JP2019019351A - 剥離金属基材付薄膜銅箔及びその製造方法 - Google Patents

剥離金属基材付薄膜銅箔及びその製造方法 Download PDF

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桑原 真
Makoto Kuwabara
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Abstract

【課題】フォトエッチング法により超微細配線を形成することができる剥離金属基材付薄膜銅箔を提供する。
【解決手段】
剥離金属基材付薄膜銅箔10は、金属基材11と、金属基材11上に形成された導通性を有する剥離層12と、剥離層12上に形成された薄膜銅層13とを有する。金属基材11に面する側の薄膜銅層13の面13Aの尖度(Rku)は、1.00以上3.10以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、剥離金属基材付薄膜銅箔及びその製造方法に関する。
従来、スマートフォン、タブレット、車載用ナビゲーション機器、パーソナルコンピューター、ゲーム機、現金自動預け払い機、テレビなどの、画像表示装置の前面にタッチパネルモジュールが配置された電子機器が広く用いられている。画像表示装置は、表示領域に画像を表示する画像表示機能を有する。タッチパネルモジュールは、液晶ディスプレイなどの画像表示装置と組み合わせて用いられ、画像が出力される表示領域においてタッチされたタッチ位置を検出する入力装置として機能する。
タッチパネルモジュールは、タッチパネルセンサー、及びそれを制御するタッチパネル制御部を備える。タッチパネルセンサーは、X軸とY軸による2次元座標を表現するために、複数のX電極と、このX電極に直交する複数のY電極とからなる検出電極を備える。このようなタッチパネルセンサーは、X電極を備えるタッチパネルセンサー用部材と、Y電極を備えるタッチパネルセンサー用部材とを重ね合わせて構成される。以下、X電極又はY電極を透視性電極という場合がある。
近年、検出感度が高く、解像度の高い画像表示装置と組み合わせることができる微細化(以下、ファインパターン化)された透視性電極を備えたタッチパネルセンサー用部材の開発が進んでいる。このようなファインパターン化された透視性電極を作製する材料として厚い金属層を用いると、基材表面に至るまでのエッチング時間が長くなり、透視性電極の側壁の垂直性が崩れ、形成する透視性電極の線幅が狭い場合には断線が発生するおそれがある。このため、ファインパターン用途の金属層の厚みは9μm以下が要望される。
このようなファインパターン用途の金属層の材料として、特許文献1には、厚みのある電解銅箔キャリアのシャイニー面(製造時に電解ドラム側に形成された表面)上に、中間層及び極薄銅箔をこの順に備えるキャリア付銅箔が開示されている。中間層は、キャリアから極薄銅層を剥離できるように構成されている。さらに、特許文献1には、キャリア付銅箔の製造方法として、電解槽中に、表面を研削した電解ドラムと、電解ドラムの周囲に所定の極間距離を置いて電極を配置し、回転している電解ドラムの表面に析出させた銅を剥ぎ取ることにより、連続的に厚さ18μmの電解銅箔キャリアを得、得られた電解銅箔キャリアの電解ドラム側の表面(シャイニー面)に中間層を形成し、次いで、この中間層の上に電気めっきにより極薄銅層を形成する方法が開示されている。
特開2017−88961号公報
しかしながら、特許文献1に記載のようなキャリア付銅箔を用いて、フォトエッチング法により、線幅が5μm未満の超微細配線を作製しようとすると、配線(透視性電極)が断線するおそれがあった。
そこで、フォトエッチング法により超微細配線を形成することができる剥離金属基材付薄膜銅箔及びその製造方法を提供することを目的とする。
第一の発明に係る剥離金属基材付薄膜銅箔は、金属基材と、前記金属基材上に形成された導通性を有する剥離層と、前記剥離層上に形成された薄膜銅層とを有し、前記金属基材に面する側の前記薄膜銅層の面の尖度(Rku)は、1.00以上3.10以下であることを特徴とする。
第二の発明に係る剥離金属基材付薄膜銅箔の製造方法は、電解ドラムを電解液に含浸させる電解法により、前記電解ドラムに接する側の第一の主面、及び前記電解ドラムに接しない側の第二の主面を有する金属基材を準備する第一工程と、前記金属基材の前記第二の主面上に剥離層を形成する第二工程と、電解めっき法により前記剥離層上に薄膜銅層を形成する第三工程とを含み、前記電解液は水溶性高分子を含有することを特徴とする。
本発明によれば、フォトエッチング法により超微細配線を形成することができる。
本発明の実施形態に係る剥離金属基材付薄膜銅箔の厚み方向における概略断面図である。 図2Aは、電解ドラムを用いた電解法による金属基材の製造方法を説明するための概略断面図である。図2Bは、図2A中のD部における金属基材11の拡大断面図である。 図3Aは、第二の積層板の製造方法を説明するための概略説明図である。図3Bは図3A中のE部における第二の積層板の拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る剥離金属基材付薄膜銅箔の使用形態に係る透視型電極用積層板の概略断面図である。 図4に示す透視型電極用積層板を用いた透視型電極素材の厚み方向における断面図である。 実施例1の片面透視型電極用積層板の製造方法の各工程を示す概略説明図である。 図7Aは、実施例1の反射低減層の第二の主面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像(倍率:1000倍)である。図7Bは、比較例1の反射低減層の第一の主面のSEM画像(倍率:1000倍)である。 図8Aは、実施例1の剥離金属基材付薄膜銅箔から金属基材を剥離した後の、薄膜銅層側の剥離面のSEM画像(倍率:1000倍)である。図8Bは、比較例1の剥離金属基材付薄膜銅箔から金属基材を剥離した後の、薄膜銅層側の剥離面のSEM画像(倍率:1000倍)である。 図9Aは、実施例1の剥離金属基材付薄膜銅箔から金属基材を剥離した後の、金属基材側の剥離面1のSEM画像(倍率:1000倍)である。図9Bは、比較例1の剥離金属基材付薄膜銅箔から金属基材を剥離した後の、金属基材側の剥離面AのSEM画像(倍率:1000倍)である。 図10Aは、実施例1の金属基材の第一の主面のSEM画像(倍率:1000倍)である。図10Bは、比較例1の金属基材の第二の主面のSEM画像(倍率:1000倍)である。 実施例1の片面透視型電極素材の回路パターン層のSEM画像(倍率:2000倍)である。 比較例1の片面透視型電極用積層板の製造方法の各工程を示す概略説明図である。 比較例1の片面透視型電極素材の回路パターン層のSEM画像(倍率:2000倍)である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[剥離金属基材付薄膜銅箔10]
図1は、本実施形態に係る剥離金属基材付薄膜銅箔10の厚み方向における概略断面図である。
本実施形態に係る剥離金属基材付薄膜銅箔10は、図1に示すように、金属基材11と、金属基材11上に形成された導通性を有する剥離層12と、剥離層12上に形成された薄膜銅層13と、薄膜銅層13上に形成された反射低減層14とを備える積層板である。金属基材11に面する側の薄膜銅層13の面13A(以下、第一の主面13A)の尖度(Rku)は、1.00以上3.10以下である。尖度(Rku)の測定方法は、実施例に記載の尖度(Rku)の測定方法と同一である。
本実施形態では、薄膜銅層13の第一の主面13Aの尖度(Rku)は、1.00以上3.10以下であるので、第一の主面13Aには突出した凸部(山)又は凹部(谷)が少なく、粗さ曲線(JIS B 0601:2001)が比較的丸まっている。そのため、薄膜銅層13にフォトエッチング処理を施すことにより、従来よりも配線を微細化することができる。すなわち、超微細配線を形成することができる。これは、薄膜銅層13の第一の主面13A上にフォトレジスト膜を形成して所定の配線パターン状に露光する際、従来のキャリア付銅箔を用いる場合に比べて、フォトレジスト層を透過した露光光は薄膜銅層13の第一の主面13Aで乱反射しにくく、所望の開口形状を有するフォトレジスト層を形成することができること;薄膜銅層13にフォトエッチング処理を施す際、従来のキャリア付銅箔を用いる場合に比べて、エッチング反応が薄膜銅層13の厚み方向に進行しやすいことが主要因であると推測される。超微細配線とは、線幅が5μm未満の配線であり、好ましくは0.5μm以上4.0μm以下、より好ましくは1.0μm以上3.0μm以下である。
尖度(Rku)とは、JIS B 0601:2001で規定されるパラメータであって、二乗平均平方根高さ(Zq)の四乗によって無次元化した基準長さにおけるZ(x)の四乗平均を表したものであり、次式で表される。正規分布なら尖度(Rku)は3になる。
すなわち、尖度(Rku)は、表面の鋭さの尺度でZ(x)(高さ分布)の広がりを特徴づけるものである。尖度(Rku)が3.0超のときは、高さ分布が尖っていることを示す。尖度(Rku)が3未満のときは高さ分布がなだらかであることを示す。
本実施形態において、薄膜銅層13の第一の主面13Aの表面性状を尖度(Rku)で規定したのは、従来から表面性状の評価指標として用いられてきた十点平均粗さ(Rz)及び算術平均粗さ(Ra)で規定する場合よりも、後述する実施例及び比較例に示すように、フォトエッチング法により超微細配線を形成することができるか否かをより正確に把握できるからである。ここで、十点平均粗さ(Rz)とは、JIS B0601(1994)に規定の十点平均粗さを意味する。算術平均粗さ(Ra)とは、JIS B0601(1994)に規定の算術平均粗さを意味する。
本実施形態では、反射低減層14を備えるが、本発明はこれに限定されず、剥離金属基材付薄膜銅箔10は、金属基材11、剥離層12、及び薄膜銅層13を備えていれば、反射低減層14を備えていなくてもよい。
〔金属基材11〕
剥離金属基材付薄膜銅箔10は、金属基材11を備える。金属基材11は、厚みが薄く、機械的強度が低い薄膜銅層13の補強材(キャリア)として機能する。
金属基材11は、開口部を有さないシート状であり、第一の主面11A及び第二の主面11Bを有する。第二の主面11B上には、剥離層12が形成されている。金属基材11の厚みは、薄膜銅層13のキャリアとして機能する機械的強度を有する厚さであれば特に限定されず、好ましくは7μm以上40μm以下、より好ましくは7μm以上36μm以下、さらに好ましくは10μm以上20μm以下である。金属基材11の厚みは、重量法により求めることができる。金属基材11が銅である場合、金属基材11の厚みの測定方法は、実施例に記載の厚みの測定方法と同一である。
金属基材11を構成する材質としては、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、モリブデン、白金、金、パラジウム、ステンレス、鉄、チタン、これらの合金などを用いることができる。なかでも、銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、モリブデン、白金、金及びパラジウムからなる群より選ばれる1種類を、金属基材11の総質量に対して、好ましくは80質量%以上、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上含むことが好ましい。また、コストの観点から、銅を用いることが好ましい。銅を用いた金属基材11としては、例えば、電解銅箔、電解銅合金箔、圧延銅箔、圧延銅合金箔などを用いることができる。
〔剥離層12〕
剥離金属基材付薄膜銅箔10は、剥離層12を備える。剥離層12は、主に、薄膜銅層13から金属基材11を剥離しやすくする機能を有する。
剥離層12は、金属基材11の第二の主面11B上に形成され、第二の主面11Bの全面を覆っており、第一の主面12A及び第二の主面12Bを有する。第二の主面12B上には、薄膜銅層13が形成されている。剥離層12の第一の主面12Aの尖度(Rku)は、好ましくは1.00以上3.10以下、より好ましくは2.00以上3.05以下、さらに好ましくは2.05以上3.00以下である。剥離層12の第二の主面12Bの尖度(Rku)は、好ましくは1.00以上3.10以下、より好ましくは2.00以上3.05以下、さらに好ましくは2.05以上3.00以下である。剥離層12を構成する金属の付着量は、好ましく0.001μm以上0.50μm以下である。剥離層12を構成する金属の付着量が上記範囲内であれば、剥離層12の第一の主面12A及び第二の主面12Bの表面性状は、金属基材11の第二の主面11Bの表面性状に追従するため、剥離層12の第一の主面12A及び第二の主面12Bの表面性状と、金属基材11の第二の主面11Bの表面性状とは同一と評価することができる。剥離層12の厚みは、重量法により求めることができる。
剥離層12を構成する材質としては、例えば、ニッケル、モリブデン、クロム、鉄、チタン、タングステン、リン、これらの合金などを用いることができる。
〔薄膜銅層13〕
剥離金属基材付薄膜銅箔10は、薄膜銅層13を備える。薄膜銅層13は、例えば、タッチパネルセンサー、電磁波吸収シート、車載用アンテナなどの電極材料として好適に用いることができる。
薄膜銅層13は、剥離層12の第二の主面12B上に形成され、第二の主面12Bの全面を覆っており、第一の主面13A及び第二の主面13Bを有する。第二の主面13B上には、反射低減層14が形成されている。薄膜銅層13の寸法は、剥離金属基材付薄膜銅箔10の使用用途などに応じて適宜調整すればよい。
薄膜銅層13の第一の主面13Aの尖度(Rku)は、1.00以上3.10以下、好ましくは2.00以上3.05以下、より好ましくは2.00以上3.00以下である。第一の主面13Aの尖度(Rku)が上記範囲内であれば、薄膜銅層13にフォトエッチング処理を施すことにより、超微細配線を形成することができる。さらに、図5に示す透視型電極素材30の第一の外表部22C及び第二の外表部23C(以下、まとめて外表部22C,23Cという場合がある)において、白濁がほとんど見られず、透視型電極素材30は透視性により優れる。これは、外表部22C,23Cは、薄膜銅層13及び反射低減層14の一部がフォトエッチング法により除去されて形成されるため、外表部22C,23Cには、後述するように薄膜銅層13の第二の主面13Bの表面性状が転写されやすいためである。
第一の主面13Aの十点平均粗さ(Rz)は、好ましくは0.01〜2.0μm、より好ましくは0.1〜1.5μmである。第一の主面13Aの算術平均粗さ(Ra)は、好ましくは0.02μm以上0.4μm以下、より好ましくは0.05μm以上0.3μm以下である。
薄膜銅層13の厚みは、好ましくは0.1μm以上5.0μm以下、より好ましくは0.5μm以上3.0μm以下である。薄膜銅層13の厚みが上記範囲内であれば、フォトエッチング法により超微細配線をより形成しやすくなる。さらに、薄膜銅層13の厚みが上記範囲内であれば、薄膜銅層13の第一の主面13A及び第二の主面13Bの表面性状は、剥離層12の第二の主面12Bの表面性状に追従するため、薄膜銅層13の第一の主面13A及び第二の主面13Bの表面性状と、剥離層12の第二の主面12Bの表面性状とは同一と評価することができる。薄膜銅層13の厚みの測定方法は、実施例に記載の厚みの測定方法と同一である。
薄膜銅層13を構成する材質は、銅が主成分であればよく、銅の他に、ステンレス、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、錫、鉛、鉄、銀、クロム又はこれらの合金などを含んでいてもよい。薄膜銅層13は、銅を薄膜銅層13の総質量に対して、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上を含む。
本実施形態では、薄膜銅層13の第一の主面13A上には剥離層12が、第二の主面13B上には反射低減層14が直接形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、第一の主面13Aと剥離層12との間、及び第二の主面13Bと反射低減層14との間に、防錆処理層、シランカップリング処理層などが形成されていてもよい。防錆処理層が形成されていると、薄膜銅層13の変色(腐食)を防止することができる。また、シランカップリング処理層が形成されていると、後述する両面透視型電極用積層板20において、薄膜銅層13と第一の透明接着層22との接着強度及び薄膜銅層13と第二の透明接着層23との接着強度を向上させることができる。
防錆処理層を構成する材質としては、例えば、亜鉛めっき、亜鉛合金めっき、スズめっき、スズ合金めっき、ニッケルめっき、クロム酸塩などを用いることができる。防錆処理層の厚みは、好ましくは0.001μm以上0.50μm以下である。シランカップリング処理層を構成するシランカップリング剤としては、例えば、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどを用いることができる。シランカップリング処理層の厚みは、好ましくは0.001μm以上0.50μm以下である。
〔反射低減層14〕
剥離金属基材付薄膜銅箔10は、反射低減層14を備える。すなわち、薄膜銅層13の第二の主面13Bには黒色化処理が施されている。これにより、図5に示す透視型電極素材30において、第一の反射低減パターン層31及び第二の反射低減パターン層33を形成することができる。そのため、透視型電極素材30において、外表部22C,23Cを通過し、第一の反射低減パターン層31及び第二の反射低減パターン層33に入射する外光による散乱光を大幅に低減することができる。
反射低減層14は、薄膜銅層13の第二の主面13B上に形成され、第二の主面13Bの全面を覆っておらず、第一の主面14A及び第二の主面14Bを有する。反射低減層14の厚さは、好ましくは0.001μm以上0.50μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.30μm以下である。反射低減層14の厚みが上記範囲内であれば、反射低減層14の第一の主面14A及び第二の主面14Bの表面性状は、薄膜銅層13の第二の主面13Bの表面性状に追従するため、反射低減層14の第一の主面14A及び第二の主面14Bの表面性状と、薄膜銅層13の第二の主面13Bの表面性状とは同一と評価することができる。反射低減層14の厚みは、重量法により求めることができる。
反射低減層14を構成する材質としては、例えば、銅、ニッケル、コバルト、タングステン、アルミニウムなどの金属などを用いることができ、さらに硫黄などを含んでいてもよい。反射低減層14を構成する材質が金属であれば、図5に示す透視型電極素材30において、第一の回路パターン層32及び第二の回路パターン層34(以下、回路パターン層32,34という場合がある)の配線抵抗を下げることができる。なかでも、反射低減層14は、硫黄、ニッケル、コバルト、タングステン及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種以上を、単位面積当たり0.1〜10.0%の含有率で含有することが好ましい。これにより、薄膜銅層13の表面の特徴である波長550〜780nmの高い反射率を抑えることができ、380〜780nmにわたってフラットな反射率にすることができる。そのため、透視型電極素材30において、回路パターン層32,34の表面のちらつきを押さえ、コントラスト比を大きくすることができる。この場合、硫黄の含有率は、10%以内であることが好ましい。硫黄の含有率が上記範囲内であれば、回路パターン層32,34自体の抵抗値が高くなりにくくすることができる。なお、単位面積当たりの含有率は、市販のエネルギー分散型X線分光器(EDS)または市販の波長分散型X線分光器(WDS)に付属している解析装置(パソコンによるマッピング結果)により解析された値(%)である。
反射低減層14の、可視光域(380〜780nm)における光の反射率は、好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下である。可視光領域での光の反射率は、「JIS K 7375のプラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に準拠する方法により測定された値である。
本実施形態では、反射低減層14は、薄膜銅層13の第二の主面13Bの全面を覆っていないが、発明はこれに限定されず、反射低減層14は、薄膜銅層13の第二の主面13Bの全面を覆っていてもよい。この場合、反射低減層14を構成する材質は、ニッケル、コバルト、タングステン、アルミニウムなどの導通のある金属であることが好ましい。
[剥離金属基材付薄膜銅箔10の製造方法]
図2Aは、電解ドラム110を用いた電解法による金属基材11の製造方法を説明するための概略断面図である。図2Bは、図2A中のD部における金属基材11の拡大断面図である。図3Aは、第二の積層板16の製造方法を説明するための概略説明図であり、図3Bは図3A中のE部における第二の積層板16の拡大断面図である。図3A中、140は搬送ロールである。
本実施形態の剥離金属基材付薄膜銅箔10の製造方法は、電解ドラム110を電解液121に含浸させる電解法により、電解ドラム110に接する側の第一の主面11A、及び電解ドラム110に接しない側の第二の主面11Bを有する金属基材11を準備する第一工程と、金属基材11の第二の主面11B上に剥離層12を形成する第二工程と、電解めっき法により剥離層12上に薄膜銅層13を形成する第三工程と、薄膜銅層13上に反射低減層14を形成する第四工程とを含み、電解液121は水溶性高分子を含有する。第一工程、第二工程、第三工程、第四工程の順に各工程を経て、剥離金属基材付薄膜銅箔10が得られる。本実施形態では、第四工程を含むが、本発明はこれに限定されず、剥離金属基材付薄膜銅箔10の製造方法は、第四工程を含まなくてもよい。
〔第一工程〕
第一工程では、図2Aに示すように、電解ドラム110を電解液121中に含浸させる電解法により、電解ドラム110に接する側の第一の主面11A、及び電解ドラム110に接しない側の第二の主面11Bを有する金属基材11を準備する。
具体的には、図2Aに示すように、電解ドラム110を陰極とし、電解ドラム110に対向する断面円弧状の架台(図示せず)を陽極として、電解液槽120内の電解液121中に電解ドラム110を浸漬させる。次いで、電解ドラム110を回転させながら陽極と陰極との間に電流を流すことにより、電解ドラム110の表面上に金属基材11を電着させる。次いで、得られる金属基材11を電解ドラム110から剥離することにより、金属基材11が連続して得られる。
電解ドラム110は、その表面が研磨されている。すなわち、電解ドラム110の表面形状には凹凸部(研磨痕)が形成されている。これにより、電解ドラム110の表面に電着した金属基材11を電解ドラム110から剥ぎ取りやすくすることができる。電解ドラム110を構成する材質としては、例えば、チタン、ステンレスなどを用いることができる。電解ドラム110の寸法などは、剥離金属基材付薄膜銅箔10の使用用途などに応じて、適宜調整すればよい。
電解液121は、水溶性高分子を含有する。これにより、金属基材11の第二の主面10Bの尖度(Rku)を1.00以上3.10以下のなだらかな面とすることができる。これにより、後述するように、薄膜銅層13の第一の主面13Aの尖度(Rku)を1.00以上3.10以下に調整しやすくなる。電解液121が水溶性高分子を含有すると、金属基材11の第二の主面10Bをなだらかな面とすることができるのは、水溶性高分子の存在により電解液121中の銅イオンの移動が制限されることが主要であると推測される。具体的には、電解法において電解ドラム110の表面の凹凸部の凸部の先端部に電流が集中しやすいため、電解液121が水溶性高分子を含有しない場合、電解液121中の銅イオンは電解ドラム110の表面の凸部に移動しやすい。そのため、凸部に集中的に金属が析出し、得られる金属基材の電解ドラム110に接しない側の面(マット面)は、電解ドラム110に接する側の面(シャイニー面)よりも表面性状が粗くなる。これに対し、電解液121が水溶性高分子を含有する場合、銅イオンは電解ドラム110の表面の凸部に移動しにくくなるため、電解液121が水溶性高分子を含有しない場合に比べ、凹部に金属が析出しやすくなる。これにより、金属基材11の第二の主面11Bはなだらかな面となると推測される。これら試薬としては、例えば、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸がある。また、複数の水酸基を有する有機化合物ないし線状重合体を添加することにより、光沢剤の作用を向上させることができ、さらに平滑で光沢に優れ、異常な突起部がない表面を形成することができる。このような化合物としては、例えば、平均分子量(重量平均)が500〜5,000,000のポリエチレングリコール、平均分子量が5000以下のゼラチンがある。
電解液121の組成は、金属基材11の材質などに応じて適宜調整すればよく、金属基材11の材質が銅の場合、電解液121は下記の組成であることが好ましい。
・硫酸銅5水和物:100〜300g/L
・硫酸:50〜150g/L
・塩素:1〜20質量ppm・水溶性高分子(たとえばゼラチン平均分子量は、500〜5000):15〜50ppm
金属基材11の製造条件は、金属基材11の材質などに応じて適宜調整すればよく、下記の条件であることが好ましい。
・電流密度:1.0〜10.0A/dm
・電解液121の温度:10〜80℃
・pH:5.0〜9.0
金属基材11の第二の主面11Bの尖度(Rku)を調整する方法としては、例えば、添加する水溶性高分子の分子量および/または添加量を調節する方法などが挙げられる。金属基材11の厚みを調整する方法としては、例えば、電流密度および/または硫酸銅水溶液にドラムを浸漬して電流を流している時間を調節する方法などが挙げられる。
このようにして得られる金属基材11の第一の主面11Aの尖度(Rku)は、通常3.10超である。すなわち、得られる金属基材11の表面性状は、一般にシャイニー面といわれる第一の主面11Aの方が、第二の主面11Bよりも粗くなる。これは、電解液121が水溶性高分子を含有することで、金属基材11の第二の主面10Bがなだらかな面となること;第一の主面11Aの表面性状は、金属基材11は電解ドラム110の表面に直接電着するため、金属基材11の第一の主面11Aは電解ドラム110の表面性状が転写されること;電着した金属基材11を電解ドラム110の表面から剥離するために、電解ドラム110の表面は研磨され研磨痕が残っていることなどが主に起因すると推測される。
〔第二工程〕
第二工程では、金属基材11の第二の主面11B上に剥離層12を形成する。これにより、図3Aに示す、第一の積層板15が得られる。
剥離層12は金属基材11上に直接形成されるため、金属基材11の第二の主面11Bの表面性状は、剥離層12の第一の主面12Aに転写される。そのため、剥離層12の第一の主面12Aの尖度(Rku)と、金属基材11の第二の主面11Bの尖度(Rku)とは同一と評価できる。
剥離層12を形成する方法としては、例えば、電解めっき法などが挙げられる。電解めっき法に用いる電解液の組成は、剥離層12の材質などに応じて適宜調整すればよく、剥離層12の材質がニッケル及びモリブデンを含む場合、電解液は下記の組成であることが好ましい。
・硫酸ニッケル6水和物:0.6〜60g/l(金属換算)
・NaMoO2水和物:0.1〜10g/l(金属換算)
・クエン酸ナトリウム:0.1〜300g/l
電解めっき法の製造条件は、剥離層12の材質などに応じて適宜調整すればよく、下記の条件であることが好ましい。
・温度:20〜60℃
・pH:5.0〜9.0
・電流密度:0.5〜8A/dm
・処理時間:5〜40秒
電解めっき法の製造条件が上記範囲内であれば、剥離層12は金属基材11の第二の主面11Bの表面性状に追従するように形成される。そのため、剥離層12の第一の主面12A及び第二の主面12Bの表面性状は、金属基材11の第二の主面11Bの表面性状に追従するため、剥離層12の第一の主面12A及び第二の主面12Bの尖度(Rku)と、金属基材11の第二の主面11Bの尖度(Rku)とは同一と評価することができる。
〔第三工程〕
第三工程では、電解めっき法により剥離層12上に薄膜銅層13を形成する。これにより、図3Aに示す、第二の積層板16が得られる。
薄膜銅層13は剥離層12上に直接形成されるため、剥離層12の第二の主面12Bの表面性状は、薄膜銅層13の第一の主面13Aに転写される。そのため、薄膜銅層13の第一の主面13Aの尖度(Rku)と、剥離層12の第二の主面12Bの尖度(Rku)とは同一と評価できる。
薄膜銅層13を形成する方法としては、例えば、図3Aに示すように、金属基材11を陰極として、第二の電解液槽130内の第二の電解液131中に第一の積層板15を浸漬し、陽極と陰極との間に電流を流すことにより、金属基材11の第二の主面11B側の表面(剥離層12の表面)上に薄膜銅層13を電着する方法などが挙げられる。
第二の電解液131としては、薄膜銅層13を構成する材質に応じて適宜調整すればよく、硫酸銅めっき浴、シアン化銅めっき浴、ほうフッ化銅めっき浴、ピロリン酸銅めっき浴、スルファミン酸銅めっき浴などを用いることができる。
また、電解めっき法により、剥離層12上にストライク銅めっき層を形成し、さらにこのストライク銅めっき層上に薄膜銅層13を形成することが好ましい。これにより、剥離層12上により均一なめっきを施すことができ、薄膜銅層13のピンホールの数を著しく減少させることができる。ストライク銅めっき層を形成するめっき浴としては、ピロリン酸銅めっき浴、シアン化銅めっきを用いることができる。ストライク銅めっき層上の薄膜銅層13を形成するめっき浴としては、例えば、硫酸銅めっき浴、ほうフッ化銅めっき浴、ピロリン酸銅めっき浴、スルファミン酸銅めっき浴、シアン化銅めっき浴を用いることができる。ストライク銅めっき層の厚さは、好ましくは0.001μm以上1μm以下である。この場合も、ストライク銅めっき層の厚さが薄いため、剥離層12の第二の主面12Bの表面性状は、薄膜銅層13の第一の主面13Aに転写され、薄膜銅層13の第一の主面13Aの尖度(Rku)と、剥離層12の第二の主面12Bの尖度(Rku)とは同一と評価できる。具体的に、第二の電解液131は、下記の組成であることが好ましい。
(ストライク銅めっき)
・ピロリン酸銅:60〜120g/l
・ピロリン酸カリウム硫酸:100〜400g/l
・アンモニア水:0.1〜10ml/l
電解めっき法の製造条件は、薄膜銅層13の使用用途などに応じて適宜調整すればよく、下記の条件であることが好ましい。
・第二の電解液131の温度:20〜80℃
・pH:6.0〜9.0
・電流密度:0.5〜10A/dm
・処理時間:1〜60秒
(薄膜銅層形成めっき)
・硫酸銅5水和物:100〜300g/L
・硫酸:50〜150g/L
・塩素:1〜20質量ppm
・水溶性高分子(例えば、ゼラチン平均分子量は、500〜5000):15〜35ppm
金属基材11の製造条件は、金属基材11の材質などに応じて適宜調整すればよく、下記の条件であることが好ましい。
・電流密度:1.0〜10.0A/dm
・電解液121の温度:10〜80℃
・pH:5.0〜9.0
薄膜銅層13の第一の主面13Aの尖度(Rku)を上述した範囲内に調整する方法としては、例えば、金属基材11の第二の主面10Bの尖度(Rku)を1.00以上3.10以下の範囲内に調整し、剥離層12が金属基材11の第二の主面11Bの表面性状に追従するように剥離層12の厚みを調整する方法;電流密度および/または硫酸銅水溶液にドラムを浸漬して電流を流している時間を調節する方法などが挙げられる。薄膜銅層13の厚みを調整する方法としては、例えば、電流密度および/または硫酸銅水溶液にドラムを浸漬して電流を流している時間を調節する方法などが挙げられる。
〔第四工程〕
第四工程では、薄膜銅層13上に反射低減層14を形成する。すなわち、薄膜銅層13の第二の主面13B上に黒色化処理を施す。これにより、剥離金属基材付薄膜銅箔10が得られる。
反射低減層14を形成する方法としては、例えば、電解めっき法などが挙げられる。この電解めっき法に用いるめっき浴としては、反射低減層14を構成する材質に応じて適宜調整すればよく、例えば、クロメートめっきなどを用いることができる。具体的に、電解めっき法に用いるめっき浴は、下記の組成であることが好ましい。
・硫酸銅5水和物:50〜300g/l
・硫酸:10〜300g/l
電解めっき法の製造条件は、薄膜銅層13の使用用途などに応じて適宜調整すればよく、下記の条件で調製し、コブ状の銅粒子からなる粗化層を形成する。
・温度:10〜60℃
・電流密度:1〜50A/dm
・処理時間:10〜100秒
次に粗化層を形成後の表面に、下記組成のめっき浴にて、クロメート処理を行う。
・重クロム酸ナトリウム2水和物:1.0〜10g/l
電解めっき法の製造条件は、薄膜銅層13の使用用途などに応じて適宜調整すればよく、下記の条件であることが好ましい。
・pH:3.0〜5.0
・液温度:10〜50℃
・電流密度0.1〜3.0 A/dm
[剥離金属基材付薄膜銅箔10の使用形態]
図4は、本実施形態に係る剥離金属基材付薄膜銅箔10の使用形態に係る両面透視型電極用積層板20の概略断面図である。図5は、両面透視型電極用積層板20を用いた透視型電極素材30の厚み方向における断面図である。図4中、図1に示す剥離金属基材付薄膜銅箔10の構成部材と同一の構成部材には同一符号を付して重複説明を省略する場合がある。図5中、図4に示す両面透視型電極用積層板20の構成部材と同一の構成部材には同一符号を付して重複説明を省略する場合がある。
剥離金属基材付薄膜銅箔10は、例えば、図4に示す両面透視型電極用積層板20の構成材料などに好適に使用することができる。
〔両面透視型電極用積層板20〕
両面透視型電極用積層板20は、図4に示すように、透明基材21と、第一の透明接着層22と、第一の剥離金属基材付薄膜銅箔10と、第二の透明接着層23と、第二の剥離金属基材付薄膜銅箔10とを備える。透明基材21は、第一の主面21A及び第二の主面21Bを有する。透明基材21の第一の主面21A上には、第一の透明接着層22、及び第一の剥離金属基材付薄膜銅箔10がこの順で積層されている。透明基材21の第二の主面21B上には、第二の透明接着層23、及び第二の剥離金属基材付薄膜銅箔10がこの順で積層されている。第一の剥離金属基材付薄膜銅箔10と、第二の剥離金属基材付薄膜銅箔10とは同一の構成である。以下、第一の透明接着層22及び第二の透明接着層23を、透明接着層22,23という場合がある。
(透明基材21)
両面透視型電極用積層板20は、透明基材21を備える。透明基材21は、シート状物である。透明基材21の厚さは、両面透視型電極用積層板20の使用用途などに応じて適宜選択すればよく、好ましくは24〜300μm、より好ましくは35〜260μmである。透明基材21の厚さが上記範囲内であれば、シワが入りにくく、取扱いが容易で、透明性に優れる。透明基材21を構成する材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの透明樹脂を用いることができる。透明基材21は、テトラブロモビスフェノールAなどの添加型や反応型の難燃剤を含有してもよい。
(透明接着層22,23)
両面透視型電極用積層板20は、透明接着層22,23を備える。第一の透明接着層22は、透明基材21の第一の主面21A上に形成され、透明基材21の第一の主面21Aの全面を覆っている。第二の透明接着層23は、透明基材21の第二の主面21B上に形成され、透明基材21の第二の主面21Bの全面を覆っている。第一の透明接着層22と、第二の透明接着層23とは、同一の構成であってもよいし、互いに異なる構成であってもよい。
透明接着層22,23は、透明接着剤の硬化物である。透明接着剤を構成する材質としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はこれらの混合樹脂を含むことが好ましい。特にアクリル樹脂、ウレタン樹脂又はこれら混合樹脂は、透明性に優れ、光学的にも有用である。
透明接着層22,23の硬さは、好ましくは1.0N/mm以上200N/mm以下、より好ましくは4.0N/mm以上175N/mm以下である。透明接着層22,23の硬さが上記範囲内であれば、断線の原因の1つとなる粘着材の伸びを抑えることができる。ここで、透明接着層22,23の硬さは、ナノインデンテーション装置により測定された値である。
透明接着層22,23の厚さは、好ましくは0.5μm以上10.00μm以下、より好ましくは1.0μm以上8.00μm以下である。
〔両面透視型電極用積層板20の製造方法〕
両面透視型電極用積層板20の製造方法としては、例えば、透明基材21の第一の主面21A及び第二の主面21B上に透明接着剤を塗布して透明接着剤層をそれぞれ形成し、透明基材21の第一の主面21Aと第一の剥離金属基材付薄膜銅箔10の第二の主面14Bとを、透明基材21の第二の主面21Bと第二の剥離金属基材付薄膜銅箔10の第二の主面14Bとを、それぞれ対向させた後、透明接着剤層を硬化させればよい。この透明接着剤層の硬化物は、透明接着層22,23となる。
透明接着剤の塗布方法としては、透明接着剤の材質に応じて適宜調整すればよく、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法などが挙げられる。透明接着剤を硬化させる方法は、透明接着剤の材質に応じて適宜調整すればよく、例えば、プレス機などを用いて所定の圧力を掛けながら加熱する方法;常圧又は低圧の環境下で加熱する方法などが挙げられる。
〔両面透視型電極用積層板20の使用形態〕
両面透視型電極用積層板20は、図5に示す透視型電極素材30の材料として好適に用いることができる。透視型電極素材30は、タッチパネルセンサー用部材、電磁波吸収シート、車載用アンテナなどに好適に用いられる。
(透視型電極素材30)
透視型電極素材30は、図5に示すように、透明基材21と、第一の透明接着層22と、第一の反射低減パターン層31と、第一の回路パターン層32と、第二の透明接着層23と、第二の反射低減パターン層33と、第二の回路パターン層34とを備える。以下、第一の反射低減パターン層31及び第二の反射低減パターン層33を、反射低減パターン層31,33という場合がある。
<回路パターン層32,34>
回路パターン層32,34は、薄膜銅層13の一部がフォトエッチング法により除去され、薄膜銅層13の一部に開口部30Cとなる隙間が形成された、透視可能な電気回路である。回路パターン層32,34のパターン形状は、透視型電極素材30の使用用途などに応じて適宜調整すればよく、例えば、メッシュ形状、平行細線パターン形状、櫛刃形状などが挙げられる。開口部30Cは、薄膜銅層13及び反射低減層14の一部がフォトエッチング法により除去された部位である。
回路パターン層32,34の線幅Wは、透視型電極素材30の使用用途に応じて適宜調整すればよい。透視型電極素材30をタッチパネルセンサー用部材に用いる場合、線幅Wは、好ましくは0.5〜10μm、より好ましくは1.0〜8.0μmである。線幅Wが上記範囲内であれば、開口部30Cを広く大きくすることができ、透視型電極素材30の透過性をより向上させることができる。
第一の外表部22Cの尖度(Rku)は、好ましくは1.00以上3.10以下、より好ましくは2.00以上3.05以下である。第二の外表部23Cの尖度(Rku)は、好ましくは1.00以上3.10以下、より好ましくは2.00以上3.05以下である。第一の外表部22Cの尖度(Rku)及び第二の外表部23Cの尖度(Rku)が上記範囲内であれば、外表部22C,23Cにおける透明接着層22,23の濁度(ヘイズ)を20%以下とすることができ、透視型電極素材30は透視性により優れる。濁度(ヘイズ)はヘイズメーターにより測定される値である。
透視型電極素材30のシート抵抗は、好ましくは0.01Ω/sq以上50Ω/sq以下、より好ましくは0.05Ω/sq以上10Ω/sq以下、さらに好ましくは0.1Ω/sq以上5Ω/sq以下である。
透視型電極素材30の全光線透過率は、線幅3μm、線間隔500μmのメッシュ(格子)状回路において、好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上である。透視型電極素材30の全光線透過率が上記範囲内であれば、透視型電極素材30をタッチパネルセンサーなどに好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例において、十点平均粗さ(Rz)、算術平均粗さ(Ra)、尖度(Rku)及び金属層の厚みの測定方法は下記のとおりである。
[十点平均粗さ(Rz)の測定]
表面粗さ計測器(株式会社東京精密製の「SURFCOM1500SD」)を用いて、触針法によりJIS B 0651(1996)及びJIS B 0601(1994)に従い、触針2μmにて十点平均粗さ(Rz)を測定した。測定範囲は直線状に10mmである。
[算術平均粗さ(Ra)の測定]
表面粗さ計測器(株式会社東京精密製の「SURFCOM1500SD」)を用いて、触針法によりJIS B 0651(1996)及びJIS B 0601(1994)に従い、触針2μmにて算術平均粗さ(Ra)を測定した。測定範囲は直線状に10mmである。
[尖度(Rku)の測定]
レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製の「VK-X100」)を用いて、JIS B 0601:2001に準拠し、50倍レンズで測定プログラムにて表面を測定した。次に解析プログラムで JIS B 0601(2001)による表面粗さ:全領域モード測定を実施して尖度(Rku)を求めた。
[金属基材及び薄膜銅層の厚みの測定]
金属基材及び薄膜銅層の厚みは10cm角に切り出した銅箔の重量を測定し、銅の密度8.96g/cmから換算して厚みを算出した。
[実施例1]
図6は、実施例1の片面透視型電極用積層板26の製造方法の各工程を示す概略説明図である。
〔剥離金属基材付薄膜銅箔10の作製〕
(金属基材11)
電解ドラム110として、表面が研摩されたチタン製の回転ドラムを準備した。電解液121として、下記組成の電解液を準備した。
<電解液121の組成>
・硫酸銅5水和物:170g/L
・硫酸:100g/L
・塩素:6質量ppm
・ゼラチン(平均分子量2000):30ppm
図2に示すように、電解ドラム110を陰極とし、電解ドラム110に対向する断面円弧状の架台(図示せず)を陽極として、電解液槽120内の電解液121中に電解ドラム110を浸漬させた。次いで、下記の製造条件で電解ドラム110を回転させながら陽極と陰極との間に電流を流すことにより、電解ドラム110の表面上に金属を電着させた。
<電気めっきの条件>
・電流密度:6.0A/dm
・電解液121の温度:40℃
・めっき時間:20分間
次いで、電解ドラム110の表面に析出した金属を電解ドラム110から剥離し、図6Aに示す金属基材11を連続的に得た。得られた金属基材11を10%硫酸中、温度:30℃、電流密度:5A/dm、処理時間:20秒の条件で陰極処理により表面を清浄し、純水で20秒間洗浄した。
洗浄後の金属基材11の表面性状及び厚みを測定した。金属基材11の厚みは17μmであった。金属基材11の電解ドラム110に接しない側の第二の主面11Bの表面性状は、尖度(Rku)が2.71、十点平均粗さ(Rz)が1.21μm、算術平均粗さ(Ra)が0.20μmであった。金属基材11の電解ドラム110に接する側の第一の主面11A(シャイニー面)の表面性状は、尖度(Rku)が3.11、十点平均粗さ(Rz)が1.22μm、算術平均粗さ(Ra)が0.90μmであった。
(剥離層12)
金属基材11を下記の組成で調製した剥離層形成用電解液中に浸漬させ、電気分解を下記の製造条件で行い、金属基材11の第二の主面11B上に剥離層12を形成し、流水で20秒間洗浄した。これにより、図6Bに示す第一の積層板15を得た。
<剥離層形成用電解液の組成>
・硫酸ニッケル6水和物:30g/l
・NaMoO2水和物:3g/l
・クエン酸ナトリウム:40g/l
<電気分解の条件>
・温度:30℃
・pH:6
・電流密度:2A/dm
・処理時間:20秒
(薄膜銅層13)
下記の組成で調製したピロリン酸銅めっき浴中に第一の積層板15を浸漬し、陰極処理を下記の製造条件で行い、純水で20秒間洗浄した。
<ピロリン酸銅めっき(ストライクめっき)浴の組成>
・ピロリン酸銅:80g/l
・ピロリン酸カリウム:320g/l
・アンモニア水:2ml/l
<陰極処理の条件>
・温度:40℃
・pH:8.5
・電流密度:2.0A/dm
・処理時間:20秒
次いで、下記の組成で調製した薄膜銅層形成用電解液中に第一の積層板15を浸漬し、電気分解を下記の製造条件で行い、剥離層12の第二の主面12B上に薄膜銅層13を形成した。これにより、図6Cに示す第二の積層板16を得た。
<薄膜銅層形成用電解液の組成>
・硫酸銅5水和物:160g/l
・硫酸:100g/l
・ゼラチン(重量平均分子量5000):15ppm
・塩素イオン:5ppm
<電気分解の条件>
・温度:40℃
・pH:7
・電流密度:3.5A/dm
・処理時間:150秒
次いで、流水で第二の積層板16を20秒間洗浄した。洗浄後の第二の積層板16の薄膜銅層13の厚みを測定したところ、2μmであった。
(防錆処理層及びシランカップリング処理層)
防錆処理とシランカップリング剤処理を行った。
(反射低減層14)
下記の組成で調整したクエン酸ニッケルめっき浴中に第二の積層板16を浸漬し、電気分解を下記の条件で行い、薄膜銅層13の第二の主面13B上に、薄Ni層を形成した。これにより、図6Dに示す剥離金属基材付薄膜銅箔10を得た。
<クロメート浴の組成>
・重クロム酸ナトリウム2水和物:3.5g/l
<電気めっきの条件>
・温度:30℃
・pH:4.0
・電流密度:0.5A/dm
・処理時間:2.5秒
得られた剥離金属基材付薄膜銅箔10の反射低減層14の第二の主面14Bの表面性状は、尖度(Rku)が2.89、十点平均粗さ(Rz)が1,25μm、算術平均粗さ(Ra)が0.22μmであった。
剥離金属基材付薄膜銅箔10の表面を、SEMを用いて観察した。さらに、剥離金属基材付薄膜銅箔10から金属基材11を剥離し、その剥離面を、SEMを用いて観察した。金属基材11を剥離すると、剥離層12は金属基材11とともに薄膜銅層13から剥離した。反射低減層14の第二の主面14BのSEM画像(倍率:1000倍)を図7Aに示す。剥離金属基材付薄膜銅箔10から金属基材11を剥離した後の、薄膜銅層13側の第一の剥離面13AのSEM画像(倍率:1000倍)を図8Aに示す。剥離金属基材付薄膜銅箔10から金属基材11を剥離した後の、金属基材11側の第二の剥離面12BのSEM画像(倍率:1000倍)を図9Aに示す。金属基材11の第一の主面11AのSEM画像(倍率:1000倍)を図10Aに示す。
〔第三の積層板24の作製〕
透明基材21として、高透明PETフィルム(東洋紡株式会社製の「コスモシャインA4300」、厚み:100μm)を準備した。透明基材21の第一の主面21A上に下記の組成で調製した透明接着剤(ウレタン樹脂)を3g/mの塗布量で塗布し、100℃の環境下で5分間保持して乾燥させ、厚さ7μmの透明接着剤層22Uを形成した。これにより、図6Eに示す第三の積層板24を得た。
(透明接着剤の組成)
主剤:東洋インキ製造株式会社製の「ダイナレオ VA−3020」
硬化剤:東洋インキ製造株式会社製の「ダイナレオ HD−701」
質量比:主剤/硬化剤=100/7
〔片面透視型電極用積層板26の作製〕
第三の積層板24の透明接着剤層22Uと、剥離金属基材付薄膜銅箔10の反射低減層14とを図6Fに示すように対向させて、第三の積層板24及び剥離金属基材付薄膜銅箔10を重ね合わせて貼合した。この貼合した状態を60℃の環境下で5日間保持し、透明接着剤層22Uを硬化させて透明接着層22とした。これにより、図6Gに示す第四の積層板25を得た。
この第四の積層板25から金属基材11及び剥離層12を剥離した。これにより、図6Hに示す片面透視型電極用積層板26を得た。この際、金属基材11を剥離すると、剥離層12は金属基材11とともに薄膜銅層13から剥離した。
得られた片面透視型電極用積層板26の薄膜銅層13の第一の主面13Aの表面性状は、尖度(Rku)が2.75、十点平均粗さ(Rz)が1.02μm、算術平均粗さ(Ra)が0.18μmであった。
〔片面透視型電極素材の作製〕
片面透視型電極用積層板26の薄膜銅層13及び反射低減層14の一部をフォトエッチング法により除去し、格子状の回路パターン層を有する片面透視型電極素材を得た。回路パターン層の線幅は、3μmであった。
片面透視型電極素材の回路パターン層を、SEMを用いて観察した。回路パターン層のSEM画像(倍率:2000倍)を図11に示す。
[比較例1]
図12は、比較例1の片面透視型電極用積層板26の製造方法を説明するための概略説明図である。
〔剥離金属基材付薄膜銅箔203の作製〕
(金属基材210)
電解液121の組成を下記の組成とした他は、実施例1と同様にして、図12Aに示す金属基材210を連続的に得た。
<電解液121の組成>
・硫酸銅5水和物:160g/l
・硫酸:100g/l
・塩素イオン:5ppm
得られた金属基材210を10%硫酸中、温度:30℃、電流密度:5A/dm、処理時間:20秒の条件で陰極処理により表面を清浄し、純水で20秒間洗浄した。
洗浄後の金属基材210の表面性状及び厚みを測定した。金属基材210の厚みは2.1μmであった。金属基材210の電解ドラム110に接しない側の第二の主面210B(マット面)の表面性状は、尖度(Rku)が3.51、十点平均粗さ(Rz)が1.02μm、算術平均粗さ(Ra)が0.21μmであった。金属基材210の電解ドラム110に接する側の第一の主面210A(シャイニー面)の表面性状は、実施例1の金属基材11の電解ドラム110に接する側の第一の主面11A(シャイニー面)の表面性状と同一であった。
(剥離層220)
金属基材210の第一の主面210A上に、実施例1と同じ条件で剥離層220を形成し、流水で20秒間洗浄した。これにより、図12Bに示す第五の積層板201を得た。
(薄膜銅層230)
剥離層220の第一の主面220A上に、実施例1と同じ条件で薄膜銅層230を形成した。これにより、図12Cに示す第六の積層板202を得た。
次いで、流水で第六の積層板202を20秒間洗浄した。洗浄後の第六の積層板202の薄膜銅層230の厚みを測定したところ、2μmであった。
(防錆処理層及びシランカップリング処理層)
防錆処理とシランカップリング剤処理を実施例1と同じ条件で行った。
(反射低減層240)
薄膜銅層230の第一の表面230A上に、実施例1と同じ条件で薄Ni層を形成した。これにより、図12Dに示す剥離金属基材付薄膜銅箔203を得た。
得られた剥離金属基材付薄膜銅箔203の反射低減層240の第一の主面240Aの表面性状は、尖度(Rku)が3.59、十点平均粗さ(Rz)が1.10μm、算術平均粗さ(Ra)が0,21μmであった。
剥離金属基材付薄膜銅箔203の表面を、SEMを用いて観察した。さらに、剥離金属基材付薄膜銅箔203から金属基材210を剥離し、その剥離面を、SEMを用いて観察した。金属基材210を剥離すると、剥離層220は金属基材210とともに薄膜銅層230から剥離した。反射低減層240の第一の主面240AのSEM画像(倍率:1000倍)を図7Bに示す。剥離金属基材付薄膜銅箔203から金属基材210を剥離した後の、薄膜銅層230側の第一の剥離面230BのSEM画像(倍率:1000倍)を図8Bに示す。剥離金属基材付薄膜銅箔203から金属基材210を剥離した後の、金属基材210側の第二の剥離面220AのSEM画像(倍率:1000倍)を図9Bに示す。金属基材210の第二の主面210BのSEM画像(倍率:1000倍)を図10Aに示す。
〔第三の積層板24の作製〕
実施例1と同様にして、図12Eに示す第三の積層板24を得た。
〔片面透視型電極用積層板200の作製〕
第三の積層板24の透明接着剤層22Uと、剥離金属基材付薄膜銅箔203の反射低減層240とを図12Fに示すように対向させて、第三の積層板24及び剥離金属基材付薄膜銅箔203を重ね合わせて貼合した。この貼合した状態を60℃の環境下で5日間保持し、透明接着剤層22Uを硬化させて透明接着層22とした。これにより、図12Gに示す第七の積層板204を得た。
次いで、この第七の積層板204から金属基材210及び剥離層220を剥離した。これにより、図12Hに示す片面透視型電極用積層板200を得た。この際、金属基材210を剥離すると、剥離層220は金属基材210とともに薄膜銅層230から剥離した。
得られた片面透視型電極用積層板200の薄膜銅層230の第二の主面230Bの表面性状は、尖度(Rku)が3.51、十点平均粗さ(Rz)が1.08μm、算術平均粗さ(Ra)が0.16μmであった。
〔片面透視型電極素材の作製〕
片面透視型電極用積層板200の薄膜銅層230及び反射低減層240の一部を、実施例1と同様にしてフォトエッチング法により除去し、格子状の回路パターン層を有する片面透視型電極素材を得た。回路パターン層の線幅は、3μmであった。
片面透視型電極素材の回路パターン層を、SEMを用いて観察した。回路パターン層のSEM画像(倍率:2000倍)を図13に示す。
10 剥離金属基材付薄膜銅箔
11 金属基材
12 剥離層
13 薄膜銅層
14 反射低減層
15,16 積層板
20 透視型電極用積層板
21 透明基材
22 第一の透明接着層
23 第二の透明接着層
30 透視型電極素材
31,33 反射低減パターン層
32,34 回路パターン層

Claims (6)

  1. 金属基材と、前記金属基材上に形成された導通性を有する剥離層と、前記剥離層上に形成された薄膜銅層とを有し、
    前記金属基材に面する側の前記薄膜銅層の面の尖度(Rku)は、1.00以上3.10以下であることを特徴とする剥離金属基材付薄膜銅箔。
  2. 前記薄膜銅層の厚みが0.1〜5.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の剥離金属基材付薄膜銅箔。
  3. 前記薄膜銅層が、銅を前記薄膜銅層の総質量に対して80質量%以上含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の剥離金属基材付薄膜銅箔。
  4. 前記金属基材が、銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、モリブデン、白金、金及びパラジウムからなる群より選ばれる1種類を前記金属基材の総質量に対して80質量%以上含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の剥離金属基材付薄膜銅箔。
  5. 前記金属基材の厚みが7μm以上40μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の剥離金属基材付薄膜銅箔。
  6. 電解ドラムを電解液に含浸させる電解法により、前記電解ドラムに接する側の第一の主面、及び前記電解ドラムに接しない側の第二の主面を有する金属基材を準備する第一工程と、
    前記金属基材の前記第二の主面上に剥離層を形成する第二工程と、
    電解めっき法により前記剥離層上に薄膜銅層を形成する第三工程とを含み、
    前記電解液は水溶性高分子を含有することを特徴とする剥離金属基材付薄膜銅箔の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021014623A (ja) * 2019-07-12 2021-02-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 金属基材付薄膜金属箔、金属張透明基材材料、透視型電極用積層板、及び透視型電極素材

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