以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
図1は、本発明に係る管理システム1を示す図である。この管理システム1は、図1に示されるように、複数の画像処理装置10(10a,10b,10c,...)と管理サーバ90と外部端末50とを備える。
本システム1における各要素10,50,90は、それぞれ、ネットワーク108を介して互いに通信可能に接続される。ネットワーク108は、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、当該ネットワーク108に対する接続態様は、有線接続であってもよく、あるいは無線接続であってもよい。
外部端末50は、他の装置(管理サーバ90、画像処理装置10)との間でのネットワーク通信が可能な情報入出力端末装置(情報端末)である。ここでは、外部端末50として、タブレット型端末を例示する。ただし、これに限定されず、外部端末50は、スマートフォンなどであってもよい。
この管理システム1においては、ユーザ(たとえばユーザU1)は、所望の画像処理装置10のタッチパネル25(図1参照)において所望のジョブの設定操作を行うことが可能であるとともに、自身の外部端末50のタッチパネル75(図1参照)において、所望のジョブの設定操作を行うことも可能である。当該外部端末50は、ユーザによる設定操作(ジョブに関する設定操作)を受け付ける「設定操作装置」とも称される。
具体的には、外部端末50には、画像処理装置10を操作するための操作画面(設定画面等)を用いて外部端末50において設定操作を行うためのアプリケーションソフトウエアプログラム(「設定操作アプリケーション」とも称する)がインストールされている。外部端末50は、当該操作画面の画面情報(画面データ)を取得して外部端末50のタッチパネル75に表示し、表示された操作画面においてユーザによる操作(設定操作等)を受け付ける。
より詳細には、この管理システム1では、操作画面等の画面データの授受は、外部端末50と管理サーバ90との間で行われる。当該管理サーバ90は、画像処理装置10を操作するための操作画面の画面データを生成し、生成した操作画面の画面データを外部端末50に送信する。そして、外部端末50は、管理サーバ90から受信した画面データに基づき当該操作画面をタッチパネル75に表示し、ユーザは、外部端末50に表示された操作画面において各種操作を行う。
<1−2.画像処理装置の構成>
図2は、画像処理装置10の機能ブロックを示す図である。ここでは、画像処理装置10として、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))を例示する。なお、MFP10は、画像形成装置あるいは印刷出力装置とも称される。
MFP10は、コピージョブ、スキャンジョブおよびボックス格納ジョブなどを実行することが可能な装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ(制御部)9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種のジョブを実行することが可能である。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像データあるいはスキャンデータとも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワーク108を介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(管理サーバ90等)との間で各種のデータを授受することが可能である。通信部4は、各種データを送信する送信部4aと各種データを受信する受信部4bとを有する。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および半導体メモリ等の記憶装置で構成される。
操作部6は、MFP10に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。タッチパネル25は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者(ユーザ)からの各種の操作入力を受け付けることが可能である。
コントローラ9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてMFP10にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク108等を経由してダウンロードされてMFP10にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、通信制御部11と入力制御部12と表示制御部13とジョブ制御部14とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部11は、他の装置(管理サーバ90等)との間の通信動作を通信部4等と協働して制御する処理部である。
入力制御部12は、操作入力部6a(タッチパネル25等)に対するユーザからの操作入力の受付動作等を制御する制御部である。
表示制御部13は、表示部6b(タッチパネル25等)における表示動作を制御する処理部である。表示制御部13は、MFP10を操作するための操作画面等をタッチパネル25に表示する。
ジョブ制御部14は、ユーザによる設定内容(設定値)に基づくジョブの実行動作を制御する処理部である。
<1−3.管理サーバの構成>
次に、管理サーバ90の構成について説明する。
管理サーバ90は、MFPとは異なる外部装置である、管理システム1を構成する複数のMFP10を管理するサーバコンピュータ(外部サーバ装置)である。換言すれば、管理サーバ90は、管理サーバ90の管理対象のMFP10(複数の管理対象装置)を管理する。
図3は、管理サーバ90の概略構成を示す機能ブロック図である。
管理サーバ90は、図3の機能ブロック図に示すように、通信部94、格納部95およびコントローラ99(制御部)等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
通信部94は、ネットワーク108を介したネットワーク通信を行うことが可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、管理サーバ90は、所望の相手先(外部端末50、各MFP10等)との間で各種のデータを授受することが可能である。通信部94は、各種データを送信する送信部94aと各種データを受信する受信部94bとを有する。
格納部95は、ハードディスクドライブ(HDD)および不揮発性の半導体メモリ等の記憶装置で構成される。当該格納部95には、複数の管理対象装置(たとえば10台の管理対象装置)の保有機能(図8も参照)が予め格納(登録)されている。また、格納部95には、複数の管理対象装置(MFP10a,10b,10c,...)のそれぞれの設置場所(設置位置)を示す設置位置情報もが格納(登録)されている。さらに、管理サーバ90は、格納部95を用いて、管理システム1の各ユーザごとに、当該各ユーザによる利用経験(ログイン経験)を有するMFP10を管理している。
コントローラ99は、管理サーバ90に内蔵され、管理サーバ90を統括的に制御する制御装置である。コントローラ99は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ99は、CPUにおいて、格納部95内に格納されている所定のプログラムを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて管理サーバ90にインストールされてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク108等を経由してダウンロードされて管理サーバ90にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図3に示すように、コントローラ99は、当該プログラムの実行により、通信制御部81と抽出部82と特定部83と画面生成部84と判定部85とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部81は、通信部94と協働して、他の装置(外部端末50,MFP10等)との間の通信動作を制御する処理部である。たとえば、通信制御部81は、ユーザによって指定されたジョブ(指定ジョブ)(たとえばコピージョブ)に関する設定画面の画面情報(画面データ(ビットマップ画像データ等))を外部端末50に送信して当該設定画面を外部端末50に表示させる。当該通信制御部81は、外部端末50における設定画面(操作画面)の表示制御を行うことから、表示制御部とも称される。また、通信制御部81は、外部端末50に表示された操作画面(設定画面)内での操作位置情報(押下位置情報)を当該外部端末50から取得する。さらに、通信制御部81は、ユーザの外部端末50の位置情報(端末位置情報)をも当該外部端末50から取得する。
抽出部82は、当該指定ジョブに関して設定可能値相違項目(次述)の抽出処理を実行する処理部である。設定可能値相違項目は、ユーザの指定ジョブに関する複数の設定項目のうち、設定可能な設定値が少なくとも2つのMFP10において相違する設定項目である。抽出部82は、複数のMFP10のそれぞれの保有機能に基づいて、当該設定可能値相違項目を抽出する。
特定部83は、設定可能値相違項目に関してユーザによって設定(入力)された設定値に基づいて、設定可能値相違項目に関してユーザによって設定された設定値に対応する機能を実行することができないMFP10(実行不可装置とも称する)を特定する。
画面生成部(画像生成部)84は、外部端末50に表示させる操作画面(設定画面等)を生成する処理部である。具体的には、画面生成部84は、外部端末50に表示された操作画面(設定画面)内での操作位置情報(押下位置情報)に基づいて、当該操作画面における操作入力(設定操作等)を受け付ける。そして、画面生成部84は、当該操作位置情報に対応する新たな操作画面(設定画面)を生成する。生成された新たな操作画面は、通信制御部81によって外部端末50に送信されて当該外部端末50に表示される。
判定部85は、各種の判定処理を実行する処理部である。たとえば、判定部85は、外部端末50の位置情報に基づいて、当該外部端末50のユーザ(ユーザU1)の移動状況を判定する。
<1−4.動作>
図5および図6は、本システム1における動作を示す概念図である。なお、ここでは、ユーザU1が、(自らの判断で)MFP10aの設置場所へと移動しながら、自身の外部端末50を用いて、所望のジョブ(たとえばコピージョブ)に関する設定を行う状況を想定する。
具体的には、管理サーバ90は、複数の管理対象装置のうちの少なくとも一部の装置の保有機能に基づいて、設定可能値相違項目を抽出する。そして、管理サーバ90は、抽出された設定可能値相違項目に関する設定画面を外部端末50において自動的に且つ優先的に表示させる。
その後、管理サーバ90は、当該設定可能値相違項目に関してユーザU1によって設定された設定値に基づいて、当該少なくとも一部の装置のうち当該設定値に対応する機能を実行することができないMFP10(実行不可装置)を特定する。
さらに、実行不可装置が特定された場合において、当該実行不可装置の設置場所へとユーザU1が移動している旨が判定されるときには、管理サーバ90は、ユーザU1の移動先のMFP10が当該設定値に対応する機能を実行できない旨を当該ユーザU1に通知する。
<各MFP10の保有機能について>
本システム1における動作の詳細について説明する前に、各MFP10の保有機能について説明する。
図8は、管理対象装置の保有機能および各機能に対応する設定項目を示す図である。なお、図8において、記号「○」は、対応する機能をMFP10が有する(実行することができる)旨を示し、記号「−」は、対応する機能をMFP10が有しない(実行することができない)旨を示す。
具体的には、管理サーバ90は、コピージョブにおける複数の機能(コピー関連機能とも称する)およびスキャンジョブにおける複数の機能(スキャン関連機能とも称する)等について、各管理対象装置の保有状況を管理している。なお、ここでは、図示の都合上、管理対象装置の一部(MFP10a〜10c)の保有機能について主に説明するが、管理サーバ90は、全ての管理対象装置(ここでは10台のMFP10)の保有機能について管理している。
まず、各管理対象装置における複数のコピー関連機能の保有状況について説明する。
具体的には、MFP10aとMFP10cとは、両面印刷機能を有する。一方、MFP10bは、両面印刷機能を有しない。そのため、両面印刷機能に対応する設定項目「両面/片面」に関して、MFP10a,10cでは、設定値「両面」を設定(入力)することが可能であるものの、MFP10bでは、当該設定値「両面」を設定することができない。なお、MFP10a〜10cのそれぞれは、片面印刷機能を有し、MFP10a〜10cのそれぞれにおいては、当該設定項目「両面/片面」に関して設定値「片面」を設定することが可能である。
また、MFP10b,10cは、フルカラー印刷機能を有する。一方、MFP10aは、フルカラー印刷機能を有しない。そのため、フルカラー印刷機能に対応する設定項目「カラー」に関して、MFP10b,10cでは、設定値「フルカラー」を設定することが可能であるものの、MFP10aでは、当該設定値「フルカラー」を設定することができない。なお、MFP10a〜10cのそれぞれは、グレースケール印刷機能を有し、MFP10a〜10cのそれぞれにおいては、当該設定項目「カラー」に関して設定値「グレースケール」を設定することが可能である。
さらに、所定サイズの用紙への印刷機能に関して、MFP10bは、A3〜A6サイズの各用紙への印刷機能を有し、MFP10bでは、設定項目「出力サイズ」において、設定値「A3サイズ」から設定値「A6サイズ」までを設定することが可能である。MFP10aは、A3〜A5サイズの各用紙への印刷機能を有し、MFP10aでは、設定項目「出力サイズ」において設定値「A3サイズ」から設定値「A5サイズ」までを設定することが可能である。ただし、MFP10aは、A6サイズの用紙への印刷機能を有さず、MFP10aでは、設定項目「出力サイズ」において設定値「A6サイズ」を設定することができない。MFP10cは、A4〜A6サイズの各用紙への印刷機能を有し、MFP10cでは、設定項目「出力サイズ」において設定値「A4サイズ」から設定値「A6サイズ」までを設定することが可能である。ただし、MFP10cは、A3サイズの用紙への印刷機能を有さず、MFP10cでは、設定項目「出力サイズ」において設定値「A3サイズ」を設定することができない。
また、MFP10bは、ステープル機能を有するため、MFP10bでは、設定項目「ステープル」において設定値「ステープル有」を設定することが可能である。一方、MFP10a,10cは、ステープル機能を有しないため、各MFP10a,10cでは、設定項目「ステープル」において設定値「ステープル有」を設定することができない。
さらに、MFP10a〜10cは、いずれも、パンチ機能を有しない。そのため、各MFP10a〜10cでは、設定項目「パンチ」において設定値「パンチ有」を設定することができない。
つぎに、各管理対象装置における複数のスキャン関連機能の保有状況について説明する。
具体的には、MFP10b,10cは、フルカラースキャン機能を有する。一方、MFP10aは、フルカラースキャン機能を有しない。そのため、フルカラースキャン機能に対応する設定項目「カラー」に関して、MFP10b,10cでは、設定値「フルカラー」を設定することが可能であるものの、MFP10aでは、当該設定値「フルカラー」を設定することができない。なお、MFP10a〜10cのそれぞれは、グレースケールスキャン機能を有し、MFP10a〜10cのそれぞれにおいては、当該設定項目「カラー」に関して設定値「グレースケール」を設定することが可能である。
また、所定サイズの原稿のスキャン機能に関して、MFP10bは、A3〜A6サイズの各原稿のスキャン機能を有し、MFP10bでは、設定項目「入力サイズ」に関して設定値「A3サイズ」から設定値「A6サイズ」までを設定することが可能である。MFP10aは、A3〜A5サイズの各原稿のスキャン機能を有し、MFP10aでは、設定項目「入力サイズ」に関して設定値「A3サイズ」から設定値「A5サイズ」までを設定することが可能である。ただし、MFP10aは、A6サイズの原稿のスキャン機能を有さず、設定項目「入力サイズ」に関して設定値「A6サイズ」を設定することができない。MFP10cは、A4〜A6サイズの各原稿のスキャン機能を有し、MFP10cでは、設定項目「入力サイズ」に関して設定値「A4サイズ」から設定値「A6サイズ」までを設定することが可能である。ただし、MFP10cは、A3サイズの原稿のスキャン機能を有さず、設定項目「入力サイズ」に関して設定値「A3サイズ」を設定することができない。
さらに、MFP10aは、ファクシミリ機能を有するものの、MFP10b,10cは、ファクシミリ機能を有しない。そのため、MFP10aでは、設定項目「FAX(ファクシミリ)利用有無」に関して、設定値「FAX利用」を設定することが可能であるものの、MFP10b,10cでは、当該設定値「FAX利用」を設定することができない。
以上のように、管理サーバ90では、各管理対象装置の保有機能が管理されている。当該保有機能は、後述するように、設定可能値相違項目の抽出処理において利用される。
<管理システムにおける動作の詳細について>
図4は、本システム1における動作を示すタイミングチャートである。図4等を参照しつつ、本システム1における動作の詳細について以下に説明する。
なお、上述したように、ここでは、ユーザU1が、(自らの判断で)MFP10aの設置場所へと移動しながら、外部端末50を用いて、所望のジョブ(たとえばコピージョブ)に関する設定を行う状況を想定する。
たとえば、ユーザU1は、自身の外部端末50において設定操作アプリケーションのアイコンをタップして当該設定操作アプリケーションの起動指示を外部端末50に付与する。そして、当該起動指示に応答して、外部端末50は、設定操作アプリケーションを起動するとともに、トップメニュー画面200(図7)の画面データの送信依頼を管理サーバ90に送信する(ステップS11)。
管理サーバ90は、当該送信依頼に応答して、トップメニュー画面200(図7)を生成するとともに、生成したトップメニュー画面200の画面データ(ビットマップ画像データ等)を外部端末50に送信する(ステップS21)。
そして、外部端末50は、管理サーバ90から受信したトップメニュー画面200をタッチパネル75に表示する(ステップS12)。
図7は、トップメニュー画面200を示す図である。当該トップメニュー画面200においては、複数の呼出ボタン201,202が配置されている。当該複数の呼出ボタン201,202は、複数のジョブ(ジョブの種類)の中からユーザによって指定されたジョブ(指定ジョブ)に関する設定画面を呼び出す(外部端末50に表示させる)ためのユーザインターフェイス部品である。呼出ボタン201は、コピージョブに関する設定画面を呼び出すためのボタンであり、呼出ボタン202は、スキャンジョブに関する設定画面を呼び出すためのボタンである。なお、当該トップメニュー画面200は、ユーザの所望のジョブを指定(選択)するための画面であり、ジョブ指定画面とも称される。
当該トップメニュー画面200においてたとえばユーザU1が呼出ボタン201(コピージョブに関する設定画面を呼び出すためのボタン)を押下すると、外部端末50は、当該トップメニュー画面200におけるユーザU1の操作位置情報(押下位置情報)を管理サーバ90に送信する(ステップS13)(図5も参照)。
そして、管理サーバ90は、外部端末50からの当該操作位置情報に基づいて、ユーザU1の指定ジョブ(ここではコピージョブ)を取得し、次のようにして、指定ジョブに関する設定可能値相違項目を抽出する(ステップS22)(図5も参照)。
具体的には、まず、管理サーバ90は、所定の基準に基づいて、設定可能値相違項目の抽出処理(ステップS22)における着目対象装置(抽出処理の処理対象装置)を複数の管理対象装置(たとえば10台のMFP10)の中から選択する。
詳細には、管理サーバ90は、10台の管理対象装置のうちユーザU1による利用経験を有するMFP10を当該着目対象装置として選択する。換言すれば、ユーザU1による利用経験を有しないMFP10は、着目対象装置から除外される。ここでは、ユーザU1は、MFP10a〜10cの利用経験を有し(MFP10a〜10cにログインしたことがあり)、当該MFP10a〜10cが当該着目対象装置として選択される。
そして、管理サーバ90は、複数の着目対象装置10a〜10cのそれぞれの保有機能に基づいて、ユーザU1の指定ジョブ(ここではコピージョブ)に関する複数の設定項目のうち、設定可能な設定値が少なくとも2つのMFP10(着目対象装置)において相違する設定項目(設定可能値相違項目)を抽出する。
具体的には、管理サーバ90は、複数の着目対象装置10a〜10cのそれぞれの保有機能に基づいて、保有状況相違機能(次述)を抽出し、抽出された保有状況相違機能に対応する設定項目を設定可能値相違項目として抽出する。当該保有状況相違機能は、ユーザU1の指定ジョブ(ここではコピージョブ)における複数の機能(指定ジョブにおける複数の関連機能)のうち、少なくとも2つの着目対象装置における保有状況が相違する機能である。詳細には、指定ジョブ(ここではコピージョブ)における或る機能(関連機能)について、複数の着目対象装置のうち当該或る機能を有する着目対象装置と当該或る機能を有しない着目対象装置とが存在する場合、管理サーバ90は、当該或る機能を保有状況相違機能として抽出する。そして、管理サーバ90は、抽出された保有状況相違機能に対応する設定項目を、指定ジョブに関する設定可能値相違項目として抽出する。
ここでは、上述したように(図8も参照)、MFP10aとMFP10cとは両面印刷機能を有するため、両面印刷機能に対応する設定項目「両面/片面」に関して、MFP10a,10cでは、設定値「両面」を設定(入力)することが可能である。一方、MFP10bは両面印刷機能を有しないため、当該設定項目「両面/片面」に関して、MFP10bでは、当該設定値「両面」を設定することができない。換言すれば、設定項目「両面/片面」に関して設定可能な設定値が、着目対象装置10a,10cと着目対象装置10bとにおいて相違する。この場合、管理サーバ90は、当該両面印刷機能を保有状況相違機能として抽出し、当該両面印刷機能に対応する設定項目「両面/片面」を設定可能値相違項目として抽出する。
また、MFP10b,10cはフルカラー印刷機能を有するため、フルカラー印刷機能に対応する設定項目「カラー」に関して、MFP10b,10cでは、設定値「フルカラー」を設定することが可能である。一方、MFP10aはフルカラー印刷機能を有しないため、設定項目「カラー」に関して、MFP10aでは、設定値「フルカラー」を設定することができない。換言すれば、設定項目「カラー」に関して設定可能な設定値が、着目対象装置10b,10cと着目対象装置10aとにおいて相違する。この場合、管理サーバ90は、当該フルカラー印刷機能を保有状況相違機能として抽出し、当該フルカラー印刷機能に対応する設定項目「カラー」を設定可能値相違項目として抽出する。
同様にして、ここでは、設定項目「出力サイズ」と設定項目「ステープル」とが、設定可能値相違項目としてさらに抽出される。
なお、MFP10a〜10cはパンチ機能を有さず(図8参照)、設定項目「パンチ」に関して設定可能な設定値は、当該MFP10a〜10cにおいて相違しない。この場合、管理サーバ90は、当該設定項目「パンチ」を設定可能値相違項目として抽出しない。
このようにして、複数の着目対象装置10a〜10cのそれぞれの保有機能に基づいて、ユーザU1の指定ジョブ(ここではコピージョブ)に関する設定可能値相違項目(ここでは4つの設定項目「両面/片面」、「カラー」、「出力サイズ」および「ステープル」)が抽出される(ステップS22)。
なお、ここではコピージョブがユーザによって指定されているが、たとえばスキャンジョブがユーザによって指定された場合には、スキャンジョブに関する設定可能値相違項目が抽出される。具体的には、MFP10b,10cはフルカラースキャン機能を有するものの、MFP10aは当該フルカラースキャン機能を有しない。そのため、管理サーバ90は、当該フルカラースキャン機能に対応する設定項目「カラー」を、スキャンジョブに関する設定可能値相違項目として抽出する。また、A3サイズの原稿のスキャン機能をMFP10cが有しないことに基づいて、設定項目「入力サイズ」が設定可能値相違項目として抽出される。さらに、ファクシミリ機能をMFP10b,10cが有しないことに基づいて、設定項目「FAX利用有無」が設定可能値相違項目として抽出される。
設定可能値相違項目(ここではコピージョブに関する設定可能値相違項目)が抽出されると、管理サーバ90は、指定ジョブに関する複数の設定画面のうち抽出された設定可能値相違項目に関する設定画面(設定可能値相違項目画面)を、ユーザU1の外部端末50において優先的に(最初に)表示させる(ステップS23,S14)。具体的には、当該設定可能値相違項目に関する設定画面が、指定ジョブにおける複数の機能(関連機能)のうち保有状況が複数のMFP10a〜10c間で相違しない機能(ここではパンチ機能)に関する設定画面よりも優先的にユーザU1の外部端末50に表示される。換言すれば、当該設定可能値相違項目に関する設定画面が、指定ジョブに関する複数の設定項目のうち設定可能な設定値が複数のMFP10a〜10cにおいて相違しない設定項目(設定可能値相違項目以外の設定項目)の設定画面よりも優先的にユーザU1の外部端末50に表示される。なお、当該設定可能値相違項目に関する設定画面は、外部端末50において優先的に表示される設定画面であることから、優先設定画面とも称される。
詳細には、複数の設定可能値相違項目が抽出された場合、管理サーバ90は、抽出された複数の設定可能値相違項目のうち、所定数(たとえば1つ)の設定可能値相違項目に関する設定画面を、優先設定画面として外部端末50にて自動的に表示させる。なお、単一の設定可能値相違項目が抽出された場合は、管理サーバ90は、当該単一の設定可能値相違項目に関する設定画面を優先設定画面として外部端末50にて自動的に表示させる。
図13は、ジョブの種類ごとに予め定められた優先順位を管理する優先順位管理テーブル600(601)を示す図である。当該管理テーブル600(601)は、管理サーバ90によって管理されている。なお、ここでは、当該優先順位は、管理者等によって予め定められているものとする。
具体的には、当該管理テーブル601においては、コピージョブに関して、設定項目「カラー」、設定項目「両面/片面」、設定項目「出力サイズ」の順に優先順位が予め定められている。詳細には、コピージョブに関して、設定項目「カラー」の優先順位が最も高く、設定項目「両面/片面」の優先順位が2番目に高い。また、設定項目「出力サイズ」の優先順位が3番目に高い。
また、当該管理テーブル601においては、スキャンジョブに関して、設定項目「入力サイズ」、設定項目「FAX利用有無」、設定項目「ファイル形式」の順に優先順位が予め定められている。詳細には、スキャンジョブに関して、設定項目「入力サイズ」の優先順位が最も高く、設定項目「FAX利用有無」の優先順位が2番目に高い。また、設定項目「ファイル形式」の優先順位が3番目に高い。
そして、管理サーバ90は、当該管理テーブル601に基づいて、指定ジョブ(ここではコピージョブ)に関して予め定められた優先順位を有する複数の設定可能値相違項目のうち上位所定数の設定可能値相違項目に関する設定画面を、優先設定画面として外部端末50にて自動的に表示させる。ここでは、管理サーバ90は、抽出された複数の設定可能値相違項目(「両面/片面」、「カラー」、「出力サイズ」、「ステープル」)のうち、最も高い優先順位が付与された(最上位の)設定可能値相違項目(ここでは設定項目「カラー」)の設定画面が優先設定画面として外部端末50にて表示される。
具体的には、管理サーバ90は、優先設定画面(ここでは設定項目「カラー」に関する設定画面)の画面データを生成して外部端末50に送信する(ステップS23)(図5も参照)。そして、当該外部端末50は、管理サーバ90からの画面データに基づいて、優先設定画面(ここでは「カラー」設定画面310(311))をタッチパネル75に自動的に表示する(ステップS14)(図5も参照)。図9は、コピージョブにおける優先設定画面(「カラー」設定画面310(311))を示す図である。
このように、外部端末50においては、コピージョブに関する複数の設定画面のうち設定可能値相違項目「カラー」に関する設定画面(「カラー」設定画面311)が、他の設定項目の設定画面よりも優先的に表示される。換言すれば、外部端末50において、当該「カラー」設定画面311が、コピージョブに関する設定において最初に表示される。
なお、スキャンジョブがユーザによって指定された場合は、管理サーバ90は、スキャンジョブに関して予め定められた優先順位を有する複数の設定可能値相違項目のうち上位所定数(ここでは最上位)の設定可能値相違項目に関する設定画面を、優先設定画面として外部端末50において優先的に表示させる。詳細には、設定項目「入力サイズ」に関する設定画面(「入力サイズ」設定画面313(図19参照))が、外部端末50において優先的に表示される。
その後、ユーザU1は、外部端末50にて自動的に表示された当該「カラー」設定画面311(優先設定画面)において設定可能値相違項目「カラー」に関する設定を行う。具体的には、ユーザU1は、設定項目「カラー」における複数の設定値に対応する複数のボタンのいずれかを押下して、設定項目「カラー」に関する設定を行う。ここでは、ユーザU1は、設定値「フルカラー」に対応するボタンを押下(選択)する。
当該「カラー」設定画面311での設定操作が受け付けられると、外部端末50は、当該「カラー」設定画面におけるユーザU1の操作位置情報(押下位置情報)を管理サーバ90に送信する(ステップS15)(図6も参照)。
そして、管理サーバ90は、外部端末50からの操作位置情報に基づいて、設定可能値相違項目「カラー」に関してユーザU1によって設定された設定値(ここでは設定値「フルカラー」)を取得する。
その後、管理サーバ90は、各着目対象装置の保有機能と当該設定可能値相違項目の設定値とに基づいて、複数の着目対象装置のうち当該設定値「フルカラー」に対応する機能(フルカラー印刷機能)を実行することができないMFP10(実行不可装置)を特定する(ステップS24)(図6も参照)。ここでは、フルカラー印刷機能を有しないMFP10a(図8参照)が実行不可装置として特定される。換言すれば、管理サーバ90は、当該設定可能値相違項目の設定値に基づいて、着目対象装置を、当該設定値「フルカラー」に対応する機能(フルカラー印刷機能)を有するMFP10(ここではMFP10b,10c)に絞り込む。
そして、設定可能値相違項目「カラー」に関する設定がユーザU1によって行われると、次に、管理サーバ90は、コピージョブに関する設定のトップ画面300(図10参照)の画面データを生成して外部端末50に送信する。このトップ画面300は、コピージョブに関する設定において本来的には最初に表示される画面である。ただし、ここでは、トップ画面300は、優先設定画面(設定可能値相違項目「カラー」に関する設定画面(図9))の次に表示される。
ここにおいて、上述したように、ユーザU1は、(自らの判断で)MFP10aの設置場所へと移動している。ただし、MFP10aは、実行不可装置として特定されたMFP10であり、ユーザU1の所望の機能(ここではフルカラー印刷機能)を実行することができない。
この場合、管理サーバ90は、ユーザU1の移動先のMFPがユーザU1の所望の機能(フルカラー印刷機能)を実行できない旨の実行不可情報を当該ユーザU1に通知する(ステップS25,S16)。
具体的には、管理サーバ90は、端末位置情報(外部端末50の位置情報)を当該外部端末50から取得し、当該端末位置情報に基づいて、外部端末50のユーザU1の移動状況を判定する。より詳細には、管理サーバ90は、各MFP10の設置場所(設置位置)を示す設置位置情報と当該端末位置情報とに基づいて、外部端末50(外部端末50のユーザU1)が実行不可装置(ここではMFP10a)へと移動しているか否か、を判定する。そして、当該MFP10a(実行不可装置)の設置場所へとユーザU1が移動している旨が判定される場合、管理サーバ90は、設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能(ここではフルカラー印刷機能)をユーザU1の移動先のMFPが実行できない旨の実行不可情報を当該ユーザU1に通知する。
図11は、ユーザU1の移動先のMFP10(ここではMFP10a)がユーザU1の所望の機能(設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能)を実行できない旨のメッセージを含む通知画面(実行不可通知画面)400を示す図である。管理サーバ90は、当該実行不可通知画面400の画面データを生成して外部端末50に送信する(ステップS25)(図6も参照)。そして、外部端末50は、当該実行不可通知画面400をトップ画面300に重畳して表示する(ステップS16)(図11参照)。なお、実行不可装置(ここではMFP10a)が特定された場合において、当該MFP10aの設置場所へと当該ユーザU1が移動していない旨が判定されるときには、当該実行不可通知画面400は外部端末50に表示されない。
その後、ユーザU1は、当該実行不可通知画面400を確認し、MFP10aへの移動を中止する。
なお、設定可能値相違項目に関する設定(優先設定)が行われた後は、指定ジョブ(ここではコピージョブ)に関する複数の設定項目のうち任意の設定項目(設定可能値相違項目以外の設定項目)の設定が行われる。そして、管理サーバ90は、ユーザU1による設定操作に応じて、ユーザU1の利用対象装置を絞り込む。たとえば、ユーザU1が任意の設定項目「両面/片面」に関して設定値「両面」を設定した場合、管理サーバ90は、絞り込まれた後の着目対象装置(ここではMFP10b、10c)のうち当該設定値「両面」に対応する機能(両面印刷機能)を実行することが可能なMFP10に、当該利用対象装置を絞り込む。ここでは、MFP10b,10cのうち両面印刷機能を実行することが可能なMFP10c(図8参照)のみにユーザU1の利用対象装置が絞り込まれる。
その後、管理サーバ90は、利用対象装置として絞り込まれたMFP10(ここではMFP10c)をユーザU1に通知する。具体的には、利用対象装置(MFP10c)を通知する利用対象通知画面450が外部端末50に表示される(図12参照)。なお、利用対象装置が複数のMFP10に絞り込まれた場合は、全ての利用対象装置がユーザに通知されてもよく、一部の利用対象装置(たとえば複数の利用対象装置のうち外部端末50から最も近い位置に配置されている装置)がユーザに通知されてもよい。
そして、ユーザU1は、当該利用対象通知画面450を確認した後、利用対象装置(ここではMFP10c)の設置場所へと移動し、当該MFP10cは、ユーザU1による操作に応じて指定ジョブ(ここではコピージョブ)を実行する。なお、ユーザU1の外部端末50にて設定された設定項目の設定値(設定可能値相違項目「カラー」に関する設定値「フルカラー」等)は、管理サーバ90からMFP10cに送信されて当該コピージョブにおける設定に反映される。
以上のように、第1実施形態では、複数のMFP10の少なくとも一部の装置の保有機能に基づいて、ユーザの指定ジョブ(ここではコピージョブ)に関する複数の設定項目のうち、設定可能な設定値が少なくとも2つのMFP10において相違する設定項目(設定可能値相違項目)が抽出される。そして、抽出された設定可能値相違項目に関する設定画面310(ここでは「カラー」設定画面311)が、当該ユーザの外部端末50に表示される。そのため、当該指定ジョブの設定において、当該指定ジョブに関する複数の設定項目のうち設定可能値相違項目(ここでは設定項目「カラー」)に関する設定操作がユーザによって早期に(最初に)行われる。その結果、指定ジョブに関する最初の設定操作によって、少なくとも1つのMFP10(たとえばMFP10a)が、当該設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能(たとえばフルカラー印刷機能)を実行することができないMFP10(実行不可装置)として特定される。したがって、ユーザの所望の機能を実行することができないMFP10を早期に特定することが可能である。
また、第1実施形態では、実行不可装置の設置場所へとユーザが移動している旨が判定される場合、設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能(たとえばフルカラー印刷機能)を当該ユーザの移動先のMFP10が実行できない旨が、当該ユーザに通知される。したがって、ユーザの所望の機能を実行することができないMFP10(実行不可装置)の設置場所へと移動していることを当該ユーザに早期に通知することが可能である。ひいては、実行不可装置の設置場所へのユーザの移動を早期に中止させることが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、複数の設定可能値相違項目が抽出された場合、予め定められた優先順位(図13参照)を有する当該複数の設定可能値相違項目のうち、1つの(最上位の)設定可能値相違項目に関する設定画面が、外部端末50において優先的に表示されている。
これに対して、この第2実施形態では、複数の設定可能値相違項目が抽出された場合、当該優先順位を有する当該複数の設定可能値相違項目のうち、2以上の設定可能値相違項目を含む設定画面が、外部端末50において優先的に表示される。
具体的には、管理サーバ90は、上記第1実施形態と同様にして指定ジョブに関する設定可能値相違項目を抽出した後、当該指定ジョブに関して予め定められた優先順位(図13参照)を有する複数の設定可能値相違項目のうち、上位2つの設定可能値相違項目を含む設定画面を、優先設定画面として外部端末50において優先的に表示させる。
たとえば、コピージョブがユーザによって指定された場合、管理サーバ90は、当該コピージョブに関して予め定められた優先順位を有する複数の設定可能値相違項目のうち、上位2つの設定可能値相違項目を含む設定画面を、優先設定画面として外部端末50において自動的に且つ優先的に表示させる。ここでは、設定項目「カラー」と設定項目「両面/片面」との双方を含む設定画面(図16参照)が、当該優先設定画面として外部端末50において自動的に且つ優先的に表示される。図16は、第2実施形態に係るコピージョブに関する優先設定画面310(312)を示す図である。図16に示されるように、当該優先設定画面312には、設定項目「カラー」と設定項目「両面/片面」とが並列的に表示される。
なお、スキャンジョブがユーザによって指定された場合は、管理サーバ90は、当該スキャンジョブに関して予め定められた優先順位を有する複数の設定可能値相違項目のうち上位2つの設定可能値相違項目を含む設定画面を、優先設定画面として外部端末50において自動的に且つ優先的に表示させる。たとえば、設定項目「入力サイズ」と設定項目「FAX利用有無」との双方を含む設定画面(優先設定画面314(図20参照))が、外部端末50において自動的に且つ優先的に表示される。
そして、ユーザU1は、外部端末50にて自動的に表示された優先設定画面310において、設定可能値相違項目に関する設定を行う。ここでは、ユーザU1は、コピージョブに関する優先設定画面312において、設定項目「カラー」に関して設定値「フルカラー」を選択し、設定項目「両面/片面」に関して設定値「両面」を選択する。
その後、管理サーバ90は、優先設定画面312における操作位置情報に基づいて、コピージョブに関する設定可能値相違項目「カラー」の設定値(ここでは「フルカラー」)と設定可能値相違項目「両面/片面」の設定値(ここでは「両面」)とを取得する。
そして、管理サーバ90は、当該設定可能値相違項目(ここでは「カラー」および「両面/片面」)の設定値に基づいて、実行不可装置を特定する。具体的には、管理サーバ90は、フルカラー印刷機能を有しないMFP10(ここではMFP10a)と両面印刷機能を有しないMFP10(ここではMFP10b)とを実行不可装置として特定する。
以上のように、第2実施形態では、外部端末50において、2以上の設定可能値相違項目(ここでは2つの設定可能値相違項目)を含む設定画面が優先的に(指定ジョブの設定において最初に)表示される。そして、当該2つの設定可能値相違項目に関してユーザによって設定された各設定値に基づいて、2つの機能(指定ジョブの関連機能)のうちの少なくとも1つの機能を有しないMFP10(ここではMFP10a,10b)が、実行不可装置として特定される。端的に言えば、指定ジョブに関して優先的に行われた設定操作(優先設定画面に対する設定操作)によって、より多くのMFP10が実行不可装置として特定され得る。したがって、ユーザの所望の機能を実行することができないMFP10をより多く特定する可能性を高めつつ、ユーザの所望の機能を実行することができないMFP10を早期に特定することが可能である。
なお、上記第2実施形態では、2つの設定可能値相違項目を一画面内に含む設定画面が優先設定画面として生成されているが、これに限定されず、当該2つの設定可能値相違項目に関する各設定画面が別個の優先設定画面として生成されてもよい。具体的には、管理サーバ90は、設定可能値相違項目「カラー」に関する設定画面を最初に外部端末50に自動的に表示させ、その次に、設定可能値相違項目「両面/片面」に関する設定画面を外部端末50に自動的に表示させるようにしてもよい。
また、上記第2実施形態等では、2つの設定可能値相違項目に関する設定画面が優先設定画面として外部端末50に表示されているが、これに限定されず、3つ以上の設定可能値相違項目に関する設定画面が優先設定画面として外部端末50に表示されてもよい。
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、複数の設定可能値相違項目の優先順位は、管理者等によって予め定められている。
これに対して、この第3実施形態では、複数の設定可能値相違項目の優先順位は、デフォルト値から設定変更された回数(設定変更回数)が多いほど高い順位を有するように定められる。
図14は、設定変更回数に関する優先順位を管理する設定変更回数管理テーブル610を示す図である。
たとえば、他のコピージョブに関する設定において、設定項目「カラー」に関してデフォルト値(たとえば設定値「グレースケール」)から別の設定値(たとえば設定値「フルカラー」)に設定変更されると、管理サーバ90は、当該設定項目「カラー」における設定変更回数をインクリメントする(更新する)。また、さらに別のコピージョブの設定において、設定項目「両面/片面」に関してデフォルト値(たとえば設定値「片面」)から別の設定値(たとえば設定値「両面」)に設定変更されると、管理サーバ90は、当該設定項目「両面/片面」における設定変更回数をインクリメントする(更新する)。
このように、管理サーバ90は、コピージョブにおける複数の設定項目に関する設定変更履歴に基づいて、各設定項目における設定変更回数を管理するとともに、当該設定変更回数に関する優先順位を設定変更回数管理テーブル610を用いて管理する。また、スキャンジョブについても、同様に、管理サーバ90は、スキャンジョブにおける複数の設定項目に関する設定変更回数を管理する。
ここでは、コピージョブに関して、設定項目「両面/片面」の設定変更回数が最も多く、設定項目「カラー」の設定変更回数が2番目に多い。また、設定項目「出力サイズ」の設定変更回数が3番目に多い。そのため、当該管理テーブル610においては、コピージョブに関して、設定項目「両面/片面」、設定項目「カラー」、設定項目「出力サイズ」の順に優先順位が定められる。また、スキャンジョブに関して、ここでは、設定項目「カラー」、設定項目「ファイル形式」、設定項目「入力サイズ」の順に優先順位が定められる。
そして、管理サーバ90は、当該管理テーブル610に基づいて、ユーザの指定ジョブに関して定められた優先順位を有する複数の設定可能値相違項目のうち、上位所定数(たとえば最上位)の設定可能値相違項目に関する設定画面を、外部端末50にて自動的に且つ優先的に表示させる。
たとえば、コピージョブがユーザによって指定された場合、管理サーバ90は、複数の設定可能値相違項目のうち、コピージョブに関して設定変更回数が最も多い設定可能値相違項目(ここでは「両面/片面」)に関する設定画面(不図示)を外部端末50にて自動的に且つ優先的に表示させる。
また、スキャンジョブがユーザによって指定された場合は、管理サーバ90は、複数の設定可能値相違項目のうち、スキャンジョブに関して設定変更回数が最も多い設定可能値相違項目(ここでは「カラー」)に関する設定画面(不図示)を外部端末50にて自動的に且つ優先的に表示させる。
以上のように、第3実施形態では、設定変更回数が多いほど高い順位を有するように複数の設定可能値相違項目の優先順位が定められる。そのため、抽出された複数の設定可能値相違項目のうち、ユーザによって設定変更される可能性が比較的高い設定可能値相違項目に関する設定画面が、優先設定画面として外部端末50において自動的に表示される。詳細には、ユーザによって設定変更が頻繁に行われている設定可能値相違項目(たとえば「両面/片面」)は、今回のジョブ(たとえばコピージョブ)の設定においてもユーザによって設定変更される可能性が比較的高い。この第3実施形態では、外部端末50において、このような設定可能値相違項目に関する設定画面が、ユーザによる表示指示に基づく表示ではなく、自動的に表示される。したがって、ユーザの利便性を考慮しつつ、ユーザの所望の機能を実行することができないMFP10を早期に特定することが可能である。
なお、上記第3実施形態において、さらに、設定変更回数がユーザごとに管理されていてもよい。
図15は、コピージョブにおけるユーザごとの設定変更回数を管理する設定変更回数管理テーブル620を示す図である。
たとえば、コピージョブがユーザU1によって指定された場合、管理サーバ90は、複数の設定可能値相違項目のうち、コピージョブに関してユーザU1による設定変更回数が最も多い設定可能値相違項目(たとえば「カラー」)に関する設定画面(図9参照)を外部端末50にて優先的に表示させる。また、コピージョブがユーザU2によって指定された場合は、管理サーバ90は、複数の設定可能値相違項目のうち、コピージョブに関してユーザU2による設定変更回数が最も多い設定可能値相違項目(たとえば「出力サイズ」)に関する設定画面(不図示)を外部端末50にて優先的に表示させる。
このように、設定変更回数がユーザごとに管理されていてもよい。
また、ここでは、上記第3実施形態が第1実施形態の変形例として例示されているが、これに限定されず、第3実施形態の思想が第2実施形態に適用されてもよい。
<4.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記内容のものに限定されるものではない。
<PCプリントジョブに関する変形例>
たとえば、上記各実施形態等においては、管理サーバ90で生成された設定画面を外部端末50に表示させる場合において、設定可能値相違項目に関する設定画面の優先表示が行われているが、これに限定されない。具体的には、外部端末50にインストールされたプリンタドライバにおける設定画面を外部端末50が表示する場合において、設定可能値相違項目に関する設定画面の優先表示が行われてもよい。
詳細には、外部端末50は、プリンタドライバの起動に応答して、PCプリントジョブ(外部端末50(プリンタドライバ)からの実行指令に基づき印刷対象データを特定のMFP10にて印刷出力するプリントジョブ)がユーザによって指定された旨のジョブ指定情報を管理サーバ90に送信する。
そして、管理サーバ90は、複数の着目対象装置(たとえばMFP10a〜10c)のそれぞれの保有機能(PCプリントジョブに関する複数の機能(PCプリント関連機能)の保有状況)に基づいて、当該PCプリントジョブに関する設定可能値相違項目を抽出する。たとえば、MFP10a,10cが或るPCプリント関連機能(たとえば両面印刷機能)を有するもののMFP10bが当該両面印刷機能を有しないこと(図8も参照)に基づいて、当該両面印刷機能に対応する設定項目「両面/片面」が設定可能値相違項目として抽出される。
その後、管理サーバ90は、指定ジョブ(PCプリントジョブ)に関して予め定められた優先順位(図18参照)を有する複数の設定可能値相違項目のうち、上位所定数(たとえば最上位)の設定可能値相違項目(たとえば設定項目「出力サイズ」)に関する設定画面を、優先設定画面として外部端末50にて自動的に且つ優先的に表示させる。なお、図18は、変形例に係る優先順位管理テーブル600(602)を示す図である。
具体的には、管理サーバ90は、優先設定画面(ここでは設定項目「出力サイズ」に関する設定画面)を(優先的に)表示すべき旨の表示指令を外部端末50に送信し、外部端末50(プリンタドライバ)は、当該表示指令に応答して、設定項目「出力サイズ」に関する設定画面(不図示)を自動的に且つ他の設定画面よりも優先的に表示する。
そして、外部端末50は、設定項目「出力サイズ」に関するユーザによる設定操作に応答して、当該設定項目「出力サイズ」に関して当該ユーザによって設定された設定値を示す設定値情報を管理サーバ90に送信する。その後、管理サーバ90は、当該設定値情報に基づき当該設定値を取得するとともに、取得した設定値に基づき実行不可装置を特定する。
このように、外部端末50のプリンタドライバにおける設定画面を当該外部端末50が表示する場合において、設定可能値相違項目に関する設定画面の優先表示が行われるようにしてもよい。
<着目対象装置の選択に関する変形例>
また、上記各実施形態等においては、複数の管理対象装置のうちユーザ(たとえばユーザU1)による利用経験を有するMFP10が、設定可能値相違項目の抽出処理(ステップS22)における着目対象装置として選択されているが、これに限定されない。
たとえば、複数の管理対象装置(たとえば10台の管理対象装置)のうち、外部端末50から所定範囲内(所定距離(たとえば30メートル)の範囲内)に存在するMFP10が、当該着目対象装置として選択されてもよい。
具体的には、管理サーバ90は、設定可能値相違項目の抽出処理(ステップS22)に際して、外部端末50の端末位置情報と管理対象装置の設置位置情報とに基づいて、複数の管理対象装置のうち、外部端末50から所定範囲内に存在するMFP10(たとえばMFP10a,10c)を着目対象装置として選択するようにしてもよい。
あるいは、複数の管理対象装置のうちユーザの指定ジョブの実行可能状態(実行することが可能な状態)を有するMFP10が、着目対象装置として特定されるようにしてもよい。
具体的には、管理サーバ90は、管理対象装置の状態を管理している。図17は、各管理対象装置の状態を管理する状態管理テーブル550を示す図である。たとえば、MFP10aにおいて用紙の搬送経路上等で紙詰まりが発生すると、当該MFP10aは、自装置10aがコピー関連機能に関して異常状態(エラー状態)を有する旨を管理サーバ90に通知し、管理サーバ90は、MFP10aがコピー関連機能に関する異常状態を有する旨を状態管理テーブル550に登録する。また、たとえばMFP10aにおいて消耗品切れ(トナー切れ等)が発生すると、当該MFP10aは、自装置10aがトナー切れ状態を有する旨を管理サーバ90に通知し、管理サーバ90は、当該MFP10aがトナー切れ状態を有する旨を状態管理テーブル550に登録する。
そして、管理サーバ90は、この状態管理テーブル550に基づいて、複数の管理対象装置(たとえば10台の管理対象装置)のうちユーザの指定ジョブ(たとえばコピージョブ)の実行可能状態を有するMFP10を着目対象装置として選択する。
たとえば、図17に示されるように、MFP10aは、コピー関連機能に関して異常状態(たとえば紙詰まりによる異常状態)を有するとともに、消耗品切れ状態(たとえばトナー切れ状態)をも有している。この場合、管理サーバ90は、当該MFP10aがコピージョブの実行不可状態(実行することができない状態)を有する旨を判定する。なお、コピージョブの実行不可状態には、コピー関連機能に関する異常状態(たとえば紙詰まり状態)と消耗品切れ状態(たとえばトナー切れ状態)とが含まれる。一方、MFP10b,10cは、コピー関連機能に関して正常状態を有するとともに、消耗品切れ状態を有していない。この場合、管理サーバ90は、MFP10b,10cがコピージョブの実行可能状態を有する旨を判定し、当該MFP10b,10cを着目対象装置として選択する。
このように、複数の管理対象装置のうちユーザの指定ジョブの実行可能状態を有するMFP10が、着目対象装置として特定されてもよい。
<ユーザへの通知に関する変形例>
さらに、上記各実施形態等においては、設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能を実行できない装置(実行不可装置)として特定されたMFP10の設置場所へとユーザが移動している旨が判定される場合に、実行不可情報が当該ユーザに通知されている(図11参照)が、これに限定されない。
たとえば、(ユーザの移動状況にかかわらず、)実行不可装置として特定されたMFP10が当該ユーザに通知されるようにしてもよい。具体的には、たとえばMFP10aとMFP10bとが実行不可装置として特定された場合、ユーザがいずれのMFP10に移動しているか否かにかかわらず、当該MFP10aとMFP10bとが実行不可装置である旨が当該ユーザに通知されるようにしてもよい。
また、実行不可装置のみならず、複数の着目対象装置のうち設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能を実行することが可能なMFP10(実行可能装置)もが、ユーザに通知されてもよい。
具体的には、管理サーバ90は、各着目対象装置(たとえばユーザによる利用経験を有するMFP10)の保有機能と設定可能値相違項目に関して設定された設定値とに基づいて、複数の着目対象装置のうち設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能を実行することが可能なMFP10(実行可能装置)を特定する。たとえば、コピージョブに関する設定可能値相違項目(たとえば設定項目「カラー」)に関して設定値「フルカラー」が設定された場合、フルカラー印刷機能を実行することが可能なMFP10(MFP10b,10c(図8参照))が実行可能装置として特定される。
そして、管理サーバ90は、特定された実行可能装置の少なくとも1つ(たとえば全ての実行可能装置(ここではMFP10b,10c))を当該ユーザに通知する(図21参照)。図21は、実行不可装置と実行可能装置とをユーザに通知する通知画面410を示す図である。なお、複数の実行可能装置が存在する場合、全ての実行可能装置がユーザに通知されてもよく、一部の実行可能装置(たとえばユーザ(外部端末50)から最も近い位置に配置されている実行可能装置)が当該ユーザに通知されてもよい。
実行可能装置に関する通知が行われることによれば、次のような効果を得ることが可能である。
たとえば、ユーザによる利用経験を有するMFP10が着目対象装置として選択される場合において、実行可能装置に関する通知が行われるときには、ユーザがその設置場所を知っているMFP10を実行可能装置として当該ユーザに通知することが可能である。
具体的には、ユーザは、利用経験を有しないMFP10の設置場所を知らない可能性が比較的高い。そのため、仮に、このようなMFP10(ユーザによる利用経験を有しないMFP10)が実行可能装置として特定されて当該ユーザに通知された場合、当該ユーザは、実行可能装置の設置場所が判らず、当該実行可能装置へと移動できない恐れがある。
これに対して、ユーザは、利用経験を有するMFP10の設置場所を知っている可能性が比較的高い。そのため、ユーザによる利用経験を有するMFP10の中から実行可能装置が特定されてユーザに通知される場合、ユーザがその設置場所を知っている可能性が比較的高いMFP10を実行可能装置として当該ユーザに通知することが可能である。ひいては、当該ユーザは、実行可能装置として特定されたMFP10の設置場所へと迷わずに移動することが可能である。
また、指定ジョブの実行可能状態を有するMFP10が着目対象装置として選択される場合において、実行可能装置に関する通知が行われるときには、設定可能値相違項目に関して設定された設定値に対応する機能自体は有するものの当該指定ジョブの実行不可状態を有するMFP10が実行可能装置としてユーザに通知されることがない。たとえば、コピージョブが指定ジョブとして指定された場合、設定可能値相違項目に関して設定された設定値(たとえばフルカラー印刷機能)自体は有するものの当該コピージョブの実行不可状態(たとえばエラー状態)を有するMFP10は、着目対象装置から除外され、当該実行可能装置として通知されることがない。したがって、ユーザの指定ジョブの実行可能状態を有するMFP10を実行可能装置として当該ユーザに通知することが可能である。
さらに、外部端末50から所定範囲内に存在するMFP10が着目対象装置として選択される場合において、実行可能装置に関する通知が行われるときには、ユーザの比較的近傍に存在するMFP10を実行可能装置として当該ユーザに通知することが可能である。
<その他>
また、上記各実施形態等においては、複数の管理対象装置のうちの一部のMFP10が着目対象装置として選択されているが、これに限定されず、当該複数の管理対象装置の全部が着目対象装置として選択されるようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態等においては、ユーザによる設定操作が当該ユーザの外部端末50にて行われているが、これに限定されず、たとえば、当該設定操作が複数のMFP10のうちの一のMFP10にて行われてもよい。換言すれば、上記各実施形態等では、ユーザの外部端末50が設定操作装置(ユーザによる設定操作を受け付ける装置)として用いられているが、これに限定されず、MFP10の操作パネル部6cが設定操作装置として用いられてもよい。
具体的には、ユーザは、或るMFP10(たとえばMFP10a)のタッチパネル25に表示されたトップメニュー画面(図7も参照)において、たとえばコピージョブを指定する。そして、MFP10aは、コピージョブがユーザによって指定された旨のジョブ指定情報を管理サーバ90に送信する。
その後、管理サーバ90は、上記各実施形態等と同様にして指定ジョブ(ここではコピージョブ)に関する設定可能値相違項目を抽出し、抽出された設定可能値相違項目(たとえば設定項目「カラー」)に関する設定画面を示す画面情報(たとえば画面ID)をMFP10aに送信する。
当該MFP10aは、当該画面IDに基づいて、設定可能値相違項目(設定項目「カラー」)に関する設定画面(優先設定画面)(図9も参照)をタッチパネル25に自動的に且つ優先的に表示し、ユーザによる設定操作を受け付ける。
そして、たとえば当該設定可能値相違項目「カラー」に関して設定値「フルカラー」が設定された場合において、MFP10aがフルカラー印刷機能を有しないときには、管理サーバ90は、実行不可通知画面400(図11参照)をMFP10aのタッチパネル25に表示させる。その後、ユーザは、当該実行不可通知画面400を確認した後、別のMFP10(たとえばMFP10c)へと移動する(あるいは、利用対象装置が特定されるまでMFP10aを利用する)。
このように、ユーザによる設定操作がMFP10の操作パネル部6cを用いて行われてもよい。
また、上記各実施形態等においては、管理サーバ90が、複数のMFP10を管理するとともに、図4のステップS21〜S25の処理等を実行しているが、これに限定されない。たとえば、当該複数のMFP10のうちの一のMFP10が、自装置を含む複数のMFP10を管理するとともに、図4のステップS21〜S25の処理等を実行するようにしてもよい。