JP2019080027A - 有機電界発光素子、有機電界発光装置および電子機器 - Google Patents

有機電界発光素子、有機電界発光装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】発光特性や寿命を改善することの可能な有機電界発光素子、有機電界発光装置および電子機器を提供する。【解決手段】本開示の一実施の形態に係る有機電界発光素子は、陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、中間層と、陰極とをこの順に備えている。電子輸送層は、NaF層を有し、中間層は、NaF層の陰極側に接するYb層を有している。【選択図】図1

Description

本開示は、有機電界発光素子、有機電界発光装置および電子機器に関する。
有機電界発光素子を用いた有機電界発光装置(有機電界発光ディスプレイ)として、種々のものが提案されている(例えば、特許文献1〜7参照)。
特開2012−059709号公報 特開2007−036175号公報 特開2012−004116号公報 特開2009−016332号公報 特開2005−310803号公報 特開2008−251552号公報 特開2017−022369号公報
ところで、有機電界発光装置では、有機電界発光素子の発光特性や寿命の改善が求められている。そのため、発光特性や寿命を改善することの可能な有機電界発光素子、有機電界発光装置および電子機器を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る有機電界発光素子は、陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、中間層と、陰極とをこの順に備えている。電子輸送層は、NaF層を有し、中間層は、NaF層の陰極側に接するYb層を有している。
本開示の一実施の形態に係る有機電界発光装置は、複数の有機電界発光素子を備えている。この有機電界発光装置において、複数の有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、上記の有機電界発光素子と同一の構成要素を有している。
本開示の一実施の形態に係る電子機器は、有機電界発光装置を備えている。この電子機器における有機電界発光装置は、上記の有機電界発光装置と同一の構成要素を有している。
本開示の一実施の形態に係る有機電界発光素子、有機電界発光装置および電子機器によれば、有機発光層と陰極との間に、互いに接するNaF層およびYb層を有機発光層側からこの順に積層した積層体が設けられているので、有機電界発光素子の発光特性や寿命を改善することができる。なお、上記内容は本開示の一例である。本開示の効果は、上述したものに限らず、他の異なる効果であってもよいし、更に他の効果を含んでいてもよい。
本開示の第1の実施の形態に係る有機電界発光素子の断面構成の一例を表す図である。 電子電流量の最大値の一例を表す図である。 電子電流量のNaF膜厚依存性の一例を表す図である。 電圧変動量の一例を表す図である。 実施形態および各種変形例における電子輸送層、中間層および陰極の構成の一例を表す図である。 各種変形例における電子輸送層、中間層および陰極の構成の一例を表す図である。 本開示の第2の実施の形態に係る有機電界発光装置の概略構成の一例を表す図である。 図7の画素の回路構成の一例を表す図である。 本開示の有機電界発光装置を備えた電子機器の外観の一例を斜視的に表す図である。 本開示の有機電界発光素子を備えた照明装置の外観の一例を斜視的に表す図である。
以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(有機電界発光素子)
2.第1の実施の形態の変形例(有機電界発光素子)
3.第2の実施の形態(有機電界発光装置)
4.適用例(電子機器、照明装置)
<1.第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本開示の第1の実施の形態に係る有機電界発光素子1の断面構成の一例を表したものである。有機電界発光素子1は、例えば、基板10上に設けられたものである。有機電界発光素子1は、例えば、陽極11、正孔注入層12、正孔輸送層13、有機発光層14、電子輸送層15、中間層16および陰極17を基板10側からこの順に含んで構成された素子構造となっている。正孔注入層12および正孔輸送層13は、有機発光層14の正孔注入側に設けられており、電子輸送層15および中間層16は、有機発光層14の電子注入側に設けられている。有機電界発光素子1において、他の機能層(例えば、電子注入層など)が含まれていてもよい。また、有機電界発光素子1において、正孔注入層12および正孔輸送層13の少なくとも一方が省略されていてもよい。
本実施の形態では、有機電界発光素子1には、マイクロキャビティ構造が設けられている場合がある。マイクロキャビティ構造は、例えば、陽極11と陰極17との間で生じる光の共振を利用し、特定波長の光を増強させる効果を有する。有機発光層14から発せられた光は、陽極11と陰極17との間で多重反射する。このとき、有機発光層14から発せられた光のうちの特定の波長成分が強められる。陽極11と陰極17との間の光路長が、有機発光層14から発せられる光の発光スペクトルピーク波長に対応している。マイクロキャビティ構造により、有機発光層14から出射された光は、陽極11と陰極17との間で所定の光学長の範囲内で反射を繰り返し、光路長に対応した特定の波長の光は共振して増強される一方、光路長に対応しない波長の光は弱められる。その結果、外部に取り出される光のスペクトルが急峻でかつ高強度になり、輝度および色純度が向上する。従って、陽極11と陰極17との間の距離が、キャビティが生じる光路長となっている。マイクロキャビティ構造では、膜厚が大きくなるにつれて、1次干渉(ファーストキャビティ)、2次干渉(セカンドキャビティ)、3次干渉(サードキャビティ)などが発生する。
基板10は、例えば、透明基板等の光透過性を有する透光基板であり、例えば、ガラス基板である。基板10に用いられるガラス基板の材料としては、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラスまたは石英などが挙げられる。なお、基板10は、ガラス基板に限るものではなく、透光性樹脂基板や、有機EL表示装置のバックプレーンであるTFT(薄膜トランジスタ)基板であってもよい。基板10に用いられる透光性樹脂基板の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、またはシリコーン系樹脂などが挙げられる。基板10は、高いフレキシブル性を持った基板であってもよいし、フレキシブル性のほとんど無い剛性の高い基板であってもよい。
陽極11は、例えば、基板10の上に形成されている。陽極11は、反射性を有する反射電極(反射性金属層)である。反射電極の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、または、アルミニウムもしくは銀の合金等が挙げられる。なお、陽極11は、反射電極に限るものではなく、例えば、透光性を有する透明電極であってもよい。透明電極の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)又はIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電性材料が挙げられる。陽極11は、反射電極と透明電極とが積層されたものであってもよい。
正孔注入層12は、陽極11から注入された正孔を正孔輸送層13、有機発光層14へ注入する機能を有する。正孔注入層12は、例えば、正孔注入性を有する無機材料によって構成されている。正孔注入性を有する無機材料としては、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物(無機酸化物)などが挙げられる。正孔注入層12は、例えば、無機酸化物の蒸着膜もしくはスパッタ膜で構成されている。なお、正孔注入層12は、正孔注入性を有する有機材料によって構成されていてもよい。正孔注入性を有する有機材料としては、例えば、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料などが挙げられる。正孔注入層12は、例えば、有機材料の塗布膜で構成されている。正孔注入層12は、有機材料の蒸着膜もしくはスパッタ膜で構成されていてもよい。
正孔輸送層13は、陽極11から注入された正孔を有機発光層14へ輸送する機能を有する。正孔輸送層13は、例えば、陽極11から注入された正孔を有機発光層14へ輸送する機能を有する材料(正孔輸送性材料)によって構成されている。上記の正孔輸送性材料としては、例えば、アリールアミン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体等、または、これらの組み合わせからなる材料が挙げられる。
有機発光層14は、正孔と電子との再結合により、所定の色の光を発する機能を有する。有機発光層14は、正孔と電子との再結合により励起子を生成し発光する有機発光材料を含んで構成されている。有機発光層14は、例えば、塗布膜であり、例えば、上記の有機発光材料を溶質の主成分とする溶液の塗布および乾燥により形成されている。有機発光層14は、蒸着膜で構成されていてもよい。
有機発光層14は、例えば、単層の有機発光層、または、積層された複数の有機発光層によって構成されている。有機発光層14が積層された複数の有機発光層によって構成されている場合には、有機発光層14は、例えば、上記の有機発光材料の主成分が互いに共通の複数の有機発光層を積層したものである。
有機発光層14の原料(材料)である有機発光材料は、例えば、ホスト材料とドーパント材料とが組み合わされた材料である。有機発光層14の原料(材料)である有機発光材料は、ドーパント材料単独であってもよい。ホスト材料は、主に電子又は正孔の電荷輸送の機能を担っており、ドーパント材料は、発光の機能を担っている。ホスト材料およびドーパント材料は1種類のみに限られるものではなく、2種類以上の組み合わせであってもよい。
有機発光層14のホスト材料としては、例えば、アミン化合物、縮合多環芳香族化合物、ヘテロ環化合物が用いられる。アミン化合物としては、例えば、モノアミン誘導体、ジアミン誘導体、トリアミン誘導体、テトラアミン誘導体が用いられる。縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン誘導体、ナフタレン誘導体、ナフタセン誘導体、フェナントレン誘導体、クリセン誘導体、フルオランテン誘導体、トリフェニレン誘導体、ペンタセン誘導体、または、ペリレン誘導体等が挙げられる。ヘテロ環化合物としては、例えば、カルバゾール誘導体、フラン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピロール誘導体、インドール誘導体、アザインドール誘導体、アザカルバゾール、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、または、フタロシアニン誘導体等が挙げられる。
また、有機発光層14のドーパント材料としては、例えば、ピレン誘導体、フルオランテン誘導体、アリールアセチレン誘導体、フルオレン誘導体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アントラセン誘導体、または、クリセン誘導体が用いられる。また、有機発光層14の蛍光ドーパント材料としては、金属錯体が用いられてもよい。金属錯体としては、例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、オスミウム(Os)、金(Au)、レニウム(Re)、もしくは、ルテニウム(Ru)等の金属原子と配位子とを有するものが挙げられる。
電子輸送層15は、陰極17から注入された電子を有機発光層14へ輸送する機能を有する。電子輸送層15は、例えば、陰極17から注入された電子を有機発光層14へ輸送する機能を有する材料(電子輸送性材料)を含んで構成されている。電子輸送層15は、例えば、蒸着膜またはスパッタ膜で構成されている。上記の電子輸送性材料としては、例えば、フッ化ナトリウム(NaF)が挙げられる。電子輸送層15は、例えば、NaF層である。電子輸送層15に用いられるNaF層の膜厚は、例えば、0.1nm以上20nm以下となっている。
中間層16は、例えば、陰極17から注入された電子を有機発光層14へ輸送する機能を有する材料(電子輸送性材料)を含んで構成されている。中間層16は、例えば、蒸着膜またはスパッタ膜で構成されている。中間層16に用いられる電子輸送性材料としては、例えば、イッテルビウム(Yb)が挙げられる。中間層16は、例えば、電子輸送層15(例えば、NaF層)に接するYb層である。つまり、本実施の形態において、有機発光層14と陰極17との間に、互いに接するNaF層およびYb層を有機発光層14側からこの順に積層した積層体が設けられている。中間層16に用いられるYb層の膜厚は、例えば、0.1nm以上10nm以下となっている。中間層16に用いられるYb層は、電子を輸送する機能と、当該Yb層に接して構成されている電子輸送層15を還元する機能を有する。中間層16に用いられるYb層の膜厚が0.1nm未満となるとその効果が不十分となり、NaFが十分解離せず電子電流量が低下するおそれがある。一方、中間層16に用いられるYb層の膜厚が10nmを超えると透過率が低下し、発光効率が低下するおそれがある。また、中間層16に用いられるYb層には、中間層16として有機材料を用いた場合と比較して酸素等の透過性が低く、解離したNaの劣化を抑制する効果もあると考えられる。
陰極17は、透光性を有する透明電極(透光性金属層)である。透明電極の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金、ITO(Indium Tin Oxide)又はIZO(Indium Zinc Oxide)等が用いられる。透明電極として機能する陰極17は、例えば、厚さ5nm以上30nm以下のAl層、Mg層、Ag層、AlLi合金層もしくはMgAg合金層である。なお、陰極17は、透明電極に限るものではなく、光反射性を有する反射電極(反射性金属層)であってもよい。反射電極の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金等が挙げられる。反射電極として機能する陰極17は、例えば、厚さ40nm以上200nm以下のAl層、Mg層、Ag層、AlLi合金層もしくはMgAg合金層である。本実施の形態において、基板10及び陽極11が反射性を有し、陰極17が透光性を有している場合には、有機電界発光素子1は、陰極17側から光が放出するトップエミッション構造となっている。なお、本実施の形態において、基板10及び陽極11が透光性を有し、陰極17が反射性を有している場合には、有機電界発光素子1は、基板10側から光が放出するボトムエミッション構造となっている。
次に、本実施の形態に係る有機電界発光素子1の特徴について、比較例も交えて説明する。図2は、有機電界発光素子における電子電流量の最大値の一例を表したものである。図3は、有機電界発光素子における電子電流量のNaF膜厚依存性の一例を表したものである。図4は、有機電界発光素子にかかる電圧の変動量の一例を表したものである。
図2、図4において、一番左側のデータが、本実施の形態における中間層16が省略され、電子輸送層(NaF層)と陰極とが互いに接しているときのEOD(Electron only device)構造での電子電流量の最大値の一例、電圧変動量の一例(以下、「比較例1のデータ」と称する。)である。図2、図4において、一番右側のデータが、本実施の形態における中間層16に相当する層が金属ドープの有機材料層となっており、金属ドープの有機材料層が電子輸送層(NaF層)と陰極との間に設けられているときのEOD構造での電子電流量の最大値の一例、電圧変動量の一例(以下、「比較例2のデータ」と称する。)である。図2、図4において、左から2番目のデータが、本実施の形態の電子輸送層15および中間層16が設けられているときのEOD構造での電子電流量の最大値の一例、電圧変動量の一例(以下、「実施例のデータ」と称する。)である。実施例における中間層16では、Yb層が電子輸送層15および陰極17に接している。図2、図4において、右から2番目のデータが、本実施の形態に係る有機電界発光素子1の変形例に相当するEOD構造での電子電流量の最大値の一例、電圧変動量の一例(以下、「変形例Eのデータ」と称する。)である。変形例Eにおける中間層16では、Yb層が電子輸送層15に接しており、金属ドープの有機材料層がYb層および陰極17に接している。なお、変形例Eについては、後に改めて言及する。また、図2、図3、図4において、陰極には、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられており、NaF層が有機発光層に接している。また、図2、図4の比較例1では、陰極がNaF層に接しており、図2、図4の比較例2では、陰極が金属ドープの有機材料層に接しており、図2、図3、図4の実施例では、陰極17がYb層に接している。
図2から、比較例1の電子電流量の最大値に比べて、実施例、変形例Eの電子電流量の最大値が大きいことが分かる。比較例1と、実施例、変形例Eとのデータの違いは、NaF層に接しているのが陰極か中間層(Yb層)かの違いである。このことから、NaF層に中間層(Yb層)が接していることで電子電流量の最大値を大きくすることが出来ることが分かる。還元性を有する材料は一般的に酸素などに反応しやすい。しかし、Yb層は還元性でありながら酸素などには比較的安定であり、そのため還元性を低下させずにNaF層と反応することができる。そのため、実施例、変形例Eでは、電子電流の最大値が大きくなると推察される。
また、比較例2と実施例、変形例Eとのデータの違いは、NaF層に接する層(還元層)が金属ドープの有機材料層かYb層かの違いである。比較例2と実施例、変形例Eとのデータの差分は、先程の比較例1と実施例とのデータの差分よりも大きい。これは、還元層が金属ドープ有機材料によって形成されていることにより電子電流量が抑制されてしまうことを示す。金属ドープ有機材料では、還元性の金属量が少なく、NaFとの反応性が小さい。また、酸素などの透過性については、有機材料層の方が金属層よりも高い。これらのことから、還元されたNaや金属の劣化が電子電流量低下の要因になっていると推察される。比較例2および変形例Eは、金属ドープ層および陰極が互いに接しているという点では共通している。このことから、NaF層の陰極側にYb層が接していることが、電子電流量の増大に大きく寄与していることが分かる。
有機電界発光素子が所望のマイクロキャビティ構造となるように、各層の厚さが設計される場合がある。電子注入、電子輸送に用いられる層として採り得る厚さが上記の設計によって所定の範囲内に規定された場合に、電子注入、電子輸送に用いられる層として採り得る厚さに応じて電子電流量の調整幅が規定される。このとき、例えば、図2の比較例1,2のデータに示したように、電子電流量の最大値が小さい場合には、電子電流量の調整幅が小さくなり、電子電流量を所望の値に設定することが困難となってしまう可能性がある。一方、図2、図3の実施例や、図2の変形例Eのデータに示したように、電子電流量の最大値が大きい場合には、電子電流量の調整幅を大きくすることができ、電子電流量を所望の値に容易に設定することができる。
例えば、効率特性はホール電流量と電子電流量のバランスによって大きく左右されることが知られている。また、駆動電圧の低減が消費電力の低減につながることから消費電力低減の観点からみると、なるべく多くのホール電流と電子電流をバランス良く供給することが重要である。これにより、ホール・電子の再結合数量も多くなり、効率向上とともに駆動電圧の低下を図ることが出来るからである。その観点からすると、図2の比較例1,2に対して実施例、変形例Eのデータは電子電流量の最大値が大きいことから、実施例、変形例Eでは、消費電力を低減できる可能性が非常に大きいことが分かる。
また、例えば、図3からは、電子輸送層15の厚さを0.1nm以上20nm以下の範囲内に設定することで、電子電流量を調整することができることがわかる。図3からは、電子電流量を最大値のおおよそ半分以下に抑えたい場合には、電子輸送層15の厚さを0.1nm以上1nm以下の範囲内に設定するか、または、15nm以上20nm以下の範囲内に設定すればよいことがわかる。なお、電子輸送層15の厚さを0.1nm以上1nm以下に設定する場合には、透光性を向上させることができる。また、なお、電子輸送層15の厚さを15nm以上20nm以下に設定する場合には、電子輸送層15の厚さの調整幅が広いので、プロセスマージンを大きくすることができる。さらに、電子輸送層15の厚さを0.1nm以上1nm以下の範囲内、または、15nm以上20nm以下の範囲内に設に設定することにより、電子電流量を抑制することができる。特開2017−022369にも記載されている通り、発光層中の電子移動度がホール移動度より大きい場合、再結合の分布はホール輸送層と発光層との界面近傍で鋭いピークを示す。その場合には、電子電流量を抑制することで発光層での発光が局所化するのを抑制することができ、長寿命化が図れる。従って、実施例、変形例Eでは、比較例1,2と比べて、有機電界発光素子1の発光特性や寿命を容易に改善することができる。
また、図4からは、比較例1、実施例、変形例Eのデータにおける電圧変動量が、比較例2における電圧変動量よりも小さくなっていることがわかる。これは、NaFの還元層が金属ドープ有機材料層となっている場合よりも中間層(Yb層)や陰極などの金属になっている場合の方が安定性が高いこと示唆していると考えられる。このことは電子電流最大量の考察とも関連するが、金属ドープ有機材料層の場合、NaFとの反応性が弱く、また酸素などの透過性も高いため、解離しているNa量が少ないことで劣化に対して影響が大きくなることが起因すると考えられる。変形例Eは、比較例2と同様に金属ドープ有機材料層が陰極と接しているが、電圧変動は小さい。このことからも、NaF層に接して中間層(Yb層)を構成することで特性向上することができる。従って、実施例、変形例Eのデータの形態では、比較例2と比べて、通電安定性が高いので、寿命を改善することができる。
ところで、先行技術文献1に記載の発明では、表1から、第1層の材料種によって特性が大きく異なっており、特性の低い材料種も存在していることがわかる。また、表1から、第1層のハロゲン種によっても特性が大きく異なっており、特性の低い材料も存在していることがわかる。表1から、第1層にLiFを用いると特性が良好となるようだが、第1層にMgFなどを用いると特性が悪いことがわかる。一方で、第1層にNaFを用いたときに特性が良好となるかは、先行技術文献1からは分からない。
また、第1族および第2族の金属において、仕事関数値は金属に応じて大きく異なる。分子量の大きさに依らず、Be(仕事関数値=4.98)やMg(仕事関数値=3.66)を電子注入層に用いた場合、仕事関数が大きいことに起因して電子注入障壁が大きくなり、特性が悪化すると考えられる。実際、先行技術文献1の図5Cから、第1層にMgFを用いた場合には印加電圧が高電圧化していることが分かる。つまり、第1層に用いる金属として、第1族および第2族の金属であれば何でも用いることができるという訳ではないことが、先行技術文献1からも分かる。
また、先行技術文献1の段落0044には、第1層にCaを、第2層にLiFを、第3層にAlを用いることが記載されている。また、先行技術文献1の段落0018には、透光性を有す得る電極をアノード電極とする場合、スズ酸化物(TO)、インジウム−スズ酸化物(ITO)または金(Au)でアノード電極を形成することができると記載されている。しかし、第1層にCaを、第2層にLiFを、第3層にスズ酸化物(TO)、インジウム−スズ酸化物(ITO)または金(Au)を用いた場合には、Alとは異なり、LiFを還元することができないので、印加電圧が高電圧化し、特性が悪いことは明らからである。つまり、第3層の材料と第2層の材料とには相性があり、仕事関数値が3.5eV以上の金属であれば何でも第3層に用いることができる訳ではないことが、先行技術文献1からも分かる。
また、先行技術文献1において、第1層の膜厚が規定されているが、その膜厚は、先行技術文献1の図9によるものである。先行技術文献1図9では、第1層にLiFを、第2層にCaを、第3層にAlを用いることが前提となっている。先行技術文献1の図7のBLUEにおいては、第1層にLiFを、第2層にCaを、第3層にAlを用いた構成の場合、出力が最大値でも2.5Lm/wも出ておらず、1Lm/w程度となっている。つまり、先行文献1の図9がBLUEデバイスでは無いと推察される。同様に先行技術文献1の図7のREDにおいては、第1層にLiFを、第2層にCaを、第3層にAlを用いた構成の場合、出力が最大値でも2.5Lm/wも出ておらず、0.5Lm/w程度となっている。つまり、先行文献1の図9がREDデバイスでも無いと推察される。先行文献1の図9はGREENデバイスの可能性が高い。しかし、仮に、先行技術文献1の図9がGREENのデバイスのものであるとすると、逆に、先行技術文献1の図7のGREENでは、出力が20Lm/wとなっているので、先行技術文献1の図9の特性は、非常に低いものになる。いずれにせよ、このデータの信ぴょう性は低く、LiFの膜厚規定の根拠はぜい弱であることは明らかである。
一方、本実施の形態では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にNaF層に接するYb層が用いられ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が中間層16(Yb層)に接している。これにより、例えば、図2、図3、図4からもわかるように、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。
<2.第1の実施の形態の変形例>
上記実施の形態において、中間層16は、Yb層の他に、何らかの機能層を有していてもよい。特に、有機電界発光素子1がトップエミッション構造となっている場合には、中間層16は、Yb層の他に、例えば、図5、図6の変形例A,B,C,D、E、F、Gに示したような種々の層を有していてもよい。
[変形例A]
本変形例では、中間層16は、上述のYb層(以下、「Yb層16A」と称する。)の他に、例えば、Yb層16Aの陰極17側に設けられた、透明導電材料を含む膜厚調整層16Bを有していてもよい。膜厚調整層16Bは、例えば、陽極11と陰極17との間の距離が所定の光路長となるように調整するための層である。膜厚調整層16Bは、例えば、ITOまたはIZO等の透明導電性材料によって構成されている。膜厚調整層16Bは、例えば、ITO層またはIZO層である。膜厚調整層16Bに用いられるITO層またはIZO層の膜厚は、例えば、40nmよりも大きな値となっている。なお、本変形例において、Yb層16Aは、膜厚調整層16Bをスパッタ法によって形成する際に、電子輸送層15(NaF層)やYb層16Aなどにダメージが生じるのを抑えるための機能を有していてもよい。この場合、Yb層16Aの膜厚は、例えば、1nmよりも大きな値となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にNaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が膜厚調整層16Bを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。なお、本変形例において、Yb層16Aの膜厚を、膜厚調整層16Bの製膜装置やプロセス、膜厚調整層16Bの膜厚などによって調整することにより、図2、図3、図4の実施例と同等の効果を得ることができる。
[変形例B]
本変形例では、中間層16は、Yb層16Aおよび膜厚調整層16Bの他に、例えば、膜厚調整層16Bの電子輸送層15側に接するAg下地層16Cを有してもよい。Ag下地層16Cは、具体的には、Yb層16Aと膜厚調整層16Bとの間に設けられており、Yb層16Aおよび膜厚調整層16Bに接している。Ag下地層16Cは、膜厚調整層16Bをスパッタ法によって形成する際に、電子輸送層15(NaF層)やYb層16Aなどにダメージが生じるのを抑えるための層である。Ag下地層16Cは、例えば、Agによって構成されている。Ag下地層16Cに用いられるAg層の膜厚は、例えば、0.1nm以上、10nm以下となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にNaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が膜厚調整層16BおよびAg下地層16Cを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。Ag下地層16Cの膜厚を、膜厚調整層16Bの製膜装置やプロセス、膜厚調整層16Bの膜厚などによって調整することにより、図2、図3、図4の実施例と同等の効果を得ることができる。
[変形例C]
本変形例では、中間層16は、Yb層16A、膜厚調整層16BおよびAg下地層16Cの他に、例えば、膜厚調整層16Bの陰極17側に設けられたYb膜質調整層16Dを有してもよい。Yb膜質調整層16Dは、具体的には、膜厚調整層16Bと陰極17との間に設けられており、膜厚調整層16Bおよび陰極17に接している。Yb膜質調整層16Dは、陰極17を薄く形成したときに、陰極17の膜質が悪化するのを抑制するための下地層である。Yb膜質調整層16Dは、例えば、Ybによって構成されている。Yb膜質調整層16Dに用いられるYb層の膜厚は、例えば、0.1nm以上、3nm以下となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にNaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が膜厚調整層16B、Ag下地層16CおよびYb膜質調整層16Dを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。Ag下地層16Cの膜厚を、膜厚調整層16Bの製膜装置やプロセス、膜厚調整層16Bの膜厚などによって調整することにより、図2、図3、図4の実施例と同等の効果を得ることができる。
[変形例D]
上記変形例Cにおいて、例えば、Ag下地層16Cが省略されていてもよい。ただし、この場合には、Yb層16Aが、膜厚調整層16Bをスパッタ法によって形成する際に、電子輸送層15(NaF層)やYb層16Aなどにダメージが生じるのを抑えるための機能を有していてもよい。この場合、Yb層16Aの膜厚は、例えば、1nmよりも大きな値となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にNaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が膜厚調整層16BおよびYb膜質調整層16Dを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。Yb層16Aの膜厚を、膜厚調整層16Bの製膜装置やプロセス、膜厚調整層16Bの膜厚などによって調整することにより、図2、図3、図4の実施例と同等の効果を得ることができる。
[変形例E]
本変形例では、中間層16は、Yb層16Aの他に、例えば、金属がドープされた有機材料層(以下、「金属ドープ有機材料層16E」と称する。)を有してもよい。金属ドープ有機材料層16Eは、具体的には、Yb層16Aと陰極17との間に設けられており、Yb層16Aおよび陰極17に接している。金属ドープ有機材料層16Eにドープされている金属は、例えば、Ybを含む。金属ドープ有機材料層16Eの膜厚は、例えば、5nm以上、50nm以下となっており、金属ドープ有機材料層16Eの金属ドープ濃度は、例えば、5wt%以上60wt%以下となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16に、NaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が金属ドープ有機材料層16Eを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。
[変形例F]
本変形例では、中間層16は、Yb層16Aおよび膜厚調整層16Bの他に、例えば、膜厚調整層16Bの電子輸送層15側に接する金属ドープ有機材料層16Eを有してもよい。本変形例では、金属ドープ有機材料層16Eは、具体的には、Yb層16Aと膜厚調整層16Bとの間に設けられており、Yb層16Aおよび膜厚調整層16Bに接している。金属ドープ有機材料層16Eは、膜厚調整層16Bをスパッタ法によって形成する際に、電子輸送層15(NaF層)やYb層16Aなどにダメージが生じるのを抑えるための層である。金属ドープ有機材料層16Eにドープされている金属は、例えば、Ybを含む。金属ドープ有機材料層16Eの膜厚は、例えば、5nm以上、50nm以下となっており、金属ドープ有機材料層16Eの金属ドープ濃度は、例えば、5wt%以上60wt%以下となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16に、NaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が膜厚調整層16Bおよび金属ドープ有機材料層16Eを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。金属ドープ有機材料層16Eの膜厚を、膜厚調整層16Bの製膜装置やプロセス、膜厚調整層16Bの膜厚などによって調整することにより、図2、図4の変形例Eと同等の効果を得ることができる。
[変形例G]
本変形例では、中間層16は、Yb層16A、膜厚調整層16BおよびYb膜質調整層16Dの他に、例えば、膜厚調整層16Bの電子輸送層15側に接する金属ドープ有機材料下地層16Eを有してもよい。本変形例では、金属ドープ有機材料層16Eは、具体的には、Yb層16Aと膜厚調整層16Bとの間に設けられており、Yb層16Aおよび膜厚調整層16Bに接している。金属ドープ有機材料層16Eは、膜厚調整層16Bをスパッタ法によって形成する際に、電子輸送層15(NaF層)やYb層16Aなどにダメージが生じるのを抑えるための層である。金属ドープ有機材料層16Eにドープされている金属は、例えば、Ybを含む。金属ドープ有機材料層16Eの膜厚は、例えば、5nm以上、50nm以下となっており、金属ドープ有機材料層16Eの金属ドープ濃度は、例えば、5wt%以上60wt%以下となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にNaF層に接するYb層が含まれ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられ、陰極17が膜厚調整層16B、金属ドープ有機材料層16EおよびYb膜質調整層16Dを介してYb層16Aに接している。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。金属ドープ有機材料層16Eの膜厚を、膜厚調整層16Bの製膜装置やプロセス、膜厚調整層16Bの膜厚などによって調整することにより、図2、図4の変形例Eと同等の効果を得ることができる。
[変形例H]
上記実施の形態および変形例A,B,C,D,E,F,Gにおいて、陰極17は、例えば、上記の透光性金属層(以下、「透光性金属層17A」と称する。)もしくは上記の反射性金属層(以下、「反射性金属層17B」と称する。)の電子輸送層15とは反対側に接するYbキャップ層17Cを有していてもよい。透光性金属層17Aまたは反射性金属層17Bを薄く形成したときに、透光性金属層17Aおよび反射性金属層17Bの抵抗値が高くなってしまうことがある。その場合に、Ybキャップ層17Cは、陰極17の抵抗値を下げるための低抵抗層として機能する。Ybキャップ層17Cは、例えば、Ybによって構成されている。Ybキャップ層17Cに用いられるYb層の膜厚は、例えば、0.1nm以上、5nm以下となっている。
本変形例では、電子輸送層15にNaF層が用いられ、電子輸送層15(NaF層)が有機発光層14に接しており、中間層16にYb層が用いられ、陰極17に、上述の透光性金属層、または、上述の反射性金属層が用いられるとともに、陰極17を低抵抗化するYbキャップ層17Cが用いられている。これにより、上記実施の形態と同様、有機電界発光素子1の発光特性を容易に改善することができ、かつ、寿命を改善することができる。
<3.第2の実施の形態>
[構成]
図7は、本開示の第2の実施の形態に係る有機電界発光装置2の概略構成の一例を表したものである。図8は、有機電界発光装置2に設けられた各画素21の回路構成の一例を表したものである。有機電界発光装置2は、例えば、表示パネル20、コントローラ30およびドライバ40を備えている。ドライバ40は、表示パネル20の外縁部分に実装されている。表示パネル20は、行列状に配置された複数の画素21を有している。コントローラ30およびドライバ40は、外部から入力された映像信号Dinおよび同期信号Tinに基づいて、表示パネル20を駆動する。
(表示パネル20)
表示パネル20は、コントローラ30およびドライバ40によって各画素21がアクティブマトリクス駆動されることにより、外部から入力された映像信号Dinおよび同期信号Tinに基づく画像を表示する。表示パネル20は、行方向に延在する複数の走査線WSLと、列方向に延在する複数の信号線DTLおよび複数の電源線DSLと、行列状に配置された複数の画素21とを有している。
走査線WSLは、各画素21の選択に用いられるものであり、各画素21を所定の単位(例えば画素行)ごとに選択する選択パルスを各画素21に供給するものである。信号線DTLは、映像信号Dinに応じた信号電圧Vsigの、各画素21への供給に用いられるものであり、信号電圧Vsigを含むデータパルスを各画素21に供給するものである。電源線DSLは、各画素21に電力を供給するものである。
複数の画素21は、例えば、赤色光を発する複数の画素21、緑色光を発する複数の画素21および青色光を発する複数の画素21で構成されている。なお、複数の画素21は、例えば、さらに、他の色(例えば、白色や、黄色など)を発する複数の画素21を含んで構成されていてもよい。
各信号線DTLは、後述の水平セレクタ41の出力端に接続されている。各画素列には、例えば、複数の信号線DTLが1本ずつ、割り当てられている。各走査線WSLは、後述のライトスキャナ42の出力端に接続されている。各画素行には、例えば、複数の走査線WSLが1本ずつ、割り当てられている。各電源線DSLは、電源の出力端に接続されている。各画素行には、例えば、複数の電源線DSLが1本ずつ、割り当てられている。
各画素21は、例えば、画素回路21Aと、有機電界発光素子21Bとを有している。有機電界発光素子21Bは、例えば、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1である。表示パネル20に含まれる複数の画素21のうち、少なくとも1つは、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1を有している。つまり、表示パネル20に含まれる複数の有機電界発光素子21Bのうち、少なくとも1つは、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1で構成されている。
画素回路21Aは、有機電界発光素子21Bの発光・消光を制御する。画素回路21Aは、後述の書込走査によって各画素21に書き込んだ電圧を保持する機能を有している。画素回路21Aは、例えば、駆動トランジスタTr1、書込トランジスタTr2および保持容量Csを含んで構成されている。
書込トランジスタTr2は、駆動トランジスタTr1のゲートに対する、映像信号Dinに対応した信号電圧Vsigの印加を制御する。具体的には、書込トランジスタTr2は、信号線DTLの電圧をサンプリングするとともに、サンプリングにより得られた電圧を駆動トランジスタTr1のゲートに書き込む。駆動トランジスタTr1は、有機電界発光素子21Bに直列に接続されている。駆動トランジスタTr1は、有機電界発光素子21Bを駆動する。駆動トランジスタTr1は、書込トランジスタTr2によってサンプリングされた電圧の大きさに応じて有機電界発光素子21Bに流れる電流を制御する。保持容量Csは、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間に所定の電圧を保持するものである。保持容量Csは、所定の期間中に駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsを一定に保持する役割を有する。なお、画素回路21Aは、上述の2Tr1Cの回路に対して各種容量やトランジスタを付加した回路構成となっていてもよいし、上述の2Tr1Cの回路構成とは異なる回路構成となっていてもよい。
各信号線DTLは、後述の水平セレクタ41の出力端と、書込トランジスタTr2のソースまたはドレインとに接続されている。各走査線WSLは、後述のライトスキャナ42の出力端と、書込トランジスタTr2のゲートとに接続されている。各電源線DSLは、電源回路33の出力端と、駆動トランジスタTr1のソースまたはドレインに接続されている。
書込トランジスタTr2のゲートは、走査線WSLに接続されている。書込トランジスタTr2のソースまたはドレインが信号線DTLに接続されている。書込トランジスタTr2のソースおよびドレインのうち信号線DTLに未接続の端子が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。駆動トランジスタTr1のソースまたはドレインが電源線DSLに接続されている。駆動トランジスタTr1のソースおよびドレインのうち電源線DSLに未接続の端子が有機電界発光素子21Bの陽極11に接続されている。保持容量Csの一端が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。保持容量Csの他端が駆動トランジスタTr1のソースおよびドレインのうち有機電界発光素子21B側の端子に接続されている。
(ドライバ40)
ドライバ40は、例えば、水平セレクタ41およびライトスキャナ42を有している。水平セレクタ41は、例えば、制御信号の入力に応じて(同期して)、コントローラ30から入力されたアナログの信号電圧Vsigを、各信号線DTLに印加する。ライトスキャナ42は、複数の画素21を所定の単位ごとに走査する。
(コントローラ30)
次に、コントローラ30について説明する。コントローラ30は、例えば、外部から入力されたデジタルの映像信号Dinに対して所定の補正を行い、それにより得られた映像信号に基づいて、信号電圧Vsigを生成する。コントローラ30は、例えば、生成した信号電圧Vsigを水平セレクタ41に出力する。コントローラ30は、例えば、外部から入力された同期信号Tinに応じて(同期して)、ドライバ40内の各回路に対して制御信号を出力する。
[効果]
本実施の形態では、表示パネル20に含まれる複数の有機電界発光素子21Bのうち、少なくとも1つは、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1で構成されている。従って、発光特性に優れ、かつ長寿命の有機電界発光装置2を実現することができる。
<4.適用例>
[適用例その1]
以下では、上記第2の実施の形態で説明した有機電界発光装置2の適用例について説明する。有機電界発光装置2は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、シート状のパーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなど、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
図9は、本適用例に係る電子機器3の外観を斜視的に表したものである。電子機器3は、例えば、筐体310の主面に表示面320を備えたシート状のパーソナルコンピュータである。電子機器3は、電子機器3の表示面320に、有機電界発光装置2を備えている。有機電界発光装置2は、表示パネル20が外側を向くように配置されている。本適用例では、有機電界発光装置2が表示面320に設けられているので、発光特性に優れ、かつ長寿命の電子機器3を実現することができる。
[適用例その2]
以下では、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1の適用例について説明する。有機電界発光素子1は、卓上用もしくは床置き用の照明装置、または、室内用の照明装置など、あらゆる分野の照明装置の光源に適用することが可能である。
図10は、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1が適用される室内用の照明装置の外観を表したものである。この照明装置は、例えば、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る1または複数の有機電界発光素子1を含んで構成された照明部410を有している。照明部410は、建造物の天井420に適宜の個数および間隔で配置されている。なお、照明部410は、用途に応じて、天井420に限らず、壁430または床(図示せず)など任意の場所に設置することが可能である。
これらの照明装置では、上記実施の形態および変形例A〜Hに係る有機電界発光素子1からの光により、照明が行われる。これにより、発光特性に優れ、かつ長寿命の照明装置を実現することができる。
以上、実施の形態および適用例を挙げて本開示を説明したが、本開示は実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、陰極とをこの順に備え、
前記電子輸送層は、NaF層と、前記NaF層の前記陰極側に接するYb層とを有する
有機電界発光素子。
(2)
前記NaF層は、前記有機発光層に接している
(1)に記載の有機電界発光素子。
(3)
前記陽極と前記陰極との間の距離が、キャビティが生じる光路長となっており、
前記陰極は、前記電子輸送層側の界面に透光性金属層または反射性金属層を有する
(1)または(2)に記載の有機電界発光素子。
(4)
前記陰極は、前記Yb層に接している
(1)から(3)のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
(5)
前記中間層は、前記Yb層の前記陰極側に設けられた、透明導電材料を含む膜厚調整層を有する
(3)に記載の有機電界発光素子。
(6)
前記中間層は、前記膜厚調整層の前記電子輸送層側に接するAg下地層を有する
(5)に記載の有機電界発光素子。
(7)
前記中間層は、前記膜厚調整層の前記陰極側に設けられたYb膜質調整層を有する
(6)に記載の有機電界発光素子。
(8)
前記中間層は、前記膜厚調整層の前記陰極側に設けられたYb膜質調整層を有する
(5)に記載の有機電界発光素子。
(9)
前記中間層は、前記Yb層の前記陰極側に設けられた、金属ドープ有機材料層を有する
(1)から(3)のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
(10)
前記中間層は、前記金属ドープ有機材料層の前記陰極側に設けられた、透明導電材料を含む膜厚調整層を有する
(9)に記載の有機電界発光素子。
(11)
前記中間層は、前記膜厚調整層の前記陰極側に設けられたYb膜質調整層を有する
(10)に記載の有機電界発光素子。
(12)
前記陰極は、前記透光性金属層もしくは前記反射性金属層の前記電子輸送層とは反対側に接するYbキャップ層を有する
(4)から(11)のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
(13)
前記Yb層の厚さは、0.1nm以上10nm以下となっている
(1)から(12)(9)のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
(14)
前記NaF層の厚さは、0.1nm以上20nm以下となっている
(1)から(13)のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
(15)
前記NaF層の厚さは、0.1nm以上1nm以下となっている
(14)に記載の有機電界発光素子。
(16)
前記NaF層の厚さは、15nm以上20nm以下となっている
(14)に記載の有機電界発光素子。
(17)
前記金属ドープ有機材料層の金属は、Ybを含む
(9)から(12)のいずれか1つに記載の有機電界発光素子。
(18)
複数の有機電界発光素子を備え、
前記複数の有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、陰極とをこの順に有し、
前記電子輸送層は、NaF層と、前記NaF層の前記陰極側に接するYb層とを有する
有機電界発光装置。
(19)
複数の有機電界発光素子を有する有機電界発光装置を備え、
前記複数の有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、陰極とをこの順に有し、
前記電子輸送層は、NaF層と、前記NaF層の前記陰極側に接するYb層とを有する
電子機器。
1…有機電界発光素子、2…有機電界発光装置、3…電子機器、10…基板、11…陽極、12…正孔注入層、13…正孔輸送層、14…有機発光層、15…電子輸送層、16…中間層、16A…Yb層、16B…膜厚調整層、16C…Ag下地層、16D…Yb膜質調整層、16E…金属ドープ有機材料層、17…陰極、17A…透光性金属層17A、17B…反射性金属層、17C…Ybキャップ層、20…表示パネル、21…画素、21A…画素回路、21B…有機電界発光素子、30…コントローラ、40…ドライバ、41…水平セレクタ、42…ライトスキャナ、310…筐体、320…表示面、410…照明部、420…天井、430…壁、Cs…保持容量、DTL…信号線、DSL…電源線、Tr1…駆動トランジスタ、Tr2…書込トランジスタ、Vgs…ゲート−ソース間電圧、Vsig…信号電圧、WSL…走査線。

Claims (19)

  1. 陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、中間層と、陰極とをこの順に備え、
    前記電子輸送層は、NaF層を有し、
    前記中間層は、前記NaF層の前記陰極側に接するYb層を有する
    有機電界発光素子。
  2. 前記NaF層は、前記有機発光層に接している
    請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記陽極と前記陰極との間の距離が、キャビティが生じる光路長となっており、
    前記陰極は、前記電子輸送層側の界面に透光性金属層または反射性金属層を有する
    請求項1または請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記陰極は、前記Yb層に接している
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記中間層は、前記Yb層の前記陰極側に設けられた、透明導電材料を含む膜厚調整層を有する
    請求項3に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記中間層は、前記膜厚調整層の前記電子輸送層側に接するAg下地層を有する
    請求項5に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記中間層は、前記膜厚調整層の前記陰極側に設けられたYb膜質調整層を有する
    請求項6に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記中間層は、前記膜厚調整層の前記陰極側に設けられたYb膜質調整層を有する
    請求項5に記載の有機電界発光素子。
  9. 前記中間層は、前記Yb層の前記陰極側に設けられた、金属ドープ有機材料層を有する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  10. 前記中間層は、前記金属ドープ有機材料層の前記陰極側に設けられた、透明導電材料を含む膜厚調整層を有する
    請求項9に記載の有機電界発光素子。
  11. 前記中間層は、前記膜厚調整層の前記陰極側に設けられたYb膜質調整層を有する
    請求項10に記載の有機電界発光素子。
  12. 前記陰極は、前記透光性金属層もしくは前記反射性金属層の前記電子輸送層とは反対側に接するYbキャップ層を有する
    請求項4から請求項11のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  13. 前記Yb層の厚さは、0.1nm以上10nm以下となっている
    請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  14. 前記NaF層の厚さは、0.1nm以上20nm以下となっている
    請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  15. 前記NaF層の厚さは、0.1nm以上1nm以下となっている
    請求項14に記載の有機電界発光素子。
  16. 前記NaF層の厚さは、15nm以上20nm以下となっている
    請求項14に記載の有機電界発光素子。
  17. 前記金属ドープ有機材料層の金属は、Ybを含む
    請求項9から請求項12のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  18. 複数の有機電界発光素子を備え、
    前記複数の有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、中間層と、陰極とをこの順に有し、
    前記電子輸送層は、NaF層を有し、
    前記中間層は、前記NaF層の前記陰極側に接するYb層を有する
    有機電界発光装置。
  19. 複数の有機電界発光素子を有する有機電界発光装置を備え、
    前記複数の有機電界発光素子のうちの少なくとも1つは、陽極と、有機発光層と、電子輸送層と、中間層と、陰極とをこの順に有し、
    前記電子輸送層は、NaF層を有し、
    前記中間層は、前記NaF層の前記陰極側に接するYb層を有する
    電子機器。
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