JP2019047110A - スピン流磁化反転素子、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、磁気メモリ及び高周波磁気素子 - Google Patents

スピン流磁化反転素子、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、磁気メモリ及び高周波磁気素子 Download PDF

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Abstract

【課題】集積度の低下を招くことを防ぎ、容易に磁化反転を実現できるスピン流磁化反転素子を提供することを目的とする。【解決手段】このスピン流磁化反転素子は、第1方向に延在するスピン軌道トルク配線と、前記スピン軌道トルク配線の前記第1方向と交差する第2方向に配置された第1強磁性層と、前記第1強磁性層の前記第1方向に離間配置され、前記第1強磁性層の磁化反転を補助するアシスト磁場を前記第1強磁性層に印加する第1磁場印加層と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、スピン流磁化反転素子、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子、磁気メモリ及び高周波磁気素子に関する。
強磁性層と非磁性層の多層膜からなる巨大磁気抵抗(GMR)素子、及び、非磁性層に絶縁層(トンネルバリア層、バリア層)を用いたトンネル磁気抵抗(TMR)素子が磁気抵抗効果素子として知られている。一般に、TMR素子は、GMR素子と比較して素子抵抗が高く、磁気抵抗(MR)比が大きい。そのため、磁気センサ、高周波部品、磁気ヘッド及び不揮発性ランダムアクセスメモリ(MRAM)用の素子として、TMR素子に注目が集まっている。
MRAMは、絶縁層を挟む二つの強磁性層の互いの磁化の向きが変化するとTMR素子の素子抵抗が変化するという特性を利用してデータを読み書きする。MRAMの書き込み方式としては、電流が作る磁場を利用して書き込み(磁化反転)を行う方式や磁気抵抗効果素子の積層方向に電流を流して生ずるスピントランスファートルク(STT)を利用して書き込み(磁化反転)を行う方式が知られている。
STTを用いたTMR素子の磁化反転はエネルギーの効率の視点から考えると効率的ではあるが、磁化反転をさせるための反転電流密度が高い。 TMR素子の長寿命化の観点からはこの反転電流密度は低いことが望ましい。この点は、GMR素子についても同様である。
そこで近年、反転電流を低減する手段としてスピン軌道相互作用により生成された純スピン流を利用した磁化反転に注目が集まっている(例えば、非特許文献1)。このメカニズムはまだ十分には明らかになっていないが、スピン軌道相互作用によって生じた純スピン流又は異種材料の界面におけるラシュバ効果が、スピン軌道トルク(SOT)を誘起し、磁化反転が生じると考えられている。純スピン流は上向きスピンの電子と下向きスピン電子が同数で互いに逆向きに流れることで生み出されるものであり、電荷の流れは相殺されている。そのため磁気抵抗効果素子に流れる電流はゼロであり、磁気抵抗効果素子の長寿命化が期待されている。
一方で、SOTを用いた磁化反転には、外部磁場を印加することで、磁化反転する磁化の対称性を乱す必要があると言われている(例えば、非特許文献2)。外部磁場を印加するためには外部磁場の発生源が必要である。外部磁場の発生源を外部に別途設けることは、スピン流磁化反転素子を含む集積回路の集積度の低下につながる。そのため、外部磁場を印加せずにSOTを用いた磁化反転を可能とする手法も研究されている。
例えば、非特許文献3には、磁化反転する強磁性体と結合する酸化膜の酸素量を変更することで、磁化の強度の対称性が崩れることが記載されている。磁化の強度の対称性が崩れると、磁化回転しやすくなり、無磁場下であってもSOTを用いた磁化反転が可能となる。
I.M.Miron,K.Garello,G.Gaudin,P.-J.Zermatten,M.V.Costache,S.Auffret,S.Bandiera,B.Rodmacq,A.Schuhl,and P.Gambardella,Nature,476,189(2011). S.Fukami,T.Anekawa,C.Zhang,and H.Ohno,Nature Nanotechnology,DOI:10.1038/NNANO.2016.29. Guoqiang Yu, et al., Nature Nanotechnology,DOI:10.1038/NNANO.2014.94.
しかしながら、非特許文献3に記載された方法では、酸素量の制御が難しいという問題がある。特に、薄膜プロセスで一度に作製されるそれぞれの素子において、同様の酸素量の傾斜をそれぞれの素子で形成することは、量産において困難である。また、磁気抵抗効果素子の面内方向において磁気異方性の大きさが異なると、意図しない外力(外部磁場、熱等)が加わった際、磁気異方性の小さい部分の磁化が反転する場合がある。意図しない磁化の反転は、データのノイズとなり、データの長期保存を阻害する。特に磁気抵抗効果素子の強磁性体の大きさが磁壁を形成できる大きさの場合、磁気異方性の小さい部分の磁化反転が、その他の部分の磁化反転も誘発し、データを書き換えてしまうおそれがある。
また、磁化反転する磁化の対称性を乱すための構造として、素子を形成した回路の内部に配線を形成し、この配線から磁化反転を補助する磁場を発生する構造を採用することが考えられる。しかし、配線を利用して磁化反転を補助する構造を採用すると、配線で消費する電力が大きくなり、配線を形成するために回路の集積度が低下する問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、消費電力の増大を引き起こすことなく磁化反転を誘起できる構成のスピン流磁化反転素子であって、集積度の低下を招くことがないスピン流磁化反転素子を提供することを目的とする。
また本発明は、上述の優れたスピン流磁化反転素子を備えた磁気抵抗効果素子と磁気メモリ、高周波磁気素子の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、電流等を流さなくても定常的に磁場を発生する磁場印加手段を素子内部に組み込むことで、集積性の低下を招くことなく、スピン軌道トルク(SOT)を利用して容易に磁化反転を起こすことができることを見出した。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかるスピン流磁化反転素子は、第1方向に延在するスピン軌道トルク配線と、前記スピン軌道トルク配線の前記第1方向と交差する第2方向に配置された第1強磁性層と、前記第1強磁性層の前記第1方向に離間配置され、前記第1強磁性層の磁化反転を補助するアシスト磁場を前記第1強磁性層に印加する第1磁場印加層とを備える。
(2)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記第1強磁性層の磁化容易軸が前記第2方向であってもよい。
(3)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記第1磁場印加層の磁化容易軸が前記第1方向であり、前記第1磁場印加層が発生する磁場は少なくとも前記第1方向の成分を有してもよい。
(4)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記スピン軌道トルク配線と前記第1磁場印加層とが接していてもよい。
(5)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記第1強磁性層と前記第1磁場印加層との距離が、前記スピン軌道トルク配線のスピン拡散長以下であってもよい。
(6)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記第2方向に沿って延在する第1面に対して前記第1方向から投影した前記第1磁場印加層の面積が、前記第1面に対して前記第1方向から投影した前記第1強磁性層の面積より大きくてもよい。
(7)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記第1強磁性層を前記第1磁場印加層と挟み、少なくとも前記第1方向の成分を有する磁場を発生する第2磁場印加層をさらに備えてもよい。
(8)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記スピン軌道トルク配線における前記第1強磁性層を挟む少なくとも2点から前記第2方向にそれぞれ延在するビア配線をさらに備えてもよい。
(9)上記態様にかかるスピン流磁化反転素子は、前記スピン軌道トルク配線及び前記第1強磁性層を前記第2方向に挟む磁気シールド層をさらに備えてもよい。
(10)第2の態様にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子は、上記態様にかかるスピン流磁化反転素子と、前記第1強磁性層において前記スピン軌道トルク配線と接する面と反対側の面に積層された非磁性層と、前記第1強磁性層と前記非磁性層を挟む第2強磁性層と、を備える。
(11)第3の態様にかかる磁気メモリは、上記態様にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を複数備える。
(12)上記態様にかかる磁気メモリは、複数の前記スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子が配列した素子部と、前記素子部の外周に位置し、前記素子部の中央部と周縁部における磁場を均一化する磁場印加部と、をさらに備えてもよい。
(13)第4の態様にかかる高周波磁気素子は、上記態様にかかるスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を備える。
上述した態様にかかるスピン流磁化反転素子によれば、消費電力を上げることなく磁化反転できるとともに、集積度の低下を引き起こすこともないスピン流磁化反転素子を提供できる。また、このような優れたスピン流磁化反転素子を備えた磁気抵抗効果素子、磁気メモリ、高周波磁気素子を提供できる。
第1実施形態に係るスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第2実施形態に係るスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第2実施形態に係るスピン流磁化反転素子の別の例を模式的に示した斜視図である。 第3実施形態に係るスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第4実施形態に係るスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第5実施形態に係るスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第6実施形態に係るスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第7実施形態に係るスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を模式的に示した斜視図である。 第7実施形態に係るスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子の製造方法を模式的に示した図である。 第8実施形態に係る磁気メモリを模式的に示した図である。 第8実施形態に係る磁気メモリの要部を示した斜視図である。 第8実施形態にかかる磁気メモリの別の例をx方向に沿って切断した断面図である。 第9実施形態にかかる高周波磁気素子の断面模式図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「第1実施形態」
図1は、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子を模式的に示した斜視図である。 第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10は、第1強磁性層1と、スピン軌道トルク配線2と、第1磁場印加層3と、ビア配線4とを有する。図1に示すスピン流磁化反転素子10は、帯状のスピン軌道トルク配線2の上面中央部に、スピン軌道トルク配線2と同じ幅の平面視長方形状の第1強磁性層1が積層されている。また第1磁場印加層3は、第1強磁性層1と平面視同等幅、同等長さで、第1強磁性層1及びスピン軌道トルク配線2と離間して配置している。
以下、スピン軌道トルク配線2が延在する第1の方向をx方向、第1強磁性層1の積層方向(第2の方向)をz方向、x方向及びz方向のいずれにも直交する方向をy方向と規定して説明する。
<第1強磁性層>
第1強磁性層1はその磁化の向きが相対的に変化することで機能する。
第1強磁性層1の材料として、強磁性材料、特に軟磁性材料を適用できる。例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属、これらの金属を1種以上含む合金、これらの金属とB、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とが含まれる合金等を用いることができる。具体的には、Co−Fe、Co−Fe−B、Ni−Feを例示できる。
第1強磁性層1は磁化容易軸がz方向であり、第1強磁性層1の磁化M1はz方向に配向している。ここで磁化M1の配向方向は、完全にz方向と一致している場合に限られるものではなく、効果を奏する範囲でz方向からずれていてもよい。磁化M1がz方向した垂直磁化膜は、同一面積(xy面)内に多くの磁化を持つことができ、集積性に優れる。
<スピン軌道トルク配線>
スピン軌道トルク配線2は、x方向に延在する。スピン軌道トルク配線2は、第1強磁性層1のz方向の一面に接続されている。スピン軌道トルク配線2は、第1強磁性層1に直接接続されていてもよいし、キャップ層などの他の層を介し接続されていてもよい。
スピン軌道トルク配線2は、電流が流れるとスピンホール効果によって純スピン流が生成される材料からなる。かかる材料としては、スピン軌道トルク配線2中に純スピン流が生成される構成のものであれば足りる。従って、単体の元素からなる材料に限らないし、純スピン流を生成しやすい材料で構成される部分と純スピン流を生成しにくい材料で構成される部分とからなるもの等であってもよい。
スピンホール効果とは、材料に電流を流した場合にスピン軌道相互作用に基づき、電流の向きに直交する方向に純スピン流が誘起される現象である。スピンホール効果により純スピン流が生み出されるメカニズムについて説明する。
図1に示すように、スピン軌道トルク配線2のx方向の両端に電位差を与えるとx方向に沿って電流Iが流れる。電流Iが流れると、y方向に配向した第1スピンS1と−y方向に配向した第2スピンS2はそれぞれ電流と直交する方向に曲げられる。通常のホール効果とスピンホール効果とは運動(移動)する電荷(電子)が運動(移動)方向を曲げられる点で共通するが、通常のホール効果は磁場中で運動する荷電粒子がローレンツ力を受けて運動方向を曲げられるのに対して、スピンホール効果では磁場が存在しないのに電子が移動するだけ(電流が流れるだけ)で移動方向が曲げられる点で大きく異なる。
非磁性体(強磁性体ではない材料)では第1スピンS1の電子数と第2スピンS2の電子数とが等しいので、図中で上方向に向かう第1スピンS1の電子数と下方向に向かう第2スピンS2の電子数が等しい。そのため、電荷の正味の流れとしての電流はゼロである。この電流を伴わないスピン流は特に純スピン流と呼ばれる。
強磁性体中に電流を流した場合は、第1スピンS1と第2スピンS2が互いに反対方向に曲げられる点は同じである。一方で、強磁性体中では第1スピンS1と第2スピンS2のいずれかが多い状態であり、結果として電荷の正味の流れが生じてしまう(電圧が発生してしまう)点が異なる。従って、スピン軌道トルク配線2の材料としては、強磁性体だけからなる材料は含まれない。
ここで、第1スピンS1の電子の流れをJ、第2スピンS2の電子の流れをJ、スピン流をJと表すと、J=J−Jで定義される。図1においては、純スピン流としてJが図中のz方向に流れる。ここで、Jは分極率が100%の電子の流れである。
図1において、スピン軌道トルク配線2の上面に強磁性体を接触させると、純スピン流は強磁性体中に拡散して流れ込む。すなわち、第1強磁性層1にスピンが注入される。
スピン軌道トルク配線の材料としては、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び、それらの金属を少なくとも1つ以上含む合金からなる群から選択された材料からなるものとすることができる。また、タングステン、レニウム、オスミウム及びイリジウムは、最外殻に5dの電子を持ち、d軌道の5つの軌道が縮退している場合に、大きな軌道角運動量を持つ。そのため、スピンホール効果を生じさせるスピン軌道相互作用が大きくなり、効率的にスピン流を発生できる。
スピン軌道トルク配線2は、非磁性の重金属を含んでもよい。ここで、重金属とは、イットリウム以上の比重を有する金属の意味で用いている。スピン軌道トルク配線2は、非磁性の重金属だけからなってもよい。
この場合、非磁性の重金属は最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号39以上の原子番号が大きい非磁性金属であることが好ましい。かかる非磁性金属は、スピンホール効果を生じさせるスピン軌道相互作用が大きいからである。スピン軌道トルク配線2は、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号39以上の原子番号が大きい非磁性金属だけからなってもよい。
通常、金属に電流を流すとすべての電子はそのスピンの向きに関わりなく、電流とは逆向きに動くのに対して、最外殻にd電子又はf電子を有する原子番号が大きい非磁性金属はスピン軌道相互作用が大きいためにスピンホール効果によって電子の動く方向が電子のスピンの向きに依存し、純スピン流Jが発生しやすい。特に、非磁性の重金属としてIrを用いると、スピンホール効果が大きい。さらに、Irと第1強磁性層1の界面において従来材料よりも大きな垂直磁気異方性を第1強磁性層1に付加することができる。
また、スピン軌道トルク配線2は、磁性金属を含んでもよい。磁性金属とは、強磁性金属、又は、反強磁性金属を指す。非磁性金属に微量な磁性金属が含まれるとスピン軌道相互作用が増強され、スピン軌道トルク配線2に流す電流に対するスピン流生成効率を高くなる。スピン軌道トルク配線2は、反強磁性金属だけからなっていてもよい。
スピン軌道相互作用はスピン軌道トルク配線材料の物質の固有の内場によって生じる。そのため、非磁性材料でも純スピン流が生じる。スピン軌道トルク配線材料に微量の磁性金属を添加すると、磁性金属自体が流れる電子スピンを散乱するためにスピン流生成効率が向上する。ただし、磁性金属の添加量が増大し過ぎると、発生した純スピン流が添加された磁性金属によって散乱されるため、結果としてスピン流が減少する作用が強くなる。
したがって、添加される磁性金属のモル比はスピン軌道トルク配線における純スピン生成部の主成分のモル比よりも十分小さい方が好ましい。目安で言えば、添加される磁性金属のモル比は3%以下であることが好ましい。
また、スピン軌道トルク配線2は、トポロジカル絶縁体を含んでもよい。スピン軌道トルク配線2は、トポロジカル絶縁体だけからなってもよい。トポロジカル絶縁体とは、物質内部が絶縁体、あるいは、高抵抗体であるが、その表面にスピン偏極した金属状態が生じている物質である。物質にはスピン軌道相互作用という内部磁場のようなものがある。そこで外部磁場が無くてもスピン軌道相互作用の効果で新たなトポロジカル相が発現する。これがトポロジカル絶縁体であり、強いスピン軌道相互作用とエッジにおける反転対称性の破れにより純スピン流を高効率に生成することができる。
トポロジカル絶縁体としては例えば、SnTe,Bi1.5Sb0.5Te1.7Se1.3,TlBiSe,BiTe,(Bi1−xSbTeなどが好ましい。これらのトポロジカル絶縁体は、高効率にスピン流を生成することが可能である。
<第1磁場印加層>
第1磁場印加層3は図1のx方向への成分を有する磁場を第1強磁性層1に印加するために設けられている。第1磁場印加層3は、第1強磁性層1のx方向に離間配置されている。すなわち第1強磁性層1から見て(第1強磁性層1を基準に)x方向に第1強磁性層1と第1磁場印加層3とは、離間して配置されている。第1強磁性層1と第1磁場印加層3との距離は、第1磁場印加層3が発生する磁場により第1強磁性層1の磁化M1が揺らがない程度に近接していることが好ましい。
第1磁場印加層3は、保磁力の高い強磁性体からなる。図1において第1磁場印加層3の磁化M3は、xy面内方向のx方向に配向している。ここで磁化M3の配向方向は、完全にx方向と一致している場合に限られるものではなく、効果を奏する範囲でx方向からずれていてもよい。第1磁場印加層3には、例えばCoCrPt、Fe-Co合金、ホイスラー合金、フェライト酸化物等を用いることができる。
第1磁場印加層3のx方向の長さは、y方向の長さ(幅)及びz方向の長さ(厚み)より長いことが好ましい。第1磁場印加層3の磁化M3は、第1磁場印加層3の長軸方向に配向しやすい。第1磁場印加層3がx方向に延在していると、磁化M3が安定的にx方向に配向し、第1強磁性層1に印加する磁場のx成分を多くできる。
<ビア配線>
ビア配線4は、スピン軌道トルク配線2における第1強磁性層1を挟む位置に設けられている。ビア配線4はz方向に延在し、半導体素子等との接続を担う。図1に示すビア配線4は、スピン軌道トルク配線2から第1磁場印加層3と反対方向(−z方向)に延在しているが、第1磁場印加層3の存在する方向(z方向)に延在してもよい。
ビア配線4には、導電性に優れる材料を用いることができる。例えば、銅、アルミニウム、銀等をビア配線4として用いることができる。スピン流磁化反転素子10を単独で用いる場合は、ビア配線4は無くてもよい。
またスピン流磁化反転素子10は、第1強磁性層1とスピン軌道トルク配線2と第1磁場印加層3とビア配線4以外の構成要素を有していてもよい。例えば、実際の素子において第1磁場印加層3は、スピン軌道トルク配線2のz方向の位置に浮かんでいるのではなく、層間絶縁膜を介して積層される。層間絶縁膜には、半導体デバイス等で用いられているものと同様の材料を用いることができる。例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)、窒化クロム(CrN)、炭窒化シリコン(SiCN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)等が用いられる。
またこの他、支持体として基板等を有していてもよい。基板は、平坦性に優れることが好ましく、材料として例えば、Si、AlTiC等を用いることができる。
本実施形態は、必ずしも上記構成に限定されるものではなく、趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
(スピン流磁化反転素子の原理)
次いで、スピン流磁化反転素子10の原理について説明すると共に、第1強磁性層1の磁化M1を第1磁場印加層3から発生する磁場及びスピン軌道トルク配線2から注入されるスピンにより磁化反転させることが可能である理由について説明する。
図1に示すように、スピン軌道トルク配線2に電流Iを印加すると、第1スピンS1と第2スピンS2とがスピンホール効果によって曲げられる。その結果、純スピン流Jsがz方向に生じる。
スピン軌道トルク配線2のz方向には、第1強磁性層1が配設されている。そのため、スピン軌道トルク配線2から第1強磁性層1にスピンが注入される。注入されたスピンは、第1強磁性層1の磁化M1にスピン軌道トルク(SOT)を与える。
第1強磁性層1に注入される第1スピンS1はy方向に配向しているため、磁化M1にy方向のトルク(スピン軌道トルク)を与え、磁化M1をy方向に向かって90°回転させる。90°回転した磁化M1がz方向に戻るか、−z方向に向く(磁化反転する)かは、第1磁場印加層3が無く第1強磁性層1に磁場が印加されていない状態では、確率的に決まる。つまり、磁化反転するか否かが確率によって決定され、素子として安定的に機能しない。これに対し、第1強磁性層1からの磁場が第1磁場印加層3に印加されると、スピン軌道トルクにより90゜回転した磁化M1の反転確率が非対称となる。その結果、スピン軌道トルクにより90°回転した磁化M1を安定的かつ少ないエネルギーで磁化反転させることができる。
上述のように、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10によれば、素子内部に第1磁場印加層3を備えるため、素子外部から磁場を印加しなくても、容易に磁化反転を行うことができる。また第1磁場印加層3は、一定方向の磁場を第1強磁性層1に印加し続けるため、磁場を発生させるための配線等が不要である。従って、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10は、集積性に優れ、かつ、磁化反転を安定的かつ容易に行うことができる。
上述の第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(MRAM)、高周波部品、磁気センサなどへの適用が可能である。例えば、磁気異方性センサや、磁気カー効果又は磁気ファラデー効果を利用した光学素子として用いることができる。
「第2実施形態」
図2に示す第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子11は、第1磁場印加層3とスピン軌道トルク配線2とが接している点が、第1実施形態にかかるスピン流磁化反転素子10と異なる。その他の構成は、第1実施形態に係るスピン流磁化反転素子10と同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省く。
重金属を含むスピン軌道トルク配線2は電気抵抗が高い。第1磁場印加層3が金属の場合、抵抗の低い金属からなる第1磁場印加層3をスピン軌道トルク配線2に接続すると、電流Iによる発熱を抑制できる。
またスピン軌道トルク(SOT)を利用したスピン流磁化反転素子11の磁化反転は、注入されるスピンの量に依存する。スピンの量は、電流Iの電流密度によって決まる。電流Iの電流密度は、電流Iを、第1強磁性層1の直下におけるスピン軌道トルク配線2を電流の流れ方向に直交する面で切断した面の面積で割ったものである。第1磁場印加層3を流れた電流Iは、第1強磁性層1の直下においてスピン軌道トルク配線2に集約される。第1磁場印加層3をスピン軌道トルク配線2と接続することで、電流密度が小さくなることもない。
また電流Iが第1磁場印加層3内を流れることで、電流Iがスピン偏極する。スピン偏極した電流Iが第1強磁性層1に注入されると、第1強磁性層1の磁化M1にスピントランスファートルク(STT)を与える。すなわち、スピン軌道トルク(SOT)をアシストするスピントランスファートルク(STT)が第1強磁性層1の磁化M1に重畳して加わり、第1強磁性層1の磁化M1を反転させるのに必要な反転電流密度が小さくなる。
第1強磁性層1と第1磁場印加層3との距離は、スピン軌道トルク配線2のスピン拡散長以下であることが好ましい。当該関係を満たすと、スピントランスファートルク(STT)を第1強磁性層1へ効率的に加えることができる。
また図3は、第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子の変形例を模式的に示す斜視図である。図3に示すスピン流磁化反転素子12は、ビア配線4の一方が第1磁場印加層3を介してスピン軌道トルク配線2に接続されている。
図3に示すスピン流磁化反転素子12の場合、電流が第1磁場印加層3を通過する際にスピン偏極する。スピン偏極した電流I’が流れると、スピンホール効果により第1スピンS1’と第2スピンS2’が生じる。第1スピンS1’及び第2スピンS2’は、スピンホール効果によるスピンの方向(y方向)と第1磁場印加層3を通過することで偏極したスピンの方向(x方向)との合成ベクトル方向に配向する。第1スピンS1’及び第2スピンS2’はxy面内のいずれの方向に配向しても、第1強磁性層1の磁化M1の配向方向(z方向)とは直交関係を維持する。そのため、注入されるスピンの向きと、第1磁場印加層3により第1強磁性層1に印加する磁場の向きの関係は変わらない。一方で、第1強磁性層1の磁化M1には、スピン軌道トルク(SOT)をアシストするスピントランスファートルク(STT)が重畳して加わるため、第1強磁性層1の磁化M1を反転させるのに必要な反転電流密度を小さくできる。
上述のように、第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子11,12によれば、電流Iによる発熱を抑制できる。また不要な層間絶縁膜を設ける必要が無く、素子が簡素化し、製造が容易になる。その他の作用効果については第1実施形態のスピン流磁化反転素子10と同様の効果を得ることができる。
「第3実施形態」
図4に示す第3実施形態にかかるスピン流磁化反転素子13a、13b、13cは、第1磁場印加層3をyz面で切断した断面積が第1強磁性層1をyz面で切断した断面積より大きい点が第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子11と異なる。その他の構成は、第2実施形態に係るスピン流磁化反転素子11と同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省く。
図4(a)に示すスピン流磁化反転素子13aは、第1磁場印加層3aのy方向の幅が第1強磁性層1のy方向の幅と等しく、z方向の高さが第1強磁性層1のz方向の高さより高い。また図4(b)に示すスピン流磁化反転素子13bは、第1磁場印加層3bのy方向の幅が第1強磁性層1のy方向の幅より広く、z方向の高さは第1強磁性層1のz方向の高さと等しい。さらに図4(c)に示すスピン流磁化反転素子13cは、第1磁場印加層3cのy方向の幅が第1強磁性層1のy方向の幅より高く、z方向の高さが第1強磁性層1のz方向の高さより高い。
図4(a)〜図4(c)に示すいずれの場合においても、x方向から見て第1磁場印加層3a、3b、3cが第1強磁性層1と重畳しているため、第1強磁性層1に均一なx方向の磁場を印加することができる。第1強磁性層1に印加される磁場が均一になると、第1強磁性層1中の一部の磁化のみが反転するということが抑制され、磁化反転の安定性が高まる。
またこれらの中でも、図4(a)に示すスピン流磁化反転素子13aは素子の集積性に優れる。スピン流磁化反転素子を集積した磁気メモリでは、複数のスピン流磁化反転素子がxy面内に配列する。第1強磁性層1のxy面における面積が大きいと、隣接するスピン流磁化反転素子の間隔を広げる必要がある。図4(a)に示すスピン流磁化反転素子13aは、z方向の高さを高めることでその断面積を大きくしている。z方向の高さは集積性には影響しない。
上述のように、第3実施形態にかかるスピン流磁化反転素子13a、13b、13cによれば、第1強磁性層1に印加する磁場を均一化することができ、第1強磁性層1の磁化M1の反転確率が高まる。その他の作用効果については第1実施形態のスピン流磁化反転素子10と同様の効果を得ることができる。
「第4実施形態」
図5に示す第4実施形態にかかるスピン流磁化反転素子14は、第1磁場印加層3dの形状が第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子11と異なる。その他の構成は、第2実施形態に係るスピン流磁化反転素子11と同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省く。
第4実施形態にかかるスピン流磁化反転素子14は、第1磁場印加層3dの第1強磁性層1側の面が傾斜面を形成している。第1磁場印加層3dのyz面における断面積は、第1強磁性層1に向かって徐々に小さくなっている。そのため、磁束密度が第1磁場印加層3dの第1強磁性層1側の端部3daに向かって高まる。磁束密度が高くなると磁場強度が強くなるため、少ない材料でより強いx方向の磁場を生み出すことができる。
なお、第4実施形態にかかるスピン流磁化反転素子14と第1強磁性層1のyz面における面積を比較する場合は、yz方向に沿って延在する第1面Tに投影した第1強磁性層1の投影面T1と第1磁場印加層3dの投影面T3とを比較する。図5は、投影面T3の面積と投影面T1の面積を同一としているが、投影面S3の面積が投影面T1の面積より大きければ、第1強磁性層1に印加される磁場が均一化する。また互いの投影面T1、T3で面積を比較するため、第1強磁性層1の側面が傾斜していてもよい。
上述のように、第4実施形態にかかるスピン流磁化反転素子14によれば、第1磁場印加層3dの磁束密度を高めることで、第1強磁性層1に印加される磁場強度を高めることができる。その他の作用効果については第1実施形態のスピン流磁化反転素子10と同様の効果を得ることができる。
「第5実施形態」
図6は第5実施形態にかかるスピン流磁化反転素子15は、第2磁場印加層5を備える点が、第2実施形態にかかるスピン流磁化反転素子11と異なる。その他の構成は、第2実施形態に係るスピン流磁化反転素子11と同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省く。
第2磁場印加層5は、第1磁場印加層3と同等の材料からなり、幅と長さ、厚さについて第1磁場印加層3と同等に形成されている。第2磁場印加層5は、第1強磁性層1を第1磁場印加層3と挟む位置に設置される。第2磁場印加層5の磁化M5の向きは、x方向に配向している。第2磁場印加層5の磁化M5は、x方向の成分を有していればよく、第1磁場印加層3の磁化M3の向きと同一であることが好ましい。第1強磁性層1と第2磁場印加層5との距離は、スピン軌道トルク配線2のスピン拡散長以下であることが好ましい。
第5実施形態にかかるスピン流磁化反転素子15は、第1強磁性層1をx方向に挟むように第1磁場印加層3と第2磁場印加層5を有するので、第1強磁性層1をx方向に通過する磁場の向きを均一に揃えることができる。
これによって第1強磁性層1に生じている磁化の対称性を乱す効果を第1強磁性層1の全ての位置で均等に生じさせることができ、第1強磁性層1の全ての位置で磁化反転の安定性を高めることができる。その他の作用効果については第1実施形態のスピン流磁化反転素子10と同様の効果を得ることができる。
「第6実施形態」
図7は第6実施形態にかかるスピン流磁化反転素子16は、スピン軌道トルク配線2及び第1強磁性層1をz方向に挟む磁気シールド層6を備える点が、第5実施形態にかかるスピン流磁化反転素子15と異なる。その他の構成は、第5実施形態に係るスピン流磁化反転素子15と同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、説明を省く。
磁気シールド層6は、スピン軌道トルク配線2及び第1強磁性層1をz方向に挟むように配設されている。磁気シールド層6は、スピン流磁化反転素子16内部に不要な磁場が侵入することを防ぎ、ノイズの発生を低減する。
磁気シールド層6には、磁気遮断性の高い公知の材料を用いることができる。例えば、Ni及びFeを含む合金、センダスト、FeCoを含む合金、Fe、Co、及びNiを含む合金との軟磁性体材料を用いることができる。
磁気シールド層6を設けることで、外部磁場の影響を受け難く、外部磁場によってスピン流の反転に影響を受けない安定性に優れたスピン流磁化反転素子16を提供できる。換言すると、スピン流磁化反転素子16は、第1強磁性層1に必要なx方向の磁場を素子内部で印加しており、外部から磁場を印加するための機構が不要である。その他の作用効果については第1実施形態の構造で得られる作用効果と同等である。
「第7実施形態」
<スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子>
図8は、第7実施形態に係るスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17の斜視図を模式的に示した図である。図8に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17は、第5実施形態のスピン流磁化反転素子15を用いている。図8に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17は、第1強磁性層1の上(z方向:スピン軌道トルク配線と接する面と反対側の面)に積層された非磁性層7と、非磁性層7の上(z方向)に積層された第2強磁性層8とを備える。また、第2強磁性層8上には、電極層9が設けられている。その他の構成は第5実施形態のスピン流磁化反転素子15と同等であり、説明を省く。
第1強磁性層1と非磁性層7と第2強磁性層8とが積層された積層体(機能部)は、通常の磁気抵抗効果素子と同様に機能する。機能部は、第2強磁性層8の磁化M8が一方向(z方向)に固定され、第1強磁性層1の磁化M1の向きが相対的に変化することで機能する。保磁力差型(擬似スピンバルブ型;Pseudo spin valve 型)のMRAMに適用する場合には、第2強磁性層8の保磁力を第1強磁性層1の保磁力よりも大きくする。交換バイアス型(スピンバルブ;spin valve型)のMRAMに適用する場合には、第2強磁性層8の磁化M8を反強磁性層との交換結合によって固定する。
また機能部において、非磁性層7が絶縁体からなる場合は、機能部はトンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magnetoresistance)素子と同様の構成であり、機能部が金属からなる場合は巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnetoresistance)素子と同様の構成である。
機能部の積層構成は、公知の磁気抵抗効果素子の積層構成を採用できる。例えば、各層は複数の層からなるものでもよいし、第2強磁性層8の磁化方向を固定するための反強磁性層等の他の層を備えてもよい。第2強磁性層8は固定層や参照層、第1強磁性層1は自由層や記憶層などと呼ばれる。
第2強磁性層8の材料には、公知の材料を用いることができる。例えば、Cr、Mn、Co、Fe及びNiからなる群から選択される金属及びこれらの金属を1種以上含み強磁性を示す合金を用いることができる。これらの金属と、B、C、及びNの少なくとも1種以上の元素とを含む合金を用いることもできる。具体的には、Co−FeやCo−Fe−Bが挙げられる。
また、より高い出力を得るためには第2強磁性層8の材料にCoFeSiなどのホイスラー合金を用いることが好ましい。ホイスラー合金は、XYZの化学組成をもつ金属間化合物を含み、Xは、周期表上でCo、Fe、Ni、あるいはCu族の遷移金属元素または貴金属元素であり、Yは、Mn、V、CrあるいはTi族の遷移金属またはXの元素種であり、Zは、III族からV族の典型元素である。例えば、CoFeSi、CoMnSiやCoMn1−aFeAlSi1−bなどが挙げられる。
第2強磁性層8の第1強磁性層1に対する保磁力をより大きくするために、第2強磁性層8と接する材料としてIrMn,PtMnなどの反強磁性材料を用いてもよい。さらに、第2強磁性層8の漏れ磁場を第1強磁性層1に影響させないようにするため、シンセティック強磁性結合の構造としてもよい。
非磁性層7には、公知の材料を用いることができる。
例えば、非磁性層7が絶縁体からなる場合(トンネルバリア層である場合)、その材料としては、Al、SiO、MgO、Ga及び、MgAl等を用いることができる。またこれらの他にも、Al,Si,Mgの一部が、Zn、Be等に置換された材料等も用いることができる。さらに、MgAlのMgがZnに置換された材料や、AlがGaやInに置換された材料等も用いることができる。これらの中でも、MgOやMgAlは他の層との格子整合性が高い。
機能部は、その他の層を有していてもよい。例えば、第1強磁性層1の非磁性層7と反対側の面に下地層を有していてもよいし、第2強磁性層8の非磁性層7と反対側の面にキャップ層を有していてもよい。
スピン軌道トルク配線2と第1強磁性層1との間に配設される層は、スピン軌道トルク配線2から伝播するスピンを散逸しないことが好ましい。例えば、銀、銅、マグネシウム、及び、アルミニウム等は、スピン拡散長が100nm以上と長く、スピンが散逸しにくいことが知られている。
また、この層の厚みは、層を構成する物質のスピン拡散長以下であることが好ましい。層の厚みがスピン拡散長以下であれば、スピン軌道トルク配線2から伝播するスピンを第1強磁性層1に十分伝えることができる。
電極層9は、導電性の高い公知の材料を用いることができ、例えばアルミニウム、銀、銅、金等を用いることができる。
第7実施形態に係るスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子は、スピン軌道トルク配線2に沿って電流を流すことで第1強磁性層1の磁化M1の磁化の向きを制御できる(書込み動作)。また電極層9とビア配線4との間に電流を流すことで、磁化M1と磁化M8の相対角の違いに伴う機能部の抵抗値の違いを測定できる(読み出し動作)。すなわち、データの記録及び読み出しを行うことができる記録素子として用いることができる。その他の作用効果については第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
図9は図8に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17を製造する一例工程の概要を示す工程説明図である。
ビア配線4が形成された基板20の表面をCMP研磨(chemical mechanical polishing)により平坦化する。そして図9(a)に示すように、平坦化された基板上にスピン軌道トルク配線の基となる層21を積層する。そして層21を、フォトリソグラフィー等の技術により必要な形状に加工しスピン軌道トルク配線2を得る。そしてスピン軌道トルク配線2を囲むように絶縁層を形成する。絶縁層には、SiO、SiN等を用いることができる。絶縁層を形成した後は、CMP研磨等を用いて表面を平坦化する。
次いで図9(b)に示すように、スピン軌道トルク配線2及び絶縁層上に、第1強磁性層の基となる層22と非磁性層の基となる層23と第2強磁性層の基となる層24を積層する。そしてこれらの積層体を、フォトリソグラフィー等の技術を用いて加工し、第1強磁性層1、非磁性層7、第2強磁性層8を作製する(図9(c))。
次いで、図9(d)に示すように、マスク等を用いて、所定の位置に第1磁場印加層3及び第2磁場印加層5を積層する。そして図9(e)に示すように、これらを覆うように絶縁層25を形成する。そして絶縁層25及び第2強磁性層8上に電極層9を積層することで、図7に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17を作製することができる。
「第8実施形態」
<磁気メモリ>
図10は、複数のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17(図8参照)を備える磁気メモリ30の平面図である。図10に示す磁気メモリ30は、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17が3×3のマトリックス配置をしている。図10は、磁気メモリの一例であり、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17の数及び配置は任意である。
スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17には、それぞれ1本のワードラインWL1〜3と、1本のソースラインSL1〜3、1本のリードラインRL1〜3が接続されている。
電流を印加するワードラインWL1〜3及びソースラインSL1〜3を選択することで、任意のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17のスピン軌道トルク配線2に電流を流し、書き込み動作を行う。また電流を印加するリードラインRL1〜3及びソースラインSL1〜3を選択することで、任意のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17の積層方向に電流を流し、読み込み動作を行う。電流を印加するワードラインWL1〜3、ソースラインSL1〜3、及びリードラインRL1〜3はトランジスタ等により選択できる。すなわち、これらの複数のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17から任意の素子のデータを読み出すことで磁気メモリとしての活用ができる。
また図11は、第8実施形態に係る磁気メモリの要部を示した斜視図である。図11では、簡単のため磁気メモリ30を構成する配線等を略して図示している。図11に示すように磁気メモリ30は、複数のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17が配列した素子部31と、素子部31の外周に位置する磁場印加部32とを有してもよい。なお、図11に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17のz方向には磁気シールド層6を設けている。
図11に示す磁場印加部32は、第1磁場発生源32aと第2磁場発生源32bが一つのペアとして、複数配列している。第1磁場発生源32aと第2磁場発生源32bとは、第1磁場印加層3及び第2磁場印加層5にそれぞれ対応する。磁場印加部32に第1磁場発生源32a及び第2磁場発生源32bを設けると、中央に位置するスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17Aを基準とした周囲の磁気状態と、端部に位置するスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17Bを基準とした周囲の磁気状態と、が等しくなる。そのため、磁気メモリ30内においてそれぞれのスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17に印加される磁場が均一となり、反転電流密度及び反転確率の素子間のバラツキを低減できる。
さらに図12は、第8実施形態にかかる磁気メモリの別の例をx方向に沿って切断した断面図である。図12に示すように、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17は、第1磁場印加層3及び第2磁場印加層5の他に、z方向の異なる位置にその他の磁場印加層35、36、37、38を有してもよい。これらの磁場印加層35、36、37、38は、第1磁場印加層3と同様の構成とすることができる。これらの磁場印加層35、36、37、38を有すると、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17の機能部に加わる磁場がよりx方向に配向する。
「第9実施形態」
<高周波磁気素子>
図13は、第9実施形態にかかる高周波磁気素子の断面模式図である。図9に示す高周波磁気素子40は、図8に示すスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17と、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子17に接続された直流電源41とを備える。
高周波磁気素子40の入力端子42から高周波電流が入力される。高周波電流は、高周波磁場を生み出す。またスピン軌道トルク配線2に高周波電流が流れると、純スピン流が誘起され、第1強磁性層1にスピンが注入される。第1強磁性層1の磁化M1は、高周波磁場及び注入されるスピンにより振動する。
第1強磁性層1の磁化M1は、入力端子42から入力される高周波電流の周波数が強磁性共鳴周波数の場合に、強磁性共鳴する。第1強磁性層1の磁化M1が強磁性共鳴すると、磁気抵抗効果の機能部の抵抗値変化は大きくなる。この抵抗値変化は、直流電源41により直流電流又は直流電圧を印加することで、出力端子43から読み出される。
つまり、入力端子42から入力される信号の周波数が第1強磁性層1の磁化M1の強磁性共鳴周波数の際には、出力端子43から出力される抵抗値変化は大きくなり、それ以外の周波数の際には、出力端子43から出力される抵抗値変化は小さくなる。この抵抗値変化の大小を利用して、高周波磁気素子は高周波フィルタとして機能する。
また第1磁場印加層3により第1強磁性層1に磁場を印加することで、第1強磁性層1の磁化M1が振動しやすくなる。第1強磁性層1の磁化M1が振動しやすくなれば、抵抗値変化量が大きくなり、出力端子43から出力される信号強度が大きくなる。
1:第1強磁性層
2:スピン軌道トルク配線
3、3a、3b、3c、3d:第1磁場印加層
4:ビア配線
5:第2磁場印加層
6:磁気シールド層
7:非磁性層
8:第2強磁性層
9:電極層
10、11、12、13a、13b、13c、14、15、16:スピン流磁化反転素子
17、17A、17B:スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子
20:基板
21、22、23、24:層
30:磁気メモリ
31:素子部
32:磁場印加部
32a:第1磁場発生源
32b:第2磁場発生源
35、36、37、38:磁場印加層
40:高周波磁気素子
41:直流電源
42:入力端子
43:出力端子
M1、M3、M5、M8:磁化

Claims (13)

  1. 第1方向に延在するスピン軌道トルク配線と、
    前記スピン軌道トルク配線の前記第1方向と交差する第2方向に配置された第1強磁性層と、
    前記第1強磁性層の前記第1方向に離間配置され、前記第1強磁性層の磁化反転を補助するアシスト磁場を前記第1強磁性層に印加する第1磁場印加層と、を備える、スピン流磁化反転素子。
  2. 前記第1強磁性層の磁化容易軸が前記第2方向である、請求項1に記載のスピン流磁化反転素子。
  3. 前記第1磁場印加層の磁化容易軸が前記第1方向であり、前記第1磁場印加層が発生する磁場は少なくとも前記第1方向の成分を有する、請求項1又は2に記載のスピン流磁化反転素子。
  4. 前記スピン軌道トルク配線と前記第1磁場印加層とが接している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  5. 前記第1強磁性層と前記第1磁場印加層との距離が、前記スピン軌道トルク配線のスピン拡散長以下である、請求項4に記載のスピン流磁化回転素子。
  6. 前記第2方向に沿って延在する第1面に対して前記第1方向から投影した前記第1磁場印加層の面積が、前記第1面に対して前記第1方向から投影した前記第1強磁性層の面積より大きい、請求項1〜5のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  7. 前記第1強磁性層を前記第1磁場印加層と挟み、少なくとも前記第1方向の成分を有する磁場を発生する第2磁場印加層をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  8. 前記スピン軌道トルク配線における前記第1強磁性層を挟む少なくとも2点から前記第2方向にそれぞれ延在するビア配線をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  9. 前記スピン軌道トルク配線及び前記第1強磁性層を前記第2方向に挟む磁気シールド層をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のスピン流磁化反転素子と、
    前記第1強磁性層において前記スピン軌道トルク配線と接する面と反対側の面に積層された非磁性層と、
    前記第1強磁性層と前記非磁性層を挟む第2強磁性層と、を備える、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子。
  11. 請求項10に記載のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を複数備えた磁気メモリ。
  12. 複数の前記スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子が配列した素子部と、前記素子部の外周に位置し、前記素子部の中央部と周縁部における磁場を均一化する磁場印加部とをさらに備える、請求項11に記載の磁気メモリ。
  13. 請求項10に記載のスピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子を備える、高周波磁気素子。
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