JP2018520124A - Nut正中線癌の治療 - Google Patents

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Abstract

核タンパク質精巣(nuclear protein in testis)(NUT)正中線癌(NMC)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、ブロモドメイン阻害薬の有効量を投与することを含み、有効量が、NMCのブロモドメイン阻害薬に対する応答性を監視するCD11bの発現レベルによって決定され得る、方法が本明細書に開示される。NMCに罹患している対象において、ブロモドメイン阻害薬治療計画を判定する方法も、本明細書に開示される。

Description

関連出願
本出願は、2015年6月26日に出願された米国仮出願第62/185,203号の利益を主張する。上記出願の教示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
NUT正中線癌(またはNMC)は、染色体15上のNUT(nuclear protein intestis)(核タンパク質精巣)遺伝子の一部がBRD(ブロモドメインタンパク質)遺伝子または他の未だ同定されていない遺伝子に融合されている染色体再構成によって特徴付けられる稀な型の癌である(French,et al.,Cancer Res.63(2):304−307(2003);French,et al.,J.Clin.Oncol.22(20):4135−4139(2004);French,et al.,Oncogene 27(15):2237−42(2008))。NUT融合遺伝子は、細胞を未分化状態で維持し、それらの急激かつ制御されない増殖を促進する癌タンパク質をコードする。
ほとんどの場合について、NUTとBRD3またはBRD4との間で転座が発生し、その結果、ブロモドメインからなる、事実上はNUTのコード配列全体からなる融合タンパク質をもたらす(French et al.,Ann.Rev.Pathol.7:247−265,(2012))。機構的には、BRD−NUTは、核内フォーカス中のヒストンアセチルトランスフェラーゼp300の隔離を通しての全体的なヒストンアセチル化レベルを減少させることによって、癌細胞の分化をある程度ブロックすると思われる(French,et al.,Oncogene 27:2237−42(2008);Schwartz,et al.,Cancer Res.71:2686−96,(2011))。さらには、BRD4−NUT融合タンパク質は、MYC癌遺伝子のプロモータに結合し、発現を活性化し、これがNMC細胞の未分化増殖状態に寄与する(Grayson,et al.,Oncogene 33:1736−42(2014))。頭部、頸部、縦隔における正中線構造、及び他の正中線構造の頻繁な関与は、NMCが原始神経堤由来細胞から生じることを示唆している。NMCは、臨床的に非常に攻撃的であり、従来の化学療法に応答しにくく、ほぼ一様に死に至る。積極的な手術、放射線療法、及び全身化学療法によっても、寿命の中央値は、6.7か月にすぎない(French,et al.,Head Neck Pathol.(2013))。NMCは、全ての年齢の子供及び成人で発症し得る。
したがって、NMCの治療において有効性が増大した療法に対する重要で満たされていない要求がある。
本発明は、核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)治療を、それを必要とする対象において行う方法に関し、本方法は、ブロモドメインのブロモドメイン及びエキストラ末端(bromodomain and extra terminal)(BET)ファミリーの阻害薬の有効量を投与することを含む。特に、本明細書に提供する方法は、一部には、細胞(例えば、単球)上のCD11b発現レベルが、BET阻害薬に対する疾患応答性(または疾患活動性)の指標として同定されたことに基づいている。
一態様では、本発明は、核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者の治療方法を提供し、本方法は、複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中(on−drug)及び服薬中止(off−drug)区分を含む治療計画の現在のサイクルにおいて、ブロモドメイン阻害薬の有効量を患者に投与することを含み、この患者は、ベースラインレベルと比べて約50%未満のCD11b発現の低下を示し、このCD11b発現は、現在のサイクルまたは以前のサイクル中に測定される。
別の態様では、本発明は、核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者における治療応答の監視方法を提供し、本方法は、a)複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画を使用して、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を患者に投与することと、b)患者から採取した試料中のCD11b発現レベルを定量化することであって、ベースラインと比べて約50%以上のCD11b発現の低下が、治療計画に対する積極的な応答を示す、定量化することとを含む。
他の態様では、本発明はまた、核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者における治療計画の判定方法を提供し、本方法は、a)複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画の第1のサイクルにおいて、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を患者に投与することと、b)第1のサイクル中に患者から採取した試料中のCD11b発現レベルを定量化することと、c)治療計画の第1のサイクルまたは後続のサイクルを変更するかどうかを判定することであって、ベースラインレベルと比べて約50%未満のCD11b発現の低下は、第1のサイクルまたは後続のサイクルが変更されるべきであることを示し、これによって、NMCに罹患している患者における治療計画を判定することとを含む。
NMCを含む固形腫瘍起源の多くの細胞系は、ブロモドメイン阻害薬(例えば、TEN−010)に感受性である。とりわけ、本発明は、NMC患者に特異的である、CD11bレベルとブロモドメイン阻害薬療法に対する応答性との間の関係を明らかにしている。したがって、細胞(例えば、単球)上のCD11b発現レベルは、NMC患者のBET阻害薬(例えば、TEN−010)に対する応答性を監視するために、またNMC治療の有効性を増強させるように既存のBTE阻害薬療法の変更を可能にするために使用することができる。NMC治療のために現在行われているブロモドメイン治療計画を監視かつ変更するための能力は、疾患の高度に攻撃的な性質を考えれば、特に望ましい。
本特許または出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を含む本特許または特許出願公開のコピーは、要求及び必要な料金の支払いに応じて特許庁により提供されるであろう。
上記の内容は、類似の参照符号が異なる図全体を通して同様な部分を指す添付の図面で例示される、本発明の実施形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろう。
TEN−010による治療を受けている患者におけるCD11bレベルを示す。記号表示「004−001(NMC)」は、NMCに罹患している患者を示す。「MESF」は、可溶性蛍光分子数(Molecules of Equivalent Soluble Fluorochrome)を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C2D1は、サイクル2、1日目を指す。 図2A〜2Fは、TEN−010治療を受けている図1の各患者における乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルとCD1bレベルとの比較を示し、ここでは、LDHレベルは左側のy軸上で表され、CD11bレベルは、右側のy軸上で表されている。「MESF」は、可溶性蛍光分子数を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C4D22は、サイクル4、22日目を指す。 図2A〜2Fは、TEN−010治療を受けている図1の各患者における乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルとCD1bレベルとの比較を示し、ここでは、LDHレベルは左側のy軸上で表され、CD11bレベルは、右側のy軸上で表されている。「MESF」は、可溶性蛍光分子数を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C4D22は、サイクル4、22日目を指す。 図2A〜2Fは、TEN−010治療を受けている図1の各患者における乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルとCD1bレベルとの比較を示し、ここでは、LDHレベルは左側のy軸上で表され、CD11bレベルは、右側のy軸上で表されている。「MESF」は、可溶性蛍光分子数を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C4D22は、サイクル4、22日目を指す。 図2A〜2Fは、TEN−010治療を受けている図1の各患者における乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルとCD1bレベルとの比較を示し、ここでは、LDHレベルは左側のy軸上で表され、CD11bレベルは、右側のy軸上で表されている。「MESF」は、可溶性蛍光分子数を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C4D22は、サイクル4、22日目を指す。 図2A〜2Fは、TEN−010治療を受けている図1の各患者における乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルとCD1bレベルとの比較を示し、ここでは、LDHレベルは左側のy軸上で表され、CD11bレベルは、右側のy軸上で表されている。「MESF」は、可溶性蛍光分子数を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C4D22は、サイクル4、22日目を指す。 図2A〜2Fは、TEN−010治療を受けている図1の各患者における乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルとCD1bレベルとの比較を示し、ここでは、LDHレベルは左側のy軸上で表され、CD11bレベルは、右側のy軸上で表されている。「MESF」は、可溶性蛍光分子数を指す。指示された時間点で取られた測定値は、「C#D#」と表記され、ここではC#はサイクル数を指し、D#は指示されたサイクルにおける日数を指す。例えば、C4D22は、サイクル4、22日目を指す。
本発明の例示の実施形態の説明は、以下の通りである。
ブロモドメインは、ヒストンのN末端尾部上のものなどのモノアセチル化リジン残基を識別するおよそ110個のアミノ酸タンパク質ドメインである。リジン残基のアセチル化は、細胞内シグナル伝達及び疾患生態と幅広い関連性がある翻訳後修飾である。アセチル化部位を『書き込む』(ヒストンアセチルトランスフェラーゼ、HAT)及び『消去する』(ヒストンデアセチラーゼ、HDAC)酵素は、現在の医薬品開発における広範囲の研究であるが、アセチルリジンによって仲介される『読み取りプロセス』を調節するタンパク質阻害薬が記載されたものは極めて少ない。ε−N−アセチルリジン(Kac)マークの主要読者は、進化的に保存されたタンパク質相互作用モジュールの多様なファミリーであるブロモドメイン(BRD)である。BRDを含有するタンパク質は、多種多様な疾患の発症にかかわってきた。BRD仲介タンパク質間相互作用を標的化することは、リジン残基の異常なアセチル化によって引き起こされる多種多様な疾患のための医薬品開発の有望な手段として浮上してきた。
BET阻害薬の部類の化合物は、タンパク質のブロモドメイン及びエキストラ末端(BET)ファミリーを標的化かつ阻害する。このBETファミリーは、現在のところ、4つのタンパク質、すなわち、遍在的に発現されたBRD2、BRD3及びBRD4、ならびに精巣に特異的なBRDTからなる(Jones et al.,Genomics 45:529−34(1997);Paillisson et al.,Genomics 89:215−23(2007))。BETタンパク質は、細胞周期進行、増殖、エネルギー恒常性、***形成、及び炎症反応の調節に関与している転写補因子である(Belkina and Denis,Nat.Rev.Cancer 12:465−77,(2012);Matzuk et al.,Cell 150:673−84,(2012);Nicodeme et al.,Nature 468:1119−23,(2010);Wang et al.,Biochem.J.425:71−83,(2010);Wu and Chiang,JBC 282:13141−45,(2007)。各ファミリーメンバーは、2つのアミノ末端タンデムブロモドメインと、タンパク質間相互作用でも関与する保存されたエキストラ末端(ET)ドメインとを含有する(Rahman et al.,Mol. Cell Biol.31:2641−52,(2011)。BETタンパク質は、プロモータ及びエンハンサーにおけるアセチル化クロマチンに結合することによって遺伝子発現を調節する(例えば、Draker et al.,PLoS Genet 8,e1003047,(2012)を参照されたい)。BETタンパク質は、転写伸長因子b(positive transcriptional elongation factor b)(P−TEFb)を動員することによって、遺伝子発現を刺激する(例えば、Zhang et al.,JBC 287:43137−55,(2012)を参照されたい)。P−TEFbは、RNAポリメラーゼIIのプロモータからの放出を促進し、その結果、生産的転写伸長及び能動的遺伝子発現をもたらす。BET阻害薬として知られるJQ1(本明細書ではS−JQ1Sと称される)は、BETファミリーのブロモドメインに特異的に結合する(Bres et al.,Curr.Opin.Cell Biol.20:334−340,(2008))。
特異的BETファミリーメンバーのBRD4は、細胞周期進行の調節に直接的に関与してきた。BRD4は、有糸***中に染色体に結合したままであり、P−TEFbを遺伝子に動員し、初期G1転写プログラムの活性化を促進するブックマーキング因子である(Dey et al.,MBC 20:4899−4909,(2009);Yang et al.,MBC 28:967−76,(2008))。BRD4タンパク質レベルの低減は、細胞が有糸***を終了すると、重要なG1増殖関連遺伝子の発現の失敗をもたらし、G1期停止及びアポトーシスという結果をもたらす(Dey et al.,MBC 20:4899−4909,(2009);Yang et al.,MBC 28:967−76,(2008);Mochizuki et al.,JBC 283:9040−48,(2008))。同様な結果が、有糸***染色体からのBRD4に取って代わり、初期G1遺伝子の活性化を著しく遅延させるJQ1(すなわち、本明細書に記載されるJQ1S)治療(BET阻害薬として知られる)で得られている。(Zhao et al.,Nat. Cell Biol.13:1295−1304,(2011))。
BRD3及びBRD4もまた、NMCに関与し、NMCは、主に、NUT遺伝子とBRD3及びBRD4との間の転座の結果として生じる。NMCは、様々な程度の扁平分化を伴う低分化型線癌として、正中線で、最も一般的には、頭部、頸部、または縦隔で発生する。この腫瘍は、染色体15q14上の「核タンパク質精巣」(NUT)遺伝子の再構成によって定義される。ほとんどの場合、NUTは、BRD4−NUT融合遺伝子を作り出す事象である、染色体19q13.1上のBRD4遺伝子による均衡転座に関与する。一部がBRD3遺伝子を伴う変異体再構成は、残りの場合に発生する。NMCは、蛍光インサイチューハイブリダイゼーション、核型分析、またはRT−PCRによるNUT再構成の検出によって診断され得る。その希少性及び独特の組織学的特徴の欠如のために、NMCのほとんどの事例が、現在のところ、認識されないまま済まされている。
NMCは、本明細書では、NUT遺伝子の再構成を伴う任意の悪性上皮性腫瘍として定義される。症例のおよそ2/3において、NUT(染色体15q14)は、染色体19p13.1上でBRD4に融合され、BRD4−NUT融合遺伝子を形成する。症例の残りの1/3では、パートナー遺伝子はBRD3または他の特徴付けされていない遺伝子である。これらは、NUT−変異体融合遺伝子と称される。NMCの組織学的特徴は特有なものではなく、診断は、NUT再構成の検出に基づいている。NUT再構成は、NMCを明確に示し、この理由から、一旦NUTの再構成が立証されれば、診断が疑わしいことは決してない。このような再構成の検出方法は、当該技術分野において既知であり、また利用可能である。BRD3及びBRD4がNMCに関与しているとはいえ、BETブロモドメイン阻害薬もまた、NMCの標的療法として有望である(Filippakopoulos et al.,Nature 468:1067−73,(2010))。
NUT正中線癌(NMC)におけるBET阻害薬治療の方法
本発明は、一部には、BET阻害薬に対するNMCの応答性(または疾患活動性)の指標としての細胞(例えば、単球)上のCD11b発現レベルの同定に基づく。CD11b(インテグリンαとしても知られる)は、CD18(インテグリンβとしても知られる)と対をなして、CR3補体ヘテロ二量体受容体(マクロファージ−1抗原、Mac−1、インテグリンαβ、またはマイクロファージインテグリンとしても知られる)を形成するインテグリンファミリーメンバーである。CD11bは、単球、好中球、ナチュラルキラー細胞、顆粒球、及びマクロファージが含まれる白血球の表面上で、ならびに一部の脾臓細胞及び骨髄細胞上で発現される。機能的には、CD11bは、白血球接着及び移動を調節して、炎症反応を仲介する。
本明細書に例示されるように、CD11bレベルは、癌進行の既知の臨床マーカーである乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルによって確認される、NMCに罹患している患者におけるブロモドメイン阻害薬に対する応答性を監視するために使用することができる。簡単に言うと、本発明は、NMC患者において、CD11b発現レベルが、TEN−010療法の過程全体を通して、LHDレベルを用いて密接に追跡されたことを立証している(図2C)。対照的に、CD11b発現レベルは、非NMC患者においてはLDHレベルからは独立している(図2A、2B、及び2D〜2F、特に2B)。したがって、いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、単球上のCD11bレベルを監視することは、ブロモドメイン阻害薬療法を受けている患者におけるNMC疾患活動性を追跡することを可能にする。本明細書に記載されるように、CD11bレベルは、NMC患者が、治療の後続のサイクル(複数可)において多かれ少なかれブロモドメイン阻害薬を必要とすることになるかどうか、またはNMC患者が、ブロモドメイン阻害薬治療の後続のサイクルの早くても遅くても開始を必要とすることになるかどうか、もしくはこれらの任意の組み合わせを判定するために測定することができる。
したがって、一態様では、本発明は、核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者の治療法を提供し、本方法は、複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画の現在のサイクルにおいて、ブロモドメイン阻害薬の有効量を患者に投与することを含み、この患者は、ベースラインレベルと比べて約50%未満のCD11b発現の低下を示し、このCD11b発現は、現在のサイクルまたは以前のサイクル中に測定される。
本明細書で使用される場合、「治療すること」は、NMCに関連する臨床的兆候の進行を遅延することまたは予防することが含まれるが、これらに限定されない抗腫瘍活性の任意の証拠を含む。例えば、病気の進行を遅らすことができる。抗腫瘍活性の追加の証拠には、例えばコンピュータ断層法(CT)スキャン、核磁気共鳴画像法(MRI)、胸部X線、及びCT/ポジトロンエミッショントモグラフィ(CT/PET)スキャンを含む当該技術分野において既知の標準撮像法によって検出され、また当該技術分野において既知のガイドライン及び方法に従って評価される、腫瘍増殖の低減、または更なる増殖の予防もしくは腫瘍代謝活性の低減が含まれる。例えば、治療に対する応答は、固形癌効果判定基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)(RECIST)(改訂RECISTガイドラインバージョン1.1;Eisenhauer et al.,Eur.J.Cancer 45(2):228−47,2009を参照)を通して評価され得る。したがって、いくつかの実施形態では、「治療すること」は、RECISTガイドラインに従って、全ての標的病変部の消失として定義される完全奏効(Complete Response)(CR)、またはベースライン直径和を基準として取るとき、標的病巣部の直径和における少なくとも30%の減少として定義される部分奏効(Partial Response)(PR)を指す。治療に対する主要応答を評価するための他の手段には、腫瘍マーカーの評価及びパフォーマンスステータス(performance status)(例えば、クレアチニンクリアランスの評価;Cockcroft and Gault,Nephron.16:31−41,1976を参照)が含まれる。リンパ腫患者についての応答評価は、Lugano分類に基づく。
「ブロモドメイン阻害薬」及び「BET阻害薬」という用語は、互換的に使用される。両用語は、タンパク質のブロモドメイン及びエキストラ末端(BET)ファミリーを標的化かつ阻害する化合物の部類を指す。ブロモドメイン阻害薬の例は、本明細書に詳細に記載されている。一実施形態では、ブロモドメイン阻害薬はTEN−010である。
本明細書で使用される場合、「患者」という用語は、哺乳動物、好ましくはヒトを指すが、獣医学的治療を必要とする動物、例えば、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコ等)、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ等)、及び実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモット等)も意味することができる。
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、治療計画の効果が、CD11bのベースラインレベルと比べて少なくとも50%低減している、任意のサイクル中のCD11b発現レベル(すなわち、ベースラインレベルと比べてCD11bの50%以上の低減)を達成かつ維持するような、複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画内の特定の治療サイクルにわたる有効投与量を指す。ある特定の実施形態では、治療計画の効果は、ベースラインレベルと比べて、CD11bにおける60%、70%、80%、または90%以上の低減を達成かつ維持する。
本明細書で使用される場合、治療計画内の「サイクル」という用語は、「服薬中」及び「服薬中止」区分からなる特定の期間(例えば、日数)を指し、「服薬中」とは、薬物が投与されている間の期間を指し、これに対し「服薬中止」とは、いかなる薬物も投与されていない間の期間を指す。一実施形態では、サイクルは、1つの服薬中区分と1つの服薬中止区分とからなる。別の実施形態では、サイクルは、服薬中止区分を有さない1つの連続する服薬中区分からなることができ(例えば、持続投与)、このサイクルは、特定の日数(例えば、28日)を有するものと更に定義される。このシナリオでは、1つのサイクルから次のサイクルへの線引きは、特定の日(例えば、28日)によって決定され、後続のサイクルは、本発明の方法により決定されるように、以前のサイクルと比べて、同一の、より高い、またはより低い用量のブロモドメイン阻害薬を有するように設計され得る。
本明細書で使用される場合、「現在の」サイクルとは、現在継続中のサイクルを指す。
本明細書で使用される場合、「以前の」サイクルとは、現在のサイクルの1つ前のサイクルを行ったサイクル、ならびに現在のサイクルの2つ以上前のサイクルを行ったサイクルが含まれる。
サイクルは、熟練した医療専門家によって適切と思われる日数からなり、疾患の性質、投与される薬物の用量、患者の健康状態、意図される結果等に大きく依存するであろう。例として、NMCを治療するためのブロモドメイン阻害薬治療計画のサイクルは、約15〜約35日とすることができる。一実施形態では、サイクルは、21日の服薬中期間及び7日の服薬中止期間を有して、約28日とすることができる。当業者であれば理解されるように、「服薬中」及び「服薬中止」の日数の任意の組み合わせを有する(服薬中止0日を含める)サイクルは、熟練した医療専門家によって適切と思われるように設計することができる。
現在のサイクル中に、ブロモドメイン阻害薬の有効量を決定及び/または投与するために、サイクルの区分のいかなる部分(服薬中または中止)においても患者の試料が採取され、CD11b発現レベルが測定されて、ベースラインレベルに対して比較することができる。例えば、CD11b発現レベルは、以前のサイクルの服薬中止区分の間に測定することができる。例として、以前のサイクルの服薬中止区分の任意の部分中のCD11b発現レベルが、ベースライン(すなわち、CD11bレベルが、所望のものより高く、治療が有効ではないとき)と比べて約50%未満まで低下するならば、このときは、現在のサイクルにおいて、より高用量のブロモドメイン阻害薬を投与することができる。あるいは、またはこれに加えて、現在のサイクルをより早期に開始するために、以前のサイクルの服薬中止区分における日数を短縮する(サイクルの服薬中止区分において予め決められた日数と比べて)ことができる。これとは対照的に、CD11b発現レベルが好ましい(すなわち、治療が有効である)ならば、このときは、ブロモドメイン阻害薬の用量は、維持されるか、または低減され得る。
別の例として、現在のサイクルの服薬中区分の間にCD11b発現レベルが、ベースラインと比べて約50%未満まで低下するならば、このときは、進行中の現在のサイクルにおいてより高用量のブロモドメイン阻害薬を投与することができる。この第2の例では、ブロモドメイン阻害薬の用量を増加させることに加えて、またはこの代わりに、現在のサイクルの服薬中区分における日数を増加させることも可能である。
本明細書で使用される場合、「ベースライン」レベルとは、治療の第1の用量を受容する前に(投与前に)NMC患者で測定されたCD11b発現のレベルを指す。
ある特定の実施形態では、患者から得られる試料は、血液試料である。
他の態様では、本発明はまた、NMCに罹患している患者における治療計画の判定方法を提供し、本方法は、a)複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画の第1のサイクルにおいて、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を患者に投与することと、b)第1のサイクル中に患者から採取した試料中のCD11b発現レベルを定量化することと、c)治療計画の第1のサイクルまたは後続のサイクルを変更するかどうかを判定することであって、ベースラインレベルと比べて約50%未満のCD11b発現の低下は、第1のサイクルまたは後続のサイクルが変更されるべきであることを示し、これによって、NMCに罹患している患者における治療計画を判定することと、を含む。
本明細書で使用される場合、「所定の量」とは、例えば、以前に決定されたが、例えば疾患状態の変化の為に現在では有効でない可能性がある基準に基づいて、患者について決定されたブロモドメイン阻害薬の量を指す。
本明細書で使用される場合、「第1のサイクル」とは、治療の現在進行中のサイクルを指し、ブロモドメイン阻害薬治療計画の実際の第1番目のサイクルを必ずしも指すわけではない。
ある特定の実施形態では、第1のサイクルまたは後続のサイクルは、服薬中区分の長さを延長することによって、服薬中止区分の長さを短縮することによって、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を増加させることによって、またはこれらの組み合わせによって変更される。以下の表は、CD11b発現低下が、ベースラインレベルと比べて約50%未満であるとき(すなわち、CD11bレベルが、所望のものよりも高く、疾患応答性が適切なレベルでないとき)、治療計画に対する可能なシナリオ及び変更のいくつかの例を要約している。CD11b発現レベルが好ましいならば(すなわち、疾患応答性が適切なレベルにあるならば)、そのときは、例えば、ブロモドメイン阻害薬の用量を減少させるか、または次のサイクルの開始を遅延させるか、もしくはこれらの両方を行うことが望ましい可能性がある。
Figure 2018520124
細胞(例えば、単球)上のCD11b発現レベルは、当該技術分野において既知で利用可能な様々な方法を使用して定量化することができる。一例では、単級上のCD11b発現レベルは、フローサイトメトリーによって定量化することができる。
別の態様では、本発明は、NMCに罹患している患者における治療応答の監視方法を提供し、本方法は、a)複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画を使用して、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を患者に投与することと、b)患者から採取した試料中のCD11b発現レベルを定量化することであって、ベースラインと比べて約50%以上のCD11b発現の低下が、治療計画に対する積極的な応答を示す、定量化することとを含む。
BET阻害薬
定義
「アルキル」は、指定された数の炭素原子を有する、任意に置換された飽和脂肪族の分岐鎖もしくは直鎖の一価炭化水素ラジアルを意味する。したがって、「(C〜C)アルキル」は、直線状もしくは分岐状の配置の1〜6個の炭素原子を有するラジカルを意味する。「(C〜C)アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル(またはi−プロピル)、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等を含む。単独で、またはより大きな部分の一部として使用される「アルキル」、「アルコキシ」、「ヒドロキシルアルキル」、「ハロアルキル」、「アラルキル」、「アルコキシアルキル」、「アルキルアミン」、「ジアルキルアミン」、「アルキルアミノ」、「ジアルキルアミノ」、「アルコキシカルボニル」等は、1〜12個の炭素原子を含有する、飽和直鎖及び分岐鎖の両方を含む。
「アルキレン」は、指定された数の炭素原子を有する、任意に置換された飽和脂肪族の分岐鎖もしくは直鎖の二価炭化水素ラジアルを意味する。したがって、「(C〜C)アルキレン」は、直線状配置の1〜6個の炭素原子を有する二価の飽和脂肪族ラジカル、例えば−[(CH]−(式中nは1〜6の整数)を意味し、「(C〜C)アルキレン」は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、及びヘキシレンを含む。あるいは、「(C〜C)アルキレン」は、1〜6個の炭素原子を有する、二価の飽和ラジカル、例えば、−[(CHCHCHCHCH(CH))−、−[(CHCHCHCHC(CH)−、−[(CHC(CHCH(CH))]−等を意味する。特定の分岐C−アルキレンは、
Figure 2018520124
であり、特定のC−アルキレンは、
Figure 2018520124
である。
「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を含有し、指定された数の炭素原子を有する分岐鎖もしくは直鎖の一価の炭化水素ラジカルを意味する。アルケニルは、一価不飽和または多価不飽和であってもよく、EまたはZ型立体配置で存在してもよい。例えば、「(C〜C)アルケニル」は、直線状もしくは分岐状配置の2〜6個の炭素を有するラジカルを意味する。
「アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合を含有し、指定された数の炭素原子を有する分岐鎖もしくは直鎖の一価の炭化水素ラジカルを意味する。例えば、「(C〜C)アルキニル」は、直線状もしくは分岐状配置の2〜6個の炭素を有するラジカルを意味する。
以下に示した構造式中の各アルキルまたはアルキレンは、1つ以上の置換基で任意にかつ独立して置換され得る。
「アリール」または「芳香族」とは、芳香族単環式もしくは多環式(例えば、二環式または三環式)炭素含有環系を意味する。一実施形態では、「アリール」は、6員〜12員の単環または二環系である。アリール系には、フェニル、ナフタレニル、フルオレニル、インデニル、アズレニル、及びアントラセニルが含まれるが、これらに限定されない。
「シクロアルキル」とは、飽和脂肪族環式炭化水素環を意味する。「シクロアルキル」は、3〜12員の飽和脂肪族環式炭化水素環を含む。したがって、「(C〜C)シクロアルキル」とは、3員〜7員の飽和脂肪族環式炭化水素環の炭化水素ラジカルを意味する。(C〜C)シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルが含まれるが、これらに限定されない。
シクロアルキル部分は、単環式、縮合二環式、架橋二環式、スピロ二環式、または多環式とすることができる。例えば、単環式(C〜C)シクロアルキルとは、単環式環中に配置された3〜8個の炭素原子を有するラジカルを意味する。単環式(C〜C)シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクタンが含まれるが、これらに限定されない。
単環式環系は、単一の環構造を有する。これらは、飽和もしくは不飽和脂肪族環式炭化水素環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、またはシクロアルキニル)もしくは指定された数の炭素原子を有する芳香族炭化塩素環(例えば、アリール)を含む。単環式環系は、任意に、単環式環中に1〜5個のヘテロ原子を含有することができ、各ヘテロ原子は、O、N、及びSからなる群から独立して選択される(例えば、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、ヘテロシクロアルキニル、またはヘテロアリール)。ヘテロ原子がNであるとき、これは、任意に、アルキル、シクロアルキル、アルキレン−シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキレン−ヘテロシクロアルキル、アリール、アルキレン−アリール、ヘテロアリール、アルキレン−ヘテロアリール(これらのそれぞれは、任意に、1つ以上のハロゲン、=O、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、アルキル等で置換され得る)で置換され得る。ヘテロ原子がSであるとき、これは、任意に、モノ−またはジ−酸素化され得る(すなわち、−S(O)−または−S(O)−)。単環式環系の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクタン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、アゼパン、ヘキサヒドロピリミジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、オキセパン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、イソキサゾリジン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジチオラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3−ジチアン、1,4−ジチアン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン1,1−ジオキシド、テトラヒドロ−2H−1,2−チアジン、テトラヒドロ−2H−1,2−チアジン1,1−ジオキシド、及びイソチアゾリジン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン1−オキシド、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、チオモルホリン1−オキシド、チオモルホリン1,1−ジオキシド、テトラヒドロ−2H−1,2−チアジン1,1−ジオキシド、ならびにイソチアゾリジン1,1−ジオキシド、ピロリジン−2−オン、ピペリジン−2−オン、ピペラジン−2−オン、及びモルホリン−2−オンが含まれるが、これらに限定されない。
二環式環系は、少なくとも1つの環原子を共通して有する2つの環を有する。二環式環系は、縮合、架橋及びスピロ環系を含む。2つの環は、両方ともに脂肪族(例えば、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、またはヘテロシクロアルキル)、両方ともに芳香族(例えば、アリールまたはヘテロアリール)、またはこれらの組み合わせとすることができる。二環式環系は、任意に、環構造中に1〜5個のヘテロ原子を含有することができ、各ヘテロ原子は、独立して、O、N、及びSからなる群から選択される。ヘテロ原子がNのとき、これは、H、アルキル、シクロアルキル、アルキレン−シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキレン−ヘテロシクロアルキル、アリール、アルキレン−アリール、ヘテロアリール、アルキレン−ヘテロアリール(これらのそれぞれは、任意に、1つ以上のハロゲン、=O、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、アルキル等で置換され得る)で置換され得る。ヘテロ原子がSであるとき、これは、任意に、モノ−またはジ−酸素化され得る(すなわち、−S(O)−または−S(O)−)。
縮合二環式環系は、2つの隣接する環原子を共通して有する2つの環を有する。2つの環は、両方ともに脂肪族(例えば、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、またはヘテロシクロアルキル)、両方ともに芳香族(例えば、アリールまたはヘテロアリール)、またはこれらの組み合わせとすることができる。例えば、第1の環は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルとすることができ、第2の環は、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルとすることができる。例えば、第2の環は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルなどの(C〜C)シクロアルキルとすることができる。あるいは、第2の環は、アリール環(例えば、フェニル)とすることができる。縮合二環式環系の例には、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、オクタヒドロ−1H−インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、インドリン、イソインドリン、2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、2,3−ジヒドロベンゾ[d]オキサゾール、2,3−ジヒドロベンゾ[d]チアゾール、オクタヒドロベンゾ[d]オキサゾール、オクタヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、オクタヒドロベンゾ[d]チアゾール、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、3−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリンならびに5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン、及び2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]オキサピンが含まれるが、これらに限定されない。
スピロ二環式環系は、1つのみの環原子を共通に有する2つの環を有する。2つの環は、両方ともに脂肪族(例えば、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、またはヘテロシクロアルキル)、両方ともに芳香族(例えば、アリールまたはヘテロアリール)、またはこれらの組み合わせとすることができる。例えば、第1の環は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルとすることができ、第2の環は、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルとすることができる。スピロ二環式環系の例には、スピロ[2.2]ペンタン、スピロ[2.3]ヘキサン、スピロ[3.3]ヘプタン、スピロ[2.4]ヘプタン、スピロ[3.4]オクタン、スピロ[2.5]オクタン、アザスピロ[4.4]ノナン、7−アザスピロ[4.4]ノナン、アザスピロ[4.5]デカン、8−アザスピロ[4.5]デカン、アザスピロ[5.5]ウンデカン、3−アザスピロ[5.5]ウンデカン、及び3,9−アザスピロ[5.5]ウンデカンが含まれるが、これらに限定されない。
架橋二環式環系は、3つ以上の隣接する環原子を共通で有する2つの環を有する。2つの環は、両方ともに脂肪族(例えば、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、またはヘテロシクロアルキル)、両方ともに芳香族(例えば、アリールまたはヘテロアリール)、またはこれらの組み合わせとすることができる。例えば、第1の環は、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルとすることができ、他の環は、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルとすることができる。架橋二環式環系の例には、ビシクロ[1.1.0]ブタン、ビシクロ[1.2.0]ペンタン、ビシクロ[2.2.0]ヘキサン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、ビシクロ[3.3.0]オクタン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、ビシクロ[3.3.2]デカン、ビシクロ[3.3.3]ウンデカン、アザビシクロ[3.3.1]ノナン、3−アザビシクロ[3.3.1]ノナン、アザビシクロ[3.2.1]オクタン、3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、6−アザビシクロ[3.2.1]オクタンならびにアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、及び2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタンが含まれるが、これらに限定されない。
多環式環系は、2つを超える環(例えば、三環式環系を結果としてもたらす3つの環)を有し、隣接する環は、少なくとも1つの環原子を共通で有する。多環式環系は、縮合、架橋、及びスピロ環系を含む。縮合多環式環系は、2つの隣接する環原子を共通で有する少なくとも2つの環を有する。スピロ多環式環系は、1つのみの環原子を共通で有する少なくとも2つの環を有する。架橋多環式環系は、3つ以上の隣接する環原子を共通で有する少なくとも2つの環を有する。多環式環系の例には、トリシクロ[3.3.1.03.7]ノナン(ノルアダマンタン)、トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン(アダマンタン)、及び2,3−ジヒドロ−1H−フェナレンが含まれるが、これらに限定されない。
「シクロアルケン」とは、環内に1つ以上の二重結合を有する脂肪族環式炭化水素環を意味する。「シクロアルケン」は、3員〜12員の不飽和脂肪族環式炭化水素環を含む。したがって、「(C〜C)シクロアルケン」は、3員〜7員の不飽和脂肪族環式炭化水素環の炭化水素ラジカルを意味する。(C〜C)シクロアルケンには、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘプテニルが含まれるが、これらに限定されない。
シクロアルケン部分は、単環式、縮合二環式、架橋二環式、スピロ二環式、または多環式とすることができる。例えば、単環式(C〜C)シクロアルケンとは、単環式環中に配置された3〜8個の炭素原子を有するラジカルを意味する。単環式(C〜C)シクロアルケンには、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘプテニルが含まれるが、これらに限定されない。
「シクロアルキン」とは、環内に1つ以上の三重結合を有する脂肪族環式炭化水素環を意味する。「シクロアルキン」は、3員〜12員の不飽和脂肪族環式炭化水素環を含む。したがって、「(C〜C)シクロアルキン」は、3員〜7員の不飽和脂肪族環式炭化水素環の炭化水素ラジカルを意味する。(C〜C)シクロアルキンには、シクロプロピニル、シクロブチニル、シクロペンチニル、シクロヘキシニル、及びシクロヘプチニルが含まれるが、これらに限定されない。
シクロアルケン部分は、単環式、縮合二環式、架橋二環式、スピロ二環式、または多環式とすることができる。例えば、単環式(C〜C)シクロアルキンとは、単環式環中に配置された3〜8個の炭素原子を有するラジカルを意味する。単環式(C〜C)シクロアルキンには、シクロプロピニル、シクロブチニル、シクロペンチニル、シクロヘキシニル、及びシクロヘプチニルが含まれるが、これらに限定されない。
「ヘテロ」とは、環系内の少なくとも1つの炭素原子の、N、S、及びOから選択される少なくとも1つのヘテロ原子による置き換えを指す。「ヘテロ」はまた、非環式系内の少なくとも1つの炭素原子成員の置き換えも指す。ヘテロ環系またはヘテロ非環式系は、ヘテロ原子によって置き換えられた1、2、3、4、または5個の炭素原子成員を有してもよい。
「ヘテロシクロアルキル」とは、N、OまたはSから独立して選択された1、2、3、4、または5個のヘテロ原子を含有する環式4員〜12員の飽和脂肪族環を意味する。1つのヘテロ原子がSであるとき、これは、任意に、モノ−またはジ−酸素化され得る(すなわち、−S(O)−または−S(O)−)。1つのヘテロ原子がNであるとき、これは、任意に、アルキル、シクロアルキル、アルキレン−シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキレン−ヘテロシクロアルキル、アリール、アルキレン−アリール、ヘテロアリール、アルキレン−ヘテロアリール(これらのそれぞれは、任意に、1つ以上のハロゲン、=O、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、アルキル等で置換され得る)で置換され得る。
ヘテロシクロアルキル部分は、単環式、縮合二環式、架橋二環式、スピロ二環式、または多環式とすることができる。例えば、単環式(C〜C)ヘテロシクロアルキルとは、単環式環中に配置されたN、OまたはSから独立して選択される1、2、3、4、または5個のヘテロ原子を含有する3員〜8員の飽和脂肪族環を意味する。単環式ヘテロシクロアルキルの例には、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、アゼパン、ヘキサヒドロピリミジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン1,1−ジオキシド、テトラヒドロ−2H−1,2−チアジン、テトラヒドロ−2H−1,2−チアジン1,1−ジオキシド、イソチアゾリジン、イソチアゾリジン1,1−ジオキシドが含まれるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香環」とは、5員〜12員の一価のヘテロ芳香族単環式または二環式環ラジカルを意味する。ヘテロアリールは、N、OまたはSから独立して選択された1、2、3、4、または5個のヘテロ原子を含有する。ヘテロアリールには、フラン、オキサゾール、チオフェン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアジン、1,2,4−トリアゾール、1,2,5−チアジアゾール1,1−ジオキシド、1,2,5−チアジアゾール1−オキシド、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,3,5−トリアジン、イミダゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、プラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリジン−N−オキシド、ピラジン、ピリミジン、ピロール、テトラゾール、及びチアゾールが含まれるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリール環には、インドリジン、インドール、イソインドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾフラン、1,8−ナフチリジン、及びプテチジンなどのビシクロ[4.4.0]ならびにビシクロ[4.3.0]縮合環系が含まれるが、これらに限定されない。
特定の実施形態では、各シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン、シクロヘテロシクロアルキル、アリール、及びヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。例示の置換基には、ハロ、−(C〜C)アルキル、−OH、=O、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(C〜C)アルキルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
「アルコキシ」とは、基−O−Rを指し、式中、Rは「アルキル」、「シクロアルキル」、「アルケニル」、または「アルキニル」である。「(C〜C)アルコキシ」には、メトキシ、エトキシ、エテノキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ等が含まれる。
ハロアルキル及びハロシクロアルキルには、各ハロゲンが、フッ素、塩素、及び臭素から独立して選択される、モノ、ポリ、及びペルハロ置換アルキルまたはシクロアルキルが含まれる。
「ハロゲン」及び「ハロ」は、本明細書では互換的に使用され、それぞれは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
「フルオロ」とは、−Fを指す。
本明細書で使用される場合、フルオロ置換(C〜C)アルキルとは、1つ以上の−F基で置換された(C〜C)アルキルを意味する。フルオロ置換(C〜C)アルキルの例には、−CF、−CHCF、−CHCFH、−CHCHF及び−CHCHCFが含まれるが、これらに限定されない。
「自然発生アミノ酸側鎖部分」とは、天然アミノ酸中に存在する任意のアミノ酸側鎖部分を指す。
「薬学的に許容される塩」もまた、アミノ官能基などの塩基性官能基を有する、本明細書で開示された化合物、または本明細書に描写された任意の他の化合物(例えば、式I〜IIIの化合物)、及び薬学的に許容される無機もしくは有機酸から調製された塩を指す。例えば、アミンまたは他の塩基性基を含有する本発明の化合物の酸性塩は、化合物を適切な有機もしくは無機酸と反応させて、薬学的に許容される非イオン性塩形態を結果としてもたらすことによって、得ることができる。非イオン性塩の例には、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重酒石酸塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシネート(hexylresorcinate)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、メシラート、硫酸メチル、粘液酸塩、ナプシラート、硝酸塩、パモエート、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート(teoclate)、及びトリエチオジド(triethiodide)塩が含まれる。
「薬学的に許容される塩」という用語はまた、カルボン酸官能基などの酸性官能基を有する、本明細書に開示される化合物(例えば、式I〜IIIの化合物)または本明細書に描写される任意の他の化合物、及び薬学的に許容される無機もしくは有機塩基から調製される塩も指す。
カルボン酸または他の酸性官能基を含有する本発明の方法で使用される化合物の塩は、適切な塩基と反応させることによって調製することができる。このような薬学的に許容される塩は、薬学的に許容されるカチオンを提供する塩基で作製されてもよく、これらには、アルカリ金属塩(特にナトリウム及びカリウム)、アルカリ土類金属塩(特にカルシウム及びマグネシウム)、アルミニウム塩及びアンモニウム塩、ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、モルホリン、ピリジン、ピペリジン、ピコリン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、トリー(2−ヒドロキシエチル)アミン、プロカイン、ジベンジルピペリジン、デヒドロアビエチルアミン、N,N’−ビスデヒドロアビエチルアミン、グルカミン、N−メチルグルカミン、コリジン、キニン、キノリン、及びリジンならびにアルギニンなどの塩基性アミノ酸などの生理学的に許容される有機塩基から作成される塩が含まれる。
本発明はまた、本明細書に開示される化合物の種々の異性体及びそれらの混合物も含む。本発明の特定の化合物は、様々な立体異性体型で存在してもよい。立体異性体は、それらの空間配列においてのみ異なる化合物である。鏡像異性体は、その鏡像が重ね合わせることができない、立体異性体の対であり、最も一般的には、これらが、キラル中心として作用する非対称的に置換された炭素原子を含有することによる。「鏡像異性体」は、互いの鏡像であり、重ね合わせることができない分子の対のうちの1つを意味する。ジアステレオマーは、鏡像の関係にない立体異性体であり、最も一般的には、これらが2つ以上の被対称的に置換された炭素原子を含有することによる。「R」及び「S」は、1つ以上のキラル炭素原子の周りの置換基の配置を表す。キラル中心がRまたはSと規定されないとき、純粋な鏡像異性体または両配置の混合物が存在する。
「ラセミ体」または「ラセミ混合物」とは、2つの鏡像異性体の等モル量の化合物を意味し、このような混合物は、光学活性を示さない(すなわち、これらは平面偏光を回転させない)。
本発明の化合物は、異性体特異的合成によるか、または異性体混合物から分解されるかのいずれかによって個々の異性体として調製されてもよい。従来の分解技術には、光学的に活性な酸を使用して、異性体対の各異性体の遊離塩基の塩を形成すること(その後、遊離塩基の分別結晶及び再生を行う)、任意の活性なアミンを使用して、異性体対の各異性体の酸を形成する塩を形成すること(その後、遊離酸の分別結晶及び再生を行う)、光学的に純粋な酸、アミン、またはアルコールを使用して、異性体対の異性体のそれぞれのエステルまたはアミドを形成すること(その後、キラル補助基のクロマトグラフィー分離及び除去を行う)、または種々の周知のクロマトグラフィー法を使用して、出発物質または最終産物のいずれかの異性体混合物を分解することが含まれる。
開示された化合物の立体異性体が、構造によって命名または描写されるとき、命名または描写された立体異性体は、他の立体異性体に対して少なくとも60%、70%、80%、90%、99%、または99.9重量%純粋である。単一の鏡像異性体が構造によって命名または描写されるとき、描写または命名された鏡像異性体は、少なくとも60%、70%、80%、90%、99%、または99.9重量%光学的に純粋である。光学純度重量パーセントは、存在している鏡像異性体の合計重量とその光学異性体の重量とによって割られた、存在している鏡像異性体の重量の比である。
本明細書で使用される場合、「互変異性体」という用語は、互変異性化によって容易に相互変換される有機分子の異性体を指し、ここでは、水素原子または陽子が反応中に移動し、時には、単結合及び隣接する二重結合の切り替えを伴う。
本明細書に記載される方法を実行するために有用な化合物が、例えば、以下に複写された構造式を参照して、以下の段落に記載されている。以下に複写された構造式またはそれらの鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩における変数についての、ならびに本明細書に記載される実施形態のそれぞれについての値及び代替値が、以下の段落で提供されている。本発明は、本明細書に定義される置換基変数(すなわち、R、R、R等)の全ての組み合わせを包含することが理解される。
例示のBET阻害薬−構造式(I)〜(VIII)
例示の実施形態では、本発明の方法で使用するためのブロドドメイン阻害薬、ならびにそれを調製する方法は、例えば、米国特許第8,981,083号に、及びWO2015/131113として公開された、2015年2月27日に出願の国際出願PCT/US2015/018118号に記載されている。この刊行物の教示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の方法で使用するのに適切な例示の化合物は、構造式(I)〜(VIII)によって表されたもの、またはその薬学的に許容される塩を含む。式(I)〜(VIII)またはそれらの鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩における変数についての、ならびに本明細書に記載される実施形態のそれぞれについての値及び代替値が、以下の段落で提供されている。本発明は、本明細書に定義される置換基変数(すなわち、R、R、R等)の全ての組み合わせを包含することが理解される。
Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−S(O)−、−S(O)−、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H及び−(C〜C)アルキルからなる群から選択される。さらに、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルからなる群から選択される。具体的には、Rは、Hまたはメチルである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、それぞれは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、−COOH、−COOMe、−COOEt、−COOCHOC(O)CH、トリフルオロメチル、−CF−CF、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、メトキシトリフルオロメチル、−CH−O−CF−CF、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、−CH−NH、−(CH−NH、−CH−NHCH、または−(CH−NHCHである。別の選択肢では、Rは、H、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、−CH−NH、または−(CH−NHである。
具体的には、Rは、H、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、ヒドロキシメチル、または−CH−NHである。あるいは、RはHである。
環Aは、−(C〜C10)アリールまたは−(C〜C10)ヘテロアリールである。あるいは、環Aは、チオフラニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである。
あるいは、環Aは、5員または6員のアリールもしくはヘテロアリールである。環Aは、チオフラニル、フェニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、ピロリル、またはピラゾリルである。さらに、環Aは、フェニルまたはチエニルである。具体的には、環Aはチエニルである。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−S(O)−、−S(O)−、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されているか、または任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
あるいは、各Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルである。各Rは、独立して、H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルである。具体的には、各Rは、独立して、Hまたはメチルである。
あるいは、任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。さらに、任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成する。
Rは、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
Rは、フェニルまたはピリジニルであり、それぞれは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、フェニルまたはピリジニルであり、それぞれは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、−COOH、−COOMe、−COOEt、−COOCHOC(O)CH、トリフルオロメチル、−CF−CF、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、メトキシトリフルオロメチル、−CH−O−CF−CF、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、−CH−NH、−(CH−NH、−CH−NHCH、−(CH−NHCH及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。あるいは、Rは、フェニルまたはピリジニルであり、それぞれは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
Rは、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されたフェニルである。あるいは、Rは、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で任意に置換されたフェニルである。さらに、Rは、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1つの置換基で任意に置換されたフェニルである。具体的には、Rは、p−Cl−フェニル、o−Cl−フェニル、m−Cl−フェニル、p−F−フェニル、o−F−フェニル、m−F−フェニル、またはピリジニルである。
は、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは、H、−C(O)O−R、−CO−N(R10)、−NR10、−N(R10)C(O)OR、または−N(R10)C(O)Rである。
あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは−C(O)O−Rである。Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜3であり、Lは−C(O)O−Rである。さらに、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜2であり、Lは−C(O)O−Rである。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1であり、Lは−C(O)O−Rである。
さらに、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは−CO−N(R10)である。Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜3であり、Lは−CO−N(R10)である。Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜2であり、Lは−CO−N(R10)である。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1であり、Lは−CO−N(R10)である。
別の選択肢では、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは−NR10である。Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜3であり、Lは−NR10である。さらにRは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜2であり、Lは−NR10である。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1であり、Lは−NR10である。
は、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは−N(R10)C(O)ORである。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜3であり、Lは−N(R10)C(O)ORである。さらにRは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜2であり、Lは−N(R10)C(O)ORである。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1であり、Lは−N(R10)C(O)ORである。
は、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは−N(R10)C(O)Rである。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜3であり、Lは−N(R10)C(O)Rである。さらにRは、−(CH−Lであり、その中で、nは1〜2であり、Lは−N(R10)C(O)Rである。あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは1であり、Lは−N(R10)C(O)Rである。
あるいは、Rは、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、LはHである。Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピルである。具体的には、Rはメチルである。
は、H、D、ハロゲン、または−(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、Hまたは−(C〜C)アルキルである。さらに、RはH、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、sec−ブチル、またはtert−ブチルである。具体的には、Rは、Hまたはメチルである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H及び−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
は、H及び−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、−CF−CF−、ヒドロキシメチル、及びヒドロキシエチルからなる群から選択される。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、tert−ブチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン、−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR1314、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。さらに、Rは、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている。
さらに、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。あるいは、Rは、−(C〜C)アルキレン−モルホリン、−(C〜C)アルキレン−ピペラジン、−(C〜C)アルキレン−フェニル、−(C〜C)アルキレン−ピリジル、−(C〜C)アルキレン−イミダゾリル、−(C〜C)アルキレン−アゼチジン、−(C〜C)アルキレン−フラニル、−(C〜C)アルキレン−ピラジニル、−(C〜C)アルキレン−オキサゾリル、−(C〜C)アルキレン−チエニル、−(C〜C)アルキレン−チアゾリル、−(C〜C)アルキレン−トリアゾリル、及び−(C〜C)アルキレン−イソキサゾリルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキレン−モルホリン−、−ピペラジン、−フェニル、−ピリジル、及び−イミダゾリルは、任意に、−F、−Cl、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
別の選択肢では、Rは、−(C〜C)アルキレン−モルホリン、−(C〜C)アルキレン−ピペラジン、−(C〜C)アルキレン−フェニル、−(C〜C)アルキレン−ピリジル、及び−(C〜C)アルキレン−イミダゾリルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキレン−、−モルホリン、−ピペラジン、−フェニル、−ピリジル、及び−イミダゾリルは、任意に、−F、−Cl、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。さらに、Rは、−(C〜C)アルキレン−モルホリン、−(C〜C)アルキレン−ピペラジン、−(C〜C)アルキレン−フェニル、−(C〜C)アルキレン−ピリジル、及び−(C〜C)アルキレン−イミダゾリルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキレン−、−モルホリン、−ピペラジン、−フェニル、−ピリジル、及び−イミダゾリルは、任意に、−B(OH)、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、Rは−N=CR1112である。
10は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−、−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR1516、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、R10は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン、及び−ヘテロシクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR1516、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、R10は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−、及び−ヘテロシクロアルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている。あるいは、さらにR10は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、−(C〜C)アルキレン−モルホリン、−(C〜C)アルキレン−ピペラジン、−(C〜C)アルキレン−フェニル、−(C〜C)アルキレン−ピリジル、及び−(C〜C)アルキレン−イミダゾリルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキレン−、−モルホリン、−ピペラジン、−フェニル、−ピリジル、及び−イミダゾリルは、任意に、−B(OH)、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成する。あるいは、R及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜6員環を形成する。さらに、R及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜6員環シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルを形成する。
11は、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されている。あるいは、R11は、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されているHまたは−(C〜C)アルキルである。さらに、R11は、H、メチル、エチル、プロピル、ブチル、またはトリフルオロメチルである。具体的には、R11は、Hまたはメチルである。
12は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−S(O)−Na、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、R12は、H、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−S(O)−Na、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。さらに、R12は、H、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C10)アリール及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−S(O)−Na、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
別の選択肢では、R12は、H、チオフラニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、イミダゾリル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルであり、それぞれは、−F、−Cl、−Br、−OH、=O、−B(OH)、(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−S(O)−(C〜C)アルキル、−S(O)−Na、及びCNからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。あるいは、R12は、H、フェニル、イミダゾリル、フラニル、またはインドリルであり、各フェニル、イミダゾリル、フラニル、またはインドリルは、−F、−OH、メチル、−S(O)−Na、または−B(OH)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
13は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、R13は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、R13は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、R13は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシ、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
14は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、R14は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、R14は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、R14は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシ、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
15は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、R15は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、R15は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、R15は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシ、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
16は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
あるいは、R16は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
さらに、R16は、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)シクロアルキルは、任意に−F、−Cl、−OH、−O−(C〜C)アルキル、及びハロ置換−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。別の選択肢では、R16は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、ヒドロキシ、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルからなる群から選択される。
は、−F、−Cl、−Br、−OH、−(C〜C)アルキル、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、及び−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR、及びCNからなる群から選択される。
あるいは、Rは、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択される。別の選択肢では、Rは、−F、−Cl、−Br、−OH、メトキシ、及びエトキシからなる群から選択される。
mは、0、1、2、または3である。あるいは、mは、1または2である。
oは、1または2である。
pは、1または2である。
qは、1または2である。
rは、1または2である。
第1の実施形態において、化合物は、構造式I:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
式中、Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
環Aは、−(C〜C10)アリールまたは−(C〜C10)ヘテロアリールである。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
Rは、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは、H、−C(O)O−R、−CO−N(R10)、−NR10、−N(R10)C(O)OR、または−N(R10)C(O)Rである。
は、H、D、ハロゲン、または−(C〜C)アルキルである。
、R及びRは、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン、−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
10は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成する。
11は、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、また独立して、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜3個の置換基で置換されている。
12は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
mは、0、1、2、または3である。
第1の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、XはNである。
第1の実施形態の第2の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、Hまたは−(C〜C)アルキルである。
第1の実施形態の第3の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、5員もしくは6員のアリールまたはヘテロアリールである。
第1の実施形態の第4の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、フェニルまたはチエニルである。
第1の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、任意に、−F、−Cl、及び−Brからなる群から独立して選択された1〜4個の置換基で置換された−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールである。
第1の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは、H、−COO−R、または−CO−N(R10)である。
第1の実施形態の第6の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、独立して−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第1の実施形態の第7の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各R10は、独立して、H及び−(C〜C)アルキルからなる群から選択される。
第1の実施形態の第8の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、H及びメチルからなる群から選択される。
第1の実施形態の第9の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルであるか、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成することができる。
第1の実施形態の第10の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、少なくとも1つのRはメチルである。
第1の実施形態の第11の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、各Rはメチルである。
第2の実施形態では、化合物は、構造式II:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
式中、Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
Rは、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
Lは、H、−C(O)O−R、−CO−N(R10)、−NR10、−N(R10)C(O)OR、または−N(R10)C(O)Rである。
、R及びRは、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−は、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
10は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成する。
11は、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、また独立して、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜3個の置換基で置換されている。
12は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
mは、0、1、2、または3である。
第2の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、XはNである。
第2の実施形態の第2の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜4個の置換基で置換されている。
第2の実施形態の第3の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、またはトリフルオロメチルである。
第2の実施形態の第4の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、任意に、−F、−Cl、及び−Brからなる群から独立して選択された1〜4個の置換基で置換された−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールである。
第2の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、−F、−Cl、及び−Brからなる群から選択される置換基で任意に置換されたフェニルまたはピリジルである。
第2の実施形態の第6の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、p−Cl−フェニル、o−Cl−フェニル、m−Cl−フェニル、p−F−フェニル、o−F−フェニル、m−F−フェニルまたはピリジニルである。
第2の実施形態の第7の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−CO−N(R10)であり、Rは、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、または−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールであり、各−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して1〜4個の(C〜C)アルキルで置換されており、R10は、Hまたは−(C〜C)アルキルである。
第2の実施形態の第8の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−COO−Rであり、Rは、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、または−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第2の実施形態の第9の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−COO−Rであり、Rは、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
第2の実施形態の第10の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルであり、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成することができる。
第2の実施形態の第11の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、Rの少なくとも1つの出現は、メチルである。
第2の実施形態の第12の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、各Rはメチルである。
第3の実施形態では、化合物は、構造式III:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
式中、Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
環Aは、−(C〜C10)アリールまたは−(C〜C10)ヘテロアリールである。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
Rは、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
、R及びRは、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
mは、0、1、2、または3である。
第3の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、XはNである。
第3の実施形態の第2の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第3の実施形態の第3の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、またはトリフルオロメチルである。
第3の実施形態の第4の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、5員もしくは6員のアリールまたはヘテロアリールである。
第3の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、チオフラニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである。
第3の実施形態の第6の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、フェニルまたはチエニルである。
第3の実施形態の第7の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、任意に、−F、−Cl、及び−Brからなる群から独立して選択された置換基で置換された−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールである。
第3の実施形態の第8の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、−F、−Cl、及び−Brからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されたフェニルまたはピリジルである。
第3の実施形態の第9の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、p−Cl−フェニル、o−Cl−フェニル、m−Cl−フェニル、p−F−フェニル、o−F−フェニル、m−F−フェニルまたはピリジニルである。
第3の実施形態の第10の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルであり、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成することができる。
第3の実施形態の第11の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、Rの少なくとも1つの出現は、メチルである。
第3の実施形態の第12の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、各Rはメチルである。
第3の実施形態の第13の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、独立して−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第3の実施形態の第14の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
第4の実施形態では、化合物は構造式IV:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
式中、Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
環Aは、アリールまたはヘテロアリールである。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
Rは、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
、R及びRは、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
10は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成する。
11は、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、また独立して、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜3個の置換基で置換されている。
12は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
mは、0、1、2、または3である。
第4の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、XはNである。
第4の実施形態の第2の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第4の実施形態の第3の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、またはトリフルオロメチルである。
第4の実施形態の第4の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、5員もしくは6員のアリールまたはヘテロアリールである。
第4の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、チオフラニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである。
第4の実施形態の第6の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、フェニルまたはチエニルである。
第4の実施形態の第7の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、任意に、−F、−Cl、及び−Brからなる群から独立して選択された1〜4個の置換基で置換された−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールである。
第4の実施形態の第8の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、−F、−Cl、及び−Brからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で任意に置換されたフェニルまたはピリジルである。
第4の実施形態の第9の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、p−Cl−フェニル、o−Cl−フェニル、m−Cl−フェニル、p−F−フェニル、o−F−フェニル、m−F−フェニルまたはピリジニルである。
第4の実施形態の第10の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルであり、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成することができる。
第4の実施形態の第11の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、Rの少なくとも1つの出現は、メチルである。
第4の実施形態の第12の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、各Rはメチルである。
第4の実施形態の第13の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、独立して−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第4の実施形態の第14の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、R10は、Hと、−F、−O−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換された−(C〜C)アルキルとからなる群から選択される。
第4の実施形態の第15の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、RはN=CR1112であり、R11は、Hまたは−(C〜C)アルキルであり、R12は、任意に−(C〜C)アルキル、−F、−Cl、−SONa、または−B(OH)から独立して選択される1〜4個の置換基で置換された−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールである。
第5の実施形態では、化合物は、構造式V:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
式中、Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
環Aは、−(C〜C10)アリールまたは−(C〜C10)ヘテロアリールである。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
は、−(CH−Lであり、その中で、nは0〜3であり、Lは、H、−C(O)O−R、−CO−N(R10)、−NR10、−N(R10)C(O)OR、または−N(R10)C(O)Rである。
は、H、D、ハロゲン、または−(C〜C)アルキルである。
、R及びRは、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−は、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
10は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成する。
11は、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、また独立して、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜3個の置換基で置換されている。
12は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
mは、0、1、2、または3である。
第5の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、XはNである。
第5の実施形態の第2の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第5の実施形態の第3の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、またはトリフルオロメチルである。
第5の実施形態の第4の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、5員もしくは6員のアリールまたはヘテロアリールである。
第5の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、チオフラニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ピリジル、フラニル、インドリル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、チエニル、チアゾリル、トリアゾリル、イソキサゾリル、キノリニル、ピロリル、ピラゾリル、または5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルである。
第5の実施形態の第6の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、環Aは、フェニルまたはチエニルである。
第5の実施形態の第7の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルであり、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成することができる。
第5の実施形態の第8の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、Rの少なくとも1つの出現は、メチルである。
第5の実施形態の第9の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、各Rはメチルである。
第5の実施形態の第10の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−CO−N(R10)であり、Rは、任意に、また独立して、1〜4個の(C〜C)アルキルで置換された−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、または−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールであり、R10は、Hまたは−(C〜C)アルキルである。
第5の実施形態の第11の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−COO−Rであり、Rは、独立して、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、−F、−Cl、−Br、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択された1〜4個の置換基で置換されている。
第5の実施形態の第12の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−COO−Rであり、Rは、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
第5の実施形態の第13の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、Hまたは−(C〜C)アルキルである。
第6の実施形態では、化合物は、構造式VI:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
式中、Xは、NまたはCRである。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
各Rは、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されてあり、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成する。
Lは、H、−C(O)O−R、−CO−N(R10)、−NR10、−N(R10)C(O)OR、または−N(R10)C(O)Rである。
は、−F、−Cl、−Br、−OH、−O−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、ハロ置換−(C〜C)アルキル、ハロ置換−O−(C〜C)アルキル、−C(O)−(C〜C)アルキル、−C(O)−(フルオロ置換−(C〜C)アルキル)、−S(O)−(C〜C)アルキル、−NR、及びCNからなる群から選択される。
、R、R、R及びRは、は、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−は、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
10は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
及びR10は、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成する。
11は、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、また独立して、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜3個の置換基で置換されている。
12は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールは、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されている。
mは、0、1、2、または3である。
oは、1または2である。
第6の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、XはNである。
第6の実施形態の第2の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、H、−(C〜C)アルキル、及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルは、任意に、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
第6の実施形態の第3の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、またはトリフルオロメチルである。
第6の実施形態の第4の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、各Rは、独立して、Hまたは−(C〜C)アルキルあり、あるいは任意の2つのRは、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールを形成することができる。
第6の実施形態の第5の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、Rの少なくとも1つの出現は、メチルである。
第6の実施形態の第6の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、mは2であり、各Rはメチルである。
第6の実施形態の第7の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−CO−N(R10)であり、Rは、各−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールが任意に、また独立して、1〜4個の(C〜C)アルキルで置換された−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、または−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールであり、R10は、Hまたは−(C〜C)アルキルである。
第6の実施形態の第8の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−COO−Rであり、Rは、独立して、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールは、−F、−Cl、−Br、及び−(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択された1〜4個の置換基で置換されている。
第6の実施形態の第9の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Lは−COO−Rであり、Rは、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される。
第6の実施形態の第10の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、Rは、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−O−(C〜C)アルキルからなる群から選択される。
第7の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第7の実施形態の第1の態様またはその特定もしくは具体的な実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第8の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第9の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第10の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第11の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第12の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第13の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第14の実施形態では、化合物は、以下の構造式:
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つによって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第15の実施形態では、化合物は、構造:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第16の実施形態では、化合物は、構造:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第17の実施形態では、化合物は、構造:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第18の実施形態では、化合物は、構造式(VI)、(VII)、または(VIII):
Figure 2018520124
Figure 2018520124
(式中、R、R、及びRならびにRは、式(I)におけるものと同じ意味を有し、Yは、O、N、S、またはCRであり、Rは、式(I)におけるものと同じ意味を有し、nは0または1であり、式(VIII)の点線の円は、芳香族または非芳香族環を示す)、によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
第19の実施形態では、化合物は、構造:
Figure 2018520124
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩である。
ある特定の実施形態では、本発明の方法で使用するための化合物は、
Figure 2018520124
Figure 2018520124
からなる群から選択される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩である。
例示のBET阻害薬−構造式(IX)〜(XI)
別の例示の実施形態では、本発明の方法で使用するためのブロドドメイン阻害薬、ならびにそれを調製する方法は、2014年10月27日に出願された米国仮出願第62/068,983号に記載されている。この出願の教示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の方法で使用するのに適切な例示の化合物は、構造式(IX)、(X)、及び(XI)によって表されたもの、またはその薬学的に許容される塩を含む。式(IX〜XI)またはそれらの鏡像異性体、ジアステレオマー、互変異性体、もしくは薬学的に許容される塩における変数についての、ならびに本明細書に記載される実施形態のそれぞれについての値及び代替値が、以下の段落で提供されている。本発明は、本明細書に定義される置換基変数(すなわち、R、R、R20等)の全ての組み合わせを包含することが理解される。
Aは、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、部分Aは、任意に、1〜個のR基で置換されている。
あるいは、Aは、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、部分Aは、任意に、1〜4個のR基で置換されている。別の選択肢では、Aは、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。さらに、Aは、エチルまたはシクロヘキシルである。
は、−OH、ハロゲン、−CN、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜C)アルキル、−C(O)O(C〜C)アルキル、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
あるいは、Rは、−OH、ハロゲン、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜C)アルキル、−C(O)O(C〜C)アルキル、−OC(O)(C〜Cアルキル)、及び(C〜C)アルキルからなる群から選択される。さらに、Rは、−OH、ハロゲン、(C〜C)アルコキシ、及び(C〜C)アルキルからなる群から選択される。あるいは、Rは、ハロゲン及び(C〜C)アルキルからなる群から選択される。別の選択肢では、Rは、−F、−Cl、−Br、またはーIからなる群から選択される。
は、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、ハロ(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−(C〜C12)シクロアルキル、(C〜C12)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−(C〜C12)ヘテロシクロアルキル、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R10、−NR1112、ハロゲン、オキソ、または−OHである。
あるいは、Rは、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、ハロゲン、オキソ、または−OHである。さらに、Rは、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロゲン、オキソ、または−OHである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、Rは、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
10は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、R10は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
11は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、R11は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
12は、Hまたは(C〜C)アルキルである。あるいは、R12は、H、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、またはtert−ブチルである。
20は、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。あるいは、R20は、Hまたは(C〜C)アルキルである。さらに、R20は、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソ−プロピルである。
30は、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。あるいは、R30は、Hまたは(C〜C)アルキルである。さらに、R30は、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソ−プロピルである。
40は、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。R40は、Hまたは(C〜C)アルキルである。さらに、R40は、H、メチル、エチル、プロピル、またはイソ−プロピルである。
mは、0、1、2、3、または4である。あるいは、mは、0、1、または2である。さらに、mは、1または2である。あるいは、mは1である。
nは、0、1、2、3、または4である。あるいは、nは、0、1、または2である。さらに、nは、0または1である。あるいは、nは1である。
pは、0、1、2、3、または4である。あるいは、pは、0、1、または2である。さらに、pは、0または1である。
qは、0、1、2、3、または4である。あるいは、qは、0、1、または2である。さらに、qは、0または1である。
本発明の例示の実施形態の説明が、後に続く。
本発明の第1の実施形態は、構造式(IX):
Figure 2018520124
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を目的とする。
Aは、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、部分Aは、任意に、1〜4個のR基で置換されている。
20は、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。
は、各出現に独立して、−OH、ハロゲン、−CN、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜C)アルキル、−C(O)O(C〜C)アルキル、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
は、各出現に独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、ハロ(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−(C〜C12)シクロアルキル、(C〜C12)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−(C〜C12)ヘテロシクロアルキル、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R10、−NR1112、ハロゲン、オキソ、または−OHである。
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12は、それぞれ独立して、Hまたは(C〜C)アルキルである。
各m、n、及びpは、独立して、0、1、2、3、または4である。
第1の実施形態の第1の態様では、Aは、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。
第1の実施形態の第2の態様では、Aは、エチルまたはシクロヘキシルである。
第1の実施形態の第3の態様では、Rは、−OHまたは(C〜C)アルキルである。第3の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1または第2の態様で記載された通りである。
第1の実施形態の第4の態様では、Rは、−OHまたはメチルである。第3の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1または第2の態様で記載された通りである。
第1の実施形態の第5の態様では、Rは、−F、−Cl、−Br、またはIである。第5の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1、第2、第3、もしくは第4の態様で記載された通りであるか、または第3もしくは第4の態様の特定の例のいずれかである。
第1の実施形態の第6の態様では、R20は、Hまたは(C〜C)アルキルである。第6の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の態様で記載された通りであるか、または第3、第4もしくは第5の態様の特定の例のいずれかである。
第1の実施形態の第7の態様では、pは0である。第7の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1、第2、第3、第4、第5、もしくは第6の態様で記載された通りであるか、または第3、第4、第5、もしくは第6の態様の特定の例のいずれかである。
第1の実施形態の第8の態様では、mは1である。第8の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1、第2、第3、第4、第5、第6、もしくは第7の態様で記載された通りであるか、または第3、第4、第5、第6、もしくは第7の態様の特定の例のいずれかである。
第1の実施形態の第9の態様では、nは1である。第9の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、もしくは第8の態様で記載された通りであるか、または第3、第4、第5、第6、第7、もしくは第8の態様の特定の例のいずれかである。
第2の実施形態では、本発明は、構造式(X):
Figure 2018520124
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を目的とする。
は、各出現に独立して、−OH、ハロゲン、−CN、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜C)アルキル、−C(O)O(C〜C)アルキル、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、Hまたは(C〜C)アルキルである。
20は、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。
30は、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。
各m、n、及びpは、独立して0、1、2、3、または4である。
第2の実施形態の第1の態様では、Rは、−F、−Cl、−Br、またはIである。
第2の実施形態の第2の態様では、R20は、Hまたは(C〜C)アルキルである。第2の態様の特定の例では、残りの変数は、第2の実施形態の第1の態様で記載された通りである。
第2の実施形態の第3の態様では、R30は、Hまたは(C〜C)アルキルである。第3の態様の特定の例では、残りの変数は、第2の実施形態の第1もしくは第2の態様で記載された通りであるか、または第2の態様の特定の例のいずれかである。
第2の実施形態の第4の態様では、pは1である。第4の態様の特定の例では、残りの変数は、第2の実施形態の第1、第2、もしくは第3の態様で記載された通りであるか、または第2もしくは第3の態様の特定の例のいずれかである。
第2の実施形態の第5の態様では、mは1である。第5の態様の特定の例では、残りの変数は、第1の実施形態の第1、第2、第3、もしくは第4の態様で記載された通りであるか、または第2、第3、もしくは第4の態様の特定の例のいずれかである。
第2の実施形態の第6の態様では、nは1である。第6の態様の特定の例では、残りの変数は、第2の実施形態の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の態様で記載された通りであるか、または第2、第3、第4、もしくは第5の態様の特定の例のいずれかである。
第3の実施形態では、本発明は、構造式(XI):
Figure 2018520124
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を目的とする。
は、各出現に独立して、−OH、ハロゲン、−CN、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜C)アルキル、−C(O)O(C〜C)アルキル、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、Hまたは(C〜C)アルキルである。
20は、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。
40は、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルである。
各q、m、n、及びpは、独立して0、1、2、3、または4である。
第3の実施形態の第1の態様では、Rは、−F、−Cl、−Br、またはIである。
第2の実施形態の第2の態様では、R20は、Hまたは(C〜C)アルキルである。第2の態様の特定の例では、残りの変数は、第3の実施形態の第1の態様で記載された通りである。
第3の実施形態の第3の態様では、R40は、Hまたは(C〜C)アルキルである。第3の態様の特定の例では、残りの変数は、第3の実施形態の第1もしくは第2の態様で記載された通りであるか、または第2の態様の特定の例のいずれかである。
第3の実施形態の第4の態様では、pは0である。第4の態様の特定の例では、残りの変数は、第3の実施形態の第1、第2、もしくは第3の態様で記載された通りであるか、または第2もしくは第3の態様の特定の例のいずれかである。
第3の実施形態の第5の態様では、mは1である。第5の態様の特定の例では、残りの変数は、第3の実施形態の第1、第2、第3、もしくは第4の態様で記載された通りであるか、または第2、第3、もしくは第4の態様の特定の例のいずれかである。
第3の実施形態の第6の態様では、nは1である。第6の態様の特定の例では、残りの変数は、第3の実施形態の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の態様で記載された通りであるか、または第2、第3、第4、もしくは第5の態様の特定の例のいずれかである。
別の態様では、本発明は、以下の式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、以下の式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、以下の式:
Figure 2018520124
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、以下の式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、以下の式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
別の態様では、本発明は、以下の式:
Figure 2018520124
のうちのいずれか1つで表される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本明細書に開示される方法で使用するのに適したBET阻害薬のさらなる例には、WO2011/054843(Glaxosmithkline)、WO2009/084693(Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation)、WO2012/075383(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、WO2011/054553(Glaxosmithkline)、WO2011/054841(Glaxosmithkline)、WO2011/054844(Glaxosmithkline)、WO2011/054845(Glaxosmithkline)、WO2011/054846(Glaxosmithkline)、WO2011/054848(Glaxosmithkline)、WO2011/161031(Glaxosmithkline)、US2015/0148337(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、US2014/0371206(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、US2014/0296243(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、US2014/0135316(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、US2014/0005169(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、US2012/0157428(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)、及び米国特許第8,796,261号(Constellation Pharmaceuticals,Inc.)で開示された化合物ならびに組成物が含まれる。これらの各関連する教示は本明細書の参照により組み込まれる。
投与のモード
本発明の方法または組成物において使用するためのブロモドメイン阻害薬(例えば、TEN−010)は、非経口、経口、経皮、舌下、口腔内、直腸、鼻腔内、気管支内、または肺内投与に処方することができる。
非経口投与については、本発明の方法または組成物において使用するための化合物は、注射もしくは輸液用に、例えば、静脈内、筋内または皮下注射もしくは輸液に、あるいはボーラス投与及び/または注入(例えば、連続注入)での投与用に処方することができる。任意に懸濁剤、安定剤及び/または分散剤などの他の調合剤を含有する油性もしくは水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンを使用することができる。
経口投与については、ブロモドメイン阻害薬は、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルセルロース)、充填剤(例えば、乳糖、微結晶セルロースまたはリン酸カルシウム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ)、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム)、または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて、従来の手段によって調製された錠剤またはカプセルの形態とすることができる。必要に応じて、錠剤は、適切な方法を用いてコーティングすることができる。経口投与用の液体製剤は、溶液、シロップまたは懸濁液の形態とすることができる。液体製剤は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロースまたは水素添加食用脂)、乳化剤(例えば、レシチンまたはアラビアゴム)、非水性ビヒクル(例えば、アーモンド油、油状エステルまたはエチルアルコール)、及び防腐剤(例えば、メチルもしくはプロピルp−ヒドロキベンゾエートまたはソルビン酸)などの薬学的に許容される添加剤を用いて従来手段によって調製することができる。
口腔内投与については、本発明の方法または組成物において使用するための化合物は、従来の方法で処方された錠剤またはトローチ剤の形態とすることができる。
直腸投与については、本発明の方法または組成物において使用するための化合物は、坐剤の形態とすることができる。
舌下投与については、錠剤を従来の方法で処方することができる。
鼻腔内、気管支内または肺内投与については、従来の処方物を使用することができる。
さらに、本発明の方法または組成物において使用するための化合物は、徐放性製剤で処方することができる。例えば、化合物は、徐放性及び/または制御放出性を活性剤化合物に提供する適切なポリマーまたは疎水性材料で処方することができる。したがって、本発明の方法において使用するための化合物は、例えば注射により微粒子の形態で、または移植によりウエハもしくはディスクの形態で投与することができる。制御放出薬物性剤を処方する種々の方法が、当該技術分野において既知である。
本明細書に記載される方法を実行するために有用な、本明細書に開示されるブロモドメイン阻害薬、またはその薬学的に許容される塩の投与は、連続的に、毎時間、1日4回、1日3回、1日2回、1日1回、隔日、週に2回、週に1回、2週間に1回、1ヶ月に1回、または2ヶ月ごと、またはそれ以上の期間に1回、もしくはいくつかの他の間欠投与計画とすることができる。特定の実施形態では、ブロモドメイン阻害薬は、本明細書に記載されるサイクルで投与される。
本発明のブロモドメイン阻害薬、またはその薬学的に許容される塩の投与の例は、末梢投与を含む。末梢投与の例には、投与の経口、皮下、腹腔内、筋内、静脈内、直腸、経皮、または鼻腔内形態が含まれる。
本明細書で使用される場合、末梢投与は、頭蓋内投与を除外する、ブロモドメイン阻害薬、または本明細書に開示されるブロモドメイン阻害薬を含む組成物の投与の全ての形態を含む。末梢投与の例には、投与の経口、非経口(例えば、筋内、腹腔内、静脈内または皮下注射、持続放出、徐放性インプラント、デポー等)、鼻腔、膣内、直腸、舌下、または明皮パッチ貼付を含む局所経路等が含まれるが、これらに限定されない。
薬学的組成物
本明細書に開示されるブロモドメイン阻害薬は、投与に適した薬学的組成物に組み込むことができる。このような組成物は、通常、ブロモドメイン阻害薬(例えば、TEN−010)と、薬学的に許容される担体とを含む。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という専門用語は、薬学的投与に適合する、ありとあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌ならびに抗真菌剤、等張剤、及び吸収遅延剤を含むことを意図する。薬学的活性物質に使用するためのこのような媒体及び作用物質は、当該技術分野において周知である。任意の従来の媒体または作用物質が活性化合物と適合性がない場合を除き、その組成物における使用は企図される。
本発明の薬学的組成物は、その意図された投与の経路と適合性があるように処方される。本明細書に記載するように、投与の経路の例には、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(局所)、経粘膜、及び直腸投与が含まれる。非経口、経皮、または皮下適用に使用される溶液または懸濁液は、以下の成分:注射用水、生理食塩水溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒などの滅菌希釈剤;ベンゼンアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩などの緩衝剤、塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの等張性を調節するための作用物質を含むことができる。pHは、塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または延期で調節することができる。非経口製剤は、ガラスもしくはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器または多回投与用バイアル内に封入され得る。
注射可能な用途に適切な薬学的組成物には、滅菌水溶液(水溶性の)もしくは分散液、及び滅菌注射用溶液もしくは分散液の即席調製物のための滅菌粉末が含まれる。静脈内投与については、適切な担体には、生理食塩水、静菌水、クレモフォールEL(商標)(BASF,Parsippany,N.J.)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。全ての場合で、組成物は滅菌でなければならず、注射用以下脳性(easy syringability)が存在するという程度まで流体であるべきである。これは、製造及び貯蔵の条件下で安定でなければならず、細菌及び信金などの微生物の汚染作用に対して保護されねばならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール等)、及びこれらの好適な混合物を含有する溶媒または分散媒体とすることができる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合には必要な粒度の維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤または抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール等によって得ることができる。多くの場合、等張剤、例えば、糖、マンニトール、ソルビトールなどの多価アルコール、塩化ナトリウムを組成物中に含むことが好ましいであろう。注射用組成物の長期にわたる吸収は、吸収を遅延させる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを組成物中に含むことによってもたらすことができる。
滅菌注射用溶液は、活性化合物(例えば、TEN−010)を、必要とされる量で、適切な溶媒中に、上記に列挙した成分の1つまたは組み合わせと共に組み込んで、その後、滅菌濾過することによって調製され得る。一般的に、分散液は、活性化合物を、基本的な分散媒体及び上記に列挙したものからの必要な他の成分を含有する滅菌ビヒクル中に組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合には、調製の好ましい方法は、先に滅菌濾過されたその溶液からの、活性成分の粉末に加えて、任意の追加の所望の成分の粉末を生じる真空乾燥及び凍結乾燥である。
経口組成物は、概して、不活性希釈剤または食用担体を含む。これらは、ゼラチンカプセル中に封入されるか、錠剤に圧縮されることができる。経口での治療薬投与の目的のために、ブロモドメイン阻害薬は、賦形剤と共に組み込まれて、錠剤、トローチ剤、またはカプセル剤の形態で使用することができる。経口組成物はまた、マウスウォッシュとして使用するために流体担体を使用して調製することも可能であり、ここで、流体担体中の化合物は、経口適用され、スウィッシュされ、また吐き出されるかもしくは嚥下される。薬学的に適合性の結合剤、及び/またはアジュバント物質は、組成物の一部として含まれ得る。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤等は、以下の成分、または類似の性質の化合物のいずれかを含有することができる:結合剤(例えば、微結晶セルロース、トラガカントガムまたはゼラチン);賦形剤(例えば、デンプンまたは乳糖);崩壊剤(例えば、アルギン酸、Primogel、またはコーンスターチ);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはSterotes);グリダント(glidant)(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);または香料(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジ香料)。
吸入による投与のついては、化合物は、適切な推進剤(例えば、二酸化炭素などの気体)を含む加圧容器または分散器、あるいは噴霧器からエアロゾルの形態で送達される。
全身投与はまた、経粘膜的手段または経皮的手段によるとすることができる。経粘膜投与または経皮投与については、浸透される障壁に対して適切な浸透剤は、処方物で使用される。このような浸透剤は、一般的に、当該技術分野において既知であり、例えば、経粘膜投与のためには、界面活性剤、胆汁酸塩、及びフシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与は、経鼻スプレーまたは坐剤の使用によって達成することができる。
経皮投与については、活性化合物は、当該技術分野において一般的に既知の、軟膏(ointment)、軟膏(salve)、ゲル、またはクリームに処方される。
化合物はまた、坐剤の形態で(例えば、ココアバター及び他のグリセリドなどの従来の坐剤ベースと共に)または直腸送達のための保持浣腸で、調製することができる。
一実施形態では、ブロモドメイン阻害薬は、身体からの迅速な排除に対して化合物を保護する担体(例えば、徐放性処方物(移植物及びマイクロカプセル化送達システムを含む))を用いて調製される。生分解性、生体適合性ポリマー(例えば、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸)を使用することができる。このような処方物の調製のための方法は、当業者に明らかである。これらの材料はまた、Alza Corporation及びNova Pharmaceuticals,Inc.は商業的に入手可能であり得る。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染した細胞に標的化されたリポソームを含む)もまた薬学的に許容される担体として使用することができる。これらは、例えば、米国特許第4,522,811号に記載されるように、当業者に既知の方法に従って、調製することができる。
投与の容易さ及び投与量の均一性のために投与経口または非経口組成物を投与単位剤形で処方することは、本質的に有利である。本明細書で使用される投与単位剤形は、治療される対象のための単位投与として適した物理的に離散した単位を指し、各単位は、必要とされる薬学的担体と関連付けて、所望の治療効果を生じさせるように算出された活性化合物の所定の量を含有する。本発明の投与単位剤形のための仕様は、活性化合物の独自の特徴ならびに達成される特定の治療効果、及び個体の治療のためにこのような活性化合物を配合することでの当該技術分野における固有の制限によって決定付けられ、またこれらに直接的に依存する。
ブロモドメイン阻害薬についての投与毎の好適な用量は、約250ng/kg、約500ng/kg、約750ng/kg、約1ug/kg、約10ug/kg、約20ug/kg、約30ug/kg、約30ug/kg、約40ug/kg、約50ug/kg、約60ug/kg、約70ug/kg、約80ug/kg、約90ug/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.2mg/kg、約0.25mg/kg、約0.3mg/kg、約0.35mg/kg、約0.4mg/kg、約0.45mg/kg、約0.5mg/kg、約0.55mg/kg、約0.6mg/kg、約0.65mg/kg、約0.7mg/kg、約0.75mg/kg、約0.8mg/kg、約0.85mg/kg、約0.9mg/kg、約0.95mg/kg、約1.0mg/kg、約1.1mg/kg、約1.2mg/kg、約1.3mg/kg、約1.4mg/kg、約1.5mg/kg、約1.6mg/kg、約1.7mg/kg、約1.8mg/kg、約1.9mg/kg、または約2.0mg/kgもしくはこれらを超える用量を含む。各々の適切な用量は、熟練した施術者によって適切と見なされる期間にわたって投与することができる。一例では、TEN−010の各々の適切な用量は、約0.45mg/kgで、または約0.65mg/kgで、単回注射において投与することができる。他の実施形態では、各々の適切な用量は、熟練した専門家により適切と見なされる期間にわたって投与する(例えば、注入する)ことができる。
併用療法
本明細書に開示されるブロモドメイン阻害薬(例えば、TEN−010)は、抗癌剤(時には、本明細書において、「第2の薬剤」と称される)、例えば、化学療法剤またはHDAC阻害薬の第2の量と組み合わせて、NMCを治療するために使用することができる。このような併用投与は、ブロモドメイン阻害薬と第2の薬剤とを含む単一の投与剤形によるものとすることができ、このような投与剤形としては、錠剤、カプセル剤噴霧剤、吸入粉末、注射用液剤等が含まれる。併用投与は、単一投与剤形に加えて、さらなる第2の薬剤(例えば、化学療法剤またはHDAC阻害薬)を含むことができる。あるいは、併用投与は、ブロモドメイン阻害薬を含有する1つの投与剤形、及び抗癌剤の第2の量を含有する他の投与剤形を伴って、2つの異なる投与剤形の投与によるものとすることができる。この場合には、投与剤形は同一であってもまたは異なってもよい。併用療法を限定することを望むものではないが、以下は、使用され得るある特定の併用療法を例示する。抗癌剤の必要とされる第2の量を超える追加の抗癌剤が、本明細書で記載される方法で使用され得ることが理解される。
抗癌剤(時には、本明細書で第2の薬剤と称される)の第2の量は、ブロモドメイン阻害薬の投与前に、その投与と同時に、または投与後に投与され得る。したがって、ブロモドメイン阻害薬及び第2の薬剤は、単一処方物中で一緒に投与することができるか、または別個の処方物中で、例えば、同時に、もしくは逐次的のいずれかで、またはこれらの両方で投与することができる。例えば、ブロモドメイン阻害薬及び第2の薬剤が別個の組成物中で逐次的に投与される場合、ブロモドメイン阻害薬は、この抗癌剤の前後に投与することができる。ブロモドメイン阻害薬と抗癌剤の第2の量との間の持続時間は、抗癌剤の性質に応じるであろう。ある特定の実施形態では、ブロモドメイン阻害薬は、化学療法剤の直前に先行するかもしくはその直後に続くことができるか、または熟練した施術者が適切と見なしたいくらかの持続時間の後とすることができる。
加えて、ブロモドメイン阻害薬及び抗癌剤の第2の量は、同様な投与スケジュールで投与されてもよく、または投与されなくともよい。例えば、ブロモドメイン阻害薬及び抗癌剤は、異なる半減期を有してもよく、及び/またはブロモドメイン阻害薬が、抗癌剤よりも非常に頻繁に投与されるように、異なる時間スケールで作用してもよく、あるいはその逆もあり得る。例えば、ブロモドメイン阻害薬及び抗癌剤は、一日に一緒に投与され(例えば、単回投与または逐次的に)、その後ブロモドメイン阻害薬のみの投与がその後の日数のセットで行うことができる。治療薬の投与の間の日数は、各薬物の安全性及び薬力学に従って適切に決定することができる。ブロモドメイン阻害薬または抗癌剤のいずれかは、急性または慢性的に投与することができる。
ブロモドメイン阻害薬の投与毎の適切な用量は、本明細書に記載されている。第2の活性薬剤(例えば、化学療法剤またはHDAC阻害薬)の有効量は、患者の年齢、性別、ならびに体重、患者の現在の医学的状態、及び治療されるNMCの性質に依存するであろう。当業者であれば、これら及び他の因子に応じて適切な投与量を決定することができるであろう。併用療法における抗癌剤の第2の量についての投与毎の適切な用量は、ラベルに記載されている推奨投与量に基づいて、熟練した医療専門家によって適宜決定することができる。
化合物TEN−010:以下の実施例で使用され、本明細書で開示される化合物TEN−010は、以下の構造式:
Figure 2018520124
を有する。
NMC患者におけるCD11b発現レベルは、疾患活動性の指標である。
本試験は、BETブロモドメイン阻害薬のTEN−010が、固形腫瘍の腫瘍学適用において有益である可能性があり得る可動かを評価するために設計した。本明細書で立証されるように、単球の表面で発現されたCD11bレベルは、TEN−010のNMC療法における応答性のマーカーとして働く。
本明細書で開示される臨床試験は、医薬品の臨床試験の実施の基準(Good Clinical Practice)(GCP)、ヘルシンキ宣言(the Declaration of Helsinki)に述べられている倫理的原則、及び他の適用可能な規制要求事項を遵守して行った。
材料及び方法
試験対象集団
治療を必要とする進行性疾患を伴う組織学的に確認された進行性固形腫瘍を有する18歳以上の患者が、本試験に登録された。特に、進行性疾患のNMCを伴う組織学的に確認された固形悪性腫瘍、または高度に侵攻性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を有する患者が、本試験に登録された。悪性血液疾患を有する患者は本試験に登録していなかった。
TEN−010の投与
TEN−010を、皮下(SC)投与用の滅菌保存等張溶液として処方した。28日間の治療サイクルにおいて、0.45mg/kgの用量を、中断なく各サイクルの1日目〜21日目(「服薬中区分」)に投与し、その後、7日間の無投与期間(「服薬中止区分」)が続いた。注射は、上腕部ならびに大腿部の両側、及び中央及び下腹部ならびに臀部を含む数個の部位の間で循環させた。
試料採集及びCD11b発現レベルのアッセイ
全血検体を、規定された時間点で(例えば、図1を参照)、ヘパリンナトリウム採血管に採集した。簡単に言うと、ドナー当たり2本の12×75mmの試験管に検体ID及び適切なカクテル名(以下の表2を参照)をラベル貼付した。100μlのヘパリンナトリウムで抗凝固処理した全血を、試験管に分注した。抗体カクテルの適切に滴定した容量を、ラベル貼付した試験管を対応して分注した。CD14 PerCPの適切に滴定した量を、全ての管に添加し、CD14陽性単球を特定した。管をボルテックスし、暗所で室温にて30分間インキュベートした。4mlの塩化アンモニウムベースの全血溶解試薬を各管に添加することによって、赤血球を溶解させた。管にキャップをして、逆転させて十分に混合し、その後、暗所で、室温にて5分間インキュベートした。インキュベーション後に、管を400 RCFで5分間、遠心分離し、上清をデカントし、管をラック傾斜させて、細胞ペレットを分散させた。細胞を1%のBSAを含むPBSの2mlで洗浄し、遠心分離した。ビオチン結合CD45 RO抗体を検出するために、SA−BV605(ブリリアントバイオレット(BV)605に結合されたストレプトアビジン(SA))の適切に滴定した量を各管に添加し、管をボルテックスした。室温にて暗所における20分間のインキュベーション後に、細胞を1%のBSAを含むPBSの2mlで洗浄し、遠心分離した。上清をデカントし、細胞をラック傾斜させて、細胞ペレットを分散させた。各管に500μlの1%パラホルムアルデヒドを添加し、調製する日まで2〜8Cで保存した。管を、管当たりおよそ250,000の総イベントを取得する適切な機器の設定を備えたBecton Dickinson(BD)FACSCanto(商標)IIフローサイトメーター上に設置した。
Figure 2018520124
フローサイトメトリーアッセイについての全ての標識抗体試薬は、Becton Dickinsonから購入し、E−セレクチン(CD62E)PE及びCD45ROビオチンは、Biolegendから購入した。
試験で使用された他の試薬には、1%のBSAを含むPBS、塩化アンモニウムベースの全血溶解試薬、1%のパラホルムアルデヒド溶液、Quantum MESFフルオレセインイソチオシアネート(FITC)、フィコエリスリン(PE)、アロフィコシアニン(APC)キャリブレーションビーズが含まれる。
LDHレベルを測定するためのアッセイ
LDHレベルを、化学分析装置、例えばBeckman Coulterを使用する、標準プロトコルを用いて測定した。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2012年3月に公開されたLactate OSR6193手順(webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:iyYi7vCetH4J:https://www.beckmancoulter.com/wsrportal/techdocs%3Fdocname%3D/cis/BAOSR6x93/%2525%2525/EN_LACTATE_BAOSR6x93_US.doc+&cd=2&hl=en&ct=clnk&gl=us)を参照されたい。
データ分析
フローサイトメトリーについての全ての分析は、Microsoft(登録商標)エクセル2003または等価物への直接データ変換リンクを用いて、WinList 7.0(Verity Software House,Topsham,Maine)で行った。図1について、ベースライン値(サイクル1における投与前、1日目、すなわちC1D1)を、各患者に対して任意のMESF値(例えば、100)に設定し、試験から得られる全ての後続の値を、このベースライン値に正規化した。図2については、非正規化MESF値が示されている。C1D1の投与前、2、4、及び8時間の時間点で得られたMESF値を平均化し、C1D1についての単一の値として表示している。C1D15の投与前、2及び4時間の時間点で得られたMESF値を平均化し、C1D15についての単一の値として表示している。利用可能なC1D1及びC1D15データを有さなかった患者は示していない。
結果
本明細書に記載されるように、CD14+単球上のCD11bレベルを、本試験において全ての6人の患者で測定した。図1は、規定された時間点で各患者において採集された代表的なデータセットを示している。全ての患者におけるCD11bレベルは、サイクル1の15日目(C1D15)までに、ベースライン値(1サイクルにおける投与前、1日目−C1D1)の少なくとも50%まで減少した。1サイクルの完了時に(例えば、21日間の服薬中区分、その後の7日間の服薬中止区分)、及び第2のサイクルの開始時(C2D1)に、CD11bレベルは、NMCに罹患している患者004−001を除いては、全ての患者で安定を保持した(図1)。この患者におけるCD11bレベルは、服薬中止区分後に劇的に増加し、これは、TEN−010が、この患者では、C2D1までは有効ではなかったことを示唆している。患者004−001は、その後まもなく死亡した。
CD11b発現レベルの測定と併せて、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)レベルも、同様な時間点に沿って測定した。LDHは、癌進行についての既知の臨床マーカーであり、癌診断及び疾患進行の一部として日常的に測定されている。注目すべきは、図2Cに示したように、NMC患者におけるCD11bレベルが、LDHレベルで追跡され、CD11bレベルをNMC患者における応答性についてのマーカーとして確証していることである。対照的に、CD11bレベルは、非NMC患者においては、LDHレベルから独立していた。実際に、非NMC患者002−021(図2B)については、CD11bレベルの顕著な上昇にも関わらず、LDHレベルは一定のままであった。
まとめると、これらの結果は、一部には、CD11bレベルが、ブロモドメイン阻害薬療法へのNMCの応答性を監視するために使用することができることを示唆している。さらに、いかなる理論によっても束縛されることを望むものではないが、単球上のCD11bレベルを監視することは、NMC疾患活動性を追跡することを可能にする。したがって、CD11bレベルは、NMC患者が治療の後続のサイクル(複数可)において多かれ少なかれブロモドメイン阻害薬を必要とすることになるかどうか、またはNMC患者がブロモドメイン阻害薬治療の後続のサイクルのより早期のまたは遅延した開始を必要とすることになるかどうか、もしくはこれらの任意の組み合わせを判定するために測定することができる。
本明細書に引用された全ての特許、公開出願及び参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。
本発明は、その例示の実施形態を参照して具体的に示されかつ記載されてきたが、当業者であれば、形態及び詳細における様々な変更が、添付の請求項により包含された本発明の範囲から逸脱することなく、その中でなされてもよいことを理解されるであろう。

Claims (15)

  1. 核タンパク質精巣(nuclear protein intestis)(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者の治療方法であって、
    複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画の現在のサイクルにおいて、ブロモドメイン阻害薬の有効量を、前記患者に投与することを含み、前記患者が、ベースラインレベルと比べて約50%未満のCD11b発現の低下を示し、前記CD11b発現が、前記現在のサイクルまたは以前のサイクル中に測定される、方法。
  2. 前記CD11b発現が、前記以前のサイクルの前記服薬中止区分の間に測定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記CD11b発現が、前記現在のサイクルの前記服薬中区分の間に測定される、請求項1に記載の方法。
  4. 核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者における治療応答の監視方法であって、
    a)複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画を使用して、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を患者に投与することと、
    b)前記患者から採取した試料中のCD11b発現レベルを定量化することと、を含み、ベースラインと比べて約50%以上のCD11b発現の低下が、前記治療計画に対する積極的な応答を示す、方法。
  5. 前記CD11b発現レベルが、少なくとも1つのサイクルの前記服薬中区分の間に定量化される、請求項4に記載の方法。
  6. 核タンパク質精巣(NUT)正中線癌(NMC)に罹患している患者における治療計画の判定方法であって、
    a)複数のサイクルを有し、各サイクルが服薬中及び服薬中止区分を含む治療計画の第1のサイクルにおいて、ブロモドメイン阻害薬の所定の量を患者に投与することと、
    b)前記第1のサイクル中に前記患者から採取した試料中のCD11b発現レベルを定量化することと、
    c)前記治療計画の前記第1のサイクルまたは後続のサイクルを変更するかどうかを判定することであって、ベースラインレベルと比べて約50%未満のCD11b発現の低下が、前記第1のサイクルまたは前記後続のサイクルが変更されるべきであることを示し、これによって、NMCに罹患している患者における前記治療計画を判定することとを含む、方法。
  7. 前記第1のサイクルまたは前記後続のサイクルが、前記服薬中区分の長さを長くすること、前記服薬中止区分の長さを短くすること、前記ブルもドメイン阻害薬の前記所定の量を増加させること、またはこれらの組み合わせによって変更される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記CD11b発現レベルが、前記第1または後続のサイクルの服薬中止区分の間に定量化される、請求項6に記載の方法。
  9. 前記CD11b発現レベルが、前記第1のサイクルの服薬中区分の間に定量化される、請求項6に記載の方法。
  10. 前記ブロモドメイン阻害薬が、構造式IV:
    Figure 2018520124
    によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、式中、
    Xが、NまたはCRであり、
    が、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、
    が、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキル、または−COO−Rであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルが、任意に、−F、−Cl、−Br、−OH、及び−NRからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されており、
    環Aが、アリールまたはヘテロアリールであり、
    各Rが、独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C10)ヘテロアリールが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、あるいは任意の2つのRが、それぞれが結合する原子と一緒になり、縮合アリールまたはヘテロアリール基を形成し、
    Rが、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C10)ヘテロアリールであり、それぞれが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており
    、R及びRが、それぞれ独立して、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、
    が、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、及び−N=CR1112からなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、
    10が、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−アリール、及び−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリールからなる群から選択され、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレンが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、各−シクロアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−アリール、及び−ヘテロアリールが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、
    及びR10が、それらが結合する窒素原子と一緒になり、4〜10員環を形成し、
    11が、H、−(C〜C)アルキル、または−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルであり、各−(C〜C)アルキル及び−(C〜C)アルキレン−O−(C〜C)アルキルが、任意に、また独立して、−F、−Cl、−Br、及び−OHからなる群から選択される、1〜3個の置換基で置換されており、
    12が、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、または−(C〜C)ヘテロアリールであり、各−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C10)アリール、及び−(C〜C)ヘテロアリールが、任意に、また独立して、1〜4個の置換基で置換されており、及び
    mが、0、1、2、または3である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記ブロモドメイン阻害薬が、以下の構造式:
    Figure 2018520124
    のうちのいずれか1つによって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記ブロドドメイン阻害薬が、構造式:
    Figure 2018520124
    によって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ブロモドメイン阻害薬が、構造式(IX):
    Figure 2018520124
    によって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、式中、
    Aが、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、部分Aは、任意に、1〜4個のR基で置換されており、
    20が、各出現に独立して、−H、−OH、(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、または(C〜C)ヘテロシクロアルキルであり、
    が、各出現に独立して、−OH、ハロゲン、−CN、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜C)アルキル、−C(O)O(C〜C)アルキル、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C12)シクロアルキル、及び(C〜C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、
    が、各出現に独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、ハロ(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ヒドロキシ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、(C〜C12)シクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−(C〜C12)シクロアルキル、(C〜C12)ヘテロシクロアルキル、−(C〜C)アルキレン−(C〜C12)ヘテロシクロアルキル、(C〜C)アルコキシ、−C(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)O(C〜Cアルキル)、−OC(O)(C〜Cアルキル)、−C(O)NR、−NRC(=O)R10、−NR1112、ハロゲン、オキソ、または−OHであり、
    、R、R、R、R、R、R、R10、R11、及びR12が、それぞれ独立して、Hまたは(C〜C)アルキルであり、及び
    各m、n、及びpが、独立して、0、1、2、3、または4である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記ブロモドメイン阻害薬が、以下の構造式:
    Figure 2018520124
    のうちのいずれか1つによって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜9または13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ブロドドメイン阻害薬が、以下の式:
    Figure 2018520124
    Figure 2018520124
    のうちのいずれか1つによって表される化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜9または13のいずれか一項に記載の方法。
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