JP2019068132A - 画像読取装置および画像読取方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿が薄い場合であっても原稿の斜行量を精度良く求めることができる画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置は、原稿の画像を読み取って画像データを得るラインセンサ125、搬送された原稿の厚さを検知する原稿厚センサ109を有する。画像読取装置のCPU132は、所定の判定基準を用いて原稿のエッジを検知し、原稿のエッジの検知結果から搬送された原稿の斜行量を決定する。エッジを検知する際に、画像データを構成する画素の輝度と原稿厚検知手段で検知された原稿の厚さとに応じて判定基準を変更し、変更された判定基準を用いたエッジの検知結果を用いて斜行量を決定する。【選択図】図2
Description
本発明は、原稿に記録された画像情報を読み取る画像読取装置および画像読取方法に関する。
自動原稿搬送装置を有する原稿画像を読み取る読取装置には、当該原稿表面に光を照射する光走査部を所定の原稿読取位置に停止させて原稿を1枚ずつ移動させながら読み取る、いわゆる流し読み機能を有するものがある。
原稿の流し読みを行う際には、原稿の状態などによって原稿が原稿読取位置に対して斜めに搬送され、読取画像が傾いてしまうことがある。
原稿の流し読みを行う際には、原稿の状態などによって原稿が原稿読取位置に対して斜めに搬送され、読取画像が傾いてしまうことがある。
この対策として、原稿画像を読み取る際に、原稿画像とともに、原稿の厚さに起因して生成される原稿の影も同時に読み取る技術が知られている(特許文献1)。特許文献1では、原稿の影を構成する輝度の低い画素(影画素)を検知し、検知された影画素が連続する方向から原稿のエッジを検知して原稿の斜行量を求めている。
影画素は、例えば原稿の余白部分のような、原稿内部における原稿端部付近の領域と、原稿外領域との境界部分に出現する。画像読取装置では、白色対向板を原稿の背後に配置して原稿を読み取るものもあり、この場合、影画素は原稿内部における原稿端部付近の領域と読み取られた白色対向板の領域との境界に出現する。
白色対向板などの原稿外領域の画像を読み取って画素の輝度を測定し、測定された輝度よりも所定の閾値よりも輝度が低いなどの判定基準を満たす画素を影画素として検知することが可能である。原稿が薄い場合、生成される影が薄くなるので影画素の輝度と原稿外領域の画素の輝度との輝度差は小さくなり、影画素を正しく検知し難くなる場合がある。この場合、原稿が薄い場合にあわせて、輝度差が小さい場合でも影画素として検知されるように上述した判定基準を設定することもできる。
しかしながら、輝度差が小さい場合でも影画素として検知されるように判定基準を設定すると、読取部に付着したゴミ等が誤って影画素として検知されてしまう場合もある。そのため、薄い原稿では影画素を正しく検知できずに原稿のエッジを正しく検知することが困難になり、その結果、原稿の斜行量の十分な検知精度が得られなくなるおそれもある。
本発明は、原稿が薄い場合であっても、原稿の斜行量の検知精度を向上することが可能な画像読取装置を提供することを、主たる課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の画像読取装置は、原稿を搬送する搬送手段と、読取ガラスの上を搬送される前記原稿に対して光源から光を照射し、その反射光を電気信号に変換させることで前記原稿の画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、搬送された前記原稿の厚さを検知する原稿厚検知手段と、所定の判定基準を用いて前記原稿のエッジを検知するエッジ検知手段と、前記エッジ検知手段による前記原稿のエッジの検知結果から前記搬送された原稿の斜行量を決定する斜行量決定手段と、を有し、前記エッジ検知手段は、前記画像データを構成する画素の輝度と前記原稿厚検知手段で検知された前記原稿の厚さとに応じて前記判定基準を変更し、前記斜行量決定手段は、前記変更された判定基準を用いたエッジの検知結果を用いて前記斜行量を求めることを特徴とする。
本発明によれば、検知された原稿の厚さに応じてエッジ検知の判定基準を変更することで、原稿の斜行量の検知精度を向上することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に関る本発明を限定するものではなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが、本発明の解決手段に必須のものとは限らない。画像読取装置は、単独の装置であっても、他の機能と組み合わされた複写機やファクシミリ、あるいは他の複合機の一部であってもよい。
図1は、本実施形態による画像読取装置10と画像形成装置20を備えた画像形成システム1の概略図である。
画像読取装置10は、原稿を読み取るリーダーユニット101、原稿を搬送するADF102および読取ガラス118を有する。
画像読取装置10は、原稿を読み取るリーダーユニット101、原稿を搬送するADF102および読取ガラス118を有する。
ADF102は、原稿トレイ104、幅規制板105、ピックアップローラ106、分離パッド107、分離ローラ108、原稿厚センサ109を有する。また、画像読取装置10は、第1搬送ローラ110、第2搬送ローラ111、第3搬送ローラ113、白色対向部材114、第4搬送ローラ115、排紙ローラ116および原稿排紙トレイ117を有する。
読取ユニット127は、光源119、120、反射ミラー121、122、123、結像レンズ124、ラインセンサ125、信号処理基板126を有する。
読取ユニット127は、光源119、120、反射ミラー121、122、123、結像レンズ124、ラインセンサ125、信号処理基板126を有する。
画像形成装置20は、ユーザからの入力を受け付ける操作パネル201と、公知の電子写真方式により画像形成を行う画像形成部202とを有する。画像形成部202は、感光体、露光器、現像器、転写部、および定着器を備える。露光器は、画像読取装置10が原稿束103から搬送された原稿を読み取ることで生成される画像データに基づいて、感光体に静電潜像を形成する。
現像器は、感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像して、感光体に現像剤像を形成する。転写部は、感光体に形成された現像剤像を所定の記録媒体に転写する。定着器は、記録媒体に転写された現像剤像を記録媒体に定着させる。以上のような構成により、画像形成部202は、記録媒体に画像データに応じた画像を形成する。
以下、原稿読取動作について説明する。
この画像読取装置10では、原稿束103は、原稿トレイ104に載置される。幅規制板105は、斜行搬送を抑制するように当接される。原稿束103はピックアップローラ106により分離パッド107および分離ローラ108に搬送され、原稿束103の一番上にある紙から1枚ずつ原稿が分離される。分離された1枚の原稿は、原稿厚センサ109によってその厚さが検知された後、第1搬送ローラ110、第2搬送ローラ111、第3搬送ローラ112、第4搬送ローラ113の順に搬送される。
この画像読取装置10では、原稿束103は、原稿トレイ104に載置される。幅規制板105は、斜行搬送を抑制するように当接される。原稿束103はピックアップローラ106により分離パッド107および分離ローラ108に搬送され、原稿束103の一番上にある紙から1枚ずつ原稿が分離される。分離された1枚の原稿は、原稿厚センサ109によってその厚さが検知された後、第1搬送ローラ110、第2搬送ローラ111、第3搬送ローラ112、第4搬送ローラ113の順に搬送される。
原稿は、第3搬送ローラ112を通過して第4搬送ローラ113に達する際に、リーダーユニット101の読取ガラス118上の読取位置を通過する。このとき、リーダーユニット101は、白色対向部材114を背景として原稿を読み取って、原稿表面の画像情報を得る。第4搬送ローラ113を通過後、原稿は第5搬送ローラ115、排紙ローラ116によって搬送され、原稿排紙トレイ117に排紙される。
読取ユニット127は、光源119、120により原稿へと光線を照射し、その反射光を反射ミラー121、122、123により結像レンズ124へ導く。結像レンズ124で収束された光はCCDなどの撮像素子をライン上に配置したラインセンサ125に結像される。結像された光信号は、ラインセンサ125により電気信号に変換され、信号処理基板126によってデジタル信号に変換される。このようにして得られたデジタル信号に対して画像処理が行われる。
図2は信号処理基板126の全体構成図である。信号処理基板126は、ADコンバータ131、CPU132、RAM133を有する。CPU132は、原稿厚センサ109、ラインセンサ125および操作パネル201等からのユーザ入力に基づいて、画像読取装置10における原稿の搬送や原稿の読み取りおよび斜行量決定等の各種制御処理を実行する。
RAM133は、CPU132における画像処理等に必要な画像データを記憶する装置として使われる。また、CPU132は、ユーザとのインタフェースである操作パネル201からのユーザ入力操作を受け付けるとともに、操作パネル201の表示制御を行ってユーザへのメッセージを表示する。また、CPU132は、原稿搬送に使用する各ローラの動作を制御して画像読取装置10の搬送処理を制御する。なお、画像形成装置20に搬送制御部を設け、この搬送制御部を介してCPU132が画像読取装置10の搬送処理を制御するものとしてもよい。
次に、本実施形態における斜行量決定処理について説明する。図3は、CPU132が実行する斜行量決定処理の一例のフローチャートである。
CPU132は、操作パネル201からの読取開始信号を検知し(S301)、原稿の搬送処理を開始する(S302)。原稿束103から搬送された原稿が原稿厚センサ109を通過する際に、は、CPU132は、原稿厚センサ109を通じて原稿の厚さを読み取る(S303)。その詳細はステップS304とあわせて後に説明する。CPU132は、ステップS303で読み取った情報を基に、エッジ検知における所定の判定基準を決定する(S304)。
CPU132は、操作パネル201からの読取開始信号を検知し(S301)、原稿の搬送処理を開始する(S302)。原稿束103から搬送された原稿が原稿厚センサ109を通過する際に、は、CPU132は、原稿厚センサ109を通じて原稿の厚さを読み取る(S303)。その詳細はステップS304とあわせて後に説明する。CPU132は、ステップS303で読み取った情報を基に、エッジ検知における所定の判定基準を決定する(S304)。
その後、CPU132は、読取ユニット127による原稿の画像読み取りを開始する(S305)。詳細には、CPU132は、ラインセンサ125を制御して光電変換を行うことで原稿表面の画像情報を表す電気信号に変換する。CPU132は、ADコンバータ131を制御して、変換された電気信号を更にデジタル信号に変換することで得られる原稿画像データをRAM133へと格納する。
CPU132は、RAM133に格納された画像データを読出して原稿の斜行量を求める(S306)。
CPU132は、RAM133に格納された画像データを読出して原稿の斜行量を求める(S306)。
次に、S303における原稿厚検知動作について説明する。図4(a)は、原稿厚センサ109近傍の拡大図である。本実施形態の原稿厚センサは、超音波発振素子401と超音波受信素子402とが原稿の搬送路を挟んで対向配置された構成となっている。
超音波発振素子401から発せられた超音波は原稿を透過して伝搬して超音波受信素子402によって受信される。超音波受信素子402は、受信した超音波を電圧に変換する。この際、受信した超音波の強度が電圧の強度に変換される。
超音波受信素子402から出力されたアナログ信号は、ADコンバータ(図示せず)でデジタル信号に変換されてCPU132へと入力される。原稿を透過する超音波は、原稿の厚さが大きくなるとその減衰度も大きくなることから、超音波受信素子402で受信する超音波の強度は、原稿の厚さに応じて小さくなる。
超音波受信素子402から出力されたアナログ信号は、ADコンバータ(図示せず)でデジタル信号に変換されてCPU132へと入力される。原稿を透過する超音波は、原稿の厚さが大きくなるとその減衰度も大きくなることから、超音波受信素子402で受信する超音波の強度は、原稿の厚さに応じて小さくなる。
従って、ADコンバータを経てデジタル変換された超音波受信素子402の出力値をP、原稿厚をtとすると、tはPの値から一意に求めることができる。図4(b)に両者の関係を表すグラフを示す。グラフに示されるように、原稿厚が増加するにつれてセンサ出力値は減少し、そのグラフは下に凸の形状となっている。
本実施形態では、CPU132は、図4(b)に示される原稿厚tと超音波受信素子402の出力値Pとの関係を用いて、センサ出力値Pから原稿厚tを決定する。この関係は、原稿厚tの複数の値に対する出力値Pの実測値を測定することで予め作成することができる。S303における原稿厚検知動作では、以上のような処理によって原稿厚を検知することができる。
図5は、S306で実行される斜行量決定動作を行うためにCPU132で実行される処理の詳細を表すフローチャートである。CPU132は、S305でRAM133に格納された原稿画像データを読み出してエッジ検知画像を生成する(S501)。
S501で読出される原稿画像の一例を図6(a)に示す。また、エッジ検知画像の一例を図6(b)に示す。これらの図において、ラインセンサ125の読取範囲が示されている。図6(a)では黒塗りされた長方形と太線の円とが示されている。エッジ検知結果を表す図6(b)では、黒塗りされた長方形はその外枠のみが検知されており、太線の円については太線の外側と内側とがそれぞれ検出されて二重丸として検知されている。エッジ検知にはラプラシアンフィルタや微分フィルタなど様々な方法が知られている。本実施形態では、注目画素と、注目画素に副走査方向で隣接する画素との輝度差分を求めて閾値と比較することで、注目画素がエッジを構成する画素(以下、エッジ画素と記載する)であるか否かを判定する。また、原稿束103の搬送方向を副走査方向、副走査方向に直交する方向を主走査方向とする。
ここで、注目画素の主走査座標をx、副走査座標をy、その輝度値をB[x][y]と表す。注目画素に対して副走査方向で隣接する主走査座標がx、副走査座標がy+1である画素と注目画素との輝度差分ΔB[x][y]は、以下の式(1)のように表される。
ΔB[x][y] = B[x][y + 1] - B[x][y] (1)
ΔB[x][y] = B[x][y + 1] - B[x][y] (1)
CPU132は、輝度差分ΔB[x][y]と閾値Bthを比較し、エッジ画素判定結果E[x][y]の値を決定する。本実施形態では、ΔB[x][y]>Bthであれば、注目画素はエッジ画素であると判定してE[x][y]=1とし、ΔB[x][y]≦Bthなら注目画素はエッジ画素ではないと判定してE[x][y]=0とする。判定後、CPU132は、E[x][y]の判定結果をRAM133に格納する。このようにして注目画素がエッジ画素であるかの判定を繰り返すことでエッジ検知を行うことができる。
CPU132は、RAM133からエッジ画素の判定結果を読み出して、原稿搬送方向での原稿の先端の座標を検知してエッジを検知する(S502)。その後、CPU132は、斜行量を決定する(S503)。
図7に、S503で実行されるエッジ検知処理の説明図を示す。図示されるように、CPU132は、原稿の搬送方向に直交する方向である主走査方向(x方向)内の位置ごとに、副走査方向(y方向)のy=0からy=y1の範囲内にエッジ画素が存在するか否かを判定する。y=0からy=y1の範囲内にエッジ画素が存在する場合にはその副走査座標の値をedge[x]とする。つまり、edge[x]の値は、主走査方向内の位置である座標xにおける、副走査方向でのエッジ画素の出現位置であるy座標を表す。
図7に、S503で実行されるエッジ検知処理の説明図を示す。図示されるように、CPU132は、原稿の搬送方向に直交する方向である主走査方向(x方向)内の位置ごとに、副走査方向(y方向)のy=0からy=y1の範囲内にエッジ画素が存在するか否かを判定する。y=0からy=y1の範囲内にエッジ画素が存在する場合にはその副走査座標の値をedge[x]とする。つまり、edge[x]の値は、主走査方向内の位置である座標xにおける、副走査方向でのエッジ画素の出現位置であるy座標を表す。
ここで、先端座7標検知動作を行う際にCPU132が実行する処理のフローチャートを図8に示す。
CPU132は、主走査カウンタxの値を0に初期化し(S801)、その後に副走査カウンタyの値を0に初期化する(S802)。次に、CPU132は、位置(x, y)のエッジ判定結果であるE[x][y]の値が1であるか否かを判定する(S803)。E[x][y]=1であった場合(S803:Y)、CPU132は、edge[x]の値としてyを格納し(S805)、後述するS808を実行する。S803でE[x][y]の値が1ではなかった場合(S803:N)、CPU132は、副走査カウンタyの値を1インクリメントする(S804)。
CPU132は、主走査カウンタxの値を0に初期化し(S801)、その後に副走査カウンタyの値を0に初期化する(S802)。次に、CPU132は、位置(x, y)のエッジ判定結果であるE[x][y]の値が1であるか否かを判定する(S803)。E[x][y]=1であった場合(S803:Y)、CPU132は、edge[x]の値としてyを格納し(S805)、後述するS808を実行する。S803でE[x][y]の値が1ではなかった場合(S803:N)、CPU132は、副走査カウンタyの値を1インクリメントする(S804)。
CPU132は、副走査カウンタyの値がエッジ検知範囲終了位置y1未満であるか否かを判定する(S806)。副走査カウンタyの値がy1未満であった場合(S806:Y)、CPU132はステップS803に戻る。その他の場合(S806:N)、CPU132は、edge[x]=0とする(S807)。この結果、edge[x]=0であった場合、主走査位置xにはy< y1の範囲にエッジ画素が存在せず、従って先端座標も存在しないことがわかる。
その後、CPU132は、主走査カウンタxの値を1インクリメントし(S808)、主走査カウンタxの値が主走査読取領域終了位置widthの値未満であるか否かを判定する。xの値がwidthの値未満であった場合(S809:Y)はステップS802へ戻る。そうでない場合(S809:N)は先端座標検知を終了する。
このようにして先端座標の検知を終了した後、CPU132は、S502で求めた先端座標における各主走査位置xの値に対する副走査位置yの値を直線近似して、原稿の先端の回帰直線を表す式y=ax+bを求める。
原稿の斜行が生じていない場合、斜行角は0度となるのでa=0であり、原稿の先端はx軸と平行になる。一方、原稿が斜行して原稿の先端がx軸に対して角度θで傾いている場合、この回帰直線の傾きaが、斜行角の正接であるtanθに相当する。従って、S503の斜行量決定では、aの値から斜行量として角度θを求めることができる。
図7の例では、原稿は角度θで傾斜しており、xの値が10および11であるときはedge[x]の値は0、xの値が12〜14であるときはedge[x]の値は11である。また、xの値が15〜26であるときは、edge[x]の値は10から徐々に小さくなって6に達している。xが27、28であるときはedge[x]の値は5、xの値が29のときはedge[x]の値は0、xの値が30のときはedge[x]の値は5、xの値が31のときはedge[x]の値は0となっている。
回帰直線を求める場合、図7に示すように、edge[x]=0のデータを除外する。また、edge[x]が0でないデータがxの値が小さい方から所定画素分連続するまでの範囲702、およびedge[x]が0でないデータがxの大きい方から所定画素分連続するまでの範囲703に含まれるデータを除外する。更に、edge[x]が0ではないデータの連続数が所定画素数分未満である範囲704に含まれるデータも除外する。なお、本実施形態では、上述の所定画素数を2画素とした。
その結果、本実施形態では、原稿中央付近の主走査範囲701に含まれるデータのみを対象として回帰直線を求めることができる。こうすることで、斜行に伴う原稿の左右端のエッジおよびゴミによるエッジを除外し、回帰直線の算出精度を上げている。
次に、図3のS304におけるエッジ判定基準を変更する処理について説明する。図9(a)、(b)は、原稿先端付近に生じる影についての説明図、図9(c)、(d)は、x=x0におけるy軸方向における輝度値を表すグラフである。また、図9(e)、(f)は、x=x0における輝度差分ΔBを表すグラフである。
次に、図3のS304におけるエッジ判定基準を変更する処理について説明する。図9(a)、(b)は、原稿先端付近に生じる影についての説明図、図9(c)、(d)は、x=x0におけるy軸方向における輝度値を表すグラフである。また、図9(e)、(f)は、x=x0における輝度差分ΔBを表すグラフである。
図9(a)に示されるように、原稿が厚い場合、原稿先端付近には濃く太い影が生じる。このとき、主走査位置x0における輝度は図9(c)のように変化し、また、副走査方向に隣接する画素の輝度差分ΔBは図9(e)のように変化し、原稿先端で大きな値となる。
一方、原稿が薄い場合、図9(b)に示すように原稿先端付近には薄く細い影が生じる。このとき、主走査位置x0における輝度は図9(d)のように変化し、また、副走査方向に隣接する画素の輝度差分ΔBは図9(f)のように変化し、原稿の厚さが大きい場合に比べると原稿先端であっても小さな値となる。
一方、原稿が薄い場合、図9(b)に示すように原稿先端付近には薄く細い影が生じる。このとき、主走査位置x0における輝度は図9(d)のように変化し、また、副走査方向に隣接する画素の輝度差分ΔBは図9(f)のように変化し、原稿の厚さが大きい場合に比べると原稿先端であっても小さな値となる。
注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するための閾値Bthの値は、原稿先端におけるΔBの値よりも小さな値に設定する必要がある。また、原稿先端で生じる輝度変化のみを検知して、ゴミ等による輝度変化を検知しないようにするためには、閾値Bthの値をなるべく大きな値にすることが望ましい。
そこで、本実施形態では、閾値Bthを固定値とするのではなく、図3のS303で決定した原稿厚tに応じて閾値Bthが可変となるように決定する。
そこで、本実施形態では、閾値Bthを固定値とするのではなく、図3のS303で決定した原稿厚tに応じて閾値Bthが可変となるように決定する。
図10に、原稿厚tに対する閾値Bthを表すグラフを示す。図示されるように、原稿厚tが0以上でT1未満である場合には閾値Bthの値はB1となり、原稿厚tがT1以上でT2未満である場合には閾値Bthの値の値はB2、原稿厚tがT2以上である場合には閾値Bthの値はB3となる。
閾値Bthを小さくすると原稿が薄い場合であっても原稿先端の検知ができるが、ゴミなどを誤検知する可能性も高くなる。一方、閾値Bthを大きくすると原稿が薄い場合に原稿先端を検知しにくくなるおそれがあるが、ゴミなどの誤検知を防ぐことができる。
本実施形態では、原稿厚tの値が大きくなると閾値Bthの値も大きくなるように設定することで、原稿が厚い場合にはゴミ等による原稿先端座標の誤検知を抑制し、かつ、原稿厚が薄い場合であっても原稿先端座標を正しく検知することを可能としている。
なお、図10では原稿厚tに対して閾値Bthは段階的に変化するものとした。しかし、原稿厚tが増すほど閾値Bthが大きくなるという条件が満たされる限り、原稿厚に対する閾値Bthの変化の仕方は任意に定めることができる。例えば、図10のようなステップ的な変化に代えて、原稿厚tに対して閾値Bthが連続的に大きくなるように変化するものとしてもよい。更に、原稿厚tに対して閾値Bthが直線関係、二次関数、あるいは指数関数的に変化するようにしてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (7)
- 原稿を搬送する搬送手段と、
読取ガラスの上を搬送される前記原稿に対して光源から光を照射し、その反射光を電気信号に変換させることで前記原稿の画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、
搬送された前記原稿の厚さを検知する原稿厚検知手段と、
所定の判定基準を用いて前記原稿のエッジを検知するエッジ検知手段と、
前記エッジ検知手段による前記原稿のエッジの検知結果から前記搬送された原稿の斜行量を決定する斜行量決定手段と、を有し、
前記エッジ検知手段は、前記画像データを構成する画素の輝度と前記原稿厚検知手段で検知された前記原稿の厚さとに応じて前記判定基準を変更し、
前記斜行量決定手段は、前記変更された判定基準を用いたエッジの検知結果を用いて前記斜行量を求めることを特徴とする、
画像読取装置。 - 前記エッジ検知手段は、前記画像データの注目画素と、前記原稿の搬送方向で前記注目画素と隣接する画素との輝度差が所定の閾値より大きい場合に、前記注目画素をエッジ画素として検知し、前記判定基準の変更には、前記閾値の変更が含まれることを特徴とする、
請求項1に記載の画像読取装置。 - 前記閾値の変更では、前記原稿の厚さが大きくなるにつれて、前記閾値が段階的に大きくなるように前記閾値が変更されることを特徴とする、
請求項2に記載の画像読取装置。 - 前記閾値の変更では、前記原稿の厚さが大きくなるにつれて、前記閾値が連続的に大きくなるように前記閾値が変更されることを特徴とする、
請求項2に記載の画像読取装置。 - 前記エッジ検知手段は、前記原稿の先端にあたるエッジを検知し、検知された前記原稿の先端から前記斜行量を決定することを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像読取装置。 - 前記エッジ検知手段は、前記原稿の搬送方向に直交する方向内の位置ごとに、前記原稿の搬送方向でのエッジ画素の出現位置を検知することで、前記原稿の先端にあたるエッジを検知することを特徴とする、
請求項5に記載の画像読取装置。 - 原稿を搬送する搬送手段と、読取ガラスの上を搬送される前記原稿に対して光源から光を照射し、その反射光を電気信号に変換させることで
前記原稿の画像を読み取って画像データを得る画像読取手段と、搬送された前記原稿の厚さを検知する原稿厚検知手段と、を備えた画像読取装置で実行される画像読取方法であって、
所定の判定基準を用いて前記原稿のエッジを検知し、
前記原稿のエッジの検知結果から前記搬送された原稿の斜行量を決定し、
前記原稿のエッジの検知では、前記画像データを構成する画素の輝度と前記検知された前記原稿の厚さとに応じて前記判定基準を変更し、
前記変更された判定基準を用いたエッジの検知結果を用いて前記斜行量を求めることを特徴とする、
画像読取方法。
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-
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