JP2019049813A - 視界制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転時又は運転支援時において適宜の対象物への対応ではない通常の運転制御時に、乗員による走行環境の理解を促進する視界制御装置を提供すること。【解決手段】視界制御装置は、車両状態、乗員状態、及び前記車両の周辺環境の少なくとも一つを検知する検知部を有し、前記検知部の検知結果に基づいた自動運転制御又は運転支援制御が可能な車両に設けられる視界制御装置において、フロントウィンドウの少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽部と、前記遮蔽部の駆動を制御する遮蔽制御部と、を備え、前記遮蔽制御部は、前記車両の前記自動運転制御又は前記運転支援制御が行われている状態で、前記遮蔽部により前記フロントウィンドウを遮蔽した遮蔽状態と、前記遮蔽部による遮蔽を解除した開放状態とを切替える。【選択図】図3

Description

本発明は、視界制御装置、特に自動運転時又は運転支援時の通常の運転制御時における乗員による走行環境の理解を促進可能な視界制御装置に関する。
自動運転車両における自動運転時に乗員が安心を覚えるために、障害物が近付いた場合に、障害物マークと注意喚起マークと進行方向マークとを車両前方の風景に重ねて表示するHUD装置を備えた車両用表示装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2017−091115号公報
車両の乗員は、例えばドライバーとして手動で運転を行うときはフロントウィンドウを通した前方の周辺環境の監視を行っている。なお、自動運転時又は運転支援時には、乗員は車両に運転の主導権を渡すことになるので、乗員の周辺監視を行う必要性が低下し、走行中の周辺環境への意識が低減する可能性がある。
上述したような従来の車両用表示装置は、自動運転時に先行車などの対象物に対処する際の注意を促す表示は可能であるものの、自動運転制御として適宜の対象物への対処を行う場合以外で乗員に注意を促すものではなかった。つまり、自動運転時又は運転支援時に、単に通常走行している状態での乗員への注意喚起を行うものではなかった。
よって、本発明が解決しようとする課題は、自動運転時又は運転支援時において適宜の対象物への対応ではない通常の運転制御時に、乗員による走行環境の理解を促進する視界制御装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る視界制御装置は、車両状態、乗員状態、及び前記車両の周辺環境の少なくとも一つを検知する検知部を有し、前記検知部の検知結果に基づいた自動運転制御又は運転支援制御が可能な車両に設けられる視界制御装置において、フロントウィンドウの少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽部と、前記遮蔽部の駆動を制御する遮蔽制御部と、を備え、前記遮蔽制御部は、前記車両が前記自動運転制御又は前記運転支援制御が行われている状態で、前記遮蔽部により前記フロントウィンドウを遮蔽した遮蔽状態と、前記遮蔽部による遮蔽を解除した開放状態とを切替える。
本発明に係る視界制御装置において、前記遮蔽制御部による前記遮蔽部の切替え制御は、前記検知部の検知結果に基づいて行われることが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記遮蔽部は、前記フロントウィンドウの下部を遮蔽可能であることが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記遮蔽制御部による前記遮蔽部の切替えは、前記自動運転制御又は前記運転支援制御が行われている前記車両が、回避が必要となる危険因子が無い又は少ない状態である通常走行状態であるときに行われることが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記遮蔽制御部による前記遮蔽部の切替え制御は、所定の時間しきい値に基づいて行われることが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記検知部の検知結果の変化が大きい場合に、前記遮蔽状態と前記開放状態との切替えの間隔が短くなるように、前記時間しきい値が小さく変更されることが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記検知部の検知結果の変化が大きい場合に、前記遮蔽状態と前記開放状態との切替えの間隔が長くなるように、前記時間しきい値が大きく変更されることが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記遮蔽制御部は、前記検知部の検知結果に応じて、前記遮蔽部の駆動を開放状態と複数段階の遮蔽状態とに分けて制御することが好ましい。
本発明に係る視界制御装置において、前記遮蔽部は、少なくとも前記乗員の中心視野より下側を遮蔽することが好ましい。
本発明によると、自動運転状態又は運転支援状態の通常走行時、つまり適宜の対象物への対応制御が行われていないときに、フロントウィンドウの遮蔽状態と開放状態とを切り替えることで、乗員の視界に変化を生じさせて、フロントウィンドウを介した前方監視を促す。これにより、乗員による周辺監視への集中力が低下し得る状況である、走行環境の変化が少ない通常の運転制御時において、乗員の走行環境の理解を促進可能な視界制御装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る視界制御装置を示すブロック図である。 図2は、図1に示した視界制御装置によるフロントウィンドウの開放状態を示す概略図である。 図3は、図1に示した視界制御装置によるフロントウィンドウの遮蔽状態を示す概略図である。 図4は、図1に示した視界制御装置を用いてフロントウィンドウの遮蔽の有無を切替える際の制御フローについて示すフローチャート図である。 図5は、図1に示した視界制御装置を用いて遮蔽部の駆動と解除とを切替える際に、切替えのための時間しきい値を変更して成る制御フローについて示すフローチャート図である。 図6は、図1に示した視界制御装置を用いて遮蔽部の駆動と解除とを切替える際に、切替えのための時間しきい値を変更して成る制御フローについて示すフローチャート図である。 図7は、図1に示した視界制御装置を用いて遮蔽部の駆動と解除とを切替える際に、切替えのための時間しきい値を変更して成る制御フローについて示すフローチャート図である。 図8は、図1に示した視界制御装置を用いて遮蔽部の駆動と解除とを切替える際に、遮蔽部の駆動状態を複数段階に分けて成る制御フローについて示すフローチャート図である。
(基本実施形態の概要)
本発明に係る視界制御装置の一実施形態について、図1〜図4を参照しつつ説明する。
なお、図1は、本発明の一実施形態に係る視界制御装置1を示すブロック図である。また、図2及び3は、図1に示した視界制御装置1によるフロントウィンドウの開放状態及び遮蔽状態を示す概略図である。図4は、図1に示した視界制御装置1を用いて遮蔽部11の駆動と解除とを切替える際の制御フローについて示すフローチャート図である。
図1に示すように、視界制御装置1は、遮蔽部11と遮蔽制御部12とを備える。また、視界制御装置1が設けられる車両は、図1に示すように、検知部2、運転制御部3、及び記憶部4を備える。本実施形態においては、検知部2、運転制御部3及び記憶部4がそれぞれ有する情報を遮蔽制御部12に対して出力可能になっている。
視界制御装置1については、図2及び3を参照しつつ後述する。
検知部2は、車内外の状況、状態、環境などを検知する部材であり、車両状態、乗員状態及び車両の周辺環境の少なくとも一つを検知する。車両状態に係る検知対象としては、車両の前後左右方向に作用する加速度、ピッチモーメント、ヨーモーメントなどを挙げることができる。乗員状態に係る検知対象としては、乗員の体格、乗員の視線の方向及び高さ、覚醒レベルなどを挙げることができる。車両の周辺環境に係る検知対象としては、天候、道路の延在方向、路面状態、各種標識、各種標示、周辺の車両状態などを挙げることができる。
検知部2としては、具体的には各種センサ、カメラなどを用いることができ、周辺環境の検知には通信装置を介して外部から情報を取り込むこともできる。
運転制御部3は、車両の加減速及び操舵の主導権の全部又は大部分を車両側で保持することで、車両の自動運転制御及び高度運転支援制御を行う。基本的には、運転制御部3による自動運転制御及び高度運転支援制御は上記主導権の保持度合いに応じて複数のレベルに分けられ、周辺環境などに応じて運転制御部3が制御レベルを変更することになる。本実施形態では運転制御部3は経時的に変化し続ける周辺環境に応じた走行シナリオを構築及び更新し、走行シナリオを記憶部4に記憶させておく。なお、走行シナリオの構築のための周辺環境に係る情報は、上記検知部2により検知した情報を用いることができる。
運転制御部3としては、通常の自動運転車両又は運転支援車両で用いられる制御用演算処理装置などを用いることができる。
記憶部4は、自動運転走行時の走行シナリオ、ナビ情報などを記憶する。本実施形態における記憶部4は、少なくとも後述の遮蔽制御部12による遮蔽部11の駆動及び解除に必要な情報を記憶するものであり、上記走行シナリオ及びナビ情報などの全てを記憶しなくとも良い。
記憶部4としては、通常の車両の演算処理装置に設けられる記憶装置などを用いることができる。
遮蔽部11は、車両の車室前方に配置されるフロントウィンドウを遮蔽可能な部材である。また、遮蔽制御部12は、遮蔽部11の駆動を制御する。遮蔽制御部12は遮蔽部11に対して駆動に係る信号を出力可能となっている。本実施形態における遮蔽制御部12は、遮蔽部11の駆動制御で用いる時間しきい値(第1時間しきい値)が予め設定されている。時間しきい値は、例えば運転を行わずに着座しているだけの乗員が周辺監視に対する集中力を持続可能な時間などに基づいて適宜に設定することができる。
ここで、図2及び図3を参照しつつ、遮蔽部11の具体的な一形態について説明する。図2及び図3は、車室内から前方を見た状態を概略的に示している。乗員Pの前方には車室と車外とを仕切るフロントウィンドウWが配置され、フロントウィンドウWを通してエンジンルームを覆うフードHと、フードHより更に前方の路面Rとが見える状態となっている。本形態では、路面Rに道路標示として中央線L1及び車道外側線L2が描かれている。
図2に示す遮蔽部11は駆動していない状態であり、フロントウィンドウWが開放状態となっているので、乗員Pは通常通りの視界を確保することができる。これに対して、図3に示す遮蔽部11は駆動している状態であり、フロントウィンドウWの下側が遮蔽状態となっているので、乗員Pの視界は図2に示した開放状態に比べて狭まっている。
本実施形態における遮蔽部11は、駆動していない状態ではインパネ内に収容され、駆動することによりフロントウィンドウWの下側からせり上がるシェード状の部材を採用している。特に図3に示すように遮蔽部11は、フロントウィンドウWと車幅方向に略同一の大きさを有し、駆動によりフロントウィンドウWの下側を左右両端に亘る領域で遮蔽することができる。
上記運転制御部3によって車両の自動運転制御又は高度運転支援制御が行われている状態で、例えば自動車専用道路などを走行している場合、車両が高速度帯で走行することが多くなる。通常、乗員Pが手動運転をしている場合、高速度帯での走行時には低速度帯での走行時に比べて車両から離れた前方領域を主に監視することになる。自動運転制御時又は運転支援制御時であっても同様に、車両から離れた領域において乗員Pによる周辺環境の監視が必要となる。つまり、車両近傍の手前側の路面Rは、自動車専用道路などでは遮蔽しても問題無いことが多い。
図3の路面R上に破線で示すのは、自動運転制御状態又は運転支援制御状態での高速度帯で走行している車両における乗員Pの中心視野Sである。中心視野Sは、フードH近傍の手前側ではなく、車両から離れた領域となっている。本実施形態における遮蔽部11は乗員Pの中心視野Sの下側を遮蔽することができる。なお、乗員Pの中心視野Sは、例えば車内に設置される乗員監視用カメラなどを用いて視線の方向に基づいて導出することができる。中心視野Sの位置が変化した場合は、遮蔽制御部12が遮蔽部11の遮蔽領域を中心視野Sに合わせて適宜に変更させることができる。
自動運転制御及び運転支援制御には、先行車及び障害物などの様々な対象物に起因する危険因子を回避するための対応制御と、回避が必要となる危険因子が無い又は少ないことで対応制御が不要な場合に通常に走行するための運転制御である通常走行制御とが含まれる。本実施形態に係る視界制御装置1は、自動運転制御及び運転支援制御における通常走行制御が行われている状態、つまり通常走行状態で用いられる。なお、危険因子は、検知部2が検知する様々な対象物において、自車両を回避させなければ安全な走行を維持することができないと判断されるものである。
次に、図1に示した部材を用いて遮蔽及びその解除を行う際の制御フローについて、フローチャート図として示した図4を参照しつつ説明する。
先ず、運転制御部3から遮蔽制御部12に出力される車両の制御状態に係る信号に基づいて、自動運転制御又は運転支援制御の有無を遮蔽制御部12が判別する(ステップS1)。本工程では、運転制御部3から車両の自動運転制御状態又は運転支援制御状態に係る信号が遮蔽制御部12に入力された場合に、次工程に移る(ステップS1のYES)。この信号が入力されない場合、又は、非自動運転制御状態若しくは非運転支援制御状態に係る信号が入力された場合は、遮蔽部11を駆動することなく本制御フローは完了する(ステップS1のNO)。
次いで、運転制御部3による車両の自動運転制御又は運転支援制御が行われ、かつ通常走行制御状態であるか否かを遮蔽制御部12が判別する(ステップS2)。本工程では、運転制御部3から車両が自動運転制御状態又は運転支援制御状態で、かつ車両の通常走行制御状態に係る信号が遮蔽制御部12に入力された場合に、次工程に移る(ステップS2のYES)。この信号が入力されない場合、又は、上記対応制御に係る信号が入力された場合は、遮蔽部11を駆動することなく本制御フローは完了する(ステップS2のNO)。
通常走行制御状態の自動運転制御車両又は運転支援制御車両は、遮蔽制御部12が遮蔽部11に対して駆動信号を出力して駆動させる(ステップS3)。通常走行制御状態であれば、図2及び3に示したフロントウィンドウWの少なくとも一部を遮蔽しても走行に問題が無い又は生じにくい。本工程によって、図3に示したように遮蔽部11がフロントウィンドウWの下端部から上方に移動して、フロントウィンドウWの下部を遮蔽する。つまり、フロントウィンドウWは、図2に示した開放状態から図3に示した遮蔽部11による遮蔽状態に変化する。
続いて、遮蔽制御部12は、予め設定されて成る時間しきい値を遮蔽部11の駆動時間が超えているか否かを判別する(ステップS4)。本工程では、前工程(ステップS3)における遮蔽部11の駆動から起算した遮蔽部11の駆動時間が、所定の時間しきい値を超えている場合は、次工程に移る(ステップS4のYES)。遮蔽部11の駆動時間が、所定の時間しきい値を超えていない場合は、超えるまで遮蔽部11を駆動し続けてフロントウィンドウWの遮蔽状態を維持する(ステップS4のNO)。
更に、所定の時間しきい値を超えて遮蔽部11が駆動されている場合は、遮蔽制御部12は遮蔽部11の駆動を解除する(ステップS5)。遮蔽部11の駆動が解除されることで、フロントウィンドウWは図3に示した遮蔽状態から図2に示した開放状態に戻る。
以上のように、自動運転制御又は運転支援制御が行われている車両が通常走行制御状態である場合に、遮蔽制御部12によって、所定の時間しきい値に基づいて遮蔽状態と開放状態とが切替えられる。
自動運転制御又は運転支援制御が行われている車両が通常走行制御状態である場合、図2及び図3に示した乗員Pは、運転の主導権が乗員Pに戻されるのに備えて、車両の運転は行っていないが目視による周辺監視を行うことを要求される。車両の運転を行っていないと、乗員Pの周辺監視の必要性が低下することに伴って、周辺監視に対する集中力が低下し易くなる。
乗員Pの周辺監視に対する集中力が低下し易い状況下でフロントウィンドウWの遮蔽及び開放を切替えることによって、乗員Pの視界に変化を生じさせる。仮に乗員Pが周辺監視に対する集中力が低下して注意散漫な状態となっていても、フロントウィンドウWという乗員Pの近い領域で視界に変化が生じさせるので、乗員Pの意識をフロントウィンドウWを介した車両前方に向けさせることができる。これにより、走行環境の変化が少ない通常走行制御状態であっても、乗員Pに対してフロントウィンドウWを介した前方監視を促し、結果として乗員Pの走行環境の理解を促進することができる。
例えば適宜のセンサ又はカメラなどで先行車又は障害物などの対象物を前方に検知した場合、加減速及び操舵などによって、その対象物を回避するなどの対応制御が必要となる。緊急時に車両側から乗員側に運転の主導権を渡す可能性に鑑みれば、対象物が自車両に接近して対応制御が行われている状態になって初めて乗員に走行環境の理解を促したのでは、乗員による手動運転に切り替わったときに対象物への対応が遅れる可能性がある。よって、本発明に係る視界制御装置は、基本的に通常走行制御状態で遮蔽部の駆動及び解除を切替えて乗員の走行環境の理解を促すことで、対応制御が行われる状況に対して乗員を備えさせることができる。
なお、対応制御が運転シナリオに組み込まれたとき、又は対応制御が開始されたときには、本発明に係る視界制御装置による制御に対して、フロントウィンドウの開放を強制させる制御を上書きして行うのが好ましい。具体的には、対応制御の必要性が生じたとき又は行われたときに、遮蔽部の駆動及び解除の切替えを中止すると共に、遮蔽部が駆動状態であれば駆動を解除し、駆動されていなければそれを維持することでフロントウィンドウを強制的に開放状態とするのが好ましい。これにより、乗員の前方の視界が最大限まで開放されるので、対応制御を行う必要の生じた走行環境を乗員が目視によって確認し易くなる。
本実施形態では、図4に示したように自動運転制御又は高度運転支援制御の有無と通常走行制御の有無とをステップS1及びS2に分けて判別しているが、本発明においては乗員の集中力が低下し得る状況が判別可能である限り、1工程で判別を完了させても良い。
図4に示した制御フローに沿って制御が行われた結果、遮蔽部11の駆動が解除されて上記フロントウィンドウWが開放状態となった後、図4に示した制御フローを再度実行するまでの時間は、上記ステップS4で用いた時間しきい値を用いても良く、別の繰返し制御用時間しきい値などを適宜に設定しても良い。
遮蔽部の駆動及び解除を切替えるための時間しきい値は、上記実施形態では遮蔽制御部12に予め設定されていたが、記憶部に記憶させておいても良い。この場合、遮蔽制御部は、車両が運転制御部による通常走行制御状態であることを判別したことをトリガーとして記憶部から時間しきい値が出力されることになる。
本発明における遮蔽部としては、例えば上下動可能なシェードで物理的に遮蔽する形態、電圧を印加して透過性を調節可能ないわゆる電子カーテンなどで遮蔽する形態などを含むフロントウィンドウの単純な遮蔽形態であっても良く、遮蔽部の車室側にモニタなどの表示部を設ける形態であっても良い。また、上記遮蔽部11のようにフロントウィンドウWの左右両端に亘る大きさでなくとも良く、複数のモニタが車幅方向に並列してインパネから立ち上がる形態であっても良い。
本発明においては、上記時間しきい値を可変に設定することもできる。時間しきい値を固定すると、フロントウィンドウの遮蔽及び開放が一定間隔で行われるので、乗員が視界の変化に慣れて周辺環境の監視に対する集中力が再度低下することも考えられる。これに鑑みて、時間しきい値が所定の幅を以て設定され、上記ステップS4のように遮蔽部の駆動時間と時間しきい値とを比較する際に任意の値を採るようにしても良い。
また、本発明においては、上記検知部などで検知し得る情報である、車両状態、車両の周辺環境、及び乗員状態の少なくとも一つの情報に基づいて、予め設定されていた時間しきい値を適宜に変更することもできる。時間しきい値の変更形態を、図5〜7を参照しつつ以下に説明する。
続いて示す図5〜7は、図1に示した視界制御装置1を用いて遮蔽部11の駆動と解除とを切替える際に、切替えのための時間しきい値を変更して成る制御フローについて示すフローチャート図である。
まず図5に示す制御フローでは、車両状態に基づいて時間しきい値が可変となっている。
図5に示すように、自動運転制御又は高度運転支援制御が行われ、かつ通常運転制御状態であるか否かを遮蔽制御部12が判別する工程(ステップS1及びステップS2)、遮蔽制御部12による遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)は、図4に示した制御フローと同様である。遮蔽部11が駆動している状態で、車両挙動が所定量以上変化しているか否かを遮蔽制御部12が判別する(ステップS6)。本工程では、検知部2が検知する車両挙動に関する情報に基づいて適宜の演算装置によって経時的な変化率を導出し、この車両挙動の変化率が、例えば遮蔽制御部12に予め設定される所定の第1しきい値を超えている場合は、次工程に移る(ステップS6のYES)。
なお、車両挙動の変化率が所定の第1しきい値を超えていない場合は、上述した遮蔽部11の駆動時間と所定の時間しきい値との比較工程(ステップS6のNO及びステップS4)と、遮蔽部11の駆動解除工程(ステップS5)とを図4に示した制御フローと同様に行うことで、上記フロントウィンドウWを遮蔽状態から開放状態に戻す。
ここで、車両挙動の変化率としては、例えば車両の挙動に関わる車両状態のパラメータの変化率、更に具体的には車両前後左右方向に作用する加速度、ピッチモーメント、ヨーモーメントなどの大きさを検知部2で検知し、その検知結果の経時的な変化率を導出することで得られるものをあげることができる。
この導出される車両挙動の変化率と比較を行うための車両挙動の変化率に関するしきい値(第1しきい値)は、例えばどのような車両挙動パラメータがどの程度変化した場合に、乗員に対して周辺監視をより一層促した方が良いかというデータを予め蓄積、分析しておくことで適宜に設定することができる。第1しきい値は、検知する車両挙動に関する情報の種類に応じて、1種又は複数種設定しておけば良い。
続いて、車両挙動の変化率が第1しきい値を超えている場合は、時間しきい値を変更して第2時間しきい値を用いることとする(ステップS71)。なお、第2時間しきい値は、検知される車両挙動に係るパラメータの種類に応じて、変更前の時間しきい値より大きく設定されても良く、小さく設定されても良い。
次に、遮蔽制御部12は、第2時間しきい値を遮蔽部11の駆動時間が超えているか否かを判別する(ステップS41)。本工程では、遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)における遮蔽部11の駆動から起算した遮蔽部11の駆動時間が、時間しきい値から変更後の第2時間しきい値を超えている場合は、次工程に移る(ステップS41のYES)。遮蔽部11の駆動時間が第2時間しきい値を超えていない場合は、超えるまで遮蔽部11を駆動し続けてフロントウィンドウWの遮蔽状態を維持する(ステップS41のNO)。
第2時間しきい値を超えて遮蔽部11が駆動されている場合(ステップS41のYES)、遮蔽制御部12は遮蔽部11の駆動を解除する(ステップS5)。遮蔽部11の駆動が解除されることで、フロントウィンドウWは図3に示した遮蔽状態から図2に示した開放状態に戻る。
以上のように、自動運転制御又は運転支援制御が行われている車両が通常走行制御状態である場合に、車両挙動に応じて、遮蔽制御部12は、所定の時間しきい値又は第2時間しきい値に基づいた遮蔽状態と開放状態との切替えを行うことができる。
続いて図6に示す制御フローでは、周辺環境に基づいて時間しきい値が可変となっている。
図6に示すように、自動運転制御又は高度運転支援制御が行われ、かつ通常運転制御状態であるか否かを遮蔽制御部12が判別する工程(ステップS1及びステップS2)、遮蔽制御部12による遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)は、図4に示した制御フローと同様である。遮蔽部11が駆動している状態で、周辺環境が所定量以上変化しているか否かを遮蔽制御部12が判別する(ステップS8)。本工程では、検知部2が検知する又は記憶部4が記憶する周辺環境に関する情報に基づいて適宜の演算装置によって変化率を導出し、この周辺環境の変化率が、例えば遮蔽制御部12に予め設定される所定の第2しきい値を超えている場合は、次工程に移る(ステップS8のYES)。
なお、周辺環境の変化率が所定の第2しきい値を超えていない場合は、上述した遮蔽部11の駆動時間と所定の時間しきい値との比較工程(ステップS8のNO及びステップS4)と、遮蔽部11の駆動解除工程(ステップS5)とを、図4に示した制御フローと同様に行うことで、上記フロントウィンドウWを遮蔽状態から開放状態に戻す。
ここで、周辺環境の変化率としては、例えば車両の周辺環境に関わる情報、パラメータの変化率などである。更に具体的には、検知部2で検知される天候、道路の延在方向、路面状態、各種標識、各種標示、周辺の車両状態などの情報、記憶部4で記憶されるナビ情報などを数値化して、その経時的な変化率、又は一定区関内での発生頻度の変化率を導出することで得られるものを挙げることができる。
この周辺環境の変化率と比較を行うための、周辺環境の変化率に関するしきい値(第2しきい値)は、例えばどのような周辺環境パラメータがどの程度変化した場合に、乗員に対して周辺監視をより一層促した方が良いかというデータを予め蓄積、分析しておくことで、適宜に設定することができる。一例として、検知部2による検知結果又は記憶部4のナビ情報などに基づいて制限速度の変化、分岐、合流、及びカーブなどが多い道路を自車両が走行すると分かった場合、このような道路は周辺環境の変化が多いと判断する。例えば分岐などの発生頻度が高くなる区間(周辺環境の変化率が大きくなる区間)には、周辺監視を高い頻度で促すという形態を採ることもできる。第2しきい値は、検知又は記憶する周辺環境に関する情報の種類に応じて、1種又は複数種を遮蔽制御部12に設定しておけば良い。
続いて、周辺環境の変化率が第2しきい値を超えている場合(ステップS8のYES)は、時間しきい値を変更して第3時間しきい値を用いることとする(ステップS72)。なお、第3時間しきい値は、検知又は記憶される周辺環境に係るパラメータの種類に応じて、変更前の時間しきい値より大きく設定されても良く、小さく設定されても良い。
次に、遮蔽制御部12は、第3時間しきい値を遮蔽部11の駆動時間が超えているか否かを判別する(ステップS42)。本工程では、遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)における遮蔽部11の駆動から起算した遮蔽部11の駆動時間が、時間しきい値から変更後の第3時間しきい値を超えている場合は、次工程に移る(ステップS42のYES)。遮蔽部11の駆動時間が第3時間しきい値を超えていない場合は、超えるまで遮蔽部11を駆動し続けてフロントウィンドウWの遮蔽状態を維持する(ステップS42のNO)。
第3時間しきい値を超えて遮蔽部11が駆動されている場合(ステップS42のYES)、遮蔽制御部12は遮蔽部11の駆動を解除する(ステップS5)。遮蔽部11の駆動が解除されることで、フロントウィンドウWは図3に示した遮蔽状態から図2に示した開放状態に戻る。
以上のように、自動運転制御又は運転支援制御が行われている車両が通常走行制御状態である場合に、周辺環境に応じて、遮蔽制御部12は、所定の時間しきい値又は第3時間しきい値に基づいた遮蔽状態と開放状態との切替えを行うことができる。
図5に示した実施形態では車両挙動変化率が第1しきい値を超えている場合、図6に示した実施形態では周辺環境変化率が第2しきい値を超えている場合に、時間しきい値を変更していたが、逆に各変化率が各しきい値より小さい場合に、時間しきい値を変更するようにしても良い。車両の種類、性能、特性、走行環境などによって、乗員に対して周辺監視を促すことの重要性、必要性などが変化する可能性があるので、様々な状況を想定して予め各変化率と各しきい値と時間しきい値との相関を設定しておくのが好ましい。
続いて図7に示す制御フローでは、運転制御部3による自動運転制御及び高度運転支援制御による運転の主導権の保持度合いに応じた制御レベル(以下、「運転制御レベル」と称する)に基づいて時間しきい値が可変となっている。
図7に示すように、自動運転制御又は高度運転支援制御が行われ、かつ通常運転制御状態であるか否かを遮蔽制御部12が判別する工程(ステップS1及びステップS2)、遮蔽制御部12による遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)は、図4に示した制御フローと同様である。遮蔽部11が駆動している状態で、運転制御レベルが変化しているか否かを遮蔽制御部12が判別する(ステップS9)。本工程では、運転制御部3による運転制御レベルが変化した場合は、次工程に移る(ステップS9のYES)。
なお、運転制御レベルが変化していない場合は、上述した遮蔽部11の駆動時間と所定の時間しきい値との比較工程(ステップS9のNO及びステップS4)と、遮蔽部11の駆動解除工程(ステップS5)とを、図4に示した制御フローと同様に行うことで、上記フロントウィンドウWを遮蔽状態から開放状態に戻す。
ここで、運転制御レベルとしては、例えばNHTSAなどが採用しているSAE J3016(2016)において定義された自動運転レベルを用いることができる。なお、SAE J3016によるといわゆる自動運転と呼ばれるのはSAEレベル3〜5である。
続いて、運転制御レベルが変化した場合(ステップS9のYES)は、時間しきい値を変更して第4時間しきい値を用いることとする(ステップS73)。なお、第4時間しきい値としては、SAEレベル3〜5の各運転制御レベルに対応する時間しきい値を設定しておくことができる。また、第4時間しきい値は、例えば運転制御レベルが上がった場合、逆に下がった場合のそれぞれにおいて、乗員に対して周辺監視をどの程度促した方が良いかというデータを予め蓄積、分析しておくことで、適宜に設定することもできる。
次に、遮蔽制御部12は、第4時間しきい値を遮蔽部11の駆動時間が超えているか否かを判別する(ステップS43)。本工程では、遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)における遮蔽部11の駆動から起算した遮蔽部11の駆動時間が、時間しきい値から変更後の第4時間しきい値を超えている場合は、次工程に移る(ステップS43のYES)。遮蔽部11の駆動時間が第4時間しきい値を超えていない場合は、超えるまで遮蔽部11を駆動し続けてフロントウィンドウWの遮蔽状態を維持する(ステップS43のNO)。
第4時間しきい値を超えて遮蔽部11が駆動されている場合(ステップS43のYES)、遮蔽制御部12は遮蔽部11の駆動を解除する(ステップS5)。遮蔽部11の駆動が解除されることで、フロントウィンドウWは図3に示した遮蔽状態から図2に示した開放状態に戻る。
以上のように、自動運転制御又は運転支援制御が行われている車両が通常走行制御状態である場合に、運転制御レベルに応じて、遮蔽制御部12は、所定の時間しきい値又は第4時間しきい値に基づいた遮蔽状態と開放状態との切替えを行うことができる。
図7に示す制御フローでは、運転制御部3による車両の運転制御レベルがSAEレベル3〜5であったものがSAEレベル0〜2に変化した場合は乗員による周辺監視が必須となるので、遮蔽部11が駆動してフロントウィンドウWを遮蔽していても強制的に駆動解除を行って開放状態に戻す上書き制御を行うこともできる。これにより、乗員の前方の視界が最大限まで開放されるので、乗員に運転の主導権の大部分又は前部が移されたとしても走行環境を乗員が目視によって迅速に確認可能となる。
続いて示す図8は、図1に示した視界制御装置1を用いて遮蔽部11の駆動と解除とを切替える際に、遮蔽部11の駆動状態を複数段階に分けて成る制御フローについて示すフローチャート図である。図8に示す制御フローでは、乗員状態に基づいて遮蔽部11の駆動状態が複数段階に分けられている。
図8に示すように、自動運転制御又は高度運転支援制御が行われ、かつ通常運転制御状態であるか否かを遮蔽制御部12が判別する工程(ステップS1及びステップS2)と、遮蔽制御部12による遮蔽部11の駆動工程(ステップS3)と、遮蔽部11の駆動時間が所定の時間しきい値を超えているか否かを遮蔽制御部12が判別する工程(ステップS4)とは、図4に示した制御フローと同様である。
次いで、遮蔽部11が駆動している状態で、乗員の生体レベルが所定レベルより低いか否かを遮蔽制御部12が判別する(ステップS10)。本工程では、検知部2が検知する乗員状態に関する情報に基づいて適宜の演算装置によって生体レベルを導出し、この生体レベルが、例えば遮蔽制御部12に予め設定される所定の第3しきい値より低い場合は、次工程に移る(ステップS10のYES)。
なお、乗員の生体レベルが所定の第3しきい値より高い場合(ステップS10のNO)は、上述した遮蔽部11の駆動解除工程(ステップS5)を、図4に示した制御フローと同様に行うことで、上記フロントウィンドウWを遮蔽状態から開放状態に戻す。この場合、通常通りの遮蔽部11の駆動解除を行っただけであるので、図8に示す制御フローは完了状態とする。
ここで、上記生体レベルとしては、例えば乗員の周辺監視に対する集中力の低下に関連し得る情報、パラメータの高さなどである。更に具体的には、車内カメラなどの検知部2で検知される乗員の眠気などに関連する覚醒情報、乗員のフロントウィンドウ側に視線を向ける頻度などを数値化して適宜にレベルとして導出することで得られるものを挙げることができる。
この生体レベルと比較を行うための、生体レベルに関するしきい値(第3しきい値)は、例えば乗員がどのような状態であれば周辺監視に対する集中力がどの程度低下し、乗員に対して周辺監視をより一層促した方が良いかというデータを予め蓄積、分析しておくことで、適宜に設定することができる。
続いて、乗員の生体レベルが第3しきい値より低い場合(ステップS10のYES)は、遮蔽部11の一部を開放状態とする(ステップS51)。なお、本実施形態では遮蔽部11の駆動解除が2段階に分けて行うことができるようになっている。本工程は、遮蔽部11の第一段階の駆動解除を行う工程である。第一段階の駆動解除形態としては、フロントウィンドウが全て開放状態とはならない範囲内で乗員の視界に変化を生じさせることで遮蔽部11に変化が生じたと把握できる程度であれば良く、例えば遮蔽部11の駆動高さの半分程度まで下げる形態などが採用可能である。
次に、乗員の生体レベルが所定レベルより高いか否かを遮蔽制御部12が判別する(ステップS11)。本工程では、遮蔽部11の第一段階の駆動解除が行われたときに、乗員の生体レベルが、上記第3しきい値より高い場合は、次工程に移る(ステップS11のYES)。
なお、遮蔽部11の第一段階の駆動解除がなされた状態で乗員の生体レベルが所定の第3しきい値より低い場合(ステップS11のNO)は、遮蔽部11を駆動する(ステップS3)ことによって、第一段階の駆動解除状態から再度駆動状態として、上記フロントウィンドウWを一部開放状態から遮蔽状態に戻す。
本工程(ステップS11)では、前工程(ステップS51)の遮蔽部11を一部開放状態としても乗員の生体レベルが変化しない又はより低くなって、第3しきい値より低いままであれば(ステップS11のNO)、乗員が遮蔽部11の動きに気付いていない可能性が高い。これでは、遮蔽部11を全開放状態としたところで、乗員が遮蔽部11の全開放状態への変化にも気付かない可能性が生じる。
次に、遮蔽部11の第一段階の駆動解除がなされた状態で乗員の生体レベルが所定の第3しきい値より高い場合(ステップS11のYES)は、遮蔽制御部12によって遮蔽部11の第二段階の駆動解除が行われる(ステップS52)。本工程では、第一段階の駆動解除工程(ステップS51)によって一部開放状態であった遮蔽部11が、完全に駆動解除されることでフロントウィンドウWが全開放状態となる。遮蔽部11の第二段階の駆動解除がなされることで、フロントウィンドウWは図3に示した遮蔽状態から図2に示した開放状態に戻る。
以上のように、自動運転制御又は運転支援制御が行われている車両が通常走行制御状態である場合に、乗員の生体レベルに応じて、遮蔽制御部12は、遮蔽部11によるフロントウィンドウWの遮蔽幅又は開放幅を調整しつつ、フロントウィンドウWの遮蔽状態と開放状態との切替えを行うことができる。図8に示した制御形態では、遮蔽部11の第一段階の駆動解除の前後における乗員の生体レベルを検知することで、乗員状態に合わせた細やかな遮蔽部11の遮蔽及び解除制御が可能となる。
本発明は、図示した実施形態以外にも様々な変形例が採用可能である。
例えば図5〜7に示したいずれの実施形態においても、時間しきい値の変更は遮蔽制御部12が行っても良く、既存の車載用CPUなどが適宜に行っても良い。
図5〜6に示したいずれの実施形態においても、車両挙動、又は周辺環境の変化率が第1しきい値又は第2しきい値より大きい場合、例えば車両挙動が頻繁に変化する場合又はカーブなどが多い領域を走行している場合などは、フロントウィンドウの遮蔽状態と開放状態との切替えの間隔が長くなるように時間しきい値が大きく変更することができる。これにより、車両又は周辺環境に変化が多くなったときに、乗員に周辺環境を見させる頻度をあえて落とし、かつ可能な限り車両側で対処することで、乗員を視覚上の変化に晒さずに、車両が安定して対処を行っていることを理解させて乗員の安心感の向上に寄与することができる。もちろん頻度は落とすが、遮蔽部の駆動及び解除によって乗員の視界に変化を生じさせることで、乗員による周辺監視に対する集中力の低下を抑制又は防止することも可能である。
また、車両挙動、又は周辺環境の変化率が第1しきい値又は第2しきい値より大きい場合、フロントウィンドウの遮蔽状態と開放状態との切替えの間隔が短くなるように時間しきい値が小さく変更することもできる。これにより、車両又は周辺環境に変化が多くなったときに、乗員に周辺環境を見させる頻度を増やすことで、変化の多い周辺環境を乗員が集中力を維持しつつ監視を続けることができる。よって、乗員の周辺環境に対する理解がリアルタイムに近い状態で更新されるので乗員の安心感の向上に寄与することができる。
一方で、車両挙動、又は周辺環境の変化率が第1しきい値又は第2しきい値などより小さい場合、フロントウィンドウの遮蔽状態と開放状態との切替えの間隔が長くなるように時間しきい値が大きく変更されても良く、逆に切替えの間隔が短くなるように小さく変更されても良い。上述の変形例とは逆に、周辺環境などの変化が少ないとき、つまり乗員による周辺監視に対する集中力が低下し易い状況下で、あえて視界の変化の頻度をあえて低くすることで乗員に安心感を与えることもでき、また視界の変化の頻度を高くすることで集中力の維持を図ることもできる。
車両挙動又は周辺環境の変化に応じて時間しきい値をどのように変更するかは、適宜に設定可能である。例えば車両挙動、又は周辺環境の変化率が大きくなった場合、小さくなった場合の、車両側の運転シナリオにどのような影響又はどの程度の影響が生じるかを導出することで、時間しきい値を大小のいずれに変更すれば良いかを決定可能となる。
図示した実施形態では遮蔽制御部12に時間しきい値が設定されていたが、本発明においては時間しきい値を設定することなく、例えば図7を参照しつつ説明したような運転制御レベルに応じて遮蔽部の駆動及び解除を直接切替えるようにしても良い。
つまり、遮蔽部の駆動状態の切替え制御のトリガーを、上述したように時間しきい値としても良く、運転制御レベルとしても良く、その他の車両状態又は車両挙動のパラメータとしても良い。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により、本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者などによりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術などは全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1:視界制御装置、11:遮蔽部、12:遮蔽制御部、2:検知部、3:運転制御部、4:記憶部、L1:中央線、L2:車道外側線、H:フード、P:乗員、R:路面、S:中心視野、W:フロントウィンドウ

Claims (9)

  1. 車両状態、乗員状態、及び前記車両の周辺環境の少なくとも一つを検知する検知部を有し、前記検知部の検知結果に基づいた自動運転制御又は運転支援制御が可能な車両に設けられる視界制御装置において、
    フロントウィンドウの少なくとも一部を遮蔽可能な遮蔽部と、
    前記遮蔽部の駆動を制御する遮蔽制御部と、を備え、
    前記遮蔽制御部は、前記車両の前記自動運転制御又は前記運転支援制御が行われている状態で、前記遮蔽部により前記フロントウィンドウを遮蔽した遮蔽状態と、前記遮蔽部による遮蔽を解除した開放状態とを切替える、
    視界制御装置。
  2. 前記遮蔽制御部による前記遮蔽部の切替え制御は、前記検知部の検知結果に基づいて行われる、
    請求項1に記載の視界制御装置。
  3. 前記遮蔽部は、前記フロントウィンドウの下部を遮蔽可能である、
    請求項1又は2に記載の視界制御装置。
  4. 前記遮蔽制御部による前記遮蔽部の切替えは、前記自動運転制御又は前記運転支援制御が行われている前記車両が、回避が必要となる危険因子が無い又は少ない状態である通常走行状態であるときに行われる、
    請求項1〜3のいずれかに記載の視界制御装置。
  5. 前記遮蔽制御部による前記遮蔽部の切替え制御は、所定の時間しきい値に基づいて行われる、
    請求項1〜4のいずれかに記載の視界制御装置。
  6. 前記検知部の検知結果の変化が大きい場合に、前記遮蔽状態と前記開放状態との切替えの間隔が短くなるように、前記時間しきい値が小さく変更される、
    請求項5に記載の視界制御装置。
  7. 前記検知部の検知結果の変化が大きい場合に、前記遮蔽状態と前記開放状態との切替えの間隔が長くなるように、前記時間しきい値が大きく変更される、
    請求項5に記載の視界制御装置。
  8. 前記遮蔽制御部は、前記検知部の検知結果に応じて、前記遮蔽部の駆動を開放状態と複数段階の遮蔽状態とに分けて制御する、
    請求項1〜7のいずれかに記載の視界制御装置。
  9. 前記遮蔽部は、少なくとも前記乗員の中心視野より下側を遮蔽する、
    請求項1〜8のいずれかに記載の視界制御装置。
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