JP2019098737A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成によってインクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能であっても、インクジェットヘッドのノズル部からのインク滴の吐出動作を安定させることが可能なインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置1では、サブタンク5の内部の第1インク室5aに、メインタンク6からサブタンク5にインクを送るポンプ7とインクジェットヘッド2のインク供給口2aとが接続され、サブタンク5の内部の第2インク室5bに、サブタンク5からメインタンク6にインクを送るポンプ8とインクジェットヘッド2のインク排出口2bとが接続されている。ポンプ7、8の制御部9は、少なくともインクジェットヘッド2のノズル部2cがインク滴を吐出するときにサブタンク5の中の第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように、少なくともポンプ7を駆動制御している。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷対象物への印刷等を行うためのインクジェット記録装置に関する。
従来、インク滴を吐出して紙媒体に印刷を行うインクジェット記録装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、複数のノズルが形成されるインクジェットヘッド(記録ヘッド)と、インクジェットヘッドにインクを供給するサブタンクと、ダイヤフラムポンプ等を介してサブタンクに接続されるメインタンクとを備えている。
また、従来、液体を吐出するインクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)として、インクジェットヘッド内で液体を循環させる循環式のインクジェットヘッドが知られている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2に記載のインクジェットヘッドは、液体を吐出する複数のノズルと、ノズルに通じる複数の個別液室と、複数の個別液室に液体を供給する共通液室と、複数の個別液室から液体が戻る循環共通液室とを備えている。このインクジェットヘッドでは、インクジェットヘッド内で液体を循環させることで、ノズルの乾燥やインク粒子の沈降等を防止して、液体の吐出性能を安定させることが可能となっている。
特開2003−182104号公報 特開2017−159561号公報
本願発明者は、特許文献1に記載のインクジェット記録装置のようにサブタンクを備えるインクジェット記録装置において、特許文献2に記載のインクジェットヘッドのように、インクジェットヘッド内でインクを循環させることを検討している。すなわち、本願発明者は、インクジェットヘッドとサブタンクとの間でインクを循環させることで、インクジェットヘッド内でインクを循環させることを検討している。
具体的には、本願発明者は、サブタンクを備えるインクジェット記録装置において、サブタンクの内部に、インクが収容される第1インク室および第2インク室の2個のインク室を形成するとともに、第1インク室と第2インク室とを画定する仕切り壁を形成すること、インクジェットヘッドに、サブタンクからのインクが供給されるインク供給口と、サブタンクに向かってインクが排出されるインク排出口と、インク滴を吐出するノズル部とを形成すること、第1インク室に配管を介してインク供給口を接続し、第2インク室に配管を介してインク排出口を接続すること、および、第1インク室のインクの液面の高さを第2インク室のインクの液面の高さよりも高くすることによって、第1インク室のインクの液面の高さと第2インク室のインクの液面の高さとの差(水頭差)を利用してインクジェットヘッドとサブタンクとの間でインクを循環させることで、インクジェットヘッド内でインクを循環させることを検討している。
本願発明者の検討によれば、このようにしてインクジェットヘッド内でインクを循環させると、比較的簡易な構成で、インクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能になる。しかしながら、このようにしてインクジェットヘッド内でインクを循環させる場合には、水頭差の影響によって、インクジェットヘッドの内部でインク供給口側の圧力とインク排出口側の圧力とに差が生じて、ノズル部からのインク滴の吐出動作が不安定になることが、本願発明者の検討によって明らかになった。また、ノズル部からのインク滴の吐出動作が不安定になるため、たとえば、インクジェット記録装置で印刷対象物に印刷を行う場合には、印刷品質が低下するおそれがあることが、本願発明者の検討によって明らかになった。
そこで、本発明の課題は、比較的簡易な構成によってインクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能であっても、インクジェットヘッドのノズル部からのインク滴の吐出動作を安定させることが可能なインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のインクジェット記録装置は、インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドに供給されるインクが収容されるサブタンクと、サブタンクに供給されるインクが収容されるメインタンクと、メインタンクからサブタンクにインクを送る第1ポンプと、サブタンクからメインタンクにインクを送る第2ポンプと、第1ポンプおよび第2ポンプを駆動制御する制御部とを備え、インクジェットヘッドは、サブタンクからのインクが供給されるインク供給口と、サブタンクに向かってインクが排出されるインク排出口と、インク滴を吐出するノズル部とを備える循環式のインクジェットヘッドであり、サブタンクの内部には、インクが収容される第1インク室および第2インク室が形成されるとともに、第1インク室と第2インク室とを画定する仕切り壁が形成され、仕切り壁は、サブタンクの底面から立ち上がり、第1インク室と第2インク室とは、仕切り壁よりも上側で繋がり、第1インク室には、配管を介して第1ポンプが接続されるとともに配管を介してインク供給口が接続され、第2インク室には、配管を介して第2ポンプが接続されるとともに配管を介してインク排出口が接続され、制御部は、少なくともノズル部がインク滴を吐出するときにサブタンクの中のインクの液面が仕切り壁の上端以上の高さとなって第1インク室側のインクの液面と第2インク室側のインクの液面とが同じ高さになるように、少なくとも第1ポンプを駆動制御することを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置では、サブタンクの内部に第1インク室および第2インク室が形成されている。また、本発明では、インクジェットヘッドのインク供給口が接続される第1インク室に、メインタンクからサブタンクにインクを送る第1ポンプが接続され、インクジェットヘッドのインク排出口が接続される第2インク室に、サブタンクから排出されるインクをメインタンクに送る第2ポンプが接続されている。そのため、本発明では、第1インク室のインクの液面の高さが第2インク室のインクの液面の高さよりも高くなるように、第1ポンプや第2ポンプを駆動制御することで、水頭差を利用して、インクジェットヘッドとサブタンクとの間でインクを循環させることが可能になり、その結果、インクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能になる。すなわち、本発明では、水頭差を利用した比較的簡易な構成によってインクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能になる。
また、本発明では、制御部は、少なくともノズル部がインク滴を吐出するときにサブタンクの中のインクの液面が仕切り壁の上端以上の高さとなって第1インク室側のインクの液面と第2インク室側のインクの液面とが同じ高さになるように、少なくとも第1ポンプを駆動制御している。そのため、本発明では、ノズル部がインク滴を吐出するときに、水頭差の影響をなくして、インクジェットヘッドの内部でインク供給口側の圧力とインク排出口側の圧力との差を抑制することが可能になる。したがって、本発明では、インクジェットヘッドのノズル部からのインク滴の吐出動作を安定させることが可能になる。
また、本発明では、第1インク室と第2インク室とが仕切り壁よりも上側で繋がるとともに、第1インク室に、メインタンクからサブタンクにインクを送る第1ポンプが接続され、第2インク室に、サブタンクからメインタンクにインクを送る第2ポンプが接続されている。そのため、本発明では、インクジェットヘッドで消費されるインクの量以上の過剰なインクを第1ポンプによってサブタンクに供給しても、サブタンクに供給された過剰なインクを第2ポンプによってメインタンクに戻すことが可能になる。したがって、本発明では、インクジェットヘッドで消費されるインクの量に関係なく、サブタンクとメインタンクとの間でインクを循環させることが可能になる。その結果、本発明では、サブタンクとメインタンクとの間の配管経路およびサブタンクにおけるインク粒子の沈降を抑制することが可能になるとともに、サブタンクとメインタンクとの間の配管経路にインクの中の気体を取り除く脱気モジュールを配置することで、インクの中の気体を効果的に取り除くことが可能になる。
本発明において、インクジェット記録装置は、第1インク室とインク供給口とを繋ぐ供給側配管と、第2インク室とインク排出口とを繋ぐ排出側配管とを備え、たとえば、供給側配管では、第1インク室とインク供給口との間で常時インクが流通可能となっており、排出側配管では、第2インク室とインク排出口との間で常時インクが流通可能となっている。この場合には、第1インク室とインク供給口との間の配管経路や、第2インク室とインク排出口との間の配管経路に、ポンプや弁が配置されている場合と比較して、インクジェット記録装置の構成を簡素化することが可能になる。
本発明において、たとえば、インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドおよびサブタンクが搭載されるキャリッジと、主走査方向への移動が可能となるようにキャリッジを保持する装置本体とを備え、制御部は、キャリッジが停止している状態が所定時間継続すると、第1インク室のインクの液面の高さが第2インク室のインクの液面の高さよりも高くなってインクジェットヘッドを介して第1インク室から第2インク室にインクが流れるように、少なくとも第2ポンプを駆動制御する。この場合には、キャリッジが停止している状態が所定時間続いた後、インクジェット記録装置の所定の動作が開始されるまでの間、水頭差を利用して、インクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能になる。
本発明において、たとえば、インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドおよびサブタンクが搭載されるキャリッジと、主走査方向への移動が可能となるようにキャリッジを保持する装置本体と、第1ポンプと第1インク室とを繋ぐための第1配管と、第2ポンプと第2インク室とを繋ぐための第2配管とを備え、メインタンク、第1ポンプおよび第2ポンプは、装置本体に取り付けられ、第1配管および第2配管は、柔軟性を有するチューブで形成され、少なくとも1箇所で屈曲しているとともに、主走査方向へのキャリッジの移動に伴って屈曲箇所を変えながらキャリッジに追従する。
この場合には、主走査方向へキャリッジが移動する際に、第1配管の中のインクおよび第2配管の中のインクに作用する慣性力の影響で、主走査方向へのキャリッジの移動に伴ってインクジェットヘッド内の圧力が変動する。したがって、ノズル部がインク滴を吐出するときに、水頭差の影響があると、インクジェットヘッドの内部でインク供給口側の最大圧力とインク排出口側の最小圧力とに大きな差が生じやすくなる。しかしながら、本発明では、ノズル部がインク滴を吐出するときの水頭差の影響をなくすことができるため、主走査方向へのキャリッジの移動に伴ってインクジェットヘッド内の圧力が変動しても、ノズル部がインク滴を吐出するときに、インクジェットヘッドの内部でインク供給口側の最大圧力とインク排出口側の最小圧力との差を抑制することが可能になり、その結果、インクジェットヘッドのノズル部からのインク滴の吐出動作を安定させることが可能になる。
本発明において、インクジェット記録装置は、サブタンクの中のインクの液面が仕切り壁の上端以上の所定の位置にあることを検知するための第1液面検知機構と、第2インク室の中のインクの液面が仕切り壁の上端よりも低い所定の位置にあることを検知するための第2液面検知機構とを備えることが好ましい。このように構成すると、第1インク室側のインクの液面と第2インク室側のインクの液面とを同じ高さにするときに、制御部は、第1液面検知機構の検知結果に基づいて、第1ポンプや第2ポンプを駆動制御することが可能になる。また、第1インク室のインクの液面の高さを第2インク室のインクの液面の高さよりも高くするときに、制御部は、第2液面検知機構の検知結果に基づいて、第1ポンプや第2ポンプを駆動制御することが可能になる。したがって、第1ポンプおよび第2ポンプの制御が比較的容易になる。
本発明において、インクジェット記録装置は、メインタンクからサブタンクへのインクの供給経路またはサブタンクからメインタンクへのインクの排出経路に配置されインクの中の気体を取り除く脱気モジュールと、脱気モジュールに接続される脱気用の吸引ポンプと、吸引ポンプの吸引圧を検知するための圧力センサとを備え、吸引ポンプおよび圧力センサは、制御部に電気的に接続され、制御部は、圧力センサの検知結果に基づいて吸引ポンプを駆動制御することが好ましい。
このように構成すると、圧力センサの検知結果に基づいて脱気モジュールでの脱気圧力を適正に制御することが可能になる。したがって、脱気モジュールを構成する中空糸膜等の脱気膜の寿命を延ばすことが可能になる。また、このように構成すると、インクジェッド記録装置が使用される場所の高度が変わることで(たとえば、インクジェッド記録装置が高地で使用されたり、低地で使用されたりすることで)大気圧が変動しても、脱気モジュールでの脱気圧力を適切に制御することが可能になる。さらに、このように構成すると、インクの種類が変わったり、インクの流量が変動したりしても、脱気モジュールでの脱気圧力を適切に制御することが可能になる。また、このように構成すると、脱気モジュールや吸引ポンプに不具合が生じたときに、圧力センサの検知結果に基づいて脱気モジュールや吸引ポンプに不具合が生じたことを検知することが可能になる。
以上のように、本発明のインクジェット記録装置では、比較的簡易な構成によってインクジェットヘッド内でインクを循環させることが可能であっても、インクジェットヘッドのノズル部からのインク滴の吐出動作を安定させることが可能になる。
本発明の実施の形態にかかるインクジェット記録装置の構成を説明するための概略図である。 図1に示すインクジェットヘッドの中をインクが循環しているときの状態を示す概略図である。 図1に示すキャリッジが動作したときの第1配管および第2配管の動きを示す概略図である。 図1に示すキャリッジの移動に伴うインクジェットヘッドの中の圧力変動を説明するための図である。 図1に示すインクジェット記録装置の効果を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(インクジェット記録装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるインクジェット記録装置1の構成を説明するための概略図である。図2は、図1に示すインクジェットヘッド2の中をインクが循環しているときの状態を示す概略図である。図3は、図1に示すキャリッジ3が動作したときの配管12、13の動きを示す概略図である。図4は、図1に示すキャリッジ3の移動に伴うインクジェットヘッド2の中の圧力変動を説明するための図である。
本形態のインクジェット記録装置1は、たとえば、印刷用紙等の印刷対象物に印刷を行うための装置である。このインクジェット記録装置1は、インク滴を吐出するインクジェットヘッド2(以下、「ヘッド2」とする。)と、ヘッド2が搭載されるキャリッジ3とを備えている。また、インクジェット記録装置1は、主走査方向への移動が可能となるようにキャリッジ3を保持する装置本体4と、キャリッジ3を主走査方向へ移動させるキャリッジ駆動機構(図示省略)とを備えている。インクジェット記録装置1で印刷対象物に印刷を行うときには、主走査方向へキャリッジ3が往復移動しながら、ヘッド2がインク滴を吐出する。
また、インクジェット記録装置1は、ヘッド2に供給されるインクが収容されるサブタンク5と、サブタンク5に供給されるインクが収容されるメインタンク6と、メインタンク6からサブタンク5にインクを送るポンプ7と、サブタンク5からメインタンク6にインクを送るポンプ8と、ポンプ7、8を駆動制御する制御部9とを備えている。ポンプ7、8は、制御部9に電気的に接続されている。本形態のポンプ7は、第1ポンプであり、ポンプ8は、第2ポンプである。なお、本形態のインクジェット記録装置1は、複数のヘッド2と、複数のサブタンク5と、サブタンク5の数に応じた複数のメインタンク6と、サブタンク5およびメインタンク6の数に応じた複数のポンプ7、8とを備えている。
ヘッド2は、サブタンク5からのインクが供給されるインク供給口2aと、サブタンク5に向かってインクが排出されるインク排出口2bと、インク滴を吐出するノズル部2cとを備える循環式のインクジェットヘッドである。なお、インクジェット記録装置1は、サブタンク5の中の圧力を正圧にするための正圧ポンプ(図示省略)と、サブタンク5の中の圧力を負圧にするための負圧ポンプ(図示省略)とを備えている。インクジェット記録装置1の通常使用時には、サブタンク5の中は、負圧ポンプによって負圧に保たれている。また、ヘッド2の中の清掃等を行うときには、正圧ポンプが起動してサブタンク5の中の圧力が正圧となり、ヘッド2のノズル部2cからインクが噴射される。
サブタンク5の内部には、インクが収容される第1インク室5aおよび第2インク室5bの2個のインク室が形成されている。また、サブタンク5の内部には、第1インク室5aと第2インク室5bとを画定する仕切り壁5cが形成されている。すなわち、サブタンク5の内部では、第1インク室5aと第2インク室5bとの間に配置される仕切り壁5cによって、第1インク室5aと第2インク室5bとが画定されている。仕切り壁5cは、サブタンク5の底面から立ち上がっている。第1インク室5aと第2インク室5bとは、仕切り壁5cよりも上側で繋がっている。すなわち、サブタンク5の上端部は、仕切り壁5cによって仕切られていない。
第1インク室5aには、配管12を介してポンプ7が接続され、第2インク室5bには、配管13を介してポンプ8が接続されている。すなわち、インクジェット記録装置1は、ポンプ7と第1インク室5aとを繋ぐための配管12と、ポンプ8と第2インク室5bとを繋ぐための配管13とを備えている。本形態では、第1インク室5aには、配管12と、インクの中の気体を取り除く脱気モジュール16とを介してポンプ7が接続されている。すなわち、配管12とポンプ7との間の配管経路には、脱気モジュール16が配置されている。本形態の配管12は、第1配管であり、配管13は、第2配管である。なお、配管13とポンプ8との間の配管経路に脱気モジュール16が配置されていても良い。
また、第1インク室5aには、配管14を介してインク供給口2aが接続され、第2インク室5bには、配管15を介してインク排出口2bが接続されている。すなわち、インクジェット記録装置1は、第1インク室5aとインク供給口2aとを繋ぐ配管14と、第2インク室5bとインク排出口2bとを繋ぐ配管15とを備えている。配管14では、第1インク室5aとインク供給口2aとの間で常時インクが流通可能となっている。同様に、配管15では、第2インク室5bとインク排出口2bとの間で常時インクが流通可能となっている。すなわち、第1インク室5aとインク供給口2aとの間の配管経路、および、第2インク室5bとインク排出口2bとの間の配管経路には、ポンプや弁等のインクの流れを妨げる機器は配置されていない。本形態の配管14は、供給側配管であり、配管15は、排出側配管である。
また、インクジェット記録装置1は、サブタンク5の中のインクの液面が仕切り壁5cの上端以上の所定の位置にあることを検知するための液面検知機構20と、第2インク室5bの中のインクの液面が仕切り壁5cの上端よりも低い所定の位置にあることを検知するための液面検知機構21とを備えている。本形態の液面検知機構20は、第1液面検知機構であり、液面検知機構21は、第2液面検知機構である。
液面検知機構20は、サブタンク5の内部の第1インク室5a側に配置されるフロート22と、フロート22を検知するセンサ23とを備えている。液面検知機構21は、サブタンク5の内部の第2インク室5b側に配置されるフロート24と、フロート24を検知するセンサ25とを備えている。フロート22、24は、サブタンク5の中のインクに浮かんでいる。センサ23、25は、制御部9に電気的に接続されている。センサ23は、サブタンク5の、第1インク室5a側の外側面に固定され、センサ25は、サブタンク5の、第2インク室5b側の、外側面に固定されている。
液面検知機構20では、センサ23がフロート22を検知することで、サブタンク5の中のインクの液面が仕切り壁5cの上端以上の所定の位置にあることが検知される(図1参照)。同様に、液面検知機構21では、センサ25がフロート24を検知することで、第2インク室5bの中のインクの液面が仕切り壁5cの上端よりも低い所定の位置にあることが検知される(図2参照)。
サブタンク5は、キャリッジ3に搭載されている。また、サブタンク5は、ヘッド2よりも上側に配置されている。メインタンク6、ポンプ7、8および脱気モジュール16は、装置本体4に取り付けられている。配管12〜15は、柔軟性を有するチューブで形成されている。具体的には、配管12〜15は、柔軟性を有する樹脂製のチューブで形成されている。配管12、13の大半部分は、ケーブルベヤ(登録商標)27に収容されている。ケーブルベヤ(登録商標)27の一端は、装置本体4に固定され、ケーブルベヤ(登録商標)27の他端は、キャリッジ3に固定されている。
図3に示すように、配管12、13は、1箇所で屈曲している。具体的には、配管12、13は、1箇所で180°に折り返されている。配管12、13は、主走査方向へのキャリッジ3の移動に伴って屈曲箇所を変えながらキャリッジ3に追従する。主走査方向へキャリッジ3が移動するときには、配管12、13の中のインクに作用する慣性力の影響で、主走査方向へのキャリッジ3の移動に伴ってヘッド2の中の圧力が変動する。たとえば、主走査方向へキャリッジ3が連続的に往復移動するときには、図4に示すように、ヘッド2の中の圧力が変動する。
具体的には、主走査方向の一方側(図3(A)の矢印V1側)に向かって移動するキャリッジ3が加速している場合、配管12、13の、屈曲部12a、13aよりもキャリッジ3側の部分12b、13bの中のインクが慣性力でサブタンク5から離れる方向(図3(A)の矢印V2側)に移動するため、インクの慣性力の影響でサブタンク5の中に負圧がかかり、その結果、ヘッド2の中に負圧がかかる。また、主走査方向の一方側(図3(B)の矢印V3側)に向かって移動するキャリッジ3が減速している場合、配管12、13の、屈曲部12a、13aよりもキャリッジ3側の部分12b、13bの中のインクが慣性力でサブタンク5に近づく方向(図3(B)の矢印V3側)に移動するため、インクの慣性力の影響でサブタンク5の中に正圧がかかり、その結果、ヘッド2の中に正圧がかかる。
また、主走査方向の他方側(図3(B)の矢印V4側)に向かって移動するキャリッジ3が加速している場合、配管12、13の、屈曲部12a、13aよりもキャリッジ3側の部分12b、13bの中のインクが慣性力でサブタンク5に近づく方向(図3(B)の矢印V3側)に移動するため、インクの慣性力の影響でサブタンク5の中に正圧がかかり、その結果、ヘッド2の中に正圧がかかる。また、主走査方向の他方側(図3(A)の矢印V2側)に向かって移動するキャリッジ3が減速している場合、配管12、13の、屈曲部12a、13aよりもキャリッジ3側の部分12b、13bの中のインクが慣性力でサブタンク5から離れる方向(図3(A)の矢印V2側)に移動するため、インクの慣性力の影響でサブタンク5の中に負圧がかかり、その結果、ヘッド2の中に負圧がかかる。
そのため、主走査方向へキャリッジ3が連続的に往復移動するときには、配管12、13の中のインクに作用する慣性力の影響で、主走査方向へのキャリッジ3の往復移動に伴ってヘッド2の中の圧力が、たとえば、図4に示すように変動する。
上述のように、配管12とポンプ7との間の配管経路には、脱気モジュール16が配置されている。すなわち、インクジェット記録装置1は、メインタンク6からサブタンク5へのインクの供給経路に配置される脱気モジュール16を備えている。また、インクジェット記録装置1は、脱気モジュール16に接続される脱気用の吸引ポンプ(真空ポンプ)30と、吸引ポンプ30の吸引圧を検知するための圧力センサ31とを備えている。なお、上述のように、配管13とポンプ8との間の配管経路に脱気モジュール16が配置されていても良い。すなわち、脱気モジュール16は、サブタンク5からメインタンク6へのインクの排出経路に配置されていても良い。
脱気モジュール16の内部には、インクを通過させずに気体を通過させる機能性材料からなる脱気膜が配置されている。脱気膜は、たとえば、中空糸膜である。また、脱気膜は、たとえば、チューブ状に形成されており、脱気モジュール16の内部では、複数の脱気膜が束状に纏まっている。脱気モジュール16では、インクは、たとえば、チューブ状に形成される脱気膜の内周側を通過する。この場合には、チューブ状の脱気膜の外周側が吸引ポンプ30によって減圧される。あるいは、脱気モジュール16では、インクは、チューブ状の脱気膜の外周側を通過する。この場合には、チューブ状の脱気膜の内周側が吸引ポンプ30によって減圧される。
吸引ポンプ30および圧力センサ31は、装置本体4に取り付けられている。また、吸引ポンプ30および圧力センサ31は、制御部9に電気的に接続されている。制御部9は、圧力センサ31の検知結果に基づいて吸引ポンプ30を駆動制御する。本形態では、インクジェッド記録装置1の電源が入ると、インクジェッド記録装置1が印刷対象物に印刷を行っているのか否かにかかわらず、圧力センサ31は、常時、吸引ポンプ30の吸引圧を検知しており、制御部9は、圧力センサ31の検知結果に基づいて吸引ポンプ30を駆動制御する。たとえば、制御部9は、吸引ポンプ30の吸引圧が−80〜−85(kPa)となるように、吸引ポンプ30を駆動制御する。
(インクジェット記録装置の動作)
インクジェット記録装置1では、印刷対象物への印刷が行われておらずにキャリッジ3が所定時間以上停止しているときには、図2に示すように、第1インク室5aのインクの液面の高さは、第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなっている。このときには、第1インク室5aのインクの液面の高さと第2インク室5bのインクの液面の高さとの差(水頭差)によって、ヘッド2とサブタンク5との間でインクが循環しており、ヘッド2の中でインクが循環している。インク排出口2bから排出されたインクが第2インク室5bに流れ込んで、第2インク室5bの中のインクの液面の高さが高くなると、制御部9は、液面検知機構21での検知結果に基づいて、ポンプ8を駆動制御して、第2インク室5bの中のインクの液面の高さが所定の高さとなるまで、第2インク室5bからメインタンク6にインクを排出する。
また、本形態では、印刷対象物への印刷が行われておらずにキャリッジ3が所定時間以上停止しているときに、サブタンク5とメインタンク6との間でインクを循環させている。すなわち、印刷対象物への印刷が行われておらずにキャリッジ3が所定時間以上停止しているときに、制御部9は、ポンプ7を駆動制御して、メインタンク6から第1インク室5aにインクを供給しており、第1インク室5aに供給されたインクは仕切り壁5cを越えて、第2インク室5bに流れ込む。また、印刷対象物への印刷が行われておらずにキャリッジ3が所定時間以上停止しているときに、制御部9は、液面検知機構21での検知結果に基づいて、ポンプ8を駆動制御して、第2インク室5bに流れ込んだ過剰なインクをメインタンク6に戻している。
このように、本形態では、液面検知機構21での検知結果に基づいて制御部9がポンプ7、8を駆動制御することで、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなっている状態が維持されている。また、本形態では、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなっているときには、第1インク室5aのインクの液面の高さは、仕切り壁5cの上端と同じ高さになっている。
印刷対象物への印刷が行われておらずにキャリッジ3が所定時間以上停止している状態で、制御部9に印刷対象物の印刷指令が入力されると、制御部9は、少なくともノズル部2cがインク滴を吐出するときにサブタンク5の中のインクの液面が仕切り壁5cの上端以上の高さとなって第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように(図1参照)、少なくともポンプ7を駆動制御する。すなわち、制御部9は、制御部9に印刷対象物の印刷指令が入力されると、少なくともノズル部2cがインク滴を吐出するときに第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように、ポンプ7を駆動制御するか、あるいは、ポンプ7およびポンプ8を駆動制御する。
具体的には、制御部9は、制御部9に印刷対象物の印刷指令が入力されると、ノズル部2cがインク滴の吐出動作を行う前の所定のタイミングまでに第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように、ポンプ7を駆動制御してメインタンク6から第1インク室5aにインクを供給するか、あるいは、ポンプ7およびポンプ8を駆動制御してメインタンク6から第1インク室5aにインクを供給しながら第2インク室5bからメインタンク6にインクを戻す。また、制御部9は、液面検知機構20での検知結果に基づいて、第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように、ポンプ7を駆動制御するか、あるいは、ポンプ7およびポンプ8を駆動制御する。
また、本形態では、印刷対象物に対する印刷が終了して(すなわち、ノズル部2cのインク滴の吐出動作が終了して)キャリッジ3が停止している状態が所定時間継続するまで、第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになっている状態が維持される。このときには、水頭差がないため、ヘッド2とサブタンク5との間でインクは循環しない。すなわち、ヘッド2の中でインクは循環しない。
本形態では、第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになっているときにも、サブタンク5とメインタンク6との間でインクを循環させている。すなわち、制御部9は、ポンプ7を駆動制御して、メインタンク6からサブタンク5にインクを供給するとともに、ポンプ8を駆動制御して、サブタンク5に供給されたインクをメインタンク6に戻す。このように、本形態では、液面検知機構20での検知結果に基づいて制御部9がポンプ7、8を駆動制御することで、第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになっている状態が維持されている。
また、ノズル部2cのインク滴の吐出動作が終了してキャリッジ3が停止している状態が所定時間継続すると、制御部9は、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなってヘッド2を介して第1インク室5aから第2インク室5bにインクが流れるように、少なくともポンプ8を駆動制御する。すなわち、制御部9は、ノズル部2cのインク滴の吐出動作が終了してキャリッジ3が停止している状態が所定時間継続すると、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなってヘッド2を介して第1インク室5aから第2インク室5bにインクが流れるように、ポンプ8を駆動制御して第2インク室5bからメインタンク6にインクを戻すか、あるいは、ポンプ7、8を駆動制御して、メインタンク6から第1インク室5aにインクを供給しながら第2インク室5bからメインタンク6にインクを戻す。また、制御部9は、液面検知機構21での検知結果に基づいて、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなるように、ポンプ8を駆動制御するか、あるいは、ポンプ7およびポンプ8を駆動制御する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、サブタンク5の内部に第1インク室5aおよび第2インク室5bが形成されている。また、本形態では、ヘッド2のインク供給口2aが接続される第1インク室5aに、メインタンク6からサブタンク5にインクを送るポンプ7が接続され、ヘッド2のインク排出口2bが接続される第2インク室5bに、サブタンク5からメインタンク6にインクを送るポンプ8が接続されている。さらに、本形態では、ノズル部2cのインク滴の吐出動作が終了してキャリッジ3が停止している状態が所定時間継続すると、制御部9は、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなってヘッド2を介して第1インク室5aから第2インク室5bにインクが流れるように、少なくともポンプ8を駆動制御している。そのため、本形態では、上述のように、水頭差を利用して、ヘッド2とサブタンク5との間でインクを循環させて、ヘッド2の中でインクを循環させることができる。すなわち、本形態では、水頭差を利用した比較的簡易な構成によってヘッド2の中でインクを循環させることが可能になる。
本形態では、制御部9は、少なくともノズル部2cがインク滴を吐出するときにサブタンク5の中のインクの液面が仕切り壁5cの上端以上の高さとなって第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように、少なくともポンプ7を駆動制御している。そのため、本形態では、ノズル部2cがインク滴を吐出するときに、水頭差の影響をなくして、ヘッド2の内部でインク供給口2a側の圧力とインク排出口2b側の圧力との差をなくすことが可能になる。したがって、本形態では、ノズル部2cからのインク滴の吐出動作を安定させることが可能になる。
特に本形態では、主走査方向へキャリッジ3が移動するときに、配管12、13の中のインクに作用する慣性力の影響で、主走査方向へのキャリッジ3の往復移動に伴ってヘッド2の中の圧力が変動するため(図4参照)、ノズル部2cがインク滴を吐出するときに、水頭差の影響によって、ヘッド2の内部でインク供給口2a側の圧力とインク排出口2b側の圧力とに差が生じると、図5に示すように、ヘッド2の内部でインク供給口2a側の最大圧力とインク排出口2b側の最小圧力とに大きな差ΔPが生じて、ノズル部2cからのインク滴の吐出動作が不安定になりやすくなる。しかしながら、本形態では、ノズル部2cがインク滴を吐出するときに、水頭差の影響をなくして、ヘッド2の内部でインク供給口2a側の圧力とインク排出口2b側の圧力との差をなくすことが可能になるため、主走査方向へのキャリッジ3の移動に伴ってヘッド2の中の圧力が変動しても、ノズル部2cからのインク滴の吐出動作を安定させやすくなる。
本形態では、第1インク室5aと第2インク室5bとが仕切り壁5cよりも上側で繋がっている。また、本形態では、第1インク室5aに、メインタンク6からサブタンク5にインクを送るポンプ7が接続され、第2インク室5bに、サブタンク5からメインタンク6にインクを送るポンプ8が接続されている。そのため、本形態では、上述のように、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなっている場合、および、第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになっている場合のいずれの場合であっても、ヘッド2で消費されるインクの量に関係なく、サブタンク5とメインタンク6との間でインクを循環させることができる。したがって、本形態では、サブタンク5とメインタンク6との間の配管経路およびサブタンク5におけるインク粒子の沈降を抑制することが可能になるとともに、脱気モジュール16によってインクの中の気体を効果的に取り除くことが可能になる。
本形態では、制御部9は、1個の液面検知機構20での検知結果に基づいて、第1インク室5a側のインクの液面と第2インク室5b側のインクの液面とが同じ高さになるように、少なくともポンプ7を駆動制御している。また、本形態では、制御部9は、1個の液面検知機構21での検知結果に基づいて、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなるように、少なくともポンプ8を駆動制御している。そのため、本形態では、ポンプ7、8の制御が比較的容易になる。
本形態では、制御部9は、圧力センサ31の検知結果に基づいて、脱気モジュール16に接続される脱気用の吸引ポンプ30を制御している。そのため、本形態では、脱気モジュール16での脱気圧力を適正に制御することが可能になる。したがって、本形態では、脱気モジュール16を構成する中空糸膜等の脱気膜の寿命を延ばすことが可能になる。また、本形態では、インクジェッド記録装置1が使用される場所の高度が変わることで大気圧が変動しても、脱気モジュール16での脱気圧力を適切に制御することが可能になる。さらに、本形態では、使用されるインクの種類が変わったり、インクの流量が変動したりしても、脱気モジュール16での脱気圧力を適切に制御することが可能になる。また、本形態では、脱気モジュール16や吸引ポンプ30に不具合が生じたときに、圧力センサ31の検知結果に基づいて脱気モジュール16や吸引ポンプ30に不具合が生じたことを検知することが可能になる。
なお、従来、インクの供給経路に脱気装置が配置されたインクジェット記録装置が知られている(たとえば、特開平11−42795号公報参照)。この従来のインクジェット記録装置は、脱気装置に接続されるポーラロ式の溶存酸素計と、脱気装置に接続される真空ポンプとを備えている。溶存酸素計は、酸素電極と低電圧電源と直流電流計とで構成されている。酸素電極は、電極ボディと、電極ボディの一端の開口部を覆う隔膜とを備えている。電極ボディは、銀製の陽極と、白金製の陰極とを備えている。真空ポンプは、溶存酸素計の検知結果に基づいて制御されている。すなわち、脱気装置での脱気圧力は、溶存酸素計の検知結果に基づいて制御されている。
この従来のインクジェット記録装置では、溶存酸素計は、化学的手法によって、インク中の酸素濃度を測定しているため、酸素濃度の測定に時間がかかる。たとえば、このインクジェット記録装置では、酸素濃度の測定に30秒から5分程度かかる。したがって、このインクジェット記録装置では、溶存酸素計の検知結果に基づいて、脱気装置での脱気圧力を適切なタイミングで制御することは困難である。また、このインクジェット記録装置では、溶存酸素計の電極ボディの寿命の問題や、溶存酸素計の隔膜に目詰まりが生じるといった問題がある。
これに対して、本形態のインクジェット記録装置1では、圧力センサ31の検知結果に基づいて、脱気モジュール16に接続される脱気用の吸引ポンプ30を制御しているため、脱気モジュール16での脱気圧力を適切なタイミングで制御することが可能になる。また、本形態のインクジェット記録装置1では、溶存酸素計の電極ボディの寿命の問題や、溶存酸素計の隔膜に目詰まりが生じるといった問題は生じない。
(他の実施の形態)
上述した形態では、ノズル部2cのインク滴の吐出動作が終了してキャリッジ3が停止している状態が所定時間継続すると、制御部9は、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなるように、少なくともポンプ8を駆動制御しているが、ノズル部2cのインク滴の吐出動作が終了してから所定時間経過後に、制御部9は、第1インク室5aのインクの液面の高さが第2インク室5bのインクの液面の高さよりも高くなるように、少なくともポンプ8を駆動制御しても良い。
上述した形態において、センサ23は、サブタンク5の、第2インク室5b側の外側面に固定されていても良い。この場合には、共通のフロート24を利用して、サブタンク5の中のインクの液面が仕切り壁5cの上端以上の所定の位置にあること、および、第2インク室5bの中のインクの液面が仕切り壁5cの上端よりも低い所定の位置にあることを検知しても良い。また、上述した形態において、配管12、13は、2箇所以上で屈曲していても良い。
上述した形態において、脱気モジュール16は、キャリッジ3に搭載されていても良い。また、上述した形態において、吸引ポンプ30および圧力センサ31は、キャリッジ3に搭載されていても良い。また、上述した形態において、メインタンク6およびポンプ7、8は、キャリッジ3に搭載されていても良い。この場合には、主走査方向へのキャリッジ3の移動に伴うヘッド2の中の圧力変動はなくなる。また、上述した形態では、インクジェット記録装置1は、印刷対象物に印刷を行うための装置であるが、インクジェット記録装置1は、印刷以外の用途で使用されても良い。
1 インクジェット記録装置
2 ヘッド(インクジェットヘッド)
2a インク供給口
2b インク排出口
2c ノズル部
3 キャリッジ
4 装置本体
5 サブタンク
5a 第1インク室
5b 第2インク室
5c 仕切り壁
6 メインタンク
7 ポンプ(第1ポンプ)
8 ポンプ(第2ポンプ)
9 制御部
12 配管(第1配管)
13 配管(第2配管)
14 配管(供給側配管)
15 配管(排出側配管)
16 脱気モジュール
20 液面検知機構(第1液面検知機構)
21 液面検知機構(第2液面検知機構)
30 吸引ポンプ
31 圧力センサ

Claims (6)

  1. インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドに供給されるインクが収容されるサブタンクと、前記サブタンクに供給されるインクが収容されるメインタンクと、前記メインタンクから前記サブタンクにインクを送る第1ポンプと、前記サブタンクから前記メインタンクにインクを送る第2ポンプと、前記第1ポンプおよび前記第2ポンプを駆動制御する制御部とを備え、
    前記インクジェットヘッドは、前記サブタンクからのインクが供給されるインク供給口と、前記サブタンクに向かってインクが排出されるインク排出口と、インク滴を吐出するノズル部とを備える循環式のインクジェットヘッドであり、
    前記サブタンクの内部には、インクが収容される第1インク室および第2インク室が形成されるとともに、前記第1インク室と前記第2インク室とを画定する仕切り壁が形成され、
    前記仕切り壁は、前記サブタンクの底面から立ち上がり、
    前記第1インク室と前記第2インク室とは、前記仕切り壁よりも上側で繋がり、
    前記第1インク室には、配管を介して前記第1ポンプが接続されるとともに配管を介して前記インク供給口が接続され、
    前記第2インク室には、配管を介して前記第2ポンプが接続されるとともに配管を介して前記インク排出口が接続され、
    前記制御部は、少なくとも前記ノズル部がインク滴を吐出するときに前記サブタンクの中のインクの液面が前記仕切り壁の上端以上の高さとなって前記第1インク室側のインクの液面と前記第2インク室側のインクの液面とが同じ高さになるように、少なくとも前記第1ポンプを駆動制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1インク室と前記インク供給口とを繋ぐ供給側配管と、前記第2インク室と前記インク排出口とを繋ぐ排出側配管とを備え、
    前記供給側配管では、前記第1インク室と前記インク供給口との間で常時インクが流通可能となっており、
    前記排出側配管では、前記第2インク室と前記インク排出口との間で常時インクが流通可能となっていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インクジェットヘッドおよび前記サブタンクが搭載されるキャリッジと、主走査方向への移動が可能となるように前記キャリッジを保持する装置本体とを備え、
    前記制御部は、前記キャリッジが停止している状態が所定時間継続すると、前記第1インク室のインクの液面の高さが前記第2インク室のインクの液面の高さよりも高くなって前記インクジェットヘッドを介して前記第1インク室から前記第2インク室にインクが流れるように、少なくとも前記第2ポンプを駆動制御することを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インクジェットヘッドおよび前記サブタンクが搭載されるキャリッジと、主走査方向への移動が可能となるように前記キャリッジを保持する装置本体と、前記第1ポンプと前記第1インク室とを繋ぐための第1配管と、前記第2ポンプと前記第2インク室とを繋ぐための第2配管とを備え、
    前記メインタンク、前記第1ポンプおよび前記第2ポンプは、前記装置本体に取り付けられ、
    前記第1配管および前記第2配管は、柔軟性を有するチューブで形成され、少なくとも1箇所で屈曲しているとともに、主走査方向への前記キャリッジの移動に伴って屈曲箇所を変えながら前記キャリッジに追従することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記サブタンクの中のインクの液面が前記仕切り壁の上端以上の所定の位置にあることを検知するための第1液面検知機構と、前記第2インク室の中のインクの液面が前記仕切り壁の上端よりも低い所定の位置にあることを検知するための第2液面検知機構とを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記メインタンクから前記サブタンクへのインクの供給経路または前記サブタンクから前記メインタンクへのインクの排出経路に配置されインクの中の気体を取り除く脱気モジュールと、前記脱気モジュールに接続される脱気用の吸引ポンプと、前記吸引ポンプの吸引圧を検知するための圧力センサとを備え、
    前記吸引ポンプおよび前記圧力センサは、前記制御部に電気的に接続され、
    前記制御部は、前記圧力センサの検知結果に基づいて前記吸引ポンプを駆動制御することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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