JP2018099925A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】閉止溝内の雪柱を圧縮して保持し、雪上での制動性能を効果的に改善することを可能にした空気入りタイヤ。【解決手段】トレッド部1を備え、回転方向Rが指定された空気入りタイヤにおいて、トレッド部のタイヤ赤道CLを境とする片側の領域でタイヤ周方向に延在する2本の周方向溝11,12と、これら周方向溝に対して連通するようにタイヤ幅方向に延在し、タイヤ幅方向外側に向かって回転方向とは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝31と、周方向溝及び傾斜溝により区画された複数のブロック32と、各ブロック内で傾斜溝に沿って延在し、一端がタイヤ赤道寄りの主溝11に開口し、他端が各ブロック内で閉塞した閉止溝33とを有し、ブロックが接地前端側かつタイヤ赤道側の部位に傾斜溝内に突出する突出部32Aを有し、該突出部の突き出し量Bが傾斜溝の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足する。【選択図】図2

Description

本発明は、氷雪路用として好適な空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ブロックに形成された閉止溝が雪上での制動時に閉じるようにブロックを変形させることで、閉止溝内の雪柱を圧縮して保持し、雪上での制動性能を効果的に改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
スタッドレスタイヤに代表される氷雪路用の空気入りタイヤにおいては、一般に、トレッド部にタイヤ周方向に延在する複数本の主溝とタイヤ幅方向に延在する複数本のラグ溝とが形成され、これら主溝及びラグ溝により多数のブロックが区画されている。また、各リブ及び各ブロックには複数本のサイプが形成され、これらサイプのエッジ効果により氷上性能及び雪上性能が高められている(例えば、特許文献1〜5参照)。
このように構成される氷雪路用の空気入りタイヤは、雪を踏み固めた際に溝内に形成される雪柱のせん断力に基づいて雪上走行時の駆動力や制動力を発生させている。そのため、雪上性能を改善するにあたって、雪上走行時に生じる雪柱せん断力を増大させることが有効である。一般に、トレッド部における溝深さや溝幅や溝面積を大きくすることにより、雪柱せん断力が増大することになる。
しかしながら、雪上性能以外のタイヤ性能に鑑みて、溝深さや溝幅や溝面積には自ずと制約があるので、これら要因に基づいて雪上性能を改善することには限界がある。
特許第5770834号公報 特許第5102711号公報 特許第5276104号公報 特許第5981957号公報 特許第5629286号公報
本発明の目的は、ブロックに形成された閉止溝が雪上での制動時に閉じるようにブロックを変形させることで、閉止溝内の雪柱を圧縮して保持し、雪上での制動性能を効果的に改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ外径方向内側に配置された一対のビード部とを備えると共に、回転方向が指定された空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド部のタイヤ赤道を境とする片側の領域でタイヤ周方向に延在する2本の周方向溝と、これら周方向溝に対して連通するようにタイヤ幅方向に延在し、タイヤ幅方向外側に向かって前記回転方向とは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝と、前記周方向溝及び前記傾斜溝により区画された複数のブロックと、各ブロック内で前記傾斜溝に沿って延在し、一端がタイヤ赤道寄りの主溝に開口し、他端が各ブロック内で閉塞した閉止溝とを有し、前記ブロックが接地前端側かつタイヤ赤道側の部位に前記傾斜溝内に突出する突出部を有し、該突出部の突き出し量Bが前記傾斜溝の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足することを特徴とするものである。
本発明では、回転方向が指定された空気入りタイヤにおいて、トレッド部のタイヤ赤道を境とする片側の領域でタイヤ周方向に延在する2本の周方向溝と、これら周方向溝に対して連通するようにタイヤ幅方向に延在し、タイヤ幅方向外側に向かって回転方向とは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝と、これら周方向溝及び傾斜溝により区画された複数のブロックと、各ブロック内で傾斜溝に沿って延在し、一端がタイヤ赤道寄りの主溝に開口し、他端が各ブロック内で閉塞した閉止溝とを設け、ブロックの接地前端側かつタイヤ赤道側の部位に傾斜溝内に突出する突出部を形成し、該突出部の突き出し量Bが傾斜溝の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足する構造を採用するため、雪上での制動時にトレッド部に対して相対的に生じる雪の流動が突出部を押圧して閉止溝が閉じるようにブロックが変形することになる。このような制動時におけるブロックの挙動により、閉止溝内の雪柱を圧縮して保持し、雪上での制動性能を効果的に改善することが可能になる。また、雪上走行時に空気入りタイヤが横流れしようとした際にも同様の挙動が生じるので、雪上での操縦安定性を改善する効果も期待することができる。
本発明において、傾斜溝の溝幅はタイヤ幅方向外側から内側に向かって狭くなっていることが好ましい。これにより、制動時に雪が流れる方向に向かって傾斜溝の溝幅が狭くなり、突出部を押し込んでブロックを変形させる力が強くなるので、雪上での制動性能を更に改善することができる。
傾斜溝は突出部を境にして屈曲しており、傾斜溝のタイヤ幅方向内側部分のタイヤ周方向に対する傾斜角度が傾斜溝のタイヤ幅方向外側部分のタイヤ周方向に対する傾斜角度よりも小さく、その角度差が10°以上であることが好ましい。このように傾斜溝が屈曲していることにより、突出部を押し込んでブロックを変形させる力が強くなるので、雪上での制動性能を更に改善することができる。
閉止溝のタイヤ周方向投影長さはブロックのタイヤ周方向投影長さの30%以上80%以下であり、突出部のタイヤ周方向投影長さはブロックのタイヤ周方向投影長さの30%以上80%以下であることが好ましい。このように閉止溝及び突出部のタイヤ周方向投影長さを規定することにより、ブロック剛性を良好に維持しながら、閉止溝内に保持される雪の体積を十分に確保すると共に、ブロックの変形を促進することができる。
また、ブロックのタイヤ赤道側壁面のタイヤ周方向の中央位置から閉止溝の開口端の溝幅中心位置までの距離dはブロックのタイヤ赤道側壁面の接地前端位置又は接地後端位置から中央位置までの距離Dに対してd/D≦0.2の関係を満足することが好ましい。このように閉止溝の開口端の位置をブロックのタイヤ赤道側壁面の中央位置の近傍に配置することにより、制動時に閉止溝が閉じ易くなる。
閉止溝の溝幅はタイヤ赤道寄りの主溝に向かって狭くなっていることが好ましい。このように閉止溝の溝幅が開口端に向かって狭くなっていることにより、雪上での制動時に閉止溝内に雪を保持し易くなる。
本発明において、氷雪路用の空気入りタイヤとしての要求特性を満足するために、トレッド部を構成するトレッドゴムのJIS硬度は40〜60の範囲にあり、トレッド部に形成された各ブロックには複数本のサイプを有することが好ましい。
また、氷雪路用の空気入りタイヤとしての要求特性を満足するために、下記式(1)で示されるスノートラクションインデックスSTIが180以上であることが好ましい。
STI=−6.8+2202ρg+672ρs+7.6Dg・・・(1)
但し、ρg:溝密度(mm/mm2)=溝のタイヤ幅方向の延長成分の総長さ(mm)
/接地領域の総面積(mm2
ρs:サイプ密度(mm/mm2)=サイプのタイヤ幅方向の延長成分の総長さ
(mm)/接地領域の総面積(mm2
Dg:平均溝深さ(mm)
本発明において、JIS硬度は、JIS K−6253に準拠して、Aタイプのデュロメータを用いて温度20℃の条件にて測定されるデュロメータ硬さである。また、トレッド部の接地領域は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに測定されるタイヤ軸方向の接地幅に基づいて特定される領域である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図1の空気入りタイヤのトレッドパターンの要部を示す展開図である。 図1の空気入りタイヤのトレッドパターンの要部を示す他の展開図である。 図1の空気入りタイヤのトレッドパターンの要部を示す更に他の展開図である。 図1の空気入りタイヤのトレッドパターンの要部を示す更に他の展開図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図5は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。本実施形態の空気入りタイヤは、回転方向Rが指定されたタイヤである。図2〜図5において、Tcはタイヤ周方向であり、Twはタイヤ幅方向であり、CLはタイヤ赤道である。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
図2に示すように、トレッド部1のタイヤ赤道CLを境とする少なくとも片側の領域には、タイヤ周方向Tcに沿って延在する2本の周方向溝11,12が形成されている。これら周方向溝11,12により、タイヤ赤道CL上に位置するセンター陸部20と、該センター陸部20よりもタイヤ幅方向外側に位置する中間陸部30と、該中間陸部30よりもタイヤ幅方向外側に位置する位置するショルダー陸部40とが区画されている。
センター陸部20には、タイヤ幅方向Twに沿って延在する複数本のサイプ24が形成されている。サイプ24の他に、センター陸部20には必要に応じてラグ溝や切り欠き溝等を設けるようにしても良い。
中間陸部30には、周方向溝11,12に対して連通するようにタイヤ幅方向Twに沿って延在し、タイヤ幅方向外側に向かって回転方向Rとは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝31がタイヤ周方向に所定の間隔をおいて形成されている。これら傾斜溝31及び周方向溝11,12により中間陸部30には複数のブロック32が区画されている。各ブロック32には、傾斜溝31に沿って延在し、一端がタイヤ赤道CL寄りの主溝11に開口し、他端が各ブロック32内で閉塞した1本の閉止溝33が形成されている。また、各ブロック32には、傾斜溝31に沿って延在する複数本のサイプ34が形成されている。更に、各ブロック32は接地前端側(即ち、回転方向の前方側)かつタイヤ赤道CL側の部位に傾斜溝31内に突出する突出部32Aを有し、該突出部32Aの突き出し量Bが傾斜溝31の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足している。
ショルダー陸部40には、周方向溝12に対して連通するようにタイヤ幅方向Twに沿って延在する複数本のラグ溝41がタイヤ周方向に所定の間隔をおいて形成されている。ラグ溝41は好ましくは傾斜溝31の延長線上に配置される。これらラグ溝41及び周方向溝12によりショルダー陸部40には複数のブロック42が区画されている。各ブロック42には、ラグ溝41に沿って延在する複数本のサイプ44が形成されている。
上述のように回転方向Rが指定された空気入りタイヤにおいて、トレッド部1のタイヤ赤道CLを境とする少なくとも片側の領域でタイヤ周方向Tcに延在する2本の周方向溝11,12と、これら周方向溝11,12に対して連通するようにタイヤ幅方向Twに延在し、タイヤ幅方向外側に向かって回転方向Rとは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝31と、これら周方向溝11,12及び傾斜溝31により区画された複数のブロック32と、各ブロック32内で傾斜溝31に沿って延在し、一端がタイヤ赤道CL寄りの主溝11に開口し、他端が各ブロック32内で閉塞した閉止溝33とを設け、ブロック32の接地前端側かつタイヤ赤道CL側の部位に傾斜溝31内に突出する突出部32Aを形成し、該突出部32Aの突き出し量Bが傾斜溝31の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足する構造を採用した場合、雪上での制動時にトレッド部1に対して相対的に雪の流動が生じ(矢印X1)、その雪の流動が突出部32Aを押圧して閉止溝33が閉じるようにブロック32が変形することになる(矢印X2)。このような制動時におけるブロック32の挙動により、閉止溝33内の雪柱を圧縮して保持し、雪上での制動性能を効果的に改善することができる。また、雪上走行時に空気入りタイヤが横流れしようとした際にも上記同様に雪の流動が生じ、その雪の流動が突出部32Aを押圧して閉止溝33が閉じるようにブロック32が変形するので、雪上での操縦安定性を改善する効果も期待することができる。
ここで、突出部32Aの突き出し量Bは傾斜溝31の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足する必要があるが、B/Gmaxの値が小さ過ぎると閉止溝33内の雪柱を圧縮して保持する作用が不十分になる。B/Gmaxの上限値は0.5であることが望ましい。B/Gmaxの値が大き過ぎると排水性が低下する要因となる。なお、突出部32Aの突き出し量Bは、突出部32Aが形成された部位における傾斜溝31の溝幅中心線に対して直交する方向に測定されるものとする。
上記空気入りタイヤにおいて、図3に示すように、傾斜溝31の溝幅はタイヤ幅方向外側から内側に向かって徐々に狭くなっていることが好ましい。つまり、傾斜溝31のタイヤ幅方向内側端部の溝幅GW1とタイヤ幅方向外側端部の溝幅GW2とがGW1<GW2の関係を満足することが好ましい。これにより、制動時に雪が流れる方向に向かって傾斜溝31の溝幅が狭くなり、突出部32Aを押し込んでブロック32を変形させる力が強くなるので、雪上での制動性能を更に改善することができる。
上記空気入りタイヤにおいて、図4に示すように、傾斜溝31は突出部32Aを境にして屈曲しており、傾斜溝31のタイヤ幅方向内側部分のタイヤ周方向Tcに対する傾斜角度ANG1が傾斜溝31のタイヤ幅方向外側部分のタイヤ周方向Tcに対する傾斜角度ANG2よりも小さく、その角度差(ANG2−ANG1)が10°以上であると良い。このように傾斜溝31が屈曲していることにより、突出部32Aを押し込んでブロック32を変形させる力が強くなるので、雪上での制動性能を更に改善することができる。ここで、角度差(ANG2−ANG1)が小さ過ぎるとブロック32を変形させる力の増大効果が不十分になる。例えば、傾斜溝31のタイヤ幅方向内側部分のタイヤ周方向Tcに対する傾斜角度ANG1は45°〜75°の範囲に設定し、傾斜溝31のタイヤ幅方向外側部分のタイヤ周方向Tcに対する傾斜角度ANG2は55°〜85°の範囲に設定することが望ましい。なお、傾斜角度ANG1,ANG2はそれぞれ対応する部分における傾斜溝31の溝幅中心線がタイヤ周方向Tcに対してなす角度である。
上記空気入りタイヤにおいて、図4に示すように、閉止溝33のタイヤ周方向投影長さGW3はブロック32のタイヤ周方向投影長さBWの30%以上80%以下であり、突出部32Aのタイヤ周方向投影長さWはブロック32のタイヤ周方向投影長さBWの30%以上80%以下であると良い。このように閉止溝33及び突出部32Aのタイヤ周方向投影長さGW3,Wを規定することにより、ブロック32の剛性を良好に維持しながら、閉止溝33内に保持される雪の体積を十分に確保すると共に、ブロック32の変形を促進することができる。ここで、閉止溝33のタイヤ周方向投影長さGW3が小さ過ぎると、閉止溝33内に保持される雪の体積が少なくなり、ブロック32が変形し難くなり、逆に閉止溝33のタイヤ周方向投影長さGW3が大き過ぎると、ブロック32の剛性が低下する。また、突出部32Aのタイヤ周方向投影長さWが上記範囲から外れると、ブロック32が変形し難くなる。タイヤ周方向投影長さBW,GW3,Wは各対象物をタイヤ周方向に投影したときの長さであるが、言い換えれば、タイヤ幅方向Twに沿って測定されるタイヤ幅方向長さである。
上記空気入りタイヤにおいて、図5に示すように、ブロック32のタイヤ赤道側壁面のタイヤ周方向の中央位置から閉止溝33の開口端の溝幅中心位置までの距離dはブロック32のタイヤ赤道側壁面の接地前端位置(即ち、回転方向Rの前方側の端部位置)又は接地後端位置(即ち、回転方向Rの後方側の端部位置)から中央位置までの距離Dに対してd/D≦0.2の関係を満足することが好ましい。このように閉止溝33の開口端の位置をブロック32のタイヤ赤道側壁面の中央位置の近傍に配置することにより、制動時に閉止溝33が閉じ易くなる。d/Dの値が大き過ぎると、閉止溝33の開口端の位置がブロック32のタイヤ赤道側壁面の中央位置から離れるため、制動時に閉止溝33を狙い通りに閉じる動作を生じさせるのが難しくなる。なお、閉止溝33の開口端の位置を上記の如く設定すると同時に、閉止溝33は傾斜溝31に対して実質的に平行に延在することが望ましい。
上記空気入りタイヤにおいて、図5に示すように、閉止溝33の溝幅はタイヤ赤道寄りの主溝11に向かって徐々に狭くなっていることが好ましい。つまり、閉止溝33のタイヤ幅方向内側端部の溝幅GW4とタイヤ幅方向外側端部の溝幅GW5とがGW4<GW5の関係を満足することが好ましい。このように閉止溝33の溝幅が開口端に向かって狭くなっていることにより、雪上での制動時に閉止溝33内に雪を保持し易くなる。
上記空気入りタイヤにおいて、トレッド部1を構成するトレッドゴムのJIS硬度は40〜60の範囲、より好ましくは、45〜55の範囲に設定されている。トレッド部1を構成するトレッドゴムのJIS硬度を上記のような範囲に設定した場合、トレッド部1が路面に対して柔軟に追従するため氷雪路用(スタッドレスタイヤ)として好適である。更に、上記空気入りタイヤにおいて、スノートラクションインデックスSTIは180以上、より好ましくは、180〜240の範囲に設定されている。
上述した実施形態では、タイヤ赤道CLを境とする片側の領域について説明したが、残りの片側の領域における溝配置は特に限定されるものではない。しかしながら、タイヤ赤道CLの両側で鏡面対称の溝配置、或いは、その鏡面対称の溝配置をタイヤ赤道CLの両側でタイヤ周方向にずらした溝配置を採用することは有効である。
また、上述した実施形態では、タイヤ赤道を境とする片側の領域に2本の周方向溝を配置した場合について説明したが、本発明ではタイヤ赤道を境とする片側の領域に2本以上の周方向溝を配置することが可能であり、そのうちの2本の周方向溝の間に区画される陸部に傾斜溝を形成し、各ブロックの所定の位置に突出部を設けるようにすれば良い。
タイヤサイズ225/65R17 102Qで、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とを備え、トレッド部を構成するトレッドゴムのJIS硬度が50であり、スノートラクションインデックスSTIが200であると共に、回転方向が指定された空気入りタイヤにおいて、図1〜図5に示すように、トレッド部のタイヤ赤道を境とする片側の領域でタイヤ周方向に延在する2本の周方向溝と、これら周方向溝に対して連通するようにタイヤ幅方向に延在し、タイヤ幅方向外側に向かって回転方向とは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝と、周方向溝及び傾斜溝により区画された複数のブロックと、各ブロック内で傾斜溝に沿って延在し、一端がタイヤ赤道寄りの主溝に開口し、他端が各ブロック内で閉塞した閉止溝とを設け、ブロックの接地前端側かつタイヤ赤道側の部位に傾斜溝内に突出する突出部を形成した比較例1及び実施例1〜7のタイヤを製作した。
比較例1及び実施例1〜7において、傾斜溝の溝幅の最大値Gmaxに対する突出部の突き出し量Bの比B/Gmax、傾斜溝のタイヤ幅方向内側端部の溝幅GW1とタイヤ幅方向外側端部の溝幅GW2との大小関係、傾斜溝のタイヤ幅方向内側部分の傾斜角度ANG1とタイヤ幅方向外側部分の傾斜角度ANG2との大小関係、傾斜角度ANG1,ANG2の角度差、ブロックのタイヤ周方向投影長さBWに対する閉止溝のタイヤ周方向投影長さGW3の比GW3/BW、ブロックのタイヤ周方向投影長さBWに対する突出部のタイヤ周方向投影長さWの比W/BW、閉止溝の開口端位置に関する比d/D、閉止溝のタイヤ幅方向内側端部の溝幅GW4とタイヤ幅方向外側端部の溝幅GW5との大小関係を表1のように設定した。
比較のため、ブロックに突出部を設けていないこと以外は実施例1と同様の構造を有する従来例のタイヤを用意した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、雪上制動性能を評価し、その結果を表1に併せて示した。
雪上制動性能:
試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて排気量2400ccの四輪駆動車(RV)に装着し、ウォームアップ後の空気圧を220kPaとし、圧雪路面からなるテストコースにおいて速度20km/hでの走行状態からABS制動を行い、その制動距離を測定した。評価結果は、計測値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど雪上制動性能が優れていることを意味する。
Figure 2018099925
この表1から判るように、実施例1〜7のタイヤは、従来例との対比において、雪上制動性能を大幅に改善することができた。一方、比較例1では傾斜溝の溝幅の最大値Gmaxに対する突出部の突き出し量Bの比B/Gmaxが小さ過ぎるため雪上制動性能の改善効果が不十分であった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
20 センター陸部
24,34,44 サイプ
30 中間陸部
31 傾斜溝
32,42 ブロック
33 閉止溝
41 ラグ溝
CL タイヤ赤道

Claims (8)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ外径方向内側に配置された一対のビード部とを備えると共に、回転方向が指定された空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部のタイヤ赤道を境とする片側の領域でタイヤ周方向に延在する2本の周方向溝と、これら周方向溝に対して連通するようにタイヤ幅方向に延在し、タイヤ幅方向外側に向かって前記回転方向とは反対側に傾斜した複数本の傾斜溝と、前記周方向溝及び前記傾斜溝により区画された複数のブロックと、各ブロック内で前記傾斜溝に沿って延在し、一端がタイヤ赤道寄りの主溝に開口し、他端が各ブロック内で閉塞した閉止溝とを有し、前記ブロックが接地前端側かつタイヤ赤道側の部位に前記傾斜溝内に突出する突出部を有し、該突出部の突き出し量Bが前記傾斜溝の溝幅の最大値Gmaxに対してB/Gmax≧0.2の関係を満足することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記傾斜溝の溝幅がタイヤ幅方向外側から内側に向かって狭くなっていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記傾斜溝が前記突出部を境にして屈曲しており、前記傾斜溝のタイヤ幅方向内側部分のタイヤ周方向に対する傾斜角度が前記傾斜溝のタイヤ幅方向外側部分のタイヤ周方向に対する傾斜角度よりも小さく、その角度差が10°以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記閉止溝のタイヤ周方向投影長さが前記ブロックのタイヤ周方向投影長さの30%以上80%以下であり、前記突出部のタイヤ周方向投影長さが前記ブロックのタイヤ周方向投影長さの30%以上80%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ブロックのタイヤ赤道側壁面のタイヤ周方向の中央位置から前記閉止溝の開口端の溝幅中心位置までの距離dが前記ブロックのタイヤ赤道側壁面の接地前端位置又は接地後端位置から前記中央位置までの距離Dに対してd/D≦0.2の関係を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記閉止溝の溝幅がタイヤ赤道寄りの主溝に向かって狭くなっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記トレッド部を構成するトレッドゴムのJIS硬度が40〜60の範囲にあり、前記トレッド部に形成された各ブロックに複数本のサイプを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 下記式(1)で示されるスノートラクションインデックスSTIが180以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
    STI=−6.8+2202ρg+672ρs+7.6Dg・・・(1)
    但し、ρg:溝密度(mm/mm2)=溝のタイヤ幅方向の延長成分の総長さ(mm)
    /接地領域の総面積(mm2
    ρs:サイプ密度(mm/mm2)=サイプのタイヤ幅方向の延長成分の総長さ
    (mm)/接地領域の総面積(mm2
    Dg:平均溝深さ(mm)
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