JP2018199638A - 油性化粧料 - Google Patents
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(A)エチルセルロース 1〜50質量%、
(B)揮発性の炭化水素油 16〜60質量%、
(C)25℃で液状のエステル油 5〜50質量%、
(D)25℃で液状のアルコール 15〜60質量%
を含有する油性化粧料に関する。
成分(A)のエチルセルロースにおいて、グルコース単位のエチルエーテル置換度は、均一な膜が得られやすくなる点から、1以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.4以上がさらに好ましく、3以下が好ましく、2.7以下が好ましく、2以下がさらに好ましい。また、成分(A)のエチルセルロースの平均置換度は、1〜3が好ましく、1.2〜2.7がより好ましく、1.4〜2がさらに好ましい。
成分(B)の揮発性炭化水素油としては、成分(A)との相溶性に優れ、本揮発性炭化水素油が、揮散した後でも、べたついたり、ごわついたりする感触がない点から、例えば、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、炭素数8〜16の炭化水素油が好ましく、炭素数10〜16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましい。なかでも、イソパラフィン系炭化水素油が好ましく、イソドデカン、炭素数12の水添ポリイソブテンがより好ましく、イソドデカンがさらに好ましい。
市販品としては、マルカゾールR(丸善石油化学社製:引火点48℃)、パールリーム3(日油社製:引火点61℃)等が挙げられる。
かかるエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、メトキシケイ皮酸オクチル、酢酸トコフェロール、炭酸プロピレン、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸プロパンジオール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジ(カプリン酸/カプリル酸)プロパンジオール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリエチルヘキサノイン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、イソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−2、オクタカプリル酸ポリグリセリル−6、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパンオリゴエステル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、フィトステロール脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール等の脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらのうち、成分(A)との相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(B)が揮発した後でも、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少ない点から、分岐鎖を有するエステル油が好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、モノイソステアリン酸ジグリセリルがより好ましく、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましい。
かかるアルコールとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、炭素数2〜28のアルコールが好ましく、炭素数10〜26のアルコールがより好ましく、炭素数16〜24のアルコールがさらに好ましく、分岐アルコールが好ましい。具体的には、エタノール、プロピルアルコール、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。これらのうち、ごわつきやべたつきを抑制する点から、エタノール、オクチルドデカノールから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、少なくとも、オクチルドデカノールがより好ましい。
25℃で固形のワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、木ロウ、サンフラワーワックス、水添ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、フッ素系ワックス、合成ミツロウ等の合成ワックスなどが挙げられる。
ここで、針入度は、25±0.1℃に保ったワックスの試料に、規定の針(針の質量2.5±0.02g、針保持具の質量47.5±0.02g、おもりの質量50±0.05g)が、5秒間に針入する長さを測定し、その針入距離(mm)を10倍した値を針入度とするものであり、JIS K−2235−5.4(1991年)に準じて測定した値である。
これらのワックスは、市販品を使用することができ、例えば、セレシンとして、セレシン #810(日興リカ)等が;マイクロクリスタリンワックスとして、Multiwax W−445、W−835(以上、SONNEBORN社製)、Paracera M(Paramelt社製)、Hi−Mic−1045、1070、2045、HNP−0190(以上、日本精鑞社製)等が;パラフィンワックスとして、パラフィンワックス140、145、150、155、HNP−3、5、9(以上、日本精鑞社製)等が;合成炭化水素ワックスとして、リップワックス A−4(日本ナチュラルプロダクツ社製)、PERFORMALENE 400、655、PL(NEW PHASE TECHNOLOGIES社製)等が挙げられる。
不揮発性とは、油剤1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃常圧で24時間放置後の重量減少率が1%以下のものである。また、不揮発性シリコーンは、25℃で液状のものが好ましい。液状とは、流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。
これらのうち、塗布後、乾燥した後、唇を擦り合わせてもごわつきを感じず、唇を開閉したときのべたつきが抑制される点から、25℃における粘度が5mPa・s以上のものが好ましく、25℃における粘度が5mPa・s以上のジメチルポリシロキサンがより好ましく、70mPa・s以下が好ましい。
ここでの粘度は、25℃において、B型粘度計(TVB-10型・東機産業社製)測定条件:ローターNo.1、60rpm、1分間)により測定される。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機顔料及びこれらの複合粉体が挙げられる。
これらの粉体は、通常の方法により、撥水処理、撥水・撥油化処理等の各種表面処理を施したものを用いることもできる。
表1に示す組成の液状口紅を製造し、成膜性、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのごわつきのなさ、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのくずれのなさ、塗布10分後に唇を開閉したときのべたつきのなさ、唇と被膜の追随性を評価した。結果を表1に併せて示す。
色材以外の基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、40℃まで冷却した。これに色材原料を加え、ディスパーザーにて均一に分散させ、脱泡した後、容器に流し込んで、口紅を得た。
(1)成膜性:
5:できた膜が均一な被膜である。
4:できた膜がやや均一な被膜である。
3:できた膜があまり均一な被膜でない。
2:できた膜が均一な被膜でない。
1:できた膜がかなり不均一な被膜である。
5名の専門パネラーが、各口紅を塗布し、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのごわつきのなさを、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇を擦り合せたときにごわつきがない。
4:唇を擦り合せたときにあまりごわつきがない。
3:唇を擦り合せたときにややごわつく。
2:唇を擦り合せたときにごわつく。
1:唇を擦り合せたときにかなりごわつく。
5名の専門パネラーが、各口紅を塗布し、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのくずれのなさを、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇を擦り合せたときにくずれがない。
4:唇を擦り合せたときにあまりくずれがない。
3:唇を擦り合せたときにややくずれる。
2:唇を擦り合せたときにくずれる。
1:唇を擦り合せたときにかなりくずれる。
5名の専門パネラーが、各口紅を塗布し、塗布10分後に唇を開閉したときのべたつきのなさを、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇を開閉したときにべたつきがない。
4:唇を開閉したときにあまりべたつきがない。
3:唇を開閉したときにややべたつく。
2:唇を開閉したときにべたつく。
1:唇を開閉したときにかなりべたつく。
5名の専門パネラーが、各口紅を唇に塗布し、唇を動かした際の口紅被膜との追随性を、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇と被膜の追随性が非常に良い。
4:唇と被膜の追随性が良い。
3:唇と被膜の追随性がやや良い。
2:唇と被膜の追随性があまり良くない。
1:唇と被膜の追随性が良くない。
Claims (5)
- 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)エチルセルロース 1〜50質量%、
(B)揮発性の炭化水素油 16〜60質量%、
(C)25℃で液状のエステル油 5〜50質量%、
(D)25℃で液状のアルコール 15〜60質量%
を含有する油性化粧料。 - 成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)が、0.1〜1である請求項1記載の油性化粧料。
- 成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(A)の質量割合(A)/((C)+(D))が、0.01〜0.5である請求項1又は2記載の油性化粧料。
- 成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(B)の質量割合(B)/((C)+(D))が、0.1〜3である請求項1〜3のいずれか1項記載の油性化粧料。
- ***化粧料である請求項1〜4のいずれか1項記載の油性化粧料。
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