JP2018196483A - 電気かみそり - Google Patents

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Abstract

【課題】くせ毛や長毛を効果的に起毛し、ひげ切断を適確に行うことができる電気かみそりを提供する。【解決手段】かみそりヘッド2に、可動刃29と固定刃31を備えたトリマー刃14が設けられている電気かみそりである。トリマー刃14の固定刃31はスリット刃で構成されている。可動刃29が摺接する切断領域R1と、可動刃29が摺接していない起毛領域R2とを備えている。起毛領域R2における固定刃31に外突部123が形成されている。 トリマー刃14の固定刃31の起毛領域R2にスリット31dが形成されている。トリマー刃14の固定刃31の切断領域R1に形成されるスリット31bと、固定刃31の起毛領域R2に形成されるスリット31dが連続している。【選択図】図19

Description

本発明は、ひげ切断を行う電気かみそりに関する。
この種の電気かみそりは、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の電気かみそりは、多数の刃孔が設けられた仕上げ用の主刃と、主刃の近傍に設けられたトリマー刃とを備える。トリマー刃の上部にはカバーが設けられており、カバーには、肌伸ばし用の弾性体で構成されたリブを備えている。
特開平09−253394号公報
特許文献1の電気かみそりによれば、肌伸ばし用のリブで肌を伸ばすことができる。しかし、トリマー刃とは別体のカバーにあって、しかもそのカバーとは別体のリブをカバーに一体的に取り付けられているため、コストアップの要因となるものである。
本発明の目的は、くせ毛や長毛を効果的に起毛し、ひげ切断を適確に行うことができる電気かみそりを提供することにある。
本発明は、かみそりヘッド2に、可動刃29と固定刃31を備えたトリマー刃14が設けられている電気かみそりである。トリマー刃14の固定刃31はスリット刃で構成されている。可動刃29が摺接する切断領域R1と、可動刃29が摺接していない起毛領域R2とを備えている。起毛領域R2における固定刃31に外突部123が形成されていることを特徴とする。
トリマー刃14の固定刃31の起毛領域R2にスリット31dが形成されていることを特徴とする。
トリマー刃14の固定刃31の切断領域R1に形成されるスリット31bと、固定刃31の起毛領域R2に形成されるスリット31dが連続していることを特徴とする。
固定刃31の上壁が傾斜面となっており、外突部123の形成位置が、固定刃31の傾斜上端より所定寸法T4だけ下方に設定してあることを特徴とする。
外突部123の垂直方向の突出寸法をT3とし、外突部123の湾曲面から固定刃31の傾斜上端までの垂直方向の突出寸法をT4とするとき、T4<T3を満足するように設定していることを特徴とする。
起毛領域R2における固定刃31に外突部123が形成されていると、肌面を外突部123で凹ませながら緊張させてくせ毛や長毛を効果的に起毛できるので、起毛された状態のくせ毛や長毛を切断領域R1において切断して短毛化できる。
固定刃31の起毛領域R2にスリット31dが形成されていると、外突部123で起毛されたくせ毛や長毛をスリット31d内に導入して肌面に倒れ込むのを防止できる。また、スリット31dで捕捉されたくせ毛や長毛を起毛された状態のままで切断領域R1へと案内して切断できる。
切断領域R1に形成されるスリット31bと、起毛領域R2に形成されるスリット31dが連続していると、スリット31dで捕捉されたくせ毛や長毛を、起毛された状態のままで起毛領域R2側のスリット31dへと案内できる。従って、くせ毛や長毛の切断をさらに確実に行って短毛化できる。
固定刃31の上壁が傾斜面となっており、外突部123の形成位置が、固定刃31の傾斜上端より所定寸法T4だけ下方に設定してあると、外突部123の肌当りを緩和できる。
外突部123の垂直方向の突出寸法をT3とし、外突部123の湾曲面から固定刃31の傾斜上端までの垂直方向の突出寸法をT4とするとき、T4<T3を満足するように設定していると、外突部123を固定刃31の傾斜面から適度に突出させて、長毛やくせ毛の起毛を効果的に行うことができる。
実施例1に係る電気かみそりを構成するかみそりヘッドの縦断正面図である。 実施例1に係る電気かみそりの正面図である。 モーター支持構造の一部破断側面図である。 かみそりヘッドの縦断側面図である。 振動子構造の分解斜視図である。 振動子構造の分解平面図である。 振動子の往復動作を示す平面図である。 弾性支持構造の正面図である。 ヘッド支持構造の分解正面図である。 モーター支持構造の一部破断正面図である。 図8におけるA−A線断面図である。 モーター支持構造の側面図である。 端子パッキンの装着構造を示す縦断正面図である。 発光構造の分解斜視図である。 発光構造の平面図である。 図15におけるB−B線断面図である。 リード線のシール構造を示す断面図である。 サブ刃の詳細構造を示す平面図である。 図18におけるC−C線断面図である。 実施例2に係る電気かみそりの振動子構造を示す縦断側面図である。 実施例3に係る電気かみそりの振動子構造を示す縦断側面図である。 実施例4に係る電気かみそりの振動子構造を示す縦断側面図である。 実施例5に係る電気かみそりの伝動体構造を示す平面図である。
(実施例1) 図1ないし図19に、電気かみそりの実施例1を示す。本実施例における前後、左右、上下とは、図2および図3に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2において電気かみそりは、グリップを兼ねる本体ケース1と、本体ケース1で前後・左右に揺動可能で、かつ上下方向に移動可能に支持されるかみそりヘッド2を主な部材にして構成される。かみそりヘッド2は本体ケース1の上部に設けられている。本体ケース1の前面の上下には、電気かみそりの運転状態を切換えるレバー状のスイッチ部材4と、電気かみそりの運転状態を表示する表示部5が設けられている。本体ケース1の内部にはモーター6と、2次電池7と、制御基板8などが配置されており、本体ケース1の後面上部にはきわ剃り刃9が設けられている(図3参照)。本体ケース1の内部は、モーター6およびモーターケース(支持台)65などを収容する上区画1Aと、2次電池7および制御基板8とLED99などを収容する下区画1Bに区分されている。つまり、上区画1Aは、可動刃21・22を駆動するモーター6、および同モーター6を支持するモーターケース65を収容するモーター収容区画になっている。また下区画1Bは、LED99やモーター6に電力を供給する2次電池(電源部)7、制御回路や2次電池7が実装される制御基板8などの電装品が収容される電装部品収容区画になっている。
(かみそりヘッド)
図3および図4においてかみそりヘッド2には、前後一対のメイン刃(切断刃)11・12と、2個の粗剃り用のサブ刃(トリマー刃)13・14が設けられている。かみそりヘッド2の内部にはヘッドケース15が設けられており、同ケース15の内部に先の各刃11〜14を往復駆動する前後一対の振動子16・17が配置され、同ケース15の上面側に発光構造が設けられている。各メイン刃11・12は、スリット刃からなる可動刃21・22と、網刃からなる固定刃23・24で構成されており、主に短毛を仕上げ切断する。各可動刃21・22は、前後の振動子16・17に設けた駆動軸25・26に連結されており、各固定刃23・24はヘッドケース15に着脱される外刃ホルダー27で逆U字状に保形されている。可動刃21・22と固定刃23・24は、内外方向(上下方向)に重なっている。
一対の振動子16・17とモーター6の間には、モーター6の回転動力を往復動力に変換する動力変換機構が設けられている。符号18は外刃ホルダー27の前面に開口した洗浄窓、19は洗浄窓18を開閉するシャッター、20は外刃ホルダー27のロック解除ボタンである。外刃ホルダー27を装着し、シャッター19を開放した状態で、洗浄窓18から流動水を流し込むことにより、各可動刃21・22・28・29などに付着した毛屑を洗流すことができる。
一方のサブ刃13は前後のメイン刃11・12の間に配置されており、他方のサブ刃14は後側のメイン刃12の後側に配置されている。前者サブ刃13の固定刃30、および後者サブ刃14の固定刃31は、それぞれ金属製のスリット刃で構成され、両サブ刃13・14の可動刃28・29は金属製の櫛刃で構成されて、主に長毛やくせ毛を切断する。各サブ刃13・14の可動刃28・29を往復駆動するために、メイン刃11・12用の駆動軸25・26にサブ刃駆動軸(トリマー刃駆動軸)32・33が装着されている。
図4においてヘッドケース15は、下向きに開口する上ヘッドケース36と、上ヘッドケース36の下面側を覆う下ヘッドケース37を備えており、これらケース36・37の内部に、先の振動子16・17と、左右一対の伝動リンク(伝導体)38が収容されている。上下のヘッドケース36・37はそれぞれプラスチック成形品からなる。上ヘッドケース36の上壁の左右中央には、各振動子16・17の駆動軸25・26を突出させるための駆動窓39が開口されており、各駆動軸25・26と駆動窓39の周囲壁の間が振動子パッキン40で封止されている。
上ヘッドケース36の上壁の下面側には、駆動窓39に臨む状態で内枠41が突設されている。下ヘッドケース37の下壁には、先の内枠41に対応して底枠42が設けられており、底枠42の左右中央に後述する振動子17の受動部53を本体ケース1へ向かって露出させる駆動開口43が形成されている。また、底枠42の両側端に臨んで、後述する揺動フレーム66を連結するための一対の揺動ブラケット(揺動支持体)44が上向きに突設されており、底枠42の両側端と揺動ブラケット44の間に、揺動フレーム66用の首振り開口45が形成されている。下ヘッドケース37の下面側は、駆動開口43と首振り開口45を除く個所が底枠42で覆われているので、かみそりヘッド2を本体ケース1に組付けた状態において、振動子構造などを視認することはできない。上ヘッドケース36と下ヘッドケース37は、上ヘッドケース36の側からねじ込んだ4個のビス46で締結固定されている(図15参照)。
(振動子構造)
図5において、一対の振動子16・17のうち、前側の振動子16は下駄状に形成した振動子ベース16aと、同ベース16aの上面に駆動軸25を突設したプラスチック成型品からなり、振動子ベース16aの下面に設けた左右一対のスライド枠部16bが、下ヘッドケース37に装着したガイド軸48で左右スライド可能に案内支持されている。そのために、左右のスライド枠部16bにはガイド軸48でスライド案内されるスライド穴16cが左右貫通状に形成されている。また、スライド枠部16bの下面の前後3個所にはスライドリブ16dが突設されている。ガイド軸48の左右両端は、上ヘッドケース36の内枠41と下ヘッドケース37の底枠42の接合面に設けた軸受部49で挟持固定されている(図6参照)。前側の振動子16は、ガイド軸48と、スライドリブ16dを支持する後側の振動子17の第2案内座52で、左右スライドのみ可能に確動的に案内支持されている。このように、前側の振動子16は第2案内座52に対して、両振動子16・17が互いに逆向きに往復スライドするとき相対的に摺動しており、第2案内座52は前側の振動子16に対して、両振動子16・17が互いに逆向きに往復スライドするとき相対的に摺動していることとなり、前側の振動子16と第2案内座52は常に摺接している。
後側の振動子17は、前側の振動子16と同様に、振動子ベース17aの上面に駆動軸26が突設され、スライド枠部17bが下ヘッドケース37に装着したガイド軸50で左右スライド可能に案内支持されている。17cはスライド穴であり、ガイド軸50の左右両端は、上記のガイド軸48と同様の軸受部49で挟持固定されている。後側の振動子17が前側の振動子16と異なるのは、スライド枠部17bの下端に前方へ延びる平板状の第2案内座(案内座)52が設けられ、その下面の左右中央に一対のリブ壁からなる受動部53が設けられ、第2案内座52の左右両側の前後にスライドリブ17dが突設されている点である。先の底枠42の駆動開口43の左右壁には、振動子17のスライドリブ17dを左右スライド自在に支持する第1案内座51が設けられており、後側の振動子17を第1案内座51で往復スライド可能に案内支持している。このように、後側の振動子17は第1案内座51に対して、両振動子16・17が互いに逆向きに往復スライドするとき相対的に摺動しており、後側の振動子17と第1案内座51は常に摺接している。先に説明した前側の振動子16と第2案内座52の摺接関係構造、および後側の振動子17と第1案内座51の摺接関係構造は、後述する実施例2、および実施例4においても同様の摺接関係構造になっている。
上記のように、後側の振動子17は、ガイド軸50と第1案内座51で左右スライドのみ可能に確動的に案内支持されており、前側の振動子16は、ガイド軸48と第2案内座52で左右スライドのみ可能に確動的に案内支持されている。こうした振動子構造によれば、各振動子16・17の移動方向をガイド軸48・50と各案内座51・52で案内された方向に限って、各振動子16・17が前後方向や斜め方向に移動するのを規制して、往復ストロークの一端から他端まで確実に往復スライドできる。従って、切断負荷が増加した場合でも振動子16・17が前後方向や斜め方向へずれ動くのを規制して、可動刃21・22を常に適正なストロークで互いに逆向きに往復駆動できる。また、モーター6の動力を可動刃21・22に確実に伝達できるので、伝動ロスを生じることもなくひげ切断を適確に行える。
一対の振動子16・17のそれぞれを第1案内座51および第2案内座52で案内支持できるので、切断刃11・12を介して振動子16・17に強い押圧負荷(肌反力)が作用した場合でも、振動子16・17の一部が変形し、あるいは破損するのをさらに確実に防止できる。また、後側の振動子17が第1案内座51で受け止められているので、振動子16・17に強い押圧負荷が作用した場合に、後側の振動子17が押圧負荷方向へ沈込むのを確実に防止できる。さらに、前側の振動子16は後ろ側の振動子17の第2案内座52で受止められているので、前側の振動子16が押圧負荷方向へ沈込むことはない。このように、本実施例の電気かみそりによれば、一方の振動子17が他方の振動子16を受止め支持するので、他方の振動子16の一部が変形し、あるいは破損するのをよく防止できる。また、一方の振動子17が下ヘッドケース37に設けた第1案内座51で受止め支持されるので、その支持が強固なものとなり、一方の振動子17の一部が変形し、あるいは破損するのをよく防止できる。さらに、後ろ側の振動子17が強固に支持されるのに伴い、前側の振動子16も同様に強固に支持されることとなる。このように、一対の振動子16・17は、少なくとも一方の振動子16が他方の振動子17に設けた第2案内座52で案内支持されていればよい。
先に説明したように実施例1では、前側の振動子16を後側の振動子17に設けた第2案内座52で案内支持し、後側の振動子17を下ヘッドケース37に設けた第1案内座51で案内支持するようにした。つまり、一方の振動子16と、他方の振動子17に設けた第2案内座52とが内外方向(上下方向)に重なることで、前者振動子16が後者振動子17で内外方向に支持されるようにした。また、一方の振動子16と他方の振動子17に設けた案内座52が、切断刃11・12を介して振動子16・17に肌反力が作用する方向に重なる状態で支持するようにした。
(動力変換機構および伝動リンク)
動力変換機構は、モーター6の出力軸に固定した偏心カム54と後側の振動子17に設けた受動部53で構成されており、動力変換機構で変換した往復動力を左右一対の伝動リンク38で前側の振動子16に伝動している。図5および図6に示すように、伝動リンク38は前後に長い板状リンクからなり、その前後中央の支点穴55が上ヘッドケース36から下向きに突設した左右一対の揺動軸体56で往復揺動可能に軸支されている。また、伝動リンク38の前後に設けた長穴状の揺動穴57が、前後の振動子ベース16a・17aの上面に固定した連結ピン58に係合してある。図4に示すように、揺動軸体56は、上ヘッドケース36から下向きに突設される筒軸状の軸主部59と、軸主部59の下端に連続して設けられる軸主部59より小径の軸部60とを備えている。
軸部60が揺動穴57と係合して伝動リンク38を揺動可能に軸支した状態では、軸主部59の下端の段部61が揺動穴57の上面側の周囲壁に接当して、伝動リンク38の上向きの移動を規制している。また、上ヘッドケース36の上壁に下端が丸められた丸軸状の4個の押え軸(押え体)62を下向きに突設し、これらの押え軸62を各揺動軸体56の前後に隣接させて、その下端の球面部で伝動リンク38の上面の前後を受止めている(図7参照)。これにより、伝動リンク38が上向きに移動するのを押え軸62で規制して、揺動穴57が連結ピン58から抜外れるのを確実に防止している。押え軸62は、揺動軸体56と同様に上ヘッドケース36から下向きに突設されている。この実施例では、上ヘッドケース36に設けた押え軸62と、揺動軸体56の段部61で、伝動リンク38の上向きの移動を規制できるようにした。つまり、揺動軸体56の段部61は、押え軸62と共に押え体として機能しており、段部61と押え軸62の両者を備えていることが好ましいが、少なくとも、段部61または押え軸62のいずれか一方のみで伝動リンク38の上向きの移動を規制してもよい。
以上のように、前後の振動子16・17を伝動リンク38で連結することにより、後側の振動子17の往復動作を、伝動体38を介して前側の振動子16に確実に伝えて、各振動子16・17に対応する可動刃21・22を互いに逆向きに往復駆動できる。また、前側の振動子16の往復動作を第2案内座52と伝動体38で規定できるので、振動子16を常に適正に往復スライドさせて、ひげ切断をさらに効果的に行える。さらに、伝動リンク38の揺動中心を段部61で受止めて、同リンク38の上向きの移動を規制するので、伝動リンク38に作用する揺動抵抗を最小限にして、伝動リンク38を円滑かつ適確に往復揺動させることができる。従って、隣接する振動子16・17間の往復動作の伝動をさらに的確に行うことができる。
上記のように、上ヘッドケース36と一体に形成した揺動軸体56で伝動リンク38を揺動可能に軸支し、段部61および押え軸62で伝動リンク38の上向きの移動を規制すると、揺動軸体56および押え軸62を独立した部品として別途設ける場合に比べて部品点数を削減でき、さらに止め輪などを使用する必要もなく伝動リンク38を揺動可能に軸支できるので、振動子16・17のための支持構造を簡素化し、低コスト化できる。組立ての手間を削減できる利点もある。また、振動子16・17の上面間に設けた伝動リンク38を押え体62で押え保持するので、伝動リンク38が各振動子16・17から浮離れる余地がなく、従って、一対の振動子16・17間の往復動作の伝動を伝動リンク38でさらに確実に行える。
図8および図9に示すように、モーター6は本体ケース1の内部に配置したモーターケース65で支持されており、モーターケース65は本体ケース1とモーターケース65の間に設けた弾性支持構造で上下に浮動可能に支持されている。また、かみそりヘッド2はモーターケース65に固定した揺動フレーム66を含む第1の揺動構造で前後揺動可能に支持されている。さらに、かみそりヘッド2およびモーターケース65は、本体ケース1とモーターケース65の間に設けた第2の揺動構造で左右揺動可能に、しかも前後傾動可能に支持されている。モーターケース65は下向きに開口する筒状のプラスチック成型品からなり、筒壁状部の前後周面に一対の揺動軸83と3個のピース受座75が突設され、左右周面に一対の上ばね座69が突設されている。モーターケース65は、その上面側からねじ込まれるビス85(図10参照)でモーター6に固定されている。符号86はモーターパッキンである。
(弾性支持構造)
弾性支持構造は、本体ケース1の内面に設けた左右一対の下ばね座68と、下ばね座68に対応してモーターケース65の左右側面の上部に設けた一対の上ばね座69と、これら両ばね座68・69の間に配置した浮動ばね70で構成される。浮動ばね70は圧縮コイルばねで形成されており、モーターケース65およびかみそりヘッド2を常に押上げ付勢している。従って、肌面に押し付けられた状態のかみそりヘッド2は、モーターケース65と共に本体ケース1の側へ沈込むことができる。
上記のように、かみそりヘッド2およびモーターケース65を弾性支持構造で支持すると、かみそりヘッド2が肌面に強く押付けられるとき、かみそりヘッド2を本体ケース1側へ沈み込ませて、肌面に過剰な押付け力が作用するのを浮動ばね70で緩和吸収して、ひげ切断時の肌当りを柔らかなものにできる。また、ひげ切断時には、かみそりヘッド2が浮動ばね70で肌面に向かって押圧付勢されるので、例えば顎回りのような立体的な肌面においても、かみそりヘッド2を肌面の変化に追随して密着させて的確にひげ切断を行える。
(第1の揺動構造)
第1の揺動構造は、モーターケース65に固定した揺動フレーム66と、下ヘッドケース37に上向きに突出形成されるとともに自由端側に下記ピンを挿入する開口が形成された左右一対の揺動ブラケット44と、これら両者44・66を連結するピンからなる第1軸(前後揺動軸)71(図1参照)で構成される。図9および図11に示すように、揺動フレーム66は、モーターケース65の上面に締結される太鼓形の装着座72と、装着座72の両側端から起立する一対のヘッドアーム73を備えたステンレス板材製のプレス成型品からなる。装着座72の前後縁には下向きに突設される取付けピース74が一体に形成されており、前側1個の取付けピース74と後側2個の取付けピース74が、モーターケース65の前後に設けた丸ボス状のピース受座75で受止め支持されている。この状態の取付けピース74をピース受座75にねじ込んだビス(締結体)76(図11参照)で締結することにより、揺動フレーム66の全体がモーターケース65と一体化されている。このように、かみそりヘッド2を揺動フレーム66で支持することにより、外力の向きに応じてかみそりヘッド2を前後に揺動できる。つまり、かみそりヘッド2は本体ケース1に対して前後揺動可能に支持されている。装着座72の中央には、偏心カム54を通すためのカム通口82が形成されている。揺動ブラケット44は、上方に向けて突出状に形成された片持ち状の支持具ではなく、上下が固定された両持ち状の支持具であってもよい。その他、上下前後が固定された平板状の支持具であってもよい。なお、本実施例ではモーターケース65を揺動フレーム66の支持台として兼用させているが、モーターケース65に換えて支持台として専用の構造体を設けた構成であってもよい。その場合モーター6はかみそりヘッド2内に設けられる。
図11において、取付けピース74は装着座72に連続して前後に延びるピース基部74aと、ピース基部74aに連続して下向きに延びる締結部74bで逆L字状に形成されている。図11に示されるように係合リブ77aはモーターケース65の上部の上面の縁に断続的かつ周回状に突設した状態で形成されている。そして係合リブ77aの周回方向の端面である側面77にてピース基部74aを係合保持している。ピース基部74aはモーターケース65の上部に突設した係合リブ77aの側面77で係合保持された状態で締結部74bがビス76でピース受座に締結固定されている。また、揺動フレーム66をモーターケース65に組付けた状態では、装着座72とヘッドアーム73の左右の隅部に臨んで形成した規制切欠78が、モーターケース65の上面左右に突設した丸ボス状の規制突起79で係合保持されている。さらに、左右のヘッドアーム73の基部に臨む装着座72の張出し座壁の前後面が、係合リブ77で、前後動不能に係合保持されている。規制突起79には上下貫通状のリード挿通穴80が形成されている。
以上のように、揺動フレーム66をモーターケース65に組んだ状態では、3個の取付けピース74がピース受座75で受止め支持され、ピース基部74aの左右両側面が係合リブ77で係合保持され、規制切欠78が規制突起79で係合保持され、さらに、締結部74bがビス76で締結固定される。従って、揺動フレーム66をモーターケース65に対して、前後方向および左右方向へ傾動不能な状態で強固に固定することができる。これに伴い、ヘッドアーム73に作用する外力モーメントをピース受座75と、係合リブ77と、規制突起79に分散して負担させることができる。従って、揺動フレーム66をモーターケース65に対してさらに強固に一体化して、かみそりヘッド2をさらに安定した状態で支持できる。さらに、かみそりヘッド2をユーザーの意図通りに肌面に沿って前後傾動させて、ひげ切断を円滑に行うことができる。
図9に示すようにヘッドアーム73は、装着座72に連続して直角に折曲げられるアーム基部73aと、アーム基部73aに連続して外側方へ折曲げられるアーム中間部73bと、アーム中間部73bに連続して上向きに折曲げられるアーム先端部73cを備えており、アーム先端部73cにピン穴81が形成されている。アーム先端部73cは、下ヘッドケース37の首振り開口45からヘッドケース15の内部に差し込まれて、先のピン穴81に挿通したピン71で、揺動ブラケット44とアーム先端部73cが相対揺動可能に連結されている。これにより、かみそりヘッド2の全体がヘッドアーム73に対して前後揺動可能に支持される(図12参照)。
(第2の揺動構造)
図3および図12において第2の揺動構造は、上ばね座69より下側のモーターケース65の前後面に突設した揺動軸(第2軸)83と、本体ケース1の内部の前後面に対向配置した浮動溝84からなる。浮動溝84は上下に長い逆U字状のリブ壁で区画されており、その左右幅は揺動軸83の直径より僅かに大きく設定されており、浮動溝84の上端はリブ壁で塞がれている。常態における揺動軸83は、浮動溝84の上端のリブ壁で受け止められており、かみそりヘッド2に作用する外力の向きに応じて、揺動軸83は左右に揺動でき、従って、かみそりヘッド2およびモーターケース65などの構造体を揺動軸83の回りに左右傾動(揺動)できる。つまり、かみそりヘッド2は本体ケース1に対して左右揺動可能に支持されている。また、前後の揺動軸83を支点にして、かみそりヘッド2およびモーターケース65などの構造体を前後に傾動(揺動)できる。つまり、かみそりヘッド2は本体ケース1に対して前後揺動可能に支持されている。さらに、揺動軸83が浮動溝84に沿って上下することで、かみそりヘッド2およびモーターケース65などの構造体を上下に移動できる。つまり、かみそりヘッド2は本体ケース1に対して上下方向に移動可能に支持されている。
以上のように、弾性支持構造と、第1、第2の揺動構造を備えた電気かみそりによれば、かみそりヘッド2を前後、左右、上下の全方位方向へ浮動させて、かみそりヘッド2の傾動動作の自由度を向上できる。従って、肌面の変化に追随しながら自在にひげ切断を行える、使い勝手に優れた電気かみそりを提供できる。
モーター6の下面にはリード線87を接続するための一対のリード端子88が設けられており、これらのリード端子88を水密状に封止するために、モーターケース65の下部に端子パッキン89が装着されている。図8、図9、図13において、端子パッキン89は上面が開口する容器状に形成されており、その開口部がモーターケース65の下端周面に設けた封止座90に外嵌装着されて、端子パッキン89に外嵌する固定リング91で密着固定されている。固定リング91の対向縁には一対の連結腕92が一体に設けられており、連結腕92に設けた係合穴93をモーターケース65に前後周面に突設した係合凸部94に係合することにより、固定リング91がモーターケース65と一体化されている。リード線87は端子パッキン89の底壁に設けた筒口89aから端子パッキン89の下方へ導出されている。2次電池7の電力は、制御基板8とリード線87を介してモーター65に供給される。
上記の封止構造によれば、端子パッキン89をモーターケース65の下部に被せ付け、さらに固定リング91を端子パッキン89の装着部分に外嵌装着することで、端子パッキン89をモーターケース65に固定して、リード端子88の周辺およびモーターケース65の下開口を水密状に封止できる。従って、かみそりヘッド2を水洗い洗浄する際に本体ケース1の内部に洗浄水が入込むことがあっても、リード端子88、あるいは同端子88に接続したリード線87が短絡することを確実に防止できる。また、固定リング91に設けた連結腕92を、モーターケース65に対して係合穴93と係合凸部94を介して固定することにより、固定リング91をモーターケース65に分離不能に固定できる。従って、例えば本体ケース1に落下衝撃が作用するような場合であっても、固定リング91や端子パッキン89がモーターケース65から分離するのを防止して、端子パッキン89による封止機能を確実に維持できる。
(発光構造)
興趣を醸す状態でひげ剃りを行うために、ヘッドケース15の上面側に発光構造が設けられている。詳しくは、図14に示すように、上ヘッドケース36の上面に、平面視がU字状の収容凹部97が凹み形成され、その内部に平面視がU字状の発光基板98が収容されている。発光基板98の左右の板面には、それぞれ光(可視光)を可動刃21・22の側へ向かって照射する前後一対のLED(光源)99が実装されている。収容凹部97の内部を水密状に封止して、発光基板98およびLED99を保護するために、収容凹部97の開口を平面視がU字状のカバー体100で閉止されている。さらに、カバー体100の上面を上ヘッドケース36に締結固定した保護プレート101で覆っている。
カバー体100は透光可能なプラスチック材で形成されており、LED99と正対する左右の板面の上面前後に四角形状の導光部102が膨出形成されている。また、後側の導光部102に隣接して、発光基板98から導出したリード線103を通すためのリード通口104が形成されている(図16参照)。リード通口104を含むカバー体100の周縁には、2色成形処理を施してパッキン105が一体に形成されている。保護プレート101は金属板材で形成されており、その板面には駆動軸25・26用の通口106と、導光部102を露出させるための照射窓107が開口されている。保護プレート101の板面の4隅部分は、ビス108(図15参照)で上ヘッドケース36に締結固定されており、この状態の導光部102は照射窓107の上方に突出している(図1参照)。
図10に示すように、発光基板98から導出したリード線103の中途部は、モーターケース65に設けた規制突起79のリード挿通穴80に挿通されて、本体ケース1の内部へと導入されている。このように、発光基板98から導出したリード線103の中途部をリード挿通穴80で保持すると、モーターケース65が前後、左右に揺動し、あるいは上下に浮動する場合に、リード線103の中途部が他物に引っ掛って引っ張られ、あるいは隙間に挟み込まれて押し潰されるのを防止できる。また、発光基板98と規制突起79の間のリード線103を、かみそりヘッド2の傾動動作に追随して円滑に屈曲変位させることができる。従って、かみそりヘッド2の前後傾動に伴って、リード線103の中途部に繰り返し外力が作用して断線するのを防止できるうえ、かみそりヘッド2の傾動動作がリード線103で邪魔されることを防止できる。2次電池7の電力は、制御基板8、リード線103、発光基板98を記載順に介してLED99に供給される。スイッチ部材4の操作により制御基板8に実装される制御回路がモーター6およびLED99の駆動をオンまたはオフする制御を行う。
リード挿通穴80から導出されたリード線103はモーター用のリード線87と集約されて、上区画1Aおよび下区画1Bを区分する区分壁1Cに装着したリードパッキン109に挿通されたのち制御基板8に接続してある(図17参照)。従って、かみそりヘッド2を水洗い洗浄する際に、上区画1Aの内部に入込んだ洗浄水が下区画1B側へ入込むことはない。リードパッキン109には各リード線87・103に対応して4個のリード挿通穴が上下貫通状に形成されている。
上記のようにかみそりヘッド2の内部に発光構造を設けると、ひげ剃り時に発光基板98に設けたLED99を点灯することにより、可動刃21・22および固定刃23・24やかみそりヘッド2の周囲壁を、LED99から照射された光で明るく照らすことができるので、固定刃23・24から漏出る光によって興趣を醸す状態でひげ切断を行える。また、可動刃21・22や固定刃23・24に光触媒がコーティングしてある場合には、LED99から照射された光で光触媒を効果的に励起させて殺菌作用を発揮できる。さらに、2次電池7の充電残量に応じてLED99の発光状態を変化させることにより、2次電池7の電力消費状況を明確に認識することができる。発光基板98をU字状に形成し、左右に離れた板面に光源99を実装するので、複数のLED99が実装された一個の発光基板98を用意すればよく、従って、発光基板98およびLED99が、上ヘッドケース36の左右2個所に個別に設けてある場合に比べて、発光構造の構造を簡素化して低コスト化できる。
また、カバー体100の上面を保護プレート101で覆い、カバー体100に設けた導光部102を保護プレート101の照射窓107の上方に突出させるようにした。こうした発光構造によれば、かみそりヘッド2が前後左右に傾動する動きや、切断刃11・12の往復振動動作によって、導光部102の上面に落下した毛屑を保護プレート101の上面側へ落下させて、導光部102が毛屑で覆われるのを防止できる。また、照射窓107に臨んでいないカバー体100の上面を保護プレート101で覆って遮光するので、導光部102から照射される、スポットライト状の局部的な光でかみそりヘッド2の内部を効果的に照明できる。
図3においてきわ剃り刃9は、きわ剃りレバー112を押上げスライドすることにより、待機姿勢から、軸113を中心にして上向きに揺動した水平の駆動姿勢に揺動操作でき、駆動姿勢においてはきわ剃り刃9専用の振動子114で往復駆動される。9aは固定刃、9bは可動刃であり、それぞれ櫛歯として形成した固定刃9aおよび可動刃9bで、長毛やくせ毛を主に切断する。振動子114は前後に長いレバー状に形成されており、その前後中途部がモーターケース65に設けた支点軸115で水平揺動可能に支持されている。また、振動子114の前端には偏心カム54と係合するカム穴116が形成されており、振動子114の後端には駆動溝117が設けられている。きわ剃り刃9を駆動姿勢に切換えた状態では、可動刃9bと一体化された受動ピン118が駆動溝117と係合して、振動子114の往復動力を受け継ぐ。振動子114の上面は、揺動フレーム66の装着座72で受止められている。上記のように、モーターケース65に設けた支点軸115で振動子114を揺動可能に支持すると、別途支点軸115を設ける場合に比べて、部品点数を削減でき、さらに組付け性も向上できる。同様に、振動子114の上面が揺動フレーム66の装着座72で受止められるので、装着座72に相当する部材を別途設ける場合に比べて、部品点数を削減でき、組付け性も向上できる。
かみそりヘッド2の後部に設けたサブ刃14の詳細構造を図18および図19に示す。先に説明したように、サブ刃14の可動刃29は前後に切刃29aを備えた櫛刃で構成し、固定刃31はスリット刃で形成するが、くせ毛や長毛を効果的に固定刃31の内部へ導入するために、固定刃31を次のように構成した。固定刃31は垂直の縦壁と、縦壁に連続して後向きに鋭角に折り曲げられる上壁で逆V字状に形成されており、上壁の刃面に可動刃29が摺接する切断領域R1と、可動刃29が摺接していない起毛領域R2とが設けられている。また、起毛領域R2における固定刃31に部分円弧状の外突状の起毛促進部(外突部)123を設けて、肌面を凹ませながら緊張させてくせ毛や長毛を効果的に起毛できるようにしている。起毛促進部123は、可動刃29の傾斜下端に隣接する固定刃31の上側の湾曲基部から、固定刃31の垂直の縦壁にわたって半円状に湾曲形成してある。
図18に示すように切断領域R1には、一定間隔おきにリブ状の小刃31aとスリット(刃穴)31bが形成されており、起毛領域R2にも同様の小刃31cとスリット31dが形成されている。切断領域R1における小刃31aとスリット31bは、可動刃29の切刃29aの1ピッチ分だけ左側へずれる状態で斜めに屈折されており、起毛領域R2における小刃31cとスリット31dは、屈折後の小刃31aおよびスリット31bに連続させている。このように、起毛領域R2にスリット31dが形成されていると、起毛促進部123で起毛されたくせ毛や長毛をスリット31d内に導入して肌面に倒れ込むのを防止できる。また、切断領域R1における小刃31aとスリット31bと、起毛領域R2における小刃31cとスリット31dが前後方向に連続させていると、起毛領域R2のスリット31dで捕捉したくせ毛や長毛を、起毛された状態のままで切断領域R1のスリット31bへ向かって案内して確実に切断して短毛化できる。
図19において、固定刃31の厚みをT1、起毛領域R2における起毛促進部123の傾斜した上壁(傾斜面)と直交する向きの突出寸法をT2、起毛促進部123の垂直方向の突出寸法をT3、起毛促進部123の湾曲面から固定刃31の傾斜上端までの垂直方向の突出寸法をT4とするとき、各寸法T1〜T4は次の不等式を満足するように設定してあることが好ましい。(R1<R2)(T1<T2)(T2<R2)(T4<T3)(T1<T4<T2<T3)。
上記のように、小刃31a・31cおよびスリット31b・31dを前後に連続させると、小刃31a・31cの全長が長くなる分だけ内外へ変形しやすくなる。しかし、切断領域R1における小刃124が斜めに屈折されており、さらに斜めに屈折する小刃31aの部分が可動刃29で受止められているので、起毛促進部123に肌面の押付け反力が作用する場合でも、切断領域R1における小刃31aが凹み変形するのを防止して、くせ毛や長毛を確実に切断できる。図19に示すように、可動刃29で受止められる小刃31aの摺動面には、ハーフエッチングによって凹み形成された橋絡部124が設けてあり、この橋絡部124で隣接する小刃31a・31c同士を橋絡して一体化することにより、小刃31a・31cの向上強度を高めて変形を防止している。
また、部分円弧状の起毛促進部123の形成位置が、固定刃31の傾斜上端より寸法T4の分だけ下方に設定してあると、起毛促進部123の肌当りを緩和できる。
起毛促進部123の傾斜面からの突出寸法T2と、起毛領域R2の寸法関係が不等式(T2<R2)を満足するように設定してあると、起毛促進部123の構造強度を向上して、起毛促進部123の強度を充分に確保できる。
起毛促進部123の形成領域は、可動刃29の傾斜下端に隣接する上側の湾曲基部から、後側の垂直の縦壁までとする。また、切断領域R1は、可動刃29の切刃29aの上先端から下先端までに形成する。さらに、切断領域R1と起毛領域R2の寸法関係は(R1<R2)とする。こうした起毛構造によれば、起毛促進部123を曲率半径が大きな湾曲形状にできるので、肌当りを良好なものとすることができる。
突出寸法T3と突出寸法T4の寸法関係が不等式(T4<T3)を満足するように設定してあると、起毛促進部123を固定刃31の傾斜面から適度に突出させて、長毛やくせ毛の起毛を効果的に行うことができる。
固定刃31の厚みをT1とし、固定刃31の傾斜した上壁と直交する向きに突出する起毛促進部123の突出寸法をT2としたとき、その寸法関係が不等式(T1<T2)を満足するように設定してあると、起毛促進部123による起毛効果を向上できる。
各部の寸法関係が不等式(T1<T4<T2<T3)を満足するように設定してあると、長毛やくせ毛の起毛を効果的に行いながら、起毛促進部123の肌当りをソフトで良好なものとすることができる。
以上のように構成した電気かみそりは、以下の形態で実施することができる。
かみそりヘッド2に可動刃21・22および固定刃23・24を備えた前後一対の切断刃11・12が設けられ、各可動刃21・22を駆動する一対の振動子16・17が、かみそりヘッド2に設けたヘッドケース15の内部に配置され、モーター6と一対の振動子16・17の間に、モーター6の回転動力を往復動力に変換する動力変換機構が設けられ、一対の振動子16・17が動力変換機構から出力される往復動力で、互いに逆向きに往復駆動される往復動式の電気かみそりを対象とする。そして、少なくとも一方の振動子16・17が、他方の振動子16・17に設けた案内座51・52で支持されていることを特徴とする。
上記の振動子構造によれば、切断刃11・12を介して振動子16・17に強い押圧負荷(肌反力)が作用した場合でも、一方の振動子16・17が、他方の振動子17・16を受止めて支持することができる。従って、振動子16・17の一部が変形し、あるいは破損するのを良く防止できる。
かみそりヘッド2に可動刃21・22および固定刃23・24を備えた前後一対の切断刃11・12が設けられ、各可動刃21・22を駆動する一対の振動子16・17が、かみそりヘッド2に設けたヘッドケース15の内部に配置されており、モーター6と一対の振動子16・17の間に、モーターの6回転動力を往復動力に変換する動力変換機構が設けてあり、一対の振動子16・17が動力変換機構から出力される往復動力で、互いに逆向きに往復駆動される往復動式の電気かみそりであって、一方の振動子17はヘッドケース15の設けた第1案内座51で支持されており、他方の振動子16は、前記一方の振動子17に設けた第2案内座52で支持されていることを特徴とする。
上記構成の電気かみそりによれば、切断刃11・12を介して振動子16・17に強い押圧負荷(肌反力)が作用した場合でも、一方の振動子17が下ヘッドケース37の第1案内座51で受止め支持されるので、同振動子17が押圧負荷方向へ沈込むのを確実に防止できる。同様に、他方の振動子16は前記一方の振動子17の第2案内座52で受止められているので、同振動子16が押圧負荷方向へ沈込むのを防止できる。従って、振動子16・17の一部が変形し、あるいは破損するのをよく防止できる。また、一方の振動子17が下ヘッドケース37に設けた第1案内座51で受止め支持されるので、その支持が強固なものとなり、振動子17の変形や破損をよく防止できる。さらに、一方の振動子17に支持される他方の振動子16も強固に支持されることとなる。
動力変換機構は、モーター6の出力軸に固定した偏心カム54と、一方の振動子17に設けられて前記偏心カム54で往復駆動される受動部53を備えている。一方の振動子17と他方の振動子16の間に、前記一方の振動子17の往復動作を他方の振動子16に伝える伝動体38が設けられている。
上記の伝動構造によれば、動力変換機構で往復駆動される振動子17の往復動作を、伝動体38を介して他方の振動子16に確実に伝えて、各振動子16・17に対応する可動刃21・22を互いに逆向きに往復駆動できる。また、少なくとも一方の振動子16の往復動作を案内座52と伝動体38で規定できるので、振動子16を常に適正に往復スライドさせて、ひげ切断をさらに効果的に行える。
ヘッドケース15は上ヘッドケース36と下ヘッドケース37を備えている。一対の振動子16・17の上面間に設けた伝動リンク38の中央部は、上ヘッドケース36から下向きに突設した揺動軸体56で往復揺動可能に軸支されている。上ヘッドケース36に伝動リンク38の上向きの移動を規制する押え体62が設けられている。
上記の伝動構造によれば、揺動軸体56および押え体62を独立した部品として別途設ける場合に比べて部品点数を削減でき、さらに止め輪などを使用する必要もなく伝動リンク38を揺動可能に軸支できるので、伝動リンク38の支持構造を簡素化して低コスト化できる。また、振動子16・17の上面間に設けた伝動リンク38を押え体62で押え保持するので、伝動リンク38が各振動子16・17から浮離れる余地がなく、従って、伝動リンク38による往復動作の伝動をさらに確実に行える。
押え体62は、上ヘッドケース36と一体に形成した規制突起で構成する。
このように、押え体62が上ヘッドケース36と一体に形成した規制突起で構成されていると、押え体62が独立した部品として形成してある場合に比べて、伝動リンク38の支持構造を簡素化して低コスト化できる。組立ての手間を削減できる利点もある。
揺動軸体56は、伝動リンク38を軸支する軸部60と、軸部60の上端周囲に形成される段部61を備えている。段部61が伝動リンク38の上面に接当して、伝動リンク38の上向きの移動を規制している。
上記のように、伝動リンク38の揺動中心を段部61で受止めて、同リンク38の上向きの移動を規制すると、伝動リンク38に作用する揺動抵抗を最小限にして、伝動リンク38を円滑かつ適確に往復揺動させることができる。従って、隣接する振動子16・17間の往復動作の伝動をさらに的確に行うことができる。
受動部53を備えた一方の振動子17は、下ヘッドケース37に設けた第1案内座51で左右スライド可能に案内支持されている。他方の振動子16は、一方の振動子17に設けた第2案内座52で左右スライド可能に案内支持されている。
こうした振動子構造によれば、一対の振動子16・17のそれぞれを第1案内座51および第2案内座52で案内支持できるので、切断刃11・12を介して振動子16・17に強い押圧負荷(肌反力)が作用した場合でも、振動子16・17の一部が変形し、あるいは破損するのをさらに確実に防止できる。また、モーター動力の伝動ロスや、可動刃21・22の駆動ストロークが小さくなるのを解消して、ひげ切断をさらに効果的に行える。
一対の振動子16・17のそれぞれにスライド枠部16b・17bを形成する。スライド枠部16b・17bをヘッドケース15に装着した一対のガイド軸48・50でスライド案内して、各振動子16・17を左右スライドのみ可能に案内支持する。
上記のように、一対の振動子16・17に設けたスライド枠部16b・17bを一対のガイド軸48・50でスライド案内すると、各振動子16・17を左右スライドのみ可能な状態で、確動的に案内支持できる。従って、切断刃11・12の切断負荷が増加した場合に、振動子16・17が前後方向や斜め方向へずれ動くのを規制して、可動刃21・22を常に適正なストロークで互いに逆向きに往復駆動してひげ切断を適確に行える。
上ヘッドケース36の上面に、平面から見てU字状の収容凹部97を凹み形成し、収容凹部97の内部に平面から見てU字状の発光基板98を収容する。発光基板98の左右の板面のそれぞれに、光を可動刃21・22の側へ向かって照射する光源99が実装されている。収容凹部97の上開口は、平面から見てU字状の透光可能なカバー体100で閉止されている。
上記のように、かみそりヘッド2の内部に発光構造を設けると、ひげ剃り時に発光基板98に設けた光源99を点灯することにより、可動刃21・22および固定刃23・24やかみそりヘッド2の周囲壁を、光源99から照射された光で明るく照らすことができるので、興趣を醸す状態でひげ切断を行える。また、可動刃21・22や固定刃23・24に光触媒がコーティングしてある場合には、光源99から照射された光で光触媒を効果的に励起させて殺菌作用を発揮できる。さらに、2次電池7の充電残量に応じて光源99の発光状態を変化させることにより、2次電池7の電力消費状況を明確に認識することができる。発光基板98をU字状に形成し、左右に離れた板面に光源99を実装するので、複数の光源99が実装された一個の発光基板98を用意すればよく、従って、発光基板98および光源99が、上ヘッドケース36の左右2個所に個別に設けてある場合に比べて、発光構造の構造を簡素化して低コスト化できる。
カバー体100の上面は上ヘッドケース36に固定した保護プレート101で覆われている。光源99に対応してカバー体100に設けた導光部102が、保護プレート101に開口した照射窓107の上方に突出されている。
こうした発光構造によれば、かみそりヘッド2が前後左右に傾動する動きや、切断刃11・12の往復振動動作によって、導光部102の上面に落下した毛屑を保護プレート101の上面側へ落下させて、導光部102が毛屑で覆われるのを防止できる。また、照射窓107に臨んでいないカバー体100の上面を保護プレート101で覆って遮光するので、導光部102から照射される、スポットライト状の局部的な光でかみそりヘッド2の内部を効果的に照明できる。
モーター6を支持するモーターケース65が本体ケース1の内部に配置されている。かみそりヘッド2はモーターケース65に固定した揺動フレーム66で前後揺動可能に支持されている。揺動フレーム66は、モーターケース65の上面に接合される装着座72と、装着座72の両側端から起立する一対のヘッドアーム73を備えていて、同アーム73の上端がヘッドケース15に設けた左右一対の揺動ブラケット44と第1軸71を介して相対揺動可能に連結されている(図8、図9参照)。装着座72の前後から下向きに突設した取付けピース74が、モーターケース65の前後面に設けたピース受座75で受止め支持されて、揺動フレーム66がモーターケース65で支持されている。
こうしたヘッド支持構造によれば、ヘッドアーム73に作用する外力モーメントを、モーターケース65で確りと受止めることができるので、かみそりヘッド2を安定した状態で支持できる。また、かみそりヘッド2をユーザーの意図通りに肌面に沿って前後傾動させて、ひげ切断を円滑に行うことができる。
に取付けピース74は、装着座72に連続して前後に延びるピース基部74aと、ピース基部74aに連続して下向きに延びる締結部74bで形成されている。ピース基部74aがモーターケース65に設けた係合部77で係合保持された状態で、締結部74bが締結体76でピース受座75に締結固定されている。
こうした固定構造によれば、揺動フレーム66をモーターケース65に対してさらに強固に一体化できるので、かみそりヘッド2をさらに安定した状態で支持できる。
装着座72とヘッドアーム73の左右の隅部に臨んで形成した規制切欠78が、モーターケース65の上面左右に突設した規制突起79で係合保持されている。
上記のように、装着座72とヘッドアーム73の左右の隅部に形成した規制切欠78を、モーターケース65に突設した規制突起79で係合保持すると、ヘッドアーム73に作用する外力モーメントを規制突起79にも分散して負担させることができる。従って、揺動フレーム66をモーターケース65に対してさらに強固に一体化して、かみそりヘッド2をさらに安定した状態で支持できる。
本体ケース1の内部に配置した制御基板8と、上ヘッドケース36の収容凹部97に配置した発光基板98が、複数のリード線103を介して電気的に接続されている。複数のリード線103の中途部は、規制突起79を上下に貫通するリード挿通穴80に挿通されている。
上記のように、制御基板8と発光基板98の間に設けたリード線103の中途部を、規制突起79に形成したリード挿通穴80に挿通すると、かみそりヘッド2が前後傾動するとき、リード線103の中途部が他物に引っ掛って引っ張られ、あるいは隙間に挟み込まれて押し潰されるのを防止できる。また、発光基板98と規制突起79の間のリード線103を、かみそりヘッド2の傾動動作に追随して円滑に屈曲変位させることができる。従って、かみそりヘッド2の前後傾動に伴って、リード線103の中途部に繰り返し外力が作用して断線するのを防止できるうえ、かみそりヘッド2の傾動動作がリード線103で邪魔されることを防止できる。
かみそりヘッド2およびモーターケース65は、モーターケース65と本体ケース1の間に設けた弾性支持構造で浮動可能に支持されている。弾性支持構造は、本体ケース1に設けた左右一対の下ばね座68と、下ばね座68に対応してモーターケース65の左右側面の上部に設けた一対の上ばね座69と、これら両ばね座68・69の間に配置されてモーターケース65を押し上げ付勢する浮動ばね70を備えている。
上記のように、かみそりヘッド2およびモーターケース65を弾性支持構造で支持すると、かみそりヘッド2が肌面に強く押付けられるとき、かみそりヘッド2を本体ケース1側へ沈み込ませて、肌面に過剰な押付け力が作用するのを浮動ばね70で緩和吸収できる。また、ひげ切断時には、かみそりヘッド2が浮動ばね70で肌面に向かって押圧付勢されるので、例えば顎回りのような立体的な肌面においても、かみそりヘッド2を肌面の変化に追随して密着できる。従って、ひげ切断時の肌当りを柔らかなものとしながら、的確にひげ切断を行える。
上ばね座69より下側のモーターケース65の前後面に、かみそりヘッド2およびモーターケース65を左右揺動可能に支持する第2軸(左右揺動軸)83が突設されている。本体ケース1の内部に第2軸83を浮動支持する浮動溝84が形成されている。
上記のように、モーターケース65の前後に第2軸83を設け、同軸83を本体ケース1に設けた浮動溝84で浮動支持すると、かみそりヘッド2およびモーターケース65を左右揺動可能に、しかも前後傾動可能に支持できる。こうした電気かみそりによれば、かみそりヘッド2を前後、左右、上下の全方位方向へ浮動させて、かみそりヘッド2の傾動動作の自由度を向上できるので、肌面の変化に追随しながら自在にひげ切断を行える、使い勝手に優れた電気かみそりを提供できる。
モーターケース65の下部に、モーター6のリード端子88を水密状に封止する容器状の端子パッキン89を装着する。端子パッキン89の装着部分は、端子パッキン89に外嵌する固定リング91でモーターケース65に密着固定される。固定リング91の周囲複数個所に設けた連結腕92がモーターケース65に対して、互いに凹凸係合する係合穴93と係合凸部94を介して固定される。
こうした封止構造によれば、端子パッキン89をモーターケース65の下部に被せ付け、さらに固定リング91を端子パッキン89の装着部分に外嵌装着することで、端子パッキン89をモーターケース65に固定して、リード端子88の周辺を水密状に封止できる。従って、かみそりヘッド2を水洗い洗浄する際に本体ケース1の内部に洗浄水が入込むことがあっても、リード端子88、あるいは同端子88に接続したリード線87が短絡するのを確実に防止できる。また、固定リング91に設けた連結腕92を、モーターケース65に対して係合穴93と係合凸部94を介して固定することにより、固定リング91をモーターケース65に分離不能に固定できる。従って、例えば本体ケース1に落下衝撃が作用するような場合であっても、固定リング91や端子パッキン89がモーターケース65から分離するのを防止して、端子パッキン89による封止機能を確実に維持できる。
かみそりヘッド2に一対の切断刃11・12とは別に、可動刃29と固定刃31を備えた粗剃り用のサブ刃14を設ける。サブ刃14の可動刃29は、隣接する切断刃12用の振動子17で同時に往復駆動される。サブ刃14の固定刃31はスリット刃で構成されて、可動刃29が摺接する切断領域R1と、可動刃29が摺接していない起毛領域R2を備えている。起毛領域R2における固定刃31に外突状の起毛促進部123を形成する。
上記のように構成したサブ刃14の固定刃31によれば、肌面を起毛促進部123で凹ませながら緊張させてくせ毛や長毛を効果的に起毛できるので、起毛された状態のくせ毛や長毛を切断領域R1において切断して短毛化できる。
サブ刃14の固定刃31の起毛領域R2にスリット31dを形成する。
このように、固定刃31の起毛領域R2にスリット31dが形成してあると、起毛促進部123で起毛されたくせ毛や長毛をスリット31d内に導入して肌面に倒れ込むのを防止できる。また、スリット31dで捕捉されたくせ毛や長毛を起毛された状態のままで切断領域R1へと案内して切断できる。
サブ刃14の固定刃31の切断領域R1に形成されるスリット31bと、粗剃り用の固定刃31の起毛領域R2に形成されるスリット31dは前後方向に連続している。
上記のように、切断領域R1に形成されるスリット31bと、起毛領域R2に形成されるスリット31dが前後方向に連続されていると、スリット31dで捕捉されたくせ毛や長毛を、起毛された状態のままで起毛領域R2側のスリット31dへと案内できる。従って、くせ毛や長毛の切断をさらに確実に行って短毛化できる。
(実施例2) 図20は振動子構造を変更した実施例2を示す。そこでは、実施例1の振動子構造と同様に、上ヘッドケース36と下ヘッドケース37でヘッドケース15を構成し、その内部に前側の振動子16と、後側の振動子17と、両振動子16・17を連結する左右一対の伝動リンク38を収容している。実施例2の振動子構造は、実施例1の振動子構造に対して、伝動リンク38の下面に揺動軸体56を一体に設け、揺動軸体56の下部の軸部60を支持枠体126で支持して、伝動リンク38を左右揺動可能に支持する点が異なる。また、支持枠体126と、左右一対のガイドプレート127で振動子16・17を左右スライドのみ自在に確動的に案内支持する点が異なる。
支持枠体126と一対のガイドプレート127は左右に長い板体からなり、支持枠体126の左右両端と、ガイドプレート127の左右両端と前縁あるいは後縁が、上ヘッドケース36と下ヘッドケース37の接合部で挟持固定されている。支持枠体126の前後中央には、軸部60を支持する支点穴55が形成されている。また、上ヘッドケース36に設けた押え軸62の下端の球面部で伝動リンク38の上面の前後を押え保持するようにしている。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
(実施例3) 図21は振動子構造を変更した実施例3を示す。そこでは、前側の振動子16と後側の振動子17の対向面の上下に、二又状の受動部53・53を上下互違い状に設け、各受動部53・53をクランク状の駆動ピン54aを備えた偏心カム54で、同時に逆向きに往復駆動できるようにした。また、前側の振動子16の下面に後側の振動子17を案内支持する第1案内座(案内座)51を設け、後側の振動子17の下面に前側の振動子16を案内支持する第2案内座(案内座)52を設けるようにした。各振動子16・17は、前向きまたは後向きに開口する箱状の基部16e・17eを備えており、この基部16e・17eを左右一対の弾性腕16f・17fで支持して、振動子16・17の全体を左右移動可能に支持した。この実施例では前後の振動子16・17に第1案内座51と第2案内座52を設けて、振動子16・17どうしが相手振動子17・16を支持するようにした。こうした振動子構造によれば、一対の振動子16・17のそれぞれが第1案内座51および第2案内座52で案内支持されるので、切断刃11・12を介して振動子16・17に強い押圧負荷(肌反力)が作用した場合でも、振動子16・17の一部が変形し、あるいは破損するのを確実に防止できる。この実施例から理解できるように、一対の振動子16・17は、第1案内座51と第2案内座52を介して、互いに案内支持することができる。なお、実施例1の振動子16・17と同様に、基部16e・17eがガイド軸48・50でスライド支持してある場合には、振動子16・17に強い押圧負荷が作用したとしても、沈込みをさらに確実に防止できる。以上のように、実施例3の振動子構造においては、前側の振動子16と第2案内座52は、両振動子16・17が互いに逆向きに往復スライドするとき相対的に摺動しており、後側の振動子17と第2案内座52は、両振動子16・17が互いに逆向きに往復スライドするとき相対的に摺動している。つまり、前側の振動子16と第2案内座52は常に摺接しており、後側の振動子17と第2案内座52も同様に常に摺接していることとなる。
(実施例4) 図22は振動子構造を変更した実施例4を示す。そこでは、かみそりヘッド2の上面側にメイン刃(切断刃)11とサブ刃13を設け、かみそりヘッド2の後面にきわ剃り刃(切断刃)9を設けるようにした。また、ヘッドケース15の内部にメイン刃11およびサブ刃13を駆動する振動子16と、きわ剃り刃9を駆動する振動子17を設け、振動子17の往復動作を伝動リンク38で振動子16に伝えるようにした。前側の振動子16は、ガイド軸48と振動子17に設けた第2案内座52で左右スライドのみ可能に確動的に支持されており、後側の振動子17は、ガイド軸50と下ヘッドケース37に設けた第1案内座51で左右スライドのみ可能に確動的に支持されている。上ヘッドケースの内部には支持枠体126が固定されており、同枠体126に固定した揺動軸体56で伝動リンク38を揺動可能に支持した。この実施例から理解できるように、振動子16・17は一対のメイン刃11・12に対応して設けてある必要はなく、2個の切断刃(メイン刃11ときわ剃り刃9)を往復駆動できるものであればよく、メイン刃11とサブ刃13・14を往復駆動できるものであってもよい。
(実施例5) 図23は伝動体の構造を変更した実施例5を示す。そこでは、前後の振動子16・17の対向面の左右両側にラック131・132を設け、対応するラック131・132の間にピニオン133・134を設けて、後側の振動子17の往復動作を前側の振動子16に伝動できるようにした。ピニオン133・134は、それぞれ下ヘッドケース37と一体に形成したピニオン軸135・136で回転自在に支持されている。この実施例においては、ラック131・132とピニオン133・134が伝動体38として機能して、後側の振動子17の往復動作を前側の後の振動子16に確動的に伝動する。
押え体62は丸軸状に形成する必要はなく、伝動リンク38と対向する上ヘッドケース36のケース壁から下向きに突設されて、伝動リンク38の上面に接当するリブ状の規制突起や棒状の突起で構成してあってもよい。互いに凹凸係合する係合穴93と係合凸部94は、係合穴93がモーターケース65に、係合凸部94が連結腕92に設けてあってもよい。支点穴55は断面円形に形成する必要はなく、多角形断面状に形成してあってもよい。ガイド軸48・50の断面形状は円形である必要はなく、三角形や四角形など多角形じょうであってもよい。メイン刃(切断刃)11・12に隣接してサブ刃(トリマー刃)13・14が設けられているものに限らず、サブ刃(トリマー刃)13・14が単独でかみそりヘッド2に設けられるものであってもよい。また、サブ刃(トリマー刃)13・14は、複数設ける必要はなく1個だけ設ける構成であってもよい。
1 本体ケース
2 かみそりヘッド
6 モーター
8 制御基板
11 メイン刃(切断刃)
12 メイン刃(切断刃)
14 サブ刃
15 ヘッドケース
16 振動子
17 振動子
16b スライド枠部
17b スライド枠部
21 可動刃
22 可動刃
23 固定刃
24 固定刃
31 固定刃
31b スリット
31d スリット
36 上ヘッドケース
37 下ヘッドケース
38 伝動リンク(伝動体)
44 揺動ブラケット(揺動支持体)
48 ガイド軸
50 ガイド軸
51 第1案内座
52 第2案内座
53 受動部
54 偏心カム
56 揺動軸体
60 軸部
61 段部
62 押え体
65 モーターケース(支持台)
66 揺動フレーム
68 下ばね座
69 上ばね座
70 浮動ばね
71 第1軸
72 装着座
73 ヘッドアーム
74a ピース基部
74b 締結部
75 ピース受座
76 締結体
77 係合部
78 規制切欠
79 規制突起
80 リード挿通穴
83 第2軸
84 浮動溝
88 リード端子
89 端子パッキン
91 固定リング
92 連結腕
93 係合穴
94 係合凸部
97 収容凹部
98 発光基板
99 光源
100 カバー体
101 保護プレート
102 導光部
103 リード線
107 照射窓
123 起毛促進部
R1 切断領域
R2 起毛領域

Claims (5)

  1. かみそりヘッド(2)に、可動刃(29)と固定刃(31)を備えたトリマー刃(14)が設けられており、
    トリマー刃(14)の固定刃(31)はスリット刃で構成されており、可動刃(29)が摺接する切断領域(R1)と、可動刃(29)が摺接していない起毛領域(R2)とを備えており、
    起毛領域(R2)における固定刃(31)に外突部(123)が形成されていることを特徴とする電気かみそり。
  2. トリマー刃(14)の固定刃(31)の起毛領域(R2)にスリット(31d)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気かみそり。
  3. トリマー刃(14)の固定刃(31)の切断領域(R1)に形成されるスリット(31b)と、固定刃(31)の起毛領域(R2)に形成されるスリット(31d)が連続していることを特徴とする請求項2に記載の電気かみそり。
  4. 固定刃(31)の上壁が傾斜面となっており、外突部(123)の形成位置が、固定刃(31)の傾斜上端より所定寸法(T4)だけ下方に設定してあることを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  5. 外突部(123)の垂直方向の突出寸法をT3とし、
    外突部(123)の湾曲面から固定刃(31)の傾斜上端までの垂直方向の突出寸法をT4とするとき、
    T4<T3を満足するように設定していることを特徴とする請求項4に記載の電気かみそり。
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