JP2018159758A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の表示パネルを重ね合わせて構成された液晶表示装置において、液晶の応答特性の違いに起因する表示品位の低下を抑える。【解決手段】液晶表示装置は、第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、第2画素と、前記第1応答速度とは異なる第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、を含み、前記第1画素に対する第1データ電圧の第1書き込みタイミングと、前記第2画素に対する第2データ電圧の第2書き込みタイミングとが、互いに異なる。【選択図】図9
Description
本発明は、液晶表示装置に関する。
従来、液晶表示装置のコントラストを向上させる技術として、2枚の表示パネルを重ね合わせて、入力映像信号に基づいて、それぞれの表示パネルに画像を表示させる技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。具体的には例えば、前後に配置された2枚の表示パネルのうち前側(観察者側)の表示パネルにカラー画像を表示し、後側(バックライト側)の表示パネルに白黒画像を表示することにより、コントラストの向上を図るものである。
上記液晶表示装置では、後側(バックライト側)の表示パネルは、バックライトの熱を受け易いため、前側(観察者側)の表示パネルと比較して高温になり易い。液晶は温度変化の影響を受け易いため、2枚の表示パネルで温度環境が異なると、例えば2枚の表示パネルそれぞれの液晶の応答速度が異なり、目標の表示輝度が得られず表示品位が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の表示パネルを重ね合わせて構成された液晶表示装置において、液晶の応答特性の違いに起因する表示品位の低下を抑えることにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する表示装置であって、第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、第2画素と、前記第1応答速度とは異なる第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、を含み、前記第1画素に対する第1データ電圧の第1書き込みタイミングと、前記第2画素に対する第2データ電圧の第2書き込みタイミングとが、互いに異なる、ことを特徴とする。
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1表示パネルは、さらに、第1ゲート線と第1ソース線とを含み、前記第2表示パネルは、さらに、第2ゲート線と第2ソース線とを含み、前記第1応答速度が前記第2応答速度より早い場合、前記第1ゲート線の走査タイミングが、前記第2ゲート線の走査タイミングより遅くてもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、バックライトをさらに含み、前記第1表示パネルは、前記第2表示パネルより前記バックライトに近い位置に配置されてもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、さらに、入力映像信号に基づいて、前記第1表示パネル用の第1画像データと、前記第2表示パネル用の第2画像データとを生成する画像処理部を含み、前記画像処理部は、さらに、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第1オーバドライブ処理を実行して前記第1画像データを生成する第1オーバドライブ処理部と、前記第1オーバドライブ処理において参照され、第1補正値が設定された第1オーバドライブ用テーブルと、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第2オーバドライブ処理を実行して前記第2画像データを生成する第2オーバドライブ処理部と、前記第2オーバドライブ処理において参照され、第2補正値が設定された第2オーバドライブ用テーブルと、を含み、前記第1補正値と前記第2補正値とは互いに異なってもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、さらに、バックライトと、画素に対するデータ電圧の書き込みタイミングに合わせて前記バックライトの一部を一時的に順次消灯させるバックライトスキャン処理と、を含み、前記画像処理部は、前記第1画素及び前記第2画素のそれぞれの最大透過率を取るピークタイミングが、前記第1画素及び前記第2画素に重なるバックライトエリアが点灯している期間内に存在するように、前記第1書き込みタイミング及び前記第2書き込みタイミングを調整してもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する表示装置であって、第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、第2画素と、前記第1応答速度とは異なる第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、入力映像信号に基づいて、前記第1表示パネル用の第1画像データと、前記第2表示パネル用の第2画像データとを生成する画像処理部と、を含み、前記画像処理部は、さらに、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第1オーバドライブ処理を実行して前記第1画像データを生成する第1オーバドライブ処理部と、前記第1オーバドライブ処理において参照され、第1補正値が設定された第1オーバドライブ用テーブルと、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第2オーバドライブ処理を実行して前記第2画像データを生成する第2オーバドライブ処理部と、前記第2オーバドライブ処理において参照され、第2補正値が設定された第2オーバドライブ用テーブルと、を含み、前記第1補正値と前記第2補正値とは互いに異なる、ことを特徴する。
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1応答速度が前記第2応答速度より早い場合、前記第2画像データの階調変化が前記第1画像データの階調変化より大きくなるように、前記第1補正値及び前記第2補正値が設定されてもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1液晶はポジ型液晶であり、前記第2液晶はネガ型液晶であってもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1オーバドライブ処理を実行せず、前記第2オーバドライブ処理のみ実行してもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、前記画像処理部は、さらに、前記入力映像信号に基づいて第1ガンマ処理を実行する第1ガンマ処理部と、前記入力映像信号に基づいて第2ガンマ処理を実行する第2ガンマ処理部と、を含み、前記第1オーバドライブ処理部は、前記第1ガンマ処理の後に前記第1オーバドライブ処理を実行し、前記第2オーバドライブ処理部は、前記第2ガンマ処理の後に前記第2オーバドライブ処理を実行してもよい。
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1ガンマ処理部は、前記第1表示パネル用の第1ガンマ特性に基づいて前記第1ガンマ処理を実行し、前記第2ガンマ処理部は、前記第1ガンマ特性とは異なる前記第2表示パネル用の第2ガンマ特性に基づいて前記第2ガンマ処理を実行してもよい。
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する表示装置であって、第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、第2画素と、前記第1応答速度よりも遅い第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、入力映像信号に基づいて、前記第1表示パネル用の第1画像データと、前記第2表示パネル用の第2画像データとを生成する画像処理部と、を含み、前記画像処理部は、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第2オーバドライブ処理を実行して前記第2画像データを生成する第2オーバドライブ処理部と、前記第2オーバドライブ処理において参照され、第2補正値が設定された第2オーバドライブ用テーブルと、を含む、ことを特徴する。
本発明に係る液晶表示装置では、前記第1液晶はポジ型液晶であり、前記第2液晶はネガ型液晶であってもよい。
本発明に係る液晶表示装置によれば、複数の表示パネルを重ね合わせて構成された液晶表示装置において、液晶の応答特性の違いに起因する表示品位の低下を抑えることができる。
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。本発明の液晶表示装置は、画像を表示する複数の表示パネルと、それぞれの表示パネルを駆動する複数の駆動回路(複数のソースドライバ、複数のゲートドライバ)と、それぞれの駆動回路を制御する複数のタイミングコントローラと、外部から入力される入力映像信号に対して画像処理を行い、それぞれのタイミングコントローラに画像データを出力する画像処理部と、複数の表示パネルに背面側から光を照射するバックライトと、を含んでいる。表示パネルの数は限定されず2枚以上であればよい。また複数の表示パネルは、観察者側から見て前後方向に互いに重ね合わされて配置されており、それぞれが画像を表示する。以下では、2枚の表示パネルを備える液晶表示装置10を例に挙げて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る液晶表示装置10の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、液晶表示装置10は、観察者に近い位置(前側)に配置された表示パネル100と、表示パネル100より観察者から遠い位置(後側)に配置された表示パネル200と、表示パネル100及び表示パネル200を貼り合わせる接着層400と、表示パネル200の背面側に配置されたバックライト500と、表示面側から表示パネル100及び表示パネル200を覆うフロントシャーシ600とを含んでいる。
図1は、実施形態1に係る液晶表示装置10の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、液晶表示装置10は、観察者に近い位置(前側)に配置された表示パネル100と、表示パネル100より観察者から遠い位置(後側)に配置された表示パネル200と、表示パネル100及び表示パネル200を貼り合わせる接着層400と、表示パネル200の背面側に配置されたバックライト500と、表示面側から表示パネル100及び表示パネル200を覆うフロントシャーシ600とを含んでいる。
図2は、実施形態1に係る液晶表示装置10の概略構成を示す平面図である。図2に示すように、表示パネル100は、第1ソースドライバ120と第1ゲートドライバ130とを含み、表示パネル200は、第2ソースドライバ220と第2ゲートドライバ230とを含んでいる。また液晶表示装置10は、第1ソースドライバ120及び第1ゲートドライバ130を制御する第1タイミングコントローラ140と、第2ソースドライバ220及び第2ゲートドライバ230を制御する第2タイミングコントローラ240と、第1タイミングコントローラ140及び第2タイミングコントローラ240に画像データを出力する画像処理部300と、を含んでいる。例えば、表示パネル100は入力映像信号に応じたカラー画像を第1画像表示領域110に表示し、表示パネル200は入力映像信号に応じた白黒画像を第2画像表示領域210に表示する。画像処理部300は、外部のシステム(図示せず)から送信された入力映像信号Dataを受信し、画像処理(後述)を実行した後、第1タイミングコントローラ140に第1画像データDAT1を出力し、第2タイミングコントローラ240に第2画像データDAT2を出力する。また画像処理部300は、第1タイミングコントローラ140及び第2タイミングコントローラ240に同期信号等の制御信号CS1,CS2(図3及び図4参照)を出力する。第1画像データDAT1はカラー画像表示用の画像データであり、第2画像データDAT2は白黒画像表示用の画像データである。画像処理部300の具体的な構成は後述する。
図3は表示パネル100の概略構成を示す平面図であり、図4は表示パネル200の概略構成を示す平面図である。図5は、図3及び図4のA−A´断面図である。
図3及び図5を用いて、表示パネル100の構成について説明する。図5に示すように、表示パネル100は、バックライト500側に配置された薄膜トランジスタ基板101と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板101に対向する対向基板102と、薄膜トランジスタ基板101及び対向基板102の間に配置された液晶層103と、を含んでいる。表示パネル100のバックライト500側には偏光板104が配置されており、観察者側には偏光板105が配置されている。
薄膜トランジスタ基板101には、図3に示すように、第1方向(例えば列方向)に延在する複数のソース線111と、第1方向とは異なる第2方向(例えば行方向)に延在する複数のゲート線112とが形成され、複数のソース線111と複数のゲート線112とのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタ113が形成されている。表示パネル100を平面的に見て、隣り合う2本のソース線111と隣り合う2本のゲート線112とにより囲まれた領域が1つの画素114として規定され、該画素114がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のソース線111は、行方向に等間隔で配置されており、複数のゲート線112は、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板101には、画素114ごとに画素電極115が形成されており、複数の画素114に共通する1つの共通電極(図示せず)が形成されている。薄膜トランジスタ113を構成するドレイン電極はソース線111に電気的に接続され、ソース電極は画素電極115に電気的に接続され、ゲート電極はゲート線112に電気的に接続されている。
図5に示すように、対向基板102には、各画素114に対応して複数の着色部102aが形成されている。各着色部102aは、光の透過を遮断するブラックマトリクス102bで囲まれており、例えば矩形状に形成されている。また、複数の着色部102aは、赤色(R色)の材料で形成され、赤色の光を透過する赤色部と、緑色(G色)の材料で形成され、緑色の光を透過する緑色部と、青色(B色)の材料で形成され、青色の光を透過する青色部と、を含んでいる。赤色部、緑色部、及び青色部は、行方向にこの順に繰り返し配列され、同一色の着色部102aが列方向に配列され、行方向及び列方向に隣り合う着色部102aの境界部分にブラックマトリクス102bが形成されている。各着色部102aに対応して、複数の画素114は、図3に示すように、赤色部に対応する赤色画素114Rと、緑色部に対応する緑色画素114Gと、青色部に対応する青色画素114Bと、を含んでいる。表示パネル100では、赤色画素114R、緑色画素114G、青色画素114Bが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素114が配列されている。
第1タイミングコントローラ140は、画像処理部300から受信した第1画像データDAT1と第1制御信号CS1(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第1画像データDA1と、第1ソースドライバ120及び第1ゲートドライバ130の駆動を制御するための第1タイミング信号(データスタートパルスDSP1、データクロックDCK1、ゲートスタートパルスGSP1、ゲートクロックGCK1)とを生成する(図3参照)。第1タイミングコントローラ140は、第1画像データDA1と、データスタートパルスDSP1と、データクロックDCK1とを第1ソースドライバ120に出力し、ゲートスタートパルスGSP1とゲートクロックGCK1とを第1ゲートドライバ130に出力する。第1タイミングコントローラ140の具体的な構成は後述する。
第1ソースドライバ120は、データスタートパルスDSP1及びデータクロックDCK1に基づいて、第1画像データDA1に応じたデータ信号(データ電圧、階調電圧)をソース線111に出力する。第1ゲートドライバ130は、ゲートスタートパルスGSP1及びゲートクロックGCK1に基づいて、ゲート信号(ゲート電圧)をゲート線112に出力する。
各ソース線111には、第1ソースドライバ120からデータ電圧が供給され、各ゲート線112には、第1ゲートドライバ130からゲート電圧が供給される。共通電極には、コモンドライバ(図示せず)から共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線112に供給されると、ゲート線112に接続された薄膜トランジスタ113がオンし、薄膜トランジスタ113に接続されたソース線111を介して、データ電圧が画素電極115に供給される(画素書き込み)。画素電極115に供給されたデータ電圧と、共通電極に供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライト500の光の透過率を制御することによって画像表示を行う。表示パネル100では、赤色画素114R、緑色画素114G、青色画素114Bそれぞれの画素電極115に接続されたソース線111に、所望のデータ電圧を供給することにより、カラー画像表示が行われる。
次に、図4及び図5を用いて、表示パネル200の構成について説明する。図5に示すように、表示パネル200は、バックライト500側に配置された薄膜トランジスタ基板201と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板201に対向する対向基板202と、薄膜トランジスタ基板201及び対向基板202の間に配置された液晶層203と、を含んでいる。表示パネル200のバックライト500側には偏光板204が配置されており、観察者側には偏光板205が配置されている。表示パネル100の偏光板104と、表示パネル200の偏光板205との間には、接着層400が配置されている。
薄膜トランジスタ基板201には、図4に示すように、列方向に延在する複数のソース線211と、行方向に延在する複数のゲート線212とが形成され、複数のソース線211と複数のゲート線212とのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタ213が形成されている。表示パネル200を平面的に見て、隣り合う2本のソース線211と隣り合う2本のゲート線212とにより囲まれた領域が1つの画素214として規定され、該画素214がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のソース線211は、行方向に等間隔で配置されており、複数のゲート線212は、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板201には、画素214ごとに画素電極215が形成されており、複数の画素214に共通する1つの共通電極(図示せず)が形成されている。薄膜トランジスタ213を構成するドレイン電極はソース線211に電気的に接続され、ソース電極は画素電極215に電気的に接続され、ゲート電極はゲート線212に電気的に接続されている。
図5に示すように、対向基板202には、各画素214の境界部分に対応する位置に、光の透過を遮断するブラックマトリクス202bが形成されている。ブラックマトリクス202bで囲まれた領域202aには、着色部は形成されておらず、例えばオーバコート膜が形成されている。なお、ブラックマトリクス202bは、各画素214の周りを取り囲むように格子状に形成されていてもよいし、各薄膜トランジスタ213を覆うように島状に形成されていてもよい。
第2タイミングコントローラ240は、画像処理部300から受信した第2画像データDAT2と第2制御信号CS2(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第2画像データDA2と、第2ソースドライバ220及び第2ゲートドライバ230の駆動を制御するための第2タイミング信号(データスタートパルスDSP2、データクロックDCK2、ゲートスタートパルスGSP2、ゲートクロックGCK2)とを生成する(図4参照)。第2タイミングコントローラ240は、第2画像データDA2と、データスタートパルスDSP2と、データクロックDCK2とを第2ソースドライバ220に出力し、ゲートスタートパルスGSP2とゲートクロックGCK2とを第2ゲートドライバ230に出力する。第2タイミングコントローラ240の具体的な構成は後述する。
第2ソースドライバ220は、データスタートパルスDSP2及びデータクロックDCK2に基づいて、第2画像データDA2に応じたデータ電圧をソース線211に出力する。第2ゲートドライバ230は、ゲートスタートパルスGSP2及びゲートクロックGCK2に基づいて、ゲート電圧をゲート線212に出力する。
各ソース線211には、第2ソースドライバ220からデータ電圧が供給され、各ゲート線212には、第2ゲートドライバ230からゲート電圧が供給される。共通電極には、コモンドライバから共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線212に供給されると、ゲート線212に接続された薄膜トランジスタ213がオンし、薄膜トランジスタ213に接続されたソース線211を介して、データ電圧が画素電極215に供給される(画素書き込み)。画素電極215に供給されたデータ電圧と、共通電極に供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライト500の光の透過率を制御することによって画像表示を行う。第2表示パネル200では、白黒画像表示が行われる。
表示パネル100の各画素114と、表示パネル200の各画素214とは、互いに1対1の関係で配置されており、平面視で互いに重なっている。例えば、図3に示す赤色画素114R、緑色画素114G及び青色画素114Bそれぞれと、図4に示す3個の画素214それぞれとが平面視で重なっている。尚、図6に示すように、表示パネル100の3個の画素114(赤色画素114R、緑色画素114G、青色画素114B)(図6(a)参照)と、表示パネル200の1個の画素214(図6(b)参照)とが平面視で重なっていてもよい。尚、図6には、共通電極に共通電圧Vcomを供給する共通配線116,216を示している。
図7は、実施形態1に係る画像処理部300の具体的な構成を示すブロック図である。画像処理部300は、第1ガンマ処理部311と、第1画像出力部312と、白黒画像生成部321と、第2ガンマ処理部322と、第2画像出力部323と、温度判定部331と、制御信号生成部332と、制御信号出力部333と、を含んでいる。画像処理部300は、入力映像信号Dataに基づいて以下の画像処理を行い、表示パネル100用の第1画像データDAT1(例えばカラー画像データ)と、表示パネル200用の第2画像データDAT2(例えば白黒画像データ)とを生成する。また、画像処理部300は、液晶表示装置10の状態(例えば温度環境)に応じて、表示パネル100,200の動作を制御する制御信号SSを生成する。
具体的には、画像処理部300は、外部のシステムから送信された入力映像信号Dataを受信すると、入力映像信号Dataを、第1ガンマ処理部311と白黒画像生成部321とに転送する。尚、入力映像信号Dataは、例えば輝度情報(階調情報)と色情報とを含んでいる。色情報は、色を指定するための情報であり、例えば、入力映像信号Dataが8ビットの場合、R色、G色、B色を含む複数色それぞれの色を0〜255の値で表すことができる。上記複数色には、少なくともR色、G色及びB色を含み、さらにW(白)色及び/又はY(黄)色が含まれてもよい。以下では、一例として、上記複数色がR色、G色及びB色である場合を挙げ、入力映像信号Dataの色情報を、「RGB値」([R値,G値,B値])と称す。例えば、入力映像信号Dataに対応する色が「白」の場合、R色の値(R値)は[255]で表され、G色の値(G値)は[255]で表され、B色の値(B値)は[255]で表される。すなわち、「RGB値」は[255,255,255]で表される。また入力映像信号Dataに対応する色が「赤」の場合、「RGB値」は[255,0,0]で表され、上記色が「黒」の場合、「RGB値」は[0,0,0]で表される。
白黒画像生成部321は、入力映像信号Dataを取得すると、入力映像信号Dataの色情報を示す各色の値(ここではRGB値:[R値,G値,B値])のうち最大値(R値、G値又はB値)を用いて白黒画像に対応する白黒画像データを生成する。具体的には、白黒画像生成部321は、各画素214に対応するRGB値において、該RGB値のうち最大値をその画素214の値に設定することにより白黒画像データを生成する。白黒画像生成部321は、生成した白黒画像データを第2ガンマ処理部322に出力する。
第2ガンマ処理部322は、白黒画像生成部321から取得した白黒画像データに基づいて、表示パネル200で表示する白黒画像のガンマ処理(第2ガンマ処理)を実行する。例えば、第2ガンマ処理部322は、表示パネル200用のガンマ特性に基づいて白黒画像の階調を決定する。表示パネル200用のガンマ特性は、例えば図8に示すように、入力階調が所定階調(64階調)より高い場合は、出力階調が256階調となる特性を有する。第2ガンマ処理部322は、上記第2ガンマ処理を施した白黒画像データを、第1ガンマ処理部311と第2画像出力部323とに出力する。
第1ガンマ処理部311は、外部のシステムから受信した入力映像信号Dataに対して、第2ガンマ処理部322から取得した白黒画像データに基づいて、表示パネル100で表示するカラー画像のガンマ処理(第1ガンマ処理)を実行する。例えば、第1ガンマ処理部311は、白黒画像とカラー画像とを合成した表示画像の合成ガンマ値が2.2になるように、カラー画像のガンマ値を設定する。第1ガンマ処理部311は、上記第1ガンマ処理を施したカラー画像データを第1画像出力部312に出力する。
第1画像出力部312は、カラー画像データを第1画像データDAT1として第1タイミングコントローラ140に出力し、第2画像出力部323は、白黒画像データを第2画像データDAT2として第2タイミングコントローラ240に出力する。
温度判定部331は、表示パネル100の温度と表示パネル200の温度との差(温度差)が、予め定められた閾値を超えたか否かを判定し、判定結果を制御信号生成部332に出力する。例えば、液晶表示装置10に設けられた温度センサ700が、表示パネル100の温度と表示パネル200の温度とを個別に測定し、温度判定部331が、温度センサ700からそれぞれの測定データを受信する。温度判定部331は、受信したそれぞれの測定データに基づいて上記温度差を算出し、上記温度差が閾値を超えた場合、その旨を示す判定結果DR(H)を制御信号生成部332に出力する。また温度判定部331は、上記温度が閾値以下の場合、その旨を示す判定結果DR(L)を制御信号生成部332に出力する。
制御信号生成部332は、温度判定部331から判定結果DRを受信すると、該判定結果DRに基づいて、表示パネル100の画素114に対するデータ電圧(階調電圧)の書き込みタイミング(以下、第1書き込みタイミングという。)と、表示パネル200の画素214に対するデータ電圧(階調電圧)の書き込みタイミング(以下、第2書き込みタイミングという。)とを制御するための制御信号SSを生成し、該制御信号SSを制御信号出力部333に転送する。例えば、制御信号生成部332は、温度判定部331から判定結果DR(H)を受信すると、制御信号SS(H)を制御信号出力部333に転送し、温度判定部331から判定結果DR(L)を受信すると、制御信号SS(L)を制御信号出力部333に転送する。制御信号出力部333は、制御信号生成部332から受信した制御信号SSを、第1タイミングコントローラ140及び第2タイミングコントローラ240に出力する。
また画像処理部300は、第1タイミングコントローラ140に第1制御信号CS1を出力し、第2タイミングコントローラ240に第2制御信号CS2を出力する(図3及び図4)。
画像処理部300は、上記構成に加えて、白黒画像データに対して、輝度が大きく変化する境界(エッジ)を検出(強調)する微分フィルタ処理(エッジ検出処理)や、各フレームにおいて全ての画素に共通のフィルタサイズで高輝度領域を拡張する拡張フィルタ処理や、各フレームにおいて全ての画素に共通の平均値フィルタを用いて平滑化する平滑化処理等を実行してもよい。
第1タイミングコントローラ140及び第2タイミングコントローラ240は、上述した構成に加えて、さらに、第1書き込みタイミングと第2書き込みタイミングとを調整する機能を備えている。具体的には、第1タイミングコントローラ140及び第2タイミングコントローラ240は、画像処理部300の制御信号出力部333から制御信号SS(L)を受信すると、第1書き込みタイミング及び第2書き込みタイミングが同一になるように、タイミング信号を生成して出力する。例えば、第1タイミングコントローラ140は、第1タイミング信号を第1ソースドライバ120及び第1ゲートドライバ130に出力し、第2タイミングコントローラ240は、第1タイミング信号の出力タイミングに同期して、第2タイミング信号を第2ソースドライバ220及び第2ゲートドライバ230に出力する。これにより、表示パネル100の複数のゲート線112及び表示パネル200の複数のゲート線212が、同一のタイミングで順次走査され、表示パネル100の画素114及び表示パネル200の画素214のそれぞれに、同一のタイミングでデータ電圧が書き込まれる。
ここで、表示パネル200は、表示パネル100よりバックライト500に近い位置に配置されているため、表示パネル100より温度が高くなり易い。このため、表示パネル200の液晶の応答速度は、表示パネル100の液晶の応答速度より速くなる場合がある。この場合において、表示パネル100の画素114及び表示パネル200の画素214のそれぞれに、同一のタイミングでデータ電圧を書き込んだ場合、図9(a)に示すように、表示パネル200における目標輝度(例えば中間調)への到達時間(到達タイミング)が、表示パネル100における目標輝度(例えば中間調)への到達時間(到達タイミング)より速くなる。このように目標輝度への到達時間に大きな差が生じると、目標の表示輝度(表示画像)が得られず、表示品位が低下してしまう。
そこで、第1タイミングコントローラ140及び第2タイミングコントローラ240は、上記温度差が閾値を超えたことによって画像処理部300の制御信号出力部333から制御信号SS(H)を受信した場合は、図9(b)に示すように、高温側の表示パネル200の画素214における第2書き込みタイミング(図9(b)のt2)が、低温側の表示パネル100の画素114における第1書き込みタイミング(図9(b)のt1)より遅くなるように、タイミング信号を生成して出力する。例えば、第1タイミングコントローラ140が、第1タイミング信号を第1ソースドライバ120及び第1ゲートドライバ130に出力した後に、第2タイミングコントローラ240が、第2タイミング信号を第2ソースドライバ220及び第2ゲートドライバ230に出力する。これにより、表示パネル200の複数のゲート線212それぞれの走査タイミングが、表示パネル100の複数のゲート線112それぞれの走査タイミングより遅くなり、第2書き込みタイミング(図9(b)のt2)が、第1書き込みタイミング(図9(b)のt1)より遅くなる。これにより、図9(b)に示すように、表示パネル100における目標輝度(例えば中間調)への到達時間(到達タイミング)と、表示パネル200における目標輝度(例えば中間調)への到達時間(到達タイミング)とが近づく。よって、目標輝度への到達時間の差を小さくすることができるため、表示品位の低下を抑えることができる。
実施形態1に係る液晶表示装置10は、上述した構成に加えて、さらに、バックライトスキャン処理を実行してもよい。バックライトスキャン処理は、映像信号の走査タイミング(画素に対するデータ電圧の書き込みタイミング)に合わせてバックライト(LED)の一部を一時的に順次消灯させることによって動画性能を向上させる処理である。一般的に、バックライトスキャン処理を実行すると、応答特性のずれの問題が顕著になる。そこで、実施形態1に係る画像処理部300は、バックライトスキャンのタイミングに合わせて、上記第1書き込みタイミングと上記第2書き込みタイミングとを調整する構成とする。具体的には、図10に示すように、表示パネル100の画素114及び表示パネル200の画素214のそれぞれの最大透過率を取るピークタイミングが、当該画素114及び画素214に重なるバックライトエリアが点灯している期間内に存在するように、上記第1書き込みタイミングと上記第2書き込みタイミングとを調整する。
[実施形態2]
本発明の実施形態2について、図面を用いて以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1において示した構成要素と構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、実施形態1において定義した用語については特に断らない限り本実施形態においてもその定義に則って用いるものとする。なお、後述の各実施形態についても同様である。
本発明の実施形態2について、図面を用いて以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1において示した構成要素と構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、実施形態1において定義した用語については特に断らない限り本実施形態においてもその定義に則って用いるものとする。なお、後述の各実施形態についても同様である。
図11は、実施形態2に係る画像処理部300の具体的な構成を示すブロック図である。実施形態2に係る画像処理部300は、実施形態1に係る画像処理部300(図7参照)に、さらに、第1オーバドライブ処理部313と、第1メモリ314と、第1オーバドライブ用ルックアップテーブル(第1LUT)315と、第2オーバドライブ処理部324と、第2メモリ325と、第2オーバドライブ用ルックアップテーブル(第2LUT)326と、が追加されている。
第1オーバドライブ処理部313は、第1ガンマ処理部311によって上記第1ガンマ処理が施されたカラー画像データに対して、第1オーバドライブ処理を実行する。第1メモリ314(フレームメモリ)には、1つ前(直前)のフレームのカラー画像データが記憶されている。第1LUT315には、現在のフレーム(現フレーム)のカラー画像データに対応する階調と、1つ前のフレーム(前フレーム)のカラー画像データに対応する階調と、現フレームのカラー画像データの階調に加算する補正値とが関連付けられている。図12は、第1LUT315の一例を示す図である。例えば、第1オーバドライブ処理部313は、第1ガンマ処理部311から現フレームのカラー画像データを取得すると、第1メモリ314から前フレームのカラー画像データを取得し、第1LUT315を参照して所望の補正値を取得し、該補正値を現フレームのカラー画像データの階調に加算する。尚、第1LUT315の補正値は、前フレームの階調に対する現フレームの階調の変化(階調遷移)が上昇変化(ライズ応答)の場合はプラスの値に設定され、階調遷移が下降変化(ディケイ応答)の場合はマイナスの値に設定される。第1オーバドライブ処理部313は、上記第1オーバドライブ処理を施したカラー画像データを第1画像出力部312に出力する。
第2オーバドライブ処理部324は、第2ガンマ処理部322によって上記第2ガンマ処理が施された白黒画像データに対して、第2オーバドライブ処理を実行する。第2メモリ325(フレームメモリ)には、1つ前(直前)のフレームの白黒画像データが記憶されている。第2LUT326には、現フレームの白黒画像データの階調と、前フレームの白黒画像データの階調と、現フレームの白黒画像データの階調に加算する補正値とが関連付けられている。図14は、第2LUT326の一例を示す図である。例えば、第2オーバドライブ処理部324は、第2ガンマ処理部322から現フレームの白黒画像データを取得すると、第2メモリ325から前フレームの白黒画像データを取得し、第2LUT326を参照して所望の補正値を取得し、該補正値を現フレームの白黒画像データの階調に加算する。尚、第2LUT326の補正値は、前フレームの階調に対する現フレームの階調の変化(階調遷移)が上昇変化(ライズ応答)の場合はプラスの値に設定され、階調遷移が下降変化(ディケイ応答)の場合はマイナスの値に設定される。第2オーバドライブ処理部324は、上記第2オーバドライブ処理を施した白黒画像データを第2画像出力部323に出力する。
ここで、第1LUT315の補正値(図12参照)と、第2LUT326の補正値(図13参照)とは互いに異なる値に設定されている。例えば、表示パネル200の温度が表示パネル100の温度より高く、表示パネル200の液晶の応答速度が表示パネル100の液晶の応答速度より速くなる場合は、表示パネル100用のカラー画像データの階調変化が、表示パネル200用の白黒画像データの階調変化より大きくなるように、第1LUT315及び第2LUT326の補正値を設定する(図12、図13参照)。これにより、表示パネル100の液晶の応答速度を速めることができるため、表示パネル100及び表示パネル200における目標輝度への到達時間の差を小さくすることができ、表示品位の低下を抑えることができる。
図11に示す構成では、実施形態1に係る画像処理部300と同様に、表示パネル100及び表示パネル200の温度に応じて制御信号SS(H),SS(L)を出力する構成を含んでいる。すなわち、図11に示す構成は、上記オーバドライブ処理の機能と、上記温度差に応じて上記第1書き込みタイミングと上記第2書き込みタイミングとを調整する機能とを備えている。これらの機能を併用することによって、表示パネル100及び表示パネル200における目標輝度への到達時間の差をより小さくすることができ、表示品位の低下を抑えることができる。
実施形態2に係る液晶表示装置10は上記構成に限定されない。例えば、実施形態2に係る液晶表示装置10において、上記第1書き込みタイミングと上記第2書き込みタイミングとを調整する機能が省略されてもよい。
また、図14に示すように、制御信号生成部332が、制御信号SS(H),SS(L)を、第1オーバドライブ処理部313及び第2オーバドライブ処理部324に出力する構成としてもよい。この構成では例えば、表示パネル200の温度が表示パネル100の温度よりも高くなり表示パネル100と表示パネル200との温度差が閾値を超えた場合に、表示パネル100の液晶の応答速度を表示パネル200の液晶の応答速度に合わせるべく、第1オーバドライブ処理部313が上記第1オーバドライブ処理を実行し、第2オーバドライブ処理部324が上記第2オーバドライブ処理を実行しない構成とする。一方、上記温度差が閾値を超えない場合は、第1オーバドライブ処理部313は上記第1オーバドライブ処理を実行し、第2オーバドライブ処理部324は上記第2オーバドライブ処理を実行する構成とする。これにより、温度差に応じてオーバドライブ処理を実行して液晶の応答速度を調整することができる。
また、実施形態2に係る液晶表示装置10は、液晶の応答速度が遅い表示パネル100に対応する第1オーバドライブ処理のみを実行し、液晶の応答速度が速い表示パネル200に対応する第2オーバドライブ処理を実行しない構成としてもよい。尚、この構成では、第2オーバドライブ処理部324、第2メモリ325、及び第2LUT326が省略されてもよい。
また、実施形態2に係る液晶表示装置10は、表示パネル100の絶対温度と表示パネル200の絶対温度を測定し、それぞれの温度に応じて、表示パネル100のオーバドライブ量(第1LUT315の補正値)と、表示パネル200のオーバドライブ量(第2LUT326の補正値)とを決定してもよい。
また、実施形態1に係る液晶表示装置10において、上記温度差又は各表示パネル100、200の絶対温度に応じて、第1書き込みタイミングと第2書き込みタイミングとの時間差を設定する構成としてもよい。また、実施形態2に係る液晶表示装置10において、互いに補正値が異なる複数の第1LUT315と、互いに補正値が異なる複数の第2LUT326とを含み、これらの中から上記温度差に応じて選択された第1LUT315及び第2LUT326により第1オーバドライブ処理及び第2オーバドライブ処理を実行する構成としてもよい。
以上に示した各実施形態では、表示パネル100及び表示パネル200の温度変化に起因する液晶の応答速度の違いに着目しているが、液晶の応答速度は、他の要因によっても変化し得る。例えば、ネガ型液晶は、一般的に、ポジ型液晶より応答速度が遅い性質を有する。このため例えば、表示パネル100にポジ型液晶を用い、表示パネル200にネガ型液晶を用いた場合において、表示パネル100及び表示パネル200の温度差が生じない環境では、常に、表示パネル100の液晶の応答速度が、表示パネル200の液晶の応答速度より速くなる。このようなケースにおいては、例えば実施形態1に係る液晶表示装置10(図7参照)では、表示パネル100の画素114における第1書き込みタイミングが、表示パネル200の画素114における第2書き込みタイミングより遅くなるようにタイミング信号(データスタートパルスDSP1,DSP2、データクロックDCK1,DCK2、ゲートスタートパルスGSP1,GSP2、ゲートクロックGCK1,GCK2)を生成すればよい。また、例えば実施形態2に係る液晶表示装置10(図11参照)では、表示パネル200用の白黒画像データの階調変化が、表示パネル100用のカラー画像データの階調変化より大きくなるように、第1LUT315及び第2LUT326の補正値を設定すればよい。また、例えば実施形態2に係る液晶表示装置10では、ネガ型液晶を用いた表示パネル200に対応する第2オーバドライブ処理のみを実行してもよい。尚、この場合には、第1オーバドライブ処理部313、第1メモリ314、及び第1LUT315が省略されてもよい。
また、上記各実施形態に係る液晶表示装置10では、表示パネル100及び表示パネル200を互いに貼り合わせる構成に限定されず、表示パネル100及び表示パネル200の構成部材が互いに積層される構成であってもよい。例えば、図5に示す液晶表示装置10において、薄膜トランジスタ基板101と対向基板202とが1枚の基板で形成されてもよい。
また、上記各実施形態に係る液晶表示装置10では、例えば図5に示す表示パネル200において、薄膜トランジスタ基板201が観察者側に配置され、対向基板202がバックライト側に配置されてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記各実施形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
10 液晶表示装置、100 表示パネル、120 第1ソースドライバ、130 第1ゲートドライバ、140 第1タイミングコントローラ、200 表示パネル、220 第2ソースドライバ、230 第2ゲートドライバ、240 第2タイミングコントローラ、300 画像処理部、311 第1ガンマ処理部、312 第1画像出力部、313 第1オーバドライブ処理部、314 第1メモリ、315 第1オーバドライブ用ルックアップテーブル(第1LUT)、321 白黒画像生成部、322 第2ガンマ処理部、323 第2画像出力部、324 第2オーバドライブ処理部、325 第2メモリ、326 第2オーバドライブ用ルックアップテーブル(第2LUT)、331 温度判定部、332 制御信号生成部、333 制御信号出力部、400 接着層、500 バックライト、600 フロントシャーシ。
Claims (13)
- 複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する表示装置であって、
第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、
第2画素と、前記第1応答速度とは異なる第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、
を含み、
前記第1画素に対する第1データ電圧の第1書き込みタイミングと、前記第2画素に対する第2データ電圧の第2書き込みタイミングとが、互いに異なる、
ことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記第1表示パネルは、さらに、第1ゲート線と第1ソース線とを含み、
前記第2表示パネルは、さらに、第2ゲート線と第2ソース線とを含み、
前記第1応答速度が前記第2応答速度より早い場合、前記第1ゲート線の走査タイミングが、前記第2ゲート線の走査タイミングより遅い、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - バックライトをさらに含み、
前記第1表示パネルは、前記第2表示パネルより前記バックライトに近い位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。 - さらに、入力映像信号に基づいて、前記第1表示パネル用の第1画像データと、前記第2表示パネル用の第2画像データとを生成する画像処理部を含み、
前記画像処理部は、さらに、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第1オーバドライブ処理を実行して前記第1画像データを生成する第1オーバドライブ処理部と、前記第1オーバドライブ処理において参照され、第1補正値が設定された第1オーバドライブ用テーブルと、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第2オーバドライブ処理を実行して前記第2画像データを生成する第2オーバドライブ処理部と、前記第2オーバドライブ処理において参照され、第2補正値が設定された第2オーバドライブ用テーブルと、を含み、
前記第1補正値と前記第2補正値とは互いに異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - さらに、バックライトと、画素に対するデータ電圧の書き込みタイミングに合わせて前記バックライトの一部を一時的に順次消灯させるバックライトスキャン処理と、を含み、
前記画像処理部は、前記第1画素及び前記第2画素のそれぞれの最大透過率を取るピークタイミングが、前記第1画素及び前記第2画素に重なるバックライトエリアが点灯している期間内に存在するように、前記第1書き込みタイミング及び前記第2書き込みタイミングを調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 - 複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する表示装置であって、
第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、
第2画素と、前記第1応答速度とは異なる第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、
入力映像信号に基づいて、前記第1表示パネル用の第1画像データと、前記第2表示パネル用の第2画像データとを生成する画像処理部と、
を含み、
前記画像処理部は、さらに、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第1オーバドライブ処理を実行して前記第1画像データを生成する第1オーバドライブ処理部と、前記第1オーバドライブ処理において参照され、第1補正値が設定された第1オーバドライブ用テーブルと、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第2オーバドライブ処理を実行して前記第2画像データを生成する第2オーバドライブ処理部と、前記第2オーバドライブ処理において参照され、第2補正値が設定された第2オーバドライブ用テーブルと、を含み、
前記第1補正値と前記第2補正値とは互いに異なる、
ことを特徴する液晶表示装置。 - 前記第1応答速度が前記第2応答速度より早い場合、前記第2画像データの階調変化が前記第1画像データの階調変化より大きくなるように、前記第1補正値及び前記第2補正値が設定されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。 - 前記第1液晶はポジ型液晶であり、前記第2液晶はネガ型液晶である、
ことを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。 - 前記第1オーバドライブ処理を実行せず、前記第2オーバドライブ処理のみ実行する、
ことを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。 - 前記画像処理部は、さらに、前記入力映像信号に基づいて第1ガンマ処理を実行する第1ガンマ処理部と、前記入力映像信号に基づいて第2ガンマ処理を実行する第2ガンマ処理部と、を含み、
前記第1オーバドライブ処理部は、前記第1ガンマ処理の後に前記第1オーバドライブ処理を実行し、前記第2オーバドライブ処理部は、前記第2ガンマ処理の後に前記第2オーバドライブ処理を実行する、
ことを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。 - 前記第1ガンマ処理部は、前記第1表示パネル用の第1ガンマ特性に基づいて前記第1ガンマ処理を実行し、
前記第2ガンマ処理部は、前記第1ガンマ特性とは異なる前記第2表示パネル用の第2ガンマ特性に基づいて前記第2ガンマ処理を実行し、
ことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。 - 複数の表示パネルが重ね合わされて配置され、それぞれの前記表示パネルに画像を表示する表示装置であって、
第1画素と、第1応答速度の応答特性を有する第1液晶と、を含む第1表示パネルと、
第2画素と、前記第1応答速度よりも遅い第2応答速度の応答特性を有する第2液晶と、を含む第2表示パネルと、
入力映像信号に基づいて、前記第1表示パネル用の第1画像データと、前記第2表示パネル用の第2画像データとを生成する画像処理部と、
を含み、
前記画像処理部は、前記入力映像信号に基づく階調を強調する第2オーバドライブ処理を実行して前記第2画像データを生成する第2オーバドライブ処理部と、前記第2オーバドライブ処理において参照され、第2補正値が設定された第2オーバドライブ用テーブルと、を含む、
ことを特徴する液晶表示装置。 - 前記第1液晶はポジ型液晶であり、前記第2液晶はネガ型液晶である、
ことを特徴とする請求項12に記載の液晶表示装置。
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