JP2018121543A - 両軸受リールのクラッチ制御装置 - Google Patents

両軸受リールのクラッチ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018121543A
JP2018121543A JP2017014524A JP2017014524A JP2018121543A JP 2018121543 A JP2018121543 A JP 2018121543A JP 2017014524 A JP2017014524 A JP 2017014524A JP 2017014524 A JP2017014524 A JP 2017014524A JP 2018121543 A JP2018121543 A JP 2018121543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
cam
spool
yoke
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017014524A
Other languages
English (en)
Inventor
翔 新妻
Sho Niizuma
翔 新妻
吉田 賢二
Kenji Yoshida
賢二 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP2017014524A priority Critical patent/JP2018121543A/ja
Publication of JP2018121543A publication Critical patent/JP2018121543A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】クラッチ機構を適切に動作させることができる両軸受リールのクラッチ制御装置を、提供する。【解決手段】クラッチ制御装置20では、クラッチヨーク41が、クラッチ機構19をクラッチオン状態及びクラッチオフ状態に切り換えるために、スプール4の回転中心軸Xに関して、スプール軸方向に移動可能に構成される。クラッチカム40は、スプール4の回転中心軸Xまわりに回動可能、且つクラッチヨーク41に係合可能に構成される。クラッチカム40は、回動によって、クラッチヨーク41をスプール軸方向に移動させる。クラッチカム40は、第1規制部40fを有する。第1規制部40fは、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を規制する。【選択図】図6

Description

本発明は、両軸受リールのクラッチ制御装置、特に、ハンドル及びスプールを連結し且つ前記ハンドル及び前記スプールの連結を解除するクラッチ機構を、制御可能に構成される両軸受リールのクラッチ制御装置に、関する。
両軸受リールには、ハンドルとスプールとの間にクラッチ機構が設けられている。クラッチ機構は、ハンドルとスプールとを連結及び連結解除する。ハンドルとスプールとが連結されると、ハンドルの回転によりスプールが回転する。ハンドルとスプールとが連結解除されると、スプールが自由に回転可能になる。クラッチ機構は、クラッチ制御装置によりクラッチオン状態又はクラッチオフ状態に切り換えられる。ここで、クラッチ制御装置は、クラッチヨークと、クラッチカムとを、備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−65574号公報
従来のクラッチ制御装置では、クラッチ切り操作が行われると、クラッチカムがクラッチヨークを軸方向に移動させ、スプール軸の係合ピンとピニオンギアの係合凹部との係合(クラッチ機構の係合)が解除され、クラッチオン状態からクラッチオフ状態に移行する。一方で、クラッチオフ状態からクラッチオン状態に移行する際には、コイルバネによってスプール側に付勢されたクラッチヨークが、ピニオンギアを軸方向に移動させる。
ここで、クラッチオン状態において、無負荷に近い状態でハンドルが高速回転し急停止すると、ピニオンギアが、コイルバネの付勢力に打ち勝って、クラッチ機構の係合を解除する方向に移動してしまうことがある。
より具体的には、ハンドルと一体回転可能に設けられる斜歯の駆動ギアと、斜歯のピニオンギアとが、無負荷に近い状態で噛合している場合、上記のようにハンドルの回転が止められると、クラッチ機構を介してスプール軸に連結されたピニオンギアが、斜歯の傾斜に沿って、クラッチヨークとともに、スプールから離れる軸方向に移動しようとする。このように、ピニオンギアがクラッチヨークとともにスプールから離れる軸方向に移動してしまうと、スプール軸の係合ピンとピニオンギアの係合凹部とが、解除されてしまうおそれがある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、クラッチ機構を適切に動作させることができる両軸受リールのクラッチ制御装置を、提供することにある。
本発明の一側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置は、クラッチ機構を制御可能に構成される。クラッチ機構は、ハンドル及びスプールを連結し、且つハンドル及びスプールの連結を解除する。
本クラッチ制御装置は、クラッチヨークと、クラッチカムとを、備える。クラッチヨークは、クラッチ機構を連結状態及び連結解除状態に切り換えるために、スプールの回転中心軸に関して、軸方向に移動可能に構成される。クラッチカムは、スプールの回転中心軸まわりに回動可能、且つクラッチヨークに係合可能に構成される。クラッチカムは、回動によって、クラッチヨークを軸方向に移動させる。クラッチカムは、規制部を有する。規制部は、クラッチ機構が連結状態である場合に、クラッチヨークの軸方向の移動を規制する。
本クラッチ制御装置では、クラッチ機構が連結状態である場合に、クラッチカムの規制部がクラッチヨークの軸方向の移動を規制するので、糸の巻き取り中にハンドルの回転が止められても、クラッチ機構の連結状態を確実に保持することができる。すなわち、本クラッチ制御装置は、クラッチ機構を適切に動作させることができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置では、クラッチカムが、クラッチヨークを軸方向に案内するためのカム面を、さらに有することが好ましい。ここでは、規制部及びカム面を軸方向から見た場合に、規制部がカム面とは重ならないように設けられる。
この構成によって、クラッチ機構が連結状態である場合に、クラッチカムの規制部によってクラッチヨークの軸方向の移動を規制し、且つクラッチ機構が連結状態及び連結解除状態の間で切り換わる場合に、クラッチカムのカム面によって、クラッチヨークを軸方向にスムーズに案内することができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置では、クラッチヨークが、規制部に係合可能な係合部を、有することが好ましい。ここでは、クラッチ機構が連結状態である場合には、係合部は、規制部及びクラッチ機構の軸方向間に配置される。
この構成によって、クラッチ機構が連結状態である場合に、クラッチヨークの軸方向の移動を確実に規制することができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置では、クラッチカムが、凹部と、カム面とを、さらに有することが好ましい。凹部には、クラッチヨークの係合部が配置される。カム面は、凹部の壁部に設けられ、クラッチヨークの係合部を軸方向に案内する。ここでは、クラッチ機構が連結状態である場合に、係合部は、規制部及び凹部の底部の軸方向間に配置される。
この構成によって、クラッチ機構が連結状態である場合に、クラッチカムの規制部によって、クラッチヨークの軸方向の移動を確実に規制することができ、且つクラッチ機構が連結状態及び連結解除状態の間で切り換わる場合に、クラッチカムのカム面によって、クラッチヨークを軸方向にスムーズに案内することができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置では、クラッチカムが、本体部と、規制部とを、有することが好ましい。本体部は、実質的に環状に形成される。規制部は、本体部から径方向内側に延びる。クラッチヨークの係合部は、スプールの回転中心軸及び本体部の間に設けられる。このようにクラッチカムを構成しても、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置では、クラッチヨークの係合部が、傾斜面を有することが好ましい。係合部の傾斜面は、クラッチ機構が連結状態及び連結解除状態の間で切り換わる場合に、規制部との接触を避けるためのものである。
この構成によって、クラッチ機構が連結状態及び連結解除状態の間で切り換わる場合に、クラッチヨークを軸方向にスムーズに案内することができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置では、クラッチヨークの係合部が、当接面をさらに有することが好ましい。係合部の当接面は、クラッチ機構が連結状態である場合に規制部に当接可能である。規制部の先端部は傾斜面と間隔を隔てて配置され、規制部の基端部は当接面に当接可能に形成される。
この構成によって、クラッチヨークがクラッチ機構から離れる方向に移動しようとした場合に、規制部の基端部によってクラッチヨークの軸方向の移動を確実に規制することができる。
本発明の別の側面に係る両軸受リールのクラッチ制御装置は、クラッチヨークを軸方向に案内するためのガイド部材を、さらに備えることが好ましい。ガイド部材は、軸方向に延びるガイド軸を、有する。クラッチヨークは、ガイド軸が挿通される長孔を、有する。
この構成によって、クラッチ機構が連結解除状態から連結状態に切り換わる場合に、クラッチヨークがクラッチカムの規制部に接触しても、ガイド軸及び長孔の間の隙間によって、クラッチヨークを軸方向にスムーズに移動させることができる。
本発明では、両軸受リールのクラッチ制御装置において、クラッチ機構を適切に動作させることができる。
本発明の一実施形態が採用された両軸受リールの斜視図。 その平面図。 その右側部分を示す分解斜視図。 その中央部分を示す分解斜視図。 クラッチ制御装置の構成を示す分解斜視図。 クラッチヨーク及びクラッチカムの係合状態を示す部分拡大斜視図(クラッチオン状態)。 クラッチヨーク及びクラッチカムの係合状態を示す部分拡大斜視図(クラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間の状態)。 クラッチヨークの第1係合部及びクラッチカムの第1凹部の係合関係を説明するための模式図(クラッチオン状態)。 クラッチヨークの第1係合部及びクラッチカムの第1凹部の係合関係を説明するための模式図(クラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間の状態)。 クラッチヨークの第1係合部及びクラッチカムの第1凹部の係合関係を説明するための模式図(クラッチオフ状態)。 本発明の一実施形態の変形例を説明するための側面図(クラッチオン状態)。 本発明の一実施形態の変形例を説明するための側面図(クラッチオフ状態)。
本発明の一実施形態を採用した両軸受リールは、図1及び図2に示すように、釣り竿に装着可能なリール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用のハンドル2と、ハンドル2及びリール本体1の間に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3と、リール本体1に回転自在に装着されたスプール4と、を備えている。リール本体1の後部には、クラッチ操作部材17が装着されている。
なお、以下では、スプール4の回転中心軸を、スプール軸心X(図3を参照)と記す。また、スプール軸心Xが延びる方向、及びスプール軸心Xに沿う方向を、スプール軸方向と記し、スプール軸心Xを中心としてスプール軸心Xまわりの方向を、周方向と記す。さらに、スプール軸心Xを中心としてスプール軸心Xから離れる方向を、径方向と記す。
<リール本体の構成>
図1及び図2に示すように、リール本体1は、フレーム5と、フレーム5の両側方を覆うように装着された第1側カバー6a及び第2側カバー6bと、フレーム5の前方に装着された前カバー7とを、有している。
図2に示すように、フレーム5は、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置された第1側板8a及び第2側板8bを、有している。
図4に示すように、第1側板8aは、スプール4の取り出し用の円形の開口8dを、有している。開口8dには、図示しない軸受収納部が螺合して固定されている。第2側板8bには、後述するクラッチ制御装置20及び回転伝達機構18が、支持される。
図1及び図2に示すように、第1側カバー6aは、フレーム5に装着されている。詳細には、第1側カバー6aは、フレーム5の第1側板8aに装着される。
図3に示すように、第2側カバー6bは、ハンドル軸30及びスプール軸15を各別に支持するための第1ボス部6c及び第2ボス部6d等が形成されている。第2側カバー6bは、フレーム5の第2側板8bに装着される。
フレーム5の内部には、図2〜図5に示すように、スプール4(図2)と、レベルワインド機構24(図4)と、クラッチ操作部材17(図4)と、クラッチ機構19(図4及び図5)とが、設けられている。また、フレーム5と第2側カバー6bとの間には、回転伝達機構18(図3)と、クラッチ制御装置20(図4)と、ドラグ機構21(図3)と、キャスティングコントロール機構22(図3)とが、設けられている。
図2に示すように、スプール4は、第1側板8aと第2側板8b間に回転自在に配置されている。スプール4は、糸巻胴部4bと、糸巻き胴部の両端部に設けられたフランジ部4aとを、有している。スプール4は、その中心を貫通するスプール軸15に固定されている。
レベルワインド機構24は、スプール4に均一に糸を巻くためのものである。図4に示すように、レベルワインド機構24は、ガイド筒25と、ウォームシャフト26と、ラインガイド27と、従動ギア28とを、有している。ガイド筒25は、第1側板8a及び第2側板8b間に固定されている。ウォームシャフト26は、ガイド筒25の内部に回転自在に支持されている。ラインガイド27は、ウォームシャフト26に係合し、ウォームシャフト26に沿って移動する。従動ギア28は、ウォームシャフト26の端部に装着されている。従動ギア28には、回転伝達機構18からの回転が伝達される。
ドラグ機構21は、糸繰り出し時にスプール4を制動するためのものである。図3に示すように、ドラグ機構21は、第1駆動ギア31を押圧する摩擦プレート70と、スタードラグ3の回転操作によって摩擦プレート70を第1駆動ギア31に所定の力で押圧するための押圧プレート71とを、有している。摩擦プレート70は、ハンドル軸30に回転自在に装着され、押圧プレート71は、ハンドル軸30に一体回転可能に装着されている。
キャスティングコントロール機構22は、スプール4の回転時の抵抗力を調整するためのものである。キャスティングコントロール機構22は、スプール軸15を挟むように配置された複数のブレーキライナ51bと、ブレーキライナ51bによるスプール軸15の挟持力を調節するためのキャップ52と、を有している。
<回転伝達機構及びクラッチ機構の構成>
回転伝達機構18は、ハンドル2からの回転力をスプール4及びレベルワインド機構24に伝えるためのものである。クラッチ機構19は、ハンドル2とスプール4と連結及び連結解除するためのものである。
図3及び図4に示すように、回転伝達機構18は、ハンドル軸30と、ハンドル軸30に回転自在に装着された第1駆動ギア31(図3)と、第1駆動ギア31に噛み合うピニオンギア32(図4)と、ハンドル軸30に第1駆動ギア31と間隔を隔てて一体回転可能に装着された第2駆動ギア29(図3)を有している。
図3に示すように、ハンドル軸30は、第2側カバー6bの第1ボス部6c内に収納されたワンウェイクラッチ48により、糸繰り出し方向の回転が禁止されている。具体的には、ワンウェイクラッチ48の内輪48aには、押圧プレート71が一体回転可能に係合している。押圧プレート71は、ハンドル軸30に一体回転可能に係合している。ワンウェイクラッチ48の内輪48aは、糸巻取方向にのみ回転可能である。これにより、ハンドル軸30の糸繰り出し方向の回転が禁止される。
また、ハンドル軸30には、クラッチ復帰機構46(後述する)のラチェットホイール72が、一体回転可能に装着されている。ラチェットホイール72は、図4に示したラチェット爪73と噛み合っている。
また、図3に示すように、ハンドル軸30の外周面には、第1ねじ部30aと、第1ねじ部30aより小径の第2ねじ部30bと、第1係止面30cと、第2係止面30dとが、形成されている。第1ねじ部30aには、スタードラグ3が螺合する。第2ねじ部30bには、ハンドル2を固定するためのナット75が螺合する。第1係止面30cは、一体回転可能に装着された部材、例えば押圧プレート71、第2駆動ギア29、及びラチェットホイール72)に、係合する。第2係止面30dは、ハンドル2に係合する。
ハンドル軸30の中間部は、ワンウェイクラッチ48により支持されている。ハンドル軸30の基端部は、第2側板8bに装着された軸受35により、回転自在に支持されている。軸受35は、第2側板8bに形成された第3ボス部8e(図4)に、装着されている。
第1駆動ギア31には、ドラグ機構21を介して、ハンドル2の回転が伝達される。第1駆動ギア31には、斜歯ギアが形成されている。
ピニオンギア32は、スプール軸15の外周側に配置されている。ピニオンギア32には、斜歯ギアが形成されている。ピニオンギア32は、図5に示すように、一端側の外周部に第1駆動ギア31に噛み合う斜歯の歯部32aと、他端側に形成された係合溝32bと、歯部32a及び係合溝32bの間に形成された小径部32cとを、有している。
図5に示す係合溝32bは、スプール軸15に装着された係合ピン15a(図4)に係合可能、且つ係合ピン15aから離脱可能である。係合溝32bが形成された部分の外周面は、軸受36(図4)により、第2側板8bに回転自在に支持されている。軸受36は、第2側板8bの第4ボス部8fに装着されている。
図3に示す第2駆動ギア29は、図4に示す従動ギア28に噛み合って、ハンドル2の回転をレベルワインド機構24に伝達する。
図5に示すピニオンギア32の係合溝32b、及び図4に示すスプール軸15の係合ピン15aによって、クラッチ機構19が、構成されている。クラッチ機構19は、ハンドル2及びスプール4を連結可能、且つハンドル2及びスプール4の連結を解除可能に、構成されている。
例えば、ピニオンギア32が、スプール軸15に沿ってスプール4から離れる方向に、移動し、係合溝32b及びスプール軸15の係合ピン15aが離脱すると、クラッチオフ状態(連結解除状態)になる。この場合、ハンドル軸30の回転力が遮断され、この回転力はスプール軸15に伝達されない。すなわち、この場合、スプール4が自由に回転可能になる。
一方で、ピニオンギア32が、スプール軸15に沿ってスプール4に近づく方向に、移動し、係合ピン15aに係合溝32bが噛み合うと、クラッチオン状態(連結状態)になる。この場合、ハンドル2の回転力が、スプール軸15に伝達される。すなわち、この場合、スプール4は、ハンドル2の回転に連動して回転する。
なお、以下では、“スプール軸15に沿ってスプール4又はクラッチ機構19から離れる方向”を“スプール軸方向の外方”と記し、“スプール軸15に沿ってスプール4又はクラッチ機構19に近づく方向”を“スプール軸方向の内方”と記すことがある。
<クラッチ操作部材の構成>
図4に示すように、クラッチ操作部材17は、フレーム5の後部で第1側板8a及び第2側板8bの間に配置されている。クラッチ操作部材17は、クラッチオン位置及びクラッチオフ位置の間で移動可能に、クラッチ制御装置20に連結されている。
クラッチ操作部材17がクラッチオン位置に配置される場合、例えばクラッチ操作部材17が竿取付脚より離れた位置に配置された場合(図1の位置の場合)、クラッチ機構19がクラッチオン状態になる。一方で、クラッチ操作部材17がクラッチオフ位置に配置される場合、例えばクラッチ操作部材17が竿取付脚に近い位置に配置された場合(図1の下方に配置される場合)、クラッチ機構19がクラッチオフ状態になる。なお、クラッチ操作部材17は、サミングの際のサムレストとしても使用される。
<クラッチ制御装置の構成>
クラッチ制御装置20は、クラッチ機構19を制御可能に構成される。詳細には、クラッチ制御装置20は、クラッチ操作部材17の操作に応じて、クラッチ機構19を制御可能に構成される。
図4及び図5に示すように、クラッチ制御装置20は、クラッチヨーク41と、クラッチカム40と、ガイド部材45とを、有している。また、クラッチ制御装置20は、コイルバネ44と、連結部材43と、クラッチ復帰機構46とを、さらに有している。
−クラッチヨークの構成−
クラッチヨーク41は、クラッチ機構19をクラッチオン状態及びクラッチオフ状態に切り換えるために、スプール軸心X(スプールの回転中心軸の一例)に沿うスプール軸方向に、移動可能に構成される。
クラッチヨーク41は、クラッチカム40に係合し、クラッチカム40の回動によりピニオンギア32をスプール軸方向に移動させる。また、クラッチヨーク41は、ガイド部材45により、スプール軸方向に案内される。
図5に示すように、クラッチヨーク41は、実質的に一方向に長い本体部41aと、ピニオンギア32が係合可能な係合溝41bと、係合部41cと、1対のガイド孔41d(長孔の一例)とを、有する。
係合溝41bは、本体部41aの長手方向における中央部において、実質的に半円形状に形成されている。係合溝41bは、ピニオンギア32の小径部32cに係合する。この構成によって、クラッチヨーク41がスプール軸方向に移動すると、ピニオンギア32もスプール軸方向に移動する。
係合部41cは、本体部の両端部に各別に設けられる。係合部41cは、第1係合部41e(係合部の一例)と、第2係合部41fとを、有する。
第1係合部41eは、本体部41aの一端部に設けられる。第1係合部41eは、クラッチカム40の第1凹部40b(後述する)に配置される。詳細には、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、第1係合部41eは、クラッチカム40の第1凹部40bに配置される。
例えば、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、第1係合部41eは、クラッチカム40の第1規制部40f(後述する)及びクラッチ機構19のスプール軸方向間に、配置される。より具体的には、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、第1係合部41eは、第1規制部40f及び第1凹部40b(後述する)の底部のスプール軸方向間に、配置される。
第1係合部41eには、第1凹部40bの第1カム面40d(後述する)に係合する第1カム受け面41gが、形成されている。第1カム受け面41gは、第1カム面40dに沿って移動可能である。
また、クラッチ機構19がクラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間で切り換わる際には、第1規制部41eと、第1規制部41eに対向する第1係合部41eの隅角部との間には、隙間Dが設けられている(図8Bを参照)。詳細には、第1凹部41bに対向する第1規制部41eの隅角部から、第1凹部40bの第1カム面40dに垂直に下ろした線P上又は面P上に、第1規制部41eに対向可能な第1係合部41eの隅角部が、配置された場合に、第1規制部41eの隅角部及び第1係合部41eの隅角部の間に隙間Dが形成されるように、第1係合部41eが形成されている。
第2係合部41fは、本体部41aの他端部に設けられる。第2係合部41fは、クラッチカム40の第2凹部40c(後述する)に配置される。詳細には、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、第2係合部41fは、クラッチカム40の第2凹部40cに配置される。
第2係合部41fには、第2凹部40cの第2カム面40e(後述する)に係合する第2カム受け面41hが、形成されている。第2カム受け面41hは、第2カム面40eに沿って移動可能である。
第1カム受け面41g及び第2カム受け面41hが、第1カム面40d及び第2カム面40eに沿って移動することによって、クラッチヨーク41は、スプール軸方向に移動する。
1対のガイド孔41dそれぞれは、周方向に長い長孔である。1対のガイド孔41dには、1対のガイド軸45b(後述する)が各別に挿通される。各ガイド孔41d及び各ガイド軸45bとの間には、周方向に隙間が形成されている(図6及び図7を参照)。
各ガイド孔41dは、スプール軸心Xと、本体部41aの両端部それぞれとの間に、設けられている。詳細には、各ガイド孔41dは、スプール軸心Xと、第1係合部41e及び第2係合部41fそれぞれとの間に、設けられている。各ガイド孔41dは、スプール軸心Xまわりの周方向に延び、スプール軸方向に本体部41aを貫通している。
−クラッチカムの構成−
図4及び図5に示すように、クラッチカム40は、スプール軸心Xまわりに回動可能に構成される。詳細には、クラッチカム40は、クラッチ操作部材17の操作によりスプール軸心Xまわりに回動可能に、構成される。また、クラッチカム40は、クラッチヨーク41に係合可能に、構成される。クラッチカム40は、回動によって、クラッチヨーク41をスプール軸方向に移動可能に、構成される。
図4に示すように、クラッチカム40は、スプール軸心Xまわりに回動可能に、第2側板8bの第4ボス部8fに装着される。クラッチカム40は、クラッチ機構19のクラッチオン状態に対応するクラッチオン位置(図6及び図8A)と、クラッチ機構19のクラッチオフ状態に対応するクラッチオフ位置(図8C)との間で、回動自在である。なお、図8Bは、クラッチカム40がクラッチオン位置及びクラッチオフ位置の間で移動している状態を示す図である。
なお、クラッチカム40がクラッチオン位置に配置された場合、クラッチ機構19がクラッチオン状態になり、クラッチカム40がクラッチオフ位置に配置された場合、クラッチ機構19がクラッチオフ状態になる。
図5〜図7に示すように、クラッチカム40は、本体部40aと、第1及び第2凹部40b,40cと、第1及び第2カム面40d,40eと、第1規制部40f(規制部の一例)とを、有する。本体部40aは、実質的に環状に形成される。本体部40aの内周部には、ピニオンギア32が配置される。詳細には、本体部40aにはクラッチヨーク41が係合可能に配置され、本体部40aの内周部には、クラッチヨーク41を介して、ピニオンギア32が配置される。
図5に示すように、第1及び第2凹部40b,40cは、本体部40aに形成されている。詳細には、第1及び第2凹部40b,40cは、スプール軸方向においてクラッチ機構19から離れた側で本体部40aに形成されている(図4を参照)。第1及び第2凹部40b,40cには、クラッチヨークの第1及び第2係合部41e,41fが、各別に配置される。ここでは、第1及び第2凹部40b,40cは、スプール軸心Xに関して点対称に、配置されている。
第1及び第2カム面40d,40eは、クラッチヨーク41をスプール軸方向に案内する。詳細には、第1及び第2カム面40d,40eは、クラッチヨーク41の第1及び第2係合部41e,41fを、スプール軸方向に各別に案内する。
第1及び第2カム面40d,40eは、クラッチヨーク41の第1及び第2係合部41e,41fを、スプール軸方向の外方に各別に押圧する傾斜面である。第1及び第2カム面40d,40eそれぞれは、第1及び第2凹部40b,40cそれぞれの壁部に、各別に設けられる。
詳細には、図6及び図7に示すように、第1カム面40dは、第1凹部40bにおける一方の壁部に、形成されている。第1カム面40dには、クラッチヨーク41の第1カム受け面41gが、接触可能である。第1カム受け面41gは、第1カム面40dに沿って移動可能である。
図5に示すように、第2カム面40eは、第2凹部40cにおける一方の壁部に、形成されている。第2カム面40eには、クラッチヨーク41の第2カム受け面41hが、当接している。第2カム受け面41hは、第2カム面40eに沿って移動可能である。
図6及び図8Aに示すように、第1規制部40fは、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を、規制する。第1規制部40f及び第1カム面40dをスプール軸方向から見た場合、第1規制部40fは第1カム面40dとは重ならないように設けられる。例えば、第1規制部40fは、第1凹部40bの底部に対向するように、本体部40aに形成されている。詳細には、第1規制部40fは、本体部40aから第1凹部40bの開口に向けて周方向に突出し、第1凹部40bの底部からスプール軸方向において所定の間隔を隔てて配置されている。
また、図5に示すように、クラッチカム40は、第1連結部40gと、第2連結部40hを、さらに有している。第1連結部40gは、本体部40aから径方向外方に突出している。第1連結部40gには、連結孔40iが形成されている。連結孔40iには、後述するクラッチ爪42が、回動自在に連結される。
図5に示すように、第2連結部40hは、第1連結部40gと周方向に間隔を隔てて配置され、本体部40aから径方向外方に突出している。第2連結部40hには、連結部材43に連結される連結突起40jが、形成されている。連結突起40jが連結部材43の連結孔43fに嵌合されることによって、クラッチカム40は、連結部材43と一体回転可能になる。
−ガイド部材及びコイルバネの構成−
図4及び図5に示すように、ガイド部材45は、クラッチヨーク41をスプール軸方向に案内する。ガイド部材45は、第4ボス部8fに固定されている。
図5に示すように、ガイド部材45は、固定部45aと、1対のガイド軸45bとを、有する。固定部45aは、実質的に円環状に形成されている。固定部45aは、固定手段例えばネジ部材によって、第4ボス部8fの装着突起8hに固定される(図4を参照)。
1対のガイド軸45bは、固定部45aに設けられている。1対のガイド軸45bは、スプール軸方向に延びる部材であり、固定部45aに立設して一体に形成されている。1対のガイド軸45bは、クラッチヨーク41の1対のガイド孔41dに挿通される。この構成によって、クラッチヨーク41は、1対のガイド軸45bに沿ってスプール軸方向に移動可能になる。
コイルバネ44は、ガイド軸45bの外周に配置される。また、コイルバネ44は、第2側カバー6bとクラッチヨーク41との間において、圧縮状態で配置される。詳細には、コイルバネ44は、第2側カバー6bの内側面とクラッチヨーク41の外側面との間に圧縮状態で配置されている。
これにより、コイルバネ44は、クラッチヨーク41をスプール軸方向に付勢する。詳細には、コイルバネ44は、クラッチヨーク41をスプール軸方向の内方(図5左方)に付勢する。この付勢状態において、クラッチヨーク41は、1対のガイド軸45bに沿って、スプール軸方向の外方(図5の右方)に移動可能である。
−連結部材の構成−
連結部材43は、クラッチカム40をクラッチ操作部材17の操作により回動させるために設けられている。図4に示すように、連結部材43は、スプール軸方向においてクラッチカム40と第2側板8bの外側面との間に、配置される。図5に示すように、連結部材43は、第4ボス部8fに回転自在に装着される装着部43aと、操作部材用の固定部43bと、第1突出部43cと、第2突出部43dとを、有している。
図4及び図5に示すように、装着部43aは、第4ボス部8fの周囲でクラッチカム40と第2側板8bの外側面との間に配置される。操作部材用の固定部43bは、装着部43aからスプール軸方向に沿って延びている。固定部43bは、第2側板8bの後部に円弧状に形成されたスリット8g(図4)を通過し、第1側板8aの内側面に向かって突出している。操作部材用の固定部43bには、クラッチ操作部材17が、固定手段例えばネジ部材によって固定される。
第1突出部43cは、図5に示すように、クラッチカム40の第1連結部40gに対向するように装着部43aから突出している。第1突出部43cには、クラッチ爪42の突出部42b(後述する)に連結される爪連結孔43eが形成されている。第1突出部43c及びクラッチカム40の第1連結部40gの間には、クラッチ爪42の基端部が配置される。第2突出部43dは、クラッチカムの第2連結部40hに対向するように装着部43aから突出している。第2突出部43dには、クラッチカム40の連結突起40jが嵌合される連結孔43fが、形成されている。
−クラッチ復帰機構の構成−
クラッチ復帰機構46は、クラッチ機構19をクラッチオフ状態からクラッチオン状態に復帰させるためのものである。例えば、ハンドル2を糸巻取方向に回転させることによって、クラッチ復帰機構46が動作し、クラッチ機構19がクラッチオフ状態からクラッチオン状態に復帰する。
図3から図5に示すように、クラッチ復帰機構46は、ハンドル軸30に一体回転可能に装着されたラチェットホイール72(図3)と、クラッチカム40に連結されたクラッチ爪42(図4及び図5)と、トグルバネ部材47(図4及び図5)とを、有している。
ラチェットホイール72は、ハンドル軸30の糸繰り出し方向の回転を禁止するワンウェイクラッチとしても機能する。図3に示すように、ラチェットホイール72は、ハンドル軸30と一体回転可能に装着されている。ラチェットホイール72の外周部には、複数の歯部が回転方向に間隔を隔てて形成されている。
図5に示すように、クラッチ爪42の基端部に設けられた突出部42a,42bが、クラッチカム40の連結孔40i及び連結部材43の爪連結孔43eに、各別に嵌合される。これにより、クラッチ爪42の基端部は、スプール軸方向においてクラッチカム40及び連結部材43の間において、クラッチカム40及び連結部材43に対して回動可能に連結される。
図5に示すように、トグルバネ部材47は、クラッチカム40の回動に連動して、クラッチ爪42を付勢する。詳細には、トグルバネ部材47は、クラッチカム40がクラッチオン位置(クラッチオフ位置)からクラッチオフ位置(クラッチオン位置)へと回動可能に、クラッチ爪42を振り分けて付勢する。
トグルバネ部材47は、例えば捩じりコイルバネである。トグルバネ部材47の一端はクラッチ爪42のバネ係止部42cに係止され、トグルバネ部材47の他端は第2側板8bの外側面に係止されている。
また、クラッチ爪42の先端部には、受圧部42dと、案内突起42eとが、形成されている。受圧部42dは、糸巻取方向に回転するラチェットホイール72により押圧される部分である。案内突起42eは、第2側板8bに設けられた案内凹部8i(図4を参照)に向けて、突出している。案内凹部8iは、第2側板8bの外側面に凹状に形成されている。
案内突起42eが案内凹部8iの壁部に接触した状態では、受圧部42dはラチェットホイール72から離れた位置に配置される。すなわち、クラッチ爪42は、ラチェットホイール72と非係合である。以下では、クラッチ爪42がラチェットホイール72と非係合である場合に、クラッチ爪42が配置される位置を、非係合位置と記す。
一方で、案内突起42eが案内凹部8iの壁部から離れた状態では、受圧部42dはラチェットホイール72に近接した位置に配置される。すなわち、クラッチ爪42は、ラチェットホイール72と係合する。以下では、クラッチ爪42がラチェットホイール72と係合する場合に、クラッチ爪42が配置される位置を、係合位置と記す。
<クラッチ制御装置の動作>
上記の構成では、クラッチ操作部材17がクラッチオン位置に配置され、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合、ピニオンギア32の係合溝32b及びスプール軸15の係合ピン15aは係合している。
この場合、クラッチ爪42は、非係合位置に配置されている。また、クラッチヨーク41の第1及び第2係合部41e,41fは、クラッチカム40の第1及び第2凹部40b,40cに各別に配置されている。
ここで、図8Aに示すように、第1係合部41eは、スプール軸方向において、クラッチカム40の第1規制部40f及び第1凹部40bの底部の間に配置されている。このため、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合には、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動が、第1規制部40fによって規制される。
この状態において、クラッチ操作部材17がクラッチオン位置からクラッチオフ位置へと操作されると、クラッチカム40がクラッチオン位置からクラッチオフ位置に回動する。すると、クラッチヨーク41における第1及び第2係合部41e,41fの第1及び第2カム受け面が、クラッチカム40における第1及び第2凹部40b,40cの第1及び第2カム面40d,40eに沿って移動する。
すると、クラッチヨーク41の第1及び第2係合部41e,41fが、第1及び第2凹部40b,40cそれぞれの底部から離反し、クラッチヨーク41が、ピニオンギア32とともに、スプール軸方向の外方に移動する。この場合、第1係合部41eは、図8Bに示すように、第1凹部40b及び第1規制部40fとの間を通過する。
すると、ピニオンギア32の係合溝32b及びスプール軸15の係合ピン15aの係合が解除され、クラッチ機構19はクラッチオフ状態となる。この場合、クラッチ操作部材17はクラッチオフ位置に配置され、クラッチ爪42はトグルバネ部材47によって非係合位置から係合位置に移動する。この状態では、図8Cに示すように、第1係合部41eは、第1凹部40bから離脱している。また、第2係合部41fも、第1係合部41eと同様に、第2凹部40cから離脱している。
この状態において、ハンドル2が糸巻取方向に回転操作されると、ラチェットホイール72が糸巻取方向に回転する。すると、ラチェットホイール72の歯部によって、クラッチ爪42の受圧部42dが押圧される。すると、クラッチ爪42は、トグルバネ部材47によって、係合位置から非係合位置に移動する。すると、クラッチ爪42に連結されたクラッチカム40及び連結部材43が、クラッチオフ位置からクラッチオン位置に回動する。これにより、クラッチ操作部材17は、クラッチオフ位置からクラッチオン位置へと復帰する。
また、この際には、クラッチヨーク41がコイルバネ44によってスプール軸方向の内方に付勢されるので、クラッチヨーク41は、ピニオンギア32とともに、スプール軸方向の内方に移動する。これにより、ピニオンギア32の係合溝32b及びスプール軸15の係合ピン15aが、係合する。すなわち、クラッチ機構19が、クラッチオフ状態からクラッチオン状態に復帰する。この状態では、第1係合部41eは、図8Aに示すように、第1凹部40bに係合している。また、第2係合部41fも、第1係合部41eと同様に、第2凹部40cに係合している。
ここで、クラッチ機構19がクラッチオフ状態からクラッチオン状態に移行する際には、図7に示す位置において、クラッチヨーク41の第1係合部41eが第1規制部40fに接触するおそれがある。しかしながら、図6及び図7に示すように、各ガイド孔41dは長孔で形成されているので、各ガイド軸45b及び各ガイド孔41dの隙間の範囲で、クラッチヨーク41が、各ガイド軸45bに対して周方向に移動可能である。
これにより、仮にクラッチヨーク41の第1係合部41eが第1規制部40fに接触するようなことがあったとしても、ガイド軸45b及びガイド孔41dの間の隙間によって、第1係合部41eは第1凹部40bの内部に案内される。
<まとめ>
本クラッチ制御装置20では、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチカム40の第1規制部40fが、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を規制している。これにより、糸の巻き取り中にハンドル2の回転が止められて、クラッチヨーク41がスプール軸方向に移動しようとしても、第1規制部40fによってクラッチ機構19をクラッチオン状態で確実に保持することができる。すなわち、本クラッチ制御装置20は、クラッチ機構を適切に動作させることができる。
本クラッチ制御装置20では、第1規制部40f及び第1カム面40dをスプール軸方向から見た場合に、第1規制部40fが第1カム面40dとは重ならないように設けられている。これにより、クラッチ機構19がクラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間で切り換わる場合に、第1規制部40f及び第1カム面40dの間をクラッチヨーク41が容易に通過することができる。すなわち、クラッチヨークをスプール軸方向にスムーズに案内することができる。
本クラッチ制御装置20では、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41の第1係合部41eが、第1規制部40f及びクラッチ機構19のスプール軸方向間に配置されている。これにより、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を第1規制部40fによって確実に規制することができる。
本クラッチ制御装置20では、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41の第1係合部41eが、第1規制部40f及び第1凹部40bの底部のスプール軸方向間に配置されている。これにより、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を第1規制部40fによって確実に規制することができる。また、クラッチ機構19がクラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間で切り換わる場合に、クラッチカム40の第1及び第2カム面40d,40eによって、クラッチヨーク41をスプール軸方向にスムーズに案内することができる。
本クラッチ制御装置20では、クラッチヨーク41が、ガイド軸45bが挿通されるガイド孔41dを、有している。これにより、クラッチ機構19がクラッチオフ状態からクラッチオン状態に切り換わる場合に、クラッチヨーク41がクラッチカム40の第1規制部40fに接触しても、ガイド軸45b及びガイド孔41dの間の隙間によって、クラッチヨーク41をスプール軸方向にスムーズに移動させることができる。
<変形例>
前記実施形態で説明したクラッチヨーク41及びクラッチカム40は、図9A及び図9Bに示すように、構成してもよい。なお、ここでは、前記実施形態と同じ構成については説明が省略され、ここで説明が省略された構成については、同じ符号が用いられる。
図9A及び図9Bに示すように、クラッチカム140の第2規制部140f(規制部の一例)は、クラッチカム140の本体部140aから径方向内側に延びている。詳細には、第2規制部140fは、スプール軸心Xに向けて本体部140aから突出している。
スプール軸心Xまわりの周方向において、第2規制部140fの先端部の幅が第2規制部140fの基端部の幅より小さくなるように、第2規制部140fは形成されている。詳細には、第2規制部140fの先端部は、先細り形状に形成されている。これにより、第2規制部140fの先端部の少なくとも一部が、第3係合部141eの傾斜面141g(後述する)と間隔を隔てて、配置される(図9Aを参照)。第2規制部140fの基端部は、第3係合部141eの当接面141f(後述する)に当接可能に形成される。
図9A及び図9Bに示すように、クラッチヨーク141は、第3係合部141eを、さらに有している。第3係合部141e(係合部の一例)は、スプール軸心X及びクラッチカム140の本体部140aの間に、設けられる。例えば、第3係合部141eは、クラッチヨーク141の本体部141aの長手方向における中央部に、一体に形成されている。第3係合部141eは、スプール軸心Xから離れる方向において、本体部141aから突出している。詳細には、第3係合部141eは、スプール軸心Xに関する径方向において、本体部141aから突出している。
第3係合部141eは、当接面141fと、傾斜面141gとを、有している。当接面141fは、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合にクラッチカム140の第2規制部140fに当接可能に、構成されている。例えば、当接面141fは、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合にスプール軸方向においてクラッチカム140の第2規制部140fに対向するように、第3係合部141eに形成されている。当接面141fは、スプール軸心Xに直交する面と実質的に平行になるように、第3係合部141eに形成されている。
なお、図9Aの状態において、当接面141fは第2規制部140fに当接していてもよいし、当接面141f及び第2規制部140fの間には隙間が形成されていてもよい。
傾斜面141gは、クラッチ機構がクラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間で切り換わる場合に、第2規制部140fとの接触を避けるためのものである。図9Aに示すように、当接面141fが第2規制部140fに対向している状態(クラッチオン状態)において、傾斜面141gは、周方向に向かうにつれて第2規制部140fから離れるように、形成されている。ここで、周方向は、クラッチカム140がクラッチオン位置(図9A)からクラッチオフ位置(図9B)へと回動する方向である。
このように第2規制部140f及び第3係合部141eを構成することによって、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41がスプール軸方向に移動しようとしても、第3係合部141eの当接面141fが第2規制部140fに当接するので、クラッチヨーク41はスプール軸方向に移動不能である。すなわち、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を、第2規制部140fによって規制することができる。
また、第3係合部141eの当接面141fを、第2規制部140fにおいて先端部より幅広の基端部に当接させることによって、第3係合部141eが第2規制部140fに当接した場合に、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動を確実に規制することができる。
また、第3係合部141eが本体部141aの中央部に設けられているので、スプール軸心Xを中心としたクラッチヨーク41の長手方向において、クラッチヨーク41を傾けることなく第2規制部140fによって規制することができる。これにより、クラッチ機構19をクラッチオン状態で安定的に保持することができる。
さらに、クラッチ機構19がクラッチオン状態及びクラッチオフ状態の間で切り換わる場合に、第3係合部141eに傾斜面141gが形成されているので、第3係合部141eに第2規制部140fを接触させることなく、クラッチヨーク41をスプール軸方向にスムーズに移動させることができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(a)前記実施形態では、クラッチ機構19がクラッチオン状態である場合に、クラッチヨーク41の第1係合部41eがクラッチカム40の第1規制部40fに係合することによって、クラッチヨーク41のスプール軸方向の移動が規制される場合の例を示した。これに加えて、クラッチヨーク41の第2係合部41fに係合する第3規制部を、クラッチカム40に設けてもよい。この場合、第3規制部は、第1規制部40fと同様に構成される。例えば、第3規制部は、第2凹部40cの底部に対向するように、構成される。
(b)前記実施形態の変形例では、傾斜面141gが平面である場合の例を示したが、傾斜面141gは曲面であってもよい。
(c)前記実施形態の変形例では、第2規制部140fの先端部が先細り形状に形成される場合の例を示したが、第2規制部140fにおいて基端部から先端部に向けて先細り形状に形成してもよい。
1 リール本体
2 ハンドル
4 スプール
15 スプール軸
17 クラッチ操作部材
19 クラッチ機構
20 クラッチ制御装置
40,140 クラッチカム
41 クラッチヨーク
40d 第1カム面
40e 第2カム面
40f 第1規制部
41d ガイド孔
41e 第1係合部
41f 第2係合部
45 ガイド部材
45b ガイド軸
140f 第2規制部
141e 第3係合部
141f 当接面
141g 傾斜面

Claims (8)

  1. ハンドル及びスプールを連結し且つ前記ハンドル及び前記スプールの連結を解除するクラッチ機構を、制御可能に構成される両軸受リールのクラッチ制御装置であって、
    前記クラッチ機構を連結状態及び連結解除状態に切り換えるために、前記スプールの回転中心軸に関して軸方向に移動可能に構成されるクラッチヨークと、
    前記スプールの回転中心軸まわりに回動可能且つ前記クラッチヨークに係合可能に構成され、回動によって前記クラッチヨークを軸方向に移動させるクラッチカムと、
    を備え、
    前記クラッチカムは、前記クラッチ機構が連結状態である場合に前記クラッチヨークの軸方向の移動を規制する規制部を、有する、
    両軸受リールのクラッチ制御装置。
  2. 前記クラッチカムは、前記クラッチヨークを軸方向に案内するためにカム面を、さらに有し、
    前記規制部及び前記カム面を軸方向から見た場合に、前記規制部が前記カム面とは重ならないように設けられる、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
  3. 前記クラッチヨークは、前記規制部に係合可能な係合部を、有し、
    前記クラッチ機構が連結状態である場合に、前記係合部は、前記規制部及び前記クラッチ機構の軸方向間に配置される、
    請求項1又は2に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
  4. 前記クラッチカムは、前記係合部が配置される凹部と、前記凹部の壁部に設けられ前記係合部を軸方向に案内するためのカム面とを、さらに有し、
    前記クラッチ機構が連結状態である場合に、前記係合部は、前記規制部及び前記凹部の底部の軸方向間に配置される、
    請求項3に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
  5. 前記クラッチカムは、実質的に環状に形成される本体部と、前記本体部から径方向内側に延びる前記規制部とを、有し、
    前記係合部は、前記スプールの回転中心軸及び前記本体部の間に設けられる、
    請求項3に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
  6. 前記係合部は、前記クラッチ機構が連結状態及び連結解除状態の間で切り換わる場合に前記規制部との接触を避けるための傾斜面を、有する、
    請求項5に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
  7. 前記係合部は、前記クラッチ機構が連結状態である場合に前記規制部に当接可能な当接面を、さらに有し、
    前記規制部の先端部は前記傾斜面と間隔を隔てて配置され、前記規制部の基端部は前記当接面に当接可能に形成される、
    請求項6に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
  8. 前記クラッチヨークを軸方向に案内するためのガイド部材、
    をさらに備え、
    前記ガイド部材は、軸方向に延びるガイド軸を、有し、
    前記クラッチヨークは、前記ガイド軸が挿通される長孔を、有する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の両軸受リールのクラッチ制御装置。
JP2017014524A 2017-01-30 2017-01-30 両軸受リールのクラッチ制御装置 Pending JP2018121543A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017014524A JP2018121543A (ja) 2017-01-30 2017-01-30 両軸受リールのクラッチ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017014524A JP2018121543A (ja) 2017-01-30 2017-01-30 両軸受リールのクラッチ制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018121543A true JP2018121543A (ja) 2018-08-09

Family

ID=63108669

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017014524A Pending JP2018121543A (ja) 2017-01-30 2017-01-30 両軸受リールのクラッチ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018121543A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5746841B2 (ja) 両軸受リールのクラッチ制御装置
US9854791B2 (en) Dual-bearing reel and reel unit for same
JP2012065574A5 (ja)
JP6726522B2 (ja) 両軸受リールのクラッチ制御機構
JP5912371B2 (ja) 釣り用リールのトルク制限装置
JP5961364B2 (ja) 両軸受リールのハンドル組立体及び両軸受リール
JP2013070652A5 (ja)
JP2017201909A5 (ja)
JP2009038978A (ja) 両軸受リールのクラッチ操作部材
KR20120140196A (ko) 듀얼 베어링 릴의 드래그 기구
KR101746713B1 (ko) 듀얼 베어링 릴의 변속 조작 기구
JP2013070651A5 (ja)
JP2013106543A5 (ja)
JP2016067283A (ja) 釣用リールのトルク制限装置
JP2013070651A (ja) 両軸受リール
JP2015228799A (ja) 両軸受リールのクラッチ復帰機構
JP2016220570A (ja) 両軸受リール
JP2016220570A5 (ja)
KR102491582B1 (ko) 듀얼 베어링 릴
JP7084736B2 (ja) 両軸受リール
JP2018121543A (ja) 両軸受リールのクラッチ制御装置
JP2019129781A5 (ja)
TWI763961B (zh) 雙軸承捲線器
JP7412294B2 (ja) 釣り用リールのトルク制限装置及び釣り用リール
JP6247115B2 (ja) スピニングリール