JP2019028453A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】結像光学系の後段に配置される反射ミラーの反りに起因する像面湾曲を低く抑えることが可能な光走査装置を提供する。【解決手段】レーザ光束を副走査方向に収束させるアナモフィック素子14からのレーザ光束を偏向して走査させる偏向器20からのレーザ光束を走査対象面上50にスポットとして収束させる結像光学系30と走査対象面50との間に配置され結像光学系30から出射されたレーザ光束を走査対象面50に対して反射する反射部材40を備える。結像光学系30の軸上光束の主走査方向のF値をFno、最大像高における光束の主走査方向のF値をFno´、最大像高における光束の走査対象面50への主走査方向の入射角をα、としたときに、以下の式(1)を満たす。{1-(1-cosα6)/√M}/cosα4≦Fno´2/Fno2≦1/cosα4・・・(1)ただし、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザビームプリンタ等に内蔵されるレーザスキャンニングユニット(LSU)等の光走査装置に関し、特に、結像光学系と被走査面との間に折り返しミラーを備えた光走査装置に関する。
従来、レーザビームプリンタ、レーザスキャナ、バーコードリーダ等においては、レーザ光を所定の結像面に走査させる光走査装置が用いられている。光走査装置は、半導体レーザ、コリメータレンズ、ポリゴンミラー等の光偏向器、fθレンズ系(結像光学系)等から構成され、半導体レーザから出射したレーザ光束は、コリメータレンズを透過して光偏向器に照射され、光偏向器の回転によって走査され、走査されたレーザ光束は、fθレンズ系を介して、被走査面(例えば感光体)に結像されるようになっている。
また、このような光走査装置においては、装置サイズを小型化したり、光線射出角を調整したりするために、fθレンズ系と被走査面との間に折り返しミラー(反射ミラー)を設ける場合もある(例えば、特許文献1)。また、折り返しミラーを2枚用いると、折り返しミラーの配置を変更するだけで、レーザビームプリンタの構成の小変更(例えば、感光体の位置変更等)に対応できるため、設計コスト、設計時間を抑える目的で、折り返しミラーを2枚用いる構成も実用に供されている。
特許文献1に記載の光走査装置は、ケース内に、4つの光源、2つの光偏向器、結像レンズ、反射ミラー等を備え、結像レンズを通過後の各走査光束を、反射ミラーで1回又は2回反射して、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色に対応した4つの感光体へ導光している。
また、このような光走査装置においては、感光体上を走査する走査光束に湾曲(いわゆる、像面湾曲)が生じると、ピント位置がずれ、スポット径が肥大化してしまうといった問題があるため、像面湾曲の発生を低く抑える構成も提案されている(例えば、特許文献2)。
特許文献2に記載の光走査装置は、レンズの非球面形状をコントロールし、第1面と第2面の光束径の差を所定の値にすることで、レンズに反りが発生した時の像面湾曲を低減している。
特開2012−145665号公報 特開2007−187739号公報
特許文献1に記載の構成によれば、各走査光束が反射ミラーによって1回又は2回反射されることによって、各感光体に対して、略90°の光線射出角で導光される。しかしながら、特許文献1に記載の構成においては、長尺の反射ミラーの両端をケース内で支持する構成であるため、熱によってケースが収縮したり膨張すると、反射ミラーに反りが生じるといった問題がある。そして、反射ミラーに反りが生じると、感光体上を走査する走査光束に湾曲(像面湾曲)が生じたり、光学性能の劣化により周辺像高においてスポット径が肥大化してしまう、といった問題がある。例えば、特許文献1に記載のように、走査光束を2枚の反射ミラーによって2回反射する構成の場合、スポット径の変動のリスクが、最大2倍、期待値として√2倍高まることとなる。このため、特許文献1においては、光走査装置内の温度分布を詳細に分析し、結像光学系内のレンズ面の熱変形による像面湾曲と、折り返しミラーの熱変形による像面湾曲が相殺されるように、折り返しミラーの撓み量を調整している。しかしながら、このような構成においては、像面湾曲を補正する観点から、結像光学系の位置、折り返しミラーの位置、感光体の位置が設計的に固定されてしまい、容易にレーザビームプリンタの構成の小変更に対応することはできない。具体的には、レーザビームプリンタ内の熱源位置の変更により光走査装置内の温度分布が変化した場合、像面湾曲相殺効果が発揮されない。また、感光体の間隔が変更された場合に、折り返しミラーの角度変更で対応しようとすると、像面湾曲相殺効果が失われてしまうといった問題がある。
また、光学素子単体での像面湾曲を抑える手法としては、特許文献2に記載の構成が挙げられるが、特許文献2に記載の構成は、レンズに反りが発生した場合の像面湾曲については低く抑えることができるものの、単一の平面からなる反射ミラーの反りに起因する像面湾曲に対しては、適用できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、結像光学系の後段に配置される反射ミラーの構成に関わらず、反射ミラーの反りに起因する像面湾曲を低く抑えることが可能な光走査装置を提供することである。
本発明者は、鋭意検討した結果、レーザ光束を走査対象面上に集光しつつ走査させる光走査装置において、結像光学系のF値を調整することにより、結像光学系の後段に配置される反射ミラー(反射部材)の反りに起因する像面湾曲を低く抑えることが可能であるとの知見を得た。本発明は、かかる知見に基づくものである。
即ち、本発明の光走査装置は、レーザ光束を出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光束を、主として副走査方向に収束させるアナモフィック素子と、アナモフィック素子により収束されたレーザ光束を偏向して走査させる偏向器と、偏向器により偏向されたレーザ光束を、走査対象面上で主走査方向に走査するスポットとして収束させる結像光学系と、結像光学系と走査対象面との間に配置され、結像光学系から出射されたレーザ光束を走査対象面に対して反射する反射部材と、を備え、結像光学系の軸上光束の主走査方向のF値をFno、最大像高における光束の主走査方向のF値をFno´、最大像高における光束の走査対象面への主走査方向の入射角をα、としたときに、以下の式(1)を満たすことを特徴とする。

{1 - (1-cosα)/√M}/cosα4 ≦ Fno´2 /Fno2 ≦ 1/cosα4 ・・・(1)
ただし、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。
また、結像光学系は、像高をY、焦点距離をf、レーザ光束の入射角度をθとしたときに、以下の式(2)に示す特性を有するように構成することができる。

Y=Nf・tan(θ/N) ・・・(2)
ただし、Nは、2以上10以下の任意の実数である。
また、結像光学系は、像高0において以下の式(3)を満たし、最大像高においてレーザ光束の入射角度をθとしたときに以下の式(4)を満たし、
d3 (Y/f)/dθ3= 2/N2×(π/180)2 ・・・(3)
d (Y/f)/dθ= 1/cos(θ/N´)2 ・・・(4)
N、N´は、それぞれ2以上10以下の任意の実数であり、以下の式(5)を満たすことが望ましい。
0 ≦ N´- N ≦ 1 ・・・(5)
また、この場合、結像光学系は、像高をY、焦点距離をfとしたときに、以下の式(6)に示す特性を有し、
Y = nf・tan(θ/n) ・・・(6)
nは、像高0から最大像高に向かうに従って、NからN´に単調増加することが望ましい。
また、Nが、2以上3以下であることが望ましい。
また、反射部材は、略平面のミラー面をそれぞれ有する第1反射ミラー及び第2反射ミラーからなり、第1反射ミラーは、結像光学系から出射されたレーザ光束を第2反射ミラーに対して反射し、第2反射ミラーは、第1反射ミラーから出射されたレーザ光束を走査対象面に対して反射するように構成することができる。
以上のように、本発明の光走査装置によれば、結像光学系の後段に配置される反射ミラーの構成に関わらず、反射ミラーの反りに起因する像面湾曲を低く抑えることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態にかかる光走査装置の光学素子の配置を示す平面図である。 図2は、本発明の実施形態にかかる光走査装置の反射ミラーに反りが発生した場合の問題点を説明する図である。 図3は、結像光学系として従来のfθレンズを適用した場合の、走査対象面上に収束するレーザ光束を説明する図である。 図4は、結像光学系として従来のfθレンズを適用した場合の、反射ミラー上でのレーザ光束を説明する図である。 図5は、図4の反射ミラーに反りが発生した場合の、レーザ光束への影響を説明する図である。 図6は、反射ミラーに反りによる波面収差のスポット径への影響をシミュレーションした結果である。 図7は、本発明の実施形態にかかる光走査装置の結像光学系の各特性と、入射角度θ、レーザ光束の走査速度の関係を示すグラフである。 図8は、本発明の実施例1の光走査装置の走査特性を示すグラフである。 図9は、本発明の実施例2の光走査装置の光学素子の配置を示す平面図である。 図10は、本発明の実施例2の光走査装置の走査特性を示すグラフである。 図11は、本発明の比較例1の光走査装置の光学素子の配置を示す平面図である。 図12は、本発明の比較例1の光走査装置の走査特性を示すグラフである。 図13は、本発明の実施例3の光走査装置の光学素子の配置を示す平面図である。 図14は、本発明の実施例3の光走査装置の走査特性を示すグラフである。 図15は、実施例3の光走査装置の走査速度を説明するグラフである。 図16は、実施例3の光走査装置の加速度の変動を説明するグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施形態にかかる光走査装置1の光学素子の配置を示す主走査方向の平面図である。本実施形態の光走査装置1は、レーザビームプリンタのレーザスキャンニングユニット(LSU)として使用され、入力される描画信号にしたがってON/OFF変調されたレーザ光束を感光体ドラム等の走査対象面50上を走査させ、静電潜像を形成する。本明細書においては、走査対象面50上でスポットが走査する方向を主走査方向(Y方向)、これに直交する方向を副走査方向(Z方向)と定義し、各光学素子の形状、パワーの方向性は、走査対象面50上での方向を基準に説明する。
図1に示すように、本実施形態の光走査装置1は、光源部10から出射されたレーザ光束を偏向器であるポリゴンミラー20により反射、偏向させ、反射されたレーザ光束を結像光学系30によって走査対象面50上にスポットとして収束させる。なお、本実施形態の光走査装置1は、結像光学系30と走査対象面50との間に、結像光学系30から出射されたレーザ光束を走査対象面50に対して反射する反射ミラー40を備えている。なお、本実施形態の光走査装置1から出射されるレーザ光束は、走査対象面50上の像高±108mmの範囲(つまり、A4サイズの範囲)を走査するように構成されている。
光源部10は、単一の発光点、あるいはアレイ状や面状に並べられた複数の発光点を持つ半導体レーザ11(レーザ光源)と、半導体レーザ11から出射された発散光を平行光にするコリメートレンズ12と、コリメートレンズ12から出射された平行光を所定のビームサイズに整形するスリット13と、主として副走査方向に正のパワーを有するアナモフィックレンズ(アナモフィック素子)14とを備え、描画信号(不図示)に応じて変調されるレーザ光束を、ポリゴンミラー20による光束の走査範囲外からポリゴンミラー20に入射させる。なお、アナモフィックレンズ14としては、副走査方向にのみ正のパワーを有するシリンドリカルレンズを用いてもよいし、副走査方向に正のパワーを有し、主走査方向には副走査方向より弱いパワーを持つトーリックレンズを用いることもできる。
ポリゴンミラー20は、5つの反射面21を持ち、主走査面に対して垂直な回転軸20a回りに図中時計回りに回転可能に設けられている。結像光学系30は、ポリゴンミラー20によって反射されたレーザ光束が、走査対象面50上を所定の速度(つまり、所定の走査特性)で走査するように屈折させると共に、にスポットとして収束させる部材であり、ポリゴンミラー20側から走査対象面50側に向かって、補正板31と、第1レンズ32と、第2レンズ33と、第3レンズ34と、を備えている。補正板31は、ポリゴンミラー20の反射位置が像高によって変化することで生じる、非対称な副走査像面湾曲を補正する板状の部材である。より具体的には、本実施形態においては、第1レンズ32、第2レンズ33、第3レンズ34は、いずれもガラスで形成されている。また、補正板31はガラス平面板の表面に、紫外線硬化樹脂で非球面形状を付与した部材であり、ガラス平面板と紫外線硬化樹脂の界面での光学現象を無視できるよう、ガラス平面板と紫外線硬化樹脂の屈折率をほぼ等しく設定している。従って、本明細書においては、ガラス平面板と紫外線硬化樹脂の界面の影響はないものとして、以下説明する。なお、本実施形態においては、補正板31のポリゴンミラー20側の面を第1面31a、走査対象面50側の面を第2面31bとし、第1レンズ32のポリゴンミラー20側のレンズ面を第1面32a、走査対象面50側のレンズ面を第2面32bとし、第2レンズ33のポリゴンミラー20側のレンズ面を第1面33a、走査対象面50側のレンズ面を第2面33bとし、第3レンズ34のポリゴンミラー20側のレンズ面を第1面34a、走査対象面50側のレンズ面を第2面34bとして、以下説明する。
反射ミラー40は、結像光学系30と走査対象面50との間に配置され、結像光学系30から出射されたレーザ光束を走査対象面50に対して反射する長尺のミラー部材であって、本実施形態においては、不図示のケース(筐体)の内部において、両端がミラー押え(不図示)に支持されて固定されている。なお、図1においては、説明の便宜のため、1枚の反射ミラー40のミラー面のみを直線で示しているが、反射ミラー40を複数配置することも可能である。つまり、本実施形態の反射ミラー40は、略平面のミラー面をそれぞれ有する第1の反射ミラー40と第2の反射ミラー40とから構成することができ、この場合、第1の反射ミラー40は、結像光学系30から出射されたレーザ光束を第2の反射ミラー40に対して反射し、第2の反射ミラー40は、第1の反射ミラー40から出射されたレーザ光束を走査対象面50に対して反射するように構成する。
半導体レーザ11から出射された光は、コリメートレンズ12によって平行光束とされ、さらにスリット13によって所定のビームサイズに整形される。そして、スリット13を通過したレーザ光束は、アナモフィックレンズ14を通過してポリゴンミラー20の近傍に線像を形成する。
ポリゴンミラー20で反射されたレーザ光束は、主走査方向にはほぼ平行光として、副走査方向には発散光として結像光学系30に入射する。そして、結像光学系30を透過したレーザ光は、反射ミラー40によって反射されて、走査対象面50上にスポットを形成する。スポットは、ポリゴンミラー20の回転に伴って走査対象面50上を所定の速度(つまり、所定の走査特性)で主走査方向に走査し、これに同期させて半導体レーザ11を変調することにより、走査対象面50上に静電潜像が形成される。
ここで、上述したように、本実施形態の反射ミラー40は、結像光学系30と走査対象面50との間に配置され、結像光学系30から出射されたレーザ光束を走査対象面50に対して反射する長尺のミラーであって、不図示のケース(筐体)の内部において、ミラー押え(不図示)によって、両端が支持、固定されているものであるが、このような構成においては、熱によってケースが収縮したり膨張したりすると、ミラー押え(不図示)の間隔が変わり、反射ミラー40が湾曲する(つまり、反りが発生する)といった問題がある。そして、反射ミラー40に反りが生じると、走査対象面50上を走査するレーザ光束が湾曲したり(つまり、いわゆる像面湾曲が発生したり)、光学性能が劣化することにより周辺像高においてスポット径が肥大化してしまう、といった問題がある。そこで、本実施形態においては、かかる問題を解決するために(つまり、反射ミラー40の反りに起因する像面湾曲を低く抑えるために)、結像光学系30の軸上光束の主走査方向のF値をFno、最大像高(つまり、±108mm)における光束の主走査方向のF値をFno´、最大像高(つまり、±108mm)における光束の走査対象面50への主走査方向の入射角をα、としたときに、以下の条件式(1)を満たすように構成している。なお、本明細書においては、軸上光束の像面近傍での主走査方向の断面における上光線と下光線の成す角の絶対値をγとしたときに、1/Fno=2/sin(γ/2)を軸上光束の主走査方向のF値、と定義する。同様に、軸外光束の像面近傍での主走査方向の断面における上光線と下光線の成す角の絶対値をγ’としたときに、1/Fno’=2/sin(γ’/2)を軸外光束の主走査方向のF値、と定義する。ただし、走査系においてはF値が暗く、γおよびγ’が小さいことから、1/Fno=2/sin(γ/2)=2/tan(γ/2)≒γ、1/Fno’=2/sin(γ’/2)=2/tan(γ’/2)≒γ’、と見なせるものとする。

{1 - (1-cosα)/√M}/cosα4 ≦ Fno´2 /Fno2 ≦ 1/cosα4 ・・・(1)
なお、条件式(1)において、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。
また、後述するように、結像光学系30は、像高をY、焦点距離をf、レーザ光束の入射角度をθとしたときに、以下の式(2)に示す特性を有するように構成されている。

Y=Nf・tan(θ/N) ・・・(2)
ただし、Nは、2以上10以下の任意の実数である。
以下、本発明の特徴的な構成(つまり、反射ミラー40の反りに起因する像面湾曲を低く抑える構成)について詳述する。
図2は、反射ミラー40に反りが発生した場合の問題点を説明する図である。図2に示すように、反射ミラー40の自然状態の長さをL、熱によるケースの収縮量(つまり、反射ミラー40の長さLの変化量)をK、反射ミラー40に反りが発生した場合の曲率をC、反射ミラー40の端部と曲率中心とのなす角をγとした場合、以下の式(3)、(4)が成立する。

K = 2×{L/2 - (L/2γ × sinγ)} ・・・(3)
C = 2γ/L ・・・(4)
そして、式(3)をテーラー展開すると、以下の式(5)が得られる。

K = 2×{L/2 - (L/2γ × (γ - γ3/3! …))} = Lγ2 /6 ・・・(5)
そして、式(4)、(5)を整理すると、以下の式(6)が得られる。

C = √(24K/L3) ・・・(6)
ここで、式(6)は、反射ミラー40の湾曲(曲率C)のワーストケースを想定したものであるが、反りの方向が反対となる場合も想定されるため、反射ミラー40の曲率Cの取り得る値としては、以下の式(7)と考えられる。

−√(24K/L3) ≦ C ≦√(24K/L3) ・・・(7)
なお、上述のように、本実施形態の構成においては、複数の反射ミラー40を有するように構成することが可能であるところ、例えば、反射ミラー40が2枚構成である場合には、それぞれが、湾曲することとなるため、式(7)の影響は、最大2倍になると考えられる。しかしながら、一方で、各反射ミラー40が、必ずしも同じ方向に湾曲するとは限らず、互いの湾曲の影響を打ち消す方向に働く場合もあるため、式(7)の影響は、期待値としては√2倍程度と見込まれる。
図3は、結像光学系30として従来の(一般的な)fθレンズを適用した場合の、走査対象面50上に収束するレーザ光束を説明する図であり、L1は、軸上光束を示し、L2は、軸外光束を示している。図3に示すように、軸上光束L1の上光線と下光線の成す角γの逆数から導かれるF値をFno、軸外光束L2の上光線と下光線の成す角γ’の逆数から導かれるF値をFno´、軸外光束L2の主走査方向の入射角をα、半導体レーザ11の発光波長をλ、とすると、ピントが合っている状態での軸上のスポット径W0は、以下の式(8)によって表すことができる。

W0 =(4λ/π)・Fno ・・・(8)
また、ピントが合っている状態での軸外のスポット径W0´は、走査対象面50に対して斜めに入射する分だけ大きくなり、以下の式(9)によって表すことができる。

W0´=(4λ/π)・Fno´/cosα ・・・(9)
また、従来の(一般的な)fθレンズは、軸上と軸外でスポット径が均一であることから、以下の式(10)によって示すように、軸外ほど明るくなるようにF値の変動が与えられたレンズであるということができる。なお、焦点深度はF値の二乗に比例するため、軸外では焦点深度が狭いことになる。

Fno´ = Fno・cosα ・・・(10)
図4は、結像光学系30として従来の(一般的な)fθレンズを適用した場合の、反射ミラー40上でのレーザ光束を説明する図である。図3と同様、図4のL1は、軸上光束を示し、L2は、軸外光束を示している。
図4に示すように、走査対象面50から光軸に沿って、バックフォーカスFBだけ離れた位置に反射ミラー40がある場合、反射ミラー40上での軸上光束径Hと軸外光束径H´は、1/Fno=2/sin(γ/2)=2/tan(γ/2)の近似を用いると以下の式(11)、(12)によって表すことができる。

H = FB/Fno ・・・(11)
H´= FB/(Fno´・cosα2) ・・・(12)
ここで、式(10)を式(11)、式(12)にそれぞれ代入すると、式(13)、式(14)が得られる。

H = FB・cosα/Fno´ ・・・(13)
H´= FB/(Fno・cosα3) ・・・(14)

つまり、従来の(一般的な)fθレンズにおいては、折り返しミラー上の主走査光束径は、入射角αのcos3乗に反比例して大きくなることがわかる。
図5は、図4において、反射ミラー40に反りが発生した場合の、レーザ光束への影響を説明する図である。図3、図4と同様、図5のL1は、軸上光束を示し、L2は、軸外光束を示している。
反射ミラー40の反りによる、軸上光束L1の端部での波面収差D0と軸外光束L2の端部での波面収差D0´は、軸上における光束径あたりの反射ミラー40の反り量(2次関数的な変形量)をd、軸外における光束径あたりの反射ミラー40の反り量をd´、反った反射ミラー40の曲率をCとすると以下の式(15)、(16)のように表される。

D0 = 2d/λ = 2×0.5C×(H / 2)2/λ=C/4λ × H2 ・・・(15)
D0´= 2d´/λ= 2×0.5C×(H´/ 2)2 /λ= C/4λ× H´2 ・・・(16)
ここで、軸上光束L1の端部での波面収差D0の二次関数的な波面収差は、いわゆるピントズレとよばれるものであり、これはコリメートレンズ12の位置をシフトするなどによって調整可能である。なお、この調整は、全像高の波面収差量を一律にシフトすることと等価である。なお、調整の際は、焦点深度が浅いので調整量が見極めやすく、スポットが肥大化しやすい軸外光束L2の性能を確保しやすい、などの理由により、軸外光束L2を基準としたほうが好ましい。そして、軸上光束L1の端部での波面収差D0と軸外光束L2の端部での波面収差D0´を調整すると、軸外光束L2の波面収差D0´はゼロとなり、調整後の軸上光束L1の波面収差D´は、以下の式(17)となる。

D´ = D0 - D0´ = C/4λ× (H´2 - H2) ・・・(17)
そして、式(17)に式(13)、式(14)を代入すると、以下の式(18)が得られる。

D´ ={1/Fno2 - 1/(Fno´2・cosα4)}×FB2 × C/4λ ・・・(18)
なお、従来の(一般的な)fθレンズの場合は、式(17)に式(10)を代入して以下の式(19)となる。

D´ ={cosα2/Fno´2 - 1/(Fno´2・cosα4)}×FB2 ×C/4λ ・・・(19)
このように、軸上光束L1と軸外光束L2で発生する波面収差に差があることで、波面収差D0´を調整したとしても軸上光束L1には収差が残ることとなる。
図6は、波面収差のスポット径への影響をシミュレーションした結果であり、図6(a)は、二次関数状の波面収差D´(単位:mm)を横軸に、シミュレーションによるスポット径W´(単位:mm)を縦軸にプロットしたグラフであり、図6(b)は、図6(a)のグラフを、無収差のスポット径W0´を1として規格化したときのグラフである。なお、図6においては、軸外光束L2の主走査方向の入射角α=15°、半導体レーザ11の発光波長λ=650nmとし、軸上光束L1のF値Fno=35の場合と、Fno=40の場合を示している。
図6に示すように、同一の光源下では、波面収差がある場合のスポット径W´は、設計スポット径W0´と、波面収差D´によって決定され、以下の式(20)で表すことができる。

W´= W0´ ×{1 + (2・π2 × D´2)}・・・(20)

ここで、設計スポット径W0´= (4λ/π)・Fno’/cosα であるから、スポット径の変動量ΔWは、以下の式(21)で表すことができ、F値が大きいほど、変動量ΔWが大きくなる(図6(b)参照)。

ΔW´ = W´−W0´ = 8πλ×Fno´/cosα× D´2 ・・・(21)
そして、式(21)に式(18)を代入すると、反った反射ミラー40の曲率Cと、スポット径の変動量ΔWとの関係は、以下の式(22)のように表すことができる。

ΔW´ = 8πλ×Fno´/cosα ×{(1/(Fno´2・cosα4) - 1/Fno2)× FB2 ×C/4λ}2 ・・・(22)

そして、式(22)に式(6)を代入すると、式(23)が得られる。

ΔW´ = K×(192π/λL3)×Fno´/cosα×{(1/Fno2 - 1/(Fno´2・cosα4))× FB22 ・・・(23)
なお、従来の(一般的な)fθレンズの場合は、式(21)に式(19)を代入して以下の式(24)となる。

ΔW´ = K×(192π/λL3)×Fno´/cosα×{(1/(Fno´2・cosα4) - cosα2/Fno´2)× FB22 ・・・(24)
このように、反射ミラー40の反りによる軸上光束のスポット径の変動量ΔWは、式(23)や式(24)のように表すことができるが、式(23)、式(24)において、半導体レーザ11の発光波長λ、バックフォーカスFBは、光走査装置1の基本構成において予め定められた量であるため、スポット径の変動量ΔWを小さく抑えるためには、走査対象面50への入射角α、又はF値を調整せざるを得ないことがわかる。ここで、入射角αを小さくするためには、結像光学系30をテレセントリック光学系とすることが考えられるが、テレセントリック系は瞳からレンズ主点までの距離を焦点距離と等しくすることが成立条件となるため、光走査装置1が大型化してしまうといった問題がある。そこで、本実施形態においては、かかる問題を解決するため(つまり、スポット径の変動量ΔWを小さく抑えるため)、F値を調整している。なお、F値を一般的なfθレンズにおける特性から変更すると、fθレンズの特徴である等速性とスポット径の均一性が損なわれることになるが、温度変化による動的な不均一性を補正することが困難であるのに対して、設計上決められる静的な不均一性を電気的に(つまり、半導体レーザ11の変調周波数を調整して)補正することは容易である。また、上述のとおり、通常のfθレンズにおいて、軸外光束のF値が軸上に対して明るいことがスポット径の変動要因であるため、F値を調整する方法としては、軸上のF値を相対的に明るくする方法、又は軸外のF値を相対的に暗くする方法が考えられるところ、軸外のF値を相対的に暗くする方法を採ると、設計上のスポット径が肥大化するといった問題が発生する。そこで、本実施形態においては、軸上のF値を相対的に明るくする方法を採り、設計上のスポット径の不均一性を電気的に補正しつつ、反射ミラー40の湾曲によるスポット径の変動量ΔWを小さく抑えている。具体的には、本実施形態においては、反射ミラー40の湾曲によるスポット径の変動量ΔWが、通常のfθレンズを用いる構成に比較して小さくなるように、結像光学系30を構成している。また、上述のように、反射ミラー40が2枚構成である場合には、スポット径の変動量ΔWが、期待値として√2倍、最大値として2倍、高まることから、従来の(一般的な)fθレンズに比較して、1/√2以下、理想的には1/2以下となるように構成している。つまり、本実施形態の光走査装置1は、以下の式(25)を満たすように構成されている。なお、式(25)において、Mは係数であり、本実施形態においては、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。

M ×K×(192π/λL3)×Fno´/cosα×{(1/(Fno´2・cosα4)− 1/Fno2)× FB22 ≦ K×(192π/λL3)×Fno´/cosα×{(1/(Fno´2・cosα4) − cosα2/Fno´2)× FB22 ・・・(25)
なお、式(25)を整理すると、以下の式(26)が得られる。

{1 - (1-cosα)/√M}/cosα4 ≦ Fno´2 /Fno2 ・・・(26)
ただし、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。
ここで、軸上光束径Hと軸外光束径H´が等しくなるように設計すると、そもそもスポット径が変動するという問題は発生しないため、式(11)、(12)より、以下の式(27)が特異値となる。

Fno = Fno´cosα2 ・・・(27)
ここで、式(27)よりも軸上F値を明るくする条件は、設計上の静的なスポット径の不均一性、温度変化による動的なスポット径の変動ともに増加するため、選択する必然性がない。よって、以下の式(28)を満足するように構成することが妥当と考えられる。

Fno ≧ Fno´cosα2
1/cosα4 ≧Fno´2/Fno2 ・・・(28)
そして、式(27)と式(28)をまとめると、以下のように、上述の条件式(1)が得られる。

{1 - (1-cosα)/√M}/cosα4 ≦ Fno´2 /Fno2 ≦ 1/cosα4 ・・・(1)
だだし、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。
このように、本実施形態の光走査装置1は、条件式(1)を満たすように構成され、これによって、反射ミラー40の反りに起因する像面湾曲の発生を低減している。また、条件式(1)において反射ミラーの長さL、走査対称面から反射ミラーまでの距離FBが含まれないことから、反射ミラー40の配置や構成が像面湾曲補正効果に影響せず、反射ミラー40を自由に配置することが可能であるといえる。つまり、従来の構成では、結像光学系内のレンズ面の熱変形による像面湾曲と、反射ミラーの熱変形による像面湾曲が相殺されるような構成、あるいは反射ミラーの熱変形が発生しないよう反射ミラーの厚さや角度を所定の値に設定した構成、に限定されていたことを鑑みると、配置の自由度が大幅に向上したといえる。なお、条件式(1)は、最大像高±108mmの位置で満足していればよく、像高が低い領域(つまり、走査対象面50に対する入射角αが小さい領域)においては、そもそもスポット径の変動がないため、条件式(1)を満たす必要はない。しかしながら、像高±108mmの範囲を走査する光走査装置1においては、軸上(つまり、像高0mm)と最大像高±108mmとの間で、特性がなめらかに変動するように構成することが望ましい。そこで、本実施形態の結像光学系30は、像高をY、焦点距離をf、結像光学系30に入射するレーザ光束の入射角度をθとしたときに、Y=fθとY=f・tanθの中間的な特性を持つように構成されている。つまり、いわゆる魚眼レンズの表現法にならって、Y=Nf・tan(θ/N)(ただし、Nは1以上の実数)の形式で表現すると、N=1の場合であるY=fθ特性と、N→∞の場合であるY=f・tanθ=1f・tan(θ/1)の中間的な特性を持ち、例えば、Y=2f・tan(θ/2)、Y=3f・tan(θ/3)、といった特性となるように構成されている。
図7は、結像光学系30の各特性(N=1、2、3、10、∞)と、入射角度θ(横軸:deg)、レーザ光束の走査速度(縦軸:%)の関係を示すグラフである。なお、図7において、走査速度(縦軸:%)は、軸上(つまり、像高0mm)のレーザ光束の走査速度を100%とした相対値で示している。図7に示すように、Nの値が∞に近い場合は完全な等速性が得られることが分かる。また、実効的にはN=10を超える程度であれば十分な等速性を持つのが分かる。また、反対に、N=2、3の場合は、入射角度θが大きくなるにつれて(つまり、像高が高くなるにつれて)、レーザ光束の走査速度が速くなってしまうといった問題がある。そこで、本実施形態においては、レーザ光束の走査位置に応じて(つまり、像高に応じて)、半導体レーザ11の変調周波数を変更し、レーザ光束の走査速度の変化を吸収している。つまり、軸上(つまり、像高0mm)と最大像高±108mmとの間で、半導体レーザ11の変調周波数を、結像光学系30の特性に応じて徐々に変更し、これによって走査対象面50上に形成される1ドットのスポット径が一定となるように調整している。
以下、本実施形態の光走査装置1の具体的な構成について、実施例(実施例1、実施例2)及び比較例(比較例1)を挙げて説明する。なお、実施例1、実施例2及び比較例1は、いずれも設計波長830nm、f=230mm、軸外光束径=40μmとなるように、F値を設定している。また、アナモフィックレンズ14として主走査方向にはパワーを持たないシリンドリカルレンズが用いられている。また、ポリゴンミラー20は、5面、内接半径=14.8mmであり、回転中心はY方向に9mm、光軸方向に−12.8mmの位置に設定されている。また、反射ミラー40は、長さが270mmであり、走査対象面50から200mmの位置(つまり、バックフォーカスFB=200)に、両端がミラー押え(不図示)に支持されて配置されているものと想定している。
実施例1の光走査装置1は図1に示した構成であり、Y=3f・tan(θ/3)の特性を有する結像光学系30を採用したものである。表1は、本実施例の具体的な数値構成を示す表であり、表1中の記号Rは各光学素子の主走査方向の曲率半径(単位:mm)、Rzは副走査方向の曲率半径(回転対称面の場合には省略、単位:mm)、Dは面間の光軸上の距離(単位:mm)、nλは設計波長での屈折率である。また、各光学素子の「R1」は第1面(入射面)を示し、「R2」は第2面(出射面)を示している。
Figure 2019028453
実施例1の補正板31の第1面31aは、二次元多項式非球面(つまり、主走査方向(Y方向)、副走査方向(Z方向)それぞれの高さに関する多項式で表現される非球面)である。なお、接平面と、光学面基準軸との交点は、面設計時に設定される原点(面中心)である。この二次元多項式非球面の形状は、接平面上での点(y,z)における光学面基準軸での接平面からのサグ量(y,z)として、下記式(29)により表される。

X(y,z)=1/R・(y2+z2)/[1+√{1-(κ+1)・(y2+z2)/R2}]+ΣBmn・ymzn ・・・(29)

式(29)において、Rは、曲率半径、κは円錐係数、Bmnは主走査方向における次数がm次であって副走査方向における次数がn次である非球面係数である。実施例1の補正板31の第1面31aの具体的形状を特定するために、式(29)に適用される各係数を表2に示す。
Figure 2019028453
表3は、実施例1の光走査装置1の走査特性のシミュレーション結果であり、各像高Yにおける、走査対象面50に対する入射角α(deg)、F値、条件式(1)の「Fno´/Fno」、条件式(1)の上限値「1/cosα」(表3中の「上限」)、条件式(1)においてM=√2のときの下限値「{1−(1−cosα)/√M}」(表3中の「下限1(M=√2)」)、条件式(1)においてM=2のときの下限値「{1−(1−cosα)/√M}」(表3中の「下限2(M=2)」)を示している。表3に示すように、本実施例は、M=√2のときに条件式(1)を満たすように構成されており、M=2のときは条件式(1)を満たさない。図8は、表3の「Fno´/Fno」、「上限」、「下限1(M=√2)」、「下限2(M=2)」)をグラフ化したものであり、横軸は、像高Y(mm)である。
Figure 2019028453
表4は、実施例1の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとき(つまり、反射ミラー40が湾曲したとき)の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´(μm)をシミュレーションした結果である。表4中の「収差D0(調整前)」は、反射ミラー40の反りによる軸上光束L1の端部での波面収差D0(つまり、条件式(15)のD0)を示し、「収差D´(調整後)」は、反射ミラー40の反りによる軸上光束L1の端部での波面収差D0(つまり、条件式(15)のD0)を示し、波面収差D0を調整した後の軸上光束L1の波面収差D´(つまり、条件式(18)のD´)を示し、「設計スポット径W0´」は、設計上のスポット径W0´(μm)(つまり、条件式(20)のW0´)を示し、「スポット径W´」は、波面収差がある場合のスポット径W´(μm)(つまり、条件式(20)のW´)を示し、「スポット径の変動量ΔW´」は、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´(μm)(つまり、条件式(23)のΔW´)を示している。
Figure 2019028453
表4から、実施例1の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとしても(つまり、反射ミラー40が湾曲したとしても)、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±5.3μm以内に収まっていることがわかる。
表5は、実施例1の光走査装置1において、反射ミラー40を2枚構成とした場合の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションした結果である。上述したように、反射ミラー40を2枚構成とした場合、各反射ミラー40が必ずしも同じ方向に湾曲するとは限らないため、表5においては、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、表4の場合(つまり、0.0018mm)の√2倍(つまり、0.0026mm)変化したものとして、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションしている。
Figure 2019028453
表5から、実施例1の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、表4の場合(つまり、0.0018mm)の√2倍(つまり、0.0026mm)変化したものとしても、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±7.4μm以内に収まっていることがわかる。
図9は、実施例2の光走査装置1の光学素子の配置を示す主走査方向の平面図である。実施例2の光走査装置1は、補正板31Aと、第1レンズ32Aと、第2レンズ33Aと、第3レンズ34Aと、からなる結像光学系30Aを備え、結像光学系30AがY=2f・tan(θ/2)の特性を有する点で、実施例1の光走査装置1と異なる。表6は、本実施例の具体的な数値構成を示す表である。
Figure 2019028453
また、表7は、実施例2の補正板31Aの第1面31Aaの具体的形状を特定するために、式(29)に適用される各係数である。
Figure 2019028453
表8は、実施例2の光走査装置1の走査特性のシミュレーション結果である。表8に示すように、本実施例は、M=√2、M=2のときに条件式(1)を満たすように構成されている。また、図10は、表8の「Fno´/Fno」、「上限」、「下限1(M=√2)」、「下限2(M=2)」)をグラフ化したものであり、横軸は、像高Y(mm)である。
Figure 2019028453
表9は、実施例2の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとき(つまり、反射ミラー40が湾曲したとき)の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションした結果である。
Figure 2019028453
表9から、実施例2の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとしても(つまり、反射ミラー40が湾曲したとしても)、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±3.9μm以内に収まっていることがわかる。
表10は、実施例2の光走査装置1において、反射ミラー40を2枚構成とした場合の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションした結果である。上述したように、反射ミラー40を2枚構成とした場合、各反射ミラー40が必ずしも同じ方向に湾曲するとは限らないため、表10においては、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、表9の場合(つまり、0.0018mm)の2倍(つまり、0.0037mm)変化したものとして、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションしている。
Figure 2019028453
表10から、実施例2の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、表9の場合(つまり、0.0018mm)の2倍(つまり、0.0037mm)変化したものとしても、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±7.6μm以内に収まっていることがわかる。
比較例1
図11は、比較例1の光走査装置1Xの光学素子の配置を示す主走査方向の平面図である。比較例1の光走査装置1Xは、補正板31Xと、第1レンズ32Xと、第2レンズ33Xと、第3レンズ34Xと、からなる結像光学系30Xを備え、結像光学系30XがY=fθの特性を有する点で、実施例1及び実施例2の光走査装置1と異なる。表11は、本比較例の具体的な数値構成を示す表である。
Figure 2019028453
また、表12は、比較例1の補正板31Xの第1面31Xaの具体的形状を特定するために、式(29)に適用される各係数である。
Figure 2019028453
表13は、比較例1の光走査装置1Xの走査特性のシミュレーション結果である。表13に示すように、本比較例は、M=√2のときも、M=2のときも、条件式(1)を満たさない。また、図12は、表13の「Fno´/Fno」、「上限」、「下限1(M=√2)」、「下限2(M=2)」)をグラフ化したものであり、横軸は、像高Y(mm)である。
Figure 2019028453
表14は、比較例1の光走査装置1Xにおいて、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとき(つまり、反射ミラー40が湾曲したとき)の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションした結果である。
Figure 2019028453
表14から、比較例1の光走査装置1Xにおいて、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化した場合(つまり、反射ミラー40が湾曲した場合)の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±7.7μmであることがわかる。
(実施例1と比較例1との対比)
表4と表14とを比較すると、実施例1の光走査装置1のスポット径の変動量ΔW´(±5.3μm)は、比較例1の光走査装置1Xのスポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)よりも小さくなっていることがわかる。また、表5と表14とを比較すると、実施例1の光走査装置1において、反射ミラー40を2枚構成とした場合であっても、スポット径の変動量ΔW´(±7.4μm)は、比較例1の光走査装置1Aのスポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)よりも小さくなっていることがわかる。
(実施例2と比較例1との対比)
表9と表14とを比較すると、実施例2の光走査装置1のスポット径の変動量ΔW´(±3.9μm)は、比較例1の光走査装置1Xのスポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)よりも小さくなっていることがわかる。また、表10と表14とを比較すると、実施例2の光走査装置1において、反射ミラー40を2枚構成とした場合であっても、スポット径の変動量ΔW´(±7.6μm)は、比較例1の光走査装置1Xのスポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)よりも小さくなっていることがわかる。
このように、本実施形態の光走査装置1は、条件式(1)を満たすように構成され、これによって、反射ミラー40の反りに起因する像面湾曲の発生を低減している。また、本実施形態の結像光学系30は、軸上(つまり、像高0mm)と最大像高±108mmとの間で、特性がなめらかに変動するように、Y=2f・tan(θ/2)、Y=3f・tan(θ/3)、といった特性となるように構成されている。
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
例えば、本実施形態の結像光学系30は、Y=2f・tan(θ/2)、Y=3f・tan(θ/3)、といった特性を有するものとしたが、Y=fθと、Y=f・tanθの中間的な特性を有すればよく、以下のように、上述の条件式(2)に示す特性を有するように構成することができる。

Y=Nf・tan(θ/N) ・・・(2)
ただし、Nは、2以上10以下の任意の実数である。
なお、上述したように、条件式(2)において、N=1の場合にY=fθ、N→∞の場合にY=f・tanθとなる。
(結像光学系30の変形例)
なお、結像光学系30の特性を、条件式(2)のように、Y=fθと、Y=f・tanθの中間的な特性のものとすると、上述したように、入射角度θが大きくなるにつれて(つまり、像高が高くなるにつれて)、レーザ光束の走査速度が速くなってしまうといった問題がある(図7)。そこで、本実施形態においては、レーザ光束の走査位置に応じて(つまり、像高に応じて)、半導体レーザ11の変調周波数を変更し、レーザ光束の走査速度の変化を吸収する構成としているが、軸上(つまり、像高0mm)と最大像高±108mmとの間で、走査速度の差が大きくなると、変調周波数の変更幅も大きくなるため、半導体レーザ11を駆動(変調)するための回路構成が複雑になるといった問題が発生する。そこで、かかる問題を解決するため、以下の実施例3に示すように、複数の特性(例えば、Y=3f・tan(θ/3)の特性とY=4f・tan(θ/4)の特性)を組み合わせた特性となるように構成してもよい。
図13は、実施例3の光走査装置1の光学素子の配置を示す主走査方向の平面図である。実施例3の光走査装置1は、補正板31Bと、第1レンズ32Bと、第2レンズ33Bと、第3レンズ34Bと、からなる結像光学系30Bを備え、結像光学系30Bが軸上(つまり、像高0mm)でY=3f・tan(θ/3)と等価の加速度変動特性を有し、最大像高±108mmでY=4f・tan(θ/4)と等価の走査速度特性を有する点で、実施例1及び実施例2の光走査装置1と異なる。表15は、本実施例の具体的な数値構成を示す表である。
Figure 2019028453
また、表16は、実施例3の補正板31Bの第1面31Baの具体的形状を特定するために、式(29)に適用される各係数である。
Figure 2019028453
表17は、実施例3の光走査装置1の走査特性のシミュレーション結果である。表17に示すように、本実施例は、M=√2、M=2のときに条件式(1)を満たすように構成されている。また、図14は、表17の「Fno´/Fno」、「上限」、「下限1(M=√2)」、「下限2(M=2)」)をグラフ化したものであり、横軸は、像高Y(mm)である。
Figure 2019028453
表18は、実施例3の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとき(つまり、反射ミラー40が湾曲したとき)の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションした結果である。
Figure 2019028453
表18から、実施例3の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、0.0018mm(線膨張6.7×10-7相当)だけ変化したとしても(つまり、反射ミラー40が湾曲したとしても)、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±5.5μm以内に収まっていることがわかる。
表19は、実施例3の光走査装置1において、反射ミラー40を2枚構成とした場合の、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションした結果である。上述したように、反射ミラー40を2枚構成とした場合、各反射ミラー40が必ずしも同じ方向に湾曲するとは限らないため、表19においては、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、表18の場合(つまり、0.0018mm)の2倍(つまり、0.0037mm)変化したものとして、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´をシミュレーションしている。
Figure 2019028453
表19から、実施例3の光走査装置1において、反射ミラー40の両端のミラー押え(不図示)の間隔が、表18の場合(つまり、0.0018mm)の2倍(つまり、0.0037mm)変化したものとしても、走査対象面50におけるスポット径の変動量ΔW´は、±7.7μm以内に収まっていることがわかる。
(実施例3と比較例1との対比)
表18と表14とを比較すると、実施例3の光走査装置1のスポット径の変動量ΔW´(±5.5μm)は、比較例1の光走査装置1Xのスポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)よりも小さくなっていることがわかる。また、表19と表14とを比較すると、実施例3の光走査装置1において、反射ミラー40を2枚構成とした場合であっても、スポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)は、比較例1の光走査装置1Xのスポット径の変動量ΔW´(±7.7μm)と同等であることがわかる。
このように、本変形例の光走査装置1は、条件式(1)を満たすように構成され、これによって、反射ミラー40の反りに起因する像面湾曲の発生を低減している。また、本実施形態の結像光学系30は、軸上(つまり、像高0mm)と最大像高±108mmとの間で、Y=3f・tan(θ/3)の特性からY=4f・tan(θ/4)の特性に徐々に変化するように構成されている。
図15は、実施例3の光走査装置1のレーザ光束の焦点距離で規格化した像高の入射角度θによる微分を示すグラフである。また、図16は、実施例3の光走査装置1のレーザ光束の焦点距離で規格化した像高の入射角度θによる三階微分を示すグラフである。入射角度θは時間に比例して変動するため、図15は、実施例3の光走査装置1のレーザ光束の像高の走査速度を示すグラフと等価であり、図16は、実施例3の光走査装置1のレーザ光束の加速度の変動を示すグラフと等価である。なお、図15及び図16においては、説明の便宜のため、実施例3の結像光学系30Bの特性に加えて、Y=Nf・tan(θ/N)(ただし、N=1、2、3、4、10、∞)の各特性を示している。なお、図15の横軸は、入射角度θ(deg)であり、縦軸は、軸上(つまり、像高0mm)のレーザ光束の走査速度を100%としたときの相対的な走査速度(%)である。また、図16の横軸は、像高0mm近傍の入射角度θ(deg)であり、縦軸は、N→∞の場合(つまり、Y=f・tanθの場合)を0%としたときの相対的な加速度の変動(%)である。
上述のように、実施例3の結像光学系30Bは、軸上(つまり、像高0mm)でY=3f・tan(θ/3)の特性を有し、最大像高±108mmでY=4f・tan(θ/4)の特性を有するため、像高0mm近傍ではY=3f・tan(θ/3)の特性に応じた走査速度及び加速度の変動となるが(図15、図16)、像高0から最大像高に向かうに従って徐々にY=3f・tan(θ/3)の特性から外れ、最大像高±108mmの位置(図15の入射角度θ=±27(deg)に相当)でY=4f・tan(θ/4)の特性に応じた走査速度となっている(図15)。つまり、実施例3の結像光学系30Bは、Y=3f・tan(θ/3)の特性の結像光学系30(実施例1)と比較して、像高0mmと最大像高±108mmでの走査速度の変動が少なくなる。従って、実施例3の構成によれば、半導体レーザ11の変調周波数の変更幅を小さくすることが可能となるため、半導体レーザ11を駆動(変調)するための回路構成を簡単化することができる。
なお、実施例3の結像光学系30Bは、Y=3f・tan(θ/3)の特性とY=4f・tan(θ/4)の特性)を組み合わせた特性のものとしたが、このような構成に限定されるものではなく、以下のように一般化することができる。つまり、結像光学系30Bの像高0mmでの加速度の変動特性(すなわち像高の三階微分)を、Y=Nf・tan(θ/N)(ただし、Nは2以上10以下の実数)の加速度の変動特性と等しくし、最大像高±108mmでの走査速度特性(すなわち像高の微分)を、Y=N´f・tan(θ/N´)(ただし、N´は2以上10以下の実数)の走査速度特性と等しくするように構成することができる。そして、この構成を満たす必要十分条件は、NおよびN´がそれぞれ以下の式(30)及び(31)に満たすことである。

d3 (Y/f)/dθ3= 2/N2×(π/180)2 ・・・(30)
d (Y/f)/dθ= 1/cos(θ/N´)2 ・・・(31)
なお、実施例3の場合、式(30)及び(31)に、N=3、N´=4、最大像高での入射角度θ=0.471(rad)を代入すると、
式(30)の左辺の値:d3 (Y/f)/dθ3 = 0.0000677
式(30)の右辺の値:2/32×(π/180)2 = 0.0000677
式(31)の左辺の値:d (Y/f)/dθ = 1.014
式(31)の右辺の値:1/cos(θ/N´)2 = 1.014
となることから、実施例3の場合においても式(30)および(31)を満たしていることがわかる。
なお、NとN´の差が1よりも大きくなると、結像光学系30Bの非球面の度合いが大きくなるため、収差が大きくなり、また製造も困難になることから、以下の条件式(32)を満たすように構成することが好ましい。

0 ≦ N´- N ≦ 1 ・・・(32)
また、この場合、像高0mmでのレーザ光束の加速度の変動を小さくするために、Nは2以上3以下であることが好ましい(図16)。また、結像光学系30Bの特性を、Y= nf・tan(θ/n)と表現したときに、nは、像高0から最大像高±108mmに向かうに従って、NからN´に単調増加するように構成することが好ましい。
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 光走査装置
10 光源部
11 半導体レーザ
12 コリメータレンズ
13 スリット
14 アナモフィックレンズ
20 ポリゴンミラー
20a 回転軸
21 反射面
30、30A、30X、30B 結像光学系
31、31A、31X、31B 補正板
31a、32a、33a、34a、31Aa、31Xa、31Ba 第1面
31b、32b、33b、34b 第2面
32、32A、32X、32B 第1レンズ
33、33A、33X、33B 第2レンズ
34、34A、34X、34B 第3レンズ
40 反射ミラー
50 走査対象面

Claims (6)

  1. レーザ光束を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光束を、主として副走査方向に収束させるアナモフィック素子と、
    前記アナモフィック素子により収束されたレーザ光束を偏向して走査させる偏向器と、
    前記偏向器により偏向されたレーザ光束を、走査対象面上で主走査方向に走査するスポットとして収束させる結像光学系と、
    前記結像光学系と前記走査対象面との間に配置され、前記結像光学系から出射されたレーザ光束を前記走査対象面に対して反射する反射部材と、
    を備え、
    前記結像光学系の軸上光束の主走査方向のF値をFno、最大像高における光束の主走査方向のF値をFno´、最大像高における光束の前記走査対象面への主走査方向の入射角をα、としたときに、以下の式(1)を満たすことを特徴とする光走査装置。

    {1 - (1-cosα)/√M}/cosα4 ≦ Fno´2 /Fno2 ≦ 1/cosα4 ・・・(1)
    ただし、Mは、√2以上2以下の任意の実数である。
  2. 前記結像光学系は、像高をY、焦点距離をf、レーザ光束の入射角度をθとしたときに、以下の式(2)に示す特性を有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
    Y = Nf・tan(θ/N) ・・・(2)
    ただし、Nは、2以上10以下の任意の実数である。
  3. 前記結像光学系は、像高0において以下の式(3)を満たし、最大像高においてレーザ光束の入射角度をθとしたときに以下の式(4)を満たし、
    d3 (Y/f)/dθ3 = 2/N2×(π/180)2 ・・・(3)
    d (Y/f)/dθ= 1/cos(θ/N´)2 ・・・(4)
    N、N´は、それぞれ2以上10以下の任意の実数であり、以下の式(5)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
    0 ≦ N´- N ≦ 1 ・・・(5)
  4. 前記結像光学系は、像高をY、焦点距離をfとしたときに、以下の式(6)に示す特性を有し、
    Y = nf・tan(θ/n) ・・・(6)
    nは、像高0から最大像高に向かうに従って、NからN´に単調増加することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記Nが、2以上3以下であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 前記反射部材は、略平面のミラー面をそれぞれ有する第1反射ミラー及び第2反射ミラーからなり、
    前記第1反射ミラーは、前記結像光学系から出射されたレーザ光束を前記第2反射ミラーに対して反射し、
    前記第2反射ミラーは、前記第1反射ミラーから出射されたレーザ光束を前記走査対象面に対して反射する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光走査装置。
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WO2024070881A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 ナルックス株式会社 走査光学系

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