JP2019012736A - 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法 - Google Patents

熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019012736A
JP2019012736A JP2017127540A JP2017127540A JP2019012736A JP 2019012736 A JP2019012736 A JP 2019012736A JP 2017127540 A JP2017127540 A JP 2017127540A JP 2017127540 A JP2017127540 A JP 2017127540A JP 2019012736 A JP2019012736 A JP 2019012736A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric conversion
heat transfer
transfer plate
disposed
electrode portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017127540A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6984195B2 (ja
Inventor
皓也 新井
Koya Arai
皓也 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2017127540A priority Critical patent/JP6984195B2/ja
Publication of JP2019012736A publication Critical patent/JP2019012736A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6984195B2 publication Critical patent/JP6984195B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】発熱体又は冷却体に容易に取り付け可能であり、熱電変換素子の一端側と他端側との温度差を確保して、十分な電力を得ることが可能な熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法を提供する。【解決手段】複数の熱電変換素子11と、これら熱電変換素子11の一端側に配設された第1電極部25及び他端側に配設された第2電極部35と、を有し、第1電極部25及び第2電極部35を介して複数の熱電変換素子11が電気的に接続してなる熱電変換モジュール10であって、熱電変換素子11の一端側には、第1絶縁層21と、この第1絶縁層21の一方の面に形成された第1電極部25と、を備えた第1伝熱板20が配設されており、この第1伝熱板20に、第1磁石24が配設されている。【選択図】図1

Description

この発明は、発熱体又は冷却体に固定して用いられる熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの製造方法に関するものである。
熱電変換素子は、ゼーベック効果あるいはペルティエ効果によって、熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換可能な電子素子である。
ゼーベック効果は、熱電変換素子の両端に温度差を生じさせると起電力が発生する現象であり、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。ゼーベック効果により発生する起電力は、熱電変換素子の特性によって決まる。近年では、この効果を利用した熱電発電の開発が盛んである。
ペルティエ効果は、熱電変換素子の両端に電極等を形成して電極間で電位差を生じさせると、熱電変換素子の両端に温度差が生じる現象であり、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する。このような効果をもつ素子は特にペルティエ素子と呼ばれ、精密機器や小型冷蔵庫などの冷却や温度制御に利用されている。
上述の熱電変換素子を用いた熱電変換モジュールとしては、例えば、n型熱電変換素子とp型熱電変換素子とを交互に直列接続した構造のものが提案されている。
このような熱電変換モジュールにおいては、複数の熱電変換素子の一端側及び他端側にそれぞれ伝熱板が配置され、この伝熱板に配設された電極部によって熱電変換素子同士が直列接続された構造とされている。なお、上述の伝熱板として、絶縁層と電極部とを備えた絶縁回路基板を用いることがある。
そして、熱電変換素子の一端側に配設された伝熱板と熱電変換素子の他端側に配設された伝熱板との間で温度差を生じさせることで、ゼーベック効果によって、電気エネルギーを発生させることができる。あるいは、熱電変換素子に電流を流すことで、ペルティエ効果によって、熱電変換素子の一端側に配設された伝熱板と熱電変換素子の他端側に配設された伝熱板との間に温度差を生じさせることが可能となる。
ここで、上述の熱電変換モジュールにおいては、例えばロータリーキルン炉等の各種炉等の発熱体や冷却配管等の冷却体に取り付けて、発熱体又は冷却体の熱を利用して発電することが行われている。
例えば、特許文献1には、ロータリーキルン炉の炉本体の内部温度を測定するためのロータリーキルン炉用温度測定装置であって、炉本体の内部に感温部が配置される温度センサと、炉本体に配設されて温度センサの測定データを送信する送信機と、送信機から送信された測定データを受信する受信機と、炉本体からの放熱を回収して送信機へ電力を供給する熱電池と、を備えたものが提案されている。
そして、熱電池は、炉本体側に配置される熱吸収板と、この熱吸収板と対向配置される熱放出板と、これら熱吸収板と熱放出板の間に配設された熱電変換素子と、を備えた熱電変換モジュールとされている。
特開2008−241648号公報
ここで、特許文献1に記載されたロータリーキルン炉用温度測定装置においては、熱電池の熱吸収板をロータリーキルン炉の炉本体側に取り付ける際に治具を用いているため、熱電池の取り付け構造が煩雑となり、取り付け、及び、取り外しを容易に行うことができなかった。また、熱吸収板が、炉本体から離間して配置されることになるため、炉本体からの放熱を十分に回収することができず、熱吸収板と熱放出板との温度差を確保できなくなり、十分な電力を得ることができないおそれがあった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、発熱体又は冷却体に容易に取り付け可能であり、熱電変換素子の一端側と他端側との温度差を確保して、十分な電力を得ることが可能な熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の熱電変換モジュールは、複数の熱電変換素子と、これら熱電変換素子の一端側に配設された第1電極部及び他端側に配設された第2電極部と、を有し、前記第1電極部及び前記第2電極部を介して複数の前記熱電変換素子が電気的に接続してなる熱電変換モジュールであって、前記熱電変換素子の一端側には、第1絶縁層と、この第1絶縁層の一方の面に形成された前記第1電極部と、を備えた第1伝熱板が配設されており、この第1伝熱板に、第1磁石が配設されていることを特徴としている。
本発明の熱電変換モジュールによれば、前記熱電変換素子の一端側には、第1絶縁層と、この第1絶縁層の一方の面に形成された前記第1電極部と、を備えた第1伝熱板が配設されており、この第1伝熱板に、第1磁石が配設されているので、鉄等の磁性材料で構成された発熱体又は冷却体の表面に直接取り付けることが可能となる。よって、第1伝熱板が発熱体又は冷却体に接触することになり、熱電変換素子の一端側と他端側との温度差を確保することができ、十分な電力を得ることができる。
また、取り付けに第1磁石を用いているので、別途、治具等を用いる必要がなく、発熱体又は冷却体への取り付け、及び、取り外しを容易に行うことができる。
ここで、本発明の熱電変換モジュールにおいては、前記熱電変換素子の他端側には、前記第2電極部を備えた第2伝熱板が配設されており、前記第2伝熱板に第2磁石が配設されている構成としてもよい。
この場合、第1伝熱板と第2伝熱板とが近接する方向に磁力が作用するように、第1伝熱板に配設された第1磁石と第2伝熱板に配設された第2磁石を配置することにより、第1伝熱板及び第2伝熱板との間に配設された熱電変換素子が強く挟持されることになり、第1伝熱板と熱電変換素子、及び、熱電変換素子と第2伝熱板との密着性を向上させることが可能となる。
また、本発明の熱電変換モジュールにおいては、前記第2伝熱板の前記第2電極部とは反対側に、ヒートシンクが積層配置されており、前記ヒートシンクに第3磁石が内包されている構成としてもよい。
この場合、ヒートシンクに内包された第3磁石を利用して、ヒートシンクを第2伝熱板に積層配置することができ、熱電変換素子の一端側と他端側との温度差をさらに確保することができる。また、ヒートシンクを比較的容易に配設することができ、熱電変換モジュールの構造が簡単となる。
さらに、本発明の熱電変換モジュールにおいては、前記第1伝熱板は、前記第1絶縁層の前記第1電極部とは反対側の面に、第1放熱層を備えていてもよい。
この場合、第1放熱層が発熱体又は冷却体に接触することになり、第1放熱層で熱を拡げて第1絶縁回路基板の全体に伝熱させることができる。なお、この第1放熱層に第1磁石が配置されていてもよい。
本発明の熱電変換モジュールの使用方法は、複数の熱電変換素子と、これら熱電変換素子の一端側に配設された第1電極部及び他端側に配設された第2電極部と、を有し、前記第1電極部及び前記第2電極部を介して複数の前記熱電変換素子が電気的に接続してなる熱電変換モジュールの使用方法であって、上述の熱電変換モジュールの前記第1伝熱板に配設された前記第1磁石を用いて、前記熱電変換モジュールを発熱体又冷却体に取り付けることを特徴としている。
このような構成とされた熱電変換モジュールの使用方法によれば、上述の熱電変換モジュールの前記第1伝熱板に配設された前記第1磁石を用いて、前記熱電変換モジュールを発熱体又冷却体に取り付けているので、第1伝熱板が発熱体又は冷却体に直接接触することになり、熱電変換素子の一端側と他端側との温度差を確保することができ、十分な電力を得ることができる。
また、第1磁石を用いて取り付けているので、別途、治具等を用いる必要がなく、発熱体又は冷却体への取り付け、及び、取り外しを容易に行うことができる。
本発明によれば、発熱体又は冷却体に容易に取り付け可能であり、熱電変換素子の一端側と他端側との温度差を確保して、十分な電力を得ることが可能な熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法を提供することができる。
本発明の実施形態である熱電変換モジュールの概略説明図である。 本発明の実施形態である熱電変換モジュールの第1伝熱板(第1絶縁回路基板)の説明図である。 本発明の実施形態である熱電変換モジュールの第2伝熱板(第2絶縁回路基板)の説明図である。 本発明の実施形態である熱電変換モジュールの使用方法を示す概略説明図である。
以下に、本発明の実施形態について添付した図面を参照して説明する。なお、以下に示す各実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態に係る熱電変換モジュール10は、図1に示すように、複数の柱状をなす熱電変換素子11と、この熱電変換素子11の長さ方向の一端側(図1において下側)に配設された第1伝熱板20と、熱電変換素子11の長さ方向の他端側(図1において上側)に配設された第2伝熱板30と、第2伝熱板30に積層されたヒートシンク40と、を備えている。
ここで、図1及び図2に示すように、熱電変換素子11の一端側に配設された第1伝熱板20には第1電極部25が形成され、熱電変換素子11の他端側に配設された第2伝熱板30には第2電極部35が形成されており、これら第1電極部25及び第2電極部35によって、複数の柱状をなす熱電変換素子11が電気的に直列接続されている。
第1伝熱板20は、第1絶縁層21と、この第1絶縁層21の一方の面(図1において上面)に形成された第1電極部25と、を備えた第1絶縁回路基板で構成されている。
なお、本実施形態では、第1伝熱板20となる第1絶縁回路基板においては、図1に示すように、第1絶縁層21の他方の面(図1において下面)に、第1放熱層26が形成されている。
第1絶縁層21は、例えば窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、アルミナ(Al)等の絶縁性の高いセラミックス材料、あるいは、絶縁樹脂等で構成されている。本実施形態では、第1絶縁層21はアルミナ(Al)で構成されている。ここで、アルミナからなる第1絶縁層21の厚さは、100μm以上2000μm以下の範囲内とされている。
第1電極部25は、例えば銅又は銅合金、銀又は銀合金、金又は金合金、白金又は白金合金、アルミニウム又はアルミニウム合金といった導電性に優れた金属材料で構成されている。本実施形態では、第1電極部25は、純度99.99mass%以上のアルミニウム板が第1絶縁層21の一方の面に接合されることによって形成されている。
ここで、第1電極部25は、図2に示すように、第1絶縁層21の一方の面に、パターン状に形成されている。
第1放熱層26は、例えば銅又は銅合金、銀又は銀合金、金又は金合金、白金又は白金合金、アルミニウム又はアルミニウム合金といった熱伝導性に優れた金属材料で構成されている。本実施形態では、第1放熱層26は、第1電極部25と同様に、純度99.99mass%以上のアルミニウム板が第1絶縁層21の他方の面に接合されることによって形成されている。
なお、第1電極部25及び第1放熱層26となるアルミニウム板の接合方法は特に制限はなく、例えば、Al−Si系ろう材を用いた接合や、固相拡散接合等を適用してもよい。さらに、接合面にCu、Si等の添加元素を固着させ、これらの添加元素を拡散させることで溶融・凝固させる過渡液相接合法(TLP)によって接合してもよい。なお、銀又は銀合金、金又は金合金、白金又は白金合金といった金属材料を第1電極部25及び第1放熱層26とする場合には、これらの金属成分を含むペーストを直接絶縁層に塗布し、焼成することにより第1電極部25及び第1放熱層26を形成してもよい。
そして、この第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)には、第1磁石24が配設されている。本実施形態では、図2に示すように、第1絶縁層21の一方の面の4つの角部にそれぞれ第1磁石24が配設されている。
ここで、第1磁石24は、使用温度に応じてその材質を選択することが好ましい。例えば、使用温度が150℃以下の場合には耐熱ネオジム磁石、200℃以下の場合にはフェライト磁石、200℃以下の場合にはサマリウムコバルト磁石、400℃以下の場合にはアルニコ磁石等を用いることができる。使用温度に応じて、最も磁力が強い磁石を用いることが好ましい。
また、第1磁石24の第1絶縁層21の一方の面に占める面積は、1%以上99%未満とすることが好ましい。熱電発電を効率的に行いたい場合は1%付近とし、確実な固定が求められる一方でセンシング用途などの大きな電力が求められない場合は99%付近とすればよい。1%未満では熱電変換モジュールに対し磁力が弱く、固定が困難になるおそれがあり、99%以上では熱電発電の効率が著しく損なわれるおそれがある。
なお、第1磁石24の配設方法には、特に制限はなく、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)に収容凹部を形成して、この収容凹部内に第1磁石24を嵌入させてもよいし、固定爪を形成して第1磁石24をカシメ固定してもよい。また、セラミックス等からなる第1絶縁層21と接合してもよいし、金属材料からなる第1電極部25及び第1放熱層26に接合してもよい。これらの接合方法としては、セラミックス製の接着剤や、エポキシ等の耐熱樹脂による接合等を適用することができる。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、アルミニウムからなる第1電極部25の表面に第1磁石24をセラミックス製の接着剤によって接合している。
第2伝熱板30は、第2絶縁層31と、この第2絶縁層31の一方の面(図1において下面)に形成された第2電極部35と、を備えた第2絶縁回路基板で構成されている。
なお、本実施形態では、第2伝熱板30となる第2絶縁回路基板においては、図1に示すように、第2絶縁層31の他方の面(図1において上面)に、第2放熱層36が形成されている。
第2絶縁層31は、例えば窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、アルミナ(Al)等の絶縁性の高いセラミックス材料、あるいは、絶縁樹脂等で構成されている。本実施形態では、第2絶縁層31はアルミナ(Al)で構成されている。ここで、アルミナからなる第2絶縁層31の厚さは、100μm以上2000μm以下の範囲内とされている。
第2電極部35は、例えば銅又は銅合金、銀又は銀合金、金又は金合金、白金又は白金合金、アルミニウム又はアルミニウム合金といった導電性に優れた金属材料で構成されている。本実施形態では、第2電極部35は、純度99.99mass%以上のアルミニウム板が第2絶縁層31の一方の面に接合されることによって形成されている。
ここで、第2電極部35は、図3に示すように、第2絶縁層31の一方の面に、パターン状に形成されている。
第2放熱層36は、例えば銅又は銅合金、銀又は銀合金、金又は金合金、白金又は白金合金、アルミニウム又はアルミニウム合金といった熱伝導性に優れた金属材料で構成されている。本実施形態では、第2放熱層36は、第2電極部35と同様に、純度99.99mass%以上のアルミニウム板が第2絶縁層31の他方の面に接合されることによって形成されている。
なお、第2電極部35及び第2放熱層36となるアルミニウム板の接合方法は特に制限はなく、例えば、Al−Si系ろう材を用いた接合や、固相拡散接合等を適用してもよい。さらに、接合面にCu、Si等の添加元素を固着させ、これらの添加元素を拡散させることで溶融・凝固させる過渡液相接合法(TLP)によって接合してもよい。なお、銀又は銀合金、金又は金合金、白金又は白金合金といった金属材料を第2電極部35及び第2放熱層36とする場合には、これらの金属成分を含むペーストを直接絶縁層に塗布し、焼成することにより第2電極部35及び第2放熱層36を形成してもよい。
そして、この第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)には、第2磁石34が配設されている。本実施形態では、図3に示すように、第2絶縁層31の一方の面の4つの角部にそれぞれ第2磁石34が配設されている。
ここで、第2磁石34は、第1磁石24と同様に、使用温度に応じて材質を選択することが好ましい。
また、第2磁石34の第2絶縁層31の一方の面に占める面積は、1%以上99%未満とすることが好ましい。
なお、第2磁石34の配設方法には、特に制限はなく、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)に収容凹部を形成して、この収容凹部内に第2磁石34を嵌入させてもよいし、固定爪を形成して第2磁石34をカシメ固定してもよい。また、セラミックス等からなる第2絶縁層31と接合してもよいし、金属材料からなる第2電極部35及び第2放熱層36に接合してもよい。これらの接合方法としては、セラミックス製の接着剤や、エポキシ等の耐熱樹脂による接合等を適用することができる。
本実施形態では、図1及び図3に示すように、アルミニウムからなる第2電極部35の表面に第2磁石34をセラミックス製の接着剤によって接合している。
ここで、本実施形態においては、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)に配設された第1磁石24と、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)に配設された第2磁石34は、互いに対向するとともに対向する面が互いに異なる極となるように配設されており、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)と第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)とが互いに近接する方向に向けて磁力が作用するように構成されている。
ヒートシンク40は、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)の第2放熱層36に積層される天板部41と、天板部41から立設されたフィン部42と、を備えている。
そして、このヒートシンク40の天板部41には、第3磁石44が配設されている。ここで、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)に配設された第2磁石34と、ヒートシンク40の天板部41に配設された第3磁石44とは、互いに対向するとともに対向する面が互いに異なる極となるように配設されており、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)の第2放熱層36とヒートシンク40の天板部41とが磁力によって固定されている。ヒートシンク40は熱伝動性の高い材料、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、銅や銅合金等から構成されている。
また、第3磁石44の天板部41の面に占める面積は、1%以上50%未満とすることが好ましい。
なお、第3磁44の配設方法には、特に制限はないが、図1に示すように、ヒートシンク40に収容凹部を形成して、この収容凹部内に第3磁石44を嵌入させるとよい。この場合、図1に示すように、第2放熱層36とヒートシンク40が直接接触することにより、第2放熱層36からヒートシンク40への熱伝導を低下させることが無い。
熱電変換素子11は、n型熱電変換素子11aとp型熱電変換素子11bとを有しており、これらn型熱電変換素子11aとp型熱電変換素子11bが交互に配列されている。
なお、この熱電変換素子11の一端面及び他端面には、メタライズ層(図示なし)がそれぞれ形成されている。メタライズ層としては、例えば、ニッケル、銀、コバルト、タングステン、モリブデン等や、あるいはそれらの金属繊維でできた不織布等を用いることができる。なお、メタライズ層の最表面(第1電極部25及び第2電極部35との接合面)は、Au又はAgで構成されていることが好ましい。
n型熱電変換素子11a及びp型熱電変換素子11bは、例えば、テルル化合物、スクッテルダイト、充填スクッテルダイト、ホイスラー、ハーフホイスラー、クラストレート、シリサイド、酸化物、シリコンゲルマニウム等の焼結体で構成されている。
n型熱電変換素子11aの材料として、例えば、BiTe、PbTe、LaTe、CoSb、FeVAl、ZrNiSn、BaAl16Si30、MgSi、FeSi、SrTiO、CaMnO、ZnO、SiGeなどが用いられる。
また、p型熱電変換素子11bの材料として、例えば、BiTe、SbTe、PbTe、TAGS(=Ag‐Sb‐Ge‐Te)、ZnSb、CoSb、CeFeSb12、Yb14MnSb11、FeVAl、MnSi1.73、FeSi、NaxCoO、CaCo、BiSrCo、SiGeなどが用いられる。
なお、ドーパントによりn型とp型の両方をとれる化合物と、n型かp型のどちらか一方のみの性質をもつ化合物がある。
次に、上述した本実施形態である熱電変換モジュール10の使用方法について、図4を用いて説明する。
本実施形態である熱電変換モジュール10においては、例えば、第1伝熱板20側を高温部とし、第2伝熱板30側を低温部として使用され、熱エネルギーと電気エネルギーとの変換が実施される。
本実施形態では、図4に示すように、熱電変換モジュール10を、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)に配設された第1磁石24を用いて、発熱体であるロータリーキルン炉の炉本体3の側壁に取り付ける。ここで、ロータリーキルン炉の炉本体3の側壁は、通常、磁性材料である鉄鋼材で構成されているため、第1磁石24によって容易に取り付けることが可能となる。これにより、ロータリーキルン炉の炉本体3の側壁に第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)が直接接触することになる。
そして、ロータリーキルン炉の炉本体3からの放熱を回収することで、第1伝熱板20側が高温部となる。一方、第2伝熱板30側にはヒートシンク40が積層配置されており、このヒートシンク40によって放熱が促進され、第2伝熱板30側が低温部となる。
このように、熱電変換素子11の一端側に配設された第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)と、熱電変換素子11の他端側に配設された第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)とで温度差が確保され、効率良く電力を得ることが可能となる。
以上のような構成とされた本実施形態である熱電変換モジュール10、及び、熱電変換モジュール10の使用方法によれば、熱電変換素子11の一端側に配設された第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)に、第1磁石24が配設されているので、鉄等の磁性材料で構成された発熱体(本実施形態では、ロータリーキルン炉の炉本体3の側壁)に直接取り付けることが可能となる。よって、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)が発熱体に直接接触することになり、熱電変換素子11の一端側と他端側との温度差を確保することができ、十分な電力を得ることができる。
また、取り付けに第1磁石24を用いているので、別途、治具等を用いる必要がなく、発熱体(本実施形態では、ロータリーキルン炉の炉本体3の側壁)への取り付け、及び、取り外しを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、熱電変換素子11の他端側に配設された第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)に第2磁石34が配設されており、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)に配設された第1磁石24と、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)に配設された第2磁石34は、互いに対向するとともに対向する面が互いに異なる極となるように配設されているので、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)と第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)とが互いに近接する方向に向けて磁力が作用することになり、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)と熱電変換素子11、及び、熱電変換素子11と第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)との密着性を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)が、第1絶縁層21の第1電極部25とは反対側の面に、第1放熱層26を備えているので、第1放熱層26が発熱体(本実施形態では、ロータリーキルン炉の炉本体3の側壁)に接触することになり、第1放熱層26で熱を拡げて第1伝熱板20(第1絶縁回路基板)の全体に伝熱させることができる。
さらに、本実施形態においては、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)の第2放熱層36にヒートシンク40が積層配置されているので、第2伝熱板30から効率良く放熱することができ、熱電変換素子11の一端側と他端側との温度差をさらに確保することができる。
また、ヒートシンク40の天板部41に第3磁石44が配設されており、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)に配設された第2磁石34と、ヒートシンク40の天板部41に配設された第3磁石44とは、互いに対向するとともに対向する面が互いに異なる極となるように配設されているので、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)の第2放熱層36にヒートシンク40を磁力によって固定することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、熱電変換素子11の他端側に第2伝熱板30として第2絶縁回路基板を配設するものとして説明したが、これに限定されることはなく、例えば、熱電変換素子11の他端側に第2電極部を配置するとともに絶縁基板を積層し、この絶縁基板を積層方向に押圧することによって、第2伝熱板を構成する構成としてもよい。
また、本実施形態では、図3に示すように、第1絶縁回路基板の第1電極部25の上に第1磁石24を配設した構造として説明したが、これに限定されることはなく、第1絶縁層21の一方の面あるいは他方の面に第1磁石24を配設してもよいし、第1放熱層26に第1磁石24を配設してもよい。
また、本実施形態では、第2磁石及び第3磁石によって、第2伝熱板30(第2絶縁回路基板)の第2放熱層36とヒートシンク40の天板部41とを固定したが、これに限定されることはなく、第2伝熱板30とヒートシンク40の天板部41とを、例えば、ろう付けやはんだ付け、TLP、固相拡散接合等によって接合してもよい。
さらに、第1絶縁回路基板の第1絶縁層21に切込みを入れて、第1絶縁回路基板を、例えば炉本体の側面の円筒面に沿って湾曲可能に構成してもよい。この場合、熱電変換素子の他端側においては、熱電変換素子の一端側よりも変形量が大きくなることから、熱電変換素子の他端側に第2電極部のみを配設してもよいし、第2絶縁回路基板の大きさを第1絶縁回路基板よりも大きく設定してもよい。
また、本実施形態では、熱電変換モジュールを、発熱体であるロータリーキルン炉の炉本体に取り付けて使用するものとして説明したが、これに限定されることはなく、本発明の熱電変換モジュールは、ボイラー配管等の他の発熱体に取り付けて使用してもよい。また、冷却配管等の冷却体に取り付けて使用してもよい。
さらに、本実施形態では、ヒートシンクを、天板部とフィンとを備えた構造の物として説明したが、ヒートシンクの構造に制限はない。
10 熱電変換モジュール
11 熱電変換素子
20 第1伝熱板(第1絶縁回路基板)
21 第1絶縁層
24 第1磁石
25 第1電極部
30 第2伝熱板(第2絶縁回路基板)
31 第2絶縁層
34 第2磁石
35 第2電極部
40 ヒートシンク
44 第3磁石

Claims (5)

  1. 複数の熱電変換素子と、これら熱電変換素子の一端側に配設された第1電極部及び他端側に配設された第2電極部と、を有し、前記第1電極部及び前記第2電極部を介して複数の前記熱電変換素子が電気的に接続してなる熱電変換モジュールであって、
    前記熱電変換素子の一端側には、第1絶縁層と、この第1絶縁層の一方の面に形成された前記第1電極部と、を備えた第1伝熱板が配設されており、この第1伝熱板に、第1磁石が配設されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記熱電変換素子の他端側には、前記第2電極部を備えた第2伝熱板が配設されており、前記第2伝熱板に第2磁石が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記第2伝熱板の前記第2電極部とは反対側に、ヒートシンクが積層配置されており、前記ヒートシンクに第3磁石が内包されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記第1伝熱板は、前記第1絶縁層の前記第1電極部とは反対側の面に、第1放熱層を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。
  5. 複数の熱電変換素子と、これら熱電変換素子の一端側に配設された第1電極部及び他端側に配設された第2電極部と、を有し、前記第1電極部及び前記第2電極部を介して複数の前記熱電変換素子が電気的に接続してなる熱電変換モジュールの使用方法であって、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱電変換モジュールの前記第1伝熱板に配設された前記第1磁石を用いて、前記熱電変換モジュールを発熱体又冷却体に取り付けることを特徴とする熱電変換モジュールの使用方法。
JP2017127540A 2017-06-29 2017-06-29 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法 Active JP6984195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017127540A JP6984195B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017127540A JP6984195B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019012736A true JP2019012736A (ja) 2019-01-24
JP6984195B2 JP6984195B2 (ja) 2021-12-17

Family

ID=65227079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017127540A Active JP6984195B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6984195B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023037803A1 (ja) * 2021-09-09 2023-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱発電ユニット及びその使用方法
WO2023037804A1 (ja) * 2021-09-10 2023-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱発電ユニット、熱発電ユニットの製造方法及び熱発電ユニットの使用方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0494154A (ja) * 1990-08-10 1992-03-26 Koufu Nippon Denki Kk ヒートシンクの取付構造
JPH08204241A (ja) * 1995-01-27 1996-08-09 Matsushita Electric Works Ltd 熱電気変換装置
JPH10213360A (ja) * 1997-01-30 1998-08-11 Yamaha Corp 熱電変換装置
JP2006086210A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Toshiba Corp 熱電変換システム
JP2014146692A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Yamaha Corp 熱電発電ユニット
US20160265855A1 (en) * 2015-03-09 2016-09-15 Leddynamics, Inc. Magnetic coupling for heat flow management in thermoelectric modules and devices thereof

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0494154A (ja) * 1990-08-10 1992-03-26 Koufu Nippon Denki Kk ヒートシンクの取付構造
JPH08204241A (ja) * 1995-01-27 1996-08-09 Matsushita Electric Works Ltd 熱電気変換装置
JPH10213360A (ja) * 1997-01-30 1998-08-11 Yamaha Corp 熱電変換装置
JP2006086210A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Toshiba Corp 熱電変換システム
JP2014146692A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Yamaha Corp 熱電発電ユニット
US20160265855A1 (en) * 2015-03-09 2016-09-15 Leddynamics, Inc. Magnetic coupling for heat flow management in thermoelectric modules and devices thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023037803A1 (ja) * 2021-09-09 2023-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱発電ユニット及びその使用方法
WO2023037804A1 (ja) * 2021-09-10 2023-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱発電ユニット、熱発電ユニットの製造方法及び熱発電ユニットの使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6984195B2 (ja) 2021-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6121539A (en) Thermoelectric devices and methods for making the same
CN104508846A (zh) 热电转换模块
JP2008305986A (ja) 熱電変換モジュール
US20220181533A1 (en) Thermoelectric conversion module
JP6984195B2 (ja) 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの使用方法
JP5653455B2 (ja) 熱電変換部材
JP6822227B2 (ja) 熱電変換モジュール
JP2018137374A (ja) 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの製造方法
JP2011134940A (ja) 熱電変換素子およびそれを用いた熱電変換モジュールおよび熱電変換装置
JP2003174204A (ja) 熱電変換装置
US20160247995A1 (en) Thermoelectric converter having thermoelectric conversion elements connected to each other via wiring pattern, and method for fabricating the thermoelectric converter
KR20200125672A (ko) 발전용 열전 모듈 및 그 제조 방법
JP7313660B2 (ja) 熱電変換モジュール
JP2006013200A (ja) 熱電変換モジュール用基板、熱電変換モジュール、冷却装置及び発電装置
JP7151068B2 (ja) ケース付熱電変換モジュール
JPWO2017056549A1 (ja) 熱電モジュール
CN112368851A (zh) 热电转换模块及热电转换模块的制造方法
KR20100024028A (ko) 비대칭 열전소자를 이용한 열전모듈
JP6595320B2 (ja) 熱電モジュール組立体
WO2021157565A1 (ja) 熱電変換構造体
KR20150084314A (ko) 써멀비아전극을 구비한 열전모듈 및 그 제조방법
JP2013247123A (ja) 熱電変換装置
JP2019029504A (ja) 熱電変換装置
JP2012124480A (ja) 熱電素子及びその製造方法
JP2021057384A (ja) 熱電変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6984195

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150