JP2019049434A - 加速度センサ - Google Patents

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明政 丸尾
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Abstract

【課題】検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる加速度センサを提供する。【解決手段】X軸センサ21(加速度センサ)において、空洞12を有する基板の支持部11と、空洞12に配置され、支持部11に固定された一対の固定電極51,51と、一対の固定電極51,51の間に配置され、一対の固定電極51,51が並ぶX軸方向に移動可能である第1可動電極61および第2可動電極62と、第1可動電極61および第2可動電極62の間に配置され、支持部11に固定された固定板81とを備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、静電容量型の加速度センサに関する。
物体に作用する加速度を計測するための加速度センサは、たとえば物体の姿勢や動き、振動状態などを把握するために広く用いられている。また、加速度センサには、小型化の要請が強い。このような要請に応えるべく、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical System)の技術を用いて加速度センサの小型化が図られている。たとえば、特許文献1には、MEMS技術を用いた静電容量型の加速度センサが開示されている。
また、加速度センサには、高い加速度を検出できるように、検出可能な加速度の範囲を広くすること、また、加速度変化が高い周波数で生じても検出できるように、広帯域化することも要請されている。この2つの特性向上には、加速度センサの可動部分の振動の共振周波数を高くする必要がある。
図13は、静電容量型の加速度センサの機械的な部分の要素を簡略に示した要素簡略図である。当該加速度センサは、おもり630をばね640,650によって移動可能に支持し、おもり630に固定された2つの可動電極610,620が、固定された2つの固定電極510,520の間で移動するようになっている。当該加速度センサは、おもり630の移動により、可動電極610と隣接する固定電極510(図における左側の固定電極510)とからなるコンデンサの静電容量C1、および、可動電極620と隣接する固定電極510(図における右側の固定電極510)とからなるコンデンサの静電容量C2が変化する。静電容量C1,C2の変化を電気的に検出することで、作用する加速度を検出することができる。加速度センサを広帯域化するためには、ばね640,650のばね定数を大きくして、おもり630の振動の共振周波数を高くすればよい。
図14は、ばね定数を変更したときの、おもり630の振動の周波数と振幅の変化との関係を示している。加速度を正しく検出するためには、振幅の変化を±3dB程度に抑える必要がある。図14に示すように、ばね定数を大きくするほど(k1<k2<k3<k4)、共振周波数を示すピークの位置が高周波数側に移動している。これにより、振幅の変化が3dB以下となる周波数帯域が、ばね定数を大きくするほど広くなっている。
しかしながら、一方で、ばね定数を大きくするほど、共振周波数でのピークの高さが高くなっている。これにより、振幅の変化が3dB以下となる周波数帯域が広がることを妨げている。
特開2012−88083号公報
本発明は先述した事情に鑑み、検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる加速度センサを提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供される加速度センサは、空洞を有する基板と、前記空洞に配置され、前記基板に固定された一対の固定電極と、前記一対の固定電極の間に配置され、前記一対の固定電極が並ぶ検出方向に移動可能である一対の可動電極と、前記一対の可動電極の間に配置され、前記基板に固定された固定板とを備えていることを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記固定板は、前記固定電極および前記可動電極に対して、電気的に絶縁されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記固定板は、絶縁体からなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記加速度センサは、前記一対の可動電極が固定される可動ベース部と、前記可動ベース部を前記検出方向に移動可能な状態で前記基板に固定するバネ部とをさらに備えている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記一対の固定電極および前記一対の可動電極は、導電性シリコンからなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記基板は、導電性シリコンからなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記空洞を密封するように、前記基板に固定される蓋をさらに備えている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記一対の固定電極は電気的に接続されており、前記一対の可動電極には、それぞれ異なる電圧信号が入力され、前記一対の固定電極の電気信号が出力される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記一対の可動電極は電気的に接続されており、前記一対の固定電極には、それぞれ異なる電圧信号が入力され、前記一対の可動電極の電気信号が出力される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記各可動電極と前記固定板との間隔、および、前記各可動電極と当該可動電極に隣接する固定電極との間隔は、前記検出方向の加速度が作用していない状態において、いずれも同一である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記各可動電極、前記各固定電極および前記固定板は、前記検出方向に直交する矩形の板形状である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記各可動電極、前記各固定電極および前記固定板の、前記空洞の深さ方向における寸法はいずれも等しい。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記加速度センサは、互いに間隔を空けて噛み合う櫛歯状の第1電極および第2電極を備えており、前記第1電極は前記一対の固定電極を含んでおり、前記第2電極は前記一対の可動電極を含んでいる。
本発明によれば、固定板によって、一対の可動電極の検出方向での振動が減衰される。これにより、振動の共振周波数での振幅の変化が小さくなり、検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態にかかる加速度センサを示す概略平面図である。 X軸センサを示す概略平面図である。 図2の要部拡大平面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 図2のX軸センサの機械的な部分の要素を簡略に示した要素簡略図である。 図2のX軸センサの電気的な等価回路図である。 ばね定数およびおもりの質量を一定とし、減衰係数を大きくすることでQ値を変更したときの、振動の周波数と振幅の変化との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる加速度センサのX軸センサを示す概略平面図である。 本発明の第3実施形態にかかる加速度センサのX軸センサを示す概略平面図である。 本発明の第4実施形態にかかる加速度センサのX軸センサを示す概略平面図である。 図10の要部拡大平面図である。 図10のX軸センサの電気的な等価回路図である。 静電容量型の加速度センサの機械的な部分の要素を簡略に示した要素簡略図である。 減衰係数およびおもりの質量を一定とし、ばね定数を変更したときの、おもりの振動の周波数と振幅の変化との関係を示す図である。
本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について、添付図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態にかかる加速度センサA1を示す概略平面図である。加速度センサA1は、いわゆる3軸加速度センサであり、互いに直交する3つの軸方向に作用する加速度をそれぞれ検出するための信号を出力する。加速度センサA1は、平面視四角形状の基板1、基板1の中央部に配置されたセンサ部2、基板1におけるセンサ部2の側方に配置される電極パッド3、および蓋4を備えている。本発明にかかる加速度センサの大きさは限定されないが、本実施形態においては、いわゆるMEMSの技術を用いた比較的小型の加速度センサA1について説明する。
センサ部2は、X軸センサ21、Y軸センサ22、およびZ軸センサ23を備えている。Z軸センサ23は、基板1の厚さ方向であるZ軸方向に作用する加速度を検出するためのものである。X軸センサ21は、Z軸方向に直交する、基板1の一方の辺に沿う方向であるX軸方向(図に示すx1−x2方向)に作用する加速度を検出するためのものである。Y軸センサ22は、Z軸方向およびX軸方向に直交するY軸方向(図に示すy1−y2方向)の加速度を検出するためのものである。基板1およびセンサ部2は、導電性シリコンからなる半導体基板(たとえば、5Ω・m〜500Ω・mの抵抗率を有する低抵抗基板)を、半導体集積回路の製造に用いられる微細加工技術を利用して加工することで形成されている。基板1には空洞部分が形成されており、X軸センサ21、Y軸センサ22、およびZ軸センサ23は、当該空洞部分の底面から浮いた状態で支持されている。X軸センサ21およびY軸センサ22は、間隔を空けてX軸方向に並ぶようにして配置されている。Z軸センサ23は、X軸センサ21およびY軸センサ22のそれぞれを取り囲むように配置されている。
電極パッド3は、外部の電子部品(たとえばASIC(Application Specific Integrated Circuit)素子)に接続されて、各センサ21〜23に信号を入力したり、各センサ21〜23から信号を出力したりするものであり、必要数(図1では、5つ)設けられている。蓋4は、例えばシリコン基板からなり、基板1の表面に接合されることで、各センサ21〜23を基板1に形成された空洞部分に密閉する。
次に、図2〜6を参照して、X軸センサ21の詳細について説明する。
図2は、X軸センサ21を示す概略平面図である。図3は、図2の要部拡大平面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、X軸センサ21の機械的な部分の要素を簡略に示した要素簡略図である。図6は、X軸センサ21の電気的な等価回路図である。
基板1に形成された空洞部分には、各センサ21〜23を浮いた状態で支持するための支持部11が形成されている。X軸センサ21は、平面視四角形状で環状に形成された支持部11の内側に配置されている。X軸センサ21は、支持部11の内側の空洞12の底面から浮いた状態で支持されている(図4参照)。X軸センサ21は、支持部11に固定された固定部5、および、固定部5に対してX軸方向に移動可能に支持された可動部6を備えている。固定部5および可動部6のZ軸方向の寸法は同じである(図4参照)。
固定部5は、支持部11に固定され、空洞12のy2側の内壁に沿ってX軸方向に延びる固定ベース部52と、固定ベース部52に沿って等しい間隔を空けて櫛歯状に配列され、Y軸方向(y1方向)に延びる複数の固定電極51とを備えている。固定ベース部52は、強度を増すために、平面視ではしご形状に形成され、バネ部64,65に固定されている(図3参照)。固定ベース部52は、酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁部521を介して、バネ部64,65に固定されているので、バネ部64,65とは電気的に絶縁されている。なお、固定ベース部52の形状はこれに限定されない。固定電極51は、X軸方向に直交する矩形の板形状になっている。
可動部6は、空洞12のy1側の内壁に沿って延びる可動ベース部63と、一端が可動ベース部63に他端が支持部11に固定されY軸方向に延びる2つのバネ部64,65と、隣接する2つの固定電極51の間にそれぞれ1つずつ配置されるように、可動ベース部63からY軸方向(y2方向)に延びる複数の第1可動電極61および第2可動電極62とを備えている。第1可動電極61および第2可動電極62は、X軸方向に直交する矩形の板形状になっている。本実施形態では、2つの固定電極51の間で、x2側に第1可動電極61が配置され、x1側に第2可動電極62が配置されている。加速度が作用していない状態では、第1可動電極61とこれに隣接する固定電極51との間隔は、第2可動電極62とこれに隣接する固定電極51との間隔に等しくなるようになっている。
可動ベース部63は平面視で格子状に形成されており、可動ベース部63において、複数の第1可動電極61はそれぞれ互いに電気的に接続されており、複数の第2可動電極62はそれぞれ互いに電気的に接続されている。一方、第1可動電極61と第2可動電極62とは電気的に絶縁されている。なお、可動ベース部63の構造は限定されず、上述した電気的な接続が行われており、ある程度の重さを有する構造であればよい。x1側に配置されるバネ部64は、可動ベース部63において、第1可動電極61に電気的に接続している。つまり、当該バネ部64は、各第1可動電極61に電圧信号を入力するための電流経路として機能する。また、x2側に配置されるバネ部65は、可動ベース部63において、第2可動電極62に電気的に接続している。つまり、当該バネ部65は、各第2可動電極62に電圧信号を入力するための電流経路として機能する。また、2つのバネ部64,65は、可動ベース部63をX軸方向に移動可能に支持するバネとしても機能する。可動ベース部63、第1可動電極61および第2可動電極62は、2つのバネ部64,65によってX軸方向に移動可能に支持された重りとしての機能も果たす。
また、X軸センサ21は、隣接する2つの固定電極51の中間位置にそれぞれ配置され、固定ベース部52からY軸方向(y1方向)に延びる固定板81を備えている。固定板81は、X軸方向に直交する矩形の板形状になっている。各固定板81は、第1可動電極61と第2可動電極62との間に配置される。加速度が作用していない状態では、第1可動電極61と固定板81との間隔は、第2可動電極62と固定板81との間隔に等しい。また、本実施形態では、第1可動電極61と固定板81との間隔(第2可動電極62と固定板81との間隔)は、第1可動電極61とこれに隣接する固定電極51との間隔(第2可動電極62とこれに隣接する固定電極51との間隔)に等しい。つまり、固定電極51、第1可動電極61、固定板81、第2可動電極62、および固定電極51は、この順番で等間隔に配置されている。固定板81は、酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁部82を介して固定ベース部52に固定されている(図3参照)ので、固定ベース部52とは電気的に絶縁されている。したがって、固定板81は、電気的にはどこにも接続されていない状態で、電流が流れないハイインピーダンスな状態になっている。なお、固定板81全体を、絶縁体(酸化シリコン)で形成してもよい。
固定部5、可動部6および固定板81を含む基板1の表面には、たとえば酸化シリコンからなる図示しない絶縁膜が形成されている。当該絶縁膜上の所定の位置には、例えばAlからなる図示しない配線が形成されている。また、固定部5、可動部6および固定板81の側面は、たとえば酸化シリコンからなる図示しない保護膜で被覆されている。
本実施形態においては、X軸センサ21は、X軸方向およびY軸方向の寸法がたとえば300μm程度、Z軸方向の寸法がたとえば50μm程度とされ、固定電極51、第1可動電極61および第2可動電極62のZ軸方向の寸法は、たとえば15〜30μm程度とされている。なお、各寸法は限定されない。
X軸センサ21では、X軸方向の加速度が作用した場合、2つのバネ部64,65に支持された可動ベース部63がX軸方向に振動する。これにより、可動ベース部63から延びる第1可動電極61および第2可動電極62も、互いに隣接する2つの固定電極51の間で、X軸方向に振動する。可動ベース部63がx1方向に移動した場合、第1可動電極61は隣接する固定電極51から離れた位置に移動し、第2可動電極62は隣接する固定電極51に近づく位置に移動する。逆に、可動ベース部63がx2方向に移動した場合、第1可動電極61は隣接する固定電極51に近づく位置に移動し、第2可動電極62は隣接する固定電極51から離れた位置に移動する。
図5は、X軸センサ21の機械的な部分の要素を簡略に示した要素簡略図である。可動部6の質量をm、バネ部64,65のばね定数をkとすると、X軸方向の加速度aがx2方向に作用した場合、可動部6はx1方向にx=m・a/kだけ移動する。この場合、第1可動電極61と隣接する固定電極51(図における左側の固定電極51)との間隔は、X軸方向の加速度が作用していないときの間隔をdとすると、d+xに変化する。一方、第2可動電極62と隣接する固定電極51(図における右側の固定電極51)との間隔は、d−xに変化する。コンデンサの静電容量は電極間の距離に反比例するので、第1可動電極61と隣接する固定電極51とからなるコンデンサの静電容量C1は減少し、第2可動電極62と隣接する固定電極51とからなるコンデンサの静電容量C2は増加する。したがって、各静電容量C1,C2の変化を電気的に検出することで、作用する加速度aを検出することができる。
図6は、X軸センサ21の電気的な等価回路図である。図6に示すように、第1可動電極61と固定電極51とからなる静電容量C1の可変コンデンサと、第2可動電極62と固定電極51とからなる静電容量C2の可変コンデンサとが、入力端子P1に接続するバネ部64と、入力端子P2に接続するバネ部65との間に直列接続されている。そして、当該2つの可変コンデンサの接続点が、固定ベース部52を介して、出力端子P3に接続されている。また、入力端子P1と入力端子P2との間には、第1可動電極61と固定板81とからなる可変コンデンサと、第2可動電極62と固定板81とからなる可変コンデンサとが直列接続されている(破線で囲まれたA部分)。固定板81がハイインピーダンスで電気接続的には無視できるので、A部分は、静電容量Cpの1つの固定コンデンサ(破線で囲まれたB参照)と、電気接続的には等価である。つまり、X軸センサ21は、電気接続的には、固定板81を備えていない従来の加速度センサ(図13参照)と同等である。したがって、X軸センサ21においても、従来の加速度センサと同じ検出方法を用いて、加速度を検出することができる。
具体的には、入力端子P1から交流の方形波信号を入力し、入力端子P2からこの方形波信号を反転させた信号を入力する。加速度が作用していない場合は第1可動電極61および第2可動電極62が移動しておらず、静電容量C1と静電容量C2とが同じになる。この場合、出力端子P3から出力される信号は、入力端子P1からの信号と入力端子P2からの信号とが打ち消し合って、ゼロ信号になる。一方、加速度が作用している場合は第1可動電極61および第2可動電極62が移動して、静電容量C1と静電容量C2とに違いが生じる。この場合、出力端子P3から出力される信号は、加速度の向きおよび大きさによって異なる方形波信号になる。この出力信号に基づいて、加速度を検出することができる。
一方、本実施形態では、第1可動電極61と第2可動電極62との間に固定板81が配置されていることにより、スクイーズフィルムダンピングモデルに準じた減衰要素が追加される。すなわち、固定板81によって、第1可動電極61および第2可動電極62のX軸方向の振動に対する希薄気体の流動および圧縮による抵抗力が発生し、振動の減衰が大きくなる。このことは、減衰振動における減衰係数を大きくすることに相当する。
図7は、ばね定数およびおもりの質量を一定とし、減衰係数を大きくすることでQ値を変更したときの、振動の周波数と振幅の変化との関係を示している。可動部6の質量をm、バネ部64,65のばね定数をk、減衰係数をcとすると、共振周波数fはf=√(k/m)/(2*π)であり、Q値はQ=√(m・k)/cとなり、Q値は減衰係数cに反比例する。減衰係数cを大きくするとQ値が小さくなり、共振周波数でのピークの高さが低くなる。これにより、振幅の変化が±3dB以内に入る周波数帯域をより広げることができる。減衰係数c(およびQ値)は、固定板81のY軸方向の寸法またはX軸方向の寸法を変更することで調整することができる。固定板81のY軸方向の寸法を大きくすることで、固定板81のX軸方向に直交する面の面積を大きくすると、スクイーズフィルムダンピングによる減衰要素が大きくなるので、減衰係数cは大きくなる(Q値は小さくなる)。また、固定板81のX軸方向の寸法を大きくすると、固定板81と第1可動電極61(第2可動電極62)との間隔が狭くなる。したがって、固定板81と第1可動電極61(第2可動電極62)との間のスクイーズフィルムダンピングによる減衰要素が大きくなるので、減衰係数cは大きくなる(Q値は小さくなる)。固定板81のX軸方向の寸法により調整する場合、可動部6の質量mに影響しないので、共振周波数等の他の特性にほとんど影響を与えることなく、減衰係数cを調整することができる。
本実施形態では、バネ部64,65のX軸方向の寸法を従来のものより大きくすることで、バネ部64,65のばね定数kを大きくしている。これにより、振幅の変化が3dB以下となる周波数帯域を広げている(図14参照)。ばね定数kを大きくしたことでQ値が大きくなるが、固定板81を追加して減衰係数cを大きくすることで、Q値を小さくしている。これにより、振幅の変化が3dB以下となる周波数帯域をより広げている(図7参照)。
Y軸センサ22は、X軸センサ21を平面視で90°回転させたものとほぼ同様の構成なので、詳細な説明を省略する。Y軸センサ22においては、固定電極51、第1可動電極61、第2可動電極62、および固定板81が、それぞれX軸方向に延びており、Y軸方向の加速度が作用した場合に可動ベース部63がY軸方向に振動する。これにより、第1可動電極61および第2可動電極62も、互いに隣接する2つの固定電極51の間で、Y軸方向に振動する。したがって、第1可動電極61と隣接する固定電極51とからなるコンデンサの静電容量と、第2可動電極62と隣接する固定電極51とからなるコンデンサの静電容量の変化を電気的に検出することで、Y軸方向に作用する加速度を検出することができる。Y軸センサ22においても、第1可動電極61と第2可動電極62との間に固定板81が配置されていることにより、減衰係数を大きくすることができ、検出可能な加速度の範囲を広げている。
Z軸センサ23も、可動電極と固定電極とからなるコンデンサの静電容量の変化に基づいて加速度を検出するものであるが、コンデンサの電極間の距離の変化ではなく、コンデンサの電極の対向する部分の面積の変化による静電容量の変化に基づいて、加速度を検出する。Z軸センサ23は、たとえばX軸方向に直交する矩形の板形状である固定電極および可動電極を備えている。Z軸方向の加速度が作用した場合、可動電極がZ軸方向に振動する。これにより、Z軸方向視したときの、可動電極と固定電極の重なる領域の面積が変化する。当該面積の変化による静電容量の変化を電気的に検出することで、Z軸方向に作用する加速度を検出することができる。Z軸センサ23の構成の詳細な説明は省略する。
X軸センサ21およびY軸センサ22が、本発明の「加速度センサ」に相当する。また、加速度センサA1も、本発明の「加速度センサ」に相当するといえる。
次に、加速度センサA1の製造方法について説明する。
まず、導電性シリコンからなる半導体基板の表面が熱酸化(たとえば、温度1100〜1200℃、膜厚5000Å)される。これにより、半導体基板の表面に絶縁膜が形成される。次いで、公知のパターニング技術により絶縁膜がパターニングされ、絶縁部を埋め込むべき領域に開口が形成される。絶縁部は、固定板81を固定ベース部52から絶縁するための絶縁部82や、固定ベース部52とバネ部64,65とを絶縁する絶縁部521、可動ベース部63において第1可動電極61と第2可動電極62とを絶縁するための部分などになる。次いで、絶縁膜をハードマスクとする異方性のディープRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)により、具体的にはボッシュプロセスにより、半導体基板が掘り下げられる。これにより、半導体基板にトレンチが形成される。続いて、半導体基板に形成されたトレンチ内部および半導体基板の表面が熱酸化され(たとえば、温度1100〜1200℃)、その後、酸化膜の表面がエッチバックされる(たとえば、エッチバック後の膜厚が21800Å)。これにより、トレンチを埋め尽くす絶縁層が同時に形成される。
次いで、CVD法により、半導体基板上に、酸化シリコンからなる絶縁膜が積層される。次いで、絶縁膜がエッチングされてコンタクトホールが形成され、当該コンタクトホールを埋め尽くすコンタクトプラグが形成された後、スパッタ法により、絶縁膜上にアルミニウムが堆積(たとえば、7000Å)されてパターニングされる。これにより、絶縁膜上に、配線が形成される。
次いで、半導体基板に空洞部分を形成すべき領域上の絶縁膜が、エッチングにより除去される。次いで、固定部5、可動部6および固定板81を形成すべき領域以外の領域に開口を有するレジストが、絶縁膜上に形成される。続いて、当該レジストをマスクとする異方性のディープRIEにより、具体的にはボッシュプロセスにより、半導体基板が掘り下げられる。これにより、半導体基板の表面部が、固定部5、可動部6および固定板81の形状に成形されるとともに、それらの間にトレンチが形成される。ディープRIE後、レジストが剥離される。
次いで、熱酸化法またはPECVD法により、固定部5、可動部6および固定板81の表面全域およびトレンチの内面全域(つまり、トレンチを区画する側面および底面)に、酸化シリコンからなる保護膜が形成される。次いで、エッチバックにより、保護膜におけるトレンチの底面上の部分が除去される。これにより、トレンチの底面が露出した状態となる。
次いで、異方性のディープRIEにより、トレンチの底面がさらに掘り下げられる。これにより、トレンチの底部に、半導体基板の結晶面が露出した露出空間が形成される。この異方性のディープRIEに引き続いて、等方性のRIEにより、トレンチの露出空間に反応性イオンおよびエッチングガスが供給される。そして、その反応性イオンなどの作用により、半導体基板が、各露出空間を起点に半導体基板の厚さ方向にエッチングされつつ、半導体基板の表面に平行な方向にエッチングされる。これにより、互いに隣接する全ての露出空間が一体化して、半導体基板の内部に空洞12が形成されるとともに、空洞12内において、固定部5、可動部6および固定板81が浮いた状態となる。
以上の工程を経て、図1に示す加速度センサA1が得られる。なお、半導体基板に犠牲層を形成して、犠牲層上に導電性シリコンの層を積層し、犠牲層を選択的にエッチングして除去することで、空洞12を形成するようにしてもよい。
次に、加速度センサA1の作用効果について説明する。
本実施形態によると、X軸センサ21は、隣接する2つの固定電極51の中間位置で固定され、第1可動電極61と第2可動電極62との間に配置される固定板81を備えている。第1可動電極61と第2可動電極62との間に固定板81が配置されていることにより、可動部6の減衰振動に、スクイーズフィルムダンピングモデルに準じた減衰要素が追加されて、減衰係数が大きくなる。減衰係数が大きくなることでQ値が小さくなり、共振周波数でのピークの高さが低くなる。よって、振幅の変化が±3dB以内に入る周波数帯域をより広げることができる(図7参照)。これにより、X軸センサ21での検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる。同様に、Y軸センサ22も固定板81を備えているので、可動部6の減衰係数が大きくなる。これにより、Y軸センサ22での検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる。よって、加速度センサA1における、X軸方向に作用する加速度、および、Y軸方向に作用する加速度の検出可能範囲をより広くすることができる。
また、本実施形態によると、固定板81は、電気的にはどこにも接続されていない状態で、電流が流れないハイインピーダンスな状態になっている。したがって、電気接続的には固定板81を無視できるので、固定板81を備えていない従来の加速度センサと同じ検出方法を用いて、加速度を検出することができる。
本実施形態によると、加速度が作用していない状態において、第1可動電極61と固定板81との間隔(第2可動電極62と固定板81との間隔)は、第1可動電極61とこれに隣接する固定電極51との間隔(第2可動電極62とこれに隣接する固定電極51との間隔)に等しい。すなわち、固定板81と第1可動電極61(第2可動電極62)との間の減衰係数、および、固定電極51と第1可動電極61(第2可動電極62)との間の減衰係数は、固定板81および固定電極51のY軸方向の寸法に比例する。したがって、所望の減衰係数を得るには、固定板81および固定電極51のY軸方向の寸法の比を調整するだけでよい。これにより、減衰係数の調整を容易にすることができる。また、単純な比例関係ではないが、平板間隔でもって減衰係数を調整することも出来る。その際、固定板81と第1可動電極61との間隔、および、固定板81と第2可動電極62との間隔のみを調整すれば、他の特性に影響を与えず減衰係数のみを調整できる。平板間隔と減衰係数の関係については、スクイーズフィルムダンピングモデルに準じる。
図8〜図12は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記第1実施形態と同一または類似の要素には、上記第1実施形態と同一の符号を付している。
〔第2実施形態〕
図8は、本発明の第2実施形態にかかる加速度センサA2のX軸センサ21を示す概略平面図である。本実施形態のX軸センサ21は、可動ベース部63がy2側に配置されている点で、第1実施形態のX軸センサ21(図2参照)と異なる。
第2実施形態のX軸センサ21においては、2つのバネ部64,65が平面視U字形状をなし、y2側に配置された可動ベース部63をX軸方向に移動可能に支持している。第1可動電極61および第2可動電極62は、可動ベース部63からy1方向に延びている。また、固定ベース部52はy1側に配置され、固定電極51は固定ベース部52からy2方向に延びている。固定板81も、固定ベース部52からy2方向に延びている。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、バネ部64,65の形状は限定されない。
〔第3実施形態〕
図9は、本発明の第3実施形態にかかる加速度センサA3のX軸センサ21を示す概略平面図である。本実施形態のX軸センサ21は、可動ベース部63がY軸方向の中央に配置されている点で、第1実施形態のX軸センサ21(図2参照)と異なる。
第3実施形態のX軸センサ21においては、2つのバネ部64,65が平面視J字形状をなし、Y軸方向の中央に配置された可動ベース部63をX軸方向に移動可能に支持している。第1可動電極61および第2可動電極62は、可動ベース部63からy1方向およびy2方向の両方向に延びている。また、固定部5は、2つ設けられている。一方の固定部5は、固定ベース部52が空洞12のy2側の内壁に沿って配置されており、固定電極51および固定板81が当該固定ベース部52から可動ベース部63の手前までy1方向に延びている。他方の固定部5は、固定ベース部52が空洞12のy1側の内壁に沿って配置されており、固定電極51および固定板81が当該固定ベース部52から可動ベース部63の手前までy2方向に延びている。可動ベース部63からy1方向に延びる第1可動電極61および第2可動電極62は、y1側の固定部5の固定電極51および固定板81の間に配置され、可動ベース部63からy2方向に延びる第1可動電極61および第2可動電極62は、y2側の固定部5の固定電極51および固定板81の間に配置される。y1側の固定部5とy2側の固定部5とは電気的に接続されており、両者の固定電極51はすべて同電位になる。また、y1側の固定部5に固定された固定板81は、可動ベース部63からy1方向に延びる第1可動電極61および第2可動電極62の間に配置され、y2側の固定部5に固定された固定板81は、可動ベース部63からy2方向に延びる第1可動電極61および第2可動電極62の間に配置されている。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、バネ部64,65の形状は限定されない。
〔第4実施形態〕
図10〜12は、本発明の第4実施形態にかかる加速度センサA4のX軸センサ21を示している。図10は概略平面図(第1実施形態における図2に相当)であり、図11は図10の要部拡大平面図(第1実施形態における図3に相当)であり、図12は電気的な等価回路図(第1実施形態における図6に相当)である。本実施形態のX軸センサ21は、固定部5が互いに電気的に分離された2種類の電極を備え、可動部6の電極がすべて電気的に接続されている点で、第1実施形態のX軸センサ21と異なる。
可動部6は、空洞12のy1側の内壁に沿って延びる可動ベース部63と、一端が可動ベース部63に他端が支持部11に固定されY軸方向に延びる2つのバネ部64,65と、可動ベース部63に沿って櫛歯状に配列され、Y軸方向(y2方向)に延びる複数の可動電極66とを備えている。本実施形態では、可動ベース部63は平面視で格子状に形成されており、可動ベース部63において、複数の可動電極66はそれぞれ互いに電気的に接続されている。なお、可動ベース部63の形状は限定されない。たとえば、隙間のない直方体形状(平面視で矩形状)であってもよい。
固定部5は、支持部11に固定され、空洞12のy2側の内壁に沿ってX軸方向に延びる第1固定ベース部54と、支持部11に固定され、第1固定ベース部54に電気的に接続しないようにしてX軸方向に延びる第2固定ベース部56と、第1固定ベース部54に沿って等しい間隔を空けて櫛歯状に配列され、Y軸方向(y1方向)に延びる複数の第1固定電極53と、第2固定ベース部56に沿って等しい間隔を空けて櫛歯状に配列され、Y軸方向(y1方向)に延びる複数の第2固定電極55とを備えている。第2固定電極55と当該第2固定電極55に最も近い第1固定電極53との間には可動電極66が配置されず、当該第2固定電極55に2番目に近い第1固定電極53との間には2つの可動電極66が配置されている。
また、第1固定電極53と第2固定電極55との間に配置された2つの可動電極66の間には、第1固定ベース部54または第2固定ベース部56からY軸方向(y1方向)に延びる固定板81が配置されている。固定板81は、絶縁部82を介して第1固定ベース部54または第2固定ベース部56に固定されている。本実施形態においては、加速度が作用していない状態では、第1固定電極53、可動電極66、固定板81、可動電極66、および第2固定電極55が、この順番で等間隔に配置されている。
X軸センサ21では、X軸方向の加速度が作用した場合、2つのバネ部64,65に支持された可動ベース部63がX軸方向に振動する。これにより、可動ベース部63から延びる可動電極66も、隣接する第1固定電極53および第2固定電極55の間で、X軸方向に振動する。可動ベース部63がx1方向に移動した場合、第1固定電極53に隣接する可動電極66は、当該第1固定電極53から離れた位置に移動し、第2固定電極55に隣接する可動電極66は、当該第2固定電極55に近づく位置に移動する。したがって、第1固定電極53と隣接する可動電極66とからなるコンデンサの静電容量C1は減少し、第2固定電極55と隣接する可動電極66とからなるコンデンサの静電容量C2は増加する。逆に、可動ベース部63がx2方向に移動した場合、第1固定電極53に隣接する可動電極66は、当該第1固定電極53に近づく位置に移動し、第2固定電極55に隣接する可動電極66は、当該第2固定電極55から離れた位置に移動する。したがって、第1固定電極53と隣接する可動電極66とからなるコンデンサの静電容量C1は増加し、第2固定電極55と隣接する可動電極66とからなるコンデンサの静電容量C2は減少する。よって、各静電容量C1,C2の変化を電気的に検出することで、作用する加速度を検出することができる。
図12は、第4実施形態のX軸センサ21の電気的な等価回路図である。図12に示すように、第1固定電極53と可動電極66とからなる静電容量C1の可変コンデンサと、第2固定電極55と可動電極66とからなる静電容量C2の可変コンデンサとが、入力端子P1に接続する第1固定ベース部54と、入力端子P2に接続する第2固定ベース部56との間に直列接続されている。そして、当該2つの可変コンデンサの接続点が、可動ベース部63(およびバネ部64,65)を介して、出力端子P3に接続されている。また、可動電極66と固定板81とからなる可変コンデンサが2つ直列接続されて、その両端がともに出力端子P3に接続されている(破線で囲まれたA部分)。固定板81がハイインピーダンスで電気接続的には無視できるので、A部分は、1つの固定コンデンサの両端子を同電位にしたものであり、電気的にはないものとほぼ同様である。したがって、第4実施形態のX軸センサ21においても、従来の加速度センサと同じ検出方法を用いて、加速度を検出することができる。
本実施形態によると、X軸センサ21は、隣接する2つの可動電極66の間に配置される固定板81を備えている。したがって、可動部6の減衰振動に、スクイーズフィルムダンピングモデルに準じた減衰要素が追加されて、減衰係数が大きくなる。これにより、X軸センサ21での検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる。同様に、Y軸センサ22も固定板81を備えているので、可動部6の減衰係数が大きくなる。これにより、Y軸センサ22での検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる。よって、加速度センサA1における、X軸方向に作用する加速度、および、Y軸方向に作用する加速度の検出可能範囲をより広くすることができる。
また、本実施形態によると、固定板81は、電気的にはどこにも接続されていない状態で、電流が流れないハイインピーダンスな状態になっている。したがって、電気接続的には固定板81を無視できるので、固定板81を備えていない従来の加速度センサと同じ検出方法を用いて、加速度を検出することができる。
本実施形態によると、加速度が作用していない状態において、可動電極66と固定板81との間隔は、第1固定電極53とこれに隣接する可動電極66との間隔(第2固定電極55とこれに隣接する可動電極66との間隔)に等しい。これにより、減衰係数の調整を容易にすることができる。
本実施形態によると、可動部6の可動電極66がすべて同電位なので、互いに電気的に分離された2種類の電極を備える場合と比べて、可動ベース部63の構造を簡易なものとすることができる。したがって、製造工程を簡略化することができる。
なお、上記第1ないし第4実施形態においては、加速度センサA1〜A4が、MEMSの技術を用いた比較的小型の加速度センサである場合について説明したが、これに限られない。加速度センサA1〜A4は、MEMSの技術を用いない比較的大型の加速度センサであってもよい。この場合でも、第1可動電極61と第2可動電極62との間(2つの可動電極66の間)に固定板81が配置されていることにより、空洞12に充填されている気体の粘性抵抗が増加する。したがって、減衰係数が大きくなるので、検出可能な加速度の範囲をより広くすることができる。この場合、固定部5、可動部6、固定板81および基板1の材質は限定されない。また、各部の構造も限定されない。少なくとも一対の固定電極と、当該一対の固定電極の間で移動可能な一対の可動電極と、当該一対の可動電極の間に配置され固定電極に固定された固定板とを備えていればよい。
本発明にかかる加速度センサは、先述した実施形態に限定されるものではない。本発明にかかる加速度センサの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1〜A4:加速度センサ
1 :基板
11 :支持部
12 :空洞
2 :センサ部
21 :X軸センサ
22 :Y軸センサ
23 :Z軸センサ
3 :電極パッド
4 :蓋
5 :固定部
51 :固定電極
52 :固定ベース部
521 :絶縁部
53 :第1固定電極
54 :第1固定ベース部
55 :第2固定電極
56 :第2固定ベース部
6 :可動部
61 :第1可動電極
62 :第2可動電極
63 :可動ベース部
64,65:バネ部
66 :可動電極
81 :固定板
82 :絶縁部

Claims (13)

  1. 空洞を有する基板と、
    前記空洞に配置され、前記基板に固定された一対の固定電極と、
    前記一対の固定電極の間に配置され、前記一対の固定電極が並ぶ検出方向に移動可能である一対の可動電極と、
    前記一対の可動電極の間に配置され、前記基板に固定された固定板と、
    を備えていることを特徴とする加速度センサ。
  2. 前記固定板は、前記固定電極および前記可動電極に対して、電気的に絶縁されている、
    請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 前記固定板は、絶縁体からなる、
    請求項1または2に記載の加速度センサ。
  4. 前記一対の可動電極が固定される可動ベース部と、
    前記可動ベース部を前記検出方向に移動可能な状態で前記基板に固定するバネ部と、
    をさらに備えている、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の加速度センサ。
  5. 前記一対の固定電極および前記一対の可動電極は、導電性シリコンからなる、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の加速度センサ。
  6. 前記基板は、導電性シリコンからなる、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の加速度センサ。
  7. 前記空洞を密封するように、前記基板に固定される蓋をさらに備えている、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の加速度センサ。
  8. 前記一対の固定電極は電気的に接続されており、
    前記一対の可動電極には、それぞれ異なる電圧信号が入力され、
    前記一対の固定電極の電気信号が出力される、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の加速度センサ。
  9. 前記一対の可動電極は電気的に接続されており、
    前記一対の固定電極には、それぞれ異なる電圧信号が入力され、
    前記一対の可動電極の電気信号が出力される、
    請求項1ないし7のいずれかに記載の加速度センサ。
  10. 前記各可動電極と前記固定板との間隔、および、前記各可動電極と当該可動電極に隣接する固定電極との間隔は、前記検出方向の加速度が作用していない状態において、いずれも同一である、
    請求項1ないし9のいずれかに記載の加速度センサ。
  11. 前記各可動電極、前記各固定電極および前記固定板は、前記検出方向に直交する矩形の板形状である、
    請求項1ないし10のいずれかに記載の加速度センサ。
  12. 前記各可動電極、前記各固定電極および前記固定板の、前記空洞の深さ方向における寸法はいずれも等しい、
    請求項1ないし11のいずれかに記載の加速度センサ。
  13. 互いに間隔を空けて噛み合う櫛歯状の第1電極および第2電極を備えており、
    前記第1電極は前記一対の固定電極を含んでおり、
    前記第2電極は前記一対の可動電極を含んでいる、
    請求項1ないし12のいずれかに記載の加速度センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022264796A1 (ja) * 2021-06-16 2022-12-22 ローム株式会社 加速度センサ
WO2023188653A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 ローム株式会社 加速度センサ

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