JP2019054099A - インプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のアライメントマークと同等の位置精度を有し、従来に比してアライメントマークの配置の自由度を高くしたテンプレートおよび基板を有するインプリント装置を提供する。【解決手段】実施形態によれば、第1アライメントマークは、第1部分が第1周期で複数配置される第1テンプレート側マークと、第2部分が第2周期で複数配置される第2テンプレート側マークと、を有する。第2アライメントマークは、第3部分が第3周期で複数配置される第1ウェハ側マークと、第4部分が第4周期で複数配置される第2ウェハ側マークと、を有する。第1ウェハ側マークおよび第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成する。第2ウェハ側マークおよび第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成する。第1モアレマークの平均周期と、第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なる。【選択図】図6

Description

本発明の実施形態は、インプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法に関する。
微細なパターンを形成する方法として、インプリント法が提案されている。インプリント法では、被加工材上にレジストを塗布し、微細なパターンが形成されたテンプレートをレジストに押し付けて、テンプレートの凹部にレジストを充填させた後、紫外線を照射してレジストを硬化させる。テンプレートが離型されたレジストが、被加工材を加工するためのマスクとなる。
インプリント処理では、テンプレートと被加工材との間の位置合わせ処理が行われる。この位置合わせ処理では、テンプレートと被加工材とのそれぞれに設けられたアライメントマークが用いられる。アライメントマークは、所定の形状でカーフ領域に配置されており、アライメントマークの配置の自由度は低かった。
特許第5658271号公報
本発明の一つの実施形態は、従来のアライメントマークと同等の位置精度を有しながら、従来に比してアライメントマークの配置の自由度を高くしたテンプレートおよび基板を有するインプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、テンプレート保持部と、加工対象保持部と、観察部と、第1移動部と、を有するインプリント装置が提供される。前記テンプレート保持部は、第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートを保持する。前記加工対象保持部は、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象を保持する。前記観察部は、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する。前記第1移動部は、前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に移動させる。前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有する。前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有する。前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成する。前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成する。前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なる。
図1は、テンプレートの構造の一例を示す上面図である。 図2は、テンプレートの構造の一例を示す断面図であり、図1のA−A断面を示している。 図3は、ウェハのショット領域の構成の一例を示す一部上面図である。 図4は、ウェハとテンプレートとの間の位置合わせの一例を模式的に示す断面図である。 図5は、比較例によるモアレマークの構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態によるモアレマークの構成の一例を模式的に示す図である。 図7は、第1の実施形態によるアライメントマークの配置の他の例を模式的に示す図である。 図8は、第1の実施形態による第1構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図である。 図9は、第1の実施形態による第2構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図である。 図10は、モアレマークによるモアレ像の一例を示す図である。 図11は、第1の実施形態によるインプリント装置の一例を模式的に示す断面図である。 図12は、第1の実施形態によるインプリント方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図13は、第1の実施形態によるモアレマークの配置の他の例を示す図である。 図14は、第2の実施形態によるアライメントマークの配置の一例を示す上面図である。 図15は、第2の実施形態による第1構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図である。 図16は、第2の実施形態による第2構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図である。 図17は、モアレマークによるモアレ像の一例を示す図である。 図18は、第2の実施形態によるアライメントマークの構成の他の例を模式的に示す上面図である。 図19は、第3の実施形態によるモアレマークの構成の一例を示す上面図である。 図20は、第3の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図である。 図21は、第3の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図22は、第4の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図である。 図23は、第4の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図24は、第4の実施形態によるモアレマークの他の例を示す一部拡大図である。 図25は、第5の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図である。 図26は、第5の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図27は、比較例によるモアレマークの一部拡大図である。 図28は、図27のモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図29は、第6の実施形態によるモアレマークの一部拡大図である。 図30は、第6の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図31は、第7の実施形態によるモアレマークの構成の一例を示す一部拡大図である。 図32は、第7の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図33は、第8の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図である。 図34は、第8の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図35は、第8の実施形態によるモアレマークの他の例を示す一部拡大図である。 図36は、第8の実施形態によるモアレマークの他の例を示す一部拡大図である。 図37は、第9の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図である。 図38は、第9の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図39は、第10の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図である。 図40は、第10の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかるインプリント装置およびインプリント方法を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
以下では、比較例のアライメントマークのサイズおよび配置方法を説明した後、実施形態のアライメントマークを用いたインプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法について説明する。
図1は、テンプレートの構造の一例を示す上面図であり、図2は、テンプレートの構造の一例を示す断面図であり、図1のA−A断面を示している。テンプレート(モールド)200は、矩形状のテンプレート基板210が加工されたものである。テンプレート基板210の上面側の中央付近には、凹凸パターンが設けられるパターン配置領域であるメサ部211が設けられており、それ以外の領域には、オフメサ部212が設けられる。メサ部211はオフメサ部212に対して突出したメサ構造を有する。このメサ部211が、インプリント処理時に、図示しない加工対象であるウェハ(基板)上のレジストと接触する。また、テンプレート基板210の下面には、凹部(空洞)213が設けられる。この凹部213は、上面側のメサ部211に対応する領域を含むように設けられる。テンプレート基板210は、紫外線を透過する材料で構成されることが望ましい。テンプレート基板210は、たとえば石英ガラスなどからなる。
メサ部211には、ウェハ上にデバイスパターンを形成するデバイス形成パターンを配置するデバイス形成パターン配置領域RDと、インプリント処理時に使用するマークを配置するマークなどが配置されるマーク配置領域RMと、が含まれる。マーク配置領域RMは、例えば矩形状のメサ部211の周縁部に設けられる額縁状の領域にある。デバイス形成パターン配置領域RDは、メサ部211のマーク配置領域RM以外の領域である。デバイス形成パターンは、たとえば延在した凹パターンが延在方向に交差する方向に所定の間隔で配置されるラインアンドスペース状のパターンなどを含む。
マーク配置領域RMには、テンプレート200とウェハとの間の位置合わせを行うアライメントマークなどが配置される。
図3は、ウェハのショット領域の構成の一例を示す一部上面図である。ウェハ100には、複数のショット領域RSが設けられている。ショット領域RSには、ショット領域RSの周縁部に設けられる額縁状の領域のカーフ領域RKと、カーフ領域RKの内側の矩形状のパターン領域RPと、が設けられる。パターン領域RPには、加工対象であるウェハ100またはウェハ100上の被加工層に転写するパターンが設けられる。カーフ領域RKには、アライメントマークなどが設けられる。ショット領域RSは、テンプレート200のメサ部211と同じ外形および形状を有する。カーフ領域RKは、テンプレート200のマーク配置領域RMに対応する位置に設けられ、パターン領域RPは、テンプレート200のデバイス形成パターン配置領域RDに対応する位置に設けられる。また、カーフ領域RKのアライメントマークは、テンプレート200のマーク配置領域RMのアライメントマークに対応して設けられる。
テンプレート200およびウェハ100に設けられるアライメントマークは、たとえば回折格子パターンを有する。回折格子パターンは、たとえば複数の延在するライン状パターンが延在方向に交差する方向に所定の間隔で互いに並行に配置される、いわゆるラインアンドスペース状のパターンである。テンプレート基板210およびウェハ100に設けられる2つの直交する方向をX方向、Y方向とする。テンプレート200とウェハ100との位置ずれのX方向成分、Y方向成分を検出するために、アライメントマークは、X方向に延在する回折格子パターンと、Y方向に延在する回折格子パターンと、を有する。アライメントマークは、X方向に延在する回折格子パターンとY方向に延在する回折格子パターンとを同時に含んでもよいし、X方向およびY方向のいずれか一方の回折格子パターンのみを含んでもよい。
つぎに、ウェハ100上に設けられたアライメントマークと、テンプレート200に設けられたアライメントマークと、を用いた位置合わせについて説明する。図4は、ウェハとテンプレートとの間の位置合わせの一例を模式的に示す断面図である。まず、ウェハ100上にレジスト150を塗布する。ついで、ウェハ100に設けられる図示しない粗検マークと、テンプレート200に設けられる図示しない粗検マークと、を用いて、ウェハ100とテンプレート200との間の粗い位置合わせである粗検が行われる。粗検は、高速で非破壊的に行われるが、マーク間の距離が離れるために位置精度が粗い。このときの位置精度(位置ずれ)をΔxとする。この位置ずれは、つぎのモアレマーク300による位置合わせ時の初期誤差となる。
ついで、図4に示されるように、テンプレート200をウェハ100上のレジスト150に接触させ、この状態で、アライメントマーク230,110を用いた精密な位置合わせが行われる。具体的には、重なり合ったテンプレート200のアライメントマーク230とウェハ100のアライメントマーク110とを暗視野系で観察し、残った位置ずれ分を、このとき生じるモアレ像を用いた高精度な位置合わせ技術によって調整する。なお、モアレマーク300は、モアレ像を用いて位置ずれを拡大投影してアライメントを行う方法に用いるアライメントマークのことをいい、具体的には、モアレ像を形成するテンプレート200側のアライメントマーク230とウェハ100側のアライメントマーク110との組合わせである。なお、上記した粗検と高精度な位置合わせは、アライメントスコープを用いて行われる。
モアレマーク300は、たとえばライン状パターンが延在方向に交差する方向に周期的に配列されたパターン、いわゆるラインアンドスペースパターンである。ライン状パターンは、たとえばテンプレート200またはウェハ100に設けられるパターンである。ライン状パターンが配列される方向は、変位検出方向である。ウェハ100側のアライメントマーク110の構造周期と、テンプレート200側のアライメントマーク230の構造周期と、は、僅かに異なるように設定される。これによって、ウェハ100側のアライメントマーク110およびテンプレート200側のアライメントマーク230を重ねることで、モアレ像が生じる。
テンプレート200側のアライメントマーク230とウェハ100側のアライメントマーク110の周期をそれぞれPT,PWとすると、モアレ像を生成する2つのアライメントマーク230,110の平均周期Paveは、次式(1)で示され、モアレ周期PMは、次式(2)で示される。
ave=(PT+PW)/2 ・・・(1)
なお、Cは、モアレの観測方法、およびアライメントマーク230,110の2次元的な構造によって変化する係数である。たとえば、両方が1次元パターンであるアライメントマークを直上から観測する場合には、C=1である。また、一方が1次元パターンのアライメントマークであり、他方が2次元パターンである市松模様のアライメントマークであり、これらを直上から観測する場合には、1次元パターンからは市松模様が半周期ずれた時に、位相の異なる同一パターンに見えるために、C=1/2となる。
モアレ像を観測することによって、変位量を拡大率PM/Paveに拡大して検出することができ、光学解像度を超える位置精度を得ることができる。上記したように、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期(ピッチ)は互いにある程度異なっているが、周期の差異が大きすぎると拡大率が小さくなり、あるいは1モアレ周期を構成する周期パターンの数が小さくなるため位置精度が低下する。これは、理論上のモアレ像は正弦波様の滑らかな像が前提とされているが、実際には離散的なパターンがぼやけて見えているのであり、1モアレ周期を構成する周期パターンの数が少なくなるとモアレ周期と周期パターンの周期が近くなるため、偽のピークやフリンジ(光学的な高調波)を光学系で遮蔽できなくなるためである。たとえば変位量を5倍以上に拡大するには、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期の比は1.2倍程度以内に留める必要がある。したがって、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期は、その平均周期Paveから10%程度以内の差に留めるのが望ましい。
ここで、モアレマーク300には実用時において明白なサイズの下限が存在する。粗検の段階で残った位置ずれ量Δxが、平均周期Paveの半分程度以上ある場合には、周期パターンが本来の位置から丁度1周期分の単位でずれる可能性が発生し、正しい位置検出ができなくなる。したがって、粗検で予測される位置誤差の2倍以上の構造周期をもってモアレマーク300を構成する必要がある。すなわち、次式(3)の条件が満たされるようにモアレマーク300が構成される。ただし、一方が市松模様の場合には、次式(4)の条件が満たされるようにモアレマーク300が構成される。
Δx<Pave/2 ・・・(3)
Δx<Pave/4 ・・・(4)
また、初期誤差が大きく、モアレマーク300が小さい時には、モアレ像が大きくシフトし、モアレ像のピーク位置がモアレマーク300外となり変位が検出不能となってしまう。したがって、モアレマーク300は最低でもモアレ像を1周期発生し得るサイズを有しなければならない。実際にはモアレ像の変位量検出方法または迷光由来のノイズ等の影響もあるので、モアレ像の2〜3周期分のサイズが必要な場合もある。必要なモアレ周期をNとすると、モアレマーク300のサイズの下限Lは次式(5)で得られる。ただし、テンプレート200側のアライメントマーク230とウェハ100側のアライメントマーク110との周期差ΔPを|PT−PW|としている。
この(5)式によって、モアレマーク300のサイズの下限が規定される。典型例として、粗検誤差を0.5μm未満とし、テンプレート200側のアライメントマーク230をライン状パターンとし、ウェハ100側のアライメントマーク110を市松模様とした場合、モアレマーク300の平均周期Paveは2μm以上であることが望ましい。たとえばPT=2.06μm、PW=1.94μmとした場合、約8.3周期分の周期パターンでモアレ像1周期を構成し、最小構成サイズは16.7μmとなる。位置観測のために3周期のモアレ像が必要であるとすると、モアレマーク300のサイズは50μmが下限となり、これより小さなモアレマーク300を構成することができない。
モアレマーク300の変位検出方向と直交する方向に関しては特に制限はないが、実際には光学系の解像度やSN(信号対雑音比)の問題で望ましいサイズが存在する。しかし、これとは別に、実用では2次元方向の変位を検出するために、たとえばX,Y方向の2方向のモアレマーク300を必要とする。一方、アライメントマークはアライメント用観測装置が、それがアライメントマークであると認識可能であるという技術的要請により、実際には適当な矩形の領域に収められる必要がある。これらの要件から、モアレマーク300の占有する面積の下限はL2となる。
実用においては1つの方向を検出するにあたり、1つのモアレマーク300に基準位置を示すパターンを組み合わせる方法と、モアレ像が変位に対し互いに逆方向に移動するよう設計した2つの領域を組み合わせる方法と、がある。後者の方法では、基準位置を考慮することなく2つのモアレ像間の相対的な位置関係の計測のみで変位を検出でき(差動検出)、かつ変位量も2倍に拡大することができる。また、通常は2次元面内方向の変位を知りたいので、X方向と、これと交差(あるいは直交)するY方向の変位を検出できるように、そして、各方向について2つの領域を有するので、4つの領域を有するモアレマークとされる。
図5は、比較例によるモアレマークの構成の一例を示す図である。モアレマーク300は、テンプレート200側のアライメントマーク230と、ウェハ100側のアライメントマーク110と、からなる。ここで、テンプレート200およびウェハ100には、X方向と、X方向に垂直なY方向と、が設定されている。比較例では、平均周期Paveが1種類となるようにテンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110が構成される。
図5では、基準位置を必要としないで位置合わせが可能なモアレマーク300の例を示しており、位置合わせ時にモアレマーク300が互いに反対方向に移動する、すなわち差動検出を行うための2つの隣接したA領域およびB領域を有する。具体的には、テンプレート200側のアライメントマーク230は、XA領域RXA,T、XB領域RXB,T、YA領域RYA,TおよびYB領域RYB,Tを有する。また、ウェハ100側のアライメントマーク110は、テンプレート200側のアライメントマーク230と同じマークの配置構成を有し、XA領域RXA,W、XB領域RXB,W、YA領域RYA,WおよびYB領域RYB,Wを有する。XA領域RXA,T,RXA,WおよびXB領域RXB,T,RXB,Wは、X方向の差動検出を行うための領域であり、X方向の変位を検出するためのマークが配置される領域である。YA領域RYA,T,RYA,WおよびYB領域RYB,T,RYB,Wは、Y方向の差動検出を行うための領域であり、Y方向の変位を検出するためのマークが配置される領域である。
テンプレート200のXA領域RXA,T、XB領域RXB,T、YA領域RYA,TおよびYB領域RYB,Tのそれぞれに配置されるマーク(テンプレート側マーク)の構造周期をそれぞれPXA,T,PXB,T,PYA,T,PYB,Tとする。また、ウェハ100のXA領域RXA,W、XB領域RXB,W、YA領域RYA,WおよびYB領域RYB,Wのそれぞれに配置されるマーク(ウェハ側マーク)の構造周期をそれぞれPXA,W,PXB,W,PYA,W,PYB,Wとする。
ここで、Pij,T≠Pij,W(i=X,Y、j=A,B)であり、かつ、周期Pij,T,Pij,Wの平均周期Pij,aveとの差異は、上記したように10%以内である。設計の簡便性および対称性から、PiA,T=PiB,W、PiA,W=PiB,Tであってもよく、またPXj,k=PYj,k(k=T,W)であってもよい。以上をモアレマーク300の基本構成とする。そして、この時の構造周期の平均周期をPaveとする。すなわち、比較例では、モアレマーク300には、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の1つの組み合わせが含まれ、その平均周期がPaveとなっている。
上記してきたように、比較例では、モアレマーク300が占有する面積に下限があった。以下では、比較例の場合と同等の位置合わせ精度を有しながら、比較例の場合のモアレマーク300の面積以下にすることができるモアレマーク300と、このモアレマーク300を用いたインプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法を説明する。
図6は、第1の実施形態によるモアレマークの構成の一例を模式的に示す図である。第1の実施形態では、モアレマーク300には、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の平均周期Paveが異なる2つの組み合わせが含まれる。2つの組み合わせを以下では、それぞれ第1構造P1、第2構造P2というものとする。
ここでも、基準位置を必要としないで位置合わせが可能なモアレマーク300の例を示しており、位置合わせ時にモアレ像が互いに反対方向に移動する、すなわち差動検出を行うための2つの隣接したA領域およびB領域を有する場合を例に挙げる。第1構造P1および第2構造P2は、それぞれXA領域R1XA,T,R2XA,T,R1XA,W,R2XA,W、XB領域R1XB,T,R2XB,T,R1XB,W,R2XB,W、YA領域R1YA,T,R2YA,T,R1YA,W,R2YA,WおよびYB領域R1YB,T,R2YB,T,R1YB,W,R2YB,Wを有する。
第1構造P1のテンプレート200のXA領域R1XA,T、XB領域R1XB,T、YA領域R1YA,TおよびYB領域R1YB,Tのそれぞれに配置されるアライメントマーク230の構造周期をそれぞれP1XA,T,P1XB,T,P1YA,T,P1YB,Tとする。また、第1構造P1のウェハ100のXA領域R1XA,W、XB領域R1XB,W、YA領域R1YA,WおよびYB領域R1YB,Wのそれぞれに配置されるアライメントマーク110の構造周期をそれぞれP1XA,W,P1XB,W,P1YA,W,P1YB,Wとする。
第2構造P2のテンプレート200のXA領域R2XA,T、XB領域R2XB,T、YA領域R2YA,TおよびYB領域R2YB,Tのそれぞれに配置されるアライメントマーク230の構造周期をそれぞれP2XA,T,P2XB,T,P2YA,T,P2YB,Tとする。また、第2構造P2のウェハ100のXA領域R2XA,W、XB領域R2XB,W、YA領域R2YA,WおよびYB領域R2YB,Wのそれぞれに配置されるアライメントマーク110の構造周期をそれぞれP2XA,W,P2XB,W,P2YA,W,P2YB,Wとする。
第1構造P1および第2構造P2のモアレマーク300の構造周期の平均周期をそれぞれ、P1ave,P2aveとする。また、粗検に由来する初期誤差との関係は、両方のアライメントマークが1次元パターンの場合には、次式(6)の関係を有し、一方のアライメントマークが市松模様の場合には、次式(7)の関係を有するものとする。
2Δx<P2ave ・・・(6)
4Δx<P2ave ・・・(7)
さらに、第1構造P1におけるテンプレート200側とウェハ100側とのアライメントマーク230,110の周期差をΔP1とし、第2構造P2におけるテンプレート200側とウェハ100側とのアライメントマーク230,110の周期差をΔP2とする。このとき、第1構造P1および第2構造P2のモアレマーク300のサイズL1,L2の下限は式(5)より、それぞれ次式(8)、(9)によって示される。
ここで、平均周期Pave、周期差ΔPの比較例のモアレマークと同等の能力を得ようとするときを考える。たとえば、第1構造P1では、P1ave=Pave/2、ΔP1=ΔP/2の関係を有し、第2構造P2では、P2ave=Pave、ΔP2=2ΔPの関係を有するものとする。
比較例では、Δx<ΔP/2の関係を満たせば、粗検による初期誤差を吸収することができるが、図6の第1構造P1ではΔx<ΔP1となるため、粗検による初期誤差を吸収することができない。しかし、第1構造P1の周期差ΔP1は、比較例の周期差ΔPの半分であるので、位置精度は比較例よりも高めることができる。一方、図6の第2構造P2では、Δx<ΔP2/4となるため、粗検による初期誤差を吸収することができるが、第2構造P2の周期差ΔP2は、比較例の周期差ΔPの2倍であるので、位置精度は比較例よりも低下してしまう。このように、第1構造P1は、高い位置精度での位置合わせに利用することができ、第2構造P2は、初期誤差を吸収することができるので、第1構造P1のモアレマーク300P1は高精度用のマークとして、第2構造P2のモアレマーク300P2は中精度用のマークとして、使用することができる。つまり、2組のマークを用いることによって、位置精度の維持と初期誤差の吸収を実現することができる。なお、ここで、高精度、中精度は、粗検マークを用いた位置合わせを低精度とした場合の相対的なものである。
また、第1構造P1および第2構造P2のモアレマーク300P1,300P2のサイズL1,L2は、式(8)、(9)より、それぞれL1=L2=L/2となる。そのため、第1構造P1および第2構造P2の面積は、それぞれL12=L22=L2/4であり、第1構造P1および第2構造P2を含むモアレマーク300P1,300P2の面積は、L2/4×2=L2/2となる。すなわち、2P1ave=P2aveの場合には、比較例のモアレマークの半分の面積となる。
上記の例では2P1ave=P2aveとしたが、比較例に対する面積的優位を保つためには次式(10)を満たしている必要がある。
L12+L22≦L2 ・・・(10)
P1aveおよびP2aveが次式(11)の関係を満たす場合には、第1の実施形態によるモアレマーク300の面積は、比較例の面積と等しくなる。
そのため、比較例に対する面積的優位を保つためには、P1aveおよびP2aveは、次式(12)の関係を満たす。
なお、第1の実施形態では、第1構造P1および第2構造P2中のA領域とB領域は互いに隣り合って配置されていればよく、その他の配置については、どのように配置されていてもよい。図7は、第1の実施形態によるアライメントマークの配置の他の例を模式的に示す図である。なお、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の配置は同じであるので、図7では、両者をまとめて描いている。図6では、第1構造P1を構成するマークは1つの領域内にまとまって配置され、第2構造P2を構成するマークは1つの領域内にまとまって配置され、それぞれの領域は隣接して配置されている。
一方、図7(a)では、第1構造P1を構成するマークM1X,M1Yと第2構造P2を構成するマークM2X,M2Yとは、互いに入り組んで配置されている。X方向の変位を検出する第1構造P1のマークM1Xおよび第2構造P2のマークM2XがX方向に隣接して配置され、Y方向の変位を検出する第1構造P1のマークM1Yおよび第2構造P2のマークM2YがX方向に隣接して配置される。すなわち、X方向の変位を検出するマークM1X,M2Xが1つの領域にまとめられて配置され、Y方向の変位を検出するマークM1Y,M2Yが1つの領域にまとめられて配置され、お互いにX方向に隣接して配置されている。
また、図7(b)では、第1構造P1を構成するマークM1X,M1Yと第2構造P2を構成するマークM2X,M2Yとは、隣接して配置されているが、各マーク内の配置は異なっている。すなわち、Y方向の変位を検出する第1構造P1および第2構造P2のマークM1Y,M2Yが、第1構造P1のX方向の変位を検出するマークM1Xと、第2構造P2のX方向の変位を検出するマークM2Xと、に挟まれて配置されている。
上記したように、テンプレート200側のアライメントマーク230はマーク配置領域RMに配置され、ウェハ100側のアライメントマーク110は、カーフ領域RKに配置される。マーク配置領域RMおよびカーフ領域RKにまとまったアライメントマークの配置領域を確保できない場合に、たとえばX方向の変位を検出する第1構造P1および第2構造P2のマークをマーク配置領域RMおよびカーフ領域RKの第1領域に配置し、Y方向の変位を検出する第1構造P1および第2構造P2のマークをマーク配置領域RMおよびカーフ領域RKの第1領域とは別の第2領域に配置することもできる。このように、第1の実施形態によるモアレマーク300は、配置の自由度が高くなる。
ここで、モアレマーク300によって形成されるモアレ像の一例について説明する。図6に示されるように、第1構造P1と第2構造P2のマークが配置されているものとする。図8は、第1の実施形態による第1構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図であり、(a)はテンプレート側のアライメントマークの一例を示し、(b)はウェハ側のアライメントマークの一例を示す。図9は、第1の実施形態による第2構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図であり、(a)はテンプレート側のアライメントマークの一例を示し、(b)はウェハ側のアライメントマークの一例を示す。
テンプレート200側のアライメントマーク230は1次元のライン状パターン231〜234が並行に配置されたラインアンドスペース状のパターンであり、ウェハ100側のアライメントマーク110は市松模様である。これらのアライメントマーク230,110によって、X方向またはY方向の変位が検出される。なお、図8および図9では、X方向の変位を検出するアライメントマーク230,110が示されている。Y方向の変位を検出するアライメントマーク230,110は、図8および図9に示されるマークを、紙面内で90度回転させたものである。また、第1構造P1には、差動検出のためのA領域R1XA,T,R1XA,WおよびB領域R1XB,T,R1XB,Wが設けられる。それぞれの領域に形成される周期パターンの周期は、以下のとおりである。
P1XA,T=P1XB,W=P1YA,T=P1YB,W=1060nm
P1XA,W=P1XB,T=P1YA,W=P1YB,T=1000nm
第2構造P2にも、差動検出のためのA領域R2XA,T,R2XA,WおよびB領域R2XB,T,R2XB,Wが設けられる。それぞれの領域に形成される周期パターンの周期は、以下のとおりである。
P2XA,T=P2XB,W=P2YA,T=P2YB,W=2240nm
P2XA,W=P2XB,T=P2YA,W=P2YB,T=2000nm
このような構成では、第1構造P1の平均周期P1aveは1030nmとなり、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期差ΔP1は60nmとなる。第1構造P1を構成するそれぞれの周期パターンの周期は、平均周期P1aveの10%以内となっている。また、第2構造P2の平均周期P2aveは2120nmとなり、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期差ΔP2は240nmとなる。第2構造P2を構成するそれぞれの周期パターンの周期は、平均周期P2aveの10%以内となっている。
なお、市松模様の縦方向周期(テンプレート200側のアライメントマーク230の構造周期と直交する方向の周期)は4500nmである。また、テンプレート200の第1構造P1のライン状パターン231,232および第2構造P2のライン状パターン233,234の周囲と、ウェハ100の第1構造P1の矩形状パターン111,112の周囲には、ノイズキャンセリングパターン241a,241b,242a,242b,121aが設けられている。本例では、暗視野光学系を用いてモアレ像の観察を行うことを前提としており、周期構造の途切れる部分で発生する散乱光(ノイズ)を抑制するためにノイズキャンセリングパターン241a,241b,242a,242b,121aが設けられる。ノイズキャンセリングパターン241a,241b,242a,242b,121aは、モアレマーク300のサイズまたは構成によって、形状および配置位置が異なる。
たとえば図8(a)に示されるように、第1構造P1のテンプレート200側のアライメントマーク230には、アライメントマーク230を構成するライン状パターン231,232の延在方向の端部に、先端に向かって細くなるノイズキャンセリングパターン241aが設けられている。また、ライン状パターン231,232の配列方向端部には、アライメントマーク230を構成するライン状パターン231,232よりも短いノイズキャンセリングパターン241bが複数本配置されている。また、図8(b)に示されるように、第1構造P1のウェハ100側のアライメントマーク110の変位検出方向に垂直な方向の端部の一部には、先端に向かって細くなるノイズキャンセリングパターン121aが設けられている。
図9(a)に示されるように、第2構造P2のテンプレート200側のアライメントマーク230の延在方向端部から所定の間隔をおいて、変位検出方向に沿ってアライメントマーク230を構成するライン状パターン233,234よりも細いライン状のノイズキャンセリングパターン242aが設けられている。また、変位検出方向端部に、延在方向に沿ってアライメントマーク230を構成するライン状パターン233,234よりも細いライン状のノイズキャンセリングパターン242bが設けられている。
このようなモアレマーク300全体の寸法はノイズキャンセリングパターン241a,241b,242a,242b,121aを含めて126μm×32μmとなる。一方、このモアレマーク300と同等の能力を持つ比較例の方式のモアレマークは120μm×60μm程度である。そのため、第1の実施形態によるモアレマーク300は、同等の能力を持つ比較例の方式のモアレマークの半分程度の面積となる。
図10は、モアレマークによるモアレ像の一例を示す図であり、(a)は図8および図9のモアレマークを重ねた状態の一例を示す図であり、(b)は図8および図9のモアレマークを用いた場合に現れるモアレ像のシミュレーション結果の一例を示す図である。図10(a)では、アライメントマークの構造周期よりも大きな周期のモアレパターンが示されている。また、図10(b)では、白いライン状の部分がモアレ像の山311であり、第1構造P1および第2構造P2のそれぞれの領域において、3つの山311が含まれていることが示されている。また、図10(b)では、第1構造P1および第2構造P2のそれぞれの領域において、A領域およびB領域の境界がずれていないので、モアレマークを用いて位置合わせが精密に行われた状態を示している。
図10(b)の第1構造P1のマークによるモアレ像は、第2構造P2のマークによるモアレ像よりもはっきりとしている。そのため、第1構造P1のマークを用いて高精度な位置合わせを行うことができる。一方、上記したように粗検での初期誤差を吸収することができるように第2構造P2のマークが構成されている。これらのモアレマーク300を用いることで、粗検に由来する初期誤差を吸収する際に、第2構造P2のマークを用いて粗検よりも精度の高い中精度の位置合わせを行った後、第1構造P1のマークを用いてさらに高い精度の位置合わせを行うことが可能になる。
つぎに、このようなモアレマーク300を有するテンプレート200とウェハ100とを用いて位置合わせを行ってインプリント処理を行うインプリント装置について説明する。図11は、第1の実施形態によるインプリント装置の一例を模式的に示す断面図である。インプリント装置10は、基板ステージ11を備える。基板ステージ11にはチャック12が設けられる。チャック12は、パターンの形成対象であるウェハ100を保持する。チャック12は、ウェハ100をたとえば真空吸着によって保持する。加工対象保持部は、基板ステージ11とチャック12とを含む。
ウェハ100は、半導体基板等の基板と、この基板上に形成された下地パターンと、この下地パターン上に形成された被加工レイヤとを含む。パターン転写時には、さらに、被加工レイヤ上に形成されたレジストを含む。被加工レイヤとしては、絶縁膜、金属膜(導電膜)または半導体膜などを挙げることができる。
基板ステージ11は、ステージ定盤13の上に移動可能に設けられる。基板ステージ11は、ステージ定盤13の上面13aに沿った2軸に沿ってそれぞれ移動可能に設けられる。ここで、ステージ定盤13の上面13aに沿った2軸を、X軸およびY軸とする。基板ステージ11は、X軸およびY軸と直交する高さ方向のZ軸にも移動可能に設けられる。基板ステージ11には、X軸、Y軸およびZ軸のそれぞれを中心として回転可能に設けられていることが望ましい。
基板ステージ11には、基準マーク台14が設けられる。基準マーク台14の上には、インプリント装置10の基準位置となる図示しない基準マークが設置される。基準マークは、たとえば市松模様状の回折格子で構成される。基準マークは、アライメントスコープ30の校正およびテンプレート200の位置決め(姿勢制御・調整)に利用される。基準マークは、基板ステージ11上の原点である。基板ステージ11の上に載置されるウェハ100のX,Y座標は、基準マーク台14を原点とした座標になる。
インプリント装置10は、テンプレートステージ21を備える。テンプレートステージ21は、テンプレート200を固定する。テンプレートステージ21は、テンプレート200の周縁部分をたとえば真空吸着によって保持する。テンプレートステージ21は、テンプレート200を装置基準に位置決めするように動作する。テンプレートステージ21は、ベース部22に取り付けられる。
ベース部22には、補正機構23および加圧部24が取り付けられる。補正機構23は、たとえばコントローラ50から指示を受けてテンプレート200の位置(姿勢)を微調整する調整機構を有する。これによって、テンプレート200とウェハ100との相対的な位置が補正される。
加圧部24は、テンプレート200の側面に応力を与えてテンプレート200の歪みを矯正する。加圧部24は、テンプレート200の4つの側面から中心に向けてテンプレート200を加圧する。これにより、転写するパターンの大きさを補正(倍率補正)する。加圧部24は、たとえばコントローラ50から指示を受けてテンプレート200を所定の応力で加圧する。
ベース部22は、アライメントステージ25に取り付けられる。アライメントステージ25は、テンプレート200とウェハ100との位置合わせを行うため、ベース部22をX軸方向およびY軸方向に移動させる。アライメントステージ25は、ベース部22をXY平面に沿って回転させる機能も備える。XY平面に沿った回転の方向をθ方向とする。なお、テンプレート保持部は、テンプレートステージ21を含むが、このほかに、ベース部22、補正機構23、加圧部24およびアライメントステージ25を含んでもよい。
アライメントスコープ30は、テンプレート200に設けられたアライメントマークと、ウェハ100に設けられたアライメントマークとを検出する光学式観察手段である。ウェハ100のアライメントマークおよびテンプレート200のアライメントマークは、テンプレート200とウェハ100との相対的な位置ずれを計測するために使用される。なお、アライメントスコープ30は、テンプレート200のメサ部211の四隅に配置されたアライメントマークを同時に撮像することができるように、メサ部211の四隅に対応した位置に設けられることが好ましい。
インプリント装置10は、光源41と、塗布部42と、を備える。光源41は、たとえば紫外線域の電磁波を放射する。光源41は、たとえばテンプレート200の直上に設置される。別の場合には、光源41は、テンプレート200の直上には配置されない。この場合には、光源41から放出した光をテンプレート200の直上からテンプレート200に向けて照射するように、ミラー等の光学部材を用いて光路を設定する。光源41は、たとえばコントローラ50から指示を受けて、テンプレート200への光の照射のオンまたはオフを切り替える。
塗布部42は、ウェハ100上にレジストを塗布する部材である。たとえば、塗布部42はノズルを有するインクジェットヘッドであり、ウェハ100の上にノズルからレジストを滴下する。第1の実施形態で使用されるレジストは、テンプレート200の屈折率と同じ屈折率を有する。なお、ここでいう「同じ」には、まったく同一である場合のほか、わずかに異なる場合を含む。塗布部42は、たとえばコントローラ50から指示を受けてウェハ100上の所定の位置にレジストを滴下する。
インプリント装置10は、コントローラ50を備える。コントローラ50は、インプリント装置10全体を制御する。たとえば、コントローラ50は、基板ステージ11の制御処理、光源41の制御処理、位置ずれ補正処理、テンプレート高さ演算処理、および倍率補正処理などを、それぞれの処理内容が記述されたプログラムにしたがって実行する。
基板ステージ11の制御処理は、基板ステージ11をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向およびθ方向に制御する信号を生成する処理である。これによって、テンプレート200と基板ステージ11との相対的な位置が制御される。光源41の制御処理は、レジストを硬化させる際に、光源41による光の照射タイミングまたは照射量を制御する処理である。
位置ずれ補正処理は、テンプレート200のアライメントマークと、基準マーク台14の基準マークまたはウェハ100のアライメントマークと、を用いて、基準マークに対するテンプレート200の位置ずれと、テンプレート200に対するウェハ100の位置ずれと、を求める。そして、これらの位置ずれに基づいて、テンプレートステージ21と基板ステージ11とのアライメントを行うための演算を行って、位置ずれを補正する。
テンプレート高さ演算処理は、テンプレート200のアライメントマークと、ウェハ100のアライメントマークまたは基準マーク台14の基準マークと、を用いて、テンプレート200のアライメントマークの形成位置におけるテンプレート高さを演算する。
倍率補正処理は、テンプレート高さに基づいて所定の演算を行い、テンプレート200の倍率補正を行うための応力を算出する。そして、この応力を発生させるための信号を加圧部24に与える。
つぎに、このようなインプリント装置10でのテンプレート200とウェハ100との間のアライメント処理を含むインプリント方法について説明する。図12は、第1の実施形態によるインプリント方法の手順の一例を示すフローチャートである。また、以下に示すフローチャートにしたがって、コントローラ50は、インプリント装置10の各構成要素の動作を制御する。
まず、ウェハ100をインプリント装置10の基板ステージ11上にロードする(ステップS11)。ついで、ウェハ100の対象のショット領域RSにレジストを塗布部42から滴下する(ステップS12)。その後、テンプレート200側およびウェハ100側の粗検マークを用いて、粗検を行う(ステップS13)。粗検は、テンプレート200をウェハ100に接近させる前に行われる粗い位置合わせである。この粗検の位置精度はΔxであり、Δxの範囲内でテンプレート200とウェハ100との間で位置合わせが行われる。
その後、テンプレート200を下降させてウェハ100上のレジストに接触させて押印する(ステップS14)。また、このレジストの押印処理中に、モアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との間の位置合わせ処理が行われる(ステップS15)。この位置合わせ処理では、アライメントスコープ30で観察されたモアレマーク300の第2構造P2のマークを用いて、中精度の位置合わせを行った後、第1構造P1のマークを用いて、さらに高精度の位置合わせを行う。
具体的には、アライメントスコープ30の図示しない照明を点灯させた状態で、ウェハ100のカーフ領域RKにおける市松模様状のアライメントマークに、テンプレート200のマーク配置領域RMにおけるライン状のアライメントマークを重ねる。このとき、ウェハ100のアライメントマーク110の周期は、テンプレート200のアライメントマーク230の周期と僅かに異なっているため、モアレ像が発生する。このモアレの明暗縞の位置は、ウェハ100に対するテンプレート200の位置のずれを拡大して反映する。すなわち、ウェハ100に対してテンプレート200が僅かに動くと、モアレの明暗縞の位置が大きく動く。したがって、このモアレの明暗縞の位置を利用して、テンプレート200のX方向またはY方向における位置を、ウェハ100に対して精密に調整することができる。なお、この位置合わせは、X方向とY方向のそれぞれに対して行われる。
なお、モアレを利用した位置合わせでは、テンプレート200がウェハ100に対してパターン1周期分以上ずれていても、それを検出することはできない。しかしながら、粗検において、ウェハ100に対するテンプレート200の位置のずれはパターンの1周期未満とされているため、モアレを利用した精密な位置合わせでは、ずれが1周期以上である可能性を考慮する必要はない。
その後、所定の時間、テンプレート200をレジストに接触させた状態を保ち、レジストをテンプレート200の凹パターンに充填させる(ステップS16)。ついで、テンプレート200を介して、レジストパターンに対して紫外線を照射する(ステップS17)。これにより、レジストパターンが硬化する。
その後、テンプレート200をウェハ100およびレジストパターンから離型する(ステップS18)。ついで、ウェハ100上のすべてのショット領域RSについてインプリント処理を行ったかを判定する(ステップS19)。すべてのショット領域RSについてインプリント処理を行っていない場合(ステップS19でNoの場合)には、つぎのショット領域RSが選択され(ステップS20)、ステップS12へと処理が戻る。また、すべてのショット領域RSについてインプリント処理を行った場合(ステップS19でYesの場合)には、インプリント方法が終了する。
すべてのショット領域RSについてインプリント処理が終わると、インプリント処理で形成されたレジストパターンを元として後続のプロセス、例えばRIE(Reactive Ion Etching)法等のエッチング処理が施される。以上のような工程を繰り返すことにより、半導体装置が製造される。
なお、上記した説明では、1つのモアレマーク300に、X方向の変位を検出するためのアライメントマーク230,110と、Y方向の変位を検出するためのアライメントマーク230,110と、が設けられる場合を示したが、実施形態がこれに限定されるものではない。図13は、第1の実施形態によるモアレマークの配置の他の例を示す図であり、(a)はX方向の変位を検出するためのアライメントマークのみを有するモアレマークの配置の一例を示す図であり、(b)はY方向の変位を検出するためのアライメントマークのみを有するモアレマークの配置の一例を示す図である。図13でも、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の配置は同じであるので、両者をまとめて描いている。図13(a)では、1つの領域にX方向の変位検出用のマークM1X,M2Xしか配置されていない。また、図13(b)では、1つの領域にY方向の変位検出用のマークM1Y,M2Yしか配置されていない。
テンプレート200のマーク配置領域RMおよびウェハ100のカーフ領域RKには、X方向の変位検出用のアライメントマークのみを有するマークM1X,M2X、あるいはY方向の変位検出用のアライメントマークのみを有するマークM1Y,M2Yが配置されていてもよい。このようなモアレマークを配置することで、各位置での位置ずれの結果からテンプレート200の歪を検出することができる。
第1の実施形態では、テンプレート200に設けられる周期構造を有するアライメントマーク230と、テンプレート200に対向して配置されるウェハ100に設けられる周期構造を有するアライメントマーク110と、が重なり合うように配置したモアレマーク300が用いられる。モアレマーク300は、平均周期がP1aveの第1構造P1と、平均周期がP2aveの第2構造P2と、を有し、(12)式を満たすように設定される。また、粗検に由来する初期誤差が両方のアライメントマークが1次元パターンの場合には、一方のアライメントマークが(6)式を満たし、一方のアライメントマークが市松模様の場合には、一方のアライメントマークが(7)式を満たすようにモアレマーク300が設定される。これによって、比較例におけるモアレマークと同等の位置精度を有しながら、比較例に比して面積が小さいモアレマーク300を得ることができるという効果を有する。
また、第1構造P1および第2構造P2を構成するアライメントマークをそれぞれひとまとめにしてマーク配置領域RMおよびカーフ領域RKに配置しなくてもよく、第1構造P1および第2構造P2を構成するアライメントマークが互いに入り組んで配置されていてもよい。つまり、比較例に比してアライメントマークの配置の自由度が高くなる。その結果、マーク配置領域RMおよびカーフ領域RKのデッドスペースに一部のアライメントマークを分離して配置させることも可能になる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、図10(b)の暗視野像のシミュレーション結果に見られるように、差動検出を行うためのA領域で生成されるモアレ像およびB領域で生成されるモアレ像は連続している。つまり、A領域のモアレ像の山の部分が、B領域のモアレ像の山の部分とつながるような形となる。そのため、A領域とB領域との間のモアレ像のずれを視認し難い場合が生じる。第2の実施形態では、A領域とB領域のモアレ像を分離させて、2つの領域間のモアレ像のずれを視認しやすくする実施形態を説明する。
図14は、第2の実施形態によるアライメントマークの配置の一例を示す上面図である。この例では、アライメントマークは、第1構造P1および第2構造P2のマークM1X,M1Y,M2X,M2Yと粗検マークMCとを含む。第1構造P1および第2構造P2のマークM1X,M1Y,M2X,M2Yの配置は、X方向の変位を検出する第1構造P1および第2構造P2のマークM1X,M2Xを配置する第1領域Raと、Y方向の変位を検出する第2構造P2および第1構造P1のマークM2Y,M1Yを配置する第2領域Rbと、第1領域と第2領域との間に粗検マークMCを配置する第3領域Rcと、が設けられる。
図15は、第2の実施形態による第1構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図であり、(a)は、テンプレートのモアレマークの一例を示し、(b)は、ウェハのモアレマークの一例を示す。図16は、第2の実施形態による第2構造のモアレマークの構造の一例を模式的に示す上面図であり、(a)は、テンプレートのモアレマークの一例を示し、(b)は、ウェハのモアレマークの一例を示す。
テンプレート200側のアライメントマーク230は1次元のライン状パターン231〜234が並行に配置されたラインアンドスペース状のパターンであり、ウェハ100側のアライメントマーク110は矩形状パターン111〜114が2次元面内で周期的に配置された市松模様である。これらのアライメントマーク230,110によって、X方向またはY方向の変位が検出される。なお、図15および図16では、X方向の変位を検出するアライメントマーク230,110が示されている。Y方向の変位を検出するアライメントマーク230,110は、図15および図16に示されるマークを、紙面内で90度回転させたものである。また、第1構造P1には、差動検出のためのA領域R1XA,T,R1XA,WおよびB領域R1XB,T,R1XB,Wが設けられる。それぞれの領域に形成される周期パターンの周期は、以下のとおりである。
P1XA,T=P1XB,W=P1YA,T=P1YB,W=1030nm
P1XA,W=P1XB,T=P1YA,W=P1YB,T=1000nm
第2構造P2にも、差動検出のためのA領域R2XA,T,R2XA,WおよびB領域R2XB,T,R2XB,Wが設けられる。それぞれの領域に形成される周期パターンの周期は、以下のとおりである。
P2XA,T=P2XB,W=P2YA,T=P2YB,W=2040nm
P2XA,W=P2XB,T=P2YA,W=P2YB,T=1800nm
このような構成では、第1構造P1の平均周期P1aveは1015nmとなり、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期差ΔP1は30nmとなる。第1構造P1を構成するそれぞれの周期パターンの周期は、平均周期P1aveの10%以内となっている。また、第2構造P2の平均周期P2aveは1920nmとなり、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110の周期差ΔP2は240nmとなる。第2構造P2を構成するそれぞれの周期パターンの周期は、平均周期P2aveの10%以内となっている。
なお、市松模様の縦方向周期(テンプレート200側の構造周期と直交する方向の周期)は4500nmである。また、テンプレート200およびウェハ100の第1構造P1のマークおよび第2構造P2のマークの周囲には、ノイズキャンセリングパターン241a,241b,242a,242b,121a,121b,122bが設けられている。
このようなモアレマーク300全体の寸法は、ノイズキャンセリングパターン241a,241b,242a,242b,121a,121b,122bおよび粗検マークMCを含めて158μm×35μmとなる。
また、ウェハ100側のアライメントマーク110は、A領域R1XA,W,R2XA,WおよびB領域R1XB,W,R2XB,Wの境界付近に、位相反転部116を有する。ウェハ100側のアライメントマーク110は、市松模様によって構成される。すなわち、ウェハ100側のアライメントマーク110は、矩形状パターン111,112がX方向およびY方向に所定の周期で配置された構成を有する。第2の実施形態では、A領域R1XA,W,R2XA,WとB領域R1XB,W,R2XB,Wとの境界からA領域R1XA,W,R2XA,W側およびB領域R1XB,W,R2XB,W側に設けた位相反転部116の位相を、それ以外の領域の位相と反転させている。
図17は、モアレマークによるモアレ像の一例を示す図であり、(a)は図15および図16のモアレマークを重ねた状態の一例を示す図であり、(b)は図15および図16のモアレマークを用いた場合に現れるモアレ像のシミュレーション結果の一例を示す図である。図17(a)では、アライメントマークの構造周期よりも大きな周期のモアレパターンが示されている。
図17(b)に示されるように、白いライン状の部分がモアレ像の山311であり、3つの山311が含まれている。X方向の変位を検出するモアレマークにおいては、Y方向の中央部付近にX方向に延在する黒いパターン312が見られる。また、Y方向の変位を検出するモアレマークにおいては、X方向の中央部付近にY方向に延在する黒いパターン312が見られる。これらの黒いパターン312は、A領域R1XA,T,R2XA,T,R1XA,W,R2XA,WとB領域R1XB,T,R2XB,T,R1XB,W,R2XB,Wの境界を示すものであり、位相反転部116によって形成されるパターンである。このように、位相反転部116によって、A領域R1XA,T,R2XA,T,R1XA,W,R2XA,WおよびB領域R1XB,T,R2XB,T,R1XB,W,R2XB,Wのモアレ像が分離した状態で観察できるので、位置合わせがしやすくなる。
第2の実施形態では、ウェハ100側の差動検出を行うためのA領域R1XA,W,R2XA,WとB領域R1XB,W,R2XB,Wとの境界に、位相を反転させた位相反転部116を設けた。これによって、モアレマーク300を観察した場合に、A領域R1XA,W,R2XA,WおよびB領域R1XB,W,R2XB,Wのモアレパターンが分離して観測できるようになるという効果を有する。
上記した説明では、差動検出を行うためにアライメントマークに2つのA領域およびB領域を設ける場合を説明した。しかし、基準位置を設ける場合には、2つの領域を設けなくてもよい。図18は、第2の実施形態によるアライメントマークの構成の他の例を模式的に示す上面図である。この図に示されるように、位置合わせ精度の異なる第1構造P1および第2構造P2のマークM1X,M1Y,M2X,M2Yのほかに、基準位置を示す基準マークMRを備えてもよい。基準マークMRは、たとえば粗検マークとすることができる。それぞれの第1構造P1および第2構造P2のマークM1X,M1Y,M2X,M2Yは、X方向およびY方向の変位を検出するためにそれぞれ1つの領域(たとえばA領域)しか有していない。この場合、基準マークMRとモアレ像のたとえば真ん中の山の位置とから、変位量が得られる。ただし、得られる変位量は1/2であるので、補正を行う場合には、得られた変位量の2倍の量だけ変位させる。
(第3の実施形態)
インプリント法によって転写したレジストパターンを用いて、エッチング、CMP(Chemical Mechanical Polishing)などの加工処理が加工対象に対して行われる。このとき、テンプレートのアライメントマークもレジストパターンに転写され、アライメントマークも加工されることになる。アライメントマークがウェハ側に転写された状態で、エッチングまたはCMPなどの加工処理が行われると、加工対象に段差が生じてしまう。加工対象に段差が存在すると、その後のインプリント処理で、位置合わせ精度が低下したり、パターンの転写が困難になったりするなどの問題が生じる。そこで、以下の実施形態では、アライメントマークを原因とする段差の発生を抑えることができるインプリント装置、インプリント方法および半導体装置の製造方法について説明する。
図19は、第3の実施形態によるモアレマークの構成の一例を示す上面図であり、(a)はテンプレート側のアライメントマークの一例を示す上面図であり、(b)はウェハ側のアライメントマークの一例を示す上面図である。アライメントマーク230,110は、図5と同じ配置構成を有する。テンプレート200側およびウェハ100側ともに、差動検出を行うためのマークの配置構成を有する。すなわち、テンプレート200側およびウェハ100側のアライメントマーク230,110ともに、X方向の差動検出を行うためのXA領域RXA,T,RXA,WおよびXB領域RXB,T,RXB,Wと、Y方向の差動検出を行うためのYA領域RYA,T,RYA,WおよびYB領域RYB,T,RYB,Wと、を有する。この例では、テンプレート200側のアライメントマーク230は、ライン状パターンが並行に配置されたものであり、ウェハ100側のアライメントマーク110は、市松模様状のパターンが配置されたものである。なお、これらの各領域に配置されたパターンの構造周期については、図5で説明したものと同じ条件を有する。また、テンプレート200側のアライメントマーク230を構成するライン状パターン、およびウェハ100側のアライメントマーク110を構成する矩形状パターンは、パターン領域RP(デバイス形成パターン配置領域RD)のデザインルールと同じ幅を有することが望ましい。なお、デザインルールは、ウェハ上パターン領域RPに配置されるパターンに提供されるルールである。たとえば、最大ライン幅寸法、ラインアンドスペース状のパターンの被覆率、パターンの最小加工線幅などを例示することができる。ラインアンドスペース状のパターンの被覆率は、最小ライン幅寸法のパターンの被覆率と、最小ライン幅寸法よりも大きいライン幅寸法のパターンの被覆率と、が定義される場合がある。また、デザインルールは、たとえばメモリセル領域と周辺回路領域とで異なることもある。
図20は、第3の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一例を示す一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一例を示す一部拡大図である。第3の実施形態では、図20(a)に示されるように、テンプレート200側のアライメントマーク230を構成するライン状パターン235は、さらに複数の第1構成要素251によって構成される。この例では、第1構成要素251は、ライン状パターン235の延在方向に延在するライン状パターンである。以下では、第1構成要素251の延在方向を第1方向という。そして、この第1構成要素251が第1方向に交差する方向(たとえば、垂直方向)(以下、第2方向という)に所定の間隔で配置される。第1構成要素251は、たとえばライン状パターンである。ここでは、ライン状パターン235が第2方向に3つに分割されている。複数の第1構成要素251によってライン状パターン235が構成され、複数のライン状パターン235によってアライメントマーク230が構成される。
また、図20(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110を構成する矩形状パターン115は、さらに複数の第2構成要素151によって構成される。この例では、第2構成要素151は、第1方向に延在するライン状パターンである。そして、この第2構成要素151が、第2方向に所定の間隔で配置される。第2構成要素151は、たとえばライン状パターンである。ここでは、矩形状パターン115が第2方向に3つに分割されている。複数の第2構成要素151によって、矩形状パターン115が構成され、複数の矩形状パターン115によってアライメントマーク110が構成される。なお、第1構成要素251および第2構成要素151の第2方向の幅は異なっている。
このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第3の実施形態では、テンプレート200側のアライメントマーク230を構成するパターンを、パターンの幅方向に複数に分割した第1構成要素251から構成し、ウェハ100側のアライメントマーク110を構成するパターンを、パターンの幅方向に複数に分割した第2構成要素151から構成した。これによって、アライメントマークがウェハ100上に転写された状態で、CMPまたはエッチングなどの処理が行われると、ウェハ100のカーフ領域RKのパターンのサイズが、パターン領域RPのパターンのサイズと同じくらいとなるので、研磨またはエッチングの進行が2つの領域で同等となる。その結果、ウェハ100に生じる段差を抑制することができるという効果を有する。
なお、上記した説明では、テンプレート200側のアライメントマーク230を構成するライン状パターン235を複数の第1構成要素251に分割し、ウェハ100側のアライメントマーク110を構成する矩形状パターン115を複数の第2構成要素151に分割した。しかし、テンプレート200側のアライメントマーク230およびウェハ100側のアライメントマーク110のいずれか一方のパターンを複数の構成要素に分割した場合にも、同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
図21は、第3の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの位置検出方向(第1方向)の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図では、3つのピークが見えるが、これがモアレ像の山となる部分である。すなわち、この例では、モアレマークの範囲内に3つのモアレ像の山が見えることになる。また、山と山の間の谷の部分G1では、信号崩れが発生している。このような信号崩れが存在すると、位置合わせ時のアライメント精度が落ちてしまう。第4の実施形態では、第3の実施形態に比して、信号崩れの発生が抑制されたアライメントマークについて説明する。
図22は、第4の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一例を示す一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一例を示す一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、図22(a)に示されるように第3の実施形態と同じであるが、ウェハ100側のアライメントマーク110で第2構成要素151が第1方向と交差する方向に延在している点で第3の実施形態とは異なる。以下では、第3の実施形態と異なる部分について説明する。
図22(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110を構成する矩形状パターン115は、第2方向に延在するライン状パターンからなる第2構成要素151が第1方向に所定の間隔で配置されることによって構成される。すなわち、矩形状パターン115が、第1方向に複数(この例では、5個)に分割されている。第2構成要素151は、たとえばライン状パターンである。なお、テンプレート200側のアライメントマーク230の第1構成要素251のピッチと、ウェハ100側のアライメントマーク110の第2構成要素151のピッチと、は、等しくなっている。
図23は、第4の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、山と山の間の谷の部分G2が、図21と比較して、滑らかな下に凸の波形を描いている。つまり、図22に示されるモアレマークを暗視野系で観察して位置合わせを行う場合、アライメント精度を落とすことなく、高精度の位置合わせを行うことができる。
このように、テンプレート200側のアライメントマーク230の第1構成要素251の長辺と、ウェハ100側のアライメントマーク110の第2構成要素151の長辺と、を交差させることで、信号波形を滑らかな形状とすることができる。
なお、このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
また、図22では、第1構成要素251の長辺の延在方向が第2構成要素151の長辺の延在方向と直交する場合を例に挙げたが、実施形態がこれに限定されるものではない。図24は、第4の実施形態によるモアレマークの他の例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、図24(a)に示されるように第3の実施形態と同じである。一方、図24(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110の1つの矩形状パターン115は、第1構成要素251の長辺の延在方向(第1方向)と90度ではない角度で交差する方向に延在するライン状パターンからなる複数の第2構成要素151が、第1方向に所定の間隔で配置されることによって構成される。また、第1構成要素251のピッチと第2構成要素151のピッチとは等しくなっている。このような構成のモアレマークを暗視野系で観察しても、図23で示されるような信号崩れがない信号波形を得ることができる。
第4の実施形態では、テンプレート200側のアライメントマーク230の第1構成要素251の長辺方向と、ウェハ100側のアライメントマーク110の第2構成要素151の長辺方向と、が交差するように、第1構成要素251および第2構成要素151を構成した。また、第1構成要素251のピッチと第2構成要素151のピッチとを等しくした。これによって、モアレマークを暗視野系で観察したときの信号強度を示す波形に生じる信号崩れを抑制することができる。その結果、アライメントの精度を落とさずに位置合わせを行うことができるという効果を第3の実施形態の効果に加えて得ることができる。
(第5の実施形態)
図25は、第5の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例でも、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、図25(a)に示されるように、第3の実施形態と同じである。一方、図25(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110の1つの矩形状パターン115は、第2方向に延在するライン状パターンからなる複数の第2構成要素151が、第1方向に所定の間隔で配置されることによって構成される。すなわち、第2構成要素151の長辺の延在方向は、第1構成要素251の長辺の延在方向と直交している。ただし、第4の実施形態と異なり、第1構成要素251のピッチと第2構成要素151のピッチとは異なっている。
図26は、第5の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図においても、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、山と山の間の谷の部分G3が、図21と比較して、滑らかな下に凸の波形を描いている。つまり、図25に示されるモアレマークを暗視野系で観察して位置合わせを行う場合、アライメント精度を落とすことなく、高精度の位置合わせを行うことができる。
なお、第2構成要素151の長辺の延在方向が、第1構成要素251の長辺の延在方向と90度ではない角度で交差する方向で、第1構成要素251のピッチが第2構成要素151のピッチと異なる構成でも、図26と同様の信号強度を得ることができる。
また、このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第5の実施形態によっても、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
図27は、比較例によるモアレマークの一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この図では、第4の実施形態の図22と同様のモアレマークが示されている。ただし、図27(a)では、テンプレート200側のアライメントマーク230の1つのライン状パターン235は、第2方向に4つに分割されている。また、ウェハ100側のアライメントマーク110は、図22(b)と同様の構造を有する。
ここで、テンプレート200側のアライメントマーク230のライン状パターン235の第2方向の幅をaとし、ウェハ100側のアライメントマーク110の矩形状パターン115の第2方向の幅をbとする。図27の例では、次式(13)の関係を有する。
a>b ・・・(13)
図28は、図27のモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、中央付近の山の部分G4で信号崩れが発生している。このようなモアレパターンを用いた位置合わせでは、モアレ像の山の部分の信号強度が暗くなってしまい、アライメント精度が落ちてしまう。
図29は、第6の実施形態によるモアレマークの一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。また、基本的な構成は、図27で示したものと同様である。ただし、テンプレート200側のアライメントマーク230のライン状パターン235の第2方向の幅と、ウェハ100側のアライメントマーク110の矩形状パターン115の第2方向の幅と、が等しい。つまり、aとbの関係が次式(14)の関係を有する。
a=b ・・・(14)
図30は、第6の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、中央付近にきれいな形の山の波形G5が表れており、図28で生じていた信号崩れが抑制されている。このようなモアレパターンを用いた位置合わせでは、高いアライメント精度を維持することができる。
なお、このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第6の実施形態では、テンプレート200側のアライメントマーク230のライン状パターン235の第2方向の幅aが、ウェハ100側のアライメントマーク110の矩形状パターン115の第2方向の幅bと等しくなるようにした。これによって、モアレマークを暗視野系で観察したときに発生する信号崩れを抑えることができ、高精度の位置合わせを行うことができるという効果を有する。
(第7の実施形態)
第3〜第6の実施形態では、テンプレート側およびウェハ側のアライメントマークのうち一方のアライメントマークを、ライン状に分割する場合を例に挙げた。第7の実施形態以降では、テンプレート側およびウェハ側のアライメントマークのうち一方のアライメントマークを、コンタクトホール状に分割する場合を例に挙げる。
図31は、第7の実施形態によるモアレマークの構成の一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、図31(a)に示されるように、第3の実施形態と同じである。一方、図31(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110の1つの矩形状パターン115は、複数の第2構成要素152によって構成される。すなわち、第2構成要素152は、第1方向および第2方向に周期的に配置されたコンタクトホール状のパターンである。この例では、矩形状パターン115を第2方向に3分割するとともに、第1方向に7分割している。なお、コンタクトホール状のパターンは、矩形状でもよいし、円状でもよいし、楕円状でもよいし、その他の形状でもよい。
このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第7の実施形態によっても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第8の実施形態)
図32は、第7の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、信号波形は、3つの滑らかな山と、これらの山の間の信号崩れを起こした谷G6と、を含む。このように信号波形に信号崩れを起こしている部分があると、位置合わせ時にアライメント精度が落ちてしまう。そこで、第8の実施形態では、第7の実施形態に比して、信号崩れの発生が抑制されたアライメントマークについて説明する。
図33は、第8の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、図31(a)に示されるように、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、第3の実施形態と同じである。また、ウェハ100側のアライメントマーク110は、第7の実施形態と同様に、コンタクトホール状のアライメントマークである第2構成要素152が2次元的に配置されている。ただし、第8の実施形態では、1つの矩形状パターン115内で、第2方向に配列された第2構成要素152の1行を要素行153とすると、第1方向の一方の端部から他方の端部に向かって、要素行153の第2方向の位置が正方向または負方向に徐々にずれていく構成を有する。すなわち、要素行153が第2方向に斜めに配列される。
あるいは、1つの矩形状パターン115内で、第1方向に配列された第2構成要素152の1列を要素列154とすると、要素列154の延在方向は、テンプレート200側のアライメントマーク230の第1構成要素251の延在方向と、交差するように、第2構成要素152が配列される。ここで、第1構成要素251の配置周期と、第2構成要素152の配置周期とは同じでもよいし、異なっていてもよい。
図34は、第8の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、山と山の間の谷の部分G7が、図32と比較して、滑らかな下に凸の波形を描き、信号崩れが抑制されている。つまり、図33に示されるモアレマークを暗視野系で観察して位置合わせを行う場合、アライメント精度を落とすことなく、高精度の位置合わせを行うことができる。
なお、第1構成要素251の延在方向と、第2構成要素152の要素列154の延在方向と、が交差する場合として、図33のモアレマークを例に挙げた。しかし、第1構成要素251の延在方向と、第2構成要素152の要素列154の延在方向と、が交差する場合は、この例に限定されない。図35は、第8の実施形態によるモアレマークの他の例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、図35(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110の構成は、図33(b)の場合と同様である。一方、図35(a)に示されるように、テンプレート200側のアライメントマーク230は、アライメントマーク230を構成するライン状パターン235の延在方向に分割されている。すなわち、第1構成要素251は、ライン状パターン235の幅方向に延在した形状を有している。そのため、第8の実施形態では、第1方向は、アライメントマーク230を構成するライン状パターン235の延在方向ではなく、幅方向となり、ライン状パターン235の延在方向が第2方向となる。このような構成でも、第1構成要素251の延在方向と第2構成要素152の要素列154の延在方向と、は交差することになる。その結果、このようなモアレマークを用いて暗視野系で観察を行っても、図34と同様の信号パターンを得ることができる。
また、第1構成要素251の配置周期と、第2構成要素152の配置周期と、は等しくてもよいし、異なっていてもよい。図36は、第8の実施形態によるモアレマークの他の例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、図36(a)に示されるように、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、図33(a)の場合と同様である。また、ウェハ100側のアライメントマーク110の構成は、図33(b)の場合と類似しているが、図33(b)では、矩形状パターン115が第1方向に3分割されているが、図36(b)では、矩形状パターン115が第1方向に2分割されている。図36の場合では、テンプレート200側のアライメントマーク230における第1構成要素251の配置周期と、ウェハ100側のアライメントマーク110の第2構成要素152の配置周期と、が異なっている。このようなモアレマークを用いて暗視野系で観察を行っても、図34と同様の信号パターンを得ることができる。
さらに、このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第8の実施形態でも、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第9の実施形態)
図37は、第9の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、図37(a)に示されるように、テンプレート200側のアライメントマーク230の構成は、第3の実施形態と同じである。また、ウェハ100側のアライメントマーク110では、第7の実施形態と同様に、コンタクトホール状のアライメントマークである第2構成要素152が2次元的に配置されている。ただし、第9の実施形態では、1つの矩形状パターン115内で、第2方向に配列された第2構成要素152の1行を要素行153とすると、第1方向の一方の端部から他方の端部に向かって、要素行153の端部がジグザグ状に配置される。すなわち、要素行153の端部が第2方向の正方向および負方向に交互に突出する構成となる。
あるいは、1つの矩形状パターン115内で、第1方向に配列された第2構成要素152の1列を要素列154とすると、要素列154はジグザグ状を有して第1方向に延在し、第2方向に並行して配置される。このように、第9の実施形態では、ウェハ100側のアライメントマーク110の第2構成要素152の要素列154と、テンプレート200側のアライメントマーク230の第1構成要素251の延在方向とは、並行とならないように配置される。
図38は、第9の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、山と山の間の谷の部分G8で、図32と比較して信号崩れが軽減されている。つまり、図37に示されるモアレマークを暗視野系で観察して位置合わせを行う場合、アライメント精度を落とすことなく、高精度の位置合わせを行うことができる。
なお、このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第9の実施形態によっても、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第10の実施形態)
図39は、第10の実施形態によるモアレマークの一例を示す一部拡大図であり、(a)は、テンプレート側のアライメントマークの一部拡大図であり、(b)は、ウェハ側のアライメントマークの一部拡大図である。なお、モアレマークの構成は、図19に示したものと同様である。この例では、図39(b)に示されるように、ウェハ100側のアライメントマーク110の構成は、図31(b)と同じである。一方、図39(a)に示されるように、テンプレート200側のアライメントマーク230を構成するライン状パターン235は、その延在方向とは交差する方向に延在する複数の第1構成要素251からなる。具体的には、ウェハ100側のアライメントマーク110の要素列154の延在方向と90度ではない角度で交差する方向に延在するライン状パターンからなる複数の第1構成要素251が、ライン状パターン235の延在方向に所定の間隔で配置される。
図40は、第10の実施形態によるモアレマークを用いた場合の信号強度のシミュレーション結果の一例を示す図である。この図において、横軸は、モアレマークの変位検出方向の位置を示し、縦軸は、モアレマークを暗視野系で観察した場合の信号強度を示す。この図に示されるように、山と山の間の谷の部分G9が、図32と比較して、下に凸の滑らかな波形を描いている。つまり、図39に示されるモアレマークを暗視野系で観察して位置合わせを行う場合、アライメント精度を落とすことなく、高精度の位置合わせを行うことができる。
なお、このようなモアレマークを用いたテンプレート200とウェハ100との位置合わせを含むインプリント方法および半導体装置の製造方法は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
第10の実施形態によっても、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記した第3〜第10の実施形態で、テンプレート200側のアライメントマーク230と、ウェハ100側のアライメントマーク110と、を入れ替えてもよい。
また、上記したモアレマークは、インプリント法のほかに、パターニングの際に転写パターン(テンプレート、マスク等)が被転写対象(ウェハ、基板等)に密着或いはそれに近い状態となる密着露光、或いは近接場露光等の転写方法にも適用することができる。
(付記)
[付記1]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートを保持するテンプレート保持部と、
前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象を保持する加工対象保持部と、
前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察部と、
前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に移動させる第1移動部と、
を備え、
前記第1アライメントマークは、前記第1方向に第1周期で配置される複数の第1マークを有し、
前記第2アライメントマークは、前記第1方向に第2周期で配置される複数の第2マークを有し、
前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークは、互いに重なるように設けられてモアレマークを構成し、
前記第1マークおよび前記第2マークのいずれか一方が、複数の構成要素によって構成されることを特徴とするインプリント装置。
[付記2]
前記第1マークは、複数の第1構成要素によって構成され、
前記第2マークは、複数の第2構成要素によって構成されることを特徴とする付記1に記載のインプリント装置。
[付記3]
前記第1構成要素の長辺の向きと、前記第2構成要素の長辺の向きと、が異なることを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記4]
前記第1マークおよび前記第2マークは、前記加工対象に転写されるデバイスおよび配線を含む本体パターンの線幅よりも小さい線幅を有するパターンで構成されることを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記5]
前記第1周期と前記第2周期とは異なることを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記6]
前記第1マークは、前記第1構成要素が第3周期で周期的に配置される構成を有し、
前記第2マークは、前記第2構成要素が前記第3周期で配置される構成を有することを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記7]
前記第1マークは、前記第1構成要素が第3周期で周期的に配置される構成を有し、
前記第2マークは、前記第2構成要素が前記第3周期とは異なる第4周期で配置される構成を有することを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記8]
前記第1マークの前記第1方向の幅と、前記第2マークの前記第1方向の幅とが等しいことを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記9]
前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に直交する第2方向に移動させる第2移動部をさらに備え、
前記テンプレートは、前記第2方向の変位を検出する第3アライメントマークを有し、
前記加工対象は、前記第2方向の変位を検出する第4アライメントマークを有し、
前記第3アライメントマークおよび前記第4アライメントマークは、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークを、前記第1方向および前記第2方向で形成される面内でそれぞれ90度回転させたマークであることを特徴とする付記1から8のいずれか1項に記載のインプリント装置。
[付記10]
前記第1構成要素および前記第2構成要素は、ライン状パターンであることを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記11]
前記第1マークは、ライン状パターンの前記第1構成要素が複数並行して配置された構成を有し、
前記第2マークは、コンタクトホール状のパターンの前記第2構成要素が2次元的に複数配置された構成を有することを特徴とする付記2に記載のインプリント装置。
[付記12]
前記第1構成要素は、前記第1方向と直交する第2方向に延在する前記ライン状パターンであり、
前記第2マークは、前記第1方向に前記第2構成要素が配列した要素行が、前記第2方向の位置に応じて、前記第1方向にずらされた構成を有することを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記13]
前記第1構成要素は、前記第1方向に延在する前記ライン状パターンであり、
前記第2マークは、前記第1方向に前記第2構成要素が配列した要素行が、前記第1方向に直交する第2方向の位置に応じて、前記第1方向にずらされた構成を有することを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記14]
前記第1構成要素は、前記第1方向に直交する第2方向に延在するライン状パターンであり、
前記第2構成要素は、前記第1方向の長さが、前記第2方向の長さに比して長い形状を有することを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記15]
前記第1マークおよび前記第2マークは、前記加工対象に転写されるデバイスおよび配線を含む本体パターンの線幅よりも小さい線幅を有するパターンで構成されることを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記16]
前記第1マークは、コンタクトホール状のパターンの前記第2構成要素が2次元的に複数配置された構成を有し、
前記第2マークは、ライン状パターンの前記第1構成要素が複数並行して配置された構成を有することを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記17]
前記第1アライメントマークは、前記第1方向に直交する第2方向に延在したライン状パターンが複数並行に配置されたラインアンドスペース状のパターンを有し、
前記第2アライメントマークは、矩形状パターンが前記第1方向および前記第2方向に2次元的に配置された市松模様を有することを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記18]
前記第1アライメントマークは、矩形状パターンが前記第1方向および前記第1方向に直交する第2方向に2次元的に配置された市松模様を有し、
前記第2アライメントマークは、前記第2方向に延在したライン状パターンが複数並行に配置されたラインアンドスペース状のパターンを有することを特徴とする付記11に記載のインプリント装置。
[付記19]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、位置合わせを行う位置合わせ工程と、
を含み、
前記第1アライメントマークは、前記第1方向に第1周期で配置される複数の第1マークを有し、
前記第2アライメントマークは、前記第1方向に第2周期で配置される複数の第2マークを有し、
前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークは、互いに重なるように設けられてモアレマークを構成し、
前記第1マークおよび前記第2マークのいずれか一方が、複数の構成要素によって構成されることを特徴とするインプリント方法。
[付記20]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、位置合わせを行う位置合わせ工程と、
前記テンプレートの凹パターンに前記レジストが充填された後に、前記レジストを硬化させる硬化工程と、
前記テンプレートを前記レジストから離型する離型工程と、
前記硬化したレジストを用いて前記加工対象を加工する加工工程と、
を含み、
前記第1アライメントマークは、前記第1方向に第1周期で配置される複数の第1マークを有し、
前記第2アライメントマークは、前記第1方向に第2周期で配置される複数の第2マークを有し、
前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークは、互いに重なるように設けられてモアレマークを構成し、
前記第1マークおよび前記第2マークのいずれか一方が、複数の構成要素によって構成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
[付記21]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートを保持するテンプレート保持部と、
前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象を保持する加工対象保持部と、
前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察部と、
前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に移動させる第1移動部と、
を備え、
前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有し、
前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有し、
前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成し、
前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とするインプリント装置。
[付記22]
前記第1周期および前記第3周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であり、
前記第2周期および前記第4周期は、前記第2モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であることを特徴とする付記21に記載のインプリント装置。
[付記23]
前記第1モアレマークの平均周期をP1aveとし、前記第2モアレマークの平均周期をP2aveとしたときに、次式(15)の関係を有することを特徴とする付記22に記載のインプリント装置。
[付記24]
前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分および前記第4部分は、ライン状パターンであり、
前記第2モアレマークの平均周期P2aveは、前記第1モアレマークの平均周期P1aveよりも大きく、
前記テンプレートと前記加工対象との粗い位置合わせで生じる位置誤差をΔxとしたときに、次式(16)の関係を有することを特徴とする付記21に記載のインプリント装置。
Δx<P2ave/2 ・・・(16)
[付記25]
前記第1部分および前記第2部分は、ライン状パターンであり、前記第3部分および前記第4部分は、市松模様である場合、あるいは、前記第1部分および前記第2部分は、市松模様であり、前記第3部分および前記第4部分は、ライン状パターンである場合に、
前記第2モアレマークの平均周期P2aveは、前記第1モアレマークの平均周期P1aveよりも大きく、
前記テンプレートと前記加工対象との粗い位置合わせで生じる位置誤差をΔxとしたときに、次式(17)の関係を有することを特徴とする付記21に記載のインプリント装置。
Δx<P2ave/4 ・・・(17)
[付記26]
前記第1テンプレート側マークは、第5部分が前記第1方向に前記第1周期とは異なる第5周期で複数配置される第5パターンを含み、
前記第2テンプレート側マークは、第6部分が前記第1方向に前記第2周期とは異なる第6周期で複数配置される第6パターンを含み、
前記第1ウェハ側マークは、第7部分が前記第1方向に前記第3周期とは異なる第7周期で複数配置される第7パターンを含み、
前記第2ウェハ側マークは、第8部分が前記第1方向に前記第4周期とは異なる第8周期で複数配置される第8パターンを含み、
前記第5パターンは、前記第1パターンの前記第1方向と直交する第2方向に隣接して配置され、
前記第6パターンは、前記第2パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
前記第7パターンは、前記第3パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
前記第8パターンは、前記第4パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
前記第5パターンおよび前記第7パターンは、互いに重なるように設けられて第3モアレマークを構成し、
前記第6パターンおよび前記第8パターンは、互いに重なるように設けられて第4モアレマークを構成し、
前記第3モアレマークの平均周期と、前記第4モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とする付記21から25のいずれか1項に記載のインプリント装置。
[付記27]
前記第1周期と前記第7周期とは等しく、
前記第2周期と前記第8周期とは等しく、
前記第3周期と前記第5周期とは等しく、
前記第4周期と前記第6周期とは等しいことを特徴とする付記26に記載のインプリント装置。
[付記28]
前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に直交する第2方向に移動させる第2移動部をさらに備え、
前記テンプレートは、前記第2方向の変位を検出する第3アライメントマークを有し、
前記加工対象は、前記第2方向の変位を検出する第4アライメントマークを有し、
前記第3アライメントマークおよび前記第4アライメントマークは、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークを、前記第1方向および前記第2方向で形成される面内でそれぞれ90度回転させたマークであることを特徴とする付記21から27のいずれか1項に記載のインプリント装置。
[付記29]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートを保持するテンプレート保持部と、
前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象を保持する加工対象保持部と、
前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察部と、
前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に移動させる第1移動部と、
を備え、
前記第1アライメントマークは、第1部分が第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークを有し、
前記第2アライメントマークは、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2ウェハ側マークを有し、
前記第1ウェハ側マークおよび前記1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に直交する第2方向に移動させる第2移動部をさらに備え、
前記テンプレートは、前記第2方向の変位を検出する第3アライメントマークを有し、
前記加工対象は、前記第2方向の変位を検出する第4アライメントマークを有し、
前記第3アライメントマークおよび前記第4アライメントマークは、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークを、前記第1方向および前記第2方向で形成される面内でそれぞれ90度回転させたマークであることを特徴とするインプリント装置。
[付記30]
前記第1周期および前記第2周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であることを特徴とする付記29に記載のインプリント装置。
[付記31]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
前記テンプレートおよび前記加工対象に設けられる基準位置を用いて、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第1位置合わせを行う第1位置合わせ工程と、
前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第2位置合わせを行う第2位置合わせ工程と、
を含み、
前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有し、
前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有し、
前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成し、
前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とするインプリント方法。
[付記32]
前記第1周期および前記第3周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であり、
前記第2周期および前記第4周期は、前記第2モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であることを特徴とする付記31に記載のインプリント方法。
[付記33]
前記第1モアレマークの平均周期をP1aveとし、前記第2モアレマークの平均周期をP2aveとしたときに、次式(18)の関係を有することを特徴とする付記32に記載のインプリント方法。
[付記34]
前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分および前記第4部分は、ライン状パターンであり、
前記第2モアレマークの平均周期P2aveは、前記第1モアレマークの平均周期P1aveよりも大きく、
前記テンプレートと前記加工対象との粗い位置合わせで生じる位置誤差をΔxとしたときに、次式(19)の関係を有することを特徴とする付記31に記載のインプリント方法。
Δx<P2ave/2 ・・・(19)
[付記35]
前記第1部分および前記第2部分は、ライン状パターンであり、前記第3部分および前記第4部分は、市松模様である場合、あるいは、前記第1部分および前記第2部分は、市松模様であり、前記第3部分および前記第4部分は、ライン状パターンである場合に、
前記第2モアレマークの平均周期P2aveは、前記第1モアレマークの平均周期P1aveよりも大きく、
前記テンプレートと前記加工対象との粗い位置合わせで生じる位置誤差をΔxとしたときに、次式(20)の関係を有することを特徴とする付記31に記載のインプリント方法。
Δx<P2ave/4 ・・・(20)
[付記36]
前記第1テンプレート側マークは、第5部分が前記第1方向に前記第1周期とは異なる第5周期で複数配置される第5パターンを含み、
前記第2テンプレート側マークは、第6部分が前記第1方向に前記第2周期とは異なる第6周期で複数配置される第6パターンを含み、
前記第1ウェハ側マークは、第7部分が前記第1方向に前記第3周期とは異なる第7周期で複数配置される第7パターンを含み、
前記第2ウェハ側マークは、第8部分が前記第1方向に前記第4周期とは異なる第8周期で複数配置される第8パターンを含み、
前記第5パターンは、前記第1パターンの前記第1方向と直交する第2方向に隣接して配置され、
前記第6パターンは、前記第2パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
前記第7パターンは、前記第3パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
前記第8パターンは、前記第4パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
前記第5パターンおよび前記第7パターンは、互いに重なるように設けられて第3モアレマークを構成し、
前記第6パターンおよび前記第8パターンは、互いに重なるように設けられて第4モアレマークを構成し、
前記第3モアレマークの平均周期と、前記第4モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とする付記31から35のいずれか1項に記載のインプリント方法。
[付記37]
前記第1周期と前記第7周期とは等しく、
前記第2周期と前記第8周期とは等しく、
前記第3周期と前記第5周期とは等しく、
前記第4周期と前記第6周期とは等しいことを特徴とする付記36に記載のインプリント方法。
[付記38]
前記第1位置合わせ工程では、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に直交する第2方向にも移動させて、前記第1位置合わせを行い、
前記第2位置合わせ工程では、前記観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第2方向にも移動させて、前記第2位置合わせを行い、
前記テンプレートは、前記第2方向の変位を検出する第3アライメントマークを有し、
前記加工対象は、前記第2方向の変位を検出する第4アライメントマークを有し、
前記第3アライメントマークおよび前記第4アライメントマークは、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークを、前記第1方向および前記第2方向で形成される面内でそれぞれ90度回転させたマークであることを特徴とする付記31から37のいずれか1項に記載のインプリント方法。
[付記39]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
前記テンプレートおよび前記加工対象に設けられる基準位置を用いて、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第1位置合わせを行う第1位置合わせ工程と、
前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第2位置合わせを行う第2位置合わせ工程と、
前記テンプレートの凹パターンに前記レジストが充填された後に、前記レジストを硬化させる硬化工程と、
前記テンプレートを前記レジストから離型する離型工程と、
前記硬化したレジストを用いて前記加工対象を加工する加工工程と、
を含み、
前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有し、
前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有し、
前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成し、
前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
[付記40]
前記第1周期および前記第3周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であり、
前記第2周期および前記第4周期は、前記第2モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であることを特徴とする付記39に記載の半導体装置の製造方法。
[付記41]
前記第1モアレマークの平均周期をP1aveとし、前記第2モアレマークの平均周期をP2aveとしたときに、次式(21)の関係を有することを特徴とする付記40に記載の半導体装置の製造方法。
[付記42]
前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分および前記第4部分は、ライン状パターンであり、
前記第2モアレマークの平均周期P2aveは、前記第1モアレマークの平均周期P1aveよりも大きく、
前記テンプレートと前記加工対象との粗い位置合わせで生じる位置誤差をΔxとしたときに、次式(22)の関係を有することを特徴とする付記39に記載の半導体装置の製造方法。
Δx<P2ave/2 ・・・(22)
[付記43]
第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
前記テンプレートおよび前記加工対象に設けられる基準位置を用いて、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第1位置合わせを行う第1位置合わせ工程と、
前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第2位置合わせを行う第2位置合わせ工程と、
を含み、
前記第1アライメントマークは、第1部分が第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークを有し、
前記第2アライメントマークは、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第1ウェハ側マークを有し、
前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
前記第1位置合わせ工程では、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に直交する第2方向にも移動させて、前記第1位置合わせを行い、
前記第2位置合わせ工程では、前記観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第2方向にも移動させて、前記第2位置合わせを行い、
前記テンプレートは、前記第2方向の変位を検出する第3アライメントマークを有し、
前記加工対象は、前記第2方向の変位を検出する第4アライメントマークを有し、
前記第3アライメントマークおよび前記第4アライメントマークは、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークを、前記第1方向および前記第2方向で形成される面内でそれぞれ90度回転させたマークであることを特徴とするインプリント方法。
[付記44]
前記第1周期および前記第2周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であることを特徴とする付記43に記載のインプリント方法。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 インプリント装置、11 基板ステージ、12 チャック、13 ステージ定盤、13a 上面、14 基準マーク台、21 テンプレートステージ、22 ベース部、23 補正機構、24 加圧部、25 アライメントステージ、30 アライメントスコープ、41 光源、42 塗布部、50 コントローラ、100 ウェハ、110,230 アライメントマーク、111,112,115 矩形状パターン、116 位相反転部、150 レジスト、151,152 第2構成要素、153 要素行、154 要素列、200 テンプレート、231〜235 ライン状パターン、241a,241b,242a,242b,121a,121b,122b ノイズキャンセリングパターン、251 第1構成要素、300,300P1,300P2 モアレマーク、MC 粗検マーク、MR 基準マーク、M1X,M1Y,M2X,M2Y マーク。

Claims (7)

  1. 第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
    前記テンプレートおよび前記加工対象に設けられる基準位置を用いて、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第1位置合わせを行う第1位置合わせ工程と、
    前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
    前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
    前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
    観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第2位置合わせを行う第2位置合わせ工程と、
    を含み、
    前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有し、
    前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有し、
    前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
    前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成し、
    前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とするインプリント方法。
  2. 前記第1周期および前記第3周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であり、
    前記第2周期および前記第4周期は、前記第2モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であり、
    前記第1モアレマークの平均周期をP1aveとし、前記第2モアレマークの平均周期をP2aveとしたときに、次式(1)の関係を有することを特徴とする請求項1に記載のインプリント方法。
  3. 前記第1テンプレート側マークは、第5部分が前記第1方向に前記第1周期とは異なる第5周期で複数配置される第5パターンを含み、
    前記第2テンプレート側マークは、第6部分が前記第1方向に前記第2周期とは異なる第6周期で複数配置される第6パターンを含み、
    前記第1ウェハ側マークは、第7部分が前記第1方向に前記第3周期とは異なる第7周期で複数配置される第7パターンを含み、
    前記第2ウェハ側マークは、第8部分が前記第1方向に前記第4周期とは異なる第8周期で複数配置される第8パターンを含み、
    前記第5パターンは、前記第1パターンの前記第1方向と直交する第2方向に隣接して配置され、
    前記第6パターンは、前記第2パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
    前記第7パターンは、前記第3パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
    前記第8パターンは、前記第4パターンの前記第2方向に隣接して配置され、
    前記第5パターンおよび前記第7パターンは、互いに重なるように設けられて第3モアレマークを構成し、
    前記第6パターンおよび前記第8パターンは、互いに重なるように設けられて第4モアレマークを構成し、
    前記第3モアレマークの平均周期と、前記第4モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント方法。
  4. 第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
    前記テンプレートおよび前記加工対象に設けられる基準位置を用いて、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第1位置合わせを行う第1位置合わせ工程と、
    前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
    前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
    前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
    観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第2位置合わせを行う第2位置合わせ工程と、
    を含み、
    前記第1アライメントマークは、第1部分が第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークを有し、
    前記第2アライメントマークは、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第1ウェハ側マークを有し、
    前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
    前記第1位置合わせ工程では、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に直交する第2方向にも移動させて、前記第1位置合わせを行い、
    前記第2位置合わせ工程では、前記観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第2方向にも移動させて、前記第2位置合わせを行い、
    前記テンプレートは、前記第2方向の変位を検出する第3アライメントマークを有し、
    前記加工対象は、前記第2方向の変位を検出する第4アライメントマークを有し、
    前記第3アライメントマークおよび前記第4アライメントマークは、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークを、前記第1方向および前記第2方向で形成される面内でそれぞれ90度回転させたマークであることを特徴とするインプリント方法。
  5. 前記第1周期および前記第2周期は、前記第1モアレマークの平均周期から10%以内の差の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載のインプリント方法。
  6. 第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートを保持するテンプレート保持部と、
    前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象を保持する加工対象保持部と、
    前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察部と、
    前記観察部での観察結果に基づいて、前記テンプレート保持部および前記加工対象保持部の少なくとも一方を前記第1方向に移動させる第1移動部と、
    を備え、
    前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有し、
    前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有し、
    前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
    前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成し、
    前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とするインプリント装置。
  7. 第1方向の変位を検出する第1アライメントマークを有するテンプレートと、前記第1方向の変位を検出する第2アライメントマークを有する加工対象と、を対向して配置する配置工程と、
    前記テンプレートおよび前記加工対象に設けられる基準位置を用いて、前記テンプレートおよび前記加工対象のうち少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第1位置合わせを行う第1位置合わせ工程と、
    前記加工対象上にレジストを塗布する塗布工程と、
    前記テンプレートを前記レジストに接触させる接触工程と、
    前記テンプレートを前記レジストに接触させた状態で、前記第1アライメントマークおよび前記第2アライメントマークが重ね合わされた状態を光学的に観察する観察工程と、
    観察結果に基づいて、前記テンプレートおよび前記加工対象の少なくとも一方を前記第1方向に移動させて、第2位置合わせを行う第2位置合わせ工程と、
    前記テンプレートの凹パターンに前記レジストが充填された後に、前記レジストを硬化させる硬化工程と、
    前記テンプレートを前記レジストから離型する離型工程と、
    前記硬化したレジストを用いて前記加工対象を加工する加工工程と、
    を含み、
    前記第1アライメントマークは、第1部分が前記第1方向に第1周期で複数配置される第1パターンを含む第1テンプレート側マークと、第2部分が前記第1方向に第2周期で複数配置される第2パターンを含む第2テンプレート側マークと、を有し、
    前記第2アライメントマークは、第3部分が前記第1方向に第3周期で複数配置される第3パターンを含む第1ウェハ側マークと、第4部分が前記第1方向に第4周期で複数配置される第4パターンを含む第2ウェハ側マークと、を有し、
    前記第1ウェハ側マークおよび前記第1テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第1モアレマークを構成し、
    前記第2ウェハ側マークおよび前記第2テンプレート側マークは、互いに重なるように設けられて第2モアレマークを構成し、
    前記第1モアレマークの平均周期と、前記第2モアレマークの平均周期と、は互いに異なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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