JP2019075413A5 - - Google Patents
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Description
この発明は、水平姿勢に保持されている基板の上面に設定された液滴供給位置に向けて液滴ノズルから処理液液滴を噴射して、前記基板の上面を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程に続いて、前記基板の上面の予め定める着液位置に向けてリンス液ノズルから連続流状のリンス液を吐出して、前記基板の上面をリンス液で洗い流すリンス工程と、前記洗浄工程から前記リンス工程への移行において、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる液滴吐出停止工程とを含む、基板処理方法を提供する。
この発明の一実施形態では、前記液滴ノズルが、処理液に気体を混合して前記処理液液滴を生成し、生成された前記処理液液滴を前記液滴供給位置に吐出する複数流体ノズルを含む。そして、前記液滴吐出停止工程が、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記複数流体ノズルへの前記気体の供給を停止させる気体供給停止工程を含む。
この方法によれば、複数流体ノズルを液滴ノズルとして用いる場合には、複数流体ノズルへの気体の供給を停止させることによって、液滴ノズルからの処理液液滴の吐出停止を実現することができる。
この発明の一実施形態では、前記液滴吐出停止工程が、前記リンス液ノズルからリンス液が吐出される前のタイミング、または前記リンス液ノズルからリンス液が吐出されるのと同時のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる工程を含む。
この発明の一実施形態では、前記液滴吐出停止工程が、前記リンス液ノズルからリンス液が吐出される前のタイミング、または前記リンス液ノズルからリンス液が吐出されるのと同時のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる工程を含む。
この発明の一実施形態では、前記着液位置が、前記基板の上面の中央部に設けられている。そして、前記液滴供給位置が前記基板の周縁領域に配置されている状態で、前記リンス工程が開始する。
この方法によれば、リンス工程の開始時において、液滴供給位置が基板の周縁領域に配置されている。リンス工程においては、基板の上面の中央部に向けて連続流状のリンス液が供給される。このような場合において、液跳ねの発生を抑制または防止できる。
この方法によれば、リンス工程の開始時において、液滴供給位置が基板の周縁領域に配置されている。リンス工程においては、基板の上面の中央部に向けて連続流状のリンス液が供給される。このような場合において、液跳ねの発生を抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記洗浄工程が、前記リンス工程における前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出流量よりも少ない吐出流量で、保護液ノズルから保護液を吐出する工程を含む。
この方法によれば、洗浄工程において、保護液ノズルから保護液が吐出される。液滴供給位置をこの保護液が覆うことにより、洗浄工程において、液滴供給位置に処理液液滴が直接噴射されることを防止することができる。また、保護液ノズルから保護液の吐出流量が小流量であるので、保護液ノズルから供給される保護液に処理液液滴が噴射されることに伴っては、液跳ねはそれほど発生しない。これにより、液跳ねの発生を抑制または防止しながら、基板の上面(表面)のダメージを低減できる。
この方法によれば、洗浄工程において、保護液ノズルから保護液が吐出される。液滴供給位置をこの保護液が覆うことにより、洗浄工程において、液滴供給位置に処理液液滴が直接噴射されることを防止することができる。また、保護液ノズルから保護液の吐出流量が小流量であるので、保護液ノズルから供給される保護液に処理液液滴が噴射されることに伴っては、液跳ねはそれほど発生しない。これにより、液跳ねの発生を抑制または防止しながら、基板の上面(表面)のダメージを低減できる。
さらには、洗浄工程において保護液を供給するので、基板の上面の液切れを防止することができる。これにより、洗浄工程において、基板の上面の全域を液膜で覆った状態(カバレッジ)に保ち続けることが可能である。
この発明の一実施形態では、前記保護液ノズルが、前記液滴供給位置の移動に同伴移動可能に設けられている。
この発明の一実施形態では、前記保護液ノズルが、前記液滴供給位置の移動に同伴移動可能に設けられている。
この方法によれば、液滴供給位置の移動に同伴して、保護液ノズルが移動する。これにより、液滴供給位置が基板の上面のいずれに位置しているかに拘わらず、保護液ノズルから吐出される保護液によって液滴供給位置を覆わせることが可能である。
この発明の一実施形態では、前記保護液ノズルが、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルを含む。そして、前記リンス液ノズルが、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルを含む。
この発明の一実施形態では、前記保護液ノズルが、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルを含む。そして、前記リンス液ノズルが、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルを含む。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記リンス工程の後に、前記基板を静止状態とさせ、または前記基板の中央部を通る所定の鉛直軸線回りにパドル速度で前記基板を回転させることにより、前記基板の上面を覆うパドル状の液膜を形成させるパドル工程と、前記パドル工程の後に、前記液膜を前記基板の上面から排除させる排除工程であって、前記液膜に穴を形成させる穴形成工程と、前記穴を拡大させる工程とを有する排除工程とをさらに含む。そして、前記パドル工程が、前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出を停止しながら、前記保護液ノズルから保護液を吐出させる工程を含む。
とくに、本方法は、前記保護液ノズルが前記鉛直ノズルを含みかつ前記リンス液ノズルが前記傾斜ノズルを含む構成と組み合わされることが望ましい。この場合、保護液ノズルが鉛直ノズルを含むので、保護液ノズルからの保護液が基板の上面に鉛直方向に入射する。そのため、保護液を良好に液盛りすることができ、これにより、パドル状の液膜を良好に形成することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板の上面が疎水性を呈している。
この発明の一実施形態では、前記基板の上面が疎水性を呈している。
この発明は、チャンバと、前記チャンバの内部において、基板を水平姿勢で保持する基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板を、当該基板の中央部を通る鉛直軸線回りに回転させる回転ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に設定された液滴供給位置に向けて処理液液滴を噴射する液滴ノズルを有し、前記基板保持ユニットによって保持されている基板の上面に前記処理液液滴を供給する液滴供給ユニットと、前記チャンバの内部に固定された、前記基板の上面の予め定める着液位置に向けて連続流状のリンス液を吐出するリンス液ノズルを有し、前記基板の上面にリンス液を供給するリンス液供給ユニットと、前記液滴供給ユニットおよび前記リンス液供給ユニットを制御する制御装置とを含み、前記制御装置が、前記液滴供給ユニットにより前記液滴ノズルから前記処理液液滴を前記液滴供給位置に向けて吐出して、前記基板の上面を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程に続いて、前記リンス液供給ユニットにより前記リンス液ノズルから前記基板の上面に連続流状のリンス液を吐出して、前記基板の上面をリンス液で洗い流すリンス工程と、前記洗浄工程から前記リンス工程への移行において、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる液滴吐出停止工程とを実行する、基板処理装置を提供する。
この発明の一実施形態では、前記液滴ノズルが、処理液に気体を混合して前記処理液液滴を生成し、生成された前記処理液液滴を前記液滴供給位置に吐出する複数流体ノズルを含む。そして、前記制御装置が、前記液滴吐出停止工程において、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記複数流体ノズルへの前記気体の供給を停止させる気体供給停止工程を実行する。
この構成によれば、複数流体ノズルを液滴ノズルとして用いる場合には、複数流体ノズルへの気体の供給を停止させることによって、液滴ノズルからの処理液液滴の吐出停止を実現することができる。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記液滴吐出停止工程において、前記リンス液ノズルからリンス液が吐出される前のタイミング、または前記リンス液ノズルからリンス液が吐出されるのと同時のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる工程を実行する。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記液滴吐出停止工程において、前記リンス液ノズルからリンス液が吐出される前のタイミング、または前記リンス液ノズルからリンス液が吐出されるのと同時のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる工程を実行する。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記液滴供給位置を、前記基板の上面内で移動させるための供給位置移動ユニットをさらに含む。そして、前記着液位置が、前記基板の上面の中央部に設けられている。そして、前記制御装置が、さらに前記供給位置移動ユニットを制御している。そして、前記制御装置が、前記供給位置移動ユニットによって前記液滴供給位置が前記基板の周縁領域に配置されている状態で、前記リンス工程を開始させる。
この構成によれば、リンス工程の開始時において、液滴供給位置が基板の周縁領域に配置されている。リンス工程においては、基板の上面の中央部に向けて連続流状のリンス液が供給される。このような場合において、液跳ねの発生を抑制または防止できる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板の上面に向けて保護液を吐出する保護液ノズルを有し、前記基板の上面に保護液を供給する保護液供給ユニットをさらに含む。そして、前記制御装置が、さらに前記保護液供給ユニットを制御している。そして、前記制御装置が、前記洗浄工程において、前記リンス工程における前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出流量よりも少ない吐出流量で、前記保護液ノズルから保護液を吐出する工程を実行する。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板の上面に向けて保護液を吐出する保護液ノズルを有し、前記基板の上面に保護液を供給する保護液供給ユニットをさらに含む。そして、前記制御装置が、さらに前記保護液供給ユニットを制御している。そして、前記制御装置が、前記洗浄工程において、前記リンス工程における前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出流量よりも少ない吐出流量で、前記保護液ノズルから保護液を吐出する工程を実行する。
さらには、洗浄工程において保護液を供給するので、基板の上面の液切れを防止することができる。これにより、洗浄工程において、基板の上面の全域を液膜で覆った状態(カバレッジ)に保ち続けることが可能である。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記液滴供給位置を、前記基板の上面内で移動させるための供給位置移動ユニットをさらに含む。そして、前記保護液ノズルが、前記供給位置移動ユニットによる前記液滴供給位置の移動に同伴移動可能に設けられている。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記液滴供給位置を、前記基板の上面内で移動させるための供給位置移動ユニットをさらに含む。そして、前記保護液ノズルが、前記供給位置移動ユニットによる前記液滴供給位置の移動に同伴移動可能に設けられている。
この構成によれば、液滴供給位置の移動に同伴して、保護液ノズルが移動する。これにより、液滴供給位置が基板の上面のいずれに位置しているかに拘わらず、保護液ノズルから吐出される保護液によって液滴供給位置を覆わせることが可能である。
この発明の一実施形態では、前記保護液ノズルが、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルを含む。そして、前記リンス液ノズルが、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルを含む。
この発明の一実施形態では、前記保護液ノズルが、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルを含む。そして、前記リンス液ノズルが、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルを含む。
この発明の一実施形態では、前記制御装置が、少なくとも前記回転ユニットを制御して、前記リンス工程の後に、前記基板を静止状態とさせ、または前記鉛直軸線回りにパドル速度で前記基板を回転させることにより、前記基板の上面を覆うパドル状の液膜を形成させるパドル工程と、少なくとも前記回転ユニットを制御して、前記パドル工程の後に、前記液膜を前記基板の上面から排除させる排除工程であって、前記液膜に穴を形成させる穴形成工程と、前記穴を拡大させる工程とを有する排除工程とをさらに実行する。そして、前記制御装置が、前記パドル工程において、前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出を停止しながら、前記保護液ノズルから保護液を吐出させる工程を実行する。
とくに、本構成は、前記保護液ノズルが前記鉛直ノズルを含みかつ前記リンス液ノズルが前記傾斜ノズルを含む構成と組み合わされることが望ましい。この場合、保護液ノズルが鉛直ノズルを含むので、保護液ノズルからの保護液が、基板の上面に鉛直方向に入射する。そのため、保護液を良好に液盛りすることができ、これにより、パドル状の液膜を良好に形成することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板の上面が疎水性を呈している。
この発明の一実施形態では、前記基板の上面が疎水性を呈している。
処理液配管25には、処理液配管25から液滴ノズル19への処理液の吐出および供給停止を切り換える処理液バルブ27が介装されている。
気体配管26には、気体配管26から液滴ノズル19への気体の吐出および供給停止を切り換える液滴用気体バルブ29が介装されている。液滴ノズル19に供給される気体としては、一例として窒素ガス(N2)を例示できるが、窒素ガス以外の不活性ガス、たとえば乾燥空気や清浄空気などを採用することもできる。
気体配管26には、気体配管26から液滴ノズル19への気体の吐出および供給停止を切り換える液滴用気体バルブ29が介装されている。液滴ノズル19に供給される気体としては、一例として窒素ガス(N2)を例示できるが、窒素ガス以外の不活性ガス、たとえば乾燥空気や清浄空気などを採用することもできる。
図2に示すように、リンス液供給ユニット7は、リンス液ノズル44を含む。リンス液ノズル44は、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック5の上方で、その吐出口を基板Wの上面中央部に向けて固定的に配置されている。リンス液ノズル44は、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルである。すなわち、着液位置P1に入射する入射方向D1は、鉛直方向に対して傾斜している。入射方向D1の鉛直方向に対する傾斜角度は、たとえば、20〜30度の範囲内における所定の角度に設定されている。リンス液ノズル44には、リンス液供給源からのリンス液が、リンス液バルブ45を介して供給される。リンス液バルブ45が開かれると、リンス液ノズル44に供給された連続流のリンス液が、リンス液ノズル44の先端に設定された吐出口から吐出される。また、リンス液バルブ45が閉じられると、リンス液ノズル44からのリンス液の吐出が停止される。
リンス液ノズル44から吐出されるリンス液は、水である。すなわち、リンス液ノズル44から吐出される液種は、液滴ノズル19から吐出される処理液と同じ液種であってもよいし、異なっていてもよい。
図2に示すように、保護液供給ユニット8は、保護液ノズル46を含む。保護液ノズル46は、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルである。保護液ノズル46は、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルである。すなわち、保護液ノズル46は、鉛直下方に向く吐出口46aを先端に有している。保護液ノズル46には、保護液供給源からの保護液が、保護液バルブ47を介して供給される。保護液バルブ47が開かれると、保護液ノズル46に供給された連続流の保護液が、保護液ノズル46の吐出口46aから吐出される。また、保護液バルブ47が閉じられると、保護液ノズル46からの処理液の吐出が停止される。この実施形態では、保護液ノズル46から吐出される保護液は、たとえば水である。
図2に示すように、保護液供給ユニット8は、保護液ノズル46を含む。保護液ノズル46は、たとえば連続流の状態で液を吐出するストレートノズルである。保護液ノズル46は、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルである。すなわち、保護液ノズル46は、鉛直下方に向く吐出口46aを先端に有している。保護液ノズル46には、保護液供給源からの保護液が、保護液バルブ47を介して供給される。保護液バルブ47が開かれると、保護液ノズル46に供給された連続流の保護液が、保護液ノズル46の吐出口46aから吐出される。また、保護液バルブ47が閉じられると、保護液ノズル46からの処理液の吐出が停止される。この実施形態では、保護液ノズル46から吐出される保護液は、たとえば水である。
カバー工程S3の開始(すなわち、リンス液ノズル44によるリンス液の吐出開始)から所定の時間が経過すると、制御装置3はリンス液バルブ45を閉じ、基板Wの上面へのリンス液の供給が停止される。これにより、カバー工程S3が終了する。
次いで、制御装置3が、図7Bに示す洗浄工程(図5のステップS4)を実行する。洗浄工程S4は、液滴ノズル19から処理液液滴を基板Wの上面に供給することにより基板Wの上面を洗浄する工程である。具体的には、制御装置3は、処理液バルブ27および液滴用気体バルブ29を開く。これにより、液滴ノズル19に処理液および気体の一例である窒素ガスが同時に供給され、供給された処理液および窒素ガスは、液滴ノズル19の外部の吐出口(処理液吐出口41(図2参照))近傍で混合される。これにより、処理液の微小な液滴の噴流が形成され、液滴ノズル19から処理液液滴の噴流が吐出される。そのため、基板Wの上面に円形の液滴供給位置DAが形成される。液滴供給位置DAに、液滴ノズル19からの多数の処理液液滴が吹き付けられるので、処理液液滴の衝突によって、液滴供給位置DAに付着している異物(パーティクルなど)を物理的に除去できる(物理洗浄)。
次いで、制御装置3が、図7Bに示す洗浄工程(図5のステップS4)を実行する。洗浄工程S4は、液滴ノズル19から処理液液滴を基板Wの上面に供給することにより基板Wの上面を洗浄する工程である。具体的には、制御装置3は、処理液バルブ27および液滴用気体バルブ29を開く。これにより、液滴ノズル19に処理液および気体の一例である窒素ガスが同時に供給され、供給された処理液および窒素ガスは、液滴ノズル19の外部の吐出口(処理液吐出口41(図2参照))近傍で混合される。これにより、処理液の微小な液滴の噴流が形成され、液滴ノズル19から処理液液滴の噴流が吐出される。そのため、基板Wの上面に円形の液滴供給位置DAが形成される。液滴供給位置DAに、液滴ノズル19からの多数の処理液液滴が吹き付けられるので、処理液液滴の衝突によって、液滴供給位置DAに付着している異物(パーティクルなど)を物理的に除去できる(物理洗浄)。
洗浄工程S4からリンス工程S5への移行において、図6に実線で示すように、リンス液ノズル44から着液位置P1に向けてリンス液が吐出される前のタイミングで、液滴供給位置DAへの液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出が停止させられる。また、洗浄工程S4からリンス工程S5への移行において、図6に一点鎖線で示すように、リンス液ノズル44から着液位置P1に向けてリンス液が吐出されると同時のタイミングで、液滴供給位置DAへの液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出が停止させられるようになっていてもよい。
また、リンス工程S5において、制御装置3は、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出を停止しながら、液滴ノズル19および保護液ノズル46を、周縁位置Peから中央位置Pcに向けて移動させる。中央位置Pcに達した液滴ノズル19および保護液ノズル46は、中央位置Pcにおいて静止させられる。
これにより、洗浄工程において、基板の上面の全域を液膜で覆った状態(カバレッジ)に保ち続けることが可能である。リンス工程S5においても、基板Wの上面の全域を液膜で覆う液膜61が形成されている。リンス工程S5の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ45を閉じて、リンス液ノズル44からのリンス液の吐出を停止させる。
これにより、洗浄工程において、基板の上面の全域を液膜で覆った状態(カバレッジ)に保ち続けることが可能である。リンス工程S5においても、基板Wの上面の全域を液膜で覆う液膜61が形成されている。リンス工程S5の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置3は、リンス液バルブ45を閉じて、リンス液ノズル44からのリンス液の吐出を停止させる。
以上によりこの実施形態によれば、処理液液滴が液滴供給位置DAに供給される洗浄工程S4から連続流のリンス液が供給されるリンス工程S5への移行において、リンス液ノズル44から着液位置P1に向けてリンス液が吐出される前のタイミングで、液滴供給位置DAへの液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出が停止させられる。
仮に、リンス液ノズル44からリンス液が吐出された後のタイミングで処理液液滴の吐出が停止させられるとすると、処理液液滴の吐出停止に先立って、液滴供給位置DAにリンス液が到達するおそれがある。この場合、リンス液の供給に伴って分厚くなった液膜に対して処理液液滴が吹き付けられる結果、液跳ねが発生するおそれがある。
仮に、リンス液ノズル44からリンス液が吐出された後のタイミングで処理液液滴の吐出が停止させられるとすると、処理液液滴の吐出停止に先立って、液滴供給位置DAにリンス液が到達するおそれがある。この場合、リンス液の供給に伴って分厚くなった液膜に対して処理液液滴が吹き付けられる結果、液跳ねが発生するおそれがある。
これに対し、本実施形態では、リンス液ノズル44からリンス液が吐出される前のタイミングで、またはリンス液ノズル44からリンス液が吐出されると同時のタイミングで液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出が停止させられるので、分厚い液膜に対して処理液液滴が吐出されることを回避することができる。これにより、洗浄工程S4からリンス工程S5への移行における液跳ねの発生を抑制または防止できる。したがって、基板Wの上面における液滴供給位置DAに、液跳ねに起因するミストが付着することを抑制または防止できる。したがって、基板Wの上面における液滴供給位置DAにミストが付着することを抑制または防止できる。これにより、基板Wの上面が疎水性を呈している場合であっても、基板Wの上面(表面)におけるウォーターマークの発生を抑制または防止できる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、洗浄工程S4からリンス工程S5への移行において、液滴ノズル19への処理液の供給および液滴ノズル19への気体の供給の双方を停止することにより、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出を停止させるとして説明した。しかしながら、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出を停止させるべく、液滴ノズル19への気体の供給のみを停止するようにしてもよい。この場合、液滴ノズル19からの連続流状の処理液の吐出は継続される。しかしながら、処理液の種類によっては(たとえば処理液がリンス液と同様の水である場合等)、液滴ノズル19からの連続流状の処理液を吐出しても、リンス工程S5を阻害することにはならない。むしろ、基板Wの上面をカバレッジする観点からは、液滴ノズル19からの処理液の液滴の吐出停止後も、液滴ノズル19から連続流状の処理液を吐出することが望ましい。
たとえば、洗浄工程S4からリンス工程S5への移行において、液滴ノズル19への処理液の供給および液滴ノズル19への気体の供給の双方を停止することにより、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出を停止させるとして説明した。しかしながら、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出を停止させるべく、液滴ノズル19への気体の供給のみを停止するようにしてもよい。この場合、液滴ノズル19からの連続流状の処理液の吐出は継続される。しかしながら、処理液の種類によっては(たとえば処理液がリンス液と同様の水である場合等)、液滴ノズル19からの連続流状の処理液を吐出しても、リンス工程S5を阻害することにはならない。むしろ、基板Wの上面をカバレッジする観点からは、液滴ノズル19からの処理液の液滴の吐出停止後も、液滴ノズル19から連続流状の処理液を吐出することが望ましい。
洗浄工程S4からリンス工程S5への移行において、図6に破線で示すように、リンス液ノズル44から着液位置P1に向けてリンス液が吐出された後のタイミングで、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出が停止されてもよい(すなわち、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出停止前に、リンス液ノズル44からのリンス液吐出が開始されてもよい)。但し、基板Wの中心部の着液位置P1に供給されたリンス液が、液滴供給位置DAが配置されている基板Wの周縁領域Reに到達する前のタイミングで、したがって、基板Wの液処理速度において、基板Wの中心部に供給されたリンス液が基板Wの周縁領域Reに到達するのに要する到達所要期間を測定しておき、リンス液ノズル44からのリンス液の吐出開始後、この到達所要期間未満において、液滴ノズル19からの処理液液滴の吐出を停止するようにしてもよい。この場合、リンス液が液滴供給位置に到達する前のタイミングで処理液液滴の吐出が停止されるので、分厚い液膜に対して処理液液滴が吐出されることを回避することができる。
Claims (18)
- 水平姿勢に保持されている基板の上面に設定された液滴供給位置に向けて液滴ノズルから処理液液滴を噴射して、前記基板の上面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程に続いて、前記基板の上面の予め定める着液位置に向けてリンス液ノズルから連続流状のリンス液を吐出して、前記基板の上面をリンス液で洗い流すリンス工程と、
前記洗浄工程から前記リンス工程への移行において、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる液滴吐出停止工程とを含む、基板処理方法。 - 前記液滴ノズルが、処理液に気体を混合して前記処理液液滴を生成し、生成された前記処理液液滴を前記液滴供給位置に吐出する複数流体ノズルを含み、
前記液滴吐出停止工程が、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記複数流体ノズルへの前記気体の供給を停止させる気体供給停止工程を含む、請求項1に記載の基板処理方法。 - 前記液滴吐出停止工程が、前記リンス液ノズルからリンス液が吐出される前のタイミング、または前記リンス液ノズルからリンス液が吐出されるのと同時のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる工程を含む、請求項1または2に記載の基板処理方法。
- 前記着液位置が、前記基板の上面の中央部に設けられており、
前記液滴供給位置が前記基板の周縁領域に配置されている状態で、前記リンス工程が開始する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理方法。 - 前記洗浄工程が、前記リンス工程における前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出流量よりも少ない吐出流量で、保護液ノズルから保護液を吐出する工程を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- 前記保護液ノズルが、前記液滴供給位置の移動に同伴移動可能に設けられている、請求項5に記載の基板処理方法。
- 前記保護液ノズルが、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルを含み、
前記リンス液ノズルが、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルを含む、請求項5または6に記載の基板処理方法。 - 前記リンス工程の後に、前記基板を静止状態とさせ、または前記基板の中央部を通る所定の鉛直軸線回りにパドル速度で前記基板を回転させることにより、前記基板の上面を覆うパドル状の液膜を形成させるパドル工程と、
前記パドル工程の後に、前記液膜を前記基板の上面から排除させる排除工程であって、前記液膜に穴を形成させる穴形成工程と、前記穴を拡大させる工程とを有する排除工程とをさらに含み、
前記パドル工程が、前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出を停止しながら、前記保護液ノズルから保護液を吐出させる工程を含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の基板処理方法。 - 前記基板の上面が疎水性を呈している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板処理方法。
- チャンバと、
前記チャンバの内部において、基板を水平姿勢で保持する基板保持ユニットと、
前記基板保持ユニットに保持されている基板を、当該基板の中央部を通る鉛直軸線回りに回転させる回転ユニットと、
前記基板保持ユニットに保持されている基板の上面に設定された液滴供給位置に向けて処理液液滴を噴射する液滴ノズルを有し、前記基板保持ユニットによって保持されている基板の上面に前記処理液液滴を供給する液滴供給ユニットと、
前記チャンバの内部に固定された、前記基板の上面の予め定める着液位置に向けて連続流状のリンス液を吐出するリンス液ノズルを有し、前記基板の上面にリンス液を供給するリンス液供給ユニットと、
前記液滴供給ユニットおよび前記リンス液供給ユニットを制御する制御装置とを含み、
前記制御装置が、
前記液滴供給ユニットにより前記液滴ノズルから前記処理液液滴を前記液滴供給位置に向けて吐出して、前記基板の上面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程に続いて、前記リンス液供給ユニットにより前記リンス液ノズルから前記基板の上面に連続流状のリンス液を吐出して、前記基板の上面をリンス液で洗い流すリンス工程と、
前記洗浄工程から前記リンス工程への移行において、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる液滴吐出停止工程とを実行する、基板処理装置。 - 前記液滴ノズルが、処理液に気体を混合して前記処理液液滴を生成し、生成された前記処理液液滴を前記液滴供給位置に吐出する複数流体ノズルを含み、
前記制御装置が、前記液滴吐出停止工程において、前記着液位置に着液するリンス液が前記液滴供給位置に到達する前のタイミングで、前記複数流体ノズルへの前記気体の供給を停止させる気体供給停止工程を実行する、請求項10に記載の基板処理装置。 - 前記制御装置が、前記液滴吐出停止工程において、前記リンス液ノズルからリンス液が吐出される前のタイミング、または前記リンス液ノズルからリンス液が吐出されるのと同時のタイミングで、前記液滴ノズルからの前記処理液液滴の吐出を停止させる工程を実行する、請求項10または11に記載の基板処理装置。
- 前記液滴供給位置を、前記基板の上面内で移動させるための供給位置移動ユニットをさらに含み、
前記着液位置が、前記基板の上面の中央部に設けられており、
前記制御装置が、さらに前記供給位置移動ユニットを制御しており、
前記制御装置が、前記供給位置移動ユニットによって前記液滴供給位置が前記基板の周縁領域に配置されている状態で、前記リンス工程を開始させる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の基板処理装置。 - 前記基板の上面に向けて保護液を吐出する保護液ノズルを有し、前記基板の上面に保護液を供給する保護液供給ユニットをさらに含み、
前記制御装置が、さらに前記保護液供給ユニットを制御しており、
前記制御装置が、前記洗浄工程において、前記リンス工程における前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出流量よりも少ない吐出流量で、前記保護液ノズルから保護液を吐出する工程をさらに実行する、請求項10〜13のいずれか一項に記載の基板処理装置。 - 前記液滴供給位置を、前記基板の上面内で移動させるための供給位置移動ユニットをさらに含み、
前記保護液ノズルが、前記供給位置移動ユニットによる前記液滴供給位置の移動に同伴移動可能に設けられている、請求項14に記載の基板処理装置。 - 前記保護液ノズルが、鉛直下方に向けて保護液を吐出する鉛直ノズルを含み、
前記リンス液ノズルが、鉛直方向に対して傾斜する方向に向けてリンス液を吐出する傾斜ノズルを含む、請求項14または15に記載の基板処理装置。 - 前記制御装置が、少なくとも前記回転ユニットを制御して、前記リンス工程の後に、前記基板を静止状態とさせ、または前記鉛直軸線回りにパドル速度で前記基板を回転させることにより、前記基板の上面を覆うパドル状の液膜を形成させるパドル工程と、少なくとも前記回転ユニットを制御して、前記パドル工程の後に、前記液膜を前記基板の上面から排除させる排除工程であって、前記液膜に穴を形成させる穴形成工程と、前記穴を拡大させる工程とを有する排除工程とをさらに実行し、
前記制御装置が、前記パドル工程において、前記リンス液ノズルからのリンス液の吐出を停止しながら、前記保護液ノズルから保護液を吐出させる工程を実行する、請求項14〜16のいずれか一項に記載の基板処理装置。 - 前記基板の上面が疎水性を呈している、請求項10〜17のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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