JP2019081531A - 路面状態判別装置およびそれを備えたタイヤシステム - Google Patents

路面状態判別装置およびそれを備えたタイヤシステム Download PDF

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Abstract

【課題】事前学習した保存データのみでは対応できない状況においても、適切に路面状態の判別が行えるようにする。【解決手段】車両に備えられる周辺装置22にて環境データを取得し、この環境データに基づいてサポートベクタの学習を行うべき状況であることを判定する。そして、サポートベクタの学習を行うべき状況である場合には、状況の種類と紐付けして特徴量や生波形データを含む路面データを通信センター200に送り、通信センター200においてサポートベクタの学習演算を行わせる。この後、通信センター200から学習結果を車両側に伝えることで、サポートベクタ保存部21bに、初期データとして保存しているサポートベクタ以外にも、状況に合わせてサポートベクタを更新していくことができる。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤが受ける振動を検出し、振動データに基づいて路面状態を示す路面データを作成するタイヤ側装置と、路面データを受信して路面状態を推定する車体側システムとを有する路面状態判別装置およびそれを備えたタイヤシステムに関するものである。
従来、特許文献1において、タイヤトレッドの裏面に加速度センサを備え、加速度センサにてタイヤに加えられる振動を検出すると共に、その振動の検出結果に基づいて路面状態の推定を行う路面状態判別方法が提案されている。この路面状態判別方法では、加速度センサが検出したタイヤの振動波形から特徴ベクトルを抽出し、抽出した特徴ベクトルと路面の種類ごとに記憶しておいた全サポートベクタとの類似度を計算することで、路面状態を判別する。
特開2016−107833号公報
従来では、路面状態判別のアルゴリズムがオフライン、つまり事前学習型のものであり、例えばサポートベクタマシンを用いた学習によってサポートベクタを取得し、その保存データを路面状態の判別に用いている。しかしながら、全く未知の路面を走行した場合などのように、事前に学習した状況と異なる状況では、事前学習したサポートベクタの保存データのみでは適切な路面状態の判別が行えなくなる可能性がある。
本発明は上記点に鑑みて、事前学習した保存データのみでは対応できない状況においても、適切に路面状態の判別が行えるようにできる路面状態判別装置およびそれを有するタイヤシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の路面状態判別装置は、タイヤ側装置(1)と車体側システム(2)とを有し、タイヤ側装置は、タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(1a)と、検出信号の波形に現れる路面状態を示す路面データを生成する波形処理部(1b)と、路面データを送信する第1データ通信部(1c)と、を備え、車体側システムは、第1データ通信部から送信された路面データを受信する第2データ通信部(21a)と、教師データを保存する保存部(21b)と、路面データと教師データとに基づいて車両の走行路面における路面状態を判別する路面判定部(21c)と、路面状態に関わる環境データを取得する周辺装置(22)と、環境データに基づいて教師データの学習演算を行うべき状況であるか否かの判定を行うと共に、教師データの学習演算を行うべき状況であるとの判定結果に基づいて、第2データ通信部を通じてタイヤ側装置にリクエスト信号を出力させる環境判定部(21d)と、を備えている。そして、タイヤ側装置は、第1データ通信部にてリクエスト信号を受信すると、波形処理部にて路面データを生成すると共に、第1データ通信部を通じて路面データを車体側システムに送信し、車体側システムは、タイヤ側装置から伝えられた路面データと環境データが示す状況の種類とを用いた機械学習により教師データの更新データが学習演算されると、保存部に記憶された教師データに更新データを加味したデータを新たな教師データとして保存する。
このように構成される路面状態判別装置では、車両に備えられる周辺装置にて環境データを取得し、この環境データに基づいて教師データの学習を行うべき状況であることを判定している。そして、教師データの学習を行うべき状況である場合には、状況の種類と紐付けした路面データを用いて教師データの学習演算を行わせている。これにより、保存部に、初期データとして保存している教師データ以外にも、状況に合わせて教師データを更新していくことができる。
したがって、事前学習した保存データのみでは対応できない状況においても、適切に路面状態の判別が行えるようにできる路面状態判別装置とすることが可能となる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態にかかる路面状態判別装置が適用されたタイヤ装置の車両搭載状態でのブロック構成を示した図である。 タイヤ側装置および車体側システムの詳細を示したブロック図である。 タイヤ側装置が取り付けられたタイヤの断面模式図である。 タイヤ回転時における加速度取得部の出力電圧波形図である。 加速度取得部の検出信号を所定の時間幅Tの時間窓毎に区画した様子を示す図である。 タイヤ側装置が実行するデータ送信処理のフローチャートである。 車体側システムが実行する路面状態判別処理のフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理のフローチャートである。 車体側システムが実行する学習データ送信処理のフローチャートである。 通信センターが実行する学習処理のフローチャートである。 車体側システムが実行する学習データ更新処理のフローチャートである。 タイヤの今回の回転時の時間軸波形と1回転前のときの時間軸波形それぞれを所定の時間幅Tの時間窓で分割した各区画での行列式Xi(r)、Xi(s)と距離yzとの関係を示した図である。 第2実施形態にかかるタイヤ装置に備えられたタイヤ側装置および車体側システムの詳細を示したブロック図である。 車体側システムが実行する学習データ更新処理のフローチャートである。 車体側システムが実行するダウンロード処理のフローチャートである。 通信センターが実行するデータダウンロード処理のフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 車体側システムが実行する環境判定処理の具体例を示したフローチャートである。 タイヤ側装置が実行するデータ送信処理のフローチャートである。 車体側システムが実行する学習データ送信処理のフローチャートである。 通信センターが実行する学習処理のフローチャートである。 タイヤ側装置が実行する路面変化検出処理のフローチャートである。 タイヤ側装置が実行するデータ送信処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1〜図12を参照して、本実施形態にかかる路面状態判別機能を有するタイヤ装置100について説明する。本実施形態にかかるタイヤ装置100は、車両の各車輪に備えられるタイヤの接地面に加わる振動に基づいて走行中の路面状態を判別すると共に、路面状態に基づいて車両の危険性の報知や車両運動制御などを行うものである。
図1および図2に示すようにタイヤ装置100は、車輪側に設けられたタイヤ側装置1と、車体側に備えられた各部を含む車体側システム2とを有する構成とされている。車体側システム2としては、受信機21、周辺装置22、ブレーキ制御用の電子制御装置(以下、ブレーキECUという)23、報知装置24などが備えられている。なお、このタイヤ装置100のうち路面状態判別機能を実現する部分が路面状態判別装置に相当する。本実施形態の場合、タイヤ側装置1と車体側システム2のうちの受信機21や周辺装置22が路面状態判別装置を構成している。
本実施形態のタイヤ装置100は、タイヤ側装置1よりタイヤ3の走行路面における路面状態に応じたデータ(以下、路面データという)を送信すると共に、受信機21で路面データを受信して路面状態の判別を行う。また、タイヤ装置100は、受信機21での路面状態の判別結果を報知装置24に伝え、報知装置24より路面状態の判別結果を報知させる。これにより、例えばドライ路やウェット路もしくは凍結路であることなど、路面状態をドライバに伝えることが可能となり、滑り易い路面である場合にはドライバに警告することも可能となる。また、タイヤ装置100は、車両運動制御を行うブレーキECU23などに路面状態を伝えることで、危険を回避するための車両運動制御が行われるようにする。例えば、凍結時には、ドライ路の場合と比較してブレーキ操作量に対して発生させられる制動力が弱められるようにすることで、路面μが低いときに対応した車両運動制御となるようにする。具体的には、タイヤ側装置1および受信機21は、以下のように構成されている。
タイヤ側装置1は、各タイヤ3それぞれに配置され、車体側システム2との間において双方向通信が可能とされている。具体的には、タイヤ側装置1は、図2に示すように、振動センサ部1a、波形処理部1b、データ通信部1c、電源部1dを備えた構成とされ、図3に示されるように、タイヤ3のトレッド31の裏面側に設けられる。
振動センサ部1aは、タイヤ3に加わる振動を検出するための振動検出部を構成するものである。例えば、振動センサ部1aは、加速度センサによって構成される。振動センサ部1aが加速度センサとされる場合、振動センサ部1aは、例えばタイヤ3が回転する際にタイヤ側装置1が描く円軌道に対して接する方向、つまり図3中の矢印Xで示すタイヤ接線方向の振動の大きさに応じた検出信号として、加速度の検出信号を出力する。より詳しくは、加速度取得部10は、矢印Xで示す二方向のうちの一方向を正、反対方向を負とする出力電圧を検出信号として発生させる。例えば、振動センサ部1aは、タイヤ3が1回転するよりも短い周期に設定される所定のサンプリング周期ごとに加速度検出を行い、それを検出信号として出力している。
なお、ここでは振動センサ部1aにて、タイヤ接線方向の振動を検出する場合について説明したが、他の方向、例えばタイヤ径方向の振動を検出しても同様のことを行える。
波形処理部1bは、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って検出信号の信号処理を行い、検出信号に現れる路面状態を示す路面データを生成する。路面データとしては、タイヤ振動の特徴量を含むデータと、特徴量に加えて検出信号の生波形を含むデータとがある。
具体的には、波形処理部1bは、振動センサ部1aが出力する検出信号をタイヤ接線方向の振動データを表す検出信号として用いて、この検出信号が示す振動波形の波形処理を行うことで、タイヤ振動の特徴量を抽出する。本実施形態の場合、タイヤ3の加速度(以下、タイヤGという)の検出信号を信号処理することで、タイヤGの特徴量を抽出する。また、波形処理部1bは、振動センサ部1aの検出信号そのものとなる生波形を取得し、必要に応じてノイズ除去等の信号処理を行い、それをデータ化する(以下、生波形をデータ化したものを生波形データという)。そして、波形処理部1bは、抽出した特徴量を含むデータもしくは特徴量に加えて生波形データを含めたものを路面データとしてデータ通信部1cに伝える。なお、ここでいう特徴量の詳細については後で説明する。
また、波形処理部1bは、データ通信部1cからのデータ送信を制御しており、データ送信を行わせたいタイミングでデータ通信部1cに対して路面データを伝えることで、データ通信部1cからデータ通信が行われるようにする。例えば、波形処理部1bは、タイヤ3が1回転するごとにタイヤGの特徴量の抽出を行い、タイヤ3の1回転もしくは複数回転する毎に1回もしくは複数回の割合で、データ通信部1cに対して路面データを伝えている。例えば、波形処理部1bは、データ通信部1cに対して路面データを伝えるときのタイヤ3の1回転中に抽出されたタイヤGの特徴量を含んだ路面データをデータ通信部1cに対して伝えている。また、波形処理部1bは、車体側システム2からリクエスト信号を受け取ったときにも、そのときのタイヤ3の1回転中に抽出されたタイヤGの特徴量に加えて生波形データを含めた路面データをデータ通信部1cに対して伝える。
データ通信部1cは、第1送受信部を構成する部分であり、車体側システム2における受信機21の後述するデータ通信部21aとの間においてデータ通信を行う。データ通信部1cは、データ通信部21aとの間において双方通信を行える構成とされている。データ通信部1cは、ここでは1つの構成として記載されているが、送信部と受信部それぞれ別々に構成されたものであっても良い。双方向通信の形態については様々なものを適用することができ、BLE(Bluetooth Low Energyの略)通信を含むブルートゥース通信、wifiなどの無線LAN(Local Area Networkの略)、Sub-GHz通信、ウルトラワイドバンド通信、ZigBeeなどを適用できる。なお、「ブルートゥース」は登録商標である。
例えば、データ通信部1cは、波形処理部1bから路面データが伝えられると、そのタイミングで路面データの送信を行う。データ通信部1cからのデータ送信のタイミングについては、波形処理部1bによって制御されている。そして、波形処理部1bからタイヤ3が1回転もしくは複数回転するごとに路面データが送られてくるたびに、もしくは、車体側システム2からのリクエスト信号を受信したときに、データ通信部1cからのデータ送信が行われるようになっている。
電源部1dは、タイヤ側装置1の電源となるものであり、タイヤ側装置1に備えられる各部への電力供給を行うことで、各部が作動させられるようにしている。電源部1dは、例えばボタン電池等の電池で構成される。
一方、車体側システム2を構成する受信機21、周辺装置22、ブレーキECU23、報知装置24および外部通信機25は、図示しないイグニッションスイッチなどの起動スイッチがオンされると駆動されるものである。
受信機21は、図2に示すように、データ通信部21a、サポートベクタ保存部21b、路面判定部21c、環境判定部21dおよび学習データ通信部21eを有した構成とされている。また、図1および図2に示すように、受信機21は、外部通信機25との間においてデータ通信を行えるようになっており、外部通信機25を通じて通信センター200との間においてデータの授受を行うことも可能となっている。
データ通信部21aは、第2送受信部を構成する部分であり、タイヤ側装置1のデータ通信部1cより送信された特徴量を含む路面データもしくは特徴量に加え生波形データを含めた路面データを受信し、路面判定部21cに伝える役割を果たす。
サポートベクタ保存部21bは、サポートベクタを記憶して保存するものであり、例えば路面の種類ごとにサポートベクタを保存している。サポートベクタは、手本となる特徴量のことであり、例えばサポートベクタマシンを用いた学習によって得ている。タイヤ側装置1を備えた車両を実験的に路面の種類別に走行させ、そのときに特徴量抽出部11aで抽出した特徴量を所定のタイヤ回転数分学習し、その中から典型的な特徴量を所定数分抽出したものがサポートベクタとされる。例えば、路面の種類別に、100万回転分の特徴量を学習し、その中から100回転分の典型的な特徴量を抽出したものをサポートベクタとしている。
また、サポートベクタ保存部21bは、納車時に予め初期時のサポートベクタを保存しているが、学習データ通信部21eから更新用のサポートベクタが伝えられると、それも保存する。このため、サポートベクタ保存部21bは、サポートベクタの更新を行う。ここでは、予め保存してあったサポートベクタに対して更新用のサポートベクタを加え、それを更新後の新たなサポートベクタとして利用できるようにしている。なお、サポートベクタの更新は、予め保存してあったサポートベクタに対して更新用のサポートベクタを加える手法に限らず、予め保存してあったサポートベクタの少なくとも一部を更新用のサポートベクタに書き換えたり、置き換えたりする手法であっても良い。
路面判定部21cは、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種処理を行って、路面状態を判別する。具体的には、路面判定部21cは、波形処理部1bから伝えられる路面データに含まれる特徴量とサポートベクタ保存部21bに記憶されているサポートベクタとを比較することで路面状態の判別を行っている。
例えば、今回受信した路面データに含まれる特徴量を路面の種類別のサポートベクタと対比して、その特徴量が最も近いサポートベクタの路面を現在の走行路面と判別している。
また、路面判定部21cは、路面状態を判別すると、判別した路面状態を報知装置24に伝え、必要に応じて報知装置24より路面状態をドライバに伝える。これにより、ドライバは路面状態に対応した運転を心掛けるようになり、車両の危険性を回避することが可能となる。例えば、報知装置24を通じて判別された路面状態を常に表示するようにしても良いし、判別された路面状態がウェット路や凍結路等のように運転をより慎重に行う必要があるときにのみ路面状態を表示してドライバに警告するようにしても良い。また、受信機21からブレーキECU23などの車両運動制御を実行するためのECUに対して路面状態を伝えており、伝えられた路面状態に基づいて車両運動制御が実行されるようにしている。
環境判定部21dは、周辺装置22から得られる環境データに基づいてサポートベクタの学習を行うべき状況を判定し、その判定結果に基づいて、タイヤ側装置1に対して路面データを要求するリクエスト信号を出力する。例えば、環境判定部21dは、サポートベクタの学習を行うべき状況であるか否かを判定する。そして、環境判定部21dは、サポートベクタの学習を行うべき状況であると判定すると、データ通信部21aを通じてタイヤ側装置1に対してリクエスト信号を出力する。
ここで、「サポートベクタの学習を行うべき状況」とは、環境データに基づいて車両の走行路面の路面状態が変化したことなど、サポートベクタを抽出した学習条件と異なる条件となったことなどを意味している。サポートベクタは、特定の条件下での学習結果から典型的な特徴量を抽出したものであることから、実際の走行条件が学習を行ったときの走行条件と異なっていれば、その条件下でも学習を行うのが好ましい。例えば、保存されているサポートベクタの学習条件と異なる路面の種類の場合には、新しい路面の種類としてサポートベクタの学習を行うべきである。また、保存されているサポートベクタの学習条件と同じ路面の種類であっても、車両の実際の走行環境や走行の仕方に応じて、または、タイヤの種類や空気圧もしくは摩耗量の変化、季節や温度もしくは天候に伴って適切なサポートベクタが変化することもある。これらの場合、学習条件と同じ路面状態であっても振動センサ部1aの検出信号が期待するものから変化してしまうため、学習しておいたサポートベクタが適切ではない状態になることがあり得る。このような場合を「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。
学習データ通信部21eは、データ通信部21aが受信した特徴量に加えて生波形データを含めた路面データを取得する。そして、学習データ通信部21eは、環境判定部21dでサポートベクタの学習を行うべき状況であると判定した状況の種類のデータと、受信した路面データとを紐付けし、さらに自車両のID情報などの車両データを付して外部通信機25に送信する。これにより、外部通信機25を通じて、車両外部に備えられる通信センター200に、特徴量に加えて生波形データを含めた路面データと状況の種類のデータに加えて、他車両と区別するための車両データが伝えられる。
また、学習データ通信部21eは、外部通信機25を通じて通信センター200から送られてくる更新用のサポートベクタを取得すると、それをサポートベクタ保存部21bに伝える。これにより、サポートベクタ保存部21bは、それまでに保存しているサポートベクタに対して更に学習結果として得られたサポートベクタを追加し、それを更新後の新たなサポートベクタとする。
周辺装置22は、車両に備えられる各種機器によって構成され、上記したように、路面状態の変化など、サポートベクタの学習を行うべき状況の認識に利用される路面状態に関わる環境データを取得し、それを環境判定部21dに伝える役割を果たす。例えば、車載カメラ、ブレーキECU23、ワイパ装置、荷重センサ、タイヤ空気圧モニタリングシステム(以下、TPMSという)などが周辺装置22として適用される。
具体的には、車載カメラによって車両の前方の路面や周辺の画像データを環境データとして取得できる。このため、環境判定部21dは車載カメラの画像データを解析し、その解析結果に基づいて路面状態や車両の実際の走行環境や走行の仕方、天候などを判別することができる。また、ブレーキECU23ではABS(Antilock Brake Systemの略)やVSC(Vehicle stability controlの略)などの各種制御が行われ、路面摩擦係数の推定や路面状態の推定が行われる場合もある。このような場合には、環境判定部21dは、ブレーキECU23から路面状態に関する情報を取得し、その情報に基づいて路面状態を判別することができる。また、ワイパ装置が駆動される場合は雨天や降雪時などである。このため、環境判定部21dはワイパ装置の制御部からワイパ駆動が行われていることを示す情報を取得し、それに基づいて路面状態が例えばウェット状態などであることや天候を判別できる。
これらの路面状態や天候などの判別結果に基づき、保存されているサポートベクタの学習条件と同じ路面の種類であっても走行環境や走行の仕方、さらには天候などが異なっているか、もしくは、当該学習条件と異なる路面の種類である場合を特定できる。これにより、その路面の種類、走行環境、走行の仕方、天候などの各種パラメータを加味したサポートベクタの学習が可能となる。
なお、車載カメラで取得した画像データの解析に基づく路面状態の推定や、ブレーキECU23による路面状態の推定については公知となっている手法を適用すればよい。
また、荷重センサによってタイヤ3に掛かる荷重を取得でき、TPMSによってタイヤ空気圧を取得できる。サポートベクタを学習した状況と同じ路面状態であったとしても、タイヤ3に掛かる荷重の大きさやタイヤ空気圧などのタイヤ情報に応じて状態量が変化し得る。これらの場合、保存されているサポートベクタの学習条件と同じ路面の種類であってもそのサポートベクタが適切でない場合となり得る。このため、荷重センサやTPMSから環境データとしてタイヤ情報を得ることで、路面の種類に加えてタイヤ情報も加味して特徴量の学習が可能となる。
なお、周辺装置22としては、サポートベクタの学習を行うべき状況の認識に利用できる環境データを取得できるものであれば、上記した例以外のものでも良い。例えば、図示しないナビゲーションシステムなどにおいて天気情報、温度情報、季節情報、地域情報もしくは路面凍結情報などを取得し、それらを環境データとして環境判定部21dに伝えるようにしても良い。また、タイヤ3の種類や摩耗状態等もタイヤ情報として環境データとなり得る。タイヤ3の種類が変更されたことについては図示しない操作スイッチなどを通じて受信機21に登録されるようにすれば良く、摩耗状態については図示しないメータECUなどから得られる走行距離などから推定すれば良い。
ブレーキECU23は、様々なブレーキ制御を行う制動制御装置を構成するものである。具体的には、ブレーキECU23は、ブレーキ液圧制御用のアクチュエータを駆動することでホイールシリンダ圧を増減して制動力を制御する。また、ブレーキECU23は、各車輪の制動力を独立して制御することもできる。このブレーキECU23により、受信機21から路面状態が伝えられると、それに基づいて車両運動制御として制動力の制御を行っている。例えば、ブレーキECU23は、伝えられた路面状態が凍結路であることを示していた場合、ドライ路面と比較して、ドライバによるブレーキ操作量に対して発生させる制動力を弱めるようにする。これにより、車輪スリップを抑制でき、車両の危険性を回避することが可能となる。
また、ブレーキECU23では、上記したように、ABSやVSCなどの各種制御を行う際に、路面摩擦係数の推定や路面状態の推定を行うこともある。その場合には、ブレーキECU23から環境判定部21dに路面状態に関する情報が伝えられる。
また、報知装置24は、例えばメータ表示器などで構成され、ドライバに対して路面状態を報知する際に用いられる。報知装置24をメータ表示器で構成する場合、ドライバが車両の運転中に視認可能な場所に配置され、例えば車両におけるインストルメントパネル内に設置される。メータ表示器は、受信機21から路面状態が伝えられると、その路面状態が把握できる態様で表示を行うことで、視覚的にドライバに対して路面状態を報知することができる。
なお、報知装置24をブザーや音声案内装置などで構成することもできる。その場合、報知装置24は、ブザー音や音声案内によって、聴覚的にドライバに対して路面状態を報知することができる。また、視覚的な報知を行う報知装置24としてメータ表示器を例に挙げたが、ヘッドアップディスプレイなどの情報表示を行う表示器によって報知装置24を構成しても良い。
外部通信機25は、DCM(Data Communication Module)のような無線ネットワークなどを経由して通信センター200とのデータ通信を行うための装置である。本実施形態の場合、外部通信機25は、受信機21から特徴量に加えて生波形データを含む路面データおよび状況の種類のデータが伝えられると、それを後述する通信センター200に送信する役割を果たす。また、外部通信機25は、通信センター200から送信されるサポートベクタの更新データを受信し、それを受信機21に伝える役割も果たす。
このようにして、本実施形態にかかるタイヤ装置100が構成されている。なお、車体側システム2を構成する各部は、例えばCAN(Controller Area Networkの略)通信などによる車内LAN(Local Area Networkの略)を通じて接続されている。このため、車内LANを通じて各部が互いに情報伝達できるようになっている。
さらに、本実施形態の場合、タイヤ装置100に加えて、車両外に備えられる通信センター200を利用することで、より学習データを充実させ、サポートベクタを更新できるタイヤシステムを構成している。
通信センター200は、学習によりサポートベクタを作成するサポートベクタマシンとしての機能および作成したサポートベクタの更新データの提供を行う機能を実現する学習装置としての役割を果たす。
具体的には、通信センター200は、車両外に備えたコンピュータを用いて、車体側システム2との双方向通信を行うことで、サポートベクタの学習演算を行ったり、学習演算の結果を車両側に伝えたりする役割を果たす。すなわち、通信センター200は、クラウド・コンピューティング(以下、クラウドという)におけるサービスの提供元コンピュータに相当するものである。通信センター200をクラウドの提供元コンピュータとして学習演算したサポートベクタについては、双方向通信によって車体側システム2に提供される。また、通信センター200は、各車両のサポートベクタ保存部21bに保存している更新前の初期データとなるサポートベクタも記憶している。
通信センター200には、外部通信機25を通じて、受信機21からサポートベクタの学習を行うべき状況であると判定した状況の種類と紐付けされた路面データが届けられる。このため、通信センター200は、状況の種類別に路面データから特徴量や生波形データを読み取り、それらを解析すると共に各種演算を行うことで状況の種類別にサポートベクタを学習演算していく。そして、通信センター200は、その学習演算の結果としてサポートベクタが取得された場合、それを初期データとして記憶しているサポートベクタに加えて記憶すると共に、各車両側にデータ送信し、外部通信機25を通じて受信機21に伝える。これに基づいて、サポートベクタ保存部21bでのサポートベクタの更新が行われるようになっている。
以上のようにして、本実施形態にかかるタイヤ装置100および通信センター200を含めたタイヤシステムが構成されている。
次に、上記した波形処理部1bで抽出する特徴量の詳細について説明する。
ここでいう特徴量とは、振動センサ部1aが取得したタイヤ3に加わる振動の特徴を示す量であり、例えば特徴ベクトルとして表される。
タイヤ回転時における振動センサ部1aの検出信号の出力電圧波形は、例えば図4に示す波形となる。この図に示されるように、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が接地し始めた接地開始時に、振動センサ部1aの出力電圧が極大値をとる。以下、この振動センサ部1aの出力電圧が極大値をとる接地開始時のピーク値を第1ピーク値という。さらに、図4に示されるように、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が接地していた状態から接地しなくなる接地終了時に、振動センサ部1aの出力電圧が極小値をとる。以下、この振動センサ部1aの出力電圧が極小値をとる接地終了時のピーク値を第2ピーク値という。
振動センサ部1aの出力電圧が上記のようなタイミングでピーク値をとるのは、以下の理由による。すなわち、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が接地する際、振動センサ部1aの近傍においてタイヤ3のうちそれまで略円筒面であった部分が押圧されて平面状に変形する。このときの衝撃を受けることで、振動センサ部1aの出力電圧が第1ピーク値をとる。また、タイヤ3の回転に伴ってトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が接地面から離れる際には、振動センサ部1aの近傍においてタイヤ3は押圧が解放されて平面状から略円筒状に戻る。このタイヤ3の形状が元に戻るときの衝撃を受けることで、振動センサ部1aの出力電圧が第2ピーク値をとる。このようにして、振動センサ部1aの出力電圧が接地開始時と接地終了時でそれぞれ第1、第2ピーク値をとるのである。また、タイヤ3が押圧される際の衝撃の方向と、押圧から開放される際の衝撃の方向は逆方向であるため、出力電圧の符号も逆方向となる。
ここで、タイヤトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が路面に接地した瞬間を「踏み込み領域」、路面から離れる瞬間を「蹴り出し領域」とする。「踏み込み領域」には、第1ピーク値となるタイミングが含まれ、「蹴り出し領域」には、第2ピーク値となるタイミングが含まれる。また、踏み込み領域の前を「踏み込み前領域」、踏み込み領域から蹴り出し領域までの領域、つまりタイヤトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が接地中の領域を「蹴り出し前領域」、蹴り出し領域後を「蹴り出し後領域」とする。このように、タイヤトレッド31のうち振動センサ部1aの配置箇所と対応する部分が接地する期間およびその前後を5つの領域に区画することができる。なお、図4中では、検出信号のうちの「踏み込み前領域」、「踏み込み領域」、「蹴り出し前領域」、「蹴り出し領域」、「蹴り出し後領域」を順に5つの領域R1〜R5として示してある。
路面状態に応じて、区画した各領域でタイヤ3に生じる振動が変動し、振動センサ部1aの検出信号が変化することから、各領域での振動センサ部1aの検出信号を周波数解析することで、車両の走行路面における路面状態を検出する。例えば、圧雪路のような滑り易い路面状態では蹴り出し時の剪断力が低下するため、蹴り出し領域R4や蹴り出し後領域R5において、1kHz〜4kHz帯域から選択される帯域値が小さくなる。このように、路面状態に応じて振動センサ部1aの検出信号の各周波数成分が変化することから、検出信号の周波数解析に基づいて路面状態を判別することが可能になる。
このため、波形処理部1bは、連続した時間軸波形となっているタイヤ3の1回転分の振動センサ部1aの検出信号を、図5に示すように所定の時間幅Tの時間窓毎に複数の区画に分割し、各区画で周波数解析を行うことで特徴量を抽出している。具体的には、各区画で周波数解析を行うことで、各周波数帯域でのパワースペクトル値、つまり特定周波数帯域の振動レベルを求め、このパワースペクトル値を特徴量としている。
なお、時間幅Tの時間窓で分割された区画の数は車速に応じて、より詳しくはタイヤ3の回転速度に応じて変動する値である。以下の説明では、タイヤ1回転分の区画数をn(ただし、nは自然数)としている。
例えば、各区画それぞれの検出信号を複数の特定周波数帯域のフィルタ、例えば0〜1kHz、1〜2kHz、2〜3kHz、3〜4kHz、4〜5kHzの5つのバンドパスフィルタに通して得られたパワースペクトル値を特徴量としている。この特徴量は、特徴ベクトルと呼ばれるもので、ある区画i(ただし、iは1≦i≦nの自然数)の特徴ベクトルXiは、各特定周波数帯域のパワースペクトル値をaikで示すと、これを要素とする行列として、次式のように表される。
Figure 2019081531
なお、パワースペクトル値aikにおけるkは、特定周波数帯域の数、つまりバンドパスフィルタの数であり、上記のように0〜5kHzの帯域を5つに分ける場合、k=1〜5となる。そして、全区画1〜nの特徴ベクトルX1〜Xnを総括して示した行列式Xは、次式となる。
Figure 2019081531
この行列式Xがタイヤ1回転分の特徴量を表した式となる。波形処理部1bでは、この行列式Xで表される特徴量を振動センサ部1aの検出信号を周波数解析することによって抽出している。
続いて、本実施形態にかかるタイヤ装置100および通信センター200を含めたタイヤシステムの作動について、図6〜図7を参照して説明する。
まず、各車輪のタイヤ側装置1では、波形処理部1bにて、図6に示すデータ送信処理を実行している。この処理は、所定の制御周期ごとに実行される。
ステップS100では、振動センサ部1aの検出信号の入力処理を行う。この処理は、続くステップS110において、タイヤ3が1回転するまでの期間継続される。そして、振動センサ部1aの検出信号をタイヤ1回転分入力すると、その後のステップS120に進み、入力したタイヤ1回転分の振動センサ部1aの検出信号の時間軸波形の特徴量を抽出する。
なお、タイヤ3が1回転したことについては、振動センサ部1aの検出信号の時間軸波形に基づいて判定している。すなわち、検出信号は図4に示した時間軸波形を描くことから、検出信号の第1ピーク値や第2ピーク値を確認することでタイヤ3の1回転を把握することができる。
また、路面状態が検出信号の時間軸波形の変化として特に現れるのが、「踏み込み領域」、「蹴り出し前領域」、「蹴り出し領域」を含めたその前後の期間である。このため、この期間中のデータが入力されていれば良く、必ずしもタイヤ1回転中における振動センサ部1aの検出信号すべてのデータを入力していなくても良い。例えば、「踏み込み前領域」や「蹴り出し後領域」については、「踏み込み領域」の近傍や「蹴り出し領域」の近傍のデータがあれば良い。このため、振動センサ部1aの検出信号のうちの振動レベルが閾値よりも小さくなる領域については、「踏み込み前領域」や「蹴り出し後領域」の中でも路面状態の影響を受け難い期間として、検出信号の入力を行わないようにしても良い。
また、ステップS120で行う特徴量の抽出については、上述した通りの手法によって行っている。
そして、ステップS130に進む。ステップS130では、生波形計測モードであるか否かを判定する。生波形計測モードは、路面データとして特徴量に加えて振動センサ部1aの検出信号の生波形の送信が要求されているモードである。後述するように、受信機21側において、周辺装置22が取得した環境データに基づいてサポートベクタの学習を行うべき状況を判定しており、そのような状況であるとの判定結果であった場合に、データ通信部21aを通じてリクエスト信号が送信される。波形処理部1bは、そのリクエスト信号を受信すると、生波形計測モードであると判定する。
ここで否定判定された場合には、サポートベクタの学習を行うべき状況ではないため、ステップS140に進み、通常行われる路面状態の判別のためのデータ送信を実行すべく、今回の制御周期の際に抽出した特徴量を含む路面データをデータ通信部1cに伝える。これにより、データ通信部1cより、特徴量を含む路面データが送信される。
また、ステップS130で肯定判定された場合には、サポートベクタの学習を行うべき状況である。このため、ステップS150に進み、サポートベクタを学習するためのデータ送信を実行すべく、今回の制御周期の際に抽出した特徴量に加えて生波形データを含む路面データをデータ通信部1cに伝える。これにより、データ通信部1cより、特徴量に加えて生波形データを含む路面データが送信される。
一方、受信機21では、図7に示す路面状態判別処理、図8に示す環境判定処理、図9に示す学習データ送信処理、および、図11に示す学習データ更新処理が行われる。基本的には、路面状態判別処理は路面判定部21cによって行われ、環境判定処理、学習データ送信処理、学習データ更新処理は環境判定部21dや学習データ通信部21eにて行われるが、受信機21に備えられる各部が協働して各処理を実行すれば良い。これらの処理は、タイマ割込み処理等により、各処理それぞれに対して決められた制御周期ごとに実行される。さらに、通信センター200では、図10に示す学習処理を実行する。この処理も、通信センター200において所定の制御周期毎に実行される。
なお、環境判定処理、学習データ送信処理、学習処理、学習データ更新処理は、それぞれ対応した処理である。具体的には、環境判定処理に対応して学習データ送信処理が実行され、学習データ送信処理に対応して学習処理が実行され、さらに学習処理に対応して学習データ更新処理が実行される。このため、以下では、路面状態判別処理の説明を行ったのち、環境判定処理、学習データ送信処理、学習処理、学習データ更新処理の順で説明を行う。
まず、図7に示す路面状態判別処理では、ステップS200において、データ受信処理が行われる。この処理は、データ通信部21aが路面データを受信したときに、その路面データを路面判定部21cが取り込むことによって行われる。データ通信部21aがデータ受信を行っていないときには、路面判定部21cは何も路面データを取り込むことなく本処理を終えることになる。
この後、ステップS210に進み、特徴量を含む路面データのデータ受信が有ったか否かを判定し、受信していた場合にはステップS220に進み、受信していなければ受信するまでステップS200、S210の処理が繰り返される。なお、ここでは、特徴量を含む路面データを受信したことを判定しており、生波形データも含む路面データを受信しても、受信していないこととしている。しかしながら、生波形データが含まれた路面データについても、特徴量に関するデータを抽出することで路面状態の判別に用いることができるため、生波形データが含まれた路面データであっても受信したものとしても良い。
そして、ステップS220に進み、路面状態の判別を行う。路面状態の判別については、受信した路面データに含まれる特徴量と、路面判定部21cに保存された路面の種類別のサポートベクタとを比較することで行う。例えば、特徴量を路面の種類別の全サポートベクタとの類似度を求め、最も類似度が高かったサポートベクタの路面を現在の走行路面と判別している。
例えば、特徴量を路面の種類別の全サポートベクタとの類似度の算出は、次のような手法によって行うことができる。
上記したように特徴量を表す行列式Xについて、特徴量の行列式をX(r)、サポートベクタの行列式をX(s)とし、それぞれの行列式の各要素となるパワースペクトル値aikをa(r)ik,a(s)ikで表すとする。その場合、特徴量の行列式X(r)とサポートベクタの行列式X(s)は、それぞれ次のように表される。
Figure 2019081531
Figure 2019081531
類似度は、2つの行列式で示される特徴量とサポートベクタとの似ている度合いを示しており、類似度が高いほどより似ていることを意味している。本実施形態の場合、路面判定部21cは、カーネル法を用いて類似度を求め、その類似度に基づいて路面状態を判別する。ここでは、特徴量の行列式X(r)とサポートベクタの行列式X(s)の内積、換言すれば特徴空間内において所定の時間幅Tの時間窓毎で分割した区画同士の特徴ベクトルXiが示す座標間の距離を算出し、それを類似度として用いている。
例えば、図12に示すように、振動センサ部1aの検出信号の時間軸波形について、今回のタイヤ3の回転時の時間軸波形とサポートベクタの時間軸波形それぞれを所定の時間幅Tの時間窓で各区画に分割する。図示例の場合、各時間軸波形を5つの区画に分割しているため、n=5となり、iは、1≦i≦5で表される。ここで、図中に示したように、今回のタイヤ3の回転時の各区画の特徴ベクトルXiをXi(r)、サポートベクタの各区画の特徴ベクトルをXi(s)とする。その場合、各区画の特徴ベクトルXiが示す座標間の距離Kyzについては、今回のタイヤ3の回転時の各区画の特徴ベクトルXi(r)を含む横の升とサポートベクタの各区画の特徴ベクトルXi(s)を含む縦の升とが交差する升のように示される。なお、距離Kyzについて、yはXi(s)におけるiを書き換えたものであり、zはXi(r)におけるiを書き換えたものである。なお、実際には、車速に応じて、今回のタイヤ3の回転時とサポートベクタとの区画数は異なったものとなり得るが、ここでは等しくなる場合を例に挙げてある。
本実施形態の場合、5つの特定周波数帯域に分けて特徴ベクトルを取得している。このため、時間軸と合わせた6次元空間において各区画の特徴ベクトルXiが表されることとなり、区画同士の特徴ベクトルがXi示す座標間の距離は、6次元空間における座標間の距離となる。ただし、各区画の特徴ベクトルが示す座標間の距離については、特徴量とサポートベクタとが似ているほど小さく、似ていないほど大きくなることから、当該距離が小さいほど類似度が高く、距離が大きいほど類似度が低いことを示している。
例えば、時分割によって区画1〜nとされている場合、区画1同士の特徴ベクトルが示す座標間の距離Kyzについては、次式で示される。
Figure 2019081531
このようにして、時分割による区画同士の特徴ベクトルが示す座標間の距離Kyzを全区画について求め、全区画分の距離Kyzの総和Ktotalを演算し、この総和Ktotalを類似度に対応する値として用いている。そして、総和Ktotalを所定の閾値Thと比較し、総和Ktotalが閾値Thよりも大きければ類似度が低く、総和Ktotalが閾値Thよりも小さければ類似度が高いと判定する。そして、このような類似度の算出を全サポートベクタに対して行い、最も類似度が高かったサポートベクタと対応する路面の種類が現在走行中の路面状態であると判別する。このようにして、路面状態判別を行うことができる。
なお、ここでは類似度に対応する値として各区画の特徴ベクトルが示す2つの座標間の距離Kyzの総和Ktotalを用いているが、類似度を示すパラメータとして他のものを用いることもできる。例えば、類似度を示すパラメータとして、総和Ktotalを区画数で割って求めた距離Kyzの平均値である平均距離Kaveを用いることができる。また、特許文献1に示されているように、様々なカーネル関数を用いて類似度を求めることもできる。また、特徴ベクトルのすべてを用いるのではなく、その中から類似度の低いパスを除いて類似度の演算を行うようにしても良い。
次に、受信機21が実行する環境判定処理について説明する。
図8に示すように、ステップS300において、データ受信処理が行われる。この処理は、環境判定部21dが周辺装置22から環境データを受信することにより行っている。環境判定部21dがデータ受信を行っていないときには、環境判定部21dは何も環境データを取り込むことなく本処理を終えることになる。
この後、ステップS310に進んでデータ受信が有ったか否かを判定し、受信していた場合にはステップS320に進み、受信していなければ受信するまでステップS300、S310の処理が繰り返される。
そして、ステップS320にて、環境データに基づいてサポートベクタの学習を行うべき状況であるか否かを判定する。ここで、上記した「サポートベクタの学習を行うべき状況」に該当する場合には肯定判定されてステップS330以降の処理に進み、該当しない場合には否定判定されてステップS300、S310の処理を繰り返す。
ステップS330では、「サポートベクタの学習を行うべき状況」と判定されたときの状況の種類のデータを記憶する。このデータは、例えば、次にステップS320で肯定判定されてステップS330の処理が実行されることで上書きされるまで記憶される。そして、ステップS340に進み、データ通信部21aに対してリクエスト信号の送信を指示して処理を終了する。これにより、データ通信部21aを通じて各タイヤ側装置1にリクエスト信号が伝えられる。
次に、受信機21が実行する学習データ送信処理について説明する。
図9に示すように、ステップS400において、データ受信処理が行われる。この処理は、データ通信部21aが路面データを受信したときに、その路面データを学習データ通信部21eが取り込むことによって行われる。データ通信部21aがデータ受信を行っていないときには、学習データ通信部21eは何も路面データを取り込むことなく本処理を終えることになる。
この後、ステップS410に進み、データ受信が有ったか否かを判定し、受信していた場合にはステップS420に進み、受信していなければ受信するまでステップS400、S410の処理が繰り返される。なお、ここでは特徴量に加えて生波形データを含む路面データを受信したことを判定しており、生波形データを含んでいない路面データを受信しても、受信していないこととしている。
そして、ステップS420にて、学習を行うべき状況と判定したときの路面データに加えて、環境判定部21dが上記した環境判定処理で記憶しておいたサポートベクタの学習を行うべき状況のデータと自車両のID情報などの車両データを追加したデータを作成する。その後、ステップS430に進み、ステップS420で作成したデータを学習データ通信部21eより通信センター200に送信する。これにより、外部通信機25を通じて、車両外部に備えられる通信センター200に、特徴量に加えて生波形データを含めた路面データと状況の種類のデータ、および、他車両と区別するための車両データが伝えられる。そして、これらの路面データと状況の種類のデータ、および、車両データが通信センター200に蓄積される。
続いて、通信センター200が実行する学習処理について説明する。
図10に示すように、ステップS500において、データ受信処理が行われる。この処理では、図9のステップS430で送信されたデータを受信する処理を行う。そして、ステップS510に進み、ステップS500で受信したデータに基づいて、車両ごとに、状況の種類別に路面データから特徴量や生波形データを読み取り、それらを解析すると共に各種演算を行うことで状況の種類別にサポートベクタを学習演算する。
その後、ステップS520に進み、学習演算結果に基づいて、データ更新の必要性があるか否かを判定する。例えば、学習演算のために収集されているデータ量が少なくてサポートベクタが得られていない場合や学習演算の結果が現状保存されているサポートベクタから変わっていない場合などには、データ更新の必要性が無いと判定される。そして、サポートベクタが得られていて、現在保存されているサポートベクタと異なるサポートベクタが得られた場合のように、ステップS520で肯定判定された場合には、ステップS530に進む。これにより、車両側に自身のデータであることを判別するための車両データと共に状況の種類と紐付けしたサポートベクタのデータ送信が行われる。さらに、この車両データや状況の種類と紐付けしたサポートベクタや路面データが示す路面状態を通信センター200でも蓄積しておく。これにより、車両データ毎、つまり車両毎のサポートベクタの学習データやその車両の走行路面の路面状態のデータなどを蓄積することができ、蓄積したデータを有効に活用することが可能となる。また、ステップS520で否定判定された場合には、そのまま処理が終了となる。
続いて、受信機21が実行する学習データ更新処理について説明する。
図11に示すように、ステップS600において、データ受信処理が行われる。この処理では、図10のステップS530で送信されたデータを受信する処理を行う。この後、ステップS610に進み、ステップS600で受信したデータに基づいて、サポートベクタ保存部21bに現在保存されているサポートベクタを更新する必要があるか否かを判定する。ここで、受信したデータに、サポートベクタ保存部21bに現在保存されているサポートベクタと異なるサポートベクタが含まれている場合には、更新する必要があると判定されてステップS620に進む。
そして、ステップ620において、サポートベクタ保存部21bにデータ送信を行うことで、サポートベクタ保存部21bに保存されているデータの更新を行い、処理を終了する。また、受信したデータに、サポートベクタ保存部21bに現在保存されているサポートベクタと異なるサポートベクタが含まれていない場合のように、ステップS610で否定判定された場合には、データ更新を行うことなく処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態のタイヤ装置100および通信センター200を含めたタイヤシステムでは、車両に備えられる周辺装置22にて環境データを取得し、この環境データに基づいてサポートベクタの学習を行うべき状況であることを判定している。そして、サポートベクタの学習を行うべき状況である場合には、状況の種類と紐付けして特徴量や生波形データを含む路面データを通信センター200に送り、通信センター200においてサポートベクタの学習演算を行わせている。このため、通信センター200から学習結果を車両側に伝えることで、サポートベクタ保存部21bに、初期データとして保存しているサポートベクタ以外にも、状況に合わせてサポートベクタを更新していくことができる。つまり、通信センター200を利用して、納車時よりもアルゴリズムを進化させることが可能となる。
したがって、事前学習した保存データのみでは対応できない状況においても、適切に路面状態の判別が行えるようにできるタイヤ装置100およびそれを有するタイヤシステムとすることが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してサポートベクタをタイヤ側装置1にて保存するようにしたものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図13に示すように、本実施形態では、タイヤ側装置1にサポートベクタ保存部1eが備えられており、タイヤ側装置1で路面状態の判別が行えるようになっている。なお、納車時において、サポートベクタ保存部1eに予め保存されているサポートベクタのデータについては、第1実施形態において説明したサポートベクタ保存部21bと同様である。
このような構成においては、タイヤ側装置1の波形処理部1bにおいて、振動センサ部1aの検出信号から抽出した特徴量とサポートベクタ保存部1eの保存データに基づいて、路面状態を判別することができる。そして、データ通信部1cより路面状態の判別結果を示すデータを受信機21に伝え、路面判定部21cにおいて、タイヤ側装置1から伝えられたデータが示す判別結果に基づいて路面状態を判別し、それを報知装置24へ伝える。
また、受信機21から環境判定部21dの環境データに基づく路面データの要求があると、タイヤ側装置1より特徴量に加えて生波形データを含めた路面データが送信され、受信機21および外部通信機25を通じて通信センター200に伝えられる。これにより、第1本実施形態と同様に、通信センター200をクラウドの提供元コンピュータとしてサポートベクタの学習演算が行われ、その学習演算の結果が外部通信機25を通じて受信機21に伝えられる。さらに、学習データ通信部21eにてサポートベクタ保存部1eに現在保存されているサポートベクタを更新する必要があると判定されると、データ通信部21aより更新すべきサポートベクタのデータがタイヤ側装置1に伝えられる。そして、サポートベクタ保存部1eに保存されているサポートベクタに加えて新たなサポートベクタのデータが保存される。
本実施形態のタイヤ装置100においては、基本的には、上記のような動作を行うこと以外については、タイヤ側装置1や受信機21および通信センター200で第1実施形態と同様の処理、すなわち図6〜図11と同様の処理を行う。
ただし、図6のステップS120では、特徴量の抽出に加えて路面状態の判別も行っており、ステップS140では、特徴量を含む路面データについても送っても良いが、路面状態の判別結果を示すデータを送っている。また、学習データ更新処理として、図11に示す処理に代えて図14に示す処理を行っている。具体的には、図14に示すステップS700〜S710では、図11に示すステップS600〜S610と同様の処理を行い、その後ステップS720において、タイヤ側装置1へ更新すべきサポートベクタのデータの送信を行う。なお、ステップS710では、サポートベクタ保存部1eに現在保存されているサポートベクタを更新する必要があるか否かを判定することになる。これについては、通信センター200から伝えられるデータ内に、更新すべき内容を有していることを表すデータを含めておき、当該データが含まれていた場合に、受信機21において更新する必要があると判定されるようにすれば良い。
このように、タイヤ側装置1にサポートベクタ保存部1eを備えて路面状態の判別まで行うこともできる。そして、タイヤ側装置1に備えたサポートベクタ保存部1eに記憶されているサポートベクタを通信センター200での学習結果に基づいて更新するようにしても良い。このようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態で説明したように通信センター200に蓄積したデータを有効活用するものであり、通信センター200でのデータの蓄積などについては第1、第2実施形態と同様であるため、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態で説明したように、各車両から伝えられた路面データ、状況の種類のデータ、および、車両データに加えて、学習データとなるサポートベクタが通信センター200に蓄積されていく。このため、同じ車種の車両や同じタイヤを有する車両の場合、通信センター200で蓄積された各種データを流用できる可能性がある。このため、先に車両から伝えられた各種データや演算したサポートベクタを通信センター200で蓄積しておいた場合に、それを他の車両でデータ流用できるようにする。具体的には、他の車両が図15および図16に示す処理を実行することで、データ流用を行う。
なお、他の車両についても、図2に示したようなタイヤ側装置1や車体側システム2が備えられている。このため、タイヤ側装置1においては、図6に示す処理を実行しており、車体側システム2では、図7〜図9、図11に示す処理を実行している。また、通信センター200では、図10に示す処理を実行している。そして、それに加えて、車体側システム2では、図15に示すダウンロード要求処理を実行しており、通信センター200では、図16に示すデータダウンロード処理を実行する。
まず、車体側システム2は、図15に示すように、ステップS800において、データ受信処理を行う。この処理は、図7のステップS200と同様の処理である。続いて、ステップS810において、学習済みデータと違うか否かを判定する。例えば、受信したデータに含まれる特徴量とサポートベクタ保存部21bに保存されている全サポートベクタとの類似度を演算する。そして、類似度が低いものしかない場合には、学習済みのサポートベクタには現在走行中の路面の路面状態として該当する路面の種類に応じたものが含まれていないと考えられるため、学習済みデータと違うと判定するようにしている。また、ステップS800でタイヤ側装置1から受信したデータではなく、周辺装置22から得られる環境データが、学習済みのサポートベクタを抽出した学習条件と異なる条件を示していた場合に、学習済みデータと違うと判定しても良い。
ここで、ステップS810で否定判定されればそのまま処理を終了し、肯定判定されればステップS820に進む。そして、ステップS820において、クラウドの提供元コンピュータとなる通信センター200に、他車両と区別するための車両データと共に学習データのリクエスト信号を送信する。車両データについては、上記と同様、自車両と他の車両との区別を行えるデータで有れば良いが、ここではタイヤ3の種類など、より細かいデータを含めることで、より自車両の状況に対応した学習データの要求を行うことが可能となる。また、状況の種類のデータについても送信するようにすれば、状況の種類に応じた学習データの要求を行うことも可能となる。その後、後述する図16に示す処理に基づいて、通信センター200から、学習データが送られてくるため、ステップS830において、その学習データをダウンロードする。
一方、通信センター200では、図16に示すように、ステップS900において、車両側からの学習データの要求信号を受け取ったか否かを判定する。ここで否定判定されればそのまま処理を終了し、肯定判定されればステップS910に進む。上記したステップS820において、学習データの要求信号が送信されていれば、本ステップで肯定判定されることになる。
続いて、ステップS910では、学習データの要求信号と共に送られてきた車両データの受信処理を行う。そして、ステップS920に進み、車両データと類似の学習データを探索する。通信センター200に蓄積されているデータの中から、例えば、同じ車種の車両、同じタイヤの車両、もしくはその両方が該当する車両の学習データが類似の学習データとして探索される。この後、ステップS930に進み、学習データの要求信号を送信してきた車両に対して、学習データのダウンロードを行わせるべく、通信センター200に蓄積されている各種データやサポートベクタの学習データの送信を行う。このときにも、学習データと共に車両データも送るようにすることで、ダウンロードを行わせる車両を特定できるようにしている。
このようにして、通信センター200に蓄積されている各種データやサポートベクタの学習データが他の車両に伝えられるため、他の車両では、そのデータを有効活用して、路面状態の判別などを行うことができる。特に、車両データに加えて、状況の種類のデータも含ませるようにすれば、状況の種類も加味した学習データを他の車両に伝えることができ、より的確に路面状態の判別などを行うことが可能となる。
また、通信センター200で、先の車両の走行路面の路面状態のデータなども蓄積してあるため、そのデータについても他の車両に伝えるようにすれば、他の車両では、自身が走行していない路面についても、路面状態のデータを事前に知ることが可能となる。その場合、他の車両では、路面状態を判別するためのデータ取得を行わなくても済むようにできる。
なお、第2実施形態の場合、タイヤ側装置1にサポートベクタ保存部1eが備えられていることから、タイヤ側装置1において、学習済みデータと違うか否かの判定を行うようにすれば良い。そして、学習済みデータと違っていれば、タイヤ側装置1から車体側システム2にリクエスト信号を送信するようにすれば良い。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態で説明した「サポートベクタの学習を行うべき状況」の具体例を挙げたものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態で説明したように、サポートベクタを抽出した学習条件と異なる条件となった場合、その条件でも学習データを得るようにするのが好ましい「サポートベクタの学習を行うべき状況」となる。本実施形態では、その「サポートベクタの学習を行うべき状況」の具体例を挙げて説明する。また、本実施形態では、周辺装置22の環境データに基づいて、車体側システム2で「サポートベクタの学習を行うべき状況」と判定されたときに、車体側システム2からタイヤ側装置1に対して生波形データ等の路面データの送信指示を出す場合について説明する。ただし、これは一例を示したのであり、第1実施形態で説明したような手法としても良い。すなわち、タイヤ側装置1から生波形データ等の路面データを受信しておき、車体側システム2にて「サポートベクタの学習を行うべき状況」と判定したときに、既に受信してある路面データを通信センター200に伝えるという形態であっても良い。
まず、受信機21では、環境判定部21d等において、図17〜図24に示す各処理を実行する。これらの処理は、第1実施形態で説明した図8に示す環境判定処理を、判定する内容別に区分けして行われるようにしたものであり、ここでは独立したフローとして、例えばタイマ割り込み処理として実行されるようにしているが、1つのフローとしても良い。
図17では、ステップS1000aにおいて、外気温の温度情報の取得処理を行う。この処理は、例えばナビゲーションシステムを周辺装置22として、温度情報を取得することにより行われる。そして、ステップS1010aに進み、先ほど取得した外気温が0℃以下であるか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況が例えば25℃程度の環境温度であった場合において、環境温度から所定温度以上の温度差が生じるような環境であった場合、ここでは、外気温が0℃以下である場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020aに進み、タイヤ側装置1や通信センター200側に学習開始指令のリクエスト信号を出力して処理を終了する。
図18では、ステップS1000bにおいて、天候情報の取得処理を行う。この処理も、例えばナビゲーションシステムを周辺装置22として、天候情報を取得することにより行われる。そして、ステップS1010bに進み、先ほど取得した天候が学習経験の無い天候、例えば大雨、強風などであるか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況が例えば単位時間あたりの降雨量が所定量以下、風速が所定値以下の天候であった場合において、降雨量や風速が学習した状況を上回っている環境であった場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020bに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。なお、ここでは天候情報の一例として大雨、強風を例に挙げているが、勿論他の情報についても適用可能である。
図19では、ステップS1000cにおいて、季節情報の取得処理を行う。この処理も、例えばナビゲーションシステムを周辺装置22として、現在の季節情報を取得すること、もしくは、現在の日時情報を取得することにより行われる。そして、ステップS1010cに進み、先ほど取得した現在の季節が学習した季節とは別の季節であるか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況が例えば春季であった場合において、現在の季節が冬季のような環境であった場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020cに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。
図20では、ステップS1000dにおいて、タイヤ情報の取得処理を行う。この処理は、受信機21を周辺装置22として、例えばタイヤ3の種類が変更されたときに受信機21に登録しておいた内容を読み出すことにより行われる。そして、ステップS1010dに進み、先ほど取得したタイヤ情報が示すタイヤ3の種類が学習したときとは別の種類であるか否か、例えば純正タイヤからの変更があるか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況では例えば純正タイヤであった場合において、現在のタイヤ3の種類が純正タイヤでは無かった場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020dに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。なお、ここでは純正タイヤからの変更を例に挙げたが、変更後の学習が完了した場合、そのタイヤ情報も学習済みのタイヤ情報として新たに追加することもできる。その場合、ステップS1010dの処理では、学習したときのタイヤ3の種類に、純正タイヤに加えて、新たに学習済みのタイヤ情報も含めるようにすれば良い。
図21では、ステップS1000eにおいて、タイヤ空気圧の取得処理を行う。この処理は、TPMSを周辺装置22として、例えばTPMSからタイヤ情報としてタイヤ空気圧の情報を取得することにより行われる。そして、ステップS1010eに進み、先ほど取得したタイヤ空気圧が所定の閾値以下になっているか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況では例えば適正タイヤ空気圧であった場合において、現在のタイヤ空気圧が閾値以下まで低下していた場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020eに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。
図22では、ステップS1000fにおいて、路面状態の取得処理を行う。この処理は、例えば車載カメラまたはブレーキECU23を周辺装置22として、車載カメラで取得した画像データの解析に基づく路面状態の推定結果を取得したり、ブレーキECU23による路面状態の推定結果を取得することにより行われる。そして、ステップS1010fに進み、先ほど取得した路面状態が学習経験の無い未学習路面になっているか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況は例えばアスファルト路等のドライ路面、ウェット路面、凍結路、積雪路などの学習設定路面とされているため、岩石路面などについては「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020fに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。
図23では、ステップS1000gにおいて、タイヤ摩耗状態に相当するタイヤ3の残り溝の検出処理を行う。この処理は、例えば受信機21やメータECUを周辺装置22として、タイヤ交換を行ったことを受信機21に登録しておき、登録時からの走行距離をメータECUから取得し、これらからタイヤ3の残り溝を算出することで行われる。そして、ステップS1010gに進み、先ほど取得したタイヤ3の残り溝が閾値以下であるか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況ではタイヤ3の残り溝が十分に有る状態であるため、残り溝が閾値以下の場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020gに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。
図24では、ステップS1000hにおいて、加減速度情報の取得処理を行う。この処理は、例えばブレーキECU23やメータECUを周辺装置22として、これらが扱っている車速から加減速度を算出することで行われる。そして、ステップS1010hに進み、先ほど取得した加減速度が所定の閾範囲外であるか否かを判定する。すなわち、サポートベクタを学習した状況では加減速度が所定の閾範囲内とされているため、加減速度が閾範囲外の場合には「サポートベクタの学習を行うべき状況」としている。ここで肯定判定されると、ステップS1020hに進み、上記したステップS1020aと同様の処理を実行して処理を終了する。
このようにして、環境判定処理が行われ、ステップS1020a〜S1020hにおいて、学習開始指令のリクエスト信号が出力されると、それに基づいて、タイヤ側装置1、車体側システム2および通信センター200が各種処理を実行する。
まず、タイヤ側装置1では、図25に示すデータ送信処理を実行する。図25に示すように、ステップS1100では、学習開始指令のリクエスト信号が有ったか否かを判定している。上記したように、車体側システム2より学習開始指令のリクエスト信号が出力されると、本ステップで肯定判定され、ステップS1110に進む。そして、タイヤ1回転分の生波形データを含む路面データを取得したのち、ステップS1120に進んでその路面データを車体側システム2にデータ送信する。なお、ステップS1110の処理は、上記した図6の各処理と同様の手法によって実行することができる。
そして、タイヤ側装置1より路面データが送信されると、車体側システム2は、図26に示す学習データ送信処理を実行する。まず、ステップS1200において、タイヤ側装置1から送信されてきた生波形データを含む路面データの受信処理を行い、その後、ステップS1210において、路面データを取得したか否かを判定する。ここで、ステップS1200において、路面データを受信できていなければそのまま処理を終了する。また、受信できていればステップS1220に進み、通信センター200にアップロードすべく、受信した路面データを学習データとして通信センター200に送信する処理を実行する。
さらに、通信センター200では、図27に示す学習処理を実行する。まず、ステップS1300において、学習開始指令のリクエスト信号が有ったか否かを判定している。上記したように、車体側システム2より学習開始指令のリクエスト信号が出力されると、本ステップで肯定判定され、ステップS1310に進む。そして、車体側システム2から送信された生波形データを含む路面データを取得したか否かを判定し、取得したらステップS1320に進んで学習を開始し、学習を終えると、その結果を車体側システム2に伝えてサポートベクタ保存部21bにダウンロードする。このときの通信センター200の処理方法については、図10のステップS510〜S530と同様であり、それに基づいて車体側システム2がサポートベクタ保存部21bにデータダウンロードする方法も、図11のステップS600〜S620と同様である。
以上説明したように、様々な「サポートベクタの学習を行うべき状況」であるか否かを判定し、それに基づいて、学習した状況では無い状況についても、新たに学習データを追加、更新していくことが可能となる。これにより、より様々な状況についての学習データを得ることが可能となり、より的確な路面状態判別を行うことが可能となる。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1〜第4実施形態に対して、タイヤ側装置1において路面状態の変化を検出し、路面状態の変化が有った場合に、その路面変化を車体側システム2に伝えて、学習開始させるようにするものである。本実施形態の他については第1〜第4実施形態と同様であるため、第1〜第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態では、タイヤ側装置1にて、振動センサ部1aの検出信号に基づいて路面状態の変化を検出し、その変化を車体側システム2に伝えるようにする。具体的には、タイヤ側装置1は、図28に示す路面変化検出処理を実行する。
まず、ステップS1400において、振動センサ部1aの検出信号の入力処理を行い、これがステップS1410において、タイヤ3が1回転するまでの期間継続される。そして、振動センサ部1aの検出信号をタイヤ1回転分入力すると、ステップS1420に進み、今回特徴量として、入力したタイヤ1回転分の加速度取得部10の検出信号の時間軸波形の特徴量を抽出する。このときの特徴量の抽出手法については、図6のステップS120と同様である。
この後、ステップS1430に進み、今回特徴量と前回特徴量とについて、図7のステップS220で説明した手法によって類似度を求め、例えば類似度を閾値Thと比較することで、路面状態の変化が有ったか否かを判定する。そして、ステップS1430で肯定判定されると、ステップS1440において路面状態の変化があったことを記憶しておく。さらに、ステップS1450に進み、今回特徴量を前回特徴量として特徴量保存部11bに保存して、処理を終了する。
また、タイヤ側装置1は、図29に示すデータ送信処理を実行している。まず、ステップS1500では、路面状態の変化があったとの判定が行われたか否かを判定する。この判定は、上記した図27のステップS1440において路面状態の変化があったことが記憶されているか否かに基づいて行われる。ここで肯定判定された場合にはステップS1510に進み、今回特徴量や生波形データを含む路面データと共に、路面状態の変化があったことを示すデータを車体側システム2に送信する。そして、ここで否定判定された場合にはステップS1520に進み、今回特徴量を含む路面データを送信する。
この後は、第1実施形態で説明した図7〜図11に示す各処理を実行する。これら各処理については、第1実施形態とほぼ同様であるが、図8のステップS320において、タイヤ側装置1から路面状態の変化があったことを示すデータが送信されてきたことも、「サポートベクタの学習を行うべき状況」と判定されるようにしている。
このように、タイヤ側装置1において路面状態の変化を検出し、それを「サポートベクタの学習を行うべき状況」として車体側システム2に伝え、通信センター200にて、サポートベクタの学習を行わせることもできる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、振動検出部を構成する振動センサ部1aを加速度センサによって構成する場合を例示したが、他の振動検出を行うことができる素子、例えば圧電素子などによって構成することもできる。
(2)また、上記実施形態では、タイヤ側装置1から振動センサ部1aの検出信号に現れる路面状態を示す路面データとして、特徴量を含むデータを用いている。しかしながら、これも一例を示したに過ぎず、他のデータを路面データとして用いても良い。例えば、タイヤ3の1回転中の振動データに含まれる5つの領域R1〜R5それぞれの振動波形の積分値データを路面データとしても良いし、検出信号そのものの生データを路面データとしても良い。
同様に、通信センター200に特徴量および生波形データを含む路面データを送るようにしているが、特徴量および生波形データのいずれか一方のみでも良い。また、タイヤ3の1回転中の振動データに含まれる5つの領域R1〜R5それぞれの振動波形の積分値データを路面データとして通信センター200に送るようにしても良い。
(3)また、上記各実施形態では、車体側システム2に備えられる受信機21の路面判定部21cによって特徴量とサポートベクタとの類似度を求めて路面状態の判別を行っている。
しかしながら、これも一例を示したに過ぎず、車体側システム2のいずれかの場所、例えばブレーキECU23などのような他のECUによって類似度を求めたり、路面状態の判別を行ったり、指示信号の送信を行うようにしても良い。
(4)また、上記各実施形態では、サポートベクタの学習演算のために通信センター200を利用している。これは、学習演算を行う際のデータ量が膨大となることなどが理由であるが、例えば受信機21にサポートベクタの学習演算を行う機能を備えさせ、各車両で学習演算を実施できるようにしても良い。
ただし、通信センター200においては、各車両で得られない各種情報、例えば他車両のデータに基づいて判別した路面状態などを加味して、サポートベクタの学習演算を行うこともできる。そのため、通信センター200を利用することで、より精度良く更新に用いるサポートベクタの学習演算を行うことが可能となる。
さらに、上記各実施形態では、タイヤ側装置1と受信機21との間において双方向通信を行う構成としているが、必ずしも双方向通信を行う構成でなくても良い。例えば、受信機21にサポートベクタ保存部21bを備えた構成とする場合、周辺装置22の環境データに基づいてサポートベクタの更新を行うべきときに、タイヤ側装置1からの路面データに基づいてサポートベクタの学習演算を行う。サポートベクタの学習演算は、通信センター200で行われても良いし、受信機21に学習演算を行う機能を備えさせて受信機21などで行われるようにしても良い。このように、タイヤ側装置1から受信機21へのみデータ通信が行える一方向通信としても、サポートベクタの学習演算および更新を行うことが可能である。
(5)また、機械学習の一例として、サポートベクタの学習演算を例に挙げ、教師データとしてサポートベクタを例に挙げたが、公知となっている他の機械学習によって教師データの更新を行うものについても、本発明を適用できる。
また、上記各実施形態では、複数のタイヤ3のそれぞれに対してタイヤ側装置1を備えるようにしたが、少なくとも1つに備えられていればよい。
1 タイヤ側装置
2 車体側システム
1a 振動センサ部
1b 波形処理部
1c、21a データ通信部
21 受信機
21b サポートベクタ保存部
21c 路面判定部
21d 環境判定部
200 通信センター

Claims (11)

  1. 車両に備えられるタイヤ(3)に取り付けられたタイヤ側装置(1)と、車体に備えられた車体側システム(2)とを有する路面状態判別装置であって、
    前記タイヤ側装置は、
    前記タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(1a)と、前記検出信号の波形に現れる路面状態を示す路面データを生成する波形処理部(1b)と、前記路面データを送信する第1データ通信部(1c)と、を備え、
    前記車体側システムは、
    前記第1データ通信部から送信された前記路面データを受信する第2データ通信部(21a)と、教師データを保存する保存部(21b)と、前記路面データと前記教師データとに基づいて前記車両の走行路面における路面状態を判別する路面判定部(21c)と、前記路面状態に関わる環境データを取得する周辺装置(22)と、前記環境データに基づいて前記教師データの学習演算を行うべき状況であるか否かの判定を行うと共に、前記教師データの学習演算を行うべき状況であるとの判定結果に基づいて、前記第2データ通信部を通じて前記タイヤ側装置にリクエスト信号を出力させる環境判定部(21d)と、を備え、
    前記タイヤ側装置は、前記第1データ通信部にて前記リクエスト信号を受信すると、前記波形処理部にて前記路面データを生成すると共に、前記第1データ通信部を通じて前記路面データを前記車体側システムに送信し、
    前記車体側システムは、前記タイヤ側装置から伝えられた路面データと前記環境データが示す前記学習演算を行うべき状況の種類とを用いた機械学習により前記教師データの更新データが学習演算されると、前記保存部に記憶された前記教師データに前記更新データを加味したデータを新たな教師データとして保存する路面状態判別装置。
  2. 前記タイヤ側装置は、前記第1データ通信部にて前記リクエスト信号を受信すると、前記路面データとして、前記タイヤの振動の特徴を示す特徴量と前記検出信号の生波形データの少なくとも一方を含むデータを生成し、前記第1データ通信部を通じて前記路面データを前記車体側システムに送信する請求項1に記載の路面状態判別装置。
  3. 車両に備えられるタイヤ(3)に取り付けられたタイヤ側装置(1)と、車体に備えられた車体側システム(2)とを有する路面状態判別装置であって、
    前記タイヤ側装置は、
    前記タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(1a)と、教師データを保存する保存部(1e)と、前記検出信号と前記教師データとに基づいて前記車両の走行路面における路面状態の判別を行うと共に該判別結果を示すデータの生成を行い、かつ、前記検出信号の波形に現れる路面状態を示す路面データの生成を行う波形処理部(1b)と、前記判別結果を示すデータや前記路面データを送信する第1データ通信部(1c)と、を有し、
    前記車体側システムは、
    前記第1データ通信部から送信された前記判別結果を示すデータや前記路面データを受信する第2データ通信部(21a)と、前記判別結果を示すデータに基づいて路面状態を判別する路面判定部(21c)と、前記路面状態に関わる環境データを取得する周辺装置(22)と、前記環境データに基づいて前記教師データの学習演算を行うべき状況であるか否かの判定を行うと共に、前記教師データの学習演算を行うべき状況であるとの判定結果に基づいて、前記第2データ通信部を通じて前記タイヤ側装置にリクエスト信号を出力させる環境判定部(21d)と、を有し、
    前記タイヤ側装置は、前記第1データ通信部にて前記リクエスト信号を受信すると、前記波形処理部にて、前記路面データとして、前記タイヤの振動の特徴を示す特徴量と前記検出信号の生波形データの少なくとも一方を含むデータを生成すると共に、前記第1データ通信部を通じて前記路面データを前記車体側システムに送信し、
    前記車体側システムは、前記タイヤ側装置から伝えられた前記路面データと前記環境データが示す前記学習演算を行うべき状況の種類とを用いた機械学習により前記教師データの更新データが学習演算されると、前記車体側システムを通じて前記タイヤ側装置に対して前記更新データを送信し、前記保存部に記憶された前記教師データに前記更新データを加味したデータを新たな教師データとして保存する路面状態判別装置。
  4. 前記車体側システムは、前記第2データ通信部が前記路面データを受信すると、該路面データに基づいて前記更新データの機械学習を行う請求項1ないし3のいずれか1つに記載の路面状態判別装置。
  5. 車両に備えられるタイヤ(3)に取り付けられたタイヤ側装置(1)と、車体に備えられた車体側システム(2)とを有する路面状態判別装置であって、
    前記タイヤ側装置は、
    前記タイヤの振動の大きさに応じた検出信号を出力する振動検出部(1a)と、前記検出信号の波形に現れる路面状態を示す路面データを生成する波形処理部(1b)と、前記路面データを送信する第1データ通信部(1c)と、を備え、
    前記車体側システムは、
    前記第1データ通信部から送信された前記路面データを受信する第2データ通信部(21a)と、教師データを保存する保存部(21b)と、前記路面データと前記教師データとに基づいて前記車両の走行路面における路面状態を判別する路面判定部(21c)と、を備え、
    前記タイヤ側装置は、前記検出信号に基づいて路面状態の変化があったことを判定し、前記路面状態が変化したと判定すると、前記第1データ通信部より前記路面状態が変化したことを示すデータと共に前記路面データの送信を行い、
    前記車体側システムは、前記路面状態が変化したことを示すデータを受信すると前記教師データの学習演算を行うべき状況であると判定し、前記路面データと前記路面状態が変化したという前記学習演算を行うべき状況の種類とを用いた機械学習により前記教師データの更新データが学習演算されると、前記保存部に記憶された前記教師データに前記更新データを加味したデータを新たな教師データとして保存する路面状態判別装置。
  6. 前記波形処理部は、前記タイヤの1回転中における前記検出信号の特徴量を抽出すると共に該特徴量を含む前記路面データを作成するものであり、前記タイヤの今回の回転時に抽出された前記特徴量を今回特徴量として、該今回特徴量と過去に抽出された前記特徴量である過去特徴量とに基づいて、路面状態が変化したことを判定する、請求項5に記載の路面状態判別装置。
  7. 前記車体側システムは、前記教師データの学習演算を行うべき状況であるか否かの判定を行うと共に、前記教師データの学習演算を行うべき状況であるとの判定結果に基づいて、前記第2データ通信部を通じて前記タイヤ側装置にリクエスト信号を出力させる環境判定部(21d)を有し、
    前記タイヤ側装置は、前記第1データ通信部にて前記リクエスト信号を受信すると、前記波形処理部にて前記路面データを生成すると共に、前記第1データ通信部を通じて前記路面データを前記車体側システムに送信し、
    前記車体側システムは、前記タイヤ側装置から伝えられた路面データと前記環境データが示す前記学習演算を行うべき状況の種類とを用いた機械学習により前記教師データの更新データが学習演算されると、前記保存部に記憶された前記教師データに前記更新データを加味したデータを新たな教師データとして保存する請求項5または6に記載の路面状態判別装置。
  8. 前記環境判定部は、前記環境データに基づき、前記学習データを学習した状況と異なる状況であるか否かを判定し、前記学習データを学習した状況と異なる状況であると、前記教師データの学習演算を行うべき状況であるとの判定結果を出す請求項1ないし4および7のいずれか1つに記載の路面状態判別装置。
  9. 前記環境判定部は、前記環境データとして、前記車両の走行環境、走行の仕方、タイヤ情報、天気情報、温度情報、季節情報、地域情報もしくは路面凍結情報の少なくとも1つに基づいて、前記学習データを学習した状況と異なる状況であるか否かを判定する請求項8に記載の路面状態判別装置。
  10. 請求項1ないし9いずれか1つに記載の路面状態判別装置と、
    前記車体側システムとの間においてデータ通信を行う通信センター(200)と、を有するタイヤシステムであって、
    前記車体側システムは、前記通信センターとの間の通信を行う外部通信機(25)を含み、該外部通信機を通じて前記通信センターに前記タイヤ側装置より受信した前記路面データを送信し、
    前記通信センターは、前記外部通信機より前記路面データを受信すると、該路面データに基づいて前記更新データの機械学習を行い、前記更新データを前記外部通信機に伝えるタイヤシステム。
  11. 前記車体側システムもしくは前記タイヤ側装置では、前記路面データが前記保存部に保存してある学習済みデータと違っているか否かを判定し、前記学習済みデータと違っていると判定すると、前記車体側システムより前記通信センターに対して、前記車両に関するデータである車両データを伝えることで、前記通信センターに蓄積されている学習データを要求する請求項10に記載のタイヤシステム。
JP2018113705A 2017-10-30 2018-06-14 路面状態判別装置およびそれを備えたタイヤシステム Active JP6733707B2 (ja)

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