JP2018120947A - 機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法 - Google Patents

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【課題】被覆層の隙間の発生を抑制した機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を提供すること。【解決手段】機能層−反射層付素子1の製造方法は、光半導体素子2を、対向面22と第1剥離基材3とが接触するように、第1剥離基材8の上に配置する第1工程、第1反射層4を、光半導体素子2の周側面23に配置することにより、第1反射層−素子集合体11を得る第2工程、第1反射層−素子集合体11を、電極面21が第2剥離基材80に接触するように、第2剥離基材80の上に転写し、かつ、第1反射層−素子集合体11から第1剥離基材8を剥離する第3工程、複合機能層3を、複合機能層3と対向面22とが接触するように、第1反射層−素子集合体11の上に配置する第4工程、複合機能層3の一部を除去する第5工程、ならびに、第2反射層5を、複合機能層3の側面32に配置する第6工程を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法に関する。
従来、発光素子と、その上面に配置される光透過部材と、発光素子および光透過部材の側面に配置される被覆部材とを備える発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の発光装置では、発光素子から出射される光束の損失を低減するため、光透過部材の側面が、発光素子の側面を構成する端面よりも外側に突出している。
特許文献1では、まず、複数の発光素子を基板に対してフリップチップ実装し、続いて、発光素子の上面に光透過部材を配置し、その後、スクリーン印刷やポッティング(滴下)などにより、光反射性粒子を含有する液状の樹脂を複数の発光素子の間に塗布することにより、被覆部材を発光素子および光透過部材の側面に配置している。
WO2009/069671号の図3(c)
しかし、特許文献1の方法では、発光装置に、被覆部材が充填されていない隙間が生じ易い。具体的には、光透過部材が発光素子よりも面方向に大きい構造であるため、発光素子の側面と光透過部材の下面とから構成される隅部(図2Lの符号19参照)に、樹脂が流れ込みにくく、隙間(空気層)が発生する不具合が生じる。
そうすると、被覆部材が例えば光反射部材である場合は、光反射部材における反射にムラが生じるため、発光装置から照射される光の均一性に劣るなどの光特性が低下する。
本発明の目的は、光半導体素子に対して機能層が面方向に大きい構成でありながら、被覆層の隙間の発生を抑制できる機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を提供することにある。
本発明[1]は、電極が設けられる電極面、前記電極に対向する対向面、および、前記電極面と前記対向面との周端縁を連結する側面を有する光半導体素子を、第1剥離基材の上に、前記対向面と前記第1剥離基材とが接触するように、配置する第1工程、第1被覆層を、前記光半導体素子の側面に配置することにより、第1被覆層付素子を得る第2工程、前記第1被覆層付素子を、第2剥離基材の上に、前記電極面が前記第2剥離基材に接触するように、転写し、かつ、前記第1被覆層付素子から前記第1剥離基材を剥離する第3工程、機能層を、前記第1被覆層付素子の上に、前記機能層と前記対向面とが接触するように、配置する第4工程、前記機能層および第1被覆層の一部を、前記光半導体素子を上下方向に投影したときに前記機能層が前記光半導体素子を含み、かつ前記機能層が前記光半導体素子よりも大きくなるように、除去する第5工程、ならびに、第2被覆層を、前記機能層の側面に配置する第6工程を備えることを特徴とする、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、第2工程で、光半導体素子の側面に第1被覆層を配置し、第4工程で、第1被覆層付素子の上に機能層を配置し、第6工程で、機能層の側面に第2被覆層を配置する。すなわち、機能層を配置していない光半導体素子の側面に対して、第1被覆層を配置した後、次いで、機能層付きの光半導体素子の機能層の側面に対して第2被覆層を配置することにより、機能層付きの光半導体素子の側面に対して、被覆層を確実に配置することができる。このため、機能層が面方向に大きい機能層付き光半導体素子に、被覆層を直接配置することを回避することができる。したがって、機能層−被覆層付光半導体素子において、被覆層の充填不十分による隙間の発生を抑制することができる。
本発明[2]は、前記第2工程では、前記光半導体素子の前記電極面に付着する前記第1被覆層を除去する工程を備える、[1]に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、電極面に付着する第1被覆層を除去するので、機能層−被覆層付光半導体素子を基板に実装する際に、確実に光半導体素子と基板とを電気的に接続することができる。
本発明[3]は、前記第6工程では、前記機能層の上面に付着する前記第2被覆層を除去する工程を備える、[1]または[2]に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、機能層の上面に付着する第2被覆層を除去するので、光半導体素子から発光され、機能層によって所望の機能を奏する光を、確実に取り出すことができる。
本発明[4]は、前記第6工程において前記機能層の前記上面に付着する前記第2被覆層の厚みTが、50μm以下であり、前記第2被覆層の上面の、JIS B 0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であることを特徴とする、[3]に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、機能層の上面に付着する第2被覆層が、薄く、かつ、平滑であるため、第6工程において機能層の上面に付着する第2被覆層を確実に除去することができる。
本発明[5]は、前記第6工程において前記機能層の前記上面に付着する前記第2被覆層を、感圧接着シートを用いて、前記上面から引き剥がす、[3]または[4]に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、第6工程において機能層の上面に付着する第2被覆層を、感圧接着シートを用いて、機能層の上面から引き剥がすので、機能層の上面に付着する第2被覆層を簡易かつ確実に除去することができる。
本発明[6]は、前記第1工程では、前記光半導体素子を、互いに間隔を隔てて複数配置し、前記第2工程では、前記第1被覆層を、互いに隣接する前記光半導体素子の間に充填し、前記第5工程では、互いに間隔を隔てて複数配置する前記機能層を形成し、前記第6工程では、前記第2被覆層を、互いに隣接する前記機能層の間に充填する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法を含む。
この製造方法によれば、複数の機能層−被覆層付光半導体素子を効率よく製造することができる。
本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法によれば、光半導体素子に対して機能層が面方向に大きい構成でありながら、被覆層の光半導体素子との隙間の発生を抑制することができる。
図1A〜図1Gは、本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法の一実施形態の工程図であり、図1Aは、第1剥離基材を用意する第1工程、図1Bは、光半導体素子を第1剥離基材に配置する第1工程図1Cは、光半導体素子を第1反射層に埋没させる第2−1第1工程図1Dは、第1付着部分を除去する第2−2第2工程、図1Eは、第1反射層−素子集合体を第2剥離基材に転写する第3工程、図1Fは、蛍光体層を第1反射層−素子集合体に配置する第4工程、図1Gは、拡散層を蛍光体層に配置する第4工程、を示す。 図2H〜図2Lは、図1Gに引き続き、本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法の一実施形態の工程図であり、図2Hは、複合機能層の一部を、除去する第5工程、図2Iは、複合機能層を第2反射層に埋没させる第6−1工程、図2Jは、第2付着部分を除去する第6−2工程、図2Kは、機能層−第2反射層−素子集合体を個片化する第7工程、図2Lは、機能層−反射層付素子を得る工程を示す。 図3Aおよび図3Bは、複数の光半導体素子および複数の機能層−反射層付素子の平面図であって、図3Aは、図1Bに対応する複数の光半導体素子の平面図(図3AのA−A断面図が、図1Bに対応)、図3Bは、図2Kに対応する複数の機能層−反射層付素子の平面図(図3BのA−A断面図が、図2Kに対応)を示す。 図4A〜図4Cは、図2Iに示す製造工程図の一例であって、図4Aは、第2反射層シートを第2−機能層−第1反射層−素子集合体に熱プレスする態様、図4Bは、第2−機能層−第1反射層−素子集合体がプレスによって第2剥離基材に対して沈み込む態様、図4Cは、第2−機能層−第1反射層−素子集合体に対するプレスが解放されて、第2−機能層−第1反射層−素子集合体が復元し、第2付着部分が上側に突出する態様を示す。 図5Aおよび図5Bは、図2Jに示す製造工程図の一例であって、図5Aは、感圧接着シートが第2付着部分に接触する態様、図5Bは、第2付着部分が複合機能層から除去される態様、を示す。 図6は、図2Lに示す機能層−反射層付素子を基板に実装する工程を示す。 図7は、一実施形態の機能層−反射層付素子の変形例(機能層が3層からなる態様)を示す。 図8は、一実施形態の機能層−反射層付素子の変形例(機能層が単層からなる態様)を示す。 図9は、一実施形態の機能層−反射層付素子の変形例(第2反射層が光半導体層に接触する態様)を示す。 図10は、一実施形態の機能層−反射層付素子の変形例(第2反射層の下面が、光半導体素子の下面と同じ位置にある態様)を示す。
<一実施形態>
図1Aにおいて、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面上側が上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側が下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。また、紙面左右方向は、左右方向(第2方向)であって、紙面左側が左側(第2方向一方側)、紙面右側が右側(第2方向他方側)である。また、紙面紙厚方向は、前後方向(第3方向)であって、紙面手前側が前側(第3方向一方側)、紙面奥側が後側(第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
図1A〜図5Bを用いて、本発明の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法の一実施形態として、蛍光体層−光拡散層−光反射層付光半導体素子1(以下、機能層−反射層付素子と略する。)の製造方法を説明する。
この製造方法は、図2Lに示すように、光半導体素子2と、光半導体素子2の上に配置される機能層の一例としての複合機能層3と、光半導体素子2の側面を被覆する第1被覆層の一例としての第1光反射層4と、複合機能層3の側面を被覆する第2被覆層の一例としての第2光反射層5とを備える機能層−反射層付素子1を製造するための方法である。
1.機能層−反射層付素子
光半導体素子2は、例えば、電気エネルギーを光エネルギーに変換するLEDやLDである。光半導体素子2は、例えば、シリコンなどの半導体材料からなる。好ましくは、光半導体素子2は、青色光を発光する青色LED(発光ダイオード素子)である。一方、光半導体素子2は、光半導体素子とは技術分野が異なるトランジスタなどの整流器(半導体素子)を含まない。
光半導体素子2は、上下方向に直交する面方向(前後方向および左右方向)に延びる平面視略矩形の板形状を有する。光半導体素子2は、電極面21と、対向面22と、側面の一例としての周側面23とを連続して有する。
電極面21は、複数(2個)の電極24が設けられる下面である。複数の電極24は、電極面21から下側に僅かに突出するように、電極面21に設けられている。
対向面22は、電極面21に対して上側に間隔を隔てて対向配置される上面である。対向面22は、電極面21と同じサイズを有し、面方向に平坦な形状を有する。対向面22は、サファイヤなどから形成されている。
周側面23は、電極面21の周端縁と、対向面22の周端縁とを上下方向に連結している。
光半導体素子2の寸法は、適宜設定されており、具体的には、厚み(上下方向長さ)が、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。光半導体素子2の面方向における一辺の長さは、例えば、0.05mm以上、好ましくは、0.2mm以上であり、また、例えば、3.00mm以下、好ましくは、2.00mm以下である。電極24の厚み(電極面21から突出する上下方向長さ)は、例えば、0.01μm以上、100μm以下である。
複合機能層3は、光半導体素子2および第1光反射層4の上に配置されている。複合機能層3は、面方向に延びる略平板形状を有し、平面視略矩形状(正方形状)を有する。複合機能層3は、上下方向に投影したときに、光半導体素子2を含み、さらに、光半導体素子2よりも大きい。すなわち、光半導体素子2に対して複合機能層3が面方向に大きく、複合機能層3の側面の一例としての周側面32は、その全周にわたって、光半導体素子2の周側面23に対して、面方向において外側に位置する。
複合機能層3は、蛍光体層6と、その上に配置される光拡散層7とを備える。
蛍光体層6は、光半導体素子2から発光された光を波長変換することができる波長変換層である。蛍光体層6は、面方向に延びる略平板形状を有し、後述する蛍光体樹脂組成物から調製されている。
蛍光体層6は、光半導体素子2および第1光反射層4の上に配置されている。具体的には、蛍光体層6は、光半導体素子2の上面全面、および、第1光反射層4の上面の内周部を被覆する。
光拡散層7(以下、拡散層と略する。)は、光半導体素子2から発光された光を均一に拡散することができる層である。拡散層7は、面方向に延びる略平板形状を有し、後述する拡散樹脂組成物から調製されている。
拡散層7は、蛍光体層6の上に配置されている。具体的には、拡散層7は、蛍光体層6の上面全面を被覆する。拡散層7は、上下方向に投影したときに、蛍光体層6と一致する。すなわち、拡散層7は、平面視において、蛍光体層6と同一形状を有する。
複合機能層3の寸法は、用途および目的に応じて適宜設定され、面方向における一辺の長さは、例えば、0.10mm以上、好ましくは、0.25mm以上であり、また、例えば、4.00mm以下、好ましくは、3.00mm以下である。また、複合機能層3の厚み(上下方向長さ)は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1500μm以下である。
蛍光体層6の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。
拡散層7の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。
第1光反射層4(以下、第1反射層と略する。)は、光半導体素子2から側方に向かって発光された光を上方に反射する層である。第1反射層4は、後述する第1反射樹脂組成物から調製されている。
第1反射層4は、光半導体素子2の側方、ならびに、複合機能層3および第2光反射層5の下に配置されている。具体的には、第1反射層4は、光半導体素子2の周側面23全面、複合機能層3の下面の外周部、および、第2光反射層5の下面全面を被覆する。第1反射層4は、上下方向に延びる略角筒形状を有する。第1反射層4は、内側部41と、その外周囲(光半導体素子2から遠ざかる方向)に連続する外側部42とを一体的に備えている。
内側部41は、上下方向に延びる略角筒形状を有する。内側部41の内周面は、光半導体素子2の周側面23全面を被覆し、内側部41の上面は、複合機能層3の下面の外周部を被覆する。内側部41の外周面は、平面視において、複合機能層3と一致する。
外側部42は、上下方向に延びる略角筒形状を有する。外側部42の上面は、内側部41の上面よりも下側に位置し、第2光反射層5の下面全面を被覆する。外側部42の下面は、内側部41の下面と面一となっている。
第1反射層4の面方向長さ、すなわち、内側部41の内周面から外側部42の外周面までの最短距離は、例えば、20μm以上、好ましくは、40μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1500μm以下である。第1反射層4の上下方向長さ、すなわち、内側部41の上下方向長さは、光半導体素子2の上下方向長さと一致する。
第2光反射層5(以下、第2反射層と略する。)は、複合機能層3から側方に向かって発光された光を上方に反射する層である。第2反射層5は、後述する第2反射樹脂組成物から調製されている。
第2反射層5は、複合機能層3の側方、および、第1反射層4の外側部42の上に配置されている。第2反射層5は、上下方向に延びる略角筒形状を有する。
第2反射層5の内周面は、複合機能層3の周側面32全面、および、第1反射層4の外側部42の上部の側面を被覆する。第2反射層5の下面は、第1反射層4の外側部42の上面全面を被覆する。平面視において、第2反射層5の内周面は、複合機能層3と一致し、第2反射層5の外周面は、第1反射層4の外周面と一致する。また、第2反射層5の上面は、複合機能層3の上面(表面)31と面一となっている。
第2反射層5の面方向長さ、すなわち、内周面から外周面までの最短距離は、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。第2反射層5の上下方向長さは、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下である。
2.機能層−反射層付素子の製造方法
機能層−反射層付素子1の製造方法は、図1A〜図2Lに示すように、例えば、複数の光半導体素子2を、第1剥離基材8の上に配置する第1工程、第1反射層4を、光半導体素子2の周側面23に配置する第2工程、第1被覆層付素子の一例としての第1反射層−素子集合体11を、第2剥離基材80の上に転写し、かつ、第1剥離基材8を第1反射層−素子集合体11から剥離する第3工程、複合機能層3を第1反射層−素子集合体11の上に配置する第4工程、複合機能層3の一部を除去する第5工程、第2反射層5を複合機能層3の周側面32に配置する第6工程、ならびに、機能層−反射層−素子集合体14を個片化する第7工程を備える。
(1)第1工程
図1Aおよび図1Bに示すように、第1工程では、複数の光半導体素子2を、第1剥離基材8の上に配置する。
まず、図1Aに示すように、第1剥離基材8を用意する。
第1剥離基材8は、面方向に延びる略平板(シート)形状を有する。第1剥離基材8としては、具体的には、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム(PETなど)などのポリマーフィルム、例えば、セラミックスシート、例えば、金属箔などが挙げられる。また、第1剥離基材8の上面は、例えば、剥離処理が施されていてもよい。第1剥離基材8の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上、より好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、2,000μm以下、好ましくは、1,000μm以下である。
次いで、図1Bおよび図3Aに示すように、複数の光半導体素子2を、第1剥離基材8の上に配置する。
具体的には、複数の光半導体素子2を、光半導体素子2の対向面22と第1剥離基材8の上面とが接触するように、第1剥離基材8の上に配置する。また、複数の光半導体素子2を、前後方向および左右方向に互いに間隔を隔てるように、第1剥離基材8の上に整列配置する。
(2)第2工程
第2工程では、図1Cおよび図1Dに示すように、第1反射層4を、光半導体素子2の周側面23に配置する。
具体的には、光半導体素子2を第1反射層4に埋没させる(第2−1工程)。次いで、光半導体素子2の電極面21に付着する第1反射層4(第1付着部分43)を除去する(第2−2工程)。
第2−1工程では、例えば、第1反射層シート(第1反射層4)を用意する。
第1反射層4は、第1反射樹脂組成物から、面方向に延びる略平板(シート)形状に形成されている。第1反射樹脂組成物は、例えば、光反射成分、および、樹脂を含有する。
光反射成分は、光半導体素子2から発光された光を反射するための成分である。光反射成分としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの酸化物、例えば、鉛白(塩基性炭酸鉛)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、例えば、カオリンなどの粘土鉱物などの無機物粒子が挙げられる。好ましくは、酸化チタンが挙げられる。
光反射成分の平均粒子径(二次粒子径)は、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.25μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、1μm以下である。本発明において、粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計により測定され、D50値として算出される。
光反射成分の屈折率は、例えば、2.0以上、好ましくは、2.5以上であり、また、例えば、5.0以下である。また、光反射成分の屈折率は、次に説明する樹脂との屈折率差が、例えば、0.5以上、好ましくは、0.75以上、より好ましくは、1以上、また、例えば、5以下となるように、調整される。
光反射成分の割合は、第1反射樹脂組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
樹脂としては、光反射成分を分散できるマトリクスを構成できる透明樹脂が挙げられる。そのような樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂、より好ましくは、熱硬化性樹脂が挙げられる。また、熱硬化性樹脂および活性エネルギー線硬化性樹脂としては、Bステージとなることができる樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂として、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。好ましくは、耐久性の観点から、好ましくは、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂が挙げられ、透明性の観点から、より好ましくは、シリコーン樹脂が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、例えば、フェニル系シリコーン樹脂、メチル系シリコーン樹脂が挙げられる。好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂が挙げられる。
フェニル系シリコーン樹脂は、完全硬化時(Cステージ時)において、例えば、シロキサン結合である主骨格に結合するフェニル基を少なくとも有しており、具体的には、主骨格に結合するメチル基およびフェニル基を有し、あるいは、例えば、主骨格に結合するフェニル基のみを有する。好ましくは、フェニル系シリコーン樹脂は、主骨格に結合するメチル基およびフェニル基を有する。そのようなフェニル系シリコーン樹脂は、例えば、特開2016−037562号公報などに記載される。なお、Bステージのフェニル系シリコーン樹脂は、さらなる加熱において、一旦軟化した後、硬化する(Cステージとなる)。フェニル系シリコーン樹脂の完全硬化時における屈折率は、例えば、1.45以上、好ましくは、1.50以上、より好ましくは、1.53以上、さらに好ましくは、1.55以上であり、また、例えば、1.75以下、好ましくは、1.65以下である。
メチル系シリコーン樹脂は、完全硬化時(Cステージ)において、主骨格に結合するメチル基を有する。メチル系シリコーン樹脂の屈折率は、完全硬化時において、例えば、1.50未満、好ましくは、1.45以下であり、また、例えば、1.3以上、好ましくは、1.35以上である。
具体的には、樹脂の屈折率は、上記した光反射成分との屈折率差が、上記した範囲(例えば、0.5以上、5以下)となり、かつ、上記した粒子との屈折率差が実質的に同一となる。
樹脂の割合は、第1反射樹脂組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、97質量%以下である。
さらに、第1反射樹脂組成物には、必要により、チクソ付与粒子などの添加剤を添加することができる。
チクソ付与粒子は、第1反射樹脂組成物に揺変性(thixotropy、チクソ性)を付与または向上させる揺変剤である。揺変性は、せん断応力を受け続けると粘度が次第に低下し、静止すると粘度が次第に上昇する性質である。
チクソ付与粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ(煙霧シリカ)などのナノシリカなどが挙げられる。
チクソ付与粒子の平均粒子径(一次粒子径)は、光反射成分の平均粒子径より小さく、具体的には、例えば、200nm以下、好ましくは、50nm以下であり、また、例えば、1nm以上、好ましくは、5nm以上である。
チクソ付与粒子の第1反射樹脂組成物における割合は、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.2質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下である。
そして、まず、上記した光反射成分と、樹脂(Aステージ)と、必要により添加されるチクソ付与粒子などとを配合して、それらを混合して、液状の第1反射樹脂組成物を調製する。
次いで、液状の第1反射樹脂組成物を図示しない剥離基材の表面に塗布して、剥離基材の表面に、第1反射樹脂組成物をシート状に成形する。
その後、第1反射樹脂組成物がBステージとなることができる熱硬化性樹脂を含有する場合には、第1反射樹脂組成物を加熱によりBステージ化する。加熱温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、150℃以下、好ましくは、100℃以下である。加熱時間は、例えば、2.5分以上、好ましくは、5.5分以上であり、また、例えば、1時間以下、好ましくは、30分以下である。
これによって、図示しない剥離基材の表面に、第1反射層シート(好ましくは、Bステージの第1反射層シート)を用意する。
次いで、第1反射層シートを、複数の光半導体素子2の上側に配置する。具体的には、第1反射層シートを、複数の光半導体素子2のそれぞれに接触する。
続いて、第1反射層シートが、上記したBステージとなることができ、そのBステージにおける加熱によって十分に軟化して変形することができる熱硬化性樹脂を含有する場合には、第1反射層シートを加熱する。
具体的には、Bステージの第1反射層シートを、平板プレスを用いて、複数の光半導体素子2に対して熱プレスする。
熱プレスは、第1反射層シートをCステージ化(完全硬化)させることなく、第1反射層シートを変形させる条件で実施される。熱プレス温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、70℃以上であり、また、例えば、180℃以下である。また、加熱時間は、例えば、3分以上、好ましくは、5分以上であり、また、例えば、30分以下、好ましくは、20分以下である。
そうすると、第1反射層シートは、熱プレスによって、変形(溶融)して、複数の光半導体素子2のそれぞれを埋没させる。具体的には、第1反射樹脂組成物が、互いに隣接する光半導体素子2の間に充填されるとともに、最外側に配置される光半導体素子2の周側面23を被覆する。これによって、複数の光半導体素子2のすべての周側面23、および、光半導体素子2から露出する第1剥離基材8の上面が、第1反射層4によって被覆される。
これとともに、光半導体素子2の電極面21および電極24も、第1反射樹脂組成物によって被覆され、第1付着部分43が形成される。第1付着部分43は、機能層−反射層付素子1に本来不要な部分であって、第3−1工程によって不可避的に形成される部分である。
これによって、図1Cに示すように、第1反射層側部44と、第1付着部分43とを有する第1反射層4が形成される。
第1付着部分43の厚みT1は、例えば、3μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、40μm以下である。第1付着部分43などの付着部分の厚みは、ダイヤルゲージによって測定される。
その後、剥離基材を第1反射層シートから剥離する。なお、剥離基材を第1反射シートから剥離した後に、第1反射層シートを複数の光半導体素子2に熱プレスすることもできる。
第2−2工程では、図1Dに示すように、光半導体素子2の電極面21に付着する第1反射層4、すなわち、第1付着部分43を除去する。
具体的には、第1付着部分43を含めた第1反射層4の上層部分46を除去する。
第1反射層4の上層部分46を除去するには、例えば、溶媒を用いる方法、研磨部材を用いる方法が採用される。
溶媒としては、例えば、反射樹脂組成物を完全または部分的に溶解または分散させることができる溶媒が選択される。具体的には、溶媒としては、有機溶媒、水系溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素、例えば、テトラヒドロフランなどのエーテルなどが挙げられる。好ましくは、アルコール、芳香族炭化水素が挙げられる。
上記溶媒を布に吸収させ、その布によって、第1反射層4の上面(上層部分46の上面)を拭く。
研磨部材としては、バフなどの布、ブラシ、ウォーターブラストなどが挙げられる。
上記研磨部材によって、第1反射層4の上面(上層部分46の上面)を研磨する。
これらの方法によって、第1付着部分43を含む上層部分46が除去される。
これによって、図1Dに示すように、第1反射層−素子集合体11を、電極面21が上方に露出した状態で、かつ、第1剥離基材8に支持された状態で得る。
第1反射層−素子集合体11は、複数の光半導体素子2と、光半導体素子2の側方に配置される1つの第1反射層4とを備える。第1反射層−素子集合体11では、光半導体素子2の電極面21と第1反射層側部44の上面とは面一となっており、かつ、光半導体素子2の対向面22と第1反射層側部44の下面とは面一となっている。
(3)第3工程
第3工程では、図1Eに示すように、第1反射層−素子集合体11を、第2剥離基材80の上に転写する(第3−1工程)。次いで、第1剥離基材8を第1反射層−素子集合体11から剥離する(第3−2工程)。
第3−1工程では、第1反射層−素子集合体11を、第2剥離基材80の上に転写する。
まず、第2剥離基材80を用意する。
第2剥離基材80は、支持基材81と、支持基材81の上に配置される感圧接着剤層82とを備えている。
支持基材81としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム(PETなど)などのポリマーフィルム、例えば、セラミックスシート、例えば、金属箔などの可撓性シートが挙げられる。
感圧接着剤層82は、支持基材81の上面全面に配置されている。感圧接着剤層82は、支持基材81の上面において、シート形状を有している。感圧接着剤層82は、例えば、処理(例えば、紫外線の照射や加熱など)によって感圧接着力が低減するような感圧接着剤から形成されている。感圧接着剤層82の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、500μm以下である。
次いで、第2剥離基材80の上面に、第1反射層−素子集合体11の電極面21を配置する。
具体的には、第1反射層−素子集合体11と第2剥離基材80とを、電極面21と感圧接着剤層82とが対向するように、配置する。続いて、第1反射層−素子集合体11を第2剥離基材80に対して押圧する。
このとき、複数の電極24が第2剥離基材80の感圧接着剤層82に埋没して、電極面21が感圧接着剤層82の上面と接触する。
第3−2工程では、図1Eの仮想線に示すように、第1剥離基材8を第1反射層−素子集合体11から剥離する。すなわち、第1剥離基材8を光半導体素子2および第1反射層4から引き剥がす。
これによって、第1反射層−素子集合体11を、対向面22が上方に露出した状態で、かつ、第2剥離基材80に支持された状態で得る。
なお、上記の第3工程では、第1反射層−素子集合体11を、第2剥離基材80の上に転写した後に、第1反射層−素子集合体11から第1剥離基材8を剥離しているが、第1反射層−素子集合体11から第1剥離基材8を剥離した後に、第1反射層−素子集合体11を、第2剥離基材80の上に転写してもよい。
(4)第4工程
第4工程では、図1F〜1Gに示すように、複合機能層3を第1反射層−素子集合体11の上に配置する。
具体的には、光半導体素子2の上面および第1反射層側部44の上面を被覆するように、蛍光体層6および拡散層7をこの順で配置する。
第1に、第1反射層−素子集合体11の上面全面に、蛍光体層6を配置する。
まず、図示しない剥離基材に支持され、蛍光体層シート60(蛍光体層6)を用意する。蛍光体層6は、例えば、蛍光体と、シリコーン樹脂などの樹脂(熱硬化性樹脂、好ましくは、Bステージとなることができる硬化性樹脂)とを含有する蛍光体樹脂組成物から調製する。
蛍光体は、光半導体素子の光の波長を変換する物質であり、具体的には、特開2016−048764号公報などに記載される蛍光体粒子が挙げられる。樹脂は、蛍光体を分散できる透明樹脂であり、具体的には、特開2016−048764号公報などに記載される封止樹脂などが挙げられる。また、蛍光体樹脂組成物は、チクソ付与粒子などの添加剤をさらに含有することもできる。上記した各成分の割合は、用途および目的に応じて適宜設定されている。
なお、Bステージは、熱硬化性樹脂が、液状または溶剤に可溶であるAステージ状態と、完全硬化したCステージとの間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、溶剤に膨潤するが完全に溶解せず、加熱によって軟化または溶融する状態である。
好ましくは、Bステージの蛍光体層シート60を用意する。次いで、1つの蛍光体層シート60を、第1反射層−素子集合体11の上面全面に、熱プレスする。これにより、蛍光体層6が、第1反射層−素子集合体11の上面に貼着される。
このとき、熱プレス温度における蛍光体層6の貯蔵剪断弾性率G’は、密着性の観点から、好ましくは、3,000Pa以上、100,000Pa以下である。
その後、剥離基材を蛍光体層シート60から剥離する。なお、剥離基材を蛍光体層シート60から剥離した後に、蛍光体層シート60を第1反射層−素子集合体11に熱プレスすることもできる。
第2に、蛍光体層6の上面全面に、拡散層7を配置する。
まず、図示しない剥離基材に支持され、拡散層シート70(拡散層7)を用意する。拡散層7は、例えば、光拡散性粒子と、シリコーン樹脂などの樹脂(熱硬化性樹脂、好ましくは、Bステージとなることができる硬化性樹脂)とを含有する拡散樹脂組成物から調製する。
光拡散性粒子は、光を拡散する透明性の粒子であって、例えば、樹脂との屈折率差が高い粒子が挙げられる。具体的には、特開2016−048764号公報などに記載される光拡散性粒子が挙げられる。光拡散性粒子の屈折率は、例えば、1.40以上1.60以下である。光拡散性粒子と樹脂との屈折率差は、例えば、0.04以上、好ましくは、0.10以上であり、また、例えば、0.50以下である。
樹脂は、光拡散性粒子を分散できる透明樹脂であり、具体的には、特開2016−048764号公報などに記載される封止樹脂が挙げられる。
また、拡散樹脂組成物は、チクソ付与粒子などの添加剤をさらに含有することもできる。上記した各成分の割合は、用途および目的に応じて適宜設定されている。
好ましくは、Bステージの拡散層シート70を用意する。次いで、拡散層シート70を、蛍光体層6の上面全面に、熱プレスする。これにより、拡散層7が、蛍光体層6の上面に貼着される。
このとき、熱プレス温度における拡散層7の貯蔵剪断弾性率G’は、密着性の観点から、好ましくは、3,000Pa以上、100,000Pa以下である。
その後、剥離基材を拡散層シート70から剥離する。なお、剥離基材を拡散層シート70から剥離した後に、拡散層シート70を蛍光体層6(蛍光体層シート60)に熱プレスすることもできる。
その後、樹脂がBステージである場合は、ともにBステージの蛍光体層6および拡散層7をCステージ化させる。また、第1反射層4がBステージである場合は、第1反射層もCステージ化させる。具体的には、加熱する。これにより、拡散層7、蛍光体層6、第1反射層4および光半導体素子2を密着および固定する。
加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、180℃以下である。また、加熱時間は、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、180分以下、好ましくは、120分以下である。
これによって、複数の光半導体素子2と、1つの複合機能層3(蛍光体層6および拡散層7)と、1つの第1反射層4とを備える第1−機能層−第1反射層−素子集合体12を、第2剥離基材80に支持された状態で得る。
(5)第5工程
第5工程では、図2Hに示すように、複合機能層3の一部を、除去する。
すなわち、1つの複合機能層3の一部を除去して、1つの複合機能層3を個片化する。これにより、光半導体素子2に対応したサイズの複合機能層3が複数得られ、その結果、1つの光半導体素子2に対して、1つの複合機能層3が配置される。このとき、上下方向に投影したときに(平面視において)、それぞれの複合機能層3は、光半導体素子2を含み、かつ、光半導体素子2よりも大きくなるように、形成される。
具体的には、第1−機能層−第1反射層−素子集合体12をハーフカットする。すなわち、側断面視において、複合機能層3(蛍光体層6および拡散層7)を厚み方向に完全に切断し、第1反射層4の厚み方向途中まで切断する。また、平面視においては、図3Bに示すように、互いに隣接する光半導体素子2の間に面方向(前後方向および左右方向)に並ぶように、すなわち、略碁盤目状に、第1−機能層−第1反射層−素子集合体12を切断する。
切断方法としては、例えば、円盤状のダイシングソー(ダイシングブレード)を備えるダイシング装置を用いる。
ダイシングソーの刃厚は、幅広であって、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、700μm以下である。
これによって、第1−機能層−第1反射層−素子集合体12には、互いに隣接する光半導体素子2の間、および、その最外側に、面方向に沿って整列する切断溝45が形成される。その結果、複数の光半導体素子2と、複数の複合機能層3と、1つの第1反射層4とを備える第2−機能層−第1反射層−素子集合体13を、第2剥離基材80に支持された状態で得る。
(6)第6工程
第6工程では、図2Iおよび図2Jに示すように、第2反射層5を、複合機能層3の周側面32に配置する。
具体的には、複合機能層3を第2反射層5に埋没させる(第6−1工程)。次いで、複合機能層3の上面31(拡散層7の上面)に付着する第2反射層5を除去する(第6−2工程)。
第6−1工程では、例えば、第2反射層シート50(第2反射層5)を用意する。
第2反射層は、第2反射樹脂組成物から、面方向に延びる略平板(シート)形状に形成されている。第2反射樹脂組成物は、例えば、光反射成分、および、樹脂を含有する。
第2反射樹脂組成物に含有される光反射成分および樹脂としては、第1反射樹脂組成物に含有される光反射成分および樹脂と同様のものが挙げられる。
光反射成分の割合は、第2反射樹脂組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、70質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。
樹脂の割合は、第2反射樹脂組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、99質量%以下、好ましくは、97質量%以下である。
第2反射樹脂組成物は、好ましくは、スペーサー粒子を含有する。
スペーサー粒子は、第6−2工程において形成される第2付着部分51の上面の算術平均粗さRaが所望範囲となるように、第2反射樹脂組成物に任意的に配合される微小凹凸付与成分である。また、スペーサー粒子は、第2反射層5の強化や、第2反射樹脂組成物を増量させるために、第2反射樹脂組成物に任意的に配合されるフィラーでもある。
スペーサー粒子としては、光反射成分以外の粒子であって、例えば、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ(SiO)、タルク(Mg(Si10)(HO))、アルミナ(Al)、酸化ホウ素(B)、酸化カルシウム(CaO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バリウム(BaO)、酸化アンチモン(Sb)などの酸化物、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)などの窒化物などの無機物粒子(無機物)が挙げられる。また、無機粒子として、例えば、上記例示の無機物から調製される複合無機物粒子が挙げられ、具体的には、酸化物から調製される複合無機酸化物粒子(具体的には、ガラス粒子など)が挙げられる。
有機粒子としては、例えば、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、アクリル−スチレン系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、ポリカーボネート系樹脂粒子、ベンゾグアナミン系樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂粒子、ポリエステル系樹脂粒子、ポリアミド系樹脂粒子、ポリイミド系樹脂粒子などが挙げられる。
スペーサー粒子は、単独使用または併用することができる。
好ましくは、複合無機酸化物粒子、より好ましくは、ガラス粒子が挙げられる。
粒子の形状は、特に限定されず、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。好ましくは、球状である。
スペーサー粒子の平均粒子径(一次粒子径)は、例えば、15μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。これにより、複合機能層3の上面31に付着する第2付着部分51を所望の表面粗さに容易に調整することができるため、第2付着部分51を確実に除去することができる。
スペーサー粒子の割合は、第2反射樹脂組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
さらに、第2反射樹脂組成物には、必要により、チクソ付与粒子などの添加剤を添加することができる。
そして、まず、上記した光反射成分と、樹脂(Aステージ)と、必要により添加されるスペーサー粒子などとを配合して、それらを混合して、液状の第2反射樹脂組成物を調製する。
次いで、第1反射層シートにて上記したのと同様の方法にて、図示しない剥離基材の表面に第2反射層シート(好ましくは、Bステージの第2反射層シート)を用意する。
次いで、第2反射層シートを、複数の複合機能層3の上面31に配置する。具体的には、第2反射層シートを、複数の複合機能層3のそれぞれに接触する。
続いて、第2反射層シートが、上記したBステージとなることができ、そのBステージにおける加熱によって十分に軟化して変形することができる熱硬化性樹脂を含有する場合には、第2反射層シートを加熱する。
具体的には、図4Aおよび図4Bに示すように、Bステージの第2反射層シート50を、平板プレス18を用いて、第2−機能層−第1反射層−素子集合体13に対して熱プレスする。熱プレスなどの条件は、第1反射層シートにて上記したのと同様である。
そうすると、第2反射層シート50は、熱プレスによって、変形(溶融)して、複数の複合機能層3のそれぞれを埋没させる。具体的には、第2反射樹脂組成物が、隣接する複合機能層3の間、すなわち、切断溝45に充填されるとともに、最外側に配置される複合機能層3の周側面32を被覆する。これによって、複数の複合機能層3のすべての周側面32が第2反射層5によって被覆される。また、第1反射層4の内側部41の上部の外周面も第2反射層5によって被覆される。
これとともに、複合機能層3の上面31も、第2反射樹脂組成物によって被覆され、第2付着部分51が形成される。
第2付着部分51は、機能層−反射層付素子1に本来不要な部分であって、第6−2工程によって不可避的に形成される部分である。
同時に、熱プレスにおいて、第2付着部分51は、比較的硬い第2−機能層−第1反射層−素子集合体13の複合機能層3の上面31(樹脂面)に位置するから、第2−機能層−第1反射層−素子集合体13の周端部に位置する第2反射層端部52に比べて、高い圧力で下側に圧縮される。そのため、図4Bに示すように、第2−機能層−第1反射層−素子集合体13は、第2剥離基材80に向かってわずかに沈み込む。
続いて、上記した第2−機能層−第1反射層−素子集合体13へのプレスが解放されると、図4Cに示すように、第2−機能層−第1反射層−素子集合体13は、復元し、つまり、第2−機能層−第1反射層−素子集合体13の下面が、周囲の第2剥離基材80の上面と同一位置に配置される。第2−機能層−第1反射層−素子集合体13の復元に伴って、切断溝45に充填されている第2反射樹脂組成物(第2反射層側部53)も、第2反射層端部52に流れ出る。そのため、第2付着部分51の上面は、第2反射層端部52や第2反射層側部53の上面に対して、上側に位置する。例えば、第2反射層端部52および第2反射層側部53の上面は、複合機能層3の上面31と同一位置に配置される。
これによって、第6−1工程において、第2反射層端部52、第2反射層側部53と、第2付着部分51とを有する第2反射層5が形成される。
第2付着部分51の上面は、図2Iでは、平坦状に描画されているが、実際には、第2反射樹脂組成物に含有されるスペーサー粒子の形状に基づく、極めて微小な凹凸形状を有する。
そのため、第2付着部分51の上面の算術平均粗さRa(JIS B 0601(2009))は、例えば、1μm以上、好ましくは、2μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、7μm以下である。第2付着部分51の上面の算術平均粗さRaが上記した下限以上であれば、感圧接着シート9と第2付着部分51との接触面積が向上する。また、算術平均粗さRaが上記した上限以下であれば、感圧接着シート9を第2付着部分51の上面に十分に広がらせることができる。その結果、次に説明する第6−2工程において第2付着部分51を確実に除去することができる。
第2付着部分51の厚みT2は、例えば、50μm以下、好ましくは、40μm以下である。第2付着部分51の厚みT2が上記した上限以下であれば、剥離方向への第2付着部分51の屈曲を円滑にできるので、第6−2工程において第2付着部分51を確実に除去することができる。
第2付着部分51の厚みT2は、例えば、3μm以上、好ましくは、15μm以上である。第2付着部分51の厚みT2が上記した下限以上であれば、剥離時の屈曲変形に第2付着部分51が追従できるので、第6−2工程において第2付着部分51を確実に除去することができる。
その後、剥離基材を第2反射層シート50から剥離する。なお、剥離基材を第2反射層シート50から剥離した後に、第2反射層シート50を第2−機能層−第1反射層−素子集合体13に熱プレスしてもよい。
第6−2工程では、図2Jに示すように、複合機能層3の上面31に付着する第2反射層5、すなわち、第2付着部分51を除去する。
第2付着部分51を除去するには、例えば、図5Aおよび図5Bに示すように、感圧接着シート9を用いる。
感圧接着シート9は、感圧接着剤から調製されており、面方向に連続するシート形状を有する。感圧接着シート9の大きさは、例えば、感圧接着シート9を、平面視において、第1付着部分43を含むことができる大きさに設定されている。感圧接着剤としては、例えば、アクリル系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤、ポリアクリルアミド系感圧接着剤などが挙げられる。また、感圧接着シート9は、支持材などで支持されていてもよい。
この方法では、感圧接着シート9の感圧接着面を、第2付着部分51の上面に対向配置し、第2付着部分51に感圧接着し、続いて、第2付着部分51を、複合機能層3の上面31から引き剥がす。
具体的には、まず、図5Aに示すように、感圧接着シート9を第2付着部分51に対して十分に感圧接着する。その際、感圧接着シート9は、第2付着部分51の上面に対して、間隔が隔てられてもよい。
その後、図5Bに示すように、感圧接着シート9の面方向一端部(例えば、左端部)(一辺、具体的には、左辺)を把持し、感圧接着シート9の一端部(例えば、左端部)(一辺、具体的には、左辺)を面方向他方側(例えば、右方)に向けて引っ張りながら、第2付着部分51を光半導体素子2の対向面22から引き剥がす。
好ましくは、感圧接着シート9の角部(例えば、左端前端部)を把持し、感圧接着シート9の角部(例えば、左端前端部)を右方斜め後側に向けて引っ張る。つまり、感圧接着シート9の剥離方向を、前後方向および左右方向に対して傾斜する方向にする。感圧接着シート9の一端部を把持すれば、感圧接着シート9の一辺を把持する場合に比べて、把持した部分を剥離のきっかけによりし易く、かかるきっかけ(角部)を容易かつ確実に把持できる。そのため、第2付着部分51をより確実に除去することができる。
この際、上記したように、第2付着部分51に上方への引き剥がし力が付与されないように、感圧接着シート9を、例えば、120度以上、好ましくは、150度以上、より好ましくは、165度以上、さらに好ましくは、170度以上、とりわけ好ましくは、180度で、剥離する。具体的には、感圧接着シート9を折り返すように、感圧接着シート9を剥離する。
すると、第2付着部分51は、複合機能層3の上面31から剥離され、感圧接着シート9に追従する。また、第2付着部分51の剥離が一回で完了しない時には、上記動作を複数回繰り返し、これによって第2付着部分51の剥離を完了させる。
すると、第2付着部分51は、複合機能層3の上面31から剥離され、感圧接着シート9に追従する。
その後、第2反射層5がBステージである場合は、加熱などにより、Cステージ化する。
これによって、複数の光半導体素子2と、複数の複合機能層3と、1つの第1反射層4と、1つの第2反射層5とを備える機能層−反射層−素子集合体14を、第2剥離基材80に支持された状態で得る。
(7)第7工程
第7工程では、図2Kに示すように、機能層−反射層−素子集合体14を個片化する。
すなわち、互いに隣接する光半導体素子2の間の第1反射層4および第2反射層5を切断して、複数の光半導体素子2を個片化する。
これにより、1つの光半導体素子2に対して、1つの複合機能層3、1つの第1反射層4および1つの第2反射層5が配置される。
具体的には、機能層−反射層−素子集合体14を厚み方向に完全に切断する。すなわち、側断面視において、隣接する光半導体素子2の間の第1反射層4および第2反射層5を厚み方向に完全に切断する。また、平面視においては、図3Bに示すように、互いに隣接する光半導体素子2の間に面方向(前後方向および左右方向)に並ぶように、すなわち、略碁盤目状に、機能層−反射層−素子集合体14を切断する。
切断には、例えば、円盤状のダイシングソー(ダイシングブレード)を用いるダイシング装置、例えば、カッターを用いるカッティング装置、例えば、レーザー照射装置などの切断装置が用いられる。好ましくは、ダイシング装置が用いられる。
ダイシングソーの刃厚は、第5工程で使用するダイシングソーの刃厚よりも狭く、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下である。
これにより、図2Lに示す機能層−反射層付素子1を得る。
この機能層−反射層付素子1は、次に説明する光半導体装置15(図6参照)ではなく、つまり、光半導体装置15に備えられる基板16を含まない。つまり、機能層−反射層付素子1は、光半導体装置15の一部品、すなわち、光半導体装置15を作製するための部品であり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
(8)実装工程
その後、図6に示すように、機能層−反射層付素子1を基板16に実装する。具体的には、光半導体素子2を基板16にフリップチップ実装する。
これによって、基板16と、機能層−反射層付素子1とを備える光半導体装置15を得る。
3.一実施形態の作用効果
この製造方法によれば、第2工程で、光半導体素子2の側面に第1反射層4を配置し、第4工程で、第1反射層−素子集合体11の上に複合機能層3を配置し、第6工程で、複合機能層3の側面に第2反射層5を配置する。すなわち、複合機能層3を配置していない光半導体素子2の側面に対して、第1反射層4を配置した後、次いで、第2−機能層−第1反射層−素子集合体13の複合機能層3の側面に対して第2反射層5を配置することにより、複合機能層3付きの光半導体素子2の側面に対して、反射層(第1反射層4、第2反射層5)を確実に配置することができる。すなわち、光半導体素子2に対して複合機能層3が面方向に大きく、隅部19(図2K参照)が多い複合機能層付き光半導体素子に対して、直接、反射層を配置することを回避することができる。そのため、機能層−反射層付素子1において、被覆層(第1反射層4および第2反射層5)の充填不十分による隙間の発生を抑制することができる。その結果、反射層における反射ムラを抑制し、発光装置から照射される光の均一性を良好にすることができる。
また、第1反射層4(第1反射層内側部41)の上面と、光半導体素子2の対向面22とを面一にして、これらを平坦にすることができる(図2L参照)。そのため、これらの上に配置される複合機能層3(例えば、蛍光体層6)の厚みを均一および平坦とすることができ、光の色ムラを抑制することができる。
この製造方法によれば、第2工程において、光半導体素子2の電極面21に付着する第1付着部分43を除去する。
このため、機能層−反射層付素子1を基板16に実装する際に、確実に光半導体素子2と基板16とを電気的に接続することができる。
また、この製造方法によれば、第6工程において、複合機能層3の上面31に付着する第2付着部分51を除去する。
このため、複合機能層3(蛍光体層6および拡散層7)による所望の特性を確実に奏することができる。すなわち、波長変換された色ムラのない光を取り出すことができる。
この製造方法によれば、第6工程における第2付着部分51の厚みT2が、50μm以下であり、第2付着部分51の上面の、JIS B 0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下である。
すなわち、第2付着部分51が、平滑である。そのため、例えば、感圧接着シート9による剥離において、感圧接着剤を第2付着部分51の上面に十分に広がらせて、感圧接着シート9の第2付着部分51に対する被着面積の低下を抑制することができる。また、第2付着部分51が、薄膜である。そのため、例えば、感圧接着シート9による剥離において、剥離方向への第2付着部分51の屈曲を円滑にすることができる。したがって、第4工程において第2付着部分51を確実に除去することができる。
また、この製造方法によれば、第6工程では、複合機能層3の上面31に付着する第2付着部分51を、感圧接着シート9を用いて、上面から引き剥がす。
このため、第2付着部分51を簡易かつ確実に除去することができる。
また、この製造方法によれば、第2工程では、光半導体素子2を、互いに間隔を隔てて複数配置し、第3工程では、第1反射層4を、互いに隣接する光半導体素子2の間に充填し、第5工程では、互いに間隔を隔てて複数配置する複合機能層3を形成し、第6工程では、第2反射層5を、互いに隣接する複合機能層3の間に充填する。
このため、複数の機能層−反射層付素子1を効率よく製造することができる。
<変形例>
変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(1)一実施形態では、第2工程において、第1反射層シートから第1反射層4を形成しているが、これに限定されない。例えば、第1反射樹脂組成物をポッティングすることにより、第1反射層4を形成することもできる。
(2)一実施形態では、図4A〜図4Cに示すように、第6工程において、第2反射層シート50から第2反射層5を形成しているが、これに限定されない。例えば、第2反射樹脂組成物をポッティングすることにより、第2反射層5を形成することもできる。
この実施形態では、図示しないが、光半導体素子2の上面に付着する第2反射層5(第2付着部分51)の上面と、複合機能層3の周側面32に配置される第2反射層側部53の上面とが面一となる。すなわち、第2反射層5の上面は平坦となる。また、その後、図6−2工程を実施すると、光半導体素子2の上面に付着する第2反射層5(第2付着部分51)のみが除去され、第2反射層側部53の上部は除去されない。これによって、機能層−反射層−素子集合体14において、第2反射層側部53の上面は、複合機能層3の上面31よりも高くなる。
好ましくは、第2反射層シート50から第2反射層5を形成する。第2反射層シート50を用いる方法では、第2付着部分51の厚みT2を50μm以下、その算術平均粗さRaを、1μm以上、10μm以下に好適に調整することができ、第6−2工程において第2付着部分51を確実に除去できる。また、機能層−反射層付素子1において、第2反射層5の上面と複合機能層3の上面31とを面一にして、これらの表面を平坦にすることができる。
(3)一実施形態では、図2Lに示すように、複合機能層3は、蛍光体層6および拡散層7からなる2層であるが、例えば、複合機能層3を構成する各層は、これに限定されない。例えば、拡散層7に代えて、透明層とすることもできる。また、有色層、熱伝導層などとすることもできる。
透明層は、上記した樹脂と、充填材とを適宜の割合で含有した透明樹脂組成物から形成される。充填材としては、上記したスペーサー粒子が挙げられ、上記した樹脂と屈折率が実質的に同一の屈折率を有する。
また、複合機能層3は、拡散層7および透明層からなる2層などであってもよい。
(4)一実施形態では、図2Lに示すように、複合機能層3は、2層からなるが、図7に示すように、複合機能層3は、例えば、蛍光体層6、拡散層7および透明層からなる3層とすることもできる。
(5)一実施形態では、図2Lに示すように、機能層は、複合機能層3として、2層からなるが、例えば、図8に示すように、単層の機能層とすることができる。具体的には、蛍光体層6、拡散層7、透明層などのいずれの単層であってもよい。
(6)一実施形態では、図2Lに示すように、第1被覆層および第2被覆層として、第1反射層および第2反射層をそれぞれ用いているが、例えば、図示しないが、これらに代えて、蛍光体層6、拡散層7、透明層、有色層または熱伝導層とすることもできる。
(7)一実施形態では、図2Lに示すように、第2反射層5は、光半導体素子2と間隔を隔てているが、例えば、図9に示すように、一方向(前後方向または左右方向)において、第2反射層5は、光半導体素子2の周側面23と接触することもできる。
(8)一実施形態では、図2Lに示すように、第2反射層5の下面は、光半導体素子2の下面よりも上方に位置しているが、例えば、図10に示すように、第2反射層5の下面は、光半導体素子2の下面と同じ高さとすることもできる。すなわち、この実施形態では、光半導体素子2の下面、第1反射層4の下面および第2反射層5の下面は、面一となる。この実施形態は、例えば、図2Hの第5工程において、第1−機能層−第1反射層−素子集合体12をフルカットすることにより得ることができる。
(9)一実施形態では、図5Bに示すように、第6工程において、感圧接着シート9を好適には180度剥離しているが、剥離方向は特に限定されない。感圧接着シート9を、例えば、図示しないが、90度剥離することもできる。好ましくは、第6工程では、一実施形態のように、感圧接着シート9を180度剥離する。これにより、第2付着部分51に上方への引き剥がし力が付与されず、剥離基材ごと持ち上げることなく剥離できるので、第2付着部分51を複合機能層3の上面31から確実に引き剥がすことができる。
(10)一実施形態では、第2工程において、溶媒または研磨部材を用いて第1付着部分43を除去している。しかし、第1付着部分43の除去は、上記に限定されない。例えば、感圧接着シート9を用いる方法を用いることもできる。
感圧接着シートを用いる方法は、例えば、第6工程で上述した方法が挙げられる。
(11)一実施形態では、図5Aおよび図5Bに示すように、第6工程において、感圧接着シート9を用いて第2付着部分51を除去している。しかし、第2付着部分51の除去は、上記に限定されない。例えば、溶媒を用いる方法、研磨部材を用いる方法を用いることもできる。
溶媒を用いる方法、および、研磨部材を用いる方法としては、第2工程で上述した方法が挙げられる。
好ましくは、複合機能層3の上面31に付着した第2付着部分51を容易かつ確実に除去できる観点から、感圧接着シート9を用いて第2付着部分51を除去する。
(12)一実施形態では、第4工程において、Bステージの蛍光体層シート60および拡散層シート70を熱プレスにより第1反射層−素子集合体11の上に配置しているが、例えば、図示しないが、Cステージの蛍光体層シート60および拡散層シート70を第1反射層−素子集合体11の上に配置することもできる。この場合、好ましくは、光半導体素子2と蛍光体層6との間に透明接着剤を配置する。
好ましくは、透明接着剤を不要とし、拡散層7、蛍光体層6および光半導体素子2の密着性の観点から、Bステージの蛍光体層シート60および拡散層シート70を用いる。
(13)一実施形態では、第2−1工程において、まず、第1反射層4を形成し、第1付着部分43を含む第1反射層4を完全硬化(Cステージ化)する前に、第1付着部分43を除去し、その後、第1付着部分43が除去された第1反射層4を完全硬化(Cステージ化)している。
しかし、例えば、まず、第1反射層4を完全硬化(Cステージ化)した後、第1付着部分43を除去することもできる。
好ましくは、第1反射層4を完全硬化(Cステージ化)する前に、第1付着部分43を除去する。これにより、第1付着部分43を簡易かつ確実に除去することができる。
この実施形態は、第6−1工程における、第2付着部分51を含む第2反射層5についても同様である。
(14)一実施形態では、蛍光体層6は、蛍光体樹脂組成物から略平板状に形成されているが、例えば、蛍光体層6は、蛍光体セラミックスプレートから形成されていてもよい。蛍光体セラミックスプレートは、例えば、特開2015−216355号公報などを参照に製造することができる。
(15)一実施形態では、図1A−図2Lに示すように、第1工程において、複数の光半導体素子2を第1剥離基材8の上に整列配置し、第2工程において、複数の光半導体素子2の間に、第1反射層4を充填して、第1反射層−素子集合体11を得、その結果、複数の機能層−反射層付素子1を製造している。しかし、例えば、図示しないが、第1工程において、1つの光半導体素子を第1剥離基材8の上に配置し、第2工程において、1つの光半導体素子2の周側面23に、第1反射層4を配置して、第1被覆層付素子の一例としての第1反射層付素子を得、その結果、1つの機能層−反射層付素子1を製造することもできる。
好ましくは、生産効率の観点から、図1A−図2Lに示すように、複数の光半導体素子2を整列配置して、複数の機能層−反射層付素子1を製造する。
上記した各変形例は、上記した一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
1 機能層−反射層付素子
2 光半導体素子
3 複合機能層
4 第1反射層
5 第2反射層
8 第1剥離基材
9 感圧接着シート
11 第1反射層−素子集合体11
21 光半導体素子の電極面
22 光半導体素子の対向面
23 光半導体素子の周側面
31 複合機能層の上面
32 複合機能層の周側面
43 第1付着部分
51 第2付着部分
80 第2剥離基材

Claims (6)

  1. 電極が設けられる電極面、前記電極に対向する対向面、および、前記電極面と前記対向面との周端縁を連結する側面を有する光半導体素子を、第1剥離基材の上に、前記対向面と前記第1剥離基材とが接触するように、配置する第1工程、
    第1被覆層を、前記光半導体素子の側面に配置することにより、第1被覆層付素子を得る第2工程、
    前記第1被覆層付素子を、第2剥離基材の上に、前記電極面が前記第2剥離基材に接触するように、転写し、かつ、前記第1被覆層付素子から前記第1剥離基材を剥離する第3工程、
    機能層を、前記第1被覆層付素子の上に、前記機能層と前記対向面とが接触するように、配置する第4工程、
    前記機能層の一部を、前記光半導体素子を上下方向に投影したときに前記機能層が前記光半導体素子を含み、かつ前記機能層が前記光半導体素子よりも大きくなるように、除去する第5工程、ならびに、
    第2被覆層を、前記機能層の側面に配置する第6工程
    を備えることを特徴とする、機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  2. 前記第2工程では、前記光半導体素子の前記電極面に付着する前記第1被覆層を除去する工程を備えることを特徴とする、請求項1に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  3. 前記第6工程では、前記機能層の上面に付着する前記第2被覆層を除去する工程を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  4. 前記第6工程において前記機能層の前記上面に付着する前記第2被覆層の厚みTが、50μm以下であり、
    前記第2被覆層の上面の、JIS B 0601(2009)に従って測定される算術平均粗さRaが、1μm以上、10μm以下であることを特徴とする、請求項3に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  5. 前記第6工程において前記機能層の前記上面に付着する前記第2被覆層を、感圧接着シートを用いて、前記上面から引き剥がすことを特徴とする、請求項3または4に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
  6. 前記第1工程では、前記光半導体素子を、互いに間隔を隔てて複数配置し、
    前記第2工程では、前記第1被覆層を、互いに隣接する前記光半導体素子の間に充填し、
    前記第5工程では、互いに間隔を隔てて複数配置する前記機能層を形成し、
    前記第6工程では、前記第2被覆層を、互いに隣接する前記機能層の間に充填することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の機能層−被覆層付光半導体素子の製造方法。
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