JP2019090084A - 低炭素エネルギーシステム及び低炭素エネルギーネットワークシステム - Google Patents

低炭素エネルギーシステム及び低炭素エネルギーネットワークシステム Download PDF

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Abstract

【課題】二酸化炭素を効率良く抑制できる低炭素エネルギーシステムを提供すること。【解決手段】水電解装置3とメタネーション装置4を水素供給ライン13を介して接続し、メタネーション装置4とコージェネレーションシステム5を第1メタン供給ライン14を介して接続し、水電解装置3とコージェネレーションシステム5を酸素供給ライン12を介して接続し、コージェネレーションシステム5とメタネーション装置4を第1二酸化炭素回収手段15を介して接続することにより、コージェネレーションシステム5が、水電解装置3から供給される酸素とメタネーション装置4から供給されるメタンガスを利用して動作する場合に発生する二酸化炭素を、メタネーション装置4に供給し、メタネーション装置4が、水電解装置3から供給される水素とコージェネレーションシステム5から回収した二酸化炭素を反応させてメタンガスを生成するようにする。【選択図】 図1

Description

本発明は、低炭素エネルギーシステム及び低炭素エネルギーネットワークシステムに関する。
例えば、ガス設備においてガスを燃焼させると、窒素や二酸化炭素などを含む排ガスが発生する。例えば、特許文献1には、ガスタービン発電機から排出された燃焼排ガスから二酸化炭素を回収し、回収された二酸化炭素と水素とを原料ガスとしてメタンを製造し、製造されたメタンをガスタービン装置が用いる発電システムが開示されている。
特開2015−109767号公報
しかしながら、従来の技術には以下の問題があった。すなわち、特許文献1に記載する技術は、空気を用いてメタンガスを燃焼させるため、燃焼排ガスに二酸化炭素だけでなく、窒素が多く含まれる。そのため、特許文献1に記載する技術は、燃焼排ガスから二酸化炭素を回収分離するために、化学吸収などの特殊な処理が必要になる。よって、ガス設備から大気に排出される二酸化炭素を効率良く抑制する技術には、改善の余地があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、従来は大気放散していた酸素を有効活用して、二酸化炭素を効率良く抑制できる低炭素エネルギーシステム及び低炭素エネルギーネットワークシステムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、次のような構成を有している。
(1)水を水素と酸素に分解する水分解装置と、水素と二酸化炭素を反応させてメタンガスを生成するメタネーション装置と、酸素とメタンガスを用いて動作するガス設備と、前記水分解装置が生成した水素を前記メタネーション装置に供給する水素供給手段と、前記メタネーション装置が生成したメタンガスを前記ガス設備に供給する第1メタン供給手段と、前記水分解装置が生成した酸素を前記ガス設備に供給する酸素供給手段と、前記ガス設備が前記水分解装置から供給された酸素と前記メタネーション装置から供給されたメタンガスを用いて動作するときに発生する二酸化炭素を、前記メタネーション装置に回収させる第1二酸化炭素回収手段と、を有すること、を特徴とする。
従来のガス設備は、空気とメタンガスを用いて動作するのが一般的だが、上記構成の低炭素エネルギーシステムは、水分解装置が水から分解した酸素(純酸素)をガス設備に供給し、ガス設備が、水分解装置から供給される酸素とメタネーション装置から供給されるメタンガスを用いて動作する。従来、水分解装置は、水素の生成が主目的であり、酸素は副生成物として活用されていなかった。しかし、上記構成の低炭素エネルギーシステムは、水分解装置が水素製造時に発生する酸素をガス設備に供給するので、従来は大気放散していた酸素を有効活用できる。また、ガス設備は、酸素とメタンガスを用いて動作するので、動作時に発生する排ガスがほぼ二酸化炭素と水のみを含む。つまり、排ガスが窒素を殆ど含まない。ガス設備から発生した二酸化炭素は、メタネーション装置に回収される。メタネーション装置は、ガス設備から回収した二酸化炭素と水分解装置から供給された水素を反応させ、メタンガスを生成する。生成されたメタンガスは、ガス設備に供給されて使用される。このように、低炭素エネルギーシステムは、ガス設備から排出される排ガスがほぼ二酸化炭素と水のみを含むので、二酸化炭素を回収する処理が簡単になり、二酸化炭素を効率良く回収できる。そして、低炭素エネルギーシステムは、ガス設備から発生する二酸化炭素を大気に放出したり固定化したりせずにメタンガスの生成に利用するので、ガス設備から大気に放出される二酸化炭素を大幅に削減できる。よって、上記構成の低炭素エネルギーシステムによれば、従来は大気放散していた酸素を有効活用して、二酸化炭素を効率良く抑制できる。
尚、ガス設備には、コージェネレーションシステム、ボイラー、吸収式冷凍機、工業炉などが含まれる。コージェネレーションシステムの種類には、ガスエンジン、ガスタービン、燃料電池が含まれる。
また、水分解装置には、電気エネルギーを用いた水電解装置、太陽光エネルギーを用いた光触媒システム、高温熱を用いた熱分解装置などが含まれる。
(2)(1)に記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、前記ガス設備が前記水分解装置から供給された酸素と前記メタネーション装置から供給されたメタンガスを用いて動作するときに発生する水を、前記水分解装置に回収させる第1水再利用手段を有すること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、ガス設備で発生した水を水素と酸素に分解して、有効活用できる。また、例えば、水分解装置に水道管から水を供給できない非常時でも、ガス設備と水分解装置との間で水が循環するので、システムの自立性を高めることができる。
(3)(1)又は(2)に記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、再生可能エネルギーを利用して電力を発生する発電装置と、前記発電装置から前記水分解装置に電力を供給する電力供給手段とを有すること、前記水分解装置が水電解装置であること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、発電装置が、天候の影響を受けて、電力の安定供給の不安定要素になる電力を発生しても、その電力を水電解装置にて水素に変換し、メタンガスの生成に有効活用することができる。
(4)(1)乃至(3)の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、所定のエリア内で複数の設備を接続して、エネルギーを相互に利用できるようにしたエネルギー負荷ネットワークと、前記エネルギー負荷ネットワーク内で発生した二酸化炭素を回収して、前記メタネーション装置に供給する第2二酸化炭素回収手段とを有すること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、第2二酸化炭素回収手段がエネルギー負荷ネットワークから回収した二酸化炭素を、メタネーション装置がメタンガスの生成に利用する。エネルギー負荷ネットワークは、例えば、一定規模の住宅、公共施設、商業施設などからなるローカルタウンや、様々な設備からなる工場などである。よって、上記構成の低炭素エネルギーシステムによれば、エネルギー負荷ネットワーク内で発生した二酸化炭素が大気に放出されることを抑制し、低炭素化を図ることができる。
(5)(4)に記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、前記メタネーション装置が生成したメタンガスを前記エネルギー負荷ネットワークに供給する第2メタン供給手段を有すること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、エネルギー負荷ネットワーク内の設備が、メタネーション装置にて低炭素で生成されたメタンガスを使用するので、エネルギー負荷ネットワークを含めて低炭素化を図ることができる。
(6)(1)乃至(5)の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、前記メタネーション装置に都市ガスを供給する都市ガス供給手段を有すること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、例えば、再生可能エネルギーを利用して発電された電力を水素に変換する場合、水分解装置の水素製造量が天候に作用され、更には、メタネーション装置のメタンガス生成量が天候に左右される。メタネーション装置がガス設備に供給するメタンガスが不足する場合でも、メタンを約90%含む都市ガスによりその不足分を補い、ガス設備を稼動させることができる。よって、上記構成の低炭素エネルギーシステムによれば、天候等の影響を受けることなくガス設備にメタンガスを適切に供給して、ガス設備を安定稼働させることができる。
(7)(1)乃至(6)の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、前記メタネーション装置は、メタンとカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を含むバイオガスを発生させるバイオガス発生装置に接続されていること、前記メタネーション装置が、前記カーボンニュートラルとされる二酸化炭素を再利用して前記メタンガスを生成することにより、カーボンマイナス効果が得られること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、バイオガスに含まれる二酸化炭素を利用してメタネーション装置がメタンガスを生成できる。バイオガス発生装置から排出される二酸化炭素は、生物由来であるため、カーボンニュートラルとされ、大気中に排出されても排出カウントされない。上記構成の低炭素エネルギーシステムは、このようなカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を再利用してメタネーション装置がメタンガスを生成するので、大気中の二酸化炭素を削減するカーボンマイナス効果を得ることができる。よって、上記構成の低炭素エネルギーシステムによれば、大気中の二酸化炭素の低減に貢献することができる。
(8)(1)乃至(7)の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、前記メタネーション装置が前記メタンガスを生成する場合に生じた水を前記水分解装置に供給する第2水再利用手段を有すること、を特徴とする。
上記構成の低炭素エネルギーシステムは、メタネーション装置で発生した水を水素と酸素に分解して、有効活用できる。また、例えば、水分解装置に水道管から水を供給できない非常時でも、メタネーション装置と水分解装置との間で水が循環するので、システムの自立性を高めることができる。
(9)(1)乃至(8)の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムが、第1エリアと、前記第1エリアと異なる第2エリアに、それぞれ設けられていること、前記第1エリアの低炭素エネルギーシステムと前記第2エリアの低炭素エネルギーシステムは、各々で発生した電力と水素と酸素とメタンガスと二酸化炭素の少なくとも1つを、相互に供給可能であること、を特徴とする低炭素エネルギーネットワークシステムである。
上記構成の低炭素エネルギーネットワークシステムによれば、第1エリアと第2エリアに設けられた低炭素エネルギーシステムを、電力と水素と酸素とメタンガスと二酸化炭素の少なくとも1つを補うバッファとして相互に利用することにより、機能性を高めることができる。
本発明によれば、従来は大気放散していた酸素を有効活用して、二酸化炭素を効率良く抑制できる低炭素エネルギーシステム及び低炭素エネルギーネットワークシステムを実現することができる。
本発明の実施形態に係る低炭素エネルギーシステムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る低炭素エネルギーネットワークシステムの概略構成図である。 低炭素エネルギーシステムの変形例である。
以下に、本発明に係る低炭素エネルギーシステム及び低炭素エネルギーネットワークシステムの実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る低炭素エネルギーシステム1の概略構成図である。
低炭素エネルギーシステム1は、主に、再生可能エネルギー発電システム2と、水電解装置3と、メタネーション装置4と、コージェネレーションシステム5と、分離回収装置6を備える。
第1電力供給ライン11は、再生可能エネルギー発電システム2と水電解装置3を接続している。酸素供給ライン12は、水電解装置3とコージェネレーションシステム5を接続している。水素供給ライン13は、水電解装置3とメタネーション装置4を接続している。第1メタン供給ライン14は、メタネーション装置4とコージェネレーションシステム5を接続している。第1二酸化炭素回収手段15は、コージェネレーションシステム5とメタネーション装置4を接続している。第1二酸化炭素回収手段15は、排気ライン15aと分離回収装置6と第1回収ライン15bにより構成されている。排気ライン15aは、コージェネレーションシステム5と分離回収装置6を接続する。分離回収装置6は、排ガスを二酸化炭素と水に分離する。第1回収ライン15bは、分離回収装置6とメタネーション装置4を接続する。ドレン回収ライン16は、分離回収装置6と水電解装置3を接続している。更に、水再利用ライン24は、メタネーション装置4と水電解装置3を接続している。
また、低炭素エネルギーシステム1は、エネルギー負荷ネットワーク7を備える。エネルギー負荷ネットワーク7は、一定規模の住宅、公共施設、商業施設などからなるローカルタウンや、様々なエネルギー設備からなる工場など、所定のエリア内で複数の設備を接続して、エネルギーを相互に利用できるようにしたものである。エネルギー負荷ネットワーク7は、第2電力供給ライン18を介して再生可能エネルギー発電システム2に接続されている。また、エネルギー負荷ネットワーク7は、エネルギーライン19を介してコージェネレーションシステム5に接続されている。第2メタン供給ライン27は、エネルギー負荷ネットワーク7内に敷設され、エネルギー負荷ネットワーク7内に設置された各設備に都市ガス供給源8から都市ガスを供給するガス導管に、接続されている。
エネルギー負荷ネットワーク7内に設置された設備には、酸素を用いる1又は2以上のネットワーク側ガス設備が含まれる。低炭素エネルギーシステム1は、1又は2以上のネットワーク側ガス設備と水電解装置3を接続する酸素パイプライン30を有する。1又は2以上のネットワーク側ガス設備は、水電解装置3から酸素パイプライン30を介して供給される酸素を使用する際に、ほぼ水と二酸化炭素のみを含む排ガスを発生する。エネルギー負荷ネットワーク7は、1又は2以上のネットワーク側ガス設備が発生した排ガスを回収する排ガスパイプライン31を備える。排ガスパイプライン31は、分離回収装置6に接続されている。尚、本形態では、排ガスパイプライン31と、分離回収装置6と、第1回収ライン15bにより、第2二酸化炭素回収手段29の一例が構成されている。
また、低炭素エネルギーシステム1は、都市ガス供給源8が都市ガス供給ライン20を介して第1メタン供給ライン14に接続されている。更に、低炭素エネルギーシステム1は、バイオガス発生装置9がバイオガス供給ライン23を介してメタネーション装置4に接続されている。
水電解装置3と、メタネーション装置4と、コージェネレーションシステム5と、分離回収装置6は、所定のエリアを管轄するエネルギーセンター10の中で一括管理されている。
尚、再生可能エネルギー発電システム2は、発電装置の一例である。水電解装置3は、水分解装置の一例である。コージェネレーションシステム5は、ガス設備の一例である。第1電力供給ライン11は、電力供給手段の一例である。水素供給ライン13は、水素供給手段の一例である。第1メタン供給ライン14は、第1メタン供給手段の一例である。酸素供給ライン12は、酸素供給手段の一例である。ドレン回収ライン16は、第1水再利用手段の一例である。都市ガス供給ライン20は、都市ガス供給手段の一例である。水再利用ライン24は、第2水再利用手段の一例である。第2メタン供給ライン27は、第2メタン供給手段の一例である。
次に、低炭素エネルギーシステム1の動作を説明する。
再生可能エネルギー発電システム2は、太陽光発電システムや風力発電システムなど、エネルギー源として持続可能に利用することができると認められるもの(例えば、風力、太陽光、地熱など)を利用して電力を発生させる。再生可能エネルギー発電システム2が発電した電力は、第2電力供給ライン18を介してエネルギー負荷ネットワーク7に供給される。
ここで、再生可能エネルギー発電システム2の出力電力は、日照時間や風力など、天候に左右されて大きく変動し、時期によっては余剰する。このように変動が大きい電力や余剰電力は、電力系統にとって、電力を安定供給できない不安定要素になる。本形態では、このような余剰電力や変動電力などの不安定要素となる電力が、第1電力供給ライン11を介して水電解装置3に供給される。
水電解装置3は、再生可能エネルギー発電システム2の不安定要素となる電力を利用して、水を水素と酸素に分解する。つまり、再生可能エネルギー発電システム2の不安定要素となる電力(余剰電力、変動電力)が、水電解装置3にて、水素に変換される。水電解装置3により分解された水素は、水素供給ライン13を介してメタネーション装置4に供給される。一方、水電解装置3により分解された酸素は、廃棄されることなく、酸素供給ライン12を介して水電解装置3からコージェネレーションシステム5に供給される。
メタネーション装置4は、水電解装置3から供給される水素と二酸化炭素を反応させてメタンガスを生成する。メタネーション装置4にて生成されたメタンガスは、第1メタン供給ライン14を介してコージェネレーションシステム5に供給される。
コージェネレーションシステム5は、水電解装置3から供給される酸素とメタネーション装置4から供給されるメタンガスを利用して発電し、発電時に発生する排熱を給湯や床暖房などに利用する。コージェネレーションシステム5の種類には、ガスエンジン、ガスタービン、燃料電池が含まれる。コージェネレーションシステム5が動作時に発生する排ガスは、排気ライン15aを介してコージェネレーションシステム5から分離回収装置6に供給される。
ここで、コージェネレーションシステム5がガスエンジン又はガスタービンである場合には、酸素を用いてメタンガスを燃焼させて発電する際に、排ガスが発生する。一方、コージェネレーションシステム5が燃料電池である場合には、メタンから水素を製造する際に、排ガスが発生する。これらの排ガスは、ほぼ二酸化炭素と水のみを含み、窒素を殆ど含まない。よって、分離回収装置6は、二酸化炭素と水を分離するだけでよく、二酸化炭素を分離するために特殊な処理を必要としない。
分離回収装置6は、排ガスから分離した二酸化炭素を第1回収ライン15bを介して水電解装置3に供給する。つまり、コージェネレーションシステム5が動作時に発生する二酸化炭素は、大気に放出されることなく、全て、第1二酸化炭素回収手段15を介してメタネーション装置4に回収される。メタネーション装置4は、コージェネレーションシステム5から供給される二酸化炭素を、水電解装置3から供給される水素と反応させて、メタンガスを生成する。
一方、分離回収装置6は、排ガスから分離した水をドレン回収ライン16を介して水電解装置3に供給する。水電解装置3は、その水を水素と酸素に分解すると、水素をメタネーション装置4に供給し、酸素をコージェネレーションシステム5に供給する。
ここで、例えば、水電解装置3が生成する水素を「100」とした場合、水の分解式(2HO→2H+O)より、水電解装置3が生成する酸素は「50」になる。メタネーション装置4は、水素と二酸化炭素を反応させると、メタンガスと水が生成される。このときの第1化学反応式(4H+CO→CH+2HO)より、メタネーション装置4は、水電解装置3から水素を「100」供給されると、メタンガスを「25」生成し、水を「50」生成する。コージェネレーションシステム5は、メタネーション装置4から供給されるメタンガスと水電解装置3から供給される酸素を用いて動作する場合に、二酸化炭素と水を発生する。このときの第2化学反応式(CH+2O→CO+2HO)より、コージェネレーションシステム5は、メタネーション装置4からメタンガスを「25」供給され、水電解装置3から酸素を「50」され、これらを反応させた場合、二酸化炭素が「25」発生し、水が「50」発生する。
この場合において、メタネーション装置4が生成した水「50」は、水再利用ライン24を介して水電解装置3に供給され、分離回収装置6が発生した水「50」は、ドレン回収ライン16を介して水電解装置3に供給される。よって、水電解装置3は、メタネーション装置4とコージェネレーションシステム5から水を「100」回収できる。水電解装置3は、回収した水「100」から水素「100」と酸素「50」を生成する。メタネーション装置4は、分離回収装置6から第1回収ライン15bを介して、二酸化炭素を「25」供給される。よって、低炭素エネルギーシステム1は、二酸化炭素を大気に放出させることなく、コージェネレーションシステム5を稼動させることができる。
ところで、メタネーション装置4が生成したメタンガスは、第2メタン供給ライン27を介してエネルギー負荷ネットワーク7内の設備に供給され、消費される。そのため、メタネーション装置4と分離回収装置6から回収した水から分解した水素だけでは、コージェネレーションシステム5の安定稼働に必要なメタンガスを生成できない恐れがある。
一方、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、水電解装置3が、再生可能エネルギー発電システム2の不安定となる電力を利用して、エネルギーセンター10の外部から供給される水を水素と酸素に分解し、メタネーション装置4に水素を供給するようにしている。しかし、再生可能エネルギー発電システム2の出力電力は天候に左右されて変動するため、水電解装置3が製造する水素の量も、天候に左右されて変動する。そして、水素の製造量の変動に応じて、メタネーション装置4が生成するメタンガスの量も天候によって変動する。
そこで、低炭素エネルギーシステム1は、都市ガス供給源8を第1メタン供給ライン14に接続し、メタネーション装置4の製造だけでは不足するメタンガスを、メタンを主成分とする都市ガスにより補うようにしている。これにより、エネルギー負荷ネットワーク7内の各設備とコージェネレーションシステム5は、適切な量のメタンガスを供給され、安定稼働することができる。
ここで、エネルギー負荷ネットワーク7に設置された設備には、1又は2以上のネットワーク側ガス設備が含まれる。ネットワーク側ガス設備は、例えば、水電解装置3から酸素パイプライン30を介して供給された酸素を利用して、メタネーション装置4から供給されるメタンガスや都市ガス供給源8から供給される都市ガスを利用して運転する。すると、ネットワーク側ガス設備は、ほぼ二酸化炭素と水のみを含み、窒素を含まない排ガスを発生する。
低炭素エネルギーシステム1は、エネルギー負荷ネットワーク7内で発生した排ガスを、排ガスパイプライン31を介して、エネルギーセンター10内の分離回収装置6に回収する。分離回収装置6は、排ガスを二酸化炭素と水に分離する。排ガスがほぼ二酸化炭素と水のみを含むため、分離回収装置6は、排ガスから二酸化炭素を簡単に分離できる。分離された二酸化炭素は、第1回収ライン15bを介してメタネーション装置4に供給される。メタネーション装置4は、エネルギー負荷ネットワーク7で発生した二酸化炭素を、水電解装置3から供給される水素と反応させて、メタンガスを生成し、コージェネレーションシステム5に供給したり、エネルギー負荷ネットワーク7に供給したりする。よって、低炭素エネルギーシステム1は、エネルギー負荷ネットワーク7内で発生した二酸化炭素を大気に放出せずに、メタンガスの生成に有効活用することができる。一方、排ガスから分離された水は、ドレン回収ライン16を介して水電解装置3に供給され、水素の製造に再利用される。
更に、メタネーション装置4は、バイオガス供給ライン23を介してバイオガス発生装置9に接続されている。バイオガス発生装置9は、メタンとカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を含むバイオガスをメタネーション装置4に供給する。メタネーション装置4は、バイオガスに含まれるメタンをコージェネレーションシステム5に供給する。また、メタネーション装置4は、バイオガスに含まれるカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を、水電解装置3から供給される水素と反応させて、メタンガスを生成し、そのメタンガスをコージェネレーションシステム5に供給する。カーボンニュートラルとされる二酸化炭素は、従来、大気に排出されても排出カウントされない。よって、バイオガス発生装置9が発生するカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を利用してメタンガスを生成することにより、大気中の二酸化炭素を低減して、カーボンマイナスとすることができる。
以上説明したように、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、水を水素と酸素に分解する水電解装置3と、水素と二酸化炭素を反応させてメタンガスを生成するメタネーション装置4と、酸素とメタンガスを用いて動作するコージェネレーションシステム5と、水電解装置3が生成した水素をメタネーション装置4に供給する水素供給ライン13と、メタネーション装置4が生成したメタンガスをコージェネレーションシステム5に供給する第1メタン供給ライン14と、水電解装置3が生成した酸素をコージェネレーションシステム5に供給する酸素供給ライン12と、コージェネレーションシステム5が水電解装置3から供給された酸素とメタネーション装置4から供給されたメタンガスを用いて動作するときに発生する二酸化炭素を、メタネーション装置4に回収させる第1二酸化炭素回収手段15と、を有すること、を特徴とする。
従来のガス設備は、空気とメタンガスを用いて動作するのが一般的だが、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、水電解装置3が水から分解した酸素(純酸素)をコージェネレーションシステム5に供給し、コージェネレーションシステム5が、水電解装置3から供給される酸素とメタネーション装置4から供給されるメタンガスを用いて動作する。従来、水電解装置3は、水素の生成が主目的であり、酸素は副生成物として活用されていなかった。しかし、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、水電解装置3が水素製造時に発生する酸素をコージェネレーションシステム5に供給するので、従来は大気放散していた酸素を有効活用できる。また、コージェネレーションシステム5は、酸素とメタンガスを用いて動作するので、動作時に発生する排ガスがほぼ二酸化炭素と水のみを含む。つまり、排ガスが窒素を殆ど含まない。コージェネレーションシステム5から発生した二酸化炭素は、メタネーション装置4に回収される。メタネーション装置4は、コージェネレーションシステム5から回収した二酸化炭素と水電解装置3から供給された水素を反応させ、メタンガスを生成する。生成されたメタンガスは、コージェネレーションシステム5に供給されて使用される。このように、低炭素エネルギーシステム1は、コージェネレーションシステム5から排出される排ガスがほぼ二酸化炭素と水のみを含むので、二酸化炭素を回収する処理が簡単になり、二酸化炭素を効率良く回収できる。そして、低炭素エネルギーシステム1は、コージェネレーションシステム5から発生する二酸化炭素を大気に放出したり固定化したりせずにメタンガスの生成に利用するので、コージェネレーションシステム5から大気に放出される二酸化炭素を大幅に削減できる。よって、上記構成の低炭素エネルギーシステムによれば、従来は大気放散していた酸素を有効活用して、二酸化炭素を効率良く抑制できる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、コージェネレーションシステム5が水電解装置3から供給された酸素とメタネーション装置4から供給されたメタンガスを用いて動作するときに発生する水を、水電解装置3に回収させるドレン回収ライン16を有すること、を特徴とする。
このような低炭素エネルギーシステム1は、コージェネレーションシステム5で発生した水を水素と酸素に分解して、有効活用できる。また、例えば、水電解装置3に水道管から水を供給できない非常時でも、コージェネレーションシステム5と水電解装置3との間で水が循環するので、システムの自立性を高めることができる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、再生可能エネルギーを利用して電力を発生する再生可能エネルギー発電システム2と、再生可能エネルギー発電システム2から水電解装置3に電力を供給する第1電力供給ライン11とを有すること、水電解装置3が水電解装置であること、を特徴とする。
このような低炭素エネルギーシステム1は、再生可能エネルギー発電システム2が、天候の影響を受けて、電力の安定供給の不安定要素になる電力を発生しても、その電力を水電解装置3にて水素に変換し、メタンガスの生成に有効活用することができる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、所定のエリア内で複数の設備を接続して、エネルギーを相互に利用できるようにしたエネルギー負荷ネットワーク7と、エネルギー負荷ネットワーク7内で発生した二酸化炭素を回収して、メタネーション装置4に供給する第2二酸化炭素回収手段29とを有すること、を特徴とする。
このような低炭素エネルギーシステム1は、第2二酸化炭素回収手段29がエネルギー負荷ネットワーク7から回収した二酸化炭素を、メタネーション装置4がメタンガスの生成に利用する。エネルギー負荷ネットワーク7は、例えば、一定規模の住宅、公共施設、商業施設などからなるローカルタウンや、様々な設備からなる工場などである。よって、本形態の低炭素エネルギーシステム1によれば、エネルギー負荷ネットワーク7内で発生した二酸化炭素が大気に放出されることを抑制し、低炭素化を図ることができる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1において、メタネーション装置4が生成したメタンガスをエネルギー負荷ネットワーク7に供給する第2メタン供給ライン27を有することを特徴とする。
このような低炭素エネルギーシステム1は、エネルギー負荷ネットワーク7内の設備が、メタネーション装置4にて低炭素で生成されたメタンガスを使用するので、エネルギー負荷ネットワーク7を含めて低炭素化を図ることができる。また、本形態では、第2メタン供給ライン27が、既設のガス導管17に接続されている。そのため、メタネーション装置4が生成したメタンガスをエネルギー負荷ネットワーク7の各設備に供給するための配管を新たに設ける手間を軽減できる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、メタネーション装置4に都市ガスを供給する都市ガス供給ライン20を有することを特徴とする。例えば、再生可能エネルギーを利用して発電された電力を水素に変換する場合、水電解装置3の水素製造量が天候に作用され、更には、メタネーション装置4のメタンガス生成量が天候に左右される。メタネーション装置4がコージェネレーションシステム5に供給するメタンガスが不足する場合でも、メタンを約90%含む都市ガスによりその不足分を補い、コージェネレーションシステム5を稼動させることができる。よって、上記構成の低炭素エネルギーシステム1によれば、天候等の影響を受けることなくコージェネレーションシステム5にメタンガスを適切に供給して、コージェネレーションシステム5を安定稼働させることができる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、メタネーション装置4が、メタンとカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を含むバイオガスを発生させるバイオガス発生装置9に接続されていること、メタネーション装置4が、カーボンニュートラルとされる二酸化炭素を再利用してメタンガスを生成することにより、カーボンマイナス効果が得られること、を特徴とする。
このような低炭素エネルギーシステム1は、バイオガスに含まれる二酸化炭素を利用してメタネーション装置4がメタンガスを生成できる。バイオガス発生装置9から排出される二酸化炭素は、生物由来であるため、カーボンニュートラルとされ、大気中に排出されても排出カウントされない。本形態の低炭素エネルギーシステム1は、このようなカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を再利用してメタネーション装置4がメタンガスを生成するので、大気中の二酸化炭素を削減するカーボンマイナス効果を得ることができる。よって、本形態の低炭素エネルギーシステム1によれば、大気中の二酸化炭素の低減に貢献することができる。
ここで、二酸化炭素再利用の物質収支に関しては、バイオガス発生装置9からメタネーション装置4に供給される二酸化炭素は、系外の追加分となる。低炭素エネルギーシステム1は、コージェネレーションシステム5やエネルギー負荷ネットワーク7から回収した二酸化炭素だけでは、低炭素エネルギーシステム1の需要に応じたメタンガスを生成できない場合がある。このような場合には、低炭素エネルギーシステム1は、コージェネレーションシステム5やエネルギー負荷ネットワーク7から回収した二酸化炭素の不足分を、バイオガス発生装置9から排出される二酸化炭素により補うことができる。
また、本形態の低炭素エネルギーシステム1は、メタネーション装置4がメタンガスを生成する場合に生じた水を水電解装置3に供給する水再利用ライン24を有することを特徴とする。かかる低炭素エネルギーシステム1は、メタネーション装置4で発生した水を水素と酸素に分解して、有効活用できる。また、例えば、水電解装置3に水道管から水を供給できない非常時でも、メタネーション装置4と水電解装置3との間で水が循環するので、システムの自立性を高めることができる。
続いて、低炭素エネルギーネットワークシステム50について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施形態に係る低炭素エネルギーネットワークシステム50の概略構成図である。
エリアXA,XB,XCには、それぞれ、低炭素エネルギーシステム1A,1B,1Cが設けられている。低炭素エネルギーシステム1A,1B,1Cは、それぞれのエネルギーセンター10内に、蓄電器BA,BB,BCと、水素タンクT1A,T1B,T1Cと、酸素タンクT2A,T2B,T2Cと、メタンガスタンクT3A,T3B,T3Cと、二酸化炭素タンクT4A,T4B,T4Cを備える。低炭素エネルギーシステム1A,1B,1Cは、接続ラインYA,YB,YCを介して相互に接続されている。尚、各構成の符号には、添え字「A]「B]「C」を付加しているが、特に区別する必要がない場合には、適宜添え字を省略する。
蓄電器Bには、設置先のエリアX内で発生した電力(再生可能エネルギー発電システム2や、コージェネレーションシステム5や、エネルギー負荷ネットワーク7内の発電装置等が発電した電力)や、他のエリアから供給された電力が、蓄電される。また、水素タンクT1には、設置先のエリアXに設けられた水電解装置3やエネルギー負荷ネットワーク7内で生成した水素や、他のエリアから供給された水素が貯められる。尚、酸素タンクT2とメタンガスタンクT3と二酸化炭素タンクT4は、水素タンクT1と同様にして、酸素とメタンガスと二酸化炭素が貯められる。
尚、エリアXは、3個に限らず、2個でも、4個以上であっても良い。その場合でも、各エリアXに低炭素エネルギーシステム1を設け、接続ラインYを介して相互に接続すると良い。
かかる低炭素エネルギーネットワークシステム50は、エリアXA,XB,XCでは、各々に設けられた低炭素エネルギーシステム1A,1B,1Cにより、大気に放出される二酸化炭素が効率良く抑制されている。低炭素エネルギーシステム1A,1B,1Cは、蓄電器BA,BB,BCに蓄電された電力や各タンクTの水素や酸素やメタンガスや二酸化炭素を、接続ラインYA,YB,YCを介して相互に供給し、融通し合うことができる。そのため、例えば、低炭素エネルギーシステム1Aは、電力、水素、酸素、メタンガス、二酸化炭素の何れかが不足する場合、低炭素エネルギーシステム1B又は低炭素エネルギーシステム1Cに貯められた水素、酸素、メタンガス、二酸化炭素を受け入れることで、安定的に稼動できる。また例えば、低炭素エネルギーシステム1Bで余剰する電力や水素や酸素やメタンガスや二酸化炭素を、他の低炭素エネルギーシステム1A,1Cに供給して蓄えたり、有効活用したりすることができる。
よって、低炭素エネルギーネットワークシステム50によれば、各エリアXA,XB,XCに設けられた低炭素エネルギーシステム1A,1B,1Cを、電力と水素と酸素とメタンガスと二酸化炭素の少なくとも1つを補うバッファとして相互に利用することにより、機能性を高めることができる。
また例えば、低炭素エネルギーシステム1Cにおいて、二酸化炭素が不足する場合には、低炭素エネルギーシステム1A,1Bのバイオガス発生装置9で発生したカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を低炭素エネルギーシステム1Cに供給して不足分を補うことができるので、より高度な低炭素化を実現することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、コージェネレーションシステム5をガス設備の一例として挙げた。これに対して、ガス設備は、ボイラー、吸収式冷凍機、工業炉などのメタンガスを燃料として稼動するものであれば良い。
(2)例えば、上記実施形態では、エネルギー負荷ネットワーク7を排ガスパイプライン31と、分離回収装置6を介してメタネーション装置4に接続した。これに対して、排ガスパイプライン31を省いても良い。この場合、酸素パイプライン30を省き、エネルギー負荷ネットワーク7内のネットワーク側ガス設備は、空気を用いるものにしても良い。これによれば、酸素パイプライン30と排ガスパイプライン31の設置コストやネットワーク側ガス設備の機器コストなどを削減して、コストダウンできる。但し、ネットワーク側ガス設備を酸素を用いるものとし、酸素パイプライン30と排ガスパイプライン31を設ける場合には、より広いエリアで低炭素化を実現することができる。
(3)例えば、上記実施形態では、都市ガス供給ライン20を第1メタン供給ライン14に接続した。これに対して、都市ガス供給ライン20を省いて、コストダウンしても良い。尚、都市ガス供給ライン20は、一般家庭に都市ガスを供給する系統を利用すれば、設置コストを比較的抑えることができる。
(4)例えば、上記実施形態では、再生可能エネルギー発電システム2を水電解装置3に接続した。これに対して、第1電力供給ライン11を省き、水電解装置3が商用電力を利用して水を分解するようにしても良い。
(5)例えば、上記実施形態では、メタネーション装置4にバイオガス発生装置9を接続した。これに対して、メタネーション装置4にバイオガス発生装置9を接続しなくても良い。
(6)例えば、上記形態では、電気エネルギーを用いた水電解装置3を水分解装置の一例に挙げた。これに対して、太陽光エネルギーを用いた光触媒システムや、高温熱を用いた熱分解装置など、電気によらずに水を水素の酸素に分解するものを、水分解装置としても良い。
(7)例えば、第2メタン供給ライン27を省き、コストダウンしても良い。
(8)例えば、上記形態では、酸素を用いるネットワーク側ガス設備と水電解装置3を酸素パイプライン30により接続した。そして、排ガスパイプライン31と分離回収装置6と第1回収ライン15bにより、第2二酸化炭素回収手段29を構成し、ネットワーク側ガス設備から排出される二酸化炭素をメタンガスの生成に再利用した。これに対して、ネットワーク側ガス設備が、空気を用いるものであり、二酸化炭素と水の他に、窒素を含む排ガスを排出するものである場合には、図3に示すように、酸素パイプライン30を省き、排ガスパイプライン22と、二酸化炭素分離回収装置26と、第2回収ライン25により、第2二酸化炭素回収手段29を構成しても良い。排ガスパイプライン22は、ネットワーク側ガス設備と二酸化炭素分離回収装置26を接続し、ネットワーク側ガス設備から回収した排ガスを二酸化炭素分離回収装置26に供給する。二酸化炭素分離回収装置26は、ネットワーク側ガス設備から排出された排ガスから二酸化炭素を分離して回収する。第2回収ライン25は、第1回収ライン15bに接続され、二酸化炭素分離回収装置26にて回収された二酸化炭素をメタネーション装置4に供給する。よって、メタネーション装置4は、エネルギー負荷ネットワーク7のネットワーク側ガス設備から排出される二酸化炭素をメタネーション装置4に供給し、メタンガスの生成に再利用することができる。図3に示す変形例の構成では、上記形態と比べ、排ガスから二酸化炭素を分離するのに特殊な処理が必要になるが、より多くのネットワーク側ガス設備から二酸化炭素を回収してメタンガスの生成に再利用することができる。このことは、スケールメリットにつながる。また、酸素パイプライン30を設置する費用を削減できる。尚、図1に示す構成にした場合には、水電解装置3が水素製造時に発生する酸素を、エネルギー負荷ネットワーク7内で有効活用できるメリットがある。
1,1A,1B,1C 低炭素エネルギーシステム
2 再生可能エネルギー発電システム
3 水電解装置
4 メタネーション装置
5 コージェネレーションシステム
7 エネルギー負荷ネットワーク
9 バイオガス発生装置
11 第1電力供給ライン
12 酸素供給ライン
13 水素供給ライン
14 第1メタン供給ライン
15 第1二酸化炭素回収手段
16 ドレン回収ライン
20 都市ガス供給ライン
24 水再利用ライン
27 第2メタン供給ライン
29 第2二酸化炭素回収手段
50 低炭素エネルギーネットワークシステム
XA,XB,XC エリア
(6)(1)乃至(5)の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、前記ガス設備に都市ガスを供給する都市ガス供給手段を有すること、を特徴とする。

Claims (9)

  1. 水を水素と酸素に分解する水分解装置と、
    水素と二酸化炭素を反応させてメタンガスを生成するメタネーション装置と、
    酸素とメタンガスを用いて動作するガス設備と、
    前記水分解装置が生成した水素を前記メタネーション装置に供給する水素供給手段と、
    前記メタネーション装置が生成したメタンガスを前記ガス設備に供給する第1メタン供給手段と、
    前記水分解装置が生成した酸素を前記ガス設備に供給する酸素供給手段と、
    前記ガス設備が前記水分解装置から供給された酸素と前記メタネーション装置から供給されたメタンガスを用いて動作するときに発生する二酸化炭素を、前記メタネーション装置に回収させる第1二酸化炭素回収手段と、を有すること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  2. 請求項1記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    前記ガス設備が前記水分解装置から供給された酸素と前記メタネーション装置から供給されたメタンガスを用いて動作するときに発生する水を、前記水分解装置に回収させる第1水再利用手段を有すること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    再生可能エネルギーを利用して電力を発生する発電装置と、
    前記発電装置から前記水分解装置に電力を供給する電力供給手段とを有すること、
    前記水分解装置が水電解装置であること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    所定のエリア内で複数の設備を接続して、エネルギーを相互に利用できるようにしたエネルギー負荷ネットワークと、
    前記エネルギー負荷ネットワーク内で発生した二酸化炭素を回収して、前記メタネーション装置に供給する第2二酸化炭素回収手段とを有すること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  5. 請求項4に記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    前記メタネーション装置が生成したメタンガスを前記エネルギー負荷ネットワークに供給する第2メタン供給手段を有すること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    前記メタネーション装置に都市ガスを供給する都市ガス供給手段を有すること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    前記メタネーション装置は、メタンとカーボンニュートラルとされる二酸化炭素を含むバイオガスを発生させるバイオガス発生装置に接続されていること、
    前記メタネーション装置が、前記カーボンニュートラルとされる二酸化炭素を再利用して前記メタンガスを生成することにより、カーボンマイナス効果が得られること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムにおいて、
    前記メタネーション装置が前記メタンガスを生成する場合に生じた水を前記水分解装置に供給する第2水再利用手段を有すること、
    を特徴とする低炭素エネルギーシステム。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載する低炭素エネルギーシステムが、第1エリアと、前記第1エリアと異なる第2エリアに、それぞれ設けられていること、
    前記第1エリアの低炭素エネルギーシステムと前記第2エリアの低炭素エネルギーシステムは、各々で発生した電力と水素と酸素とメタンガスと二酸化炭素の少なくとも1つを、相互に供給可能であること、
    を特徴とする低炭素エネルギーネットワークシステム。
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