JP2019012055A - 車両用表示装置及び撮像システム - Google Patents

車両用表示装置及び撮像システム Download PDF

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【課題】煩雑な印象を抑制した車両用表示装置及び撮像システムを提供する。【解決手段】車両用表示装置は、車両に搭載され、情報を表示する。車両用表示装置は、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を視認側に照射する近赤外光照射部80と、可視光の上界の波長の光を擬装する擬装部3と、を備える。また、撮像システムは、擬装部3により擬装された近赤外光照射部80と、近赤外光照射部80により照明された撮像対象を、撮像する撮像部と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、車両用表示装置及び撮像システムに関する。
従来、車両内の撮像対象を照明して撮像する撮像システムが知られている。特許文献1に開示のシステムは、ステアリングコラムのロワーカバーの下側に配置された近赤外光照射部及び撮像部を備えている。近赤外光照射部は、可視光の上界の光を含む近赤外光を照射する。撮像部は、近赤外光照射部により照明された撮像対象(例えば車両の乗員の顔)を撮像する。
また、車両に搭載され、情報を表示する車両用表示装置が知られている。特許文献2に開示の装置は、文字板よりも反視認側に、上記システムに用いられる撮像部を配置している。文字板には、近赤外光選択透過インクが印刷されており、近赤外光選択透過インクは、850nm以上の光を透過し、可視光等の他の波長の光を透過しないようになっている。
特許第4640404号公報 特許第5122782号公報
さて、本発明者は、特許文献2のような近赤外光選択透過インクが印刷された文字板の反視認側に、特許文献1のような近赤外光照射部も配置する構成を検討した。
しかしながら、この構成では、可視光の上界の波長(例えば780〜830nm)の光が文字板により遮光されてしまうので、近赤外光照射部が可視光の上界の波長の光を視認側に照射できなくなってしまう。この結果、撮像部が感知する光も近赤外光選択透過インクを透過する850nm以上の光に限られてしまい、例えば撮像部が感知する光量が不十分となり、撮像品質の低下が懸念される。
このため、本発明者は、文字板が、近赤外光照射部が照射した可視光の上界の光を含む近赤外光の全てを透過する構成を検討した。しかしながら、この構成では、車両の乗員が車両用表装置により表示される情報を視認する際に、近赤外光照射部が照射した近赤外光のうち可視光の上界の光が同時に視認されてしまい、乗員に煩雑な印象を与えることが懸念されている。
開示されるひとつの目的は、煩雑な印象を抑制した車両用表示装置を提供することにある。
また、開示される他のひとつの目的は、車両用表示装置の煩雑な印象を抑制しつつ、撮像品質の低下をも抑制した撮像システムを提供することにある。
ここに開示された車両用表示装置は、車両に搭載され、情報を表示する車両用表示装置であって、
可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を視認側に照射する近赤外光照射部(80,280,380,480,580,680,780,880,980,1080,1180)と、
可視光の上界の波長の光を擬装する擬装部(3,203,303,403,503,603,703,803,903,1003,1103)と、を備える。
このような車両用表示装置によると、可視光の上界の波長の光は、擬装部により擬装されている。このようにすると、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が近赤外光照射部により視認側に照射されても、擬装によって可視光の上界の波長の光を乗員が個別に認識することは困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
また、ここに開示された撮像システムは、車両の情報を表示する車両用表示装置の内部に配置され、車両内の撮像対象を照明して撮像する撮像システムであって、
可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を視認側に照射する近赤外光照射部(80,280,380,480,580,680,780,880)と、
近赤外光照射部により照明された撮像対象を、撮像する撮像部(60)と、を備え、
車両用表示装置に設けられた擬装部(3,203,303,403,503,603,703,803)により、近赤外光照射部が照射した可視光の上界の光は、擬装されている。
このような撮像システムによると、可視光の上界の波長の光は、擬装部により擬装されている。このようにすると、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が近赤外光照射部により視認側に照射されても、擬装によって可視光の上界の波長の光を乗員が個別に識別することは困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
そして、擬装されることで煩雑な印象少なく撮像対象を照明した可視光の上界の波長の光を、撮像部が感知して撮像することが可能となるので、撮像品質の低下を抑制することが可能となる。
なお、括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。
第1実施形態の車両用表示装置の正面図である。 第1実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 第1実施形態の撮像部等の配置を示す断面図である。 第1実施形態において、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光と、可視表示光としての白色光とが混合された状態の光を示すスペクトル分布図である。 第2実施形態における車両用表示装置の正面図である。 第2実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図であって、特にエコ表示灯に対応する部分を示している。 第2実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図であって、特に発光リングに対応する部分を示している。 第2実施形態において、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光と、可視表示光としての黄緑色波長光とが混合された状態の光を示すスペクトル分布図である。 第2実施形態を説明するための被視感度曲線を示すグラフである。 第3実施形態の車両用表示装置の正面図である。 第3実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 第4実施形態の車両用表示装置の正面図である。 第4実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図であって、特にエコ表示灯に対応する部分を示している。 第4実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図であって、特に発光リングに対応する部分を示している。 第5実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 第6実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 第7実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 第8実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 第9実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 図19のXX方向に可視光源部及び近赤外光照射部を見た図である。 第10実施形態の車両用表示装置の正面図である。 図21のXXII−XXII線断面図である。 第10実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す正面図である。 図23のXXIV−XXIV線断面図である。 図24のXXV部を拡大して示す拡大図である。 第11実施形態の近赤外光照射部等の配置を示す断面図である。 変形例9における図19に対応する図である。 変形例9における図20に対応する図である。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態による車両用表示装置100は、車両に搭載され、視認者としての乗員が着座する座席とは対向するインストルメントパネルに設置されている。図1に示すように、車両用表示装置100は、指針40a,40bが指標22a,22bを指示することによるアナログ表示と、画像表示器10が表示する画像によるデジタル表示とを組み合わせたコンビネーションメータを構成しており、視認側へ向けて情報を表示する。これにより、車両用表示装置100に対して視認側に位置する乗員は、表示される情報を知覚することができる。表示される情報としては、例えば車両の速度、エンジン回転数、燃料残量、エンジン冷却水の水温、電動モータの電流値、その他車両の異常等の車両の状態が挙げられる。その他表示される情報としては、例えば警報、道路情報、視界補助情報、電子メール等の各種情報が挙げられる。
また、車両用表示装置100は、図2,3にも示すように、後に詳述する撮像システム4と一体的に形成された一体型の装置となっている。
このような車両用表示装置100は、画像表示器10、表示板20、可視光源部30、指針40a,40b、撮像部60、画像処理部70及び近赤外光照射部80等により構成されている。
画像表示器10は、図1に示すように、装置100の略中央に配置されている。本実施形態において画像表示器10は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いた透過型の液晶パネルであって、2次元方向に配列された複数の液晶画素から形成されているアクティブマトリクス型の液晶パネルが採用された液晶表示器となっている。画像表示器10は、矩形状の表示画面11に画像を表示可能となっている。なお、画像表示器10としては、液晶表示器以外の有機ELディスプレイ等が採用されてもよい。
表示板20は、一般的に文字板とも呼ばれており、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂からなる透光性の基材の表面に、半透光性又は遮光性の印刷が部分的又は全体的に施されて、平板状に形成されている。なお、印刷に代えて、塗装が施されていてもよく、近赤外光を透過する光学樹脂又は光学フィルタ材が貼付等により表示板20に保持されていてもよい。
表示板20は、図1〜3に示すように、画像表示器10よりも視認側に配置されている。表示板20において画像表示器10と重なる箇所には、例えば開口穴21が開けられており、表示画面11の画像が表示板20と干渉せずに視認側に表示される。表示板20において、開口穴21を挟んだ左右の領域には、指針40a,40bに指示される指標22a,22bがそれぞれ形成されている。表示板20の指標22a,22bは、可視光源部30により、視認側とは反対側(以下、反視認側という)から照明される。
可視光源部30は、表示板20よりも反視認側に配置されており、可視表示光を発光する複数の表示用発光素子31を有している。各表示用発光素子31には、例えば発光ダイオードが採用されており、各表示用発光素子31は、表示板20よりも反視認側に配置され平板状に形成された基板9の視認側に実装されている。各表示用発光素子31は、基板9上の導通パターンを通じて電源と接続されることで、表示板20に向けて可視表示光を発光する。特に本実施形態では、各表示用発光素子31が発光する可視表示光としては、400〜800nm程度の波長の範囲に広く分布した光からなる白色光が採用されている。
表示板20には、上述の印刷により、遮光領域SA及び表示領域DAが形成されている。遮光領域SAは、表示板20の多くの面積を占めており、例えば遮光性の印刷により暗色(例えば黒色)をなすことで、反視認側からの可視表示光を遮光している。表示領域DAは、半透光性の印刷が施されることないしは印刷が施されないことにより、反視認側からの可視表示光を視認側に透過するようになっており、乗員からは可視表示光が発光されて、表示が行なわれているように視認される。
指針40a,40bは、図1,2に示すように、表示板20の左右の領域にそれぞれ対応して複数設けられている。特に本実施形態では、指針40a,40bが左右の領域に1つずつ設けられている。各指針40a,40bは、連結部41及び指示部42を一体的に有している。連結部41は、表示板20よりも反視認側に配置されており、平板状の基板9に保持されたステッピングモータ43の回転軸と連結されている。指示部42は、表示板20よりも視認側に配置されており、針状を呈している。各指針40a,40bは、ステッピングモータ43の出力に応じて指針軸AXまわりに回動するようになっており、それぞれ対応する指標22a,22bを指示することにより、指示位置に応じた情報を表示するようになっている。
本実施形態の表示板において、左側の領域の指針40aに指示される指標22aは、車両の速度を表す指標となっている。指標22aは、互いに対となる目盛指標23a及び文字指標24aを含んでいる。目盛指標23aは、指針軸AXを中心とした部分円環状に配列された目盛の形状に、遮光領域SAに囲まれた表示領域DAの輪郭が形成されていることで、構成されている。文字指標24aは、目盛指標23aに対応して、文字としての数字の形状に、遮光領域SAに囲まれた表示領域DAの輪郭が形成されていることで、構成されている。文字指標24aの数字は、車両の速度を20km/hピッチで表している。そして、目盛指標23a及び文字指標24aを形成する表示領域DAの全域は、印刷により白色の半透光性の白色フィルタ層25aが設けられていることで、可視光源部30からの白色光を略そのままの色の白色光として視認側に発光する白色表示領域DAwとなっている。より詳細に、白色フィルタ層25aは、可視光から近赤外光の各波長の光を略万遍なく透過するように形成されている。
本実施形態の表示板20において、右側の領域の指針40bに指示される指標22bは、エンジン回転数を表す指標となっている。指標22bは、互いに対となる目盛指標23b及び文字指標24bを含んでいる。目盛指標23bは、指針軸AXを中心とした部分円環状に配列された目盛の形状に、遮光領域SAに囲まれた表示領域DAの輪郭が形成されていることで、構成されている。文字指標24bは、目盛指標23bに対応して、文字としての数字の形状に、遮光領域SAに囲まれた表示領域DAの輪郭が形成されていることで、構成されている。文字指標24bの数字は、エンジン回転数を1000r/minピッチで表している。そして、目盛指標23bを形成する表示領域DAのうち、エンジン回転数の大きな値(例えば5500r/min)を表す領域は、印刷により赤系色の半透光性の赤系色フィルタ層25bが設けられていることで、可視光源部30からの白色光を赤系色光に変換して、視認側に発光する赤系色表示領域DArとなっている。より詳細に、赤系色フィルタ層25bは、可視光のうち赤系色光よりも短い波長の光を遮光し、赤系色光から近赤外光の各波長の光を略万遍なく透過するように形成されている。
ここで、本実施形態における赤系色とは、赤色や橙色を総称するものとして定義され、赤系色光とは、赤色光(620〜750nm程度の波長の光)、橙色光(590〜630nm程度の波長の光)、及びそれらが混合されて赤色光や橙色光として認識される光を、総称するものとして定義される。特に本実施形態の赤系色表示領域DArは、赤色光を発光するようになっている。
また、目盛指標23b及び文字指標24bを形成する表示領域DAのうち、赤系色表示領域DArを除く領域は、上述の白色表示領域と同様の白色表示領域DAwとなっている。
こうして、可視光源部30及び表示板20等は、情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部2を構成している。
撮像部60、画像処理部70及び近赤外光照射部80は、車両用表示装置100の内部に配置され、車両内の撮像対象を撮像する撮像システム4を構成している。本実施形態において撮像対象は、車両の乗員、特に運転者の顔となっている。撮像システム4は、運転者の顔を撮像し、その画像を処理することで、運転者の居眠りやわき見を監視するドライバステータスモニタ(Driver Status Monitor、DSM)に利用されている。
撮像部60は、図3に示すように、近赤外光照射部80により照明された撮像対象を、撮像する。具体的に、撮像部60は、表示板20よりも反視認側の、例えば画像表示器10の脇などに配置されたカメラ61を有している。表示板20においてカメラ61と対向する箇所は、印刷により、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を透過する近赤外光透過フィルタ層27が設けられた近赤外光透過領域TAirとなっている。ここで、可視光の上界の波長の光(以下、可視上界光という)とは、780〜830nmの人間が視認できる上界に近い波長の光を意味している。
カメラ61は、検出素子62、及び検出素子62上に撮像対象を結像するためのレンズ63を有している。検出素子62としては、例えばCMOSセンサ等、可視光から可視上界光(近赤外光を含む)にかけて良好な感度を持ち、検出する像の解像度が高い素子が採用されている。
画像処理部70は、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、入出力インターフェース等を基板9上に実装した電子回路を主体として構築されている機能ブロックとして実現されている。プロセッサは、入出力インターフェースを通じて入力された検出素子62からの信号に基づいて、メモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行することで、画像処理を実施可能となっている。より詳細に、画像処理部70は、検出素子62から入力された信号から、撮像対象が撮像された画像データを生成する。生成された画像データは、そのまま車両のECU(Electric Control Unit)等の車両用表示装置の外部に出力され、当該ECUで解析されるようにしてもよいし、画像処理部70が画像データを解析し、運転者の居眠りやわき見の有無を判定するようにしてもよい。
近赤外光照射部80は、図2に示すように、可視上界光を含む近赤外光を、視認側に照射する。本実施形態の近赤外光照射部80は、可視光源部30の各表示用発光素子31に隣接して配置されるように、基板9の視認側に実装された複数の近赤外発光素子81を有している。各近赤外発光素子81には、例えば発光ダイオードが採用されている。各近赤外発光素子81は、基板9上の導通パターンを通じて電源と接続されることで、可視上界光を含む近赤外光を表示板20に向けて発光する。特に本実施形態では、例えば850nmにピーク波長を有し、半値幅が30〜40nm程度の波長特性を有する近赤外発光素子81が採用されている。そして、各近赤外発光素子81が照射する光量の総和は、各表示用発光素子31が照射する光量の総和よりも小さく設定されている。
表示用発光素子31と近赤外発光素子81とが互いに隣接して、共通の空間に配置されていることで、表示板20の各表示領域DAには、可視表示光と、可視上界光を含む近赤外光の両方が反視認側から入射することとなる。
したがって、各白色表示領域DAwでは、図4に示すように、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光としての白色光が発光されることとなる。各白色表示領域DAwから発光される光のうち、可視上界光の割合は、可視表示光としての白色光の割合よりも十分低くなるように調整されている。このため、可視上界光を含む近赤外光と、可視表示光としての白色光が混合されても、乗員には薄赤色のようには見え難く、白色として認識され得る。
また、各赤系色表示領域DArでは、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光としての赤系色光が発光されることとなる。可視上界光と、可視表示光としての赤系色光とは、色相が互いに近いため、混合されても、乗員には可視上界光が個別のものとして殆ど認識されない。
そして、こうした白色表示領域DAw及び赤系色表示領域DArは、指針40a,40bに指示される指標22a,22bを形成しているので、運転者が指標22a,22bを視認する際に、当該運転者の顔が自然に照明されることとなる。これと共に、運転者は、可視上界光を個別のものとして認識できないので、自分の顔が撮像のために照明されていることを自覚され難くすることが可能となる。
こうして、近赤外光照射部80が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装(カムフラージュ)されている。すなわち、本実施形態では、近赤外発光素子81と共通の空間に表示用発光素子31を隣接させた可視光源部30、及び白色表示領域DAw及び赤系色表示領域DArが設けられた表示板20が、視認側に照射される可視上界光を擬装する擬装部3として、機能している。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を改めて以下に説明する。
第1実施形態の車両用表示装置によると、可視上界光は、擬装部3により擬装されている。このようにすると、可視上界光を含む近赤外光が近赤外光照射部80により視認側に照射されても、擬装によって可視上界光を乗員が個別に認識することは困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
また、第1実施形態によると、擬装部3は、可視上界光に、可視上界光の波長とは異なる波長の可視光を混色することにより、可視光の上界の波長の光を擬装する。このような混色により、可視上界光の色が個別なものとして目立たなくなるので、乗員が可視上界光の存在を個別に認識することは困難となる。したがって、煩雑な印象を確実に抑制することができる。
また、第1実施形態によると、発光表示部2は、近赤外光照射部80が照射した可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光を発光する。すなわち、可視上界光は、発光表示部2が発光する可視表示光と混合されることにより擬装されるので、乗員が発光表示部2により表示される情報を視認しても、可視上界光の存在を個別に認識することは困難となる。したがって、煩雑な印象を確実に抑制することができる。
また、第1実施形態によると、発光表示部2は、可視表示光としての赤系色光を発光する赤系色表示領域DArを有し、赤系色表示領域DArから、近赤外光照射部80が照射した可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、赤系色光を発光する。すなわち、可視上界光は、赤系色表示領域DArが発光する赤系色光と混合されることにより擬装される。可視上界光は、赤系色光と色相が近いため、可視上界光の存在を個別に認識することは極めて困難となる。したがって、煩雑な印象の抑制効果は、格別なものとなる。
また、第1実施形態によると、白色表示領域DAwから、近赤外光照射部80が照射した可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視上界光よりも多い光量の白色光を発光する。すなわち、可視上界光は、白色表示領域DAwが発光する白色光と混合されることにより擬装される。この際に、白色光の光量が可視上界光よりも多いので、可視表示光としての白色光が混合されても、乗員には薄赤色のようには見え難く、白色として認識され得る。故に、乗員が発光表示部2により表示される情報を視認しても、可視上界光の存在を個別に認識することは困難となる。したがって、煩雑な印象を確実に抑制することができる。
また、第1実施形態によると、発光表示部2は、可視光源部30に近赤外光照射部80を配置することにより、表示板20の表示領域DAにて、近赤外光照射部80が発光する可視上界光を含む近赤外光を、視認側に透過させる。このようにすると、透過領域から発光される可視表示光に、可視上界光が確実に混合されるので、乗員が発光表示部2により表示される情報を視認しても、可視上界光の存在を個別に認識することを極めて困難としつつ、可視上界光を確実に視認側に照射することができる。
また、第1実施形態によると、近赤外光照射部80により照明された撮像対象を、撮像する撮像部60を、さらに備える。擬装されることで煩雑な印象少なく撮像対象を照明した可視上界光を、撮像部60が感知して撮像することが可能となるので、車両用表示装置100の煩雑な印象の抑制と、撮像品質の低下抑制とを両立することが可能となる。
また、第1実施形態の撮像システム4によると、可視光の上界の光は、擬装部3により擬装されている。このようにすると、可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が近赤外光照射部80により視認側に照射されても、擬装によって可視光の上界の波長の光を乗員が個別に識別することは困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
そして、擬装されることで煩雑な印象少なく撮像対象を照明した可視上界光を、撮像部60が感知して撮像することが可能となるので、撮像品質の低下を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
図5〜9に示すように、第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の車両用表示装置200は、車両における燃費効率の高低を表示することが可能となっている。具体的に図5に示すように、表示板220において、“ECO”の文字の形状に、遮光領域SAに囲まれた表示領域DAの輪郭が形成されていることにより、構成されたエコ表示灯226が設けられている。
図6に示すように、表示板220のエコ表示灯226よりも反視認側には、エコ可視光源部230aが配置されており、エコ可視光源部230aは、可視表示光を発光する表示用発光素子231aを有している。第1実施形態の可視光源部30と同様に、表示用発光素子231aには、例えば発光ダイオードが採用されている。ただし、この表示用発光素子231aは、可視表示光として、560nm程度にピーク波長を有する緑色ないしは黄緑色ないしは緑色に視認される黄緑色波長光を発光するようになっている。
そして、エコ表示灯226を形成する表示領域DAの全域は、スモーク印刷による半透光性のスモーク層226aが設けられていることで、エコ可視光源部230aからの黄緑色波長光の略そのままの色の黄緑色波長光として視認側に発光する黄緑色表示領域DAgとなっている。このエコ表示灯226は、燃費効率が所定値以上となった場合に、エコ可視光源部230aの表示用発光素子231aを点灯させることで表示を行ない、燃費効率が所定値よりも小さくなった場合に、表示用発光素子231aを消灯させることで表示を停止する。
また、図5に示すように、第2実施形態において、指針40a,40bの回動範囲を囲むように、表示板220から突出する円環状に形成された発光リング250が設けられている。図7に示すように、発光リング250よりも反視認側には、リング用可視光源部230bが配置されており、リング用可視光源部230bは、可視表示光を発光する複数の表示用発光素子231bを有している。エコ可視光源部230aと同様に、各表示用発光素子231bには、例えば発光ダイオードが採用されている。ただし、この各表示用発光素子231bには、色の切り替えが可能なマルチカラーの発光素子(所謂3in1タイプの発光素子)が採用されている。
各表示用発光素子231bからの可視表示光は、導光部材251に導光された後、表示板220の非印刷領域を透過して、発光リング250の全周に万遍なく入射する。そして、こうした発光リング250は、可視表示光を視認側に発光する表示領域DAを構成している。
発光リング250は、リング用可視光源部230bの発光色に応じて色が切り替わるようになっている。発光リング250は、例えば燃費効率が所定値以上となった場合に、可視表示光として黄緑色波長光を発光する黄緑色表示領域DAgに切り替わる。また、発光リング250は、例えば燃費効率が所定値よりも小さくなった場合に、可視表示光として赤系色光を発光する赤系色表示領域DArに切り替わる。また、発光リング250は、状況に応じて、白色光を発する白色表示領域DAw、青色光を発する青色表示領域等に切り替わることが可能である。
こうして、エコ可視光源部230a、リング用可視光源部230b、表示板220、及び発光リング250等は、情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部202を構成している。
第2実施形態の近赤外光照射部280は、エコ可視光源部230aの表示用発光素子231aに隣接して配置された近赤外発光素子281a、及び、リング用可視光源部230bの表示用発光素子231bに隣接して配置された近赤外発光素子281bを有している。
したがって、エコ表示灯226を形成する黄緑色表示領域DAgでは、エコ表示灯226が表示状態にある間、図8に示すように、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光としての黄緑色波長光が発光されることとなる。可視上界光を含む近赤外光の比視感度少なくとも0.2以下であるのに対して、可視表示光としての黄緑色波長光の比視感度は、略1に近い値である(図9を参照)ため、混合されても、乗員には可視上界光が個別のものとして殆ど認識されない。
また、発光リング250が黄緑色表示領域DAgに切り替わっている場合では、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光としての黄緑色波長光が発光されることとなる。こうした発光リング250においても、エコ表示灯226等同様、乗員には可視上界光が個別のものとして殆ど認識されない。
発光リング250が赤系色表示領域DArに切り替わっている場合では、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光としての赤系色光が発光されることとなる。こうした発光リング250においても、第1実施形態の赤系色表示領域DArと同様に、乗員には可視上界光が個別のものとして殆ど認識されない。
こうして、近赤外光照射部280が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、第2実施形態では、近赤外発光素子281a,281bと共通の空間に表示用発光素子231a,231bを隣接させたエコ可視光源部230a及びリング用可視光源部230b、黄緑色表示領域DAgが設けられた表示板220、並びに各色の表示領域DAが切り替え可能に設けられた発光リング250が、可視上界光を擬装する擬装部203として、機能している。
以上説明した第2実施形態によると、発光表示部202は、可視表示光としての黄緑色波長光を発光する黄緑色表示領域DAgを有し、黄緑色表示領域DAgから、近赤外光照射部280が照射した可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、黄緑色波長光を発光する。黄緑色波長光の比視感度は、可視光の中でも特に高い一方、可視光の上界の光の被視感度は、極めて低い。こうした比視感度の顕著な差によって、可視光の上界の光の存在を個別に認識することは極めて困難となる。したがって、煩雑な印象の抑制効果は、格別なものとなる。
(第3実施形態)
図10,11に示すように、第3実施形態は第1実施形態の変形例である。第3実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第3実施形態の近赤外光照射部380は、第1実施形態とは異なり、可視光源部30に配置されていない。第3実施形態の近赤外光照射部380は、表示板320よりも反視認側において、可視光源部30が配置された空間とは遮光壁8を隔てて区画された別の空間に配置されている近赤外発光素子381を有している。
表示板320は、白色表示領域DAw又は赤系色表示領域DArを形成する指標22a,22bに隣接した位置に、印刷により、可視上界光を含む近赤外光を透過する近赤外光透過フィルタ層328が設けられた近赤外光透過領域TAirを形成している。この近赤外光透過領域TAirが近赤外光照射部380の一部として機能している。そして、近赤外光透過領域TAirでは、反視認側の近赤外発光素子381から表示板320に入射した可視上界光を含む近赤外光が、視認側に透過されるようになっている。
近赤外光照射部380の近赤外光透過領域TAirが、発光表示部302の白色表示領域DAw又は赤系色表示領域DArに隣接して配置されていることにより、誘目性を利用して、近赤外光照射部380から可視上界光が照射されていることが目立ち難い。
こうして、近赤外光照射部380が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、第3実施形態では、可視光源部30、及び白色表示領域DAw及び赤系色表示領域DArが設けられた表示板320が、可視上界光を擬装する擬装部303として、機能している。
以上説明した第3実施形態によると、発光表示部302は、近赤外光照射部380に隣接して配置されている。すなわち、可視上界光は、隣接した位置から発光される可視表示光により擬装される。単独で近赤外光照射部380を配置する場合よりも、可視上界光が目立ち難くなるので、可視上界光を乗員が個別に認識することは困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
また、第3実施形態によると、赤系色表示領域DArは、近赤外光照射部380に隣接して配置されている。すなわち、可視上界光は、隣接した位置から発光される赤系色光により擬装される。可視上界光は、赤系色光と色相が近いため、単独で近赤外光照射部380を配置する場合よりも、確実に目立ち難くなるので、可視上界光を乗員が個別に認識することはより困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
(第4実施形態)
図12〜14に示すように、第4実施形態は第2実施形態の変形例である。第4実施形態について、第2実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第4実施形態の近赤外光照射部480は、第2実施形態とは異なり、エコ可視光源部230a及びリング用可視光源部230bに配置されていない。第4実施形態の近赤外光照射部480は、表示板420よりも反視認側において、エコ可視光源部230aが配置された空間とは遮光壁8を隔てて区画された別の空間に配置されている近赤外発光素子481aを有している。
表示板420は、黄緑色表示領域DAgを形成するエコ表示灯226に隣接した位置に、印刷により、可視上界光を含む近赤外光を透過する近赤外光透過フィルタ層428が設けられた近赤外光透過領域TAirを形成している。この近赤外光透過領域TAirが近赤外光照射部480の一部として機能している。そして、近赤外光透過領域TAirでは、反視認側の近赤外発光素子481aから表示板420に入射した可視上界光を含む近赤外光が、視認側に透過されるようになっている。
こうして近赤外光照射部480の近赤外光透過領域TAirが、発光表示部402の黄緑色表示領域DAgを形成したエコ表示灯226に隣接して配置されていることにより、エコ表示灯226が表示状態にある間、近赤外光照射部480から可視上界光が照射されていることが目立ち難い。
また、第4実施形態の近赤外光照射部480は、表示板420よりも反視認側において、リング用可視光源部230bが配置された空間とは遮光壁8を隔てて区画された別の空間に配置されている近赤外発光素子481bを有している。
表示板420は、黄緑色表示領域DAg及び赤系色表示領域DAr等を色の切り替え可能に形成する発光リング250に隣接した位置に、印刷により、可視上界光を含む近赤外光を透過する近赤外光透過フィルタ層428が設けられた近赤外光透過領域TAirを形成している。この近赤外光透過領域TAirが近赤外光照射部480の一部として機能している。そして、近赤外光透過領域TAirでは、反視認側の近赤外発光素子481bから表示板420に入射した可視上界光を含む近赤外光が、視認側に透過されるようになっている。
こうして近赤外光照射部480の近赤外光透過領域TAirが、発光表示部402の黄緑色表示領域DAg及び赤系色表示領域DAr等を色の切り替え可能に形成した発光リング250に隣接して配置されていることにより、誘目性を利用して、近赤外光照射部480から可視上界光が照射されていることが目立ち難い。
こうして、近赤外光照射部480が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、第4実施形態では、エコ可視光源部230a及びリング用可視光源部230b、黄緑色表示領域DAgが設けられた表示板420、並びに各色の表示領域DAが切り替え可能に設けられた発光リング250が、可視上界光を擬装する擬装部403として、機能している。
以上説明した第4実施形態によると、黄緑色表示領域DAgは、近赤外光照射部480に隣接して配置されている。すなわち、可視上界光は、隣接した位置から発光される黄緑色波長光により擬装される。黄緑色波長光の比視感度は、可視光の中でも特に高い一方、可視光の上界の光の被視感度は、極めて低い。このため、単独で近赤外光照射部480を配置する場合よりも、可視上界光は確実に目立ち難くなるので、可視上界光を乗員が個別に認識することはより困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
(第5実施形態)
図15に示すように、第5実施形態は第1実施形態の変形例である。第5実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第5実施形態では、指針40a,40bの回動範囲を囲むように、表示板520から突出する円環状に形成された反射リング550が設けられている。反射リング550は、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂からなる透光性の基材の視認側の表面に、スズないしは銀等の金属をめっき又は蒸着すること等により、極薄い金属薄膜を形成してなる。こうした反射リング550は、視認側から入射する外光を再び視認側に反射すると共に、反視認側の光を視認側に透過可能に形成されたマジックミラーないしはハーフミラー状の外光反射部として機能している。
外光としては、ウインドシールドを透過して車室内に入射する太陽光の他、車内灯による照明光、カーナビゲーションの表示画面から発光された表示光等が挙げられる。
近赤外光照射部580は、反射リング550よりも反視認側に配置された複数の近赤外発光素子581を配置している。近赤外発光素子581からの可視上界光を含む近赤外光は、導光部材551に導光された後、表示板520の非印刷領域を透過して、反射リング550の全周に万遍なく入射する。
そして反射リング550は、近赤外光照射部580が照射した可視上界光を含む近赤外光を視認側に透過させる。これにより、可視上界光を含む近赤外光は、反射リング550に反射された外光を混合させた状態で、視認側に照射される。したがって、乗員は、可視上界光が個別のものとして認識することは困難となる。
こうして、近赤外光照射部580が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、第5実施形態では、反射リング550が、可視上界光を擬装する擬装部503として、機能している。
以上説明した第5実施形態によると、外光反射部としての反射リング550は、近赤外光照射部580よりも視認側に配置され、近赤外光照射部580が照射した可視上界光を含む近赤外光を透過させることにより、可視上界光を含む近赤外光を混合させた状態で外光を視認側に反射する。すなわち、可視上界光は、反射リング550を透過することにより、反射リング550に反射された外光と混合されることにより擬装される。このため、乗員が発光表示部2により表示される情報と共に、反射リング550を視認しても、可視上界光の存在を個別に認識することは困難となる。したがって、煩雑な印象を抑制することができる。
(第6実施形態)
図16に示すように、第6実施形態は第1実施形態の変形例である。第6実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第6実施形態では、指針40a,40bの回動範囲を囲むように、表示板620から突出する円環状に形成された反射リング650が設けられている。反射リング650は、例えば合成樹脂からなる基材の視認側の表面に、アルミニウム等の金属をめっき又は蒸着すること等により、金属反射膜を形成してなる。こうした反射リング650は、第5実施形態の反射リング650とは異なり、反視認側からの光を視認側に透過可能に形成されていないものの、視認側から入射する外光を再び視認側に反射するミラー状の外光反射部として機能している。
表示板620は、反射リング650に隣接した位置に、印刷により、可視上界光を含む近赤外光を透過する近赤外光透過フィルタ層628が設けられた近赤外光透過領域TAirを形成している。近赤外光照射部680は、近赤外光透過領域TAirよりも反視認側に配置された近赤外発光素子681を有している。
近赤外光照射部680の一部として機能している近赤外光透過領域TAirでは、反視認側の近赤外発光素子681から表示板620に入射した可視上界光を含む近赤外光が、視認側に透過されるようになっている。
こうして近赤外光照射部680の近赤外光透過領域TAirが、外光を視認側に反射する反射リング650に隣接して配置されていることにより、可視上界光が外光の眩しさに紛れて、近赤外光照射部680から可視上界光が照射されていることが目立ち難い。
こうして、近赤外光照射部680が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、第6実施形態では、反射リング650が、可視上界光を擬装する擬装部603として、機能している。
以上説明した第6実施形態によると、外光反射部としての反射リング650は、近赤外光照射部680に隣接して配置されている。すなわち、可視上界光は、隣接した位置にて反射される外光により擬装される。このため、単独で近赤外光照射部680を配置する場合よりも、可視上界光は確実に目立ち難くなるので、可視上界光を乗員が個別に認識することはより困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
(第7実施形態)
図17に示すように、第7実施形態は第1実施形態の変形例である。第7実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第7実施形態では、指針40a,40bの回動範囲を囲むように、表示板720から突出する円環状に形成された赤系色リング750が設けられている。赤系色リング750は、例えば合成樹脂からなる基材の視認側の表面に、赤系色の遮光性印刷による赤系色層が設けられてなり、指針40a,40b及び発光表示部2による情報の表示を加飾する赤系色に形成されている赤系色加飾部として機能している。特に本実施形態の赤系色リングは、赤色に形成されているが、橙色に形成されていてもよい。
表示板720は、赤系色リング750に隣接した位置に、印刷により、可視上界光を含む近赤外光を透過する近赤外光透過フィルタ層728が設けられた近赤外光透過領域TAirを形成している。近赤外光照射部780は、近赤外光透過領域TAirよりも反視認側に配置された近赤外発光素子781を有している。
近赤外光照射部780の一部として機能している近赤外光透過領域TAirでは、反視認側の近赤外発光素子781から表示板720に入射した可視上界光を含む近赤外光が、視認側に透過されるようになっている。
こうして近赤外光照射部780の近赤外光透過領域TAirが、赤系色リング750に隣接して配置されていることにより、可視上界光は色相が近い赤系色リングに紛れて、近赤外光照射部780から可視上界光が照射されていることが目立ち難い。
こうして、近赤外光照射部780が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、第7実施形態では、赤系色リング750が、可視上界光を擬装する擬装部703として、機能している。
以上説明した第7実施形態によると、赤系色加飾部としての赤系色リング750は、近赤外光照射部780に隣接して配置されている。すなわち、可視上界光は、隣接した位置において視認される赤系色により、擬装される。可視上界光は、赤系色と色相が近いため、単独で近赤外光照射部780を配置する場合よりも、確実に目立ち難くなるので、可視上界光を乗員が個別に認識することはより困難となる。この結果、車両の乗員が表示される情報を視認する際の煩雑な印象を、抑制することができる。
(第8実施形態)
図18に示すように、第8実施形態は第1実施形態の変形例である。第8実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第8実施形態の装置の外周部には、表示板820を塞ぐように、可視加飾光を発光することにより、当該装置による情報の表示を加飾する発光加飾部802が設けられている。具体的に発光加飾部802は、加飾用可視光源部830と、加飾用可視光源部830よりも視認側に配置された凹凸透過構造体850を有している。
加飾用可視光源部830は、可視加飾光を発光する複数の加飾用発光素子831を有している。各加飾用発光素子831には、例えば発光ダイオードが採用されており、各加飾用発光素子831は、基板9の視認側に実装されている。各加飾用発光素子831は、基板9上の導通パターンを通じて電源と接続されることで凹凸透過構造体850に向けて可視表示光を発光する。特に本実施形態では、各加飾用発光素子831が発光する可視加飾光としては、400〜800nm程度の波長の範囲に広く分布した光からなる白色光が採用されている。
凹凸透過構造体850は、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されており、近赤外光及び可視光を透過可能に形成されている。凹凸透過構造体850は、その視認側の表面に、複雑な凹凸構造851を形成しており、例えば本実施形態ではダイヤモンドカットを模した構造を有している。こうした凹凸構造851により、加飾用可視光源部830からの導光部材853を経た可視加飾光は、屈折されつつ凹凸透過構造体850を視認側に透過するので、乗員に複雑な加飾模様を伴った照明が提供される。また、凹凸構造851による各屈折面852を鏡面状に形成することにより、凹凸透過構造体850は、視認側から入射する外光を再び視認側に反射する外光反射部としても機能している。
第8実施形態の近赤外光照射部880は、加飾用可視光源部830と共通する空間にて、加飾用発光素子831に隣接して配置された複数の近赤外発光素子881を有している。したがって、凹凸透過構造体850では、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視加飾光としての白色光が発光されることとなる。凹凸透過構造体850から発光される光のうち、可視上界光の割合は、可視加飾光としての白色光の割合よりも十分低くなるように調整されている。このため、可視加飾光を含む近赤外光と、可視加飾光としての白色光が混合されても、乗員には薄赤色のようには見え難く、白色光として認識され得る。
加えて、各屈折面852での屈折による色収差、さらには反射された外光との混合により、乗員が可視上界光を個別のものとして認識することは、極めて困難となる。
こうして、近赤外光照射部880が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、本実施形態では、発光加飾部802が、可視上界光を擬装する擬装部803として、機能している。
以上説明した第8実施形態によると、発光加飾部802は、近赤外光照射部880が照射した可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視加飾光を発光する。すなわち、可視上界光は、発光加飾部802が発光する可視加飾光と混合されることにより擬装されるので、乗員が発光表示部2により表示される情報と共に、発光加飾部802を視認しても、可視上界光の存在を個別に認識することは困難となる。したがって、煩雑な印象を抑制することができる。
(第9実施形態)
図19,20に示すように、第9実施形態は第1実施形態の変形例である。第9実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
図19に示すように、第9実施形態の指針940は、第1実施形態の指針40a,40bと同様に、可動して、指示位置に応じた情報を表示するようになっている。
指針940は、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂からなる透光性の基材により、連結部941及び指示部942を一体的に有している。連結部941は、表示板20を貫通するように設けられ、表示板20よりも反視認側においてステッピングモータ43の回転軸と連結されている。連結部941は、表示板をよりも視認側において入射部941a及び反射部941bを有している。入射部941aは、反視認側を向き、可視表示光及び近赤外光を入射させることが可能となっている。反射部941bは、入射部941aから連結部941の内部に入射した可視表示光及び近赤外光を指示部942の内部へ向けて反射する。反射部941bにより反射された可視表示光及び近赤外光は、指示部942の内部から、視認側へと射出されるようになっている。
また指針940は、指針940のうち連結部941を視認側から覆うキャップ状のカバー944を有している。カバー944は、可視表示光を遮光する。さらに本実施形態のカバー944は、近赤外光も遮光するようになっているが、近赤外光を透過するようにしてもよい。
第9実施形態において可視光源部930は、基板9の視認側において、集光レンズ932を挟んで入射部941aと対向するように配置された複数の表示用発光素子931を有している。各表示用発光素子931は、入射部941aを向けて可視表示光を発光する。特に本実施形態では、可視表示光として、660nm程度にピーク波長を有する赤色に視認される赤系色波長光が発光されるようになっている。
第9実施形態において近赤外光照射部980は、可視光源部930の表示用発光素子931と同様に、基板9の視認側において、集光レンズ932を挟んで入射部941aと対向するように配置された近赤外発光素子981を有している。
特に本実施形態では、回転軸を等間隔に包囲するように、3つの表示用発光素子931と、1つの近赤外発光素子981とが配置されている(図20参照)。
したがって、指針940の入射部941aには、可視表示光と、可視上界光を含む近赤外光との両方が反視認側から入射することとなる。こうして可視表示光と、可視上界光を含む近赤外光とが混合された状態で、反射部941bに反射され、指示部942から視認側に発光照射される。こうして指示部942の視認側表面は、赤系色表示領域DArとして機能している。
以上により、可視光源部930及び指針940等は、情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部902を構成している。そして、運転者は、可視上界光を個別のものとして認識できず、指針940が単に発光しているとしか認識しないので、自分の顔が撮像のために照明されていることを自覚され難くすることが可能となる。なお、図19では、可視表示光が実線の矢印で、可視上界光を含む近赤外光が破線の矢印で、それぞれ模式的に示されているが、実際は指針940を通る間に混合されるため、分離して認識することは困難である。
こうして、近赤外光照射部980が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、本実施形態では、可視光源部930及び指針940が、可視上界光を擬装する擬装部903として機能している。
以上説明した第9実施形態によると、指針940は、可動して指示位置に応じた情報を表示すると共に、近赤外光照射部980が照射した可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光を発光する。すなわち、可視上界光は、指針940が発光する可視表示光と混合されることにより擬装されるので、乗員が指針940を視認しても、指針940が単に発光しているとしか認識しない可能性を高めることができ、煩雑な印象を抑制することができる。
(第10実施形態)
図21〜25に示すように、第10実施形態は第1実施形態の変形例である。第10実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第10実施形態の表示板20よりも視認側には、図21,22に示すように、透光板1090が設けられている。透光板1090は、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂により、透光性の平板状に形成されている。透光板1090は、視認側を向くおもて板面1091及び反視認側を向くうら板面1092を有している。
図23,24に示すように、可視光源部1030は、透光板1090の外縁部と対向するように、照明基板1032に実装された複数の可視発光素子1031を有している。各可視発光素子1031は、透光板1090の外縁部に沿って並んでいる。各可視発光素子1031は、可視光としての可視光源光を発光し、透光板1090の板内部に提供する。
こうした可視光源光の板内部への導入に対応して、透光板1090は形成されている。具体的に図25に示すように、透光板1090は、うら板面1092からおもて板面1091側へ凹んで形成された素子であって、凹み深さ5〜20μm程度の微細なサイズの複数の反射素子1093を有している。複数の反射素子1093がうら板面1092上に適宜配置されることにより、図柄PTNが形成されている。各反射素子1093が板内部に導入された可視光源光を視認側へ反射させることにより、図柄PTNが微細な反射素子1093の集合に基づいて面状に光輝して、表示されるようになっている。特に本実施形態の図柄PTNは、指針40の表示及び画像表示器10の表示画面11を縁取るように視認される枠状の枠図柄となっている。
第10実施形態において近赤外光照射部1080は、図23に示すように、可視光源部1030にて互いに並んだ可視発光素子1031間に、介挿されるように配置された近赤外発光素子1081を有している。
したがって、透光板1090の外縁部には、可視光源光と、可視上界光を含む近赤外光との両方が入射することとなる。こうして透光板1090の板内部にて、可視表示光と、可視上界光を含む近赤外光とが混合された状態で、反射素子1093に反射され、視認側に発光照射される。なお、図23〜25では、可視光源光の一部が実線の矢印で、可視上界光を含む近赤外光の一部が破線の矢印で、それぞれ模式的に示されている。
こうして、近赤外光照射部1080が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、本実施形態では、可視光源部1030及び透光板1090が、可視上界光を擬装する擬装部1003として機能している。
以上説明した第10実施形態によると、近赤外光照射部1080は、可視光源部1030に配置されることにより、反射素子1093に可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を反射させて、視認側に照射する。すなわち、可視上界光は、反射素子1093により実現された図柄PTNの表示と混合されることにより擬装されるので、乗員が図柄PTNを視認しても、図柄PTNが単に発光しているとしか認識しない可能性を高めることができ、煩雑な印象を抑制することができる。
(第11実施形態)
図26に示すように、第11実施形態は第1実施形態の変形例である。第11実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第11実施形態の車両用表示装置1100は、画像表示器1110、透光性カバー部1113、オプティカルボンディング部1115、導光部材1117及び近赤外光照射部1080等を備えているグラフィックメータである。
画像を発光表示する画像表示器1110は、第1実施形態と同様の液晶表示器となっている。画像表示器1110の内部には、画像の表示に用いられる電極、配線、カラーフィルタ及び蛍光体等の部品が設けられている。
透光性カバー部1113は、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂ないしはガラスからなり、透光性の平板状に形成されている。透光性カバー部1113は、画像表示器1110よりも視認側において、当該画像表示器1110の表示画面1111との間に、所定の間隔を空けて配置されている。
オプティカルボンディング部1115は、表示画面1111と透光性カバー部1113との間の隙間を埋めるように、透光性の媒質が当該隙間に充填されて形成されている。透光性の媒質としては、光学用透明樹脂(Optically Clear Resin、OCR)が採用されている。オプティカルボンディング部1115は、上述の所定の間隔に対応した0.5〜3.0mm程度の厚さを有する層状に形成されている。これにより、表示画面1111へ外光が入射した際に、当該外光が透光性カバー部1113と表示画面1111との間を多重反射することが抑制され、画像の視認性が高まる。
導光部材1117は、例えばポリカーボネイト樹脂ないしはアクリル樹脂等の合成樹脂からなる透光性に形成されている。導光部材1117は、部材内部に光を導入可能に構成された導入部1118を、画像表示器1110よりも反視認側に配置された基板9と対向するように、配置している。また導光部材1117は、部材内部から光を導出可能に構成された導出部1119を、オプティカルボンディング部1115の端部に接続されるように、配置している。
第11実施形態において近赤外光照射部980は、基板9の視認側において、導光部材1117の導入部1118と対向する位置に、配置された複数の近赤外発光素子1181を有している。
したがって、近赤外発光素子1181から発せられた可視上界光を含む近赤外光は、導入部1118を通じて導光部材1117の部材内部を導光され、導出部1119からオプティカルボンディング部1115の内部に供給される。
そうすると、可視上界光を含む近赤外光は、オプティカルボンディング部1115から画像表示器1110の内部に入り込み、電極、配線、カラーフィルタ及び蛍光体等の部品によって拡散作用を受ける。この結果、画像表示器1110の画像の発光表示による可視表示光と、可視上界光を含む近赤外光とは、混合された状態で、視認側へと照射される。なお、図26では、可視光源光の一部が実線の矢印で、可視上界光を含む近赤外光の一部が破線の矢印で、それぞれ模式的に示されている。
以上により、画像表示器1110、透光性カバー部1113及びオプティカルボンディング部1115等は、情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部1102を構成している。そして、近赤外光照射部1180が照射する光のうち、視認される可能性がある可視上界光は、個別に存在するものと認識されることが規制されるように、擬装されている。すなわち、本実施形態では、画像表示器1110、透光性カバー部1113及びオプティカルボンディング部1115が、可視上界光を擬装する擬装部1103として機能している。
以上説明した第11実施形態によると、近赤外光照射部1180は、オプティカルボンディング部1115に可視上界光を含む近赤外光を供給する。オプティカルボンディング部1115に可視上界光を含む近赤外光が、画像表示器1110から発せられる可視表示光と混合されて擬装される。故に、乗員が画像表示器1110を視認しても、単に画像が表示されているとしか認識しない可能性を高めることができ、煩雑な印象を抑制することができる。
以上、複数の実施形態によって説明したように、擬装部は、表示板の指標、指針、加飾用のリング等々、車両用表示装置に既存の機能を有する部品を活用して、これら部品に擬装機能を付加することにより、可視上界光を擬装している。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に変形例1としては、表示板20に設けられ、警告等を表示する表示灯により、赤系色表示領域DArが形成され、当該赤系色表示領域DArから、可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光としての赤色表示光が発光されるようにしてもよい。
変形例2としては、車両用表示装置100に設けられた操作スイッチに、白色表示領域DAw、赤系色表示領域DAr又は黄緑色表示領域DAg等の表示領域DAが形成され、これら表示領域DAから可視上界光を含む近赤外光が混合された状態で、可視表示光が発光されるようにしてもよい。
第2,4実施形態に関する変形例3としては、擬装部203等の構成要素である黄緑色表示領域DAgは、エコ表示灯226や発光リング250等の燃費効率を表示するものに限られない。例えば、表示領域DAgは、電気自動車等の走行状態又は充電状態を表示するエネルギマネジメント表示であってもよい。
第4実施形態に関する変形例4としては、近赤外光照射部408は、黄緑色波長光をバックライトに採用した液晶表示器、又は蛍光表示管を用いたVFD(Vacuum fluorescent display)に隣接して配置されていてもよい。
第5,6実施形態に関する変形例5としては、外光反射部として、表示板520,620上に形成された金属ヘアラインが採用されてもよい。
第7実施形態に関する変形例6としては、赤系色加飾部は、赤系色リング750に限られず、表示板720上に、遮光性印刷による赤系色層が設けられることで形成されていてもよい。
変形例7としては、目盛指標23a,23bの少なくとも一部を、遮光性印刷による赤系色層を設けることで形成し、当該目盛指標23a,23bの少なくとも一部に、近赤外光照射部80が隣接して配置されるようにしてもよい。
第8実施形態に関する変形例8としては、加飾用発光素子831が、可視加飾光として、赤系色光又は黄緑色波長光を発するように構成されてもよい。
第9実施形態に関する変形例9としては、軸内導光方式の指針940が採用されてもよい。図27,28に示す例では、指針940の連結部941において、ステッピングモータ43の内部を貫通する貫通軸941cが突出して形成されている。貫通軸941cは、ステッピングモータ43の回転軸としても機能している。貫通軸941cにおいてステッピングモータ43を貫通してステッピングモータ43から露出した先端部は、貫通軸941cの内部に可視表示光及び近赤外光を入射させる入射部941aとなっている。
そして、基板9上に配置された表示用発光素子931からの可視表示光と、近赤外発光素子981からの可視上界光を含む近赤外光とは、混合された状態で、入射部941aへ入射し、貫通軸941cを視認側の指示部942へと導光されるのである。
第9実施形態に関する変形例10としては、表示用発光素子931は、可視表示光として、黄緑色波長光又は白色光を発光するようにしてもよい。
第10実施形態に関する変形例11としては、反射素子1093は、うら板面1092から凹んで形成されていなくてもよい。例えば、光学インクを板面1092に印刷することによって、反射素子1093を形成することができる。
第10実施形態に関する変形例12としては、複数の反射素子1093は、微細なサイズに形成され、当該反射素子1093の集合に基づいて面状に光輝した図柄PTNを表示するものでなくてもよい。例えば、反射素子1093は、その凹み深さを例えば0.3〜1.0mmの範囲に設定し、輪郭が情報を表示するように、目盛又は数字等の形状に形成された側壁面を有し、当該側壁面が可視光源光及び可視上界光を含む近赤外光を反射して光る構成であってもよい。
第10実施形態に関する変形例13としては、図柄PTNが情報を表示するようにし、可視光源部1030及び透光板1090が当該情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部として機能するようにしてもよい。
変形例14としては、発光ダイオードが採用された表示用発光素子31に代えて、自発光の蛍光体、蓄光体、紫外線光を含む可視光を発光する素子、紫外線光を含む可視光を発光する塗料等が採用されてもよい。
変形例15としては、撮像部60は、車両用表示装置100の内部において、画像表示器10の脇以外の位置に配置されてもよい。また、撮像システム4のうち、近赤外光照射部80が車両用表示装置100の内部に配置され、撮像部60及び画像処理部70のうち少なくとも一部は、車両用表示装置100とは別の外部に配置されていてもよい。
変形例16としては、撮像部60の撮像対象は、乗員の顔に限られない。例えば撮像対象を手腕とし、乗員のジェスチャ操作入力や脈波等体調を判定するようにしてもよい。
100,200,1100 車両用表示装置、3,203,303,403,503,603,703,803,903,1003,1103 擬装部、60 撮像部、80,280,380,480,580,680,780,880,980,1080,11080 近赤外光照射部

Claims (20)

  1. 車両に搭載され、情報を表示する車両用表示装置であって、
    可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を視認側に照射する近赤外光照射部(80,280,380,480,580,680,780,880,980,1080,1180)と、
    前記可視光の上界の波長の光を擬装する擬装部(3,203,303,403,503,603,703,803,903,1003,1103)と、を備える車両用表示装置。
  2. 前記擬装部は、前記可視光の上界の波長の光に、前記波長とは異なる波長の可視光を混色することにより、前記可視光の上界の波長の光を擬装する請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記擬装部は、前記情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部(2,202,902,1102)を有し、
    前記発光表示部は、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が混合された状態で、前記可視表示光を発光する請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記発光表示部は、可動して指示位置に応じた前記情報を表示すると共に、前記近赤外光照射部が照射した可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が混合された状態で、前記可視表示光を発光する指針(940)を有する請求項3に記載の車両用表示装置。
  5. 前記発光表示部は、
    画像を発光表示する画像表示器(1110)と、
    前記画像表示器よりも視認側に配置された透光性カバー部(1113)と、
    前記画像表示器の表示画面と前記透光性カバー部との隙間を埋めるオプティカルボンディング部(1115)と、を備え、
    前記近赤外光照射部は、前記オプティカルボンディング部に可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を供給する請求項3に記載の車両用表示装置。
  6. 前記発光表示部は、前記可視表示光としての赤系色光を発光する赤系色表示領域(DAr)を有し、前記赤系色表示領域から、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が混合された状態で、前記赤系色光を発光する請求項3から4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  7. 前記発光表示部は、前記可視表示光としての黄緑色波長光を発光する黄緑色表示領域(DAg)を有し、前記黄緑色表示領域から、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が混合された状態で、前記黄緑色波長光を発光する請求項3から6のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  8. 前記発光表示部は、前記可視表示光としての白色光を発光する白色表示領域(DAw)を有し、前記白色表示領域から、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が混合された状態で、前記可視光の上界の波長の光よりも多い光量の前記白色光を発光する請求項3から7のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  9. 前記発光表示部は、
    前記可視表示光を発光する可視光源部(30,230a,230b)と、
    前記可視光源部が発光した可視光を透過させる透過領域(DA)を有し、前記透過領域を用いて前記車両の情報を表示する表示板(20,220,320)と、を有し、
    前記発光表示部は、前記可視光源部に前記近赤外光照射部を配置することにより、前記透過領域にて、前記近赤外光照射部が発光する前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を、視認側に透過させる請求項3から8のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  10. 前記擬装部は、視認側から入射する外光を再び視認側に反射すると共に、反視認側からの光を透過可能に形成された外光反射部(550)を有し、
    前記外光反射部は、前記近赤外光照射部よりも視認側に配置され、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を透過させることにより、前記可視光の上界の光を含む近赤外光を混合させた状態で前記外光を視認側に反射する請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
  11. 前記擬装部は、前記情報を可視表示光の発光により表示する発光表示部(302,402)を有し、
    前記発光表示部は、前記近赤外光照射部に隣接して配置されている請求項1に記載の車両用表示装置。
  12. 前記発光表示部は、前記可視表示光としての赤系色光を発光する赤系色表示領域(DAr)を有し、前記赤系色表示領域を、前記近赤外光照射部に隣接させて配置されている請求項11に記載の車両用表示装置。
  13. 前記発光表示部は、前記可視表示光としての黄緑色波長光を発光する黄緑色表示領域(DAg)を有し、前記黄緑色表示領域を、前記近赤外光照射部に隣接させて配置されている請求項11又は12に記載の車両用表示装置。
  14. 前記発光表示部は、前記可視表示光としての白色光を発光する白色表示領域(DAw)を有し、前記白色表示領域を、前記近赤外光照射部に隣接させて配置されている請求項11から13のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  15. 前記擬装部は、視認側から入射する外光を再び視認側に反射する外光反射部(650)を有し、
    前記外光反射部は、前記近赤外光照射部に隣接して配置されている請求項1に記載の車両用表示装置。
  16. 前記擬装部は、前記情報の表示を加飾する赤系色に形成された赤系色加飾部(750)を有し、
    前記赤系色加飾部は、前記近赤外光照射部に隣接して配置されている請求項1から15のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  17. 前記擬装部は、可視加飾光を発光することにより、前記情報の表示を加飾する発光加飾部(802)を有し、
    前記発光加飾部は、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の波長の光を含む近赤外光が混合された状態で、前記可視加飾光を発光する請求項1から16のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  18. 前記擬装部は、
    可視光源光を発光する可視光源部(1030)と、
    前記可視光源部から前記可視光源光を板内部に導入する透光板であって、前記可視光源光を視認側に反射する複数の反射素子(1093)を有し、前記反射素子を適宜配置することにより、図柄(PTN)を表示する透光板(1090)と、を備え、
    前記近赤外光照射部は、前記可視光源部に配置されることにより、前記反射素子に可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を反射させて、視認側に照射する請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
  19. 前記近赤外光照射部により照明された撮像対象を、撮像する撮像部(60)を、さらに備える請求項1から18のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
  20. 車両の情報を表示する車両用表示装置の内部に配置され、前記車両内の撮像対象を照明して撮像する撮像システムであって、
    可視光の上界の波長の光を含む近赤外光を視認側に照射する近赤外光照射部(80,280,380,480,580,680,780,880,980,1080,1180)と、
    前記近赤外光照射部により照明された撮像対象を、撮像する撮像部(60)と、を備え、
    前記車両用表示装置に設けられた擬装部(3,203,303,403,503,603,703,803,903,1003,1103)により、前記近赤外光照射部が照射した前記可視光の上界の光は、擬装されている撮像システム。
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