JP2018167508A - 多層成形レンズとその製造方法 - Google Patents

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Yuji Higashimura
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Abstract

【課題】一の成形装置により高効率且つ低コストで成形され得る光学特性が優れた多層成形レンズとその製造方法を提供する。【解決手段】多層成形レンズ1,1aは、複数層からなる内層成形体3と、内層成形体3の一方の面に積層された外層5と、内層成形体3の他方の面に積層され、内層成形体3を外層5との間で囲繞する他の外層6,6aと、を備え、内層成形体3の最大厚さT1が、各外層の最大厚さの総和(T2+T3、T2+T3+T4)よりも大きいものである。そして、多層成形レンズは、その外周面に内層成形体3のランナによるランナ痕36及び外層5のゲートによるゲート痕35を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、厚肉の多層成形レンズとそれを射出成形によって製造する方法に関する。
多層成形は、例えば、容積が相互に異なる複数の金型キャビティのうち最小容積の金型キャビティで成形した第1層としての中間成形体を容積のより大きい金型キャビティへ移送して第2層を積層成形し、以後中間成形体を第N層までの各金型キャビティへ順次移送して各層を積層成形するというものである。
また、多層成形の他の例として、インサート成形法がある。インサート成形法は、予め射出成形した内層成形体をキャビティ面又は前層の表面にインサートして配設し、その上に溶融樹脂を射出流動させて新しい層を積層する成形方法である。
特許文献1の技術は、インサート成形法によるものであり、二以上の射出成形装置及び冷却ステーションを備え、射出成形装置の相互間又は射出成形装置と冷却ステーションとの間は搬送装置やハンドリングロボットによって、冷却された内層成形体又は冷却されない内層成形体を搬送するように構成されている。
特許文献2の技術は、インサート成形法によるものであり、品質が低い光学要素の半完成品を射出成形によって生成する第一プロセスとその半完成品の外側を覆う一以上の第二プロセスとを含んでいる。第二プロセスによって所望の品質が与えられる。半完成品は光学レンズの光学有効領域よりも突出する部分を備える。その突出部分は第二プロセスの金型キャビティに半完成品を保持させ、位置決めさせるとともに、第二プロセスの表皮それぞれのキャビティを分割するために使用される。表皮の射出成形作業は、複数の射出装置を持つことにより個別に制御される。
特許文献3の成形装置は、インサート成形法を実施するものであり、一次射出成形品を成形する第一の下型部と、副射出成形品を成形する第二の下型部とを有する下型と、一次射出成形品の中間部を成形するための第一の中間金型部分と、二次射出成形品の中間部分を成形するための第二の中間金型部分とを含む回転成形型と、前記一次射出成形品を固定する第一と第二の移動防止ストッパと、回転モールドを移動させて回転モールドを回転させるモーション回転装置と、一次射出成形品の上部を成形するための第一の上型部品と、二次射出成形品の上部を成形するための第二の上型部品とを含む上型とを備えている。
墺国特許第514019号明細書 欧州特許第2402140号明細書 韓国公開特許第10−2016−0133286号公報
しかしながら、特許文献1における成形設備は、成形機を二台必要とするため、設備費と設置スペースが増大する。また、相互の成形機で各成形サイクル時間が一致しないとき、例えば一方の成形機の生産能力が高すぎると他方の成形機では過剰在庫となり、一方の成形機の生産能力が低すぎると他方の成形機ではプロセスの待ちが発生して製品の納期遅れが発生する。
また、特許文献2の技術によれば、半完成品の冷却は金型内で行われることにより冷却時間を過多に必要とするため、成形サイクル時間の短縮を期待することができず生産効率が低下する。さらに、複数の射出装置を必要とするので、設備費用が高額となる。
また、特許文献3の技術によれば、複数の射出装置のみならず、二つの移動防止ストッパを必要とするので、設備費用が高額となる。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、一の成形装置により高効率且つ低コストで成形され得る光学特性が優れた多層成形レンズとその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、多層成形レンズ(1,1a)が、複数層からなる内層成形体(3)と、前記内層成形体の一方の面に積層された外層(5)と、前記内層成形体の他方の面に積層され、前記内層成形体を前記外層との間で囲繞する他の外層(6,6a)と、を備え、前記内層成形体の最大厚さ(T1)が、前記各外層の最大厚さの総和(T2+T3、T2+T3+T4)よりも大きいというものである。
このような多層成形レンズは、複数層からなる内層成形体(3)と、前記内層成形体の一方の面に積層された外層(5)と、前記内層成形体の他方の面に積層され、前記内層成形体を前記外層との間で囲繞する他の外層(6,6a)と、を備えている。そして、内層成形体は複数層で構成されていることから、内層成形体の各内層を成形する際の成形サイクル時間は、層数が多くなるほど短縮され得るのである。さらに、内層成形体は冷却ステーションによって容易且つ確実に冷却されるので、内層成形体の最大厚さ(T1)が各外層の最大厚さの総和(T2+T3、T2+T3+T4)よりも大きく、内層成形体を充分に冷却するためには長時間を要するにも拘らず、成形サイクル時間を短縮させることができるとともに肉厚が大きくても光学特性を低下させることがないという優れた効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、多層成形レンズが、その外周面に内層成形体のランナによるランナ痕(36)及び外層のゲートによるゲート痕(35)を有するというものである。
このような構成の多層成形レンズは、溶融樹脂の成形圧力を成形キャビティ内に低い圧力損失で均一に伝えることができるランナ、ゲートによるランナ痕、ゲート痕を外周面に有するので、各層がキャビティ面の形状を忠実に転写した残留応力の低いものになるとともに、フローマークやジェッティングなどの成形不良の発生が防止され、光学特性の良好な多層成形レンズが得られるという優れた効果を奏する。また、突出しピンでランナを突き出してレンズ部を取り出すことから、突出しピンの隙間から発生するガスに基づく汚れなどの外観不良がレンズ部に出現することはない。また、ランナは、複数取りのレンズ部を同時にチャックして取り出したり、中間成形体としてインサートしたりするときの保持部として効果的に使用され得る。
請求項3に記載の発明は、ランナ痕及びゲート痕が互いに接触するというものである。
この構成によれば、金型装置の構成が簡素化され設計や製造が容易になるとともに、ゲートやランナの切断が一度で行われるので生産効率が向上するという優れた効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、レンズ外周面に内層成形体から突出して形成されたタブによるタブ痕を有するというものである。
この構成によれば、インサートされる内層成形体のキャビティにおける位置決めが、タブによって極めて精確且つ確実に実施され得るという優れた効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、内層キャビティ(14,15)及び外層キャビティ(17,19)を備えた金型装置(20)による多層成形レンズの製造方法であって、前記内層キャビティで複数層の内層成形体(3)を成形する工程(S1,S11,S12)と、前記内層成形体を冷却ステーションへ移送して冷却する工程(S2,S13)と、冷却された前記内層成形体をインサートした前記外層キャビティで前記内層成形体の一方の面に外層(5)を積層成形して中間成形体となす工程(S3,S14)と、前記中間成形体を内包して形成された外層キャビティで前記中間成形体における前記内層成形体の他方の面に他の外層(6,6a)を積層成形して、前記内層成形体の最大厚さ(T1)が前記各外層の最大厚さの総和(T2+T3+T4)よりも大なるように前記内層成形体を囲繞する工程(S4,S15,S16)と、を含む四層以上でなる多層成形レンズの製造方法である。
このような製造工程を実施する一の金型装置は、一の射出装置により射出充填される。従って、製造設備の費用と設置スペースが削減できるとともに、内層成形体の過不足が発生することはなく、冷却時間と成形サイクル時間が短縮できる合理的且つ高効率な生産を行うことができるという優れた効果を奏する。また、このような製造工程は、複数層に分割された内層成形体が突き出し可能な温度まで最少時間で到達可能にする工程と、金型装置とは分離して設けられた冷却ステーションで内層成形体の内部温度を均一化可能にする工程と、レンズ外層を射出成形できる最小厚さにすることで機能付与と成形サイクル時間短縮化とを両立させる工程と、を含むので、厚肉レンズの機能向上と金型内での成形時間最少化が両立できるという優れた効果を奏する。
請求項6に記載の発明は、内層キャビティ及び外層キャビティが、各キャビティの中心によって形成される円の円周上に、前記内層キャビティと前記外層キャビティとが交互に等間隔で配設されるというものである。
この構成によれば、内層成形体の過不足が発生することはなく、冷却時間と成形サイクル時間が短縮できる合理的且つ高効率な生産を行うことができるという優れた効果を奏する。
請求項7に記載の発明は、内層キャビティ及び外層キャビティが、各キャビティの外周面にゲート及びランナ溝を有するというものである。
このような構成のゲート及びランナは、溶融樹脂の成形圧力を成形キャビティ内に低い圧力損失で均一に伝えることができるので、各層がキャビティ面の形状を忠実に転写した残留応力の低いものになるとともに、フローマークやジェッティングなどの成形不良の発生が防止され、光学特性の良好な多層成形レンズが得られるという優れた効果を奏する。
請求項8に記載の発明は、内層キャビティのゲートと外層キャビティのゲートとは、キャビティ外周面における外周方向の同位置に設けられるというものである。
この構成によれば、金型装置の構成が簡素化され設計や製造が容易になるとともに、ゲートやランナの切断が一度で行えるので生産効率が向上するという優れた効果を奏する。
請求項9に記載の発明は、内層キャビティが、タブ(34)用のタブ溝(34a)を有するというものである。
この構成によれば、インサートされる内層成形体のキャビティにおける位置決めが、タブによって極めて精確且つ確実に実施され得るという優れた効果を奏する。
本発明の第一実施形態に係る製造方法により成形され金型装置からランナ及びタブとともに取り出された多層成形レンズを示す平面図である。 ランナとタブが図1のII―II`線で切断された二層の内層成形体を有する多層成形レンズを示す断面側面図である。 図1に示す多層成形レンズを成形する金型装置の第一キャビティブロックの型合わせ面(図4、5のIII−III矢視)を示す正面図である。 図3に示す第一キャビティブロックのIV―IV矢視による金型装置の一部断面側面図である。 図3に示す第一キャビティブロックのV―V矢視による金型装置の一部断面側面図である。 冷却ステーションの下型の型合わせ面に配設された冷却キャビティを示す平面図である。 第一実施形態に係る二層の内層成形体を有する多層成形レンズの製造工程を示す工程図である。 本発明の第二実施形態に係る製造方法により成形されランナとタブが切断された三層の内層成形体を有する多層成形レンズを示す断面側面図である。 第二実施形態に係る金型装置の第一キャビティブロック型合わせ面に刻設されたキャビティ面の配置を示す正面図である。 第二実施形態に係る金型装置の第二キャビティブロック型合わせ面に刻設されたキャビティ面の配置を示す正面図である。 第二実施形態に係る三層の内層成形体を有する多層成形レンズの製造工程を示す工程図である。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分又は同様な機能を有する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適宜省略する。
図2及び図8に示す多層成形レンズ1,1aは、車両の前照灯などで好適に用いられ、必要とされる集光特性により最大肉厚が12mm以上の厚肉レンズとなるものである。そのような厚肉プラスチックレンズを従来の成形方法としての一層で成形する場合、最大肉厚部分に発生するひけ(変形)が光学特性に大きな影響を与える。そのため多層成形を導入することにより、最大肉厚量を分割して各層に分配することができ、各層の肉厚が減少して冷却時間が短縮され生産効率が向上することに加えひけの生成が抑制されて光学特性の良好な厚肉レンズ製造が実現できるのである。本発明の多層成形レンズ1,1aはインサート成形法によって各層を積層して多層成形されたものである。
(第一実施形態)
図4及び図5に示す金型装置20は、型合わせ面8で型合わせする第一キャビティブロック7及び第二キャビティブロック21からなり、四層の多層成形レンズ1が積層成形される。金型装置20は、第一キャビティブロック7を固着する第一取付板38及び第二キャビティブロック21を固着する第二取付板39によって図示しない型締装置に取り付けられる。溶融樹脂を生成・供給する射出装置44及び型締装置により射出成形機が構成される。
図3乃至図5に示すように、第一キャビティブロック7の第二キャビティブロック21と対向する型合わせ面8には、キャビティ面9,9a,10,10aが刻設されている。各キャビティ面9,9a,10,10aは、それと同一の形状及び寸法で刻設された他のキャビティ面を併設し、二個取りの金型キャビティを形成している。各キャビティ面9,9a,10,10aの二個同士は、ランナ2用のランナ溝2aで接続されている。
図4及び図5に示すように、第二キャビティブロック21の第一キャビティブロック7と対向する型合わせ面8には、キャビティ面11,11a,12が刻設されている。各キャビティ面11,11a,12は、それと同一の形状及び寸法で刻設された他のキャビティ面を併設し、二個取りの金型キャビティを形成している。各キャビティ面11,11a,12の二個同士は、ランナ2用のランナ溝2aで接続されている。
キャビティ面9及びキャビティ面9aは、それぞれ同一の形状及び寸法を有している。キャビティ面10及びキャビティ面10aは、それぞれ同一の形状及び寸法を有している。キャビティ面9の外形寸法及び型合わせ面8からの最大深さは、キャビティ面10の外形寸法及び型合わせ面8からの最大深さより小さく形成されている。また、キャビティ面11の外形寸法及び型合わせ面8からの最大深さは、キャビティ面12の外形寸法及び型合わせ面8からの最大深さより小さく形成されている。
第一キャビティブロック7が第二キャビティブロック21と型合わせしたとき、キャビティ面9と第二キャビティブロック21の型合わせ面8とで第一内層キャビティ14が形成される。同時に、キャビティ面9aとキャビティ面11とでキャビティ14a及び第二内層キャビティ15が形成される。キャビティ14aは第一内層キャビティ14と同一の形状及び寸法を有している。
また、キャビティ面10とキャビティ面11aとでキャビティ16及び第一外層キャビティ17が形成される。キャビティ16は、第二内層キャビティ15とキャビティ14aとでなるキャビティと同一の形状及び寸法を有している。さらに、キャビティ面10aとキャビティ面12とでキャビティ18及び第二外層キャビティ19が形成される。キャビティ18は、キャビティ16と第一外層キャビティ17とでなるキャビティと同一の形状及び寸法を有している。
図3に示すように、型合わせ面8において、第一内層キャビティ14及びキャビティ14a(第二内層キャビティ15)の各中心(ランナ溝2aの中心点)は、回転軸13を中心とする円の円周上に配置されている。そのため、キャビティ14で成形された第一内層成形体3aは、回転軸13で180度回転又は回動する第一キャビティブロック7によりキャビティ14aに内包された状態として移送される。それにより、第二内層キャビティ15が実質的に形成され、第二内層キャビティ15で第二内層成形体3bが成形される。
第一内層キャビティ14におけるランナ溝2aが設けられた外周面の対面には、タブ溝34aが刻設されている。タブ溝34aによりタブ34が成形される。タブ34は、第一内層キャビティ14で成形される第一内層成形体3aの外周面に突出して形成される。
第一内層成形体3a及び第二内層成形体3bは融合して一体となり、図1に示すものと類似した外形形状で体格の小さい内層成形体3となる。突出し板25を第一キャビティブロック7側に移動させ、突出しピン26がランナ2及びタブ34を突くことにより、内層成形体3はキャビティから離型して取り出される。内層成形体3は冷却ステーション31へ移送され冷却後、キャビティ16に移送されインサートされる。タブ34は内層成形体3をキャビティ16に精確且つ確実に位置決めさせるのに有効なものとなる。このように、キャビティ16が内層成形体3を内包することにより第一外層キャビティ17が実質的に形成され、第一外層キャビティ17で第一外層5が成形される。このとき、内層成形体3のランナ2と第一外層5のランナ2とは融合して一体となる。
冷却ステーション31は、図6に示すように、厚肉の内層成形体を冷却する複数の冷却キャビティ33を備えた装置である。冷却ステーション31は、図示しない上型と、上型が上昇して冷却キャビティ33が開放されたときに回転する下型32とから構成されている。上型及び下型32が対向する各面には、円環状に等間隔で配設された複数のキャビティ面が同一形状・寸法でそれぞれに刻設されている。上型及び下型32が型合わせすることにより、上型及び下型32の対向するキャビティ面同士により複数の冷却キャビティ33が形成される。下型32は一成形サイクル毎に冷却キャビティ33同士の間隔角度だけ回転するので、内層成形体の搬入、搬出を常に同じ冷却キャビティの位置で行うことができる。
冷却キャビティ33は、10個設けられるように図示したが、これは第一内層成形体3a及び第二内層成形体3bの最大厚さをそれぞれ12mmとし内層成形体3の厚さT1が24mmであって、第一外層5及び第二外層6の最大厚さT2,T3をそれぞれ3mmに設定したときのものである。内層成形体3の最大厚さT1が各外層の最大厚さの総和(T2+T3)より大なるときに冷却ステーション31が必要となる。必要とする冷却キャビティ33の個数は、内層成形体3の最大厚さと各外層の最大厚さの総和との差に応じて任意に増減されるものである。尚、上型及び下型は摂氏80度程度に温度調節される。
第一外層5及び内層成形体3は融合し一体になって中間成形体となる。型合わせ面8において、第一外層キャビティ17及びキャビティ18(第二外層キャビティ19)の各中心(ランナ溝2aの中心点)は、第一内層キャビティ14及びキャビティ14aの各中心とともに、回転軸13を中心とする同の円周上に、内層キャビティと外層キャビティとが交互に等間隔で配設されている。そのため、中間成形体は、回転軸13で180度回転又は回動する第一キャビティブロック7によりキャビティ18に移送され得る。それにより、中間成形体を内包して実質的に形成された第二外層キャビティ19によって第二外層6が成形される。このとき、中間成形体のランナ2と第二外層6のランナ2とは融合して一体となる。そして、図1に示すように、ランナ2と接続されタブ34を有する多層成形レンズ1が成形される。突出し板25を第一キャビティブロック7側に移動させ、突出しピン26がランナ2及びタブ34を突くことにより、この成形品はキャビティから離型して取り出される。
第一内層キャビティ14、第二内層キャビティ15、第一外層キャビティ17及び第二外層キャビティ19それぞれの外周面には、ゲート27,28,29,30がそれぞれ設けられている。
第一内層キャビティ14、第二内層キャビティ15、第一外層キャビティ17及び第二外層キャビティ19それぞれを射出充填する溶融樹脂は、ホットランナ22からランナ2及び各ゲート27,28,29,30を経由して流動する。各ランナ2は、各々が交錯しないよう型開閉方向の相互に異なる位置に配設されているとともに、ホットランナ22に接続して連通する位置が個々に変位されている。
ホットランナ22は、そのなかに存在する溶融樹脂を図示しないヒータで保温して溶融状態に保つランナである。ホットランナ22は、それぞれの先端に設けられゲート27〜30に接続されたランナ2に連通するノズル部を機械的又は熱的に作動する弁で開閉して溶融樹脂を流動又は遮断させるものである。ホットランナ22は、複雑なランナの配設を回避させることができるので、金型装置の構成を簡易なものにすることができる。ホットランナ22は、第二キャビティブロック21内でスプルブッシュ23のスプル24に連通するように接続されており、スプル24には射出装置44のノズルが当接して、溶融樹脂が供給される。
図1に示すように、多層成形レンズ1の外周面には、ゲート27,28を有するランナ2とゲート29,30を有するランナ2とが融合して一体となったもの、及びタブ34が突出している。多層成形レンズ1を完成品にするときには、この突出したランナ2及びタブ34を図1のII、II`線によって示すレンズ外周面で切断する。その結果、ゲート27,28を有するランナ2が切断された箇所はランナ痕36となり、ゲート29,30を有するランナ2が切断された箇所はランナが消失してゲート痕35となり、タブ34が切断された箇所はタブ痕37となってレンズ外周面に現れる。第一内層キャビティ14のゲート27及びランナ溝2aと、第一外層キャビティ17のゲート29とは、キャビティ外周方向における同位置に設けられている。また、第二内層キャビティ15のゲート28及びランナ溝2aと、第二外層キャビティ19のゲート30とは、キャビティ外周方向における同位置に設けられている。そのため、ランナ痕36及びゲート痕35は互いに接触することになる。
ゲート27,28,29,30は、サイドのダイレクトゲートであることから、その断面積が比較的大きく設定されている。また、ランナ2も同様である。そのため、溶融樹脂の成形圧力を成形キャビティ内に低い圧力損失で均一に伝えることができ、キャビティ面の形状を忠実に転写した残留応力の低い内層及び外層を成形することができるとともに、フローマークやジェッティングなどの成形不良の発生が防止される。また、ランナ2は、ホットランナ22のノズル部からコールドスラッグがレンズ部へ流入することを防止する。このようにして、光学特性の良好な多層成形レンズを成形することができる。
次に、図7に示すように、二層の内層成形体を有する多層成形レンズ1の製造工程を射出成形機の運転順序に従って説明する。
第一キャビティブロック7が第二キャビティブロック21から離隔移動して型開きしたとき、キャビティ面10aから多層成形レンズ1を取り出す。また、キャビティ面9aから内層成形体を取り出してそれを冷却ステーション31の冷却キャビティ33へロボットなどを用いて移送する。このようにして前成形サイクルが終了する。
新成形サイクルの開始に際し、第一キャビティブロック7を180度回転させて、第一内層キャビティ14の第一内層成形体3aをキャビティ14aへ移送するとともに、第一外層キャビティ17の中間成形体をキャビティ18へ移送する。その後、冷却ステーション31の冷却キャビティ33から、冷却された内層成形体をロボットなどによりキャビティ16へ移送してインサートする。
続いて、第一キャビティブロック7を第二キャビティブロック21側に移動させて型閉じし、第一キャビティブロック7と第二キャビティブロック21とを型合わせさせる。そして、両者を圧締した後、次に述べる工程S1乃至工程S4の射出工程を同時に実行する。但し、S1乃至S4の各工程に係る説明は、前成形サイクルでの成形、インサート及び移送に関わる工程を含めて積層順に記載する。
(S1)第一内層キャビティ14は、ホットランナ22、ランナ溝2a及びゲート27を流動する溶融樹脂により射出充填され、第一内層成形体3aが成形される。キャビティ14aに移送された第一内層成形体3aを内包してなる第二内層キャビティ15は、ホットランナ22、ランナ溝2a及びゲート28を介して第一内層成形体3aの表面を流動する溶融樹脂により射出充填され、第二内層成形体3bが積層成形される。それにより、第一内層成形体3aは第二内層成形体3bと融合して一体となり、内層成形体3が形成される。このとき、第一内層成形体3aのランナ2は、第二内層成形体3bのランナ2と融合して一体になる。
(S2)内層成形体3はロボットなどにより冷却ステーション31へ移送される。内層成形体3は冷却ステーション31で数成形サイクルに及ぶ時間中冷却される。
(S3)冷却ステーション31からキャビティ16に移送されインサートされた内層成形体3を内包してなる第一外層キャビティ17は、ホットランナ22、ランナ溝2a及びゲート29を介して内層成形体3の一方の面である第一内層成形体3aの表面を流動する溶融樹脂により射出充填され、第一外層5が積層成形される。それにより、内層成形体3は第一外層5と融合して一体となり、中間成形体が形成される。このとき、第一内層成形体3aのランナ2は、第一外層5のランナ2と融合して一体になる。
(S4)キャビティ18に移送された中間成形体を内包してなる第二外層キャビティ19は、ホットランナ22、ランナ溝2a及びゲート30を介して中間成形体の他方の面である第二内層成形体3bの表面を流動する溶融樹脂により射出充填され、第二外層6が積層成形される。それにより、中間成形体は第二外層6と融合して一体となり、内層成形体3は、その最大厚さT1が各外層の最大厚さの総和(T2+T3)よりも大なるように囲繞されて多層成形レンズ1が形成される。このとき、中間成形体のランナ2は、第二外層6のランナ2と融合して一体になる。
このように、S1乃至S4の各射出工程は、同時に実行される。しかしながら、第一内層キャビティ14、第二内層キャビティ15、第一外層キャビティ17及び第二外層キャビティ19のそれぞれに接続される各ホットランナ22の開閉時期は、各キャビティの状況に応じて適宜に変動させることができる。それにより、各キャビティへの実質的な射出充填は、それが最適となるように調整され得るのである。
冷却ステーション31の冷却キャビティ33における内層成形体の冷却工程は、上記S1乃至S4の射出工程とは別に実行される。すなわち、一成形サイクル時間は一の内層の冷却時間を含むだけでよく、冷却ステーション31の冷却キャビティ33における内層成形体の冷却時間を含まないので、成形サイクル時間を短縮させることができる。
冷却ステーション31の内層成形体は、その冷却に要する時間を一成形サイクル時間で除した値の個数分が予め成形され、冷却キャビティ33に設置されるようにする必要がある。そのための一手段として、第一内層成形体3a用の第一内層キャビティ14に接続されるホットランナ22と、第二内層成形体3b用の第二内層キャビティ15に接続されるホットランナ22とを射出時に開閉する。そして、第一外層5用の第一外層キャビティ17に接続されるホットランナ22と、第二外層6用の第二外層キャビティ19に接続されるホットランナ22とを常時閉鎖しておく。このようにして成形作業を行えば、所定数の内層成形体3を予め製造することができる。
多層成形レンズ1は、所定配光パターン中の明暗境界線近傍の色にじみを改善したりぼかし効果を付与したりするため、レンズ面に微細凹凸であるマイクロストラクチャが設けられることがある。マイクロストラクチャは第一外層5又は第二外層6に設けられるので、キャビティ面10又はキャビティ面12に微細凹凸を刻設する必要がある。微細凹凸の溶融樹脂への転写性は、溶融樹脂の冷却時間が長いほど良好となる。そのため、一成形サイクル時間で冷却される第二外層6に対して、第一外層5は二成形サイクル時間で冷却されるので、第一外層5にマイクロストラクチャを設けることが好ましい。
(第二実施形態)
図8に示す多層成形レンズ1aは、三層の内層成形体を有し、図9及び図10に示す金型装置20aにより成形される。
図9に示すように、内層用のキャビティ面40a,40b,40c及び外層用のキャビティ面42a,42b,42cは、それらの各中心(ランナ溝の中心点)が、回転軸13を中心とする円の円周上となるように、第一キャビティブロック7aの第二キャビティブロック21aとの型あわせ面に刻設されている。各キャビティ面40a,40b,40cと各キャビティ面42a,42b,42cとは、それぞれが交互に等間隔で配設されている。
図10に示すように、内層用のキャビティ面41a,41b,41c及び外層用のキャビティ面43a,43b,43cは、それらの各中心(ランナ溝の中心点)が、回転軸13を中心とする円の円周上となるように、第二キャビティブロック21aの第一キャビティブロック7aとの型あわせ面に刻設されている。各キャビティ面41a,41b,41cと各キャビティ面43a,43b,43cとは、それぞれが交互に等間隔で配設されている。
キャビティ面40aとキャビティ面41aとで第一内層キャビティが、キャビティ面40bとキャビティ面41bとで第二内層キャビティが、キャビティ面40cとキャビティ面41cとで第三内層キャビティがそれぞれ形成される。キャビティ面42aとキャビティ面43aとで第一外層キャビティが、キャビティ面42bとキャビティ面43bとで第二外層キャビティが、キャビティ面42cとキャビティ面43cとで第三外層キャビティがそれぞれ形成される。
内層用のキャビティ面40a,40b,40cは、それぞれ同一の形状及び寸法を有している。外層用のキャビティ面42a,42b,42cは、それぞれ同一の形状及び寸法を有している。第一内層成形体用のキャビティ面41aは、第二内層成形体用のキャビティ面41bより小さい形状及び寸法を有する。第二内層成形体用のキャビティ面41bは、第三内層成形体用のキャビティ面41cより小さい形状及び寸法を有する。第三内層成形体用のキャビティ面41cは、第二外層用のキャビティ面43bより小さい形状及び寸法を有する。第二外層用のキャビティ面43bは、第三外層用のキャビティ面43cより小さい形状及び寸法を有する。また、第一内層成形体用のキャビティ面40aは、第一外層用のキャビティ面42aより小さい形状及び寸法を有する。
次に、図11に示すように、多層成形によって図8に示す多層成形レンズ1aを積層成形する工程について説明する。
(S11)キャビティ面40aとキャビティ面41aとでなるキャビティで成形された第一内層成形体3aは、第一キャビティブロック7aが回転軸13で矢印方向に120度回転することによりキャビティ面40aとキャビティ面41bとでなるキャビティへ移送される。
(S12)キャビティ面40aとキャビティ面41bとでなるキャビティで、内包された第一内層成形体3aの表面に第二内層成形体3bが積層成形されることにより中間成形体が成形される。この中間成形体は、第一キャビティブロック7aが回転軸13で矢印方向に120度回転することによりキャビティ面40aとキャビティ面41cとでなるキャビティへ移送される。キャビティ面40aとキャビティ面41cとでなるキャビティで、内包された中間成形体の表面に第三内層成形体3cが積層成形されることにより内層成形体3が成形される。
(S13)第一内層成形体3a、第二内層成形体3b及び第三内層成形体3cからなる内層成形体3は、冷却ステーションへロボットなどにより移送され所定時間冷却される。
(S14)冷却された内層成形体3はキャビティ面42aとキャビティ面43aとでなる第一外層キャビティにインサートされる。このキャビティでは、内包された内層成形体3の一方の面に第一外層5が積層した中間成形体が成形される。この中間成形体は、第一キャビティブロック7aが回転軸13で矢印方向に120度回転することによりキャビティ面42aとキャビティ面43bとでなるキャビティへ移送される。
(S15)キャビティ面42aとキャビティ面43bとでなるキャビティへ移送され内包された中間成形体における内層成形体3の他方の面は、第二外層6で内層成形体を囲繞するように積層成形される。この中間成形体は、第一キャビティブロック7aが回転軸13で矢印方向に120度回転することによりキャビティ面42aとキャビティ面43cとでなるキャビティへ移送される。
(S16)キャビティ面42aとキャビティ面43cとでなるキャビティへ移送され内包された中間成形体の表面は、第三外層6aで積層成形され、内層成形体3は、その最大厚さT1が各外層の最大厚さの総和(T2+T3+T4)よりも大となるように囲繞される。
このようにして三層の内層成形体を有する多層成形レンズ1aが製造される。但し、工程S16を実施しないで工程S15における中間成形体を完成品として取り出してもよい。工程S16を実施する場合、一方の外層は一層で他方の外層が二層となって合計三層の外層を有する多層成形レンズが得られる。すなわち、内層成形体を四層以上となす場合であっても、内層キャビティ及び外層キャビティは同対数で四以上設けられ、その数値から二を差し引いた数の外層が他方の外層に積層されることになる。
以上詳述したことから明らかなように、多層成形レンズ1、1aは、複数層からなる内層成形体3と、内層成形体3の一方の面に積層された外層5と、内層成形体3の他方の面に積層され、内層成形体3を外層5との間で囲繞する他の外層6,6aと、を備え、内層成形体3の最大厚さT1が、各外層の最大厚さの総和(T2+T3、T2+T3+T4)よりも大きいというものである。
このような構成の多層成形レンズ1、1aでは、その内層成形体3が複数層で構成されていることから、内層成形体3の各内層を成形する際の成形サイクル時間は、層数が多くなるほど短縮され得るのである。さらに、内層成形体3は冷却ステーション31によって容易且つ確実に冷却されるので、内層成形体3の最大厚さT1が各外層の最大厚さの総和(T2+T3、T2+T3+T4)よりも大きく、内層成形体3を充分に冷却するためには長時間を要するにも拘らず、成形サイクル時間を短縮させることができるとともに肉厚が大きくても光学特性を低下させることがないという優れた効果を奏する。
また、四層以上でなる多層成形レンズ1、1aの製造方法は、内層キャビティ14,15及び外層キャビティ17,19を備えた金型装置20による多層成形レンズの製造方法であり、内層キャビティ14,15で複数層の内層成形体3を成形する工程S1,S11,S12と、内層成形体3を冷却ステーション31へ移送して冷却する工程S2,S13と、冷却された内層成形体3をインサートした外層キャビティ17,19で内層成形体3の一方の面に外層5を積層成形して中間成形体となす工程S3,S14と、中間成形体を内包して形成された外層キャビティで中間成形体における内層成形体3の他方の面に他の外層6,6aを積層成形して、内層成形体3の最大厚さT1が各外層の最大厚さの総和(T2+T3+T4)よりも大なるように内層成形体3を囲繞する工程S4,S15,S16と、を含む。
そのため、このような製造工程を実施する一の金型装置は、一の射出装置により射出充填される。従って、製造設備の費用と設置スペースが削減できるとともに、内層成形体の過不足が発生することはなく、冷却時間と成形サイクル時間が短縮できる合理的且つ高効率な生産を行うことができるという優れた効果を奏する。また、このような製造工程は、複数層に分割された内層成形体が突き出し可能な温度まで最少時間で到達可能にする工程と、金型装置とは分離して設けられた冷却ステーションで内層成形体の内部温度を均一化可能にする工程と、レンズ外層を射出成形できる最小厚さにすることで機能付与と成形サイクル時間短縮化とを両立させる工程と、を含むので、厚肉レンズの機能向上と金型内での成形時間最少化が両立できるという優れた効果を奏する。
尚、本発明は、当業者の知識に基づいて様々な変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものを含む。また、前記変更等を加えた実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りいずれも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
例えば、多層成形レンズの各キャビティは二個取りのものとして説明したが、一個取りであっても三個以上の複数取りであってもよい。
また、内層成形体は二層又は三層であるものとして説明したが、内層キャビティと外層キャビティとの対の数を四以上にして、内層成形体を四層以上になしてもよい。その場合の製造工程は、三層のときと同様なものとなる。
また、冷却ステーションにおいて、円環状に配置された複数の冷却キャビティは回転するものとして説明したが、直線状に配置した複数の冷却キャビティが往復移動するように構成してもよい。
また、冷却ステーションの下型が回転して内層成形体の搬入、搬出を常に同じ冷却キャビティの位置で行うように説明したが、下型を固定しておいて内層成形体の搬入、搬出をロボットによって任意の冷却キャビティの位置で行うようにしてもよい。
また、タブは必須のものではなく、備えなくても構わない。
1,1a 多層成形レンズ
2 ランナ
3 内層成形体
5 第一外層
6 第二外層
6a 第三外層
7 第一キャビティブロック
8 型合わせ面
9〜12 キャビティ面
14 第一内層キャビティ
15 第二内層キャビティ
17 第一外層キャビティ
19 第二外層キャビティ
20 金型装置
27〜30 ゲート
31 冷却ステーション
34 タブ
34a タブ溝
35 ゲート痕
36 ランナ痕
37 タブ痕
T1 内層成形体の最大厚さ
T2,T3,T4 外層の最大厚さ

Claims (9)

  1. 複数層からなる内層成形体(3)と、
    前記内層成形体の一方の面に積層された外層(5)と、
    前記内層成形体の他方の面に積層され、前記内層成形体を前記外層との間で囲繞する他の外層(6,6a)と、
    を備え、
    前記内層成形体の最大厚さ(T1)が、前記各外層の最大厚さの総和(T2+T3、T2+T3+T4)よりも大きい多層成形レンズ(1,1a)。
  2. 前記内層成形体のランナによるランナ痕(36)及び前記外層のゲートによるゲート痕(35)を外周面に有する請求項1に記載の多層成形レンズ。
  3. 前記ランナ痕及び前記ゲート痕は互いに接触する請求項2に記載の多層成形レンズ。
  4. 外周面に前記内層成形体から突出して形成されたタブ(34)によるタブ痕(37)を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の多層成形レンズ。
  5. 内層キャビティ(14,15)及び外層キャビティ(17,19)を備えた金型装置(20)による多層成形レンズの製造方法であって、
    前記内層キャビティで複数層の内層成形体(3)を成形する工程(S1,S11,S12)と、
    前記内層成形体を冷却ステーションへ移送して冷却する工程(S2,S13)と、
    冷却された前記内層成形体をインサートした前記外層キャビティで前記内層成形体の一方の面に外層(5)を積層成形して中間成形体となす工程(S3,S14)と、
    前記中間成形体を内包して形成された外層キャビティで前記中間成形体における前記内層成形体の他方の面に他の外層(6,6a)を積層成形して、前記内層成形体の最大厚さ(T1)が前記各外層の最大厚さの総和(T2+T3+T4)よりも大なるように前記内層成形体を囲繞する工程(S4,S15,S16)と、
    を含む四層以上でなる多層成形レンズの製造方法。
  6. 前記内層キャビティ及び前記外層キャビティは、各キャビティの中心によって形成される円の円周上に、前記内層キャビティと前記外層キャビティとが交互に等間隔で配設される請求項5に記載の多層成形レンズの製造方法。
  7. 前記内層キャビティ及び前記外層キャビティは、各キャビティの外周面にゲート及びランナ溝を有する請求項5又は6に記載の多層成形レンズの製造方法。
  8. 前記内層キャビティのゲートと前記外層キャビティのゲートとは、キャビティ外周面における外周方向の同位置に設けられる請求項7に記載の多層成形レンズの製造方法。
  9. 前記内層キャビティは、タブ(34)用のタブ溝(34a)を有する請求項5乃至8のいずれか一項に記載の多層成形レンズの製造方法。
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