JP2018141124A - 油性インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズルプレートへのインクの付着を防止し、ノズルからのインクの吐出性能を改善し、印刷物によるクリアファイルの変形を防止する。【解決手段】色材と、シリコーンオイル(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステル系溶剤(b)、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤(c1)、及びエチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコール(c2)からなる群から選択される1種以上とを含み、シリコーンオイル(a)、カルボン酸エステル系溶剤(b)、及びアルコール系溶剤(c1)を含む非水系溶剤と固体アルコール(c2)との合計量Aに対し、シリコーンオイル(a)は、15質量%以上であり、カルボン酸エステル系溶剤(b)は、85質量%以下であり、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、20質量%以下である、油性インクジェットインクである。【選択図】なし

Description

本発明は、油性インクジェットインクに関する。
インクジェット記録方式は、流動性の高いインクジェットインクを微細なノズルから液滴として噴射し、ノズルに対向して置かれた記録媒体に画像を記録するものであり、低騒音で高速印字が可能であることから、近年急速に普及している。このようなインクジェット記録方式に用いられるインクとして、水を主溶媒として含有する水性インク、重合性モノマーを主成分として高い含有量で含有する紫外線硬化型インク(UVインク)、ワックスを主成分として高い含有量で含有するホットメルトインク(固体インク)とともに、非水系溶剤を主溶媒として含有する、いわゆる非水系インクが知られている。非水系インクは、主溶媒が揮発性有機溶剤であるソルベントインク(溶剤系インク)と、主溶媒が低揮発性あるいは不揮発性の有機溶剤である油性インク(オイル系インク)に分類できる。ソルベントインクは主に有機溶剤の蒸発によって記録媒体上で乾燥するのに対して、油性インクは記録媒体への浸透が主となって乾燥する。
油性インクジェットインクによって画像形成された印刷物を、ポリプロピレン(PP)製等のクリアファイルに挟み込み保管すると、クリアファイルが変形する問題がある。この一因としては、クリアファイルが印刷面と接すると、インク成分によってクリアファイルの片面が膨潤するためである。
特許文献1では、透明ファイルを膨潤させたり、大きく変形させることなく、高い吐出安定性を有するインクジェット用非水系インク組成物として、顔料と分散剤と非水系溶媒とを含有し、非水系溶媒の全重量の50%以上は、炭素数24以上36以下のエステル系溶媒であるインクを提案している。
特許文献2では、シリコーン系溶媒と顔料を含有し、さらに分散剤として特定の変性シリコーンオイルを含んでいるインクジェット用非水系顔料インクによって、インクの安定性、ノズル目詰まり及びクリアファイル変形を改善することを提案している。
特許文献3では、少なくとも沸点が100℃〜250℃のシリコーン系溶媒を2〜95wt(%)と、該溶媒に不溶な着色材を含有するインクジェット記録用インクによって、紙質によらず良好な印字品質が得られ、また印字後数秒で十分な耐刷性が得られ、カラー画像において混色の無い鮮明な画像が得られることを提案している。
特許文献4では、顔料と、非水系溶剤と、界面活性剤とを含有し、界面活性剤として、HLB値が1.0以上7.0以下のシロキサン系界面活性剤を含む非水系インクジェットインク組成物によって、画像の光学濃度、吐出安定性及び保存安定性を改善することを提案している。
特許文献5では、分子骨格中にシロキサン結合を持つ絶縁性溶剤を用いたインクジェットプリンタ用インクによって、高濃度で鮮明な印字を可能にし、耐擦過性を有し、かつ安定吐出が可能になることを提案している。
特開2007−154149号公報 特開2004−217703号公報 特開平4−248879号公報 特開2016−196564号公報 特開平4−161467号公報 特開2005−132907号公報 特開2006−083312号公報
高炭素数のエステル系溶剤は、比較的に高粘度であるため、このエステル系溶剤を用いたインクではインクジェットノズルからの吐出性能が十分に得られない問題がある。
また、シリコーン系溶剤はインクジェットのノズルプレートに対して親和性が高く、シリコーン系溶剤を用いたインクは、ノズルプレートに付着しやすく、ノズルヘッドプレートに付着したインクが印刷物に液だれしたり、ノズルヘッド付近でインクが固化してノズル不吐出の原因となったりすることがある。
この問題は、特許文献1に開示される高炭素数のエステル系溶剤、特許文献2〜5に開示されるシリコーン系溶剤においても解消されていない。
特許文献6には、インクジェット記録用油性インクの溶媒に、植物由来の脂肪酸エステルを用いることが提案されている。高炭素数の脂肪酸エステルでは、インクが高粘度化する問題がある。また、低炭素数の脂肪酸エステルでは、クリアファイルの原料樹脂と構造が似てきて、印刷物によるクリアファイルの変形が問題になる。
特許文献7には、非水系インクジェットインクの溶剤に、不飽和高級脂肪酸と、不飽和高級脂肪酸エステル及び/又は不飽和高級アルコールとを用いることが提案されている。高炭素数の溶剤では、インクが高粘度化する問題がある。また、低炭素数の溶剤では、クリアファイルの原料樹脂と構造が似てきて、印刷物によるクリアファイルの変形が問題になる。
さらに、特許文献1〜7では、いずれもインクジェットのノズルプレートにインクが付着する問題については検討されていない。また、特許文献3〜7では、いずれもクリアファイルの変形について検討されていない。
本発明の一目的としては、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、ノズルからのインクの吐出性能を改善し、印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。
本発明の一実施形態としては、色材と、シリコーンオイル(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステル系溶剤(b)、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤(c1)、及びエチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコール(c2)からなる群から選択される1種以上とを含み、前記シリコーンオイル(a)、前記カルボン酸エステル系溶剤(b)、及び前記アルコール系溶剤(c1)を含む非水系溶剤と前記固体アルコール(c2)との合計量Aに対し、前記シリコーンオイル(a)は、15質量%以上であり、前記カルボン酸エステル系溶剤(b)は、85質量%以下であり、前記アルコール系溶剤(c1)及び前記固体アルコール(c2)の合計量は、20質量%以下である、油性インクジェットインクである。
一実施形態によれば、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、ノズルからのインクの吐出性能を改善し、印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。
以下、本発明を一実施形態を用いて説明する。以下の実施形態における例示が本発明を限定することはない。
一実施形態による油性インクジェットインク(以下、単にインクと称することがある。)としては、色材と、シリコーンオイル(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステル系溶剤(b)、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤(c1)、及びエチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコール(c2)からなる群から選択される1種以上とを含み、シリコーンオイル(a)、カルボン酸エステル系溶剤(b)、及びアルコール系溶剤(c1)を含む非水系溶剤と固体アルコール(c2)との合計量Aに対し、シリコーンオイル(a)は、15質量%以上であり、カルボン酸エステル系溶剤(b)は、85質量%以下であり、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、20質量%以下であることを特徴とする。
これによれば、ノズルプレートへのインクの付着を防止し、ノズルからのインクの吐出性能を改善し、印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。
以下、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステル系溶剤(b)を単にカルボン酸エステル系溶剤(b)とも記し、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤(c1)を単にアルコール系溶剤(c1)とも記し、エチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコール(c2)を単に固体アルコール(c2)とも記し、これらからなる群から選択される1種以上を単に「不飽和化合物」とも記す。
また、シリコーンオイル(a)、カルボン酸エステル系溶剤(b)、及びアルコール系溶剤(c1)を含む非水系溶剤と固体アルコール系溶剤(c2)との合計量を単に合計量Aとも記す。非水系溶剤に、(a)、(b)、及び(c1)以外のその他の非水系溶剤が含まれる場合には、その他の非水系溶剤も合計量Aに含まれる。
クリアファイル、特にポリプロピレン(PP)製のクリアファイルを用いて、油性インクによる印刷物を挟み込む場合、印刷物のインク成分、特に非水系溶剤成分が揮発して、クリアファイルに接触すると、クリアファイルの内側の面が大きく変性し、クリアファイルの外側の面に対して膨潤ないし収縮して、クリアファイルが変形することがある。これは、油性インクに用いられる非水系溶剤の構造がクリアファイルのポリプロピレンと似ていると、起こりやすくなる。
インクに高沸点溶剤を用いることで、印刷物から非水系溶剤成分が揮発しないようにして、クリアファイルの変形を防ぐことができる。しかし、高沸点溶剤は、一般的に高粘度となって、インクジェットインクとしては、インクジェットノズルからのインクの吐出性が低下する問題がある。
シリコーンオイルは比較的に低粘度でありながら、クリアファイルの変形を防止することができる。しかし、シリコーンオイルは、表面張力が低く接触角が低いため、ノズルプレートに対して濡れ性が高く、色材とノズルプレートの親和性を高めるように作用することがあり、ノズルプレートにインクが付着しやすい問題がある。
カルボン酸エステル系溶剤(b)、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、エチレン性不飽和二重結合を有することで、飽和のカルボン酸エステル及び飽和のアルコールよりも、極性が高い傾向がある。この極性が高い不飽和化合物を用いることで、インク中で色材の分散性ないし溶解性を改善することができ、ノズルプレートに対して色材が付着しにくいように作用すると考えられる。
インクに、ノズルプレートに対して親和性を有する官能基部分を備える顔料を用いる場合に、ノズルプレートへのインクの付着がより問題になる。この場合では、インク中での顔料の分散性を高め、顔料の官能基を顔料分散剤によって保護することで、ノズルプレートに付着しにくいようにする効果をさらに期待できる。このような顔料としてはカーボンブラック等がある。
また、高粘度の不飽和化合物を用いる場合、インク全体が高粘度となって、ノズルからのインクの吐出性能が低下することがあるが、比較的に低粘度のシリコーンオイル(a)と合わせて用いることで、吐出性能の低下を防止することができる。
また、低粘度の不飽和化合物は、比較的に低炭素数の官能基を有するため、クリアファイルの原料の樹脂と構造が似ていて、クリアファイルを変形させる問題がある。低炭素数の不飽和化合物は、比較的に低沸点でもあるため、印刷物がクリアファイルに挟み込まれた状態で、インク成分が揮発しやすく、さらにクリアファイルを変形させる問題がある。
低粘度の不飽和化合物とともにシリコーンオイル(a)を合わせて用いることで、シリコーンオイル(a)はクリアファイルの原料の樹脂と構造が異なるため、クリアファイルの変形を防止することができる。
インクは、色材として顔料、染料、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料、染付レーキ顔料等の有機顔料;及び、カーボンブラック、金属酸化物等の無機顔料を用いることができる。アゾ顔料としては、溶性アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料及び縮合アゾ顔料等が挙げられる。フタロシアニン顔料としては、金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料等が挙げられる。多環式顔料としては、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料及びジケトピロロピロール(DPP)等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの顔料は単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
顔料の分散形態は、顔料を非油溶性樹脂で被覆したいわゆるカプセル顔料や着色樹脂粒子、及びそれらを顔料分散剤で分散させた分散体であってもよいが、顔料表面に官能基を化学結合させたいわゆる自己分散顔料の分散体や、顔料分散剤を顔料表面に直接吸着させて分散させた分散体であることが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、吐出安定性と保存安定性の観点から、300nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは150nm以下である。
顔料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から、1〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることが一層好ましい。
インク中で顔料を安定して分散させるために、顔料とともに顔料分散剤を用いることができる。
顔料分散剤としては、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、ビニルピロリドンと長鎖アルケンとの共重合体、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリエステルポリアミン等が好ましく用いられる。
顔料分散剤の市販品例としては、例えば、アイ・エス・ピー・ジャパン株式会社製「アンタロンV216(ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体)、V220(ビニルピロリドン・エイコセン共重合体)」(いずれも商品名);日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース13940(ポリエステルアミン系)、16000、17000、18000(脂肪酸アミン系)、11200、24000、28000」(いずれも商品名);BASFジャパン株式会社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名);楠本化成株式会社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名);第一工業製薬株式会社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名);ビックケミー・ジャパン株式会社製「DISPERBYK2155、9077」(いずれも商品名);クローダジャパン株式会社製「HypermerKD2、KD3、KD11、KD12」(いずれも商品名)等が挙げられる。
顔料分散剤は、上記顔料を十分にインク中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。例えば、質量比で、顔料1に対し顔料分散剤を0.1〜5で配合することができ、好ましくは0.1〜1である。また、顔料分散剤は、インク全量に対し、0.01〜10質量%で配合することができ、好ましくは0.01〜5質量%である。
油性インクには、顔料分散剤を含む樹脂成分は、インク全量に対し10質量%以下で配合することができ、より好ましくは7質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。これによって、インク粘度の上昇を防止し、吐出性能をより改善することができる。
染料としては、当該技術分野で一般に用いられているものを任意に使用することができる。油性インクでは、染料は、インクの非水系溶剤に親和性を示すことで、貯蔵安定性がより良好となるため、油溶性染料を用いることが好ましい。
油溶性染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料等を挙げることができる。これらは単独で、または複数種を組み合わせて使用してもよい。
染料は、インク全量に対し、通常0.01〜20質量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から、1〜15質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることが一層好ましい。
インクは、シリコーンオイル(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステル系溶剤(b)、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤(c1)及びエチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコール(c2)からなる群から選択される1種以上とを含むことができる。
インクは、シリコーンオイル(a)、カルボン酸エステル系溶剤(b)、及びアルコール系溶剤(c1)を含む非水系溶剤及び固体アルコール(c2)の合計量Aに対して、各成分を以下の質量割合で含むことができる。インクにその他の非水系溶剤が含まれる場合は、合計量Aには、その他の非水系溶剤の質量が含まれる。
シリコーンオイルは、合計量Aに対し、15質量%以上で含まれる。これによって、非水系溶剤全体の粘度上昇を抑制して、吐出性能を改善することができる。より好ましくは、シリコーンオイルは、合計量Aに対し、20質量%以上、特に25質量%以上で含まれる。
シリコーンオイルは、合計量Aに対し、98質量%以下で含ませてよく、好ましくは95質量%以下である。シリコーンオイルは、ノズルプレートの材質によってはノズルプレートに親和性があるため、その配合量をある程度制限することで、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善することができる。
カルボン酸エステル系溶剤(b)は、合計量Aに対し85質量%以下であり、より好ましくは75質量%以下である。これによって、カルボン酸エステル系溶剤(b)が高炭素数で高粘度の場合は、インク全体の高粘度化を防止し、吐出性能を改善することができる。カルボン酸エステル系溶剤(b)が低炭素数の場合はクリアファイルと構造が似てくるので、その配合量を制限することで、クリアファイルの変形を防止することができる。
一方、カルボン酸エステル系溶剤(b)は、合計量Aに対し1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上、さらには20質量%以上であってもよい。これによって、カルボン酸エステル系溶剤(b)による色材の分散性ないし溶解性の効果が高まり、ノズルプレートへのインクの付着を防止することができる。
アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、合計量Aに対し20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下である。これによって、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、比較的に高粘度であるため、その配合量を制限することで、インク全体の高粘度化を防止し、吐出性能を改善することができる。
一方、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、合計量Aに対し1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上である。これによって、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)による色材の分散性ないし溶解性の効果が高まり、ノズルプレートへのインクの付着を防止することができる。
吐出性能とクリアファイルの変形防止とを両立するために、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、シリコーンオイル(a)100質量部に対し、50質量部以下にすることが好ましい。
カルボン酸エステル系溶剤(b)、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、それぞれ1種、又は2種以上を組み合わせてインクに含ませることができる。また、カルボン酸エステル系溶剤(b)、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、単独で、又は(a)、(b)、(c1)及び(c2)の中から2種以上を組み合わせてインクに含ませることができる。
カルボン酸エステル系溶剤(b)、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、合計量Aに対し好ましくは3〜85質量%である。
カルボン酸エステル系溶剤(b)、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)の合計量は、インク全量に対し1〜80質量%であってよい。シリコーンオイル(a)は、インク全量に対し10〜97質量%であってよい。
特に、シリコーンオイル(a)と、1分子中の炭素数が5〜18である低炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)とを組み合わせて用いる場合は、低炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)は、クリアファイル変形を防止する観点から、合計量Aに対し25質量%未満が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
低炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)を用いる場合は、クリアファイル変形を防止するために、その配合量が制限される。この場合、炭素数8以上、好ましくは炭素数19以上の高炭素数の飽和脂肪酸エステルをさらに用いることができる。飽和脂肪酸エステルとしては、例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル等が挙げられる。
また、シリコーンオイル(a)と、1分子中の炭素数が19〜35である高炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)とを組み合わせて用いる場合は、高炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)は、合計量Aに対し25質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。カルボン酸エステル系溶剤(b)の配合量を多くするほど、カルボン酸エステル系溶剤(b)による色材の分散性ないし溶解性の効果を高めて、ノズルプレートへのインクの付着を防止することができる。
また、シリコーンオイル(a)と、アルコール系溶剤(c1)及び/又は固体アルコール(c2)とを組み合わせて用いる場合は、シリコーンオイル(a)は、合計量Aに対し80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、クリアファイル変形を防止することができるが、高粘度液体または固体であるためインクの吐出性能を低下させることがある。そのため、比較的低粘性でありながらクリアファイル変形を防止するシリコーンオイル(a)を多めに配合することが好ましい。
この場合、炭素数8以上、好ましくは炭素数8〜22の飽和アルコールをさらに用いることができる。飽和アルコールとしては、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等が挙げられる。
シリコーンオイル(a)は、1分子内にケイ素原子及び炭素原子を有し、23℃において液体状の化合物である。
シリコーンオイル(a)としては、シリル基を有する化合物、シリルオキシ基を有する化合物、シロキサン結合を有する化合物等を用いることができ、特にポリシロキサン化合物を好ましく用いることができる。
シリコーンオイル(a)としては、例えば、鎖状シリコーンオイル、環状シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等を用いることができる。
鎖状シリコーンオイルは、ケイ素数が2〜30の鎖状ポリシロキサンであることが好ましく、2〜20がより好ましく、3〜10が一層好ましい。鎖状シリコーンオイルとしては、例えば、テトラデカメチルヘキサシロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサン等の直鎖ジメチルシリコーンオイル、メチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン等の分岐ジメチルシリコーンオイルが挙げられる。
環状シリコーンオイルとしては、ケイ素数が5〜9の環状ポリシロキサンであることが好ましく、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘキサデカメチルシクロオクタシロキサン、オクタデカメチルシクロノナシロキサン等の環状ジメチルシリコーンオイルを好ましく用いることができる。
変性シリコーンオイルとしては、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルの一部のケイ素原子に各種有機基を導入したシリコーンオイルを用いることができる。変性シリコーンオイルとしては、すべてのケイ素原子が炭素原子またはシロキサン結合の酸素原子のいずれかとのみ結合していることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、非反応性シリコーンオイルであることが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、その構成原子がケイ素原子、炭素原子、酸素原子、水素原子のみからなることが好ましい。
変性シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる少なくとも1つのメチル基が、アルキル基、カルボン酸エステル結合含有基、芳香環含有基、及びエーテル結合含有基からなる群から選択される1種以上によって置換された化合物を用いることができる。
また、変性シリコーンオイルとしては、例えば、鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる少なくとも1つのケイ素原子に、アルキレン基を介してさらに別の鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルのケイ素原子が結合する化合物を用いることができる。この場合、アルキレン基を介して結合する鎖状又は環状のジメチルシリコーンオイルに含まれる少なくとも1つのメチル基は、アルキル基、カルボン酸エステル結合含有基、芳香環含有基、及びエーテル結合含有基からなる群から選択される1種以上によって置換されていてもよい。
変性シリコーンオイルとしては、例えば、アルキル変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイルやアラルキル変性シリコーンオイル等のアリール変性シリコーンオイル、カルボン酸エステル変性シリコーンオイル、アルキレン変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
変性シリコーンオイルとしては、ケイ素数が2〜20であることが好ましく、2〜10がより好ましく、2〜6がさらに好ましく、3〜6が一層好ましい。
アルキル変性シリコーンオイルとしては、例えば、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、エイコシル基等の炭素数2〜20のアルキル基を、1分子中に1個、又は2個以上有するシリコーンオイルが挙げられる。
アリール変性シリコーンオイルとしては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、トリメチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等、又はこれらの少なくとも1個の水素原子がアルキル基に置換された官能基等を、1分子中に1個、又は2個以上有するシリコーンオイルが挙げられる。
なかでも、フェニル変性シリコーンオイルとしては、例えば、ジフェニルジメチコン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン等が挙げられる。
また、エステル変性シリコーンオイルとしては、例えば、炭素数1〜20のアルキル基を有するアルキルカルボニルオキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基等を、1分子中に1個、又は2個以上有するシリコーンオイルが挙げられる。
シリコーンオイル(a)としては、例えば、信越化学工業株式会社製「KF−96L−2CS」、「KF−56A」;東レ・ダウコーニング株式会社製「DC246Fluid」、「FZ−3196」;東京化成工業株式会社製「1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシリルオキシ)トリシロキサン」、「ヘキサメチルシクロトリシロキサン」、「オクタメチルシクロテトラシロキサン」、「デカメチルシクロペンタシロキサン」、「ドデカメチルシクロヘキサシロキサン」等の市販品を用いてもよい。
カルボン酸エステル系溶剤(b)は、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステルであって、23℃において液体状の化合物である。
カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個又は2個以上有してもよいが、インクを低粘度化することができるため、1分子中のエチレン性不飽和二重結合は1個又は2個であることが好ましい。
カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中にエチレン性不飽和二重結合が2個以上ある場合は、カルボン酸部分及びアルコール部分の一方に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有してもよく、あるいは、両方にそれぞれ1個又は2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有してもよい。
カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中の炭素数が5以上であることが好ましく、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは18以上である。これによって、カルボン酸エステル系溶剤(b)の炭化水素基が高炭素数になって、クリアファイルと構造が異なるようになり、印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。また、カルボン酸エステル系溶剤(b)が低揮発性になって、さらに印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。
一方、カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中の炭素数が40以下であることが好ましく、より好ましくは35以下であり、さらに好ましくは30以下である。これによって、カルボン酸エステル系溶剤(b)が低粘度となって、インク全体を低粘度化して、吐出性能を改善することができる。また、カルボン酸エステル系溶剤(b)が低粘度であることで、インクへの配合量を多くすることができ、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善する効果を高めることができる。
印刷物によるクリアファイルの変形防止、吐出性能の改善、及びノズルプレートに対するインクの濡れ性の改善の観点から、1分子中の炭素数が5〜35であるカルボン酸エステル系溶剤(b)が好ましく、特に、1分子中のエチレン性不飽和二重結合が1個又は2個であり、炭素数が18〜35であるカルボン酸エステル系溶剤(b)が好ましい。
さらに、カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中の炭素数が18以上であることが好ましく、より好ましくは20以上であり、さらに好ましくは24以上である。高炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)は、極性がより高く、色材の分散性ないし溶解性の効果を高めることができる。また、高炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)は、印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができるため、その配合量を多くすることができ、色材の分散性ないし溶解性の効果をより高めることができる。
1分子中の炭素数の合計が20以上である場合では、カルボン酸エステル系溶剤(b)は、合計量Aに対し20質量%以上であることが好ましく、より好ましくは25質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上であり、50質量%以上、さらに70質量%以上で配合してもよい。
カルボン酸エステル系溶剤(b)としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノカルボン酸エステル(b1)、エチレン性不飽和二重結合を有するジカルボン酸エステル(b2)、エチレン性不飽和二重結合を有するトリカルボン酸エステル(b3)、エチレン性不飽和二重結合を有する二塩基酸エステル(b4)、エチレン性不飽和二重結合を有する三塩基酸エステル(b5)等を用いることができる。
モノカルボン酸エステル(b1)は、モノカルボン酸とアルコールとの反応生成物を用いることができる。
例えば、飽和又は不飽和の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸と、飽和又は不飽和の脂肪族又は芳香族のアルコールとを、一方又は両方にエチレン性不飽和二重結合が含まれるように組み合わせて、反応させることができる。
飽和の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸としては、炭素数2〜31が好ましく、炭素数2〜23がより好ましく、炭素数2〜20がさらに好ましく、例えば、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、2−メチルプロピオン酸、ペンタン酸、2−メチルブタン酸、3−メチルブタン酸(イソ吉草酸)、ピバル酸(ネオペンタン酸)、ヘキサン酸、2−エチルブタン酸、イソへプタン酸、n−オクタン酸、イソオクタン酸、2-エチルヘキサン酸(オクタン酸)、ノナン酸、イソノナン酸、デカン酸、イソデカン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等の脂肪族モノカルボン酸;安息香酸、2−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、4−メチル安息香酸、3,4ジメチル安息香酸、4−tertブチル安息香酸、1−ナフタレンカルボン酸等の芳香族モノカルボン酸等が挙げられる。
不飽和の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸としては、炭素数3〜32が好ましく、炭素数3〜24がより好ましく、例えば、ソルビン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ネルボン酸、大豆油、トール油、桂皮酸、2−メチル桂皮酸等が挙げられる。
飽和の脂肪族又は芳香族のアルコールとしては、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜22がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチルブタノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノニルアルコール、イソノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、パルミチルアルコール、オクタデカノール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる。
不飽和の脂肪族又は芳香族のアルコールとしては、炭素数2〜30が好ましく、炭素数2〜22がより好ましく、例えば、プレニルアルコール、ノネノール、パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール、シンナミルアルコール、クマリルアルコール、コニフェニルアルコール、シナピルアルコール等が挙げられる。
モノカルボン酸エステル(b1)は、原料のモノカルボン酸とアルコールとを混合し、好ましくは加熱温度80〜230℃で、加熱時間1〜48時間で、反応させて得ることができる。加熱温度及び加熱時間は、原料の種類や仕込み量によって調整することができる。また、反応を促進するために触媒を用いてもよい。
モノカルボン酸エステル(b1)の一例として、下記一般式(b1)で表される化合物を用いることができる。
−COO−R (b1)
一般式(b1)において、R及びRは、それぞれ独立的に飽和又は不飽和の脂肪族又は芳香族の炭化水素基であり、R及びRのうち少なくとも一方は、エチレン性不飽和二重結合を有する炭化水素基である。
及びRで表される飽和の炭化水素基は、それぞれ独立的に、炭素数が1〜22であることが好ましい。
及びRで表されるエチレン性不飽和二重結合を有する炭化水素基は、それぞれ独立的に、炭素数が5〜22であることが好ましい。
及びRで表される飽和又は不飽和の炭化水素基は、それぞれ独立的に、直鎖又は分岐鎖を有してもよく、炭素数1〜22が好ましく、炭素数5〜22がより好ましい。
及びRで表されるエチレン性不飽和二重結合を有する炭化水素基は、それぞれ独立的に、直鎖又は分岐鎖を有してもよく、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基であってもよく、炭素数2〜22が好ましく、炭素数5〜22がより好ましい。
モノカルボン酸エステル(b1)は、例えば、酢酸エルシル、酢酸オレイル、オクタン酸オレイル、ノナン酸オレイル、桂皮酸オレイル、デカン酸オレイル、ウンデカン酸オレイル、ソルビン酸エチル、エルカ酸エチル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸ブチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ヘキシル、オレイン酸ノニル、オレイン酸デシル、オレイン酸ウンデシル、オレイン酸ドデシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、桂皮酸イソプロピル、桂皮酸ノニル、桂皮酸デシル、桂皮酸ウンデシル、桂皮酸ドデシル、ノナン酸シンナミル、デカン酸シンナミル、ウンデカン酸シンナミル、ドデカン酸シンナミル、安息香酸プレニル、イソ吉草酸シンナミル、桂皮酸シンナミル等が挙げられる。
中でも、オレイン酸ノニル、オレイン酸デシル、オレイン酸ウンデシル、オクタン酸オレイル、ノナン酸オレイル、デカン酸オレイル、ウンデカン酸オレイルが好ましい。
ジカルボン酸エステル(b2)、トリカルボン酸エステル(b3)、二塩基酸エステル(b4)、三塩基酸エステル(b5)は、それぞれ、ジカルボン酸と一価アルコール、トリカルボン酸と一価アルコール、モノカルボン酸と二価アルコール、モノカルボン酸と三価アルコールの反応生成物を用いることができる。
例えば、飽和又は不飽和の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸、ジカルボン酸、又はトリカルボン酸と、飽和又は不飽和の脂肪族又は芳香族の一価アルコール、二価アルコール又は三価アルコールとを、一方又は両方にエチレン性不飽和二重結合が含まれるように組み合わせて、反応させることができる。
飽和ジカルボン酸としては、炭素数2〜31が好ましく、炭素数2〜23がより好ましく、炭素数2〜20がさらに好ましく、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
飽和トリカルボン酸としては、炭素数5〜25が好ましく、炭素数5〜20がより好ましく、炭素数5〜18がさらに好ましく、例えば、トリカルバリル酸、エタントリカルボン酸等の脂肪族トリカルボン酸;トリメリット酸等の芳香族トリカルボン酸等が挙げられる。
飽和モノカルボン酸には、上記モノカルボン酸エステル(b1)で説明したものを用いることができる。
不飽和ジカルボン酸としては、炭素数4〜32が好ましく、炭素数4〜24がより好ましく、炭素数4〜16がさらに好ましく、例えば、フマル酸、マレイン酸、グルタコン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ムコン酸等が挙げられる。
不飽和トリカルボン酸としては、炭素数6〜26が好ましく、炭素数6〜21がより好ましく、炭素数6〜16がさらに好ましく、例えば、1−プロペン−1,2,3トリカルボン酸等が挙げられる。
不飽和モノカルボン酸には、上記モノカルボン酸エステル(b1)で説明したものを用いることができる。
飽和二価アルコールとしては、炭素数2〜30が好ましく、炭素数2〜22がより好ましく、炭素数2〜20がさらに好ましく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール(ネオペンチルグリコール)、1,5−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(メチルペンタンジオール)、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,9−ノナンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(ジエチルペンタンジオール)、1,10−デカンジオール等が挙げられる。
飽和三価アルコールとしては、炭素数2〜25が好ましく、炭素数2〜22がより好ましく、炭素数2〜20がさらに好ましく、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,1,1−エタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−シクロヘキサンとトリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,8−オクタントリオール、1,2,9−ノナントリオール等が挙げられる。
飽和一価アルコールには、上記モノカルボン酸エステル(b1)で説明したものを用いることができる。
不飽和二価アルコールとしては、炭素数2〜30が好ましく、炭素数2〜22がより好ましく、炭素数2〜20がさらに好ましく、例えば、1,2−エテンジオール、1,4−ブテンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、7−オクテン−1,2−ジオール等が挙げられる。
不飽和三価アルコールとしては、炭素数3〜25が好ましく、炭素数3〜22がより好ましく、炭素数2〜20がさらに好ましく、例えば、1,2,3−プロペントリオール、2−メチル−3−ブテン−1,2,3−トリオール、1−デセン−3,4,6−トリオール等が挙げられる。
不飽和一価アルコールには、上記モノカルボン酸エステル(b1)で説明したものを用いることができる。
上記したカルボン酸エステルは、上記モノカルボン酸エステル(b1)と同様の方法によって合成することができる。
ジカルボン酸エステル(b2)は、例えば、フマル酸ジオクチル、マレイン酸ジオクチル、イタコン酸ジオクチル、シュウ酸ジプレニル、マロン酸ジプレニル、コハク酸ジプレニル、フタル酸ジプレニル、マレイン酸ジプレニル等が挙げられる。
トリカルボン酸エステル(b3)は、例えば、トリメリット酸トリプレニル、1−プロペン−1,2,3トリカルボン酸トリオクチル等が挙げられる。
二塩基酸エステル(b4)は、例えば、エチレングリコールジオレート、プロピレングリコールジオレート、1,2−プロパンジオールジオレート等が挙げられる。
三塩基酸エステル(b5)は、例えば、グリセリントリオレート、トリメチロールプロパントリオレート、トリメチロールエタントリオレート等が挙げられる。
上記したカルボン酸エステル系溶剤(b)は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルコール系溶剤(c1)は、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤であって、23℃において液体状の化合物である。
固体アルコール(c2)は、エチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコールであって、23℃において固体状の化合物である。固体アルコール(c2)は、併用する非水系溶剤に可溶な化合物であることが好ましい。
アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、それぞれ1分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個又は2個以上有してもよいが、インクを低粘度化することができるため、エチレン性不飽和二重結合は1個であることが好ましい。
アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、それぞれ水酸基を1個、2個又は3個以上有してもよいが、インクを低粘度化することができるため、1個の水酸基を有する1価アルコールであることが好ましい。
アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、それぞれ1分子中の炭素数が5以上であることが好ましく、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは12以上である。これによって、アルコール成分の炭化水素基が高炭素数になって、クリアファイルと構造が異なるようになり、印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。また、アルコール成分が低揮発性になって、さらに印刷物によるクリアファイルの変形を防止することができる。
一方、アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、それぞれ1分子中の炭素数が35以下であることが好ましく、より好ましくは22以下であり、さらに好ましくは20以下である。これによって、アルコール系溶剤(c1)が低粘度となって、インク全体を低粘度化して、吐出性能を改善することができる。また、固体アルコール(c2)が溶解した非水系溶剤が低粘度となり、インク全体を低粘度化することができる。インク全体を低粘度化できるため、インクへのアルコール成分の配合量を多くすることができ、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を改善する効果を高めることができる。
アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)は、印刷物によるクリアファイルの変形防止、吐出性能の改善、ノズルプレートに対するインクの濡れ性の改善の観点から、1分子中の炭素数が16〜18であるアルコールが好ましく、特に、1分子中のエチレン性不飽和二重結合が1個であり、炭素数が16〜18であるアルコールが好ましい。
アルコール系溶剤(c1)及び固体アルコール(c2)としては、例えば、脂肪族アルコール、芳香族アルコール等を用いることができる。脂肪族アルコールは、直鎖又は分岐鎖を有していてもよく、好ましくは、1分子中に1個の不飽和二重結合を有し、炭素数が8〜22である高級脂肪族アルコールである。芳香族アルコールは、例えば、ベンゼン環の少なくとも1個の炭素原子に、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素基が結合する化合物等を挙げることができる。アルコール自体が低粘度であることから、脂肪族アルコールが好ましい。
アルコール系溶剤(c1)は、例えば、プレニルアルコール、パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、ネロール、ゲラニオール、リナロール、フィトール、イソフィトール等が挙げられる。
固体アルコール(c2)は、例えば、シンナミルアルコール、エライジルアルコール、エルシルアルコール等が挙げられる。
好ましくは、パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、及びエルシルアルコールからなる群から選択される1種以上を用いることができる。これらは、合計量で、合計量Aに対し3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。
インクには、その他の非水系溶剤が含まれてもよい。
その他の非水系溶剤としては、非極性有機溶剤及び極性有機溶剤のいずれも使用できる。なお、本実施形態において、非水系溶剤には、1気圧20℃において同容量の水と均一に混合しない非水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
非極性有機溶剤としては、例えば、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等の石油系炭化水素溶剤を好ましく挙げることができる。
脂肪族炭化水素溶剤及び脂環式炭化水素溶剤としては、パラフィン系、イソパラフィン系、ナフテン系等の非水系溶剤を挙げることができる。市販品としては、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、カクタスノルマルパラフィンN−10、カクタスノルマルパラフィンN−11、カクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンN−15H、カクタスノルマルパラフィンYHNP、カクタスノルマルパラフィンSHNP、アイソゾール300、アイソゾール400、テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、AFソルベント4号、AFソルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号、ナフテゾール160、ナフテゾール200、ナフテゾール220(いずれもJXTGエネルギー株式会社製);アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、エクソールD40、エクソールD60、エクソールD80、エクソールD95、エクソールD110、エクソールD130(いずれもエクソンモービル社製);モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−60、モレスコホワイトP−70、モレスコホワイトP−80、モレスコホワイトP−100、モレスコホワイトP−120、モレスコホワイトP−150、モレスコホワイトP−200、モレスコホワイトP−260、モレスコホワイトP−350P(いずれも株式会社MORESCO製)等を好ましく挙げることができる。
芳香族炭化水素溶剤としては、グレードアルケンL、グレードアルケン200P(いずれもJXTGエネルギー株式会社製)、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、ソルベッソ200ND(いずれもエクソンモービル社製)等を好ましく挙げることができる。
石油系炭化水素溶剤の蒸留初留点は、100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、200℃以上であることがいっそう好ましい。蒸留初留点はJIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定することができる。
極性有機溶剤としては、脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等を好ましく挙げることができる。
例えば、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル(炭素数22)、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル等の1分子中の炭素数が13以上、好ましくは16〜30の脂肪酸エステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、イソエイコシルアルコール、デシルテトラデカノール等の1分子中の炭素数が6以上、好ましくは12〜20の高級アルコール系溶剤;ラウリン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、α−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の1分子中の炭素数が12以上、好ましくは14〜20の高級脂肪酸系溶剤等が挙げられる。
脂肪酸エステル系溶剤、高級アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤等の極性有機溶剤の沸点は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、250℃以上であることがさらに好ましい。なお、沸点が250℃以上の非水系溶剤には、沸点を示さない非水系溶剤も含まれる。
これらの非水系溶剤は、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記各成分に加えて、インクには、本発明の効果を損なわない限り、各種添加剤が含まれていてよい。添加剤としては、ノズルの目詰まり防止剤、酸化防止剤、導電率調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤等を適宜添加することができる。これらの種類は、特に限定されることはなく、当該分野で使用されているものを用いることができる。
インクは、色材及び非水系溶剤を含む各成分を混合することで作製することができる。好ましくは、各成分を一括ないし分割して混合及び撹拌してインクを作製することができる。具体的には、ビーズミル等の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等のろ過機を通すことにより調製できる。
油性インクジェットインクとしての粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、10mPa・s程度であることが、一層好ましい。
インクジェットインクを用いた印刷方法としては、特に限定されず、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよいが、ピエゾ方式であることが好ましい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドから本実施形態によるインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにすることが好ましい。
本実施形態において、記録媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙、特殊紙等の印刷用紙、布、無機質シート、フィルム、OHPシート等、これらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。これらの中でも、インクの浸透性の観点から、普通紙、コート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
ここで、普通紙とは、通常の紙の上にインクの受容層やフィルム層等が形成されていない紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙、再生紙等を挙げることができる。普通紙は、数μm〜数十μmの太さの紙繊維が数十から数百μmの空隙を形成しているため、インクが浸透しやすい紙となっている。
また、コート紙としては、マット紙、光沢紙、半光沢紙等のインクジェット用コート紙や、いわゆる塗工印刷用紙を好ましく用いることができる。ここで、塗工印刷用紙とは、従来から凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、上質紙や中質紙の表面にクレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と、澱粉等のバインダーを含む塗料により塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙、キャストコート紙等に分類される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。
「インクの作製」
表1から表4にインク処方を示し、各表の下段に溶剤構成を示す。各表において、溶剤bのR,RのC数は、一般式(b1)におけるR,Rの炭素数を示す。
溶剤構成の合計量である「非水系溶剤+成分c2の合計」は、溶剤a、溶剤b、溶剤c1及びその他溶剤と、成分c2との質量の合計である。
各表に示す配合量にしたがって、顔料、分散剤、及び各表に示す各種溶剤を混合し、ビーズミル「ダイノーミルKDL−A」(株式会社シンマルエンタープライゼス製)により滞留時間15分間の条件で、十分に顔料を分散した。続いて、メンブレンフィルターで粗大粒子を除去し、インクを得た。
実施例21及び23では、表中の下段に溶剤aとともに成分c2の配合を示し、溶剤aとともに成分c2を混合した他は、上記と同様にしてインクを作製した。
各表に示す非水系溶剤、固体アルコールの詳細を表5に示す。表5において、溶剤bのR,Rは、一般式(b1)におけるR,Rを示す。
その他の原材料の詳細は以下の通りである。
カーボンブラック:三菱ケミカル株式会社製「#1000、カーボンブラック」。
銅フタロシアニンブルー:DIC株式会社製「FASTGEN Blue LA5380」。
ソルスパース16000:日本ルーブリゾール社製「ソルスパース16000」、アミン系分散剤、有効成分100質量%。
ソルスパース13940:日本ルーブリゾール社製「ソルスパース13940」、アミン系分散剤、有効成分40質量%。
Figure 2018141124
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(製造例1)
表5に示すカルボン酸エステル系溶剤(b)のうち合成品の合成方法を説明する。
カルボン酸エステル系溶剤(b)の合成処方を表6に示す。
表に示すモノカルボン酸とアルコールとを表に示す配合割合にしたがって、四つ口フラスコに入れて混合撹拌し均一な溶液を得た。四つ口フラスコにディーンスターク装置を装着し、仕込んだ原材料が反応して水が発生したら取り除けるようにした。均一な溶液が入っている四つ口フラスコにさらに触媒を適量加え、系全体を加熱した。加熱温度は80℃〜230℃に設定した。反応が進み、発生した水はディーンスターク装置に溜まるため、溜まった水はあふれないよう取り除いた。加熱反応時間は1h〜48hに設定した。未反応の原材料や不純物を取り除くため、得られた溶液を減圧蒸留した。減圧蒸留後、ろ過して得られた溶液をガスクロマトグラフを用いて測定し、単一成分であることを確認した。
Figure 2018141124
「評価」
実施例及び比較例のインクについて、以下の方法により評価を行った。これらの評価結果を各表に示す。
(クリアファイルの波打ち)
クリアファイルの波打ち評価は、1枚の印刷物をPP(ポリプロピレン)製クリアファイルに挟み、室温で放置し、1週間放置後に、クリアファイルの変形量を確認して評価した。クリアファイルの1枚のシートの厚さは0.2mmであった。
印刷物は、ライン式インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(理想科学工業株式会社製)にインクを装填し、普通紙「理想用紙薄口」(理想科学工業株式会社製)に、主走査方向約51mm(ノズル600本)×副走査方向260mmのベタ画像を片面印刷することにより作製した。
クリアファイルの変形量は、平らな面にクリアファイルを置き、この平面から、クリアファイルが変形し持ち上がった最大の高さを測定して求めた。評価基準を以下に示す。
S:クリアファイルの変形量が1cm未満である。
A:クリアファイルの変形量が1cm以上5cm未満である。
B:クリアファイルの変形量が5cm以上である。
(ノズルプレートに対するインクの濡れ性)
各インクを30mlのガラス容器に入れ、インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(商品名:理想科学工業株式会社製)に使用されるノズルプレート(長さ5cm、幅5mm)の一辺をピンセットでつまみ、反対側の一辺から2cmを5秒間インクに浸漬させた。その後、ノズルプレートを素早く引き上げ、ノズルプレート上に残ったインク膜がインク滴になるまでの時間tを測定した。同じノズルプレートを用いて同様の操作を10回繰り返し、それぞれ時間tを測定した。その平均値を算出し、撥インク時間とした。撥インク時間から、ノズルプレートに対するインクの濡れ性を以下の基準で評価した。
SS:撥インク時間が3秒未満である。
S:撥インク時間が3秒以上5秒未満である。
A:撥インク時間が5秒以上10秒未満である。
B:撥インク時間が10秒以上である。
(吐出性能)
吐出性能の評価は、ライン式インクジェットプリンタ「オルフィスEX9050」(理想科学工業株式会社製)を用いて、普通紙「理想用紙薄口」(理想科学工業株式会社製)に、100枚連続してベタ画像を片面印刷し、印刷物を観察して評価した。
印刷条件は、上記クリアファイルの波打ちの評価と同じである。
インクジェットノズルからのインクの不吐出は、印刷物に白いスジとなって非印字部分が発生することで確認することができる。100枚の印刷物の中に、この白いスジが発生するか、または発生した本数を観察した。100枚の印刷物に観察された白いスジの合計数から吐出性能を評価した。評価基準を以下に示す。
S:白いスジが2本以下である。
A:白いスジが3〜4本である。
B:白いスジが5本以上である。
各表に示す通り、各実施例のインクでは、各評価結果が良好であった。特に詳述しないが、各実施例のインクを用いた印刷では、十分な画像濃度の印刷物を得ることができた。また、各実施例のインクでは、初期粘度が5〜30mPa・sの範囲で、適正な粘度であった。
実施例1〜6では、シリコーンオイル(a)とともにカルボン酸エステル系溶剤(b)を組み合わせており、吐出性能とともに、クリアファイル変形及びインクの濡れ性を改善することができた。
実施例5及び6では、カルボン酸エステル系溶剤(b)の1分子中の炭素数が18以上であり、インクの濡れ性をより改善することができた。
実施例6では、シリコーンオイル(a)の配合量が少なく、カルボン酸エステル系溶剤(b)の配合量が多いことからも、インクの濡れ性をより改善することができた。
実施例7では、顔料として銅フタロシアニンブルーを用いる構成で、シリコーンオイル(a)とともにカルボン酸エステル系溶剤(b)を組み合わせており、実施例1〜6の顔料インクと同様に効果を得ることができた。
実施例8〜19では、シリコーンオイル(a)とともに、1分子中の炭素数が24以上であるカルボン酸エステル系溶剤(b)を組み合わせており、吐出性能とともに、クリアファイル変形及びインクの濡れ性を改善することができた。
実施例10〜19では、カルボン酸エステル系溶剤(b)の炭素数が26以上と高く単体の粘度が高いが、シリコーンオイル(a)を併用しているためインク全体の粘度上昇を抑制し、吐出安定性を確保しながら、クリアファイル変形及びインクの濡れ性を改善することができた。
実施例10〜19を通して、カルボン酸エステル系溶剤(b)の配合量が多いことからインクの濡れ性をより改善することがわかる。また、カルボン酸エステル系溶剤(b)が高粘度で配合量が多い実施例19では吐出性能が若干低下した。
実施例20〜23では、シリコーンオイル(a)とともに、アルコール系溶剤(c1)又は固体アルコール(c2)を組み合わせており、吐出性能とともに、クリアファイル変形及びインクの濡れ性を改善することができた。
実施例20〜23を通して、アルコール系溶剤(c1)又は固体アルコール(c2)の炭素数が高い方が、クリアファイル変形をより改善することができた。
比較例1では、飽和脂肪酸エステル系溶剤のみで非水系溶剤を構成しており、吐出性能が低下した。
比較例2では、高炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)が、非水系溶剤+成分c2の合計に対し90質量%と多く配合され、吐出性能が低下した。
比較例3では、低炭素数のカルボン酸エステル系溶剤(b)が、非水系溶剤+成分c2の合計に対し90質量%と多く配合され、クリアファイル変形が悪化した。
比較例4では、アルコール系溶剤(c1)が、非水系溶剤+成分c2の合計に対し30質量%と多く配合され、吐出性能が低下した。

Claims (6)

  1. 色材と、シリコーンオイル(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有するカルボン酸エステル系溶剤(b)、エチレン性不飽和二重結合を有するアルコール系溶剤(c1)、及びエチレン性不飽和二重結合を有する固体アルコール(c2)からなる群から選択される1種以上とを含み、
    前記シリコーンオイル(a)、前記カルボン酸エステル系溶剤(b)、及び前記アルコール系溶剤(c1)を含む非水系溶剤と前記固体アルコール(c2)との合計量Aに対し、前記シリコーンオイル(a)は、15質量%以上であり、前記カルボン酸エステル系溶剤(b)は、85質量%以下であり、前記アルコール系溶剤(c1)及び前記固体アルコール(c2)の合計量は、20質量%以下である、油性インクジェットインク。
  2. 前記カルボン酸エステル系溶剤(b)は、下記一般式(b1)で表されるカルボン酸エステル系溶剤を含む、請求項1に記載の油性インクジェットインク。
    −COO−R (b1)
    (一般式(b1)において、R及びRは、それぞれ独立的に炭素数が1〜22である飽和又は不飽和の炭化水素基であり、R及びRのうち少なくとも一方は、炭素数が5〜22でありエチレン性不飽和二重結合を有する炭化水素基である。)
  3. 前記カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中の炭素数が18以上である、請求項1又は2に記載の油性インクジェットインク。
  4. 前記カルボン酸エステル系溶剤(b)は、1分子中の炭素数が20以上であり、前記合計量Aに対し25質量%以上で含まれる、請求項3に記載の油性インクジェットインク。
  5. 前記アルコール系溶剤(c1)及び前記固体アルコール(c2)は、それぞれ1分子中の炭素数が5〜22である、請求項1から4のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク。
  6. 前記アルコール系溶剤(c1)及び前記固体アルコール(c2)の合計量は、前記合計量Aに対し3質量%以上で含まれる、請求項1から5のいずれか1項に記載の油性インクジェットインク。
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