JP2018118366A - 工作機械の振動抑制方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数モードによるびびり振動が混在する加工条件においても、近似計算による計算精度の影響を受けず、びびり振動に対する最適回転速度を高精度に求める。【解決手段】振動検出ステップ(S1)と、最適速度範囲推定ステップ(S5)と、当該範囲の上限及び下限の位相差を求める位相差算出ステップ(S5)と、位相差勾配を算出して暫定最大値とする位相差勾配最大値保存ステップ(S6)と、回転速度を減少或いは増加へ変更する回転速度変更ステップ(S7)と、変更した回転速度の位相差勾配を暫定最大値と比較する位相差勾配比較ステップ(S8)と、位相差勾配が暫定最大値を越えない場合、変更方向を前回と同じに設定して回転速度を変更し、位相差勾配が暫定最大値を越えた場合、変更方向を前回と逆に設定して変更幅を前回よりも小さく設定し、当該位相差勾配を暫定最大値に更新して回転速度を変更する第2の回転速度変更ステップ(S7〜S11)とを実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、工具又はワークを回転させてワークを加工する工作機械において、加工中に発生するびびり振動を抑制するための方法及び装置に関する。
エンドミル加工において、切込量や回転軸の回転速度などの加工条件によってはびびり振動が生じ加工面が悪化することがある。また、びびり振動によって工具がダメージを受け、工具寿命の悪化にもつながる。
このびびり振動を抑制するための技術として非特許文献1が知られており、この技術を利用した振動抑制方法として特許文献1が知られている。この振動抑制方法では、加工面の仕上げ精度悪化の原因となる自励振動としての再生型びびり振動を抑制するため、工具やワーク等のびびり振動の発生系の固有振動数を、工具やワークをインパルス加振することにより求め、これを60倍すると共に工具刃数及び所定の整数で除して得た値を最適回転速度とし、当該最適回転速度で加工を行うようにしている。
一方、機械の固有振動数ではなく、びびり発生時のびびり周波数を用いた計算方法として、特許文献2が知られている。特許文献2では、機械に配置した振動センサによりびびり周波数を測定し、びびり周波数から算出されるパラメータを用いて最適回転速度を求めている。
上記の特許文献1及び2は、単一のモードでのびびりには有効と考えられるが、例えば図4に示すように複数のモードでのびびりが生じる加工条件の場合、一つのモードに対する安定速度領域が別のモードの不安定領域と重なることがあり、このようなケースでは正しく最適回転速度を求めることができない。
このような複数の振動モードが重なって現れる場合に有効な制御方法として、特許文献3の方法が提案されている。特許文献3では、各振動モードに対する最適速度間の距離を指標として、複数の振動モードの重なりを考慮した最適回転速度を求めている。
しかしながら、前記の方法では各振動モードに対する最適速度の計算精度に依存するため、計算方法や振動状態によっては十分な精度を得られない場合がある。
特許文献1から3のように計算式で最適速度を求める方法の他に、特許文献4のように主軸速度を順次変更して各主軸速度における振動状態を比較し、より良い加工速度を探し出す方法も提案されている。一般に振動センサを加工点近くに配置することは困難なため、振動加速度の絶対値は機械系の伝達関数の影響を受ける関係上、加速度の大きさを基準として最適な速度を探索するのは精度上問題がある。そこで特許文献4では、振動周波数や、下記の式で得られる位相差と呼ばれるパラメータを指標に最適速度を探索している。
位相差={60×びびり振動周波数/(工具刃数×回転軸速度)}の小数部分
また、特許文献5では、時系列の振動データから自己相関係数を算出してその自己相関波形から得られる周期Txと、切刃がワークに接触する周期T1とに基づいて位相差を算出し、算出した位相差に基づいて、主軸回転速度を増減してびびり振動の検出と回避とを行う発明を開示している。
特許第4177028号公報 特許第4433422号公報 特開2012−183596号公報 特開2010−17783号公報 特開2012−56051号公報
2015年3月6日、日本機械学会 No.15-16 講習会−生産加工基礎講座−実習で学ぼう「切削加工、びびり振動の基礎知識」講習会テキスト p1-12
特許文献4の方法では別途閾値を設定し、前記位相差の変化量がこの閾値を越えた場合に最適速度と見なす、としている。しかし、主軸速度に対する位相差の分布は工具、ワークの特性や、加工条件など様々なパラメータに依存するため、一意に閾値を定めることは非常に困難である。特に、前述の図4のように複数の振動モードが重なり合って現れる場合、安定速度付近における位相差の変化量は小さくなるため、閾値を設定することがより困難となる。
また、特許文献5の方法では、位相差を回転速度を増減させる指標としているに過ぎず、ここでも複数の振動モードがある場合についての対応ができない。
そこで、本発明は、複数モードによるびびり振動が混在する加工条件においても、近似計算による計算精度の影響を受けず、びびり振動に対する最適回転速度を高精度に求めることができる工作機械の振動抑制方法及び装置を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、工具又はワークを回転させる回転軸を備えた工作機械において、前記ワークを加工する際に生じるびびり振動を抑制するための振動抑制方法であって、
前記びびり振動を検出する振動検出ステップと、
検出した前記びびり振動の抑制に最適な前記回転軸の回転速度が含まれる範囲を推定する最適速度範囲推定ステップと、
前記範囲の上限速度及び下限速度において、下記式1,2により位相差をそれぞれ求める位相差算出ステップと、
前記回転速度に対する前記位相差の勾配を算出して、求めた位相差勾配を暫定最大値として保存する位相差勾配最大値保存ステップと、
前記範囲内において前記回転速度を所定の変更幅で減少或いは増加へ変更する回転速度変更ステップと、
変更した前記回転速度に対する前記位相差勾配を算出し、求めた前記位相差勾配を前記暫定最大値と比較する位相差勾配比較ステップと、
前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えない場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と同じ方向に設定して前記回転速度を変更する一方、前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えた場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と逆方向に設定すると共に、前記変更幅を前回よりも小さく設定し、当該位相差勾配を前記暫定最大値に更新して前記回転速度を変更する第2の回転速度変更ステップと、
を実行することを特徴とする。
式1:k={60×びびり振動周波数/(工具刃数×回転速度)}
式2:位相差=k−[k−α] 但し0≦α≦1、[k−α]は床関数
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、前記第2の回転速度変更ステップと、ここで変更した前記回転速度に基づく前記位相差勾配比較ステップとを繰り返して実行し、前記第2の回転速度変更ステップでの前記変更幅が所定の閾値に達すると、前記回転速度が最適化されたと判断する判断ステップをさらに実行することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、工具又はワークを回転させる回転軸を備えた工作機械において、前記ワークを加工する際に生じるびびり振動を抑制するための振動抑制装置であって、
前記びびり振動を検出する振動検出手段と、
検出した前記びびり振動の抑制に最適な前記回転軸の回転速度が含まれる範囲を推定する最適速度範囲推定手段と、
前記範囲の上限速度及び下限速度において、下記式1,2により位相差をそれぞれ求める位相差算出手段と、
前記回転速度に対する前記位相差の勾配を算出して、求めた位相差勾配を暫定最大値として保存する位相差勾配最大値保存手段と、
前記範囲内において前記回転速度を所定幅で減少或いは増加へ変更する回転速度変更手段と、
変更した前記回転速度に対する前記位相差勾配を算出し、求めた前記位相差勾配を前記暫定最大値と比較する位相差勾配比較手段と、
前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えない場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と同じ方向に設定して前記回転速度を変更する一方、前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えた場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と逆方向に設定すると共に、前記変更幅を前回よりも小さく設定し、当該位相差勾配を前記暫定最大値に更新して前記回転速度を変更する第2の回転速度変更手段と、
を備えることを特徴とする。
式1:k={60×びびり振動周波数/(工具刃数×回転速度)}
式2:位相差=k−[k−α] 但し0≦α≦1、[k−α]は床関数
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成において、前記第2の回転速度変更手段と、ここで変更した前記回転速度に基づく前記位相差勾配比較手段とを繰り返して実行し、前記第2の回転速度変更手段での前記変更幅が所定の閾値に達すると、前記回転速度が最適化されたと判断する判断手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、回転速度に対する位相差勾配を利用してびびり振動の抑制に最適な回転速度を探索するので、複数の振動モードが混在するような複雑なびびり振動に対しても、最適な回転速度を高精度に求めることができる。
工作機械の振動抑制装置のブロック構成図である。 振動抑制制御のフローチャートである。 複数の振動モードが混在するびびり振動に対する本制御の説明図である。 複数の振動モードが混在する場合の安定限界線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、振動抑制装置の一例を示すブロック構成図である。工作機械1において、主軸2には加工時の振動を検出するための振動センサ3が設置されており、NC装置4には、振動センサ3から検出された振動信号を基に、振動周波数の算出を行う周波数解析部5と、得られた振動周波数を基に位相差を算出する位相差演算部6と、主軸回転速度の変化量とその際の位相差変化量とに基づいて位相差勾配を算出する位相差勾配演算部7と、周波数解析部5で得られた振動周波数を基に最適回転速度の予想範囲を推定する最適速度範囲推定部8とが設けられている。
位相差勾配演算部7で算出された位相差勾配は、位相差勾配最大値格納部9に送られる。この位相差勾配最大値格納部9では、自身に格納された位相差勾配最大値と、位相差勾配演算部7から得られた位相差勾配とを比較して、大きな方の値を新たな最大値として格納する。またここで位相差勾配の最大値が更新された場合、回転速度指令値演算部10に通知を行う。
回転速度指令値演算部10では、最適速度範囲推定部8での計算結果と、位相差勾配最大値格納部9から通知される位相差暫定最大値更新情報とを基に、次の回転速度指令値を算出する。算出された回転速度指令値は主軸制御装置12に送られ、工作機械1の主軸速度を変更する。また、算出された回転速度指令値は最適速度格納部11にも送られ、算出結果が最適速度として格納される。
ここでは振動センサ3及び周波数解析部5が振動検出手段、最適速度範囲推定部8が最適速度範囲推定手段、位相差演算部6が位相差算出手段、位相差勾配演算部7及び位相差勾配最大値格納部9が、位相差勾配最大値保存手段及び位相差勾配比較手段、判断手段として機能する。また、回転速度指令値演算部10及び主軸制御装置12が回転速度変更手段、位相差勾配最大値格納部9及び回転速度指令値演算部10、主軸制御装置12が第2の回転速度変更手段としてそれぞれ機能する。
以下、上記振動抑制装置による振動抑制方法(振動抑制制御)の詳細を、図2のフローチャート及び図3の振動データ例に基づいて説明する。
まず、S1で、加工中のびびり振動の発生を検出する(振動検出ステップ)。これは、振動センサ3で得られる時間領域の振動を周波数解析部5で周波数領域の振動に解析し、解析した振動が所定の閾値を越えた場合にびびり振動の発生と判断する。
次に、S2で、最適速度範囲推定部8が、周波数解析部5で解析されたびびり振動に対する最適回転速度を暫定的に算出し、S3で、回転速度指令値演算部10及び主軸制御装置12を介して主軸2の回転速度を変更する。ここでの最適回転速度の計算には、例えば特許文献2に開示されているように、びびり振動数を60倍して工具刃数及び所定の整数で除した安定回転速度を求めると共に、所定の式から算出されるk値及び位相情報に基づいて係数を定め、当該係数と安定回転速度とから最適回転速度を算出する、といった公知の方法を用いることができる。
しかし前述したように、びびり振動に対する最適回転速度計算には一般的に近似計算が用いられるため、一度で最適な条件に変更できるとは限らない。たとえば図3の(1)→(2)のように異なる振動モードへ遷移して安定領域が狭いままとなる。
そこで本制御では、S4において、最適速度範囲推定部8が、S3の回転速度変更により最適回転速度を通過したか否かを判定する。この判定方法としては、例えば特許文献3に開示されている方法(現在の回転速度と変更前の回転速度との間で安定余裕が大きい領域があるか否かを判定し、安定余裕が大きい領域があれば、最適回転速度を通過したと判定する)などを用いることができる。
S4で、回転速度変更により最適回転速度を通過したと判定された場合、最適回転速度は、変更前後の範囲内にあることになる。なお、ここで最適回転速度を通過していないと判定された場合、S2へ戻って再び最適回転速度の算出から処理される。
よって、S5では、変更前後の回転速度を最適回転速度が含まれる範囲と推定して、位相差演算部6において、推定した最適速度範囲の上限速度及び下限速度において、下記の式1,2により位相差をそれぞれ算出する(最適速度範囲推定ステップ及び位相差算出ステップ)。
式1:k={60×びびり振動周波数/(工具刃数×回転速度)}
式2:位相差=k−[k−α] 但し0≦α≦1、[k−α]は床関数
次に、S6で、位相差勾配演算部7において、回転速度に対する位相差勾配の暫定最大値を計算して(図3中のVε)、位相差勾配最大値格納部9に格納する(位相差勾配最大値保存ステップ)。
続いて、S5で推定された最適速度範囲内を詳細に探索することで、最適な回転速度を特定する。以下、この探索処理をS7〜S11によって詳述する。
まず、前回の回転速度変更(図3(1)→(2))で最適回転速度を跨いだことがわかっているので、S7で、回転速度の変更幅を図3(1)→(2)の半分とし、反対方向に回転速度を微小変更する(回転速度変更ステップ)。
次に、S8の判別で、変更後の回転速度に基づいて位相差勾配演算部7で位相差勾配を算出し、算出した位相差勾配を、位相差勾配最大値格納部9において、先に格納された暫定最大値と比較する(位相差勾配比較ステップ)。
このとき、位相差の変化は図3(2)→(3)となるので、算出された位相差勾配は、暫定最大値Vεを越えている。よって、最適回転速度を跨いだと判断できるので、S9で、さらに回転速度の変更幅を半減させ、探索方向(変更方向)を反転させて、S10で位相差勾配の暫定最大値を更新する。
次に、S11で、S9での変更幅が所定の閾値以上であるか否かを判別する。ここで所定の閾値以上であれば、S7に戻り、S9で設定した変更幅と探索方向に基づいて回転速度を微小変更する(第2の回転速度変更ステップ)。
従って、回転速度は図3(3)→(4)と遷移するが、(3)と(4)との間に位相差の不連続点があることから、この遷移により振動モードが変化していることがわかる。単純に振動モードの変化のみを用いて最適回転速度の探索を行うと、この間に最適回転速度があると誤認してしまうが、図3の限界切込量から実際にはこの間には最適回転速度が存在しないことがわかる。
このため、次のS8の判別では、図3(3)→(4)の遷移では位相差勾配が(2)→(3)の場合より小さくなり、暫定最大値を更新しないことから、最適回転速度を跨いでいない、ということが判断できる。
すると、再びS7へ戻り、S9で設定した同じ変更幅及び探索方向に基づいて回転速度が微小変更される(第2の回転速度変更ステップ)。よって、図3(4)→(5)の変更が行われる。
ここでは位相差勾配が暫定最大値よりも大きくなるので(S8でYES)、最適回転速度を跨いだことがわかる。よって、S9で変更幅の減少と探索方向の反転とがなされてS10で位相差勾配の暫定最大値が更新される。そして、S11の判別でS9での変更幅が閾値上であれば、S7に戻り、S9で設定された変更幅と探索方向に基づいて回転速度が微小変更される(第2の回転速度変更ステップ)。すなわち、図3(5)→(6)のようにさらに細かく探索が進むことになる。
こうしてS7からS11の処理を続けることで、最適回転速度に漸近することができる。
そして、S11の判別で回転速度の変更幅が所定の閾値未満である場合には、探索ステップを終了して最後の回転速度を最適回転速度と判断する(判断ステップ)。この変更幅の閾値は、例えば最適回転速度を±10回転の精度で求めたい場合には、10回転とすることができる。
このように、上記形態の振動抑制装置及び振動抑制方法によれば、びびり振動を検出する振動検出ステップ(S1)と、検出したびびり振動の抑制に最適な主軸2の回転速度が含まれる範囲を推定する最適速度範囲推定ステップ(S5)と、当該範囲の上限速度及び下限速度において、上記式1,2により位相差をそれぞれ求める位相差算出ステップ(S5)と、回転速度に対する位相差の勾配を算出して、求めた位相差勾配を暫定最大値として保存する位相差勾配最大値保存ステップ(S6)と、当該範囲内において回転速度を所定の変更幅で減少或いは増加へ変更する回転速度変更ステップ(S7)と、変更した回転速度に対する位相差勾配を算出し、求めた位相差勾配を暫定最大値と比較する位相差勾配比較ステップ(S8)と、当該比較で位相差勾配が暫定最大値を越えない場合、回転速度の変更方向を前回の変更と同じ方向に設定して回転速度を変更する一方、当該比較で位相差勾配が暫定最大値を越えた場合、回転速度の変更方向を前回の変更と逆方向に設定すると共に、変更幅を前回よりも小さく設定し、当該位相差勾配を暫定最大値に更新して回転速度を変更する第2の回転速度変更ステップ(S7〜S11)と、を実行する。すなわち、回転速度に対する位相差勾配を利用してびびり振動の抑制に最適な回転速度を探索するので、複数の振動モードが混在するような複雑なびびり振動に対しても、最適な回転速度を高精度に求めることができる。
なお、振動抑制装置の構成は上記形態に限らず、例えば位相差演算部と位相差勾配演算部とを統合したり、位相差勾配最大値格納部と最適回転速度格納部を統合したり等、適宜変更可能である。
また、振動抑制方法においても、上記形態では、S8の比較で位相差勾配が暫定最大値を越えていなければ、S7で前回と同じ変更幅で回転速度を微小変更するようにしているが、この場合も変更幅を徐々に小さくすることは可能である。
さらに、探索を打ち切るS11の閾値を10回転以外に変更したり、閾値でなく回転速度の変更回数に上限を設けて探索を打ち切ったりすることも考えられる。
その他、工作機械としては回転軸に工具を装着して加工するものに限らず、回転軸にワークを把持させて加工するものであっても本発明は適用可能である。
1・・工作機械、2・・主軸、3・・振動センサ、4・・NC装置、5・・周波数解析部、6・・位相差演算部、7・・位相差勾配演算部、8・・最適速度範囲推定部、9・・位相差勾配最大値格納部、10・・回転速度指令値演算部、11・・最適速度格納部、12・・主軸制御装置。

Claims (4)

  1. 工具又はワークを回転させる回転軸を備えた工作機械において、前記ワークを加工する際に生じるびびり振動を抑制するための振動抑制方法であって、
    前記びびり振動を検出する振動検出ステップと、
    検出した前記びびり振動の抑制に最適な前記回転軸の回転速度が含まれる範囲を推定する最適速度範囲推定ステップと、
    前記範囲の上限速度及び下限速度において、下記式1,2により位相差をそれぞれ求める位相差算出ステップと、
    前記回転速度に対する前記位相差の勾配を算出して、求めた位相差勾配を暫定最大値として保存する位相差勾配最大値保存ステップと、
    前記範囲内において前記回転速度を所定の変更幅で減少或いは増加へ変更する回転速度変更ステップと、
    変更した前記回転速度に対する前記位相差勾配を算出し、求めた前記位相差勾配を前記暫定最大値と比較する位相差勾配比較ステップと、
    前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えない場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と同じ方向に設定して前記回転速度を変更する一方、前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えた場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と逆方向に設定すると共に、前記変更幅を前回よりも小さく設定し、当該位相差勾配を前記暫定最大値に更新して前記回転速度を変更する第2の回転速度変更ステップと、
    を実行することを特徴とする工作機械の振動抑制方法。
    式1:k={60×びびり振動周波数/(工具刃数×回転速度)}
    式2:位相差=k−[k−α] 但し0≦α≦1、[k−α]は床関数
  2. 前記第2の回転速度変更ステップと、ここで変更した前記回転速度に基づく前記位相差勾配比較ステップとを繰り返して実行し、前記第2の回転速度変更ステップでの前記変更幅が所定の閾値に達すると、前記回転速度が最適化されたと判断する判断ステップをさらに実行することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の振動抑制方法。
  3. 工具又はワークを回転させる回転軸を備えた工作機械において、前記ワークを加工する際に生じるびびり振動を抑制するための振動抑制装置であって、
    前記びびり振動を検出する振動検出手段と、
    検出した前記びびり振動の抑制に最適な前記回転軸の回転速度が含まれる範囲を推定する最適速度範囲推定手段と、
    前記範囲の上限速度及び下限速度において、下記式1,2により位相差をそれぞれ求める位相差算出手段と、
    前記回転速度に対する前記位相差の勾配を算出して、求めた位相差勾配を暫定最大値として保存する位相差勾配最大値保存手段と、
    前記範囲内において前記回転速度を所定幅で減少或いは増加へ変更する回転速度変更手段と、
    変更した前記回転速度に対する前記位相差勾配を算出し、求めた前記位相差勾配を前記暫定最大値と比較する位相差勾配比較手段と、
    前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えない場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と同じ方向に設定して前記回転速度を変更する一方、前記比較で前記位相差勾配が前記暫定最大値を越えた場合、前記回転速度の変更方向を前回の変更と逆方向に設定すると共に、前記変更幅を前回よりも小さく設定し、当該位相差勾配を前記暫定最大値に更新して前記回転速度を変更する第2の回転速度変更手段と、
    を備えることを特徴とする工作機械の振動抑制装置。
    式1:k={60×びびり振動周波数/(工具刃数×回転速度)}
    式2:位相差=k−[k−α] 但し0≦α≦1、[k−α]は床関数
  4. 前記第2の回転速度変更手段と、ここで変更した前記回転速度に基づく前記位相差勾配比較手段とを繰り返して実行し、前記第2の回転速度変更手段での前記変更幅が所定の閾値に達すると、前記回転速度が最適化されたと判断する判断手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の工作機械の振動抑制装置。
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