JP2018199638A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布後に、べたつきやごわつきがなく、くずれにくい油性化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):(A)エチルセルロース 1〜50質量%、(B)揮発性の炭化水素油 16〜60質量%、(C)25℃で液状のエステル油 5〜50質量%、(D)25℃で液状のアルコール 15〜60質量%を含有する油性化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油性化粧料に関する。
口紅等の油性化粧料では、美しい仕上がりや、滑らかな感触を得るため、種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、エチルセルロース、総炭素数16〜24の1価の液状アルコール、フェニル変性シリコーン及び揮発性炭化水素油を含有する油性***化粧料が、塗布膜の負担感がなく、色持ちや、ツヤに優れることが記載されている。
特開2016−190810号公報
エチルセルロースを含有する油性化粧料は、滑らかな感触に優れるものの、乾燥後にべたつきやごわつきがあるという課題があった。
本発明者らは、エチルセルロースと、揮発性の炭化水素油、25℃で液状のエステル油及びアルコールを、特定の割合で組み合わせて用いることにより、塗布後に、べたつきやごわつきがなく、くずれにくい油性化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)エチルセルロース 1〜50質量%、
(B)揮発性の炭化水素油 16〜60質量%、
(C)25℃で液状のエステル油 5〜50質量%、
(D)25℃で液状のアルコール 15〜60質量%
を含有する油性化粧料に関する。
本発明の油性化粧料は、塗布後、乾燥後において、唇を擦り合わせてもごわつきを感じず、くずれにくく、唇を開閉してもべたつきがないものである。
本発明で用いる成分(A)のエチルセルロースは、β−グルコースが縮合重合したセルロースのグルコース単位のヒドロキシル基の一部又は全部をエチルエーテルに置換したものである。
成分(A)のエチルセルロースにおいて、グルコース単位のエチルエーテル置換度は、均一な膜が得られやすくなる点から、1以上が好ましく、1.2以上がより好ましく、1.4以上がさらに好ましく、3以下が好ましく、2.7以下が好ましく、2以下がさらに好ましい。また、成分(A)のエチルセルロースの平均置換度は、1〜3が好ましく、1.2〜2.7がより好ましく、1.4〜2がさらに好ましい。
成分(A)のエチルセルロースとしては、平均置換度が2.46〜2.58のAQUALON EC N−14、50、100(以上、ASHLAND SPECIALTY INGREDIENTS社製);ETHOCEL Standard 4、7,10,20、45、100 premium(Dow chemical社製)等の市販品を使用することができる。
成分(A)のエチルセルロースは、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、唇や皮膚などに滑らかな感触が持続し、成膜性に優れる点から、全組成中に1質量%以上であり、2質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、50質量%以下であり、20質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に1〜50質量%であり、2〜20質量%が好ましく、3〜12質量%がより好ましい。
成分(B)は、揮発性の炭化水素油である。揮発性とは、35〜87℃の引火点を有するものである。
成分(B)の揮発性炭化水素油としては、成分(A)との相溶性に優れ、本揮発性炭化水素油が、揮散した後でも、べたついたり、ごわついたりする感触がない点から、例えば、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン等のパラフィン系炭化水素油;イソデカン、イソドデカン、水添ポリイソブテン等のイソパラフィン系炭化水素油;シクロデカン、シクロドデカン等の環状パラフィン炭化水素油が挙げられる。これらのうち、炭素数8〜16の炭化水素油が好ましく、炭素数10〜16の炭化水素油がより好ましく、炭素数12の炭化水素油がさらに好ましい。なかでも、イソパラフィン系炭化水素油が好ましく、イソドデカン、炭素数12の水添ポリイソブテンがより好ましく、イソドデカンがさらに好ましい。
市販品としては、マルカゾールR(丸善石油化学社製:引火点48℃)、パールリーム3(日油社製:引火点61℃)等が挙げられる。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)の相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(B)が揮発した後でも、唇への密着性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制される点から、全組成中に16質量%以上であり、17質量%以上が好ましく、19質量%以上がより好ましく、60質量%以下であり、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中16〜60質量%であり、17〜50質量%が好ましく、19〜40質量%がより好ましい。
本発明において、成分(A)に対する成分(B)の質量割合(B)/(A)は、成分(A)の相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(B)が揮発した後でも、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少ない点から、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、14以下がさらに好ましい。また、成分(A)に対する成分(B)の質量割合(B)/(A)は、0.5〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、2〜14がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(C)のエステル油は、25℃で液状のものである。25℃で液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
かかるエステル油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸オレイル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、パルミチン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸セチル、メトキシケイ皮酸オクチル、酢酸トコフェロール、炭酸プロピレン、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸プロパンジオール、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジ(カプリン酸/カプリル酸)プロパンジオール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリエチルヘキサノイン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、イソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−2、オクタカプリル酸ポリグリセリル−6、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパンオリゴエステル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、フィトステロール脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール等の脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらのうち、成分(A)との相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(B)が揮発した後でも、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少ない点から、分岐鎖を有するエステル油が好ましく、イソノナン酸イソトリデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソステアリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、モノイソステアリン酸ジグリセリルがより好ましく、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸オクチルドデシルから選ばれる1種又は2種以上がさらに好ましい。
成分(C)のエステル油は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)との相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(B)が揮発した後でも、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少ない点から、全組成中に5質量%以上であり、7質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、50質量%以下であり、35質量%以下が好ましく、23質量%以下がより好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に5〜50質量%であり、7〜35質量%が好ましく、10〜23質量%がより好ましい。
本発明で用いる成分(D)のアルコールは、25℃で液状のものである。25℃で液状とは、流動性を有するもので、ペースト状のものも含まれる。
かかるアルコールとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、炭素数2〜28のアルコールが好ましく、炭素数10〜26のアルコールがより好ましく、炭素数16〜24のアルコールがさらに好ましく、分岐アルコールが好ましい。具体的には、エタノール、プロピルアルコール、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。これらのうち、ごわつきやべたつきを抑制する点から、エタノール、オクチルドデカノールから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、少なくとも、オクチルドデカノールがより好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、成分(A)との相溶性に優れ、唇や皮膚などに塗布した後、成分(B)が揮発した後でも、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少ない点から、全組成中に15質量%以上であり、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、60質量%以下であり、50質量%以下が好ましく、43質量%以下がより好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中15〜60質量%であり、20〜50質量%が好ましく、25〜43質量%がより好ましい。
本発明において、成分(C)及び成分(D)の合計含有量(C)+(D)は、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきが抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少ない点から、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましく、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、65質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)及び成分(D)の合計含有量(C)+(D)は、20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜65質量%がさらに好ましい。
本発明において、成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)は、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきを抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少なく、唇や皮膚と被膜との追随性に優れる点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、1以下が好ましく、0.8以下がより好ましく、0.7以下がさらに好ましい。また、成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)は、0.1〜1が好ましく、0.2〜0.8がより好ましく、0.3〜0.7がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(A)の質量割合(A)/((C)+(D))は、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきを抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少なく、唇や皮膚と被膜との追随性に優れる点から、0.01以上が好ましく、0.03以上がより好ましく、0.06以上がさらに好ましく、0.5以下が好ましく、0.4以下がより好ましく、0.2以下がさらに好ましい。また、成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(A)の質量割合(A)/((C)+(D))は、0.01〜0.5が好ましく、0.03〜0.4がより好ましく、0.06〜0.2がさらに好ましい。
本発明において、成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(B)の質量割合(B)/((C)+(D))は、唇への成膜性に優れ、塗布後のごわつきやべたつきを抑制し、唇を擦り合せたときのくずれが少なく、唇や皮膚と被膜との追随性に優れる点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1以下がさらに好ましい。また、成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(B)の質量割合(B)/((C)+(D))は、0.1〜3が好ましく、0.2〜2がより好ましく、0.3〜1がさらに好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、25℃で固形のワックスを含有することができる。25℃で固形とは、25℃において固体の性状を示し、融点が61℃以上のものを指す。
25℃で固形のワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、木ロウ、サンフラワーワックス、水添ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、フッ素系ワックス、合成ミツロウ等の合成ワックスなどが挙げられる。
25℃で固形のワックスは、油性化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与する点から、融点60℃以上、140℃以下が好ましく、60℃以上、115℃以下がより好ましい。
また、25℃で固形のワックスは、油性化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与する点から、25℃での針入度が150以下であるのが好ましく、110以下がより好ましく、少なくとも、塗布初期のざらつきを抑制する点から、針入度が15以上、110以下の25℃で固形のワックスを含むことが好ましい。
ここで、針入度は、25±0.1℃に保ったワックスの試料に、規定の針(針の質量2.5±0.02g、針保持具の質量47.5±0.02g、おもりの質量50±0.05g)が、5秒間に針入する長さを測定し、その針入距離(mm)を10倍した値を針入度とするものであり、JIS K−2235−5.4(1991年)に準じて測定した値である。
25℃での針入度が150以下の固形のワックスとしては、鉱物系ワックス、石油系ワックス及び合成炭化水素ワックスが挙げられる。なかでも、外観色のくすみを抑制し、塗布膜の持続性、潤いの性能が高い点から、針入度が110以下のセレシン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、合成炭化水素ワックスが好ましく、塗布初期のざらつきを抑制する点から、少なくとも、針入度が15以上、110以下のマイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスを含むことが好ましい。
これらのワックスは、市販品を使用することができ、例えば、セレシンとして、セレシン #810(日興リカ)等が;マイクロクリスタリンワックスとして、Multiwax W−445、W−835(以上、SONNEBORN社製)、Paracera M(Paramelt社製)、Hi−Mic−1045、1070、2045、HNP−0190(以上、日本精鑞社製)等が;パラフィンワックスとして、パラフィンワックス140、145、150、155、HNP−3、5、9(以上、日本精鑞社製)等が;合成炭化水素ワックスとして、リップワックス A−4(日本ナチュラルプロダクツ社製)、PERFORMALENE 400、655、PL(NEW PHASE TECHNOLOGIES社製)等が挙げられる。
25℃で固形のワックスは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、塗布膜の持続性、潤いの性能が高い点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、6質量%以上がより好ましく、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。また、25℃で固形のワックスの含有量は、全組成中に、1〜20質量%が好ましく、6〜15質量%がより好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、不揮発性シリコーンを含有することができる。
不揮発性とは、油剤1gを直径48mmのガラスシャーレに広げ、25℃常圧で24時間放置後の重量減少率が1%以下のものである。また、不揮発性シリコーンは、25℃で液状のものが好ましい。液状とは、流動性を有するもので、クリーム状やペースト状のものも含まれる。
不揮発性シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン;ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、架橋型オルガノポリシロキサン等の変性シリコーン油などが挙げられる。
これらのうち、塗布後、乾燥した後、唇を擦り合わせてもごわつきを感じず、唇を開閉したときのべたつきが抑制される点から、25℃における粘度が5mPa・s以上のものが好ましく、25℃における粘度が5mPa・s以上のジメチルポリシロキサンがより好ましく、70mPa・s以下が好ましい。
ここでの粘度は、25℃において、B型粘度計(TVB-10型・東機産業社製)測定条件:ローターNo.1、60rpm、1分間)により測定される。
不揮発性シリコーンは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、塗布後、乾燥した後、唇を擦り合わせてもごわつきを感じず、唇を開閉したときのべたつきが抑制される点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、25質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。また、不揮発性シリコーンの含有量は、全組成中に、1〜25質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、粉体を含有することができる。かかる粉体としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、体質顔料、着色顔料、光輝性顔料等を用いることができる。
体質顔料としては、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、ガラスフレーク、合成金雲母、カオリン、クレー、ベントナイト、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機顔料及びこれらの複合粉体が挙げられる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物;マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体;更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料;β−カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素などが挙げられる。
光輝性顔料としては、雲母、合成金雲母、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
これらの粉体は、通常の方法により、撥水処理、撥水・撥油化処理等の各種表面処理を施したものを用いることもできる。
粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、肌や唇を綺麗なメイクアップ効果で仕上げる点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。また、粉体の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましい。
さらに、本発明の油性化粧料は、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の油成分、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、成分(A)以外の高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、消炎剤、冷感剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、水等を含有することができる。
本発明の油性化粧料は、通常の方法により製造することができ、その剤型としては、固形、半固形、ゲル、液状等のいずれでも良い。
本発明の油性化粧料は、油剤を連続相とする化粧料であり、皮膚、***、睫毛、爪、毛髪に使用され、好ましくは、***に使用される。口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナー等の***化粧料;マスカラ、アイライナー、アイシャドウ、チークカラー、ファンデーション、コンシーラー等のメイクアップ化粧料;クリーム、乳液、美容液、マッサージ剤、デオドラント、サンスクリーン、育毛剤、ヘアカラー、ヘアワックス、ヘアフォームなどとすることができる。中でも、口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナーから選ばれる***化粧料として好適である。
本発明の油性化粧料は、直接塗布するだけでなく、化粧料塗布用具を用いて、皮膚、***、睫毛、爪、毛髪等の適用部位に、塗布することもできる。
本発明の油性化粧料は、化粧料塗布用具で、取り出す容器に収納された形態であることが好ましく、取り出す容器が、ボトル容器、ジャー容器、チューブ容器がより好ましく、中でも使用時の液だれを抑制する点から、ボトル容器、チューブ容器がさらに好ましい。
容器に収納された油性化粧料を取り出す化粧料塗布用具は、化粧料を塗布する為の塗布面を有し、先端に該塗布部を連結した支持軸を有している。具体的には、チップ、スポンジ、パフ、筆等が挙げられ、チップが好ましい。チップは、弾性変形が可能なエラストマー材料が好ましい。なかでも、化粧料を塗布する為の塗布面を有し、かつ錐状、扁平体からなる塗布部と、先端に該塗布部を連結した支持軸とを有している化粧料塗布用具が、初期の使用時から塗布用具への取れ性、唇への塗りやすさの点から好ましい。
本発明の***化粧料は、取り出し用の化粧料塗布用具を備える化粧料容器に収納された形態であることで、初期の使用時から塗布用具への取れ性に優れる。特に、使用後に容器内に残る化粧料の残留が少ない点から、化粧料塗布用具が化粧料にどぶづけしているディッピング容器がより好ましい。
実施例1〜9、比較例1〜3
表1に示す組成の液状口紅を製造し、成膜性、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのごわつきのなさ、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのくずれのなさ、塗布10分後に唇を開閉したときのべたつきのなさ、唇と被膜の追随性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
色材以外の基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、40℃まで冷却した。これに色材原料を加え、ディスパーザーにて均一に分散させ、脱泡した後、容器に流し込んで、口紅を得た。
(評価方法)
(1)成膜性:
5:できた膜が均一な被膜である。
4:できた膜がやや均一な被膜である。
3:できた膜があまり均一な被膜でない。
2:できた膜が均一な被膜でない。
1:できた膜がかなり不均一な被膜である。
(2)塗布10分後に唇を擦り合わせたときのごわつきのなさ:
5名の専門パネラーが、各口紅を塗布し、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのごわつきのなさを、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇を擦り合せたときにごわつきがない。
4:唇を擦り合せたときにあまりごわつきがない。
3:唇を擦り合せたときにややごわつく。
2:唇を擦り合せたときにごわつく。
1:唇を擦り合せたときにかなりごわつく。
(3)塗布10分後に唇を擦り合わせたときのくずれのなさ:
5名の専門パネラーが、各口紅を塗布し、塗布10分後に唇を擦り合わせたときのくずれのなさを、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇を擦り合せたときにくずれがない。
4:唇を擦り合せたときにあまりくずれがない。
3:唇を擦り合せたときにややくずれる。
2:唇を擦り合せたときにくずれる。
1:唇を擦り合せたときにかなりくずれる。
(4)塗布10分後に唇を開閉したときのべたつきのなさ:
5名の専門パネラーが、各口紅を塗布し、塗布10分後に唇を開閉したときのべたつきのなさを、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇を開閉したときにべたつきがない。
4:唇を開閉したときにあまりべたつきがない。
3:唇を開閉したときにややべたつく。
2:唇を開閉したときにべたつく。
1:唇を開閉したときにかなりべたつく。
(5)唇と被膜の追随性:
5名の専門パネラーが、各口紅を唇に塗布し、唇を動かした際の口紅被膜との追随性を、以下の基準で評価した。結果は、パネラー5名の合計点で示した。
5:唇と被膜の追随性が非常に良い。
4:唇と被膜の追随性が良い。
3:唇と被膜の追随性がやや良い。
2:唇と被膜の追随性があまり良くない。
1:唇と被膜の追随性が良くない。
Figure 2018199638

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)エチルセルロース 1〜50質量%、
    (B)揮発性の炭化水素油 16〜60質量%、
    (C)25℃で液状のエステル油 5〜50質量%、
    (D)25℃で液状のアルコール 15〜60質量%
    を含有する油性化粧料。
  2. 成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)が、0.1〜1である請求項1記載の油性化粧料。
  3. 成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(A)の質量割合(A)/((C)+(D))が、0.01〜0.5である請求項1又は2記載の油性化粧料。
  4. 成分(C)及び(D)の合計質量に対する成分(B)の質量割合(B)/((C)+(D))が、0.1〜3である請求項1〜3のいずれか1項記載の油性化粧料。
  5. ***化粧料である請求項1〜4のいずれか1項記載の油性化粧料。
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