JP2019091594A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】単セル内のガス流路の凍結による閉塞を確実に判断できる技術を提供する。【解決手段】燃料電池システムは、複数の単セルを有する燃料電池スタックと、単セルのセル電圧を検出するセルモニタと、燃料電池スタックのスタック温度を取得する温度計測部と、単セルの積層方向における一端側から他端側へ向けて反応ガスが供給される反応ガス流路と、反応ガス流路の燃料電池スタックの入口側における反応ガス圧力を検出する圧力検出部と、制御部と、を備える。制御部は、スタック温度が氷点下で該燃料電池システムを始動する場合に、反応ガス圧力が予め定めた閾値圧力以上であって、かつ、燃料電池スタックの他端側に配置された単セルのセル電圧が予め定めた閾値電圧よりも低いときに、単セル内の反応ガス流路が凍結により閉塞したと判断する。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムにおいて、氷点下に始動する場合に、複数の単セルを有する燃料電池スタックに供給する反応ガスの供給量を少なくして燃料電池スタックを暖める暖機運転を行うものが知られている。特許文献1に記載の燃料電池システムでは、単セルの電圧値が低下すると生成水の凍結による単セル内のガス流路の閉塞と判断する。
国際公開第2011/021301号公報
単セルの電圧値が低下する要因として、単セル内のガス流路の凍結による閉塞と補機部品の凍結による閉塞とが挙げられるため、凍結箇所の切り分けが出来ない場合があり、適切な解凍処理が実施できないおそれがある。そのため、単セル内のガス流路の凍結による閉塞を確実に判断できる技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、複数の単セルを有する燃料電池スタックと;前記単セルのセル電圧を検出するセルモニタと;前記燃料電池スタックのスタック温度を取得する温度計測部と;前記単セルの積層方向における一端側から他端側へ向けて反応ガスが供給される反応ガス流路と;前記反応ガス流路の前記燃料電池スタックの入口側における反応ガス圧力を検出する圧力検出部と;制御部と、を備える。前記制御部は、前記スタック温度が氷点下で該燃料電池システムを始動する場合に、前記反応ガス圧力が予め定めた閾値圧力以上であって、かつ、前記燃料電池スタックの前記他端側に配置された前記単セルのセル電圧が予め定めた閾値電圧よりも低いときに、前記単セル内の前記反応ガス流路が凍結により閉塞したと判断する。この形態の燃料電池システムによれば、制御部は、入口側の反応ガス圧力と他端側に配置された単セルの電圧を用いて単セル内の反応ガス流路凍結の有無を判断する。生成水の凍結は、他端側の単セルにおいて発生しやすいため、単セル内のガス流路の凍結による閉塞を確実に判断できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムを備える発電装置、燃料電池システムを備える車両、燃料電池システムの制御方法等の態様で実現することが可能である。
燃料電池システムの概略構成を示す概略図である。 単セル内が凍結した単セルの平面図である。 凍結判断処理の手順の一例を表わすフローチャートである。 単セル内に凍結が無い場合のスタック温度と反応ガス圧力と反応ガス流量との関係の一例を示したタイミングチャートである。 単セル内に凍結が無い場合のセル番号とセル電圧との関係を示した図である。 単セル内に凍結がある場合のスタック温度と反応ガス圧力と反応ガス流量との関係の一例を示したタイミングチャートである。 単セル内に凍結がある場合のセル番号とセル電圧との関係を示した図である。 凍結時処理の手順の一例を表わすフローチャートである。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の一実施形態における燃料電池システム100の概略構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、制御部20と、カソードガス供給部30と、アノードガス供給部50と、冷却媒体循環部70と、を備える。また、燃料電池システム100は、DC/DCコンバータ80と、パワーコントロールユニット(以下、「PCU」という)81と、負荷82と、セルモニタ83と、を備える。本実施形態の燃料電池システム100は、例えば、燃料電池車両に搭載される。
燃料電池スタック10は、反応ガスとしてアノードガス(例えば、水素ガス)とカソードガス(例えば、空気)との供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック10は、複数の単セル11が積層されて構成されている。各単セル11は、電解質膜(図示せず)の両面にアノード(図示せず)とカソード(図示せず)とを配置した膜電極接合体(図示せず)と、膜電極接合体を挟持する1組のセパレータ(図示せず)とを有する。
制御部20は、CPUとメモリと、後述する各部品が接続されるインタフェース回路とを備えたコンピュータとして構成されている。制御部20は、ECU(Electronic Control Unit)21の指示に応じて、燃料電池スタック10内の各機器の起動および停止を制御するための信号を出力する。ECU21は、燃料電池システム100を含む装置全体(例えば、車両)の制御を行う制御部である。例えば、燃料電池車両では、アクセルペダルの踏込量やブレーキペダルなどの踏込量、車速等の複数の入力値に応じてECU21が車両の制御を実行する。なお、ECU21は、制御部20の機能の一部に含まれていてもよい。制御部20は、メモリに記憶された制御プログラムを実行することにより、燃料電池システム100による発電の制御を行うと共に、暖気運転や後述する凍結判断処理を実現する。
カソードガス供給部30は、カソードガス配管31と、エアフローメータ32と、コンプレッサ33と、第1開閉弁34と、圧力検出部35と、カソードオフガス配管41と、第1レギュレータ42と、を備える。カソードガス配管31は、燃料電池スタック10に接続され、外部から取り込んだ空気を燃料電池スタック10に供給する。
エアフローメータ32は、カソードガス配管31に設けられており、取り込んだ空気の流量を測定する。コンプレッサ33は、制御部20からの制御信号に応じて、外部から取り入れた空気を圧縮し、カソードガスとして燃料電池スタック10に供給する。第1開閉弁34は、コンプレッサ33と燃料電池スタック10との間に設けられている。圧力検出部35は、燃料電池スタック10のカソードガスの入口側の圧力を測定し、制御部20に送信する。
カソードオフガス配管41は、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスを燃料電池システム100の外部へと排出する。第1レギュレータ42は、制御部20からの制御信号に応じて、燃料電池スタック10のカソードガス出口の圧力を調整する。
アノードガス供給部50は、アノードガス配管51と、アノードガスタンク52と、第2開閉弁53と、第2レギュレータ54と、インジェクタ55と、圧力検出部56と、アノードオフガス配管61と、気液分離器62と、排気排水弁63と、循環配管64と、アノードガスポンプ65と、を備える。以下では、アノードガス配管51のインジェクタ55よりも下流側と、燃料電池スタック10内のアノードガスの流路と、アノードオフガス配管61と、気液分離器62と、循環配管64と、アノードガスポンプ65と、で構成される流路のことを、循環流路66ともいう。循環流路66は、燃料電池スタック10のアノードオフガスを燃料電池スタック10に循環させるための流路である。
アノードガスタンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池スタック10のアノードガス入口と接続されており、アノードガスを燃料電池スタック10に供給する。第2開閉弁53、第2レギュレータ54、インジェクタ55、および圧力検出部56は、アノードガス配管51に、この順序で上流側、つまりアノードガスタンク52に近い側から設けられている。
第2開閉弁53は、制御部20からの制御信号に応じて開閉する。燃料電池システム100の停止時には第2開閉弁53は閉じられる。第2レギュレータ54は、制御部20からの制御信号に応じて、インジェクタ55の上流側におけるアノードガスの圧力を調整する。インジェクタ55は、制御部20によって設定された駆動周期や開弁時間に応じて、弁体が電磁的に駆動する電磁駆動式の開閉弁である。制御部20は、インジェクタ55の駆動周期や開弁時間を制御することによって、燃料電池スタック10に供給されるアノードガスの流量を制御する。圧力検出部56は、燃料電池スタック10のアノードガス入口側の圧力を測定し、制御部20に送信する。なお、圧力検出部35で測定される圧力および圧力検出部56で測定される圧力のいずれも反応ガス圧力という。
アノードオフガス配管61は、燃料電池スタック10のアノードガス出口と気液分離器62とを接続する配管である。アノードオフガス配管61は、発電反応に用いられることのなかった水素ガスや窒素ガスなどを含むアノードオフガスを気液分離器62へと誘導する。
気液分離器62は、循環流路66のアノードオフガス配管61と循環配管64との間に接続されている。気液分離器62は、循環流路66内のアノードオフガスから不純物としての水を分離して貯水する。
排気排水弁63は、気液分離器62の下部に設けられている。排気排水弁63は、気液分離器62に貯水された水の排水と、気液分離器62内の不要なガス(主に窒素ガス)の排気と、を行う。燃料電池システム100の運転中は、通常、排気排水弁63は閉じられており、制御部20からの制御信号に応じて開閉する。本実施形態では、排気排水弁63は、カソードオフガス配管41に接続されており、排気排水弁63によって排出された水および不要なガスは、カソードオフガス配管41を通じて外部へ排出される。
循環配管64は、アノードガス配管51のうちのインジェクタ55より下流の部分に接続されている。循環配管64には、制御部20からの制御信号に応じて駆動されるアノードガスポンプ65が設けられている。気液分離器62によって水が分離されたアノードオフガスが、アノードガスポンプ65によって、アノードガス配管51へと送り出される。この燃料電池システム100では、水素を含むアノードオフガスを循環させて、再び燃料電池スタック10に供給することにより、アノードガスの利用効率を向上させている。
本実施形態において、上述したカソードガス供給部30と、燃料電池スタック10内のカソードガスが流通する流路と、カソードオフガス配管41と、の全体を「カソードガス流路」と呼ぶ。また、アノードガス供給部50と、燃料電池スタック10内のアノードガスが流通する流路と、アノードオフガス配管61と、循環流路66と、の全体を「アノードガス流路」と呼ぶ。カソードガス流路とアノードガス流路とを区別する必要が無い場合には、これらを「反応ガス流路」と呼ぶ。
冷却媒体循環部70は、燃料電池スタック10を介して冷却媒体を循環させることにより、燃料電池スタック10の温度を調整する。冷却媒体循環部70は、冷媒供給管71と、冷媒排出管72と、ラジエータ73と、冷媒ポンプ74と、三方弁75と、バイパス管76と、温度計測部77と、を備える。冷媒としては、例えば、水、エチレングリコール等の不凍水、空気などが用いられる。
冷媒供給管71は、燃料電池スタック10内の冷却媒体入口に接続され、冷媒排出管72は、燃料電池スタック10の冷却媒体出口に接続されている。ラジエータ73は、冷媒排出管72と冷媒供給管71とに接続されており、冷媒排出管72から流入する冷却媒体を、電動ファンの送風等により冷却してから冷媒供給管71へと排出する。冷媒ポンプ74は、冷媒供給管71に設けられており、冷媒を燃料電池スタック10に圧送する。三方弁75は、ラジエータ73とバイパス管76への冷媒の流量を調節する。温度計測部77は、冷媒排出管72に接続されており、燃料電池スタック10から排出される冷却水の温度を測定する。温度計測部77で測定される温度は、燃料電池スタック10のスタック温度とほぼ等しい。従って、温度計測部77は、燃料電池スタック10のスタック温度を取得する温度計測部に相当する。
DC/DCコンバータ80は、燃料電池スタック10の出力電圧を昇圧してPCU81に供給する。PCU81は、インバータを内蔵し、制御部20の制御に応じてインバータを介して負荷82に電力を供給する。また、PCU81は、制御部20の制御により燃料電池スタック10の電流を制限する。
セルモニタ83は、単セル11のセル電圧を検出する。本実施形態においてセルモニタ83は、各単セル11のセル電圧を検出する。なお、セルモニタ83は、燃料電池スタック10の各単セル11をn枚1組(nは1以上の整数)としたセルグループと接続して、各セルグループについての単セル11の電圧の合計値をセルグループを構成する単セルの枚数nで除算して計測するようにしてもよい。セルモニタ83は、制御部20に検出したセル電圧を送信する。
燃料電池スタック10の電力は、PCU81を含む電源回路を介して、車輪(図示せず)を駆動するためのトラクションモータ(図示せず)等の負荷82や、上述したコンプレッサ33、アノードガスポンプ65および各種弁に、供給される。
図2は、セル内が凍結した単セル11の平面図である。単セル11は、ガス入口マニホールド12aと、ガス出口マニホールド12bと、ガス流路13と、膜電極接合体14とを備える。本実施形態において、マニホールド12a、12bとガス流路13とを合わせて「単セル11内の反応ガス流路」という。マニホールド12a、12bは、単セル11の周縁に形成されている。ガス出口マニホールド12b近傍のガス流路13には、生成水が凍結した凍結部FAが形成されている。
単セル11は、ガス流路13を通じて反応ガスをガス入口マニホールド12aから膜電極接合体14に流通させ、ガス出口マニホールド12bから排出させる。スタック温度が氷点下で燃料電池システム100を始動する場合、暖機運転により反応ガスの供給流量(以下、「反応ガス流量」という)を少なくしているため、ガス入口マニホールド12a側のガス流路13で主に発電し、ガス出口マニホールド12b側のガス流路13では、ガス量が少ないため、発電量が少ない。そのため、ガス出口マニホールド12b側のガス流路13では、ガス入口マニホールド12a側のガス流路13より昇温しづらく、温度が低いため、生成水が凍結しやすい。
図3は、本実施形態における、凍結判断処理の手順の一例を表わすフローチャートである。ここでは反応ガスとしてカソードガスを例にして説明する。この処理はスタック温度が氷点下で燃料電池システム100を始動する場合に開始され、暖機運転と並行して行われる。制御部20は、暖機運転を開始すると、図3に示す凍結判断処理を開始する。
制御部20は、ステップS100で、反応ガス圧力Pgを取得し、反応ガス圧力Pgが予め定めた閾値圧力Pthより高いか否か判定する。閾値圧力Pthは、単セル11内や第1レギュレータ42で生成水が凍結したか否かを判定するための圧力であり、予め実験的に定めることができる。反応ガス圧力Pgが閾値圧力Pth以下の場合、制御部20は、ステップS100の処理に戻る。つまり、反応ガス圧力Pgが閾値圧力Pthを上回るまでステップS100を繰り返す。なお、予め定められた時間が経過した場合や暖機運転が終了した場合は、燃料電池システム100内は凍結していないと判断して、凍結判断処理を終了してもよい。一方、反応ガス圧力Pgが閾値圧力Pthより高い場合、制御部20は、ステップS110に進む。
続いて、制御部20は、ステップS110で燃料電池スタック10の反応ガス排出側の端部に配置された単セル11のセル電圧Vfcを取得し、セル電圧Vfcが予め定めた閾値電圧Vmより低いか判定する。本実施形態において「反応ガス排出側の端部」とは、燃料電池スタック10の単セル11の積層方向の両端部のうち、反応ガスが排出される側の端部を意味する。「反応ガス排出側の端部に配置された単セル11のセル電圧」としては、1板の単セル11のセル電圧を使用可能である。一般には、m枚(mは2以上の整数)の単セルを有する燃料電池スタック10の積層方向において、端部からm/2枚目以下の単セル11のセル電圧を使用することができる。閾値電圧Vmは、単セル11内の反応ガス流路が凍結したか否かを判定するための圧力であり、予め実験的に定めることができる。セル電圧Vfcが閾値電圧Vmより低い場合、制御部20は、ステップS120に進み、単セル11内のガス流路が凍結したと判断する。一方、セル電圧Vfcが閾値電圧Vm以上の場合、制御部20は凍結判断処理を終了する。つまり、単セル11内のガス流路は凍結していないと判断する。単セル11内のガス流路が凍結していないと判断した場合には、反応ガス流路の他の部分(例えば反応ガス流路中の補機部品のいずれか)において、凍結が発生しているものと判断してもよい。
上述した図3の手順では、燃料電池スタック10の端部に配置された単セル11のセル電圧Vfcを用いてステップS110の判断を行っているが、この代わりに、平均セル電圧を用いてステップS110の判断を行ってもよい。平均セル電圧としては、例えば反応ガス排出側の端部からk枚(kはm/2以下の整数)のセル電圧の合計値をkで除算して計測した値を使用可能である。また、燃料電池スタック10の端部に配置されたk枚の単セル11のセル電圧のうち、最も低いセル電圧のみを用いてステップS110の判断を行ってもよい。
図4は、単セル11内のガス流路が凍結していない場合におけるスタック温度Tsと反応ガス圧力Pgと反応ガス流量Qgとの関係の一例を示したタイミングチャートである。上段のグラフはスタック温度Tsの変化を示しており、中段のグラフは反応ガス圧力Pgの変化を示しており、下段のグラフは反応ガス流量Qgの変化を示している。
図4の上段のグラフに示すように、暖機運転により、スタック温度Tsは徐々に上昇する。また、中段のグラフに示すように、反応ガス圧力Pgは、始動時は大気圧P0に等しく、始動後に反応ガスが供給されると徐々に上昇する。ただし、反応ガス流路に生成水の凍結が発生していないときには、反応ガス圧力Pgは閾値圧力Pthまで増加することはない。
図5は、単セル11内のガス流路が凍結していない場合における、セル番号とセル電圧Vfcとの関係を示した図である。上側はセル番号とセル電圧Vfcとの関係を示したグラフであり、下側は燃料電池スタック10の断面図である。上側のグラフは、縦軸がセル電圧Vfcであり、横軸がセル番号である。セル番号は燃料電池スタック10の反応ガス排出側の端部「他端10b」と呼ぶ単セル11から順に1枚ずつ付与されている。
図5の上側のグラフに示すように、反応ガスは単セル11の積層方向における一端10a側から他端10b側へ向けて供給されるため、一端10a側の単セル11は反応ガスが多く発電しやすいが、他端10b側の単セル11は反応ガスが少なく発電しづらいため、他端10b側の単セル11のセル電圧Vfcは一端10a側の単セル11のセル電圧Vfcよりも低くなる。ただし、他端10b側の単セル11のセル電圧Vfcも、図3のステップS110における閾値電圧Vm以上とする。
図6は、単セル11内のガス流路が凍結した場合におけるスタック温度Tsと反応ガス圧力Pgと反応ガス流量Qgとの関係の一例を示したタイミングチャートである。
図6の上段のグラフに示すように、暖機運転によりスタック温度Tsは徐々に上昇するが、単セル11内のガス流路が凍結している場合には、一定の温度以上に上昇しなくなる。また、中段のグラフに示すように、セル内のガス流路が凍結している場合には、セル内やカソードガス配管31内にガスが蓄積し反応ガス圧力Pgがかなり大幅に上昇する。それに伴い、下段のグラフに示すように、反応ガス流量Qgは図4に比べて減少する。
図7は、単セル11内のガス流路が凍結した場合における、セル番号とセル電圧Vfcとの関係を示した図である。反応ガスは単セル11の積層方向における一端10a側から他端10b側へ向けて供給されるため、一端10a側の単セル11は反応ガスが多く発電により昇温しやすいが、他端10b側の単セル11は反応ガスが少なく発電量が少ないため昇温しづらい。そのため、図7に示すように、燃料電池スタック10の他端10b側の単セル11内のガス流路において生成水が凍結した凍結部FA(図2)が形成されやすい。
図7の上側のグラフに示すように、単セル11内のガス流路が凍結している単セル11のセル電圧Vfcは、凍結によりガス流路13が閉塞するためガス欠となり、単セル11内のガス流路が凍結していない単セル11のセル電圧Vfcよりも低くなり、図3のステップS110における閾値電圧Vm未満となる。
図8は、本実施形態における、凍結時処理の手順の一例を表わすフローチャートである。この処理は凍結判定処理で単セル11内の反応ガス流路が凍結していると判断された場合に行われる。制御部20は、この処理を開始すると、ステップS200で、反応ガス流量を増加する。
次に、制御部20は、ステップS210で反応ガス圧力Pgを取得し、反応ガス圧力Pgが予め定められた目標圧力Pm以下に低下したか否か判定する。目標圧力Pmは、凍結で閉塞している単セル内のガス流路が解凍されたか否かを判定するための圧力であり、予め実験的に定めることができる。反応ガス圧力Pgが目標圧力Pm以下の場合、制御部20は、ステップS250に進み、ステップS200で増加した反応ガス流量を通常の流量に戻す。一方、反応ガス圧力Pgが目標圧力Pmより大きい場合、制御部20は、ステップS220に進み、単セル11の発熱量を増加させる。本実施形態では、例えば、ガス流量を更に増加させる。
続いて、制御部20は、ステップS230で反応ガス圧力Pgを取得し、反応ガス圧力Pgが予め定められた目標圧力Pm以下に低下したか否か判定する。反応ガス圧力Pgが目標圧力Pmより大きい場合、制御部20は、ステップS230の処理に戻る。つまり、反応ガス圧力Pgが目標圧力Pmを下回るまでステップS230を繰り返す。一方、反応ガス圧力Pgが目標圧力Pm以下の場合、制御部20は、ステップS240に進み、ステップS220で増加させた単セル11の発熱量を通常の発熱量に戻す。本実施形態では、例えば、ガス流量をステップS200で設定した流量に戻す。最後に、制御部20は、ステップS250で反応ガス流量を通常の流量に戻す。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム100によれば、制御部20は、入口側の反応ガス圧力Pgと他端10b側に配置された単セル11のセル電圧Vfcを用いて単セル11内のガス流路の凍結の有無を判断する。生成水の凍結は、他端10b側の単セル11において発生しやすいため、単セル11内の反応ガス流路の凍結による閉塞を確実に判断できる。
B.他の実施形態:
上記実施形態において、制御部20は、カソードガスを反応ガスとして凍結判断処理を行っている。この代わりに、制御部20は、アノードガスを反応ガスとして凍結判断処理を行ってもよい。また、カソードガス流路とアノードガス流路のそれぞれについて、凍結判断処理を行ってもよい。ただし、閾値圧力Pthは、カソードガスとアノードガスとで異なる値を用いることが好ましい。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述した課題を解決するために、あるいは上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することが可能である。
10…燃料電池スタック
10a…一端
10b…他端
11…単セル
12a…ガス入口マニホールド
12b…ガス出口マニホールド
13…ガス流路
14…膜電極接合体
20…制御部
21…ECU
30…カソードガス供給部
31…カソードガス配管
32…エアフローメータ
33…コンプレッサ
34…第1開閉弁
35…圧力検出部
41…カソードオフガス配管
42…第1レギュレータ
50…アノードガス供給部
51…アノードガス配管
52…アノードガスタンク
53…第2開閉弁
54…第2レギュレータ
55…インジェクタ
56…圧力検出部
61…アノードオフガス配管
62…気液分離器
63…排気排水弁
64…循環配管
65…アノードガスポンプ
66…循環流路
70…冷却媒体循環部
71…冷媒供給管
72…冷媒排出管
73…ラジエータ
74…冷媒ポンプ
75…三方弁
76…バイパス管
77…温度計測部
80…DC/DCコンバータ
81…PCU
82…負荷
83…セルモニタ
100…燃料電池システム
FA…凍結部

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    複数の単セルを有する燃料電池スタックと、
    前記単セルのセル電圧を検出するセルモニタと、
    前記燃料電池スタックのスタック温度を取得する温度計測部と、
    前記単セルの積層方向における一端側から他端側へ向けて反応ガスが供給される反応ガス流路と、
    前記反応ガス流路の前記燃料電池スタックの入口側における反応ガス圧力を検出する圧力検出部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記スタック温度が氷点下で該燃料電池システムを始動する場合に、前記反応ガス圧力が予め定めた閾値圧力以上であって、かつ、前記燃料電池スタックの前記他端側に配置された前記単セルのセル電圧が予め定めた閾値電圧よりも低いときに、前記単セル内の前記反応ガス流路が凍結により閉塞したと判断する、燃料電池システム。
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