JP2018168730A - スイッチ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズによる誤動作を防止する。【解決手段】パルス生成回路120は、パルス状の入力信号Sin(またはこれを減衰させた減衰信号)の低周波成分を通過させて平滑入力信号INを生成する信号平滑部121と、平滑入力信号INを2系統に分岐して第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPを生成する信号分岐部122と、第2平滑入力信号INPのパルスエッジを鈍らせる波形調整部123と、第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPとを比較してセット信号Sx及びリセット信号Syを生成する信号比較部124と、セット信号Sx及びリセット信号Syに応じてパルス信号S2を生成する順序回路125と、を有する。【選択図】図12

Description

本明細書中に開示されている発明は、イグナイタなどに用いられるスイッチ制御装置、及び、その入力信号判定回路(ないしは誤動作防止用のパルス生成回路)に関する。
従来より、車両のエンジンルームに直結するイグナイタ(=エンジン点火装置を構成する電子部品)には、多種多様な評価試験(BCI[bulk current injection]やGTEMCEL[giga heltz - transverse electromagnetic cell]など)を満足し得る高いノイズ耐量(=高周波ノイズに対する誤動作耐量)だけでなく、サージに対する高いESD耐量(=ESD[electro-static discharge]に対する破壊耐量)が求められている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、本願出願人による特許文献1及び2を挙げることができる。
特開2014−227939号公報 特開2014−51904号公報
しかしながら、上記の従来技術では、高いノイズ耐量と高いESD耐量の両立について更なる改善の余地があった。
なお、このような課題は、必ずしもイグナイタに限らず、パルス信号を取り扱うスイッチ制御装置全般(例えばPWM[pulse width modulation]調光信号による輝度調節機能を備えたLED[light emitting diode]ドライバIC)に当てはまるものである。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者が見出した上記の課題に鑑み、ノイズ耐量とESD耐量の双方を高められるスイッチ制御装置、及び、その入力信号判定回路(ないしは誤動作防止用のパルス生成回路)を提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているパルス生成回路は、パルス状の入力信号またはこれを減衰させた減衰信号の低周波成分を通過させて平滑入力信号を生成する信号平滑部と、前記平滑入力信号を2系統に分岐して第1平滑入力信号と第2平滑入力信号を生成する信号分岐部と、前記第2平滑入力信号のパルスエッジを鈍らせる波形調整部と、前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較してセット信号及びリセット信号を生成する信号比較部と、前記セット信号及び前記リセット信号に応じて前記パルス信号を生成する順序回路と、を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成るパルス生成回路において、前記信号比較部は、第1極性のオフセットを持って前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較することにより前記セット信号を生成する第1コンパレータと、前記第1極性とは逆の第2極性のオフセットを持って前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較することにより前記リセット信号を生成する第2コンパレータを含む構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第1又は第2の構成から成るパルス生成回路において、前記信号分岐部は、前記平滑入力信号を電圧/電流変換して基準電流を生成する電圧/電流変換部と、前記基準電流から2系統のミラー電流を生成するカレントミラーと、前記2系統のミラー電流をそれぞれ電流/電圧変換して前記第1平滑入力信号及び前記第2平滑入力信号を生成する電流/電圧変換部と、を含む構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成るパルス生成回路において、前記波形調整部は、キャパシタを含む構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第4いずれかの構成から成るパルス生成回路において、前記順序回路は、RSフリップフロップである構成(第5の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている入力信号判定回路は、入力信号のパルスエッジを検出してパルス信号を生成するための手段として、上記第1〜第5いずれかの構成から成るパルス生成回路を有し、前記パルス信号を出力信号として出力する構成(第6の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているスイッチ制御装置は、入力信号の入力を受けて出力信号を出力する上記第6の構成から成る入力信号判定回路と、前記出力信号に応じてスイッチ素子を駆動するスイッチ駆動回路とを半導体チップに集積化して成り、前記半導体チップのサブストレートに付随する寄生ダイオードを静電保護素子として利用する構成(第7の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているイグナイタは、スイッチ素子と、上記第7の構成から成るスイッチ制御装置と、を有する構成(第8の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているエンジン点火装置は、イグニッションコイルと、前記イグニッションコイルの一次側電流を駆動する上記第8の構成から成るイグナイタと、前記イグニッションコイルの二次側コイルに接続される点火プラグと、を有する構成(第9の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている車両は、上記第9の構成から成るエンジン点火装置と、前記エンジン点火装置に電力を供給するカーバッテリと、前記エンジン点火装置を制御するエンジンコントロールユニットと、を有する構成(第10の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている入力信号判定回路は、パルス状の入力信号と所定の閾値とを比較して検出信号を生成する信号検出回路と、前記入力信号のパルスエッジを検出してパルス信号を生成するパルス生成回路と、前記入力信号におけるノイズの有無を識別して選択信号を生成するノイズ識別回路と、前記選択信号に応じて前記検出信号と前記パルス信号の一方を出力信号として選択する信号選択回路と、を有する構成(第11の構成)とされている。
なお、上記第11の構成から成る入力信号判定回路において、前記ノイズ識別回路は、前記検出信号が第1論理レベルに維持されたまま前記パルス信号が前記第1論理レベルから第2論理レベルに切り替わったときにノイズありと判定し、前記検出信号が前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに切り替わったときにノイズなしと判定する構成(第12の構成)にするとよい。
また、上記第11または第12の構成から成る入力信号判定回路において、前記信号検出回路は、前記入力信号またはこれを減衰させた減衰信号の低周波成分を通過させて平滑信号を生成するローパスフィルタと、前記平滑信号と所定の基準電圧とを比較して前記検出信号を生成するコンパレータと、を含む構成(第13の構成)にするとよい。
また、上記第13の構成から成る入力信号判定回路において、前記信号検出回路は、前記入力信号を減衰させて前記減衰信号を生成するアッテネータをさらに含む構成(第14の構成)にするとよい。
また、上記第11〜第14いずれかの構成から成る入力信号判定回路において、前記パルス生成回路は、前記入力信号またはこれを減衰させた減衰信号の低周波成分を通過させて平滑入力信号を生成する信号平滑部と、前記平滑入力信号を2系統に分岐して第1平滑入力信号と第2平滑入力信号を生成する信号分岐部と、前記第2平滑入力信号のパルスエッジを鈍らせる波形調整部と、前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較してセット信号及びリセット信号を生成する信号比較部と、前記セット信号及び前記リセット信号に応じて前記パルス信号を生成する順序回路と、を含む構成(第15の構成)にするとよい。
また、上記第15の構成から成る入力信号判定回路において、前記信号比較部は、第1極性のオフセットを持って前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較することにより前記セット信号を生成する第1コンパレータと、前記第1極性とは逆の第2極性のオフセットを持って前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較することにより前記リセット信号を生成する第2コンパレータと、を含む構成(第16の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されているスイッチ制御装置は、入力信号の入力を受けて出力信号を出力する上記第1〜第6いずれかの構成から成る入力信号判定回路と、前記出力信号に応じてスイッチ素子を駆動するスイッチ駆動回路と、を半導体チップに集積化して成り、前記半導体チップのサブストレートに付随する寄生ダイオードを静電保護素子として利用する構成(第17の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているイグナイタは、スイッチ素子と、上記第17の構成から成るスイッチ制御装置と、を有する構成(第18の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されているエンジン点火装置は、イグニッションコイルと、前記イグニッションコイルの一次側電流を駆動するための上記第18の構成から成るイグナイタと、前記イグニッションコイルの二次側コイルに接続される点火プラグと、を有する構成(第19の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている車両は、上記第19の構成から成るエンジン点火装置と、前記エンジン点火装置に電力を供給するカーバッテリと、前記エンジン点火装置を制御するエンジンコントロールユニットとを有する構成(第20の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、ノイズ耐量とESD耐量の双方を高められるスイッチ制御装置、及び、その入力信号判定回路(ないしは誤動作防止用のパルス生成回路)を提供することが可能となる。
エンジン点火装置を備えた車両の全体構成を示す図 スイッチ制御装置の一構成例を示す図 静電保護素子のデバイス構造を模式的に示す縦断面図 入力信号判定回路の一構成例を示す図 信号検出回路の一構成例を示す図 点火指示信号に重畳するノイズ信号の一例を示す波形図 半波クランプの様子を示す波形図 包絡線検波の様子を示す波形図 誤検出の様子を示す波形図 静電保護素子の一変形例を示す図 双方向フローティングダイオードのデバイス構造を模式的に示す縦断面図 パルス生成回路の一構成例を示す図 パルス生成動作の第1例を示すタイミングチャート パルス生成動作の第2例を示すタイミングチャート ノイズ識別動作の一例を示すタイミングチャート 車両の一構成例を示す外観図
<全体構成>
図1は、エンジン点火装置を備えた車両の全体構成を示す図である。本構成例の車両Xは、不図示のガソリンエンジンを駆動する手段として、エンジン点火装置1と、カーバッテリ2と、エンジンコントロールユニット3(以下ではECU[engine control unit]3と略称する)と、を有する。
エンジン点火装置1は、カーバッテリ2からの電力供給を受けて動作し、ECU3からの点火指示信号Sin(いわゆるIGT[iginition timing signal])に応じて、ガソリンエンジン内部の燃料(=ガソリンと空気の混合気)に点火するための手段であり、イグナイタ10と、イグニッションコイル20と、点火プラグ30と、を含む。
イグナイタ10は、イグニッションコイル20の一次側電流Ic(=スイッチ素子12のコレクタ電流に相当)をオン/オフ駆動する手段であり、スイッチ制御装置11と、スイッチ素子12と、をパッケージングした半導体集積回路装置として提供される。
スイッチ制御装置11は、例えば、バルクシリコンウェハを用いた半導体チップに集積化されており、ECU3からの点火指示信号Sinに応じてスイッチ素子12のゲート信号Sgを生成する機能を備えている。また、スイッチ制御装置11は、一次側電流Icを所定の上限値以下に制限する機能や、一次側電流Icの状態を検出して点火確認信号(いわゆるIGF[ignition confirmation signal])をECU3に返す機能などを備えていてもよい。なお、スイッチ制御装置11の構成及び動作については後述する。
スイッチ素子12は、スイッチ制御装置11によってオン/オフされるスイッチ素子であり、本図では、IGBT[insulated gate bipolar transistor]が採用されている。スイッチ素子12は、ゲートがスイッチ制御装置11に接続されており、コレクタがイグニッションコイル20の一次側コイル21に接続されており、エミッタが接地端に接続されている。なお、スイッチ素子12としては、IGBTに代えて、MOSFET[metal oxide semiconductor field effect transistor]を採用してもよい。
イグニッションコイル20は、巻線数M1の一次側コイル21と巻線数M2(>M1)の二次側コイル22を含み、カーバッテリ2から供給される入力電圧をより高い出力電圧に変換(昇圧)する役割を果たす。一次側コイル21の第1端と二次側コイル22の第1端は、いずれもカーバッテリ2の正極端(=入力電圧の印加端)に接続されている。一次側コイル21の第2端は、スイッチ素子12のコレクタに接続されている。二次側コイル22の第2端は、点火プラグ30に接続されており、二次側コイル22の第2端に生じる出力電圧が点火プラグ30に供給される。
点火プラグ30は、イグニッションコイル20によって得られる高電圧を用いて、不図示のエンジン内部に噴射された燃料に点火するためのスパークを発生させる。
カーバッテリ2は、エンジン点火装置1を含め、車両Xに搭載された各種電装品に電力を供給するための電源である。
ECU3は、車両Xのエンジン駆動に関わる各種制御を実行する。特に、ECU3は、上記各種制御の一つとして、イグナイタ10(特にスイッチ制御装置11)の動作制御に用いられる点火指示信号Sin(=PWM駆動されるパルス信号)を出力する。より具体的に述べると、ECU3は、スイッチ素子12をオンさせるときに点火指示信号Sinをオン時の論理レベル(例えばハイレベル)とし、スイッチ素子12をオフさせるときに点火指示信号Sinをオフ時の論理レベル(例えばローレベル)とする。
<スイッチ制御装置>
図2は、スイッチ制御装置11の一構成例を示す図である。本構成例のスイッチ制御装置11は、主たる構成要素として、入力信号判定回路100と、スイッチ駆動回路200と、静電保護素子300と、を含むほか、装置外部との電気的な接続を確立するために設けられた複数のパッドT1及びT2を含む。
入力信号判定回路100は、ECU3からパッドT1を介して入力される点火指示信号Sin(=入力信号に相当)を受けて、スイッチ素子12のオン/オフ制御信号Sout(=出力信号に相当)を生成する回路ブロックである。なお、入力信号判定回路100の構成及び動作については、後ほど詳述する。
スイッチ駆動回路200は、入力信号判定回路100から入力されるオン/オフ制御信号Soutに応じてスイッチ素子12のゲート信号Sgを生成する回路ブロックであり、プリドライバ210とドライバ220を含む。
プリドライバ210は、オン/オフ制御信号Soutに応じてドライバ駆動信号Sdrvを生成し、これをドライバ220に出力する。ドライバ220は、ドライバ駆動信号Sdrvに応じてゲート信号Sgを生成し、これをパッドT2に出力する。
点火指示信号Sinがオン時の論理レベル(例えばハイレベル)になると、オン/オフ制御信号Soutもオン時の論理レベル(例えばハイレベル)となり、ゲート信号Sgがハイレベルとなって、スイッチ素子12がオンされる。その結果、カーバッテリ2から、イグニッションコイル20の一次側コイル21とスイッチ素子12を介して接地端に至る経路に一次側電流Icが流れるので、一次側コイル21にエネルギが蓄えられる。
上記の状態から、点火指示信号Sinがオフ時の論理レベル(例えばローレベル)になると、オン/オフ制御信号Soutもオフ時の論理レベル(例えばローレベル)となり、ゲート信号Sgがローレベルとなって、スイッチ素子12がオフされる。このとき、一次側コイル21には自己誘導作用によって大きな逆起電力が発生し、二次側コイル22には一次側コイル21との相互誘導作用により、巻数比(M2/M1)に応じてさらに大きな起電力が発生する。このようにして発生した二次側コイル22の起電力により、点火プラグ30には非常に高い出力電圧(1万ボルト以上)が掛かるので、スパーク(火花)が生じて燃料への点火が行われる。
静電保護素子300は、スイッチ制御装置11(延いてはイグナイタ10)を静電破壊から保護するための手段であり、本図では、点火指示信号Sinの入力を受け付けるパッドT1と接地端との間に図示の極性で接続された片方向ダイオードが用いられている。
図3は、静電保護素子300のデバイス構造を模式的に示す縦断面図である。本図で示したように、本構成例のスイッチ制御装置11では、これを集積化した半導体チップ(=バルクシリコンウェハ)のp型サブストレートに付随する寄生ダイオードD(=接地されたp型サブストレートをアノードとし、パッドT1と電気的に接続されたn型半導体領域をカソードとする片方向ダイオード)が静電保護素子300として利用されている。このような構成とすることにより、寄生ダイオードDを用いてESDを熱的に消耗させることができるので、高いESD耐量(30kVないしはそれ以上)を実現することができる。
なお、図3では特に明示していないが、半導体チップの母材としてバルクシリコンウェハを用いる場合には、スイッチ制御装置11を形成する回路ブロックや回路素子のうち、高いノイズ耐量が求められるもの(入力信号判定回路100や各種保護回路など)を定電位またはフローティング状態のn型ウェル構造で包囲することにより、p型サブストレートから電気的に分離しておくことが望ましい。
<入力信号判定回路>
図4は、入力信号判定回路100の一構成例を示す図である。本構成例の入力信号判定回路100は、信号検出回路110と、パルス生成回路120と、ノイズ識別回路130と、信号選択回路140と、を含む。
信号検出回路110は、点火指示信号Sinと所定の閾値(後述の基準電圧Vref)とを比較して検出信号S1を生成する。なお、検出信号S1は、例えば、点火指示信号Sinが所定の閾値よりも高いときにハイレベルとなり、点火指示信号Sinが所定の閾値よりも低いときにローレベルとなる。
パルス生成回路120は、点火指示信号Sinのパルスエッジ(=立上りエッジ及び立下りエッジの双方)を検出してパルス信号S2を生成する。従って、パルス信号S2は、ノイズ(例えばMHz〜GHz帯)が重畳した点火指示信号Sinから、本来の信号成分(PWM成分)のみを抽出した信号となる。
ノイズ識別回路130は、検出信号S1とパルス信号S2の双方を監視することにより点火指示信号Sinに重畳するノイズの有無を識別して選択信号S3を生成する。なお、選択信号S3は、例えば、「ノイズなし(=S1正常)」と判定されたときにローレベルとなり、「ノイズあり(=S1異常)」と判定されたときにハイレベルとなる。
信号選択回路140は、選択信号S3に応じて検出信号S1とパルス信号S2の一方をオン/オフ制御信号Soutとして選択する。より具体的に述べると、信号選択回路140は、選択信号S3がローレベル(=「ノイズなし」と判定されたときの論理レベル)であるときに検出信号S1をオン/オフ制御信号Soutとして選択し、選択信号S3がハイレベル(=「ノイズあり」と判定されたときの論理レベル)であるときにパルス信号S2をオン/オフ制御信号Soutとして選択する。
<信号検出回路>
図5は、信号検出回路110の一構成例を示す図である。本構成例の信号検出回路110は、アッテネータ111と、ローパスフィルタ112と、コンパレータ113を含む。
アッテネータ111は、抵抗R1及びR2を含み、点火指示信号Sinを減衰させて減衰信号Vaを生成する。なお、抵抗R1は、点火指示信号Sinの入力端(パッドT1)と減衰信号Vaの出力端との間に接続されている。一方、抵抗R2は、減衰信号Vaの出力端と接地端との間に接続されている。すなわち、本構成例のアッテネータ111では、パッドT1と接地端との間に直列接続された抵抗R1及びR2(=抵抗ラダー)を用いて点火指示信号Sinを分圧することにより、減衰信号Va(=Sin×{R2/(R1+R2)})が生成されている。なお、点火指示信号Sinがコンパレータ113の入力ダイナミックレンジに収まっている場合には、アッテネータ111を省略してもよい。
ローパスフィルタ112は、抵抗R3及びキャパシタC1を含み、減衰信号Vaの低周波成分を通過させて平滑信号Vbを生成する。なお、抵抗R3は、減衰信号Vaの入力端と平滑信号Vbの出力端との間に接続されている。一方、キャパシタC1は、平滑信号Vbの出力端と接地端との間に接続されている。すなわち、本構成例のローパスフィルタ112は、1次のRC積分回路(高域遮断周波数fc=1/(2π×R3×C1))として形成されている。
コンパレータ113は、非反転入力端(+)に入力されている平滑信号Vbと、反転入力端(−)に入力されている所定の基準電圧Vrefとを比較して検出信号S1を生成する。なお、検出信号S1は、平滑信号Vbが基準電圧Vrefよりも高いときにハイレベルとなり、平滑信号Vbが基準電圧Vrefよりも低いときにローレベルとなる。
ここで、点火指示信号Sinのみが単独でノイズの影響を受ける状況において、図6に示すようなノイズ(=0Vを基準として正負に発振する正弦波ノイズ)が印加された場合を考える。この場合、信号検出回路110に入力される点火指示信号Sinは、静電保護素子300(順方向降下電圧:Vf)の順方向クランプにより、図7に示すように、その負側で半波にクランプされる。
そのため、ローパスフィルタ112のキャパシタC1が充放電のバランスを崩し、図8に示すように、減衰信号Vaの包絡線を検波して平滑信号Vbを生成する状態となる。すなわち、平滑信号Vbの電圧値は、減衰信号Vaに重畳するノイズのピークホールド値となるので、図9に示すように、平滑信号Vbがコンパレータ113の基準電圧Vrefを上回るおそれがある。このような状況に陥ると、点火指示信号Sinがローレベルであっても、検出信号S1がハイレベルとなり、点火指示信号Sinの誤検出が生じる。
従って、点火指示信号Sinにノイズが重畳している状況下において、検出信号S1をそのまま出力信号Soutとして出力すると、スイッチ素子12をECU3の指示通りに駆動することができず、エンジン点火動作に支障を来たすおそれがある。
上記の不具合を解消するためには、例えば、図10で示したように、静電保護素子300として、片方向ダイオードではなく、双方向フローティングダイオードD1及びD2を用いることが考えられる。当該構成を採用すれば、点灯指示信号Sinが負側で半波にクランプされないので、ローパスフィルタ112によるノイズのピークホールドを解消し、点火指示信号Sinの誤検出を防止することができる。
しかしながら、双方向フローティングダイオードD1及びD2は、図11で示したように、半導体チップのn型ウェル内に形成される。そのため、p型サブストレートに付随する寄生ダイオードD(図3を参照)を静電保護素子300として利用する場合と比べて、ESDを熱的に消耗させにくくなり、ESD耐量が犠牲になるという欠点がある。
そこで、入力信号判定回路100(図4)では、静電保護素子300としてESD耐量の高い片方向の寄生ダイオードD(図3)を用いたまま、ノイズ耐性を向上するための手段として、パルス生成回路120、ノイズ識別回路130、及び、信号選択回路140が設けられている。以下では、それらの導入意義について詳細に説明する。
<パルス生成回路>
図12は、パルス生成回路120の一構成例を示す図である。本構成例のパルス生成回路120は、信号平滑部121と、信号分岐部122と、波形調整部123と、信号比較部124と、RSフリップフロップ125と、を含む。
信号平滑部121は、点火指示信号Sin(=パルス状の入力信号に相当)を減衰させるとともに、その低周波成分を通過させて平滑入力信号INを生成する回路部であり、抵抗R4及びR5と、キャパシタC2と、を含む。抵抗R4は、点火指示信号Sinの入力端(パッドT1)と平滑入力信号INの出力端との間に接続されている。一方、抵抗R5とキャパシタC2は、平滑入力信号INの出力端と接地端との間に並列接続されている。
すなわち、本構成例の信号平滑部121は、抵抗R4及びR5から成る抵抗ラダーを用いて点火指示信号Sinを減衰(分圧)させるとともに、抵抗R4及びキャパシタC2から成る1次のRC積分回路(高域遮断周波数fc=1/(2π×R4×C2))を用いて減衰信号の低周波成分を通過させる構成とされている。なお、点火指示信号Sinが後段回路の入力ダイナミックレンジに収まっている場合には、抵抗R5を省略してもよい。
信号分岐部122は、平滑入力信号INを2系統に分岐して第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPを生成する回路部であり、抵抗R10〜R15と、npn型バイポーラトランジスタN1と、pnp型バイポーラトランジスタP1〜P3と、を含む。
トランジスタN1のベースは、信号平滑部121の出力端(=平滑入力信号INの出力端)に接続されている。トランジスタN1のエミッタは、抵抗R10の第1端に接続されている。抵抗R10の第2端は、接地端に接続されている。トランジスタN1のコレクタは、トランジスタP1のコレクタに接続されている。このように接続されたトランジスタN1と抵抗R10は、平滑入力信号INを電圧/電流変換して基準電流Iref(=(IN−Vbe)/R10、ただし、VbeはトランジスタN1のベース・エミッタ間電圧)を生成する電圧/電流変換部として機能する。なお、この電圧/電流変換部には、平滑入力信号INとトランジスタN1のエミッタ電圧とをイマジナリショートするようにトランジスタN1のベース電圧を制御するオペアンプを追加してもよい。
トランジスタP1〜P3それぞれのベースは、いずれもトランジスタP1のコレクタに接続されている。トランジスタP1〜P3それぞれのエミッタは、抵抗R13〜R15を介して電源端に接続されている。トランジスタP2のコレクタは、第1平滑入力信号INNの出力端に接続されている。トランジスタP3のコレクタは、第2平滑入力信号INPの出力端に接続されている。このように接続されたトランジスタP1〜P3は、基準電流Irefから2系統のミラー電流α×Iref(ただしαはミラー比であり、本図では、α=1)を生成するカレントミラーとして機能する。
抵抗R11は、トランジスタP2のコレクタと接地端との間に接続されている。また、抵抗R12は、トランジスタP3のコレクタと接地端に接続されている。このように接続された抵抗R11及びR12は、2系統のミラー電流α×Irefをそれぞれ電流/電圧変換して第1平滑入力信号INN(=α×Iref×R11)及び第2平滑入力信号INP(=α×Iref×R12)を生成する電流/電圧変換部として機能する。
なお、抵抗R10〜R12の抵抗値をいずれも同値とし、カレントミラーのミラー比αを1に設定すると、第1平滑入力信号INN及び第2平滑入力信号INPは、平滑入力信号INと等価の電圧信号になる。
波形調整部123は、第2平滑入力信号INPのパルスエッジ(=立上りエッジ及び立下りエッジの双方)を鈍らせる回路部であり、第2平滑入力信号INPの出力端と接地端との間に接続されたキャパシタC3を含む。
信号比較部124は、第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPとを比較してセット信号Sx及びリセット信号Syを生成する回路部であり、コンパレータCMP1及びCMP2と、インバータINV1を含む。
コンパレータCMP1は、反転入力端(−)に入力される第1平滑入力信号INNと、非反転入力端(+)に入力される第2平滑入力信号INPとを比較してセット信号Sxを生成する。従って、セット信号Sxは、基本的に、第1平滑入力信号INNが第2平滑入力信号INPよりも高いときにローレベルとなり、逆に、第1平滑入力信号INNが第2平滑入力信号INPよりも低いときにハイレベルとなる。
ただし、先にも述べたように、第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPは、互いに等価の電圧信号であり、パルスエッジの到来時以外は基本的に同値となるので、単純に両者を比較すると、セット信号Sxの論理レベルが不安定になる。そこで、コンパレータCMP1には、第1極性(ここではマイナス)のオフセットVofs1(<0V)が付与されている。従って、セット信号Sxは、第2平滑入力信号INPから第1平滑入力信号INNを差し引いた差分値ΔIN(=INP−INN)がオフセットVofs1よりも高いときにハイレベルとなり、差分値ΔINがオフセットVofs1よりも低いときにローレベルとなる。
コンパレータCMP2は、反転入力端(−)に入力される第1平滑入力信号INNと、非反転入力端(+)に入力される第2平滑入力信号INPとを比較しインバータINV1を介してリセット信号Syを生成する。従って、リセット信号Syは、基本的に、第1平滑入力信号INNが第2平滑入力信号INPよりも高いときにハイレベルとなり、逆に、第1平滑入力信号INNが第2平滑入力信号INPよりも低いときにローレベルとなる。
ただし、コンパレータCMP1と同様、第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPとを単純に比較すると、リセット信号Syの論理レベルが不安定になる。そこで、コンパレータCMP2には、第1極性とは逆の第2極性(ここではプラス)のオフセットVofs2(>0V)が付与されている。従って、リセット信号Syは、第2平滑入力信号INPから第1平滑入力信号INNを差し引いた差分値ΔIN(=INP−INN)がオフセットVofs2よりも高いときにローレベルとなり、差分値ΔINがオフセットVofs2よりも低いときにハイレベルとなる。
RSフリップフロップ125は、セット端(S)に入力されるセット信号Sxと、リセット端(R)に入力されるリセット信号Syの双方に応じて、出力端(Q)から出力されるパルス信号S2の論理レベルを切り替える順序回路の一種である。より具体的に述べると、RSフリップフロップ125は、セット信号Sxのパルスエッジ(例えば立下りエッジ)を受けてパルス信号S2をハイレベルにセットし、リセット信号Syのパルスエッジ(例えば立下りエッジ)を受けてパルス信号S2をローレベルにリセットする。なお、同様のパルス信号S2を生成することができる限り、順序回路の種類は不問である。
図13Aは、パルス生成回路120によるパルス生成動作の第1例を示すタイミングチャートであり、上から順に、点火指示信号SinのPWM成分(=信号成分)及びこれに重畳するノイズ成分、ノイズが重畳した点火指示信号Sin、平滑入力信号IN、基準電流Iref、第1平滑入力信号INN(実線)及び第2平滑入力信号INP(破線)、セット信号Sx、リセット信号Sy、並びに、パルス信号S2が描写されている。
先にも述べたように、点火指示信号Sinに重畳するノイズは、片方向の寄生ダイオードD(図3)を用いた静電保護素子300により、その負側で半波にクランプされる。その結果、本図の例では、平滑入力信号INのローレベルが本来の電圧値(=0V)から浮き上がり、基準電圧Vrefよりも高くなっている。
また、平滑入力信号INを電圧/電流変換して得られる基準電流Iref、並びに、基準電流Irefを電流/電圧変換して得られる第1平滑入力信号INN及び第2平滑入力信号INPについても、基本的には、元の平滑入力信号INと同様の挙動を示している。
ただし、第2平滑入力信号INPについては、波形調整部123の働きにより、そのパルスエッジのスロープ(=傾き)が第1平滑入力信号INNのそれよりも緩やかとなる。従って、平滑入力信号INの論理レベルが切り替わるときには、第1平滑入力信号INNと第2平滑入力信号INPとの間に差分値ΔIN(≠0V)が生じるので、当該差分値ΔINとオフセットVofs1及びVofs2との比較結果により、セット信号Sx及びリセット信号Syにパルスが生成される。
より具体的に述べると、平滑入力信号IN(延いては、第1平滑入力信号INN及び第2平滑入力信号INP)がローレベルからハイレベルに立ち上がるときには、第1平滑入力信号INNが第2平滑入力信号INPよりも速く立ち上がるので、INN>INPとなる。従って、ΔIN<Vofs1(<0)となったときに、セット信号Sxがハイレベルからローレベルに立ち下がる。
一方、平滑入力信号INがハイレベルからローレベルに立ち下がるときには、第1平滑入力信号INNが第2平滑入力信号INPよりも速く立ち下がるので、INN<INPとなる。従って、ΔIN>Vofs2(>0)となったときに、リセット信号Syがハイレベルからローレベルに立ち下がる。
また、上記したセット信号Sx及びリセット信号Syのパルス生成動作については、点火指示信号Sinにおけるノイズの有無に左右されない。例えば、点火指示信号Sinへのノイズ重畳に伴い、平滑入力信号INのローレベルが本来の電圧値(=0V)から浮き上がっていた場合であっても、ΔIN<Vofs1(<0)、若しくは、ΔIN>Vofs2(>0)が満たされたときには、先の説明と同様のシーケンスにより、セット信号Sx及びリセット信号Syのパルスが生成される。
なお、パルス信号S2は、先にも述べた通り、セット信号Sxの立下りエッジを受けてハイレベルにセットされ、リセット信号Syの立下りエッジを受けてローレベルにリセットされる。このようにして生成されるパルス信号S2は、ノイズが重畳した点火指示信号Sinから、本来の信号成分(PWM成分)のみを抽出した信号と等価である。
このように、本構成例のパルス生成回路120は、点火指示信号Sinに重畳するノイズを除去する回路ではなく、点火指示信号Sinのパルスエッジを検出して本来の信号成分(PWM成分)のみを抽出する回路である。従って、従来のノイズ除去回路と異なり、大規模な回路変更を要さずに、より広い範囲でノイズのレベル変動や周波数変動に対応することができる。従って、ノイズのレベルや周波数が想定範囲外であったり、アプリケーションのノイズ規格が変更になったりしても、柔軟に対応することが可能となる。
図13Bは、パルス生成回路120によるパルス生成動作の第2例を示すタイミングチャートであり、先の図13Aと同様、上から順に、点火指示信号SinのPWM成分(=信号成分)及びこれに重畳するノイズ成分、ノイズが重畳した点火指示信号Sin、平滑入力信号IN、基準電流Iref、第1平滑入力信号INN(実線)及び第2平滑入力信号INP(破線)、セット信号Sx、リセット信号Sy、並びに、パルス信号S2が描写されている。
本図の第2例では、先の第1例(図13A)と比べて、ノイズ成分がさらに大きくなっている。その結果、点火指示信号Sinのローレベル期間だけでなく、ハイレベル期間においても、点火指示信号Sinに重畳するノイズは、その下限値が0Vを下回り、その負側で半波にクランプされている。その結果、平滑入力信号INのローレベルだけでなく、ハイレベルも本来の電圧値から浮き上がっている。
このように、厳しいノイズ環境下においても、パルス生成回路120であれば、点火指示信号Sinのパルスエッジを検出することにより、本図で示したように、本来の信号成分(PWM成分)のみを抽出したパルス信号S2を生成することが可能となる。
<ノイズ識別動作>
図14は、ノイズ識別回路130によるノイズ識別動作の一例を示すタイミングチャートであり、上から順に、点火指示信号SinのPWM成分(=信号成分)及びこれに重畳するノイズ成分、ノイズが重畳した点火指示信号Sin、平滑入力信号IN、検出信号S1、パルス信号S2、選択信号S3、オン/オフ制御信号Soutが描写されている。
なお、本図の1段目〜4段目(PWM、NOISE、Sin、IN)については、先出の図13Aと基本的に同様であるので、重複した説明を割愛し、以下では、本図の5段目〜8段目(S1、S2、S3、Sout)に着目して詳細な説明を行う。
本図で示したように、点火指示信号Sinへのノイズ重畳に伴い、平滑入力信号INのローレベルが基準電圧Vrefを上回っていた場合、検出信号S1は、本来のローレベルではなく、ハイレベルに張り付いた状態(=点火指示信号Sinの誤検出が生じた状態)に陥る。一方、パルス信号S2は、点火指示信号Sinにノイズが重畳している場合でも本来の信号成分(PWM成分)に同期してパルス駆動される。
そこで、ノイズ識別回路130は、検出信号S1がハイレベルに維持されたまま、パルス信号S2がハイレベルからローレベルに切り替わったときに、「ノイズあり(=S1異常)」と判定し、選択信号S3をローレベルからハイレベルに立ち上げる。逆に言うと、点火指示信号Sinに微弱なノイズが重畳していても、検出信号S1がハイレベルに張り付いていない限り、「ノイズあり(=S1異常)」と判定されることはない。
一方、ノイズ識別回路130は、検出信号S1がハイレベルからローレベルに切り替わったときに、「ノイズなし(=S1正常)」と判定し、選択信号S3をハイレベルからローレベルに立ち下げる。
なお、選択信号S3がローレベルであるときには、オン/オフ制御信号Soutとして検出信号S1が選択出力される。すなわち、信号検出回路110で点火指示信号Sinの誤検出が生じていなければ、従前と何ら変わらず、点火指示信号Sinと所定の閾値(=基準電圧Vref)とを比較して入力信号判定処理を行うことができるので、スイッチ制御装置11の特性を変えることなく、スイッチ素子12のオン/オフ制御を行うことが可能となる。
一方、選択信号S3がハイレベルであるときには、オン/オフ制御信号Soutとしてパルス信号S2が選択出力される。従って、点火指示信号Sinへのノイズ重畳に伴い、信号検出回路110で点火指示信号Sinの誤検出が生じたときには、これを補完する形で、点火指示信号Sinから本来の信号成分(PWM成分)のみを抽出したパルス信号S2を出力することができるので、スイッチ素子12をECU3の指示通りに駆動することが可能となる。
このように、本構成例のスイッチ制御装置11であれば、静電保護素子300としてESD耐量の高い寄生ダイオードD(図3)を用いた場合であっても、入力信号判定回路100がノイズによる誤動作を生じにくくなる。従って、高いノイズ耐量とESD耐量を兼ね備えたスイッチ制御装置11を実現することができるので、これを用いたイグナイタ10に課される種々の評価試験(BCIやGTEMCELなど)をいずれもクリアすることが可能となる。
なお、先出のパルス信号S2は、点火指示信号Sinの信号成分(PWM成分)と等価であるため、入力信号判定回路100から信号検出回路110、ノイズ識別回路130、及び、信号選択回路140を取り除き、パルス信号S2を常にオン/オフ制御信号Soutとして出力することもできる。
ただし、上記構成を採用する場合には、従前と異なり、点火指示信号Sinと所定の閾値(=基準電圧Vref)とを比較する入力信号判定処理が一切行われなくなるので、スイッチ制御装置11の特性が変わってしまう(例えば、点火指示信号Sinのハイレベルが基準電圧Vrefに達していなくても、そのパルスエッジが検出される限り、オン/オフ制御信号Soutがハイレベルに立ち上がる)おそれがある点には留意が必要である。
<車両>
図15は、車両Xの一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、カーバッテリ2(本図では明示せず)と、カーバッテリ2から電力供給を受けて動作する種々の電子機器X11〜X18と、を搭載している。なお、本図における電子機器X11〜X18の搭載位置については、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)を行う手段であり、先述のエンジン点火装置1やECU3がこれに含まれる。
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]やDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行う制動ユニットである。
電子機器X15は、ドアロックや防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、及び、電動シートなど、標準装備品やメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
<その他の変形例>
なお、上記の実施形態では、スイッチ制御装置11をイグナイタ10に適用した例を挙げて説明を行ったが、入力信号判定回路100やパルス生成回路120は、ノイズによる誤動作の対策が必要な全てのスイッチ制御装置に適用することが可能である。すなわち、スイッチ制御装置11が組み込まれるアプリケーションは、何らイグナイタ10に限定されるものではなく、パルス信号(PWM信号など)を取り扱うアプリケーションのうち、高いノイズ耐量と高いESD耐量の両立が求められるもの全般に組み込むことができる。
このように、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、例えば、イグナイタのスイッチ制御装置に利用することが可能である。
1 エンジン点火装置
2 カーバッテリ
3 エンジンコントロールユニット(ECU)
10 イグナイタ
11 スイッチ制御装置
12 スイッチ素子
20 イグニッションコイル
21 一次側コイル
22 二次側コイル
30 点火プラグ
100 入力信号判定回路
110 信号検出回路
111 アッテネータ
112 ローパスフィルタ
113 コンパレータ
120 パルス生成回路
121 信号平滑部
122 信号分岐部
123 波形調整部
124 信号比較部
125 RSフリップフロップ
130 ノイズ識別回路
140 信号選択回路
200 スイッチ駆動回路
210 プリドライバ
220 ドライバ
300 静電保護素子
T1、T2 パッド
D 寄生ダイオード(静電保護素子)
D1、D2 双方向フローティングダイオード
R1〜R5、R10〜R15 抵抗
C1〜C3 キャパシタ
N1 npn型バイポーラトランジスタ
P1〜P3 pnp型バイポーラトランジスタ
CMP1、CMP2 コンパレータ
INV1 インバータ
X 車両
X11〜X18 車載機器

Claims (10)

  1. パルス状の入力信号またはこれを減衰させた減衰信号の低周波成分を通過させて平滑入力信号を生成する信号平滑部と、
    前記平滑入力信号を2系統に分岐して第1平滑入力信号と第2平滑入力信号を生成する信号分岐部と、
    前記第2平滑入力信号のパルスエッジを鈍らせる波形調整部と、
    前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較してセット信号及びリセット信号を生成する信号比較部と、
    前記セット信号及び前記リセット信号に応じて前記パルス信号を生成する順序回路と、
    を有することを特徴とするパルス生成回路。
  2. 前記信号比較部は、
    第1極性のオフセットを持って前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較することにより前記セット信号を生成する第1コンパレータと、
    前記第1極性とは逆の第2極性のオフセットを持って前記第1平滑入力信号と前記第2平滑入力信号とを比較することにより前記リセット信号を生成する第2コンパレータと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のパルス生成回路。
  3. 前記信号分岐部は、
    前記平滑入力信号を電圧/電流変換して基準電流を生成する電圧/電流変換部と、
    前記基準電流から2系統のミラー電流を生成するカレントミラーと、
    前記2系統のミラー電流をそれぞれ電流/電圧変換して前記第1平滑入力信号及び前記第2平滑入力信号を生成する電流/電圧変換部と、
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパルス生成回路。
  4. 前記波形調整部は、キャパシタを含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のパルス生成回路。
  5. 前記順序回路は、RSフリップフロップであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のパルス生成回路。
  6. 入力信号のパルスエッジを検出してパルス信号を生成するための手段として、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のパルス生成回路を有し、前記パルス信号を出力信号として出力することを特徴とする入力信号判定回路。
  7. 入力信号の入力を受けて出力信号を出力する請求項6に記載の入力信号判定回路と、
    前記出力信号に応じてスイッチ素子を駆動するスイッチ駆動回路と、
    を半導体チップに集積化して成り、
    前記半導体チップのサブストレートに付随する寄生ダイオードを静電保護素子として利用することを特徴とするスイッチ制御装置。
  8. スイッチ素子と、
    請求項7に記載のスイッチ制御装置と、
    を有することを特徴とするイグナイタ。
  9. イグニッションコイルと、
    前記イグニッションコイルの一次側電流を駆動する請求項8に記載のイグナイタと、
    前記イグニッションコイルの二次側コイルに接続される点火プラグと、
    を有することを特徴とするエンジン点火装置。
  10. 請求項9に記載のエンジン点火装置と、
    前記エンジン点火装置に電力を供給するカーバッテリと、
    前記エンジン点火装置を制御するエンジンコントロールユニットと、
    を有することを特徴とする車両。
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