JP2019050137A - 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法 - Google Patents

通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019050137A
JP2019050137A JP2017174053A JP2017174053A JP2019050137A JP 2019050137 A JP2019050137 A JP 2019050137A JP 2017174053 A JP2017174053 A JP 2017174053A JP 2017174053 A JP2017174053 A JP 2017174053A JP 2019050137 A JP2019050137 A JP 2019050137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
electrode portion
electrode
work
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017174053A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6957279B2 (ja
Inventor
弘義 大山
Hiroyoshi Oyama
弘義 大山
国博 小林
Kunihiro Kobayashi
国博 小林
時夫 関川
Tokio Sekikawa
時夫 関川
文昭 生田
Fumiaki Ikuta
文昭 生田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neturen Co Ltd
Original Assignee
Neturen Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Neturen Co Ltd filed Critical Neturen Co Ltd
Priority to JP2017174053A priority Critical patent/JP6957279B2/ja
Priority to KR1020207003226A priority patent/KR102529021B1/ko
Priority to PCT/JP2018/033300 priority patent/WO2019050016A1/en
Priority to CN201880059077.2A priority patent/CN111094600B/zh
Priority to US16/638,653 priority patent/US20200367321A1/en
Priority to EP18773876.0A priority patent/EP3682037B1/en
Publication of JP2019050137A publication Critical patent/JP2019050137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6957279B2 publication Critical patent/JP6957279B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/02Details
    • H05B3/03Electrodes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/34Methods of heating
    • C21D1/40Direct resistance heating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • B21D22/02Stamping using rigid devices or tools
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • B21D22/20Deep-drawing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/46Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for sheet metals
    • C21D9/48Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for sheet metals deep-drawing sheets
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/02Details
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/02Details
    • H05B3/06Heater elements structurally combined with coupling elements or holders
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/62Quenching devices
    • C21D1/673Quenching devices for die quenching
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/0006Details, accessories not peculiar to any of the following furnaces
    • C21D9/0018Details, accessories not peculiar to any of the following furnaces for charging, discharging or manipulation of charge

Abstract

【課題】ワークを均一に加熱又は所定の温度分布となるよう加熱でき、且つ生産性を高めることができる通電加熱装置及び通電加熱方法を提供する。【解決手段】通電加熱装置1は、対向配置される第1電極部12及び第2電極部13と、第1電極部及び第2電極部に接続される給電部15と、第1電極部及び第2電極部がワークに接触した状態で且つ給電部から第1電極部と第2電極部とを経由してワークに通電されている状態で、第1電極部及び第2電極部の少なくとも一方の電極部を第1電極部と第2電極部との対向方向に沿って移動させる電極部移動機構16と、第1電極部と第2電極部との間に位置するワークの通電加熱領域を第1電極部と第2電極部との対向方向に挟んでワークを保持する第1保持部10及び第2保持部11と、第1保持部及び第2保持部の少なくとも一方の保持部を移動させてワークを対向方向に引っ張る保持部移動機構17と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法に関する。
自動車の構造物、例えばセンターピラー、リィンフォースメントなどの強度を必要とする部材には、熱処理が施されている。熱処理の種類としては間接加熱と直接加熱とがある。間接加熱には、ワークを炉に収容して炉の温度を制御することで加熱する、いわゆる炉加熱などがある。直接加熱には、ワークに渦電流を流すことで加熱する、いわゆる誘電加熱と、ワークに直接電流を流すことによって加熱する、いわゆる通電加熱がある。
特許文献1では、難加工性の金属材を塑性加工する加工手段の前段において、加熱手段によって金属材を通過する中に、誘導加熱又は通電加熱を施すことが開示されている。それによれば、カッタ装置を備えた加工手段の前段に、誘導加熱用コイル又は電極ローラからなる加熱手段を配置し、電極ローラによって金属材を連続搬送しながら通電加熱している。
奥行き幅が左右方向でほぼ等しい平板状の鋼材を通電により熱処理するには、鋼材の左端部、右端部にそれぞれ一つの電極を配置し、電極間に電圧を印加すればよい。鋼材には一様な電流が流れるので、発熱量は鋼材の部位に依らず均一となる。
しかしながら、奥行き幅が左右方向で異なる板状の鋼材にあっては、鋼材の左端部に複数の電極を並べて配置し、鋼材の右端部に複数の電極を並べて配置し、鋼材の左右端部に配置した電極で対を構成し、各電極対間に等しい電流を流すことにより、鋼材を一様な温度に加熱している。このような技術は例えば特許文献2に開示されている。
板状の鋼材ではないが、鋼棒材を通電加熱する技術が特許文献3に開示されており、それによると、鋼棒材の一端に一方の電極を固定し、鋼棒材のうち加熱を必要とする部分と必要としない部分との境にクランプ型の電極を挟持せしめることにより、鋼棒材を部分的に加熱することが可能とされている。
特許第3587501号公報 特開平06-79389号公報 特開昭53-7517号公報
ワークの中でも奥行き幅が左右方向で異なっている鋼材を熱処理する場合には、炉加熱のように鋼材の単位体積当たりに加える熱量が鋼材の場所毎で異ならないことが望ましい。しかしながら、炉などの加熱装置を用いた場合には、加熱炉のため設備が大掛かりとなるばかりでなく、炉の温度制御が難しい。
そのため、特許文献1〜3に開示されているように、通電によって加熱することが生産コスト上好ましい。しかしながら、特許文献1のように、複数の電極対を設け、それぞれの電極対への通電量を制御するためには、電極対毎に通電量を制御しなければならず、設備コストの上で好ましくない。また、一つのワークに対して複数の電極対を配置する必要があるため、生産性も悪くなる。
そこで、本発明は、ワークを均一に加熱し又は所定の温度分布を有するように加熱するうえで、コストを削減でき、且つ生産性を高めることができる通電加熱装置及び通電加熱方法、並びに加熱装置及び加熱方法を提供することを第1の目的とし、これらの通電加熱方法及び加熱方法を利用できるホットプレス成形方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の通電加熱装置は、間隔をあけて対向配置される第1電極部及び第2電極部と、前記第1電極部及び前記第2電極部に電気的に接続される給電部と、前記第1電極部及び前記第2電極部がワークに接触した状態で且つ前記給電部から前記第1電極部と前記第2電極部とを経由して前記ワークに通電されている状態で、前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記第1電極部と前記第2電極部との対向方向に沿って移動させる電極部移動機構と、少なくとも一方の前記電極部が移動された状態で前記第1電極部と前記第2電極部との間に位置する前記ワークの通電加熱領域を前記対向方向に挟んで前記ワークを保持する第1保持部及び第2保持部と、前記第1保持部及び前記第2保持部の少なくとも一方の保持部を移動させて前記ワークを前記対向方向に沿って引っ張る保持部移動機構と、を備える。
また、本発明の一態様の通電加熱方法は、間隔をおいて対向配置した第1電極部と第2電極部とをワークに接触させた状態で且つ第1電極部と第2電極部とを経由して前記ワークに通電した状態で、前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記第1電極部と第2電極部との対向方向に沿って移動させることにより、前記ワークを通電加熱し、少なくとも一方の前記電極部が移動された状態で前記第1電極部と前記第2電極部との間に位置する前記ワークの通電加熱領域を前記対向方向に挟む第1保持部と第2保持部とによって前記ワークを保持し、前記第1保持部及び前記第2保持部の少なくとも一方の保持部を前記対向方向に沿って移動させることにより、通電加熱に伴い膨張する前記ワークを引っ張って平坦化する。
また、本発明の一態様の加熱装置は、断面積が長手方向に略一定であるか長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、上記第1加熱領域の一部と幅方向に隣り合って上記第1加熱領域と一体に設けられた第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱装置であって、上記第1加熱領域を加熱する第1加熱部と、上記第2加熱領域を加熱する第2加熱部と、を備え、上記第1加熱部が、上記通電加熱装置であり、上記通電加熱装置の上記第1電極部及び上記第2電極部の少なくとも一方が上記第1加熱領域上で上記長手方向に移動される。
また、本発明の一態様の加熱装置は、断面積が長手方向に略一定であるか長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、上記第1加熱領域と長手方向に隣り合って上記第1加熱領域と一体に設けられており且つ上記第1加熱領域より幅広の第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱装置であって、上記第2加熱領域を加熱する部分加熱部と、上記第1加熱領域及び上記第2加熱領域を加熱する全体加熱部と、を備え、上記全体加熱部が、上記通電加熱装置であり、上記通電加熱装置の上記第1電極部及び上記第2電極部の少なくとも一方が上記板状ワークの上記長手方向に移動される。
また、本発明の一態様の加熱方法は、断面積が長手方向に略一定であるか又は長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、上記第1加熱領域の一部と幅方向に隣設された第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱方法であって、上記第2加熱領域を加熱した後、上記通電加熱方法において上記第1電極部及び上記第2電極部の少なくとも一方の電極部を上記長手方向に移動させるようにして上記第1加熱領域を通電加熱することにより、上記第1加熱領域及び上記第2加熱領域を所定温度範囲内に加熱する。
また、本発明の一態様の加熱方法は、幅が長手方向に略一定であるか又は長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、上記第1加熱領域と長手方向に隣り合って上記第1加熱領域と一体に設けられ且つ上記第1加熱領域より幅広の第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱方法であって、上記第2加熱領域を加熱した後、上記通電加熱方法において上記第1電極部及び上記第2電極部の少なくとも一方の電極部を上記長手方向に移動させるようにして上記第1加熱領域及び上記第2加熱領域を通電加熱することにより、上記第1加熱領域及び上記第2加熱領域を所定温度範囲内に加熱する。
また、本発明の一態様のホットプレス成形方法は、上記通電加熱方法によって上記ワークの上記通電加熱領域を加熱して、プレス型により加圧する。
また、本発明の一態様のホットプレス成形方法は、上記加熱方法によって上記板状ワークの上記第1加熱領域及び上記第2加熱領域を所定温度範囲内に加熱して、プレス型により加圧する。
本発明によれば、ワークを均一に加熱し又は所定の温度分布を有するように加熱するうえで、コストを削減でき、且つ生産性を高めることができる通電加熱装置及び通電加熱方法、並びに加熱装置及び加熱方法を提供することができ、これらの通電加熱方法及び加熱方法を利用できるホットプレス成形方法を提供することができる。
本発明の実施形態を説明するための、通電加熱装置及び通電加熱方法の一例を示す図である。 図1の加熱方法の変形例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 図3の加熱方法において、ワークを所定の温度範囲に加熱する場合の電極部の移動速度及び電流量の調整のコンセプトを示す図である。 図3の加熱方法において、加熱開始からの経過時間と電極部の位置との関係、電極部の移動と電流量との関係、並びに加熱終了時におけるワークの温度分布の一例を示す図である。 図3の加熱方法において、加熱開始からの経過時間と電極部の位置との関係、電極部の移動と電流量との関係、並びに加熱終了時におけるワークの温度分布の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 図1の通電加熱装置の側面図である。 図1の通電加熱装置の平面図である。 図1の通電加熱装置の保持部の側面図である。 図1の通電加熱装置の電極部の一例の正面図である。 図13の電極部を模式的に示す図である。 図13の電極部の変形例を模式的に示す図である。 図1の通電加熱装置の電極部の他の例の正面図である。 図16の電極部を模式的に示す図である。 図17の電極部の要部の拡大図である。 図1の通電加熱装置の電極部の他の例の正面図である。 図19の電極部を模式的に示す図である。 図1の通電加熱装置の変形例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、通電加熱方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、加熱装置及び加熱方法の一例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、加熱装置及び加熱方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、加熱装置及び加熱方法の他の例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1(A)〜図1(F)は、本発明の実施形態を説明するための、通電加熱装置及び通電加熱方法の一例を模式的に示す。
図1(A)に示すワークW1は、単一の部材からなる板状のワークであり、例えば鋼板である。ワークW1は、厚み及び幅が一定の略長方形状に形成されており、全体が一つの通電加熱すべき領域(以下、通電加熱領域という)とされている。
ワークW1を通電加熱する通電加熱装置1は、ワークW1を保持する第1保持部10及び第2保持部11と、第1電極部12及び第2電極部13からなる電極対14と、電極対14に電気的に接続される給電部15と、電極部移動機構16と、保持部移動機構17と、制御部18と、を備えている。
第1保持部10はワークW1の長手方向の一方の端部Lに配置されており、第2保持部11はワークW1の長手方向の他方の端部Rに配置され、ワークW1の通電加熱領域を第1保持部10との間に挟んで配置されている。
第1電極部12及び第2電極部13は、第1保持部10と第2保持部11との間でワークW1の長手方向に間隔をあけて配置されており、第1電極部12は第1保持部10側に配置され、第2電極部13は第2保持部11側に配置されている。
給電部15は、第1電極部12及び第2電極部13に電気的に接続されており、第1電極部12及び第2電極部13からなる電極対14に電流を供給する。給電部15は、直流電源であってもよいし、交流電源であってもよい。給電部15から電極対14に供給される電流は制御部18によって制御される。
電極部移動機構16は、第1電極部12を移動させる第1移動部20と、第2電極部13を移動させる第2移動部21とを有する。第1移動部20は、第1電極部12とワークW1との接触を保って第1電極部12をワークW1の長手方向に移動可能である。同様に、第2移動部21は、第2電極部13とワークW1との接触を保って第2電極部13をワークW1の長手方向に移動可能である。第1移動部20による第1電極部12の移動と、第2移動部21による第2電極部13の移動とは、制御部18によって制御される。
保持部移動機構17は、本例では、第2保持部11をワークW1の長手方向に移動させる。保持部移動機構17による第2保持部11の移動は、制御部18によって制御される。
図1(A)〜図1(F)に示す例では、第1電極部12及び第2電極部13のうち一方の第1電極部12のみがワークW1の長手方向に移動され、ワークW1が通電加熱される。
まず、図1(A)及び図1(B)に示すように、第1電極部12及び第2電極部13が、ワークW1の端部Rに配置され、ワークW1と接触した状態に配置される。
図1(C)及び図1(D)に示すように、給電部15から第1電極部12と第2電極部13とを経由してワークW1に通電されている状態で、第1電極部12がワークW1の端部Lに向けて移動され、第1電極部12と第2電極部13との間隔が次第に拡大される。ワークW1において第1電極部12と第2電極部13との間に位置する領域に電流が流れ、その領域が通電加熱される。第1電極部12が端部Lに達した後、ワークW1に対する通電が終了される。
ワークW1に対する通電が開始されてから終了されるまでの間、第1電極部12の移動速度と、ワークW1に流れる電流量との何れか一方又は双方が制御部18によって制御される。これにより、ワークW1の通電加熱領域を長手方向に並ぶ短冊状の複数の区分領域(w,w,・・・w)に仮想的に分割した場合の各区分領域に生じる熱量を制御することが可能となる。
図1(C)に示すように、ワークW1の通電加熱領域を長さΔIでn個の区分領域に仮想的に分割して考える。第1電極部12が第i区分領域を通過する時の電流量をIi(A)、第1電極部12が第i区分領域を通過する時間をti(sec)とすると、第i区分領域の温度上昇量は、第1電極部12が第i区分領域を通過以後加熱されるので、次式で与えられる。
Figure 2019050137

ただし、ρは抵抗率(Ω・m)、ρは密度(kg/m)、cは比熱(J/kg・℃)、Aは第i区分領域の断面積(m)である。
厚み及び幅が長手方向に一定、即ち断面積が長手方向に一定であるワークW1においては、基本的には、図1(E)に示すように、移動される第1電極部12の移動方向に一致するワークW1の端部Rから端部Lに向けて温度上昇量が次第に小さくなる温度分布が得られる。第1電極部12の移動速度と、ワークW1に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することにより、例えばワークW1の温度上昇量を全体的に増減させ、またワークW1の両端部L,Rの温度差を拡大し、又は縮小することができる。
加熱されたワークW1には熱膨張が生じるが、第2保持部11がワークW1の長手方向に移動されることにより、ワークW1が長手方向に引っ張られ、ワークW1は平坦化される。好ましくは、図1(F)に示すように、ワークW1に対する通電が終了され、第2電極部13がワークW1から離間された状態で、第2保持部11はワークW1の長手方向に移動される。これにより、第2電極部13とワークW1との摺動が防止され、第2電極部13の損耗が抑制される。
なお、第1保持部10が移動され、また、第1保持部10と第2保持部11との双方が移動されることによって、ワークW1が平坦化されてもよい。第1保持部10が移動される場合に、好ましくは、第1電極部12がワークW1から離間された状態で、第1保持部10はワークW1の長手方向に移動される。
図2(A)〜図2(F)は、ワークW1の通電加熱方法の他の例を示す。
図2(A)〜図2(F)に示す例では、第1電極部12及び第2電極部13の双方がワークW1の長手方向に移動され、ワークW1が通電加熱される。
まず、図2(A)及び図2(B)に示すように、第1電極部12及び第2電極部13が、ワークW1の長手方向の略中央部に配置され、ワークW1と接触した状態に配置される。
図2(C)及び図2(D)に示すように、給電部15から第1電極部12と第2電極部13とを経由してワークW1に通電されている状態で、第1電極部12がワークW1の端部Lに向けて移動され、第2電極部13がワークW1の端部Rに向けて移動され、第1電極部12と第2電極部13との間隔が次第に拡大される。ワークW1において第1電極部12と第2電極部13との間に位置する領域に電流が流れ、その領域が通電加熱される。第1電極部12が端部Lに達し、第2電極部13が端部Rに達した後、ワークW1に対する通電が終了される。なお、第1電極部12の移動速度と第2電極部13の移動速度とは、同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
本例では、基本的には、図2(E)に示すように、ワークW1の中央部から両端部L,Rそれぞれに向けて温度上昇量が次第に小さくなる温度分布が得られる。そして、ワークW1に対する通電が開始されてから終了されるまでの間、第1電極部12及び第2電極部13の移動速度と、ワークW1に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することにより、例えばワークW1の温度上昇量を全体的に増減させ、またワークW1の中央部と両端部L,Rそれぞれとの温度差を拡大し、又は縮小することができる。
図2(F)に示すように、ワークW1に対する通電が終了され、第2電極部13がワークW1から離間された状態で、第2保持部11がワークW1の長手方向に移動され、ワークW1が長手方向に引っ張られ、ワークW1は平坦化される。
このように、給電部15から第1電極部12と第2電極部13とを経由してワークW1に通電されている状態で、第1電極部12及び第2電極部13の少なくとも一方をワークW1の長手方向に沿って移動させ、移動される電極部の移動速度と、ワークW1に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することにより、ワークW1の通電加熱領域を長手方向に並ぶ短冊状の複数の区分領域(w,w,・・・w)に仮想的に分割した場合の各区分領域に生じる熱量を制御でき、一つの電極対14であってもワークW1を所定の温度分布に加熱することができる。よって、従来のように、複数の電極対をワークW1の幅方向に対向して配置し、温度分布に見合うように電極対毎の電流量を制御する必要がなくなり、通電加熱装置1の構成を簡潔にできる。
また、ワークW1の通電加熱領域を間に挟んで配置される第1保持部10と第2保持部11とによってワークW1を保持することにより、図2(A)〜図2(F)に示したように第1保持部10と第2保持部11との間で第1電極部12及び第2電極部13の双方を移動させた場合にも、各区分領域に生じる熱量を精度よく制御することが可能である。第1電極部12及び第2電極部13のうち一方の第1電極部12が移動される図1(A)〜図1(F)に示した場合には、固定される第2電極部13を保持部として第2保持部11を省略し得るが、図2(A)〜図2(F)に示した場合において第2保持部11を省略した場合に、通電加熱に伴うワークW1の熱膨張に起因してワークW1が第2電極部13に対して長手方向に変位する可能性がある。これに対し、ワークW1の通電加熱領域を間に挟んで配置される第1保持部10と第2保持部11とによってワークW1を保持することにより、ワークW1の熱膨張によってもワークW1の第2電極部13に対する長手方向の変位を抑制でき、長手方向に並ぶ各区分領域に生じる熱量を精度よく制御することが可能となる。
好ましくは、第1電極部12及び第2電極部13は、ワークW1の通電加熱領域をワークW1の幅方向、すなわち電極部の移動方向と交差する方向に横断する寸法を有する。これにより、ワークW1の幅方向の温度分布が抑制される。
通電加熱装置1は、通電加熱領域の幅や厚みが長手方向に変化していることにより断面積が長手方向に変化しているワークや、通電加熱領域中に開口や切り欠いた領域が存在していることにより断面積が長手方向に変化しているようなワークにも適用可能である。
図3(A)〜図3(E)に示す例のワークW2は、単一の部材からなる板状ワークであり、厚みが一定で且つ幅が長手方向の一方の端部Rから他方の端部Lに向けて徐々に小さくなる略台形状に形成されており、全体が一つの通電加熱領域とされている。このワークW2では、長手方向に垂直な断面の断面積が相対的に幅広な端部Rから相対的に幅狭な端部Lに向けて単調に減少しており、換言すれば、長手方向に沿う単位長さあたりの抵抗が端部Rから端部Lに向けて単調に増加している。
なお、断面積が長手方向に単調に増加又は単調に減少するとは、断面積の長手方向に沿う変化、即ち、長手方向の各位置における断面積が変曲点なく一方向側になる程増加するか、一方向側になる程減少することである。断面積の長手方向における急激な変化により、通電加熱時の電流密度が幅方向で過剰に不均一になることで、実用上問題となるような部分的な低温部位や高温部位が生じなければ、単調に増加又は単調に減少しているとみなすことができる。
図3(A)〜図3(E)に示す例では、第1電極部12及び第2電極部13のうち一方の第1電極部12のみがワークW2の長手方向に移動され、ワークW2が通電加熱される。
まず、図3(A)及び図3(B)に示すように、第1電極部12及び第2電極部13が、ワークW2の相対的に幅広な端部Rに配置され、ワークW2と接触した状態に配置される。
図3(C)及び図3(D)に示すように、給電部15から第1電極部12と第2電極部13とを経由してワークW1に通電されている状態で、第1電極部12がワークW1の端部Lに向けて移動され、第1電極部12と第2電極部13との間隔が次第に拡大される。ワークW1において第1電極部12と第2電極部13との間に位置する領域に電流が流れ、その領域が通電加熱される。第1電極部12が端部Lに達した後、ワークW1に対する通電が終了される。
図3(E)に示すように、ワークW2に対する通電が終了され、第2電極部13がワークW2から離間された状態で、第2保持部11がワークW2の長手方向に移動され、ワークW2が長手方向に引っ張られ、ワークW2は平坦化される。
ワークW2に対する通電が開始されてから終了されるまでの間、第1電極部12の移動速度と、ワークW2に流れる電流量との何れか一方又は双方が制御部18によって制御される。これにより、ワークW2の通電加熱領域を長手方向に並ぶ短冊状の複数の区分領域(w,w,・・・w)に仮想的に分割した場合の各区分領域に生じる熱量を制御することが可能となる。特に、第1電極部12がワークW2の長手方向に移動され、断面積が第1電極部12の移動方向に単調に減少しているワークW2では、実質的に均一な温度と同視し得る所定の温度範囲にワークW2を加熱することが可能である。
図4は、ワークW2を所定の温度範囲に加熱する場合の、第1電極部12の移動速度の制御と、ワークW2に流す電流量の制御とのコンセプトを示す。
ワークW2の通電加熱領域を、単位長さΔIでn個の区分領域に仮想的に分割した場合の第i区分領域の温度上昇量は、上記式(1)で与えられ、各区分領域の温度上昇量がθ=θ=・・・=θで一定になるためには、次式が満たされるように電流量Ii及び時間ti(電極移動速度Vi)を制御すればよい。
Figure 2019050137
第2電極部13がワークW2の端部Rに固定され、第1電極部12がワークW2の端部Rから端部Lに向けて移動される場合に、各区分領域の通電時間は異なり、端部R側の区分領域ほど通電時間が長くなる。また、端部R側の区分領域及び端部L側の区分領域に同じ電流を同じ時間流した場合に、単位長さあたりの抵抗が相対的に小さい端部R側の区分領域ほど生じる熱量は小さくなる。
そこで、単位長さあたりの抵抗の変化に基づき、第1電極部12の移動速度とワークW2に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することによって、各区分領域に生じる熱量を調整するようにすれば、ワークW2を一様に加熱することができる。
図5及び図6は、通電開始からの経過時間と第1電極部12の位置との関係、第1電極部12の移動とワークW2に流す電流量との関係、並びに通電終了時におけるワークW2の長手方向の温度分布の一例をそれぞれ示す。なお、図5及び図6において、第1電極部12の位置は、通電開始時における第1電極部12の初期位置(ワークW2の端部R)を原点とし、原点からの距離で示されている。
図5に示す例では、ワークW2の端部Rから端部Lに向けて第1電極部12が一定速度で移動され、ワークW2に流される電流が次第に小さくなるように調整されている。なお、第1電極部12が端部Lに達した後の一定時間、第1電極部12は端部Lに保持され、その期間も第1電極部12が端部Lに達した時点での電流がワークW2に流されている。かかる電流調整により、ワークW2を一様に通電加熱することができる。
図6に示す例では、ワークW2に一定電流が流され、第1電極部12がワークW2の端部Rから端部Lに向けて移動され、且つ移動速度が次第に大きくなるように調整されている。なお、第1電極部12が端部Lに達した後の一定時間、第1電極部12は端部Lに保持され、その期間もワークW2に一定電流が流されている。かかる速度調整によっても、ワークW2を一様に通電加熱することができる。
図7(A)〜図7(E)に示す例のワークW3は、単一の部材からなる板状ワークであり、幅が一定で且つ厚みが長手方向の一方の端部Rから他方の端部Lに向けて徐々に小さくなるように形成されており、ワークW2と同様に、断面積が相対的に厚肉な端部Rから相対的に薄肉な端部Lに向けて単調に減少しており、換言すれば長手方向に沿う単位長さあたりの抵抗が端部Rから端部Lに向けて単調に増加している。
したがって、第2電極部13をワークW3の端部Rに固定し、第1電極部12をワークW3の端部Rから端部Lに向けて移動させ、ワークW3の単位長さあたりの抵抗の変化に基づき、第1電極部12の移動速度とワークW3に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することによって、各区分領域に生じる熱量を調整するようにすれば、ワークW3を一様に加熱することができる。
図8(A)〜図8(E)に示す例のワークW4は、単一の部材からなる板状ワークであり、厚みが一定で且つ幅が長手方向の中央部から両端部L,Rに向けて徐々に小さくなるように形成されており、中央部を境に対称な略菱形状に形成されている。ワークW4の長手方向中央部から端部Lに亘る部位は、断面積が相対的に幅広な中央部から相対的に幅狭な端部Lに向けて単調に減少しており、換言すれば長手方向に沿う単位長さあたりの抵抗が中央部から端部Lに向けて単調に増加している。また、ワークW4の長手方向中央部から端部Rに亘る部位は、断面積が相対的に幅広な中央部から相対的に幅狭な端部Rに向けて単調に減少しており、換言すれば長手方向に沿う単位長さあたりの抵抗が中央部から端部Rに向けて単調に増加している。
したがって、第1電極部12及び第2電極部13をワークW4の長手方向中央部に配置し、第1電極部12をワークW4の端部Lに向けて移動させ、併せて第2電極部13をワークW4の端部Rに向けて移動させ、ワークW4の単位長さあたりの抵抗の変化に基づき、第1電極部12及び第2電極部13それぞれの移動速度とワークW4に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することによって、各区分領域に生じる熱量を調整するようにすれば、ワークW4を一様に加熱することができる。
このように、ワークの通電加熱領域の形状や寸法から得られる各区分領域の抵抗の変化に基づき、第1電極部12及び第2電極部13の移動速度とワークに流れる電流量との何れか一方又は双方を制御することにより、実質的に均一な温度と同視し得る所定の温度範囲にワークの通電加熱領域を加熱することができる。
なお、ワークの一部を通電加熱領域とすることもできる。図9(A)〜図9(E)に示す例は、上述したワークW2において、相対的に幅狭な端部L側の一部の領域を通電加熱領域W2aとし、相対的に幅広な端部R側の一部の領域を非加熱領域W2bとしたものである。このようなワークは、例えば衝撃吸収部材に用いられ、通電加熱領域W2aは加熱されることによって硬度が高められるのに対し、非加熱領域W2bは、衝撃等によって変形し易いよう軟質に保たれる。
通電加熱領域W2aは、断面積が非加熱領域W2bとの境界から端部Lに向けて単調に減少しており、換言すれば長手方向に沿う単位長さあたりの抵抗が非加熱領域W2bとの境界から端部Lに向けて単調に増加している。
したがって、第1電極部12及び第2電極部13を、通電加熱領域W2a上で通電加熱領域W2aと非加熱領域W2bとの境界に隣設し、第2電極部13を固定し且つ第1電極部12を端部Lに向けて移動させ、通電加熱領域W2aの単位長さあたりの抵抗の変化に基づき、第1電極部12の移動速度とワークW2に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することによって、各区分領域に生じる熱量を調整するようにすれば、通電加熱領域W2aを一様に加熱することができる。
図10及び図11は、通電加熱装置1の具体的な構成を示す。
通電加熱装置1は、架台30に配設されたスライドレール31を備える。スライドレール31は一方向に延びており、第1保持部10と、第2保持部11と、第1電極部12と、第2電極部13とは、スライドレール31上に配置されており、スライドレール31に沿って移動可能にスライドレール31によって支持されている。
第2保持部11を移動させる保持部移動機構17は、スライドレール31と平行に延びるねじ軸32と、ねじ軸32を回転駆動するモータ33とを含んで構成されている。第2保持部11はねじ軸32と螺合しており、第2保持部11は、ねじ軸32の回転に応じ、ねじ軸32に沿って移動される。モータ33の回転は制御部18(図1参照)によって制御され、制御部18によるモータ33の制御のもと、第2保持部11は、スライドレール31の長手方向中央部からスライドレール31の一方の端部までの間の移動範囲で、保持部移動機構17によって移動される。
第1保持部10は、スライドレール31の長手方向中央部からスライドレール31の他方の端部までの間の移動範囲で移動可能であり、この移動範囲内でワークの長さに応じた適宜な位置に固定される。なお、第1保持部10もまた保持部移動機構17によって移動されてもよく、この場合には、第1保持部10に対応するねじ軸とモータとが保持部移動機構17に設けられる。
第1電極部12と第2電極部13とは、第1保持部10と第2保持部11との間でスライドレール31上に配置されている。
第1電極部12を移動させる第1移動部20は、スライドレール31と平行に延びるねじ軸34と、ねじ軸34を回転駆動するモータ35とを含んで構成されている。第1電極部12はねじ軸34と螺合しており、第1電極部12は、ねじ軸34の回転に応じて、ねじ軸34に沿って移動される。モータ35の回転は制御部18によって制御され、制御部18によるモータ35の制御のもと、第1電極部12は、スライドレール31の長手方向中央部から第1保持部10までの間の移動範囲で、第1移動部20によって移動される。
第2電極部13を移動させる第2移動部21は、第1移動部20と同様に、ねじ軸34と、モータ35とを含んで構成されており、制御部18によるモータ35の制御のもと、第2電極部13は、スライドレール31の長手方向中央部から第2保持部11までの間の移動範囲で、第2移動部21によって移動される。
なお、保持部移動機構17、第1移動部20、及び第2移動部21は、流体圧シリンダ等の他の直動機構によって構成されてもよい。
通電加熱装置1は、第1保持部10と第2保持部11とによって保持されたワークに沿うように架台30に配設された第1ブスバー36と、第2ブスバー37とをさらに備える。第1ブスバー36は、第1電極部12の移動範囲を包含する第1保持部10の移動範囲の略全長に亘って延びており、第2ブスバー37は、第2電極部13の移動範囲を包含する第2保持部11の移動範囲の略全長に亘って延びている。
第1ブスバー36及び第2ブスバー37は、銅等の高い導電性を有する材料からなり、例えばワークの通電加熱時に必要な電流を給電可能な十分な断面積を有する硬質の板材である。第1ブスバー36と第2ブスバー37とは互いに絶縁されており、第1ブスバー36は給電部15(図1参照)の一方の極に電気的に接続されており、第2ブスバー37は給電部15の他方の極に電気的に接続されている。
図12は、第2保持部11の構成を示す。
保持部移動機構17によって移動される第2保持部11は、ワークを厚み方向に挟持するチャック40と、チャック40を開閉駆動する駆動部41と、チャック40及び駆動部41を支持する移動フレーム42とを有する。
移動フレーム42は、スライドレール31によって移動可能に支持されており、且つ保持部移動機構17のねじ軸32(図11参照)と螺合しており、ねじ軸32の回転に応じ、ねじ軸32に沿って移動される。チャック40及び駆動部41は、移動フレーム42と一体に移動される。駆動部41は、例えば流体圧シリンダ等によって構成され、駆動部41の動作、即ちチャック40の開閉は、制御部18によって制御される。
なお、第1保持部10は、本例では、手動により開閉されるクランプが用いられているが、チャックと、チャックを開閉駆動する駆動部と、スライドレール31によって移動可能に支持される移動フレームとを有し、第2保持部11と同様に構成されてもよい。
図13及び図14は、第1電極部12及び第2電極部13の一例の構成を示す。
第1電極部12は、ワークWの加熱領域に接触するように配設された移動電極50と、第1ブスバー36から移動電極50に給電するための給電機構51と、移動電極50に対向配置された押さえ部材52と、押さえ部材52を駆動する押圧機構53と、これらを一体に支持した移動フレーム54と、を備える。移動フレーム54は、スライドレール31によって移動可能に支持されており、且つ第1移動部20のねじ軸34と螺合している。ここでは移動電極50及び給電機構51が第1ブスバー36とワークWとの間に配置された状態で、第1移動部20により移動フレーム54と一体に移動可能となっている。
移動電極50は、ワークW表面に接触して転動する通電ローラ55からなる。通電ローラ55は、全周面が導電性を有する材料からなり、軸部55aが周面とは絶縁された状態で移動フレーム54に固定された軸受部55bに回転自在に支持されている。通電ローラ55の周面は銅、鋳鉄、カーボン等の導電性の高い材料から形成されており、表面が断面円形の平滑面となっている。通電ローラ55は、周面が給電機構51を介して第1ブスバー36と電気的に接続されており、この周面が移動方向に対して直交方向にワークWの通電加熱領域と接触し、接触部分が通電加熱領域の全幅を横断している。
給電機構51は、第1ブスバー36の表面に接触して転動する給電ローラ56を備える。給電ローラ56は、全周面が導電性を有する材料からなり、軸部56aが周面とは絶縁された状態で、移動フレーム54に固定された軸受部56bに回転自在に支持されている。給電ローラ56の周面は銅、鋳鉄、カーボン等の導電性の高い材料から形成されており、表面が断面円形の平滑面となっている。給電ローラ56は、周面が移動方向に対して直交方向に第1ブスバー36のワークW側表面と接触し、接触部分がブスバーの略全幅を横断している。
給電ローラ56と通電ローラ55との間には、他のローラ等が介在されていてもよいが、この実施形態では、通電ローラ55は軸方向の略全長において給電ローラ56と直接接触している。ここでは通電ローラ55と給電ローラ56とが互いに逆方向に回転するため、摺動することなく常時接触している。通電加熱時には、第1ブスバー36から給電ローラ56の周面を介して通電ローラ55まで大電流を給電することが可能である。
押さえ部材52は、ワークWを介して通電ローラ55と対向する位置に配設された押さえローラ58からなる。押さえローラ58の材質はワークWに当接して加圧可能であれば特に限定されないが、通電ローラ55よりも熱伝導率が低い材料からなるのが好ましく、例えば鋳鉄、セラミックスなどにより形成されていてもよい。軸部58aは、移動フレーム54に移動可能に支持された軸受部58bに回転自在に支持されている。この実施形態では、軸受部58bは押圧機構53に設けられた可動ブラケット57に支持されることで、通電ローラ55に対して離接する方向に移動可能である。さらに押さえローラ58は移動フレーム54に支持されているため、通電ローラ55及び給電ローラ56と共に移動可能である。
押圧機構53は、移動フレーム54に装着された加圧シリンダ59と、加圧シリンダ59に連結されて移動可能な可動ブラケット57とを備えている。ここでは加圧シリンダ59により加圧されることで可動ブラケット57が通電ローラ55側へ押圧され、押さえローラ58がワークWを通電ローラ55に向けて押し付けるようになっている。そして、加圧シリンダ59による加圧が解除されることで押えローラ58及び通電ローラ55がワークWから離間する、すなわち第1電極部12がワークWから離間するようになっている。
第2電極部13は、ワークWの通電加熱領域に接触するように配設された移動電極70と、第2ブスバー37から移動電極70に給電するための給電機構71と、移動電極70に対向配置された押さえ部材72と、押さえ部材72を駆動する押圧機構73と、これらを一体に支持した移動フレーム74とを備える。移動フレーム74は、スライドレール31によって移動可能に支持されており、且つ第2移動部21のねじ軸34と螺合している。ここでは移動電極70及び給電機構71が第2ブスバー37とワークWとの間に配置された状態で、第2移動部21により移動フレーム74と一体に移動可能となっている。
移動電極70は、第1電極部12の移動電極50と同様に、ワークW表面に接触して転動する通電ローラ75からなる。また、給電機構71は、第1電極部12の給電機構51と同様に、第2ブスバー37の表面に接触して転動する給電ローラ76を備える。押さえ部材72は、第1電極部12の押え部材52と同様に、ワークWを介して通電ローラ75と対向する位置に配設された押さえローラ78からなり、押圧機構73は第1電極部12の押圧機構53と同様に、加圧シリンダ79と、可動ブラケット77とを備え、押さえローラ78がワークWを通電ローラ75に向けて押し付けるようになっている。そして、過圧シリンダ79による過圧が解除されることで押えローラ78及び通電ローラ75がワークWから離間する、すなわち第2電極部13がワークWから離間するようになっている。
以上のような通電加熱装置1によれば、第1ブスバー36及び第2ブスバー37がワークWに沿うように配設されているので、第1ブスバー36及び第2ブスバー37によりループが形成され難くてインダクタンス成分を小さくできる。その結果、力率が悪くならず、所定の電流をワークWに流すことができる。第1電極部12の移動電極50が第1ブスバー36及びワークWに対して接触状態且つ通電状態で移動可能であり、第2電極部13の移動電極70が第2ブスバー37及びワークWに対して接触状態且つ通電状態で移動可能であるため、ワークWの大電流を通電する領域を変化させたり通電時間を変化させたりすることができる。
このためワークWと第1ブスバー36及び第2ブスバー37との相対位置が変化せず、ワークWを負荷として構成される回路の定数が変わらない。
また第1電極部12の移動電極50及び第2電極部13の移動電極70の少なくとも一方を移動させるだけで通電領域や通電時間を変化できるため、従来のように電極や給電構造を多数設けたり、ワークWや第1ブスバー36や第2ブスバー37を移動する構造を設けたりして複雑な構造にする必要がなく、通電加熱装置1を簡素でコンパクトに形成できる。従って、通電領域や通電時間を変化させてワークWの通電領域に所定の大電流を流すことが容易で簡素な構成を実現できる。
この通電加熱装置1では、第1電極部12の移動電極50が第1ブスバー36とワークWとの間に配置されており、第2電極部13の移動電極70が第2ブスバー37とワークWとの間に配置されているので、第1ブスバー36からワークWまでの間の給電経路及び第2ブスバー37からワークWまでの間の給電経路を短くでき、ロスを小さくできる。
また第1電極部12の移動電極50が通電ローラ55であり、第2電極部13の移動電極70が通電ローラ75であるため、移動電極50,70を移動させる際の機械的抵抗を小さくでき、ワークWの長い範囲に接触させた状態でも容易に移動可能である。そのためワークWとの接触長さを長くして、効率よくワークWの通電加熱領域を加熱できる。
しかも移動電極50が通電ローラ55であり、移動電極70が通電ローラ75であれば、ワークW表面に接触した状態で安定して移動でき、例えば振動等によりワークW表面から浮き上がってスパークが生じることを防止でき、移動電極50,70を通電した状態で移動させてもワークWに大電流を安定して流すことができる。
この通電加熱装置1では第1ブスバー36が、第1電極部12の移動電極50の移動範囲を包含する第1保持部10の移動範囲の略全長に亘って延びており、移動電極50を移動させた際に、常に移動電極50と第1ブスバー36とを近接位置で接続でき、給電経路を短くできる。しかも移動電極50を移動させた際に第1ブスバー36からワークWまでの間の給電経路が変化しないため、安定した通電状態を維持することが可能である。同様に、第2ブスバー37が、第2電極部13の移動電極70の移動範囲を包含する第2保持部11の移動範囲の略全長に亘って延びており、移動電極70を移動させた際に、常に移動電極70と第2ブスバー37とを近接位置で接続でき、給電経路を短くできる。しかも移動電極70を移動させた際に第2ブスバー37からワークWまでの間の給電経路が変化しないため、安定した通電状態を維持することが可能である。
この通電加熱装置1では、第1電極部12の押さえ部材52によりワークWが移動電極50に押し付けられ、第2電極部13の押え部材72によりワークWが移動電極70に押し付けられるので、移動電極50,70を移動させた際に移動電極50,70がワークWの表面から浮き上がることを防止でき、ワークWに安定して通電できる。またワークWの通電加熱領域の幅方向全長に移動電極50,70を接触させて通電するため、移動電極をワークWの幅方向と交差する1方向に移動させれば通電加熱領域全体に通電でき、簡素な構成で効率よく加熱して通電時間を短縮できる。
特に、この通電加熱装置1は、第1ブスバー36に接触して転動する第1電極部12の給電ローラ56を備えているので、第1ブスバー36表面に接触した状態で移動させる際の移動抵抗を小さくでき、第1ブスバー36の長い範囲に接触させた状態で容易に移動させることができる。同様に、第2ブスバー37に接触して転動する第2電極部13の給電ローラ76を備えているので、第2ブスバー37表面に接触した状態で移動させる際の移動抵抗を小さくでき、第2ブスバー37の長い範囲に接触させた状態で容易に移動させることができる。そのため第1ブスバー36と給電ローラ56との接触長さ及び第2ブスバー37と給電ローラ76との接触長さを長く確保でき、第1ブスバー36及び第2ブスバー37から大電流を給電することが容易である。
また、この通電加熱装置1では、第1電極部12の給電ローラ56が通電ローラ55と共に移動するため、移動電極50を移動させた際、第1ブスバー36から移動電極50までの給電経路を略一定に保つことができる。同様に、第2電極部13の給電ローラ76が通電ローラ75と共に移動するため、移動電極70を移動させた際、第2ブスバー37から移動電極70までの給電経路を略一定に保つことができる。そのため移動電極50,70を移動させた際の電気的な条件の変動を小さく又は無くすことができ、ワークWに大電流を安定して流すことができる。
通電加熱装置1では、第1電極部12の通電ローラ55と給電ローラ56とが互いに逆方向に転動して直接接触しているので、給電ローラ56の周面と通電ローラ55の周面とが接触部分で摺動せず、接触抵抗を小さくして給電ローラ56と通電ローラ55とを広い範囲で接触させた状態で移動させることができる。そのため給電ローラ56の表面と通電ローラ55の表面との接触幅を広く確保することが可能となり、給電ローラ56から通電ローラ55に大電流を給電することが容易である。しかも第1ブスバー36からワークWまでの給電経路が給電ローラ56の表面及び通電ローラ55の表面からなるため顕著に簡素化できる。同様に、第2電極部13の通電ローラ75と給電ローラ76とが互いに逆方向に転動して直接接触しているので、給電ローラ76の周面と通電ローラ75の周面とが接触部分で摺動せず、接触抵抗を小さくして給電ローラ76と通電ローラ75とを広い範囲で接触させた状態で移動させることができる。そのため給電ローラ76の表面と通電ローラ75の表面との接触幅を広く確保することが可能となり、給電ローラ76から通電ローラ75に大電流を給電することが容易である。しかも第2ブスバー37からワークWまでの給電経路が給電ローラ76の表面及び通電ローラ75の表面からなるため顕著に簡素化できる。これにより大電流の給電が一層容易にできる。
図15は図13及び図14に示した第1電極部12の変形例を示している。
図13及び図14に示した例では、給電ローラ56を通電ローラ55に対して所定位置となるように移動フレーム54に装着しており、通電ローラ55の軸線と給電ローラ56の軸線とがワークW及び第1ブスバー36の長手方向の同じ位置に重なるように配置されている。これに対して図15に示す変形例では、各ローラ55,56が、第1電極部12の移動方向にずらして配置されている。ここではさらに給電ローラ56の直径を通電ローラ55に対して細くして前後に複数設けている。
このように給電ローラ56を通電ローラ55に対してずれた位置に配置すれば、ワークWと第1ブスバー36とをより近接して配置できる。第2電極部13の通電ローラ75と給電ローラ76もまた同様に構成でき、ワークWと第2ブスバー37とをより近接して配置できる。そのためインダクタンスをより小さくできるとともに、通電加熱装置1のコンパクト化を図ることが可能である。
図16から図18は、第1電極部12の他の例の構成を示す。
図16から図18に示す給電機構51は、第1ブスバー36のワークW側の表面に、通電ローラ55が接触可能に一体又は別体に設けられ、ワークWに対向する面の略全体に配置された導電ブラシ62を備えている。導電ブラシ62は、導電性を有する多数の繊維を備えたもので、ワークWの通電加熱領域に対向する略全体に配置されている。この導電ブラシ62は、第1ブスバー36の表面から移動電極50と接触可能な高さに達する厚みで設けられており、通電ローラ55と接触した際弾性変形して適度な接圧で通電ローラ55に接触する。
導電ブラシ62は通電加熱時に第1ブスバー36から移動電極50に十分に給電可能な導電性を有することが必要である。例えば導電ブラシ62と第1ブスバー36との間の導電性を良好になるように密着していること、先端側の移動電極50と接触する部位までの導電性が十分であること、通電時に溶融や熱変形等が生じない耐熱性を有すること、繰り返し移動電極が接触して変形させても劣化が生じ難いこと、などが必要となる。
導電ブラシ62としては、直線的な導電性繊維を略同じ向きに配列して束ねたもの、導電性繊維を織布又は不織布状に集合させたもの、導電性繊維を一部が突出するように他の材料により固定したもの、柔軟性を有する材料と共に成形したもの、など、適宜な形態により形成することができる。また導電ブラシ62として、第1ブスバー36表面を構成する材料層に一部を埋設して第1ブスバー36と一体化して形成することも可能である。導電繊維を構成する材料は、例えばカーボンファイバー等が例示できる。
この第1電極部12では、移動フレーム54により通電ローラ55を移動させると、通電ローラ55がワークWの表面に接触して転動して移動する。その際、通電ローラ55は第1ブスバー36の表面に配置されている導電ブラシ62と摺接した状態で移動し、第1ブスバー36からの電流が導電ブラシ62を介して通電ローラ55の周面全体に給電されるため、ワークWに通電した状態で移動することが可能である。
この第1電極部12では、第1ブスバー36の導電ブラシ62に移動電極50が摺接するので、移動電極50の接触抵抗を小さくでき、第1ブスバー36と移動電極50とを長い範囲で接触させて移動させることができる。そのため移動電極50と第1ブスバー36との接触長さを長く確保することが可能となり、第1ブスバー36から移動電極50に大電流を給電することが容易である。しかも第1ブスバー36からワークWまでの給電経路が導電ブラシ62及び移動電極50からなるため構成を顕著に簡素化できる。
また、この第1電極部12では、導電ブラシ62がワークWの通電加熱領域の略全体に対向して配置されているので、通電加熱領域の各部には導電ブラシ62の各対向部位から給電することができる。そのため導電ブラシ62からワークWまでの給電経路を短くして略一定にでき、通電加熱領域全体に均等に通電できる。
第2電極部13の給電機構71もまた同様に構成でき、第2ブスバー37のワークW側の表面に、通電ローラ75が接触可能に一体又は別体に設けられ、ワークWに対向する面の略全体に配置された導電ブラシを備えてもよい。
図19及び図20は、第1電極部12の他の例の構成を示す。
図19及び図20に示す第1電極部12の給電機構51は、第1ブスバー36の表面に接触して転動する給電ローラ63を備える。給電ローラ63は、通電ローラ55より大径に形成され、通電ローラ55の両端側の軸部55aに装着されている。給電ローラ63は軸部55aに固定されていてもよいが、軸部55aより軟質の金属等からなるスライド軸受けを介して軸部55aに回動可能に装着されてもよい。給電ローラ63の周面と軸部55aとの間は十分な導電性を有するのがよい。
この第1電極部12では、通電ローラ55及び給電ローラ63が移動する際、通電ローラ55がワークWに接触した状態で、給電ローラ63が第1ブスバー36に接触した状態のまま移動可能である。
押さえ部材52が加圧されると、ワークWが通電ローラ55に押し付けられる。給電ローラ63が通電ローラ55より大きな直径を有するため、通電ローラ55は第1ブスバー36の表面と離間した状態でワークWと圧接される。また給電ローラ63がワークWよりも両外側に配置されているため、ワークWに接触することなく第1ブスバー36の両側縁側に圧接される。
この第1電極部12では、給電ローラ63が移動電極50の両端側に設けられて第1ブスバー36に接触して移動するので、第1ブスバー36とワークWとの間の間隙を狭くできる。また移動電極50の大きさに拘わらず第1ブスバー36に対する移動抵抗やワークWに対する移動抵抗を小さくできる。そのため大電流の給電を一層容易にできる。
なお、通電ローラ55と給電ローラ63とを同じ軸に装着したが、異なる軸に装着して通電ローラ55と給電ローラ63との間を通電可能に構成してもよい。
第2電極部13の給電機構71もまた同様に構成でき、第2ブスバー37の表面に接触して転動する給電ローラを備え、この給電ローラは、通電ローラ75より大径に形成され、通電ローラ75の両端側の軸部75a又は軸部75aとは異なる軸に装着されてもよい。
ワークWに接触する移動電極50と、移動電極50に対向配置された押さえ部材52とを有する第1電極部12は、移動電極50と押え部材52とによってワークWを挟むことにより、ワークWを保持可能である。同様に、ワークWに接触する移動電極70と、移動電極70に対向配置された押さえ部材72とを有する第2電極部13は、移動電極70と押え部材72とによってワークWを挟むことにより、ワークWを保持可能である。そこで、第1保持部10は、第1電極部12を含み、第1電極部12によってワークWを保持するように構成されてもよく、第2保持部11は、第2電極部13を含み、第2電極部13によってワークWを保持するように構成されてもよい。これにより、第1保持部10及び第2保持部11が第1電極部12及び第2電極部13とは別に構成される場合に比べて、装置構成を簡潔にできる。
第1保持部10が、第1電極部12を含み、第1電極部12によってワークWを保持するように構成され、第2保持部11が、第2電極部13を含み、第2電極部13によってワークWを保持するように構成される場合に、図21に示すように、保持部移動機構17が第2保持部11を移動させるものとして、好ましくは、保持部移動機構17は、第2電極部13の移動電極70に給電するための第2ブスバー37を、ワークWを保持した移動電極70及び押さえ部材72と一体に移動させる。これにより、第2電極部13と第2ブスバー37との摺動が防止され、第2電極部13の損耗が抑制される。
ここまで、ワークの全体又は一部を一つの通電加熱領域として、この通電加熱領域を所定の温度範囲に通電加熱する例について説明したが、以下に説明する例は、ワークの通電加熱領域を複数の通電加熱領域に区分し、通電加熱装置1によって複数の通電加熱領域を互いに異なる温度範囲に通電加熱するものである。
図22(A)〜図22(G)に示す例のワークW5は、厚みが一定で且つ幅が長手方向の一方の端部Rから他方の端部Lに向けて徐々に小さくなる略台形状に形成されており、その全体が通電加熱領域であり、且つ相対的に幅狭な端部L側の領域は焼入れ温度となる熱間加工温度に加熱する第1通電加熱領域W5aであり、相対的に幅広な端部R側の領域は焼入れ温度よりも低い温間加工温度に加熱する第2通電加熱領域W5bである。なお、ワークW5は第1通電加熱領域W5a及び第2通電加熱領域W5b以外の領域を備えていてもよい。このワークW5は、第1通電加熱領域W5aの素材と第2通電加熱領域W5bの素材とが異なっており、両者を溶接によって接続し、溶接ビード部W5cで接合して一体化した、いわゆるテーラードブランク材である。ここで、テーラードブランク材とは、厚みや強度の異なる鋼材を溶接などして一体化した素材であり、プレス等の加工される前の状態を意味する。第1通電加熱領域W5aは熱間加工温度に加熱されるのに対して、第2通電加熱領域W5bは温間加工温度に加熱されており、後工程でプレスされやすくする。
先ず、図22(A)及び図22(B)に示すように、第1電極部12と第2電極部13とを通電加熱領域の中間部に配置する。本例では、第1通電加熱領域W5aに間隔をおいて配置するが、その際、第2電極部13は溶接ビード部W5cにかからないように第1通電加熱領域W5a上に配置する。
その後、第1電極部12と第2電極部13との間に電流を流しながら、第2電極部13を移動せずに固定したまま、第1移動部20により第1電極部12を第2電極部13と逆側に移動して、第1電極部12と第2電極部13との間隔を広げる。
そして、図22(C)及び図22(D)に示すように、第1電極部12が通電加熱領域の一端(図示の場合、端部L)に到達する前に、第2移動部21により第2電極部13を第1電極部12の移動方向とは逆向きに移動する。第1電極部12と第2電極部13は同時に通電加熱領域の各端に到達してもよい。このようにして、後工程のプレス工程の際、ワークW5に負荷がかからない範囲で第2通電加熱領域W5bを加熱する。それにより、図22(E)及び図22(F)に示すように、第1電極部12と第2電極部13とがそれぞれ第1移動部20、第2移動部21により移動してワークW5の通電加熱領域の各端部に達し、電極の間隔を広げる。
ワークW5に対する通電が終了され、第2電極部13がワークW5から離間された状態で、第2保持部11がワークW5の長手方向に移動され、ワークW5が長手方向に引っ張られ、ワークW5は平坦化される。
以上の工程により、例えば図22(G)に示すように、溶接ビード部W5cの位置よりも端部L側の第1通電加熱領域W5aでは加熱温度がT1となり、端部R側の第2通電加熱領域W5bでは加熱温度がT2(<T1)となる。よって、ワークW5のうち加熱領域が高温領域と低温領域とに区分けして加熱される。このように加熱されたワークW5はその後、プレス加工を経て所定の形状に成形される。
ここで、図22(A)及び図22(B)に示す状態から図22(E)及び図22(F)に示す状態になるように、第1電極部12を移動して第1通電加熱領域W5aを加熱する場合、第1通電加熱領域W5aの断面積は第1電極部12の移動方向に単調に減少している。したがって、第1電極部12の移動速度と、ワークW5に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することによって、第1通電加熱領域W5aを長手方向に並ぶ短冊状の複数の区分領域に仮想的に分割した場合の各区分領域に生じる熱量を調整するようにすれば、図22(G)に実線で示すように第1通電加熱領域W5aを温度T1で一様に加熱することができる。
また、第1電極部12の移動速度と、ワークW5に流す電流量との何れか一方又は双方を制御することによって、第1通電加熱領域W5aの各区分領域に生じる熱量を調整することにより、図22(G)に例えば点線に示すように、温度分布を持つように第1通電加熱領域W5aを加熱することもできる。
なお、何れの場合においても、ワークW5の第2通電加熱領域W5bは、第2電極部13の移動方向に沿って断面積が大きくなるため、図22(G)に示すように、溶接ビード部W5cの位置を含む第2通電加熱領域W5bは、溶接ビード部W5cから遠ざかるにつれて昇温が低下する。もっとも、第2通電加熱領域W5bは、焼入れを行う領域ではなく、温間加工の温度範囲であればよいので、均一に加熱される必要性は小さい。
これにより、第1通電加熱領域W5aは直接通電により熱間加工の温度まで昇温し、第2通電加熱領域W5bは直接通電により温間加工の温度まで昇温する。このように、電極対14を用いて、固定したワークW5上で第1電極部12及び第2電極部13をそれぞれ逆方向に移動させることで、第1通電加熱領域W5a、第2通電加熱領域W5b毎に異なった温度に加熱することができる。
図23(A)〜図23(G)に示す例では、通電加熱開始前に第1電極部12が第1通電加熱領域W5a上に配置され、第2電極部13が第2通電加熱領域W5bに配置される点で、図22(A)〜図22(G)に示した例と異なる。図22(A)〜図22(G)に示した例では、通電加熱開始前では、第1電極部12と第2電極部13とが何れも第1通電加熱領域W5aに配置され、溶接ビード部W5cが高温に加熱されず、低温に加熱される。これに対し、本例では、通電加熱前において溶接ビード部W5cの両側に第1電極部12と第2電極部13とが配置され、先ず、第1電極部12を端部L側に移動し、第1電極部12が第1通電加熱領域W5aの一端に到達する前に、第2電極部13を第2通電加熱領域W5bの一端に移動させる。第1電極部12と第2電極部13は同時に加熱領域の各端に到達してもよい。これにより、溶接ビード部W5cが高温に加熱される。
図22(A)〜図22(G)に示した例及び図23(A)〜図23(G)に示した例のように、ワークW5が、材質、板厚の何れか一方又は双方が異なる複数の板材を溶接ビード部W5cで連結して成るブランクであっても、第1電極部12、第2電極部13と溶接ビード部W5cとの位置関係により、溶接ビード部W5c及び近傍を高温、低温の何れかで加熱するかを制御することができる。
図22(A)〜図22(G)に示した例のように、一方の鋼板上に第1電極部12及び第2電極部13を間隔をおいて配置し、溶接ビード部W5cから遠い電極、つまり第1電極部12を、第2電極部13と間隔を広くするように移動する。そして、第1電極部12が一方の鋼板の一端に達する前に、第2電極部13が溶接ビード部W5cを乗り越えて他方の鋼板の一端に達するように第1電極部12及び第2電極部13を逆向きに移動する。この場合には、溶接ビード部W5cは低温にしか加熱されない。また、高温に加熱する第1通電加熱領域W5a側の一方の鋼板と第2電極部13との接点との間が高温に加熱されない領域が残る。この高温に加熱されない領域が上述の溶接ビード部W5cの近傍の部位である。
他方、図23(A)〜図23(G)に示した例のように、一方の鋼板上に第1電極部12を配置し他方の鋼板上に第2電極部13を配置し、第1電極部12と第2電極部13の間に溶接ビード部W5cが存在するようにする。そして、高温に加熱する第1通電加熱領域W5a側の一方の鋼板上にある第1電極部12を第2電極部13から遠ざけ、第1電極部12が一方の鋼板の一端に達する前に、第2電極部13が他方の鋼板の一端に達するように第1電極部12と第2電極部13を逆向きに移動させる。この場合には、溶接ビード部W5cは高温に加熱される。また、低温に加熱する第2通電加熱領域W5b側の他方の鋼板と第2電極部13との接点との間には高温に加熱される領域が存在する。
図24(A)〜図24(I)に示す例のワークW6は、図22(A)〜図22(G)に示した例のワークW5と同様、テーラードブランク材を想定しており、ワークW6の左右一方が焼入れ温度となる熱間加工温度に加熱する第1通電加熱領域W6aであり、他方が焼入れ温度よりも低い温間加工温度に加熱する第2通電加熱領域W6bである。
ワークW6が図22(A)〜図22(G)に示した例のワークW5と異なる点は、第1通電加熱領域W6a側の一方の鋼板の厚みと第2通電加熱領域W6b側の他方の鋼板の厚みに差がある点である。図示した例では、第2通電加熱領域W6b側の鋼板が第1通電加熱領域W6a側の鋼板よりも厚いが、逆に第1通電加熱領域W6a側の鋼板の方が厚くても同じである。溶接ビード部W6cは鋼板の厚みの差により傾斜しており、溶接により凹凸が生じている場合もある。このような場合には、溶接ビード部W6cには直接通電しないようにする。給電部15から通電したまま電極部を溶接ビード部W6c上にスライドするとスパークするためである。この場合には、溶接ビード部W6cを挟んで両側の第1通電加熱領域W6a及び第2通電加熱領域W6bをそれぞれ通電加熱し、第1通電加熱領域W6a及び第2通電加熱領域W6bから溶接ビード部W6cへの熱伝達により加熱させる。
先ず、図24(A)及び図24(B)に示すように、第2電極部13を、溶接ビード部W6cにかからないように、第1通電加熱領域W6aの右端に配置する。第1電極部12を、第2電極部13と間隔をあけて第1通電加熱領域W6a上に配置する。ワークW6の第1通電加熱領域W6aは右側の方が断面積が大きいからである。
その後、第1電極部12と第2電極部13との間に電流を流しながら、第2電極部13を固定したまま第1移動部20により第1電極部12を第2電極部13と逆側に移動して、第1電極部12と第2電極部13との間隔を広げ、図24(C)及び図24(D)に示すように、第1電極部12が第1通電加熱領域W6aの他端に達すると通電を停止する。ワークW6に対する通電が終了され、第2電極部13がワークW6から離間された状態で、第2保持部11がワークW6の長手方向に移動され、ワークW6が長手方向に引っ張られ、ワークW6は平坦化される。
そして、図24(E)及び図24(F)に示すように、ワークW6を左方向にずらし、第1電極部12及び第2電極部13を第2通電加熱領域W6bの所定の位置に配置するようにする。つまり、第2電極部13を第2通電加熱領域W6bの右端に配置し、第1電極部12を第2電極部13と間隔をあけて第2通電加熱領域W6b上に配置する。ワークW6の第2通電加熱領域W6bは右側の方が断面積が大きいからである。
その後、第1電極部12と第2電極部13との間に電流を流しながら、第2電極部13を固定したまま第1移動部20により第1電極部12を第2電極部13と逆側に移動して、第1電極部12と第2電極部13との間隔を広げ、図24(G)及び図24(H)に示すように第1電極部12が第2通電加熱領域W6bの他端に到達すると通電を停止する。その際、溶接ビード部W6cに第1電極部12が接触していない。ワークW6に対する通電が終了され、第2電極部13がワークW6から離間された状態で、第2保持部11がワークW6の長手方向に移動され、ワークW6が長手方向に引っ張られ、ワークW6は平坦化される。
以上の工程により、例えば図22(I)に示すように、溶接ビード部W6cの位置よりも左側の第1通電加熱領域W6aでは加熱温度がT1となり、右側の第2通電加熱領域では加熱温度がT2(<T1)となる。よって、ワークW6のうち加熱領域を高温領域と低温領域とに区分けして加熱することができる。本例では、溶接ビード部W6cには直接通電していない。しかしながら、第1通電加熱領域W6aと第2通電加熱領域W6bとが通電加熱されるので、両側から溶接ビード部W6cに熱伝達されて加熱される。このように加熱されたワークW6はその後、プレス加工を経て所定の形状に成形される。
第1通電加熱領域W6a及び第2通電加熱領域W6bの領域毎の温度分布は、図24(I)に示すように各領域でほぼ均一となる。これは、均一加熱するように、第1通電加熱領域W6a及び第2通電加熱領域W6bの形状や寸法から、第1電極部12及び第2電極部13の移動速度と、ワークW6に流れる電流量との何れか一方又は双方を制御しているからである。
以上説明した通電加熱方法は、例えば加熱後の急冷による焼入処理に用いることもでき、また、加熱後の高温状態でプレス型により加圧して成形を行う、ホットプレスプレス成形に用いることもできる。上述した通電加熱方法によれば、加熱ための設備が簡素な構成でよく、加熱ための設備をプレス装置に近接配置でき、又は一体に組み込むことができる。そのため、ワークの加熱から短時間でプレス成形することができ、加熱されたワークの温度低下を抑制してエネルギーロスを削減し、またワークの表面の酸化を防止して高品質なプレス成形品を作製することが可能である。
ここまで、略長方形状や略台形状等の比較的シンプルな形状のワークを通電加熱する例について説明したが、通電加熱装置1は、複数の形状が組み合わされたワークの加熱にも利用することができる。
以下では、板状ワークを加熱して冷却することで焼入処理を行う例を用いて説明する。図25(A)〜図25(D)に示す例で加熱対象の板状ワークW7は、鋼材からなる異形板であり、成形することで所望の製品形状、具体的には車体のBピラーが得られる外形となっている。
この板状ワークW7は、図25(A)に示すように、幅方向の断面積が長手方向の一方向に沿って単調増加又は単調減少する第1加熱領域W7aと、この第1加熱領域W7aの一部、具体的には長手方向両端の幅方向両側に隣接して一体に設けられた複数の第2加熱領域W7bと、を有している。板状ワークW7の全体は略一定の厚みに形成され、第1加熱領域W7aでは幅が長手方向に沿って一方向に単調増加又は単調減少している。
幅方向の断面積が長手方向の一方向に沿って単調増加又は単調減少するとは、断面積の長手方向に沿う変化、即ち、長手方向の各位置における断面積が変曲点なく一方向側になる程増加するか、一方向側になる程減少することである。断面積の長手方向における急激な変化により、通電加熱時の電流密度が幅方向で過剰に不均一になることで、実用上問題となるような部分的な低温部位や高温部位が生じなければ、単調増加又は単調減少しているとみなすことができる。なお、幅方向の断面積が長手方向に略一定に連続していてもよい。
板状ワークW7の場合、長軸Xに沿って延びる狭幅部80と、狭幅部80の両端に一体に設けられた広幅部81と、を備えている。第1加熱領域W7aは、狭幅部80と、狭幅部80の両側縁をそれぞれ長軸Xに沿って延長した仮想区画線80xにより広幅部81内に区画された仮想延長部81xと、で形成されている。なお、長軸Xは長手方向に沿う直線であれば適宜設定することが可能である。
このような板状ワークW7を加熱するための加熱装置は、図25(C)及び図25(D)に示すように、第1加熱領域W7aを加熱するための第1加熱部としての通電加熱装置1と、図25(B)に示すように、第2加熱領域W7bを加熱するための第2加熱部101と、を備えている。
第2加熱部101は、図25(B)に示すように、第1加熱領域W7aの加熱を抑えて第2加熱領域W7bを加熱できるものがよい。例えば、第2加熱領域W7bに電極対を接触させて通電加熱により加熱してもよく、第2加熱領域W7bにコイルを近接させて誘導加熱により加熱してもよく、第2加熱領域W7bを部分的に加熱炉に収容して炉加熱により加熱してもよい。さらには所定温度に昇温されるヒータを接触させ、ヒータ加熱により加熱することも可能である。なお、第2加熱領域W7bに電極対を接触させて通電加熱する場合には、高周波電流を通電すると、表皮効果により第2加熱領域W7bの外側縁側が強く加熱されるため、第2加熱領域W7bだけを加熱し易くできる。
このような加熱装置を用いて板状ワークW7を加熱するには、次のように行う。
まず図25(A)に示すように、板状ワークW7の第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bを特定する。第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bは任意に設定できるため、できるだけ均一に加熱し易い形状にすることが望ましい。ここでは、狭幅部80の両側縁をそれぞれ長軸Xに沿って延長させることで、板状ワークWの長手方向両端側に仮想区画線80xを設定し、この仮想区画線80xにより広幅部81内に仮想延長部81xを設定する。そして、狭幅部80とその両端側の仮想延長部81xを合わせて第1加熱領域W7aとし、仮想区画線80xと広幅部81の側縁との間をそれぞれ第2加熱領域W7bとする。
次いで、図25(B)に示すように、第2加熱領域W7bを第2加熱部101に配置し、第2加熱領域W7bを加熱する。このとき、第1加熱領域W7aを加熱せずに第2加熱領域W7bを加熱すると、第2加熱領域W7bが高温状態に加熱されると共に、第1加熱領域W7aが低温状態で保たれる。そのため第2加熱領域W7bの抵抗が第1加熱領域W7aの抵抗よりも大きくなり、次の第1加熱領域W7aを通電加熱する際の通電路が形成されることになる。
この第2加熱領域W7bの加熱が終了する段階では、第2加熱領域W7bを加熱処理の目標温度範囲よりも高い温度に加熱することが望ましい。これにより、次の第1加熱領域W7aの通電加熱までの間に放熱により温度が低下しても、第2加熱領域W7bを所定温度範囲内に加熱することが可能となる。
次いで、第2加熱領域W7bの加熱後、図25(C)及び図25(D)に示すように、通電加熱装置1の第1電極部12及び第2電極部13を板状ワークW7に接触させて給電部から第1電極部12と第2電極部13との間に電流を流しつつ、第1電極部12を長手方向に移動させることで、第1加熱領域W7aを長手方向に通電加熱する。第1電極部12の移動により、加熱初期には第1加熱領域W7aの長手方向の一部の範囲に通電し、第1電極部12を移動させることで通電範囲を広げ、終期では第1加熱領域W7aの略全長に通電する。
このとき第2加熱領域W7bが高温に加熱されているため、第2加熱領域W7bの抵抗が大きくなることで、温度が低い第1加熱領域W7aの範囲に電流が多く流れ、第1加熱領域W7aが加熱される。これにより第1加熱領域W7aが目標温度付近の所定温度範囲内に加熱される。
第2加熱領域W7bの加熱温度と第1加熱領域W7aの加熱タイミングとを調整することで、第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bが所定温度範囲内に加熱される。なお、第2加熱領域W7bの加熱と第1加熱領域W7aの通電加熱との間の時間や熱伝達の程度によっては、第2加熱領域W7bが放熱により温度が低下することがある。しかし、第2加熱領域W7bの加熱時に過剰に昇温させていれば、昇温した第1加熱領域W7aと放熱した第2加熱領域W7bとの温度が同等となり、第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bを所定温度範囲内に加熱することができる。その後、ワークW7に対する通電を終了し、第2電極部13をワークW7から離間させた状態で、第2保持部11をワークW7の長手方向に移動させ、ワークW7を長手方向に引っ張ることにより平坦化する。そして、急冷することで焼入処理を施している。
以上ように板状ワークW7を加熱すれば、板状ワークW7を第1加熱領域W7aと第2加熱領域W7bとの領域に分けて加熱するので、各領域を簡素な形状にして加熱できる。このうち第1加熱領域W7aは、幅方向の断面積が長手方向に沿って単調増加若しくは減少する形状を有するため、長手方向に通電する際、途中位置に電流の流路が括れる部分がなく、電流が流れ難い張出部分等がない。
そのため第1加熱領域W7aに長手方向に通電して抵抗加熱する際、幅方向の電流密度の分布が過度に不均一となる部分が生じることを防止できる。従って、第1加熱領域W7aを断面積の長手方向に沿う変化に対応させて通電加熱することで、第1加熱領域W7aの広い範囲を容易に同程度に加熱でき、板状ワークW7を長手方向に効率良く加熱できる。
そして、第2加熱領域W7bが適切な加熱状態となった後で第1加熱領域W7aを加熱することで、第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bを合わせた広い範囲を所定温度範囲内に加熱することが可能である。
さらに各領域を同時に加熱する必要がなく、第1加熱領域W7aを長手方向に纏めて通電加熱できると共に、第2加熱領域W7bに適した方法で加熱できるため、第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bを合わせた広い範囲を簡素な構成で加熱することが可能である。
また第2加熱領域W7bが第1加熱領域W7aの一部に幅方向に隣接して一体に設けられている板状ワークW7であるため、先に第2加熱領域W7bを加熱すると板状ワークW7に第1加熱領域W7aに対応した通電路を形成できる。そのため第2加熱領域W7bを適切な加熱状態にした後で、第1加熱領域W7aを長手方向に通電加熱して第1加熱領域W7aを広い範囲で同程度に加熱することで、容易に第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7bの広い範囲を所定温度範囲内に加熱することができる。
なお、仮想区画線80xを設定する際、狭幅部80の両側縁を延長して第1加熱領域W7aを設定した例について説明したが、第1加熱領域W7aの長手方向の各端部の幅を一定に維持するように仮想区画線80xを設定してもよい。その場合、第1加熱領域W7aに第1電極部12及び第2電極部13を接触させて加熱するときに仮想延長部81xを例えば他の部位より速く短時間で移動させることで、全体を均一に加熱できる。さらに第1加熱領域W7aの他の一部に、幅方向の断面積が長手方向に一定に保たれる範囲が存在する場合であっても、同様に、例えば第1電極部12及び第2電極部13を他の部位よりも速い移動速度で短時間で移動させることで、第1加熱領域W7aを均一に加熱することができる。
図26(A)〜図26(E)に示す例では、板状ワークW7を部分的に異なる温度範囲に加熱して冷却することで、異なる性状の部位を形成する。具体的には、広幅部81bを第1温度範囲に加熱し、広幅部81bを除く残部を第1温度範囲よりも高い第2温度範囲に加熱し、冷却することで、広幅部81bと広幅部81bを除く残部とで性状を異ならせる。
使用する加熱装置は、通電加熱装置1の第2電極部13が異なる他は図25(A)〜図25(D)に使用した加熱装置と同様である。図25(A)〜図25(D)に使用した加熱装置の通電加熱装置1では、第2電極部13が板状ワークW7の幅全体を横断可能な長さに形成されているのに対し、この加熱装置の通電加熱装置1では、図26(C)及び図26(D)に示すように、第2電極部13が広幅部81bの幅より短く第1加熱領域W7aの最大幅に相当する長さに形成されている。
この加熱装置を用いて板状ワークW7を加熱するには、予め図26(A)に示すように、板状ワークW7の第1加熱領域W7a及び第2加熱領域W7b,W7bを設定する。次いで図26(B)に示すように、第2加熱領域W7b,W7bを第2加熱部101にそれぞれ配置して加熱する。この加熱時には、一方側の一対の第2加熱領域W7bを第2温度範囲よりも高い温度に加熱し、第2加熱領域W7bを第1温度範囲よりも高い温度に加熱するのがよい。このように第1加熱領域W7aを低温状態に維持して第2加熱領域W7b,W7bが高温となるようにすることで、第2加熱領域W7b,W7bの抵抗が第1加熱領域W7aの抵抗よりも大きくなり、次の第1加熱領域W7aを通電加熱する際の通電路を形成することができる。
次いで、図26(C)及び図26(D)に実線で示すように、通電加熱装置1の第1電極部12及び第2電極部13を第1加熱領域W7aの中間部分、具体的には板状ワークW7の狭幅部80と広幅部81bとの境界近傍に接触させる。ここでは第1電極部12及び第2電極部13を長手方向に対してそれぞれ略直交方向に、互いに略平行となるように第1加熱領域W7aを横断させて配置する。そして給電部15から電流を第1電極部12及び第2電極部13に流しつつ、第1電極部12及び第2電極部13を移動させて第1加熱領域W7aの全長を長手方向に通電加熱する。第1電極部12は第1移動部20により一方側に移動させ、第2電極部13は第2移動部21により他方側に移動させる。これにより、通電加熱の初期には第1加熱領域W7aの長手方向の一部の範囲に通電し、第1電極部12と第2電極部13を離間させて通電範囲を広げ、終期には第1加熱領域W7aの略全長に通電する。
このとき第1電極部12及び第2電極部13の移動順序や移動速度等は、第1加熱領域W7aの形状、目標温度範囲等の各種の加熱条件に応じて制御するのがよい。移動順序は、例えば第1電極部12及び第2電極部13を同時に移動させてもよく、長い通電時間を要する側の第1電極部12を先に移動させた後で第2電極部13を移動させてもよい。移動速度は、例えば第1電極部12と第2電極部13とを異なる速度で移動させてもよく、第2電極部13を第1加熱領域W7aの幅方向の断面積の長手方向に沿う変化に対応させてもよい。
第1電極部12及び第2電極部13の移動順序や移動速度等を制御することで、長手方向の各位置における通電時間を調整し、断面積の大きな部位の通電時間を長くすると共に、断面積の小さな部位の通電時間を短くして、第1加熱領域W7aの各位置を目標温度範囲に加熱する。ここでは広幅部81bの第1加熱領域W7aを第1温度範囲に加熱し、残部の第1加熱領域W7aを第2温度範囲に加熱する。
このように第1加熱領域W7aの各位置を加熱すると、第2加熱領域W7b,W7bが予め加熱されているため、第2加熱領域W7b,W7bの加熱温度や第1加熱領域W7aの加熱タイミング等を適宜調整することで、図26(E)に破線で示すように、広幅部81b全体を第1温度範囲内に加熱でき、残部全体を第2温度範囲内に加熱でき、板状ワークW7に複数の温度領域を形成することができる。その後、ワークW7に対する通電を終了し、第2電極部13をワークW7から離間させた状態で、第2保持部11をワークW7の長手方向に移動させ、ワークW7を長手方向に引っ張ることにより平坦化する。そして、急冷することで焼入処理を完了する。
なお、本例では、板状ワークW7として厚みが全体で一定のものを用いたが、異なる厚みの領域が設けられたテーラードブランクを用いることも可能であり、例えば広幅部81bと残部とで異なる厚みを有する板状ワークW7を同様にして加熱してもよい。その場合、広幅部81bと残部とを同じ温度範囲に加熱することも容易である。さらに均一な厚みであっても同様にして全体を同じ温度範囲に加熱してもよい。
図27(A)〜図27(C)に示す例で加熱対象の板状ワークW8は、図27(A)に示すように、全体が略一定の厚みで略台形に形成され、幅方向の断面積が長手方向の一方向に沿って単調増加又は単調減少する第1加熱領域W8aと、第1加熱領域W8aより幅広の第2加熱領域W8bと、を有している。
このような板状ワークW8を加熱するための加熱装置は図27(B)及び図27(C)に示すように、第2加熱領域W8bを加熱する第2加熱部102と、第1加熱領域W8a及び第2加熱領域W8bを加熱する第1加熱部としての通電加熱装置1と、を備えている。
第2加熱部102は、図27(B)に示すように、第1加熱領域W8aの加熱を抑えて第2加熱領域W8bを加熱できるものである。例えば、第2加熱領域W8bに電極対を接触させて通電加熱により加熱してもよく、第2加熱領域W8bにコイルを近接させて誘導加熱により加熱してもよく、第2加熱領域W8bを部分的に加熱炉に収容して炉加熱により加熱してもよい。さらには所定温度に昇温されたヒータを接触させてヒータ加熱により加熱することも可能である。この例は第2加熱領域W8bだけを加熱炉に収容して加熱している。
このような加熱装置を用いて板状ワークW8を加熱するには、次のように行う。
まず図27(A)に示すように、出来るだけ均一に加熱できるように板状ワークW8の第1加熱領域W8a及び第2加熱領域W8bを設定する。ここでは幅方向の断面積が大きくて、通電加熱装置1の第1電極部12及び第2電極部13により通電加熱する場合に十分な電流密度を得難い部分を第2加熱領域W8bとし、幅方向の断面積が第2加熱領域W8bより小さい部分を第1加熱領域W8aとする。
次いで、図27(B)に示すように、第2加熱領域W8bを第2加熱部102に配置し、第2加熱領域W8bを加熱する。第2加熱部102として加熱炉を用いており、第2加熱領域W8bを部分的に収容して加熱する。加熱処理の目標温度範囲よりも低い適度な温度までの予熱を行うのがよい。
第2加熱領域W8bの加熱後、図27(C)に示すように、通電加熱装置1の第1電極部12及び第2電極部13を板状ワークW8の両端の表面に接触させる。そして給電部15から電流を供給して第1電極部12と第2電極部13との間に電流を流して長手方向に通電加熱する。このとき第1加熱領域W8aが所定温度範囲内となる条件で通電すると、第2加熱領域W8bは幅広いため第1加熱領域W8aに比べて単位面積当たりの発熱量が少なくなる。ところが第2加熱領域W8bが適度に予熱されているため、この通電加熱により第1加熱領域W8aと第2加熱領域W8bとの全体を所定温度範囲内に加熱することができる。その後、ワークW8に対する通電を終了し、第2電極部13をワークW8から離間させた状態で、第2保持部11をワークW8の長手方向に移動させ、ワークW8を長手方向に引っ張ることにより平坦化する。そして、急冷することで焼入処理を施している。
以上のような加熱方法及び加熱装置によれば、板状ワークW8を第1加熱領域W8aと第1加熱領域W8aの一部に隣接する第2加熱領域W8bとの複数の領域に分けて加熱するので、各領域を簡素な形状にして加熱できる。ワークW8は、第1加熱領域W8a及び第2加熱領域W8bの幅方向の断面積が長手方向に沿って単調増加若しくは減少する形状を有するため、長手方向に通電する際、途中位置に電流の流路が括れる部分がなく、電流が流れ難い張出部分等がない。そのため第1加熱領域W8aを断面積の長手方向に沿う変化に対応させて通電加熱することで、第1加熱領域W8aの広い範囲を容易に同程度に加熱でき、板状ワークW8を長手方向に効率良く加熱できる。
また、この板状ワークW8は、第1加熱領域W8aより幅広の第2加熱領域W8bが第1加熱領域W8aの長手方向に隣接して一体に設けられているため、先に第2加熱領域W8bを加熱することで予熱し、その後全長を通電加熱すれば、板状ワークW8全体を予熱する必要がなく、また長手方向の通電加熱も容易になる。その結果、第2加熱部102を小型化でき、装置全体もコンパクト化できる。
なお、第1加熱領域W8a及び第2加熱領域W8bの幅方向の断面積が長手方向の一方向に沿って単調増加又は単調減少する略台形形状の板状ワークW8について説明したが、特に限定されるものではない。例えば第1加熱領域W8a及び第2加熱領域W8bの幅方向の断面積が互いに異なると共に、各領域で長手方向に略一定であっても本発明を同様に適用することは当然に可能である。
上述した加熱方法は、加熱後の高温状態でプレス型により加圧して成形を行う、ホットプレスプレス成形に用いることもできる。上述した加熱方法によれば、加熱ための設備が簡素な構成でよく、加熱ための設備をプレス装置に近接配置でき、又は一体に組み込むことができる。そのため、ワークの加熱から短時間でプレス成形することができ、加熱されたワークの温度低下を抑制してエネルギーロスを削減し、またワークの表面の酸化を防止して高品質なプレス成形品を作製することが可能である。
1 通電加熱装置
10 第1保持部
11 第2保持部
12 第1電極部
13 第2電極部
14 電極対
15 給電部
16 電極部移動機構
17 保持部移動機構
18 制御部
20 第1移動部
21 第2移動部
30 架台
31 スライドレール
32,34 ねじ軸
33,35 モータ
36 第1ブスバー
37 第2ブスバー
40 チャック
41 駆動部
42 移動フレーム
50,70 移動電極
51,71 給電機構
52,72 押さえ部材
53,73 押圧機構
54,74 移動フレーム
55,75 通電ローラ
56,76 給電ローラ
57,77 可動ブラケット
58,78 押さえローラ
59,79 加圧シリンダ
62 導電ブラシ
63 給電ローラ
80 狭幅部
80x 仮想区画線
81 広幅部
81b 広幅部
81x 仮想延長部
101 第2加熱部
102 第2加熱部
W、W1,W2,W3,W4,W5,W6,W7,W8 ワーク
W2a 通電加熱領域
W2b 非加熱領域
W5a,W6a 第1通電加熱領域
W5b,W6b 第2通電加熱領域
W5c,W6c 溶接ビード部
W7a,W8a 第1加熱領域
W7b,W7b,W7b2,W8b 第2加熱領域
X 長軸

Claims (35)

  1. 間隔をあけて対向配置される第1電極部及び第2電極部と、
    前記第1電極部及び前記第2電極部に電気的に接続される給電部と、
    前記第1電極部及び前記第2電極部がワークに接触した状態で且つ前記給電部から前記第1電極部と前記第2電極部とを経由して前記ワークに通電されている状態で、前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記第1電極部と前記第2電極部との対向方向に沿って移動させる電極部移動機構と、
    少なくとも一方の前記電極部が移動された状態で前記第1電極部と前記第2電極部との間に位置する前記ワークの通電加熱領域を前記対向方向に挟んで前記ワークを保持する第1保持部及び第2保持部と、
    前記第1保持部及び前記第2保持部の少なくとも一方の保持部を移動させて前記ワークを前記対向方向に沿って引っ張る保持部移動機構と、
    を備える通電加熱装置。
  2. 請求項1記載の通電加熱装置であって、
    前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記第1電極部及び前記第2電極部とは別に構成されており、
    前記保持部移動機構は、前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部が前記ワークから離間された状態で、前記第1保持部及び前記第2保持部のうち前記ワークから離間された前記電極部側に配置されている保持部を移動させる通電加熱装置。
  3. 請求項1記載の通電加熱装置であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、前記ワークを保持可能に構成されており、
    前記第1保持部は、前記第1電極部を含み、前記第1電極部によって前記ワークを保持し、
    前記第2保持部は、前記第2電極部を含み、前記第2電極部によって前記ワークを保持する通電加熱装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載の通電加熱装置であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、前記ワークの通電加熱領域を横断する長さを有する通電加熱装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項記載の通電加熱装置であって、
    前記電極部移動機構によって移動させる電極部の移動速度と、前記ワークに流す電流量と、の何れか一方又は双方を制御する制御部をさらに備える通電加熱装置。
  6. 請求項5記載の通電加熱装置であって、
    前記制御部は、前記電極部の移動速度及び前記ワークに流す電流量の何れか一方又は双方を、前記ワークの形状及び寸法に基づき制御する通電加熱装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項記載の通電加熱装置であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部毎に設けられており、前記ワークに沿って配置され且つ前記給電部に電気的に接続されたブスバーをさらに備え、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、いずれも、前記ブスバー及び前記ワークに対して接触した状態で移動可能である通電加熱装置。
  8. 請求項7記載の通電加熱装置であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、いずれも、前記ブスバーと前記ワークとの間に配置される電極を有し、
    前記電極は、前記ワークの表面を転動する通電ローラであり、
    前記通電ローラの周面は導電性を有しており、前記通電ローラの周面から前記ワークの表面に通電する通電加熱装置。
  9. 請求項8記載の通電加熱装置であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、いずれも、前記ブスバーの表面を転動し且つ前記電極と共に移動可能な給電ローラを有し、
    前記給電ローラから前記電極に通電する通電加熱装置。
  10. 請求項9記載の通電加熱装置であって、
    前記給電ローラの周面は導電性を有しており、前記給電ローラの周面から前記電極に通電する通電加熱装置。
  11. 請求項10記載の通電加熱装置であって、
    前記通電ローラと前記給電ローラとが互いに逆方向に回転して接触する通電加熱装置。
  12. 請求項11記載の通電加熱装置であって、
    前記給電ローラの軸線が、前記通電ローラの前記ワークとの接触部及び前記通電ローラの軸線を含む仮想面とずれた位置に配置されている通電加熱装置。
  13. 請求項9記載の通電加熱装置であって、
    前記給電ローラは、前記電極の軸方向両端側に配置されている通電加熱装置。
  14. 請求項8記載の通電加熱装置であって、
    前記ブスバーの前記ワーク側の表面には、導電ブラシが配設されており、
    前記電極は、前記導電ブラシに摺接する通電加熱装置。
  15. 請求項8から14のいずれか一項記載の通電加熱装置であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、いずれも、前記電極と対向配置されて前記電極と共に移動する押さえ部材を有し、
    前記押さえ部材によって前記ワークが前記電極に押し付けられる通電加熱装置。
  16. 断面積が長手方向に略一定であるか長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、前記第1加熱領域の一部と幅方向に隣り合って前記第1加熱領域と一体に設けられた第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱装置であって、
    前記第1加熱領域を加熱する第1加熱部と、
    前記第2加熱領域を加熱する第2加熱部と、
    を備え、
    前記第1加熱部が、請求項1から15のいずれか一項記載の通電加熱装置であり、
    前記通電加熱装置の前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方が前記第1加熱領域上で前記長手方向に移動される加熱装置。
  17. 断面積が長手方向に略一定であるか長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、前記第1加熱領域と長手方向に隣り合って前記第1加熱領域と一体に設けられており且つ前記第1加熱領域より幅広の第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱装置であって、
    前記第2加熱領域を加熱する部分加熱部と、
    前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域を加熱する全体加熱部と、
    を備え、
    前記全体加熱部が、請求項1から15のいずれか一項記載の通電加熱装置であり、
    前記通電加熱装置の前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方が前記板状ワークの前記長手方向に移動される加熱装置。
  18. 間隔をおいて対向配置した第1電極部と第2電極部とをワークに接触させた状態で且つ第1電極部と第2電極部とを経由して前記ワークに通電した状態で、前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記第1電極部と第2電極部との対向方向に沿って移動させることにより、前記ワークを通電加熱し、
    少なくとも一方の前記電極部が移動された状態で前記第1電極部と前記第2電極部との間に位置する前記ワークの通電加熱領域を前記対向方向に挟む第1保持部と第2保持部とによって前記ワークを保持し、前記第1保持部及び前記第2保持部の少なくとも一方の保持部を前記対向方向に沿って移動させることにより、通電加熱に伴い膨張する前記ワークを引っ張って平坦化する通電加熱方法。
  19. 請求項18記載の通電加熱方法であって、
    前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記第1電極部及び前記第2電極部とは別に構成されており、
    前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記ワークから離間させた状態で、前記第1保持部及び前記第2保持部のうち前記ワークから離間させた前記電極部側に配置されている保持部を移動させる通電加熱方法。
  20. 請求項18記載の通電加熱方法であって、
    前記第1電極部及び前記第2電極部は、前記ワークを保持可能に構成されており、
    前記第1保持部は、前記第1電極部を含み、前記第1電極部によって前記ワークを保持し、
    前記第2保持部は、前記第2電極部を含み、前記第2電極部によって前記ワークを保持する通電加熱方法。
  21. 請求項18から20のいずれか一項記載の通電加熱方法であって、
    移動させる前記電極部の移動速度と、前記ワークに流す電流量との何れか一方又は双方を制御することにより、前記通電加熱領域を前記対向方向に並ぶ短冊状の複数の区分領域に仮想的に区分した前記区分領域毎に熱量を制御する通電加熱方法。
  22. 請求項21記載の通電加熱方法であって、
    前記通電加熱領域は、前記対向方向の単位長さあたりの抵抗が前記対向方向に沿って変化しており、
    移動させる前記電極部の移動速度と、前記ワークに流す電流量との何れか一方又は双方を、前記通電加熱領域の抵抗の変化に基づいて制御する通電加熱方法。
  23. 請求項21又は22記載の通電加熱方法であって、
    前記通電加熱領域は、断面積が前記対向方向に沿って減少する形状を有しており、
    前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方を、前記通電加熱領域の断面積が減少する方向に移動させる通電加熱方法。
  24. 請求項18から23のいずれか一項記載の通電加熱方法であって、
    前記通電加熱領域を、前記対向方向に隣り合う第1通電加熱領域と第2通電加熱領域とに区分し、
    前記第1電極部及び前記第2電極部を前記第1通電加熱領域上で前記第1通電加熱領域と前記第2通電加熱領域との境界に隣設し、前記第1電極部と前記第2電極部とを経由して前記ワークに通電した状態で、前記境界から遠い前記第1電極部を前記第1通電加熱領域の前記境界とは反対側の一端に向けて移動させる通電加熱方法。
  25. 請求項18から23のいずれか一項記載の通電加熱方法であって、
    前記通電加熱領域は、前記対向方向に隣り合う第1通電加熱領域と第2通電加熱領域とに区分し、
    前記第1電極部を前記第1通電加熱領域上で前記第1通電加熱領域と前記第2通電加熱領域との境界に隣設し且つ前記第2電極部を前記第2通電加熱領域上で前記境界に隣設し、前記第1電極部と前記第2電極部とを経由して前記ワークに通電した状態で、前記第1電極部を前記第1通電加熱領域の前記境界とは反対側の一端に向けて移動させる通電加熱方法。
  26. 請求項24又は25記載の通電加熱方法であって、
    前記第1電極部と前記第2電極部とを経由して前記ワークに通電した状態で、前記第2電極部を前記第2通電加熱領域の前記境界とは反対側の一端に向けて移動させる通電加熱方法。
  27. 請求項26記載の通電加熱方法であって、
    前記第1電極部と前記第2電極部とを経由して前記ワークに通電した状態で、前記第2電極部を移動させずに前記第1電極部を前記第1通電加熱領域の前記一端に向けて移動させて前記第1電極部と前記第2電極部との間隔を広げ、前記第1電極部が前記第1通電加熱領域の前記一端に達する前に前記第2電極部を前記第2通電加熱領域の前記一端に向けて移動させることにより、前記第1通電加熱領域を前記第2通電加熱領域よりも高温に加熱する通電加熱方法。
  28. 請求項24から27のいずれか一項記載の通電加熱方法であって、
    前記ワークは、材質及び板厚の何れか一方又は双方が異なる第1鋼板と第2鋼板とを溶接部で前記対向方向に連結してなるブランク材であり、
    前記第1通電加熱領域は前記第1鋼板に設定され、前記第2通電加熱領域は前記第2鋼板に設定される通電加熱方法。
  29. 断面積が長手方向に略一定であるか又は長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、前記第1加熱領域の一部と幅方向に隣設された第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱方法であって、
    前記第2加熱領域を加熱した後、請求項18から28のいずれか一項記載の通電加熱方法において前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記長手方向に移動させるようにして前記第1加熱領域を通電加熱することにより、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域を所定温度範囲内に加熱する加熱方法。
  30. 請求項29記載の加熱方法であって、
    前記第2加熱領域を前記所定温度範囲より高い温度に加熱した後、前記第1加熱領域を通電加熱する加熱方法。
  31. 幅が長手方向に略一定であるか又は長手方向に沿って単調増加若しくは減少する第1加熱領域と、前記第1加熱領域と長手方向に隣り合って前記第1加熱領域と一体に設けられ且つ前記第1加熱領域より幅広の第2加熱領域と、を有する板状ワークの加熱方法であって、
    前記第2加熱領域を加熱した後、請求項18から28のいずれか一項記載の通電加熱方法において前記第1電極部及び前記第2電極部の少なくとも一方の電極部を前記長手方向に移動させるようにして前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域を通電加熱することにより、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域を所定温度範囲内に加熱する加熱方法。
  32. 請求項31記載の加熱方法であって、
    前記第2加熱領域を前記所定温度範囲より低い温度に加熱した後、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域を通電加熱する加熱方法。
  33. 請求項29から32のいずれか一項記載の加熱方法であって、
    前記第2加熱領域を通電加熱、誘導加熱、炉加熱及びヒータ加熱の何れかにより加熱する加熱方法。
  34. 請求項18から28のいずれか一項記載の通電加熱方法によって前記ワークの前記通電加熱領域を加熱して、プレス型により加圧するホットプレス成形方法。
  35. 請求項29から32のいずれか一項記載の加熱方法によって前記板状ワークの前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域を加熱して、プレス型により加圧するホットプレス成形方法。
JP2017174053A 2017-09-11 2017-09-11 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法 Active JP6957279B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017174053A JP6957279B2 (ja) 2017-09-11 2017-09-11 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法
KR1020207003226A KR102529021B1 (ko) 2017-09-11 2018-09-07 직접 저항 가열 장치, 직접 저항 가열 방법, 가열 장치, 가열 방법, 및 열간 프레스 성형 방법
PCT/JP2018/033300 WO2019050016A1 (en) 2017-09-11 2018-09-07 DIRECT RESISTANCE HEATING APPARATUS, DIRECT RESISTANCE HEATING METHOD, HEATING APPARATUS, HEATING METHOD, AND HOT PRESSING MOLDING METHOD
CN201880059077.2A CN111094600B (zh) 2017-09-11 2018-09-07 直接电阻加热装置、直接电阻加热方法、加热装置、加热方法和热压成型方法
US16/638,653 US20200367321A1 (en) 2017-09-11 2018-09-07 Direct resistance heating apparatus, direct resistance heating method, heating apparatus, heating method, and hot-press molding method
EP18773876.0A EP3682037B1 (en) 2017-09-11 2018-09-07 Direct resistance heating apparatus, direct resistance heating method, heating apparatus, heating method, and hot-press molding method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017174053A JP6957279B2 (ja) 2017-09-11 2017-09-11 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019050137A true JP2019050137A (ja) 2019-03-28
JP6957279B2 JP6957279B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=63678654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017174053A Active JP6957279B2 (ja) 2017-09-11 2017-09-11 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20200367321A1 (ja)
EP (1) EP3682037B1 (ja)
JP (1) JP6957279B2 (ja)
KR (1) KR102529021B1 (ja)
CN (1) CN111094600B (ja)
WO (1) WO2019050016A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200143970A (ko) * 2019-06-17 2020-12-28 현대자동차주식회사 강판 가열 장치
CN110387462B (zh) * 2019-08-30 2021-02-02 燕山大学 电流加载装置及电流加载方法
CN112427556B (zh) * 2020-09-28 2022-08-12 北京卫星制造厂有限公司 一种大型金属板材自阻加热成形装置与方法
CN115431558A (zh) * 2022-08-18 2022-12-06 中国科学院福建物质结构研究所 一种用于复合材料的自动铺丝装置及铺丝方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013114941A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Neturen Co Ltd 通電加熱装置
JP2013114942A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Neturen Co Ltd 通電加熱方法
JP2013251209A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Neturen Co Ltd 通電装置、通電方法、及び通電加熱装置
JP2014015658A (ja) * 2012-07-07 2014-01-30 Neturen Co Ltd 通電加熱方法
JP2014031566A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Neturen Co Ltd 通電加熱方法
JP2014233757A (ja) * 2013-06-05 2014-12-15 高周波熱錬株式会社 板状ワークの加熱方法及び加熱装置並びにホットプレス成形方法
JP2016009590A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 高周波熱錬株式会社 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP2016097424A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 高周波熱錬株式会社 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP2016162727A (ja) * 2015-03-05 2016-09-05 高周波熱錬株式会社 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3587501B2 (ja) 1998-05-26 2004-11-10 高周波熱錬株式会社 異形部品の加熱方法及び加熱装置
JP2006175637A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Mitsubishi Polyester Film Copp 熱プレス成型用離型ポリエステルフィルム
JP5155646B2 (ja) * 2007-12-13 2013-03-06 アイシン高丘株式会社 熱間プレス成形装置及び熱間プレス成形方法
EP2786636B1 (en) * 2011-11-29 2016-03-23 Neturen Co., Ltd. Direct resistance heating apparatus and direct resistance heating method
JP6326317B2 (ja) * 2014-07-28 2018-05-16 高周波熱錬株式会社 通電加熱方法及びプレス成形品の作製方法。

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013114941A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Neturen Co Ltd 通電加熱装置
JP2013114942A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Neturen Co Ltd 通電加熱方法
JP2013251209A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Neturen Co Ltd 通電装置、通電方法、及び通電加熱装置
JP2014015658A (ja) * 2012-07-07 2014-01-30 Neturen Co Ltd 通電加熱方法
JP2014031566A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Neturen Co Ltd 通電加熱方法
JP2014233757A (ja) * 2013-06-05 2014-12-15 高周波熱錬株式会社 板状ワークの加熱方法及び加熱装置並びにホットプレス成形方法
JP2016009590A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 高周波熱錬株式会社 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP2016097424A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 高周波熱錬株式会社 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP2016162727A (ja) * 2015-03-05 2016-09-05 高周波熱錬株式会社 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN111094600B (zh) 2021-12-21
KR20200052874A (ko) 2020-05-15
EP3682037A1 (en) 2020-07-22
US20200367321A1 (en) 2020-11-19
CN111094600A (zh) 2020-05-01
JP6957279B2 (ja) 2021-11-02
WO2019050016A1 (en) 2019-03-14
EP3682037B1 (en) 2021-11-03
KR102529021B1 (ko) 2023-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019050137A (ja) 通電加熱装置及び通電加熱方法、加熱装置及び加熱方法、並びにホットプレス成形方法
JP6142409B2 (ja) 通電加熱方法
JP6194526B2 (ja) 板状ワークの加熱方法及び加熱装置並びにホットプレス成形方法
JP6450608B2 (ja) 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP5927610B2 (ja) 通電装置、通電方法、及び通電加熱装置
US20170066030A1 (en) Hot forming line and method for producing hot formed sheet metal products
JP6463911B2 (ja) 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP6427397B2 (ja) 加熱方法及び加熱装置並びにプレス成形品の作製方法
JP6326317B2 (ja) 通電加熱方法及びプレス成形品の作製方法。
JP2015080786A (ja) 鋼板の加熱方法
KR20130068486A (ko) 핫 스탬핑용 예열 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6957279

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150