JP2019044063A - 結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

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仁昭 水嶋
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拓也 福田
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Abstract

【課題】ポリオレフィン系樹脂の物性を損なうことなく、その結晶化を抑制することができる結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品を提供する。【解決手段】下記一般式(1)、で表される化合物からなる結晶化遅延剤であり、一般式(1)中、M1は、Mg、Ba、Sr、またはCoを表す。ポリオレフィン系樹脂に対して、上記結晶化遅延剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であり、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、上記一般式(1)で表される化合物を、0.01〜10質量部含有することが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品に関し、詳しくは、ポリオレフィン系樹脂の物性を損なうことなく、その結晶化を抑制することができる結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」とも称す)およびその成形品に関する。
ポリオレフィン系樹脂は、透明性が高く、剛性、成型加工性、耐溶剤性、衝撃強度等の物理的特性に優れるに加えて、安価であることから、広範な用途に用いられている。ポリオレフィン系樹脂は、核剤を添加することで結晶化作用が促進され、ポリオレフィン系樹脂組成物を成形して得られる成形品の物性を改良することができる。
一方、繊維材料、フィルム材料、あるいは木質・繊維質系材料を基材とする積層体を製造する場合、ポリオレフィン系樹脂の結晶化を抑制することが必要である。ポリオレフィン系樹脂の結晶化を抑制する方法としては、重合触媒、オレフィン重合における副生成物、熱分解物等の不純物を除去して均一な樹脂にしたり、オリゴマー等の低分子化合物をブレンドして非晶部分を増加させることで、ポリオレフィン系樹脂の結晶性を低下させることが知られている。
例えば、ポリオレフィン系樹脂の結晶化遅延剤として、特許文献1では、シリコーンオイルが、特許文献2では、非晶性オレフィン樹脂、低結晶性オレフィン樹脂が提案されている。また、非特許文献1には、ヘット酸亜鉛がアイソタクチックポリプロピレンの結晶化遅延に効果があることが開示されている。
特開平9−176407号 国際公開第2016/104789号
しかしながら、シリコーンオイルや、非晶性オレフィン樹脂、低結晶性オレフィン樹脂を配合すると、ベース樹脂の物性を損なうという問題が生じる。また、ヘット酸亜鉛による結晶化遅延効果は不十分であり、更なる改善が求められていた。
そこで、本発明の目的は、ポリオレフィン系樹脂の物性を損なうことなく、その結晶化を抑制することができる結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、所定の構造を有する化合物が、ポリオレフィン系樹脂の物性を損なうことなく、結晶化を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の結晶化遅延剤は、下記一般式(1)、
Figure 2019044063
(式(1)中、Mは、Mg、Ba、Sr、またはCoを表す。)で表される化合物からなることを特徴とするものである。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に対して、本発明の結晶化遅延剤を含有することを特徴とするものである。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物においては、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、前記結晶化遅延剤を、0.01〜10質量部含有することが好ましい。
本発明の成形品は、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を用いてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂の物性を損なうことなく、その結晶化を抑制することができる結晶化遅延剤、これを含むポリオレフィン系樹脂組成物およびその成形品を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の結晶化遅延剤は、下記一般式(1)、
Figure 2019044063
で表される化合物からなる。ここで、式中のMは、マグネシウム(Mg)、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、またはコバルト(Co)を表す。また、「結晶化遅延剤」とはポリオレフィン系樹脂に配合することにより、ポリオレフィン系樹脂の結晶化温度を低下させる物質をいう。上記一般式(1)で表される化合物の具体例として、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2019044063
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に対して、一般式(1)で表される結晶化遅延剤を含有するものである。一般式(1)で表される結晶化遅延剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましく、0.1〜1.0質量部がさらに好ましい。0.01質量部より少ないと本発明の効果が得られない場合があり、10質量部より多いと、成形品からブリードアウトする場合がある。また、結晶化遅延剤が多いと、これが不均一核となり、ポリオレフィン系樹脂の結晶化が促進される場合がある。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ヘミアイソタクチックポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ステレオブロックポリプロピレン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン重合体、エチレン/プロピレンブロックまたはランダム共重合体、インパクトコポリマーポリプロピレン、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール樹脂(EVOH)等のα−オレフィン共重合体等が挙げられ、エラストマーであってもよい。本発明の樹脂組成物においては、これら2種以上をブレンドして使用してもよく、ブロック共重合体を形成してブロックポリマー型として使用してもよく、樹脂がアロイ化されていてもよい。また、これらのポリオレフィン系樹脂の塩素化物であってもよい。
ポリオレフィン系樹脂のエラストマーとしては、ハードセグメントとしてポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ソフトセグメントとしてエチレン−プロピレンゴム等のゴムを用いて、これらをブレンドすることにより得られるエラストマー、或いは動的架橋により得られるエラストマーが挙げられる。
ハードセグメントとしては、例えば、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー等から選ばれる少なくとも1種があげられる。
ソフトセグメントとしては、エチレンープロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、酢酸ビニルホモポリマー等が挙げられる。これら2種以上をブレンドして使用してもよい。
ポリオレフィン系樹脂の製造方法は、チーグラー触媒、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒その他の各種重合触媒を助触媒、触媒の担体、連鎖移動剤を含め、また、気相重合、溶液重合、乳化重合、塊状重合等の各種重合方法において、温度、圧力、濃度、流速や触媒残渣の除去等の各種重合条件等包装資材に適した物性の樹脂が得られるものや包装資材の成形加工に適した物性の樹脂が得られるものを適宜選択して製造される。ポリオレフィン系樹脂の数平均分子量、重量平均分子量、分子量分布、メルトフローレート、融点、融解ピーク温度、アイソタクチック、シンジオタクチック等の立体規則性、分岐の有無や程度、比重、各種溶媒への溶解成分の比率、Haze、グロス、衝撃強度、曲げ弾性率、オルゼン剛性、その他の特性および各特性値が特定の式を満足するか否か等は所望する特性に応じて適宜選択することができる。
本発明の樹脂組成物において、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、任意で公知の樹脂添加剤(例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン化合物、難燃剤、難燃助剤、滑剤、充填剤、ハイドロタルサイト類、帯電防止剤、顔料、蛍光増白剤、染料等)を含有させてもよい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、スチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−メチル−4,6−ビス(オクチルスルファニルメチル)フェノール、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド、2,2’−オキサミド−ビス[エチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−エチルヘキシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−エチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸およびC13−15アルキルのエステル、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、ヒンダードフェノールの重合物(アデカパルマロール社製商品名「AO.OH.98」)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフォビン、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス[モノエチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート]カルシウム塩、5,7−ビス(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2(3H)−ベンゾフラノンとo−キシレンとの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、DL−a−トコフェノール(ビタミンE)、2,6−ビス(α−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、ビス[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−フェニル)ブタン酸]グリコールエステル、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル−3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ビス[2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2−tert−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−tert−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリエチレングリコールビス[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、ステアリル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、パルミチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、ミリスチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド、ラウリル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド等の3−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸誘導体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。フェノール系酸化防止剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、0.001〜5質量部が好ましく、より好ましくは、0.03〜3質量部である。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジイソオクチルホスファイト、ヘプタキス(ジプロピレングリコール)トリホスファイト、トリイソデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、ジイソオクチルフェニルホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジフェニルホスファイト、トリス(ジプロピレングリコール)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ジオレイルヒドロゲンホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(トリデシル)ホスファイト、トリス(イソデシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジノニルフェニルビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ポリ(ジプロピレングリコール)フェニルホスファイト、テトラフェニルジプロピルグリコールジホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−tert−ブチル−4−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリ(デシル)ホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールとステアリン酸カルシウム塩との混合物、アルキル(C10)ビスフェノールAホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラフェニル−テトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2―tert−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、(1−メチル−1―プロペニル−3−イリデン)トリス(1,1−ジメチルエチル)−5−メチル−4,1−フェニレン)ヘキサトリデシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、3,9−ビス(4−ノニルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスフェススピロ[5,5]ウンデカン、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル−2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイト、ポリ4,4’−イソプロピリデンジフェノールC12−15アルコールホスファイト等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。リン系酸化防止剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.01〜0.5質量部である。
チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、テトラキス[メチレン−3−(ラウリルチオ)プロピオネート]メタン、ビス(メチル−4−[3−n−アルキル(C12/C14)チオプロピオニルオキシ]5−tert−ブチルフェニル)スルファイド、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリル/ステアリルチオジプロピオネート、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−p−クレゾール)、ジステアリル−ジサルファイドが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。チオエーテル系酸化防止剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.01〜0.5質量部である。
紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−tert−オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−tert−ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−tert−オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−tert−ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−tert−アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ドデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、テトラデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ヘキサデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、オクタデシル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート、ベヘニル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)ベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩、または金属キレート、特にニッケル、クロムの塩、またはキレート類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。紫外線吸収剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.01〜0.5質量部である。
ヒンダードアミン化合物としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,4,4−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8−12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン、ビス{4−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジル}デカンジオナート、ビス{4−(2,2,6,6−テトラメチル−1−ウンデシルオキシ)ピペリジル)カーボナート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。ヒンダードアミン化合物を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5質量部である。
難燃剤としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル−2,6−ジキシレニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、(1−メチルエチリデン)−4,1−フェニレンテトラフェニルジホスフェート、1,3−フェニレンテトラキス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、(株)DEKA製商品名「アデカスタブFP−500」、「アデカスタブFP−600」、「アデカスタブFP−800」の芳香族リン酸エステル、フェニルホスホン酸ジビニル、フェニルホスホン酸ジアリル、フェニルホスホン酸(1−ブテニル)等のホスホン酸エステル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィン酸メチル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド誘導体等のホスフィン酸エステル、ビス(2−アリルフェノキシ)ホスファゼン、ジクレジルホスファゼン等のホスファゼン化合物、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸ピペラジン、ピロリン酸ピペラジン、ポリリン酸ピペラジン、リン含有ビニルベンジル化合物および赤リン等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン、テトラブロモシクロオクタン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリスチレンおよび2,4,6−トリス(トリブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、トリブロモフェニルマレイミド、トリブロモフェニルアクリレート、トリブロモフェニルメタクリレート、テトラブロモビスフェノールA型ジメタクリレート、ペンタブロモベンジルアクリレート、および、臭素化スチレン等の臭素系難燃剤等を挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。これら難燃剤はフッ素樹脂等のドリップ防止剤や多価アルコール、ハイドロタルサイト等の難燃助剤と併用することが好ましい。難燃剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、1〜100質量部が好ましく、より好ましくは、10〜70質量部である。
滑剤は、成形体表面に滑性を付与し傷つき防止効果を高める目的で加えられる。滑剤としては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド;ベヘン酸アミド、ステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸アミド、ブチルステアレート、ステアリルアルコール、ステアリン酸モノグリセライド、ソルビタンモノパルミチテート、ソルビタンモノステアレート、マンニトール、ステアリン酸、硬化ひまし油、ステアリン酸アマイド、オレイン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。滑剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましく、より好ましくは、0.03〜0.5質量部である。
充填剤としては、例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ガラス粉末、ガラス繊維、クレー、ドロマイト、シリカ、アルミナ、チタン酸カリウムウィスカー、ワラステナイト、繊維状マグネシウムオキシサルフェート等を挙げることができ、粒子径(繊維状においては繊維径や繊維長およびアスペクト比)を適宜選択して用いることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。また、充填剤は、必要に応じて表面処理したものを用いることができる。充填剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、1〜80質量部が好ましく、より好ましくは、3〜50質量部、さらに好ましくは、5〜40質量部である。
ハイドロタルサイト類としては、天然物や合成物として知られるマグネシウム、アルミニウム、水酸基、炭酸基および任意の結晶水からなる複合塩化合物であり、マグネシウムまたはアルミニウムの一部をアルカリ金属や亜鉛等他の金属で置換したものや水酸基、炭酸基を他のアニオン基で置換したものが挙げられ、具体的には、例えば、下記一般式(2)で表されるハイドロタルサイトの金属をアルカリ金属に置換したものが挙げられる。また、Al―Li系のハイドロタルサイト類としては、下記一般式(3)で表される化合物も用いることができる。
Figure 2019044063
ここで、一般式(2)中、x1およびx2はそれぞれ下記式、0≦x2/x1<10,2≦x1+x2≦20で表される条件を満たす数を表し、pは0または正の数を表す。
Figure 2019044063
ここで、一般式(3)中、Aq−は、q価のアニオンを表し、pは0または正の数を表す。また、これらハイドロタルサイト類における炭酸アニオンは、一部を他のアニオンで置換したものでもよい。
ハイドロタルサイト類は、結晶水を脱水したものであってもよく、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイン酸アルカリ金属塩等の高級脂肪酸金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩等の有機スルホン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルまたはワックス等で被覆されたものであってもよい。
ハイドロタルサイト類は、天然物であってもよく、また合成品であってもよい。ハイドロタルサイト類の合成方法としては、特公昭46−2280号公報、特公昭50−30039号公報、特公昭51−29129号公報、特公平3−36839号公報、特開昭61−174270号公報、特開平5−179052号公報等に記載されている公知の方法が挙げられる。また、ハイドロタルサイト類は、その結晶構造、結晶粒子等に制限されることなく使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。ハイドロタルサイト類を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、0.001〜5質量部が好ましく、より好ましくは、0.01〜3質量部である。
帯電防止剤としては、例えば、脂肪酸第四級アンモニウムイオン塩、ポリアミン四級塩等のカチオン系帯電防止剤;高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールEO付加物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アニオン型のアルキルスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物リン酸エステル塩等のアニオン系帯電防止剤;多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリコールリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル等のノニオン系帯電防止剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性型アルキルベタイン、イミダゾリン型両性活性剤等の両性帯電防止剤が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。帯電防止剤を配合する場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.03〜2質量部が好ましく、より好ましくは、0.1〜0.8質量部である。
顔料としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、 93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリーン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、1 5:4、15:5、15:6、22、24、29、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、15、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
蛍光増白剤とは、太陽光や人工光の紫外線を吸収し、これを紫〜青色の可視光線に変えて輻射する蛍光作用によって、成形体の白色度や青味を助長させる化合物である。蛍光増白剤としては、スチルオキサゾール系化合物C.I.Fluorescent Brightner184;クマリン系化合物C.I.Fluorescent Brightner52;ジアミノスチルベンジスルフォン酸系化合物C.I.Fluorescent Brightner24、85、71等が挙げられる。蛍光増白剤を用いる場合の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.00001〜0.1質量部が好ましく、より好ましくは、0.00005〜0.05質量部である。
染料としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料、スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等が挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を成形する場合、公知の成形方法を用いて成形することができる。例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、真空成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、スラッシュ成形法、ディップ成形法、発泡成形法等を用いて成形品を得ることができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の用途としては、フィルム材料、繊維材料、木質・繊維質系材料を基材とする積層体等、例えば、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形加工において、ポリオレフィン系樹脂の結晶化を遅延させることが必要な用途が挙げられる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
〔実施例1−1〜1−6、比較例1−1〜1−11〕
熱可塑性樹脂として、ホモポリプロピレン(メルトフローレート 8g/10min;ISO規格1133準拠 2.16kg×230℃)100質量部に対し、フェノール系酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3’,5’―tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)0.05質量部、リン系酸化防止剤(トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)0.1質量部、ステアリン酸カルシウム0.05質量部、および、表1記載の化合物を配合し、ヘンシェルミキサーで、1000rpmで1分間混合後、二軸押出機を用いて、230℃の押出温度で造粒した。造粒したペレットは、60℃で8時間乾燥させた後、下記に記載の条件で、結晶化温度、半結晶化時間および曲げ弾性率の評価をおこなった。それぞれの結果について表1に示す。
<結晶化温度>
得られたペレットを少量切り取り、示差走査熱量測定器(ダイアモンド・パーキンエルマー社製)を用いて結晶化温度を測定した。測定は、室温から50℃/minの速度で230℃まで昇温し、10分間保持後、−200℃/minの速度で125℃まで冷却して得られたチャートにおいて、吸熱反応がピークトップとなる温度を結晶化温度とした。
<半結晶化時間>
得られたペレットを少量切り取り、示差走査熱量測定機(ダイアモンド;パーキンエルマー社製)にて、50℃/minの速度で300℃まで加熱し、10分間保持後−200℃/minの速度で所定の温度(220℃〜230℃)まで冷却し、125℃に到達後は、その温度を30分間保持し、結晶化に要する吸熱エンタルピーの熱量が半分となる時間を求め、これを半結晶化時間とした。
<曲げ弾性率(MPa)>
得られたペレットを用い、射出成型機(EC100−2A;東芝機械株式会社製)にて、金型温度50℃、樹脂温度200℃の条件で射出成形し、寸法80mm×10mm×4mmの試験片を作製し、23℃の恒温機で48時間以上静置した後、島津製作所株式会社製曲げ試験機「AG−IS」を用いて、ISO178に準拠し、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
Figure 2019044063
HHHD−Mg:ヘット酸マグネシウム
HHHD−Ba:ヘット酸バリウム
HHHD−Sr:ヘット酸ストロンチウム
HHHD−Co:ヘット酸コバルト
Control:ヘット酸化合物未配合
HHHD−Zn:ヘット酸亜鉛
HHHD−Na:ヘット酸ナトリウム
HHHD−K:ヘット酸カリウム
HHHD−Li:ヘット酸リチウム
HHHD−Cu:ヘット酸銅
HHHD−Ni:ヘット酸ニッケル
HHHD−Ca:ヘット酸カルシウム
HHHD−Al(OH):ヘット酸アルミニウム1水酸化物
HHHD−Cr(OH):ヘット酸クロム1水酸化物
実施例1−1〜1−6より、本発明の結晶化遅延剤は、公知のヘット酸亜鉛化合物と同等以上の結晶化遅延効果が得られ、比較例1のControlと同等以上の物性が得られることが確認できた。
〔実施例2−1〜2−3、比較例2−1〜2〜2〕
表1記載の化合物を表2記載の化合物に変更した以外は、実施例1−1と同一条件で、ペレットを造粒した。造粒したペレットは、60℃で8時間乾燥させた後、下記の手順で収縮率異方性を評価した。それぞれの結果について表2に示す。
(収縮率異方性)
上記ペレットを用い、射出成型機(EC100−2A;東芝機械株式会社製)により、樹脂温度200℃、金型温度50℃、金型形状60mm(MD方向)×60mm(TD方向)×2mm(厚み)に射出成形し、試験片を作製した。射出成形後、直ちに、23℃の恒温機で48時間以上静置した後、試験片のMD方向の寸法(MD1)、TD方向の寸法(TD1)を計測した。以下の式に従って、試験片の収縮率、ΔMD(%)、ΔTD(%)を求めた。
Figure 2019044063
得られたΔMDとΔTDを、以下の式に代入して収縮率異方性を算出した。収縮率異方性が大きいと、成形品に反りが生じたりして変形する程度が高くなる。一般に、収縮率異方性が1に近いほど、これらの問題がでにくくなる。
Figure 2019044063
Figure 2019044063
比較例2−2と比較例2−1の比較より、ヘット酸亜鉛化合物による収縮率異方性の改善は僅かであった。これらに対し、実施例2−1〜2−3から、本発明の結晶化遅延剤は、収縮率異方性が改善されることが確認できた。
以上より、本発明の結晶化遅延剤は、従来の結晶化遅延剤と同等以上の結晶化遅延効果および物性改善効果が得られ、かつ、従来の結晶化遅延剤と比較して、収縮率異方性が改善されていることがわかる。すなわち、本発明の結晶化遅延剤は、樹脂本来の物性を損なわず、優れた結晶化遅延効果を示し、本発明の結晶化遅延剤を用いた成形品は、収縮率異方性が改善されることが確認できた。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)、
    Figure 2019044063
    (式(1)中、Mは、Mg、Ba、Sr、またはCoを表す。)で表される化合物からなることを特徴とする結晶化遅延剤。
  2. ポリオレフィン系樹脂に対して、請求項1記載の結晶化遅延剤を含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
  3. ポリオレフィン系樹脂100質量部に対し、前記結晶化遅延剤を、0.01〜10質量部含有する請求項2記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. 請求項2または3記載のポリオレフィン系樹脂組成物を用いてなることを特徴とする成形品。

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