JP2019003042A - 感光性導電フィルム、導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサ - Google Patents

感光性導電フィルム、導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】高温高湿条件下であってもITOフィルムが腐食しにくく、且つ、ITOに対する密着性が良好な導電パターンの形成を可能とする感光性導電フィルム、これを用いた信頼性に優れる導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサを提供する。【解決手段】本発明の感光性導電フィルム4は、感光性樹脂層3と、感光性樹脂層3の一方の主面側に設けられた導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2とを備え、感光性樹脂層3が、バインダーポリマーと、光重合性化合物としてジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物と、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルと、を含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、感光性導電フィルム、これを用いた導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサに関する。
パソコン、テレビ等の大型電子機器、カーナビゲーション、スマートフォン、電子辞書等の小型電子機器、OA機器、FA機器等の表示機器等には液晶表示素子又はタッチパネル(タッチスクリーン)が用いられている。
タッチパネルは、すでに各種の方式が実用化されているが、近年、静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸とY軸による2次元座標を表現するために、複数のX電極と、当該X電極に直交する複数のY電極とが、2層構造を形成している。これらのX電極及びY電極の形成には透明電極材が用いられる。
従来、透明電極材には、可視光に対して高い透過率を示すことから、ITO(Indium−Tin−Oxide)、酸化インジウム及び酸化スズ等が用いられている。近年、これらの透明電極材に替わる材料を用いて透明な導電パターンを形成する試みがなされている。例えば、下記特許文献1には、導電性繊維を含有する導電層を有する感光性導電フィルムによる導電パターンの形成方法が提案されている。この技術を用いれば、種々の基材上にフォトリソグラフィー工程で直接導電パターンを簡便に形成できる。
国際公開第2010/021224号
近年タッチパネルの薄膜化の要求が高まっており、透明電極材として、特許文献1に記載の感光性導電フィルムをITO上に積層しXおよびY電極を形成する場合がある。この場合、高温恒湿条件下においてITOで形成した電極が腐食し、抵抗値が上昇するという課題が生じた。また、ITO電極上に感光性導電フィルムを用いて電極を形成する際、十分な密着性が求められる。
本発明は、高温高湿条件下であってもITOフィルムが腐食しにくくITOに対する密着性が良好な導電パターンの形成を可能とする感光性導電フィルム、これを用いた導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサの提供を目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物および光重合性化合物と反応するリン酸エステルを有する感光性樹脂層に隣接して導電性繊維が含まれる導電性ネットワークを設けた感光性導電フィルムが、露光及び現像による簡便な方法によって充分な導電性を有する導電パターンを形成でき、形成された導電パターンは、前記感光性樹脂層とITOフィルム基材との密着性が高くなり、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくいことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークとを備え、感光性樹脂層が、バインダーポリマーと、光重合性化合物としてジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物と、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルと、を含有する感光性導電フィルムを提供する。
前記ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物は、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019003042

[一般式(1)中、Xは、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有する2価の基を示す。Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。n及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を示す。p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。]
また、前記感光性樹脂フィルムは、前記ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物の含有量が、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対し、30〜45質量部であり、さらに、前記エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルが、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対し、0.8〜1.0質量部含有されていることが好ましい。
本発明の感光性導電フィルムによれば、基材上に配置して露光及び現像を行うことにより、前記感光性樹脂層とITOフィルム基材との密着性が高くなり、充分な導電性を有し、且つ、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくい導電パターンを形成することができる。
本発明の感光性導電フィルムはまた、上記感光性樹脂層が、さらに鉄化合物を含むものであってもよい。
さらに、上記鉄化合物は鉄錯体で好ましく、該鉄化合物としてアセチルアセトン鉄錯体であってもよい。
上記感光性樹脂層に鉄化合物が含まれる本発明の感光性導電フィルムは、基材上に配置して露光及び現像を行うことにより、充分な導電性を有し、且つ、高温高湿条件下であっても電気抵抗の上昇を抑える効果がより高い導電パターンを形成することができる。
本発明はまた、基材上に、上記本発明に係る感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程とを備える導電パターンの第1の形成方法を提供する。
本発明はまた、基材上に、上記本発明に係る感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する第一の露光工程と、酸素存在下で、感光性樹脂層の少なくとも第一の露光工程での未露光部の一部又は全部に活性光線を照射する第二の露光工程と、第二の露光工程を経た感光性樹脂層に現像処理を施すことにより、導電パターンを形成する現像工程とを備える導電パターンの第2の形成方法を提供する。
本発明はまた、基材上に、上記本発明に係る感光性導電フィルムを、導電性ネットワークが基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程とを備える導電パターンの第3の形成方法を提供する。
上記本発明に係る導電パターンの第1、第2及び第3の形成方法によれば、基材上に、充分な導電性を有し、且つ、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくい導電パターンを形成することができる。これにより、例えば、導電パターンをタッチパネルのセンサー電極として適用したときに、高温高湿下で電気抵抗が上昇することによる信頼性の低下を充分に抑制することができる。
また、本発明に係る導電パターンの第1の形成方法によれば、下地との密着性に優れた導電パターンを形成することができる。本発明に係る導電パターンの第2の形成方法によれば、第一の露光工程における露光部を、導電性ネットワークを有する樹脂硬化層とし、第二の露光工程における露光部のうちの第一の露光工程の露光部以外の部分を、導電性ネットワークを有していない樹脂硬化層とすることができる。基材上に導電パターンとともに導電性ネットワークを有していない樹脂硬化層が設けられることにより、基材上に導電パターンのみを設けた場合に比べて導電パターンの段差を小さくすることができ、導電パターンを視認されにくくすることができる。本発明に係る導電パターンの第3の形成方法によれば、下地に電極が設けられている場合(例えば、基材が電極を有している場合)等において、係る電極と接続される導電パターンを容易に形成することができる。
本発明はまた、基材上に、上記本発明に係る導電パターンの第1、第2又は第3の形成方法によって導電パターンを形成する工程を備える導電パターン基材の製造方法を提供する。
本発明の導電パターン基材の製造方法はまた、上記樹脂硬化層が、基材とは反対側に導電性ネットワークを有していない部分を含むものであってもよい。
上記本発明に係る導電パターン基材の製造方法によれば、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくい導電パターンを備える導電パターン基材を製造することができる。これにより、例えば、導電パターン基材をタッチパネルに適用したときに、高温高湿下で電気抵抗が上昇することによる信頼性の低下を充分に抑制することができる。
本発明はまた、基材と、該基材上に前記導電性パターンの製造方法によって形成される導電パターンとを備え、導電パターンが、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと樹脂硬化層とを含む導電パターン基材を提供する。
本発明に係る導電パターン基材は、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくい導電パターンを有することができる。これにより、例えば、導電パターン基材をタッチパネルに適用したときに、高温高湿下で電気抵抗が上昇することによる信頼性の低下を充分に抑制することができる。
本発明はまた、上記本発明に係る導電パターン基材を備えるタッチパネルセンサを提供する。
本発明に係るタッチパネルセンサは、導電パターンが高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくく、優れた信頼性を有することができる。
本発明によれば、感光性樹脂層がITOフィルム基材との密着性に優れ、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくい導電パターンの形成を可能とする感光性導電フィルム、これを用いた信頼性の高い導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサを提供することができる。
感光性導電フィルムの一実施形態を示す模式断面図である。 感光性導電フィルムの一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。 感光性導電フィルムを用いた導電パターン形成方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。 本発明の導電パターンの形成方法の別の実施形態を説明するための模式断面図である。 静電容量方式のタッチパネルセンサの一例を示す模式上面図である。 図5に示されるタッチパネルセンサの製造方法の一例を説明するための模式図である。 図5に示されるa−a’線に沿った部分断面図である。 図5に示されるb−b’線に沿った部分断面図である。 感光性導電フィルムの別の実施形態を示す模式断面図である。 別の実施形態に係る感光性導電フィルムを製造する方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。 別の実施形態に係る感光性導電フィルムを用いた導電パターン形成方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又はそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又はそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸」又はそれに対応する「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」又はそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。また、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とは「アクリル酸アルキルエステル」又はそれに対応する「メタクリル酸アルキルエステル」を意味する。さらに、「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。また、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
<感光性導電フィルム>
本発明に係る感光性導電フィルムは、感光性樹脂層と、感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークとを備える。
本明細書において、導電性ネットワークと感光性樹脂層との境界は必ずしも明確になっている必要はない。導電性ネットワークは、感光性樹脂層の面方向に導電性が得られるものであればよい。感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた導電性ネットワークは、例えば(1)感光性樹脂層に含浸している状態、(2)感光性樹脂層に含浸し、一部分が感光性樹脂層の主面から突出している状態、(3)感光性樹脂層の主面上にある状態で存在してもよい。
本明細書において感光性樹脂層の厚みは、感光性樹脂層に含浸している導電性ネットワークの一部分を含めた厚みである。
本発明に係る感光性導電フィルムについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の感光性導電フィルムの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、支持フィルム1と、支持フィルム1上に設けられた感光性導電フィルム4を備える。感光性導電フィルム4は、支持フィルム1上に設けられた導電性ネットワーク2と、導電性ネットワーク2上に設けられた感光性樹脂層3とから構成されている。この場合、感光性導電フィルム4は、導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3を支持フィルム1側からこの順に有する。
以下、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を構成する支持フィルム1、導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3のそれぞれについて詳細に説明する。
<支持フィルム>
支持フィルム1としては、例えば重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。これらのうち、透明性及び耐熱性の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
上記の重合体フィルムは、後に感光性導電フィルム4からの剥離が容易となるよう、離型処理されたものであってもよい。
支持フィルム1の厚みは、機械的強度の観点から、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、15μm以上であることがさらに好ましい。支持フィルム1の厚みを上記数値以上とすることによって、例えば、導電性ネットワーク2を形成するために導電体分散液又は導電体溶液を塗工する工程、感光性樹脂層3を形成するために感光性樹脂組成物を塗工する工程で、支持フィルム1が破れることを防止できる。また、後述する第二の露光工程又は現像工程に際し、感光性導電フィルム4から支持フィルム1を剥離する工程においても、同様の効果が期待できる。支持フィルム1の厚みは、支持フィルム1を介して感光性樹脂層3に活性光線を照射する場合に導電パターンの解像度を充分確保する観点から、300μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることがさらに好ましい。
このように、支持フィルム1の厚みは、5〜300μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましく、15〜100μmであることが特に好ましい。
支持フィルム1のヘーズ値は、感度及び解像度を良好にできる観点から、0.01〜5.0%であることが好ましく、0.01〜3.0%であることがより好ましく、0.01〜2.0%であることが特に好ましく、0.01〜1.5%であることが極めて好ましい。なお、ヘーズ値はJIS K 7105に準拠して測定することができ、例えば、NDH5000(日本電色工業株式会社製、商品名)等の市販の濁度計などで測定が可能である。
<導電性ネットワーク>
導電性ネットワーク2は導電性繊維を含んでなるものであり、複数の導電性繊維から形成することができる。導電性ネットワークは、例えば(1)導電性繊維同士が導電性を有する範囲で離れた状態、(2)導電性繊維同士が接触している状態、又は(3)導電性繊維同士が接点で融着されている状態にある繊維集合体であることができる。
<導電性繊維>
導電性ネットワーク2に含まれる導電性繊維としては、例えば金、銀、銅、白金等の金属繊維又はカーボンナノチューブ等の炭素繊維などが挙げられる。これらのうち、特に銀ナノワイヤー等の銀繊維は、高温高湿条件下において電気抵抗が上昇しやすいが、本発明によれば銀ナノワイヤーを含む導電性繊維を用いる場合であっても、高温高湿条件下で電気抵抗が上昇することを有効に抑制することができる。導電性繊維は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
図2は、感光性導電フィルムの一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。導電性ネットワーク2は、図2に示すように、導電性繊維同士が接触してなる網目構造を有することが好ましい。
上記の金属繊維は、例えば、金属イオンをNaBH等の還元剤で還元する方法、又はポリオール法により調製することができる。銀ナノワイヤーが含まれる導電性繊維についても、銀イオンをNaBH等の還元剤で還元する方法、又はポリオール法により調製することができる。また、上記カーボンナノチューブは、Unidym社のHipco単層カーボンナノチューブ等の市販品を使用することができる。
導電性繊維の繊維径は、1〜50nmであることが好ましく、2〜20nmであることがより好ましく、3〜10nmであることがさらに好ましい。また、導電性繊維の繊維長は、1〜100μmであることが好ましく、2〜50μmであることがより好ましく、3〜10μmであることがさらに好ましい。繊維径及び繊維長は、走査型電子顕微鏡により測定することができる。
導電性ネットワーク2には、導電性繊維と合わせて有機導電体を用いることができる。有機導電体としては、特に制限無く用いることができるが、チオフェン誘導体のポリマー及びアニリン誘導体のポリマー等の導電性ポリマーを用いることが好ましい。具体的には、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリアニリン等を用いることができる。
導電性ネットワーク2の厚みは、感光性導電フィルムを用いて形成される導電パターンの用途及び求められる導電性によっても異なるが、1μm以下であることが好ましく、1nm〜0.5μmであることがより好ましく、5nm〜0.1μmであることがさらに好ましい。導電性ネットワーク2の厚みが1μm以下であると、450〜650nmの波長域での光透過率が高く、パターン形成性にも優れ、特に透明電極の作製に好適なものとなる。尚、導電性ネットワーク2の厚みは、走査型電子顕微鏡写真によって測定される値を指す。
導電性ネットワーク2は、例えば、支持フィルム1上に、上述した導電性繊維、水及び/又は有機溶剤、必要に応じて有機導電体及び界面活性剤等の分散安定剤等を加えた導電体分散液を塗工し、乾燥することで形成することができる。また導電体分散液には、金属ナノワイヤー同士の融着を促進するために、金属塩を添加してもよい。乾燥後、支持フィルム1上に形成した導電性ネットワーク2は、必要に応じてラミネートされてもよい。
塗工は、例えばロールコート法、コンマコート法、グラビアコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、バーコート法、スプレーコート法等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、30〜150℃で1〜30分間程度、熱風対流式乾燥機等で行うことができる。導電性ネットワーク2において、導電性繊維及び有機導電体は界面活性剤及び分散安定剤と共存していてもかまわない。本明細書において導電性ネットワークは、金属ナノワイヤーが分散した塗布液に含有する溶媒、添加剤等に由来する乾燥後残留物を含む。
<感光性樹脂層>
感光性樹脂層3は、基本的に、(A)バインダーポリマー、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物、(C)リン酸エステル及び(D)光重合開始剤を有する感光性樹脂組成物を用いて形成することができる。さらに、前記感光性樹脂組成物には、導電パターンの高温高湿下での信頼性向上のために(E)鉄化合物を配合することができる。また、必要に応じて他の成分を配合してもよい。本発明は、感光性樹脂層3が、前記(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物及び前記(C)リン酸エステルとして、それぞれジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物及びエチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルを含有することに特徴を有する。
<バインダーポリマー>
(A)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応で得られるエポキシアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂と酸無水物の反応で得られる酸変性エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。
上記の中でも、アルカリ現像性及びフィルム形成性に優れる観点から、アクリル樹脂を用いることが好ましい。また。上記アクリル樹脂が(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を有するとより好ましい。ここで、「アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体に由来する構造単位を主に有する重合体のことを意味する。
上記アクリル樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体をラジカル重合して製造されるものが使用できる。
上記(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体としては、例えば、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸などが挙げられる。
また、上記アクリル樹脂は、上記のような(メタ)アクリロイル基を有する重合性単量体の他に、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位又は芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸等の1種又は2種以上の重合性単量体などが共重合されていてもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル等が挙げられる。
また、(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性をより良好にする観点から、カルボキシル基を有することが好ましい。このようなバインダーポリマーを得るためのカルボキシル基を有する重合性単量体としては、上述したような(メタ)アクリル酸が挙げられる。
(A)バインダーポリマーが有するカルボキシル基の比率は、バインダーポリマーを得るために使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合として、10〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることが特に好ましく、15〜25質量%であることが極めて好ましい。アルカリ現像性に優れる点では10質量%以上であることが好ましく、非現像部のアルカリ耐性に優れる点では、50質量%以下であることが好ましい。
(A)バインダーポリマーの酸価は、現像工程において、公知の各種現像液に対する現像性を向上させる観点から、50〜150mgKOH/gの範囲にあることが好ましく、60〜120mgKOH/gの範囲にあることがより好ましく、70〜100mgKOH/gの範囲にあることがさらに好ましい。
(A)バインダーポリマーの酸価の測定条件は、本願明細書の実施例に記載する条件と同一の測定条件とする。
(A)バインダーポリマーの重量平均分子量は、機械強度及びアルカリ現像性のバランスを図る観点から、5,000〜300,000であることが好ましく、20,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜100,000であることがさらに好ましい。非現像部の耐現像液性に優れる点では、重量平均分子量が、5,000以上であることが好ましい。また、現像時間の観点からは、300,000以下であることが好ましい。なお、重量平均分子量の測定条件は、本願明細書の実施例に記載する条件と同一とする。
(A)バインダーポリマーは、上述した樹脂を単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。2種類以上の樹脂を組み合わせて使用する場合、例えば、異なる共重合成分からなる2種類以上の樹脂が含まれる混合物からなるバインダーポリマー、異なる重量平均分子量の2種類以上の樹脂が含まれる混合物からなるバインダーポリマー、異なる分子量分布分散度の2種類以上の樹脂が含まれる混合物からなるバインダーポリマー等が挙げられる。
<光重合性化合物>
(B)成分である光重合性化合物としては、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物を含む。ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物としては、前記第一の樹脂層及び第二の樹脂層を備える積層体の低吸湿性、及び該積層体を形成した際の金属配線や透明電極の腐食抑制の観点から下記一般式(1)である化合物を含むことが好ましい。
Figure 2019003042
[一般式(1)中、Xは、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有する2価の基を示す。Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。n及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を示す。p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。]
上記一般式(1)において、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。Rはエチレン基又はプロピレン基であることが好ましく、エチレン基であることがより好ましい。また、プロピレン基はn−イソプロピレン基及びイソプロピレン基のいずれであってもよい。
上記一般式(1)において、n及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を示す。n及びmはメチレン基が、分子中にどの程度付加されているかを示すものである。p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。p及びqは炭素数1〜4のアルコキシ基が、分子中にどの程度付加されているかを示すものである。p+qが2以上の場合、2つ以上のRは同一であっても、異なっていてもよい。
上記一般式(1)で表される化合物は、Xに含まれるジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有する2価の基が、嵩高い構造を有することで、フィルムの低透湿性を実現し、金属配線及び透明電極の腐食抑制性が向上すると考えられる。
上記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、下記式(2)式で表される、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
Figure 2019003042
一般式(2)で表される化合物は、上記一般式(1)において、Xがジシクロペンタニル構造を有する2価の基であり、m=n=1、p=q=0である。
これらは、ジアクリレートであるA−DCP(新中村化学工業株式会社製、製品名)やライトアクリレートCDP−A(共栄社化学株式会社、製品名)、ジメタクリレートであるDCP(新中村化学工業株式会社製、製品名)として入手可能である。
上記一般式(1)で表される化合物としては、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートの他にも、例えば、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性シクロペンテニルジ(メタ)アクリレート等を使用してもよい。
ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物の含有量は、金属配線や透明電極の腐食抑制の観点から、(B)成分の合計量100質量部に対して、50質量部以上であることが好ましく、70質量部以上であることがより好ましく、80質量部以上であることがさらに好ましい。
(B)成分である光重合性化合物としては、上記一般式(1)で表される化合物とは別の、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を用いることができる。エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、例えば分子内に一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する一官能ビニルモノマー、分子内に二つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する二官能ビニルモノマー、又は分子内に少なくとも三つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーが挙げられる。
上記分子内に一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する一官能ビニルモノマーとしては、例えば、上記(A)成分の好適な例である共重合体の合成に用いられるモノマーとして例示したものと同じモノマーが挙げられる。
上記分子内に二つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する二官能ビニルモノマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート等が挙げられる。
上記例示した化合物の中でも、現像性向上の観点から、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートを用いることが好ましい
上記分子内に少なくとも三つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーとしては、従来公知のものを特に制限無く用いることができる。金属配線や透明電極の腐食抑制及び現像性の観点から、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラメチロールメタン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等のジトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;又はジグリセリン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物を用いることが好ましい。
(A)成分及び(B)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、(A)成分が35〜85質量部であることが好ましく、40〜80質量部であることがより好ましく、50〜70質量部であることがさらに好ましく、55〜65質量部であることが特に好ましい。特に、パターン形成性や硬化膜の防錆性を維持する点では、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、(A)成分が、35質量部以上であることが好ましく、40質量部以上であることがより好ましく、50質量部以上であることがさらに好ましく、55質量部以上であることが特に好ましい。
本発明においては、(B)成分である光重合性化合物として、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物を有することを特徴とするが、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物の配合量は、感光性樹脂層の吸水率の低減及び反応硬化性の観点から、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、30〜45質量部が好ましい。ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物の配合量が30質量未満では感光性樹脂層の吸水率上昇により高温高湿下で導電パターンの抵抗上昇が大きくなる傾向にある。また、45質量部を超えると、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造の嵩高い化学構造により光硬化及び/又は熱硬化時に硬化性の低下が顕著になる場合がある。
<リン酸エステル>
(C)リン酸エステルとしては、例えば下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019003042
式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、又は、酸素原子若しくはエチレン性不飽和結合を有する炭素数1〜18の炭化水素基を表す。
リン酸エステルはエチレン性不飽和結合を有していることが好ましい。このようなリン酸エステルは活性光線照射時に光重合性化合物と反応させることができ、現像工程での感光性樹脂層からの当該成分の脱離を防ぐことができる。なお、エチレン性不飽和基を有するリン酸エステルは、上記(B)成分と重複する場合があるが、本明細書においては(B)成分に含ませないものとする。
エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルは、例えば、「KAYAMAR PM−2」(日本化薬株式会社製、商品名)、「KAYAMAR PM−21」(日本化薬株式会社製、商品名)、「ライトエステルP−1M」(共栄社化学株式会社製、商品名)、「ライトエステルP−2M」(共栄社化学株式会社製、商品名)等を用いることができる。
上記エチレン性不飽和基を有するリン酸エステルが配合された感光性樹脂組成物を用いて感光性樹脂層3を形成することにより、本実施形態の感光性導電フィルムの感光性樹脂層とITOフィルム基材との密着性を向上させることができる。このような密着性の向上は、本実施形態の感光性導電フィルムから製造される導電パターンの高温高湿条件での高信頼性化にも寄与する。この理由として、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルの化学構造による双極子―双極子相互作用及び応力緩和的な機構が寄与しているものと考えられる。また、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルは、後述するように鉄化合物と併用する場合に、鉄錯体の退色又は無色化が可能となり、導電パターンの高温高湿条件での高信頼性だけでなく、導電パターンの透明性を高水準で両立することができるという効果を有する。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物におけるエチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルの配合量は、(A)パンダ―ポリマー及び(B)光重合性化合物の総量100質量部に対し、0.5質量部を超えるのが好ましく、0.8質量部以上がより好ましい。エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルの配合量が0.5質量部を超えるとき、感光性導電フィルムとITOフィルム基材との密着性の向上を図ることができ、0.8質量部以上になると密着性が大幅に向上できる。一方、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルの配合量が多くなると、感光性導電層の吸湿率が上昇する傾向にあるため、その配合量の上限は1.0質量部以下であることが好ましい。
<光重合開始剤>
(D)光重合開始剤としては、活性光線の照射によって感光性樹脂層3を硬化させることができるものであれば、特に制限されない。光硬化性に優れる観点からは、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、オキサゾール系化合物などが挙げられる。
これらの中でも、透明性、及び感光性樹脂層3の厚み10μm以下でのパターン形成能の観点から、オキシムエステル化合物又はフォスフィンオキサイド化合物が好ましい。
(D)光重合開始剤の含有割合は、(A)バインダーポリマー及び(B)光重合性化合物の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましく、1〜5質量部であることがさらに好ましい。光感度に優れる点では、0.1質量部以上であることが好ましく、感光性樹脂層3の内部の光硬化性に優れる点では、20質量部以下であることが好ましい。
<鉄化合物>
(E)鉄化合物としては、公知の化合物を用いることができる。有機溶剤への溶解性の観点からは、鉄錯体が好ましい。鉄錯体としては、例えば、トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)(「アセチルアセトン鉄錯体」ともいう)及びその類縁体、フェロセン及びその類縁体、トリス(ジベンゾイルメタナト)鉄(III)等が挙げられる。これらの中でも、有機溶剤への溶解性及び耐酸化性などの観点から、トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)が好ましい。トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)は、下記式(4)で表される化合物であり、「ナーセム第二鉄」(日本化学産業株式会社製、製品名)等の市販品を用いることができる。
Figure 2019003042
鉄化合物が配合された感光性樹脂組成物から感光性樹脂層3を形成することにより、本実施形態の感光性導電フィルムから製造される導電パターンの高温高湿条件での信頼性を向上させることができる。この理由として、鉄化合物又はこれに由来する化合物が、酸化又は硫化等により劣化(腐食)した導電性繊維の還元に寄与し、導電性繊維の電気抵抗の上昇を抑制できたためと本発明者らは推察する。なお、本明細書において鉄化合物は、感光性樹脂層において、鉄化合物又は配合により鉄化合物と他の化合物が反応してなる鉄化合物由来の化合物として存在してもよい。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、鉄錯体を配合する場合、リン酸エステルとの併用により次のような効果が得られる。鉄錯体の配位子は、リン酸エステルに置換(配位子交換)されてなるリン含有鉄錯体を形成し、該リン含有鉄錯体として感光性樹脂層3に含有させることができる。鉄錯体をリン含有鉄錯体とすることより、鉄錯体の退色又は無色化が可能となり、導電パターンの高温高湿条件での信頼性と、導電パターンの透明性とを高水準で両立することができる。その場合、導電パターンの色味(b)の観点から、トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)とリン酸エステルとの組み合わせが好ましい。ここで、bは、人間の感覚に近い均等な色空間として考案されたLab表示系で求められる値である。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物における鉄化合物の配合量は、(A)バインダーポリマー及び(B)光重合性化合物の総量100質量部に対して、0.1〜2質量部であることが好ましく、0.2〜1.5質量部であることがより好ましく、0.5〜1質量部であることがさらに好ましい。導電パターンの高温高湿条件での信頼性に優れる点では、0.1質量部以上であることが好ましく、導電パターンの色味(b)の観点からは、2質量部以下であることが好ましい。
また、感光性樹脂組成物に鉄錯体を配合する場合、鉄錯体とリン酸エステルとの配合量は、鉄錯体:リン酸エステルのモル比で1.0:1.1〜1.0:3.2が好ましく、1.0:1.6〜1.0:2.6がより好ましく、1.0:1.8〜1.0:2.2がさらに好ましい。
感光性樹脂層3は、例えば、上記(4)式で表される鉄錯体に含まれる鉄イオンの価数のように、3価の鉄イオンを含有するものが好ましい。このような感光性樹脂層は、例えば、上述した感光性樹脂組成物から形成することができる。
感光性樹脂層中の3価の鉄イオンは、X線光電子分光分析(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)によって測定することができる。例えば、感光性導電フィルムにおける感光性樹脂層の表面から700〜730eV付近のXPS測定を行うことによって、3価の鉄イオンの存在を確認することができる。
<その他の成分>
感光性樹脂層3には、必要に応じて、各種添加剤を含有させることができる。添加剤としては、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤、防錆剤等を含有させることができる。これらの添加剤の添加量は、(A)バインダーポリマー及び(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物の総量100質量部に対して各々0.01〜20質量部であることが好ましい。
感光性樹脂層3は、支持フィルム1上に形成された導電性ネットワーク2上に、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解した、固形分10〜60質量%程度の感光性樹脂組成物の溶液を塗工した後、乾燥することにより形成できる。但し、この場合、乾燥後の感光性樹脂層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止するため、2質量%以下であることが好ましい。また、本発明における感光性導電フィルムは、感光性樹脂層と導電性ネットワークの間に、他の層を介在させてもよい。
塗工は、公知の方法で行うことができる。例えば、ロールコート法、コンマコート法、グラビアコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、バーコート法、スプレーコート法等が挙げられる。塗工後、有機溶剤等を除去するための乾燥は、70〜150℃で5〜30分間程度、熱風対流式乾燥機等で行うことができる。
感光性樹脂層3の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましく、1〜30μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm以上であると、塗工による層形成が容易となる傾向にあり、200μm以下であると、光透過性が良好であり、充分な感度を得ることができ、感光性樹脂層3の光硬化性の観点から好ましい。感光性樹脂層3の厚みは、走査型電子顕微鏡により測定することができる。また、硬化後における感光性樹脂層の厚みも上記範囲内であることが好ましい。
感光性樹脂層3を用いて形成される導電パターンのシート抵抗値は、透明電極として有効に活用できる観点から、2000Ω/□以下であることが好ましく、1000Ω/□以下であることがより好ましく、500Ω/□以下であることがさらに好ましい。なお、シート抵抗値は、例えば導電性ネットワーク2に含まれる導電性繊維及び有機導電体の種類、又は、導電性分散液の濃度若しくは塗工量によって上記範囲に調整することができる。また、導電性繊維の表面状態又は導電性繊維同士の接点状態を調整することでも、シート抵抗値を変動させることが可能である。
支持フィルム付き感光性導電フィルム10において、感光性導電フィルム4(上記導電性ネットワーク2及び上記感光性樹脂層3の積層体)は、450〜650nmの波長域における最小光透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。感光性導電フィルム4がこのような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。また、感光性導電フィルム4の厚みを1〜10μmとしたときに450〜650nmの波長域における最小光透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3の積層体)がこのような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。
<他の層>
本発明の感光性導電フィルムは、本発明の効果が得られる範囲で、適宜選択した他の層を設けてもよい。前記他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、酸素遮蔽層、剥離層、接着層等が挙げられる。前記感光性導電フィルムは、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有してもよい。また、同種の層を2以上有していてもよい。
<保護フィルム>
本実施形態の支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、感光性樹脂層3の支持フィルム1側とは反対の面側に、保護フィルムがさらに設けられていてもよい。
保護フィルムとしては、上述の支持フィルムとして例示した重合体フィルムを同様に用いることができる。
保護フィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、5〜40μmであることがさらに好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。保護フィルムの厚みは、機械的強度に優れる点で1μm以上であることが好ましく、比較的安価となる点で100μm以下であることが好ましい。
保護フィルムと感光性樹脂層3との間の接着力は、保護フィルムを感光性樹脂層3から剥離しやすくするために、支持フィルム1と感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3)との間の接着力よりも小さいことが好ましい。
支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、保護フィルム上に、接着層、ガスバリア層等の層をさらに有していてもよい。
支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、例えば、そのままの平板状の形態で、又は、円筒状などの巻芯に巻きとりロール状の形態で貯蔵することができる。なお、この際、支持フィルム1が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。
また、支持フィルム付き感光性導電フィルム10が保護フィルムを有してない場合、係る支持フィルム付き感光性導電フィルム10は、そのままの平板状の形態で貯蔵することができる。
[導電パターンの形成方法]
本発明に係る導電パターンの第1の形成方法は、基材上に、本発明に係る感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程とを備える。以下、本方法について説明する。
図3は、本実施形態の感光性導電フィルムを用いた配線(導電パターン)の形成方法の一実施形態を説明するための模式断面図である。本実施形態の方法は、上述した支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、基材20上に感光性樹脂層3が密着するように配置するラミネート工程(図3(a))と、支持フィルム1を有する感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3の所定部分に活性光線を照射する露光工程(図3(b))と、その後、支持フィルム1を剥離してから、感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3を現像する現像工程とを備えることが好ましい。これらの工程を経て、導電パターン基材30が得られる(図3(c))。
<基材>
基材20としては、特に制限なく使用することができるが、例えばタッチパネルに用いられる、ガラス、プラスチック、セラミック、樹脂製の基材などが挙げられる。樹脂製の基材として、例えばポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂製の基材等が挙げられる。基材20は、450〜650nmの波長域での最小光透過率が80%以上であるものが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。基材20が、このような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。
[ラミネート工程]
ラミネート工程では、例えば、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、保護フィルムがある場合はそれを除去した後、基材を加熱しながら感光性樹脂層3側を基材20に圧着することで積層できる。なお、この工程は、密着性及び追従性の見地から、減圧下で行われることが好ましい。支持フィルム付き感光性導電フィルム10の積層は、感光性樹脂層3及び/又は基材20を70〜130℃に加熱しながら行うことが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa程度(1〜10kgf/cm程度)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂層3を上記のように70〜130℃に加熱すれば、予め基材20を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために基材20の予熱処理を行うこともできる。
[露光工程]
露光工程での露光方法としては、図3(b)に示されるような、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。なお、本明細書において、パターンとはストライプ状の形状、ダイヤ形状が直列につながった形状等を含む。
露光工程での活性光線の光源としては、公知の光源が挙げられる。例えば、紫外線、可視光などを有効に放射することができるカーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプが用いられる。また、Arイオンレーザ、半導体レーザも用いられる。さらに、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。また、レーザ露光法等を用いた直接描画法により活性光線をパターン状に照射する方法を採用してもよい。
露光工程での露光量は、使用する装置及び感光性樹脂組成物の組成によって異なるが、好ましくは5〜1000mJ/cmであり、より好ましくは10〜200mJ/cmである。光硬化性に優れる点では、10mJ/cm以上であることが好ましく、解像性の点では200mJ/cm以下であることが好ましい。
露光工程は、空気中、真空中等で行うことができ、露光の雰囲気は特に制限されない。
[現像工程]
本実施形態に係る現像工程では、感光性導電フィルム4における感光性樹脂層3の、露光工程における未露光の領域が除去される。具体的には、ウェット現像によって、感光性樹脂層3の硬化していない部分(未露光部分)を、導電性ネットワーク2とともに除去する。これにより、露光工程により硬化された樹脂硬化層(硬化膜)3b及び導電性ネットワーク2aからなる導電パターン6を有する導電パターン基材30が得られる。
ウェット現像は、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤系現像液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等の公知の方法により行うことができる。
現像液としては、安全かつ安定であり、操作性が良好なため、アルカリ性水溶液が好ましく用いられる。アルカリ性水溶液としては、0.1〜5質量%炭酸ナトリウム水溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウム水溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウム水溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウム水溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂層の現像性に合わせて調節することができる。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式、ブラッシング、スラッビング等が挙げられる。これらのうち、高圧スプレー方式を用いることが、解像度向上の観点から好ましい。
本実施形態の導電パターンの形成方法においては、現像後に必要に応じて、60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光を行うことにより、導電パターンをさらに硬化してもよい。
本実施形態の方法によって得られる導電パターン基材30は、導電パターン6が、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルを含む樹脂硬化層3bと導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2aとを基材側からこの順に含むことができる。
さらに、樹脂硬化層3bに3価の鉄イオンを有する鉄化合物を含有させる場合は、上述した方法と同様にして3価の鉄イオンを確認することができる。
上記で得られる導電パターンは、樹脂硬化層から露出している導電性ネットワーク2aの厚みに加えて樹脂硬化層(硬化膜)3bの厚みを有している。これらの厚みは基材との段差Hbとなり、この段差が大きいとディスプレイ等に要求される平滑性が得られにくくなる。また、段差が大きいと導電パターンが視認されやすくなるので用途によって以下の導電パターンの第2の形成方法を行うことができる。
本発明に係る導電パターンの第2の形成方法は、基材上に、本発明に係る感光性導電フィルムを、感光性樹脂層が基材側に位置するように配置する工程と、感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する第一の露光工程と、酸素存在下で、感光性樹脂層の少なくとも第一の露光工程での未露光部の一部又は全部に活性光線を照射する第二の露光工程と、第二の露光工程を経た感光性樹脂層に現像処理を施すことにより、導電パターンを形成する現像工程とを備える。これにより、基材上に、樹脂硬化層(硬化膜)及び導電性ネットワークを基材側からこの順に含み、樹脂硬化層(硬化膜)が基材とは反対側に導電性ネットワークを有していない部分と導電性ネットワークを有する部分とを含む導電パターンを設けることができる。このパターン形成方法は、基材上に樹脂硬化層(硬化膜)及び導電性ネットワークが互いに同一のパターンを有してなる導電パターンを設けた場合に比べて導電パターンの段差を小さくすることができる。以下、本方法について説明する。
図4は、本実施形態の感光性導電フィルムを用いた導電パターンの形成方法の別の実施形態を説明するための模式断面図である。本実施形態の方法は、上述した支持フィルム付き感光性導電フィルム10を、基材20上に感光性樹脂層3が密着するように配置するラミネート工程(図4(a))と、支持フィルム1を有する感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3の所定部分に活性光線を照射する第一の露光工程(図4(b))と、その後、支持フィルム1を剥離してから、酸素存在下で、第一の露光工程での露光部及び未露光部の一部または全部に活性光線を照射する第二の露光工程(図4(c))と、第二の露光工程の後に感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3を現像する現像工程とを備えることが好ましい。これらの工程を経て、導電パターン基材31が得られる(図4(d))。
[ラミネート工程]
ラミネート工程は上述の第1の方法と同様にすることができる。
[第一の露光工程]
第一の露光工程での露光方法としては、図4(b)に示されるような、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。
第一の露光工程での活性光線の光源、露光量等の条件は第1の形成方法と同様にすることができる。
[第二の露光工程]
第二の露光工程での露光方法としては、必要に応じて、マスク露光法と、図4(c)に示されるようにマスクを用いず感光性導電フィルム4の全体(即ち、感光性樹脂層3の全体)に活性光線を照射する方法とを選択することができる。マスク露光法を行う場合は、例えば、マスクパターン5を通して活性光線Lをパターン状に照射することができる。
本実施形態においては、第一の露光工程での露光部を第二の露光工程でも露光しているが、このような2回の露光を行うことにより、第一の露光工程で露光した部分を第二の露光工程で露光しない場合に比べ、第一の露光工程で露光した部分と第二の露光工程で露光した部分との間に境界部分が現像工程後において発生することを防ぐことができ、形成される硬化樹脂パターンの段差が大きくなることを抑制できる。
第二の露光工程での活性光線の光源、露光量等の条件は第1の形成方法と同様にすることができる。
本実施形態に係る第二の露光工程では、酸素存在下、支持フィルム1を除去して感光性導電フィルム4を露光することで、感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3)の露出面側において開始剤から発生する反応種を酸素により失活させ、感光性樹脂層3の導電性ネットワーク2側に硬化不充分な領域を設けることができる。過度の露光は感光性樹脂組成物全体を充分硬化させるため、第二の露光工程の露光量は、上記範囲にすることが好ましい。
第二の露光工程は、酸素存在下で行われ、例えば、空気中で行うことが好ましい。また、酸素濃度を増やした条件でもかまわない。
[現像工程]
本実施形態に係る現像工程では、第二の露光工程で露光した感光性樹脂層3の充分硬化していない表層部分が除去される。具体的には、ウェット現像により感光性樹脂層3の充分硬化していない表層部分を、導電性ネットワーク2とともに除去する。これにより、第一及び第二の露光工程により硬化された感光性樹脂層からなり、硬化樹脂パターンとしての凸部と、硬化樹脂パターンの間の凹部とがその表面に形成された樹脂硬化層3aが形成される。所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aが硬化樹脂パターン上に残り、現像工程で感光性樹脂層の表層部分が除去された部分には、導電性ネットワークが無く、樹脂硬化層3aを底面とする凹部が形成される。こうして、図4(d)に示されるように、樹脂硬化層3aの上に形成される導電性ネットワーク2aと、樹脂硬化層3aの凹部の底面との段差Haが小さくなり、段差が小さい導電パターン(配線)6を有する導電パターン基材31が得られる。
本実施形態の現像工程は上述の第1の形成方法と同様にすることができる。
本実施形態の導電パターンの第2の形成方法においても、現像後に必要に応じて、0.2〜10J/cm程度の露光又は60〜250℃程度の加熱を行うことにより導電パターンをさらに硬化してもよい。
<導電パターン基材>
本実施形態の方法によって得られる導電パターン基材31においても、樹脂硬化層3aがジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルを含み、さらに3価の鉄イオンを有する鉄化合物を含むことができる。樹脂硬化層3aに3価の鉄イオンが含まれる場合は、上述した方法と同様にして3価の鉄イオンを確認することができる。
導電パターン6は、450〜650nmの波長域における最小光透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。導電パターン6がこのような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。導電パターンが形成された基材(導電パターン基材)に関しても、上述した観点から同様の範囲であることが好ましい。
導電パターン6は、前記bが1.8以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.2以下であることがさらに好ましい。導電パターン6がこのような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での視認性がさらに向上する。導電パターンが形成された基材(導電パターン基材)に関しても、上述した観点から同様の範囲であることが好ましい。
<タッチパネルセンサ>
本発明に係るタッチパネルセンサは、上記の導電パターン基材を備える。
図5は、静電容量方式のタッチパネルセンサの一例を示す模式上面図である。図5に示されるタッチパネルセンサは、透明基板等の基材101の片面にタッチ位置を検出するためのタッチ画面102があり、この領域に静電容量変化を検出して、X位置座標とする透明電極103と、Y位置座標とする透明電極104を備えている。これらのX、Y位置座標とするそれぞれの透明電極103、104には、タッチパネルとしての電気信号を制御するドライバー素子回路と接続するための引き出し配線105と、その引き出し配線105と透明電極103、104を接続する接続電極106が配置されている。さらに、引き出し配線105の接続電極106と反対側の端部には、ドライバー素子回路と接続する接続端子107が配置されている。
図6は、図5に示されるタッチパネルセンサの製造方法の一例を示す模式図である。本実施形態においては、本実施形態に係る導電パターンの形成方法によって透明電極103、104が形成される。まず、図6(a)に示すように、基材101上に透明電極(X位置座標)103を形成する。具体的には、支持フィルム付き感光性導電フィルム10を感光性樹脂層3が基材101に密着するようラミネートする。転写した感光性導電フィルム4(導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3)に対し、所望の形状に遮光マスクを介してパターン状に活性光線を照射する(第一の露光工程)。その後、遮光マスクを除き、さらに支持フィルムを剥離したうえで感光性導電フィルム4に活性光線を照射する(第二の露光工程)。露光工程の後、現像を行うことで、硬化が不充分な感光性樹脂層3と共に、導電性ネットワーク2が除去され、所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aが形成される。この所定のパターンを有する導電性ネットワーク2aによりX位置座標を検知する透明電極103(導電パターン)が形成される(図6(b))。図6(b)は、図6(a)のI−I切断面の模式断面図である。本発明に係る導電パターンの形成方法により透明電極103を形成することで、段差の小さな透明電極103を設けることができる。
続いて、図6(c)に示すように透明電極(Y位置座標)104(導電パターン)を形成する。上記の工程により形成された透明電極103を備える基材101に、さらに、新たな支持フィルム付き感光性導電フィルム10をラミネートし、上記同様の操作により、Y位置座標を検知する透明電極104が形成される(図6(d))。図6(d)は、図6(c)のII−II切断面の模式断面図である。本発明に係る導電パターンの形成方法により透明電極104を形成することで、透明電極103上に透明電極104を形成する場合であっても、段差や気泡の捲き込みによる美観の低減が充分に抑制された、平滑性の高いタッチパネルセンサを作成することができる。
次に、基材101の表面に、外部回路と接続するための引き出し線105と、この引き出し線と透明電極103、104を接続する接続電極106を形成する。図5では、引き出し線105及び接続電極106は、透明電極103及び104の形成後に形成するように示しているが、各透明電極形成時に同時に形成してもよい。引き出し線105は、例えば、フレーク状の銀を含有する導電ペースト材料を使って、スクリーン印刷法を用いて、接続電極106を形成するのと同時に形成することができる。
図7及び図8はそれぞれ、図5に示されるa−a’及びb−b’に沿った部分断面図である。これらは、XY位置座標の透明電極の交差部を示す。図7及び図8に示されるように、透明電極が本発明に係る導電パターンの形成方法により形成されていることにより、段差が小さく平滑性の高いタッチパネルセンサを得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、導電パターン形成方法について以下のように変更を行うことができ、当該方法を上記タッチパネルセンサの製造に適用することができる。
図9は、本実施形態で好適に用いられる感光性導電フィルムの一例を示す模式断面図である。図9に示す保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11は、第一のフィルム(保護フィルム)7と、第一のフィルム7上に設けられた感光性導電フィルム4と、感光性導電フィルム4上に設けられた第二のフィルム(支持フィルム)8を備える。感光性導電フィルム4は、保護フィルム7上に設けられた導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2と、導電性ネットワーク2上に設けられた感光性樹脂層3とから構成されている。
第一のフィルム7及び第二のフィルム8は、上述した支持フィルム1と同様のものを用いることができる。
導電性ネットワーク2及び感光性樹脂層3についても、上述と同様のものを用いることができる。
本実施形態に係る保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11は、保護フィルム7上に導電性ネットワーク、感光性樹脂層を順に形成する方法によって製造してもよく、図10に示すように、導電性ネットワーク2を第一のフィルム(保護フィルム)7上に形成し、別途、感光性樹脂層3を第二のフィルム(支持フィルム)8上に形成し、このようにして得られる2つのフィルムを、導電性ネットワーク2と感光性樹脂層3とが貼り合わされるようにローラ50によりラミネートすることで、製造してもよい。ラミネートは、60〜130℃に加熱して行うことが好ましく、圧着圧力は0.2〜0.8MPa程度とすることが好ましい。
図11は、本実施形態に係る保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11を用いた導電パターンの第3の形成方法を説明するための模式断面図である。本実施形態の方法は、上述した保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム11を、保護フィルム7をはく離し、基材20上に導電性ネットワーク2が密着するようにローラ60によりラミネートする工程(以下、「ラミネート工程」ともいう。)(図11(a)及び(b))と、支持フィルム8を有する感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3の所定部分にマスクパターン5を介して、活性光線を照射する露光工程(図11(c))と、その後、支持フィルム8をはく離して感光性導電フィルム4の感光性樹脂層3を現像する現像工程とを備える。これらの工程を経て、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワーク2aと樹脂硬化層3bとを基材側からこの順に含む導電パターン9を有する導電パターン基材32が得られる(図11(d))。
露光工程及び現像工程は、上述した導電パターンの第1の形成方法と同様に行うことができる。
本実施形態の導電パターンの第3の形成方法においても、現像後に必要に応じて、0.2〜10J/cm程度の露光又は60〜250℃程度の加熱を行うことにより導電パターンをさらに硬化してもよい。
本実施形態の方法によって得られる導電パターン基材32においても、樹脂硬化層3bがジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物およびエチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルを含み、さらに3価の鉄イオンを有する鉄化合物を含むことができる。樹脂硬化層3bに3価の鉄イオンが含まれる場合は、上述した方法と同様にして3価の鉄イオンを確認することができる。
導電パターン9は、450〜650nmの波長域における最小光透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。導電パターン9がこのような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での高輝度化が容易となる。
導電パターン9は、前記bが1.8以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.2以下であることが更に好ましい。導電パターン9がこのような条件を満たす場合、ディスプレイパネル等での視認性がさらに向上する。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<<導電性繊維(銀繊維)分散液の調製>>
ポリオール法により銀繊維を調製した。2000mLの3口フラスコに、エチレングリコール500mLを入れ、窒素雰囲気下、マグネチックスターラーで攪拌しながらオイルバスにより160℃まで加熱した。ここに、別途用意したPtCl2mgを50mLのエチレングリコールに溶解した溶液を滴下した。4〜5分後、AgNO5gをエチレングリコール300mLに溶解した溶液と、重量平均分子量が4万のポリビニルピロリドン(和光純薬工業株式会社製)5gをエチレングリコール150mLに溶解した溶液とを、それぞれの滴下ロートから1分間で滴下して、反応溶液を調製した。その後、反応溶液を160℃で60分間攪拌した。
上記反応溶液を、30℃以下になるまで放置してから、アセトンで10倍に希釈し、遠心分離機により2000回転で20分間遠心分離し、上澄み液をデカンテーションした。沈殿物にアセトンを加え攪拌してから、上記と同様の条件で遠心分離し、アセトンをデカンテーションした。その後、蒸留水を用いて同様に2回遠心分離して、銀繊維を得た。得られた銀繊維を走査型電子顕微鏡写真により観察したところ、繊維径(直径)は約5nmで、繊維長は約5μmであった。
上記で得られた銀繊維を0.2質量%、及び、ドデシル−ペンタエチレングリコールを0.1質量%の濃度で純水に分散し、銀繊維分散液を得た。
<<バインダーポリマー(ポリマーA)の合成>>
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、1−メトキシ−2−プロパノールとトルエンとの混合液(1−メトキシ−2−プロパノール/トルエン=3/2(質量比)、以下、「溶液s」という)90gを加えた。次に、窒素ガスを吹き込みながら撹拌すると共に80℃まで加熱した。次に、単量体として、メタクリル酸12g、メタクリル酸メチル58g、及びアクリル酸エチル30gと、アゾビスイソブチロニトリル0.8gとを混合した溶液(以下、「溶液a」という)を用意した。80℃±2℃に保温された溶液に溶液aを4時間かけて均一に滴下した。滴下後の溶液を80℃±2℃で6時間撹拌を続け、単量体の重合によりポリマーAを生成した。その後冷却し、不揮発成分(固形分)が50質量%に調整されるようにアセトンを加えることにより、ポリマーAを含有するバインダーポリマー溶液を得た。得られたポリマーAの重量平均分子量(Mw)は65000であり、酸価は78mgKOH/gであった。
<<重量平均分子量の測定>>
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件を以下に示す。
[GPC条件]
ポンプ:日立 L−6000型(株式会社日立製作所製、製品名)
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(以上、日立化成株式会社製、製品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製、製品名)
<<酸価の測定>>
酸価は下記に示すような、JIS K0070に基づいた中和滴定法により測定した。
まず、バインダーポリマー溶液を130℃で1時間加熱し、揮発分を除去して、固形分を得た。そして、上記固形分のバインダーポリマー1gを精秤した後、このバインダーポリマーにアセトンを30g添加し、これを均一に溶解し、樹脂溶液を得た。次いで、指示薬であるフェノールフタレインをその樹脂溶液に適量添加して、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を用いて中和滴定を行った。そして、次式により酸価を算出した。
酸価=0.1×V×f1×56.1/(Wp×I/100)
式中、Vは滴定に用いた0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液の滴定量(mL)、
f1は0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液のファクター(濃度換算係数)、
Wpは測定した樹脂溶液の質量(g)、
Iは測定した上記樹脂溶液中の不揮発分の割合(質量%)を示す。
(実施例1)
<<感光性樹脂組成物溶液(感光性樹脂層形成用溶液)の調製>>
バインダーポリマーとしてポリマーAを固形分換算で56質量部、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物として「NKエステル A−DCP」(新中村化学工業株式会社製、商品名)を44質量部、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルとして「ライトエステルP−1M」(共栄社化学株式会社製、商品名)を1.0質量部、光重合開始剤として「Lucirin TPO」(BASFジャパン株式会社製、商品名)を10質量部、レベリング剤として「DOW CORNING8032 ADDITIVE」(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)を0.07質量部、及び、鉄化合物として「ナーセム第二鉄」(日本化学産業株式会社製、商品名)を0.8質量部に、溶液の固形分濃度が30質量%となるよう、メチルエチルケトンを適量加え、感光性樹脂組成物溶液を得た。
<<感光性導電フィルムの作製>>
上記で得た銀繊維分散液を、支持フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、帝人株式会社製、商品名G2−50、厚み50μm)上に25g/mの量で均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して、銀繊維を含んでなる導電性ネットワークを得た。導電性ネットワークの乾燥後の厚みは、約0.1μmであった。
次に、上記で得た感光性樹脂組成物溶液を導電性ネットワーク上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して、感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層を保護フィルム(ポリエチレンフィルム、タマポリ株式会社製、商品名「NF−13」)で覆い、保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムを得た。乾燥後の感光性導電フィルムの厚みは、約5μmであった。
<<ITOフィルム基材の高温高湿信頼性試験>>
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムのポリエチレンフィルムを剥がしながら、ITOフィルム基材(ITOフィルム、東洋紡株式会社製、商品名300R、厚み125μm)上に、感光性樹脂層が密着するようにラミネータ(日立化成株式会社製、商品名HLM−3000型)を用いて、ロール温度110℃、基材送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートして、ITOフィルム基材上に、支持フィルム付き感光性導電フィルム(感光性樹脂層/導電性ネットワーク/支持フィルム)が積層された基材を作製した。得られた基材を縦4cm×横5cmの大きさに切り出した。
次いで、支持フィルム付き感光性導電フィルムから支持フィルムを除去し、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、導電性ネットワークを有する主面側上方より露光量1×10J/m(i線における測定値)で紫外線を全面照射した。紫外線照射後、1wt%炭酸ナトリウム水溶液で、30℃、40秒の条件で現像し、導電層ネットワークを除去した感光性樹脂層付きITOフィルムを得た。
次いで、得られた積層体(ITOフィルム基材/感光性樹脂層)について、電気抵抗値(表面抵抗値)R0を測定した。その後、85℃/85%RHの恒温恒湿槽内に、120時間静置し、表面抵抗値R1を測定した。高温高湿信頼性を、表面抵抗値R0とR1の比Rr(=R1/R0)に基づき、以下の評点に従って評価した。抵抗上昇率が20%以下のとき、評価結果はA又はBで示される。結果を表1に示す。
A: Rr≦1.1
B: 1.1<Rr≦1.2
C: 1.2<Rr≦1.5
D: 1.5<Rr≦2
<<感光性導電フィルムのクロスカット密着性の測定>>
得られた保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルムの保護フィルムを剥がしながら、ITOフィルム基材(ITOフィルム、東洋紡株式会社製、商品名300R、厚み125μm)上に、感光性樹脂層が密着するようにラミネータ(日立化成株式会社製、商品名HLM−3000型)を用いて、ロール温度110℃、基材送り速度1m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.4MPaの条件でラミネートして、基材上に、支持フィルムを含む感光性導電フィルムが積層された基材を作製した。
次いで、基材上の感光性導電フィルムに、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、支持フィルム側(感光性導電フィルムの導電性ネットワークを有する主面側上方)より露光量1×10J/m(i線における測定値)で、紫外線を照射した。その後、支持フィルムを除去し、導電性ネットワークを有する主面側上方より露光量1×10J/m(i線における測定値)で紫外線を全面照射した。次いで、140℃/60分の条件で加熱し、感光性導電フィルムの硬化膜(厚み5.0μm)を基材上全面に形成し、積層体を得た。
次いで、JIS規格(K5400)を参考に、100マスのクロスカット試験を実施した。試験面にカッターナイフを用いて、1×1mm四方の碁盤目の切り傷を入れ、碁盤目部分にメンディングテープ#810(スリーエム株式会社製)を強く圧着させ、テープの端をほぼ0°の角度でゆっくりと引き剥がした後、碁盤目の状態を観察し、以下の評点に従ってクロスカット密着性を評価した。密着性としては実用上2B以上が必要であり、3B以上で、良好な密着性が得られたと見なした。
5B : 全面積のほぼ100%が密着している。
4B : 全面積のうち95以上100%未満が密着し残っている。
3B : 全面積のうち85以上95%未満が密着し残っている。
2B : 全面積のうち35以上85%未満が密着し残っている。
1B : 全面積のうち0以上35%未満が密着し残っている。
<感光性導電フィルムの感光性樹脂層の吸水率の測定>
上記で得られた感光性樹脂組成物溶液を、支持フィルムである50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、帝人株式会社製、商品名「G2−50」)に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。その後、感光性樹脂層を、ポリエチレン製の保護フィルム(タマポリ株式会社製、商品名「NF−13」)で覆い、感光性フィルムを得た。尚、感光性樹脂層の乾燥後の膜厚は5μmであった。得られた感光性フィルムのポリエチレンフィルムを剥がしながら、予め重量を測定した厚さ0.5mmのSUS304(W1)基板上に、感光性樹脂層が接するようにラミネータ(日立化成株式会社製、商品名HLM−3000型)を用いて、ロール温度110℃、基板送り速度0.6m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)4×10Pa(厚さが1mm、縦10cm×横10cmの基板を用いたため、この時の線圧は9.8×10N/m)の条件でラミネートして、SUS304基板上に、感光性樹脂層及び支持体フィルムが積層された基板(積層基板)を作製した。
次いで、得られた積層基板に、平行光線露光機(オーク製作所株式会社製、EXM1201)を使用して、露光量1J/cmで(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した後、熱風対流式乾燥機で140℃で30分加熱した。23±2℃まで冷却し、支持フィルムを除去して感光性樹脂層(膜厚5.0μm)の吸水率測定用試料(W2)を得た。
次いで、60℃の蒸留水中に吸水率測定用試料(W2)を投入し、1時間保管することにより吸水させた。その後蒸留水に浸漬したまま23±2℃まで冷却した。冷却後サンプルを取り出し、余分な水分を拭き取り、重量を測定した(W3)。重量測定後、乾燥機で140℃、1時間乾燥しデシケータ内で23℃まで冷却後、重量(W4)を測定した。
下記式(1)に従い吸水率を算出した。結果を表2に示す。
吸水率(%)=[(W3−W4)/(W4−W1)]×100・・・(1)
(実施例2〜7、比較例1〜2)
各成分の配合量を、下記表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜7、比較例1〜2を評価した。
Figure 2019003042
表1中の(B)成分、(C)成分、(D)成分、リン酸エステル及びレベリング剤は以下の通りである。
<(B)成分>
A−DCP:「NKエステル A−DCP」(新中村化学工業株式会社製、商品名)、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
DPEA−12:「KAYARAD DPEA−12」(日本化薬株式会社製、商品名)、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
<(C)成分>
P−1M:「ライトエステル P−1M」(共栄社化学株式会社製、商品名)、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステル
<(D)成分>
TPO:「Lucirin TPO」(BASFジャパン株式会社製、商品名)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
<(E)成分>
ナーセム第二鉄:「ナーセム第二鉄」(日本化学産業株式会社製、商品名)、アセチルアセトン鉄錯体
<レベリング剤>
8032:「DOW CORNING8032 ADDITIVE」(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)
表1に示すように、実施例1〜7の感光性導電フィルムは、感光性樹脂層が(b)成分としてジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物(A−DCP)を含有するため、感光性樹脂層の吸水率が低く、ITOフィルム基材の抵抗値上昇を20%以下に抑えることができる。それに対して、比較例1に記載の感光性導電フィルムは、感光性樹脂層がこれらのジ(メタ)アクリレート化合物を含有しないため、感光性樹脂層の吸水率が高くなり、ITOフィルム基材の抵抗値上昇が20%を超え、高温高湿において抵抗値変化が大きくなった。
また、実施例1〜7の感光性導電フィルムは、前記A−DCPに加えて、さらにエチレン性不飽和結合を有するリン酸エステル(P−1M)を含有するためITOフィルム基材との密着性の向上を図ることができた。それに対して、比較例2の感光性導電フィルムは、P−1Mを含有しないため感光性樹脂層とITOフィルム基材との密着性の低下が顕著であるだけでなく、A−DCPを含有していても高温高湿での抵抗値上昇がやや大きくなる傾向にあった。
表1に示すように、実施例5及び7の感光性導電フィルムは、感光性樹脂層に含まれるA−DCPの含有量が22質量部であり、他の実施例1〜4及び6に比べてやや少ないため、ITOフィルム基材の抵抗値上昇がやや大きくなる傾向にある。したがって、本発明においては、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物の含有量は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対し、30〜45質量部であることが好ましい。
また、表1に示す実施例の中で実施例6及び7の感光性導電フィルムは、P−1Mの含有量が、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対して0.5質量部であり、他の実施例1〜5の感光性導電フィルムに比べてやや少ないため、ITOフィルム基材との密着性がやや劣る結果となった。したがって、本発明においては、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルの含有量は、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対して0.8〜1.0質量部であることが好ましい。
以上のように、本発明の感光性導電フィルムは、感光性樹脂がITOフィルム基材との密着性に優れ、高温高湿条件下であっても電気抵抗が上昇しにくい導電パターンの形成を可能とする感光性導電フィルムであることが確認された。
本発明によれば、高温高湿条件下であってもITOフィルムが腐食しにくい導電パターンの形成を可能とする感光性導電フィルム、これを用いた導電パターンの形成方法及び導電パターン基材の製造方法、並びに導電パターン基材及びタッチパネルセンサを提供することができる。
1…支持フィルム、2…導電性ネットワーク、2a…導電性ネットワーク、3…感光性樹脂層、3a,3b…樹脂硬化層、4…感光性導電フィルム、5…マスクパターン、6,9…導電パターン、7…第一のフィルム(保護フィルム)、8…第二のフィルム(支持フィルム)、10…支持フィルム付き感光性導電フィルム、11…保護フィルム及び支持フィルム付き感光性導電フィルム、20…基材、30,31,32…導電パターン基材、50,60…ローラ、101…基材、102…タッチ画面、103…透明電極(X位置座標)、104…透明電極(Y位置座標)、105…引き出し配線、106…接続電極、107…接続端子

Claims (14)

  1. 感光性樹脂層と、前記感光性樹脂層の一方の主面側に設けられた導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと、を備え、
    前記感光性樹脂層が、バインダーポリマーと、光重合性化合物としてジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物と、エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルと、を含有する感光性導電フィルム。
  2. 前記ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である請求項1に記載の感光性導電フィルム。
    Figure 2019003042
    [一般式(1)中、Xは、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有する2価の基を示す。Rは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示す。n及びmは、それぞれ独立に0〜2の整数を示す。p及びqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。]
  3. 前記ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタ)アクリレート化合物の含有量が、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対し、30〜45質量部である請求項1又は2に記載の感光性導電フィルム。
  4. 前記エチレン性不飽和結合を有するリン酸エステルが、バインダーポリマー及び光重合性化合物の合計量100質量部に対し、0.8〜1.0質量部含有されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性導電フィルム。
  5. 前記感光性樹脂組成物は、鉄化合物がさらに配合されてなるものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性導電フィルム。
  6. 前記鉄化合物が、鉄錯体である請求項5に記載の感光性導電フィルム。
  7. 前記鉄錯体がアセチルアセトン鉄錯体である請求項6に記載の感光性導電フィルム。
  8. 基材上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性導電フィルムを前記感光性樹脂層が前記基材側に位置するように配置する工程と、
    前記感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、
    前記感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程と、
    を備える、導電パターンの形成方法。
  9. 基材上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性導電フィルムを前記感光性樹脂層が前記基材側に位置するように配置する工程と、
    前記感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する第一の露光工程と、
    酸素存在下で、前記感光性樹脂層の少なくとも前記第一の露光工程での未露光部の一部又は全部に活性光線を照射する第二の露光工程と、
    前記第二の露光工程を経た前記感光性樹脂層に現像処理を施すことにより、導電パターンを形成する現像工程と、
    を備える、導電パターンの形成方法。
  10. 基材上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性導電フィルムを前記導電性ネットワークが前記基材側に位置するように配置する工程と、
    前記感光性樹脂層にパターン状に活性光線を照射する露光工程と、
    前記感光性樹脂層の未露光部を除去することにより導電パターンを形成する現像工程と、
    を備える、導電パターンの形成方法。
  11. 基材上に、請求項8〜10のいずれか一項に記載の製造方法によって導電パターンを形成する工程を備える導電パターン基材の製造方法。
  12. 前記樹脂硬化層が、前記基材とは反対側に前記導電性ネットワークを有していない部分を含む、請求項11に記載の導電パターン基材の製造方法。
  13. 基材と、該基材上に請求項11又は12に記載の製造方法によって形成される導電パターンとを備え、前記導電パターンが、導電性繊維を含んでなる導電性ネットワークと樹脂硬化層とを含む導電パターン基材。
  14. 請求項13に記載の導電パターン基材を備えるタッチパネルセンサ。
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