JP2018149751A - 熱溶着方法 - Google Patents

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Hiroto Kubota
裕人 窪田
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Abstract

【課題】密閉容器の密閉性が損なわれることを抑制できる熱溶着方法を提供する。
【解決手段】半環状の環状形成部41A,41B、それぞれ環状形成部41A,41Bに接続された受電部42A,42B、環状形成部41Aと環状形成部41Bとを接続する連結部43をそれぞれ有する抵抗発熱体13A,13Bを、環状部46A,46Bを形成するように互いの受電部42A,42Bおよび連結部43を沿い合わせて、上ケース部材11および下ケース部材12のそれぞれの接合面の間に配置し、環状形成部41A,41Bが接合面に平行な方向において非拘束の状態で、抵抗発熱体13A,13Bに通電して、抵抗発熱体13A,13Bの発熱により上ケース部材11と下ケース部材12とを溶着して密閉容器を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、熱可塑性樹脂からなる成形品どうしを溶着する熱溶着方法に関する。
熱可塑性樹脂からなる成形品どうしの間に抵抗発熱体を挟み、抵抗発熱体に通電して抵抗発熱体の発熱により成形品どうしを溶着して密閉容器を形成する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、両端に設定された受電部を束ねて配置することにより成形品(ケース部材)間の接合部を環状に溶着可能な第1および第2抵抗発熱体を用いて密閉容器を形成する技術が開示されている。
特許文献1の技術では、第1ケース部材の周壁部の全周に亘って溝部が形成されている。第1ケース部材の溝部内には、その全周に亘って第1および第2抵抗発熱体が配置される。ここで、第1ケース部材の溝部は、環状溝と、この環状溝から分岐して直線状に延びる枝溝とを有する。第1および第2抵抗発熱体において環状を形成する本体部は、環状溝内に配置される。一方、第1および第2抵抗発熱体の受電部は、束ねられて枝溝内に配置される。
また、第2ケース部材の周壁部には、嵌合突部が形成されている。第2ケース部材の嵌合突部は、第1ケース部材の溝部との間に第1および第2抵抗発熱体を挟み込むようにして溝部に嵌合する。この状態で第1および第2抵抗発熱体に通電し、第1ケース部材の溝部と第2ケース部材の嵌合突部とを溶着することで、密閉容器が形成される。
特開2013−208883号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、第1および第2抵抗発熱体の全体が溝部内に配置されることで、第1および第2抵抗発熱体の全体が溝部に拘束される。このため、第1および第2抵抗発熱体のさまざまな箇所でテンションがかかり、その結果として、束ねられた2本の受電部に対し、互いに離れる方向の力がかかることがある。
これにより、束ねられた受電部どうしの間隔が広がりつつ、第1および第2ケース部材の溶着が行われることで、束ねられた受電部間に空洞ができるおそれがある。この結果、形成される密閉容器の密閉性が損なわれるおそれがある。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、密閉容器の密閉性が損なわれることを抑制できる熱溶着方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る熱溶着方法の第1の特徴は、半環状の環状形成部、および前記環状形成部に接続された複数の束ね部をそれぞれ有する第1および第2抵抗発熱体を、互いの前記環状形成部により環状部を形成するように互いの前記束ね部を沿い合わせて、熱可塑性樹脂からなる第1および第2成形品のそれぞれの接合面の間に配置し、前記環状形成部が前記接合面に平行な方向において非拘束の状態で、前記第1および第2抵抗発熱体に通電して、前記第1および第2抵抗発熱体の発熱により前記第1成形品と前記第2成形品とを溶着して密閉容器を形成することにある。
本発明に係る熱溶着方法の第2の特徴は、前記第1および第2抵抗発熱体は、それぞれ前記束ね部を介して連結された複数の前記環状形成部を有し、互いの前記束ね部を沿い合わせることで、複数の前記環状部を形成するものであり、前記第1および第2成形品は、互いに溶着されることで複数の密閉空間を形成するものであり、前記環状部間の前記束ね部が配置された領域において、前記第1および第2成形品の少なくともいずれか一方に、前記接合面と外部とを連通する排気穴が形成されており、前記環状部間の前記束ね部の発熱により気化した前記第1および第2成形品の樹脂が前記排気穴から排出されるようにしたことにある。
本発明に係る熱溶着方法の第3の特徴は、前記環状部間の前記束ね部が配置された領域において、前記第1および第2成形品の少なくともいずれか一方の前記接合面が、前記環状部間の前記束ね部の延伸方向における前記束ね部の中央から端に向かうほど前記束ね部との間隔が広くなるテーパ面になっており、前記環状部間の前記束ね部を挟む前記接合面の溶融が、前記束ね部の延伸方向における中央から両端に向かって進行することにある。
本発明に係る熱溶着方法の第1の特徴によれば、環状形成部が接合面に平行な方向において非拘束の状態で、第1および第2抵抗発熱体に通電して、第1および第2抵抗発熱体の発熱により第1成形品と第2成形品とを溶着する。このため、環状形成部の各部に不均一なテンションがかかることが抑えられる。これにより、第1および第2抵抗発熱体の束ね部の位置を安定させた状態で、第1成形品と第2成形品との溶着を行うことができる。このため、沿い合っている第1および第2抵抗発熱体の束ね部どうしが、溶着時に互いに離間することが抑えられる。したがって、第1および第2抵抗発熱体の束ね部どうしの間に、空洞ができることを低減できる。この結果、密閉容器の密閉性が損なわれることを抑制できる。
本発明に係る熱溶着方法の第2の特徴によれば、環状部間の束ね部の発熱により気化した第1および第2成形品の樹脂が排気穴から排出されるようにしたので、束ね部の周辺に空洞が形成されることが抑えられる。この結果、密閉容器の密閉性が損なわれることをより抑制できる。
本発明に係る熱溶着方法の第3の特徴によれば、環状部間の束ね部が配置された領域において、第1および第2成形品の少なくともいずれか一方の接合面が、環状部間の束ね部の延伸方向における束ね部の中央から端に向かうほど束ね部との間隔が広くなるテーパ面になっており、環状部間の束ね部を挟む接合面の溶融が、束ね部の延伸方向における中央から両端に向かって進行する。これにより、溶融した樹脂が束ね部の周囲の隙間を埋めつつ、接合面の溶融が進行していくので、束ね部の周辺に空洞が形成されることが抑えられる。この結果、密閉容器の密閉性が損なわれることをより抑制できる。
第1実施形態に係る熱溶着方法により形成される密閉容器の斜視図である。 図1に示す密閉容器の組立斜視図である。 図1に示す密閉容器を形成するための上ケース部材の底面側からの斜視図である。 (a)は、図1に示す密閉容器を形成するための上ケース部材の正面図である。(b)は、上ケース部材の底面図である。 (a)は、図1に示す密閉容器を形成するための下ケース部材の正面図である。(b)は、下ケース部材の平面図である。 図1に示す密閉容器を形成するための抵抗発熱体の平面図である。 第1実施形態における上ケース部材と下ケース部材との間に抵抗発熱体を挟みこんだ状態を示す図である。 図7のA−A線に沿った部分拡大断面図である。 図7のB−B線に沿った部分拡大断面図である。 図7のC−C線に沿った部分拡大断面図である。 抵抗発熱体の連結部近傍における上ケース部材と下ケース部材との溶着の様子を示す図である。 抵抗発熱体の環状形成部近傍における上ケース部材と下ケース部材との溶着の様子を示す図である。 第2実施形態における上ケース部材と下ケース部材との間に抵抗発熱体を挟みこんだ状態の平面図である。 図13のD−D線に沿った部分拡大断面図である。 図13のE−E線に沿った部分拡大断面図である。 第3実施形態における上ケース部材と下ケース部材との間に抵抗発熱体を挟みこんだ状態での、図14と同様の切断面における部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱溶着方法により形成される密閉容器の斜視図である。図2は、図1に示す密閉容器の組立斜視図である。図3は、図1に示す密閉容器を形成するための上ケース部材の底面側からの斜視図である。図4(a)は、上ケース部材の正面図である。図4(b)は、上ケース部材の底面図である。図5(a)は、図1に示す密閉容器を形成するための下ケース部材の正面図である。図5(b)は、下ケース部材の平面図である。図6は、図1に示す密閉容器を形成するための抵抗発熱体の平面図である。なお、以下の説明において、図1の矢印で示す上下左右前後を上下左右前後方向とする。
図1に示すように、密閉容器1は、それぞれ密閉空間を形成する2つの密閉室2A,2Bを有するものである。なお、密閉室2A,2B等の符号におけるアルファベットの添え字を省略して総括的に表記することがある。
密閉容器1は、図2に示すように、上ケース部材11と下ケース部材12とを、抵抗発熱体13A,13Bを用いて溶着することで形成される。
上ケース部材11および下ケース部材12は、熱可塑性樹脂からなる。上ケース部材11および下ケース部材12に用いられる熱可塑性樹脂としては、ABS樹脂、アセタール樹脂、アセタール共重合体、アクリル樹脂等がある。上ケース部材11および下ケース部材12は、それぞれ請求項の第1成形品または第2成形品に相当する。
上ケース部材11は、容器部21A,21Bを有する。容器部21A,21Bは、それぞれ後述する下ケース部材12の蓋部31A,31Bと組み合わされて密閉室2A,2Bを形成する。容器部21A,21Bは、それぞれ中空状の直方体形状を有し、下側は開口されている。
容器部21A,21Bには、フランジ22が取り付けられている。フランジ22は、容器部21A,21Bの下端近傍を周回するように設置されている。容器部21A,21Bは、フランジ22を介して接続されている。フランジ22の下面22aは、上ケース部材11の接合面23の一部を形成する。フランジ22には、給電部24A,24Bが取り付けられている。
給電部24Aは、一部がフランジ22の左端辺から左側に突出するように形成されている。給電部24Bは、一部がフランジ22の右端辺から右側に突出するように形成されている。給電部24Aと給電部24Bとは、同形状を有し、互いに左右反転させて設置されている。
給電部24A,24Bには、溝25が形成されている。給電部24Aの溝25には、後述する抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Aが配置される。給電部24Bの溝25には、後述する抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Bが配置される。
溝25の底面25aは、上ケース部材11の接合面23の一部を形成する。給電部24Aの溝25の底面25a、および給電部24Bの溝25の底面25aは、フランジ22の下面22aにつながっている。給電部24Aの溝25の底面25aの左端、および給電部24Bの溝25の底面25aの右端には、それぞれ後述する抵抗発熱体13の受電部42A,42Bを露出させるための給電口26が形成されている。
フランジ22の容器部21A,21B間の部分には、一対の拘束壁27A,27Bが立設されている。拘束壁27A,27B間に、後述する抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置される。拘束壁27A,27Bは、互いに沿い合うように配置される2本の連結部43を拘束する。
下ケース部材12は、蓋部31A,31Bを有する。蓋部31A,31Bは、それぞれ上ケース部材11の容器部21A,21Bと組み合わされて密閉室2A,2Bを形成する。蓋部31A,31Bは、それぞれ中空状の直方体形状を有し、上側は開口されている。
蓋部31A,31Bには、周壁部32が取り付けられている。周壁部32は、蓋部31A,31Bの上端部を周回するように設置されている。蓋部31A,31Bは、周壁部32を介して接続されている。周壁部32の上面は、下ケース部材12の接合面33になっている。
周壁部32には、蓋部31Aの左側において、上ケース部材11の給電部24Aの右端部が嵌合する溝34A,35Aが形成されている。溝34A,35A間には、上ケース部材11の給電部24Aの溝25に嵌合する凸部36Aが形成されている。そして、周壁部32において、凸部36Aの左側には、後述する抵抗発熱体13の受電部42Aを露出させるための給電口37Aが形成されている。
また、周壁部32には、蓋部31Bの右側において、上ケース部材11の給電部24Bの左端部が嵌合する溝34B,35Bが形成されている。溝34B,35B間には、上ケース部材11の給電部24Bの溝25に嵌合する凸部36Bが形成されている。そして、周壁部32において、凸部36Bの右側には、後述する抵抗発熱体13の受電部42Bを露出させるための給電口37Bが形成されている。
また、周壁部32には、蓋部31Aと蓋部31Bとの間の部分において、上ケース部材11の拘束壁27A,27Bがそれぞれ嵌合する溝38A,38Bが形成されている。
抵抗発熱体13A,13Bは、通電により発熱する線状の金属からなる。抵抗発熱体13A,13Bは、それぞれ請求項の第1抵抗発熱体または第2抵抗発熱体に相当する。
図6に示すように、抵抗発熱体13は、半環状の環状形成部41A,41Bと、それぞれ環状形成部41A,41Bに接続された直線状の受電部42A,42Bと、環状形成部41Aと環状形成部41Bとを接続する直線状の連結部43とを備える。なお、受電部42A,42Bおよび連結部43は、請求項の束ね部に相当する。
抵抗発熱体13A,13Bは、互いの受電部42A,42Bどうしおよび連結部43どうしが互いに沿い合うようにして、上ケース部材11の接合面23と下ケース部材12の接合面33との間に配置される。このとき、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Aどうしが束ねられて給電部24Aの溝25内に配置される。また、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Bどうしが束ねられて給電部24Bの溝25内に配置される。また、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43どうしが束ねられて拘束壁27A,27B間に配置される。
そして、図2に示すように、抵抗発熱体13A,13Bの環状形成部41Aどうしにより環状部46Aが形成される。また、抵抗発熱体13A,13Bの環状形成部41Bどうしにより環状部46Bが形成される。環状部46A,46Bは、それぞれ容器部21A,21Bの周囲を囲むように形成される。
次に、密閉容器1を製造する熱溶着方法について説明する。
まず、図7に示すように、抵抗発熱体13A,13Bを、上ケース部材11の接合面23と下ケース部材12の接合面33とで挟む。この際、抵抗発熱体13A,13Bは、互いの受電部42A,42Bどうしおよび連結部43どうしを互いに沿い合わせ、環状部46A,46Bがそれぞれ容器部21A,21Bの周囲を囲むように配置される。
上ケース部材11の接合面23と下ケース部材12の接合面33とで抵抗発熱体13A,13Bを挟んだ状態を図7に示す。また、図7のA−A線に沿った部分拡大断面図、B−B線に沿った部分拡大断面図、C−C線に沿った部分拡大断面図を、それぞれ図8〜図10に示す。
図7の状態では、図8に示すように、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Aどうしが束ねられ、上ケース部材11の給電部24Aの溝25内に配置されている。そして、下ケース部材12の凸部36Aが、給電部24Aの溝25の底面25aとの間に受電部42Aを挟むように、給電部24Aの溝25に嵌合している。給電部24Aの溝25は、互いに沿い合うように配置された2本の受電部42Aを拘束する。
また、図7の状態では、受電部42Aと同様に、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Bどうしが束ねられ、上ケース部材11の給電部24Bの溝25内に配置されている。そして、下ケース部材12の凸部36Bが、給電部24Bの溝25の底面25aとの間に受電部42Bを挟むように、給電部24Bの溝25に嵌合している。給電部24Bの溝25は、互いに沿い合うように配置された2本の受電部42Bを拘束する。
また、図7の状態では、図9に示すように、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43どうしが束ねられ、上ケース部材11の拘束壁27A,27B間に配置されている。そして、拘束壁27A,27Bがそれぞれ下ケース部材12の溝38A,38Bに嵌合し、拘束壁27A,27B間において、上ケース部材11の接合面23と下ケース部材12の接合面33との間に連結部43が挟まれている。拘束壁27A,27Bは、互いに沿い合うように配置された2本の連結部43を拘束する。
また、図7の状態では、図10に示すように、抵抗発熱体13Aの環状形成部41Aは、上ケース部材11の接合面23と下ケース部材12の接合面33との間に挟まれている。ここで、環状形成部41Aの外側(前側)には、環状形成部41Aを拘束するような構造物はない。これにより、抵抗発熱体13Aの環状形成部41Aは、接合面23,33に平行な方向において非拘束の状態になっている。
抵抗発熱体13Aの環状形成部41Aと同様に、抵抗発熱体13Aの環状形成部41B、および抵抗発熱体13Bの環状形成部41A,41Bも、接合面23,33に平行な方向において非拘束の状態になっている。
上述のような図7の状態において、給電部24A,24Bの給電口26のいずれか、および給電口37A,37Bのいずれかに、給電用の電極(図示せず)が挿入され、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42A,42Bに電極が接触する。
そして、上ケース部材11を下ケース部材12に押圧しつつ、電極を介して抵抗発熱体13A,13Bに通電する。これにより、抵抗発熱体13A,13Bが発熱し、抵抗発熱体13A,13Bの周囲の樹脂が溶融する。
これにより、例えば、図11に示すように、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43の周囲において、上ケース部材11および下ケース部材12の樹脂が溶融して融合部51が形成される。また、例えば、図12に示すように、抵抗発熱体13Aの環状形成部41Aの周囲において、上ケース部材11および下ケース部材12の樹脂が溶融して融合部51が形成される。
このように、抵抗発熱体13A,13Bの周囲の樹脂が溶融して融合部51が形成されることで、接合面23,33において上ケース部材11と下ケース部材12とが溶着される。これにより、密閉容器1が形成される。
ここで、上述のように、上ケース部材11および下ケース部材12において、環状部46A,46Bの外側には、環状部46A,46Bを拘束するような構造物はない。これに対し、環状部46A,46Bの内側には、上ケース部材11の容器部21A,21Bのフランジ22より下側の部分が、内壁として存在する。これにより、密閉室2A,2Bの容積が減少することが防止するために、溶融した樹脂が密閉室2A,2Bの内部空間(密閉空間)へ流入することを抑止している。
以上説明したように、第1実施形態の熱溶着方法では、抵抗発熱体13A,13Bの環状形成部41A,41Bが接合面23,33に平行な方向において非拘束の状態で、抵抗発熱体13A,13Bに通電して上ケース部材11と下ケース部材12とを溶着する。
このため、環状形成部41A,41Bの各部に不均一なテンションがかかることが抑えられる。これにより、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42A,42Bおよび連結部43の位置を安定させた状態で、上ケース部材11と下ケース部材12との溶着を行うことができる。このため、沿い合っている抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Aどうし、受電部42Bどうし、および連結部43どうしが、溶着時に互いに離間することが抑えられる。したがって、抵抗発熱体13A,13Bの受電部42Aどうしの間、受電部42Bどうしの間、および連結部43どうしの間に、空洞ができることを低減できる。この結果、密閉容器1の密閉室2A,2Bの密閉性が損なわれることを抑制できる。
また、第1実施形態では、環状部46A,46Bの内側に、上ケース部材11の容器部21A,21Bのフランジ22より下側の部分が、内壁として配置され、溶融した樹脂が密閉室2A,2Bの内部空間へ流入することを抑止している。これにより、溶融樹脂の流入により密閉室2A,2Bの容積が減少することを防止できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、上述した第1実施形態の上ケース部材11のかわりに、上ケース部材11に排気穴61を形成した上ケース部材11Aを用いる。図13は、図7の上ケース部材11を上ケース部材11Aに置き換えた状態の平面図である。図14は、図13のD−D線に沿った部分拡大断面図である。図15は、図13のE−E線に沿った部分拡大断面図である。
図13〜図15に示すように、上ケース部材11Aには、拘束壁27A,27B間の領域に、接合面23と外部とを連通する排気穴61が形成されている。すなわち、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域において、上ケース部材11Aに排気穴61が形成されている。
ここで、拘束壁27A,27B間では、抵抗発熱体13A,13Bの2本の連結部43が並んでいるので、抵抗発熱体13A,13Bへの通電時に発熱量が大きくなる。このため、拘束壁27A,27B間では、溶融した上ケース部材11Aおよび下ケース部材12の樹脂が気化することがある。
排気穴61がない場合、気化した樹脂が連結部43の周辺に留まることで、空洞が形成されるおそれがある。連結部43の周辺に空洞が形成されると、この空洞により、密閉室2A,2B間が連通され、密閉室2A,2Bの密閉性が損なわれることがある。
これに対し、第2実施形態では、気化した樹脂が排気穴61から排出されるようにしている。これにより、連結部43の周辺に空洞が形成されることが抑えられる。この結果、密閉容器1の密閉室2A,2Bの密閉性が損なわれることをより抑制できる。
なお、抵抗発熱体13A,13Bの2本の受電部42Aが並んで配置された領域、および2本の受電部42Bが並んで配置された領域においても、抵抗発熱体13A,13Bへの通電時に発熱量が大きくなるので、樹脂が気化することがある。しかし、受電部42A,42Bの周辺で気化した樹脂は、給電口26,37A,37Bから排出されるので、これらの位置での空洞の発生は抑えられる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、上述した第1実施形態の下ケース部材12のかわりに、下ケース部材12Aを用いる。図16は、図7の下ケース部材12を下ケース部材12Aに置き換えた状態での、図14と同様の切断面における部分拡大断面図である。
図16に示すように、下ケース部材12Aでは、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域において、接合面33が、連結部43の延伸方向(左右方向)における連結部43の中央から端に向かうほど連結部43との間隔が広くなるように低くなるテーパ面になっている。
これにより、連結部43の下側において、接合面33の溶融は、左右方向における連結部43の中央から両端に向かって進行していく。また、連結部43の下側の接合面33がテーパ面になっていることで、連結部43の上側の接合面23に対して、左右方向における連結部43の中央から外側に向かって徐々に押圧力が加わる。これにより、連結部43の上側において、接合面23の溶融は、左右方向における連結部43の中央から両端に向かって進行していく。
上述のように、第3実施形態では、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域において、接合面23,33は、左右方向における連結部43の中央から両端に向かって溶融されていく。これにより、溶融した樹脂が連結部43の周囲の隙間を埋めつつ、左右方向における連結部43の中央から両端に向かって接合面23,33の樹脂の溶融が進行していく。
ここで、第3実施形態とは異なり、連結部43の下側において接合面33がテーパ面でなく平面の場合、溶融した樹脂が、連結部43の周囲の隙間を埋めることなく拘束壁27A,27Bと溝38A,38Bとの隙間に流れてしまうおそれがある。この結果、連結部43の周辺に空洞が形成され、密閉室2A,2Bの密閉性が損なわれるおそれがある。
これに対し、第3実施形態では、上述のように、溶融した樹脂が連結部43の周囲の隙間を埋めつつ、接合面23,33における樹脂の溶融が進行していくので、連結部43の周辺に空洞が形成されることが抑えられる。これにより、密閉室2A,2B間が連通されて密閉室2A,2Bの密閉性が損なわれることがより抑えられる。
(その他の実施形態)
上述のように、本発明は第1乃至第3実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
上述した第1乃至第3実施形態では、2つの密閉室2A,2Bを有する密閉容器1を形成する場合について説明した。しかし、密閉容器が3つ以上の密閉室を有するものであってもよい。この場合、抵抗発熱体13は、連結部43を介して連結された3つ以上の環状形成部41を有する。また、上ケース部材11,11Aは3つ以上の容器部21を有し、下ケース部材12,12Aは3つ以上の蓋部31を有する。なお、第1実施形態では、密閉容器が有する密閉室は複数に限らず、密閉室が1つの場合であってもよい。
上述した第2実施形態において、下ケース部材12にも、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域において、接合面33と外部とを連通する排気穴を設けるようにしてもよい。また、上ケース部材11および下ケース部材12のうちの下ケース部材12のみに、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域において、接合面と外部とを連通する排気穴を設けてもよい。
上述した第3実施形態において、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域における上ケース部材11の接合面23も、連結部43の延伸方向(左右方向)における連結部43の中央から端に向かうほど連結部43との間隔が広くなるように高くなるテーパ面としてもよい。また、上ケース部材11および下ケース部材12のうちの上ケース部材11のみにおいて、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域における接合面をテーパ面としてもよい。
上述した第3実施形態において、抵抗発熱体13A,13Bの連結部43が配置された領域における上ケース部材11の接合面23と外部とを連通する排気穴、および下ケース部材12Aの接合面33と外部とを連通する排気穴の少なくともいずれか一方を設けてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 密閉容器
2A,2B 密閉室
11,11A 上ケース部材
12,12A 下ケース部材
21A,21B 容器部
22 フランジ
23,33 接合面
13A,13B 抵抗発熱体
31A,31B 蓋部
32 周壁部
41A,41B 環状形成部
42A,42B 受電部
43 連結部
46A,46B 環状部
61 排気穴

Claims (3)

  1. 半環状の環状形成部、および前記環状形成部に接続された複数の束ね部をそれぞれ有する第1および第2抵抗発熱体を、互いの前記環状形成部により環状部を形成するように互いの前記束ね部を沿い合わせて、熱可塑性樹脂からなる第1および第2成形品のそれぞれの接合面の間に配置し、
    前記環状形成部が前記接合面に平行な方向において非拘束の状態で、前記第1および第2抵抗発熱体に通電して、前記第1および第2抵抗発熱体の発熱により前記第1成形品と前記第2成形品とを溶着して密閉容器を形成することを特徴とする熱溶着方法。
  2. 前記第1および第2抵抗発熱体は、それぞれ前記束ね部を介して連結された複数の前記環状形成部を有し、互いの前記束ね部を沿い合わせることで、複数の前記環状部を形成するものであり、
    前記第1および第2成形品は、互いに溶着されることで複数の密閉空間を形成するものであり、
    前記環状部間の前記束ね部が配置された領域において、前記第1および第2成形品の少なくともいずれか一方に、前記接合面と外部とを連通する排気穴が形成されており、前記環状部間の前記束ね部の発熱により気化した前記第1および第2成形品の樹脂が前記排気穴から排出されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の熱溶着方法。
  3. 前記環状部間の前記束ね部が配置された領域において、前記第1および第2成形品の少なくともいずれか一方の前記接合面が、前記環状部間の前記束ね部の延伸方向における前記束ね部の中央から端に向かうほど前記束ね部との間隔が広くなるテーパ面になっており、前記環状部間の前記束ね部を挟む前記接合面の溶融が、前記束ね部の延伸方向における中央から両端に向かって進行することを特徴とする請求項2に記載の熱溶着方法。
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