JP2018127540A - 潜熱蓄熱材組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】潜熱蓄熱材に添加剤を加えることにより、潜熱蓄熱材の融点を大幅に調整できると共に、この添加剤が配合されても、より大きな蓄熱量を得ることができる潜熱蓄熱材組成物を提供する。
【解決手段】蓄熱または放熱を行う潜熱蓄熱材10に、該潜熱蓄熱材10の物性を調整する添加剤11を配合してなる潜熱蓄熱材組成物1において、潜熱蓄熱材10は、無機塩水和物からなること、添加剤は、潜熱蓄熱材10の融点を調整する融点調整剤11であり、潜熱蓄熱材10に含まれる水分への溶解で、負の溶解熱を発生する物性を有する物質である。
【選択図】図1

Description

本発明は、相変化に伴う潜熱の出入りを利用して、蓄熱または放熱を行う潜熱蓄熱材に、この潜熱蓄熱材の物性を調整する添加剤を配合した潜熱蓄熱材組成物に関する。
潜熱蓄熱材(PCM:Phase Change Material)は、相変化に伴う潜熱の出入りを利用して蓄熱することができる物性を有しており、本来廃棄される排熱をこの潜熱蓄熱材に蓄熱し、蓄えた熱を必要に応じて取り出すことで、エネルギが無駄なく有効に活用できる。このような潜熱蓄熱材の一種に、例えば、アンモニウムミョウバン12水和物(AlNH(SO・12HO)(以下、「アンモニウムミョウバン」と称す。)が、広く知られている。アンモニウムミョウバンの物性は、融点93.5℃で、常温では固体である。そのため、潜熱蓄熱材がアンモニウムミョウバン単体の場合、排熱温度が、融点93.5℃より低い温度であると、アンモニウムミョウバンが、排熱で加熱されたとしても、アンモニウムミョウバンは融解せず、排熱を回収して蓄熱することはできない。そこで一般的には、特許文献1のように、融点調整剤が、潜熱蓄熱材の融点を、排熱に対応する温度に調整する目的で、潜熱蓄熱材に添加される。
特許文献1は、アンモニウムミョウバン(AlNH(SO・12HO)と塩化アンモニウム(NHCl)とを含有した共晶塩からなる潜熱蓄熱材である。特許文献1によれば、塩化アンモニウムが、5〜15重量%の添加量でアンモニウムミョウバンに配合されると、アンモニウムミョウバンの融点が、約90〜75℃に調整できるとされている。また、特許文献1の潜熱蓄熱材の物性では、共晶点が、75〜78℃の温度であり、例えば、共晶点からの利用温度差が、ΔT=30℃(45〜75℃)である場合、この潜熱蓄熱材の蓄熱量は、約320〜350kJ/Lであるとされている。
特許第4830572号公報
しかしながら、特許文献1の潜熱蓄熱材は、アンモニウムミョウバンと塩化アンモニウムとの共晶塩であるため、特許文献1の図1に示されているように、塩化アンモニウムが、添加量15重量%を超えてアンモニウムミョウバンに配合されても、特許文献1の潜熱蓄熱材の融点は、共晶点(75〜78℃)より下がらない。そのため、排熱温度が、共晶点より低い温度である場合、潜熱蓄熱材は融解せず、特許文献1の潜熱蓄熱材は、排熱を回収して蓄熱することはできない。
特に産業界では近年、例えば、燃料電池システム、自動車のエンジン等による熱供給源において、その作動時に生じる排熱を回収し、蓄熱材に蓄熱した熱エネルギを積極的に活用する技術開発に、多くの関心が寄せられている。熱供給源で生む排熱の対象は、概ね60℃前後〜80℃前後の範囲内を対象とした温度帯域の熱であり、例えば、コジェネレーションに用いたガスエンジンシステムのエンジンのほか、ボイラー等の高温域熱源の排熱より低い、いわゆる低温域熱源から生じる熱である。このような低温域熱源の排熱を蓄熱材に蓄熱しようする場合、特許文献1では、潜熱蓄熱材の融点が、低温域熱源の排熱の温度帯域より高く、潜熱蓄熱材は融解しないため、排熱に基づく蓄熱を行うことができない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、潜熱蓄熱材に添加剤を加えることにより、潜熱蓄熱材の融点を大幅に調整できると共に、この添加剤が配合されても、より大きな蓄熱量を得ることができる潜熱蓄熱材組成物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物は、以下の構成を有する。
(1)蓄熱または放熱を行う潜熱蓄熱材に、該潜熱蓄熱材の物性を調整する添加剤を配合してなる潜熱蓄熱材組成物において、前記潜熱蓄熱材は、無機塩水和物からなること、前記添加剤は、前記潜熱蓄熱材の融点を調整する融点調整剤であり、前記潜熱蓄熱材との溶解で、負の溶解熱を発生する物性を有する物質であること、を特徴とする。
なお、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物において、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」とは、例えば、エリスリトール(C10)、キシリトール(C12)、マンニトール(C14)、ソルビトール(C14)、ラクチトール(C122411)等の「糖アルコール類に属する物質」に該当する。また、塩化カルシウム六水和物(CaCl・6HO)、塩化マグネシウム六水和物(MgCl・6HO)、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)等の「塩化物に属する物質」が該当する。また、上述の「糖アルコール類に属する物質」に該当する物質のうち、少なくとも一種以上を含む場合や、上述の「塩化物に属する物質」に該当する物質のうち、少なくとも一種以上含む場合も該当する。さらに、上述の「糖アルコール類に属する物質」に該当する物質のいずれかと、上述の「塩化物に属する物質」に該当する物質のいずれかとの混合物も該当する。すなわち、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物に構成された潜熱蓄熱材は、無機塩水和物からなり、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」が無機塩水和物に溶解するとき、この「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」において、外部から熱を吸収して吸熱反応(例えば、無機塩水和物の水和水との溶解のほか、無機塩水和物が水和水以外に溶媒となり得る分子をその構造の中に有する場合で、水和水以外の構成物質との溶解等も含む)が生じるものを、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物では、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」と定義している。
また、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物において、「無機塩水和物からなる潜熱蓄熱材」とは、例えば、アンモニウムミョウバン12水和物(別名:硫酸アルミニウムアンモニウム12水和物)(AlNH(SO・12HO)、カリウムミョウバン12水和物(別名:硫酸カリウムアルミニウム12水和物)(AlK(SO・12HO)、クロムミョウバン(別名:ビス硫酸クロムカリウム12水和物)(CrK(SO・12HO)、鉄ミョウバン(別名:硫酸第二鉄アンモニウム12水和物)(FeNH(SO・12HO)等、1価の陽イオンの硫酸塩MI (SO)と、3価の陽イオンの硫酸塩MIII (SOとの複硫酸塩である「ミョウバン」が該当する。また、このような「ミョウバン」に属する物質を、少なくとも二種以上含む混合物、または混晶を主成分とした蓄熱材を対象としている。「ミョウバン」に含まれる金属イオンは、アルミニウムイオン、クロムイオン、鉄イオン以外に、例えば、コバルトイオン、マンガンイオン等、3価の金属イオンでも良い。
(2)(1)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、前記融点調整剤は、糖アルコールに属する物質を少なくとも含んでいること、を特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、前記融点調整剤は、エリスリトール(C10)であること、を特徴とする。
(4)(3)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、当該潜熱蓄熱材組成物全体の重量に占める前記エリスリトール(C10)の配合比率は、30〜60wt%の範囲内であること、を特徴とする。
(5)(1)または(2)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、前記融点調整剤は、キシリトール(C12)であること、を特徴とする。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載する潜熱蓄熱材組成物において、前記無機塩水和物は、ミョウバン水和物であること、を特徴とする。
(7)(6)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、前記ミョウバン水和物は、アンモニウムミョウバン12水和物(AlNH(SO・12HO)、または、カリウムミョウバン12水和物(AlK(SO・12HO)であること、を特徴とする。
上記構成を有する本発明の潜熱蓄熱材組成物の作用・効果について説明する。
(1)蓄熱または放熱を行う潜熱蓄熱材に、該潜熱蓄熱材の物性を調整する添加剤を配合してなる潜熱蓄熱材組成物において、潜熱蓄熱材は、無機塩水和物からなること、添加剤は、潜熱蓄熱材の融点を調整する融点調整剤であり、潜熱蓄熱材との溶解で、負の溶解熱を発生する物性を有する物質であること、を特徴とする。この特徴により、融点調整剤を添加した本発明の潜熱蓄熱材組成物でも、本発明の潜熱蓄熱材組成物の蓄熱量は、本発明の融点調整剤の添加に起因して低下しない。しかも、本発明の潜熱蓄熱材が、例えば、ミョウバン水和物で構成されていると、本発明の潜熱蓄熱材は高い蓄熱量を保持できるため、このような潜熱蓄熱材を含む本発明の潜熱蓄熱材組成物も、より高い蓄熱量を保持できる物性となる。また、本発明の潜熱蓄熱材組成物の融点も、例えば、アンモニウムミョウバン12水和物(AlNH(SO・12HO)単体状態の融点(93.5℃)より、30℃以上等も低くすることができるため、本発明の潜熱蓄熱材組成物は、概ね60℃前後〜80℃前後の範囲内を対象とした温度帯域の排熱に基づいて、蓄熱できるようになる。
従って、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物によれば、潜熱蓄熱材に添加剤を加えることにより、潜熱蓄熱材の融点を大幅に調整できると共に、この添加剤が配合されても、より大きな蓄熱量を得ることができる、という優れた効果を奏する。
(2)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、融点調整剤は、糖アルコールに属する物質を少なくとも含んでいること、を特徴とする。この特徴により、例えば、ミョウバン水和物である潜熱蓄熱材と糖アルコール類の融点調整剤との組み合わせでは、ミョウバン水和物に含まれる水に糖アルコール類が溶解することにより、粘度が増大し、潜熱蓄熱材と融点調整剤との密度差に起因した潜熱蓄熱材と融点調整剤との分離を防止することができる。これにより、潜熱蓄熱材と融点調整剤との不均一化が発生しないため、本発明の潜熱蓄熱材組成物は、化学的に安定した蓄熱材となり得る。
(3)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、融点調整剤は、エリスリトール(C10)であること、を特徴とする。この特徴により、本発明の潜熱蓄熱材組成物の融点が、例えば、75℃程度等の温度に調整できる。しかも、本発明の潜熱蓄熱材組成物は、約300(kJ/kg)超等という大容量の熱を蓄熱し、それを放熱する蓄放熱性能を具備することができるため、蓄熱材の物性として優れている。
(4)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、当該潜熱蓄熱材組成物全体の重量に占めるエリスリトール(C10)の配合比率は、30〜60wt%の範囲内であること、を特徴とする。この特徴により、使用中に万一、本発明の潜熱蓄熱材組成物に含有するエリスリトールの配合比率に変動が生じても、その配合比率が30〜60wt%の範囲内であれば、本発明の潜熱蓄熱材組成物の融点を、先に例示した75℃程度等の温度に保つことができる。
(5)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、融点調整剤は、キシリトール(C12)であること、を特徴とする。この特徴により、本発明の潜熱蓄熱材組成物の融点が、例えば、60℃程度等の温度に調整できる。加えて、本発明の潜熱蓄熱材組成物は、300(kJ/kg)程度の熱を蓄熱し、それを放熱する蓄放熱性能を具備することができるため、蓄熱材の物性として優れている。
(6)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、無機塩水和物は、ミョウバン水和物であること、を特徴とする。この特徴により、ミョウバン水和物で構成した潜熱蓄熱材では、相変化に伴う潜熱が比較的大きく、かつ「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」を溶解させる水分が、ミョウバン水和物をなす構造の中に含まれているため、このような潜熱蓄熱材を主成分とする本発明の潜熱蓄熱材組成物では、比較的大きな融解潜熱と負の溶解熱との足し合わせにより、潜熱蓄熱材に蓄熱できる蓄熱量も大きくできる。よって、ミョウバン水和物を主成分とする潜熱蓄熱材を含む本発明の潜熱蓄熱材組成物は、大容量の熱を蓄熱し、それを放熱する蓄放熱性能を具備できている点で、優れている。
(7)に記載する潜熱蓄熱材組成物において、ミョウバン水和物は、アンモニウムミョウバン12水和物(AlNH(SO・12HO)、または、カリウムミョウバン12水和物(AlK(SO・12HO)であること、を特徴とする。この特徴により、アンモニウムミョウバン12水和物やカリウムミョウバン12水和物は、市場で幅広く流通して入手し易く、安価である。
実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物の構成成分を模式的に示す図である。 実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物で、相変化により固相状態にあるときの様子と液相状態にあるときの様子とを、それぞれ模式的に示す図である。 比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物の構成成分を模式的に示す図である。 実施形態の実施例1に係る潜熱蓄熱材組成物の温度と蓄熱量の時間変化を示すグラフであり、融点調整剤をエリスリトールとした場合の実験結果を示すグラフである。 実施形態の実施例2に係る潜熱蓄熱材組成物の温度と蓄熱量の時間変化を示すグラフであり、融点調整剤をキシリトールとした場合の実験結果を示すグラフである。 比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物の温度と蓄熱量の時間変化を示すグラフであり、融点調整剤を無水硫酸ナトリウムとした場合の実験結果を示すグラフである。 比較例2に係る潜熱蓄熱材単体の温度と蓄熱量の時間変化を、実験測定値で示すグラフである。 実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物の有意性をグラフで示した説明図である。 実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物を封入袋に収容するまでの一連の流れを示す工程図である。 本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物を蓄熱槽に設けた様子を例示した説明図である。
以下、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物は、例えば、太陽光発電システムや燃料電池システムのほか、自動車のエンジン等による熱供給源において、その作動時に生じる排熱を回収し、潜熱蓄熱材に蓄熱した熱エネルギを積極的に活用する目的で用いられる。
このような対象の熱供給源で生じる排熱は、概ね60℃前後〜80℃前後の範囲内にある帯域の熱であり、コジェネレーションのガスエンジンシステム、ボイラーシステム等の高温域熱源の排熱温度より低い、いわゆる低温域熱源から生じる熱である。蓄熱と放熱は、本発明に係る潜熱蓄熱材組成物によって行われ、この潜熱蓄熱材組成物は、本実施形態では、蓄熱材充填容器に充填され、この蓄熱材充填容器は、熱エネルギの活用を図る所定の収容手段の空間内に収容される。
はじめに、潜熱蓄熱材組成物について、説明する。図1は、実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物の構成成分を模式的に示す図である。図1に示すように、潜熱蓄熱材組成物1は、相変化に伴う潜熱の出入りにより、蓄熱または放熱を可能とする潜熱蓄熱材10に、添加剤である融点調整剤11を配合してなる。潜熱蓄熱材10は、本実施形態では、主成分をミョウバンとする無機塩水和物からなる。
具体的には、潜熱蓄熱材10は、アンモニウムミョウバン(硫酸アンモニウムアルミニウム・12水和物)(AlNH(SO・12HO)である。アンモニウムミョウバンの物性は、融点93.5℃、常温では固体の物質であり、アンモニウムミョウバンが、単体で融点未満の90℃程度に加熱されたとしても、アンモニウムミョウバンは、ほとんど溶融することなく、潜熱を蓄熱することもできない。
なお、無機塩水和物からなる潜熱蓄熱材10は、アンモニウムミョウバン以外にも、例えば、カリウムミョウバン12水和物(AlK(SO・12HO)、クロムミョウバン(CrK(SO・12HO)、鉄ミョウバン(FeNH(SO・12HO)等、1価の陽イオンの硫酸塩MI (SO)と、3価の陽イオンの硫酸塩MIII (SOとの複硫酸塩である「ミョウバン」であっても良い。また、この「ミョウバン」に含まれる3価の金属イオンは、アルミニウムイオン、クロムイオン、鉄イオン以外に、例えば、コバルトイオン、マンガンイオン等の金属イオンでも良い。さらに、潜熱蓄熱材10は、このような「ミョウバン」に属する物質を、少なくとも二種以上含む混合物、または混晶を主成分とした蓄熱材であっても良い。
融点調整剤11は、潜熱蓄熱材10の融点(93.5℃)を、必要に応じて任意の温度に調整する添加剤であり、本実施形態では、調整後の融点を、概ね60℃前後〜80℃前後の範囲に収める特性を有する。融点調整剤11は、潜熱蓄熱材10との溶解で、負の溶解熱を発生する物性を有する物質である。具体的には、融点調整剤11は、例えば、エリスリトール(C10)(本実施形態の実施例1)、キシリトール(C12)(本実施形態の実施例2)等、主として食品添加物に用いられている糖アルコールに属した物質からなる。糖アルコールは、アルドースやケトースのカルボニル基を還元して生成する糖の一種であり、水と溶解する。なお、融点調整剤11が、エリスリトールである場合には、潜熱蓄熱材組成物1全体の重量に占めるエリスリトールの配合比率は、30〜60wt%の範囲内である。その理由については、後述する。
ここで、上述した「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」の定義について、説明する。前述したように、潜熱蓄熱材組成物1は、アンモニウムミョウバン(硫酸アンモニウムアルミニウム・12水和物)からなる潜熱蓄熱材10を主成分に、融点調整剤11を配合してなる。融点調整剤11が潜熱蓄熱材10に溶解するとき、この融点調整剤11において、外部から熱を吸収して吸熱反応が生じるものを、本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物1では、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」と定義している。
なお、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」には、先に例示したエリスリトールやキシリトールのほかに、例えば、マンニトール(C14)、ソルビトール(C14)、ラクチトール(C122411)等の「糖アルコール類に属する物質」がある。また、塩化カルシウム六水和物(CaCl・6HO)、塩化マグネシウム六水和物(MgCl・6HO)、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)等の「塩化物に属する物質」がある。また、上述の「糖アルコール類に属する物質」に該当する物質のうち、少なくとも一種以上を含む場合や、上述の「塩化物に属する物質」に該当する物質のうち、少なくとも一種以上含む場合も該当する。さらに、上述の「糖アルコール類に属する物質」に該当する物質のいずれかと、上述の「塩化物に属する物質」に該当する物質のいずれかとの混合物もある。
その他、取扱いに注意が必要となり、本実施形態において、潜熱蓄熱材組成物としての使用は好ましくないが、例えば、硝酸アンモニウムや塩素酸カリウム等についても、水に溶解した際に吸熱反応を呈するため、「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」には該当する。
図2は、実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物で、相変化により固相状態にあるときの様子と液相状態にあるときの様子とを、それぞれ模式的に示す図である。潜熱蓄熱材組成物1の温度が、融点調整剤11により調整された潜熱蓄熱材10の融点より低いと、図2(a)に示すように、潜熱蓄熱材組成物1は固相状態にあり、ミョウバン10Aと水10Bとからなる潜熱蓄熱材10は、融点調整剤11と溶解しない。なお、本実施形態では、潜熱蓄熱材10がアンモニウムミョウバン(硫酸アンモニウムアルミニウム・12水和物)であるため、ミョウバン10Aは、硫酸アンモニウムアルミニウムに対応し、水10Bは、水和水に対応する。このような関係の下で、ミョウバン10Aと水10Bはそれぞれ、アンモニウムミョウバンを含むミョウバン水和物全体に対応した総称となっている。
潜熱蓄熱材組成物1の温度が、融点調整剤11による調整後の潜熱蓄熱材10の融点より高くなると、図2(b)に示すように、潜熱蓄熱材10中のミョウバン10Aが融解して水10Bと分離すると共に、この水10Bと融点調整剤11とが溶解し、潜熱蓄熱材組成物1全体は液相状態になる。ミョウバン10Aの融解時には、固相状態から液相状態への相変化に伴う融解潜熱が、ミョウバン10Aに蓄えられる。同時に、水10Bと融点調整剤11との溶解により、融点調整剤11に負の溶解熱が発生する。そのため、潜熱蓄熱材組成物1が、それ自体の融点を超えた高い温度で加熱されると、潜熱蓄熱材組成物1は、固相状態から液相状態に相変化することにより、潜熱蓄熱材組成物1は、上述した融解熱(吸熱)の熱量と負の溶解熱(吸熱)の熱量との和となる総熱量の熱を、蓄熱量として蓄えることができる。
その反対に、潜熱蓄熱材組成物1が、それ自体の凝固点を下回る低い温度まで冷却されると、図2(a)に示すように、液相状態の潜熱蓄熱材組成物1中の融点調整剤11と溶解していた水10Bが、融点調整剤11から分離する。分離した水10Bとミョウバン10Aとは反応し、潜熱蓄熱材10が生成されると共に、ミョウバン10Aは、液相状態から固相状態への相変化に伴う凝固潜熱を放出する。同時に、水10Bと融点調整剤11では、溶解前後で異なる熱エネルギ差分に相当する熱が放出される。これにより、潜熱蓄熱材組成物1が、それ自体の凝固点を下回る低い温度に冷却されると、潜熱蓄熱材組成物1は、液相状態から固相状態に相変化することにより、上述した融解熱(放熱)の熱量と、上述したエネルギ差相当分の熱による熱量との和となる総熱量の熱を、放熱量として放出することができる。
潜熱蓄熱材組成物1の使用時に、ミョウバン10Aから分離した水10Bが、後述する漏洩防止用内袋40から外部に放散しないよう、潜熱蓄熱材組成物1が、液密な状態で漏洩防止用内袋40に充填されていることが重要である。その理由として、潜熱蓄熱材組成物1は、その使用にあたり、熱供給側からの排熱に基づいて蓄熱を行い、この蓄熱に基づく放熱を熱提供側に行うまでの1サイクルを、複数回にわたって繰り返す特性を要する。このような特性を呈するには、潜熱蓄熱材組成物1では、図2に示すように、固相と液相との間における相変化が、当該潜熱蓄熱材組成物1の潜熱蓄熱材10の融点を境に、可逆的に行われなければならない。分離した水10Bが、外部に放散してしまうと、液相から固相に相変化するにあたり、潜熱蓄熱材10(アンモニウムミョウバン)を生成するのに必要な水和水を、ミョウバン10Aに伴うことができず、固相状態の潜熱蓄熱材組成物1が生成できなくなるからである。但し、水10Bが万一、漏洩防止用内袋40から放散しても、水蒸気が漏洩防止用内袋40の内部に流入できる状態にあり、この水蒸気が、放散した分の水10Bに代えて補完できる場合には、固相状態の潜熱蓄熱材組成物1の生成が可能になることもある。
次に、潜熱蓄熱材組成物において、融点調整剤11を構成する物質により、蓄熱の性能に与える影響を確認する目的で、実験1〜実験4の調査実験を行った。実施例1に係る実験1は、融点調整剤11をエリスリトール(C10)とする潜熱蓄熱材組成物1A(1)を、試料とした実験である。実施例2に係る実験2は、融点調整剤11をキシリトール(C12)とした潜熱蓄熱材組成物1B(1)を、試料とした実験である。実験3は、実施例1,2の比較例1として行った実験で、融点調整剤11を無水硫酸ナトリウム(NaSO)とする潜熱蓄熱材組成物1Cを、試料とした実験である。実験4は、実施例1,2の比較例2として行った実験で、融点調整剤11を添加していない潜熱蓄熱材10だけを試料とした実験である。
本出願人は、実験1〜実験4を通じて、本実施形態の実施例1,2に係る潜熱蓄熱材組成物1(1A,1B)を、比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物1Cと、比較例2に係る潜熱蓄熱材10とを対比して、潜熱蓄熱材組成物1の有意性を確認した。図3は、比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物の構成成分を模式的に示す図である。
<実験方法>
調査実験では、周知の示差走査熱量測定装置(DSC:Differential scanning calorimetry)を用いて、その試料台に載せた試料10mgに、空気30ml/min.の雰囲気ガスを晒して密閉した状態の下で、試料の蓄熱量を測定。蓄熱量は、常温から90℃になるまで、試料を2℃/min.の加熱速度で加熱し、90℃の温度で20分間保持した後に測定。
<実験1〜実験4の共通条件>
・潜熱蓄熱材10;アンモニウムミョウバン(硫酸アンモニウムアルミニウム・12水:AlNH(SO・12HO)
<実験1の条件>
・潜熱蓄熱材組成物1Aの構成成分;潜熱蓄熱材10と融点調整剤11(図1参照)
・融点調整剤11;エリスリトール(C10)(=融点調整剤11A)
・潜熱蓄熱材組成物1全体の重量に対するエリスリトールの配合比率;50wt%
(潜熱蓄熱材10:融点調整剤11A=1:1)
<実験2の条件>
・潜熱蓄熱材組成物1Bの構成成分;潜熱蓄熱材10と融点調整剤11(図1参照)
・融点調整剤11;キシリトール(C12)(=融点調整剤11B)
・潜熱蓄熱材組成物1全体の重量に対するキシリトールの配合比率;50wt%
(潜熱蓄熱材10:融点調整剤11B=1:1)
<実験3の条件>
・潜熱蓄熱材組成物1Cの構成成分;潜熱蓄熱材10と融点調整剤11C(図3参照)
・融点調整剤11C;無水硫酸ナトリウム(NaSO
・潜熱蓄熱材組成物1全体の重量に対する無水硫酸ナトリウムの配合比率;50wt%
(潜熱蓄熱材10:融点調整剤11C=1:1)
<実験4の条件>
・融点調整剤11;無添加
・潜熱蓄熱材10の配合比率;100wt%
(潜熱蓄熱材10:融点調整剤11=100:0)
図4は、実施例1に係る潜熱蓄熱材組成物の温度と蓄熱量の時間変化を示すグラフであり、融点調整剤をエリスリトールとした場合の実験結果を示すグラフである。図5は、実施例2に係る潜熱蓄熱材組成物の温度と蓄熱量の時間変化を示すグラフであり、融点調整剤をキシリトールとした場合の実験結果を示すグラフである。図6は、比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物の温度と蓄熱量の時間変化を示すグラフであり、融点調整剤を無水硫酸ナトリウムとした場合の実験結果を示すグラフである。図7は、比較例2に係る潜熱蓄熱材単体の温度と蓄熱量の時間変化を、実験測定値で示すグラフである。
図4〜図7に示すグラフでは、縦軸左側の目盛りが試料で蓄熱または放熱した熱量を示しており、この目盛りの「負」の領域は、試料に吸熱される熱量を示し、「正」の領域は、試料から放熱される熱量を示す。また、試料は、時間経過と共に推移する熱量の線図の中で、熱量の絶対値が一時的に大きくなり、最大値(ピークトップ)に達した時間tに対応する試料の温度T(融点と定義)となったとき、最大の畜熱量を呈する条件となる。試料の融解潜熱は、熱量の線図の中で、蓄熱量のピークの開始時間と終了時間との間で、熱量を積算して得られるピーク面積S(図4〜図7中、斜線の部分)の大きさで示されている。また、試料の熱量の単位は〔μW〕で、試料の質量の単位は〔mg〕であるが、単位換算を行った上で、畜熱量の単位は、〔kJ/kg〕としている。
<実験結果>
実施例1に係る潜熱蓄熱材組成物1Aでは、図4に示すように、蓄熱ピーク時t1に対応する温度Taは76℃で、蓄熱量Saは334kJ/kgであった(実験1)。実施例2に係る潜熱蓄熱材組成物1Bでは、図5に示すように、蓄熱ピーク時t2に対応する温度Tbは62℃で、蓄熱量Sbは288kJ/kgであった(実験2)。比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物1Cでは、図6に示すように、蓄熱ピーク時t3に対応する温度Tcは87℃で、蓄熱量Scは171kJ/kgであった(実験3)。比較例1では、理由は解明できていないが、潜熱蓄熱材組成物1Cのうち、無水硫酸ナトリウムが、50wt%までアンモニウムミョウバンに添加されても、潜熱蓄熱材組成物1C中の潜熱蓄熱材10の融点は、87℃までにしか低下しなかった。比較例2に係る潜熱蓄熱材10単体では、図7に示すように、蓄熱ピーク時t4に対応する温度Tdは93.5℃で、蓄熱量Sdは270kJ/kgであった(実験4)。
<考察>
図8は、実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物の有意性をグラフで示した説明図である。潜熱蓄熱材10以外に何ら添加剤を配合していないアンモニウムミョウバン単体(図8では、「PCM」と表示)に蓄熱できる熱量は、比較例2より270kJ/kg(図8中、「蓄熱量P」に相当)であることが判る。比較例2に係る実験4の結果は、一般的に知られているアンモニウムミョウバンの蓄熱量の値と概ね一致し、融点93.5℃についても一致している。
比較例1では、アンモニウムミョウバン(潜熱蓄熱材10)に無水硫酸ナトリウム(融点調整剤11C)を加えた潜熱蓄熱材組成物1Cにおいて、蓄熱特性を持たない無水硫酸ナトリウムが配合されているために、潜熱蓄熱材組成物1Cの単位質量当たりに蓄熱できる潜熱蓄熱材10の蓄熱量P0(P0<P)は、PよりP1(P1<P)だけ低減した熱量になるものと考えられる。実際に比較例1,2を基にして、低減してしまう熱量P1を算出してみると、
P1=(P−P0)
P1=270(kJ/kg)−171(kJ/kg)≒100(kJ/kg)
低減分の熱量P1は、約100(kJ/kg)にも及び、アンモニウムミョウバン単体の蓄熱量270(kJ/kg)に対し、約37%に相当する分の損失となる。
これに対し、実施例1では、潜熱蓄熱材組成物1Aにおいて、アンモニウムミョウバン(潜熱蓄熱材10)の水和水への溶解時に、エリスリトール(融点調整剤11A)が負の溶解熱を生じる一方で、アンモニウムミョウバンが、固相状態から液相状態への相変化に伴った融解潜熱を蓄える。潜熱蓄熱材組成物1Aは、このような物性となっているために、潜熱蓄熱材組成物1Aの単位質量当たりに蓄熱できる蓄熱総量は、PCM蓄熱分として、潜熱蓄熱材10の蓄熱量P0(アンモニウムミョウバン単体の蓄熱量270(kJ/kg)の50%と考えられるため、P0=0.5×P)と、溶解熱相当分として、エリスリトールで生じる熱量P2との和に相当する熱量になると考えられる。実際に実施例1と比較例2を基にして、増大する熱量P2を算出してみると、
P0=135(kJ/kg)と仮定
P2=(蓄熱量Sa−P0)
P2=334(kJ/kg)−135(kJ/kg)≒200(kJ/kg)
エリスリトールによる溶解熱相当分の熱量P2は、約200(kJ/kg)にも及び、PCM蓄熱分の135(kJ/kg)に対し、約1.5倍に相当する分の上乗せとなる。
なお、エリスリトール(融点調整剤11A)を配合した潜熱蓄熱材組成物1Aでは、融点が76℃であり、比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物1Cの融点87℃より、11℃も低くなっているが、その理由については、現段階で解明できていない。
ここで、潜熱蓄熱材組成物1Aにおいて、添加するエリスリトールの配合比率を、30〜60wt%の範囲内とする理由について、説明する。実施例1は、エリスリトールの配合比率を50wt%とした実験1であったが、本出願人は、実験1に関連して、エリスリトールの配合比率を様々に変化させた複数の実験を行った。その結果の掲載は省略するが、エリスリトールの添加量が、潜熱蓄熱材組成物1Aに対し30〜60wt%の範囲内にあれば、図4に示したように、潜熱蓄熱材組成物1Aのピーク時の蓄熱量を示したグラフの挙動、蓄熱ピークトップ、及び蓄熱量に関する実験結果と、実験1の結果とを対比しても、大きな差異がないことが、複数の実験を通じて確認できた。
すなわち、エリスリトールの添加量が30〜60wt%の範囲内にあるときには、エリスリトールの添加量が単に増大しても、潜熱蓄熱材組成物1Aの融点は、75〜76℃で変化せず、潜熱蓄熱材組成物1Aの蓄熱量も約330(kJ/kg)である。しかしながら、エリスリトールの添加量が、30〜60wt%の範囲から外れると、蓄熱ピークトップが2つに分かれてしまう等、新たな現象が生じてしまい、潜熱蓄熱材組成物として好ましくないことも確認できた。
再び考察に戻り、実施例2について考察を行う。実施例1と同様、実施例2でも、潜熱蓄熱材組成物1Bにおいて、アンモニウムミョウバン(潜熱蓄熱材10)の水和水への溶解時に、キシリトール(融点調整剤11B)が負の溶解熱を生じる一方で、アンモニウムミョウバンが、固相状態から液相状態への相変化に伴った融解潜熱を蓄える。潜熱蓄熱材組成物1Bは、このような物性となっているために、潜熱蓄熱材組成物1Bの単位質量当たりに蓄熱できる蓄熱総量は、PCM蓄熱分として、潜熱蓄熱材10の蓄熱量P0(アンモニウムミョウバン単体の蓄熱量270(kJ/kg)の50%と考えられるため、P0=0.5×P)と、溶解熱相当分として、キシリトールで生じる熱量P3との和に相当する熱量になると考えられる。実際に実施例2と比較例2を基にして、増大する熱量P3を算出してみると、
P0=135(kJ/kg)と仮定
P2=(蓄熱量Sb−P0)
P2=288(kJ/kg)−135(kJ/kg)≒150(kJ/kg)
キシリトールによる溶解熱相当分の熱量P3は、約150(kJ/kg)にも及び、PCM蓄熱分の135(kJ/kg)に対し、約1.1倍に相当する分の上乗せとなる。
なお、キシリトール(融点調整剤11B)を配合した潜熱蓄熱材組成物1Bでは、融点が62℃であり、エリスリトール(融点調整剤11A)を配合した潜熱蓄熱材組成物1Aの融点76℃より、14℃も低くなっている。また、潜熱蓄熱材組成物1Bの融点62℃は、比較例1に係る潜熱蓄熱材組成物1Cの融点87℃より、25℃も低くなっているが、その理由については、現段階で解明できていない。
次に、本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物1を充填容器に収容する手段の一例について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物を封入袋に収容するまでの一連の流れを示す工程図である。
潜熱蓄熱材組成物1は、充填容器として、例えば、図9に示すように、漏洩防止用内袋40と、封入袋50との2種の袋等を用いて収容される。漏洩防止用内袋40は、例えば、厚さ0.02mm程度の薄いポリエチレン(PE:polyethylene)製の包装用袋等である。封入袋50は、例えば、ポリエチレン(PE:polyethylene)、ポリプロピレン (PP:polypropylene)、ポリエチレンテレフタラート(PET:polyethylene terephthalate)製で、厚さ0.05〜0.15mm程度のフィルム状の樹脂の外側に、アルミ箔を蒸着した二層以上の構造を持つラミネート袋であり、柔軟性を有した包装用袋等である。封入袋50は、大きさの異なる袋を2枚1組として、入れ子のように、2枚(第1封入袋50A、第2封入袋50B)重ね合わせて包み込んだ二重袋の状態で用いられる。
具体的に説明する。潜熱蓄熱材組成物1は、漏洩防止用内袋40内に充填された後、この漏洩防止用内袋40の折返し部42で封止して封入される(図9中、(a)参照)。この潜熱蓄熱材組成物1を封入した蓄熱材封入物2は、内側の第1封入袋50A内に、開口51を通じて収容される(図9中、(b))。その後、図9中、(c)に示すように、周知の真空脱気シーラにより、第1封入袋50A内を吸引しながら脱気すると同時に、第1封入袋50Aの開口51を融着した封止部52で、第1封入袋50Aを完全に封止する(図9中、(d))。このとき、蓄熱材封入物2を充填した漏洩防止用内袋40が、収縮した第1封入袋50Aに密着した状態になるまで、吸引を行って第1封入袋50Aの開口51を封止する。これにより、蓄熱材封入物2を第1封入袋50Aに内包した蓄熱材封入プレパック3Aが作製される。
次に、作製した蓄熱材封入プレパック3Aは、開口51を通じて、外側の第2封入袋50B(封入袋50)内に収容される。この後、図9中、(e)に示すように、再び真空脱気シーラにより、第2封入袋50B内を吸引しながら脱気すると同時に、第2封入袋50Bの開口51(図9中、(b)参照)を融着した封止部52で、第2封入袋50Bを完全に封止する(図9中、(f))。このとき、蓄熱材封入プレパック3Aが、収縮した第2封入袋50Bに密着した状態になるまで、吸引を行って第2封入袋50Bの開口51を封止する。かくして、熱エネルギの活用を図る所定の収容手段の空間内に、潜熱蓄熱材組成物1を収容する態様として、蓄熱材封入物2を内包した漏洩防止用内袋40を、二重袋構造の封入袋50(第1封入袋50A、第2封入袋50B)で覆った蓄熱材封入パック3が、作製される。
潜熱蓄熱材組成物1が、このような態様で充填容器に収容されていると、潜熱蓄熱材組成物1を封入袋50内に封入するときに、潜熱蓄熱材組成物1の漏洩・飛散に起因した異物が、封入袋50の封止部52等に付着するのを、効果的に抑止できる。そのため、二重袋構造の封入袋50は、このような異物による弊害を受けずに、しっかりと封止できており、漏洩防止用内袋40内に充填された潜熱蓄熱材組成物1は、封入袋50の外部から漏れ出ることなく、より確実に封入袋50内に収容できている。
次に、潜熱蓄熱材組成物1を蓄熱槽で使用する場合について、図10を用いて簡単に説明する。図10は、本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物を蓄熱槽に設けた様子を例示した説明図である。潜熱蓄熱材組成物1は、図9に例示したような充填容器に収容され、潜熱蓄熱材組成物1を収容した充填容器は、熱エネルギの活用を図る所定の収容手段の空間内に収容されるが、その収容手段の一つに、図10に例示するような蓄熱槽60がある。蓄熱槽60は、例えば、工場や事業所、家庭等で使用される種々の設備から生じる排熱を回収し、この排熱により、潜熱蓄熱材組成物1に蓄熱した熱エネルギを積極的に活用する目的で設置される。
蓄熱槽60では、槽内に貯めた水等の熱媒体61が、排熱により加熱され、熱媒体61を介して、潜熱蓄熱材組成物1が、約60前後〜80℃前後の温度帯域で蓄熱する。潜熱蓄熱材組成物1に蓄熱した熱は、このような温度帯域で放熱され、供給先の設備の熱エネルギとして活用される。前述したように、潜熱蓄熱材組成物1は、蓄熱材封入パック3として、漏洩防止用内袋40と二重構造の封入袋50とに封入されており、図10に示すように、蓄熱槽60には、複数の蓄熱材封入パック3が収容される。
次に、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1の作用・効果について説明する。本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1は、蓄熱または放熱を行う潜熱蓄熱材10に、該潜熱蓄熱材10の物性を調整する添加剤を配合してなる潜熱蓄熱材組成物1(1A,1B)において、潜熱蓄熱材10は、無機塩水和物からなること、添加剤は、潜熱蓄熱材10の融点を調整する融点調整剤11(11A,11B)であり、潜熱蓄熱材10に含まれる水分への溶解で、負の溶解熱を発生する物性を有する物質であること、を特徴とする。この特徴により、融点調整剤11が添加された潜熱蓄熱材組成物1でも、潜熱蓄熱材組成物1の蓄熱量は、融点調整剤11の添加に起因して低下しない。しかも、本実施形態のように、潜熱蓄熱材10が、ミョウバン水和物で構成されていると、潜熱蓄熱材10は高い蓄熱量を保持できるため、このような潜熱蓄熱材10を含む潜熱蓄熱材組成物1も、より高い蓄熱量を保持できる物性となる。また、潜熱蓄熱材組成物1の融点も、潜熱蓄熱材10単体状態の融点(93.5℃)より、30℃以上も低くすることができるため、潜熱蓄熱材組成物1は、概ね60℃前後〜80℃前後の範囲内を対象とした温度帯域の排熱に基づいて、蓄熱できるようになる。
従って、本実施形態に係る潜熱蓄熱材組成物1によれば、潜熱蓄熱材10に添加剤11A,11Bを加えることにより、潜熱蓄熱材10の融点を大幅に調整できると共に、この添加剤11A,11Bが配合されても、より大きな蓄熱量を得ることができる、という優れた効果を奏する。
また、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1は、融点調整剤11A,11B(11)は、糖アルコールに属する物質を少なくとも含んでいること、を特徴とする。この特徴により、ミョウバン水和物である潜熱蓄熱材10に含まれる水に、糖アルコール類の融点調整剤11が溶解することで、粘度が増大し、潜熱蓄熱材10と融点調整剤11との密度差に起因して潜熱蓄熱材10と融点調整剤11とが分離するのを、防止することができる。よって、潜熱蓄熱材10と融点調整剤11との不均一化が発生しないため、潜熱蓄熱材組成物1は、化学的に安定した蓄熱材となり得る。しかも、ミョウバン水和物や、糖アルコール類等の食品添加剤は、無毒で非危険物であるため、取扱いが容易である上に、安価でもある。
また、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1は、融点調整剤11(11A)は、エリスリトール(C10)であること、を特徴とする。この特徴により、潜熱蓄熱材組成物1Aの融点が、75〜76℃に調整できる。また、潜熱蓄熱材組成物1Aは、約330(kJ/kg)という大容量の熱を蓄熱し、それを放熱する蓄放熱性能を具備できるため、蓄熱材の物性として優れている。
また、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1は、当該潜熱蓄熱材組成物1A全体の重量に占めるエリスリトール(C10)(融点調整剤11A)の配合比率は、30〜60wt%の範囲内であること、を特徴とする。この特徴により、使用中に万一、潜熱蓄熱材組成物1Aに含有するエリスリトールの配合比率に変動が生じても、その配合比率が30〜60wt%の範囲内であれば、潜熱蓄熱材組成物1Aの融点を、75〜76℃に保つことができる。
また、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1Bは、融点調整剤11(11B)は、キシリトール(C12)であること、を特徴とする。この特徴により、潜熱蓄熱材組成物1Bの融点が、62℃に調整できる。また、潜熱蓄熱材組成物1Bは、約280(kJ/kg)という大容量の熱を蓄熱し、それを放熱する蓄放熱性能を具備できるため、蓄熱材の物性として優れている。
また、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1では、無機塩水和物は、ミョウバン水和物であること、を特徴とする。この特徴により、ミョウバン水和物で構成した潜熱蓄熱材10では、相変化に伴う潜熱が比較的大きく、かつ「負の溶解熱を発生する物性を有する物質」である融点調整剤11を溶解させる水分(参照する図2中、水10B)が、ミョウバン水和物をなす構造の中に含まれているため、このような潜熱蓄熱材10を主成分とする潜熱蓄熱材組成物1では、比較的大きな融解潜熱と負の溶解熱との足し合わせにより、潜熱蓄熱材10に蓄熱できる蓄熱量も大きくできる。よって、ミョウバン水和物を主成分とする潜熱蓄熱材10を含む潜熱蓄熱材組成物1は、大容量の熱を蓄熱し、それを放熱する蓄放熱性能を具備できている点で、優れている。
また、本実施形態の潜熱蓄熱材組成物1では、ミョウバン水和物は、アンモニウムミョウバン12水和物(AlNH(SO・12HO)、または、カリウムミョウバン12水和物(AlK(SO・12HO)であること、を特徴とする。この特徴により、アンモニウムミョウバン12水和物やカリウムミョウバン12水和物は、市場で幅広く流通して入手し易く、安価である。
以上において、本発明を実施形態の実施例1,2に即して説明したが、本発明は上記実施形態の実施例1,2に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態の実施例1,2に係る実験1,2では、潜熱蓄熱材組成物1(1A,1B)に融点調整剤11(11A,11B)を50wt%の配合比率で添加したが、融点調整剤11の配合比率はあくまでも例示に過ぎず、潜熱蓄熱材組成物の使用上、支障が生じなければ、潜熱蓄熱材組成物に対する融点調整剤の配合比率は、適宜変更可能である。
(2)また、実施形態では、融点調整剤11の配合により、潜熱蓄熱材組成物1の融点を60℃前後〜80℃前後に調整したが、融点調整剤により調整される潜熱蓄熱材組成物の融点温度は、これらの温度帯域に限定されるものではなく、潜熱蓄熱材組成物から放熱される熱を利用する熱供給先で、必要する熱源の温度に対応した温度に調整されたものであれば良い。
(3)また、実施形態では、潜熱蓄熱材組成物1を、充填容器として、例えば、図9に示すように、漏洩防止用内袋40と、封入袋50との2種の袋等を用いて収容したが、潜熱蓄熱材組成物は、その他にも、例えば、カプセル等の充填容器に収容されていても良く、外部に漏洩しないで、外部との間で熱の移動を可能にして充填容器内に収容されていれば良い。
1,1A,1B 潜熱蓄熱材組成物
10 潜熱蓄熱材
11,11A,11B 融点調整剤(添加剤)

Claims (7)

  1. 蓄熱または放熱を行う潜熱蓄熱材に、該潜熱蓄熱材の物性を調整する添加剤を配合してなる潜熱蓄熱材組成物において、
    前記潜熱蓄熱材は、無機塩水和物からなること、
    前記添加剤は、前記潜熱蓄熱材の融点を調整する融点調整剤であり、前記潜熱蓄熱材との溶解で、負の溶解熱を発生する物性を有する物質であること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
  2. 請求項1に記載する潜熱蓄熱材組成物において、
    前記融点調整剤は、糖アルコールに属する物質を少なくとも含んでいること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載する潜熱蓄熱材組成物において、
    前記融点調整剤は、エリスリトール(C10)であること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
  4. 請求項3に記載する潜熱蓄熱材組成物において、
    当該潜熱蓄熱材組成物全体の重量に占める前記エリスリトール(C10)の配合比率は、30〜60wt%の範囲内であること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
  5. 請求項1または請求項2に記載する潜熱蓄熱材組成物において、
    前記融点調整剤は、キシリトール(C12)であること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載する潜熱蓄熱材組成物において、
    前記無機塩水和物は、ミョウバン水和物であること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
  7. 請求項6に記載する潜熱蓄熱材組成物において、
    前記ミョウバン水和物は、アンモニウムミョウバン12水和物(AlNH(SO・12HO)、または、カリウムミョウバン12水和物(AlK(SO・12HO)であること、
    を特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
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