JP2019018153A - コーティング材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水性コーティング組成物を用いて基材にコーティング層を形成する方法であって、速い生産速度を可能とし、製造性が良好である製造方法を提供すること。【解決手段】 基材およびコーティング層を少なくとも有するコーティング材の製造方法であって、下記工程:基材の少なくとも一方の面に塩水溶液を塗装する塩水溶液塗装工程、塩水溶液塗装面にさらに水性コーティング組成物を塗装する水性コーティング組成物塗装工程、および、水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させてコーティング層を形成するコーティング層形成工程:を包含し、水性コーティング組成物は、樹脂エマルション、カチオン性分散樹脂およびアニオン性分散樹脂から選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含み、および、塩水溶液塗装工程において塗装される塩の量は、基材の表面積あたり0.3〜10g/m2である、製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、基材およびコーティング層を少なくとも有するコーティング材の製造方法であって、上記コーティング材のコーティング層を、水性コーティング組成物を用いて製造する方法に関する。
剥離紙は、粘着面の保護、粘着面同士の貼付および固着防止などの役割を有しており、一般に広く用いられている。剥離紙は、基材上に、剥離層を設けることによって製造される。剥離層は一般に、剥離層形成用コーティング組成物を塗装することによって形成される。
剥離層形成用コーティング組成物として、溶剤型コーティング組成物および水性コーティング組成物が挙げられる。溶剤型コーティング組成物は一般に、溶剤の揮発性が高いことから乾燥スピードが速く、より高速で剥離層を形成することができ、生産速度が速く製造性が優れるという利点がある。しかしながら近年においては、環境汚染などの環境負荷低減に対する要請、そして製造作業上の安全面および衛生面などの点から、コーティング組成物の水性化が求められている。
しかしながら水性コーティング組成物は、溶剤型コーティング組成物と比べて乾燥スピードが遅いため、生産速度が遅くなり、製造性が劣るという技術的課題がある。そのため、依然として、溶剤型コーティング組成物を用いて剥離層を形成する方法が主流である。
水性コーティング組成物を用いて剥離層を形成する手法についても、検討が行われている。例えば特開平6−248244号公報(特許文献1)には、クラフト伸張紙、クラフト紙又は再生紙の表面にエマルジョン型離型剤又は該離型剤と該離型剤の紙層中への浸透をコントロールするための粘度調整剤との混合物を塗布してなる粘着テープ用剥離紙を開示する。この特許文献1には、粘度調整剤を用いることによって、エマルジョン型離型剤を用いた剥離紙製造を好適に行うことができ、生産性などが向上したと記載される。
特開平6−248244号公報
本発明は上記従来技術の課題を解決することを課題とする。より特定すれば、本発明は、水性コーティング組成物を用いて基材にコーティング層を形成する方法であって、速い生産速度を可能とし、製造性が良好である製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は下記態様を提供する。
[1]
基材およびコーティング層を少なくとも有するコーティング材の製造方法であって、下記工程、
基材の少なくとも一方の面に塩水溶液を塗装する、塩水溶液塗装工程、
上記塩水溶液塗装面に、さらに、水性コーティング組成物を塗装する、水性コーティング組成物塗装工程、および
上記水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、コーティング層を形成する、コーティング層形成工程、
を包含し、
上記水性コーティング組成物は、樹脂エマルション、カチオン性分散樹脂およびアニオン性分散樹脂から選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含み、および
上記塩水溶液塗装工程において塗装される塩の量は、基材の表面積あたり0.3〜10g/mである、
製造方法。
[2]
上記塩水溶液に含まれる塩が無機塩である、上記製造方法。
[3]
上記無機塩が、硫酸イオン、塩化物イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオンからなる群から選択される1種またはそれ以上を有する、上記製造方法。
[4]
上記無機塩が、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムからなる群から選択される1種またはそれ以上である、上記製造方法。
[5]
上記塩水溶液は、塩濃度が0.5〜40質量%である水溶液である、上記製造方法。
[6]
上記水性コーティング組成物は、アクリル樹脂エマルション、アクリルシリコーン樹脂エマルション、シリコーン樹脂エマルション、エポキシ樹脂ディスパージョンおよびアクリル樹脂ディスパージョンからなる群から選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含む、上記製造方法。
[7]
上記コーティング層は剥離性コーティング層であり、上記コーティング材は剥離材である、上記製造方法。
[8]
基材および剥離性コーティング層を少なくとも有する剥離材の製造方法であって、下記工程、
基材の質量に対して1質量%以上の塩を含む基材を提供する工程、
上記基材の表面に、水性コーティング組成物を塗装する、水性コーティング組成物塗装工程、および
上記水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、剥離性コーティング層を形成する、コーティング層形成工程、
を包含し、
上記水性コーティング組成物は、アクリルシリコーン樹脂エマルションおよびシリコーン樹脂エマルションから選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含み、
上記無機塩が、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムからなる群から選択される1種またはそれ以上である、
製造方法。
本発明の製造方法により、水性コーティング組成物を用いて基材にコーティング層を形成する方法であっても、速い生産速度が可能となり、良好な製造性が得られる利点がある。
実施例1によって製造されたコーティング層の表面を、走査電子顕微鏡(SEM)で撮影した写真である(600倍)。 実施例1で用いた、基材である紙の表面を、SEMで撮影した写真である(600倍)。 基材である紙の表面に対して、実施例1で用いた塩水溶液のみを塗装した後に、SEMで表面を撮影した写真である(600倍)(比較例3)。 基材である紙の表面に対して、塩水溶液を塗装することなく、実施例1で用いた水性コーティング組物を直接塗装した後に、SEMで表面を撮影した写真である(600倍)(比較例4)。 参考例1の、溶剤系コーティング組成物を塗装して得たコーティング層の表面をSEMで撮影した写真である(600倍)。
本発明の方法は、基材およびコーティング層を少なくとも有するコーティング材の製造方法であって、下記工程を包含する方法である:
基材の少なくとも一方の面に塩水溶液を塗装する、塩水溶液塗装工程、
上記塩水溶液塗装面に、さらに、水性コーティング組成物を塗装する、水性コーティング組成物塗装工程、および
上記水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、コーティング層を形成する、コーティング層形成工程。
以下、本発明の方法を詳述する。
基材
本発明の方法において、コーティング層を設ける基材として、例えば金属、プラスチック、紙、木材、ガラス、セラミック、モルタルなどの、任意の基材を用いることができる。例えばコーティング材が剥離紙である場合は、コーティング材として任意の紙または樹脂製のフィルム(以下、「樹脂フィルム」という)を用いることができる。なお本明細書における「剥離紙」は、基材が紙である態様のみに限定されず、基材が樹脂フィルムである態様(いわゆる剥離フィルム)も含むものとする。
樹脂フィルムとしては特に限定されず、公知のものを使用することができる。樹脂フィルムの具体例として、例えば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリルフィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム;ビスフェノール類と塩化カルボニルから得られるポリカーボネ−トフィルム;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などのナイロンフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム;ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライドなどのビニルフィルム;などが挙げられる。これらの樹脂フィルムは、延伸したものであってもよく、2種またはそれ以上が複合化されたものであってもよい。上記樹脂フィルムは、また、上記合成樹脂の樹脂ファイバーをパルプ代わりの原料とし、必要に応じたバインダーなどを加えて抄紙機で製紙された、いわゆる合成紙であってもよい。
紙としては特に限定されず、公知のものを使用することができる。紙の具体例として、例えば、上質紙、クラフト紙、グラシン紙、再生紙、非木材紙(木材以外の植物から繊維を取りだして抄紙機で製紙した紙)およびこれらの加工紙などが挙げられる。紙として、上記合成樹脂の樹脂ファイバーおよびパルプ繊維を原料とし、必要に応じたバインダーなどを加えて抄紙機で製紙された、パルプ繊維を含む合成紙であってもよい。本明細書において「パルプ繊維を含む合成紙」は、原料に含まれるパルプ繊維の含有量が50質量%以上であって、樹脂ファイバーの含有量が50質量%未満であるものを意味する。
基材として紙を用いる場合において、紙の一般的な製造工程である抄紙工程後であって脱水乾燥前の紙を用いることもできる。本明細書における紙は、パルプ繊維の含有量が50質量%以上であるものを意味する。
塩水溶液塗装工程
本発明の方法は、塩水溶液塗装工程を包含する。この工程では、上記基材の少なくとも一方の面に塩水溶液を塗装する。塩水溶液を塗装することによって、基材表面に塩が存在する状態となる。
上記塩水溶液は塩を含む水溶液である。塩として、有機塩および無機塩が挙げられる。塩水溶液に含まれる塩は、無機塩であるのが好ましい。無機塩として、例えば、硫酸イオン、塩化物イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオンからなる群から選択される1種またはそれ以上を有する塩であって、水溶液となったときに、これらのイオンのうち1種またはそれ以上を遊離する塩が挙げられる。なお、有機塩として、上記無機イオンを含むカルボン酸塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩など)、有機スルホニウム塩(例えば、メタンスルホン酸塩など)などが挙げられる。これらの塩は、1種が単独で含まれてもよく、2種以上が含まれてもよい。
上記塩水溶液に含まれる塩が無機塩である場合において、無機塩は、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムからなる群から選択される1種またはそれ以上であるのがより好ましく、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウムおよび塩化アルミニウムからなる群から選択される1種またはそれ以上であるのがさらに好ましい。上記無機塩は、その後のコーティング層形成工程において、塗装された水性コーティング組成物中に含まれる水分を組成物から分離させる性能が優れているという利点がある。
上記塩水溶液は、市販される塩を用いて当業者に知られた方法により調製することができる。塩水溶液に含まれる塩の濃度は、0.5〜40質量%の範囲内であるのが好ましく、1〜35質量%の範囲内であるのがさらに好ましく、2〜30質量%の範囲内であるのが特に好ましい。
上記塩水溶液は、必要に応じて有機溶媒を含んでもよい。塩水溶液が含んでもよい有機溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶媒;メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコール系溶媒;N−メチルピロリドンなどが挙げられる。上記塩水溶液は、必要に応じた他の成分を含んでもよい。他の成分として、例えば、造膜助剤、増粘剤、表面調整剤、防腐剤、防かび剤、消泡剤などが挙げられる。これら他の成分が塩である場合は、上記塩水溶液中において、主成分である塩とともに作用すると推測される。
上記塩水溶液の塗装は、当業者において一般的に用いられる塗装方法で行うことができる。塩水溶液の塗装方法として、例えば、スプレー、浸漬、刷毛、流し塗り、ローラー、ロールコーターなどの、一般に用いられている塗装方法が挙げられる。
塩水溶液塗装工程において塩水溶液を塗装することによって、基材の表面に塩が存在することとなる。上記塩水溶液塗装工程において塗装される塩の量は、基材の表面積あたり0.3〜10g/mである。塗装される塩の量は、0.5g/m以上であるのがより好ましく、1.0g/m以上であるのがさらに好ましい。基材の表面に塩が存在することによって、その後のコーティング層形成工程において、塗装された水性コーティング組成物中に含まれる水分が組成物から分離することとなる。
基材表面上に塩水溶液を塗装した後、必要に応じて乾燥を行ってもよい。乾燥条件は基材の種類に応じて適宜選択することができる。乾燥条件として、例えば、30〜120℃で2秒〜60分乾燥させる条件などが挙げられる。なお、塩水溶液を塗装した後、乾燥などを行うことなく、水性コーティング組成物を塗装することもできる。
水性コーティング組成物塗装工程
水性コーティング組成物塗装工程は、上記工程において塩水溶液を塗装した面に、さらに、水性コーティング組成物を塗装する工程である。上記水性コーティング組成物は、樹脂エマルション、カチオン性分散樹脂およびアニオン性分散樹脂から選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含む。
上記樹脂エマルションとして、例えば、アクリル樹脂エマルション、アクリルシリコーン樹脂エマルション、シリコーン樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリエステル樹脂エマルションなどが挙げられる。上記樹脂エマルションは、アクリル樹脂エマルション、アクリルシリコーン樹脂エマルションおよびシリコーン樹脂エマルションから選択される1種またはそれ以上であるのがより好ましい。
上記カチオン性分散樹脂として、例えば、エポキシ樹脂ディスパージョンなどが挙げられる。上記アニオン性分散樹脂として、例えば、アクリル樹脂ディスパージョンなどが挙げられる。
アクリル樹脂エマルションとして、例えば、各種重合性単量体の重合によって得られるアクリル樹脂のエマルションなどが挙げられる。上記重合性単量体とは、分子中にビニル基等の不飽和結合を少なくとも1つ有するものをいい、アクリル酸およびメタクリル酸の誘導体を含む。上記重合性単量体としては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のエチレン系不飽和カルボン酸単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等のエチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体;(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のシクロアルキル基含有重合性単量体;マレイン酸エチル、マレイン酸ブチル、イタコン酸エチル、イタコン酸ブチル等のエチレン系不飽和ジカルボン酸のモノエステル単量体;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルとεカプロラクトンとの反応物等のヒドロキシル基含有エチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ブチルアミノエチル等のエチレン系不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル単量体;アミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のエチレン系不飽和カルボン酸アミノアルキルアミド単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メトキシブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のその他のアミド基含有エチレン系不飽和カルボン酸単量体;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエチレン系不飽和カルボン酸グリシジルエステル単量体;(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステル単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量体等を挙げることができる。これらは1種類または2種類以上を混合して使用することができる。なお本明細書中で(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸を指す。
上記アクリル樹脂エマルションは、コア部とシェル部とからなる多層構造粒子が分散されてなる重合体水性分散体を形成するものであってもよい。上記多層構造粒子は、コア部を形成する樹脂がガラス転移温度−70〜35℃であるアクリル重合体であり、シェル部を形成する樹脂がガラス転移温度25〜80℃であるアクリル重合体であることが好ましい。このような多層構造粒子が分散されてなる重合体水性分散体は、特開2002−12816号公報に記載された公知の製造方法によって調製することができる。
上記アクリル重合体のガラス転移温度は、構成する単量体またはホモポリマーの既知のガラス転移温度および組成比に基づいて算出することができる。
上記アクリル樹脂エマルションは、粒子径が20〜500nmであるのが好ましく、50〜200nmであるのがより好ましい。上記粒子径が20nm未満の場合は、水性コーティング組成物の粘度が増大し、塗装作業性確保のためにより多くの希釈剤が必要となり、水性コーティング組成物の固形分濃度が著しく低下するおそれがあり、500nmを超える場合には、アクリル樹脂エマルションの安定性が著しく低下するおそれがある。なお、本明細書中において、粒子径とは、動的光散乱法によって決定される重量平均粒子径であり、具体的には、電気泳動光散乱光度計ELS−800(大塚電子社製)などを使用して測定することができる。
アクリルシリコーン樹脂エマルションは、例えば、上記重合性単量体に加えて、アルコキシシリル基含有重合性単量体を更に含有する単量体組成物の重合によって得られる重合体などを挙げることができる。
上記アルコキシシリル基含有重合性単量体は、炭素数1〜14のアルコキシシリル基を含有する重合性単量体であれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリブトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸ジメトキシメチルシリルプロピル、(メタ)アクリル酸メトキシジメチルシリルプロピル、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなどを挙げることができる。これらは1種類または2種類以上を混合して使用することができる。これらのうち、特に、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
さらに、アクリルシリコーン樹脂エマルションは、アクリル樹脂に有機シリコーン単位を導入してもよい。有機シリコーン単位を導入する方法としては、有機シリコーン化合物およびアクリル重合性単量体の混合物を乳化重合し加水分解、縮合反応およびラジカル重合を行う方法、シリコーン官能基を有する単量体を共重合する方法、アクリル重合体に対して有機シリコーン化合物を反応させることにより、アクリル重合体粒子表面に有機シリコーン化合物を結合させる方法等が挙げられる。上記の2以上の方法を組み合わせるものであってもよい。
上記方法で使用する有機シリコーン化合物としては、特に限定されず、例えば、オルガノシラン、オルガノシランの加水分解物、オルガノシランの縮合物を挙げることができる。
上記オルガノシランは、一般に、下記一般式(1)
Figure 2019018153
[式中、Rは、2個存在するときは同一または異なり、炭素数1〜8の一価の有機基を示す。Rは、同一または異なり、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示す。nは0〜2の整数である。]
で表される。
上記オルガノシランの加水分解物は、上記一般式(1)で表されるオルガノシランの、OR基が加水分解されている化合物である。上記オルガノシランに2〜4個含まれるOR基のすべてが加水分解されている必要はなく、例えば、1個だけが加水分解されているもの、2個以上が加水分解されているもの、あるいはこれらの混合物であってもよい。
上記オルガノシランの縮合物は、オルガノシランの加水分解物のシラノール基が縮合してSi−O−Si結合を形成したものである。上記有機シリコーン化合物は、シラノール基のすべてが縮合しているものの他、僅かな一部のシラノール基が縮合したもの、縮合の程度が異なっているものの混合物等であってもよい。
一般式(1)において、Rの炭素数1〜8の一価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基、カプロイル基等のアシル基;ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアナート基等のほか、これらの基の置換誘導体等を挙げることができる。
の置換誘導体における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換もしくは非置換のアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアナート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基等を挙げることができる。ただし、これらの置換誘導体からなるRの炭素数は、置換基中の炭素原子を含めて8以下である。一般式(1)中に、Rが2個存在するときは、相互に同一でも異なってもよい。
また、Rの炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙げることができ、炭素数1〜6のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基等を挙げることができる。一般式(1)中に複数個存在するRは、相互に同一でも異なってもよい。
上記オルガノシランとしては、特に限定されず、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等のジアルコキシシラン類のほか、メチルトリアセチルオキシシラン、ジメチルジアセチルオキシシラン等を挙げることができる。
これらのうち、好ましく用いられるのは、トリアルコキシシラン類、ジアルコキシシラン類であり、又、トリアルコキシシラン類としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランが好ましく、更に、ジアルコキシシラン類としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランが好ましい。
シリコーン樹脂エマルションは、オルガノポリシロキサンを界面活性剤の存在下で水中にエマルション化させることによって調製することができる。シリコーン樹脂エマルションの調製において、必要に応じて、架橋剤、触媒などの添加剤を含めてもよい。
オルガノポリシロキサンとして、非反応型オルガノポリシロキサン、縮合型オルガノポリシロキサン、付加型オルガノポリシロキサンなどのオルガノポリシロキサンを用いることができる。これらのオルガノポリシロキサンは1種を単独で用いてもよく、2種またはそれ以上を組み合わせて用いてもよい。
非反応型オルガノポリシロキサンとして、飽和炭化水素基を有するシロキサン基によって構成される、シロキサン結合を有するポリマーが挙げられる。
非反応型オルガノポリシロキサンは、例えば下記式(2)で示すことができる。
Figure 2019018153
(2)
上記式(2)中、R〜R10はそれぞれ独立して、置換基を有してもよい、炭素数1〜20の一価の飽和炭化水素基であり、nは25〜2000の整数である。
上記式(2)中、R〜R10は、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、シアノエチル基などのような非置換または置換された一価の飽和炭化水素基などから選択される基であるのが好ましい。上記式(2)で示される非反応型オルガノポリシロキサンにおいて、R〜R10のうち少なくとも80%がメチル基であるのがより好ましい。
縮合型オルガノポリシロキサンは、上記非反応型オルガノポリシロキサンのうち、少なくとも2つの一価飽和炭化水素基が水酸基に置換されたオルガノポリシロキサンである。縮合型オルガノポリシロキサンとして、例えば、上記式(2)で示されるオルガノポリシロキサンであって、RおよびRは水酸基であり、R、R、R、R、R、R10はそれぞれ独立して、置換基を有してもよい、炭素数1〜20の一価の炭化水素基であり、nは25〜2000の整数である、オルガノポリシロキサンが挙げられる。この態様において、R、R、R、R、R、R10のうち少なくとも80%がメチル基であるのがより好ましい。
付加型オルガノポリシロキサンは、上記非反応型オルガノポリシロキサンのうち、少なくとも2つの一価飽和炭化水素基がアルケニル基に置換されたオルガノポリシロキサンである。
付加型オルガノポリシロキサンとして、例えば、上記式(2)で示されるオルガノポリシロキサンであって、R、R、R、R、R、R10のうち少なくとも2つはアルケニル基であり、そして残りの基は、それぞれ独立して、置換基を有してもよい、炭素数1〜20の一価の飽和炭化水素基であり、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基を有してもよい、炭素数1〜20の一価の飽和炭化水素基を示し、nは25〜2000の整数である、オルガノポリシロキサンが挙げられる。
上記アルケニル基として、例えば、炭素数1〜10であり、その末端に炭素−炭素不飽和二重結合基を有する、一価の炭化水素基が挙げられる。アルケニル基の具体例として、例えば、ビニル基、プロパ−2−エン−1−イル基などが挙げられる。上記アルケニル基はビニル基であるのがより好ましい。
このような付加型オルガノポリシロキサンにおいて、R〜R10がとりうる一価の飽和炭化水素基のうち少なくとも80%がメチル基であるのがより好ましい。
付加型オルガノポリシロキサンの他の1例として、例えば下記式(3)で示されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2019018153
(3)
上記式(3)中、R、R、R、R、R、R10のうち少なくとも1つはアルケニル基であり、そして残りの基は、それぞれ独立して、置換基を有してもよい、炭素数1〜20の一価の飽和炭化水素基であり、
、RおよびR12はそれぞれ独立して、置換基を有してもよい、炭素数1〜20の一価の飽和炭化水素基を示し、
11は、アルケニル基であり、
pおよびqはそれぞれ独立した整数であって、25p+q2000を満たすことを条件とする。
上記付加型オルガノポリシロキサンにおける好ましいアルケニル基は、上述と同様である。
上記付加型オルガノポリシロキサンにおいて、R〜R12がとりうる一価の飽和炭化水素基のうち少なくとも80%がメチル基であるのがより好ましい。
オルガノポリシロキサンを用いたシリコーン樹脂エマルションの調製において用いることができる界面活性剤として、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤として、アニオン系界面活性剤もしくはカチオン系界面活性剤が好適に用いられる。アニオン系界面活性剤として、例えば、スルホン酸基、スルホネート基、硫酸エステル基、リン酸エステル基、カルボキシル基などを有するものなどが挙げられる。カチオン系界面活性剤として、例えば、アミン塩、4級アンモニウム塩及びポリオキシアルキレン付加型アンモニウム塩の構造を持つものなどが挙げられる。ノニオン系界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル等のアルキルエーテル型のもの、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレンラウレート等のアルキルエステル型のものなどが挙げられる。これらのアニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤は1種を単独で用いてもよく、2種またはそれ以上を組み合わせて用いてもよい。アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤にノニオン系界面活性剤を組み合わせて用いてもよい。アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と、HLBが10〜15であるノニオン系界面活性剤を組み合わせて用いるのが、得られるシリコーン樹脂エマルションの安定性の面などの点からより好ましい。
エマルションの調製に用いられる界面活性剤は、オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.05〜20質量部の範囲内であるのが好ましい。
オルガノポリシロキサンを用いたシリコーン樹脂エマルションの調製において、必要に応じて、ポリビニルアルコール(PVA)などの水溶性樹脂を用いてもよい。シリコーン樹脂エマルションの調製において、このような水溶性樹脂は、界面活性剤と同様の効果を有し、得られるシリコーン樹脂エマルションの安定性を向上させることができる利点がある。エマルションの調製において水溶性樹脂を用いる場合において、用いられる水溶性樹脂の量は、オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.05〜20質量部の範囲内であるのが好ましい。
シリコーン樹脂エマルションの調製において、必要に応じて架橋剤を用いてもよい。例えばオルガノポリシロキサンとして縮合型オルガノポリシロキサンおよび/または付加型オルガノポリシロキサンを用いる場合は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンまたはオルガノポリシロキサンであって1分子中にSiHまたは加水分解性基を少なくとも3個有するものを、架橋剤として好適に用いることができる。上記加水分解性基として、Si元素に直接結合したアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基など)などが挙げられる。
好ましい架橋剤として、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリメトキシポリシロキサン、ポリエトキシポリシロキサンなどが挙げられる。
好ましいメチルハイドロジェンポリシロキサンとして、例えば、下記式(4)で示されるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2019018153
(4)
上記式(4)中、eは、5〜300の範囲内の整数である。
好ましいポリエトキシポリシロキサンとして、例えば、下記式(5)で示されるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2019018153
(5)
上記式(5)中、fは、5〜300の範囲内の整数である。
好ましいポリメトキシポリシロキサンとして、例えば、下記式(6)で示されるポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2019018153
(6)
上記式(6)中、gは、5〜300の範囲内の整数である。
架橋剤を用いて上記オルガノポリシロキサンを架橋させることによって、例えば剥離層を設ける場合において、撥水性および非粘着性などを向上させ、またこれらの効果の持続性を高めることができるなどの利点がある。
架橋剤を用いる場合は、オルガノポリシロキサン100質量部に対して、0.1〜20質量部の範囲内で用いるのが好ましい。
シリコーン樹脂エマルションの調製において、必要に応じて触媒を用いてもよい。例えばオルガノポリシロキサンとして縮合型オルガノポリシロキサンを用いる場合は、縮合反応触媒を用いることによって、上記架橋反応を良好に進行させることができる利点がある。縮合反応触媒として、例えば、塩酸、リン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、マレイン酸、トリフロロ酢酸などの酸触媒;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムエトキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ触媒;および、炭酸ナトリウム、アルコキシド、キレート化合物などが挙げられる。
また、例えばオルガノポリシロキサンとして付加型オルガノポリシロキサンを用いる場合は、付加反応用触媒を用いることによって、上記架橋反応を良好に進行させることができる利点がある。付加反応用触媒として、例えば、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィンコンプレックス、塩化白金酸−アルコール配位化合物、ロジウム、ロジウム−オレフィンコンプレックスなどが挙げられる。
触媒を用いる場合は、オルガノポリシロキサン100質量部に対して、0.001〜3質量部の範囲内で用いるのが好ましい。触媒を用いる場合における触媒の量は、触媒の種類および必要とする反応速度などに応じて適宜選択することができる。
シリコーン樹脂エマルションの調製は、公知の方法を用いて上記成分をエマルション化(分散)させることによって調製することができる。例えば、オルガノポリシロキサン、水、界面活性剤、そして必要に応じた架橋剤を、撹拌装置(例えば、プラネタリーミキサー、コンビミキサーなどの高剪断可能な撹拌装置)を用いて混合し、転相法により乳化し、水を加えて希釈することによって、調製することができる。シリコーン樹脂エマルションの調製において触媒を用いる場合は、上記エマルション化工程とは別に、分散化またはエマルション化して添加するのが好ましい。
シリコーン樹脂エマルションの調製において、必要に応じて、水溶性樹脂(例えばPVA、セルロース誘導体、デンプン誘導体など)、触媒活性抑制剤、シリコーンレジン、シリカ、レベリング剤、スチレン・無水マレイン酸共重合体などを添加することができる。このような任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げないことを条件として、当業者において通常用いられる量とすることができる。
ウレタン樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、ポリエステル樹脂エマルション、そして、エポキシ樹脂ディスパージョンなどのカチオン性分散樹脂、アクリル樹脂ディスパージョンなどのアニオン性分散樹脂は、当業者に通常用いられる方法に従って調製することができる。
例えばアクリル樹脂ディスパージョンは、上記重合性単量体を溶液重合してアクリル樹脂を調製し、その後、得られたアクリル樹脂を水中に分散させることによって調製することができる。より具体的には、アクリル樹脂ディスパージョンは、上記エチレン系不飽和カルボン酸単量体を必須成分とし、それ以外の重合性単量体とともに溶液重合を行った後、塩基性化合物で中和し、水中に分散させることによって調製することができる。
上記溶液重合は、加熱条件下において、上記重合性単量体の混合物を、重合開始剤と共に有機溶媒中へ滴下しながら撹拌する方法が一般的である。溶液重合は、例えば、重合温度60〜160℃、滴下時間0.5〜10時間の条件で行うことができる。上記重合性単量体は、2段階に分けて重合させることもできる。重合性単量体を、2段階に分けて重合を行うことによって、コア部とシェル部とからなるコアシェル型アクリル樹脂ディスパージョンを得ることができる。
上記重合開始剤は、通常の重合に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、アゾ系化合物または過酸化物が挙げられる。一般に、重合性単量体混合物100質量部に対する重合開始剤の量は0.1〜18質量部であり、好ましくは0.3〜12質量部である。
また、ここで用い得る溶媒は反応に悪影響を与えないものであれば特に限定されず、例えば、アルコール、ケトン、エーテルおよび炭化水素系溶媒などが挙げられる。さらに、分子量を調節するために、ラウリルメルカプタンのようなメルカプタン、および、α−メチルスチレンダイマーなどのような連鎖移動剤を必要に応じて用いることができる。
このように溶液重合で得られるアクリル樹脂の数平均分子量は、4,000〜20,000であるのが好ましい。本明細書において、溶液重合で得られるアクリル樹脂の数平均分子量は、ポリスチレン標準サンプル基準を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定することができる。
上記溶液重合で得られたアクリル樹脂は、必要に応じて溶剤を除去した後、塩基性化合物を加えて中和して水性化することにより、アクリル樹脂ディスパージョンを得ることができる。上記塩基性化合物を加える量は、上記溶液重合で得られたアクリル樹脂が有するカルボキシル基の中和率が60〜100%となる量であることが好ましい。上記塩基性化合物は、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類などが挙げられる。
水性コーティング組成物中に含まれる、樹脂エマルション、カチオン性分散樹脂およびアニオン性分散樹脂から選択される1種またはそれ以上を含む水性樹脂分散体の量は、樹脂固形分量として、水性コーティング組成物100質量部に対して1〜50質量部であるのが好ましい。
水性コーティング組成物は、上記成分に加えて、必要に応じた他の成分を含んでもよい。他の成分として、例えば、造膜助剤、増粘剤、多官能アミン重合体、カップリング剤、可塑剤、架橋樹脂粒子、顔料、表面調整剤、防腐剤、防かび剤、消泡剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調整剤などが挙げられる。
水性コーティング組成物は、水を溶媒として含む。水性コーティング組成物は、水に加えて、アルコールまたはグリコールなどのような親水性の有機溶媒を必要に応じて含んでもよい。
水性コーティング組成物の調製法としては特に限定されず、上述した各成分を、攪拌機などにより攪拌することによって調製することができる。水性コーティング組成物中に顔料または意匠材料が含まれる場合は、分散性のよいものは攪拌機により混合することができ、他の方法として、水、界面活性剤または分散剤などを含むビヒクルにサンドグラインドミルなどを用いて予め分散させたものを加えることもできる。
上記水性コーティング組成物を、塩水溶液塗装工程において塩水溶液を塗装した面に、さらに塗装する。水性コーティング組成物の塗装は、当業者に通常用いられる塗装方法で行うことができる。塗装方法として、例えば、ローラー、ロールコーター、エアースプレー、エアレススプレー、エアーナイフコーター、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、ワイヤーコーター、ドクターコーター、ブレードコーターなどが挙げられる。
水性コーティング組成物の塗装量は、水性コーティング組成物の種類、性能および固形分量など、そして、設けるコーティング層の種類および性能など、に応じて適宜選択することができる。例えば、コーティング層の乾燥質量として、0.1〜200g/mとなる量で塗装することができる。コーティング層の乾燥質量として、0.2〜150g/mが好ましく、0.3〜100g/mがより好ましい。
コーティング層形成工程
本発明の方法では、上記コーティング層形成工程において塗装された水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、コーティング層が形成される。本発明の方法において、基材の塩水溶液塗装面に、水性コーティング組成物が塗装されることによって、水性コーティング組成物と、基材表面上に存在する塩とが接触することとなる。そしてこの接触により、水性コーティング組成物中に含まれる樹脂エマルションなどの水性樹脂分散体の分散状態が不安定化し、樹脂成分が凝集する。樹脂エマルションなどの水性樹脂分散体の電荷が塩の有する反対電荷により中和され、水性樹脂分散体の安定性を低下させる塩析作用によるものと考えられる。これにより、水性コーティング組成物中に含まれる水分が分離することとなり、短時間でコーティング層が形成される。
本発明のコーティング層形成工程においては、上記のように、基材表面上に存在する塩と水性コーティング組成物とが接触することにより、組成物中の水性樹脂分散体を所定の不安定条件とし、これにより樹脂成分などを意図的に凝集させることで析出させ、水性樹脂分散体を構成する樹脂成分と水分とを分離させることを特徴とする。コーティング層形成工程において、上記のように水分が分離してコーティング層が形成されることによって、コーティング層の形成に要する時間が短縮される。これにより、コーティング層の形成に要する時間が短縮され、コーティング材の生産速度が速くなる利点がある。
なお、コーティング層形成工程において分離する「水分」は、水のみに限定されるものではない。分離する「水分」は、例えば水性コーティング組成物に含まれうる水溶性成分(例えば界面活性剤など)、有機溶媒(アルコールなど)などを含んでもよい。
本発明の方法においては、コーティング層形成工程において、塗装された水性コーティング組成物から分離した水分を、乾燥以外の方法によって除去してもよい。組成物から分離した水分を、乾燥以外の方法で除去することによって、コーティング層の形成に要する時間をより短くすることができる。乾燥以外の方法で水分を除去する方法として、例えば、塗装によって得られたコーティング層を傾けることなどによって、重力により水分を流し落とす方法、水分を手または空気(エアブロー)で除去するまたは必要に応じて任意の器具を用いて除去するなどの除去方法、水分吸収材料(例えば、高吸水性樹脂、タンパク質、多糖類など)を接触させて水分を吸収させることによって水分取り除く方法などが挙げられる。
なお本発明の方法においては、塩と水性コーティング組成物との接触によって、水性コーティング組成物塗装層から水分が分離されることが伴えばよい。例えば、得られたコーティング層を必要に応じて加熱し、乾燥および硬化をさせてもよい。加熱条件として、例えば30〜150℃で15秒〜60分間加熱する条件などが挙げられる。なお「硬化」は、例えば付加型オルガノポリシロキサンおよび/または縮合型オルガノポリシロキサンを含むシリコーン樹脂エマルションを含む水性コーティング組成物を塗装する態様において特に好適に用いられる。
本発明の方法の一態様として、上記コーティング層は剥離性コーティング層であり、上記コーティング材は剥離材である態様が挙げられる。このような態様において、剥離性コーティング層の形成に用いられる水性コーティング組成物は、アクリルシリコーン樹脂エマルションおよびシリコーン樹脂エマルションから選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含むのが好ましい。
基材および剥離性コーティング層を少なくとも有する剥離材の製造方法として、以下の工程を包含する方法が挙げられる:
基材の質量に対して1質量%以上の塩を含む基材を提供する工程、
前記基材の表面に、水性コーティング組成物を塗装する、水性コーティング組成物塗装工程、および
前記水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、剥離性コーティング層を形成する、コーティング層形成工程。
上記水性コーティング組成物は、アクリルシリコーン樹脂エマルションおよびシリコーン樹脂エマルションから選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含むのが好ましく、
上記無機塩が、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムからなる群から選択される1種またはそれ以上であるのが好ましく、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウムおよび塩化アルミニウムからなる群から選択される1種またはそれ以上であるのがさらに好ましい。
上記工程のうち「基材の質量に対して1質量%以上の塩を含む基材を提供する工程」は、基材表面に上述の塩水溶液を塗装することによって提供してもよく、また、基材の製造時において1質量%以上の塩を含むように製造することによって提供してもよい。基材が含む塩の量は基材の質量に対して3質量%以上であることが好ましい。
本発明の方法の他の一態様として、上記コーティング材はいわゆるコート紙である態様が挙げられる。このような態様において、コーティング層の形成に用いられる水性コーティング組成物は、アクリル樹脂ディスパージョン、アクリル樹脂エマルションおよびアクリルシリコーン樹脂エマルションから選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含むのが好ましい。
本発明の方法は、例えば剥離紙の製造において、剥離層を形成する前に目止め層(バリア層)を形成する必要がないという利点がある。剥離紙の基材として紙またはフィルムなどが一般的に用いられる。ここで、基材として紙を用いる場合は、剥離層を設ける前に予め目止め層(バリア層)を基材(紙)表面上に設ける必要がある。紙は、パルプ繊維間に空隙が多く存在する。そのため、剥離層形成用組成物を基材表面上にそのまま塗工すると、剥離層用組成物が紙の内部へ浸透してしまい、剥離層を好適に設けることが困難となるからである。例えば特開2017−043872号公報は、剥離紙の製造において、目止め層(バリア層)の形成に好適に用いることができる、ポリビニルアルコールを含む紙用コーティング剤を開示する。他の方法として、溶融ポリエチレンをフィルム状に押し出して紙にラミネートすることによって、目止め層(バリア層)を形成する方法などが一般に用いられる。
本発明の方法により、例えば剥離紙を製造する場合においては、上記のような目止め層(バリア層)を形成することなく、剥離層を好適に形成することができることが、実験により判明した。これは、紙などの基材の表面上に塩が存在し、そして塩とコーティング組成物との接触により水分が素早く分離しコーティング層が形成されることによって、基材の内部へ組成物が浸透することが妨げられるためと考えられる。本発明の方法は、上述のような目止め層(バリア層)を形成する工程を省くことができる利点がある。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、質量基準による。
調製例1 シリコーン樹脂エマルションAの調製
複合乳化装置(5L)に、付加型オルガノポリシロキサンとして以下の式で示されるポリオルガノシロキサンを100質量部
Figure 2019018153
架橋剤として、メチルハイドロジエンポリシロキサン((CHSiO−(SiHCHO)40−Si(CH)を6質量部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB:13.6)1質量部、PVA(ポリビニルアルコール)樹脂(ケン化度90モル%)5質量部(予め10%水溶液に調整したもの50質量部として使用)、触媒活性抑制剤としてエチニルシクロヘキサノール0.4質量部を入れて、均一に撹拌混合した。
この混合物に、水10質量部を添加して転相させ、引続き30分間撹拌した。追加の水166質量部を加えて希釈して撹拌し、シリコーン樹脂エマルションA(オルガノポリシロキサンの固形分量:30質量%)を得た。
調製例2 水性コーティング組成物(1)の調製
PVA樹脂(ケン化度90モル%)1質量部、水130質量部を混合して均一な溶液になるまで撹拌し、調製例1のシリコーン樹脂エマルションAを20質量部、白金触媒CAT−PM−10A(信越化学工業社製)を0.9質量部(オルガノポリシロキサンに対する白金質量:150ppm)を加えて混合し、水性コーティング組成物(1)を得た。この水性コーティング組成物(1)は、水性樹脂分散体として、シリコーン樹脂エマルションAを含む。
調製例3 アクリルシリコーン樹脂エマルションの調製
反応容器に、脱イオン水50質量部および反応性乳化剤としてアクアロンHS10(第一工業製薬社製)0.5質量部を入れ、内容物温度を85℃とした。その中にメチルメタクリレート20質量部、スチレン5質量部、ブチルアクリレート5質量部、アクリル酸0.5質量部、脱イオン水20質量部およびアクアロンHS10(第一工業製薬社製)0.3質量部からなるプレ乳化液と、水溶性重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.1質量部、および脱イオン水10質量部からなる重合開始剤水溶液を2時間で滴下し、シェル部を調製した。乳化重合中、重合反応液のpHは3.0に保った。その後、シクロヘキシルメタアクリレート20質量部、ブチルアクリレート20質量部、2−エチルヘキシルアクリレート20質量部、メチルメタクリレート10質量部、アクリル酸1.0質量部、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート3質量部、脱イオン水40質量部およびアクアロンHS10(第一工業製薬社製)1.0質量部からなるプレ乳化液と、過硫酸アンモニウム0.2質量部および脱イオン水10質量部からなる重合開始剤水溶液を2時間で滴下し、更に3時間攪拌を継続して、コア部を調製した。反応温度を30℃まで冷却し、10%アンモニア水を5.5質量部添加して、pHを8.5とし、不揮発分濃度45%のアクリルシリコーン樹脂エマルションを得た。
調製例4 水性コーティング組成物(2)の調製
PVA樹脂(ケン化度90モル%)1質量部、水136質量部を混合して均一な溶液になるまで撹拌し、調製例3のアクリルシリコーン樹脂エマルション15質量部を混合し、水性コーティング組成物(2)を得た。この水性コーティング組成物(2)は、水性樹脂分散体として、アクリルシリコーン樹脂エマルションを含む。
調整例5 シリコーン樹脂エマルションBの調製
複合乳化装置(5L)に、付加型オルガノポリシロキサンとして以下の式で示されるポリオルガノシロキサンを100質量部
Figure 2019018153
架橋剤として、メチルハイドロジエンポリシロキサン((CHSiO−(SiHCHO)40−Si(CH)を6質量部、界面活性剤としてセチルトリメチルアンモニウムクロリド1質量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB:13.6)1質量部、PVA樹脂(ケン化度90モル%)5質量部(予め10%水溶液に調整したもの50質量部として使用)、触媒活性抑制剤としてエチニルシクロヘキサノール0.4質量部を入れて、均一に撹拌混合した。
この混合物に、水10質量部を添加して転相させ、引続き30分間撹拌した。追加の水166質量部を加えて希釈して撹拌し、シリコーン樹脂エマルションB(オルガノポリシロキサンの固形分量:30質量%)を得た。
調製例6 水性コーティング組成物(3)の調製
PVA樹脂(ケン化度90モル%)1質量部、水130質量部を混合して均一な溶液になるまで撹拌し、調製例5のシリコーン樹脂エマルションBを20質量部、白金触媒CAT−PM−10A(信越化学工業社製)を0.9質量部(オルガノポリシロキサンに対する白金質量:150ppm)を加えて混合し、水性コーティング組成物(3)を得た。この水性コーティング組成物(3)は、水性樹脂分散体として、シリコーン樹脂エマルションBを含む。
実施例1
塩水溶液の調製
塩として硫酸アルミニウム(Al(SO)1質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を1質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
コーティング材の製造
基材として、グラシン紙(秤量60g/m)を用いた。
上記より得られた塩水溶液を、グラシン紙(基材)の表面に、基材の表面積あたり0.5g/mとなるように#22バーコーターを用いて塗装した。次いで、100℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間乾燥した。
調製例2で得られた水性コーティング組成物(1)を、上記塩水溶液を塗装した面に、基材の表面あたり固形分量で1g/mとなるように、#12バーコーターを用いて塗装した。塗装してから10秒後に、エアブロー(吐出圧4kg/m)で水分を飛ばした。
次いで、120℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間加熱して乾燥および付加反応を進行させて、コーティング層を有するコーティング材(剥離材)を得た。
実施例2
塩として硫酸アルミニウム(Al(SO)1.66質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を1.66質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
実施例3
塩として硫酸アルミニウム(Al(SO)3.34質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を3.34質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
実施例4
塩として硫酸アンモニウム((NHSO)1.66質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を1.66質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
実施例5
塩として硫酸アンモニウム((NHSO)3.34質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を3.34質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
実施例6
塩として塩化アルミニウム(AlCl)1.66質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を1.66質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
実施例7
塩として塩化ナトリウム(NaCl)3.34質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を3.34質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
実施例8
実施例1と同様にして塩水溶液を調製し、得られた塩水溶液を実施例1と同様にして塗装した。
水性コーティング組成物(1)の代わりに、調製例4で得られた水性コーティング組成物(2)を、上記塩水溶液を塗装した面に、基材の表面あたり固形分量で1g/mとなるように、#12バーコーターを用いて塗装した。塗装してから10秒後に、エアブロー(吐出圧4kg/m)で水分を飛ばし、次いで、120℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間加熱乾燥させて、コーティング材(コート紙)を得た。
実施例9
実施例1と同様にして塩水溶液を調製し、得られた塩水溶液を実施例1と同様にして塗装した。
水性コーティング組成物(1)の代わりに、調製例6で得られた水性コーティング組成物(3)を、上記塩水溶液を塗装した面に、基材の表面あたり固形分量で1g/mとなるように、#12バーコーターを用いて塗装した。塗装してから10秒後に、エアブロー(吐出圧4kg/m)で水分を飛ばし、次いで、120℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間加熱乾燥させて、コーティング材(剥離材)を得た。
比較例1
塩として硫酸アルミニウム(Al(SO)0.32質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、塩を0.32質量%含む塩水溶液100質量部を得た。
上記より得られた塩水溶液を用いて、下記表に記載の塩の量となるように塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材(剥離材)を得た。
比較例2
比較例2は、塩水溶液の代わりに樹脂水溶液を用いた比較例である。
塩の代わりにポリビニルアルコール(クラレ社製クラレポバールPVA105)5質量部を入れたビーカーに、イオン交換水を入れて100質量部とし、次いで混合して、ポリビニルアルコールを5質量%含む樹脂水溶液100質量部を得た。
得られた樹脂水溶液を、グラシン紙(基材)の表面に、基材の表面積あたりの樹脂量が0.83g/mとなるように#8バーコーターを用いて塗装した。次いで、100℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間乾燥した。
調製例2で得られた水性コーティング組成物(1)を、上記樹脂水溶液を塗装した面に、基材の表面あたり固形分量で1g/mとなるように、#12バーコーターを用いて塗装した。塗装してから10秒後に、エアブロー(吐出圧4kg/m)で水分を飛ばした。
次いで、120℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間加熱して乾燥および付加反応を進行させて、コーティング材(剥離材)を得た。
比較例3
実施例1と同様に塩水溶液を塗装した後、水性コーティング組成物(1)を塗装せずにコーティング材を得た。
比較例4
塩水溶液を塗装せずに、水性コーティング組成物(1)を基材に塗装したこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング材を得た。
参考例1
シリコーン樹脂SRX211 Paper Coating(東レダウコーニング社製、固形分30%)30部、シリコーン樹脂SRX212P Catalyst(東レダウコーニング社製、硬化触媒)0.3部、トルエン60部を混合して溶剤型コーティング組成物を得た(固形分10%)。
ポリエチレンでラミネートしたグラシン紙(秤量60g/m)に、上記溶剤型コーティング組成物の濃度が0.6g/mとなるように、#10バーコーターで塗工し、その後120℃で60秒乾燥して、コーティング材(剥離材)を得た。
上記実施例および比較例より得られたコーティング材を用いて、下記評価を行った。評価結果を下記表に示す。
コーティング材の表面状態評価
各実施例、比較例および参考例より得られたコーティング材のコーティング層表面を、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて600倍の倍率で観察し、下記基準に従い評価した。

◎:基材のパルプ繊維形状がほぼ隠蔽された状態となるまで被覆されている
○:基材のパルプ繊維形状が認識されるものの、樹脂成分によって被覆されていることが確認できる
×:基材のパルプ繊維形状が露出しており、樹脂成分によって被覆されていない
図1は、実施例1によって製造されたコーティング層の表面を、走査電子顕微鏡法(SEM)で撮影した写真である(600倍)。
図2は、実施例1で用いた基材である紙の表面を、SEMで撮影した写真である(600倍)。
図3は、比較例3の態様であって、塩水溶液を塗装した後であって、水性コーティング組成物(1)を塗装していない表面を、SEMで撮影した写真である(600倍)。
図4は、比較例4の態様であって、塩水溶液を塗装せずに、水性コーティング組成物(1)を基材に塗装した表面を、SEMで撮影した写真である(600倍)。
図5は、参考例1の、溶剤系コーティング組成物を塗装して得たコーティング層の表面をSEMで撮影した写真である(600倍)。
塗着効率評価
各実施例または比較例の手順と同様に、基材であるグラシン紙に塩水溶液を塗装した後、同様にして乾燥させた。
水性コーティング組成物を、実施例または比較例の手順と同様に、上記塩水溶液を塗装した面に、基材の表面あたり固形分量で1g/mとなるように、#12バーコーターを用いて塗装した。塗装してから10秒後に、エアブロー(吐出圧4kg/m)で水分を飛ばした。
次いで、120℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間加熱して乾燥および付加反応を進行させて、コーティング層を得た。得られたコーティング層の質量を測定した。
塗装した水性コーティング組成物の樹脂固形分質量と、上記より得られたコーティング層の質量とを対比し、コーティング層の形成に寄与した質量%として算出し、下記基準に従い評価した。

◎:塗装した水性コーティング組成物の樹脂固形分質量のうち70%以上が、コーティング層の形成に寄与している
○:塗装した水性コーティング組成物の樹脂固形分質量のうち40%以上70%未満が、コーティング層の形成に寄与している
×:塗装した水性コーティング組成物の樹脂固形分質量のうち、40%未満が、コーティング層の形成に寄与している
コーティング組成物の凝集の程度評価
各実施例または比較例の手順と同様に、基材であるグラシン紙に塩水溶液を塗装した後、同様にして乾燥させた。
水性コーティング組成物を、実施例または比較例の手順と同様に、上記塩水溶液を塗装した面に、基材の表面あたり固形分量で1g/mとなるように、#12バーコーターを用いて塗装した。塗装してから10秒後に、エアブロー(吐出圧4kg/m)で水分を飛ばし、この時点における質量を測定した(a)。
次いで、120℃の熱風循環式乾燥炉中で60秒間加熱して乾燥および付加反応を進行させて、コーティング層を得た。得られたコーティング層の質量を測定した(b)。
エアブロー後の質量(a)および得られたコーティング層の質量(b)における質量変化を、下記式に基づき算出し、下記基準により評価した。
質量変化=(a−b)/a × 100

◎:30質量%未満である
○:30質量%以上、60質量%未満である
×:60質量%以上である
剥離性能評価
上記実施例1〜7、9、比較例1〜2、参考例1で得られたコーティング材を剥離材として用いる場合における剥離性能を評価した。
各コーティング材のコーティング層に、アクリル系溶剤型粘着剤(商品名BPS−5127、東洋インキ製造社製)を塗装して100℃で3分間加熱処理した。得られた粘着剤塗装面に、64g/mの上質紙を貼り合わせ、シートを作成した。
得られたシートを25℃で20時間放置した後、5cm巾に切断して評価試験片を作製した。
この試験片について、引っ張り試験機を用い、上質紙を180°の角度で、剥離速度0.3m/分の条件で引っ張り、剥離に要する力(N)を測定した。また、剥離異常が生じた場合を×で示した。評価基準は下記の通りである。
なお、実施例8で得られたコーティング材は、剥離材ではなくコート紙であるため、この剥離性能評価を行っていない。
比較例3は、水性コーティング組成物を塗装していないため、この評価を行っていない。また比較例4では、十分なコーティング層が形成されていないため、この評価を行っていない。

◎:剥離に要した力が、0.01N/5cm以上2.5N/5cm未満である
○:剥離に要した力が、2.5N/5cm以上である
×:剥離材が破れるなどの剥離異常が生じ、測定することができなかった
Figure 2019018153
Figure 2019018153
実施例においては、いずれも、水性コーティング組成物を塗装してから10秒後にエアブローで水分を飛ばした場合において、水性コーティング組成物中の樹脂固形分が十分に析出し、短時間でコーティング層を形成していることが確認された。
実施例で得られたコーティング材はまた、いずれも、基材表面が樹脂成分によって被覆されていることが確認された。
比較例1は、塩水溶液塗装工程において塗装される塩の量が0.3g/m未満である例である。この例では、水性コーティング組成物中の樹脂固形分の析出が十分には起こらず塗着効率が悪く、短時間ではコーティング層が十分に形成されなかった。
比較例2は、塩水溶液の代わりに樹脂水溶液を用いた例である。この例では、水性コーティング組成物中の樹脂固形分の析出が起こらず塗着効率が悪く、短時間ではコーティング層が十分に形成されなかった。
比較例3は、塩水溶液のみ塗装した例である。塩水溶液のみの塗装では、コーティング層は形成されない。
比較例4は、塩水溶液を塗装することなく、水性コーティング組成物を塗装した例である。この例では、水性コーティング組成物中の樹脂固形分が十分に析出せず、また、水性コーティング組成物が基材に吸い込まれてしまい、短時間ではコーティング層が十分に形成されなかった。
参考例1は、ポリエチレンでラミネートしたグラシン紙に、溶剤型コーティング組成物を塗工して得られたコーティング材(剥離材)の例であり、参考基準例である。
本発明の製造方法は、環境に対する負荷が低減された水性コーティング組成物を用いて基材にコーティング層を形成する方法であっても、速い生産速度が可能となり、良好な製造性が得られるという、産業上の利点がある。

Claims (8)

  1. 基材およびコーティング層を少なくとも有するコーティング材の製造方法であって、下記工程、
    基材の少なくとも一方の面に塩水溶液を塗装する、塩水溶液塗装工程、
    前記塩水溶液塗装面に、さらに、水性コーティング組成物を塗装する、水性コーティング組成物塗装工程、および
    前記水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、コーティング層を形成する、コーティング層形成工程、
    を包含し、
    前記水性コーティング組成物は、樹脂エマルション、カチオン性分散樹脂およびアニオン性分散樹脂から選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含み、および
    前記塩水溶液塗装工程において塗装される塩の量は、基材の表面積あたり0.3〜10g/mである、
    製造方法。
  2. 前記塩水溶液に含まれる塩が、無機塩である、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記無機塩が、硫酸イオン、塩化物イオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオンからなる群から選択される1種またはそれ以上を有する、請求項2記載の製造方法。
  4. 前記無機塩が、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムからなる群から選択される1種またはそれ以上である、請求項2または3記載の製造方法。
  5. 前記塩水溶液は、塩濃度が0.5〜40質量%である水溶液である、請求項1〜4いずれかに記載の製造方法。
  6. 前記水性コーティング組成物は、アクリル樹脂エマルション、アクリルシリコーン樹脂エマルション、シリコーン樹脂エマルション、エポキシ樹脂ディスパージョンおよびアクリル樹脂ディスパージョンからなる群から選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含む、請求項1〜5いずれかに記載の製造方法。
  7. 前記コーティング層は剥離性コーティング層であり、前記コーティング材は剥離材である、請求項1〜6いずれかに記載の製造方法。
  8. 基材および剥離性コーティング層を少なくとも有する剥離材の製造方法であって、下記工程、
    基材の質量に対して1質量%以上の塩を含む基材を提供する工程、
    前記基材の表面に、水性コーティング組成物を塗装する、水性コーティング組成物塗装工程、および
    前記水性コーティング組成物塗装層から水分を分離させて、剥離性コーティング層を形成する、コーティング層形成工程、
    を包含し、
    前記水性コーティング組成物は、アクリルシリコーン樹脂エマルションおよびシリコーン樹脂エマルションから選択される1種またはそれ以上の水性樹脂分散体を含み、
    前記無機塩が、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムからなる群から選択される1種またはそれ以上である、
    製造方法。
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