JP2019031393A - エレベータ制御システム、エレベータ制御装置及びエレベータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高層ビルのような複数の人が纏まって頻繁に訪れるような環境であっても、利用者グループに対する、エレベータの群管理を迅速かつ適切に達成できるエレベータ制御システム、エレベータ制御装置及びエレベータ制御方法を提案する。【解決手段】セキュリティゲートを介して利用される複数のエレベータを制御するエレベータ制御システムにおいて、セキュリティゲートを通過した乗客のIDを検出する検出回路と、複数のエレベータの運行を制御するエレベータ制御装置とを備え、エレベータ制御装置は、IDを受信し、IDを受信したタイミングとIDとを利用して複数のIDをグループ化し、グループ化した複数のIDに基づいて複数のエレベータに対して群管理を適用するようにした。【選択図】図2
Description
本発明は、エレベータの群管理システムに関する。
エレベータはビル内における主要移動手段として重要であり、高層ビルでは、多数の乗客の輸送のために、階層ごとに複数台のエレベータが設置されるなど、多くのエレベータが運用されている。したがって、多数のエレベータを効率良く運用する群管理システムが不可欠である。
エレベータ群管理は、ビル内の運行状況に応じて最適なエレベータを割り当てる割り当て制御と、出退勤時・昼食時など周期的に繰り返される、多数の乗客の交通量の変化に応じてエレベータ群の運行を決定する運転制御に大別することができる。
エレベータの群管理システムの一例として、特許文献1には、エレベータに乗車しようとしている利用者が乗り場の行先操作盤から入力した、行先階と利用者人数(グループの人数)とに基づいて、人数分の空きがある乗りかごを効率的に割り当てることが開示されている。
そして、特許文献2には、ビデオカメラが乗り場近傍の画像を撮像し、その画像から利用者人数(グループの人数)を判断し、人数分の空きがある乗りかごを割り当てるシステムが開示されている。
しかしながら、従来の群管理システムにおいては、利用者人数の登録が必要であったり、乗り場の画像から利用者の人数を判断しなければならなかったりなど、利用者グループに対する、エレベータの群管理を迅速かつ適切に進めることができなかった。そこで、本発明は、高層ビルのような複数の人が纏まって頻繁に訪れるような環境であっても、利用者グループに対する、エレベータの群管理を迅速かつ適切に達成できるエレベータ制御システム、エレベータ制御装置及びエレベータ制御方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明においては、セキュリティゲートを介して利用される複数のエレベータを制御するエレベータ制御システムにおいて、セキュリティゲートを通過した乗客のIDを検出する検出回路と、複数のエレベータの運行を制御するエレベータ制御装置とを備え、エレベータ制御装置は、IDを受信し、IDを受信したタイミングとIDとを利用して複数のIDをグループ化し、グループ化した複数のIDに基づいて複数のエレベータに対して群管理を適用するようにした。
また本発明においては、セキュリティゲートからのIDの入力によって入退管理が行われた同一建築物内に設置された複数のエレベータを制御するエレベータ制御装置であって、セキュリティゲートから受信するIDを管理するID管理モジュールと、ID管理モジュールから取得するID管理情報を基に乗客を複数のエレベータの乗りかごに割り当てる乗りかご割り当てモジュールとを備え、ID管理モジュールは、IDが入力された時間に応じてIDによって特定される乗客をグループに割り当て、乗りかご割り当てモジュールは同一グループに割り当てられたIDによって特定される乗客を同じ乗りかごに割り当てるようにした。
さらに本発明においては、セキュリティゲートによって入退管理が行われた同一建築物内に設置された複数のエレベータをエレベータ制御装置によって制御するエレベータ制御方法であって、エレベータ制御装置は、セキュリティゲートから受信するIDを管理するID管理モジュールと、ID管理モジュールから取得するID管理情報を基に複数のエレベータの乗りかごを割り当てる乗りかご割り当てモジュールとを有し、ID管理モジュールが、IDによって特定される乗客をIDが入力された時間に応じてグループ化する第1のステップと、乗りかご割り当てモジュールが同一グループ内のIDによって特定される乗客を同じ乗りかごへ割り当てる第2のステップとを設けるようにした。
本発明によれば、高層ビルのような複数の人が纏まって頻繁に訪れるような環境であっても、利用者グループに対する、エレベータの群管理を迅速かつ適切に達成できるエレベータ制御システム、エレベータ制御装置及びエレベータ制御方法を実現できる。
以下図面について、本発明の一実施形態を詳述する。
(1)本実施形態によるエレベータ制御システムの構成
企業ビルや政府機関の建物では、来訪者は、セキュリティゲートを通過してエレベータの乗降場に行けるようになっていることが普通である。そこで、本発明は、セキュリティゲートの通過情報を利用して複数の乗客をグループ化し、グループ情報を利用することによって、乗客がセキュリティゲートを通過した時点で、エレベータの群管理制御を行えるようにした。この結果、多人数が利用する高層ビルのような環境であっても、エレベータの群管理が迅速かつ適切に実現される。
企業ビルや政府機関の建物では、来訪者は、セキュリティゲートを通過してエレベータの乗降場に行けるようになっていることが普通である。そこで、本発明は、セキュリティゲートの通過情報を利用して複数の乗客をグループ化し、グループ情報を利用することによって、乗客がセキュリティゲートを通過した時点で、エレベータの群管理制御を行えるようにした。この結果、多人数が利用する高層ビルのような環境であっても、エレベータの群管理が迅速かつ適切に実現される。
図1は、本発明が適用可能な建物のフロア図である。符号の2はエレベータであり、符号3はセキュリティ機能を備えた入退場のゲートであり、符号5は、ゲートに敷設された表示器であり、符号8は、エレベータ制御装置である。
ビル等の建物への来訪者は、セキュリティゲート3を通過するためのIDを備えるノード4を携行する。ノード4としては、IDカード、スマートフォンを含む電子機器などでよく、特に限定されない。セキュリティゲート3としては、入場用ゲート、退場用ゲートに分かれていてもよいし、共用する形態でもよい。
セキュリティゲート3は、IDの検出回路を備える。検出回路は、セキュリティゲート3をノード4が通過する度に、検出情報をエレベータ制御装置8の履歴管理テーブル13に登録できるように出力する。エレベータ制御装置8は、履歴管理テーブル13に、検出情報として、ID、セキュリティゲートの入場タイミング、セキュリティゲート3の退場タイミングを継続的に記録する。タイミングとは日付と時刻であり、或いは、順番であり、或いは、一人がセキュリティゲート3を通過してから他の人がこれを通過するまでの時間などでもよい。エレベータ制御装置8は、IDに利用者情報が登録されていれば、検出したIDから、利用階を特定するようにしてもよい。利用者情報とは、例えば、勤務先、訪問先である。
エレベータ制御装置8は、履歴管理テーブル13を常時参照して、互いに関連しながらエレベータ2を利用しようとしている複数の人のグループを設定し、或いは、グループを解消し、これらグループ情報をグループ管理テーブル14に登録する。エレベータ制御装置8は、セキュリティゲート3においてIDが検出されると、エレベータの群管理制御を実行して、エレベータ2の利用情報を表示器5に出力する。エレベータ2の利用情報とは、どのエリアのエレベータ2であるか、何号機のエレベータ2であるかなど、エレベータ2の利用者に有益な情報である。エレベータ制御装置8は、セキュリティゲート3において検出されたIDを利用してグループ管理テーブル14を参照し、グループ管理テーブル14からグループ情報を取得する。エレベータ制御装置8は、グループ情報を利用して、グループ内の複数のID(複数の利用者)が同じエレベータ2に乗れるように、既述の群管理制御を実行する。
次に、エレベータ制御システム1の一形態のブロック図を図2に示す。エレベータ制御システム1は、既述の検出回路と、エレベータ制御装置8とを備える。エレベータ制御装置8は、コンピュータから構成されてよく、コントローラ9と、制御プログラムを格納するメモリ10とを含む。コントローラ9は制御プログラムを実行して、エレベータ2の群管理を含むエレベータ制御を実行する。
コントローラ9は、エレベータ制御装置8全体の動作制御を司るプロセッサである。またメモリ10は、例えば半導体記憶装置から構成され、各種プログラムや必要な情報を保持するために利用される。メモリ10に格納されたプログラムをコントローラ9が実行することにより、エレベータ制御装置8全体としての各種処理が行われる。
このような構成を備えたエレベータ制御装置8において、エレベータの群管理が迅速かつ適切に実現されるように、エレベータ制御装置8は、時間帯に応じて乗客をそれぞれのエレベータ2の乗りかごに割り当てる方法を変える必要がある。つまり出退勤時や昼食時などの混雑時には、ノード4によってIDが入力された順に、すぐにエレベータ2を割り当てていき、乗客の待ち時間を少なくする必要がある。
またエレベータ制御装置8は、混雑しない時間帯には、同一階に移動する乗客同士に同じエレベータ2を割り当て、他のエレベータ2の乗りかごの移動を控える必要がある。混雑時以外に乗客が連続してセキュリティゲートを通過する場合であって、例えば、顧客と同行している場合や行先階は異なるが乗客同士に面識がある場合などの乗客同士に結びつきがある場合にエレベータ制御装置は、乗客同士に同じエレベータ2の乗りかごを割り当てることが望ましい。
そこで本実施形態のエレベータ制御システム1では、IDが入力された時間に応じて乗客をグループに割り当てる機能(セキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て機能)がエレベータ制御装置8に搭載されている。
実際上、本実施形態のエレベータ制御システム1の場合、混雑時以外において、エレベータ制御装置8は、セキュリティゲート3より取得するIDから特定される乗客をグループに分類する。
セキュリティゲート3は、入場時と退場時とのそれぞれの場合にノード4からIDを取得するが、グループ化は、入場の場合のIDと退場の場合のIDとを混合しては行わない。
またグループ化の際にはグループ化を解除する条件を設ける。例えば、グループ登録から経過した期間によってグループ化を解除する。例えばこのグループは2種類とし、IDが短期間の間だけ保存される第1のグループと、IDが長期間の間保存される第2のグループとがある。
第1のグループは、最初のIDの入力から所定の秒数内(例えば3秒以内)に入力されたIDから特定される乗客をグループ化してグループ情報とする。このグループ情報は、例えば、その日のうちだけ有効であり、日が変わるとこのグループ情報は削除される。
一方、第2のグループは、最初のIDの入力から所定の分数内(例えば1分以内)に入力されたIDから特定される乗客をグループ化してグループ情報とする。このグループ情報は、例えば、グループ情報が作成されてから1カ月間有効であり、1カ月を過ぎるとこのグループ情報は適宜変更される。なお表示器5には、割り当てられたグループ番号やグループ名などのグループの情報が表示される。
セキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て機能を利用すると、例えば、乗客Aと乗客Bとが、セキュリティゲート3から3秒以内に連続して退場して外出し、その日のうちに外出から戻る場合、退場の際に乗客Aと乗客Bとがグループ化されているため、乗客A,Bは同一のエレベータ2の乗りかごに乗車することができる。
なお乗客Aと乗客Bとが、セキュリティゲート3から3秒以内に連続して入場した場合、この入場の際に乗客Aと乗客Bとはグループ化され、同一のエレベータ2の乗りかごに乗車することができる。
また、例えば第1のグループによるグループ化ではその日のうちしかグループ情報は有効ではないが、第2のグループによるグループ化ではグループ化をする日とグループ化した情報を使う日とが異なった日でもよい。また短期間内に連続で入場する第1のグループにおけるグループ内の乗客間の結びつきは第2のグループにおけるグループ内の乗客間の結びつきよりも強いと考えられるため、第1のグループによるグループ化を第2のグループによるグループ化よりも優先する。
なおグループに割り当てられたエレベータ2の乗りかごが定員の上限となってしまった場合は、そのグループの乗りきらない乗客に対して次のエレベータ2の乗りかごを割り当てる。
このようにグループの人数分の空きがあるエレベータ2の乗りかごを割り当てるため、グループ内の乗客は同じエレベータ2の乗りかごに乗車することができる。なお複数のグループが検出された場合は、一番人数の多いグループの人数分の空きを確保する。
以上のような本実施形態によるセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て機能を実現するための手段として、図2に示すように、エレベータ制御装置8のメモリ10には、ID情報管理モジュール11、乗りかご割り当てモジュール12、履歴管理テーブル13及びグループ管理テーブル14が格納されている。
ID情報管理モジュール11は、セキュリティゲート3から取得するID(ここではIDから一意に識別可能な乗客名)を、履歴管理テーブル13及びグループ管理テーブル14によって管理する機能を有するプログラムである。
乗りかご割り当てモジュール12は、履歴管理テーブル13及びグループ管理テーブル14を参照し、グループ化された乗客を同一のエレベータ2の乗りかごを割り当てる機能を有するプログラムである。
一方、履歴管理テーブル13は、乗客がセキュリティゲート3を通過した履歴を管理する際に利用されるテーブルであり、図3(A)に示すように、通過時刻欄13A、乗客名欄13B、方向欄13Cを備えて構成される。履歴管理テーブル13では、1つのエントリ(行)は1人の乗客がセキュリティゲートを通過した日時分秒に対応する。またエントリは、上から順に登録される。
通過時刻欄13Aには、「5/10 15:15:00」といった形式で、乗客の通過した日付及び時刻が何時何分何秒と秒数まで格納される。また乗客名欄13Bには、IDから一意に識別可能な乗客名が格納される。方向欄13Cには、入場又は退場といった建物に対する乗客の進行方向情報が格納される。
また、グループ管理テーブル14は、乗客をグループ化する際に利用されるテーブルであり、図3(B)に示すように通過時刻欄14A、メンバ欄14B、方向欄14C、グループ名欄14D及びグループ種別欄14Eを備えて構成される。グループ管理テーブル14では、1つのエントリ(行)は1つのグループに対応する。またエントリは上から順に登録される。
通過時刻欄14Aには、「15:15:00」又は「5/10 15:15」といったグループ種別に応じた形式で、グループのメンバのうちで最初にセキュリティゲート3を通過した乗客の通過した時刻情報が格納される。またメンバ欄14Bには、グループのメンバとして複数の乗客名が格納される。方向欄14Cには、入場又は退場といった建物に対するメンバの進行方向情報が格納される。グループ名欄14Dには、グループの名前を示すグループ名が格納される。グループ種別欄14Eには、グループが第1のグループか第2のグループかを示すグループ種別情報が格納される。第1のグループの場合はグループ種別欄14Eには「1」が格納され、第2のグループの場合はグループ種別欄14Eには「2」が格納される。
(2)セキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て処理
次にかかるセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て機能に関連して、エレベータ制御装置8により実行されるセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て処理について図4を用いて説明する。なお、以下においては、各処理の主体をプログラム(ID情報管理モジュール11及び乗りかご割り当てモジュール12)として説明するが、実際上は、そのプログラムに基づいてコントローラ9がその処理を実行することは言うまでもない。
次にかかるセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て機能に関連して、エレベータ制御装置8により実行されるセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て処理について図4を用いて説明する。なお、以下においては、各処理の主体をプログラム(ID情報管理モジュール11及び乗りかご割り当てモジュール12)として説明するが、実際上は、そのプログラムに基づいてコントローラ9がその処理を実行することは言うまでもない。
このセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て処理は、エレベータ制御装置8が、IDをセキュリティゲート3から取得すると開始され、エレベータ2の乗りかごがセキュリティゲート3の設置されたフロアに到着するまで繰り返される。このセキュリティゲート連動グループ別乗りかご割り当て処理は、まず、エレベータ制御装置8のID情報管理モジュール11は、グループ設定処理RT1に進む。
ID情報管理モジュール11は、図5に示すように、グループ設定処理RT1として、履歴管理テーブル13を参照して履歴データをチェックする(S1)。次にID情報管理モジュール11は、履歴管理テーブル13からグループを抽出する(S2)。実際上、ID情報管理モジュール11は、方向欄13Cが同一、かつ、通過時刻欄13Aの時刻が所定の期間内である乗客名をグループとして抽出する。例えばID情報管理モジュール11は、3秒以内なら第1のグループとして抽出し、1分以内なら第2のグループとして抽出する。
ID情報管理モジュール11は、グループが抽出できたか否かを判断し(S3)、この判断で肯定結果を得ると、グループ管理テーブル14にメンバを登録することでグループを登録し(S4)、このグループ設定処理RT1を終了する。これに対して、ID情報管理モジュール11は、ステップS3の判断で否定結果を得るとこのグループ設定処理RT1を終了する。
ID情報管理モジュール11は、グループ設定処理RT1を終了すると、乗りかご割り当てモジュール12を呼び出す。乗りかご割り当てモジュール12は、群管理制御処理RT2に進む。
乗りかご割り当てモジュール12は、図6に示すように、群管理制御処理RT2として、セキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客が入場しているか否かを判断する(S5)。乗りかご割り当てモジュール12は、この判断で否定結果を得るとこの群管理制御処理RT2を終了する。
これに対して、乗りかご割り当てモジュール12は、ステップS5の判断で肯定結果を得ると、例えば出勤時間帯などの特定期間か否かを判断する(S6)。乗りかご割り当てモジュール12は、この判断で肯定結果を得ることで混雑時と判断し、セキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客にすぐにエレベータを割り当て(S11)、この群管理制御処理RT2を終了する。
これに対して、乗りかご割り当てモジュール12は、ステップS6の判断で否定結果を得るとグループ管理テーブル14を参照して、セキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客を含むグループがあるか否かを判断する(S7)。乗りかご割り当てモジュール12は、この判断で否定結果を得ると、セキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客にすぐにエレベータを割り当て(S11)、この群管理制御処理RT2を終了する。
これに対して、乗りかご割り当てモジュール12は、ステップS7の判断で肯定結果を得るとグループ内のメンバに対してエレベータが割り当て済みか否かを判断する(S8)。乗りかご割り当てモジュール12は、この判断で否定結果を得ると、セキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客にすぐにエレベータを割り当て(S11)、この群管理制御処理RT2を終了する。
これに対して、乗りかご割り当てモジュール12は、ステップS8の判断で肯定結果を得るとセキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客に、グループ内のメンバに対して割り当てたエレベータ2と同じエレベータ2が割り当て可能か否かを判断する(S9)。乗りかご割り当てモジュール12は、この判断で否定結果を得ると、セキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客にすぐにエレベータを割り当て(S11)、この群管理制御処理RT2を終了する。
これに対して、乗りかご割り当てモジュール12は、ステップS9の判断で肯定結果を得るとセキュリティゲート3から取得したIDに対応する乗客に、グループ内のメンバに対して割り当てたエレベータ2と同じエレベータ2が割り当て(S10)、この群管理制御処理RT2を終了する。
日付が変わる際にID情報管理モジュール11は、図7に示すグループチェック処理を行う。まずID情報管理モジュール11は、グループ管理テーブル14を参照し、グループ内の各メンバがグループ化の条件を満たしているか否かを判断する(S15)。ID情報管理モジュール11は、この判断で肯定結果を得ると、ステップS19に進む。
なお、第1のグループのグループ化の条件はグループ化した当日中か否かとする。また第2のグループのグループ化の条件は、そのメンバが登録から1カ月経過しているか否かとする。このため、第1のグループについては、登録した次の日になる際にグループが解消される。
ID情報管理モジュール11は、ステップS15の判断で肯定結果を得ると、条件に合わないメンバをグループから除外し(S16)、グループ内のメンバ数が1人以下か否かを判断する(S17)。ID情報管理モジュール11は、この判断で肯定結果を得るとグループ内のメンバが1人以下のグループを解消する(S18)。次にID情報管理モジュール11は、全てのグループについてチェックが終わるまでS15〜S19の処理を繰り返し(S19)、このグループチェック処理を終了する。
(3)本実施形態の効果
以上のように本実施形態のエレベータ制御システム1では、IDがセキュリティゲート3から入力されるタイミングに応じて、そのIDで特定される乗客をグループとして管理して同一のエレベータ2の乗りかごに割り当てる。
以上のように本実施形態のエレベータ制御システム1では、IDがセキュリティゲート3から入力されるタイミングに応じて、そのIDで特定される乗客をグループとして管理して同一のエレベータ2の乗りかごに割り当てる。
従って、本エレベータ制御システム1によれば、高層ビルのような複数の人が纏まって頻繁に訪れるような環境であっても、利用者グループに対する、エレベータの群管理を迅速かつ適切に達成できる。
また、本エレベータ制御システム1では、連続してIDが入力された場合の第1のグループ化によるIDのグループ化を優先しつつ、少し時間が空いてIDが入力された場合も第2のグループ化によってIDをグループ化することで、より効率的に群制御を行うことができる。
(4)他の実施形態
なお、上述の実施形態においては、第1のグループ化及び第2のグループ化の両方を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1のグループ化のみを行ったり、第2のグループ化のみを行ったりといったこの他種々のエレベータ制御システム1に広く適用することができる。
なお、上述の実施形態においては、第1のグループ化及び第2のグループ化の両方を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1のグループ化のみを行ったり、第2のグループ化のみを行ったりといったこの他種々のエレベータ制御システム1に広く適用することができる。
また上述の実施形態においては、第2のグループによるグループ化でも、第1のグループによるグループ化と同様に1グループの人数は2人以上であればよい場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第2のグループによるグループ化は、1グループの人数の下限を設定することができるようにし、第2のグループによるグループ化では例えばグループは3人以上いなければならないようにしてもよい。
さらに上述の実施形態においては、履歴管理テーブル13及びグループ管理テーブル14を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、グループ管理テーブル14のみを用いるようにしてもよく、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
この場合、グループ設定処理RT1の代わりに図8に示すグループ設定処理RT3を行う。具体的には、ID情報管理モジュール11は、所定の期間内(3秒以内、1分以内など)にセキュリティゲート3から他のIDを取得したか否かを判断する(S25)。ID情報管理モジュール11は、この判断で肯定結果を得るとグループ管理テーブル14を用いてメンバにIDを登録することでグループ登録を行い(S26)、このグループ設定処理RT3を終了する。これに対して、ID情報管理モジュール11は、ステップS25の判断で否定結果を得ると、このグループ設定処理RT3を終了する。
さらに上述の実施形態においては、日付が変わる際にID情報管理モジュール11が図7に示すグループチェック処理を行い、グループを更新する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、エレベータ2の乗りかごがセキュリティゲート3の設置されたフロアに到着した際に、図9に示すグループチェック処理を行うようにしてもよく、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
具体的には、ID情報管理モジュール11は、検出されたIDを含むグループがエレベータ2の乗りかごに割り当て済みか否かを判断し(S31)、この判断で肯定結果を得た場合はグループを解消し(S32)、全てのグループに関してチェックが終わるまでステップS31〜S33を繰り返す(S33)。
1……エレベータ制御システム、2……エレベータ、3……セキュリティゲート、4……ノード、5……表示器、8……エレベータ制御装置、9……コントローラ、10……メモリ、11……ID情報管理モジュール、12……乗りかご割り当てモジュール、13……履歴管理テーブル、14……グループ管理テーブル。
Claims (6)
- セキュリティゲートを介して利用される複数のエレベータを制御するエレベータ制御システムであって、
前記セキュリティゲートを通過した乗客のIDを検出する検出回路と、
複数の前記エレベータの運行を制御するエレベータ制御装置と
を備え、
前記エレベータ制御装置は、前記IDを受信し、前記IDを受信したタイミングと前記IDとを利用して複数の前記IDをグループ化し、グループ化した複数の前記IDに基づいて複数の前記エレベータに対して群管理を適用する
エレベータ制御システム。 - セキュリティゲートからのIDの入力によって入退管理が行われた同一建築物内に設置された複数のエレベータを制御するエレベータ制御装置であって、
前記セキュリティゲートから受信するIDを管理するID管理モジュールと、
前記ID管理モジュールから取得するID管理情報を基に乗客を複数の前記エレベータの乗りかごに割り当てる乗りかご割り当てモジュールと
を備え、
前記ID管理モジュールは、IDが入力された時間に応じて前記IDによって特定される前記乗客をグループに割り当て、
前記乗りかご割り当てモジュールは同一グループに割り当てられた前記IDによって特定される前記乗客を同じ前記乗りかごに割り当てる
エレベータ制御装置。 - 前記ID管理モジュールは、所定の秒数の間に連続して、建築物へ入場する複数の前記IDの入力を検出した場合、
前記IDによって特定される前記乗客を同一グループに割り当てる
請求項2記載のエレベータ制御装置。 - 前記ID管理モジュールは、所定の秒数の間に連続して、建築物から退場する複数の前記IDの入力を検出した場合、
当該退場があった日に限り前記IDによって特定される前記乗客を同一グループとする
請求項2記載のエレベータ制御装置。 - 前記ID管理モジュールは、所定の分数の間に、建築物に入場又は建築物から退場する複数の前記IDの入力を検出した場合、
前記入場又は前記退場があった日から所定の日数の間複数の前記IDによって特定される前記乗客を同一グループとする
請求項2記載のエレベータ制御装置。 - セキュリティゲートによって入退管理が行われた同一建築物内に設置された複数のエレベータをエレベータ制御装置によって制御するエレベータ制御方法であって、
前記エレベータ制御装置は、
前記セキュリティゲートから受信するIDを管理するID管理モジュールと、
前記ID管理モジュールから取得する前記IDを基に複数の前記エレベータの乗りかごを割り当てる乗りかご割り当てモジュールと
を有し、
前記ID管理モジュールが、前記IDによって特定される乗客を前記IDが入力された時間に応じてグループ化する第1のステップと、
前記乗りかご割り当てモジュールが同一グループ内の前記IDによって特定される前記乗客を同じ前記乗りかごへ割り当てる第2のステップと
を備えるエレベータ制御方法。
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