JP2018149492A - グラビア塗工装置 - Google Patents

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博 平手
木下 恭一
Kyoichi Kinoshita
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Abstract

【課題】基材シートにおいてグラビアロールの回転軸方向の端部と対向する部分に転写される塗料の量を塗工途中に調整できるグラビア塗工装置を提供する。【解決手段】グラビア塗工装置は、セラミックスラリーの貯留部と、搬送される基材シートに対して貯留部に貯留された塗料を転写するため、外周面に貯留部の塗料が付着され、かつ回転軸26と一体回転可能なグラビアロール25とを備える。グラビアロール25の外周面には、回転軸方向に対して斜めに延びる溝29がグラビアロール25の回転軸方向の一端部25aから他端部25bにかけて存在する。グラビア塗工装置は、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bの回転角度をグラビアロール25の回転軸方向の中央部25cの回転角度に対して変更させる制御部33を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、グラビアロールによって基材シートに塗料を転写するグラビア塗工装置に関する。
搬送される基材シートに塗料を塗工するための塗工装置の一例としてグラビア塗工装置が挙げられる。グラビア塗工装置は、塗料の貯留部と、その貯留部に貯留された塗料が付着され、かつ回転軸と一体回転可能な円柱状のグラビアロールとを備える。グラビアロールの外周面には、斜線状の溝が回転軸方向の一端部から他端部にかけて彫刻されている。そして、グラビアロールを回転させることで、グラビアロールの表面に付着した塗料が基材シートの表面に転写され、塗料の塗工部が形成される。塗料の塗工部は、グラビアロールの回転軸方向の寸法と同じ幅になる。
このようなグラビア塗工装置では、基材シートにおいてグラビアロールの回転軸方向の端部と対向する部分に転写される塗料の量が多くなることがある。この場合、塗工部の幅方向の端部の厚みは、中央部の厚みに比べて厚くなる。特許文献1に開示のグラビアロールでは、この課題を解決すべく、回転軸の軸線に対するグラビアロールの溝の傾斜角度を回転軸方向の中央部よりも一端部で大きくしている。これにより、グラビアロールの一端部に存在する溝に入り込んだ塗料は、中央部に存在する溝に入り込んだ塗料よりも重力によって流れ落ちやすくなり、基材シートにおいてグラビアロールの一端部と対向する部分に転写される塗料の量が少なくなる。その結果、塗工部の幅方向の一端部の厚みと中央部の厚みとの差を小さくできる。
特開平11−005052号公報
塗料の粘度やグラビアロールの回転速度の誤差、表面張力等により、塗料の塗工途中に基材シートに転写される塗料の量が変化することがあるが、特許文献1に開示のグラビアロールでは対応できない。
本発明の目的は、基材シートにおいてグラビアロールの回転軸方向の端部と対向する部分に転写される塗料の量を塗工途中に調整できるグラビア塗工装置を提供することにある。
上記問題点を解決するためのグラビア塗工装置は、塗料の貯留部と、搬送される基材シートに対して前記貯留部に貯留された塗料を転写するため、外周面に前記貯留部の塗料が付着され、かつ回転軸と一体回転可能なグラビアロールと、を備えたグラビア塗工装置であって、前記グラビアロールの外周面には、回転軸方向又は回転軸方向に対して斜めに延びる溝が前記グラビアロールの回転軸方向の一端部から他端部にかけて存在し、前記一端部及び前記他端部の少なくとも一方の回転角度を前記グラビアロールの回転軸方向の中央部の回転角度に対して変更させる制御部を備えることを要旨とする。
これによれば、制御部により、グラビアロールの回転軸方向の一端部及び他端部の少なくとも一方の回転角度を中央部の回転角度に対して変更させることで、回転角度が変更された端部は中央部に対して周方向に捻られた状態となる。例えば、回転軸の軸線に対する溝の傾斜角度が中央部よりも一端部で大きくなるように、一端部の回転角度を中央部の回転角度に対して変更する。この場合、一端部の溝に入り込んだ塗料は、中央部の溝に入り込んだ塗料よりも重力によって流れ落ちやすく、基材シートにおいてグラビアロールの一端部と対向する部分に転写される塗料の量が少なくなり、厚みが薄くなる。このように制御部によってグラビアロールの端部の回転角度を中央部の回転角度に対して変更させることで、基材シートにおいて回転角度が変更された端部と対向する部分に転写される塗料の量を塗工途中に調整できる。
また、上記グラビア塗工装置について、前記回転軸は、前記一端部を軸支する第1軸部と、前記他端部を軸支する第2軸部と、前記中央部を軸支する第3軸部と、を備え、前記第3軸部は、一端が第1自在継手によって前記第1軸部と連結され、他端が第2自在継手によって前記第2軸部と連結されているのが好ましい。
これによれば、第1自在継手によって、一端部の回転角度を中央部の回転角度に対してスムーズに変更することができる。同様に、第2自在継手によって、他端部の回転角度を中央部の回転角度に対してスムーズに変更することができる。
また、上記グラビア塗工装置について、前記回転軸の第1軸部を回転駆動させる第1モータと、前記回転軸の第2軸部を回転駆動させる第2モータと、を備え、前記制御部は、前記第1モータ及び前記第2モータの駆動を個別に制御可能であるのが好ましい。
これによれば、制御部によって第1モータ及び第2モータを制御し、第1軸部の回転速度と第2軸部の回転速度を異ならせることで、グラビアロールの一端部及び他端部の回転角度を中央部の回転角度に対して変更できる。
また、上記グラビア塗工装置について、前記制御部は、前記基材シートに転写された前記塗料の厚みに基づいて、前記第1モータ及び前記第2モータの駆動を制御するのが好ましい。
これによれば、制御部は、基材シートに転写された塗料の厚みに基づいて、第1軸部及び第2軸部の回転速度を変更することができる。
また、上記グラビア塗工装置について、前記グラビアロールは、デュロメータ硬さが60〜90である硬質ゴムであるのが好ましい。
これによれば、デュロメータ硬さが60未満であると、塗料の転写を繰り返すことにより、グラビアロールの外周面が摩耗するおそれがある。外周面が摩耗すると、溝に入り込む塗料の量が少なくなり、基材シートに転写される塗料の量が摩耗前より少なくなってしまうおそれがある。デュロメータ硬さが90を超えると、グラビアロールの一端部や他端部の回転角度を中央部の回転角度に対して変更させた際に、一端部や他端部だけでなく中央部まで捻れてしまい、回転軸の軸線に対する中央部の傾斜角度まで変化してしまうおそれがある。このように耐摩耗性及びグラビアロールの捻れの観点から、グラビアロールはデュロメータ硬さが60〜90である硬質ゴムであるのが好ましい。
本発明によれば、基材シートにおいてグラビアロールの回転軸方向の端部と対向する部分に転写される塗料の量を塗工途中に調整できる。
電極の斜視図。 グラビア塗工装置の断面図。 グラビア塗工装置を部分的に示す斜視図。 グラビア塗工装置の断面図。 (a),(b)はグラビアロールを模式的に示す側面図。
以下、グラビア塗工装置を具体化した一実施形態について説明する。
本実施形態では、二次電池の電極を製造する過程で、帯状電極に保護層を形成するためのセラミックスラリーを転写するグラビア塗工装置について説明する。本実施形態において、二次電池は、図示しないが、外観が角型をなす角型電池であり、リチウムイオン電池である。二次電池は、ケース内に電極組立体を備える。電極組立体は、複数の正極の電極と、複数の負極の電極とが、両者の間をセパレータで絶縁した状態で交互に積層された積層タイプである。
図1に示すように、二次電池用の電極10は、矩形状の金属箔11と、金属箔11の両面に設けられた矩形状の活物質層12と、活物質層12の表面に設けられた保護層(絶縁層)19と、を備える。電極10は、その一辺に沿って、活物質層12が設けられず、金属箔11が露出した未塗工部13を有する。そして、電極10において、未塗工部13の一部には、集電タブ14が突出する状態に設けられている。本実施形態においては、負極の電極10に、活物質層12の表面全体と未塗工部13の一部を覆う保護層19を備えている。保護層19は、セラミック粒子としてのアルミナ粒子と樹脂製のバインダとを含み、バインダを介してアルミナ粒子同士、又はアルミナ粒子と活物質層12表面の活物質粒子とが結合して層構造を有する。
図示しないが、負極の電極10の製造工程は、活物質層形成工程、保護層形成工程、及び切断工程を有する。
活物質層形成工程は、長尺金属箔11aの両面に活物質層12を形成する工程である。具体的には、活物質ペーストを長尺金属箔11aに塗工した後、乾燥させ、長尺金属箔11a上に活物質層前駆体を形成する。これをプレス工程にてロールプレス機に通すことで、活物質層前駆体の活物質密度を上げ、所定の密度と厚みを有する活物質層12が形成される。活物質層12が形成された長尺金属箔11aは帯状電極16となる。
図2に示すように、保護層形成工程は、帯状電極16をグラビア塗工装置20に通し、活物質層12の表面に保護層19を形成する工程である。なお、セラミックスラリー15は、活物質層12の表面全てを覆うように活物質層12と未塗工部13の一部に塗工されるが、図1では未塗工部13への保護層19の塗工は図示していない。セラミックスラリー15の塗工後、乾燥炉50により乾燥させることで、保護層19が形成される。保護層19が形成された帯状電極16は電極材料17となる。
切断工程は、電極材料17をプレスカットにより負極の電極10の形状に打抜き、成形する工程である。これにより、枚葉状の負極の電極10が製造される。
図2及び図3に示すように、セラミックスラリー15の塗工工程を行うためのグラビア塗工装置20は、供給リール21を有し、この供給リール21には帯状電極16が巻装されている。供給リール21は、図示しない支持装置によって回転可能に支持されている。また、グラビア塗工装置20は、供給リール21の側方に巻取リール22を有し、この巻取リール22は、図示しない支持装置によって回転可能に支持されるとともに、一定の回転速度で回転する。さらに、グラビア塗工装置20は、セラミックスラリー15の転写位置P付近で帯状電極16を押圧する一対のバックアップローラ23を有する。そして、供給リール21、巻取リール22及びバックアップローラ23が回転方向Y1に回転し、供給リール21から供給された帯状電極16が巻取リール22に巻き取られることによって、帯状電極16は搬送される。供給リール21、巻取リール22及びバックアップローラ23が回転方向Y1に回転することで帯状電極16が通る経路が、帯状電極16の搬送経路となる。セラミックスラリー15の転写位置Pでは、帯状電極16は水平方向に沿う状態で搬送される。以下、帯状電極16が搬送される方向を搬送方向X1とし、帯状電極16の面に沿い、かつ搬送方向X1に直交する方向を幅方向X2とする。
グラビア塗工装置20は、セラミックスラリー15の貯留部24と、円柱状のグラビアロール25とを備える。貯留部24は、搬送方向X1に搬送される帯状電極16のうち、一対のバックアップローラ23に挟まれた部位の下方に配置されている。グラビアロール25は、帯状電極16と貯留部24との間で、回転軸26によって回転可能に支持されている。グラビアロール25は、周方向の一部が常に貯留部24内に露出する状態に支持されている。グラビアロール25と一対のバックアップローラ23は互いに平行に配置されている。
図4に示すように、回転軸26は、グラビアロール25の回転軸方向の一端部25aを軸支する第1軸部26aと、グラビアロール25の回転軸方向の他端部25bを軸支する第2軸部26bと、グラビアロール25の回転軸方向の中央部25cを軸支する第3軸部26cとを備える。第3軸部26cの一端は、第1自在継手27によって第1軸部26aの一端と連結され、第3軸部26cの他端は、第2自在継手28によって第2軸部26bの一端と連結されている。なお、第1及び第2自在継手27,28には、ユニバーサルジョイントやボールジョイントが用いられる。
グラビアロール25は、硬質ゴム製(例えばニトリルゴム)である。グラビアロール25は、外周面に斜線型のグラビアパターンを有する。グラビアパターンは、グラビアロール25の外周面に線状に彫刻された複数の溝29(図3参照)によって構成されている。溝29は、グラビアロール25の周方向に沿って等間隔に存在する。溝29は、回転軸26の軸線Lに対し斜めに延びる。溝29は、グラビアロール25の回転軸方向全体、すなわちグラビアロール25の一端部25aの外側端面から他端部25bの外側端面にかけて存在する。グラビアロール25の一端部25aに存在する溝29を第1溝部29aとし、他端部25bに存在する溝29を第2溝部29bとし、中央部25cに存在する溝29を第3溝部29cとする。第1〜第3溝部29a〜29cは連続している。
図1に示すように、グラビアロール25が回転方向Y2に回転駆動されることにより、貯留部24内のセラミックスラリー15は、グラビアパターンに付着する。すなわち、貯留部24内のセラミックスラリー15は、グラビアロール25の外周面に付着するとともに溝29に入り込む。グラビアパターンに付着したセラミックスラリー15は、グラビアロール25の回転によって、貯留部24内から帯状電極16に向けて搬送される。転写位置Pにおいて、搬送方向X1に搬送される帯状電極16における活物質層12の表面にセラミックスラリー15が接触することで、活物質層12の表面にセラミックスラリー15が転写される。その結果、帯状電極16にはセラミックスラリー15の塗工部18が形成される。
図4に示すように、塗工部18の幅方向X2の一端部18aは、帯状電極16においてグラビアロール25の一端部25aと対向する部分に形成された部分である。塗工部18の幅方向X2の他端部18bは、帯状電極16においてグラビアロール25の他端部25bと対向する部分に形成された部分である。塗工部18の幅方向X2の中央部18cは、帯状電極16においてグラビアロール25の中央部25cと対向する部分に形成された部分である。
グラビアロール25は、第1軸部26aの他端に接続された第1モータ31と、第2軸部26bの他端に接続された第2モータ32とによって回転駆動される。第1モータ31及び第2モータ32には、制御部33が接続されている。制御部33は、第1モータ31及び第2モータ32の駆動を個別に制御する。制御部33には、形成された塗工部18の厚みを検査する検査装置40が接続されている。
検査装置40は、測定部41と、演算部42と、判定部43とを備える。
測定部41は、帯状電極16に形成された塗工部18の幅方向X2の一端部18aの厚みH1を測定する第1測定部41aと、他端部18bの厚みH2を測定する第2測定部41bとを有する。
演算部42は、測定部41が測定した塗工部18の厚みH1,H2と規定の厚みH0との差H3,H4を演算する。演算部42は、第1測定部41aと信号接続された第1演算部42aと、第2測定部41bと信号接続された第2演算部42bとを有する。第1演算部42aは、演算により得られた塗工部18の幅方向X2の一端部18aの厚みH1と規定の厚みH0との差H3を判定部43に送信する。同様に、第2演算部42bは、演算により得られた塗工部18の幅方向X2の他端部18bの厚みH2と規定の厚みH0との差H4を判定部43に送信する。
判定部43は、演算部42が演算した塗工部18の厚みH1,H2と規定の厚みH0との差H3,H4に基づいて、塗工部18の厚みH1,H2の良否判定をする。判定部43は、第1演算部42aから差H3を受信する第1判定部43aと、第2演算部42bから差H4を受信する第2判定部43bとを有する。第1判定部43aは、差H3が所定の差よりも小さいとき、塗工部18の幅方向X2の一端部18aの厚みH1を良好と判定する。一方、差H3が所定の差以上のとき、第1判定部43aは、一端部18aの厚みH1を不良とし、差H3を制御部33に送信する。同様に、第2判定部43bは、差H4が所定の差よりも小さいとき、塗工部18の幅方向X2の他端部18bの厚みH2を良好と判定する。一方、差H4が所定の差以上のとき、第2判定部43bは、他端部18bの厚みH1を不良とし、差H4を制御部33に送信する。
ところで、塗工部18の厚みは、乾燥後に保護層19として機能する厚みを確保しつつ、電極組立体が収容されるケースとの関係などを考慮した厚みに設定される。そして、塗工部18の厚みが設定された厚みとなるように、グラビアロール25の表面に形成されたグラビアパターンの本数及び形状やグラビアロール25の回転数は調整される。しかしながら、塗工部18の中央部18cの厚みH3は、設定された厚みに形成されたとしても、塗工部18の一端部18aの厚みH1及び他端部18bの厚みH2は、表面張力によって中央部18cの厚みH3よりも厚くなることがある。そして、一端部18a及び他端部18bが厚くなったまま塗工し続けると、製品全体で厚みが異なる。このため、塗工途中に塗工部18の厚みを調整する必要がある。以下、塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2を調整する方法の一例として、塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2を薄くする方法について作用とともに説明する。
帯状電極16の搬送中、検査装置40の測定部41は、塗工部18の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2を測定する。演算部42は、測定された一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2と規定の厚みH0との差H3,H4を演算し、判定部43は、演算された差H3,H4から一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2の良否を判定する。塗工部18の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2が良好と判定された場合、制御部33は、厚みH1,H2の調整を行わない。
図5(a)に示すように、塗工部18の厚みを調整しない場合のグラビアロール25では、溝29それぞれにおいて、第1溝部29aと第2溝部29bと第3溝部29cとは同一直線上に位置する。回転軸26の軸線Lに対する第1溝部29aの傾斜角度α1と、回転軸26の軸線Lに対する第2溝部29bの傾斜角度α2と、回転軸26の軸線Lに対する第3溝部29cの傾斜角度α3とは、同じ角度である。しかしながら、第1〜第3溝部29a〜29cの傾斜角度α1〜α3を同じにしてグラビアロール25を回転させ、セラミックスラリー15を帯状電極16に転写すると、上述したように塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2が中央部18cの厚みH3よりも厚くなることがある。そして、塗工部18の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2が判定部43によって不良と判定されると、制御部33は、上記の差H3,H4を用いて、塗工部18の厚みの調整を行う。
図5(b)に示すように、塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2を調整する場合、制御部33は、第1モータ31の回転速度と第2モータ32の回転速度とを異ならせる。本実施形態では、第1モータ31の回転速度を第2モータ32の回転速度よりも速くする。すると、第1軸部26aが第3軸部26cに対して周方向に捻られ、グラビアロール25の一端部25aの回転角度は、中央部25cの回転角度に対して進角になる。また、第2軸部26bが第3軸部26cに対して周方向に捻られ、グラビアロール25の他端部25bの回転角度は、中央部25cの回転角度に対して遅角になる。このとき、回転軸26の軸線Lに対する第3溝部29cの傾斜角度β3は、調整前の傾斜角度α3と同じ角度である。一方、回転軸26の軸線Lに対する第1溝部29aの傾斜角度β1及び第2溝部29bの傾斜角度β2は、傾斜角度β3よりも大きくなる。第1及び第2溝部29a,29bは、第3溝部29cよりも鉛直方向に延びた状態となる。
このように第1及び第2溝部29a,29bの傾斜角度β1,β2を第3溝部29cの傾斜角度β3よりも大きくしてグラビアロール25を回転させると、溝29に入り込んだセラミックスラリー15のうち、第1溝部29a及び第2溝部29bに入り込んだセラミックスラリー15は、第3溝部29cに入り込んだセラミックスラリー15よりも重力によって貯留部24側に流れ落ちやすくなる。このため、帯状電極16に転写可能なセラミックスラリー15の量は、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bの方が中央部25cよりも少なくなる。よって、調整後に形成される塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2は、調整前よりも薄くなる。なお、グラビアロール25の中央部25cの回転角度に対する一端部25a及び他端部25bの回転角度を大きくずらすほど、調整前に転写されるセラミックスラリー15の量と調整後に転写されるセラミックスラリー15の量の差も大きくなる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)制御部33によって、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bの回転角度を中央部25cの回転角度に対して変更することで、一端部25a及び他端部25bを中央部25cに対して周方向に捻ることができる。よって、帯状電極16において一端部25a及び他端部25bと対向する部分に転写されるセラミックスラリー15の量を塗工途中に調整できる。
(2)回転軸26の第3軸部26cの一端は、第1自在継手27によって第1軸部26aの一端と連結され、第3軸部26cの他端は、第2自在継手28によって第2軸部26bの一端と連結されている。第1自在継手27によって、グラビアロール25の一端部25aの回転角度を中央部25cの回転角度に対してスムーズに変更することができる。同様に、第2自在継手28によって、他端部25bの回転角度を中央部25cの回転角度に対してスムーズに変更することができる。
(3)グラビア塗工装置20の制御部33は、回転軸26の第1軸部26aに接続された第1モータ31及び第2軸部26bに接続された第2モータ32を制御する。よって、制御部33が第1モータ31及び第2モータ32を制御し、第1軸部26aの回転速度と第2軸部26bの回転速度を異ならせることで、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bの回転角度を中央部25cの回転角度に対して変更できる。
(4)制御部33は、帯状電極16に形成された塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2に基づいて、第1モータ31及び第2モータ32の回転速度を変更できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 集電体は、活物質層12が形成できるものであれば、長尺金属箔11aに限定されるものではない。例えば、織物状や網状のシートを用いてもよい。
○ グラビア塗工装置20は、電極10の製造のために帯状電極16の活物質層12にセラミックスラリー15を転写するものに具体化したが、これに限らない。塗料として活物質や粘着剤等を用い、これらを基材シートに転写する場合に、グラビア塗工装置20を採用してもよい。
○ セラミックスラリー15の転写は、帯状電極16の長手方向に連続して行う連続塗工としたが、グラビアロール25の回転を間欠的に停止させて、セラミックスラリー15を帯状電極16の長手方向に間隔を空けて塗布する間欠塗工としてもよい。
○ 電極10は、金属箔11の片面だけに活物質層12及び保護層19を有するものであってもよい。この場合、帯状電極16の片面だけに活物質層12が設けられるとともに、その活物質層12にセラミックスラリー15の塗工部18が形成される。
○ 保護層19は、正極の電極10における活物質層12の表面に設けられていてもよいし、負極と正極の両方の電極10における活物質層12の表面に設けられていてもよい。
○ グラビアロール25を構成する材料は、ニトリルゴムに限定されない。新JIS規格(JIS K6253−3:2012 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ)に基づく「デュロメータ」を計測器に用いた方法で計測されるゴム硬度がデュロメータ硬さ60〜90のものであれば使用できる。デュロメータ硬さが60未満であると、塗工工程を繰り返し行うことで、セラミックスラリー15中の硬質のセラミック粒子によって、グラビアロール25の外周面が摩耗するおそれがある。外周面が摩耗すると、溝29に入り込むセラミックスラリー15の量が少なくなり、帯状電極16に転写されるセラミックスラリー15の量(塗工部18の厚み)が摩耗前より少なく(薄く)なってしまうおそれがある。デュロメータ硬さが90を超えると、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bを捻ったときに中央部25cまで捻れてしまい、回転軸26の軸線Lに対する第3溝部29cの傾斜角度まで変化してしまうおそれがある。ゴム硬度は、デュロメータ硬さ80〜90のものを用いるのがより好ましい。ニトリルゴム以外のゴムとしては、例えば、スチレンブタジレンゴムや、シリコンゴムが挙げられる。
また、グラビアロール25を構成する材料は、ゴムに限定されない。グラビアロール25は、ヤング率が30GPa〜60GPaであり、かつ伸び率(弾性伸び率)が2.2〜2.6%の材料から構成されていればよい。この種の材料としては、例えば、超弾塑性型チタン合金の一種であるゴムメタル(登録商標)がある。
○ グラビアロール25の溝29は、回転軸26の軸線Lと平行に延びる溝であってもよい。
○ 上記実施形態では、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bの両方の回転角度を中央部25cの回転角度に対して変更させたが、一端部25a及び他端部25bのいずれか一方の回転角度を中央部25cの回転角度に対して変更させてもよい。例えば、一端部25aのみの回転角度を中央部25cの回転角度に対して変更させる場合には、一端部25aの回転速度は中央部25cの回転速度と異なり、かつ他端部25bの回転速度は中央部25cの回転速度と等しくなる。このとき、中央部25cには図示しない第3モータが接続され、制御部33は、第2モータ32と第3モータの回転速度が等しくなるように制御する。
○ 上記実施形態では、帯状電極16において一端部25a及び他端部25bと対向する部分に転写されるセラミックスラリー15の量を少なくする方法を示したが、以下のようにして多くしてもよい。
グラビアロール25の一端部25aの回転角度を中央部25cの回転角度に対して遅角にして、回転軸26の軸線Lに対する第1溝部29aの傾斜角度β1を第3溝部29cの傾斜角度β3よりも小さくする。グラビアロール25の他端部25bの回転角度を中央部25cの回転角度に対して進角にして、回転軸26の軸線Lに対する第2溝部29bの傾斜角度β2を第3溝部29cの傾斜角度β3よりも小さくする。この場合、第1溝部29aや第2溝部29bに入り込んだセラミックスラリー15は、第3溝部29cに入り込んだセラミックスラリー15よりも重力によって流れ落ちにくい。よって、帯状電極16においてグラビアロール25の一端部25a及び他端部25bと対向する部分に転写されるセラミックスラリー15の量が多くなり、塗工部18の幅方向X2の一端部18a及び他端部18bの厚みH1,H2が厚くなる。
○ 上記実施形態では、回転軸26を回転させるモータは第1モータ31及び第2モータ32の2つであったが、1つでもよい。例えば、回転軸26の第1軸部26aにはモータを直接接続し、第2軸部26bには第1軸部26aに接続されたモータをギヤを介して接続する。ギヤにより第1軸部26aの回転速度と第2軸部26bの回転速度を異ならせることで、グラビアロール25の一端部25a及び他端部25bの回転角度を中央部25cの回転角度に対して変更できる。
○ グラビアロール25の回転軸方向全体が回転軸26と一体回転可能であれば、第1自在継手27及び第2自在継手28を省略してもよい。
○ グラビア塗工装置20は、検査装置40を備えていなくてもよい。
○ セラミックスラリー15の転写位置Pでは、帯状電極16は上下方向に延びるように搬送されてもよい。この場合、グラビアロール25及び貯留部24は、帯状電極16の側方に配置されるのが好ましい。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置に用いる電極の製造にグラビア塗工装置20を採用してもよい。
15…塗料としてのセラミックスラリー、16…基材シートとしての帯状電極、20…グラビア塗工装置、24…貯留部、25…グラビアロール、25a…一端部、25b…他端部、25c…中央部、26…回転軸、26a…第1軸部、26b…第2軸部、26c…第3軸部、27…第1自在継手、28…第2自在継手、29…溝、31…第1モータ、32…第2モータ、33…制御部。

Claims (5)

  1. 塗料の貯留部と、
    搬送される基材シートに対して前記貯留部に貯留された塗料を転写するため、外周面に前記貯留部の塗料が付着され、かつ回転軸と一体回転可能なグラビアロールと、
    を備えたグラビア塗工装置であって、
    前記グラビアロールの外周面には、回転軸方向又は回転軸方向に対して斜めに延びる溝が前記グラビアロールの回転軸方向の一端部から他端部にかけて存在し、
    前記一端部及び前記他端部の少なくとも一方の回転角度を前記グラビアロールの回転軸方向の中央部の回転角度に対して変更させる制御部を備えることを特徴とするグラビア塗工装置。
  2. 前記回転軸は、前記一端部を軸支する第1軸部と、前記他端部を軸支する第2軸部と、前記中央部を軸支する第3軸部と、を備え、
    前記第3軸部は、一端が第1自在継手によって前記第1軸部と連結され、他端が第2自在継手によって前記第2軸部と連結されている請求項1に記載のグラビア塗工装置。
  3. 前記回転軸の第1軸部を回転駆動させる第1モータと、前記回転軸の第2軸部を回転駆動させる第2モータと、を備え、
    前記制御部は、前記第1モータ及び前記第2モータの駆動を個別に制御可能である請求項2に記載のグラビア塗工装置。
  4. 前記制御部は、前記基材シートに転写された前記塗料の厚みに基づいて、前記第1モータ及び前記第2モータの駆動を制御する請求項3に記載のグラビア塗工装置。
  5. 前記グラビアロールは、デュロメータ硬さが60〜90である硬質ゴムである請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のグラビア塗工装置。
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