JP2018165641A - 故障判定回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体 - Google Patents

故障判定回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を提供すること。【解決手段】温度センサーからの出力電圧と、第1基準電圧と、を含む信号を入力し、時分割に出力する切替部と、前記切替部の出力を、A/D変換する変換部と、第1判定部と、を含み、前記第1判定部は、前記温度センサーからの出力電圧が前記変換部によりA/D変換された第1デジタル信号に基づく信号と、前記第1基準電圧が前記変換部によりA/D変換された第2デジタル信号に基づく信号と、前記温度センサーの温度による特性の変化及び前記第1基準電圧の温度による特性の変化に基づく温度特性データと、に基づき前記温度センサーの故障を判定する、故障判定回路。【選択図】図7

Description

本発明は、故障判定回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体に関する。
現在、角速度検出装置(物理量検出装置)を搭載し、検出した角速度に基づいて所定の制御を行う様々な電子機器やシステムが広く利用されている。例えば、自動車の走行制御システムでは、検出された角速度に基づいて、自動車の横滑りを防止したり横転を検知したりする処理が行われている。
例えば、特許文献1には、このような角速度検出装置(物理量検出装置)は温度センサーを備え、検出した角速度と、温度センサーの出力とで、角速度検出装置から出力される信号の温度変動を補償する角速度検出装置、電子機器及び移動体などが提案されている。
特開2014−197010号公報
ところで、出力信号の温度変動を補償するために用いられる温度センサーが故障すると、本来出力されるべき出力信号とは異なる信号を出力する。そのため、出力信号の温度変動を補償するために用いられる温度センサーとは別に、温度センサーをさらに備えることで、温度センサーの故障を検出する技術などが用いられている。しかしながら、複数の温度センサーを備えることで、回路規模が大きくなってしまう。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の幾つかの態様によれ、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を提供することができる。さらに、本発明の幾つかの態様によれ、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を備えた物理量検出装置、電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る故障判定回路は、温度センサーからの出力電圧と、第1基準電圧と、を含む信号を入力し、時分割に出力する切替部と、前記切替部の出力を、A/D変換する変換部と、第1判定部と、を含み、前記第1判定部は、前記温度センサーからの出力電圧が前記変換部によりA/D変換された第1デジタル信号に基づく信号と、前記第1基準電圧が前記変換部によりA/D変換された第2デジタル信号に基づく信号と、前記温度センサーの温度による特性の変化及び前記第1基準電圧の温度による特性の変化に基づく温度特性データと、に基づき前記温度センサーの故障を判定する。
本適用例に係る故障判定回路によれば、故障判定回路は、切替部と、変換部と、第1判定部と、を含み構成されている。切替部は、温度センサーの出力信号と、温度により変化する特性(温特)を有する第1基準電圧と、を含む複数の信号が入力され、これらの信号を時分割に出力する。変換部は、切替部から出力された温度センサーの出力信号と、温特を有する第1基準電圧と、を含む信号をデジタル信号に変換する。そして、第1判定部は、温度センサーの出力電圧が変換された第1デジタル信号に基づく信号と、第1基準電圧が変換された第2デジタル信号に基づく信号と、温度センサーの出力電圧と第1基準電圧とから算出される温度特性データと、に基づき温度センサーの故障判定を行う。すなわち、温度特性を有する第1基準電圧の温度による特性の変化と、温度センサーの出力電圧の温度による特性の変化と、に基づき温度センサーの故障を判定することが可能となる。そのため、複数の温度センサーを備える必要がなく、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減することが可能となる。よって、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を実現することが可能となる。
[適用例2]
上記適用例に係る故障判定回路は、前記切替部には、第2基準電圧がさらに入力され、前記第1基準電圧の温度による特性の変化と、前記第2基準電圧の温度による特性の変化と、は異なってもよい。
本適用例に係る故障判定回路によれば、第1基準電圧と温度センサーとの温度による特性の変化に基づく温度特性データと、第2基準電圧と温度センサーとの温度による特性の変化に基づく温度特性データと、の双方で温度センサーの故障判定を行うことが可能となる。すなわち、温度センサーの故障判定は、複数の温度による変化を有する基準電圧に基づき行うことが可能となる。よって、温度センサーの故障判定の精度を向上させることが可能となる。
[適用例3]
上記適用例に係る故障判定回路は、前記切替部には、第3基準電圧がさらに入力され、前記第3基準電圧の温度による特性の変化は、前記第1基準電圧の温度による特性の変化よりも小さくてもよい。
第3基準電圧は温度による特性の変化が小さくてもよい。
本適用例に係る故障判定回路によれば、温度による特性の変化の小さい第3基準電圧に基づくデジタル信号が、故障判定回路に入力される。第3基準電圧の温度による特性の変化は、第1基準電圧の温度による特性の変化より小さい。すなわち、第3基準電圧が変換部で変換されたデジタル値の温度による変化も、小さい。そのため、第1判定部において、第3基準電圧に基づくデジタル信号が所定の値であるか否かを判定することで、変換部の故障判定を行うことが可能となる。これにより、変換部によりデジタル信号に変換される、第1デジタル信号と、第2デジタル信号と、の信頼性がさらに向上する。そのため、第1デジタル信号に基づく信号と、第2デジタル信号に基づく信号と、を用いて行う温度センサーの故障判定の信頼性も向上する。よって、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、高い信頼性で、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を実現することが可能となる。
[適用例4]
上記適用例に係る故障判定回路は、記憶部をさらに備え、前記記憶部には、前記温度特性データが記憶され、前記記憶部に記憶された、前記温度特性データは変更可能であってもよい。
本適用例に係る故障判定回路によれば、第1判定部が故障判定に用いる温度特性データは、書き換え可能な記憶部に記憶されている。温度特性データが書き換え可能であるため、故障判定回路は、異なる特性を有する温度センサーにも汎用的に対応することが可能となる。さらに、本適用例に係る故障判定回路によれば、前記温度センサーの温度による特性の変化及び前記第1基準電圧の温度による特性の変化に基づく温度特性データを、例えば製造ライン等で、記憶部に記憶することで、故障判定回路のばらつきが相殺され、故障判定回路の判定精度を高めることが可能となる。よって、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、高精度で、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を実現することが可能となる。
[適用例5]
上記適用例に係る故障判定回路は、第2判定部をさらに備え、前記第1基準電圧は、第1電源電圧に基づき生成され、前記第2判定部は、前記第1電源電圧と、前記第1電源電圧とは異なる第2電源電圧と、が入力され、前記第1電源電圧と、前記第2電源電圧と、を比較し、前記第1電源電圧の異常を判定してもよい。
本適用例に係る故障判定回路によれば、第1基準電圧は、第1電源電圧から生成される。そして、第2判定部は、第1電源電圧と、第1電源電圧は異なる第2電源電圧と、を比較することにより、第1電源電圧の故障を判定することが可能となる。すなわち、第1電源電圧に基づく第1基準電圧の信頼性が向上する。よって、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、高い信頼性で、温度センサーの故障を判定することが可能な、故障判定回路を実現することが可能となる。
[適用例6]
本適用例に係る物理量検出装置は、上記適用例のいずれかの故障判定回路を備えている。
本適用例に係る物理量検出装置によれば、回路規模が増大することなく温度センサーの故障判定を行うことが可能な、故障判定回路を備えるため、大型になることなく、信頼性の高い物理量検出装置を実現することが可能となる。
[適用例7]
上記適用例に係る物理量検出装置は、物理量検出素子と、出力補正部と、を備え、前記切替部には、前記物理量検出素子が検出した物理量検出信号に基づく信号がさらに入力され、前記出力補正部は、前記物理量検出素子が検出した前記物理量検出信号に基づく信号が、前記変換部によりA/D変換された第3デジタル信号に基づく信号を、前記温度センサーの出力電圧が前記変換部によりA/D変換された第1デジタル信号に基づく信号で、補正し出力してもよい。
本適用例に係る物理量検出装置によれば、出力される物理量検出信号は、故障の有無の判定が可能な温度センサーから出力された信号に基づき、補正される。すなわち、物理量検出装置から出力される信号は、正常な動作を行っている温度センサーの出力により補正された信号である。よって、出力される信号の信頼性の高い物理量検出装置を実現することが可能となる。
[適用例8]
本適用例に係る電子機器は、上記適用例に係る物理量検出装置を備えている。
[適用例9]
本適用例に係る移動体は、上記適用例に係る物理量検出装置を備えている。
これらの適用例によれば、回路規模が増大することなく温度センサーの故障判定を行うことが可能な、故障判定回路を備える物理量検出装置を備えるため、故障判定回路が大規模になることなく、信頼性の高い電子機器及び移動体を実現することが可能となる。
物理量検出装置の第1実施形態における構成例を示す図である。 物理量検出装置の第1実施形態における物理量検出素子の振動片の平面図である。 物理量検出装置の第1実施形態における物理量検出素子の動作について説明するための図である。 物理量検出装置の第1実施形態における物理量検出素子の動作について説明するための図である。 物理量検出装置の第1実施形態における駆動回路の構成を示す図である。 物理量検出装置の第1実施形態における検出回路の構成を示す図である。 物理量検出装置の第1実施形態における物理量処理回路の構成を示す図である。 物理量検出装置の第1実施形態における基準電圧生成回路の一例の回路構成を示す図である。 物理量検出装置の第1実施形態における故障判定回路の故障判定方法を説明するための図である。 物理量検出装置の第1実施形態における故障判定回路の故障判定方法を説明するための図である。 物理量検出装置の第1実施形態における基準電圧の一例を示す図である。 物理量検出装置の第2実施形態における物理量検出装置の構成例を示す図である。 物理量検出装置の第2実施形態における物理量処理回路の構成を示す図である。 電子機器の実施形態に係る一例を模式的に示す図である。 電子機器の実施形態に係る一例を模式的に示す図である。 移動体の実施形態に係る一例を模式的に示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、本実施形態における故障判定回路を用いた機器として、物理量処理装置(角速度処理装置)を例にとり説明する。
1 物理量検出装置
1.1 第1実施形態
[物理量検出装置の構成]
図1は、物理量検出装置(角速度処理装置)1の第1実施形態における構成例を示す図である。物理量検出装置1は第1実施形態において、物理量検出素子100と、物理量検出回路200と、を含み構成され、さらに、物理量検出装置1から出力されたデータを用いて、各種の計算処理や制御を行うMCU(Micro Control Unit)3を含んで構成されてもよい。
物理量検出素子100(「物理量検出素子」の一例)は、駆動電極と検出電極が配置された振動片を有し、一般的に、振動片のインピーダンスをできるだけ小さくして発振効率を高めるために、振動片は気密性が確保されたパッケージに封止されている。物理量検出装置1の第1実施形態では、物理量検出素子100は、平面形状がT型の2つの駆動振動腕を有するいわゆるダブルT型の振動片を有する。
図2は、物理量検出装置1の第1実施形態における物理量検出素子100の振動片の平面図である。物理量検出素子100は、例えば、Zカットの水晶基板により形成されたダブルT型の振動片を有する。水晶を材料とする振動片は、温度変化に対する共振周波数の変動が極めて小さいので、角速度の検出精度を高めることができるという利点がある。なお、図2におけるX軸、Y軸、Z軸は水晶の軸を示す。
図2に示すように、物理量検出素子100の振動片は、2つの駆動用基部104a、104bからそれぞれ駆動振動腕101a、101bが+Y軸方向及び−Y軸方向に延出している。駆動振動腕101aの側面及び上面にはそれぞれ駆動電極112及び113が形成されており、駆動振動腕101bの側面及び上面にはそれぞれ駆動電極113及び112が形成されている。駆動電極112、113は、それぞれ、図1に示した物理量検出回路200のDS端子,DG端子を介して駆動回路20に接続される。
駆動用基部104a、104bは、それぞれ−X軸方向と+X軸方向に延びる連結腕105a、105bを介して矩形状の検出用基部107に接続されている。
検出振動腕102は、検出用基部107から+Y軸方向及び−Y軸方向に延出している。検出振動腕102の上面には検出電極114又は115が形成されており、検出振動腕102の側面には共通電極116が形成されている。検出電極114、115は、それぞれ、図1に示した物理量検出回路200のS1端子,S2端子を介して検出回路30に接続される。また、共通電極116は接地される。
駆動振動腕101a、101bの駆動電極112と駆動電極113との間に、駆動信号として交流電圧が与えられると、図3に示すように、駆動振動腕101a、101bは逆圧電効果によって矢印Bのように、2本の駆動振動腕101a、101bの先端が互いに接近と離間を繰り返す屈曲振動(励振振動)をする。
この状態で、物理量検出素子100の振動片にZ軸を回転軸とした角速度が加わると、駆動振動腕101a、101bは、矢印Bの屈曲振動の方向とZ軸の両方に垂直な方向にコリオリの力を得る。その結果、図4に示すように、連結腕105a、105bは矢印Cで示すような振動をする。そして、検出振動腕102は、連結腕105a、105bの振動(矢印C)に連動して矢印Dのように屈曲振動をする。このコリオリ力に伴う検出振動腕102の屈曲振動と駆動振動腕101a、101bの屈曲振動(励振振動)とは位相が90°ずれている。
ところで、駆動振動腕101a、101bが屈曲振動(励振振動)をするときの振動エネルギーの大きさ又は振動の振幅の大きさが2本の駆動振動腕101a、101bで等しければ、駆動振動腕101a、101bの振動エネルギーのバランスがとれており、物理量検出素子100に角速度がかかっていない状態では検出振動腕102は屈曲振動しない。ところが、2つの駆動振動腕101a、101bの振動エネルギーのバランスがくずれると、物理量検出素子100に角速度がかかっていない状態でも検出振動腕102に屈曲振動が発生する。この屈曲振動は漏れ振動と呼ばれ、コリオリ力に基づく振動と同様に矢印Dの屈曲振動であるが、駆動信号とは同位相である。
そして、圧電効果によってこれらの屈曲振動に基づいた交流電荷が、検出振動腕102の検出電極114、115に発生する。ここで、コリオリ力に基づいて発生する交流電荷は、コリオリ力の大きさ(言い換えれば、物理量検出素子100に加わる角速度の大きさ)に応じて変化する。一方、漏れ振動に基づいて発生する交流電荷は、物理量検出素子100に加わる角速度の大きさに関係せず一定である。
なお、駆動振動腕101a、101bの先端には、駆動振動腕101a、101bよりも幅の広い矩形状の錘部103が形成されている。駆動振動腕101a、101bの先端に錘部103を形成することにより、コリオリ力を大きくするとともに、所望の共振周波数を比較的短い振動腕で得ることができる。同様に、検出振動腕102の先端には、検出振動腕102よりも幅の広い錘部106が形成されている。検出振動腕102の先端に錘部106を形成することにより、検出電極114、115に発生する交流電荷を大きくすることができる。
以上のようにして、物理量検出素子100は、Z軸を検出軸としてコリオリ力に基づく交流電荷(角速度成分)と、励振振動の漏れ振動に基づく交流電荷(振動漏れ成分)とを検出電極114、115を介して出力する。
図1に戻り、物理量検出装置1の第1実施形態における物理量検出回路200は、第1電源回路10、第2電源回路11、駆動回路20、検出回路30、物理量処理回路40、発振回路60、温度センサー70及び主記憶部80を含んで構成されており、例えば、1チップの集積回路(IC:Integrated Circuit)であってもよい。なお、物理量検出回路200は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
第1電源回路10は、物理量検出回路200のVDD端子より供給される電圧から基準電圧(アナロググランド電圧)などの定電圧や定電流を生成し、駆動回路20、検出回路30、物理量処理回路40に含まれるデジタル演算回路41等に供給する。ここで、物理量処理回路40に入力される電圧を特に電源電圧VDD1(「第1電源電圧」の一例)とする。
第2電源回路11は、物理量検出回路200のVDD端子より供給される電圧から、物理量処理回路40に入力される電源電圧VDD2を生成し出力する。なお、第2電源回路11は、例えば、物理量検出回路200の不図示の端子から入力された電圧に基づき、物理量処理回路40に入力される電源電圧VDD2(「第2電源電圧」の一例)を生成してもよい。
駆動回路20は、物理量検出素子100を励振振動させるための駆動信号を生成し、DS端子を介して物理量検出素子100の駆動電極112に供給する。また、駆動回路20は、物理量検出素子100の励振振動により駆動電極113に発生する発振電流がDG端子を介して入力され、この発振電流の振幅が一定に保持されるように駆動信号の振幅レベルをフィードバック制御する。また、駆動回路20は、駆動信号と位相が同じ検波信号SDETを生成し、検出回路30に出力する。
検出回路30は、S1端子とS2端子を介して、物理量検出素子100の2つの検出電極114、115に発生する交流電荷(検出電流)(「物理量検出信号」の一例)がそれぞれ入力され、検波信号SDETを用いて、これらの交流電荷(検出電流)に含まれる角速度成分を検出し、角速度成分の大きさに応じた電圧レベルの信号である角速度信号VAO1(「物理量検出信号に基づく信号」の一例)を生成して出力する。
主記憶部80は、不図示の不揮発性メモリーを有し、当該不揮発性メモリーには、駆動回路20や検出回路30、物理量処理回路40に対する各種のトリミングデータ(調整データや補正データ、温度特性データ)等が記憶されている。不揮発性メモリーは、例えば、MONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)型メモリーやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)として構成することができる。さらに、主記憶部80は、不図示のレジスターを有し、物理量検出回路200の電源投入時(VDD端子の電圧が0Vから所望の電圧まで立ち上がる時)に不揮発性メモリーに記憶されている各種のトリミングデータ、処理データ等がレジスターに転送されて保持され、レジスターに保持された各種のトリミングデータ、処理データ等が駆動回路20及び検出回路30に供給されるように構成してもよい。ここで、主記憶部80から、物理量処理回路40に対し転送されるデータを、特性データDATAとする。なお、温度特性データとは、温度に対する特性値(出力値)の変化率(%/℃)、温度を変数とする多項式の各係数値、温度域ごとの補正値テーブル等であってもよい。
温度センサー70は、その周辺の温度に応じた電圧レベルの温度信号VTO(「温度センサーの出力電圧」の一例)を出力するものであり、温度が高いほど出力電圧が高い正特性のものであってもよいし、温度が高いほど出力電圧が低い負特性のものであってもよい。温度センサー70は、例えば、絶対温度に比例した電圧(PTAT(Proportional To Absolute Temperature)電圧)を出力する回路であってもよい。
物理量処理回路40は、デジタル演算回路41及びインターフェイス回路42を含む。
デジタル演算回路41は、マスタークロック信号MCLKによって動作し、検出回路30が出力する角速度信号VAO1の電圧レベルをデジタル値に変換した後、所定の演算処理を行って角速度データVDO1を生成し、インターフェイス回路42に出力する。また、デジタル演算回路41は、温度センサー70等の故障判定も行う。デジタル演算回路41が、温度センサー70等の故障を検出したとき、又は、外部(例えば、MCU3)からの要求に従い、故障判定情報VFIを生成し、インターフェイス回路42に出力する。
インターフェイス回路42は、MCU3が発信する各種のコマンドを受信し、コマンドに応じたデータをMCU3に発信する処理を行う。また、インターフェイス回路42は、MCU3からの要求に応じて主記憶部80(不揮発性メモリーやレジスター)に記憶されているデータを読み出してMCU3に出力する処理や、MCU3から入力されたデータを主記憶部80(不揮発性メモリーやレジスター)に書き込む処理などを行う。インターフェイス回路42は、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)バスのインターフェイス回路であり、MCU3が発信する選択信号、クロック信号、データ信号が、それぞれ、物理量検出回路200のSS端子,SCLK端子,SI端子を介して入力され、物理量検出回路200のSO端子を介してデータ信号をMCU3に出力する。なお、インターフェイス回路42は、SPIバス以外の各種のバス(例えば、I2C(Inter Integrated Circuit)バス等)に対応するインターフェイス回路であってもよい。
発振回路60は、マスタークロック信号MCLKを発生させて、物理量処理回路40に含まれるデジタル演算回路41に出力するクロック生成回路として機能する。発振回路60は、例えば、リングオシレーターやCR発振回路として構成される。
[駆動回路の構成]
次に、駆動回路20について説明する。図5は、駆動回路20の構成例を示す図である。図5に示すように、物理量検出装置1の第1実施形態における駆動回路20は、I/V変換回路210、ハイパスフィルター(HPF)220、コンパレーター230、全波整流回路240、積分器250及びコンパレーター260を含む。なお、駆動回路20は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
I/V変換回路210は、物理量検出素子100の励振振動により発生し、DG端子を介して入力された発振電流を交流電圧信号に変換する。
ハイパスフィルター220は、I/V変換回路210の出力信号のオフセットを除去する。
コンパレーター230は、ハイパスフィルター220の出力信号の電圧を基準電圧と比較して2値化信号を生成し、この2値化信号がハイレベルの時はNMOSトランジスターを導通させてローレベルを出力し、2値化信号がローレベルの時はNMOSトランジスターを非導通にし、抵抗を介してプルアップされる積分器250の出力電圧をハイレベルとして出力する。そして、コンパレーター230の出力信号は、駆動信号として、DS端子を介して物理量検出素子100に供給される。この駆動信号の周波数(駆動周波数)を物理量検出素子100の共振周波数と一致させることで、物理量検出素子100を安定発振させることができる。
全波整流回路240は、I/V変換回路210の出力信号を整流(全波整流)して直流化された信号を出力する。
積分器250は、第1電源回路10から供給された電圧に基づき生成された所望の電圧VRDRを基準に、全波整流回路240の出力電圧を積分して出力する。この積分器250の出力電圧は、全波整流回路240の出力が高いほど(I/V変換回路210の出力信号の振幅が大きいほど)低くなる。したがって、発振振幅が大きいほど、コンパレーター230の出力信号(駆動信号)のハイレベルの電圧が低くなり、発振振幅が小さいほど、コンパレーター230の出力信号(駆動信号)のハイレベルの電圧が高くなるので、発振振幅が一定に保持されるように自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)がかかる。
コンパレーター260は、ハイパスフィルター220の出力信号の電圧を増幅して2値化信号(方形波電圧信号)を生成し、検波信号SDETとして出力する。
[検出回路の構成]
次に、検出回路30について説明する。図6は、検出回路30の構成例を示す図である。図6に示すように、物理量検出装置1の第1実施形態における検出回路30は、チャージアンプ310,320、差動アンプ330、ハイパスフィルター(HPF)340、ACアンプ350、同期検波回路360、可変ゲインアンプ370、スイッチトキャパシタフィルター(SCF)380、出力バッファー390を含む。なお、物理量検出装置1の第1実施形態における検出回路30は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
チャージアンプ310には、S1端子を介して物理量検出素子100の振動片の検出電極114から角速度成分と振動漏れ成分を含む交流電荷(検出電流)が入力される。同様に、チャージアンプ320には、S2端子を介して物理量検出素子100の振動片の検出電極115から角速度成分と振動漏れ成分を含む交流電荷(検出電流)が入力される。
このチャージアンプ310,320は、それぞれに入力された交流電荷(検出電流)を交流電圧信号に変換する。チャージアンプ310に入力される交流電荷(検出電流)とチャージアンプ320に入力される交流電荷(検出電流)は互いに位相が180°異なり、チャージアンプ310の出力信号とチャージアンプ320の出力信号の位相は互いに逆位相である(180°ずれている)。
差動アンプ330は、チャージアンプ310の出力信号とチャージアンプ320の出力信号を差動増幅する。差動アンプ330により、同相成分はキャンセルされ、逆相成分は加算増幅される。
ハイパスフィルター340は、差動アンプ330の出力信号に含まれる直流成分を除去する。
ACアンプ350は、ハイパスフィルター340の出力信号を増幅し、同期検波回路360に出力する。
同期検波回路360には、ACアンプ350の出力信号が入力される。同期検波回路360は、駆動回路20から入力される検波信号SDETを用いてACアンプ350の出力信号(被検波信号)に含まれる角速度成分を同期検波する。同期検波回路360は、例えば、検波信号SDETがハイレベルの時はACアンプ350の出力信号をそのまま選択し、検波信号SDETがローレベルの時はACアンプ350の出力信号を基準電圧に対して反転した信号を選択する回路として構成することができる。
ACアンプ350の出力信号には角速度成分と振動漏れ成分が含まれているが、この角速度成分は検波信号SDETと同位相であるのに対して、振動漏れ成分は逆位相である。そのため、同期検波回路360により角速度成分は同期検波されるが、振動漏れ成分は検波されないようになっている。
可変ゲインアンプ370には、同期検波回路360の出力信号が入力される。可変ゲインアンプ370は、同期検波回路360から出力された出力信号を増幅又は減衰させて所望の電圧レベルの信号を出力する。可変ゲインアンプ370の出力信号は、スイッチトキャパシタフィルター380に入力される。
スイッチトキャパシタフィルター380には、可変ゲインアンプ370の出力信号が入力さる。スイッチトキャパシタフィルター380は、可変ゲインアンプ370の出力信号に含まれる高周波成分を除去するとともに、仕様で決められる周波数範囲の信号を通過させるローパスフィルターとして機能する。このスイッチトキャパシタフィルター380(ローパスフィルター)の周波数特性は、物理量検出素子100の安定発振により得られるクロック信号(不図示)の周波数とキャパシター(不図示)の容量比によって決まるため、RCローパスフィルターと比較して、周波数特性のばらつきが極めて小さいという利点がある。
スイッチトキャパシタフィルター380の出力信号は、出力バッファー390でバッファリングされるとともに、必要に応じて所望の電圧レベルの信号に増幅又は減衰される。
出力バッファー390の出力信号が、角速度信号VAO1として、物理量処理回路40に入力される。
[物理量処理回路の構成]
次に、物理量処理回路40の詳細について説明する。図7は、物理量処理回路40の構成例を示す図である。物理量処理回路40は、デジタル演算回路41及びインターフェイス回路42を含んで構成される。
図7に示すように、デジタル演算回路41は、A/D変換回路410、マルチプレクサー420、基準電圧生成回路430、切替制御部440、デジタルフィルター450、故障判定部460、故障判定部470、デジタル補正回路480、クロック生成回路490、補助記憶部500を含む。なお、デジタル演算回路41は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
基準電圧生成回路430は、第1電源回路10から入力された電源電圧VDD1に基づき4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4を生成する。図8には、基準電圧生成回路430の回路構成の一例を示す。
図8に示すように、基準電圧生成回路430は、二つの定電流素子431,432と、二つの抵抗素子433,434とから構成される。なお、図8に示すG1端子、G2端子、G3端子、G4端子は、全てG端子に接続されている。
基準電圧生成回路430には、電源電圧VDD1に基づき生成された電圧が入力される。詳細には、V1端子とV2端子との間に2倍の電圧Vdd(2Vdd[V])が供給され、V1端子とV2端子の中点電位であるG端子がグラウンドに接続されている。すなわち、V1端子はG端子に対し、Vdd[V]の電位であり、V2端子はG端子に対し−Vdd[V]の電位となる。
基準電圧VREF1(「第3基準電圧」の一例)は、VR1端子のG1端子に対する電位である。VR1端子はV1端子と接続され、G1端子はG端子と接続されている。よって、基準電圧VREF1は、温度変化に対し一定の、V1端子のG端子に対する電位であるVdd[V]となる。
基準電圧VREF2(「第1基準電圧」の一例)は、VR2端子のG2端子に対する電位である。VR2端子は、定電流素子431の他端と、抵抗素子433の一端と、に共通に接続されている。
抵抗素子433は、一端が定電流素子431の他端と、VR2端子と、に接続され、他端が、V2端子に接続されている。なお、抵抗素子433は、例えば温度に対し抵抗値が増加する正特性を有する。
定電流素子431は、一端がV1端子に接続され、他端が、抵抗素子433の一端に接続される。定電流素子431は、温度に影響されず一定の低電流を出力する素子であって、例えば定電流ダイオードにより構成される。
抵抗素子433には、定電流素子431から出力される一定の電流が供給される。すなわち、抵抗素子433の両端には、定電流素子431から出力された電流と、抵抗素子433の抵抗値に基づく電圧が生じる。よって、温度が低い(すなわち、抵抗素子433の抵抗値が小さい)とき、抵抗素子433の両端の電位差は0[V]に近づき、温度が高い(すなわち、抵抗素子433の抵抗値が大きい)とき、抵抗素子433の両端の電位差は、2Vdd[V]に近づく。すなわち、基準電圧VREF2の電位であるVR1端子のG1端子に対する電位は、温度により変化する。詳細には、基準電圧VREF2は、温度が低いとき−Vdd[V]に近づき、温度が高いとき+Vdd[V]に近づく。すなわち、基準電圧VREF2は、温度により出力する電位(電圧レベル)が変化する。なお、抵抗素子434の抵抗値は、温度に対し一様(略比例)に変化することが好ましい。
基準電圧VREF3(「第2基準電圧」の一例)は、VR3端子のG3端子に対する電位である。VR3端子は、定電流素子432の他端と、抵抗素子434の一端と、に共通に接続されている。
抵抗素子434は、一端が定電流素子432の他端と、VR3端子と、に接続され、他端が、V2端子に接続されている。なお、抵抗素子434は、例えば温度に対し抵抗値が減少する負特性を有する。
定電流素子432は、一端がV1端子に接続され、他端が、抵抗素子434の一端に接続される。定電流素子432は、温度に影響されず一定の低電流を出力する素子であって、例えば定電流ダイオードにより構成される。
抵抗素子434には、定電流素子432から出力される一定の電流が供給される。すなわち、抵抗素子434の両端には、定電流素子432から出力された電流と、抵抗素子434の抵抗値に基づく電圧が生じる。よって、温度が低い(すなわち、抵抗素子434の抵抗値が多き)とき、抵抗素子434の両端の電位差は2Vdd[V]に近づき、温度が高い(すなわち、抵抗素子434の抵抗値が小さい)とき、抵抗素子434の両端の電位差は、0[V]に近づく。すなわち、基準電圧VREF3の電位であるVR3端子のG2端子に対する電位は、温度により変化する。詳細には、基準電圧VREF3は、温度が低いとき+Vdd[V]に近づき、温度が高いとき−Vdd[V]に近づく。すなわち、基準電圧VREF3は、温度により出力する電位(電圧レベル)が変化する。なお、抵抗素子434の抵抗値は、温度に対し一様(略比例)に変化することが好ましい。
基準電圧VREF4は、VR4端子のG4端子に対する電位である。VR4端子はV2端子と接続され、G4端子はG端子と接続されている。よって、基準電圧VREF4は、温度変化に対し一定の、V2端子のG端子に対する電位である−Vdd[V]となる。
以上より、物理量検出装置1の第1実施形態における4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4は、第1電源回路10により生成されたVDD1に基づき生成される。そして、基準電圧VREF1及び基準電圧VREF4は、温度による特性の変化を、極力抑えた基準電圧であり、基準電圧VREF2及び基準電圧VREF3は、温度による特性の変化を積極的に活用する基準電圧である。すなわち、基準電圧VREF1の温度による特性の変化は、基準電圧VREF2の温度による特性の変化より小さい。
また、基準電圧VREF2は、温度の上昇に伴い、電圧値が上昇する基準電圧であり、基準電圧VREF3は、温度の上昇に伴い、電圧値が低下する基準電圧である。すなわち、基準電圧VREF2と基準電圧VREF3の温度による特性の変化と異なる。
なお、基準電圧生成回路430の構成はこれに限ったものでない。例えば、抵抗素子433と抵抗素子434との温度特性は、正特性又は負特性のいずれかであれば、それぞれがどちらの特性を有してもよい。
また、電源電圧VDD1に基づき生成されたV1端子とV2端子との間に2倍の電圧Vddは、例えば、電源電圧VDD1に基づきDC−DC変換された電圧であっても良く、また、絶縁電源で生成されたVddを二つ直列に接続したものであってもよい。
図7に戻り、マルチプレクサー420(「切替部」の一例)は、検出回路30から入力された角速度信号VAO1、温度センサー70から入力された温度信号VTO、基準電圧VREF1、基準電圧VREF2、基準電圧VREF3、基準電圧VREF4及び制御信号Ctr1が入力され、MUX出力信号VMOを出力する。すなわち、マルチプレクサー420は、角速度信号VAO1と、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VRE4と、温度センサー70が検出した温度信号VTOと、を含む複数の信号を入力し、制御信号Ctr1に従い、時分割にMUX出力信号VMOとして出力する。換言すれば、MUX出力信号VMOは、角速度信号VAO1、温度信号VTO、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4を含む一つの信号である。なお、マルチプレクサー420に入力される信号は、これらに限られず、例えば、加速度、圧力、湿度等の様々な信号が入力されてもよい。
クロック生成回路490は、マスタークロック信号MCLK(発振回路60の出力信号)を基に、A/D変換回路410のサンプリングに用いるクロック信号CLKを生成し出力する。また、クロック信号CLKは、故障判定部460,470及び切替制御部440にも共通に入力される。
切替制御部440は、マルチプレクサー420、故障判定部460及びデジタル補正回路480に対して、制御信号Ctr1,Ctr2,Ctr3を出力する。
制御信号Ctr1は、マルチプレクサー420から出力される信号を選択する。例えば、制御信号Ctr1は3ビットの信号であって、制御信号Ctr1が、“100”のとき、マルチプレクサー420は、角速度信号VAO1を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“111”のとき、マルチプレクサー420は、温度信号VTOを選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“000”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF1を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“001”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF2を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“010”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF3を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“011”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF4を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。
すなわち、マルチプレクサー420は、制御信号Ctr1により選択された、複数の信号のいずれかを、時分割に出力する。これにより、MUX出力信号VMOに含まれる角速度信号VAO1と、温度信号VTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4と、が出力される周期を、制御信号Ctr1により、設定、変更することが可能となる。MUX出力信号VMOに含まれる角速度信号VAO1と、温度信号VTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4と、が出力される周期の変更が可能となることで、物理量検出装置1が使用される用途や環境に応じ、最適な設定を行うことが可能となる。よって、汎用的な物理量検出装置1を実現することができる。
制御信号Ctr2は、クロック信号CLK及び制御信号Ctr1に同期し、故障判定部460に入力される。すなわち、故障判定部460は、入力される信号が、角速度信号VAO1と、温度信号VTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4のいずれの信号に基づくデジタル信号であるかを、制御信号Ctr2に基づき把握することが可能となる。
制御信号Ctr3は、クロック信号CLK及び制御信号Ctr1に同期し、デジタル補正回路480に入力される。すなわち、デジタル補正回路480は、入力される信号が、角速度信号VAO1と、温度信号VTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4のいずれの信号に基づくデジタル信号であるかを、制御信号Ctr3により、把握することが可能となる。
なお、物理量検出装置1の実施形態においては、制御信号Ctr2及び制御信号Ctr3は、制御信号Ctr1と同じ3ビットのデータで構成されているとするが、これに限定されるものではない。
A/D変換回路410(「変換部」の一例)は、クロック信号CLKに同期して、マルチプレクサー420が出力するMUX出力信号VMOのA/D変換を行い、MUX出力デジタル信号VDMOを出力する。したがって、A/D変換回路410が出力するMUX出力デジタル信号VDMOは、角速度信号VAO1がデジタル信号に変換された角速度デジタル信号VD1(「第3デジタル信号」の一例)と、温度信号VTOがデジタル信号に変換された温度デジタル信号VDTO(「第1デジタル信号」の一例)と、基準電圧VREF1がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF1と、基準電圧VREF2がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF2(「第2デジタル信号」の一例)と、基準電圧VREF3がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF3と、基準電圧VREF4がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF4と、が時分割に含まれたデジタル信号である。
デジタルフィルター450は、マスタークロック信号MCLKに同期して、A/D変換回路410から出力されたMUX出力デジタル信号VDMOに対してフィルタリング処理を行う。
故障判定部460(「第1判定部」の一例)は、デジタルフィルター450の出力信号と、制御信号Ctr2と、クロック信号CLKと、が入力される。故障判定部460は、クロック信号CLKに同期して、入力されたMUX出力デジタル信号VDMOに含まれる温度デジタル信号VDTO、デジタル基準電圧VDREF1、デジタル基準電圧VDREF2、デジタル基準電圧VDREF3、デジタル基準電圧VDREF4と、に基づき、A/D変換回路410及び温度センサー70の故障判定を行う。
故障判定部460は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“111”のとき、デジタルフィルター450の出力信号が、温度デジタル信号VDTOに基づく信号であると判断する。そして、温度デジタル信号VDTOの検出値を不図示のレジスター又は補助記憶部500で記憶する。
故障判定部460は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“000”のとき、デジタルフィルター450の出力信号が、デジタル基準電圧VDREF1に基づく信号であると判断する。デジタル基準電圧VDREF1は、一定電位である基準電圧VREF1(物理量検出装置1の第1実施形態では、Vdd[V])に基づくデジタル信号である。そのため、故障判定部460は、基準電圧VREF1(物理量検出装置1の第1実施形態では、Vdd[V])に基づくデジタル信号の期待値知ることができる。
よって、故障判定部460は、デジタル基準電圧VDREF1をA/D変換したデジタル信号の期待値と、デジタル基準電圧VDREF1をA/D変換した実測値とを比較することで、A/D変換回路410の故障を判定することが可能となる。また、故障判定部460は、A/D変換回路410の故障判定において、故障であると判定されたとき、補助記憶部500に対し、A/D変換回路410の故障フラグを立てる信号を出力する。なお、A/D変換回路410の故障を判定する判定閾値は、後述する補助記憶部500に記憶されていてもよい。
故障判定部460は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“011”のとき、デジタルフィルター450の出力信号が、デジタル基準電圧VDREF4に基づく信号であると判断する。デジタル基準電圧VDREF4は、一定電位である基準電圧VREF4(物理量検出装置1の第1実施形態では、−Vdd[V])に基づくデジタル信号である。そのため、故障判定部460は、基準電圧VREF4に基づくデジタル信号の期待値知ることができる。
よって、故障判定部460は、デジタル基準電圧VDREF4をA/D変換したデジタル信号の期待値と、デジタル基準電圧VDREF4をA/D変換した実測値とを比較することで、A/D変換回路410の故障を判定することが可能となる。また、故障判定部460は、A/D変換回路410の故障判定において、故障であると判定されたとき、補助記憶部500に対し、A/D変換回路410の故障フラグを立てる信号を出力する。なお、A/D変換回路410の故障を判定する判定閾値は、後述する補助記憶部500に記憶されていてもよい。
故障判定部460は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“001”のとき、デジタルフィルター450の出力信号が、デジタル基準電圧VDREF2に基づく信号であると判断する。前述のとおり、基準電圧VREF2は、温度により出力が変化する。よって、デジタル基準電圧VDREF2も、温度により出力が変化する。そのため、故障判定部460は、不図示のレジスター又は補助記憶部500に記憶された、温度デジタル信号VDTOに基づき、デジタル基準電圧VDREF2の温度特性を加味した期待値を算出する。そして、故障判定部460は、デジタル基準電圧VDREF2の温度特性を加味した期待値と、デジタル基準電圧VDREF2の実測値とを比較することで、A/D変換回路410の故障を判定することが可能となる。さらに、デジタル基準電圧VDREF2の期待値と、デジタル基準電圧VDREF2の実測値とが正常の範囲であるとき、温度デジタル信号VDTOが正常であることも同時に判定される。
すなわち、温度センサー70の出力信号に基づく温度デジタル信号VDTOと、基準電圧VREF2に基づくデジタル基準電圧VDREF2と、温度センサー70の温度特性と、基準電圧VREF2の温度特性と、により温度センサー70の故障を判定することが可能となる。なお、基準電圧VREF2及び温度センサー70の温度特性は、例えば補助記憶部500に記憶されていてもよい。
故障判定部460は、A/D変換回路410及び温度センサー70の故障判定において、故障であると判定されたとき、補助記憶部500に対し、A/D変換回路410又は温度センサー70が故障している故障フラグを立てる信号を出力する。
故障判定部460は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“010”のとき、デジタルフィルター450の出力信号が、デジタル基準電圧VDREF3に基づく信号であると判断する。前述のとおり、基準電圧VREF3は、温度により出力が変化する。よって、デジタル基準電圧VDREF3も、温度により出力が変化する。そのため、故障判定部460は、不図示のレジスター又は補助記憶部500に記憶された、温度デジタル信号VDTOに基づき、デジタル基準電圧VDREF3の温度特性を加味した期待値を算出する。そして、故障判定部460は、デジタル基準電圧VDREF3の温度特性を加味した期待値と、デジタル基準電圧VDREF3の実測値とを比較することで、A/D変換回路410の故障を判定することが可能となる。さらに、デジタル基準電圧VDREF3の期待値と、デジタル基準電圧VDREF3の実測値とが正常の範囲であるとき、温度デジタル信号VDTOが正常であることも同時に判定される。
すなわち、温度センサー70の出力信号に基づく温度デジタル信号VDTOと、基準電圧VREF3に基づくデジタル基準電圧VDREF3と、温度センサー70の温度特性と、基準電圧VREF3の温度特性と、により温度センサー70の故障を判定することが可能となる。なお、基準電圧VREF3及び温度センサー70の温度特性は、例えば補助記憶部500に記憶されていてもよい。
故障判定部460は、A/D変換回路410及び温度センサー70の故障判定において、故障であると判定されたとき、補助記憶部500に対し、A/D変換回路410又は温度センサー70が故障している故障フラグを立てる信号を出力する。
以上より、マルチプレクサー420は、4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4及び温度センサー70から出力された温度信号VTOを入力し、MUX出力信号VMOを出力する。
そして、A/D変換回路410は、マルチプレクサー420から出力されたMUX出力信号VMOをA/D変換し、デジタル基準電圧VDREF1,VDREF2,VDREF3,VDREF4及び温度デジタル信号VDTOを含むMUX出力デジタル信号VDMOを出力する。
故障判定部460は、制御信号Ctr3に基づき、MUX出力デジタル信号VDMOに含まれるデジタル基準電圧VDREF1,VDREF2,VDREF3,VDREF4及び温度デジタル信号VDTOを判別し入力する。そして、故障判定部460は、入力されたデジタル基準電圧VDREF1,VDREF2,VDREF3,VDREF4及び温度デジタル信号VDTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4及び温度センサー70の温度特性と、に基づき、温度センサー70及びA/D変換回路410の故障を判定する。
すなわち、物理量検出装置1の第1実施形態においては、マルチプレクサー420と、A/D変換回路410と、故障判定部460と、を含み故障判定回路が構成されている。
また、物理量検出装置1の第1実施形態では、温度センサー70及びA/D変換回路410の故障検出を、4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4に基づき、温度センサー70及びA/D変換回路410の故障判定を行っているが、例えば、温度により変化する基準電圧(例えば基準電圧VREF2)が1つあればよい。
一方で、複数の基準電圧に基づき温度センサー70及びA/D変換回路410の故障検出を行ってもよい。複数の基準電圧に基づき温度センサー70及びA/D変換回路410の故障検出を行うことで、温度センサー70及びA/D変換回路410の故障検出の精度がさらに向上できる。
さらに、複数の基準電圧を用いるとき、少なくとも一つの基準電圧が、温度に対し変化しないことが好ましい。複数の基準電圧の少なくとも一つを、温度に対し変化しない基準電圧とすることで、A/D変換回路410の故障検出精度が向上する。A/D変換回路410の故障検出精度の向上に伴い、温度センサー70の故障検出精度も向上する可能性がある。
デジタル補正回路480(「出力補正部」の一例)は、デジタルフィルター450の出力信号と、制御信号Ctr3と、マスタークロック信号MCLKと、が入力される。デジタル補正回路480は、MUX出力デジタル信号VDMOに含まれる温度デジタル信号VDTOに基づき角速度デジタル信号VD1を補正し、角速度データVDO1としてインターフェイス回路42に出力する。
詳細には、デジタル補正回路480は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“111”のとき、デジタルフィルター450の出力信号は、温度デジタル信号VDTOに基づく信号であると判断する。そして、デジタル補正回路480は、温度デジタル信号VDTOに基づく信号から、角速度デジタル信号VD1の補正データを作成する。
また、デジタル補正回路480は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“100”のとき、デジタルフィルター450の出力信号は、角速度デジタル信号VD1に基づく信号であると判断する。そして、デジタル補正回路480は、温度デジタル信号VDTOに基づく補正データにより、角速度デジタル信号VD1を補正し、角速度データVDO1を生成する。そして、デジタル補正回路480は、角速度データVDO1をインターフェイス回路42に出力する。なお、デジタル補正回路480が行う補正には、例えば、オフセット補正、感度補正、出力レンジ調整、ビット制限等の各種の処理が含まれる。
なお、デジタル補正回路480の補正データは、温度デジタル信号VDTOが入力されたとき、書き換えられ、温度デジタル信号VDTOが入力されていない間は保持される。
故障判定部470(「第2判定部」の一例)は、第1電源回路10で生成された電源電圧VDD1と、第2電源回路11で生成された電源電圧VDD2と、の比較を行う。電源電圧VDD1は、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4の元となる電圧である。そのため、故障判定部470は、電源電圧VDD1と、電源電圧VDD1が生成される第1電源回路10とは異なる第2電源回路11で生成された電源電圧VDD2と、を比較することで、第1電源回路10に入力される電圧が正常か異常かの判定をする。これにより、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4の信頼性が向上する。
故障判定部470は、例えば、コンパレーター等の比較器で構成されていてもよく、また、例えば、電源電圧VDD1と、電源電圧VDD2と、をデジタル信号に変換し、比較してもよい。
故障判定部470において、第1電源回路10に入力される電圧が正常でないと判定されたとき、故障判定部470は、補助記憶部500に対し、電源電圧VDD1異常のフラグを立てる信号を出力する。
補助記憶部500(「記憶部」の一例)は、主記憶部80から、A/D変換回路410の故障判定に用いる判定閾値、温度センサー70の故障判定閾値及び温度センサー70と、基準電圧VREF2,VREF3とに基づく温度特性データを受け取り、保持(記憶)する。そして、故障判定部460に対し、当該データを出力する。
物理量検出装置1の第1実施形態では、インターフェイス回路42は、MCU3からの要求に応じて主記憶部80(不揮発性メモリーやレジスター)に記憶されているデータを読み出してMCU3に出力する処理や、MCU3から入力されたデータを主記憶部80(不揮発性メモリーやレジスター)に書き込む処理などを行う。すなわち、主記憶部80に記憶されるデータは、インターフェイス回路42を介し変更される。そして、補助記憶部500は、主記憶部80から、A/D変換回路410の故障判定に用いる判定閾値、温度センサー70の故障判定閾値及び温度センサー70と、基準電圧VREF2,VREF3とに基づく温度特性データを受け取り、保持(記憶)する。
以上より、物理量検出装置1の第1実施形態では、インターフェイス回路42を介し、補助記憶部500に保持(記憶)されたデータを変更可能となる。これにより、物理量検出装置1の第1実施形態における故障判定部460は、様々な温度の特性を有する温度センサー及び基準電圧に対応することが可能となる。よって、汎用性の高い故障判定回路を実現することが可能となる。
また、補助記憶部500は、故障判定部460及び故障判定部470から出力された故障フラグを立てる信号を受信し、当該故障フラグを記憶する。例えば、4ビットの領域において、第1ビットは、温度センサー70の故障を示すフラグであって、第2ビットは基準電圧VREF2又は基準電圧VREF3によりA/D変換回路410の故障が検出されたフラグであって、第3ビットは、基準電圧VREF1又は基準電圧VREF4によりA/D変換回路410の故障が検出されたフラグであって、第4ビットは、電源電圧VDD1異常に伴うフラグであってもよい。
補助記憶部500に立てられた故障フラグは、例えば、MCU3からの要求に従い、インターフェイス回路42を介し故障判定情報VFIとして出力される。
インターフェイス回路42は、MCU3が発信する各種のコマンドを受信し、コマンドに応じたデータをMCU3に発信する処理を行う。
[故障判定方法]
ここで、物理量検出装置1の第1実施形態における温度センサー70の故障判定方法について、図9及び図10を用いて説明を行う。物理量検出装置1の第1実施形態における温度センサー70の故障判定は、温度センサー70の温度による特性の変化と、温度により特性が変化する基準電圧VREF2及び基準電圧VREF3の少なくともいずれか一方の温度による特性の変化と、を用いて行う。そのため、図9及び図10の説明においては、温度特性を有する基準電圧VREF2,VREF3は、特に区別せず単に基準電圧VREFとして説明を行う。また、基準電圧VREFが、A/D変換回路410においてデジタル信号に変換された信号を、デジタル基準電圧VDREFとして説明を行う。
まず、物理量検出装置1の第1実施形態における、基準電圧VREF及び温度センサー70の温度特性データの取得方法について説明する。
図9は、温度と、基準電圧VREF及び温度センサー70の出力信号の関係を示す図である。なお、図9では、横軸に温度、縦軸には、基準電圧VREF及び温度センサー70に基づく出力値を示す。
温度特性データは、物理量検出装置1の生産工程等において、取得された、例えば3点の温度T0,T1,T2のそれぞれにおける、基準電圧VREFに基づく出力値と、及び温度信号VTOに基づく出力値と、に基づき算出される。ここで、基準電圧VREFに基づく出力値とは、基準電圧VREFがA/D変換回路410でデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREFに基づく信号であって、故障判定部460に入力される信号である。また、温度信号VTOに基づく出力値とは、温度信号VTOがA/D変換回路410でデジタル信号に変換された温度デジタル信号VDTOに基づく信号であって、故障判定部460に入力される信号である。
なお、図9において、3点の温度T0,T1,T2において故障判定部460が取得した、デジタル基準電圧VDREFに基づく取得値の一例を信号600とし、また、温度デジタル信号VDTOに基づく取得値の一例を信号601として示している。
次に、3点の温度T0,T1,T2において取得された、3つの信号600に基づき一次線形近似を行う。(1)式は、3つの信号600の一次線形近似により得られる近似式の一例であり、図9には、(1)式に基づき得られる近似直線の一例を近似線610として示す。なお、(1)式における(データ)SVDrefとは、故障判定部460が、温度Tにときに、デジタル基準電圧VDREFに基づく信号から取得する取得値である。また、a1及びb1は一次線形近似により算出される定数を示す。
Figure 2018165641
同様に、3点の温度T0,T1,T2において取得された、3つの信号601に基づきの一次線形近似を行う。(2)式は、3つの信号601の一次線形近似により得られる近似式の一例であり、図9には、(2)式に基づき得られる近似直線の一例を近似線611として示す。なお、(2)式において、(データ)SVDTOとは、故障判定部460が、温度Tにときに、温度デジタル信号VDTOに基づく信号から取得する取得値である。また、a2及びb2は一次線形近似により算出される定数を示す。
Figure 2018165641
そして、上記(1)式及び(2)式に基づき、(データ)SVDrefを、(データ)SVDTOが変数となるように変形することで(3)式が得ら算出される。ここで、(3)式におけるα及びβは、上記定数a1,a2,b1,b2に基づき算出される定数を示す。
Figure 2018165641
図10は、横軸をデータSVDTO、縦軸をデータSVrefとしたときの関係を示す図である。なお図10には、(3)式に基づく得られる直線を、近似線620として示している。すなわち、(3)式及び近似線620が、基準電圧VREFと、温度センサー70と、の温度特性を示す。
以上のように、物理量検出装置1の第1実施形態における基準電圧VREF及び温度センサー70の温度特性は、(3)式により得られる。このとき、データSVDTOは、故障判定部460において判定(取得)される信号であるため、物理量検出装置1の第1実施形態では、温度特性データとして、(3)式における定数α及び定数βを記憶すればよい。そして、故障判定部460は、温度特性データとして、定数α及び定数βを読み出すことで、基準電圧VREF及び温度センサー70の温度特性を把握し、温度センサー70の故障判定を行うことが可能となる。
なお、温度特性データとして、記憶される定数α及び定数βは、例えば補助記憶部500に記憶されていてもよく、また、主記憶部80に記憶されているものを補助記憶部500に伝送され補助記憶部500が保持(記憶)てもよい。さらに、定数α及び定数βは、インターフェイス回路42を介し、例えばMCU3などから修正できてもよい。これにより、温度センサー70及び基準電圧VREFの部品ばらつきをキャンセルすることが可能となり、温度センサー70の故障検出精度が向上する。
また、物理量検出装置1の第1実施形態では、3点の温度T0,T1,T2において取得された、デジタル基準電圧VDREFに基づく信号(データSVDref)及び温度デジタル信号VDTOに基づく信号(データSVDTO)、を用い近似式を算出したが、例えば3点以上の温度に基づき近似式が算出されてもよい。
次に、物理量検出装置1の第1実施形態における、温度センサー70の故障判定方法について説明する。物理量検出装置1の第1実施形態における温度センサー70の故障判定は、任意の温度Tにおいて検出されたデータSVDrefと、同じ任意の温度Tにおいて検出されたデータSVDTOを(3)式に代入した結果と、の差分により判定される。温度センサー70が正常であるとき、任意の温度TにおけるデータSVDrefと、その近似式である(3)式と、は同等の値となる。すなわち、故障判定信号G(T,TS)は、温度センサー70が正常であるとき0に近く出力される。
すなわち、(4)式に示すように、故障判定信号G(T,TS)が、0よりも大きな第1閾値電圧Vth1より小さく、0よりも小さい第2閾値電圧Vth2より大きいとき、温度センサー70は、正常であると判定することができる。
Figure 2018165641
以上より、物理量検出装置1の第1実施形態よれば、温度センサー70の故障の有無は、温度特性データにより算出された、所定の温度におけるデジタル基準電圧VDREFに基づく信号の期待値(近似値)と、デジタル基準電圧VDREFに基づく信号(データSVDref)の実測値との差分により判定される。このとき、所定の温度とは、温度デジタル信号VDTOに基づく信号(データSVDTO)により決定される。すなわち、故障判定部460は、温度センサー70から出力された温度信号VTOが、A/D変換回路410によりA/D変換された温度デジタル信号VDTOと、基準電圧VREFがA/D変換回路410でデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREFと、温度センサー70の温度による特性の変化及び基準電圧VREFの温度による特性の変化に基づく温度特性データ(定数α及び定数β)と、温度センサー70の故障を判定する。
なお、物理量検出装置1の第1実施形態では、(3)式における近似式の算出、及び(4)式における故障判定において、温度デジタル信号VDTOに基づく信号(データSVDTO)を変数に故障判定を行っているが、例えば、温度デジタル信号VDTOに基づく信号と、温度センサー70の温度特性から、現在の温度を推測し、推測された温度に基づき、第1基準で厚保の期待値(近似式)を算出する方法であってもよい。
物理量検出装置1の第1実施形態おいては、図7に示すように、A/D変換回路410には、4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4及び温度信号VTOを含む複数の信号が、マルチプレクサー420を介し入力されている。
図11には、物理量検出装置1の第1実施形態における4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4及び温度信号VTOの温度特性の一例を示す。
物理量検出装置1の第1実施形態では、基準電圧VREF1の温度による電圧の変化を示す特性直線631は、温度の変化によらずVdd[V]で略一定な電圧となる。また、基準電圧VREF2の温度による電圧の変化を示す特性直線632は、温度の上昇に対し出力される電圧レベルが高くなる。また、基準電圧VREF3の温度による電圧の変化を示す特性直線633は、温度の上昇に対し出力される電圧レベルが低下する。また、基準電圧VREF4の温度による電圧の変化を示す特性直線634は、温度変化によらず、−Vdd[V]で略一定な電圧を出力する。そして、温度信号VTOの温度による電圧の変化を示す特性直線630は、温度の上昇に対し出力される電圧レベルが高くなる。
前述のとおり、故障判定部460は、基準電圧VREF1のデジタル信号であるデジタル基準電圧VDREF1に基づく信号、及び基準電圧VREF4のデジタル信号であるデジタル基準電圧VDREF4に基づく信号、の少なくとも一方に基づきA/D変換回路410の故障判定を行う。物理量検出装置1の第1実施形態においては、基準電圧VREF1は、特性直線631に示すように温度変化に対し略一定の電圧を出力し、基準電圧VREF4も、特性直線631に示すように温度変化に対し略一定の電圧を出力する。よって、デジタル基準電圧VDREF1及びデジタル基準電圧VDREF4は温度による影響を受けず一定の値となる。これにより、故障判定部460は、温度によらずA/D変換回路410の故障の判定を行うことが可能となり、故障判定の精度を向上させることが可能となる。
一方、故障判定部460は、基準電圧VREF2のデジタル信号であるデジタル基準電圧VDREF2に基づく信号、及び基準電圧VREF3のデジタル信号であるデジタル基準電圧VDREF3に基づく信号、の少なくとも一方と、温度信号VTOのデジタル信号である温度デジタル信号VDTOと、基準電圧VREF2及び基準電圧VREF3の少なくとも一方と温度信号VTOとの温度特性データとに基づき、温度センサー70の故障判定を行う。
このとき、基準電圧VREF2の温度による電圧の変化を示す特性直線632と、基準電圧VREF3の温度による電圧の変化を示す特性直線633と、はそれぞれが異なる特性であることが好ましい。また、基準電圧VREF2の温度による電圧の変化を示す特性直線632と、基準電圧VREF3の温度による電圧の変化を示す特性直線633と、は、温度に対し正負が逆の特性であることがさらに好ましい。
このように、特性直線632と、特性直線633と、を互いに異なる特性とすることで、異なる温度特性データに基づき温度センサー70の故障判定を行うことが可能となる。よって、温度センサー70の故障判定の精度を向上させることが可能となる。さらに、温度センサー70の故障判定を、温度センサー70の温度特性とは異なる、複数の基準電圧を用いて行う事で、故障判定の精度を、さらに向上させることが可能となる。
また、物理量検出装置1の第1実施形態によれば、故障判定に用いる温度特性データは、(3)式又は(4)式における定数のα及びβを記憶すればよい。すなわち、物理量検出装置1の第1実施形態のように二つの基準電圧VREF2及びVREF3に基づき温度センサー70の故障判定を行いとき、補助記憶部500で記憶する温度特性データは、基準電圧VREF2と温度センサー70との特性を示すα1及びβ1と、基準電圧VREF3と温度センサー70との特性を示すα2及びβ2だけでよい。よって、補助記憶部500の記憶領域の使用量を低下することが可能となる。
[作用・効果]
以上に説明したように、物理量検出装置1の第1実施形態では、故障判定回路は、マルチプレクサー420と、A/D変換回路410と、故障判定部460と、を含み構成されている。マルチプレクサー420は、温度センサー70が出力した温度信号VTOと、温特を有する基準電圧VREF2と、を含む複数の信号が入力され、これらの信号を時分割に出力する。A/D変換回路410は、マルチプレクサー420から出力された温度センサー70が出力した温度信号VTOと、温特を有する基準電圧VREF2と、を含む信号をデジタル信号に変換しMUX出力デジタル信号VDMOを出力する。そして、故障判定部460は、温度センサー70が出力した温度信号VTOが変換された温度デジタル信号VDTOに基づく信号と、基準電圧VREF2が変換されたデジタル基準電圧VDREF2に基づく信号と、温度センサー70が出力する温度信号VTOと基準電圧VREF2とから算出される温度特性データと、に基づき温度センサー70の故障判定を行う。
すなわち、温度特性を有する基準電圧VREF2の温度による特性の変化と、温度センサー70が出力する温度信号VTOの温度による特性の変化と、に基づき温度センサー70の故障を判定することが可能となる。そのため、複数の温度センサー70を備える必要がなく、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減することが可能となる。よって、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、温度センサー70の故障を判定することが可能な、故障判定回路を実現することが可能となる。
また、物理量検出装置1の第1実施形態では、故障判定回路において、基準電圧VREF2と温度センサー70との温度による特性の変化と、基準電圧VREF3と温度センサー70との温度による特性の変化と、の双方で温度センサー70の故障判定を行うことが可能となる。すなわち、温度センサー70の故障判定は、複数の温度による変化を有する基準電圧に基づき行うことが可能となる。よって、温度センサー70の故障判定の精度を向上させることが可能となる。
また、物理量検出装置1の第1実施形態では、故障判定回路において、故障判定部460が故障判定に用いる温度特性データは、書き換え可能な補助記憶部500に記憶されている。温度特性データが書き換え可能であるため、故障判定回路は、異なる特性を有する温度センサー70にも汎用的に対応することが可能となる。さらに、物理量検出装置1の第1実施形態では、故障判定回路において、温度センサー70の温度による特性の変化及び基準電圧VREF2の温度による特性の変化に基づく温度特性データを、例えば製造ライン等で、記憶部に記憶することで、故障判定回路のばらつきが相殺され、故障判定回路の判定精度を高めることが可能となる。よって、故障判定回路の回路規模が大きくなることを低減し、高精度で、温度センサー70の故障を判定することが可能な、故障判定回路を実現することが可能となる。
1.2 第2実施形態
図12は、物理量検出装置1の第2実施形態における構成を示す図である。また、図13は物理量検出装置1の第2実施形態における物理量処理回路40の構成を示す図である。第1実施形態の物理量検出装置1では、一つの物理量検出素子100が検出した信号を、連続してA/D変換を行う1つのA/D変換回路410に入力し物理量を取得したのに対し、物理量検出装置1の第2実施形態では、複数(物理量検出装置1の第2実施形態では3個)の物理量検出素子100A,100B,100Cが検出した信号を、時分割にA/D変換回路410に入力することで物理量を取得する。これにより3軸の角速度センサーが実現できる。
なお、物理量検出装置1の第2実施形態について、物理量検出装置1の第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付して、物理量検出装置1の第1実施形態と重複する説明を省略し、物理量検出装置1の第1実施形態と異なる内容について説明する。
図12は、物理量検出装置1の第2実施形態における構成を示す図である。物理量検出装置1の第2実施形態は、3つの物理量検出素子100A,100B,100Cと、物理量検出回路200と、を含み構成される。さらに、物理量検出装置1の出力データを用いて各種の計算処理や制御を行うMCU3を含んで構成されてもよい。
3つの物理量検出素子100A,100B,100Cのそれぞれは、物理量検出装置1の第1実施形態における物理量検出素子100と同様に、T型の2つの駆動振動腕を有するいわゆるダブルT型の振動片を有する構成であり、その詳細の説明を省略する(図2〜図4参照)。
物理量検出装置1の第2実施形態における物理量検出回路200は、物理量検出装置1の第1実施形態と同様に、第1電源回路10、第2電源回路11、駆動回路20、検出回路30、物理量処理回路40、発振回路60、温度センサー70及び主記憶部80を含んで構成されている。また、物理量検出装置1の第2実施形態における物理量検出回路200は、3つの物理量検出素子100A,100B,100Cのそれぞれに対応した駆動回路20、検出回路30を備える。なお、それぞれの駆動回路20及び検出回路30の詳細の構成は、物理量検出装置1の第1実施形態と同様であり、その説明を省略する(図5、図6参照)。
物理量検出素子100Aの検出電極に接続された検出回路30は、角速度信号VAO1を出力する。また、物理量検出素子100Bの検出電極に接続された検出回路30は、角速度信号VAO2を出力する。また、物理量検出素子100Cの検出電極に接続された検出回路30は、角速度信号VAO3を出力する。
なお、物理量検出装置1の第2実施形態にける第1電源回路10、第2電源回路11、発振回路60、温度センサー70及び主記憶部80は、物理量検出装置1の第1実施形態と同様の構成であり、その説明を省略する。
図13は、物理量検出装置1の第2実施形態における物理量処理回路40の構成を示す図である。物理量検出装置1の第1実施形態と同様に、物理量処理回路40は、デジタル演算回路41及びインターフェイス回路42を含む。
デジタル演算回路41は、A/D変換回路410、マルチプレクサー420、基準電圧生成回路430、切替制御部440、デジタルフィルター450、故障判定部460、故障判定部470、デジタル補正回路480、クロック生成回路490、補助記憶部500を含む。なお、デジタル演算回路41は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成としてもよい。
基準電圧生成回路430は、第1電源回路10から入力された電源電圧VDD1に基づき4つの基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4を生成する。なお、基準電圧生成回路430の詳細は、物理量検出装置1の第1実施形態と同様の構成(図8参照)であり、その説明を省略する。
マルチプレクサー420は、検出回路30から入力された角速度信号VAO1,VAO2,VAO3、温度センサー70から入力された温度信号VTO、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4及び制御信号Ctr1が入力され、MUX出力信号VMOを出力する。すなわち、マルチプレクサー420は、角速度信号VAO1,VAO2,VAO3と、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VRE4と、温度センサー70が検出した温度信号VTOと、を含む複数の信号を入力し、制御信号Ctr1に従い、時分割にMUX出力信号VMOとして出力する。換言すれば、MUX出力信号VMOは、角速度信号VAO1,VAO2,VAO3、温度信号VTO、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4を含む一つの信号である。なお、マルチプレクサー420に入力される信号は、これらに限られず、例えば、加速度、圧力、湿度等の様々な信号が入力されてもよい。
クロック生成回路490は、マスタークロック信号MCLK(発振回路60の出力信号)を基に、A/D変換回路410のサンプリングに用いるクロック信号CLKを生成し出力する。また、クロック信号CLKは、故障判定部460,470及び切替制御部440にも共通に入力される。
切替制御部440は、マルチプレクサー420、故障判定部460及びデジタル補正回路480に対して、制御信号Ctr1,Ctr2,Ctr3を出力する。
制御信号Ctr1は、マルチプレクサー420から出力される信号を選択する。例えば、制御信号Ctr1は3ビットの信号であって、制御信号Ctr1が、“100”のとき、マルチプレクサー420は、角速度信号VAO1を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“101”のとき、マルチプレクサー420は、角速度信号VAO2を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“110”のとき、マルチプレクサー420は、角速度信号VAO1を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“111”のとき、マルチプレクサー420は、温度信号VTOを選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“000”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF1を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“001”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF2を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“010”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF3を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。また、制御信号Ctr1が、“011”のとき、マルチプレクサー420は、基準電圧VREF4を選択し、MUX出力信号VMOとして出力する。
制御信号Ctr2は、クロック信号CLK及び制御信号Ctr1に同期し、故障判定部460に入力される。すなわち、故障判定部460は、入力される信号が、角速度信号VAO1,VAO2,VAO3と、温度信号VTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4のいずれの信号に基づくデジタル信号であるかを、制御信号Ctr2に基づき把握することが可能となる。
制御信号Ctr3は、クロック信号CLK及び制御信号Ctr1に同期し、デジタル補正回路480に入力される。すなわち、デジタル補正回路480は、入力される信号が、角速度信号VAO1,VAO2,VAO3と、温度信号VTOと、基準電圧VREF1,VREF2,VREF3,VREF4のいずれの信号に基づくデジタル信号であるかを、制御信号Ctr3により、把握することが可能となる。
なお、物理量検出装置1の第2実施形態においては、制御信号Ctr2及び制御信号Ctr3は、制御信号Ctr1と同じ3ビットのデータで構成されているとするが、これに限定されるものではない。
A/D変換回路410は、クロック信号CLKに同期して、マルチプレクサー420が出力するMUX出力信号VMOのA/D変換を行い、MUX出力デジタル信号VDMOを出力する。したがって、A/D変換回路410が出力するMUX出力デジタル信号VDMOは、角速度信号VAO1がデジタル信号に変換された角速度デジタル信号VD1と、角速度信号VAO2がデジタル信号に変換された角速度デジタル信号VD2と、角速度信号VAO3がデジタル信号に変換された角速度デジタル信号VD3と、温度信号VTOがデジタル信号に変換された温度デジタル信号VDTOと、基準電圧VREF1がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF1と、基準電圧VREF2がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF2と、基準電圧VREF3がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF3と、基準電圧VREF4がデジタル信号に変換されたデジタル基準電圧VDREF4と、が時分割に含まれたデジタル信号である。
デジタルフィルター450は、マスタークロック信号MCLKに同期して、A/D変換回路410から出力されたMUX出力デジタル信号VDMOに対してフィルタリング処理を行う。
故障判定部460は、デジタルフィルター450の出力信号と、制御信号Ctr2と、クロック信号CLKと、が入力される。故障判定部460は、クロック信号CLKに同期して、入力されたMUX出力デジタル信号VDMOに含まれる温度デジタル信号VDTO、デジタル基準電圧VDREF1、デジタル基準電圧VDREF2、デジタル基準電圧VDREF3、デジタル基準電圧VDREF4と、に基づき、A/D変換回路410及び温度センサー70の故障判定を行う。なお、故障判定方法の詳細は物理量検出装置1の第1実施形態と同様であり説明を省略する。
すなわち、物理量検出装置1の第2実施形態においても、複数の信号を入力し、選択して出力するマルチプレクサー420と、マルチプレクサー420の出力をデジタル信号に変換するA/D変換回路410と、A/D変換回路410からの出力信号と、補助記憶部500から入力される、温度特性データ及び判定敷居値に基づきA/D変換回路410及び温度センサー70の故障を判定する故障判定部460とで、故障判定回路を形成する。
デジタル補正回路480は、デジタルフィルター450の出力信号と、制御信号Ctr3と、マスタークロック信号MCLKと、が入力される。デジタル補正回路480は、MUX出力デジタル信号VDMOに含まれる温度デジタル信号VDTOに基づき角速度デジタル信号VD1,VD2,VD3を補正し、角速度データVDO1としてインターフェイス回路42に出力する。
詳細には、デジタル補正回路480は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“111”のとき、デジタルフィルター450の出力信号は、温度デジタル信号VDTOに基づく信号であると判断する。そして、デジタル補正回路480は、温度デジタル信号VDTOに基づく信号から、角速度デジタル信号VD1の補正データを作成する。
また、デジタル補正回路480は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“100”のとき、デジタルフィルター450の出力信号は、角速度デジタル信号VD1に基づく信号であると判断する。そして、デジタル補正回路480は、温度デジタル信号VDTOに基づく補正データにより、角速度デジタル信号VD1を補正し、角速度データVDO1を生成する。そして、デジタル補正回路480は、角速度データVDO1をインターフェイス回路42に出力する。
また、デジタル補正回路480は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“101”のとき、デジタルフィルター450の出力信号は、角速度デジタル信号VD2に基づく信号であると判断する。そして、デジタル補正回路480は、温度デジタル信号VDTOに基づく補正データにより、角速度デジタル信号VD2を補正し、角速度データVDO2を生成する。そして、デジタル補正回路480は、角速度データVDO2をインターフェイス回路42に出力する。
また、デジタル補正回路480は、例えば、入力される制御信号Ctr2が、“110”のとき、デジタルフィルター450の出力信号は、角速度デジタル信号VD3に基づく信号であると判断する。そして、デジタル補正回路480は、温度デジタル信号VDTOに基づく補正データにより、角速度デジタル信号VD3を補正し、角速度データVDO3を生成する。そして、デジタル補正回路480は、角速度データVDO3をインターフェイス回路42に出力する。
なお、デジタル補正回路480が行う補正には、例えば、オフセット補正、感度補正、出力レンジ調整、ビット制限等の各種の処理が含まれる。
なお、デジタル補正回路480の補正データは、温度デジタル信号VDTOが入力されたとき、書き換えられ、温度デジタル信号VDTOが入力されていない間は保持される。
故障判定部470は、物理量検出装置1の第1実施形態と同様に、第1電源回路10で生成された電源電圧VDD1と、第2電源回路11で生成された電源電圧VDD2と、の比較を行う。
補助記憶部500は、物理量検出装置1の第1実施形態と同様に、主記憶部80から、A/D変換回路410の故障判定に用いる判定閾値、温度センサー70の故障判定閾値及び温度特性データ、基準電圧VREF2,VREF3の温度特性データを受け取る。そして、故障判定部460に対し、当該データを出力する。
また、補助記憶部500は、故障判定部460及び故障判定部470から出力された故障フラグを立てる信号を受信し、当該故障フラグを記憶する。そして、補助記憶部500に立てられた故障フラグは、例えば、MCU3からの要求に従い、インターフェイス回路42を介し故障判定情報VFIとして出力される。
インターフェイス回路42は、MCU3が発信する各種のコマンドを受信し、コマンドに応じたデータをMCU3に発信する処理を行う。
1.3 変形例
上述した実施形態では、角速度を検出する物理量検出素子を含む物理量検出装置(角速度検出装置)を例に挙げて説明したが、本発明は、種々の物理量を検出する物理量検出素子を含む物理量検出装置にも適用することができる。また、物理量検出素子が検出する物理量は、角速度に限らず、角加速度、加速度、地磁気、傾斜などであってもよい。また、物理量検出素子の振動片は、ダブルT型でなくてもよく、例えば、音叉型やくし歯型であってもよいし、三角柱、四角柱、円柱状等の形状の音片型であってもよい。また、物理量検出素子の振動片の材料としては、水晶(SiO2)の代わりに、例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等の圧電単結晶やジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスなどの圧電性材料を用いてもよいし、シリコン半導体を用いてもよい。また、例えば、シリコン半導体の表面の一部に、駆動電極に挟まれた酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)等の圧電薄膜を配置した構造であってもよい。また、物理量検出素子は、圧電型の素子に限らず、動電型、静電容量型、渦電流型、光学型、ひずみゲージ型等の振動式の素子であってもよい。あるいは、物理量検出素子の方式は、振動式に限らず、例えば、光学式、回転式、流体式であってもよい。
2.電子機器
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係る物理量検出装置1を含む。以下では、本発明に係る物理量検出装置1として、物理量検出器400を含む電子機器について、説明する。
図13は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。
図13に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。
このような携帯電話機1200には、物理量検出器400が内蔵されている。
図14は、本実施形態に係る電子機器として、デジタルスチルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図14には、外部機器との接続についても簡易的に示している。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、物理量検出器400が内蔵されている。
なお、物理量検出器400を備えた電子機器は、図13に示す携帯電話機、図14に示すデジタルスチルカメラの他にも、例えば、パーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ヘッドマウントディスプレイ、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、ロケット、船舶の計器類)、ロボットや人体などの姿勢制御、フライトシミュレーターなどに適
用することができる。
本実施形態に係る電子機器は、回路規模の増加を抑えながら、安定した特性で角速度及び加速度を検出可能な物理量検出器400を含む。したがって、より低コストでより信頼性の高い電子機器を実現することができる。
3.移動体
次に、本実施形態に係る移動体について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る移動体は、本発明に係る物理量センサーを含む。以下では、本発明に係る物理量センサーとして、物理量検出器400を含む移動体について、説明する。
図15は、本実施形態に係る移動体として、自動車1500を模式的に示す斜視図である。
自動車1500には、物理量検出器400が内蔵されている。具体的には、図15に示すように、自動車1500の車体1502には、自動車1500の角速度を検知する物理量検出素子100を内蔵してエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)1504が搭載されている。また、物理量検出器400は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用することができる。
本実施形態に係る電子機器は、回路規模の増加を抑えながら、安定した特性で角速度及び加速度を検出可能な物理量検出器400を含む。したがって、より低コストでより信頼性の高い電子機器を実現することができる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…物理量検出装置、3…MCU、10…第1電源回路、11…第2電源回路、20…駆動回路、30…検出回路、40…物理量処理回路、41…デジタル演算回路、42…インターフェイス回路、60…発振回路、70…温度センサー、80…主記憶部、100,100A,100B,100C…物理量検出素子、101a,101b…駆動振動腕、102…検出振動腕、103…錘部、104a,104b…駆動用基部、105a,105b…連結腕、106…錘部、107…検出用基部、112,113…駆動電極、114,115…検出電極、116…共通電極、200…物理量検出回路、210…変換回路、220…ハイパスフィルター、230,260…コンパレーター、240…全波整流回路、250…積分器、310,320…チャージアンプ、330…差動アンプ、340…ハイパスフィルター、350…ACアンプ、360…同期検波回路、370…可変ゲインアンプ、380…スイッチトキャパシタフィルター、390…出力バッファー、410…A/D変換回路、420…マルチプレクサー、430…基準電圧生成回路、431,432…定電流素子、433,434…抵抗素子、440…切替制御部、450…デジタルフィルター、460,470…故障判定部、480…デジタル補正回路、490…クロック生成回路、500…補助記憶部、600,601…信号、610,611,620…近似線、630,631,632,633,634…特性直線、400…物理量検出器、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1208…表示部、1300…デジタルスチルカメラ、1302…ケース(ボディー)、1310…表示部、1306…シャッターボタン、1304…受光ユニット、1308…メモリー、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1440…パーソナルコンピューター、1430…テレビモニター、1500…自動車、1502…車体、1504…電子制御ユニット

Claims (9)

  1. 温度センサーからの出力電圧と、第1基準電圧と、を含む信号を入力し、時分割に出力する切替部と、
    前記切替部の出力を、A/D変換する変換部と、
    第1判定部と、
    を含み、
    前記第1判定部は、前記温度センサーからの出力電圧が前記変換部によりA/D変換された第1デジタル信号に基づく信号と、前記第1基準電圧が前記変換部によりA/D変換された第2デジタル信号に基づく信号と、前記温度センサーの温度による特性の変化及び前記第1基準電圧の温度による特性の変化に基づく温度特性データと、に基づき前記温度センサーの故障を判定する、故障判定回路。
  2. 前記切替部には、第2基準電圧がさらに入力され、
    前記第1基準電圧の温度による特性の変化と、前記第2基準電圧の温度による特性の変化と、は異なる、請求項1に記載の故障判定回路。
  3. 前記切替部には、第3基準電圧がさらに入力され、
    前記第3基準電圧の温度による特性の変化は、前記第1基準電圧の温度による特性の変化と、は異なる、請求項1又は2に記載の故障判定回路。
  4. 記憶部をさらに備え、
    前記記憶部には、前記温度特性データが記憶され、
    前記記憶部に記憶された、前記温度特性データは変更可能である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の故障判定回路。
  5. 第2判定部をさらに備え、
    前記第1基準電圧は、第1電源電圧に基づき生成され、
    前記第2判定部は、前記第1電源電圧と、前記第1電源電圧とは異なる第2電源電圧と、が入力され、前記第1電源電圧と、前記第2電源電圧と、を比較し、前記第1電源電圧の異常を判定する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の故障判定回路。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の故障判定回路を備えている、物理量検出装置。
  7. 物理量検出素子と、
    出力補正部と、
    を備え、
    前記切替部には、前記物理量検出素子が検出した物理量検出信号に基づく信号がさらに入力され、
    前記出力補正部は、前記物理量検出素子が検出した前記物理量検出信号に基づく信号が、前記変換部によりA/D変換された第3デジタル信号に基づく信号を、前記温度センサーの出力電圧が前記変換部によりA/D変換された第1デジタル信号に基づく信号で、補正し出力する、請求項6に記載の物理量検出装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の物理量検出装置を備えている、電子機器。
  9. 請求項6又は請求項7に記載の物理量検出装置を備えている、移動体。
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