JP2019042631A - 濾過容器およびこれを用いた濾過方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を効率的に濾過することができる濾過容器および濾過方法を提供する。【解決手段】濾過容器は、無底筒状の本体1と、本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、蓋体のうちの一つは、本体の一方の開口部を封止する第一蓋体2であり、蓋体のうちの別の一つは、本体の他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体3であり、蓋体のうちのさらに別の一つは、蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体4である。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器およびこれを用いた濾過方法に関する。
濾過(固液分離)を行う一般的な装置として、従来、種々の装置が提案されている。例えば、特許文献1には、筒体の両端側に蓋体およびねじ蓋が設けられ、ねじ蓋にフィルターが設けられた濾過装置が記載されている。特許文献2には、濾紙がドリップ用ケースを閉塞する蓋としての機能を有するコーヒーセットが記載されている。特許文献3には、容器本体の両端側にキャップ蓋および底蓋部が設けられ、底蓋部にフィルター網が設けられている容器が記載されている。特許文献4には、ボトル本体の両端側に、蓋、および蓋として機能する第2ボトル本体要素が設けられ、第2ボトル本体要素が濾過機構(フィルター要素)を有する飲料ボトルが記載されている。特許文献5には、カラム本体の両端側に2つの蓋部材が設けられ、一方の蓋部材にフィルター部材が設けられているカラムが記載されている。特許文献6には、フィルターが管の一方を閉塞する蓋として機能し、検出ハウジングが管の他方を閉塞する蓋として機能するシステムが記載されている。
特開2003−112081号公報(2003年4月15日公開) 特開2001−019058号公報(2001年1月23日公開) 特開2007−015739号公報(2007年1月25日公開) 特開2015−006658号公報(2015年1月15日公開) 特開2016−090336号公報(2016年5月23日公開) 特表2014−526041号公報(2014年10月2日公表)
ところで、溶出量分析としての例えば土壌分析を行う場合には、分析する対象物となる金属や化合物等の物質を土壌から溶媒によって抽出する工程と、抽出後に、土壌および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する工程とが行われる。この濾過工程において、土壌が粘土状である場合には当該土壌の粒子が非常に細かいために、フィルターが目詰まりを起こし易く、濾過効率が悪いという課題を有している。
このため、上記従来の装置を、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過装置として転用することは難しく、従って、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過するのに好適な、濾過容器およびこれを用いた濾過方法が求められている。即ち、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を効率的に濾過(濾取)することができる濾過容器、およびこれを用いた濾過方法が求められている。
上記課題を解決するために発明者らが鋭意検討した結果、濾過容器が、フィルターの目詰まりを防止する構成と、蓋体を取り換えて溶媒を濾過する構成とを有することにより、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を効率的に濾過(濾取)することができる濾過容器、およびこれを用いた濾過方法を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[6]に記載の発明を含む。
[1] 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体であり、上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である、濾過容器。
[2] 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第二蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、[1]に記載の濾過容器。
[3] 上記蓋キットが、上記第一蓋体と取り換え可能な、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する第四蓋体をさらに備える、[1]または[2]に記載の濾過容器。
[4] 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する、濾過方法。
[5] 上記濾過工程では、本体内部を加圧する、[4]に記載の濾過方法。
[6] 上記抽出工程では、遠心分離を行う、[4]または[5]に記載の濾過方法。
本発明の一態様によれば、濾過容器が、フィルターの目詰まりを防止する構成と、蓋体を取り換えて溶媒を濾過する構成とを有する。これにより、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を効率的に濾過(濾取)することができる濾過容器、およびこれを用いた濾過方法を提供することができるという効果を奏する。
また、抽出用および分離用の容器の他に濾過用の容器を用意する必要が無く、作業の効率化を図ることができる。さらに、分離用等の容器から濾過容器への混合物の移し換えが無いので、不純物が混入するおそれを低減することができると共に、濾過後の容器の洗浄作業を低減することができる。その上、上記分離用の容器および濾過容器への付着並びに移し換えに伴う蒸発による濾液の減少を抑制することができる等の種々の効果も合わせて奏する。
(a)は、本発明の一実施の形態に係る濾過容器の要部の構成を分解して示す概略の正面図であり、(b)〜(f)は、上記濾過容器を用いた濾過方法の手順を説明する概略の正面図である。 上記濾過容器が有する第二蓋体の、(a)は正面図であり、(b)は構成を分解して示す正面図である。 上記濾過容器が有する第三蓋体の、(a)は正面図であり、(b)は構成を分解して示す正面図であり、(c)は構成を分解して示す平面図である。 (a)は、本発明の他の実施の形態に係る濾過容器の要部の構成を分解して示す概略の正面図であり、(b)〜(e)は、上記濾過容器を用いた濾過方法の手順を説明する概略の正面図である。 濾過容器としての前処理容器を用いた、濾過方法としての前処理方法(前処理容器の使用例)である(例1)〜(例3)を手順毎に説明する概略の正面図である。 上記前処理容器が有する濾過用フタAの、(a)は構成を分解して示す平面図であり、(b)は構成を分解して示す断面図である。 上記前処理容器が有する濾過用フタBの、(a)は構成を分解して示す平面図であり、(b)は構成を分解して示す断面図である。 参考例で用いた濾過用フタCの、(a)は断面図であり、(b)は構成を分解して示す断面図であり、(c)は構成を分解して示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。尚、本明細書においては特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。また、「質量」と「重量」は同義語であると見なす。さらに、「常温」とは25℃を意味し、「常圧」とは1気圧(大気圧)(天候による変動を含む)を意味し、「加圧」とは意図的に1気圧(大気圧)を超えた圧力にする状態を意味し、「減圧」とは意図的に1気圧(大気圧)を下回る圧力にする状態を意味する。
本発明の一実施の形態に係る濾過容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体であり、上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である構成である。
また、本発明の一実施の形態に係る濾過方法は、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する方法である。
以下、濾過容器の各構成、および濾過方法の各工程に関して説明する。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態1に係る濾過容器の構成、および濾過方法を、図1〜図3を参照しながら説明する。
[濾過容器]
図1の(a)に示すように、実施の形態1に係る濾過容器は、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物S1から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、本体1と、当該本体1の開口部1a・1bを覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有している。上記蓋キットは、蓋体として、構成が互いに異なる第一蓋体2、第二蓋体3、および第三蓋体4(図1の(f))を少なくとも備えている。また、上記蓋キットは、蓋体として、必要に応じて、第四蓋体5(図1の(f))をさらに備えている。つまり、蓋キットは、構成が互いに異なる、第一蓋体2、第二蓋体3、第三蓋体4、および必要に応じて第四蓋体5で構成されている。
(本体)
本体1は、無底筒状であり、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されている。本体1がプラスチックで形成されている場合において、当該プラスチックは透明である必要は無い。本体1の容量は、固形物に含まれている分析の対象となる対象物の濃度にもよるが、第一蓋体2を取り付けた状態において、例えば、数十〜数千ml程度であればよい。
本体1における開口部1a・1bの外側にあたる部分には、第一蓋体2〜第四蓋体5を螺着することができるように、雄ネジが形成されている。
(第一蓋体)
第一蓋体2は、蓋キットを構成する蓋体のうちの一つであり、上記本体1の一方の開口部(例えば図1の(a)では1a)を封止するようになっている一般的な蓋である。第一蓋体2は、プラスチックまたは金属で形成されている。
第一蓋体2の内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。これにより、第一蓋体2は本体1に対して着脱容易であると共に、溶媒が漏れないようになっている。
(第二蓋体)
第二蓋体3は、蓋キットを構成する蓋体のうちの別の一つであり、図2の(a),(b)に示すように、上記本体1の他方の開口部(例えば図1の(a)では1b)を封止する蓋部31と、沈降した固形物S2を保持可能な保持部32とを有している。
蓋部31は、プラスチックまたは金属で形成されている。蓋部31は、保持部32に冠着されるようになっており、本体1の他方の開口部を覆うようになっている。また、蓋部31は、保持部32に対して着脱容易になっている。尚、蓋部31は、後述する抽出工程時や分離工程時に、保持部32の外側(後述する保持領域32aが設けられる側の裏側)が汚染することを防止する機能も備えている。
保持部32は、本体1に取り付けられた状態において底となる位置に、後述する分離工程において沈降した固形物S2を保持可能な保持領域32aを有している。保持部32は、表面に微細な凹凸が形成されていることがより好ましい。これにより、保持部32は、沈降した固形物S2がより付着し易いようになっている。保持部32の内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。これにより、保持部32は本体1に対して着脱容易となっている。
さらに、保持部32には、保持領域32aの中央部分に、本体1に取り付けたときに本体1側に向かう立設部位で形成された、溶媒を通過させる通過開口部32bが設けられている。通過開口部32bを形成する立設部位は、保持領域32aによる固形物S2の保持を妨げず、また、混合物S1から溶媒を濾過するのに支障が無い高さに調節されている。尚、通過開口部32bを設ける位置は、保持領域32aの周縁部分であってもよい。また、通過開口部32bは複数設けられていてもよい。
また、第二蓋体3は、上記通過開口部32bを封止する封止部33をさらに有している。当該封止部33は、後述する抽出工程および分離工程を行っているときに、混合物S1が蓋部31側に入り込まないように通過開口部32bを閉じる栓の役割を果たしており、封止部33に対して着脱自在となっている。
従って、保持部32の通過開口部32bに封止部33が取り付けられている状態では、濾過容器から溶媒が漏れないようになっている。但し、蓋部31は、後述する分離工程を行っているときに負荷が掛かって、保持部32と封止部33の隙間から溶媒が漏れ出すおそれがあることを想定して、溶媒の飛散を防止するために、保持部32に冠着している。
尚、上記説明においては、保持部32の内側に雌ネジを形成し、本体1に保持部32を取り付け、保持部32に蓋部31を取り付ける構成を例に挙げて説明したが、第二蓋体3の構成は上記構成に限定されずに、例えば、蓋部31の内側に、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジを形成し、本体1に蓋部31を取り付け、本体1の内側に保持部32を例えば嵌入することによって収容した構成とすることもできる。
(第三蓋体)
第三蓋体4は、蓋キットを構成する蓋体のうちのさらに別の一つであり、図3の(a)〜(c)に示すように、フィルター42、当該フィルター42を支持する支持部材41、および混合物S1の漏れを防止するパッキン43で構成されている。第三蓋体4は、第二蓋体3における保持部32に取り付けられたときに、保持部32によって締め付けられたパッキン43によって混合物S1がフィルター42の縁から漏れないようになっている。
上記支持部材41は、第二蓋体3における保持部32に冠着されるようになっており、保持部32に対して着脱容易となっている。また、支持部材41(つまり第三蓋体4)は、その深さが、第二蓋体3における蓋部31の深さと同じになるように形成されており、上記蓋部31と取り換え可能となっている。また、支持部材41には、濾液が通過する複数の開口部41aが形成されている。支持部材41は、フィルター42に溶媒の重量等の負荷が掛かって破れることを防止するために当該フィルター42を支持する機能を有していればよい。従って、開口部41aの形状は特に限定されるものではなく、格子状や網目状等の種々の形状であってもよい。
但し、上述した第二蓋体3の蓋部31が設けられることを省略されている場合には、第三蓋体4は、保持部32の通過開口部32bから封止部33が取り外される前に、当該保持部32に冠着されればよい。また、上述した蓋部31の内側に雌ネジが形成されていて、本体1に蓋部31を取り付ける構成となっている場合には、第三蓋体4の内側に雌ネジを形成し、本体1に第三蓋体4を取り付ける構成とすればよい。
フィルター42の材質としては、紙(濾紙)、織布や不織布、金属、プラスチック等が挙げられ、濾過する対象(固形物・溶媒)に応じて適宜使い分ければよい。例えば、濾過する対象が土壌溶出液である場合には、即ち、濾過容器が土壌分析用の濾過容器である場合には、メンブレンフィルターが好適である。また、必要に応じて、複数枚の濾紙を重ねてフィルターとして用いることもできる。フィルター42の材質および目の粗さ(穴径)は、分析の目的に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。
パッキン43の材質としては、プラスチック等が挙げられるものの、分析対象の成分が吸着せず、また、分析対象の成分を汚染しない材質であって、しかも適度に変形することによって混合物S1が漏れないような材質であればよく、特に限定されない。
尚、支持部材41は、濾過後の容器の洗浄作業を容易に行うことができるように、本体1に対して着脱自在となっているものの、フィルター42の交換を行うことが可能な構成となっていれば、どのような構成であってもよい。
(第四蓋体)
第四蓋体5は、蓋キットを構成する蓋体のうちのさらに別の一つであり、その内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。また、第四蓋体5には、本体1内部を加圧するための加圧開口部51(図1の(f))が設けられている。第四蓋体5は、後述する分離工程を行った後、濾過工程を行う前に、上記第一蓋体2に換えて、本体1の一方の開口部(例えば図1の(a)では1a)に取り付けられる。
加圧開口部51には、コンプレッサやボンベ等で加圧された空気や窒素等のガスを供給する供給管が接続されるようになっている。従って、本体1内部は、後述する濾過工程を行うときに、空気や窒素等のガスで加圧されるようになっている。尚、加圧開口部51は、上記供給管の着脱時の作業性を考慮して、第四蓋体5における周縁部(中心からずれた位置)に設けることが好ましい。
また、本発明に係る濾過容器においては、本体1内部を加圧して濾過を行う代わりに、第三蓋体4側から本体1内部を減圧して濾過を行うこともできる。つまり、本発明に係る濾過容器においては、減圧(吸引)濾過を行うこともできる。この場合には、第四蓋体5に加圧開口部51は設けない。
[濾過方法]
先ず、固形物および溶媒を含む混合物を調製する前に、必要に応じて、上記固形物に前処理を行う。具体的には、固形物が土壌である場合を一例に挙げると、(1) 採取した土壌に含まれる礫や、木片等の不純物を取り除き、土塊や団粒を粗砕して分析用の土壌を得る、(2) 得た土壌を風乾した後、篩い分けを行い、秤量すると共に、その水分量を例えば赤外線水分計を用いて測定する、等の前処理を行い、試料である土壌を得る。尚、固形物に前処理を行う必要が無い場合には、濾過容器の本体1に固形物および溶媒を直接入れて以下の工程を行ってもよい。
以下、固形物が土壌である場合を一例に挙げて説明することとする。
初めに、試料である土壌(g)と溶媒(ml)とを、その比が1:10になるように混合して、混合物を調製する。溶媒の具体的な量は、濾液を10〜1000ml程度採取できる量であればよい。但し、土壌分析方法に基づく土壌分析を行う場合には、溶媒の量は、濾液を500ml程度採取できる量とする(例えば、土壌50g、水500ml)。また、上記溶媒は、水や有機溶媒が例示されるものの、土壌に含まれる金属や化合物等の物質(分析する対象物)に応じて選択するか、または、分析方法に定められた溶媒を選択すればよく、特に限定されるものではない。
図1の(a)に示すように、第一蓋体2を取り付けた本体1に、所定の量の混合物S1を入れた後、上記本体1の他方の開口部に第二蓋体3を取り付けて濾過容器を密閉する。このとき、第二蓋体3の通過開口部32bは、封止部33で封止しておく。
その後、図1の(b)に示すように、濾過容器内の混合物S1を例えば常温・常圧で振盪または超音波振動させて、溶媒による抽出を行う(抽出工程)。溶媒による抽出は、適切な時間行えばよいが、最長でも6時間程度で充分である。尚、溶媒による抽出は、濾過容器内の混合物S1を常温・常圧で振盪または超音波振動させる方法に限定されず、分析する対象物に応じて、最適な方法を採用すればよい。
抽出工程を行った後、図1の(c)に示すように、濾過容器の上下を入れ換える。そして、第二蓋体3の保持部32の保持領域32aに沈降した固形物(土壌)S2が保持されるようにして、溶媒と固形物S2との分離操作を行う(分離工程)。上記分離操作は、濾過容器を静置することによって固形物S2を単に沈降させることによって行ってもよく、必要に応じて遠心分離を行って固形物S2を分離してもよい。遠心分離を行う場合には、固形物S2が保持領域32aに付着するように、第二蓋体3を外側(遠心力が掛かる側)に向ける。
尚、溶媒の種類によっては、本体1に第二蓋体3を取り付けて濾過容器を密閉する前に抽出工程を行い、その後、本体1に第二蓋体3を取り付けて濾過容器を密閉し、分離工程を行うこともできる。従って、第二蓋体3は、混合物S1を濾過容器に入れた後、濾過容器の上下を入れ換えるまでに、本体1に取り付けられていればよい。
分離工程を行った後、図1の(d)に示すように、保持部32から蓋部31を取り外し、第三蓋体4を上記保持部32に取り付ける。このとき、上記保持部32の通過開口部32bに封止部33が取り付けられているので、濾過容器から溶媒が漏れることはない。
次いで、濾過容器の下に、濾過後の溶媒である濾液を受けるビーカー等の受器(図示しない)を配置した後、図1の(e)に示すように、本体1から第一蓋体2、および第二蓋体3の封止部33を取り外す。これにより、溶媒は上記保持部32の通過開口部32bを通って第三蓋体4に到達する。第三蓋体4に到達した溶媒は、フィルター42(図3)によって濾過され、濾液となって受器に受け止められる(濾過工程)。
その後、図1の(f)に示すように、必要に応じて、本体1における第一蓋体2が取り付けられていた側の開口部に第四蓋体5を取り付け、加圧開口部51から加圧されたガスを供給して加圧濾過を行う(濾過工程)。これにより、濾過後の溶媒である濾液S3は受器に受け止められて溜まる。
尚、本発明に係る濾過方法においては、本体1内部を加圧して濾過工程を行う代わりに、第三蓋体4側から本体1内部を減圧して濾過工程を行うこともできる。つまり、本発明に係る濾過方法においては、濾過工程において減圧(吸引)濾過を行うこともできる。
尚、濾過後の溶媒である濾液S3に対しては、例えば、ICP、吸光度計、ガスクロマトグラフ、蛍光X線等を用いた分析が行われる。これにより、当該濾液S3に含まれる金属や化合物等の物質(分析する対象物)の同定および定量が行われる。上記分析時には、必要に応じて、前処理として、濾液への酸若しくは塩基の添加、濾液の濃縮若しくは希釈、濾液の乾燥等の一般的な処理が行われる。
(まとめ)
本発明の一実施の形態に係る濾過容器およびこれを用いた濾過方法においては、図1の(c)〜(f)に示すように、第二蓋体3の保持部32の保持領域32aによって、沈降した固形物S2を保持する。即ち、濾過容器が、フィルター42の目詰まりを防止する構成である第二蓋体3における保持部32、および、第二蓋体3における蓋部31と第三蓋体4とを取り換えて溶媒を濾過する構成とを有する。これにより、濾過工程時において、第三蓋体4のフィルター42に固形物S2が付着し難くなっている。従って、フィルター42の目詰まりを防止することができるので、土壌等の固形物の粒子が非常に細かい場合においても、混合物S1から濾液S3を効率的に濾過(濾取)することができる。
また、上記濾過容器およびこれを用いた濾過方法においては、抽出用および分離用の容器の他に濾過用の容器を用意する必要が無く、作業の効率化を図ることができる。さらに、分離用等の容器から濾過容器への混合物S1の移し換えが無いので、不純物が混入するおそれを低減することができると共に、濾過後の容器の洗浄作業を低減することができる。その上、上記分離用の容器および濾過容器への付着並びに移し換えに伴う蒸発による濾液の減少を抑制することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の形態2に係る濾過容器の構成、および濾過方法を、図4を参照しながら説明する。尚、実施の形態1に係る濾過容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。また、実施の形態1に係る濾過方法と同様の方法に関しては、その説明を簡略化する。
[濾過容器]
図4の(a)に示すように、実施の形態2に係る濾過容器は、本体1、第一蓋体2、第二蓋体6、および第三蓋体4を少なくとも備えている。また、上記蓋キットは、必要に応じて、第四蓋体5をさらに備えている。つまり、実施の形態2に係る濾過容器は、実施の形態1に係る濾過容器と比較して、第二蓋体の構成が異なっている。従って、蓋キットは、構成が互いに異なる、第一蓋体2、第二蓋体6、第三蓋体4、および必要に応じて第四蓋体5で構成されている。
(第二蓋体)
第二蓋体6は、蓋キットを構成する蓋体のうちの一つであり、図4の(a)に示すように、上記本体1の開口部(例えば図4の(a)では上側)を封止する蓋部となっており、本体1に取り付けられた状態において底となる位置に、沈降した固形物を保持可能な保持部62が形成されている。つまり、第二蓋体6は、一つの部材が保持部および蓋部の機能を兼ね備えている。また、第二蓋体6は、沈降した固形物を保持するため、その深さが、第一蓋体2の深さよりも深くなっている。
第二蓋体6は、プラスチックまたは金属で形成されている。第二蓋体6の内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。これにより、第二蓋体6は本体1に対して着脱容易であると共に、溶媒が漏れないようになっている。
尚、保持部62には、表面に凹凸が形成されていてもよい。保持部62の表面に凹凸が形成されている場合には、沈降した固形物S2がより付着し易くなる。
(第三蓋体)
実施の形態2に係る濾過容器においては、第三蓋体4は、第一蓋体2と取り換えられるようになっている。従って、第三蓋体4の内側には、本体1に螺着することができるように、本体1に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。
[濾過方法]
図4の(b)に示すように、第一蓋体2を取り付けた本体1に、所定の量の混合物S1を入れる。次いで、図4の(c)に示すように、上記本体1の他方の開口部に第二蓋体6を取り付けて濾過容器を密閉する。その後、溶媒による抽出を行う(抽出工程)。
抽出工程を行った後、図4の(d)に示すように、濾過容器の上下を入れ換え、第二蓋体6の保持部62に沈降した固形物S2が保持されるようにして、溶媒と固形物S2との分離操作を行う(分離工程)。
尚、上述した操作を行う代わりに、第二蓋体6を取り付けた本体1に、所定の量の混合物S1を入れた後、上記本体1の他方の開口部に第一蓋体2を取り付けて濾過容器を密閉し、溶媒による抽出を行い、次いで、溶媒と固形物S2との分離操作を行うこともできる。この場合には、本体1への第一蓋体2および第二蓋体6の取り付け、並びに、抽出工程と分離工程とを実質的に一続きの工程で行うことができる。
分離工程を行った後、図4の(e)に示すように、本体1から第一蓋体2を取り外し、第三蓋体4を上記本体1に取り付ける。次いで、濾過容器の下に、濾過後の溶媒である濾液を受けるビーカー等の受器7を配置した後、濾過容器の上下を入れ換え、本体1から第二蓋体6を取り外し、必要に応じて第四蓋体5を上記本体1に取り付ける。これにより、溶媒は、フィルター42(図3)によって濾過され、濾液となって受器7に受け止められる(濾過工程)。
(まとめ)
実施の形態2に係る濾過容器およびこれを用いた濾過方法においても、図4の(c),(d)に示すように、第二蓋体6の保持部62によって、沈降した固形物S2を保持する。従って、フィルター42の目詰まりを防止することができるので、混合物S1から濾液S3を効率的に濾過(濾取)することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の実施の形態3に係る濾過容器としての前処理容器の構成、および濾過方法としての前処理方法を、図5,6を参照しながら説明する。尚、図5,6においては、記載が煩雑となるので、各部材に付記した符号の百番台を省略して記載している。
[前処理容器]
本発明の実施の形態3に係る前処理容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる4種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する通常フタ、上記本体の開口部を封止し、上記通常フタよりも底が深く、底面に凹凸を有する遠心分離用フタ、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる。
図5の前処理容器の構成に示すように、実施の形態3に係る前処理容器は、本体101、上記本体101の開口部を封止する通常フタ102、上記本体101の開口部を封止し、上記通常フタ102よりも底が深く、底面103aに凹凸を有する遠心分離用フタ103、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA104、並びに、本体101内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタ107からなる。
(本体)
本体101は、無底筒状であり、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されている。本体101がプラスチックで形成されている場合において、当該プラスチックは透明である必要は無い。本体101の容量は、濾過対象となる混合物S1の量にもよるが、通常フタ102を取り付けた状態において、例えば、数十〜数千ml程度であればよい。
本体101における開口部の外側にあたる部分には、各種フタを螺着することができるように、雄ネジが形成されている。但し、本体101に各種フタを着脱可能に取り付けることができる構成であれば、その構成は螺着に限定されない。
(通常フタ)
通常フタ102は、第一蓋体であり、上記本体101の開口部を封止する一般的な蓋である。通常フタ102は、ガラス、プラスチックまたは金属で形成されている。
通常フタ102の内側には、本体101に螺着することができるように、本体101に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。これにより、通常フタ102は本体101に対して着脱容易であると共に、溶媒が漏れないようになっている。
(遠心分離用フタ)
遠心分離用フタ103は、第一蓋体であり、上記本体101の開口部を封止する蓋であり、本体101に取り付けられた状態において底となる底面103aに、凹凸が形成されている。また、遠心分離用フタ103は、遠心分離を行って沈降した固形物を保持するため、その底の深さが、通常フタ102の底の深さよりも深くなっている。
遠心分離用フタ103は、ガラス、プラスチックまたは金属で形成されている。遠心分離用フタ103の内側には、本体101に螺着することができるように、本体101に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。これにより、遠心分離用フタ103は本体101に対して着脱容易であると共に、溶媒が漏れないようになっている。
(濾過用フタA)
濾過用フタA104は、第五蓋体であり、図6の(a),(b)に示すように、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー144、およびフィルター142を組み合わせてなる構造を有している。具体的には、濾過用フタA104は、フィルターフタ141、フィルター142、パッキン143、およびフィルターカバー144で構成されている。
フィルターフタ141は、フィルター142を支持する部材である。フィルターフタ141の内側には、2種類の雌ネジが形成されており、一方の雌ネジは、フィルターカバー144を取り付ける雌ネジであり、他方の雌ネジは、濾過用フタA104を本体101に取り付ける雌ネジである。フィルターフタ141は、フィルター142に溶媒の重量等の負荷が掛かって破れることを防止するために当該フィルター142を支持する機能を有していればよい。従って、開口部141aの形状は特に限定されるものではなく、格子状や網目状等の種々の形状であってもよい。
フィルター142の材質としては、紙(濾紙)、織布や不織布、金属、プラスチック等が挙げられ、濾過する対象(固形物・溶媒)に応じて適宜使い分ければよい。例えば、濾過する対象が土壌溶出液である場合には、即ち、前処理容器が土壌分析用の前処理容器である場合には、メンブレンフィルターが好適である。また、必要に応じて、複数枚の濾紙を重ねてフィルターとして用いることもできる。フィルター142の材質および目の粗さ(穴径)は、分析の目的に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。
パッキン143は、混合物S1(図5)の漏れを防止する部材である。濾過用フタA104は、フィルターカバー144がフィルターフタ141に取り付けられたときに、フィルターカバー144によって締め付けられたパッキン143によって混合物S1がフィルター142の縁から漏れないようになっている。
パッキン143の材質としては、プラスチック等が挙げられるものの、分析対象の成分が吸着せず、また、分析対象の成分を汚染しない材質であって、しかも適度に変形することによって混合物S1が漏れないような材質であればよく、特に限定されない。
フィルターカバー144は、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されており、フィルターフタ141の内側に取り付けることができるように、当該フィルターフタ141の内径よりも小さい外径を有している。フィルターカバー144は、本体101に取り付けられた状態において底となる位置に、前処理容器を静置したときに沈降する固形物を保持可能な保持領域144aを有している。保持領域144aは、濾過時にフィルター142の上方を覆う大きさに形成されている。フィルターカバー144の外側には、フィルターフタ141に螺着することができるように、フィルターフタ141に形成された雌ネジに対応する雄ネジが形成されている。これにより、フィルターカバー144はフィルターフタ141に対して着脱容易となっている。
さらに、上記保持領域144aには、その中央部分に、溶媒を通過させる通過開口部144bが設けられている。具体的には、上記保持領域144aには、その中央部分に、フィルターフタ141の内側に取り付けた(つまり、フィルター142を覆った)状態において、横向き(フィルター142と平行)または下向き(フィルター142に向う方向)に開口している通過開口部144bが設けられている。但し、通過開口部144bは着脱可能であるので、通過開口部144bが開口している向きは、横向きや下向きに限定されず、どのような向きに開口していてもよい。尚、通過開口部144bを形成する立設部位は、保持領域144aによる固形物の保持を妨げず、また、混合物S1から溶媒を濾過するのに支障が無い高さに調節されている。
(加圧濾過用フタ)
第四蓋体である加圧濾過用フタ107の内側には、本体101に螺着することができるように、本体101に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。また、加圧濾過用フタ107には、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aが設けられている。
加圧開口部107aには、コンプレッサやボンベ等で加圧された空気や窒素等のガスを供給する供給管が接続されるようになっている。従って、本体101内部は、濾過を行うときに、空気や窒素等のガスで加圧されるようになっている。尚、加圧開口部107aは、上記供給管の着脱時、濾過時、並びに、濾過用フタA104が目詰まりしたときにおける濾過用フタA104の交換時の作業性を考慮して、加圧濾過用フタ107における周縁部(中心からずれた位置)に設けることが好ましい。
尚、本発明の実施の形態3に係る前処理容器においては、本体101内部を加圧して濾過を行う代わりに、濾過用フタA104側から減圧し、本体101内部を吸引して濾過を行うこともできる。つまり、本発明の実施の形態3に係る前処理容器においては、減圧(吸引)濾過を行うこともできる。この場合には、本体101上部は開放しておく。
[前処理方法]
本発明の実施の形態3に係る前処理方法は、無底筒状の本体101、および本体101の開口部に取り付けられる4種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる工程1、工程1の後、上記本体101に、開口部を封止し、上記通常フタ102よりも底が深く、底面103aに凹凸を有する遠心分離用フタ103を取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行い、前処理容器を静置する工程5、工程5の後、上記通常フタ102と、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー144(図6)およびフィルター142(図6)を組み合わせてなる濾過用フタA104と、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、遠心分離用フタ103と、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107とを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行い、前処理容器内での溶媒の表面張力、前処理容器の内圧および外圧を利用して分離を促進させる方法である。
以下の説明においては、混合物に含まれる固形物が土壌である場合、即ち、前処理容器を土壌分析用の前処理に用いる場合を例に挙げることとする。そして、土壌分析が行われる手順に沿って説明することとする。
通常、土壌分析を行う場合には、分析する対象物となる金属や化合物等の物質を土壌から溶媒によって抽出する工程と、抽出後に、土壌および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する工程とが行われる。先ず、試料である土壌(g)と溶媒(ml)とを、その比が1:10になるように混合して、混合物S1を調製する。溶媒の具体的な量は、濾液を10〜1000ml程度採取できる量であればよい。但し、土壌分析方法に基づく土壌分析を行う場合には、溶媒の量は、濾液を500ml程度採取できる量とする(例えば、土壌50g、水500ml)。また、上記溶媒は、水や有機溶媒が例示されるものの、土壌に含まれる金属や化合物等の物質(分析する対象物)に応じて選択するか、または、分析方法に定められた溶媒を選択すればよく、特に限定されるものではない。
以下、前処理方法の工程を図5の(例1)を参照しながら説明する。
工程1では、通常フタ102を取り付けた本体101に、土壌および溶媒、または土壌および溶媒を含む混合物S1を入れる。
工程2では、上記本体101に遠心分離用フタ103を取り付ける。これにより、本体101は密閉される(前処理容器が形成される)。その後、前処理容器を振盪または超音波振動させて、分析する対象物を土壌から溶媒によって抽出する。
工程5では、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行い、前処理容器を静置する。これにより、遠心分離用フタ103は沈降した土壌を保持する。
工程6では、上記通常フタ102と、濾過用フタA104とを取り換える。これにより、前処理容器が再び形成される(工程7)。
工程8では、前処理容器の上下を入れ換え、静置する。これにより、フィルターカバー144は、前処理容器を静置したときに沈降する土壌を保持する。このとき、本体101の上側は遠心分離用フタ103で閉じられている(空気が入らない)ため、溶媒の表面張力、前処理容器の内圧および外圧により、フィルター142(図6)側に溶媒が流れ込まず、フィルター142から濾液(濾過後の溶媒)が漏れ出ることはなく、濾過は開始されない。従って、溶媒と土壌との分離操作をさらに進めることができる。また、フィルターカバー144の保持部144aにより、遠心分離用フタ103に保持されなかった土壌の一部が保持されるので、前処理容器の上下を入れ換えたときに、土壌と充分に分離されていない溶媒がフィルター142側に流れ込むことを抑制することができる。
このとき、濾過容器の下に、濾液を受けるビーカー等の受器を予め配置しておく。その後、工程9では、遠心分離用フタ103と、加圧濾過用フタ107とを取り換える。これにより、遠心分離用フタ103に保持された土壌は前処理容器から排除される。
工程10では、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する。これにより、溶媒は、フィルター142によって濾過され、濾液となって受器に受け止められる。つまり、濾過は、遠心分離用フタ103を取り外しているときに開始され、加圧濾過用フタ107を本体101に取り付け、本体101内部を加圧することによってその速度が加速される。
尚、本発明の実施の形態3に係る前処理方法においては、本体101内部を加圧して濾過を行う代わりに、濾過用フタA104側から減圧し、本体101内部を吸引して濾過工程を行うこともできる。つまり、本発明の実施の形態3に係る前処理方法においては、減圧(吸引)濾過を行うこともできる。
濾過後の溶媒である濾液に対しては、例えば、ICP、吸光度計、ガスクロマトグラフ、蛍光X線等を用いた分析が行われる。これにより、当該濾液に含まれる金属や化合物等の物質(分析する対象物)の同定および定量が行われる。
(まとめ)
本発明の実施の形態3に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法においては、フィルター142の目詰まりを防止する構成であるフィルターカバー144の保持部144aにより、遠心分離用フタ103に保持されなかった固形物の一部が保持される。これにより、濾過時において、フィルター142に固形物が付着し難くなっている。従って、フィルター142の目詰まりを防止することができるので、土壌等の固形物の粒子が非常に細かい場合においても、混合物S1から濾液を効率的に濾過(濾取)することができる。
また、上記前処理容器およびこれを用いた前処理方法においては、抽出用および分離用の容器の他に前処理容器を用意する必要が無く、作業の効率化を図ることができる。さらに、分離用等の容器から前処理容器への混合物S1の移し換えが無いので、不純物が混入するおそれを低減することができると共に、濾過後の容器の洗浄作業を低減することができる。その上、上記分離用の容器および前処理容器への付着並びに移し換えに伴う蒸発による濾液の減少を抑制することができる。
〔実施の形態4〕
本発明の実施の形態4に係る濾過容器としての前処理容器の構成、および濾過方法としての前処理方法を、図5,6を参照しながら説明する。尚、実施の形態3に係る前処理容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。
[前処理容器]
本発明の実施の形態4に係る土壌分析用の前処理容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる。
図5の前処理容器の構成に示すように、実施の形態4に係る前処理容器は、本体101、上記本体101の開口部を封止する二つの通常フタ102、沈降した土壌を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA104、並びに、本体101内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタ107からなる。
実施の形態4に係る前処理容器が有する本体101、通常フタ102、濾過用フタA104、並びに、加圧濾過用フタ107の構成は、実施の形態3に係る土壌分析用の前処理容器が有する本体101、通常フタ102、濾過用フタA104、並びに、加圧濾過用フタ107の構成と同じである。
[前処理方法]
本発明の実施の形態4に係る前処理方法は、無底筒状の本体101、および本体101の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる工程1、工程1の後、上記本体101に、もう一つの通常フタ102を取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタ102と、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー144(図6)およびフィルター142(図6)を組み合わせてなる濾過用フタA104と、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、通常フタ102と、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107とを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行い、前処理容器内での溶媒の表面張力、前処理容器の内圧および外圧を利用して分離を促進させる方法である。
以下、前処理方法の工程を図5の(例2)を参照しながら説明する。
工程1では、通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる。
工程2では、上記本体101にもう一つの通常フタ102を取り付ける。これにより、本体101は密閉される(前処理容器が形成される)。その後、前処理容器を振盪または超音波振動させて、分析する対象物を固形物から溶媒によって抽出する。
工程6では、上側の上記通常フタ102と、濾過用フタA104とを取り換える。これにより、前処理容器が再び形成される(工程7)。
工程8では、前処理容器の上下を入れ換え、前処理容器を静置する。これにより、フィルターカバー144の保持部144aは沈降した固形物を保持する。このとき、本体101の上側は通常フタ102で閉じられている(空気が入らない)ため、溶媒の表面張力、前処理容器の内圧および外圧により、フィルター142(図6)側に溶媒が流れ込まず、フィルター142から濾液(濾過後の溶媒)が漏れ出ることはなく、濾過は開始されない。従って、溶媒と固形物との分離操作を進めることができる。また、前処理容器の上下を入れ換えたときに、固形物と充分に分離されていない溶媒がフィルター142側に流れ込むことを抑制することができる。
このとき、濾過容器の下に、濾液を受けるビーカー等の受器を予め配置しておく。その後、工程9では、通常フタ102と、加圧濾過用フタ107とを取り換える。
工程10では、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する。これにより、溶媒は、フィルター142によって濾過され、濾液となって受器に受け止められる。つまり、濾過は、通常フタ102を取り外しているときに開始され、加圧濾過用フタ107を本体101に取り付け、本体101内部を加圧することによってその速度が加速される。
尚、本発明の実施の形態4に係る前処理方法においては、本体101内部を加圧して濾過を行う代わりに、濾過用フタA104側から減圧し、本体101内部を吸引して濾過工程を行うこともできる。つまり、本発明の実施の形態4に係る前処理方法においては、減圧(吸引)濾過を行うこともできる。
濾過後の溶媒である濾液に対しては、例えば、ICP、吸光度計、ガスクロマトグラフ、蛍光X線等を用いた分析が行われる。これにより、当該濾液に含まれる金属や化合物等の物質(分析する対象物)の同定および定量が行われる。
(まとめ)
本発明の実施の形態4に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法においても、本発明の実施の形態3に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法と同様の効果を奏する。
〔実施の形態5〕
本発明の実施の形態5に係る濾過容器としての前処理容器の構成、および濾過方法としての前処理方法を、図5,7を参照しながら説明する。尚、実施の形態3に係る前処理容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。また、図7においては、記載が煩雑となるので、各部材に付記した符号の百番台を省略して記載している。
[前処理容器]
本発明の実施の形態5に係る前処理容器は、固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓、およびフィルターをカバーするフィルターフタカバーを備えた濾過用フタB、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる。
図5の前処理容器の構成に示すように、実施の形態5に係る前処理容器は、本体101、上記本体101の開口部を封止する二つの通常フタ102、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓155、およびフィルターをカバーするフィルターフタカバー151を備えた濾過用フタB105、並びに、本体101内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタ107からなる。
実施の形態5に係る前処理容器が有する本体101、通常フタ102、並びに、加圧濾過用フタ107の構成は、実施の形態3に係る前処理容器が有する本体101、通常フタ102、並びに、加圧濾過用フタ107の構成と同じである。
(濾過用フタB)
濾過用フタB105は、第五蓋体であり、図7の(a),(b)に示すように、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー154、およびフィルター142を組み合わせてなる構造を有している。具体的には、濾過用フタB105は、フィルターフタカバー151、フィルターフタ141、フィルター142、パッキン143、フィルターカバー154、およびフィルター中栓155で構成されている。
フィルターフタ141、フィルター142、およびパッキン143は、上述した構成と同じである。
フィルターカバー154は、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されており、フィルターフタ141の内側に取り付けることができるように、当該フィルターフタ141の内径よりも小さい外径を有している。フィルターカバー154は、本体101に取り付けられた状態において底となる位置に、前処理容器を静置したときに沈降する土壌を保持可能な保持領域154aを有している。保持領域154aは、濾過時にフィルター142の上方を覆う大きさに形成されている。フィルターカバー154の外側には、フィルターフタ141に螺着することができるように、フィルターフタ141に形成された雌ネジに対応する雄ネジが形成されている。これにより、フィルターカバー154はフィルターフタ141に対して着脱容易となっている。
さらに、上記保持領域154aには、その中央部分に、溶媒を通過させる通過開口部154bが設けられている。具体的には、上記保持領域154aには、その中央部分に、フィルターフタ141の内側に取り付けた(つまり、フィルター142を覆った)状態において、上向き(本体101側に向う方向)に開口している通過開口部154bが設けられている。従って、フィルターカバー154と、フィルターカバー144(図6)とでは、通過開口部154bは取り外しができなくて、通過開口部144b(図6)は取り外しができるので、互いに異なる部材である。尚、通過開口部154bを形成する立設部位は、保持領域154aによる固形物の保持を妨げず、また、混合物S1から溶媒を濾過するのに支障が無い高さに調節されている。
フィルター中栓155は、ガラス、プラスチック(樹脂)または金属で形成されている。フィルター中栓155は、前処理容器の上下を入れ換えたときに、混合物S1が通過開口部154bを通ってフィルター142側に入り込まないように、当該通過開口部154bを閉じる栓の役割を果たしており、通過開口部154bに対して着脱可能となっている。
従って、通過開口部154bにフィルター中栓155が取り付けられている状態では、前処理容器から溶媒が漏れないようになっている。但し、前処理方法において遠心分離を行ったときに濾過用フタB105に負荷が掛かって、通過開口部154bとフィルター中栓155の隙間から溶媒が漏れ出すおそれがあることを想定して、溶媒の飛散を防止するために、フィルターフタカバー151が設けられている。
つまり、フィルターフタカバー151は、前処理容器から溶媒が漏れ出した場合を想定し、例え漏れ出しても溶媒が飛散しないように防止する部材である。フィルターフタカバー151の内側には、フィルターフタ141に螺着することができるように、フィルターフタ141の外側に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。これにより、フィルターフタカバー151はフィルターフタ141に対して着脱容易となっている。
[前処理方法]
本発明の実施の形態5に係る前処理方法は、無底筒状の本体101、および本体101の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる工程1、工程1の後、上記本体101に、もう一つの通常フタ102を取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタ102と、沈降した固形物を保持可能なフィルターカバー154(図7)およびフィルター142(図7)を組み合わせてなり、さらにフィルターカバー154に設けられた溶媒の通過開口部154bに取り付けられるフィルター中栓155(図7)、並びにフィルター142をカバーするフィルターフタカバー151(図7)を備えた濾過用フタB105と、を取り換える工程3、工程3の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行う工程5、工程5の後、フィルターフタカバー151および通常フタ102を取り外す工程6、工程6の後、フィルター中栓155を取り外し、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107を取り付ける工程9、並びに、工程9の後、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う方法である。
以下、前処理方法の工程を図5の(例3)を参照しながら説明する。
工程1では、通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる。
工程2では、上記本体101にもう一つの通常フタ102を取り付ける。これにより、本体101は密閉される(前処理容器が形成される)。その後、前処理容器を振盪または超音波振動させて、分析する対象物を固形物から溶媒によって抽出する。
工程3では、上側の上記通常フタ102と、濾過用フタB105とを取り換える。これにより、前処理容器が再び形成される(工程4)。
工程5では、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行う。これにより、フィルターカバー154の保持部154aは沈降した固形物を保持する。このとき、フィルターフタカバー151がフィルターフタ141に取り付けられているので、溶媒が飛散することはない。
工程6では、フィルターフタカバー151および通常フタ102を取り外す。このとき、フィルターカバー154の通過開口部154bはフィルター中栓155で閉じられているため、フィルター142(図7)側に溶媒が流れ込まず、フィルター142から濾液(濾過後の溶媒)が漏れ出ることはなく、濾過は開始されない。従って、静置することで、溶媒と固形物との分離操作をさらに進めることができる。
その後、濾過容器の下に、濾液を受けるビーカー等の受器を配置し、工程9では、フィルター中栓155を取り外し、本体101内部を加圧するための加圧開口部107aを有する加圧濾過用フタ107を取り付ける。つまり、濾過は、フィルター中栓155を取り外すことによって開始される。
工程10では、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する。これにより、溶媒は、フィルター142によって濾過され、濾液となって受器に受け止められる。そして、本体101内部を加圧することによって濾過の速度が加速される。
尚、本発明の実施の形態5に係る前処理方法においては、本体101内部を加圧して濾過を行う代わりに、濾過用フタB105側から減圧し、本体101内部を吸引して濾過工程を行うこともできる。つまり、本発明の実施の形態5に係る前処理方法においては、減圧(吸引)濾過を行うこともできる。
濾過後の溶媒である濾液に対しては、例えば、ICP、吸光度計、ガスクロマトグラフ、蛍光X線等を用いた分析が行われる。これにより、当該濾液に含まれる金属や化合物等の物質(分析する対象物)の同定および定量が行われる。
(まとめ)
本発明の実施の形態5に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法においても、本発明の実施の形態3に係る前処理容器およびこれを用いた前処理方法と同様の効果を奏する。
〔参考の形態〕
本発明と関連のある参考の形態に係る前処理容器の構成、および前処理方法を、図5,8を参照しながら説明する。尚、実施の形態4に係る前処理容器の構成と同様の構成には同一の符号を付記して、その説明を省略する。また、実施の形態4に係る前処理方法と同様の方法に関しては、その説明を簡略化する。さらに、図8においては、記載が煩雑となるので、各部材に付記した符号の百番台を省略して記載している。
[前処理容器]
参考の形態に係る前処理容器は、混合物S1に含まれる固形物の量が少ない場合、或いは、フィルターの目が粗い場合で、フィルターの目詰まりが問題とならない混合物S1を濾過するときに用いる。
図5の前処理容器の構成に示すように、参考の形態に係る前処理容器は、本体101、上記本体101の開口部を封止する二つの通常フタ102、フィルターを備えた濾過用フタC106、並びに、本体101内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタ107からなる。
参考の形態に係る前処理容器が有する本体101、通常フタ102、並びに、加圧濾過用フタ107の構成は、実施の形態4に係る前処理容器が有する本体101、通常フタ102、並びに、加圧濾過用フタ107の構成と同じである。
(濾過用フタC)
濾過用フタC106は、図8の(a)〜(c)に示すように、フィルターフタ141、フィルター142、およびパッキン143で構成されている。
[前処理方法]
参考の形態に係る前処理方法の工程を図5の(参考例)を参照しながら説明する。
工程1では、通常フタ102を取り付けた本体101に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物S1を入れる。
工程2では、上記本体101にもう一つの通常フタ102を取り付ける。これにより、本体101は密閉される(前処理容器が形成される)。その後、前処理容器を振盪または超音波振動させて、分析する対象物を固形物から溶媒によって抽出する。
工程6では、上側の上記通常フタ102と、濾過用フタC106とを取り換える。これにより、前処理容器が再び形成される(工程7)。
工程8では、前処理容器の上下を入れ換える。これにより、濾過は開始される。
また、このとき、濾過容器の下に、濾液を受けるビーカー等の受器を予め配置しておく。その後、工程9では、通常フタ102と、加圧濾過用フタ107とを取り換える。
工程10では、本体101内部を加圧して上記溶媒を濾過する。これにより、溶媒は、フィルター142によって濾過され、濾液となって受器に受け止められる。そして、本体1内部を加圧することによって濾過の速度が加速される。
〔包含される発明〕
本発明は、以下の〔1〕〜〔16〕に記載の発明も包含している。
〔1〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、沈降した固形物を保持可能な保持部と、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部とを有する第二蓋体であり、上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記第一蓋体若しくは蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である、濾過容器。
〔2〕 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第二蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、〔1〕に記載の濾過容器。
〔3〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも2種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、上記蓋体のうちの別の一つは、沈降した固形物を保持可能な保持部と、上記本体の他方の開口部を封止すると共にフィルターを備えるフィルター部とを備える第五蓋体である、濾過容器。
〔4〕 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第五蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、〔3〕に記載の土壌分析用の濾過容器。
〔5〕 上記第五蓋体が、フィルター部を覆うカバーをさらに備える、〔3〕または〔4〕に記載の土壌分析用の濾過容器。
〔6〕 上記蓋キットが、上記第一蓋体と取り換え可能な、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する第四蓋体をさらに備える、〔1〕〜〔5〕の何れか一項に記載の土壌分析用の濾過容器。
〔7〕 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、沈降した固形物を保持可能な保持部と、他方の開口部を封止する蓋部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記第一蓋体若しくは蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する、濾過方法。
〔8〕 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも2種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、沈降した固形物を保持可能な保持部と、他方の開口部を封止すると共にフィルターを備えるフィルター部とを備える第五蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、上記溶媒を濾過する濾過工程、を包含する、濾過方法。
〔9〕 上記濾過工程では、本体内部を加圧する、〔7〕または〔8〕に記載の濾過方法。
〔10〕 上記抽出工程では、遠心分離を行う、〔7〕〜〔9〕の何れか一項に記載の濾過方法。
〔11〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる4種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する通常フタ、上記本体の開口部を封止し、上記通常フタよりも底が深く、底面に凹凸を有する遠心分離用フタ、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる、前処理容器。
〔12〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタA、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる、前処理容器。
〔13〕 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する前処理容器であって、無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタからなり、当該フタが、上記本体の開口部を封止する二つの通常フタ、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓、およびフィルターをカバーするフィルターフタカバーを備えた濾過用フタB、並びに、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタからなる、前処理容器。
〔14〕 無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる4種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタを取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れる工程1、工程1の後、上記本体に、開口部を封止し、上記通常フタよりも底が深く、底面に凹凸を有する遠心分離用フタを取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行い、前処理容器を静置する工程5、工程5の後、上記通常フタと、沈降した物質を保持可能なフィルターカバーおよびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタAと、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、遠心分離用フタと、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタとを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う、前処理方法。
〔15〕 無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタを取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れる工程1、工程1の後、上記本体に、もう一つの通常フタを取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタと、沈降した物質を保持可能なフィルターカバーおよびフィルターを組み合わせてなる濾過用フタAと、を取り換える工程6、工程6の後、前処理容器の上下を入れ換え、静置する工程8、工程8の後、通常フタと、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタとを取り換える工程9、並びに、工程9の後、本体内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う、前処理方法。
〔16〕 無底筒状の本体、および本体の開口部に取り付けられる3種類のフタを有する前処理容器を用いた前処理方法であって、開口部を封止する通常フタを取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れる工程1、工程1の後、上記本体に、もう一つの通常フタを取り付け、前処理容器を振盪または超音波振動させる工程2、工程2の後、上側の上記通常フタと、沈降した物質を保持可能なフィルターカバー、およびフィルターを組み合わせてなり、さらにフィルターカバーに設けられた溶媒の通過開口部に取り付けられるフィルター中栓、並びにフィルターをカバーするフィルターフタカバーを備えた濾過用フタBと、を取り換える工程3、工程3の後、前処理容器の上下を入れ換え、遠心分離を行う工程5、工程5の後、フィルターフタカバーおよび通常フタを取り外す工程6、工程6の後、フィルター中栓を取り外し、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する加圧濾過用フタを取り付ける工程9、並びに、工程9の後、本体内部を加圧して上記溶媒を濾過する工程10、を行う前処理方法。
本発明に係る濾過容器およびこれを用いた濾過方法は、例えば土壌等の固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過するのに好適に用いられる。より具体的には、本発明に係る濾過容器およびこれを用いた濾過方法は、例えば、土壌汚染対策法に基づく各種金属や化合物等の物質の分析の前処理に好適に用いられる。
1 本体
1a・1b 開口部
2 第一蓋体(蓋キット)
3 第二蓋体(蓋キット)
31 蓋部
32 保持部
32a 保持領域
32b 通過開口部
33 封止部
4 第三蓋体(蓋キット)
41 支持部材
42 フィルター
43 パッキン
5 第四蓋体(蓋キット)
51 加圧開口部
6 第二蓋体(蓋キット)
62 保持部
S1 混合物
S2 沈降した固形物
S3 濾液
101 本体
102 通常フタ
103 遠心分離用フタ
104 濾過用フタA(第五蓋体)
105 濾過用フタB(第五蓋体)
106 濾過用フタC
107 加圧濾過用フタ
141 フィルターフタ
142 フィルター
143 パッキン
144 フィルターカバー
144a 保持領域
144b 通過開口部
151 フィルターフタカバー
154 フィルターカバー
154a 保持領域
154b 通過開口部
155 フィルター中栓

Claims (6)

  1. 固形物および溶媒を含む混合物から当該溶媒を濾過する濾過容器であって、
    無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有し、
    上記蓋体のうちの一つは、上記本体の一方の開口部を封止する第一蓋体であり、
    上記蓋体のうちの別の一つは、上記本体の他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体であり、
    上記蓋体のうちのさらに別の一つは、上記蓋部と取り換え可能な、フィルターを備える第三蓋体である、
    濾過容器。
  2. 上記保持部が溶媒を通過させる通過開口部を有し、第二蓋体が上記通過開口部を封止する封止部をさらに備える、請求項1に記載の濾過容器。
  3. 上記蓋キットが、上記第一蓋体と取り換え可能な、本体内部を加圧するための加圧開口部を有する第四蓋体をさらに備える、請求項1または2に記載の濾過容器。
  4. 無底筒状の本体と、当該本体の開口部を覆う少なくとも3種類の蓋体を備える蓋キットとを有する濾過容器を用いた濾過方法であって、
    一方の開口部を封止する第一蓋体を取り付けた本体に、固形物および溶媒、または固形物および溶媒を含む混合物を入れて当該溶媒による抽出を行う抽出工程、
    他方の開口部を封止する蓋部と、沈降した固形物を保持可能な保持部とを有する第二蓋体を上記本体における他方の開口部に取り付け、上記保持部に固形物が保持されるようにして分離操作を行う分離工程、
    上記蓋部を取り外して、フィルターを備える第三蓋体を取り付け、上記溶媒を濾過する濾過工程、
    を包含する、濾過方法。
  5. 上記濾過工程では、本体内部を加圧する、請求項4に記載の濾過方法。
  6. 上記抽出工程では、遠心分離を行う、請求項4または5に記載の濾過方法。
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