JP2021185356A - 物理量検出回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】演算増幅器の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることが可能な物理量検出回路を提供すること。【解決手段】物理量検出素子の出力信号に基づく第1差動信号が入力される第1チョッピング回路と、前記第1チョッピング回路から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される第2差動信号を差動増幅する演算増幅器と、前記演算増幅器の出力信号に基づく第3差動信号が入力される第2チョッピング回路と、前記第2チョッピング回路の出力信号に基づく第4差動信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、前記第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路と、を備える、物理量検出回路。【選択図】図6
Description
本発明は、物理量検出回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体に関する。
現在、様々なシステムや電子機器において、角速度を検出するジャイロセンサーや加速度を検出する加速度センサー等、各種の物理量を検出可能な物理量検出装置が広く利用されている。近年、特に、信頼性の高いシステムを構築するために、物理量の検出情報をノイズ耐性の高いデジタルデータとして出力する物理量検出装置が用いられている。
特許文献1には、A/D変換回路の前段において、演算増幅器と、当該演算増幅器の前段および後段に設けられた2つのチョッピング回路と、を備え、物理量検出素子からの出力信号に基づいて物理量を検出する物理量検出回路が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の物理量検出回路では、演算増幅器の前後に設けられた2つのチョッピング回路のチョッピング動作によって、演算増幅器で発生する1/fノイズは低減されるが、チョッピング動作により電圧変動が生じ、感度直線性誤差が増加してしまう。
本発明に係る物理量検出回路の一態様は、
物理量検出素子の出力信号に基づく第1差動信号が入力される第1チョッピング回路と、
前記第1チョッピング回路から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される第2差動信号を差動増幅する演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力信号に基づく第3差動信号が入力される第2チョッピング回路と、
前記第2チョッピング回路の出力信号に基づく第4差動信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路と、
を備える。
物理量検出素子の出力信号に基づく第1差動信号が入力される第1チョッピング回路と、
前記第1チョッピング回路から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される第2差動信号を差動増幅する演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力信号に基づく第3差動信号が入力される第2チョッピング回路と、
前記第2チョッピング回路の出力信号に基づく第4差動信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路と、
を備える。
本発明に係る物理量検出装置の一態様は、
前記物理量検出回路の一態様と、
前記物理量検出素子と、を備える。
前記物理量検出回路の一態様と、
前記物理量検出素子と、を備える。
本発明に係る電子機器の一態様は、
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
本発明に係る移動体の一態様は、
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、物理量として角速度を検出する物理量検出装置、すなわち角速度検出装置を例にとり説明する。
1.物理量検出装置
1−1.第1実施形態
1−1−1.物理量検出装置の構成
図1は、本実施形態の物理量検出装置の機能ブロック図である。本実施形態の物理量検出装置1は、物理量に関わるアナログ信号を出力する物理量検出素子100と、物理量検出回路200と、を備える。
1−1.第1実施形態
1−1−1.物理量検出装置の構成
図1は、本実施形態の物理量検出装置の機能ブロック図である。本実施形態の物理量検出装置1は、物理量に関わるアナログ信号を出力する物理量検出素子100と、物理量検出回路200と、を備える。
物理量検出素子100は、駆動電極と検出電極が配置された振動片を有し、一般的に、振動片のインピーダンスをできるだけ小さくして発振効率を高めるために、振動片は気密性が確保されたパッケージに封止されている。本実施形態では、物理量検出素子100は、T型の2つの駆動振動腕を有するいわゆるダブルT型の振動片を有する。
図2は、本実施形態の物理量検出素子100の振動片の平面図である。物理量検出素子100は、例えば、Zカットの水晶基板により形成されたダブルT型の振動片を有する。水晶を材料とする振動片は、温度変化に対する共振周波数の変動が極めて小さいので、角速度の検出精度を高めることができるという利点がある。なお、図2におけるX軸、Y軸、Z軸は水晶の軸を示す。
図2に示すように、物理量検出素子100の振動片は、2つの駆動用基部104a,104bからそれぞれ駆動振動腕101a,101bが+Y軸方向及び−Y軸方向に延出している。駆動振動腕101aの側面及び上面にはそれぞれ駆動電極112及び113が形成されており、駆動振動腕101bの側面及び上面にはそれぞれ駆動電極113及び112が形成されている。駆動電極112,113は、それぞれ、図1に示した物理量検出回路200のDS端子,DG端子を介して駆動回路20に接続される。
駆動用基部104a,104bは、それぞれ−X軸方向と+X軸方向に延びる連結腕1
05a,105bを介して矩形状の検出用基部107に接続されている。
05a,105bを介して矩形状の検出用基部107に接続されている。
検出振動腕102は、検出用基部107から+Y軸方向及び−Y軸方向に延出している。検出振動腕102の上面には検出電極114及び115が形成されており、検出振動腕102の側面には共通電極116が形成されている。検出電極114,115は、それぞれ、図1に示した物理量検出回路200のS1端子,S2端子を介して検出回路30に接続される。また、共通電極116は接地される。
駆動振動腕101a,101bの駆動電極112と駆動電極113との間に駆動信号として交流電圧が与えられると、図3に示すように、駆動振動腕101a,101bは逆圧電効果によって矢印Bのように、2本の駆動振動腕101a,101bの先端が互いに接近と離間を繰り返す屈曲振動をする。以下では、駆動振動腕101a,101bの屈曲振動を「励振振動」ということもある。
この状態で、物理量検出素子100の振動片にZ軸を回転軸とした角速度が加わると、駆動振動腕101a,101bは、矢印Bの屈曲振動の方向とZ軸の両方に垂直な方向にコリオリの力を得る。その結果、図4に示すように、連結腕105a,105bは矢印Cで示すような振動をする。そして、検出振動腕102は、連結腕105a,105bの振動に連動して矢印Dのように屈曲振動をする。このコリオリ力に伴う検出振動腕102の屈曲振動と駆動振動腕101a,101bの屈曲振動とは位相が90°ずれている。
ところで、駆動振動腕101a,101bが屈曲振動をするときの振動エネルギーの大きさ又は振動の振幅の大きさが2本の駆動振動腕101a,101bで等しければ、駆動振動腕101a,101bの振動エネルギーのバランスがとれており、物理量検出素子100に角速度がかかっていない状態では検出振動腕102は屈曲振動しない。ところが、2つの駆動振動腕101a,101bの振動エネルギーのバランスがくずれると、物理量検出素子100に角速度がかかっていない状態でも検出振動腕102に屈曲振動が発生する。この屈曲振動は漏れ振動と呼ばれ、コリオリ力に基づく振動と同様に矢印Dの屈曲振動であるが、駆動信号とは同位相である。
そして、圧電効果によってこれらの屈曲振動に基づいた交流電荷が、検出振動腕102の検出電極114,115に発生する。ここで、コリオリ力に基づいて発生する交流電荷は、コリオリ力の大きさ、すなわち、物理量検出素子100に加わる角速度の大きさに応じて変化する。一方、漏れ振動に基づいて発生する交流電荷は、物理量検出素子100に加わる角速度の大きさに関係せず一定である。
なお、駆動振動腕101a,101bの先端には、駆動振動腕101a,101bよりも幅の広い矩形状の錘部103が形成されている。駆動振動腕101a,101bの先端に錘部103を形成することにより、コリオリ力を大きくするとともに、所望の共振周波数を比較的短い振動腕で得ることができる。同様に、検出振動腕102の先端には、検出振動腕102よりも幅の広い錘部106が形成されている。検出振動腕102の先端に錘部106を形成することにより、検出電極114,115に発生する交流電荷を大きくすることができる。
以上のようにして、物理量検出素子100は、Z軸を検出軸としてコリオリ力に基づく交流電荷と、励振振動の漏れ振動に基づく交流電荷とを検出電極114,115を介して出力する。この物理量検出素子100は、角速度を検出する慣性センサーとして機能する。以下では、コリオリ力に基づく交流電荷を「角速度成分」といい、漏れ振動に基づく交流電荷を「振動漏れ成分」ということもある。
図1の説明に戻り、物理量検出回路200は、基準電圧回路10、駆動回路20、検出回路30、データ処理回路40、記憶部50、発振回路60及びクロック信号生成回路70を含む。物理量検出回路200は、例えば、1チップの集積回路(IC:Integrated Circuit)で実現されてもよい。なお、物理量検出回路200は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成であってもよい。
基準電圧回路10は、物理量検出回路200のVDD端子及びVSS端子からそれぞれ供給される電源電圧vdd及びグラウンド電圧gndに基づいて、アナロググラウンド電圧である基準電圧などの定電圧や定電流を生成し、駆動回路20や検出回路30に供給する。
駆動回路20は、物理量検出素子100を励振振動させるための駆動信号を生成し、DS端子を介して物理量検出素子100の駆動電極112に供給する。また、駆動回路20は、物理量検出素子100の励振振動により駆動電極113に発生する発振電流がDG端子を介して入力され、この発振電流の振幅が一定に保持されるように駆動信号の振幅レベルをフィードバック制御する。また、駆動回路20は、駆動信号と位相が同じ検波信号SDETを生成し、検出回路30に出力する。
検出回路30は、物理量検出回路200のS1端子及びS2端子を介して、物理量検出素子100の2つの検出電極114、115に発生する交流電荷がそれぞれ入力され、検波信号SDETを用いて、これらの交流電荷に含まれる角速度成分を検出し、角速度成分の大きさに応じたデジタル値を有するデジタル信号VDOを生成して出力する。
記憶部50は、不図示の不揮発性メモリーを有し、当該不揮発性メモリーには、駆動回路20や検出回路30に対する各種のトリミングデータ、例えば、調整データや補正データが記憶されている。不揮発性メモリーは、例えば、MONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)型メモリーやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)として構成されてもよい。さらに、記憶部50は、不図示のレジスターを有し、物理量検出回路200の電源投入時に、すなわち、VDD端子の電圧が0Vから所望の電圧まで立ち上がる時に、不揮発性メモリーに記憶されている各種のトリミングデータがレジスターに転送されて保持され、レジスターに保持された各種のトリミングデータが駆動回路20や検出回路30に供給されるように構成されてもよい。
データ処理回路40は、デジタル演算回路41及びインターフェース回路42を含む。デジタル演算回路41は、マスタークロック信号MCLKによって動作する。具体的には、デジタル演算回路41は、チョッピング信号CHOPを生成し、検出回路30に出力する。また、デジタル演算回路41は、検出回路30から出力されるデジタル信号VDOに対して所定の演算処理を行い、演算処理により得られたデジタルデータVOを出力する。本実施形態では、デジタル演算回路41は、所定の演算処理として、デジタル信号VDOを平均化する処理を行う。デジタル演算回路41は、デジタル信号VDOに対してデジタルフィルター処理を行うことにより、デジタル信号VDOを平均化してもよい。すなわち、デジタル演算回路41は、デジタル信号VDOを平均化してデジタルデータVOを出力する平均化回路として機能する。
インターフェース回路42は、物理量検出回路200の外部装置であるMCU(Micro Control Unit)5からの要求に応じて記憶部50の不揮発性メモリーやレジスターに記憶されているデータを読み出してMCU5に出力する処理や、MCU5から入力されたデータを記憶部50の不揮発性メモリーやレジスターに書き込む処理などを行う。インターフェース回路42は、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)バスのインターフェース回路であり、MCU5から送信された選択信号、クロック信号、データ信号が、そ
れぞれ、物理量検出回路200のSS端子,SCLK端子,SI端子を介して入力され、物理量検出回路200のSO端子を介してデータ信号をMCU5に出力する。なお、インターフェース回路42は、SPIバス以外の各種のバス、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)バス等に対応するインターフェース回路であってもよい。
れぞれ、物理量検出回路200のSS端子,SCLK端子,SI端子を介して入力され、物理量検出回路200のSO端子を介してデータ信号をMCU5に出力する。なお、インターフェース回路42は、SPIバス以外の各種のバス、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)バス等に対応するインターフェース回路であってもよい。
発振回路60は、源クロック信号を発生させてクロック信号生成回路70に出力する。発振回路60は、例えば、リングオシレーターやCR発振回路として構成されてもよい。
クロック信号生成回路70は、発振回路60が発生させた源クロック信号に基づいて、マスタークロック信号MCLKを発生させ、マスタークロック信号MCLKをデジタル演算回路41に出力する。また、クロック信号生成回路70は、発振回路60が発生させた源クロック信号に基づいて、クロック信号ADCLKを発生させ、クロック信号ADCLKを検出回路30に出力する。
1−1−2.駆動回路の構成
次に、駆動回路20について説明する。図5は、駆動回路20の構成例を示す図である。図5に示すように、本実施形態の駆動回路20は、I/V変換回路21、ハイパスフィルター22、コンパレーター23、全波整流回路24、積分器25及びコンパレーター26を含む。なお、本実施形態の駆動回路20は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成であってもよい。
次に、駆動回路20について説明する。図5は、駆動回路20の構成例を示す図である。図5に示すように、本実施形態の駆動回路20は、I/V変換回路21、ハイパスフィルター22、コンパレーター23、全波整流回路24、積分器25及びコンパレーター26を含む。なお、本実施形態の駆動回路20は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成であってもよい。
I/V変換回路21は、物理量検出素子100の励振振動により発生し、DG端子を介して入力された発振電流を交流電圧信号に変換する。
ハイパスフィルター22は、I/V変換回路21の出力信号のオフセットを除去する。
コンパレーター23は、ハイパスフィルター22の出力信号の電圧を基準電圧と比較して2値化信号を生成する。そして、コンパレーター23は、この2値化信号がハイレベルの時はNMOSトランジスターを導通させてローレベルを出力し、2値化信号がローレベルの時はNMOSトランジスターを非導通にし、抵抗を介してプルアップされる積分器25の出力電圧をハイレベルとして出力する。コンパレーター23の出力信号は、駆動信号として、DS端子を介して物理量検出素子100に供給される。この駆動信号の周波数を物理量検出素子100の共振周波数と一致させることで、物理量検出素子100を安定発振させることができる。
全波整流回路24は、I/V変換回路21の出力信号を全波整流して直流化された信号を出力する。
積分器25は、基準電圧回路10から供給される所望の電圧VRDRを基準に、全波整流回路24の出力電圧を積分して出力する。この積分器25の出力電圧は、全波整流回路24の出力が高いほど、すなわち、I/V変換回路21の出力信号の振幅が大きいほど、低くなる。従って、発振振幅が大きいほど、コンパレーター23の出力信号である駆動信号のハイレベルの電圧が低くなり、発振振幅が小さいほど、駆動信号のハイレベルの電圧が高くなるので、発振振幅が一定に保持されるように自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)がかかる。
コンパレーター26は、ハイパスフィルター22の出力信号の電圧を増幅して2値化信号である方形波電圧信号を生成し、検波信号SDETとして出力する。
1−1−3.検出回路の構成
次に、検出回路30について説明する。図6は、検出回路30の構成例を示す図である。図6に示すように、本実施形態の検出回路30は、Q/V変換回路210、可変ゲインアンプ220、ミキサー230、アクティブフィルター240及びアナログ/デジタル変換回路270を含む。なお、本実施形態の検出回路30は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成であってもよい。
次に、検出回路30について説明する。図6は、検出回路30の構成例を示す図である。図6に示すように、本実施形態の検出回路30は、Q/V変換回路210、可変ゲインアンプ220、ミキサー230、アクティブフィルター240及びアナログ/デジタル変換回路270を含む。なお、本実施形態の検出回路30は、これらの要素の一部を省略又は変更し、あるいは他の要素を追加した構成であってもよい。
Q/V変換回路210は、演算増幅器211、抵抗212、コンデンサー213、演算増幅器214、抵抗215及びコンデンサー216を含む。
演算増幅器211の反転入力端子には、S1端子を介して物理量検出素子100の振動片の検出電極114から角速度成分と振動漏れ成分を含む交流電荷が入力される。抵抗212は、演算増幅器211の帰還抵抗である。また、コンデンサー213は、演算増幅器211の帰還容量である。同様に、演算増幅器214の非反転入力端子には、S2端子を介して物理量検出素子100の振動片の検出電極115から角速度成分と振動漏れ成分を含む交流電荷が入力される。抵抗215は、演算増幅器214の帰還抵抗である。また、コンデンサー216は、演算増幅器214の帰還容量である。演算増幅器211に入力される交流電荷と演算増幅器214に入力される交流電荷は互いに位相が180°異なり、演算増幅器211の出力信号と演算増幅器214の出力信号の位相は互いに逆位相である。このように構成されているQ/V変換回路210は、SI端子及びS2端子からそれぞれ入力された交流電荷を電圧信号に変換し、互いに逆位相の差動信号Vp1,Vn1を出力する。すなわち、Q/V変換回路210は、物理量検出素子100の出力信号に基づいて差動信号Vp1,Vn1を出力する信号変換回路として機能する。
可変ゲインアンプ220は、演算増幅器221、抵抗222、コンデンサー223、コンデンサー224、演算増幅器225、抵抗226、コンデンサー227及びコンデンサー228を含む。抵抗222,226は抵抗値が可変であり、コンデンサー223,224,227,228は容量値が可変である。
演算増幅器221には、演算増幅器211から出力される信号がコンデンサー224を介して入力される。抵抗222は、演算増幅器221の帰還抵抗である。また、コンデンサー223は、演算増幅器221の帰還容量である。同様に、演算増幅器225には、演算増幅器214から出力される信号がコンデンサー228を介して入力される。抵抗226は、演算増幅器225の帰還抵抗である。また、コンデンサー227は、演算増幅器225の帰還容量である。このように構成されている可変ゲインアンプ220は、Q/V変換回路210から出力される差動信号Vp1,Vn1を増幅し、所望の電圧レベルの差動信号Vp2,Vn2を出力する。
ミキサー230は、スイッチ231、スイッチ232、スイッチ233及びスイッチ234を含む。
スイッチ231,233は、駆動回路20が出力する検波信号SDETがハイレベルの時に導通し、ローレベルのときに非導通となる。また、スイッチ232,234は、検波信号SDETがローレベルの時に導通し、ハイレベルのときに非導通となる。ミキサー230は、検波信号SDETがハイレベルの時は可変ゲインアンプ220から出力される差動信号Vp2,Vn2をそのまま出力し、検波信号SDETがローレベルの時は差動信号Vp2,Vn2の正負が入れ替わった信号を出力する。このように構成されているミキサー230は、検波信号SDETを用いて、可変ゲインアンプ220から出力される差動信号Vp2,Vn2を検波して角速度成分を含む差動信号Vp3,Vn3を出力する検波回路として機能する。ミキサー230が出力する差動信号Vp3,Vn3は、物理量検出素子100に加わった角速度に応じた電圧レベルの信号である。
アクティブフィルター240には、差動信号Vp1,Vn1に基づく差動信号Vp3,Vn3が入力される。アクティブフィルター240は、抵抗241、コンデンサー242、抵抗243、抵抗244、コンデンサー245、抵抗246、コンデンサー247、抵抗248、抵抗249、コンデンサー250、第1チョッピング回路251、演算増幅器252、第2チョッピング回路253及び容量回路260を含む。抵抗241の一端、コンデンサー242の一端、抵抗243の一端及び抵抗244の一端が互いに接続されている。また、抵抗246の一端、コンデンサー247の一端、抵抗248の一端及び抵抗249の一端が互いに接続されている。抵抗241の他端及び抵抗246の他端には、ミキサー230から出力される差動信号Vp3,Vn3が入力される。コンデンサー242の他端及びコンデンサー247の他端は接地されている。
抵抗243の他端、コンデンサー245の一端及び第1チョッピング回路251の第1入力端子が互いに接続され、抵抗244の他端、コンデンサー245の他端及び第2チョッピング回路253の第1出力端子が接続されている。また、抵抗248の他端、コンデンサー250の一端及び第1チョッピング回路251の第2入力端子が接続され、抵抗249の他端、コンデンサー250の他端及び第2チョッピング回路253の第2出力端子が接続されている。
第1チョッピング回路251は、Q/V変換回路210と演算増幅器252との間の信号経路、具体的にはミキサー230と演算増幅器252との間の信号経路に設けられており、物理量検出素子100の出力信号に基づく差動信号Vp4,Vn4が入力される。第1チョッピング回路251の第1入力端子には、抵抗241,243を介して、ミキサー230から出力される差動信号Vp3,Vn3に基づく差動信号Vp4,Vn4の一方の信号Vp4が入力され、第1チョッピング回路251の第2入力端子には、抵抗246,248を介して、ミキサー230から出力される差動信号Vp3,Vn3に基づく差動信号Vp4,Vn4の他方の信号Vn4が入力される。そして、第1チョッピング回路251は、チョッピング信号CHOPに基づいて、第1入力端子及び第2入力端子に入力された2つの信号の一方を第1出力端子から出力し、他方を第2出力端子から出力する。
本実施形態では、第1チョッピング回路251は、チョッピング信号CHOPがローレベルのとき、第1入力端子に入力された信号を第1出力端子から出力し、第2入力端子に入力された信号を第2出力端子から出力する。また、第1チョッピング回路251は、チョッピング信号CHOPがハイレベルのとき、第1入力端子に入力された信号を第2出力端子から出力し、第2入力端子に入力された信号を第1出力端子から出力する。したがって、チョッピング信号CHOPがローレベルとハイレベルを周期的に繰り返すことにより、第1チョッピング回路251に入力される差動信号Vp4,Vn4に含まれるDC付近の信号成分は、第1チョッピング回路251によってチョッピング信号CHOPの周波数であるチョッピング周波数fch付近の信号成分に変換される。
演算増幅器252の反転入力端子は第1チョッピング回路251の第1出力端子と接続され、演算増幅器252の非反転入力端子は第1チョッピング回路251の第2出力端子と接続されている。すなわち、第1チョッピング回路251と演算増幅器252との間の信号経路は、第1信号経路と第2信号経路とを有する。第1信号経路は第1チョッピング回路251の第1出力端子から演算増幅器252の反転入力端子に至る信号経路であり、第2信号経路は第1チョッピング回路251の第2出力端子から演算増幅器252の非反転入力端子に至る信号経路である。そして、演算増幅器252は、第1チョッピング回路251から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される差動信号Vp5,Vn5を差動増幅する。
第2チョッピング回路253は、演算増幅器252とアナログ/デジタル変換回路270との間の信号経路に設けられている。第2チョッピング回路253の第1入力端子は演算増幅器252の非反転出力端子と接続され、第2チョッピング回路253の第2入力端子は演算増幅器252の反転出力端子と接続されており、第2チョッピング回路253には、演算増幅器252の出力信号に基づく差動信号Vp6,Vn6が入力される。第2チョッピング回路253の第1入力端子には、演算増幅器252から出力される差動信号Vp6,Vn6の一方の信号Vp6が入力され、第2チョッピング回路253の第2入力端子には、演算増幅器252から出力される差動信号Vp6,Vn6の他方の信号Vn6が入力される。そして、第2チョッピング回路253は、チョッピング信号CHOPに基づいて、第1入力端子及び第2入力端子に入力された2つの信号の一方を第1出力端子から出力し、他方を第2出力端子から出力する。
本実施形態では第2チョッピング回路253は、チョッピング信号CHOPがローレベルのとき、第1入力端子に入力された信号を第1出力端子から出力し、第2入力端子に入力された信号を第2出力端子から出力する。また、第2チョッピング回路253は、チョッピング信号CHOPがハイレベルのとき、第1入力端子に入力された信号を第2出力端子から出力し、第2入力端子に入力された信号を第1出力端子から出力する。したがって、チョッピング信号CHOPがローレベルとハイレベルを周期的に繰り返すことにより、第2チョッピング回路253に入力される差動信号Vp6,Vn6に含まれるチョッピング周波数fch付近の信号成分は、DC付近の信号成分に変換される。また、差動信号Vp6,Vn6に含まれるDC付近の信号成分は、第2チョッピング回路253によってチョッピング周波数fch付近の信号成分に変換される。その結果、第2チョッピング回路253の出力信号において、演算増幅器252で発生する1/fノイズが効果的に低減される。
アナログ/デジタル変換回路270の第1入力端子は第2チョッピング回路253の第1出力端子と接続され、アナログ/デジタル変換回路270の第2入力端子は第2チョッピング回路253の第2出力端子と接続されている。そして、アナログ/デジタル変換回路270は、アクティブフィルター240の出力信号、すなわち、第2チョッピング回路253の出力信号に基づく差動信号Vp7,Vn7をデジタル信号VDOに変換する。具体的には、アナログ/デジタル変換回路270は、クロック信号ADCLKに基づいて、差動信号Vp7,Vn7を不図示の入力容量にサンプリングしてデジタル信号VDOに変換する。アナログ/デジタル変換回路270として、逐次比較型、抵抗ラダー型、デルタシグマ型等の各種のアナログ/デジタル変換回路が適用可能である。
ところで、差動信号Vp5,Vn5は、第1チョッピング回路251のチョッピング動作によって所定の電圧を基準として周期的に極性が反転するが、極性が反転するときに生じるオーバーシュートやアンダーシュートが大きいほど、その後に、リンギングと呼ばれる電圧変動が発生する時間が長くなる。そして、差動信号Vp5,Vn5にリンギングが発生すると、差動信号Vp5,Vn5に基づいて生成される差動信号Vp7,Vn7にも同様のリンギングが発生する。アナログ/デジタル変換回路270のサンプリングタイミングにおいて、差動信号Vp7,Vn7にリンギングが発生していると、デジタル信号VDOがこのリンギングに起因する誤差を含むことになり、感度直線性誤差が大きくなってしまう。これに対して、アナログ/デジタル変換回路270のサンプリングタイミングを差動信号Vp5,Vn5の極性が切り替わる直前に設定することで、リンギングの影響を小さくすることができるが、感度直線性の仕様が厳しい場合には、当該仕様を満たすことが難しい。そこで、本実施形態では、差動信号Vp5,Vn5の極性が切り替わるときに生じるオーバーシュートを低減させ、オーバーシュートによって発生するリンギングを短時間で収束させるために、アクティブフィルター240は、第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路260を備えている。具体的には、容量回路260は
、容量素子261を備え、容量素子261の一端が第1信号経路に接続され、容量素子261の他端が第2信号経路に接続されている。容量素子261は、例えば、コンデンサーである。
、容量素子261を備え、容量素子261の一端が第1信号経路に接続され、容量素子261の他端が第2信号経路に接続されている。容量素子261は、例えば、コンデンサーである。
なお、差動信号Vp4,Vn4は「第1差動信号」の一例である。また、差動信号Vp5,Vn5は「第2差動信号」の一例である。また、差動信号Vp6,Vn6は「第3差動信号」の一例である。また、差動信号Vp7,Vn7は「第4差動信号」の一例である。
図7は、各種信号の波形の一例を示す図である。図7の例では、アナログ/デジタル変換回路270は、クロック信号ADCLKがローレベルからハイレベルに変化する立ち上がりエッジのタイミングで、差動信号Vp7,Vn7をサンプリングしてホールドし、ホールドした差動信号Vp7,Vn7をデジタル信号VDOに変換する。すなわち、クロック信号ADCLKがローレベルの期間はサンプリング期間Tsであり、クロック信号ADCLKがハイレベルの期間はホールド期間Thである。また、図7の例では、クロック信号ADCLKの各立ち上がりエッジのタイミングは、チョッピング信号CHOPがローレベルからハイレベルに変化する立ち上がりエッジの直前のタイミング、あるいは、チョッピング信号CHOPがハイレベルからローレベルに変化する立ち下がりエッジの直前のタイミングとなるように設定されている。すなわち、チョッピング信号CHOPの周波数であるチョッピング周波数fchとクロック信号ADCLKの周波数であるサンプリング周波数fsとの関係は、fch=fs/2である。
図7の例では、差動信号Vp4,Vn4のうち、信号Vp4は所定の電圧Vrefよりも高い一定電圧の信号であり、信号Vn4は電圧Vrefよりも低い一定電圧の信号である。差動信号Vp5,Vn5は、チョッピング信号CHOPがローレベルの期間は差動信号Vp4,Vn4と同じ信号であり、チョッピング信号CHOPがハイレベルの期間は電圧Vrefを基準として差動信号Vp4,Vn4の極性を反転した信号である。差動信号Vp6,Vn6は、電圧Vrefを基準として差動信号Vp5,Vn5の極性を反転した信号である。差動信号Vp7,Vn7は、チョッピング信号CHOPがローレベルの期間は差動信号Vp6,Vn6と同じ信号であり、チョッピング信号CHOPがハイレベルの期間は電圧Vrefを基準として差動信号Vp6,Vn6の極性を反転した信号である。
仮に容量回路260が存在しない場合、破線で示すように、差動信号Vp5,Vn5に大きなオーバーシュートやアンダーシュートが生じ、差動信号Vp5,Vn5において極性が切り替わった直後から長時間にわたって発生するリンギングが差動信号Vp6,Vn6及び差動信号Vp7,Vn7にも伝搬する。そのため、アナログ/デジタル変換回路270が差動信号Vp7,Vn7をサンプリングする際にリンギングの影響を大きく受けることになり、差動信号Vp7,Vn7がアナログ/デジタル変換回路270によって変換されたデジタル信号VDOの誤差が大きくなる。その結果、感度直線性誤差が大きくなる。
実際には容量回路260が存在するので、実線で示すように、差動信号Vp5,Vn5に生じるオーバーシュートやアンダーシュートが低減され、差動信号Vp5,Vn5、差動信号Vp6,Vn6及び差動信号Vp7,Vn7に発生するリンギングは短時間で収束する。そのため、アナログ/デジタル変換回路270が差動信号Vp7,Vn7をサンプリングする際にリンギングの影響をほとんど受けず、デジタル信号VDOの誤差が小さくなり、感度直線性誤差が低減される。
図8は、感度直線性誤差のシミュレーション結果を示す図である。図8において、実線は本実施形態の物理量検出装置1の感度直線性誤差を示し、破線は容量回路260が存在
しない比較例の物理量検出装置の感度直線性誤差を示す。図8に示すように、フルスケールを100%としたとき、比較例の物理量検出装置の感度直線性誤差は±0.15%程度の範囲であるのに対して、本実施形態の物理量検出装置1の感度直線性誤差は±0.05%よりも狭い範囲に収まっている。このように、本実施形態の物理量検出装置1は、容量回路260を備えることにより、感度直線性誤差が低減される。
しない比較例の物理量検出装置の感度直線性誤差を示す。図8に示すように、フルスケールを100%としたとき、比較例の物理量検出装置の感度直線性誤差は±0.15%程度の範囲であるのに対して、本実施形態の物理量検出装置1の感度直線性誤差は±0.05%よりも狭い範囲に収まっている。このように、本実施形態の物理量検出装置1は、容量回路260を備えることにより、感度直線性誤差が低減される。
1−1−4.作用効果
以上に説明した第1実施形態の物理量検出装置1では、物理量検出回路200において、アクティブフィルター240が、物理量検出素子100の出力信号に基づく差動信号Vp4,Vn4が入力される第1チョッピング回路251と、第1チョッピング回路251から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される差動信号Vp5,Vn5を差動増幅する演算増幅器252と、演算増幅器252の出力信号に基づく差動信号Vp6,Vn6が入力される第2チョッピング回路253と、第1信号経路および第2信号経路に接続されている容量回路260と、を備える。さらに、物理量検出回路200は、第2チョッピング回路253の出力信号に基づく差動信号Vp7,Vn7をデジタル信号VDOに変換するアナログ/デジタル変換回路270を備える。
以上に説明した第1実施形態の物理量検出装置1では、物理量検出回路200において、アクティブフィルター240が、物理量検出素子100の出力信号に基づく差動信号Vp4,Vn4が入力される第1チョッピング回路251と、第1チョッピング回路251から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される差動信号Vp5,Vn5を差動増幅する演算増幅器252と、演算増幅器252の出力信号に基づく差動信号Vp6,Vn6が入力される第2チョッピング回路253と、第1信号経路および第2信号経路に接続されている容量回路260と、を備える。さらに、物理量検出回路200は、第2チョッピング回路253の出力信号に基づく差動信号Vp7,Vn7をデジタル信号VDOに変換するアナログ/デジタル変換回路270を備える。
したがって、アナログ/デジタル変換回路270の前段に設けられたアクティブフィルター240は、アンチエリアジングフィルターとして機能し、アナログ/デジタル変換回路270のサンプリングによって信号帯域に折り返して高周波ノイズが低減される。
また、第1チョッピング回路251に入力される差動信号Vp4,Vn4に含まれるDC付近の信号成分は、第1チョッピング回路251によってチョッピング周波数fch付近の信号成分に変換される。また、第2チョッピング回路253に入力される差動信号Vp6,Vn6に含まれるチョッピング周波数fch付近の信号成分は、DC付近の信号成分に変換される。また、差動信号Vp6,Vn6に含まれるDC付近の信号成分は、第2チョッピング回路253によってチョッピング周波数fch付近の信号成分に変換される。その結果、第2チョッピング回路253の出力信号において、演算増幅器252で発生する1/fノイズが効果的に低減される。
さらに、容量回路260により、第1チョッピング回路251のチョッピング動作によって差動信号Vp5,Vn5の極性が切り替わるときに生じるオーバーシュートを低減させ、オーバーシュートによって発生するリンギングを短時間で収束させることができる。そのため、アナログ/デジタル変換回路270が差動信号Vp7,Vn7をサンプリングする際にリンギングの影響をほとんど受けず、デジタル信号VDOの誤差が小さくなり、感度直線性誤差が低減される。
したがって、第1実施形態の物理量検出装置1によれば、物理量検出回路200において、演算増幅器252の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることができる。
さらに、第1実施形態の物理量検出装置1では、容量回路260は、容量素子261を備え、容量素子261の一端が第1信号経路に接続され、容量素子261の他端が第2信号経路に接続されている。
したがって、容量素子261により、少なくとも一部が互いに逆相である、第1信号経路を伝搬する信号Vp5に生じるリンギングと第2信号経路を伝搬する信号Vn5に生じるリンギングとが相殺され、より短時間でリンギングを収束させることができる。その結果、第1実施形態の物理量検出装置1によれば、物理量検出回路200において、感度直線性誤差が低減され、あるいは、アナログ/デジタル変換回路270のサンプリング周波
数を高くして信号帯域を広げることができる。
数を高くして信号帯域を広げることができる。
1−2.第2実施形態
第2実施形態の物理量検出装置1は、アクティブフィルター240が備える容量回路260の構成が第1実施形態の物理量検出装置1と異なる。以下、第2実施形態の物理量検出装置1について、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略または簡略し、主に第1実施形態と異なる内容について説明する。
第2実施形態の物理量検出装置1は、アクティブフィルター240が備える容量回路260の構成が第1実施形態の物理量検出装置1と異なる。以下、第2実施形態の物理量検出装置1について、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略または簡略し、主に第1実施形態と異なる内容について説明する。
図9は、第2実施形態の物理量検出装置1におけるアクティブフィルター240の構成例を示す図である。図9において、図6と同様の構成要素には同じ符号が付されている。図9に示すように、アクティブフィルター240は、第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路260を備えている。前述の通り、第1信号経路は第1チョッピング回路251の第1出力端子から演算増幅器252の反転入力端子に至る信号経路であり、第2信号経路は第1チョッピング回路251の第2出力端子から演算増幅器252の非反転入力端子に至る信号経路である。
容量回路260は、第1容量素子262と、第2容量素子263と、を備える。第1容量素子262は、一端が第1信号経路に接続され、他端に定電圧が供給され、第2容量素子263は、一端が第2信号経路に接続され、他端に当該定電圧が供給される。第1容量素子262及び第2容量素子263は、例えば、コンデンサーである。図9の例では、第1容量素子262の他端及び第2容量素子263の他端に共通に供給される定電圧は、VSS端子から供給されるグラウンド電圧gndである。ただし、当該定電圧は、VDD端子から供給される電源電圧vddであってもよいし、その他の電圧であってもよい。
アクティブフィルター240のその他の構成は、図6と同様であるため、その説明を省略する。また、第2実施形態の物理量検出装置1のその他の構成は、図1と同様であるため、その図示及び説明を省略する。
以上に説明した第2実施形態の物理量検出装置1によれば、第1実施形態の物理量検出装置1と同様、物理量検出回路200において、演算増幅器252の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることができる。
さらに、第2実施形態の物理量検出装置1では、容量回路260は、第1容量素子262と、第2容量素子263と、を備え、第1容量素子262は、一端が第1信号経路に接続され、他端に定電圧が供給され、第2容量素子263は、一端が第2信号経路に接続され、他端に当該定電圧が供給される。
したがって、第1容量素子262及び第2容量素子263により、少なくとも一部が互いに逆相である、第1信号経路を伝搬する信号Vp5に生じるリンギングと第2信号経路を伝搬する信号Vn5に生じるリンギングとが相殺され、より短時間でリンギングを収束させることができる。その結果、第1実施形態の物理量検出装置1によれば、物理量検出回路200において、感度直線性誤差が低減され、あるいは、アナログ/デジタル変換回路270のサンプリング周波数を高くして信号帯域を広げることができる。
1−3.変形例
上記の各実施形態では、デジタル演算回路41がデジタル信号VDOを平均化してデジタルデータVOを生成しているが、物理量検出装置1がデジタル信号VDOを出力し、MCU5等の外部装置がデジタル信号VDOを平均化してデジタルデータVOを生成してもよい。
上記の各実施形態では、デジタル演算回路41がデジタル信号VDOを平均化してデジタルデータVOを生成しているが、物理量検出装置1がデジタル信号VDOを出力し、MCU5等の外部装置がデジタル信号VDOを平均化してデジタルデータVOを生成してもよい。
また、上記の各実施形態では、物理量検出装置1として、角速度を検出する物理量検出素子100を含む角速度センサーを例に挙げたが、物理量検出素子100が検出する物理量は、角速度に限らず、角加速度、加速度、速度、力などであってもよい。また、物理量検出素子100の振動片は、ダブルT型でなくてもよく、例えば、音叉型やくし歯型であってもよいし、三角柱、四角柱、円柱状等の形状の音片型であってもよい。また、物理量検出素子100の振動片の材料としては、水晶(SiO2)の代わりに、例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等の圧電単結晶やジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスなどの圧電性材料を用いてもよいし、シリコン半導体を用いてもよい。また、物理量検出素子100の振動片は、例えば、シリコン半導体の表面の一部に、駆動電極に挟まれた酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)等の圧電薄膜を配置した構造であってもよい。また、物理量検出素子100は、圧電型の素子に限らず、動電型、静電容量型、渦電流型、光学型、ひずみゲージ型等の振動式の素子であってもよい。例えば、物理量検出素子100は、静電容量型のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子であってもよい。また、物理量検出素子100の検出方式は、振動式に限らず、例えば、光学式、回転式、流体式であってもよい。
また、上記の各実施形態では、物理量検出装置1として、1つの物理量検出素子100を備えた1軸センサーを例に挙げたが、物理量検出装置1は、複数の物理量検出素子100を備えた多軸センサーであってもよい。例えば、物理量検出装置1は、互いに異なる3軸周りの角速度を検出する3つの物理量検出素子を備えた3軸ジャイロセンサーであってもよいし、角速度を検出する物理量検出素子と、加速度を検出する物理量検出素子とを備えた複合センサーであってもよい。
2.電子機器
図10は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。図10に示すように、本実施形態の電子機器300は、物理量検出装置310、処理回路320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370を含む。なお、本実施形態の電子機器は、図10の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
図10は、本実施形態の電子機器の構成の一例を示す機能ブロック図である。図10に示すように、本実施形態の電子機器300は、物理量検出装置310、処理回路320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(Random Access Memory)350、通信部360、表示部370を含む。なお、本実施形態の電子機器は、図10の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
物理量検出装置310は、物理量を検出して検出結果を処理回路320に出力する。物理量検出装置310として、例えば、上述した実施形態又は変形例の物理量検出装置1を適用することができる。
処理回路320は、物理量検出装置310の出力信号に基づく処理を行う。具体的には、処理回路320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、物理量検出装置310と通信し、物理量検出装置310の出力信号を用いて各種の計算処理や制御処理を行う。その他、処理回路320は、操作部330からの操作信号に応じた各種の処理、外部装置とデータ通信を行うために通信部360を制御する処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う。なお、処理回路320は、例えば、図1に示したMCU5に対応する。
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号を処理回路320に出力する。
ROM340は、処理回路320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM350は、処理回路320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出されたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、処理回路320が各種
プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、処理回路320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、処理回路320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部370には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
物理量検出装置310として、例えば上述した実施形態又は変形例の物理量検出装置1を適用することにより、例えば、信頼性の高い電子機器を実現することができる。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、例えば、モバイル型、ラップトップ型、タブレット型などのパーソナルコンピューター、スマートフォンや携帯電話機などの移動体端末、デジタルカメラ、インクジェットプリンターなどのインクジェット式吐出装置、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡等の医療機器、魚群探知機、各種測定機器、車両、航空機、船舶等の計器類、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、歩行者自立航法(PDR:Pedestrian Dead Reckoning)装置等が挙げられる。
図11は、本実施形態の電子機器300の一例であるデジタルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図11には、外部機器との接続についても簡易的に示している。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号を生成する。
デジタルカメラ1300におけるケース1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側には、光学レンズやCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。デジタルカメラ1300は、物理量検出装置310を有し、物理量検出装置310の出力信号を用いて、例えば手振れ補正等の処理を行う。
3.移動体
図12は、本実施形態の移動体の一例を示す図である。図12に示す移動体400は、物理量検出装置410、処理回路440,450,460、バッテリー470、ナビゲー
ション装置480を含む。なお、本実施形態の移動体は、図12の構成要素の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
図12は、本実施形態の移動体の一例を示す図である。図12に示す移動体400は、物理量検出装置410、処理回路440,450,460、バッテリー470、ナビゲー
ション装置480を含む。なお、本実施形態の移動体は、図12の構成要素の一部を省略し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
物理量検出装置410、処理回路440,450,460、ナビゲーション装置480は、バッテリー470から供給される電源電圧で動作する。
物理量検出装置410は、物理量を検出して検出結果を処理回路440,450,460に出力する。
処理回路440,450,460は、物理量検出装置410の出力信号に基づく処理を行う。例えば、処理回路440,450,460は、それぞれ、物理量検出装置410の出力信号を用いて、姿勢制御システム、横転防止システム、ブレーキシステム等の各種の制御を行う処理回路である。
ナビゲーション装置480は、内蔵のGPS受信機の出力情報に基づき、移動体400の位置や時刻その他の各種の情報をディスプレイに表示する。また、ナビゲーション装置480は、GPSの電波が届かない時でも物理量検出装置410の出力信号に基づいて移動体400の位置や向きを特定し、必要な情報の表示を継続する。
なお、処理回路440,450,460及びナビゲーション装置480は、それぞれ、例えば、図1に示したMCU5に対応する。
例えば、物理量検出装置410として、上述した実施形態又は変形例の物理量検出装置1を適用することにより、例えば、信頼性の高い移動体を実現することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、電気自動車等の自動車、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態および変形例から以下の内容が導き出される。
物理量検出回路の一態様は、
物理量検出素子の出力信号に基づく第1差動信号が入力される第1チョッピング回路と、
前記第1チョッピング回路から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される第2差動信号を差動増幅する演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力信号に基づく第3差動信号が入力される第2チョッピング回路と、
前記第2チョッピング回路の出力信号に基づく第4差動信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路と、
を備える。
物理量検出素子の出力信号に基づく第1差動信号が入力される第1チョッピング回路と、
前記第1チョッピング回路から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される第2差動信号を差動増幅する演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力信号に基づく第3差動信号が入力される第2チョッピング回路と、
前記第2チョッピング回路の出力信号に基づく第4差動信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路と、
を備える。
この物理量検出回路では、第1チョッピング回路に入力される第1差動信号に含まれるDC付近の信号成分は、第1チョッピング回路によってチョッピング周波数付近の信号成分に変換される。また、第2チョッピング回路に入力される第3差動信号に含まれるチョッピング周波数付近の信号成分は、DC付近の信号成分に変換される。また、第3差動信号に含まれるDC付近の信号成分は、第2チョッピング回路によってチョッピング周波数付近の信号成分に変換される。その結果、第2チョッピング回路の出力信号において、演算増幅器で発生する1/fノイズが効果的に低減される。さらに、この物理量検出回路では、容量回路により、第1チョッピング回路のチョッピング動作によって第2差動信号の極性が切り替わるときに生じるオーバーシュートを低減させ、オーバーシュートによって発生するリンギングを短時間で収束させることができる。そのため、アナログ/デジタル変換回路が第4差動信号をサンプリングする際にリンギングの影響をほとんど受けず、デジタル信号の誤差が小さくなり、感度直線性誤差が低減される。したがって、この物理量検出回路によれば、演算増幅器の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることができる。
前記物理量検出回路の一態様において、
前記容量回路は、容量素子を備え、
前記容量素子の一端が前記第1信号経路に接続され、前記容量素子の他端が前記第2信号経路に接続されていてもよい。
前記容量回路は、容量素子を備え、
前記容量素子の一端が前記第1信号経路に接続され、前記容量素子の他端が前記第2信号経路に接続されていてもよい。
この物理量検出回路では、容量素子により、少なくとも一部が互いに逆相である、第1信号経路を伝搬する信号に生じるリンギングと第2信号経路を伝搬する信号に生じるリンギングとが相殺され、より短時間でリンギングを収束させることができる。したがって、この物理量検出回路によれば、感度直線性誤差が低減され、あるいは、アナログ/デジタル変換回路のサンプリング周波数を高くして信号帯域を広げることができる。
前記物理量検出回路の一態様において、
前記容量回路は、第1容量素子と、第2容量素子と、を備え、
前記第1容量素子は、一端が前記第1信号経路に接続され、他端に定電圧が供給され、
前記第2容量素子は、一端が前記第2信号経路に接続され、他端に前記定電圧が供給されてもよい。
前記容量回路は、第1容量素子と、第2容量素子と、を備え、
前記第1容量素子は、一端が前記第1信号経路に接続され、他端に定電圧が供給され、
前記第2容量素子は、一端が前記第2信号経路に接続され、他端に前記定電圧が供給されてもよい。
この物理量検出回路では、第1容量素子及び第2容量素子により、少なくとも一部が互いに逆相である、第1信号経路を伝搬する信号に生じるリンギングと第2信号経路を伝搬する信号に生じるリンギングとが相殺され、より短時間でリンギングを収束させることができる。したがって、この物理量検出回路によれば、感度直線性誤差が低減され、あるいは、アナログ/デジタル変換回路のサンプリング周波数を高くして信号帯域を広げることができる。
物理量検出装置の一態様は、
前記物理量検出回路の一態様と、
前記物理量検出素子と、を備える。
前記物理量検出回路の一態様と、
前記物理量検出素子と、を備える。
この物理量検出装置によれば、演算増幅器の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることが可能な物理量検出回路を備えるので、高い信頼性を実現することができる。
電子機器の一態様は、
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
この電子機器によれば、演算増幅器の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることが可能な物理量検出回路を備えた物理量検出装置を備えるので、高い信頼性を実現することができる。
移動体の一態様は、
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
前記物理量検出装置の一態様と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備える。
この移動体によれば、演算増幅器の動作により発生する1/fノイズを低減し、かつ、感度直線性誤差を低減させることが可能な物理量検出回路を備えた物理量検出装置を備えるので、高い信頼性を実現することができる。
1…物理量検出装置、5…MCU、10…基準電圧回路、20…駆動回路、21…I/V変換回路、22…ハイパスフィルター、23…コンパレーター、24…全波整流回路、25…積分器、26…コンパレーター、30…検出回路、40…データ処理回路、41…デジタル演算回路、42…インターフェース回路、50…記憶部、60…発振回路、70…クロック信号生成回路、100…物理量検出素子、101a〜101b…駆動振動腕、102…検出振動腕、103…錘部、104a〜104b…駆動用基部、105a〜105b…連結腕、106…錘部、107…検出用基部、112〜113…駆動電極、114〜115…検出電極、116…共通電極、200…物理量検出回路、210…Q/V変換回路、211…演算増幅器、212…抵抗、213…コンデンサー、214…演算増幅器、215…抵抗、216…コンデンサー、220…可変ゲインアンプ、221…演算増幅器、222…抵抗、223…コンデンサー、224…コンデンサー、225…演算増幅器、226…抵抗、227…コンデンサー、228…コンデンサー、230…ミキサー、231…スイッチ、232…スイッチ、233…スイッチ、234…スイッチ、240…アクティブフィルター、241…抵抗、242…コンデンサー、243…抵抗、244…抵抗、245…コンデンサー、246…抵抗、247…コンデンサー、248…抵抗、249…抵抗、250…コンデンサー、251…第1チョッピング回路、252…演算増幅器、253…第2チョッピング回路、260…容量回路、261…容量素子、262…第1容量素子、263…第2容量素子、270…アナログ/デジタル変換回路、300…電子機器、310…物理量検出装置、320…処理回路、330…操作部、340…ROM、350…RAM、360…通信部、370…表示部、400…移動体、410…物理量検出装置、440,450,460…処理回路、470…バッテリー、480…ナビゲーション装置、1300…デジタルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1430…テレビモニター、1440…パーソナルコンピューター
Claims (6)
- 物理量検出素子の出力信号に基づく第1差動信号が入力される第1チョッピング回路と、
前記第1チョッピング回路から、第1信号経路および第2信号経路を介して入力される第2差動信号を差動増幅する演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力信号に基づく第3差動信号が入力される第2チョッピング回路と、
前記第2チョッピング回路の出力信号に基づく第4差動信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路と、
前記第1信号経路および前記第2信号経路に接続されている容量回路と、
を備える、物理量検出回路。 - 前記容量回路は、容量素子を備え、
前記容量素子の一端が前記第1信号経路に接続され、前記容量素子の他端が前記第2信号経路に接続されている、請求項1に記載の物理量検出回路。 - 前記容量回路は、第1容量素子と、第2容量素子と、を備え、
前記第1容量素子は、一端が前記第1信号経路に接続され、他端に定電圧が供給され、
前記第2容量素子は、一端が前記第2信号経路に接続され、他端に前記定電圧が供給される、請求項1に記載の物理量検出回路。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の物理量検出回路と、
前記物理量検出素子と、を備えた、物理量検出装置。 - 請求項4に記載の物理量検出装置と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備えた、電子機器。 - 請求項4に記載の物理量検出装置と、
前記物理量検出装置の出力信号に基づく処理を行う処理回路と、を備えた、移動体。
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