JP2018146029A - プーリユニット - Google Patents

プーリユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2018146029A
JP2018146029A JP2017041013A JP2017041013A JP2018146029A JP 2018146029 A JP2018146029 A JP 2018146029A JP 2017041013 A JP2017041013 A JP 2017041013A JP 2017041013 A JP2017041013 A JP 2017041013A JP 2018146029 A JP2018146029 A JP 2018146029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
cam plate
hub
rotation axis
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017041013A
Other languages
English (en)
Inventor
寛孝 岸田
Hirotaka Kishida
寛孝 岸田
西村 健
Takeshi Nishimura
健 西村
西井 大樹
Daiki Nishii
大樹 西井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2017041013A priority Critical patent/JP2018146029A/ja
Publication of JP2018146029A publication Critical patent/JP2018146029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pulleys (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】ベルトの張力の変動を抑制でき且つ軸方向の長さを小さくすることができるプーリユニットを提供すること。
【解決手段】プーリユニットは、ハブと、プーリと、第2カム板と、転動体と、弾性部材とを備える。ハブは、回転軸を中心に回転する基部、及び基部と一体であって基部から回転軸に対する直交方向に突出する第1カム板を有する。プーリは、軸受を介してハブに支持される。第2カム板は、プーリと一体に回転し且つ回転軸に沿う方向に移動できる。転動体は、第1カム板及び第2カム板に接する。弾性部材は、回転軸に沿う方向の第2カム板の移動に伴って変形する。
【選択図】図6

Description

本発明は、主にエンジンの補機に用いられるプーリユニットに関する。
エンジンのクランクシャフトの回転は、ベルトを介してオルタネータ等の補機に伝達される。ベルトは、クランクシャフトに取り付けられたプーリの回転を、オルタネータに取り付けられたプーリに伝達する。オルタネータの容量の増加、及びエンジンの気筒数の減少に伴い、ベルト張力の変動が大きくなっている。ベルトとプーリとの間の滑りを防止するためには、ベルトの初期張力を大きくすることが必要となる。しかし、ベルトの初期張力が大きくなると、ベルトが破損しやすくなる。
これに対して、ベルト張力の変動を抑制するための技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載される動力伝達装置においては、プーリと一体回転し且つ軸方向に移動できる可動環状レースと、ロータ軸に固定された固定環状レースとの間に転動体が挟まれている。プーリ又はロータ軸が回転すると、可動環状レースが軸方向に移動し圧縮コイルバネを変形させる。これにより、ベルト張力の変動が抑制される。
特開2006−9899号公報
特許文献1に記載される従来技術においては、例えば圧入によりカム板(固定環状レース)がハブ(ロータ軸)に固定される。又は、カム板に設けられたスプラインがハブに設けられたスプラインに嵌められることでカム板がハブに固定される。このため、カム板は、ある程度の厚みを有する必要がある。その結果、プーリユニットの軸方向寸法が大きくなりやすかった。その一方で、プーリユニットが設置される場所の広さは限られるため、プーリユニットの軸方向寸法は小さい方が望ましい。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、ベルトの張力の変動を抑制でき且つ軸方向の長さを小さくすることができるプーリユニットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係るプーリユニットは、回転軸を中心に回転する基部、及び前記基部と一体であって前記基部から前記回転軸に対する直交方向に突出する第1カム板を有するハブと、軸受を介して前記ハブに支持されるプーリと、前記プーリと一体に回転し且つ前記回転軸に沿う方向に移動できる第2カム板と、前記第1カム板及び前記第2カム板に接する転動体と、前記回転軸に沿う方向の前記第2カム板の移動に伴って変形する弾性部材と、を備える。
これにより、プーリ又はハブに加わるトルクが急激に変化した場合であっても、トルクの一部が弾性部材の変形で消費される。このため、プーリの回転速度に対するハブの相対的な回転速度が変化しにくい。その結果、プーリユニットは、ベルトの張力の変動を抑制できる。さらに、第1カム面が基部と一体であるため、従来技術のように基部に対する第1カム面の接触面積を大きくする必要がなくなる。このため、第1カム面の軸方向の長さは従来技術に比べて小さくなる。したがって、プーリユニットは、ベルトの張力の変動を抑制でき且つ軸方向の長さを小さくすることができる。
プーリユニットの望ましい態様として、前記転動体が嵌まるポケットを有する板状部材である本体部、及び前記本体部から前記回転軸に沿う方向に突出する突起を有する保持器を備え、前記回転軸を中心とした周方向における前記突起の長さは、前記周方向における前記ポケットの長さより大きく、前記突起は、前記周方向における前記ポケットの端部に対して前記回転軸を中心とした放射方向で重なる位置に少なくとも配置されることが好ましい。
これにより、本体部の外径又は厚みを大きくしなくても、プーリ及びハブが回転している時においてポケットの周辺部分に生じる応力が低減される。また、転動体が第1カム面及び第2カム面に接しているので、突起と第1カム面との間及び突起と第2カム面との間には隙間が生じる。このため、突起に起因する軸方向の長さの増大は生じない。したがって、プーリユニットは、ポケットの周辺部分で生じる応力を低減でき且つ軸方向の長さを小さくすることができる。
プーリユニットの望ましい態様として、前記ハブは、前記軸受が取り付けられる円筒状の軸受取付部を備え、前記回転軸から軸受取付部の外周面までの距離は、前記回転軸から前記転動体までの距離より大きいことが好ましい。
これにより、転動体から第1カム板に伝わる荷重の一部は軸受取付部が受ける。また、第1カム板の支点と、転動体から第1カム板に伝わる荷重の作用点との間の距離が小さくなる。このため、第1カム板が軸受取付部の方向に変形しにくい。すなわち、第1カム板の倒れが抑制される。
本発明によれば、ベルトの張力の変動を抑制でき且つ軸方向の長さを小さくすることができるプーリユニットを提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るプーリユニットが適用されるエンジンの正面図である。 図2は、第1実施形態に係るプーリユニットの斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るプーリユニットの側面図である。 図4は、第1実施形態に係るプーリユニットの正面図である。 図5は、図4におけるA−A断面図である。 図6は、第1実施形態に係るプーリユニットの分解斜視図である。 図7は、第1実施形態に係るハブの斜視図である。 図8は、第1実施形態に係る保持器の斜視図である。 図9は、第1実施形態に係る保持器の正面図である。 図10は、図9におけるC−C断面図である。 図11は、第1実施形態に係る第2カム板の斜視図である。 図12は、第1実施形態に係るプーリユニットを、プーリを除いて示す側面図である。 図13は、図12における転動体ユニットの周辺を拡大した側面図である。 図14は、エンジンからプーリにトルクが伝達された場合の、転動体ユニット及び第2カム板の動きを示す模式図である。 図15は、ジェネレータからハブにトルクが伝達された場合の、転動体ユニット及び第2カム板の動きを示す模式図である。 図16は、図5におけるB−B断面図である。 図17は、プーリ又はハブに加わるトルクと、プーリ及びハブの相対角度との関係を示すグラフである。 図18は、第2実施形態に係るプーリユニットの断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るプーリユニットが適用されるエンジンの正面図である。車両には、エンジン10の補機として、例えば図1に示すようにジェネレータ103、ウォーターポンプ105、及びコンプレッサ106等が搭載される。例えば、第1実施形態におけるジェネレータ103は、エンジン10で生成される動力によって発電することに加え、エンジン10に動力を与えるための動力を生成することもできる。すなわち、ジェネレータ103は、ISG(Integrated Starter Generator)である。ウォーターポンプ105は、エンジン10の冷却水を循環させるためのポンプである。コンプレッサ106は、カーエアコンに用いられる冷媒を圧縮するための装置である。
ジェネレータ103、ウォーターポンプ105及びコンプレッサ106は、エンジン10の動力で駆動する。エンジン10の動力は、図1に示すベルト109を介してジェネレータ103、ウォーターポンプ105及びコンプレッサ106に伝達される。ベルト109は、例えばVリブドベルトである。ベルト109は、クランクシャフトプーリ11、アイドラープーリ12、プーリユニット13、テンショナープーリ14、ウォーターポンププーリ15及びコンプレッサプーリ16に取り付けられている。
クランクシャフトプーリ11は、エンジン10のクランクシャフト101に連結されている。アイドラープーリ12は、ベルト109の位置を調節するための装置である。プーリユニット13は、ジェネレータ103のシャフトに連結されている。テンショナープーリ14は、テンショナー104のシャフトに連結されている。テンショナー14は、ベルト109の張力を調節するための装置である。ウォーターポンププーリ15は、ウォーターポンプ105のシャフトに連結されている。コンプレッサプーリ16は、コンプレッサ106のシャフトに連結されている。
ジェネレータ103がISGであるため、エンジン10の動力がジェネレータ103に伝達されることもあり、逆にジェネレータ103の動力がエンジン10に伝達されることもある。すなわち、プーリユニット13は、ベルト109に伝達されたトルクをジェネレータ103のシャフトに伝達でき、且つジェネレータ103で生じたトルクをベルト109に伝達できる必要がある。
また、クランクシャフト101はエンジン10内の爆発によって回転するので、クランクシャフト101の回転速度は変動している。一方、ジェネレータ103のシャフトの慣性は比較的大きい。このため、ベルト109の張力が変動することがある。ベルト109の張力の変動が大きい場合、ベルト109の滑りを抑制するためにベルト109の初期張力が大きくなる。しかしながら、ベルト109の初期張力の増大は、フリクショントルクの増加による燃費悪化及びベルト109の破損に繋がる。このため、プーリユニット13は、ベルト109の張力の変動を抑制できることが望ましい。
図2は、第1実施形態に係るプーリユニットの斜視図である。図3は、第1実施形態に係るプーリユニットの側面図である。図4は、第1実施形態に係るプーリユニットの正面図である。図5は、図4におけるA−A断面図である。図6は、第1実施形態に係るプーリユニットの分解斜視図である。図7は、第1実施形態に係るハブの斜視図である。図8は、第1実施形態に係る保持器の斜視図である。図9は、第1実施形態に係る保持器の正面図である。図10は、図9におけるC−C断面図である。図11は、第1実施形態に係る第2カム板の斜視図である。図12は、第1実施形態に係るプーリユニットを、プーリを除いて示す側面図である。図13は、図12における転動体ユニットの周辺を拡大した側面図である。
図5及び図6に示すように、プーリユニット13は、プーリ2と、ハブ3と、軸受4と、転動体ユニット5と、第2カム板6と、軸受71と、軌道輪72と、弾性部材73と、ガイド部材74と、軸受75と、止め輪76と、シール77と、を備える。
プーリ2は、図1に示すベルト109に接する部材である。プーリ2は、図5に示すように軸受4を介してハブ3に支持されており、回転軸Zを中心に回転することができる。プーリ2は、図3に示すように略円筒状の部材であって、ベルト取付部21及び弾性部材収納部22を有する。弾性部材収納部22の内径はベルト取付部21の内径より大きい。ベルト取付部21は、外周面に複数の溝211を有する。ベルト109は、溝211に嵌まる。ベルト109と溝211との間で生じる摩擦により、ベルト109とプーリ2との間で動力が伝達される。また、ベルト取付部21は、内周面に複数の第1歯2aを有する。複数の第1歯2aは、回転軸Zを中心とした周方向において等間隔に配置されている。複数の第1歯2aは、例えばインボリュートスプラインである。第1歯2aは、回転軸Zに沿っている。すなわち、第1歯2aの長手方向が回転軸Zに平行である。
以下の説明において、回転軸Zに沿う方向は、軸方向と記載される。回転軸Zを中心とした放射方向は、単に放射方向と記載される。回転軸Zを中心とした周方向は、単に周方向と記載される。
ハブ3は、図1に示すジェネレータ103のシャフトに連結される部材である。ジェネレータ103のシャフトが、筒状であるハブ3の内側に挿入される。ハブ3は、回転軸Zを中心にジェネレータ103のシャフトと一体に回転する。ハブ3は、図5に示すように軸受取付部31と、基部32と、第1カム板33とを備える。軸受取付部31は、円筒状であって軸受4に接する。回転軸Zから軸受取付部31の外周面までの距離D31(軸受取付部31の外径の半分の距離)は、図5に示すように回転軸Zから転動体52までの距離D52より大きい。基部32は、軸受取付部31の外径よりも小さい外径を有する円筒状である。第1カム板33は、軸受取付部31及び基部32の間に配置されており、略円環状である。第1カム板33は、例えば軸受取付部31及び基部32と一体に形成されている。すなわち、第1カム板33、軸受取付部31及び基部32が一体成形されている。具体的には、第1カム板33、軸受取付部31及び基部32が、接着又は機械的接合等を用いずに、同じ材料で一体に形成されている。
第1カム板33は、図7に示すように軸受接触面330と、第1カム面331と、平坦面332と、第2ストッパー33sとを備える。軸受接触面330は、軸受4に接し、軸受4を位置決めする。第1カム面331及び平坦面332は、軸受接触面330とは反対側の表面である。第1カム面331は、斜面331aと、底面331bと、斜面331cとを備える。底面331bは、斜面331a及び斜面331cの間に配置されている。底面331bは、後述する転動体52に沿う形状を有する。斜面331a及び斜面331cは、回転軸Zに対する直交平面に対して角度をなす。より具体的には、図13に示すように、斜面331aが回転軸Zに対する直交平面となす角度θ1、及び斜面331cが回転軸Zに対する直交平面となす角度θ2は、互いに等しく且つ一定である。平坦面332は、回転軸Zに対する直交平面に平行である。図7に示すように、3つの第1カム面331が周方向で等間隔に配置されており、2つの第1カム面331の間に平坦面332が配置されている。すなわち、第1カム面331及び平坦面332が周方向で交互に並んでいる。
軸受4は、ラジアル軸受であって、例えば深溝玉軸受である。軸受4は、例えば軸受取付部31に圧入される。軸受4の内輪が軸受取付部31の外周面に接しており、軸受4の外輪がベルト取付部21の内周面に接している。軸受4は、回転軸Zを中心に回転できるようにプーリ2を支持する。
転動体ユニット5は、図5及び図6に示すように、保持器51と、複数の転動体52とを備える。保持器51は、複数の転動体52を位置決めするための部材である。保持器51は、ハブ3とは独立して回転軸Zを中心に回転することができる。保持器51は、図8に示すように本体部55と、突起56と、突起57とを備える。本体部55は、円環状であって、複数のポケット59を備える。ポケット59は、転動体52を収納するための穴である。例えば、3つのポケット59が周方向で等間隔に配置されている。例えば、ポケット59は、軸方向から見て略矩形であって、四隅に逃げ溝591を有する。逃げ溝591は、軸方向から見て略半円状の溝である。
突起56及び突起57は、本体部55から軸方向に突出する部材である。突起56は、例えば本体部55の、第1カム面31に対向する表面から突出している。より具体的には、突起56は本体部55の外縁に配置されている。突起56は、例えば略三角形の板状である。突起56の数は例えば3つである。3つの突起56が周方向で等間隔に配置されている。突起56の位置は、ポケット59の位置に対応している。具体的には、突起56は、ポケット59の周方向の端部に対して放射方向で重なる位置に少なくとも配置されている。すなわち、図9に示すように、回転軸Zとポケット59の周方向の一端とを通る直線R1、及び回転軸Zとポケット59の周方向の他端とを通る直線R2は、いずれも突起56を通る。ポケット59の周方向の一端及び他端とは、放射方向で内側に位置する逃げ溝591の周方向の端部である。また、図9に示すように、突起56の周方向の長さC1は、ポケット59の周方向の長さC2より大きい。回転軸Zとポケット59の周方向の中間とを通る直線は、回転軸Zと突起56の周方向の中間とを通る直線に重なる。
突起57は、例えば本体部55の、第2カム板6に対向する表面から突出している。突起57の形状は、突起56の形状と同じである。突起57の数は3つである。図8に示すように、3つの突起57の周方向の位置は、突起56の周方向の位置と同じである。すなわち、3つの突起57は、突起56に対して本体部55を対称面とした面対称である位置に配置される。
転動体52は、例えばローラーである。転動体52の数は例えば3つである。それぞれの転動体52が保持器51のポケットに嵌められている。転動体52は、保持器51のポケット内で回転(自転)することができ、且つ保持器51と共に回転軸Zを中心に回転(公転)することができる。転動体52は、第1カム面331及び後述する第2カム面61に接する。
プーリ2及びハブ3の高速回転に伴い保持器51には大きな応力が生じる。保持器51の許容応力よりも大きな応力が保持器51の一部に生じた場合、保持器51はその部分から破損する可能性がある。保持器51のうち最も破損が生じやすい部分は、逃げ溝591の周辺部分である。逃げ溝591の周辺部分に生じる応力を低減するためには、例えば、本体部55の外径を大きくすること又は本体部55の軸方向の厚みを大きくすることが挙げられる。しかし、このようにした場合、プーリユニット13が大型化してしまう。
第1実施形態に係る保持器51においては、本体部55が突起56及び突起57を備えるので、本体部55の外径又は厚みを大きくしなくても、逃げ溝591の周辺部分に生じる応力が低減される。また、ポケット59に対して放射方向の外側に突起56及び突起57があるので、転動体52の周辺に潤滑材が溜まりやすい。このため、転動体ユニット5の寿命が長くなる。
第2カム板6は、プーリ2と一体に回転する部材であって、転動体ユニット5の隣りに配置される。第2カム板6は、図11に示すように軸受接触面60と、第2カム面61と、平坦面62と、複数の第2歯6aとを備える。軸受接触面60は、軸受71に接する。第2カム面61は、斜面61aと、底面61bと、斜面61cとを備える。底面61bは、斜面61a及び斜面61cの間に配置されている。底面61bは、転動体52に沿う形状を有する。斜面61a及び斜面61cは、回転軸Zに対する直交平面に対して角度をなす。より具体的には、図13に示すように、斜面61aが回転軸Zに対する直交平面となす角度θ3、及び斜面61cが回転軸Zに対する直交平面となす角度θ4は、互いに等しく且つ一定である。例えば、角度θ3及び角度θ4は、角度θ1及び角度θ2に等しい。平坦面62は、回転軸Zに対する直交平面に平行である。図11に示すように、3つの第2カム面61が周方向で等間隔に配置されており、2つの第2カム面61の間に平坦面62が配置されている。すなわち、第2カム面61及び平坦面62が周方向で交互に並んでいる。
第2歯6aは、第2カム板6の外周面に設けられている。複数の第2歯6aは、図11に示すように、周方向において等間隔に配置されている。複数の第2歯6aは、例えばインボリュートスプラインである。第2歯6aは、回転軸Zに沿っている。すなわち、第2歯6aの長手方向が回転軸Zに平行である。第2歯6aは、プーリ2の第1歯2aに噛み合っている。これにより、第2カム板6は、プーリ2と一体に回転する。また、第2カム板6は、軸方向に移動することができる。
軸受71は、スラスト軸受であって、例えばスラストニードル軸受である。軸受71は、第2カム板6の隣りに配置される。軸受71は、第2カム板6の軸受接触面60に接する。軸受71は、回転軸Zを中心に回転できるように第2カム板6を支持する。軸受71は、第2カム板6が軸方向に移動すると、第2カム板6と共に移動する。
軌道輪72は、円環状の部材であって軸受71に接する。軸受71が、第2カム板6及び軌道輪72に挟まれている。軌道輪72は、レース又はワッシャとも呼ばれる。軌道輪72は、第2カム板6及び軸受71が軸方向に移動すると、第2カム板6及び軸受71と共に移動する。軌道輪72は、軸受71から受ける軸方向の荷重を弾性部材73に伝達する。また、図5に示すように、転動体ユニット5、第2カム板6、軸受71及び軌道輪72は、ベルト取付部21の内周面に対向している。
弾性部材73は、例えば図5に示すように軸方向に重ねられた複数の皿ばねである。弾性部材73の軸方向の一端は軌道輪72に接しており、他端はガイド部材74に接している。例えば、弾性部材73の最大変形量(撓み量)は、転動体52の直径より小さい。弾性部材73は、プーリ2の弾性部材収納部22に収納されている。すなわち、弾性部材73は、弾性部材収納部22の内周面に対向している。
ガイド部材74は、軸受75を支持すると共に弾性部材73を位置決めするための部材である。ガイド部材74は、円環状であってハブ3の基部32に嵌まっている。
軸受75は、ラジアル軸受であって、例えばすべり軸受である。軸受75は、図5に示すようにガイド部材74の放射方向の先端に取り付けられている。軸受75は、弾性部材収納部22の内周面に接している。軸受75は、軸受4と共にプーリ2を支持している。
プーリ2とハブ3との間には潤滑材が設けられている。潤滑材は例えばグリースである。潤滑材は、例えばプーリ2とハブ3との間の空間S(図5参照)のうち、転動体52の放射方向の内側端部より外側の領域を少なくとも満たす。すなわち、図5に示すように、回転軸Zを含む断面において、転動体52の放射方向の内側端部を通る回転軸Zに平行な直線L1よりも外側の領域は、潤滑材で満たされている。このため、軸受75の周囲も潤滑材で満たされているので、軸受75は、回転軸Zを中心に回転できるようにプーリ2を支持することができる。
止め輪76は、ガイド部材74を位置決めするための部材である。止め輪76は、1つのスリットを有する略円環状であって、図5に示すように基部32の端部に設けられた溝39に嵌められる。このため、ガイド部材74の軸方向の移動が規制される。したがって、ガイド部材74に接する弾性部材73の端部は軸方向に移動できない。第2カム板6、軸受71及び軌道輪72が弾性部材73に向かって移動すると、弾性部材73の一端が軸方向に移動する一方、弾性部材73の他端は移動しない。このため、弾性部材73が変形する。この時、弾性部材73に弾性力が生じるので、第2カム板6は、軌道輪72及び軸受71を介して弾性部材73から反力を受ける。
シール77は、プーリ2の端部の開口を塞ぐための部材である。シール77は、図5に示すように略円盤状の部材であって、プーリ2の端部に設けられた溝29に嵌まっている。シール77は、潤滑材の漏洩を防止すると共に、異物がプーリ2の内側に侵入することを防止する。
プーリ2及びハブ3のいずれにもトルクが加わっていない場合、転動体52は、図13に示すように底面331b及び底面61bに接している。転動体52が底面331b及び底面61bに接している時、平坦面332と平坦面62との間の距離は最も小さくなる。この時、弾性部材73は変形していない。また、転動体52が底面331b及び底面61bに接している時、図13に示すように、底面331bと突起56との間の軸方向の距離D1は、平坦面332と本体部55との間の軸方向の距離D2より小さい。底面61bと突起57との間の軸方向の距離D3は、平坦面62と本体部55との間の軸方向の距離D4より小さい。例えば、距離D3は距離D1に等しく、距離D4は距離D2に等しい。
保持器51は、転動体52に対して軸方向にある程度移動することができる。上述したように距離D1が距離D2より小さく且つ距離D3が距離D4より小さいので、保持器51が転動体52に対して軸方向に移動した場合、突起56が第1カム面331に接するか突起57が第2カム面61に接する。すなわち、平坦面332及び平坦面62は、保持器51と接触しない。このため、平坦面332及び平坦面62の硬度を高くする必要がないため、高周波焼入れ等の加工が必要となる面積が小さくなる。その結果、プーリユニット13の製造コストが低減される。また、突起56及び突起57により保持器51が軸方向へ移動できる量が小さくなっているので、保持器51の傾きが抑制される。このため、保持器51において転動体52の遠心力を受ける位置が一定になりやすいので、保持器51の破損が防止される。
プーリ2又はハブ3にトルクが加わると、プーリ2及びハブ3の間の相対角度(以下、単に相対角度と記載する)が変化する。相対角度とは、平坦面332と平坦面62との間の距離が最も小さくなっている場合(図13に示す状態の場合)を基準とした、プーリ2及びハブ3の間の回転角度のずれである。すなわち、相対角度は、平坦面332と平坦面62との間の距離が最も小さくなっている場合には0°である。
図14は、エンジンからプーリにトルクが伝達された場合の、転動体ユニット及び第2カム板の動きを示す模式図である。図15は、ジェネレータからハブにトルクが伝達された場合の、転動体ユニット及び第2カム板の動きを示す模式図である。すなわち、図14は、プーリ2が駆動側(ハブ3が従動側)である場合の転動体ユニット5及び第2カム板6の動きを示す。図15は、プーリ2が従動側(ハブ3が駆動側)である場合の転動体ユニット5及び第2カム板6の動きを示す。
図14に示すように、プーリ2にトルクT1が加わると、転動体52が自転及び公転し、斜面61cを昇る。転動体52は斜面61cを昇ると、斜面61c及び斜面331aに挟まれるので、第1カム板33から軸方向の反力を受ける。これにより、転動体ユニット5及び第2カム板6は第1カム板33から離れる方向に移動し、弾性部材73(図5参照)が変形する。トルクT1の一部は弾性部材73の変形で消費される一方、トルクT1の残りの一部はハブ3を徐々に回転させる。そして、転動体52が第1カム板33から受ける反力が弾性部材73で生じる弾性力に等しくなると、転動体ユニット5及び第2カム板6が停止する。その結果、プーリ2からハブ3にトルクT1が伝達される。すなわち、ハブ3がプーリ2と一体に回転する。このように、プーリユニット13は、ベルト109に伝達されたトルクをジェネレータ103のシャフトに伝達することができる。また、上述したように、弾性部材73の最大変形量が転動体52の直径より小さい。このため、弾性部材73が最大まで変形しても、転動体52と第1カム板33との接触及び転動体52と第2カム板6との接触は保たれる。
仮にトルクT1が急激に変化した場合であっても、トルクT1の一部が弾性部材73の変形で消費されるので、ハブ3に伝達されるトルクの変化はトルクT1の変化より緩やかになる。このため、プーリ2の回転速度に対するハブ3の相対的な回転速度が変化しにくい。したがって、プーリユニット13は、ベルト109の張力の変動を抑制できる。
図15に示すように、ハブ3にトルクT2が加わると、転動体52が自転及び公転し、斜面331cを昇る。転動体52は斜面331cを昇ると、斜面331c及び斜面61aに挟まれるので、第1カム板33から軸方向の反力を受ける。これにより、転動体ユニット5及び第2カム板6は第1カム板33から離れる方向に移動し、弾性部材73(図5参照)が変形する。トルクT2の一部は弾性部材73の変形で消費される一方、トルクT2の残りの一部は第2カム板6及びプーリ2を徐々に回転させる。そして、転動体52が第1カム板33から受ける反力が弾性部材73で生じる弾性力に等しくなると、転動体ユニット5及び第2カム板6が停止する。その結果、ハブ3からプーリ2にトルクT2が伝達される。すなわち、プーリ2がハブ3と一体に回転する。このように、プーリユニット13は、ジェネレータ103で生じたトルクをベルト109に伝達することができる。
仮にトルクT2が急激に変化した場合であっても、トルクT2の一部が弾性部材73の変形で消費されるので、プーリ2に伝達されるトルクの変化はトルクT2の変化より緩やかになる。このため、ハブ3の回転速度に対するプーリ2の相対的な回転速度が変化しにくい。したがって、プーリユニット13は、ベルト109の張力の変動を抑制できる。
ところで、転動体52が第1カム板33の平坦面332及び第2カム板6の平坦面62に乗り上げると、転動体52に過大な応力が生じる。このため、転動体52が破損する可能性がある。これに対して、プーリユニット13においては、プーリ2が第1ストッパー2sを備え、ハブ3が第2ストッパー33sを備える。
図16は、図5におけるB−B断面図である。図17は、プーリ又はハブに加わるトルクと、プーリ及びハブの相対角度との関係を示すグラフである。
図16に示すように、ハブ3の第1カム板33は、外周面に第2ストッパー33sを備える。例えば第2ストッパー33sの数は3つである。3つの第2ストッパー33sが周方向で等間隔に並んでいる。すなわち、図16に示す断面において、回転軸Z及び1つの第2ストッパー33sの頂点を通る直線と、回転軸Z及び他の第2ストッパー33sの頂点を通る直線とがなす角度α1は120°である。第2ストッパー33sは、例えば、平坦面332に隣接する第1カム板33の外周面に設けられている。具体的には、第2ストッパー33sの周方向の位置は、平坦面332の周方向の中間位置に等しい。また、第2ストッパー33sの放射方向の高さH1は、第1カム板33とベルト取付部21との間の隙間の高さH3の半分より大きい。隙間の高さH3は、ベルト取付部21の内径及び第1カム板33の外径の差に等しい。
プーリ2のベルト取付部21は、内周面に第1ストッパー2sを備える。例えば第1ストッパー2sの数は6つである。2つの第1ストッパー2sが1つの第1ストッパーグループ2sgを構成している。3つの第1ストッパーグループ2sgが、周方向で等間隔に並んでいる。すなわち、図16に示す断面において、回転軸Z及び1つの第1ストッパーグループ2sgの中間点を通る直線と、回転軸Z及び他の第1ストッパーグループ2sgの中間点を通る直線とがなす角度α2は120°である。また、第1ストッパー2sの放射方向の高さH2は、第2ストッパー33sの高さH1に等しい。軸方向から見た場合、第1ストッパー2sの形状は第1歯2aの形状と同じである。周方向における第1ストッパー2sの位置は、周方向における第1歯2aの位置と同じである。第1ストッパー2sは、第1歯2aの製造工程において第1歯2aと共に製造される。例えば、第1歯2a及び第1ストッパー2sは、ブローチ加工により製造される。
プーリ2及びハブ3のいずれにもトルクが加わっていない場合(図13に示す状態の場合)、図16に示すように2つの第1ストッパーグループ2sgの中間に第2ストッパー33sが位置する。プーリ2又はハブ3にトルクが加わると、相対角度が変化するので、第2ストッパー33sが第1ストッパー2sに近付く。そして、図16に示す角度α3が0°になると、第2ストッパー33sが第1ストッパー2sに接する。角度α3は、回転軸Z及び第2ストッパー33sの側面上の点P1を通る直線と、回転軸Z及び第1ストッパー2sの側面上の点P2を通る直線とがなす角度である。点P1及び点P2は回転軸Zを中心とする同じ円周上に位置する。また、図16に示すように、回転軸Z及び第1カム面331の周方向の一端を通る直線と、回転軸Z及び第1カム面331の周方向の他端を通る直線とがなす角度を角度βとする。相対角度が0°である時の角度α3は角度βより小さい。角度βは60°である。
仮に相対角度が角度β以上になると、転動体52が平坦面332及び平坦面62に乗り上げることになる。しかし、第1実施形態に係るプーリユニット13においては、相対角度が0°である時の角度α3が角度βより小さいので、図17に示すように相対角度の最大値が角度βよりも小さくなる。このため、プーリ2又はハブ3に過大なトルクが生じた場合であっても、相対角度が角度βを上回らないので、転動体52が平坦面332及び平坦面62に乗り上がらない。したがって、転動体52は平坦面332及び平坦面62に接触しない。このため、平面部332及び平坦部62に求められる硬度が低くなるので、例えば高周波焼入れ等の加工が必要となる面積が小さくなる。その結果、プーリユニット13の製造コストが低減される。
また、3つの第2ストッパー33sが等間隔に配置され且つ3つの第1ストッパーグループ2sgが等間隔に配置されているので、3つの第2ストッパー33sが同時に第1ストッパー2sに接する。このため、第1ストッパー2sに接する第2ストッパー33sの数が1つである場合に比較して、1つの第1ストッパー2sに加わる力及び1つの第2ストッパー33sに加わる力が低減する。このため、第1ストッパー2s及び第2ストッパー33sが破損しにくくなる。
また、仮に第1ストッパーグループ2sgが含む第1ストッパー2sの数が1つである場合、1つの第1ストッパー2sが2方向の力を受けることになる。これに対して、第1実施形態においては、第1ストッパーグループ2sgが2つの第1ストッパー2sを含むので、1つの第1ストッパー2sに加わる力の方向は一定となる。すなわち、第1ストッパーグループ2sgに含まれる2つの第1ストッパー2sのうち一方は、ハブ3がプーリ2に対して正回転した時に第2ストッパー33sに接し、他方は、ハブ3がプーリ2に対して逆回転した時に第2ストッパー33sに接する。このため、1つの第1ストッパー2sが2方向の力を受ける場合に比較して、第1ストッパー2sが破損しにくくなる。
なお、プーリユニット13は、必ずしもISGであるジェネレータ103に適用されなくてもよく、エンジンに与えるための動力を発生させない(発電のみを行う)ジェネレータに適用されてもよい。すなわち、プーリユニット13は、ベルトに伝達されたトルクをジェネレータに伝達できる装置であればよく、必ずしもジェネレータで生じたトルクをベルトに伝達する装置でなくてよい。
なお、転動体52は、必ずしもローラーでなくてもよい。例えば、転動体52はボールであってもよい。弾性部材73は、必ずしも複数の皿ばねでなくてもよい。例えば、弾性部材73は、コイルスプリングであってもよい。
なお、図13に示す角度θ1及び角度θ2は異なっていてもよい。角度θ3及び角度θ4は異なっていてもよい。また、角度θ1、角度θ2、角度θ3及び角度θ4は、必ずしも一定でなくてもよい。例えば、角度θ1及び角度θ2は、第1カム面331の縁に向かうに従って大きくなっていてもよい。角度θ3及び角度θ4は、第2カム面61の縁に向かうに従って大きくなっていてもよい。
なお、第1ストッパーグループ2sgに含まれる第1ストッパー2sの数は、3つ以上であってもよいし、1つであってもよい。また、ハブ3は、少なくとも2つの第2ストッパー33sを含む複数の第2ストッパーグループを有していてもよい。この場合、複数の第2ストッパーグループが周方向に等間隔に配置される。また、第1ストッパーグループ2sgの数及び第2ストッパー33sの数(第2ストッパーグループの数)は、それぞれ3つでなくともよく、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。ただし、第1ストッパーグループ2sgの数及び第2ストッパー33sの数(第2ストッパーグループの数)は等しいことが好ましい。
以上で説明したように、第1実施形態に係るプーリユニット13は、ハブ3と、プーリ2と、第2カム板6と、転動体52と、弾性部材73とを備える。ハブ3は、回転軸Zを中心に回転する基部32、及び基部32と一体であって基部32から回転軸Zに対する直交方向に突出する第1カム板33を有する。プーリ2は、軸受4を介してハブ3に支持される。第2カム板6は、プーリ2と一体に回転し且つ回転軸Zに沿う方向に移動できる。転動体52は、第1カム板33及び第2カム板6に接する。弾性部材73は、回転軸Zに沿う方向の第2カム板6の移動に伴って変形する。
これにより、プーリ2又はハブ3に加わるトルクが急激に変化した場合であっても、トルクの一部が弾性部材73の変形で消費される。このため、プーリ2の回転速度に対するハブ3の相対的な回転速度が変化しにくい。その結果、プーリユニット13は、ベルト109の張力の変動を抑制できる。さらに、第1カム面331が基部32と一体であるため、従来技術のように基部32に対する第1カム面331の接触面積を大きくする必要がなくなる。このため、第1カム面331の軸方向の長さは従来技術に比べて小さくなる。したがって、プーリユニット13は、ベルトの張力の変動を抑制でき且つ軸方向の長さを小さくすることができる。
またプーリユニット13は、保持器51を備える。保持器51は、転動体52が嵌まるポケット59を有する板状部材である本体部55、及び本体部55から回転軸Zに沿う方向に突出する突起56及び突起57、を有する。回転軸Zを中心とした周方向における突起56及び突起57の長さC1は、周方向におけるポケット59の長さC2より大きい。突起56及び突起57は、周方向におけるポケット59の端部に対して回転軸Zを中心とした放射方向で重なる位置に少なくとも配置される。
これにより、本体部55の外径又は厚みを大きくしなくても、プーリ2及びハブ3が回転している時においてポケット59の周辺部分に生じる応力が低減される。また、転動体52が第1カム面331及び第2カム面61に接しているので、突起56と第1カム面331との間及び突起57と第2カム面61との間には隙間が生じる。このため、突起56及び突起57に起因する軸方向の長さの増大は生じない。したがって、プーリユニット13は、ポケット59の周辺部分で生じる応力を低減でき且つ軸方向の長さを小さくすることができる。
またプーリユニット13において、ハブ3は、軸受4が取り付けられる円筒状の軸受取付部31を備える。回転軸Zから軸受取付部31の外周面までの距離D31は、回転軸Zから転動体52までの距離D52より大きい。
これにより、転動体52から第1カム板33に伝わる荷重の一部は軸受取付部31が受ける。また、第1カム板33の支点と、転動体52から第1カム板33に伝わる荷重の作用点と間の距離が小さくなる。このため、第1カム板33が軸受取付部31の方向に変形しにくい。すなわち、第1カム板33の倒れが抑制される。
(第2実施形態)
図18は、第2実施形態に係るプーリユニットの断面図である。なお、上述した第1実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図18に示すように、第2実施形態に係るプーリユニット13Aは、第1実施形態に係る弾性部材73とは異なる弾性部材73Aを備える。弾性部材73Aは、コイルスプリングである。弾性部材73Aの軸方向の一端は軌道輪72に接しており、他端はガイド部材74に接している。プーリ2又はハブ3にトルクが加わると、転動体ユニット5及び第2カム板6の移動に伴って弾性部材73Aが変形する。
10 エンジン
101 クランクシャフト
103 ジェネレータ
104 テンショナー
105 ウォーターポンプ
106 コンプレッサ
109 ベルト
11 クランクシャフトプーリ
12 アイドラープーリ
13 プーリユニット
14 テンショナープーリ
15 ウォーターポンププーリ
16 コンプレッサプーリ
2 プーリ
21 ベルト取付部
22 弾性部材収納部
2a 第1歯
2s 第1ストッパー
2sg 第1ストッパーグループ
3 ハブ
31 軸受取付部
32 基部
33 第1カム板
330 軸受接触面
331 第1カム面
331a、331c 斜面
331b 底面
332 平坦面
33s 第2ストッパー
4 軸受
5 転動体ユニット
51 保持器
52 転動体
55 本体部
56、57 突起
59 ポケット
591 逃げ溝
6 第2カム板
60 軸受接触面
61 第2カム面
61a、61c 斜面
61b 底面
62 平坦面
6a 第2歯
71 軸受
72 軌道輪
73 弾性部材
74 ガイド部材
75 軸受
76 止め輪
77 シール
Z 回転軸

Claims (3)

  1. 回転軸を中心に回転する基部、及び前記基部と一体であって前記基部から前記回転軸に対する直交方向に突出する第1カム板を有するハブと、
    軸受を介して前記ハブに支持されるプーリと、
    前記プーリと一体に回転し且つ前記回転軸に沿う方向に移動できる第2カム板と、
    前記第1カム板及び前記第2カム板に接する転動体と、
    前記回転軸に沿う方向の前記第2カム板の移動に伴って変形する弾性部材と、
    を備える
    プーリユニット。
  2. 前記転動体が嵌まるポケットを有する板状部材である本体部、及び前記本体部から前記回転軸に沿う方向に突出する突起を有する保持器を備え、
    前記回転軸を中心とした周方向における前記突起の長さは、前記周方向における前記ポケットの長さより大きく、
    前記突起は、前記周方向における前記ポケットの端部に対して前記回転軸を中心とした放射方向で重なる位置に少なくとも配置される
    請求項1に記載のプーリユニット。
  3. 前記ハブは、前記軸受が取り付けられる円筒状の軸受取付部を備え、
    前記回転軸から軸受取付部の外周面までの距離は、前記回転軸から前記転動体までの距離より大きい
    請求項1又は2に記載のプーリユニット。
JP2017041013A 2017-03-03 2017-03-03 プーリユニット Pending JP2018146029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017041013A JP2018146029A (ja) 2017-03-03 2017-03-03 プーリユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017041013A JP2018146029A (ja) 2017-03-03 2017-03-03 プーリユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018146029A true JP2018146029A (ja) 2018-09-20

Family

ID=63590942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017041013A Pending JP2018146029A (ja) 2017-03-03 2017-03-03 プーリユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018146029A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5008928B2 (ja) プーリ構造体
KR101369836B1 (ko) 단방향 클러치를 가지는 엔진 시동 시스템
JP5202061B2 (ja) 係合解除可能なプーリ装置
KR100799792B1 (ko) 일방향 클러치 내장형 회전 전달 장치
EP1262686B1 (en) Pulley unit having one-way clutch
US20010000285A1 (en) Pulley unit
JP3811569B2 (ja) エンジンのクランクシャフト、補機用プーリユニット
JPWO2016158106A1 (ja) 摩擦ローラ式減速機
US6513633B2 (en) Rotation transmitting device incorporating one-way clutch therein
KR20040033065A (ko) 롤러 클러치 내장형 풀리 장치의 조립 방법
JP2018017277A (ja) プーリユニット
JP2018146029A (ja) プーリユニット
JP2003074672A (ja) プーリユニット
JP2002228008A (ja) シールリング
JP2006009899A (ja) 動力伝達装置
JP6607067B2 (ja) 補機駆動ベルト張力調整装置
JP2019032069A (ja) プーリユニット
JP2019035457A (ja) プーリユニット
JP2019002464A (ja) プーリユニット
JP2019019928A (ja) プーリユニット
US6311814B1 (en) One-way clutch
JP2018146028A (ja) プーリユニット
JP2004028285A (ja) 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
JP4893997B2 (ja) 一方向クラッチ
JP2008185050A (ja) 一方向クラッチ