン添加工程S12は、第2分級工程S14の後の細粒子分103に陽イオンIを添加してもよい。
このようにすることにより、汚染土壌100全体ではなく細粒子分103のみに陽イオンを添加するため、汚染土壌100全体に陽イオンIを添加する場合と比べて、陽イオンIの使用量を減らすことができる。また、細粒子分103に陽イオンを確実に添加することができるため、第3工程の脱水工程S32における負荷を確実に少なくすることができる。
このようにすることにより、汚染土壌100全体ではなく細粒子分103のみに陽イオンを添加するため、汚染土壌100全体に陽イオンIを添加する場合と比べて、陽イオンIの使用量を減らすことができる。また、細粒子分103に陽イオンを確実に添加することができるため、第3工程の脱水工程S32における負荷を確実に少なくすることができる。
100 汚染土壌
102 粗粒子分
101 スラリー状の土砂
103 細粒子分
104 砂分
105 沈殿汚泥
106 濃縮残渣
I 陽イオン
W1 水
W2 処理水
W3 処理水
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
S12 陽イオン添加工程
102 粗粒子分
101 スラリー状の土砂
103 細粒子分
104 砂分
105 沈殿汚泥
106 濃縮残渣
I 陽イオン
W1 水
W2 処理水
W3 処理水
S1 第1工程
S2 第2工程
S3 第3工程
S12 陽イオン添加工程
Claims (4)
- 汚染土壌に水を添加し、湿式ふるい分級処理して粗粒子分を分離したスラリー状の土砂を砂分と細粒子分とにさらに分級処理する第1工程と、
前記第1工程で分級処理した砂分を洗浄処理する第2工程と、
前記第1工程で分級処理した細粒子分を凝集沈殿させて沈殿汚泥と処理水とに分離し、沈殿汚泥を脱水処理して濃縮残渣と処理水とに分離する第3工程と、を有し、
前記第1工程では、前記汚染土壌に陽イオンを添加する陽イオン添加工程を行うことを特徴とする汚染土壌の洗浄分級処理方法。 - 前記陽イオン添加工程は、前記汚染土壌に前記水とともに前記陽イオンを添加する請求項1に記載の汚染土壌の洗浄分級処理方法。
- 前記陽イオン添加工程は、前記汚染土壌のうちの湿式ふるい分級処理して前記粗粒子分を分離した後の前記スラリー状の土砂に前記陽イオンを添加する請求項1に記載の汚染土壌の洗浄分級処理方法。
- 前記陽イオン添加工程は、前記汚染土壌のうちの前記砂分と前記細粒子分とに分級処理された後の前記細粒子分に前記陽イオンを添加する請求項1に記載の汚染土壌の洗浄分級処理方法。
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JP2020163265A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 株式会社奥村組 | 汚染土壌の分級洗浄処理方法 |
CN113578749A (zh) * | 2021-07-22 | 2021-11-02 | 中国热带农业科学院热带作物品种资源研究所 | 一种水稻土土壤粒径分级方法 |
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-
2017
- 2017-12-14 JP JP2017239666A patent/JP2019103989A/ja active Pending
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